JP2014058337A - 横シールローラ用ヒートシール刃および製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易に製造できて安価であり、しかも再現性に優れ、また優れた耐摩耗性の下で、長期間にわたって常に一定品質の横シール部を形成できる横シールローラ用ヒートシール刃を提供する。
【解決手段】相互の近接姿勢で平行に配置され、互いに逆方向に回転駆動される一対の横シールローラ本体のそれぞれに取付けられて、横シールローラ本体の軸線方向に延在し、海部と共にヒートシールに寄与する陸部の表面が横シールローラ本体の周方向に弧状をなし、筒状包装用フィルムの全幅にわたって横シール部を形成するものであって、対をなす横シールローラのそれぞれのヒートシール刃に、前記陸部と、海部とを規則的に交互に設けるとともに、陸部表面の平面総面積に対し、海部の平面総面積を20〜150倍の範囲としてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、横シールローラ用ヒートシール刃および、それの製造方法に関するものであり、多くは積層構造になる包装用フィルムを幅方向の中央部で二つ折りするとともに、それぞれの側部部分を縦シールして筒状に形成し、そして、筒状包装用フィルムの内側へ被包装物を連続的もしくは間欠的に充填して、該筒状包装用フィルムにそれの全幅にわたる横シール部を設ける際の、横シールローラ用ヒートシール刃(以下、「横シール刃」という。)から、筒状包装用フィルム、ひいては、液状物等とすることができる被包装物への余剰の熱量の伝達を防止して、適正な横シール部を安定的に形成する技術を提案するものである。
たとえば、自動充填包装機に適用されて、液状の被包装物の連続充填下で、筒状包装用フィルムに、いわゆる夾雑物シールによって、それの全幅にわたる横シール部を形成する従来の一般的な横シール刃としては、横シールローラ本体の軸線方向に延在して、該横シールローラ本体の周方向に弧状をなすヒートシール面に、それの全体にわたって鏡面仕上げ加工を施したものがある。
しかるに、このような従来の横シール刃では、一対の横シール刃をもって筒状包装用フィルムを挟持して、その包装用フィルムに横シール部を形成するに当たり、各個の横シール刃は、一対の横シール刃によって筒状包装用フィルムを、所要の力で挟持するに先立ち、筒状包装用フィルムに大きな面積で接触して、多量の熱を伝達することから、該筒状包装用フィルムのシーラント層が過剰に溶融してシーラント層の粘度が低下しすぎることになり、そのため、筒状包装用フィルム間に挟まれる液状被包装物を、横シール刃によって効果的に押し退けることができず、横シール部内に液状被包装物が残留することになる。その結果、この残留した液状被包装物が高温、高圧の蒸気となって、横シール部のシールを剥離させるという問題や、横シール刃から、筒状包装用フィルム、ひいては液状被包装物等への多量の熱量の供給によって、被包装物が変質等するという問題もあった。
そこで、このような問題を解決するべく、出願人は先に特許文献1および2として、横シール刃の弧状をなすヒートシール面の全部もしくは一部を微細な凹凸粗面とすることで、横シール刃と、被包装物を充填された筒状包装用フィルムとの接触面積を有効に低減して、横シール刃の作用に先立つ、横シール刃から筒状包装用フィルムおよび液状被包装物への熱の伝達を有効に抑制する技術を提案した。
特開2005−112454号公報 特開2007−168845号公報
しかるに、この提案技術によれば、横シール刃の所要の凹凸粗面を、ショットブラスト等の粗面化処理によって形成していたことから、粗面化処理に多くの作業工数が必要になって、横シール刃のコストが嵩む他、熟練工が作業を行ってなお、凹凸粗面の再現性に乏しく、しかも、ショットブラスト等にて形成される凸部は尖った山形となるため、凸部の先端が摩耗等し易く、使用の継続に伴って、横シール刃から筒状包装用フィルムへの熱の伝達率が変化することになり、それ故に、横シール刃によって形成される横シール部を、長期間にわたって常に一定の品質に維持することが難しかった。
