JP2014057627A - 装身具 - Google Patents

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伸生 白石
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Abstract

【課題】
一つの装身具本体に宝石や真珠などを保持する複数の装飾体を着脱かつ取替え可能とし、長期間使用しても装身具本体に螺合した装飾体が脱落して高価な装飾体が紛失しないように信頼性を向上する。
【解決手段】
宝石などの装飾部材を保持する装飾体と、この装飾体を着脱自在に取り付ける指輪、ネックレス、ブローチなどの貴金属からなる装身具本体61とを有する装身具において、前記装身具本体61の一部に穿設された取付孔62と、前記取付孔62に挿嵌され内面に雌ネジ53が形成されたステンレスまたはタングステンなど前記貴金属の融点よりも高い材料からなる筒体52と、前記筒体の外面に接して前記貴金属が溶融し凝固した凝固層64とを有し、前記装飾体に形成された雄ネジを前記雌ネジ53に螺合して、前記装飾体を前記装身具本体61に着脱可能に構成する。
【選択図】 図6

Description

本発明は宝石などを保持した装飾体を備えた指輪、ペンダント、ネックレスなどの装身具に関し、特に、装飾体を自在に付け替えることができる装身具に関する。
従来、指輪、ペンダント、イヤリングなどの装身具は用途に応じて様々なものが開発されているが、真珠やダイヤモンドなどを固着した装飾体と、この装飾体を取り付け保持する貴金属などで形成した装身具本体とで構成されている。
上記の装飾体を装身具本体に対して自在に取替可能とすることにより、ダイヤモンドを保持した装飾体に代えてサファイヤなどを保持した装飾体を装身具本体に取り付けたり、装飾体を指輪、ペンダント、ブローチなどの様々な装身具を構成する装身具本体に取り付けることにより、装身具を着用する日の気分や着用する衣服に合わせて装身具をコーディネートする様々な提案がなされている。
宝石などを保持した装飾体を取替え可能とする装身具の第1の従来技術として、特許文献1(実用新案登録第3071869号公報)に記載の宝石などの装飾部材を取替え可能とした装身具について図1を参照して説明する。
図1は本公報記載の装身具の斜視図であり、宝石などの装飾部材12を固着した台座13に雄ネジ14からなる固着手段14を設けた取替え装飾体11と、雄ネジ14に螺着する雌ネジ16を設けた指輪15とにより構成し、指輪15に対して取替え装飾体11を締め付け回転向きに回転して固定する。ここで指輪15の材質としては、シルバー、プラチナ、ホワイトゴールドなどの金属を用いている。なお、本公報では台座側に雌ネジを形成し、指輪側に雄ネジを形成する実施例についても記載されている。
また装飾体を取替え可能とする装身具の第2の従来技術として、特許文献2(国際公開WO2012/056388号公報)に記載のA DETACHABLE ATTACHMENT DEVICE FOR JEWLRYでは、リング(shank)と宝石を収納する台座(collet)とをネジを用いて簡単かつ安全に着脱する技術が開示されている。
上記2件の公報はいずれもネジを用いて装飾体若しくは台座と指輪とを固着するので、ネジ部が使用する度に摩耗して緩み、高価な宝石や真珠などがリングから脱落し紛失する恐れがある。通常リングなどの装身具本体は金、銀、プラチナなどの貴金属が用いられることが多いが、これらの貴金属のビッカース硬度は金で20〜40、プラチナで約40のように一般的に硬度が低い為摩耗しやすく、ネジを構成した場合は信頼性上問題である。リングを硬度が高いステンレスなどの金属を用いて構成すればこの問題は解決するものの、装身具として必須の美観が損なわれるという別の問題が生じる。
