JP2010234092A - イオン導入器 - Google Patents

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Abstract

【課題】イオン導入器の駆動時に使用されるパルスを制御することで、痛みなく安全に使用できるイオン導入器を提供する。
【解決手段】前記パルス出力部12が各パルス生成時にパルスの立ち上がり時間を十分与えるので、生体が電気を感じるコヒーレ電圧に急激に到達することなく、パルスの電圧レベルがゆっくりと上昇しコヒーレ電圧に到達して生体に対して電気を感じさせることを防止して、本イオン導入器を快く使用することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、イオン化溶液中に含まれるイオン化成分を前記パルス出力部からのパルスによって生体へ導入するイオン導入器に関し、特に、パルス出力部からのパルスの出力に関する。
背景技術となる第1のイオン導入器としては、特開2000−210385号公報に開示されるものがある。この背景技術となる第1のイオン導入器は、図11に示すように本体101の上端前方には使用者の顔面皮膚に接触し、ガルバニックイオン電流を出力する顔面皮膚接触部102が設けられており、この顔面皮膚接触部102の周縁部の内側に複数の遠赤外線ダイオードUD1、UD2、UD3が設けられ、振動発生部及び遠赤外線を出力する遠赤外線出力部104を備え、本体101の左右両側には、使用者が本体を握ったとき、皮膚と接触される接地部106が設けられている構成である。この背景技術となる第1のイオン導入器によれば、直流/直流変換部を用いて、バッテリの電源を昇圧させ、この昇圧した電源でガルバニックイオン電流を出力し、さらに、振動発生部及び遠赤外線出力部を備え、振動及び遠赤外線を発生し、使用者は簡便に携帯しながらガルバニックイオン電流、遠赤外線及び振動を用いて、皮膚美容を遂行するのは勿論、皮膚美容段階で出力するガルバニックイオン電流を周期的に可変させることにより、皮膚刺激の効果が高く、これにより、常に弾力性を有し、かつ色つやの良い皮膚を維持することができる。また、この背景技術となる第1のイオン導入器には、図12に示すように、クレンジング、マッサージ、栄養供給、リフティングの各種パルス波形モードが用意されており、適宜各種パルス波形モードの動作が行われる。
背景技術となる第2のイオン導入器としては、特開2002−320680号公報に開示されるものがあり、イオン化溶液中に含まれる各イオン化成分を生体へ導入するために、生体に接触する一対の電極に対して、プラスの極性の群発パルス信号とマイナスの群発パルス信号とを交互に供給することを特徴とするものである。この背景技術となる第2のイオン導入器によれば、プラスイオン化成分とマイナス化成分が混在したイオン化溶液中の各イオン化成分を効率良く生体内に導入することが可能な通電方法を提供することが可能となる。
特開2000−210385号公報 特開2002−320680号公報
前記背景技術となる第1のイオン導入器によれば、皮膚刺激の効果が高くて常に弾力性を有し、かつ色つやの良い皮膚を維持することが実現でき、前記背景技術となる第2のイオン導入器によれば各イオン化成分を効率良く生体内に導入することが実現できるものであると推測される。しかしながら、どちらの背景技術となるイオン導入器によっても、使用者の使用時の電気を感じる不快感を解消することはできないという課題を有する。使用者が使用時の電気を感じるのは、イオン導入器が出力するパルスの立ち上がりが急であり、この急な状態を維持してコヒーレ電圧を超えることにより使用者は電気を感じてしまう。他の原因としては、例え、コヒーレ電圧を満たしてパルスが立ち上がったとしても、使用者の皮膚にイオン導入器が接触する場合にはミクロ的には点接触であり、接触直前に点接触部分に電荷が集中して放電が生じる場合もあるからである。また、前記背景技術となる第1のイオン導入器においては図12(b)(d)に示すように、前記背景技術となる第2のイオン導入器においては図13(a)に示すように、正から負へのパルスの振幅変化がある場合に、両方とも、連続して振幅変化を行っており非常に高い電圧変化といえ、使用者が痛みを感じる場合があるという課題を有する。
他の課題としては、イオン導入器の継続使用により療法焼け、小水疱、大水疱、皮膚が赤くなるといった症状がでる場合があり、従来から逆電圧を印加することで対応してきたが、使用者が同一患部に対して長時間使用することには対応することができず、依然療法焼け等が生じていたという課題を有する。
そこで、本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、イオン導入器の駆動時に使用されるパルスを制御することで、痛みなく安全に使用できるイオン導入器を提供することを目的とする。
本発明に係るイオン導入器は、患部に電流を出力する電極部と、当該電極部にパルスを出力するパルス出力部と、当該パルス出力部に各種電流を供給する電源部とを備え、イオン化溶液中に含まれるイオン化成分を前記パルス出力部からのパルスによって生体へ導入するイオン導入器であって、前記パルス出力部が各パルス生成時にパルスの立ち上がり時間を十分与えるものである。このように本発明においては、前記パルス出力部が各パルス生成時にパルスの立ち上がり時間を十分与えるので、生体が電気を感じるコヒーレ電圧に急激に到達することなく、パルスの電圧レベルがゆっくりと上昇しコヒーレ電圧に到達して生体に対して電気を感じさせることを防止して、本イオン導入器を快く使用することができる。前記パルス出力部が各パルス生成時にパルスの立ち上がり時間を十分与えるとしているが、パルス出力部にパルスの立ち上がり時間を十分与えるための回路を構成してもよいし、別途制御部を設けてかかる制御部の制御下パルス出力部がパルスの立ち上がり時間を十分与えてもよい。
