JP2014054512A - 美容器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも優れた美容効果を発揮する可能性を有する美容器具を提供する。
【解決手段】第1電極と第2電極とが人体を介して導通可能に構成され、第1電極と第2電極と人体とが構成する外部回路に電流を流すことにより電荷を帯びた美容成分を肌内部に浸透させるための美容器具である。美容器具は、第1電極と第2電極とを備えた本体部と、本体部内に配されるとともに第1電極と第2電極とに接続され、これらの間に流れる電流を制御する制御部とを有している。制御部は、第1電極と第2電極との間に一方極性の電流(F1)を流すイオン導入ステップと、第1電極と第2電極との間に他方極性のパルス電流(F2)を流すリセットパルスステップと、第1電極と第2電極との間に極性が交互に入れ替わる電流(F3)を流すスキンケアステップとを順次繰り返すイオン導入モードを実行するよう構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオン導入により美容成分を肌に浸透させる美容器具に関する。
化粧品等に含有される美容成分の美容効果をより向上させる方法としてイオン導入が提案されている。イオン導入は、美容成分を浸透させたい部位に微弱な電流を流すことにより、電荷を帯びた美容成分を肌内部に向けて移動させ、美容成分の肌への浸透を促進させる方法である。
従来のイオン導入器は、微弱電流の波形として、電流および電圧が一定となる直流電流や、パルス電流、正弦波交流電流等の様々な波形を採用している。例えば、特許文献1には、患部に電流を出力する電極部を有し、該電極部からパルス状の電流を流すよう構成されたイオン導入器が開示されている。イオン導入器は、電極部から肌へ一方極性のパルス電流を通電できるよう構成されている。そのため、上記パルス電流の極性とは逆極性の電荷を帯びた美容成分がパルス電流によって肌内部へ浸透しやすくなる。
また、特許文献2に開示されたイオン導入器は、一方極性の群発パルス電流と他方極性の群発パルス電流とを交互に肌へ通電する。これにより、上記イオン導入器は、正電荷を帯びた美容成分と負電荷を帯びた美容成分とが混在している場合にも、両成分の肌内部への浸透を促進させることができるよう構成されている。
特開2005−237545号公報 特開2002−320680号公報
従来のイオン導入器は、上述したように、美容成分の肌へ浸透を促進させる効果があるが、肌の美容効果を高める観点から見れば、未だ改善の余地がある。
本発明は、上記の背景に鑑みてなされたもので、従来よりも優れた美容効果を発揮する可能性を有する美容器具を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、第1電極と第2電極とが人体を介して導通可能に構成され、上記第1電極と上記第2電極と人体とが構成する外部回路に電流を流すことにより電荷を帯びた美容成分を肌内部に浸透させるための美容器具であって、
第1電極と第2電極とを備えた本体部と、
該本体部内に配されるとともに上記第1電極と上記第2電極とに接続され、これらの間に流れる電流を制御する制御部とを有し、
該制御部は、上記第1電極と上記第2電極との間に一方極性の電流を流すイオン導入ステップと、上記第1電極と上記第2電極との間に他方極性のパルス電流を流すリセットパルスステップと、上記第1電極と上記第2電極との間に極性が交互に入れ替わる電流を流すスキンケアステップとを順次繰り返すイオン導入モードを実行するよう構成されていることを特徴とする美容器具にある(請求項1)。
上記美容器具は、第1電極または第2電極のうち一方の電極と美容成分を塗布し美容効果を得たい部分の人体肌とを接触させ、他方の電極と人体肌の他の部分とを接触させることにより上記外部回路を構成する。そして、上記美容器具は、上記外部回路が構成されている状態において上記イオン導入モードを実行することにより、美容成分の肌内部への浸透を促進可能に構成されている。以下においては、美容効果を得たい部分と接触する電極を第1電極とし、他方の電極を第2電極として説明する。また、上記電流の極性は、上記外部回路において第1電極から第2電極へ流れる向きを正極性とし、この反対の向きを負極性とする。
上記イオン導入ステップにおいては、両電極の間に一方極性の電流が流れている。ここで、上記電流の極性は、美容成分が有する電荷と同極性となるように制御される。例えば、美容成分が負電荷を有する場合には、制御部は、第1電極が第2電極に対して低電位となるように両電極の間に電圧を印加する。これにより、上記外部回路に流れる電流の極性は負極性となる。そして、負電荷を有する美容成分は、第1電極から斥力を受け、第2電極側、つまり肌内部へ向けて浸透しやすくなる。
また、上記リセットパルスステップにおいては、上記電流の極性は、上記イオン導入ステップにおける電流と逆極性となるよう制御されている。そのため、上記イオン導入ステップにおいて人体肌中に生じた電荷の偏りを中和することができる。
