JP2014057430A - 電動機のロータの製造方法および電動機のロータ - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータコアの積層方向の両端部に貫通孔側に突出する突出部が形成されるものにおいて、ロータを製造する手法を提案する。
【解決手段】永久磁石38における挿入方向の前端部にテーパ部38aを設けておき、複数のコアプレート31を積層してロータコア32を構成した後に、永久磁石38のテーパ部38aによってロータコア32の突出部32bをロータコア32の内側に曲げながら永久磁石38をロータコア32の貫通孔34に挿入して、ロータ30を製造する。これにより、永久磁石38における挿入方向の前端部にテーパ部38aを設けないものに比して、突出部32bに大きな応力が作用するのを抑制することができ、突出部32bが損傷するのを抑制することができる。
【選択図】図3
【解決手段】永久磁石38における挿入方向の前端部にテーパ部38aを設けておき、複数のコアプレート31を積層してロータコア32を構成した後に、永久磁石38のテーパ部38aによってロータコア32の突出部32bをロータコア32の内側に曲げながら永久磁石38をロータコア32の貫通孔34に挿入して、ロータ30を製造する。これにより、永久磁石38における挿入方向の前端部にテーパ部38aを設けないものに比して、突出部32bに大きな応力が作用するのを抑制することができ、突出部32bが損傷するのを抑制することができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、電動機のロータの製造方法および電動機のロータに関する。
従来、この種の電動機のロータの製造方法としては、長手方向の両端部が長手方向外側に向かって徐々に細くなる形状に形成された永久磁石と、永久磁石の第1挿入部に整合する形状の第1貫通孔が形成された第1コア部材と、第1コア部材と組み合わせたときに永久磁石の第2挿入部に整合する形状の第2貫通孔が形成された第2コア部材とを準備し、第1コア部材の第1貫通孔に永久磁石を挿入してから第2コア部材の第2貫通孔に永久磁石の第2挿入部を挿入することによってロータを製造するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
電動機では、永久磁石がロータ鉄心の軸方向に飛び出すのを防止する必要がある。このため、例えば、ロータコアの軸方向端部に貫通孔が狭くなるよう突出部を形成する構成などが考えられるが、その場合、貫通孔の軸方向端部の断面積が永久磁石の断面積より小さくなることから、どのようにロータを製造するかが課題となる。
本発明の電動機のロータの製造方法および電動機のロータは、ロータコアの積層方向の両端部に貫通孔側に突出する突出部が形成されるものにおいて、ロータを製造する手法を提案することを主目的とする。
本発明の電動機のロータの製造方法および電動機のロータは、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の電動機のロータの製造方法は、
複数のコアプレートを積層して構成されたロータコアと、前記ロータコアを前記コアプレートの積層方向に貫通するよう形成された貫通孔に収容された永久磁石とを備え、前記ロータコアの前記積層方向の両端部において前記貫通孔側に突出する突出部が形成された電動機のロータの製造方法であって、
前記複数のコアプレートを積層して前記ロータコアを構成した後に、前記突出部の前記積層方向の曲げを伴って前記永久磁石を前記貫通孔に挿入する、ことによって前記ロータを製造する、
ことを特徴とする。
複数のコアプレートを積層して構成されたロータコアと、前記ロータコアを前記コアプレートの積層方向に貫通するよう形成された貫通孔に収容された永久磁石とを備え、前記ロータコアの前記積層方向の両端部において前記貫通孔側に突出する突出部が形成された電動機のロータの製造方法であって、
前記複数のコアプレートを積層して前記ロータコアを構成した後に、前記突出部の前記積層方向の曲げを伴って前記永久磁石を前記貫通孔に挿入する、ことによって前記ロータを製造する、
ことを特徴とする。
この本発明の電動機のロータの製造方法では、複数のコアプレートを積層してロータコアを構成した後に、突出部の積層方向の曲げを伴って永久磁石を貫通孔に挿入する、ことによってロータを製造する。こうすれば、ロータコアを構成した後に永久磁石を貫通孔に挿入してロータを製造することができる。
こうした本発明の電動機のロータの製造方法において、前記永久磁石における挿入方向の前端部に形成されたテーパ部によって前記ロータコアの突出部を内側(永久磁石の挿入方向)に曲げながら前記永久磁石を前記貫通孔に挿入する、ことによって前記ロータを製造する、ものとすることもできる。こうすれば、テーパ部を形成しないものに比して突出部に大きな応力が作用するのを抑制することができる。