また、本発明に係るイオン導入器は、患部に電流を出力する電極部と、当該電極部にパルスを出力するパルス出力部と、当該パルス出力部に各種電流を供給する電源部とを備え、イオン化溶液中に含まれるイオン化成分を前記パルス出力部からのパルスによって生体へ導入するイオン導入器であって、前記パルス出力部が、パルス出力開始からの時間経過又は出力済みパルスに応じてパルスの振幅を所定値まで大きくするものである。このように本発明においては、前記パルス出力部が出力済みパルスに応じてパルスの振幅を所定値まで大きくしているので、イオン導入器の電極部が患部に接触する場合に、ミクロ的に点接触直前であっても電圧レベルが不十分で放電が生じるような電荷の集中がなく痛みなく使用することができる。ここでのパルスの振幅とは、パルスの電圧レベルのことをいう。
また、本発明に係るイオン導入器は、患部に電流を出力する電極部と、当該電極部にパルスを出力するパルス出力部と、当該パルス出力部に各種電流を供給する電源部とを備え、イオン化溶液中に含まれるイオン化成分を前記パルス出力部からのパルスによって生体へ導入するイオン導入器であって、前記パルス出力部が、パルス出力開始からの時間経過又は出力済みパルスに応じてパルス幅を所定値まで大きくするものである。このように本発明においては、前記パルス出力部が、パルス出力開始からの時間経過又は出力済みパルスに応じてパルス幅を所定値まで大きくするので、開始から経過するに従ってパルス幅が大きくなっていき、イオンクレンジングにおいては皮膚に刺激を与えることなく通常の皮膚の状態で徐々に皮膚の深部に蓄積している毒素や老廃物を除去し、イオン導入においても同様に皮膚に刺激を与えることなく通常の皮膚の状態で徐々に皮膚の深部に化粧水等の養分を浸透させることができ、言い換えれば、このジョブリングによって老廃物の除去、養分の浸透等の人体への物質の出入を促進させることができる。
また、本発明に係るイオン導入器は、患部に電流を出力する電極部と、当該電極部にパルスを出力するパルス出力部と、当該パルス出力部に各種電流を供給する電源部とを備え、イオン化溶液中に含まれるイオン化成分を前記パルス出力部からのパルスによって生体へ導入するイオン導入器であって、前記パルス出力部が、正又は負のパルスを出力した後に逆極性のパルスを出力する場合に正又は負のパルス出力後休止期間を経て逆極性のパルスを出力するものである。このように本発明においては、前記パルス出力部が正のパルスを出力した後に負のパルスを出力する場合に正のパルス出力後休止期間を経て負のパルスを出力するので、生体に過剰な電圧レベルの変化の負荷を与えることなく駆動することができる。
また、本発明に係るイオン導入器は、患部に電流を出力する電極部と、当該電極部にパルスを出力するパルス出力部と、当該パルス出力部に各種電流を供給する電源部とを備え、イオン化溶液中に含まれるイオン化成分を前記パルス出力部からのパルスによって生体へ導入するイオン導入器であって、前記パルス出力部が所定期間連続してパルスを出力した場合に、警告又はパルスの出力を停止するものである。このように本発明においては、前記パルス出力部が所定期間連続してパルスを出力した場合に、警告又はパルスの出力を停止するので、使用者が同一患部に電極部を接触させた状態でいると、所定期間経過後に警告又はパルスの出力が停止され、同一箇所の過度の施療がなくなり、療法焼け、小水疱、大水疱、皮膚が赤くなるといった状態を未然に防止でき、安全に使用することができる。
また、本発明に係るイオン導入器は必要に応じて、パルス立ち上がり期間を十分にとること又はパルスの振幅を所定値まで大きくすることにより減少した電荷量を補うようにパルス幅を大きくするものである。このように本発明においては、パルス立ち上がり期間を十分にとること又はパルスの振幅を所定値まで大きくすることにより減少した電荷量を補うようにパルス幅を大きくするので、パルス緩慢立ち上がり機能又はソフトスタートを採用すると、イオン導入に係る総電荷量が減ることになるが、これはパルス幅を広げることで総電荷量を従来と同様に維持することができ、イオン導入の効果も同様に維持することができる。
また、本発明に係るイオン導入器は、患部に電流を出力する電極部と、当該電極部にパルスを出力するパルス出力部と、当該パルス出力部に各種電流を供給する電源部とを備え、イオン化溶液中に含まれるイオン化成分を前記パルス出力部からのパルスによって生体へ導入するイオン導入器であって、前記パルス出力部が各パルス生成時にパルスの立ち下がり時間を十分与えるものである。このように本発明においては、前記パルス出力部が各パルス生成時にパルスの立ち下がり時間を十分与えるので、コヒーレ電圧以上の電圧からGNDレベルまで電圧が急激に下がった場合には痛みは感じないが、違和感を感じることがあり、十分な立ち下り時間を確保することにより、この違和感をも感じさせることなく施療を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係るイオン導入器の全体ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るイオン導入器のイオンクレンジングのモードの波形図である。 本発明の第1の実施形態に係るイオン導入器のマッサージのモードの波形図である。 本発明の第1の実施形態に係るイオン導入器のイオン導入のモードの波形図である。 本発明の第1の実施形態に係るイオン導入器のリフティングのモードの波形図である。 本発明の第1の実施形態に係るイオン導入器のイオンクレンジングのモードの場合にソフトスタートを適用したときの波形図及び要部拡大図である。 本発明の第1の実施形態に係るイオン導入器の具体的構成における全体斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るイオン導入器の具体的構成における六面図である。 本発明の第1の実施形態に係るイオン導入器の各モードの各部の波形図である。 本発明の第2の実施形態に係るイオン導入器のイオンクレンジングのモード及びイオン導入のモードの場合にジョブリングを適用したときの波形図である。 従来のイオン導入器の全体斜視図である。 従来のイオン導入器の各モードの波形図である。 従来のイオン導入器の各モードの波形図である。