また、上記スキンケアステップにおいては、両電極の間に極性が交互に入れ替わる微弱な電流が流れている。当該微弱電流が肌に流れると、皮膚細胞が活性化され、リンパの流れがよくなったり、血行が促進されたり、新陳代謝が向上されたりする等の効果を発揮する可能性がある。そのため、上記スキンケアステップを行うことにより、肌の張りを改善したり、肌を美しくする等の美容効果が期待できる。
そして、上記美容器具は、上記イオン導入ステップと、上記リセットパルスステップと、上記スキンケアステップとをこの順序で繰り返す上記イオン導入モードを実施することにより、美容成分の浸透促進作用と肌の活性化作用との相乗効果で体感できる美容効果をより向上させることが期待できる。
実施例における、美容器具が外部回路を形成している場合に外部回路に流れる電流の波形図。 実施例における、美容器具の制御部のブロック図。 実施例における、美容器具の動作を説明するフローチャート。 実施例における、イオン導入モード中の肌検知機能の動作を説明するフローチャート。 実施例における美容器具が外部回路を形成している場合に、ステップS5において抵抗器の両端に生じる電位差の波形図。 実施例における、美容器具の斜視図。 実施例における、美容器具を第1電極側(下方)から見た平面図。 実施例における、美容器具を第2電極側(上方)から見た平面図。 実験例における、試験前後での施術部のVAS値の変化を示す説明図。 実験例における、試験前後でのコントロール部のVAS値の変化を示す説明図。
上記美容器具の上記イオン導入ステップにおける電流の大きさは、例えば100〜1000μAとすることができる。上記電流の大きさが100μA未満の場合には、美容成分の肌内部への浸透が促進されにくくなり、体感できる美容効果が低下するおそれがある。また、上記電流の大きさが1000μAを超える場合には、美容成分の浸透促進効果が飽和し始める。
上記電流は、電流値が大きいほど美容成分の肌内部への浸透が促進されやすくなる反面、使用者によっては、肌と第1電極との接触部に違和感を感じさせるおそれがある。このような問題を回避しつつ、美容成分の浸透促進効果を十分に得るためには、上記イオン導入ステップにおける電流の大きさが100〜240μAであることがより好ましい。
また、上記リセットパルスステップにおけるパルス電流の大きさは、特に限定されるものではないが、例えば100〜1000μAとすることが好ましい。上記パルス電流がこの範囲内にあれば、電荷の偏りを十分に中和しやすく、体感できる美容効果を向上させることが容易となる。
また、上記スキンケアステップにおける極性の入れ替わりの周波数は、特に限定されるものではないが、例えば1k〜100kHzとすることができる。上記周波数が当該範囲を超える場合には、肌の活性化効果が十分得にくく、体感できる美容効果が低下するおそれがある。そのため、上記周波数は、1k〜100kHzであればよく、1k〜10kHzがより好ましい。
また、上記スキンケアステップにおける電流の大きさは、例えば30〜100μAとすることができる。上記電流の大きさが30μA未満の場合には、電流が過度に小さいため肌の活性化効果を得にくくなり、体感できる美容効果が低下するおそれがある。一方、上記電流の大きさが100μAを超える場合には、肌の活性化効果が飽和し始める。そのため、スキンケアステップにおける電流の大きさは、30〜100μAであればよく、40〜60μAがより好ましい。
また、上記イオン導入ステップにおける電流はパルス状であり、上記スキンケアステップにおいて流れる電流は、矩形波であり、かつ、その絶対値が上記イオン導入ステップにおいて流れる電流の絶対値よりも小さいことが好ましい(請求項2)。この場合には、イオン導入ステップにおいて美容成分の浸透を促進させやすくなるとともに、スキンケアステップにおいて肌の活性化効果を得られやすくなる。その結果、上記美容器具は、美容効果をより向上させることが期待できるものとなる。なお、この場合において、上記イオン導入ステップにおけるパルスのデューティ比は、例えば10〜90%とすることができ、30〜70%がより好ましい。
また、上記制御部は、上記イオン導入ステップ、上記リセットパルスステップおよび上記スキンケアステップの各々における電流の大きさを、各ステップに応じた値に制御する定電流回路を有していてもよい(請求項3)。
この場合には、上記美容器具は、各々のステップにおける上記電流の大きさを、各ステップにおける美容効果が得られやすい大きさに制御可能なものとなる。その結果、上記美容器具は、より美容効果の大きいものとなる。
また、上記イオン導入ステップは0.2〜20ミリ秒間継続され、上記スキンケアステップは0.2〜20ミリ秒間継続されることが好ましい(請求項4)。この場合には、上記美容器具は、美容成分を肌内部に十分浸透させることができるとともに、肌の活性化効果を十分得ることができる。その結果、上記美容器具は、より美容効果の大きいものとなる。
(実施例)
上記美容器具の実施例を、図1〜図8を用いて説明する。美容器具1は、第1電極11と第2電極12とが人体を介して導通可能に構成されている。また、美容器具1は、第1電極11と第2電極12と人体とが構成する外部回路に電流を流すことにより電荷を帯びた美容成分を肌内部に浸透させることができるよう構成されている。