また、本発明の電動機のロータの製造方法において、挿入方向の後端部にテーパ部が形成された前記永久磁石によって前記ロータコアの突出部を内側に曲げながら該永久磁石を前記貫通孔に挿入する、ことによって前記ロータを製造する、ものとすることもできる。こうすれば、永久磁石全体を貫通孔に収容した後に突出部が跳ね上がるためのスペースを確保することができる。
さらに、本発明の電動機のロータの製造法において、前記積層方向の一方の端部の突出部である第1突出部と他方の端部の突出部である第2突出部とが前記貫通孔の異なる側から該貫通孔側に突出するよう形成された前記ロータコアの第1突出部を外側(永久磁石の挿入方向とは反対側)に曲げてから前記永久磁石を前記貫通孔に挿入し、その後、該第1突出部を内側(永久磁石の挿入方向)に押圧する、ことによって前記ロータを製造する、ものとすることもできる。こうすれば、ロータの挿入後に第1突出部を内側に押圧する際に永久磁石に大きな応力が作用するのを抑制することができる。
本発明の電動機のロータは、上述のいずれかの態様の本発明の電動機のロータの製造方法、即ち、基本的には、複数のコアプレートを積層して構成されたロータコアと、前記ロータコアを前記コアプレートの積層方向に貫通するよう形成された貫通孔に収容された永久磁石とを備え、前記ロータコアの前記積層方向の両端部において前記貫通孔側に突出する突出部が形成された電動機のロータの製造方法であって、前記複数のコアプレートを積層して前記ロータコアを構成した後に、前記突出部の前記積層方向の曲げを伴って前記永久磁石を前記貫通孔に挿入する、ことによって前記ロータを製造する、電動機のロータの製造方法によって製造されることを要旨とする。
この本発明の電動機のロータでは、上述のいずれかの態様の本発明の電動機のロータの製造方法によって製造されるから、ロータコアを構成した後に永久磁石を貫通孔に挿入して製造することができ、突出部によって永久磁石が飛び出すのを防止することができる。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施例としてのロータ30を備える電動機20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、ロータコア32の外観(端面)を示す外観図である。第1実施例の電動機20は、周知の同期発電電動機として構成されており、図1に示すように、中空円筒状に形成されて回転シャフト22に取り付けられたロータ30と、ロータ30の外径より若干大きな内径の中空円筒状に形成されたステータ40と、を備える。
ロータ30は、無方向性電磁鋼板に打ち抜き加工などを施して形成した複数の円環状のコアプレート31を積層して構成された中空円筒状のロータコア32と、ロータコア32を軸方向(コアプレート31の積層方向)に貫通するよう形成された複数の貫通孔34に収容された複数の永久磁石38と、を備える。ロータコア32は、図1および図2に示すように、軸方向の両端部に、貫通孔34の径方向内側から径方向外側(貫通孔34側)に突出する突出部32a,32bが形成されている。この突出部32a,32bは、永久磁石38が軸方向に飛び出すのを防止するために形成されるものである。永久磁石38は、図1に示すように、断面が長方形の略棒状に形成されており、軸方向(長手方向)の両端部の径方向内側に、長手方向外側に向けて径方向の長さが徐々に短くなるテーパ部38a,38bが形成されている。
ステータ40は、無方向性電磁鋼板に打ち抜き加工などを施して形成した複数の円環状のコアプレート41を積層して構成された中空円筒状のステータコア42と、ステータコア42の複数のスロットに巻回されたコイル44と、を備える。
次に、こうして構成された第1実施例のロータ30の製造方法について説明する。ロータ30は、第1実施例では、複数のコアプレート31を積層してロータコア32を構成し、その後に、ロータコア32の貫通孔34に永久磁石38を挿入する、ことによって製造する。図3は、ロータコア32の貫通孔34に永久磁石38を挿入する際の様子を示す説明図である。