(本発明の第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るイオン導入器について図1ないし図9に基づき説明する。図1は本実施形態に係るイオン導入器の全体ブロック図、図2は実施形態に係るイオン導入器のイオンクレンジングのモードの波形図、図3は本実施形態に係るイオン導入器のマッサージのモードの波形図、図4は実施形態に係るイオン導入器のイオン導入のモードの波形図、図5は本実施形態に係るイオン導入器のリフティングのモードの波形図、図6は本実施形態に係るイオン導入器のイオンクレンジングのモードの場合にソフトスタートを適用したときの波形図及び要部拡大図、図7は本実施形態に係るイオン導入器の具体的構成における全体斜視図、図8は本実施形態に係るイオン導入器の具体的構成における六面図、図9は本実施形態に係るイオン導入器の各モードの各部の波形図である。
本実施形態に係るイオン導入器は、患部に電流を出力する電極部と、この電極部にパルスを出力するパルス出力部と、このパルス出力部に各種電流を供給する電源部とを備え、イオン化溶液中に含まれるイオン化成分を前記パルス出力部からのパルスによって生体へ導入するものであって、前記パルス出力部が各パルス生成時にパルスの立ち上がり時間を十分与えパルスの立ち上がりの波形の形状が湾曲とし、また、前記パルス出力部が出力済みパルスに応じてパルスの振幅を所定値まで大きくし、さらにまた、前記パルス出力部が正のパルスを出力した後に負のパルスを出力する場合に正のパルス出力後休止期間を経て負のパルスを出力する構成である。
図2又は図4に示すようにパルス出力部が各パルス生成時にパルスの立ち上がり時間を十分与えパルスの立ち上がりの波形の形状が湾曲とする(以下、パルス緩慢立ち上がり機能とする)ことで、生体が電気を感じるコヒーレ電圧に急激に到達することなく、パルスの電圧レベルがゆっくりと上昇しコヒーレ電圧に到達して生体に対して電気を感じさせることを防止して、本イオン導入器を快く使用することができる。特に、イオン導入器を顔を患部として使用する場合には、顔の皮膚が敏感であるため、かかる電気を感じる場合の不快感は他の患部と比較しても著しく、本イオン導入器が有効である。なお、図3又は図5では、各パルスを詳細に示すことなく、総括的にパルスを示しているだけであって、図2又は図4と同様にパルス出力部が各パルス生成時にパルスの立ち上がり時間を十分与えパルスの立ち上がりの矩形の形状を湾曲としている。なお、図3又は図5は、パルスの集合により構成されているが、パルスからなるのではなく実際に電圧制御してかかる波形の電圧を正確に印加することもできる。また、人体が痛みを感じないための具体的な立ち上がり時間は、0.1[ms]ないし1[ms]であることが好ましい。他の表現をすれば、これもパルスの種類にも拠るわけであるが、周期の40[%]程度までならイオン導入の効果の観点から許容できる範囲である。より十分な時間をとって立ち上げることは人体の痛みが生じないという観点からは望ましいが、パルスの周期よりも大きくなれば立ち上がる前にパルスが終了し、また、イオン導入の効果の観点からも望ましくなく限界がある。また、図3と図5との違いは、図5の方がパルスの周期が大きいことである(例えば、図3のパルスの周期の10倍程図5のパルスの周期がある)。
図6に示すように((b)は(a)の丸囲みの拡大図である)前記パルス出力部が出力済みパルスに応じてパルスの振幅を所定値まで大きくする(以下、ソフトスタートとする)ことで、パスルが出力されていくうちにパスルの振幅が大きくなっていき、開始からパルスの最大振幅が所定値の電圧レベルではなく徐々に所定値の電圧レベルのパルスに変化していくため、イオン導入器の電極部が患部に接触する場合に、ミクロ的に点接触直前であっても電圧レベルが不十分で放電が生じるような電荷の集中がなく痛みなく使用することができる。ここで、出力済みパルスに応じてとは、直近のパスルの電圧レベルであってもよいし、既に出力されているパスル数であってもよく、出力済みパルスに関するものであればよい。例えば、出力済みパルスを直近のパルスの電圧レベルとすると、直近のパルスの電圧レベルの5[%]上昇させて次のパルスを出力して順次出力していくことで所定値の電圧レベルに到達することができる。なお、図6(b)を参照すると分かるように、パスルは連続して徐々に振幅が大きくなっているが、パルス出力部の回路構成又はパルス出力部を制御するマイコン等の制御が複雑となることを回避するために、複数パルス出力後に、次に出力する複数のパルスの振幅を大きくして出力し、同様にこれを繰り返し、すなわち、パルス毎にパルスの振幅を大きくするのではなく、複数のパルス毎にパルスの振幅を複数パルス分振幅を大きくすることもできる。この場合には、パルスの最大振幅値の点を結びあわせることで曲線ができる図6(b)のようではなくて、同様に最大振幅値の点を結びあわせることで階段状のラインとなる。
図2ないし図5に示すように、前記パルス出力部12が正のパルスを出力した後に負のパルスを出力する場合に正のパルス出力後休止期間を経て負のパルスを出力する(以下、休止期間付加機能とする)ことにより、正のパルスの電圧レベルから負のパルスの電圧レベルに一気に変化することなく、正のパルスの電圧レベルからベースレベルの電圧レベルに、休止期間を経て、ベースレベルの電圧レベルから負のパルスの電圧レベルに変化するため、生体に過剰な電圧レベルの変化の負荷を与えることなく駆動することができる。