上記問題を解決する第3の従来技術が特許文献3(特開2003−47511公報)の第二実施形態に開示されており、この公報記載の装飾品を図2及び図3を参照して説明する。図2は本公報の第二の実施の形態による装飾品の正面図、図3はこの装飾品の貫通孔及びネジ孔の断面図であり、宝石22が台座23により固着され、この台座23がリング部21と着脱可能となるように構成される。また台座23の2箇所に取付孔25がそれぞれ水平方向及び垂直方向に穿設され、内周面に雌ネジが形成されたステンレス製の筒体を取付孔25に内設する。このようにして雌ネジが硬度の高いステンレス製の筒体の内周面に形成されているため、雄ネジ24と雌ネジとを螺合する際にも雌ネジ部が摩耗することがない。
また第4の従来技術として特許文献4(特許第3930859号公報)に、プラチナ、金合金、銀などの貴金属製の指輪に雌ネジを形成し、ステンレス製の雄ネジを雌ネジに螺合することにより指輪間を連結する技術が開示されている。
実用新案登録第3071869号公報
国際公開WO2012/056388号公報
特開2003−47511公報
特許第3930859号公報
特許文献1記載の第1の従来技術及び特許文献2記載の第2の従来技術は、金などの貴金属製の装身具本体に雌ネジを形成し、ダイヤモンドなどの宝石や真珠などを固着した装飾体に雄ネジを形成して装身具本体の雌ネジと螺合することにより、装飾体と装身具本体との組み合わせを任意としバリエーション豊かな装身具を安価に提供することができるが、貴金属など硬度が低い材料に設けたネジが螺合の都度に摩耗してネジ同士に緩みが生じる。この為最悪の場合、高価な宝石などが脱落・紛失する恐れがある。
また特許文献3記載の装飾品は、雌ネジが形成されたステンレス製の筒体を台座23に埋設することで雌ネジが摩耗することを防いでいるが、金などの貴金属から形成される台座23とステンレス製の筒体の固着については、取付孔25内面とステンレス製の筒体の外面の摩擦力のみでステンレス製の筒体が保持されており、ステンレス製の筒体を安定して固定するのが困難となる。このため、装飾品に衝撃が加わった場合、ステンレス製の筒体が取付孔25から外れてしまい高価な宝石が紛失してしまう恐れがある。
また長期間使用し続けると、貴金属の台座と筒体を構成するステンレスとの熱膨張率の違いにより、筒体とこの筒体を埋設した取付孔25との間でストレスの発生が繰り返され、時間とともに筒体と取付孔25との間に間隙が生じ、筒体が取付孔25から脱落する恐れがある。
本発明は上記課題を好適に解決した装身具を提供する。
本発明の請求項1にかかる装身具は、宝石などの装飾部材を保持する装飾体と、この装飾体を着脱自在に取り付ける指輪、ネックレス、ブローチなどの貴金属からなる装身具本体とを有する装身具において、前記装身具本体の一部に穿設された取付孔と、前記取付孔に挿嵌され、内面に雌ネジが形成されたステンレスまたはタングステンなど前記貴金属の融点よりも高い材料からなる筒体と、前記筒体の外面に接して前記貴金属が溶融し凝固した凝固層と、前記雌ネジに螺合するように前記装飾体に形成された雄ネジと、を有している。
また本発明の請求項1にかかる装身具において、前記雄ネジが前記装飾体に穿設された雄ネジ用取付孔に挿嵌され、前記雄ネジの外面に沿って前記装飾体を構成する金属材料が溶融しさらに凝固し、前記雄ネジと前記装飾体とが固着するように構成しても良い。
また本発明の請求項3にかかる装身具は、宝石などの装飾部材を保持する装飾体と、この装飾体を着脱自在に取り付ける指輪、ネックレス、ブローチなどの貴金属からなる装身具本体とを有する装身具において、前記装飾体の一部に穿設された取付孔と、前記取付孔に挿嵌され、内面に雌ネジが形成されたステンレスまたはタングステンなど前記貴金属の融点よりも高い材料からなる筒体と、前記筒体の外面に接して前記貴金属が溶融し凝固した凝固層と、前記雌ネジに螺合するように前記装身具本体に形成された雄ネジと、を有している。
また本発明の請求項4にかかる装身具は、宝石などの装飾部材を保持する装飾体と、この装飾体を着脱自在に取り付ける指輪、ネックレス、ブローチなどの貴金属からなる装身具本体とを有する装身具において、前記装身具本体の一部に設けられた雌ネジと、前記雌ネジ表面に形成されたステンレスまたはタングステンの被膜と、前記雌ネジに螺合するように前記装飾体に形成された雄ネジと、を有している。
