JP2014054248A - 部分水素添加油脂、それを含む油脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

部分水素添加油脂、それを含む油脂組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】食品において水素添加油脂由来の好ましい風味を強く生じさせる、トランス脂肪酸含有量が低下した食用油脂組成物に用いる硬化油風味強化用油脂及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】部分水素添加油脂を、100℃〜240℃の温度で空気を吹き込みながら加熱酸化した後、220℃以下で真空水蒸気蒸留して得られる製造方法により得られる硬化油風味強化用油脂、または以下の式(1)で表されるTotox値が24.5以上でかつ過酸化物価が8以下の部分水素添加油脂である、硬化油風味強化用油脂:
(POV×2+AnV)(1)
式中、POVは過酸化物価を表し、AnVはアニシジン価を表す
により、食用油脂組成物に硬化油風味を与えることができ、この油脂組成物を用いて得られる食品は硬化油風味が強化される。
【選択図】なし

Description

本発明は、食品に用いられる油脂組成物及びその製造方法に関する。より詳細には、水素添加油脂由来の好ましい風味を持つ食品を製造することができる油脂組成物に用いられる部分水素添加油脂及びその製造方法、並びに前記部分水素添加油脂を含む油脂組成物に関する。
従来、油脂の可塑性や融点の調整、酸化安定性の向上などの目的で、油脂を水素添加(硬化)することにより、不飽和脂肪酸を減じた硬化油が使用されてきた。近年、水素添加によって副次的に生成されるトランス脂肪酸の摂取と心疾患のリスクとの関連が明らかとなり、トランス脂肪酸含量を出来るだけ低減した油脂が求められている。
しかしながら、硬化油には硬化油風味と呼ばれる独特の甘さ、コク味といった風味があり、その食品の味の一部となっている。トランス脂肪酸低減のために硬化油の使用量を減らすと、甘さ、コク味と言った硬化油風味が減り、その食品のおいしさも落ちるという問題がある。
一方、水素添加油脂由来の風味(あるいは硬化油風味)を添加する方法は様々な方法が試みられている。例えば、バニリン、エチルバニリン等の添加による硬化油風味付与が報告されている(特許文献1参照)。しかしながら、風味の質が本来の硬化油風味とは異なる。また、パーム油の分別硬質油を50質量%以上用いることにより、トランス脂肪酸含有量を低減しながら水素添加油脂由来の風味を出す方法が報告されている(特許文献2参照)が、トランス脂肪酸の低減量が不十分である。
パーム油にラードあるいは硬化油を添加して用いることにより、トランス脂肪酸含有量を低減しながら水素添加油脂風味を出す方法も報告されている(特許文献3参照)が、風味の質が本来の硬化油風味とは異なる。
過酸化物価0.4〜7の部分水素添加油脂を用いることにより、低トランス脂肪酸油脂の水素添加油脂風味を強くする方法(特許文献4参照)があるが、酸化劣化した風味が問題となる。
蒸留精製したパーム油を用いることにより、トランス脂肪酸含有量を低減しながら水素添加油脂風味を出す方法(特許文献5参照)があるが硬化油風味の強度が不十分である。
ヨウ素価54〜70のパーム分別軟質油を25〜65質量%、及びヨウ素価10〜55のパーム分別硬質油を17質量%以上50質量%未満含有する油脂組成物を加熱調理用の油脂に用いることにより、トランス脂肪酸含量を低減した場合でも、水素添加臭の風味を有する加熱調理用油脂組成物も報告されているが(特許文献6参照)、硬化油風味の強度が依然として不十分である。
動植物油脂と水との混合物を、酸素の存在下、100〜130℃の加熱条件化に還流しながらフレーバーを生成させ、排気される酸素に伝播されて揮散するフレーバー混合物を脂肪酸トリグリセリド溶液中に収集することを特徴とするフレーバー付与剤の製造法(特許文献7参照)が報告されているが、酸化劣化した風味が問題である。また、加熱使用時の風味の持続性がないという問題もある。