以下、図7又は図8に基づき具体的構成で本イオン導入器を説明する。このイオン導入器は、電流を出力する円状の電極部1と、この電極部1と連結部2を介して結合する介装体3と、電極部1と連結部2を介して結合している面の対向面の介装体3上に電極部1の円状と略同心円で中空を有して面設されているドーム部4と、連結部2が結合している介装体3の先端3aと逆の介装体の後端3bで前記ドーム部4が面設されている面に配設されている上部外装体5と、この上部介装体5と面対称に介装体3に配設されている下部外装体6とからなる構成である。
前記電極部1は、導電性部材からなり、同じく導電性部材からなる対極電極部8と共に、人体を介して導通状態となる。実際の使用時には、電極部1が患部に接触し、対極電極部8が本美容機器を持つ掌や手の指等と接触し、電極部1(又は対極電極部8)から人体を介して対極電極部8(又は電極部1)へ向かって電流が流れる。電極部1には電流の供給を受けるべく、電極ライン1aが本体10の内部に内設されている。ただし、電源ライン1aは1本であり、もう1本は人体を導体とみなすので不必要である。
前記介装体3は後端3bから先端3aへ向かって拡幅して形成される平板状のものであり、前記連結部2は介装体3の中央部先端3a寄りの部分から垂直に延出して形成されたものであり、これら介装体3と連結部2とは同一材質の透明な樹脂から一体成形されている。
前記ドーム部4は、電極部1と略同心円で中空を有してドーム状に、前記介装体3と連結部2と同一材質で介装体3と連結部2とは別体に成形され、接面4aのみを粗面に形成されているものである。この別体に成形されたドーム部4を、介装体3の先端3a方向上面に接着して面設している。
前記上部外装体5は、後端に対極電極部8が形成されており、内部に電池からの電流の供給を受け、かかる電流をパルスに換え、電極部1(又は対極電極部8)にパルスを出力するように制御する制御部9を実装している回路基盤が配設されている。上部外装体5は前記介装体3、連結部2及びドーム部4と異なり有色にて形成されており、これは、内部の回路基盤を被覆するためである。したがって、外観者に対する美観を向上させるためにデザイン上特化させるために透明又は半透明にして内部の回路基板を故意に透過させる場合もある。
前記下部外装体6は、上部外装体5と同様に後端に対極電極部8が形成されており、内部に電流供給元となる電池が脱着可能となる電池収納部が形成されている。下部外装体6も、上部外装体5と同様な理由で有色にて形成されている。ここでの電池は、充電型であり、充電容量がなくなった場合には、音により知らせる構成とすることができる。
上部介装体5と下部介装体6とで挟装された前記介装体3の一部が手持部を形成し、上部介装体5、下部介装体6及び介装体3で本体10を構成している。電極部1はこの本体10と離隔され、連結部2を介して本体10と結合し離隔空間11を形成している。この電極部1が本体10と離隔され、本体10と電極1との間に離隔空間11を形成しているため、使用者が本美容機器を使用している場合及び使用しながら電源スイッチ5a等の操作部を操作する場合等の電極部1に電流が出力されている状態において、離間空間11を設けている分患部以外の使用者の体(特に、指)が電極部1に接触する可能性が低くなりショート等の不具合の発生を抑制することができ、また、電極部1と本体10とは連結部2で結合されており手の化粧水、汗等又は患部の化粧水、汗等が伝わりにくくショート等の不具合の発生を抑制することができる。ここで、前記離間空間11の離間距離を離せば離す程、離間距離を設けている分患部以外の使用者の体が電極部1に接触する可能性が低くなるためよりショート等の不具合の発生を抑制することができるが、実用的な範囲であることが望ましい。また、電極部1と本体10とを結合する連結部2もある程度離間距離を維持しつつ連結部2の表面積を小さくすることで化粧水、汗等が伝わることを防止することができるが、連結部2としての役割を果たすための強度が必要となるため、ある程度の表面積が必要となる。
本体10の一部を構成する介装体3は後端3bから電極部1が配置している先端の方向に向かうに従い拡幅しており、且つ、介装体3の全体が透明な樹脂からなっている。この本体の形状が電極部1配置方向に向かうに従い拡幅しているため、使用者が本美容機器を使用している場合及び使用しながら電源スイッチ5a等の操作部を操作する場合等の電極部1に電流が出力されている状態において、電極部1が配置されている介装体3の先端が拡幅している分患部以外の使用者の体(特に指)が回り込んで電極部1に接触する可能性が相当低くなりショート等の不具合の発生を抑制することができ、また、電極部1周辺の本体10が透明であり使用者が患部周辺を視認しながら本美容機器を用いることができ利便性もよい。
前記ドーム部4は、中空を有し、介装体3と面設するためにドーム部4の水平方向に切った接面4aが設けられている。この接面4aは粗面に形成され、この接面4aが形成する輪の中に介装体3の電極部1への対向部分が入るように形成されている。接面4aの外円の線を外線4a1とし、内円の線を内線4a2とする。接面4aが形成する輪の中に介装体3の電極部1への対向部分が入るように形成されており、接面4aが発光ダイオード7からの光により光るということは、介装体3の電極部1への対向部分が際立って光っている部分の輪の中に入っていることとなり、本体10が電極1の外周に沿って発光していることとなるため、本美容機器を使用している場合であっても電極部1の位置が把握でき、患部に電極部1を接触している時に電極部1が患部の所望部分に接触しているか否かを本美容機器側面側から覗き込むことなく、正面方向から確認でき利便性が高く、さらに、顔に使用している場合には通常鏡を見ながら行うが光っており視認性が高いため近くで凝視しながら使用する必要がなく利便性が高い。