また本発明の請求項4にかかる装身具において、前記被膜が磁性を有するように構成しても良い。
また本発明の請求項4にかかる装身具において、前記被膜の色が、深青色または明るい青色など銀白色以外の色であるように構成しても良い。
本発明の装身具は、装身具として例えば指輪に取付けてある宝石や真珠などの装飾部材を他の装飾部材に取替えたり、装飾部材を取り付ける装身具本体を他のイヤリング、ペンダント、ブローチ等に取替えて、装身具を着用する日の気分や着用する衣服に合わせて装身具を自由にコーディネートすることができる。
また最初の購入時にリングなどの装身具本体のみを購入し、この装身具本体に取付けるダイヤモンドや真珠の装飾部材を順次買い増すことにより、顧客の経済的負担を軽減するとともに、バリエーション豊かな装身具を順次揃えていくことができる。
また婚約指輪と結婚指輪を同じリングとし、このリングに様々な宝石や真珠をそれぞれ取付けて着用することにより、この指輪に対する思い入れを一層深くすることができる。すなわち人生の年輪を刻むとともに、指輪の年輪をも刻むこととなる。
さらに、装身具本体と装飾部材とを結合する雄ネジと雌ネジとをステンレスを介して接触させることにより、ネジが螺合の都度に摩耗してネジ同士に緩みが生じて、高価な宝石などが脱落・紛失する問題を改善することが出来る。またステンレスは耐食性が高いので長期間使用しても、ネジ部が錆びる恐れがない。
また本発明の第1の実施の形態による装身具は、内側に雌ネジを形成したステンレス製の筒体をステンレスよりも融点が低い貴金属などの金属に穿設した取付孔に挿嵌し、この後低融点の金属を融点まで加熱しさらに冷却することにより、装身具本体を形成する貴金属などの金属とステンレス製の筒体とが強固に固着するため、装飾品に衝撃が加わった場合においても、ステンレス製の筒体が取付孔から外れてしまうという問題を改善することが出来る。
また第3の従来技術で問題であった長期間使用し続けると、貴金属の台座と筒体を構成するステンレスとの熱膨張率の違いにより、筒体とこの筒体を埋設した取付孔25との間でストレスの発生が繰り返され時間とともに筒体と取付孔25との間に間隙が生じ、筒体が取付孔25から脱落してしまう問題に対しても装身具本体を形成する貴金属などの金属とステンレス製の筒体とが強固に固着しているため、このような問題は生じない。
さらに本発明の第2の実施の形態による装身具は、ステンレス被膜をネジ表面に被膜するだけなので、装身具の重量が大きくなることもない。
またコーティングするステンレスをオーステナイト・フェライト系、フェライト系、マルテンサイト系とすることにより雄ネジ側または雌ネジ側に磁性を持たせて磁力により雄ネジ側と雌ネジ側が引き合うように構成することにより、雄ネジをスムーズに雌ネジに挿入することが出来る。
また装身具本体の材質や色、装飾部材の色などにマッチングするようにステンレス被膜の製造条件を変えることにより、ステンレス被膜の色を銀白色や深青色など様々な色に変更して装身具全体のデザイン性を魅力的なものにすることができる。
第1の従来技術の装身具の斜視図である。 第3の従来技術の装飾品の正面図である。 第3の従来技術の装飾品の貫通孔及びネジ孔の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる装身具の正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる装身具の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる装身具の製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる装身具の製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる装身具の正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる装身具の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる装身具を製造するスパッタリング装置の模式的断面図である。 本発明第2の実施の形態に係わる装身具を製造するためのフローチャートである。