国際公開公報第2008/032852号パンフレット 特開2008−271818号 特開2009−5681号 特開2009−89684号 特開2009−240220号 特表2010−504753号 特許第3344522号
本発明の課題は、食品において硬化油(水素添加油脂)由来の好ましい風味(硬化油風味ともいう)を強く生じさせる、トランス脂肪酸含有量が低下した油脂組成物に用いる硬化油風味強化用油脂及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を行った結果、部分水素添加油脂を、100℃〜240℃の温度で空気を吹き込みながら加熱酸化した後、220℃以下で真空水蒸気蒸留して得られる油脂の硬化油風味が特に強化されていることを見いだし、本発明を完成した。
また、本発明者らは、上記製造方法により得られる硬化油風味が特に強化されている部分水素添加油脂が、いわゆるTotox値が所定の値より高く、過酸化物価が所定の値よりも低いことを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、部分水素添加油脂を100℃〜240℃の温度で空気を吹き込みながら加熱酸化した後、220℃以下で真空水蒸気蒸留して残った油脂は硬化油風味が特に増強されていることが見いだされた。
また、以下の式(1)で表されるTotox値が24.5以上であり、かつ過酸化物価が8以下の部分水素添加油脂である、硬化油風味強化用油脂:(POV×2+AnV)(1)(式中、POVは過酸化物価を表し、AnVはアニシジン価を表す。)の硬化油風味が特に増強されていることが見いだされた。
この強化された硬化油風味は、本来の硬化油風味を全般的に強化するものであるが、特に硬化油特有の甘さ、コクを付与する効果がある。加えて、前記油脂をフライなどの加熱用途に用いた場合には、硬化油風味の強さが経時的に変化しにくく、持続性があり優れた効果を奏する。
本発明は下記1〜7を提供する。
<1> 部分水素添加油脂を、100℃〜240℃の温度で空気を吹き込みながら加熱酸化する工程(1)、
工程(1)で得られた加熱酸化された部分水素添加油脂を、220℃以下で真空水蒸気蒸留する工程(2)、
を含む、硬化油風味強化用油脂の製造方法。
<2> 工程(1)を少なくとも1時間行うことを特徴とする、上記<1>記載の硬化油風味強化用油脂の製造方法。
<3> 部分水素添加油脂のヨウ素価が50〜100である、上記<1>または<2>記載の硬化油風味強化用油脂の製造方法。
<4> 以下の式(1)で表されるTotox値が24.5以上でありかつ過酸化物価(POV)が8以下の部分水素添加油脂である、硬化油風味強化用油脂:
(POV×2+AnV)(1)
式中、POVは過酸化物価を表し、AnVはアニシジン価を表す。
<5> 酸価が0.1以上である、上記<4>記載の硬化風味強化用油脂。
<6> 上記<4>または<5>に記載の油脂を0.1〜10質量%含み、かつ全構成脂肪酸中のトランス脂肪酸含量が3質量%以下である、硬化油風味を有する食用油脂組成物。
<7> 上記<6>記載の硬化油風味を有する食用油脂組成物を用いて製造される硬化油風味が強化された食品。
本発明の硬化油風味強化用油脂を用いることにより、水素添加油脂由来の好ましい風味が強く、かつ酸化安定性があり、更にトランス脂肪酸含有量が低下した食用油脂組成物及び食品を提供することができる。
(硬化油風味強化用油脂)
本発明の硬化油風味強化用油脂は、以下の式(1)で表されるTotox値が24.5以上でかつ過酸化物価(POV)が8以下の部分水素添加油脂である:
POV×2+AnV (1)
式中、POVは過酸化物価を表し、AnVはアニシジン価を表す。