この発明は、提案技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的とするところは、横シール刃の所要の凹凸粗面を、他の既知の技術、たとえば、フォトエッチング処理等によって形成するものであり、提案技術の抱える上記問題点を解決した横シールローラ用横シール刃および、それの製造方法を提案するにある。
この発明の、横シールローラ用ヒートシール刃は、相互の近接姿勢で水平に平行配置され、互いに逆方向に回転駆動される一対の横シールローラ本体のそれぞれに取付けられて、横シールローラ本体の軸線方向に延在し、海部とともにヒートシールに寄与する陸部の表面が横シールローラ本体の周方向に弧状をなし、連続的に繰り出し走行されて、幅方向のたとえば中央部で二つ折りされた、積層構造を可とする包装用フィルムのそれぞれの側部部分に縦シールを施されて筒状に形成された筒状包装用フィルムに、たとえば被包装物の連続的もしくは間欠的な充填下で、夾雑物シール等により、それの全幅にわたって横シール部を形成するものであって、対をなす横シールローラのそれぞれのヒートシール刃すなわち各横シール刃に、前記陸部と、海部とを規則的に交互に、たとえば陸部が碁盤目状、綾目状、千鳥状等の形態で並ぶように設けると共に、陸部表面の平面総面積に対し、海部の平面総面積を20〜150倍の範囲としてなるものである。
ここで好ましくは、陸部表面の平面縦横寸法、すなわち、縦シールの延在方向および横シール部の延在方向のそれぞれの寸法に対し、陸部の縦横方向の平均間隔を7〜7.5倍の範囲とする。たとえば、陸部表面の平面縦横寸法のそれぞれを、70〜100μmの範囲とするときは、陸部の縦横平均間隔を、最小で490〜525μmの範囲に、そして最大で700〜750μmの範囲とする。
また、陸部表面に対する海部の深さは、10〜20μmの範囲とすること、陸部の隆起側壁は垂直壁とすることが好ましい。
なお、陸部の配設密度(間隔)および陸部表面の平面面積については、ヒートシール刃の回転方向等に向ってグラデーションをつけることも可能である。
そしてこの発明の製造方法は、先に述べたように、相互の近接姿勢で水平に平行配置され、互いに逆方向に回転駆動される一対の横シールローラ本体のそれぞれに取付けられて、横シールローラ本体の軸線方向に延在し、海部とともにヒートシールに寄与する陸部の表面が横シールローラ本体の周方向に弧状をなし、連続的に繰り出し走行されて、幅方向のたとえば中央部で二つ折りされた、積層構造を可とする包装用フィルムのそれぞれの側部部分に縦シールを施されて筒状に形成された筒状包装用フィルムに、たとえば被包装物の連続的もしくは間欠的な充填下で、夾雑物シール等により、それの全幅にわたって横シール部を形成する横シールローラ用ヒートシール刃を製造するに当たって、対をなす横シールローラのそれぞれのヒートシール刃に、エッチングにより、前記陸部と海部とを交互に、碁盤目状、綾目上、千鳥状等に形成するにある。
この発明の、横シールローラ用ヒートシール刃では、海部とともにヒートシールに寄与する陸部の表面が、横シールローラ本体の周方向に弧状をなす弧状面を有し、尖った山形をなさないことから、長期間の使用によっても、陸部の頂の摩耗が少なく、従ってヒートシール刃から筒状包装用フィルムへの熱の伝達率を一定に維持して、横シール部の品質を常に優れたものとすることができる。
また、このヒートシール刃では、陸部と海部とを規則的に交互に設けることで、筒状包装用フィルムへの熱伝達率を計算どおりのものとすることができる。