美容器具1は、図6〜図8に示すように、第1電極11と第2電極12とを備えた本体部10と、本体部10内に配されるとともに第1電極11と第2電極12とに接続され、これらの間に流れる電流を制御する制御部3とを有している。制御部3は、図1及び図3に示すように、第1電極11と第2電極12との間に一方極性の電流(図1、F1)を流すイオン導入ステップS8と、第1電極11と第2電極12との間に他方極性のパルス電流(図1、F2)を流すリセットパルスステップS9と、第1電極11と第2電極12との間に極性が交互に入れ替わる電流(図1、F3)を流すスキンケアステップS11とを順次繰り返すイオン導入モードを実行するよう構成されている。
図6〜図8に示すように、美容器具1は、略棒状の本体部10を有しており、本体部10の側周面に第1電極11と第2電極12とを有している。第1電極11は、図7に示すように、本体部10の長手方向の一端に配設されている。第2電極12は、図8に示すように、本体部10の長手方向の他端に配設されている。また、第1電極11と第2電極12とは、本体部10の長手方向から見て、本体部10を挟んで互いに反対側となる位置に配されている。なお、以下において、本体部10の長手方向における第1電極11が設けられた側を前方といい、第2電極12が設けられた側を後方ということがある。また、美容器具1を長手方向(前後方向)から見たときの第1電極11側を下方とし、第2電極12側を上方ということがある。これらの方向表示は便宜上のものであり、美容器具1の使用時における実際の向きとは何ら関係がない。
また、本体部10は、制御部3と、制御部3に電力を供給する電源部2と、LEDインジケータ14と、振動モータ15とを内蔵している。LEDインジケータ14は、図8に示すように、本体部10の長手方向における略中央部に配されており、上方に向けて発光可能に構成されている。また、振動モータ15は、本体部10の内部において、第1電極11側(前方)の端部に配置されている(図示略)。
また、本例の美容器具1は、図6に示すように、磁力により吸着され得るよう構成され、人体肌に塗布された美容剤を肌表面から吸着除去するための吸着ヘッド部13を付加機能として有している。吸着ヘッド部13は、図7に示すように、本体部10の後方端部に配設されている。吸着ヘッド部13は、図6及び図7に示すように、下方に膨出した膨出部131を有している。また、吸着ヘッド部13は、膨出部131の頂面、つまり第2電極12の反対側(下方)に、平坦面よりなり、磁力を発生する磁力発生面130を備えている。
以下、美容器具1の各部の間の電気的接続について図2を用いて詳説する。電源部2は、制御部3内の制御用マイコン30及び電圧印加部31と、LEDインジケータ14と、振動モータ15とのそれぞれに接続されており、これらの各部に対して作動用電力を供給している。
制御部3は、図2に示すように、電源部2、第1電極11、第2電極12、LEDインジケータ14及び振動モータ15とそれぞれ接続されており、これらの各部の動作を制御可能に構成されている。また、制御部3は、制御用マイコン30と、電圧印加部31と、還流部32とを有している。制御用マイコン30は、各部の動作を制御する信号を入出力する機能を有する。電圧印加部31は、第1電極11と第2電極12との間に電圧を印加する機能を有する。還流部32は、第1電極11または第2電極12から人体に流れる電流を取り込み、電源部2へ還流させる機能を有する。
制御用マイコン30と電圧印加部31との間は、後述する電圧制御信号及び電流値選択信号を伝達できるよう互いに接続されている。還流部32は、電圧印加部31と、電源部2のマイナス極へ接続されている接地部312との間に配されている。また、還流部32は制御用マイコン30の後述するADC(Analog to Digital Converter)300に接続されている。これにより、制御部3は、還流部32内の電位差を制御用マイコン30に入力できるよう構成されている。
電圧印加部31は、極性反転回路310と定電流回路311を有しており、両者が互いに接続されて構成されている。極性反転回路310は、後述する制御用マイコン30の信号出力部302と互いに接続されている。また、極性反転回路310は、第1電極11と第2電極12との各々と接続されている。これにより、極性反転回路310は、信号出力部302から出力される電圧制御信号に基づいて第1電極11と第2電極12との間の電位差を制御可能に構成されている。
定電流回路311は、第1電極11と第2電極12との間に流れる電流を一定値に保つ機能を有する。また、定電流回路311は、制御用マイコン30の信号出力部302と互いに接続されている。そして、定電流回路311は、信号出力部302から出力される電流値選択信号に基づいて第1電極11と第2電極12との間に流れる電流を2段階に設定可能に構成されている。本例では、この電流の大きさは、イオン導入レベルと、イオン導入レベルよりも電流値の小さいスキンケアレベルとの2段階に設定されている。なお、イオン導入レベルは、後述するイオン導入ステップS8及びリセットパルスステップS9の実行中に適用され、スキンケアレベルはスキンケアステップS11の実行中に適用される。