ロータコア32の貫通孔34に永久磁石38を挿入する際には、ロータコア32の右側から永久磁石38を左側に移動させて(図3(a)参照)、永久磁石38のテーパ部38aをロータコア32の突出部32bに当接させ(図3(b)参照)、テーパ部38aによって突出部32bをロータコア32の内側(図3左側)に曲げながら永久磁石38の挿入を進行させて(図3(c))、永久磁石38全体を貫通孔34に収容させる。永久磁石38における挿入方向の前端部にテーパ部を設けない場合、突出部32bが曲がり始めると、永久磁石38からの応力が突出部32bの根本側に集中して作用することになり、突出部32bが損傷し易くなるおそれがある。これを踏まえて、実施例では、永久磁石38における挿入方向の前端部の径方向内側にテーパ部38aを設けるものとした。これにより、図3(c)に示すように、突出部32bが曲がり始めた後も永久磁石38からの応力が突出部32bの先端側に作用するから、突出部32bの一箇所に大きな応力が集中して作用するのを抑制することができ、突出部32bの損傷を抑制することができる。
そして、永久磁石38全体を貫通孔34に収容させると、ロータコア32の突出部32bが跳ね上がって元の形状に戻り(図3(d)参照)、突出部32a,32bによって永久磁石38が軸方向に飛び出すのを防止できる状態となる(図3(e))。永久磁石38における挿入方向の後端部にテーパ部を設けない場合、永久磁石38における挿入方向の後端部の径方向内側の角部を擦りながら跳ね上がるために、永久磁石38の角部が割れてしまうおそれがある。この割れを防止するためには、突出部32bが跳ね上がる(元の形状に戻る)ためのスペースを確保するために、その分だけ永久磁石38の軸方向の長さを短くすることが考えられるが、永久磁石38の軸方向の長さがロータコア32の軸方向の長さに比して短くなると、漏れ磁束が大きくなるため、あまり好ましくない。これらを踏まえて、実施例では、永久磁石38における挿入方向の後端部の径方向内側にテーパ部38bを設けるものとした。これにより、図3(d)に示すように、突出部32bが跳ね上がるためのスペースを確保することができ、永久磁石38の軸方向の長さを短くしなくてよい。
以上説明した第1実施例の電動機20のロータ30の製造方法によれば、永久磁石38における挿入方向の前端部にテーパ部38aを設けておき、複数のコアプレート31を積層してロータコア32を構成した後に、永久磁石38のテーパ部38aによってロータコア32の突出部32bをロータコア32の内側に曲げながら永久磁石38をロータコア32の貫通孔34に挿入するから、永久磁石38における挿入方向の前端部にテーパ部38aを設けないものに比して、突出部32bに大きな応力が作用するのを抑制することができ、突出部32bが損傷するのを抑制することができる。しかも、永久磁石38における挿入方向の後端部にもテーパ部38bを設けておくから、永久磁石38全体を貫通孔34に収容した後に突出部32bが跳ね上がるためのスペースを確保することができ、永久磁石38の軸方向の長さを短くしなくてよい。
第1実施例のロータ30の製造方法では、挿入方向の前端部にテーパ部38aが形成されると共に挿入方向の後端部にテーパ部38bが形成された永久磁石38を貫通孔34に挿入するものとしたが、挿入方向の前端部にテーパ部38aが形成されるが挿入方向の後端部にテーパ部が形成されない永久磁石を貫通孔34に挿入するものとしてもよい。この場合でも、第1実施例と同様に、永久磁石38を貫通孔34に挿入する際に突出部32bに大きな応力が作用するのを抑制することができる。また、挿入方向の後端部にテーパ部38bが形成されるが挿入方向の前端部にテーパ部が形成されない永久磁石を貫通孔34に挿入するものとしてもよい。この場合でも、第1実施例と同様に、永久磁石38全体を貫通孔34に収容した後に突出部32bが跳ね上がるためのスペースを確保することができ、永久磁石38の軸方向の長さを短くしなくてよい。
第1実施例のロータ30の製造方法では、永久磁石38における挿入方向の前端部の径方向内側に形成されたテーパ部38aによって、ロータコア32における貫通孔34の径方向内側から径方向外側に突出するよう形成された突出部32bを、内側に曲げながら永久磁石38をロータコア32の貫通孔34に挿入するものとしたが、永久磁石38における挿入方向の前端部の径方向外側に形成されたテーパ部によって、ロータコア32における貫通孔34の径方向外側から径方向内側に突出するよう形成された突出部を、内側に曲げながら永久磁石38をロータコア32の貫通孔34に挿入するものとしてもよい。また、ロータコア32における貫通孔34の径方向外側から径方向内側に突出するよう突出部が形成されている場合、永久磁石38における挿入方向の後端部の径方向外側にテーパ部が形成されるものとしてもよい。
図4は、第2実施例としてのロータ130を備える電動機120の構成の概略を示す構成図である。第2実施例の電動機120は、第1実施例と同様に、周知の同期発電電動機として構成されており、図4に示すように、中空円筒状に形成されて回転シャフト22に取り付けられたロータ130と、ロータ130の外径より若干大きな内径の中空円筒状に形成されたステータ40と、を備える。なお、ステータ40は、第1実施例の電動機20と同一であるから、その詳細な説明は省略する。