Totox値(Totox Value,TVともいう)は、油脂の酸化により生成する過酸化物とその分解で生じる二次生成物である特定のアルデヒド化合物の存在を考慮して作製された評価方法である(Journal of the American Oil Chemistry Society, Vol 51, pp17-21 (1974))。従来、油脂の劣化などの品質判定に使用されることが多いが、本発明者らは、部分水素添加油脂における硬化油風味がTotox値と過酸化物価と一定の関係にあることを実験的に見いだし、本願発明を完成した。
本願発明において、Totox値は24.5以上である。より好ましくは27以上80以下であり、更に好ましくは29以上55以下である。
「過酸化物価」とは、油脂の自動酸化の初期に生じる一次生成物である過酸化物の量を表す。ヨウ化カリウムを試料と反応させ、油脂中のヒドロペルオキシドによってヨウ化カリウムから遊離するヨウ素を滴定することにより測定することができる。より詳細には、日本油化学会編「基準油脂試験分析法」(1996年)の「2.5.2.1」(暫4-2000)に記載の方法に従って測定することができる。本発明において過酸化物価は、式(1)を満たす範囲内で、8以下である。6以下であることがより好ましく、4以下であることが更に好ましい。
「アニシジン価」とは、酢酸の存在下でp−メトキシアニリン(p−アニシジン)と反応して生じる黄色の色素を比色してその吸光度により表される値である。特定のアルデヒド化合物の存在を示している。測定方法は、日本油化学会編「基準油脂試験分析法」(1996年)の「2.5.3アニシジン価」に記載の方法で測定することができる。本発明において、アニシジン価は、上記式(1)を満たす範囲内で、10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましく、24.5以上60以下であることが更に好ましく、28以上53以下であることが最も好ましい。
「酸価」とは、試料1g中に含まれている遊離脂肪酸を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数をいう。酸価は、日本油化学会編「基準油脂試験分析法」(1996年)の「2.3.1酸価」に記載の方法に従って測定することができる。本発明において酸価は、0.1以上であることが好ましい。0.1以上0.6以下であることがより好ましい。
本発明の硬化油風味強化用油脂のC18−1(トランス体+シス体)脂肪酸の量は、全脂肪酸量に対し、45質量%以上であることが好ましく、50〜78質量%であることがより好ましい。また、C18−2(トランス体+シス体)脂肪酸の量は、全脂肪酸量に対し、10質量%未満であることが好ましく、7質量%以下であることが更に好ましい。
本発明の硬化油風味強化用油脂を得るための原料である部分水素添加油脂を製造するための食用油脂は、例えば、コーン油、大豆油、ナタネ油、サフラワー油、米油、綿実油、サンフラワー油、魚油、パーム油、パーム油分別軟質油またはこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
なお、これらの原料油脂は、脱色油、精製油を用いることができる。脱色油とは搾油後、脱ガム・脱酸・脱色の工程を経た油脂、精製油とは脱色後脱臭工程まで経た油脂である。これらの工程は例えば、「食用油脂製造の実際」(幸書房、昭和63年7月5日発行)の“3精製工程の実際”に記載されている方法等、当業者が通常行う方法を適用してもよい。
本明細書において硬化油風味強化用油脂の原料油脂として用いられる「部分水素添加油脂」とは、食用油脂あるいは二種以上のその混合油脂を「部分水素添加処理」を行った油脂を意味する。