還流部32は、定電流回路311と接地部312との間に接続された抵抗器320を有している。これにより、電圧印加部31側から取り込まれた電流は、抵抗器320内を接地部312側へ向かって流れ、接地部312を介して電源部2のマイナス極へ還流される。また、還流部32における電圧印加部31と抵抗器320との間は、制御用マイコン30のADC300と接続されている。これにより、ADC300は、電圧印加部31と抵抗器320との間の点の、接地部312の電位(以下、接地部312の電位を「接地電位」という)に対する電位差が入力されるよう構成されている。
本例の制御用マイコン30は、付加機能として、第1電極11及び第2電極12と人体との接触状態に応じて美容器具1の動作を変更する機能を備えている。つまり、本例の制御用マイコン30は、第1電極11及び第2電極12の双方と人体とが接触している場合には、図3に示すイオン導入ステップS8、リセットパルスステップS9及びスキンケアステップS11を順次繰り返すイオン導入モードを実行するように美容器具1の動作を制御する。一方、本例の制御用マイコン30は、第1電極11または第2電極12の少なくとも一方が人体と接触していない場合には、図3に示すように、両電極と人体との接触を検知するために行うステップS3〜ステップS6を、ディレイタイマー303により設定される所定の時間間隔で繰り返す(ステップS2)ように美容器具1の動作を制御する。
以下、本例の制御用マイコン30について詳説する。制御用マイコン30は、ADC300と、演算部301と、信号出力部302と、ディレイタイマー303とを有している。ADC300は、還流部32内の電位差をデジタル化する機能を有している。演算部301は、第1電極11と第2電極12とが人体と接触しているか否かを判定する機能を有している。信号出力部302は、第1電極11または第2電極12から美容効果を得たい肌表面に流す電流を制御する機能を有している。
ADC300は、制御部3の還流部32と接続されており、接地電位に対する還流部32の電位差をデジタル化するよう構成されている。ADC300によりデジタル化された上記電位差の値は、制御用マイコン30内において演算部301へ伝達される。
演算部301は、ADC300より入力された上記電位差の値を所定の閾値と比較する。そして、演算部301は、上記電位差の値が上記所定の閾値未満である場合に第1電極11または第2電極12の少なくとも一方が人体と接触していないと判定し、上記電位差の値が上記所定の閾値以上である場合に第1電極11と第2電極12との双方が人体と接触していると判定するよう構成されている。また、演算部301は、上記判定の結果と、図3及び図4に示す予め設定された動作フローとの双方に基づいて信号出力部302から出力する信号を制御可能に構成されている。なお、上記動作フローの詳細については後述する。
信号出力部302は、図2に示すように、演算部301からの制御信号を受けて、電圧印加部31に対して電圧制御信号及び電流値選択信号を出力するよう構成されている。電圧制御信号は、電圧印加部31の極性反転回路310に入力され、第1電極11と第2電極12との間に印加する電圧のオンオフ及び極性を制御する。また、電流値選択信号は、電圧印加部31の定電流回路311に入力され、第1電極11と第2電極12との間に流れる電流値を制御する。
また、信号出力部302は、LEDインジケータ14及び振動モータ15とも各々接続されている。信号出力部302は、演算部301における上記判定の結果、第1電極11と第2電極12との双方が人体と接触していると判定された場合に、LEDインジケータ14及び振動モータ15のそれぞれを駆動させる駆動信号を出力するよう構成されている。
ディレイタイマー303は、演算部301における上記判定の結果、第1電極11または第2電極12の少なくとも一方が人体と接触していないと判定された場合に、演算部301により起動される。ディレイタイマー303は、演算部301の動作を所定の時間停止させる機能を有する。これにより、美容器具1は、ディレイタイマー303が起動してから上記所定の時間が経過するまでの間、演算部301の動作停止に伴って各部の動作が停止される。また、ディレイタイマー303は、上記所定の時間が経過した後に演算部301の動作を再開させるよう構成されている。
次に、美容器具1の動作フローについて図3及び図4を用いて説明する。美容器具1は、電源部2より電源が供給されると、図3に示すように、制御用マイコン30を初期化するステップS1を行う。このとき、制御用マイコン30は、定電流回路311に対して電流値選択信号を出力し、電流値をイオン導入レベルに設定する。
その後、制御用マイコン30は、ディレイタイマー303により上記所定の時間の経過を待つステップS2を行う。なお、本例のディレイタイマー303は、上記所定の時間を50〜1000ミリ秒の範囲で適宜設定することができる。
制御用マイコン30は、ステップS2に次いで、電源部2から電圧印加部31に作動用電力を供給するステップS3を行うとともに、信号出力部302から電圧制御信号を出力する。これにより、制御用マイコン30は、第2電極12に対して第1電極11が低電位となるように両電極間の電位差を制御しつつ、両電極間にパルス電圧を1回印加する。このようにして第1電極11と第2電極12との間にパルス電圧が1回印加されるステップS4が実施される。本例において、ステップS4におけるパルス電圧の値は、5Vとした。