以下、本発明の装身具の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお本実施の形態の説明において、装身具とは指輪、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、イヤリングなどを意味し、装飾部材とはダイヤモンドやルビーなどの宝石、ミラーボールなどの特殊金属や真珠などを意味し、装飾体とは装身具とこれらを一体的に保持する保持手段の両方を意味する。また装身具本体はリング、タイピン本体など装飾体を着脱可能に取り付けるものを意味する。
<第1の実施の形態>
図4は本発明の第1の実施の形態に係わる装身具の正面図であり、図5はこの実施の形態に係わる装身具の構成を示す分解斜視図である。本実施の形態では指輪を例にして説明するが、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、イヤリング、タイピン、カフなどの装身具であっても本発明は同様に適用できる。
図4及び図5において41は装身具本体であるリングであり、台座45を載置する載置部42を有する。ダイヤモンドなどの宝石や真珠44は台座45により保持され、連結部43により台座45とリング41とが連結される。なお台座45を用いず、宝石や真珠44に設けた雄ネジをリング41に設けた雌ネジに直接螺合することにより、宝石や真珠44とリング41とを連結するようにしても良い。またリング41に載置部42を設けた場合について説明したが、載置部42を設けないようにすることも可能である。
図5に示すように、台座45の下部にステンレスまたはタングステンなどの硬度が高く、かつ融点が高い金属材料からなる雄ネジ51が設けられる。また載置部42とリング41に取付孔が設けられ、この取付孔に内面に雌ネジ53が形成されたステンレス製の筒体52を挿嵌する。次に取付孔の近傍を局所的に高温とし金や銀などの貴金属を材料とするリングの一部を溶融する。これを冷却することにより、リングなどの装身具本体を形成する貴金属などの金属とステンレス製の筒体とが強固に固着する。従って雌ネジ53は硬度が高いステンレス製であるので、ステンレス製の雄ネジ51と雌ネジ53を螺合する際に各ネジの表面が摩耗しネジ同士に緩みが生じて、高価な宝石などが脱落・紛失する問題を改善することが出来る。
なお雄ネジ51と雌ネジ53の間にシリコンゴム製などのOリング(図示せず)を設けるように構成しても良い。このOリングを介在させることにより、雄ネジ51を雌ネジ53に確実に螺着することができ、かつネジの取り外しが容易となる。
次に図6及び図7を参照して本発明の第1の実施の形態に係わる装身具の製造方法について説明する。
図6はリングなどの装身具本体61にステンレスまたはタングステンの筒体52を挿嵌・固着する製造方法を説明するための説明図であり、リング61及びステンレスまたはタングステンの筒体52を模式的断面図として表している。以下、装身具本体61をリング61として説明する。最初に図6(a)において、リング61の一部に取付孔62を設ける。図6(a)では取付孔62がリングを貫通する実施例を示したが、必ずしも貫通せずにリングの表面から所定の深さまでに取付孔62を設けるようにしても良い。
次に図6(b)において、内面に雌ネジ53が形成されたステンレス製またはタングステン製の筒体52が取付孔62に挿嵌される。次に図6(c)において、筒体52が取付孔62に挿嵌された近傍の領域63を金の融点すなわち1063℃、あるいは銀の融点すなわち961℃程度の高温、一般的にはリング61を構成する貴金属の融点よりも高い温度に部分的に昇温する。このとき融点まで高温化するのは図6(c)に示す狭い領域63だけであるので、リング全体が変形したり溶融したりすることはない。