「部分水素添加処理」は、本分野において公知の方法で行うことができるが、水素圧力0.05〜2.0MPa、触媒中のニッケル含量0.005〜0.3%、反応開始温度が120〜200℃という条件下で行うことができる。例えば、水素圧力0.5MPa、触媒中のニッケル含量0.04%、反応開始温度150℃で行うことができる。なお、本明細書において、「部分水素添加処理」とは、完全水素添加処理ではない水素添加処理、あるいは不飽和結合が残存するように行う水素添加処理を意味する。
本発明では、食用油脂あるいは二種以上のその混合油脂を好ましくはヨウ素化50〜100、更に好ましくは65〜80の範囲になるまで部分水素添加処理を行った部分水素添加油脂を使用することが好ましい。
部分水素添加油脂のトランス脂肪酸含量が、部分水素添加油脂の構成脂肪酸の全質量に対して好ましくは10〜60質量%、より好ましくは20〜55質量%となるように、部分水素添加処理を行うことが好ましい。トランス脂肪酸含量が一定量となった部分水素添加油脂は、ヨウ素価50〜100、好ましくは65〜80となるように水素添加処理を行ってから、トランス脂肪酸含量を測定して、トランス脂肪酸含量が一定量となっている油脂を選択することにより得ることができる。
トランス脂肪酸含量は、例えば、日本油化学会編「基準油脂試験分析法」(2007年)に記載の「トランス脂肪酸含量(キャピラリーガスクロマトグラフ法)」により決定することができる。
(硬化油風味強化用油脂の製造方法)
本発明の硬化油風味強化用油脂は、上述した部分水素添加油脂に対し、100℃〜240℃の温度で空気を吹き込みながら加熱酸化した後、220℃以下で真空水蒸気蒸留して得ることができる。
加熱酸化は、100℃〜240℃の温度で行うことが好ましい。より好ましくは150℃〜200℃で加熱し、更に好ましくは170℃〜190℃で加熱する。
上記の温度で加熱しながら、空気を100〜1000ml/分の吹き込み量で、少なくとも1時間加熱酸化を行うことが好ましい。加熱酸化時間は、より好ましくは1〜15時間、更に好ましくは2〜12時間、最も好ましくは2〜10時間である。
空気の吹き込み方法は、従来公知の方法が挙げられるが、例えば油脂を攪拌しながらエアーポンプを用いて一定量の空気を油脂中に吐出する方法が挙げられる。
真空水蒸気蒸留とは、食用油脂の分野で通常行われる「脱臭工程」として、高真空下、高温に加熱された油脂中にスチームを吹き込み、有臭成分や、脂肪酸、不けん化物などの揮発成分を蒸留する方法である。
真空水蒸気蒸留装置には、バッチ式、半連続式、連続式などがあるが、いずれの装置を用いてもよい。
真空水蒸気蒸留の温度は220℃以下で行うことが好ましい。より好ましくは120℃〜220℃であり、更に好ましくは150〜210℃である。真空度は、好ましくは800Pa以下、より好ましくは600Pa以下であり、更に好ましくは133〜600Paある。使用する機器によっては500Pa以下で行ってもよい。真空水蒸気蒸留の時間は、好ましくは0.5〜2時間であり、より好ましくは1時間である。
本発明において、硬化油風味強化用油脂を製造するには、上記部分水素添加した後、水蒸気蒸留処理の前または後に、好ましくは水蒸気蒸留処理の前に、更に脱色処理を行うことが好ましい。
脱色処理とは通常、油脂中の色素を吸着等により脱色する処理のことをいう。公知の方法を使用することができるが、例えば、油脂に、油脂全質量に対して0.1〜4質量%程度の活性白土を添加して、常圧または減圧下で、油脂を60〜120℃で、5〜60分程度加熱することにより行うことができる。その後、ろ過により活性白土を除去する。
(硬化油風味強化用油脂を添加した油脂組成物)
硬化油風味強化用油脂は、他の油脂と混合して、硬化油風味が増強された食用油脂組成物を製造することができる。
例えば、硬化油風味強化用油脂をトランス脂肪酸の少ない油脂(例えばパーム油系油脂)に対し、油脂全質量に対して好ましくは0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜7質量%、更に好ましくは1〜5質量%の量で添加することにより、トランス脂肪酸量を増やすことなく、硬化油風味を付与することができる。