続いて、図3に示すように、還流部32における電位差を測定するステップS5が実施される。ステップS5において、第1電極11と第2電極12との双方と肌とが接触している場合には、第2電極12から人体を介して第1電極11に上記パルス電圧によるパルス電流が流れる。当該パルス電流は、第1電極11から制御部3内へ取り込まれ、図5に示す波形F4のように、還流部32における抵抗器320の両端間に電位差を生じさせる。そして、抵抗器320の両端間に生じた電位差、すなわち接地電位を基準とした還流部32内の電位差は、制御用マイコン30のADC300に入力され、その値の測定が行われる。
一方、第1電極11または第2電極12の少なくとも一方が肌と接触していない場合には、上記パルス電圧を印加しても抵抗器320に電流が流れず、抵抗器320の両端間に電位差が発生しない。そのため、第1電極11または第2電極12の少なくとも一方が肌と接触していない場合には、電位差の値は0Vとなる。
その後、制御用マイコン30は、演算部301における上記電位差と所定の閾値L(図5参照)との比較結果に基づいて第1電極11及び第2電極12と人体との接触状態を判定するステップS6を行う。ステップS5において測定した電位差が閾値L未満となる場合には、制御用マイコン30は、第1電極11または第2電極12の少なくとも一方が人体と接触していないと判定する(ステップS6、「No」)。この場合、制御用マイコン30は、ステップS2に戻ってディレイタイマー303を起動する。そして、制御用マイコン30は、ステップS6において第1電極11または第2電極12の少なくとも一方が人体と接触していないと判定されている間は、ステップS2〜ステップS6を繰り返す。なお、本例においては、閾値Lは50〜200mVの間で適宜設定することができる。
一方、図5に示すように、ステップS6において接地電位を基準とした還流部32内の電位差が閾値L以上となる場合、制御用マイコン30は、第1電極11と第2電極12との双方が人体と接触していると判定する(ステップS6、「Yes」)。この場合、図3に示すように、制御用マイコン30は、定電流回路311に対して電流値選択信号を出力し、電流値をイオン導入レベルに設定するステップS7を行う。
ステップS7に次いで、制御用マイコン30は、イオン導入ステップS8と、リセットパルスステップS9と、スキンケアステップS11とを順次繰り返すイオン導入モードを開始する。これにより、肌に流れる電流の波形は、図1に示す基本波形F1〜F3が繰り返されるものとなる。
イオン導入モードは、図4に示すように、制御用マイコン30により、第1電極11と第2電極12との双方が人体と接触している間実行され、第1電極11または第2電極12の少なくとも一方が人体から離れると停止される。また、イオン導入モードが実行されている間、制御用マイコン30は、信号出力部302からLEDインジケータ14及び振動モータ15に駆動信号を出力する(図4、ステップT1)。これにより、LEDインジケータ14及び振動モータ15は、第1電極11及び第2電極12の双方と人体とが接触している間駆動される。
より詳細には、イオン導入ステップS8において、制御用マイコン30は、第2電極12に対して第1電極11が低電位となるように両電極間の電位を制御しつつ、両電極間にパルス電圧を複数回印加する。これにより、第1電極11は、図1に示す基本波形F1のように、肌に負極性のパルス電流を複数回流すことができる。
リセットパルスステップS9において、制御用マイコン30は、第2電極12に対して第1電極11が高電位となるように両電極間の電位差を制御しつつ、両電極間にパルス電圧を1回印加する。これにより、第1電極11は、図1に示す基本波形F2のように、肌に正極性のパルス電流を流すことができる。
また、リセットパルスステップS9の後、制御用マイコン30は、定電流回路311に対して電流値選択信号を出力し、電流値をスキンケアレベルに設定するステップS10を行う。
制御用マイコン30は、ステップS10を実施した後、スキンケアステップS11を実施する。スキンケアステップS11において、制御用マイコン30は、第2電極12に対する第1電極11の電位差の高低が交互に入れ替わる矩形波を両電極の間に印加する。これにより、第1電極11は、図1に示す基本波形F3のように、正極性と負極性とが交互に入れ替わる矩形波電流を肌に流すことができる。
また、図4に示すように、制御用マイコン30は、イオン導入モードと並行して、イオン導入モード中に人体肌に流れるパルス電流を用いて第1電極11及び第2電極12と人体との接触状態の判定を行う肌検知機能を有している。つまり、制御用マイコン30は、イオン導入ステップS8、リセットパルスステップS9及びスキンケアステップS11において人体肌に流れるパルス電流を用いて、ステップS5と同様に、当該パルス電流に起因して発生する接地電位に対する還流部32の電位差の測定T2を行うよう構成されている。
そして、制御用マイコン30は、図4に示すように、上述した還流部32の電位差測定の結果に基づいて第1電極11及び第2電極12と人体との接触状態を判定するステップT3を行う。ステップT3における第1電極11及び第2電極12と人体との接触状態の判定は、1つのパルス電流に対する電位差測定の結果に基づいて行ってもよく、複数のパルス電流に対する電位差測定の結果を総合して行ってもよい。また、上述した接触状態の判定に用いるパルス電流は、イオン導入ステップS8、リセットパルスステップS9及びスキンケアステップS11の各ステップにおけるパルス電流から適宜選択することができる。