なお、この特徴により視認性が向上しているが、美観上やさしく光って癒しの光となって使用者を和ませる効果もある。なお、このドーム部4の接面4aの直下の介装体3に発光ダイオード7を内設することもでき、この場合には発光ダイオード7に電流を供給する発光ダイオードライン7aが上部外装体5内部の回路基盤と接続するために発光ダイオード7から介装体3の後端3b方向へ延設して電源ラインを確保できる。この発光ダイオード7が発光することで介装体3の中で発光ダイオード7から光が射出し発光ダイオード7が内設されている部分の介装体3が光るように見え、特に、接面4aが粗面に形成されているためスクリーンの役目を果たし介装体3と接面4aとの結合面(接面4a)が際立って光らせることができる。
前記電極部1の背面には、モーターに偏芯したおもりをつけ回転させてその遠心力によって振動を発生させるバイブレータ(図示しなし)が配設されている。このバイブレータは振動を発生するものとして用いている。通常、やせにくく燃焼されない脂肪の固まりであるセルライトを解消するためには、ボディに関してはローラーで摘み上げる方法であるローラー摘み上げ法を適用するのが一般的であるが、刺激に敏感な顔の肌には直接用いることができない。そこで、垂直に小刻みにパッティングさせ、適度な刺激を顔の肌に与えるためにバイブレータを用いた。したがって、バイブレータの代替として、他に垂直に小刻みにパッティング可能なものを使用することができる。バイブレータには電流の供給を受けるべく、バイブレータライン13aが本体10の内部に内設されている。なお、電磁石で発音体を振動させる音響器具であるブザーを用いることができ、垂直に振動を発生させた方がパッティングとしてよいため、ブザーの方が好ましい場合がある。また、ブザーは警告音として用いることもでき、本実施形態においては使用者が所定時間を超えて使用した場合に鳴らすこともできる。同様に、バイブレータも故意に音を発生されることもでき、警告する場合には音を生じさせるように駆動させ、通常の振動を患部に与える場合には音を生じないように駆動させ、切り替えて使用することもできる。
前記制御部9は、図1に示すように、電源スイッチ5aからの入力を受け、発光ダイオード7、パルス出力部12及び前記バイブレータからなるバイブレータ部13を制御する。この制御部9は実際には主にマイクロコンピュータにより実装され、その余の部分は回路からなる。前記発光ダイオード7は、制御部9から出力された制御信号(発光用制御信号)に従って発光する。前記パルス出力部12は、制御部9から出力された制御信号(電極用制御信号)に従って電極部1及び対極電極部8にパルスからなる電流を出力する。前記バイブレータ部13は、制御部9から出力された制御信号(バイブレータ用制御信号)に従ってモータを回転させる。
前記パルス出力部12が出力するパルスには用途毎にモードがあり、本実施形態においては、皮膚の深部に蓄積している毒素や老廃物を除去するイオンクレンジング、顔面皮膚の穴を拡張及び縮小させ色艶の良い弾力性のある皮膚に維持させるマッサージ、皮膚の深部に化粧水等の養分を浸透させるイオン導入、及び、皮膚の毛穴を拡縮させ張りのある皮膚を保持させるリフティングのモードがある。イオンクレンジング、マッサージ、イオン導入及びリフティングのパルス波形をそれぞれ図2、図3、図4、図5に示す。イオン導入時にマイナス極性のパルスを出力しているが、これはマイナスの極性の化粧水等を反発力を利用して浸透させるためである。プラスの極性の化粧水であれば逆にプラス極性のパルスを出力するのが望ましい。前記イオンクレンジング、マッサージ及びイオン導入時には、パスルと連動させてバイブレータ部を駆動させ振動を患部に与える。
前記発光ダイオード7も複数あり、電源のON/OFFを示す電源LED、現在どのモードかを示すモード表示LED7b、及び、パルスの出力とバイブレータの振動の強弱を示す強・弱表示LED7cからなる。電源LEDは動作中一定周期で明暗を繰返す。電源LEDはフルカラーLEDであり電源スイッチの反対面から上部に向かって点灯する。モード表示LED7bはフルカラーLEDを用いる。そして、制御部9は使用者が発光ダイオードの光の色により各モードを判別できるように、例えば、イオンクレンジング時には水色、マッサージ時には橙、イオン導入時には青色、リフティング時には白色に発光するように制御する。強・弱表示LED7cは、それぞれLEDが用意され、強の場合には強用LEDが発光し、弱の場合には弱用LEDが発光している。
また、制御部9は、パルス出力部12から人体検知用の検出信号を適宜出力するようにしている。人体検知とは、電極部1が人体と接触しているか否かを検知するものである。人体検知を使用する目的は、人体を検知してパルスを出力するようにし確実にイオン導入を使用者に行うことである。本発明においては、ソフトスタートを行うために特に有用であり、すなわち、人体に確実に電極部1が接触している状態でソフトスタートをする意味があり、人体に電極部1が接触していない状態でソフトスタートしても意味がないということである。パルス出力部12から各モードのパルスが出力されている場合には、検出信号は出力しなくてもよい。これは、各モードのパルスが適切に出力されている場合には、人体に電極部1が接触しているため、別途検出信号を出力する必要がないことによるものである。ここで、適切に電極部1が人体に接触していることを使用者に知らせるために、発光ダイオード7の発光を変化させる。具体的には、人体検知がなされるまでは、発光ダイオード7を点滅させ、人体検知がなされれば点灯に移行するようにする。