硬化油風味の付与は、硬化油風味全体を付与するものであるが、特に硬化油特有の甘さ、コクを付与する効果がある。加えてフライなどの用途として加熱された場合の持続性がある。
硬化油風味強化用油脂と混合する他の油脂中の「ポリ不飽和脂肪酸」は、20質量%以下であることが好ましい。ポリ不飽和脂肪酸が、20質量%を越えると、水素添加油脂由来の風味が弱まる場合がある。ポリ不飽和脂肪酸が20質量%以下の油脂としては、(i)パーム系油脂、(ii)ラウリン系油脂または(iii)パーム系油脂及びラウリン系油脂の組み合わせ、(v)ラウリン系油脂のエステル交換油脂、及び(vi)パーム系油脂とラウリン系油脂の混合物のエステル交換油脂から選択される少なくとも一つを含む油脂であることが好ましい。
パーム系油脂としては、パーム油、分別パーム油およびこれら1種以上をエステル交換した油脂が挙げられる。
また、ラウリン系油脂としては、パーム核油、やし油、パーム核分別油およびこれらの完全水素添加油及びこれら1種以上をエステル交換した油脂が挙げられる。
また、パーム系油脂とラウリン系油脂を混合したもの、あるいは混合物をエステル交換した油脂を用いることも可能である。
分別パーム油とは、パーム油を分別処理し、得られた高融点画分、中融点画分もしくは低融点画分の油脂を意味する。また、得られた画分をさらに分別したものを使用することもできる。
本発明の硬化油風味強化用油脂を添加して得られる本発明の油脂組成物のトランス脂肪酸含量は、3質量%以下であることが好ましい。
本発明の油脂組成物は、例えば、フライドポテト、ドーナツなどの油ちょう食品、あるいは、パン、クッキー、ビスケット、パイなどの加熱調理食品、あるいは、ホイップクリーム、コーヒークリーム、アイスクリームなどのクリーム類等の油脂を含む食品への利用が挙げられる。その他、チョコレート及び上記食品を用いたプリンやケーキ類などのチルドデザートなどにも利用できる。
〈実施例1〜12および比較例1〜7〉
部分水素添加油脂(コーン油70質量%+大豆油30質量%)(ヨウ素化:75、トランス脂肪酸(C18−1+18−2)34質量%、C18−1(トランス体+シス体):71質量%、C18−2(トランス体+シス体):6質量%)に空気を500ml/分で吹き込みながら表1〜3に記載の所定の温度で各時間加熱したものをさらに所定の温度で真空水蒸気蒸留し、実施例1〜12及び比較例1〜4の油脂組成物を得た。この時、真空度は500〜600Paであった。
実施例3と同様に空気を500ml/分で吹き込みながら加熱し、真空水蒸気蒸留を行わなかったものを比較例6とした。
大豆油に空気を500ml/分で吹き込みながら134℃で1.5時間加熱し、真空水蒸気蒸留を行わなかったものを比較例5とした。
得られた各油脂について、下記の方法により、過酸化物価(POV)、酸価(AV)、アニシジン価(AnV)、及びトランス脂肪酸量を測定した。
<過酸化物価(POV)の測定>
試料0.5〜5gを共栓付き三角フラスコに正しくはかり取る。酢酸:2,2,4‐トリメチルペンタン(イソオクタン=3:2(vol%)に混合した溶剤50mlを加え、静かに振り混ぜて試料を溶解する。窒素ガスでフラスコ内の空気を穏やかに置換する。さらに窒素ガスを通しながら飽和ヨウ化カリウム溶液0.1mlを加える。ただちに栓をし、1分連続して円を描くように振りませる。水30mlを加え、栓をして5〜10秒激しく振り混ぜる。0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液で1ml容量ビューレットを使い滴定する。測定液が微黄色を呈したら、でんぷん溶液約0.5mlを加えて滴定を続け、滴定液の青色が消失するときを終点する。あらかじめ空試験を行い、でんぷん溶液を加えて発色しないことを確認する。下記の式により計算し過酸化物価を求める。