例えば本例では、ステップT3における接触状態の判定は、リセットパルスステップS9におけるパルス電流(図1、F2)に起因する抵抗器320の両端間の電位差が閾値Lを所定の回数連続して下回るか否かを基準として実施される。つまり、本例の制御用マイコン30は、パルス電流(図1、F2)に起因する電位差が所定の回数連続して閾値L未満となる場合(ステップT3、「Yes」)に、第1電極11または第2電極12の少なくとも一方が人体と接触していないと判定する。この場合には、制御用マイコン30はパルス電流の発生を停止するとともに、LEDインジケータ14及び振動モータ15への駆動信号の出力を停止する(ステップT4)。制御用マイコン30は、ステップT4によりイオン導入モードを終了した後、図3に示すステップS2〜ステップS6を繰り返すよう構成されている。
一方、制御用マイコン30は、上述した電位差が連続して閾値L未満となる回数が上記所定の回数に達しない間は(ステップT3、「No」)、第1電極11及び第2電極12の双方と人体とが接触していると判定する。制御用マイコン30は、ステップT3において第1電極11及び第2電極12の双方と人体とが接触していると判定されている間は、図3に示すステップS7〜ステップS11を繰り返して実行する。
次に、美容器具1の使用方法について説明する。使用者は、美容器具1を使用する前に、予め電荷を帯びた美容成分を肌に塗布しておく。なお、本例において、上記美容成分としては、L−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウムを使用した。
使用者は、第1電極11が手から突出し、かつ、第2電極12が手と接触するように本体部10を把持する。そして、使用者は、このように美容器具1を把持した状態で第1電極11を肌表面に接触させる。これにより、イオン導入モードが開始され、第1電極11と肌との接触部に、図1に示す基本波形F1〜F3の繰り返しからなる電流が流れる。なお、本例では、イオン導入ステップS8において、第1電極11が陰極、第2電極12が陽極として機能し、第1電極11と接触している肌表面には負極性の電流が流れる。これにより、美容器具1は、陰イオンであるL−アスコルビン酸−2−リン酸イオンを肌内部へ浸透させることができる。
次に、美容器具1の作用効果について説明する。美容器具1は、イオン導入ステップS8と、リセットパルスステップS9と、スキンケアステップS11とをこの順序で繰り返すイオン導入モードを実施することができるよう構成されている。
また、イオン導入ステップS8における電流はパルス状である。そして、スキンケアステップS11において流れる電流は矩形波であり、かつ、その絶対値がイオン導入ステップS8において流れる電流の絶対値よりも小さい。このように、肌に流れる電流を上記各ステップの繰り返しとすることと、各々のステップにおける波形や電流の大きさ等を上述のように制御することとの相乗効果により、美容器具1は、上述のように、美容成分の浸透促進作用と肌の活性化作用との相乗効果で体感できる美容効果をより向上させることが期待できるものとなる。
また、制御部3は、イオン導入ステップS8、リセットパルスステップS9およびスキンケアステップS11の各々における電流の大きさを、各ステップに応じた値に制御する定電流回路311を有している。そのため、美容器具1は、各ステップにおける美容効果が得られやすい大きさに制御可能なものとなる。
また、スキンケアステップS11において流れる電流の波形は矩形波に制御されている。そのため、制御部3の構成が簡素なものとなる。
また、イオン導入ステップS8は0.2〜20ミリ秒間継続され、スキンケアステップS11は0.2〜20ミリ秒間継続されるよう構成されている。そのため、美容器具1は、美容成分を肌内部に十分浸透させることができるとともに、肌の活性化効果を十分得ることができるものとなる。
以上のように、美容器具1は、従来よりも優れた美容効果を発揮する可能性を有する美容器具となる。
また、本例の美容器具1は、第1電極11と第2電極12との間にパルス電圧を印加し、制御部3内における電気的特性値を測定する手段を有している。これにより、美容器具1は、一定の電流を流し続ける場合に比べて、電気的特性値の測定時に消費する電力を低減することができる。
また、美容器具1は、第1電極11と第2電極12との双方が人体と接触していると判定された場合に、イオン導入モードを開始させる手段を有している。そのため、イオン導入モードの作動と停止との切り替えのためのスイッチを美容器具1に設ける必要がない。そして、使用者がスイッチ操作をする必要がなくなるため、美容器具1は使用者にとって使用しやすいものとなる。また、美容器具1にスイッチを配設する必要がなくなることは、部品点数の低減効果を得ることもできる。