前記人体検知は、具体的には、パルス出力部12から、所定周波数の検出信号が電極部1に出力されている。この検出信号は、人体と電極部1が接触している場合には人体を通って対極電極部8に入力される。人体を介してしているので、電極部1で検出される検出信号と比べると、対極電極部8で検出される検出信号がノイズが入った微弱な信号となっている。このような信号により人体と実際に接触しているか否かを判別する場合に、単純に検出信号の1つでも検出されると人体が検知されると判別するのは早計であり、ノイズにより一時的に上昇した波高値である可能性もある。したがって、好ましくは、出力した検出信号に対応する対極電極8で検出された検出信号の平均をとって所定電圧レベル以上となっている場合にのみ動作モードに移行する構成とした方がよい。また、検出された検出信号の平均だけでなく、他にも、最初と最後のいくつかの検出信号を無視して残りの検出信号の平均を比較対象とすることもできる。最初と最後のいくつかの検出信号を無視したのは、一般に人体に対して電気信号を流した場合に、最初と最後の電気信号に対する検出信号が弱くなるという性質を考慮したものである。他には、前記性質を逆手にとって、電圧の変化率が高いポイントが2点あるか否かにより判別することもできる。この2点というのは、最初と最後の電気信号に対する検出信号が弱くなる部分のことを意味している。また、単に平均だけでなく、検出信号のうち所定の電圧レベルを超えた検出信号の数により判別してもよい。
使用者がイオン導入器を操作するためのスイッチ類は、電源スイッチ5a以外に、モード切替スイッチ5b及び強弱スイッチ5cがある。モード切替スイッチ5bは、現在動作しているモードから他のモードに切り替えるためのスイッチである。モード切替スイッチ5bはどのモードであっても他のモードに移行することができる。モード切替スイッチ5bを押す毎に他のモードに移行するため、何度か押下すると一周して移行前のモードに戻ってくることになる。強弱スイッチ5cは、本スイッチの切り替えによりパルス出力部12から主力されるパルスの出力電圧の強弱を選択したり、バイブレータの強弱を選択するものである。この強弱スイッチ5cによるパルスの出力電圧の強弱の選択及びバイブレータの強弱の選択を設けたのは(出力電圧が強でバイブレータも強であるモードをHighモードとし、出力電圧が弱でバイブレータも弱であるモードをLowとする)、使用者の選択の幅を広げるためである。詳述すれば、電気信号に対して恐怖心や敏感な人はイオン導入器を使用したいにも拘らず電気信号を避けることにより本イオン導入器の使用を躊躇うことが考えられるが、Lowモードを用意することによりこのような使用者であっても安心して使用することができる。一方、電気信号に対して恐怖心どころかチクチクする痛みに対し
て効果を確認するような使用者にとっては、Lowモードのみの使用では効果はある程度あるにも拘らず満足いくものではなくHighモード用意することによりこのような使用者にも対応することができる。
パルスは前記パルス出力部12から出力されるのであるが、電極部1に対してパルスを出力するのか、対極電極部8に対してパルスを出力するのかは、前記モードにより異なる。電極部1に対してパルスを出力する場合には、対極電極部8はGNDに電圧レベルを落としておく必要がある。一方、対極電極部8に対してパルスを出力する場合には、電極部1はGNDに電圧レベルを落としておく必要がある。このようにパルスが出力されない側の電極をGNDに電圧レベルを落とすのは、出力されたパルスが人体を通って出力されない側の電極に通すためである。より詳述すれば、イオンクレンジングのモードの場合には、図9(a)に示すように、まず、対極電極部8をGNDに電圧レベルを落とし、電極部1にイオンクレンジングのモードのパルスをパルス出力部12が出力する。イオンクレンジングのモードのパルスがパルス出力部12から出力され終わってもしばらくは対極電極部8をGNDの電圧レベルに維持する。さらに、パルス出力部12からの出力が終わった後、対極電極部8をGNDの電圧レベルに維持している間に、電極部1の電圧レベルをGNDにする。対極電極部8をGNDの電圧レベルに維持するのは、回路上の残留電荷をなくすためであり、電極部1の電圧レベルをGNDにするのは対極電極部8との電圧レベルとを同一にするためであり、これにより人体の残留電荷がなくなり極性の変化があっても皮膚に過電圧が印加されないようになる。そして、電極部1又は対極電極部8のどちらか一方がGNDに落としておく必要がある。これは、残留電荷が回路の出力側に残存し、素子を破壊する可能性があるからであり、また、患部にも残留電荷が残存し、過電圧が生じる可能性があるからである。ここで、電極部1、電極部1をGNDに落とすための回路、対極電極部8及び対極電極部8をGNDに落とすための回路でブリッジ回路を構成する場合には互いに短絡しないようにタイミングをずらす必要がある。他のモードを示す図9(b)ないし図9(d)でも同様である。
次に、本実施形態に係るイオン導入器の動作について説明する。使用者は、イオン導入器の電源スイッチ5aを押下してイオン導入器を起動させる。制御部9が起動し、全ての発光ダイオード7を所定時間点灯させる。この点灯は、待機モードから動作モードに移行したことを示す。動作モードに移行すると、制御部9はパルス出力部12から検出信号を出力する。所定期間の間に検出信号の出力に対して信号の受信ができない場合には、待機モードに移行する。一方、所定期間内に検出信号の出力に対して信号の受信ができた場合には、制御部9によりイオンクレンジングのモードに移行する。イオンクレンジングのモードでは、制御部9がパルス出力部12に早い周期のパルス出力をさせると共にバイブレータ部13に振動させて皮膚内部の汚れを排出させる。このイオンクレンジングのモードの動作と共に、制御部9がモード表示LED7bを水色に点灯させる。イオンクレンジングのモードの終了後、一端休止する。これはイオンクレンジング後にパフや洗顔等を使用者が行う必要があるからである。使用者がかかるパフ等をした後、電源スイッチ5aを押下し休止を解いて、制御部9によりマッサージのモードに移行する。マッサージのモードでは、制御部9が100[msec]の間に1:1Dutyの+/−の出力をパルス出力部12に