しかも、陸部表面の平面総面積に対し、海部の平面総面積を十分大きい20〜150倍の範囲とすることで、ヒートシール刃から筒状包装用フィルムへの余剰の熱伝達を有効に抑制できる他、筒状包装用フィルムに対する押圧力が分散されるため、該フィルムへのダメージを軽減することができる。なお、陸部表面の平面総面積に対し、海部の平面総面積が20倍未満の場合には、筒状包装用フィルムと横ヒートシール刃との接触面積が大きくなるため、所定の設定温度に加熱されている横ヒートシール刃から多量の熱が筒状包装用フィルムに伝達され、ヒートシール部分に発泡などが発生し、シール不良が生じるおそれがある。一方、陸部表面の平面総面積に対し、海部の平面総面積が150倍超の場合には、筒状包装用フィルムと横ヒートシール刃との接触面積が小さくなるため、横ヒートシール刃から十分な熱量が伝達されず、ヒートシール部分に未融着部分が生じるなどのシール不良が生じるおそれや、筒状包装用フィルムが海部とも接触することになり、該包装用フィルムに過剰な熱量が伝達されるおそれがある。
上記の数値範囲は、より具体的には、陸部表面の平面縦横寸法に対し、陸部の縦横平均間隔を7〜7.5倍の範囲とすることによって実現することができ、陸部の縦横平均間隔をこの範囲とすることで、対向して位置するヒートシール刃間に筒状包装用フィルムを完全に挟持するに到るまでの、ヒートシール刃から筒状包装用フィルムへの、意図しない余剰の熱伝達を有効に防止することができる。
すなわち、陸部表面の平面縦横寸法に対して、陸部の縦横平均間隔が7倍未満の場合には、所定の温度に加熱された横ヒートシール刃から筒状包装用フィルムに多量の熱が伝達されることになるため、ヒートシール部分(融着部分)に発泡などが発生してシール不良が生じるおそれがあり、そのため、被包装物の充填が可能なシール温度の上限値を下げざるを得ず、シール許容温度幅が狭くなるという問題点がある。一方、7.5倍超の場合には、筒状包装用フィルムと横ヒートシール刃陸部表面との接触面積が小さいため、横ヒートシール刃から該包装用フィルムを融着させるのに必要な熱量が伝達されないおそれがあり、そのため、シール許容温度の下限値を高温側に設定せざるを得ないという問題点や、陸部の縦横平均間隔が離れ過ぎるため、筒状包装用フィルムが陸部のみならず、海部表面とも接触し、該包装用フィルムに過剰な熱量が伝達されるおそれがある。
そして、陸部表面に対する海部の深さを、10〜30μm、好ましくは10〜20μmの範囲としたときは、ヒートシール刃がシール位置に達する以前の、筒状包装用フィルムへの余剰の熱伝達を有効に防止する一方で、ヒートシール刃から作用位置に達したときの、海部から筒状包装用フィルムへの熱伝達を可能として適正な横シール部の形成を確実なものとすることができる。
すなわち、10μm未満の場合には、筒状包装用フィルムが海部とも接触するおそれがあり、一方、20μm超の場合には、とくに夾雑物シールを行う際に影響があり、海部深さに被包装物の固形分等が引っ掛かってしまい、横ヒートシール時に該固形分等を扱き出すことができないおそれがある。
ここで、陸部の隆起側壁を垂直壁とした場合は、長期間の使用によって陸部の表面に摩耗等が生じても、陸部表面の平面総面積を一定に維持することができ、該平面総面積に対する、海部の平面総面積の倍率を一定に保って、形成される横シール部を常に適正なものとすることができる。
ところで、この発明の製造方法では、ヒートシール刃の陸部と海部とをエッチングによって規則的に交互に形成することで、所要の陸部および海部を少ない作業工数の下で簡易に、かつ安価に形成することができ、また、熟練工によることなく、陸部および海部を高い再現性をもって形成することができるので、ヒートシール刃により形成される横シール部を、いずれのヒートシール刃によっても常に一定のものとすることができる。
一対の横シールローラのヒートシール刃の実施形態を、陸部を誇張して示す斜視図である。 図1に示すヒートシール刃を適用可能な自動充填包装機を例示する正面図である。 図1に示すヒートシール刃の陸部等を拡大して示す部分平面図である。 ヒートシール刃に形成された一の陸部の拡大断面図である。