局所的に高温とする方法としては、ガスバーナの炎を絞って領域63に吹きかける方法やレーザービームを照射して高温化する方法などがあるが、いずれの方法を用いても良い。
一方、ステンレスの融点はSUS304で1400〜1450℃、SUS316で1371〜1400℃、SUS444で1430〜1510℃、タングステンの融点が3422℃なので、リングを構成する金または銀などの貴金属が溶融してもステンレスまたはタングステンの筒体52が溶融することはなく、筒体52は元の形状を保つ。領域63がリング61を構成する貴金属の融点よりも高い温度に部分的に昇温されると、筒体52の外面に接してリングを構成する貴金属の溶融層が形成され、さらにこの溶融層が冷却して凝固層64が形成される。この為この凝固層64より筒体52とリング61とは隙間無く強固に固着される。
次に図7を参照して装飾体71の一部に雄ネジ73を固着する製造方法について説明する。融点が比較的低い貴金属からなる台座などの装飾体71の一部に取付孔72を穿設し、ステンレスまたはタングステンなどの硬度が高く、かつリングなどの装飾体61を構成する貴金属の融点よりも高い金属を用いて形成した雄ネジ73を取付孔72に挿嵌する。そして取付孔72近傍の領域を金の融点すなわち1063℃、あるいは銀の融点すなわち961℃、一般的にはリングなどの装飾体61を構成する貴金属の融点よりも高い温度に部分的に昇温する。
取付孔72の近傍が装飾体71を構成する貴金属の融点よりも高い温度に部分的に昇温されると、雄ネジ73の外面に接して装飾体71を構成する貴金属の溶融層が形成され、さらにこの溶融層が冷却して凝固層が形成される。この凝固層より雄ネジ73と装飾体71とは隙間無く強固に固着される。
なお上記において装身具本体41に取付孔62を穿設し、この取付孔62にステンレス製またはタングステン製の筒体52を挿嵌するとして説明したが、装飾体に取付孔を穿設し、この取付孔に内面に雌ネジを形成したステンレス製またはタングステン製の筒体を挿嵌し、装身具本体に設けたステンレス製またはタングステン製の雄ネジを螺合するように構成しても良い。
<第2の実施の形態>
図8は本発明の第2の実施の形態に係わる装身具の正面図であり、図9はこの実施の形態に係わる装身具の構成を示す分解斜視図である。以下の説明において第1の実施の形態と同様の構成要素に対しては同一符号を用いて説明する。また第1の実施の形態で説明した内容は重複を避けるために省略する。
図8及び図9において、連結部81は台座45とリング41とを連結するが第1の実施の形態と構成及び製造方法が異なる。
載置部42とリング41に雌ネジが形成され、この表面にステンレス被膜91が形成される。雄ネジ51とステンレス被膜91が形成された雌ネジとを螺合することにより、宝石や真珠44及び台座45をリング41に強固に連結することができる。このとき、雌ネジの表面には硬度が高いステンレス被膜91が形成されているので、雄ネジ51と雌ネジを螺合する際に各ネジの表面が摩耗しネジ同士に緩みが生じて、高価な宝石などが脱落・紛失する問題を改善することができる。
なおネジ山の高さ及び谷の深さと、ネジのピッチの寸法はステンレス被膜の厚さを考慮して決定することにより、ステンレス被膜でコーティングした雌ネジに対して雄ネジ51を滑らかに螺合することが可能である。換言するとステンレス被膜の厚さを、雄ネジ51と雌ネジのネジ山の高さ及び谷の深さと、ネジのピッチの寸法が適合するような製造条件により形成する。
次に図10及び図11を参照して、本発明の装身具の製造方法について説明する。図10は本発明の第2の実施の形態に係わる装身具を製造するスパッタリング装置の模式的断面図であり、図11は本発明の第2の実施の形態に係わる装身具を製造するためのフローチャートである。最初に図11のステップS1でリングなどの装身具本体の一部に、ステンレス被膜がコーティングされるのを防ぐためにカバー膜を貼る。すなわち雌ネジのネジ表面以外の部分がステンレス被膜によりコーティングされないようにカバー膜(図示せず)を形成する。このカバー膜は耐熱性の樹脂フィルムを貼り付けるように構成しても良く、また半導体の製造プロセスで一般的に使用される樹脂をスピンコートする方法であっても良い。