させると共にバイブレータ部13を振動させて肌をマッサージする。このマッサージのモードの動作と共に、制御部9がモード表示LED7bを橙に点灯させる。マッサージのモードの終了後、一端休止する。使用者は患部にプロビタミンCを浸透させたパットを電極部1に取り付け、使用者が電源スイッチ5aを押下することで、制御部9により取り付け後イオン導入のモードに移行する。イオン導入時には、制御部9が早い周期のパルス出力をパルス出力部12にさせると共にバイブレータ部13を振動させて皮膚の中にプロビタミンCを浸透させる。このイオン導入のモードの動作と共に、制御部9がモード表示LED7bを青色に点灯させる。イオン導入のモードの終了後、電極部1に取り付けたパッドを使用者が取り外し、制御部9によりリフティングのモードに移行する。このリフティング時には、浸透させたプロビタミンCを安定させるため、制御部9がパルス出力部12に約1[min]間1:1Dutyの+/−の出力をさせる。このときはバイブレータ部13の振動はない。このリフティングのモードの動作と共に、制御部9がモード表示LED7bを白色に点灯させる。以上で、通常のイオン導入の動作は終了し、待機モードに移行する。
前記イオン導入器の動作中は、出力される各パルスは前述した通り、パルス緩慢立ち上がり機能によりパルスの立ち上がり時間を十分与えパルスの立ち上がりの波形の形状を湾曲させている。また、最初のイオン導入器の動作開始にソフトスタートでパルスが出力され始めるだけでなく、一旦患部から所定期間以上電極部1が離れた場合で再び人体検知により接触が検出された場合にはソフトスタートでパルスが出力される。ここで、人体検知はパルス出力中にはパルス出力部12から出力されないと説明したが、一端電極部1が患部から離れた場合には再び人体検出をすべく検出信号が出力される。さらにまた、イオン導入器の動作中は、休止期間付加機能により、パルス出力部12が正のパルスを出力した後に負のパルスを出力する場合に正のパルス出力後休止期間を経て負のパルスを出力するようになっている。
このように本実施形態に係るイオン導入器によれば、前記パルス出力部が各パルス生成時にパルスの立ち上がり時間を十分与えパルスの立ち上がりの波形の形状が湾曲としているので、生体が電気を感じるコヒーレ電圧に急激に到達することなく、パルスの電圧レベルがゆっくりと上昇しコヒーレ電圧に到達して生体に対して電気を感じさせることを防止して、本イオン導入器を快く使用することができる。また、前記パルス出力部が出力済みパルスに応じてパルスの振幅を所定値まで大きくしているので、イオン導入器の電極部が患部に接触する場合に、ミクロ的に点接触直前であっても電圧レベルが不十分で放電が生じるような電荷の集中がなく痛みなく使用することができる。また、前記パルス出力部が正のパルスを出力した後に負のパルスを出力する場合に正のパルス出力後休止期間を経て負のパルスを出力するので、生体に過剰な電圧レベルの変化の負荷を与えることなく駆動することができる。
なお、本実施形態に係るイオン導入器においてのモードは、イオンクレンジング、マッサージ、イオン導入及びリフティングであったが、リフティングの後に目元ケアというモードを設けることもでき、高電圧のパルスを出力させることで目元のしわを伸ばすことができる(リフティング同様バイブレータ部13の振動はさせない)。目元ケアの場合には、単にパルス出力部12のパルスの種類を変えて出力するのではなく、患部である目元に応じたアタッチメントを本イオン導入器に取り付ける構成が望ましい。ちなみに、モード表示LED7bは目元ケアの場合には緑色に発光させる。
また、本実施形態に係るイオン導入器においてのモード表示LED7bは各モードのとき各色に(常時)点灯するとしたが、点灯8[sec]消灯2[sec]を繰り返す構成にすることもでき、バイブレータ部13の振動も同様に常時振動するのではなく、On4[sec]Off1[sec]を繰り返す構成にすることもできる。さらには、バイブレータ部13の振動のみを停止することもできる。
また、本実施形態に係るイオン導入器においては、制御部9によりパルス緩慢立ち上がり機能又はソフトスタートでパルスの振幅については制御するものの、パルス幅については制御していなかったが、パルス幅について制御することもできる。パルス緩慢立ち上がり機能又はソフトスタートを採用すると、イオン導入に係る総電荷量が減ることになるが、これはパルス幅を広げることで総電荷量を従来と同様に維持することができる。
また、本実施形態に係るイオン導入器においては、制御部9によりパルス緩慢立ち上がり機能でパルスの制御をし、パルスの立ち上がりにのみ着目しているが、パルスの立ち下りにも着目し十分な立ち下り時間を確保することもできる。パルスの立ち上がりに着目しているのは、コヒーレ電圧以上への急激な電圧に変化に対して人が痛みを感じるからであるが、一方、コヒーレ電圧以上の電圧からGNDレベルまで電圧が急激に下がった場合には痛みは感じないが、違和感を感じることがある。そこで、十分な立ち下り時間を確保することにより、この違和感をも感じさせることなく、施療を行うことができる。
(本発明の第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るイオン導入器について、図10に基づき説明する。図10は実施形態に係るイオン導入器のイオンクレンジングのモード及びイオン導入のモードの場合にジョブリングを適用したときの波形図である。