ロータ130は、無方向性電磁鋼板に打ち抜き加工などを施して形成した複数の円環状のコアプレート131を積層して構成された中空円筒状のロータコア132と、ロータコア132を軸方向(コアプレート131の積層方向)に貫通するよう形成された複数の貫通孔134に収容された複数の永久磁石138と、を備える。ロータコア132は、軸方向の一方の端部(図4では左側の端部)に貫通孔134の径方向外側から径方向内側(貫通孔134側)に突出する突出部132aが形成されると共に、軸方向の他方の端部(図4では右側の端部)に貫通孔134の径方向内側から径方向外側(貫通孔134側)に突出する突出部132bが形成されている。永久磁石38は、断面が長方形の棒状に形成されており、第1実施例の永久磁石38とは異なり、テーパ部は形成されていない。
次に、こうして構成された第2実施例のロータ130の製造方法について説明する。ロータ130は、第2実施例では、複数のコアプレート131を積層してロータコア132を構成し、その後に、ロータコア132の貫通孔134に永久磁石138を挿入する、ことによって製造する。図5は、ロータコア132の貫通孔134に永久磁石138を挿入する際の様子を示す説明図である。
ロータコア132の貫通孔134に永久磁石138を挿入する際には、ロータコア132の突出部132bを外側(図5右側)に曲げ(図5(a)参照)、その状態で、ロータコア132の右側から永久磁石138を左側に移動させて(図5(b)参照)、永久磁石138全体を貫通孔134に収容させる。そして、治具150を用いて突出部132bを図5左側に押圧すると(図5(c),(d)参照)、突出部32aが元に戻って突出部132a,132bによって永久磁石138が軸方向に飛び出すのを防止できる状態となる(図5(e))。ここで、治具150は、ロータコア132の図5左側に配置される受け部材151と、突出部132bを図5左側に押圧する押圧部材152と、を備える。押圧部材152は、突出部132bのロータコア32の外側への曲がり(変形)を十分に修正できるよう、突出部132bの根本側より先端側を強く押圧可能な形状に形成されている。突出部132bの外側(図5右側)への曲がりを修正して径方向外側に略真っ直ぐ突出するようにするためには、突出部132bをロータコア132の若干内側(図5左側)に押し込む必要がある。突出部132a,132bが共に径方向内側から径方向外側に突出するよう形成されている場合、突出部132bをロータコア132の若干内側に押し込むためのスペースを確保するために、その分だけ永久磁石138の軸方向の長さを短くする必要があるが、これは、上述したように、漏れ磁束が大きくなるため、あまり好ましくない。これを踏まえて、実施例では、突出部132aを貫通孔134の径方向外側から径方向内側(貫通孔134側)に突出するよう形成すると共に突出部132bを貫通孔134の径方向内側から径方向外側(貫通孔134側)に突出するよう形成するものとした。これにより、突出部132bをロータコア132の若干内側に押し込む際には、図5(d)に示すように、永久磁石138が若干回転する(図5右側が径方向内側に移動すると共に図5左側が径方向外側に移動する)から、永久磁石138の長さを短くしなくてよい。
図6は、治具150の押圧部材152を用いて突出部132bを押圧する際の様子を示す説明図である。図6(a)は、第2実施例の様子を示し、図6(b)は、径方向外側(突出部132bとは貫通孔134における径方向反対側)から突出する突出部132aに代えて、径方向内側(突出部132bとは貫通孔134における径方向同一側)から突出する突出部132acが形成された比較例の様子を示す。図6の例では、実施例と比較例とで、永久磁石138の径方向(図6上下方向)の長さが「T」で共通であると共に周方向(図6奥手前方向)の長さが「W」(図示せず)で共通であり、治具150の受け部材151や押圧部材152が永久磁石138を押す力が「P」で共通であり、永久磁石138の径方向の中心(図6一点鎖線参照)と永久磁石138に力が作用する作用点との偏心(ズレ)距離が「e」で共通であり、実施例における永久磁石138のモーメントが「M」であり、実施例における永久磁石138の断面係数が「Z」(図示せず)である。比較例の場合、永久磁石138に作用する最大応力σmaxは、次式(1)に示すように、受け部材151や押圧部材152が永久磁石138を押す力Pを偏心距離eと永久磁石138の周方向の長さWとの積で除して計算することができる。一方、実施例の場合、永久磁石138に作用する最大応力σmaxは、式(2)に示すように、モーメントMを永久磁石138の断面係数Zで除して計算することができる。