また、美容器具1は、第1電極11と第2電極12との少なくとも一方が人体と接触していないと判定された場合には、ディレイタイマー303により所定時間の経過を待った後、再び電気的特性値の測定と判定とを実施するよう構成されている。これにより、電気的特性値の測定と判定とを実行する頻度を低減することができる。その結果、美容器具1は、待機状態、つまり第1電極11または第2電極12の少なくとも一方が人体と接触していない状態における消費電力を低減することができる。
また、美容器具1はLEDインジケータ14を備えており、イオン導入モード中にLEDインジケータ14が点灯するよう構成されている。そのため、使用者は、LEDインジケータ14の点灯により、イオン導入モードが実施されていることを容易に確認することができる。その結果、美容器具1は使用者にとって使用しやすいものとなる。
また、美容器具1は、第1電極11側の端部に振動モータ15を有しており、イオン導入モード中に振動モータ15が駆動されるよう構成されている。そのため、振動モータ15から発生する振動により、第1電極11と肌の接触部分及びその周辺部分は、リンパの流れがよくなったり、血行が促進されたり、新陳代謝が向上されたりする等の効果を得られる可能性がある。その結果、美容器具1は、体感できる美容効果をより向上させることができるものとなる。
また、本例において、第1電極11と第2電極12とは、図6〜図8に示すように、上下方向において互いに反対側に位置するように配置されている。そのため、美容器具1は、机上等に載置する際に、第1電極11と第2電極12とが載置面を介して導通する可能性を低減でき、消費電力を低減しやすくなる。
また、上記実施例では、第1電極11と美容効果を得たい肌表面とを接触させ、第1電極11をイオン導入モードにおける作用電極として機能させる例を示したが、第2電極12を作用電極とする構成も可能である。また、第1電極11と第2電極12との間に印加する電圧も、美容成分の組成に応じて適宜設定できる。例えば、肌内部に導入したい美容成分が陽イオンである場合には、イオン導入ステップS8において、第1電極11の電位を第2電極12よりも高電位とすればよい。
また、上述の電荷を帯びた美容成分の塗布に先立って、他の美容効果を発揮する美容剤を使用することもできる。当該美容剤は、例えば、肌の汚れや老廃物を除去する作用を有するものや、上記美容成分とは異なる美容成分を含むものなど、種々のものを使用することができる。また、この場合には、上記美容剤は予め上述した電荷を帯びた美容成分を含むものであってもよい。
また、上記美容剤は、磁力により吸着され得るものであってもよい。この場合には、美容器具1の吸着ヘッド部13により、上記美容剤を容易に除去することができる。つまり、上記美容剤を塗布した使用者は、塗布した後に吸着ヘッド部13を手から突出させて本体部10の第1電極11側を把持し、吸着ヘッド部13の磁力発生面130側を肌に近づける。これにより、使用後の美容剤は、磁力発生面130の磁力によって肌上から容易に除去され、吸着ヘッド部13に吸着される。
また、磁力により吸着され得る美容剤に予め電荷を帯びた美容成分等が含有されている場合には、当該美容成分は、磁力によって吸着されないものであることが好ましい。磁力によって吸着されない美容成分を用いることにより、吸着ヘッド部13を肌に近づけた際に、肌表面に当該美容成分を残留させつつ美容剤を除去することができる。
また、このとき、磁力発生面130には、着脱可能なカバー部材を予め装着することもできる。カバー部材は、磁力発生面130を覆うことが可能なものであれば、形状や材質等が限定されることなく種々のものを使用することができる。これにより、吸着ヘッド部13に吸着された使用後の美容剤は、カバー部材ごと磁力発生面130から剥がして廃棄することができる。
なお、本例の美容器具1は、付加機能として吸着ヘッド部13や電極と肌との接触検知機能を備えた制御用マイコン30を有しているが、これらの機能を有していない美容器具であっても、肌に通電する電流波形を制御することによって美容効果の向上が見込めることは言うまでもない。
(実験例)
次に、上記イオン導入モードを実施することにより得られる肌の美容効果について評価を行った。以下に評価内容及び評価結果を説明する。
<被験者>
20歳以上60歳未満の日本人女性20名を対象とした。
<試験品>
上記実施例の美容器具1を使用し、美容器具1と併用する美容剤には、以下の組成を有するものを用いた。なお、美容剤は、美容器具1の吸着ヘッド部13を用いて磁性体粉を肌から吸着除去した後、イオン導入成分として機能するL−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウム及び保湿剤等が肌表面に残留するように設計されている。
・磁性体粉 55〜80質量%
・L−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウム 0.01〜50質量%
・保湿剤、汚れ除去成分、増粘剤、pH調整剤等 残量
<試験方法>
被験者の顔の半分を施術部とし、3日に1回の間隔で以下の方法による施術を施術部に対して行った。まず、クレンジング及び洗顔を行った後、施術部のみに上記美容剤を塗布し、5分間放置した。5分経過後、美容器具1の吸着ヘッド部13を使用して美容剤中の磁性体粉を肌から吸着除去した。吸着除去の後、美容器具1の第2電極12側を把持しつつ第1電極11を肌に接触させ、施術部へのイオン導入モードの実施及び肌のマッサージを5分程度行い、施術を完了した。なお、施術を行わない部分は、コントロール部として被験者各自が日常的に行うケアのみを行うこととした。