次にステップS2で装身具本体41を図10の反応室100に設けた金属製の保持装置101にセットする。このとき装身具本体41の向きは、ステンレス材料102が反応室100内に設置したステンレス材料102に対向するように定める。換言するとステンレス材料102を構成する鉄、ニッケル、クロムなどの金属原子107が雌ネジの表面に到達し易い向きにセットする。図10ではステンレス材料102を反応室100内に固定するようにしているがステンレス材料102から放出した鉄、ニッケル、クロムなどの金属原子107が雌ネジの表面に対して均等に照射するように、ステンレス材料102又は保持装置101を歳差回転するように構成しても良い。
次にステップS3で排気管103を介して反応室100内を排気し所定の真空度にした後、ステップS4で配管104,105を介して反応室100にAr(アルゴン)ガスとOガス(酸素ガス)とを導入する。
次にステップS5で装身具本体41とステンレス材料102間とに高電圧を印加する。これにより装身具本体41とステンレス材料102間とに高電界が発生し、Arイオン106がターゲットとなるステンレス材料102に衝突し、ステンレス材料102を構成する鉄、ニッケル、クロムなどの金属原子107が放出される。放出された金属原子107の一部が装身具本体41に付着し、ステンレス被膜が処理時間とともに成長する。ステンレス被膜の厚さが、雌ネジのネジ山の高さ及び谷の深さと、ネジのピッチの寸法が適合する時間まで被膜を成長させた後、ステップS6で高電圧の印加を解除し、反応室100を大気圧に戻す。
次にステップS7で装身具本体41を反応室100から取り出し、装身具本体41に貼り付けたカバー膜を剥がす。これにより雌ネジ表面がステンレス被膜でコーティングされ、その他の表面はステンレス被膜でコーティングされずに元の貴金属表面が露出する。従って金、プラチナなどから形成されたリングなどの表面は最終的に元の金、プラチナなどの表面となるため装身具としての美観を損ねることはない。また上記において雌ネジ表面以外の表面がステンレス被膜でコーティングされないようにしたが、ステンレス被膜の形成条件を変えることによりステンレス被膜の色を、銀白色、深青色または明るい青色など多様に変えることが可能なため、装身具のデザイン上の観点から装身具本体41と装飾体の全面にステンレス被膜を設けるように構成しても良い。
上記に説明したように本発明による装身具の製造方法は、通常の方法で形成した雌ネジの表面に電界を用いてステンレスの金属原子を付着させステンレスの被膜を形成する方法であるので、硬度が高いステンレスに対して機械加工を施さない。このため第3の従来技術で必要とされるステンレスに対する高精度の加工精度は必要としない。すなわちステンレスの筒体の厚さが非常に薄い場合、第3の従来技術では機械加工が非常に難しいものとなるが、本発明の第2の実施の形態による装身具の製造方法では、ステンレス被膜の厚さが薄くなっても製造が容易であるという特徴がある。
また本実施の形態では第3の従来技術と本質的に異なり、ステンレス製の筒体と装身具本体との熱膨張係数の違いによるストレスの繰り返しによって雄ネジと雌ネジ間に緩みが発生する恐れもない。
さらにコーティングするステンレスをオーステナイト・フェライト系、フェライト系、マルテンサイト系とすることによりネジに磁性を持たせて磁力により雄ネジ側と雌ネジ側が引き合うように構成することにより、雄ネジをスムーズに雌ネジに挿入することができる。雄ネジ側または雌ネジ側の大きさが小さくなるとネジの螺合が難しくなるため、磁力を用いて雄ネジを雌ネジに挿入することにより容易に装身具本体に装飾体を取り付けることができる。