以下にこの発明の実施形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1に示す斜視図において、図中1は、一対の横シールローラを示し、この横シールローラ対1は、相互の近接姿勢で水平に平行配置され、互いに逆方向に回転駆動される一対の横シールローラ本体2からなり、各横シールローラ本体2は、その軸線方向に延在し、海部10とともにヒートシールに寄与する陸部3の表面が、円形、多角形等の断面外輪部形状を有する横シールローラ本体2の周方向に弧状をなすヒートシール刃4を有してなる。
ここで、一対の横シールローラ本体2のそれぞれは、各端部に取付けられて、所定の押圧力の作用に対し、周面の当接下で、両横シールローラ本体2の近接変位を拘束する円形フランジ5、6を有し、また、各横シールローラ本体2に、それの軸線方向への直線状の延在姿勢で取付けられる各ヒートシール刃4は、延在方向の各端部分に、相互に対抗するヒートシール刃4が協働して、筒状包装用フィルムに横シール部を形成するに当たって当接し、ヒートシール刃4、ひいては一対の横シールローラ本体2の一層の近接を阻止する、円形フランジ5、6と同一高さの、もしくは円形フランジ5、6より半径方向外方へ幾分突出する弧状隆起突部7、8を有する。
なお、ヒートシール刃4の、弧状隆起突部7、8間のヒートシール面9は、対向するヒートシール刃4のヒートシール作用に際して、相互に当接する弧状隆起突部7、8に対し、筒状包装用フィルムを所期したとおりの力で挟持できるだけの間隔をおいて位置することになる。
またヒートシール刃4の両端の弧状隆起突部7、8は、横シールローラ本体2の円形フランジ5、6とは別体になるヒートシール刃4の、ヒートシール面9の加工に際する基準面とすることができるので、ヒートシール面9の加工に当たって、ヒートシール刃4をローラ本体2に着脱することの煩わしさを取り除くことができる。
このような一対の横シールローラ1において、一対の横シールローラ本体2および円形フランジ5、6の周長はともに等しくすることが、両横シールローラ1を、等しい周速で、周期作動させる上で好ましく、また、一対の横シールローラ1のそれぞれにともに複数枚のヒートシール刃4を取り付ける場合は、横シールローラ本体2の中心軸線の周りに、ともに等しい角度間隔をおいて取付けることが、周期作動制御を容易にする上で好ましい。
以上のような一対の横シールローラ1を適用できる図2に示す自動充填包装機11では、繰出軸12に取付けられて、多くは積層構造になる包装用フィルムの原反ロール13から、該包装用フィルムFをたとえば連続的に繰出し走行させて、複数本のガイドローラを経て幅方向の中央部で二つ折りにされたその包装用フィルムFのそれぞれの側部部分に、一対の縦シールローラ14で縦シールを施して包装用フィルムFを筒状に形成し、そして、形成された筒状包装用フィルムCFの内側へ、液状その他の被包装物を連続的もしくは間欠的に充填しつつ、第1の一対の横シールローラ1により、被包装物を充填された筒状包装用フィルムCFに、それの全幅にわたる横シール部15を、夾雑物シール等によって形成するとともに、第2の横シールローラ対16で、該横シール部15を再度挟持して、横シール部15の強度を高め、しかる後は、切断装置Cをもって、被包装物を充填包装されて連続する充填包装袋を、横シール部15の幅の中央位置で一袋づつ、もしくは所要の複数袋づつに切断分離することで、液状被包装物等が自動充填包装された製品とされる。
ところで、ヒートシール刃4の、横シールローラ本体2の周方向に表面が弧状をなす陸部3等を、部分的に拡大して平面図で示す図3において、図の上下方向は、包装用フィルムFの繰出し走行方向、すなわち縦シールの延在方向に対応する縦方向を、また図の左右方向は、横シールローラ本体2の中心軸線、すなわち横シール部15の延在方向と対応する横方向をそれぞれ示し、ヒートシール面9の、陸部3以外の部分は海部10を示す。