ここで、モーメントMは、式(3)に示すように、偏心距離eと受け部材151や押圧部材152が永久磁石138を押す力Pとの積として計算することができ、断面係数Zは、式(4)に示すように、永久磁石138の周方向の長さWと径方向の長さTの二乗との積を値6で除して計算することができるから、実施例の場合の永久磁石138に作用する最大応力σmaxは、式(5)に示すように、値6と偏心距離eと受け部材151や押圧部材152が永久磁石138を押す力Pとの積を永久磁石138の周方向の長さWと径方向の長さTの二乗との積で除して計算することができる。例えば、永久磁石138の径方向の長さT,周方向の長さWをそれぞれ値8,値15とすると共に偏心距離eを値3のときを考えると、永久磁石138に作用する最大応力σmaxは、比較例の場合には0.022Pとなり、実施例の場合には0.0188Pとなる。したがって、実施例の構成とすることにより、比較例の構成に比して永久磁石138に作用する応力を小さくできることが分かる。
σmax=P/eW (1)
σmax=M/Z (2)
M=eP (3)
Z=WT2/6 (4)
σmax=6eP/(WT2) (5)
σmax=M/Z (2)
M=eP (3)
Z=WT2/6 (4)
σmax=6eP/(WT2) (5)
第2実施例のロータ130の製造方法によれば、突出部132aが貫通孔134の径方向外側から径方向内側に突出するよう形成されると共に突出部132bが貫通孔134の径方向内側から径方向外側に突出するよう形成されたロータコア132の突出部132bを外側に曲げ、その状態で、ロータコア132の貫通孔134に永久磁石138を挿入し、その後に、治具150を用いて突出部132bを内側に押圧するから、軸方向の両端部の突出部が共に径方向内側から径方向外側に突出するようロータコアを形成するものに比して、治具150を用いて突出部132bを内側に押圧する際に永久磁石138に大きな応力が作用するのを抑制することができ、永久磁石138の軸方向の長さを短くしなくてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。第1実施例や第2実施例では、ロータコア32,132が「ロータコア」に相当し、永久磁石38,138が「永久磁石」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、電動機の製造産業などに利用可能である。
20,120 電動機、22 回転シャフト、30,130 ロータ、31,131 コアプレート、32,132 ロータコア、32a,32b,132a,132ac,132b 突出部、34,134 貫通孔、38,138 永久磁石、38a,38b テーパ部、40 ステータ、41 コアプレート、42 ステータコア、44 コイル、150 治具、151 受け部材、152 押圧部材。
Claims (5)
- 複数のコアプレートを積層して構成されたロータコアと、前記ロータコアを前記コアプレートの積層方向に貫通するよう形成された貫通孔に収容された永久磁石とを備え、前記ロータコアの前記積層方向の両端部において前記貫通孔側に突出する突出部が形成された電動機のロータの製造方法であって、
前記複数のコアプレートを積層して前記ロータコアを構成した後に、前記突出部の前記積層方向の曲げを伴って前記永久磁石を前記貫通孔に挿入する、ことによって前記ロータを製造する、
ことを特徴とする電動機のロータの製造方法。 - 請求項1記載の電動機のロータの製造方法であって、
前記永久磁石における挿入方向の前端部に形成されたテーパ部によって前記ロータコアの突出部を内側に曲げながら前記永久磁石を前記貫通孔に挿入する、ことによって前記ロータを製造する、
電動機のロータの製造方法。 - 請求項1記載の電動機のロータの製造方法であって、
挿入方向の後端部にテーパ部が形成された前記永久磁石によって前記ロータコアの突出部を内側に曲げながら該永久磁石を前記貫通孔に挿入する、ことによって前記ロータを製造する、
電動機のロータの製造方法。 - 請求項1記載の電動機のロータの製造方法であって、
前記積層方向の一方の端部の突出部である第1突出部と他方の端部の突出部である第2突出部とが前記貫通孔の異なる側から該貫通孔側に突出するよう形成された前記ロータコアの第1突出部を外側に曲げてから前記永久磁石を前記貫通孔に挿入し、その後、該第1突出部を内側に押圧する、ことによって前記ロータを製造する、
電動機のロータの製造方法。 - 請求項1ないし4のいずれか記載の電動機のロータの製造方法によって製造される電動機のロータ。
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