上記においてステンレス被膜をスパッタリング法により形成する方法を説明したが、イオンプレーティング法、イオンビーム蒸着法、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱またはるつぼで加熱し金属イオン化する方法などによりステンレス材料を金属イオン化しこの金属イオンをネジ表面に付着するように構成しても良い。例えば電子ビーム蒸着法では、ステンレス材料に電子ビームを照射し鉄、ニッケル、コバルトを蒸発させて金属イオンを生成しターゲットとなる雌ネジの表面に付着させる。
また雌ネジ表面にステンレス被膜を形成するとして説明したが、タングステン、チタンなど硬度が高い金属を用いても同様な効果が得られる。
11 装飾体
12 装飾部材
13 台座
14 雄ネジ
15 指輪
16 雌ネジ
21 リング部
22 宝石
23 台座
24 雄ネジ
25 取付孔
41 装身具本体
42 載置部
43 連結部
44 宝石や真珠
45 台座
51 雄ネジ
52 ステンレス製の筒体
53 雌ネジ
61 リング
62 取付孔
63 筒体52が取付孔62に挿嵌された近傍の領域
64 凝固層
71 装飾体
72 取付孔
73 雄ネジ
81 連結部
91 ステンレス被膜
100 反応室
101 保持装置
102 ステンレス材料
103 排気管
104,105 配管
106 Arイオン
107 金属原子

Claims (6)

  1. 宝石などの装飾部材を保持する装飾体と、この装飾体を着脱自在に取り付ける指輪、ネックレス、ブローチなどの貴金属からなる装身具本体とを有する装身具において、
    前記装身具本体の一部に穿設された取付孔と、
    前記取付孔に挿嵌され、内面に雌ネジが形成されたステンレスまたはタングステンなど前記貴金属の融点よりも高い材料からなる筒体と、
    前記筒体の外面に接して前記貴金属が溶融し凝固した凝固層と、
    前記雌ネジに螺合するように前記装飾体に形成された雄ネジと、を有する装身具。
  2. 前記雄ネジが前記装飾体に穿設された雄ネジ用取付孔に挿嵌され、前記雄ネジの外面に沿って前記装飾体を構成する金属材料が溶融しさらに凝固し、前記雄ネジと前記装飾体とが固着することを特徴とする請求項1記載の装身具。
  3. 宝石などの装飾部材を保持する装飾体と、この装飾体を着脱自在に取り付ける指輪、ネックレス、ブローチなどの貴金属からなる装身具本体とを有する装身具において、
    前記装飾体の一部に穿設された取付孔と、
    前記取付孔に挿嵌され、内面に雌ネジが形成されたステンレスまたはタングステンなど前記貴金属の融点よりも高い材料からなる筒体と、
    前記筒体の外面に接して前記貴金属が溶融し凝固した凝固層と、
    前記雌ネジに螺合するように前記装身具本体に形成された雄ネジと、を有する装身具。
  4. 宝石などの装飾部材を保持する装飾体と、この装飾体を着脱自在に取り付ける指輪、ネックレス、ブローチなどの貴金属からなる装身具本体とを有する装身具において、
    前記装身具本体の一部に設けられた雌ネジと、
    前記雌ネジ表面に形成されたステンレスまたはタングステンの被膜と、
    前記雌ネジに螺合するように前記装飾体に形成された雄ネジと、を有する装身具。
  5. 前記被膜が磁性を有することを特徴とする請求項4記載の装身具。
  6. 前記被膜の色が、深青色または明るい青色など銀白色以外の色であることを特徴とする請求項4または請求項5記載の装身具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3272244A1 (en) * 2016-07-22 2018-01-24 Uni-Design Jewellery Pvt. Ltd Jewelry with threaded head and improved magnetic assembly
WO2019064538A1 (ja) 2017-09-29 2019-04-04 Attaccato合同会社 リチウムイオン電池用バインダおよびこれを用いた電極並びにセパレータ

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