なお、図3に示すところでは、ほぼ同一の平面表面積の陸部3を綾目状に規則的に形成しているが、陸部3は、海部10との交互の配置によって、碁盤目状、千鳥状等に形成することもでき、また、陸部3の個数および/または陸部表面の平面面積は、ヒートシール刃の回転方向等にグラデーションをつけることもできる。
ここにおいて、この発明のヒートシール刃4では、陸部3の表面の平面総面積に対し、海部10の平面総面積を20〜150倍の範囲とする。
これがため好ましくは、たとえば70〜100μmとすることができる、陸部3表面の縦横寸法α、βに対し、陸部3の縦横平均間隔δを490〜750μmとすることで、この縦横平均間隔δを、陸部3表面の縦横寸法α、βの7〜7.5倍の範囲とする。
この一方で、陸部3表面に対する海部10の深さは、前述したように、10〜20μmの範囲とすることが好ましく、また、陸部3の隆起側面は垂直壁とすることが好ましい。
すなわち、図4に拡大横断面積で例示するように、陸部3の隆起側面3aは可能な限り垂直に形成することが、陸部表面が摩耗してなお、ヒートシール刃4から筒状包装用フィルムCFへの伝達熱量の変化を極力防止する上で好ましい。
これに対し、陸部3の隆起をもたらす海部10の形成態様は、対向するヒートシール刃4の作用時に、海部10からもまた、挟持した筒状包装用フィルムCFに十分な熱量を伝達できる限りにおいて、とくに問題となることはない。
なお、この発明の製造方法に従う、対をなす横シールローラ1のそれぞれのヒートシール刃4の、陸部3と海部10との、エッチングによる規則的な交互の形成は、フォトリソグラフィによることができ、たとえば、始めに合金工具鋼とすることができるヒートシール刃素材を洗浄して、表面のゴミや酸化膜を除去し、次いで、ヒートシール刃素材の表面に酸化膜を形成すると共に、エッチングレジストフィルムを加熱・加圧下で貼付け、そしてエッチングレジストフィルム上にフィルムマスクを密着させた状態で露光させて、エッチングレジストフィルムにマスクパターンを転写する。
そしてまた、露光したものを現像して純水で洗浄する。この場合、ネガ型のタイプでは、露光された部分が硬化されて残留することになる。その後、エッチングレジストフィルムと酸化膜との密着性を高めて、耐食性を高めるべく140℃で30分間、ポストベーク処理を行い、続いて、エッチングレジストフィルムで覆われていない酸化膜を、たとえば室温(23℃)の下で、ウェットエッチングにより30分間エッチングして除去し、最後に、酸化膜を覆っていたエッチングレジストフィルムを除去するとともに、純水で洗浄する。
これらのことによれば、陸部3と海部10とが規則的に交互に存在する本発明で特定される、前述したようなヒートシール刃4が製造されることになる。
この発明に係る実施例のヒートシール刃および比較例のヒートシール刃のそれぞれを用いて、被包装物の充填速度、およびヒートシール刃の加熱温度をパラメータとしてそれぞれのヒートシール刃につき、適正な横シール部を形成できる温度範囲を測定したところ、表1に示す結果を得た。なお、実施例および比較例に用いたそれぞれのヒートシール刃の条件は、表1に示す通りである。
Figure 2014058337
ここで、包装用フィルムは、15μm厚さの二軸延伸ナイロンフィルムと、50μm厚さのリニアローデンシティポリエチレンとの二層構造になるものとし、自動充填包装機としては、DANGAN TYPE−III標準機(大成ラミック(株)製造)を用い、充填ピッチすなわち、横シール部の形成ピッチを63mm、被包装物を水15g(30℃)とし、対をなす横シールローラの押圧力を、シールローラの左右でそれぞれ400kPaおよび320kPaとした。