本実施形態に係るイオン導入器は、前記第1の実施形態と同様に構成され、前記パルス出力部12が、出力済みパルスに応じてパルス幅を所定値まで大きくすることを異にする構成である。
出力済みパルスに応じてパルス幅を所定値まで大きくする(以下、ジョブリングとする)とは、パルスを出力しようとする場合に、既に出力されたパルスに基づきパルス幅を決めて出力するという意味である。たとえば、直前に出力されたパルス幅を5[%]大きくしてパルスを出力するというものである。他に、既に出力されたパルス数に基準となるパルス幅を乗じてものをパルス幅として出力することもできる。
次に、本実施形態に係るイオン導入器の動作について説明する。イオン導入器の動作は、前記第1の実施形態に係るイオン導入器の動作と同様であり、これらの動作に加えて、イオンクレンジングのモード及びイオン導入のモードの折に、ジョブリングを適用したパルスの出力が制御部9によりパルス出力部12を介して行われる。
このように本実施形態に係るイオン導入器によれば、前記パルス出力部12が、出力済みパルスに応じてパルス幅を所定値まで大きくするので、開始から経過するに従ってパルス幅が大きくなっていき、イオンクレンジングにおいては皮膚に刺激を与えることなく通常の皮膚の状態で徐々に皮膚の深部に蓄積している毒素や老廃物を除去し、イオン導入においても同様に皮膚に刺激を与えることなく通常の皮膚の状態で徐々に皮膚の深部に化粧水等の養分を浸透させることができ、言い換えれば、このジョブリングによって老廃物の除去、養分の浸透等の人体への物質の出入を促進させることができる。
なお、本実施形態に係るイオン導入器においては、出力済みパルスに応じてパルス幅を所定値まで大きくしているが、パルス出力開始からの時間経過に応じてパルス幅を所定値まで大きくすることもできる。
(本発明の第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るイオン導入器について説明する。
本実施形態に係るイオン導入器は、前記第1の実施形態と同様に構成され、前記パルス出力部が所定期間連続してパルスを出力した場合に、警告又はパルスの出力を停止することを異にする構成である。
パルス出力部が所定期間連続してパルスを出力しているということは、電極が常に患部に接触し続けていることを意味し、使用者が気になる同一箇所に対して使用している可能性が非常に高い。このように同一箇所に対して使用し続けると、いくらパルスの逆電圧を印加しても療法焼け、小水疱、大水疱、皮膚が赤くなるといった状態を避けることが難しい。そこで、パルス出力部が所定期間連続してパルスを出力している場合には、警告又はパルスの出力を停止することとした。ここで、電極部1を患部に継続して接触したまま患部を移動させる使用者も皆無とはいえないが、若干電極を患部から離して再び使用することで警告がなくなり又は再使用することができるので、使用における負担はそこまで大きくない。
次に、本実施形態に係るイオン導入器の動作について説明する。イオン導入器の動作は、前記第1の実施形態に係るイオン導入器の動作と同様であり、これらの動作に加えて、イオンクレンジング、マッサージ、イオン導入及びリフティングの各モードでパルスを出力している場合に、並列して、連続してパルスを出力している時間を制御部9がタイマーにより計測する。そして、タイマーに設定されている所定時間を経過すると、制御部9が警告又はパルス出力部12にパルスの出力を止めさせる。ここで、タイマーは、連続使用でなく、パルスが途切れた場合には、リセットされる。
このように本実施形態に係るイオン導入器によれば、前記パルス出力部が所定期間連続してパルスを出力した場合に、警告又はパルスの出力を停止するので、使用者が同一患部に電極部1を接触させた状態でいると、所定期間経過後に警告又はパルスの出力が停止され、同一箇所の過度の施療がなくなり、療法焼け、小水疱、大水疱、皮膚が赤くなるといった状態を未然に防止でき、安全に使用することができる。
なお、本実施形態に係るイオン導入器においては、前記パルス出力部が所定期間連続してパルスを出力した場合に、警告又はパルスの出力を停止するとしているが、出力パルスに対するGND側での検出されたパルスとの電圧を比較し、比較結果の変化率が変化しない場合には同一箇所に使用しているとみなして、警告又はパルスの出力を停止するようにすることもできる。すなわち、通常電極の接触位置を変えることで人体の抵抗が変化し、電極部1を移動させることにより変化率が高くなるという原理に基づくものであり、前述した使用者が電極部1を患部に継続して接触したまま患部を移動させる場合であっても適切に判別し動作することができる。
1 電極部
1a 電極ライン
2 連結部
3 介装体
3a 先端
3b 後端
4 ドーム部
4a 接面
4a1 外線
4a2 内線
5 上部外装体
5a 電源スイッチ
6 下部外装体
7 発光ダイオード
7a 発光ダイオードライン
7b モード表示LED
7c 強・弱表示LED
8 対極電極部
9 制御部
10 本体
11 離隔空間
12 パルス出力部
13 バイブレータ部
13a バイブレータライン
14 ACアダプター
15 充電器
101 本体
102 顔面皮膚接触部
104 遠赤外線出力部
106 接地部

Claims (1)

  1. 患部に電流を出力する電極部と、当該電極部にパルスを出力するパルス出力部と、当該パルス出力部に各種電流を供給する電源部とを備え、イオン化溶液中に含まれるイオン化成分を前記パルス出力部からのパルスによって生体へ導入するイオン導入器において、前記パルス出力部が、正又は負のパルスを出力した後に逆極性のパルスを出力する場合に正又は負のパルス出力後休止期間を経て逆極性のパルスを出力することを特徴とするイオン導入器。
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