<評価>
イオン導入モードの実施による美容効果の評価は、施術部及びコントロール部の毛穴の状態を、試験開始時、2週間経過時点、4週間経過時点及び8週間経過時点(試験完了時)の各評価時点において目視観察することにより行った。目視観察の結果は、視覚的評価スケール(Visual Analog Scale、VAS)及び5段階評価を用いて数値化した。VAS及び5段階評価による数値化の方法は、以下の通りである。
・VAS
本評価におけるVASは長さ79mmの線分よりなるスケールである。VASの一方の端点は、「毛穴が全く気にならないと被験者が感じた状態」に相当し、他方の端点は「毛穴がとても気になると被験者が感じた状態」に相当するよう構成されている。VASによる評価は、被験者が自身の毛穴の状態をVAS上にマークすることにより行う。そして、VAS全体の長さに対する一方の端点からマークの位置までの長さの比を算出し、この値をVAS値とした。すなわち、上述した算出方法により数値化されたVAS値は、値が小さいほど毛穴が気になりにくい状態であることを示す。
表1に、被験者別のVAS値の経時的な変化を示す。また、図9は、施術部について評価した、試験開始時と試験完了時との間のVAS値の変化を被験者別にプロットしたグラフであり、図10は、コントロール部について評価した、試験開始時と試験完了時との間のVAS値の変化を被験者別にプロットしたグラフである。なお、図9及び図10の横軸はVAS値であり、縦方向は被験者IDに対応している。
・5段階評価
各評価時点において、施術部とコントロール部との毛穴の状態を比較し、被験者自身が両者の差を5段階で評価した。その結果を表2に示す。なお、表2に示すスコアが示す状態は、以下の通りである。
−2:コントロール部は施術部よりも毛穴が明らかに目立つ
−1:コントロール部は施術部よりも毛穴がやや目立つ
0:施術部とコントロール部とが同程度
+1:施術部はコントロール部よりも毛穴がやや目立つ
+2:施術部はコントロール部よりも毛穴が明らかに目立つ
表1より知られるように、ほとんどの被験者において、施術部のVAS値が経時的に小さくなり、毛穴の状態が経時的に改善される傾向が認められた。また、図9より知られるように、ほとんどの被験者において、試験完了時(8週間経過後)の施術部のVAS値が試験開始時のVAS値よりも小さくなり、8週間の施術により毛穴の状態が顕著に改善した。
また、表2より知られるように、各評価時点における相対評価についても、ほとんどの被験者においてスコアが小さくなり、施術部の毛穴がコントロール部よりも相対的に目立たなくなる傾向が認められた。一方で、コントロール部については、表1及び図10より知られるように、ほとんどの被験者において試験前後でのVAS値の変化は見られなかった。以上の結果から、美容器具1により、施術部の毛穴の状態が改善するという美容効果が得られたことがわかる。
Figure 2014054512
Figure 2014054512
1 美容器具
10 本体部
11 第1電極
12 第2電極
3 制御部
S8 イオン導入ステップ
S9 リセットパルスステップ
S11 スキンケアステップ

Claims (4)

  1. 第1電極と第2電極とが人体を介して導通可能に構成され、上記第1電極と上記第2電極と人体とが構成する外部回路に電流を流すことにより電荷を帯びた美容成分を肌内部に浸透させるための美容器具であって、
    第1電極と第2電極とを備えた本体部と、
    該本体部内に配されるとともに上記第1電極と上記第2電極とに接続され、これらの間に流れる電流を制御する制御部とを有し、
    該制御部は、上記第1電極と上記第2電極との間に一方極性の電流を流すイオン導入ステップと、上記第1電極と上記第2電極との間に他方極性のパルス電流を流すリセットパルスステップと、上記第1電極と上記第2電極との間に極性が交互に入れ替わる電流を流すスキンケアステップとを順次繰り返すイオン導入モードを実行するよう構成されていることを特徴とする美容器具。
  2. 請求項1に記載の美容器具において、上記イオン導入ステップにおける電流はパルス状であり、上記スキンケアステップにおいて流れる電流は、矩形波であり、かつ、その絶対値が上記イオン導入ステップにおいて流れる電流の絶対値よりも小さいことを特徴とする美容器具。
  3. 請求項1または2に記載の美容器具において、上記制御部は、上記イオン導入ステップ、上記リセットパルスステップおよび上記スキンケアステップの各々における電流の大きさを、各ステップに応じた値に制御する定電流回路を有していることを特徴とする美容器
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の美容器具において、上記イオン導入ステップは0.2〜20ミリ秒間継続され、上記スキンケアステップは0.2〜20ミリ秒間継続されることを特徴とする美容器具。
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