実施例のシール刃は、ヒートシール刃から包装用フィルムへの供給熱量が安定して、熱量の余剰の伝達を有効に防止できることから、6m/minの充填速度では、50℃の温度範囲にわたって、12m/minのフィルム速度では、60℃を超える温度範囲にわたって、そして、25m/minのフィルム速度では、約50℃の温度範囲にわたって適正な横シール部15を形成することができ、これらの温度範囲は、比較例1および比較例2のシール刃の温度範囲より広い範囲になることがわかる。なお、実施例のシール刃(エッチング加工シール刃)において、陸部表面の平面総面積に対する海部の平面総面積は、20倍がエッチング加工の限界であり20倍未満のものは加工できなかった。一方、150倍超とした場合には、比較例1の平滑鏡面加工シール刃とほぼ同じ結果となった。
かくして、この発明のヒートシール刃4では、陸部3の表面を、横シールローラ本体2の周方向に弧状をなす弧状面として、陸部3表面の耐摩耗性を高めたことから、ヒートシール刃4から筒状包装用フィルムCFに伝達される熱量を海部10の存在をもって長期間にわたって十分に抑制して、常にすぐれた横シール部15を形成することができる。
また、このヒートシール刃4では、陸部3と海部10とを規則的に交互に形成することで、ヒートシール刃4から筒状包装用フィルムCFへの伝達熱量を、筒状包装用フィルムCFとの接触面積等との関連の下で、計算通りのものとすることができる。その上、陸部3表面の平面総面積に対し、海部10の平面総面積を20〜150倍の範囲とすることで、ヒートシール刃から筒状包装用フィルムへの余剰の熱伝達を有効に抑制できる他、筒状包装用フィルムに対する押圧力が分散されるため、該フィルムへのダメージを軽減することができる。
1 一対の横シールローラ
2 横シールローラ本体
3 陸部
4 ヒートシール刃
5、6 円形フランジ
7、8 弧状隆起突部
9 ヒートシール面
10 海部
14 一対の縦シールローラ
15 横シール部
F 包装用フィルム
CF 筒状包装用フィルム

Claims (5)

  1. 相互の近接姿勢で平行に配置され、互いに逆方向に回転駆動される一対の横シールローラ本体のそれぞれに取付けられて、横シールローラ本体の軸線方向に延在するとともに、陸部の表面が横シールローラ本体の周方向に弧状をなし、連続走行されて幅方向に二つ折りされた包装用フィルムのそれぞれの側部部分に縦シールを施されて筒状に形成された筒状包装用フィルムの全幅にわたって横シール部を形成する横シールローラ用ヒートシール刃であって、
    対をなす横シールローラのそれぞれのヒートシール刃に、前記陸部と、海部とを規則的に交互に設けるとともに、陸部表面の平面総面積に対し、海部の平面総面積を20〜150倍の範囲としてなる横シールローラ用ヒートシール刃。
  2. 陸部表面の平面縦横寸法に対し、陸部の縦横平均間隔を7〜7.5倍の範囲としてなる請求項1に記載の横シールローラ用ヒートシール刃。
  3. 陸部表面に対する海部の深さを、10〜20μmの範囲としてなる請求項1もしくは2に記載の横シールローラ用ヒートシール刃。
  4. 陸部の隆起側壁を垂直壁としてなる請求項1〜3のいずれかに記載の横シールローラ用ヒートシール刃。
  5. 相互の近接姿勢で平行に配置され、互いに逆方向に回転駆動される一対の横シールローラ本体のそれぞれに取付けられて、横シールローラ本体の軸線方向に延在するとともに、陸部の表面が横シールローラ本体の周方向に弧状をなし、連続走行されて幅方向に二つ折りされた包装用フィルムのそれぞれの側部部分に縦シールを施されて筒状に形成された筒状包装用フィルムの全幅にわたって横シール部を形成する横シールローラ用ヒートシール刃を製造するに当たり、
    対をなす横シールローラのそれぞれのヒートシール刃に、エッチングにより前記陸部と海部とを規則的に交互に形成する横シールローラ用ヒートシール刃の製造方法。
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