過酸化物価(meq/kg)=(0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液使用量(ml)×0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液のファクター×10)/試料採取量(g)
<酸価(AV)の測定>
試料0.1〜20.0gを三角フラスコに正しくはかり取る。イソプロピルアルコール:ジエチルエーテル=1:1に混合し中性に調製した中性溶剤100mlを加え試料を溶解する。0.1mol/L水酸化カリウム標準液で10ml容量ビューレットを使い滴定し、フェノールフタレイン指示薬が微紅色を呈して30秒続いたときを中和の終点として測定する。下記の式により計算し酸価を求める。
酸価=(5.611×0.1mol/L水酸化カリウム標準液の使用量(ml)×0.1mol/L水酸化カリウム標準液のファクター)/試料採取量(g)
<アニシジン価(AnV)の測定>
試料0.1〜4.0gを25mlのメスフラスコに精秤し、2,2,4−トリメチルペンタン(イソオクタン)で完全に溶解してから標線まで希釈し、よく振り混ぜ試料溶液とする。先ず試料溶液の吸光度を測定する。試料溶液を吸収セルに取り、イソオクタンを対照として波長350nmの吸光度を測定する(B)(吸光度の測定には島津製作所吸光度計UV‐160を使用)。次にp‐アニシジンと反応後の吸光度を測定する。試料溶液5mlを正しく10ml試験管に取り、別の試験管に空試験用としてイソオクタン5mlを正しく取る。0.25g/100mlp‐アニシジン−酢酸溶液1mlを正しく取り、各試験管に加え振り混ぜる。正確に10分後、空試験溶液を対照として、波長350nmの吸光度を測定する(A)。下記の式により計算しアニシジン価を求める。

アニシジン価=25×(1.2×A−B)/試料溶液25ml中の試料量(g)
<トランス脂肪酸量の測定>
試料20〜50mgをねじ口試験に精秤する。0.5mol/L水酸化ナトリウム−メタノール溶液1mlを加える。密栓し、油滴が消失して均一な溶液になるまで100℃で5〜10分加熱する。放冷後、三フッ化ホウ素−メタノール試薬1mlを加え、密栓して100℃で5分間加熱する。放冷後、ヘキサン2〜5ml加え(試料濃度約1%)、さらに飽和食塩水約7mlを加え、密栓して良く振とうする。ヘキサン層を採取し、少量の無水硫酸ナトリウムで脱水し、試料溶液とする。試料溶液を島津製作所製ガスクロマトグラフGC‐2010を使用し、下記の条件で測定する。
カラム:SUPELCO社製 SP‐2560 内径0.25mm、長さ100m、膜厚0.2μm
注入方式:スプリット方式
検出器:FID
キャリアガス:ヘリウム
スプリット比:100:1
注入口温度:250℃
検出器温度:250℃
注入量:1μl
カラム流量:1ml/min
カラム温度:180℃一定
検出された各ピークはデータ処理システムを使用して積分処理し、面積を求めて面積%を求め、さらに0.95を乗じてg/100gの質量%に換算して含有量とした。
表1〜3における「トランス脂肪酸量」は、18−1トランス脂肪酸と18−2トランス脂肪酸の合計量を意味する。
実施例1〜12及び比較例1〜5の油脂組成物をそれぞれ1質量%(トランス脂肪酸(C18−1+18−2)量は約0.3質量%)、パーム油を99質量%混合して加熱調理用油脂組成物を作製した。また、比較例6として、部分水素添加していない大豆油を加熱処理し、真空水蒸気蒸留処理していないものを1質量%配合したパーム油を用いた。また、比較例7は、コントロールとして、コーン油:大豆油=70:30配合油の部分水素添加油(ヨウ素化75)(加熱酸化処理をせず、通常の250℃で水蒸気蒸留をしたもの)を1質量%配合したパーム油を用いた。パーム油は精製パーム油を使用した。また、硬化油風味標準品として、コーン油:大豆油=70:30配合油の部分水素添加油(ヨウ素化75)100%(トランス脂肪酸(C18−1+18−2)34質量%)を用いた。
実施例1〜12及び比較例1〜7並びに硬化風味標準品から上述のとおり作製した加熱調理用油脂組成物を用いて市販のプレフライ済み冷凍チキンナゲットを180℃で3.5分間フライ調理し、風味標準品の硬化油風味を標準として、官能評価を行った。官能評価は、良く訓練された5人のパネラーにより行われ、以下の基準で点数化し、その平均値を評価値とした。3点以上を合格点とする。結果は表1〜3の「官能評価」欄に示した。
また、以下の式によりTotox値を求めた。
(POV×2+AnV)(1)(式中、POVは過酸化物価を表し、AnVはアニシジン価を表す。)
標準品と同等の硬化油風味を有する 5点
標準品よりわずかに弱いが、充分な硬化油風味を有する 4点
標準品より少し硬化油風味が弱い 3点
標準品より硬化油風味が弱い 2点
標準品より明らかに硬化油風味が弱い 1点
Figure 2014054248
Figure 2014054248
Figure 2014054248
表3から明らかなとおり、本発明の製造方法により製造された硬化油風味強化用油脂あるいは本発明の所定のパラメータを満たす硬化油風味強化用油脂を含む油脂組成物から製造したプレフライ済み冷凍チキンナゲットを調理した場合、標準品と同等の硬化油風味評価が得られた(実施例1〜12)。特にTotox値が24.5以上でかつ過酸化物価が8以下のものの風味評価が良かった。
一方、本発明の製造方法の条件を満たさない方法で得られた油脂では風味評価が低くなった(比較例1〜6)。特に、部分水素添加油脂を、100℃〜240℃の温度で空気を吹き込みながら加熱酸化する工程(1)を行わない場合(比較例4)、POV値及びアニシジン価共に低く、その結果Totox値が低くなり、風味評価が低くくなった。また、加熱酸化された部分水素添加油脂を、220℃以下で真空水蒸気蒸留する工程(2)を行わない場合には、加熱酸化温度に関わらずPOV値が増加し、劣化臭により風味評価が低くなった(比較例5)。部分水素添加していない加熱された油脂を220℃以下で真空水蒸気蒸留する工程(2)を行なわない油脂も加熱酸化温度に関わらずPOV値が増加し、劣化臭により風味評価が低くなった(比較例6)。また、加熱酸化工程の温度が低い場合にはTotox値が低くなり、風味評価が低くくなった(比較例1)。真空水蒸気蒸留を220℃を超える温度で行うと、Totox値が低くなり、風味評価が低くくなった(比較例2〜3)。

Claims (7)

  1. 部分水素添加油脂を、100℃〜240℃の温度で空気を吹き込みながら加熱酸化する工程(1)、
    工程(1)で得られた加熱酸化された部分水素添加油脂を、220℃以下で真空水蒸気蒸留する工程(2)、
    を含む、硬化油風味強化用油脂の製造方法。
  2. 工程(1)を少なくとも1時間行うことを特徴とする、請求項1記載の硬化油風味強化用油脂の製造方法。
  3. 原料の部分水素添加油脂のヨウ素価が50〜100である、請求項1または2記載の硬化油風味強化用油脂の製造方法。
  4. 以下の式(1)で表されるTotox値が24.5以上でありかつ過酸化物価(POV)が8以下の部分水素添加油脂である、硬化油風味強化用油脂:
    (POV×2+AnV)(1)
    式中、POVは過酸化物価を表し、AnVはアニシジン価を表す。
  5. 酸価が0.1以上である、請求項4記載の硬化風味強化用油脂。
  6. 請求項4または5に記載の油脂を0.1〜10質量%含み、かつ全構成脂肪酸中のトランス脂肪酸含量が3質量%以下である、硬化油風味を有する食用油脂組成物。
  7. 請求項6記載の硬化油風味を有する食用油脂組成物を用いて製造される硬化油風味が強化された食品。
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