JP2014051649A - 光学材料用樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

光学材料用樹脂組成物およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014051649A
JP2014051649A JP2013140893A JP2013140893A JP2014051649A JP 2014051649 A JP2014051649 A JP 2014051649A JP 2013140893 A JP2013140893 A JP 2013140893A JP 2013140893 A JP2013140893 A JP 2013140893A JP 2014051649 A JP2014051649 A JP 2014051649A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
resin composition
weight
film
acrylic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013140893A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014051649A5 (ja
JP6226591B2 (ja
Inventor
Kazuyoshi Omatsu
一喜 大松
Satoshi Akaishi
聡 赤石
Ayano Jinno
彩乃 神野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2013140893A priority Critical patent/JP6226591B2/ja
Priority to KR1020130093091A priority patent/KR102144131B1/ko
Priority to CN201310339318.8A priority patent/CN103571118B/zh
Priority to TW102128226A priority patent/TWI571487B/zh
Publication of JP2014051649A publication Critical patent/JP2014051649A/ja
Publication of JP2014051649A5 publication Critical patent/JP2014051649A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6226591B2 publication Critical patent/JP6226591B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

【課題】優れた透明性および耐候性を有し、かつ位相差の小さい光学材料用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明の光学材料用樹脂組成物は、アクリル系樹脂およびポリカーボネート系樹脂を含み、前記ポリカーボネート系樹脂は10000〜15000の粘度平均分子量を有しており、前記アクリル系樹脂100重量部に対する前記ポリカーボネート系樹脂の含有量が2重量部以上10重量部以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学材料用樹脂組成物およびその製造方法に関し、さらにこの光学材料用樹脂組成物を成形して得られる光学材料にも関する。
透明性に優れていて、光学材料に用い得る樹脂として、アクリル系樹脂とポリカーボネート系樹脂との樹脂組成物が知られている。例えば特許文献1〜3には、光学材料に用い得る樹脂組成物として、アクリル系樹脂とポリカーボネート系樹脂との樹脂組成物が開示されている。
しかし、これら特許文献1〜3に開示されている従来の樹脂組成物は、必ずしも位相差が十分に小さなものではなく、より小さな位相差が要求される光学材料には用いることはできなかった。
特開平5−32846号公報 特開2011−157412号公報 特開2012−51997号公報
そこで、本発明者らは、優れた透明性および耐候性を有すると共に、位相差の小さい光学材料を与え得る樹脂組成物を開発するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は、アクリル系樹脂およびポリカーボネート系樹脂を含む光学材料用樹脂組成物であって、前記ポリカーボネート系樹脂は、10000〜15000の粘度平均分子量を有するものであり、前記アクリル系樹脂100重量部に対する前記ポリカーボネート系樹脂の含有量が2重量部以上10重量部以下であることを特徴とする光学材料用樹脂組成物を提供するものである。
本発明の樹脂組成物は、透明性および耐候性に優れ、しかも位相差が十分に小さいので、光学材料用の樹脂組成物として有用である。
本発明の光学材料用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」と記載する場合がある)は、アクリル系樹脂とポリカーボネート系樹脂とを含有する。
<アクリル系樹脂>
本発明の樹脂組成物に含まれるアクリル系樹脂は、例えば、アクリル系モノマーを重合して得られる重合体である。アクリル系モノマーとしては、例えばメタクリル酸、メタクリル酸エステル、メタクリロニトリル、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリロニトリルなどが挙げられる。アクリル系樹脂は、単独のアクリル系モノマーを重合させて得られるホモポリマー(単独重合体)であってもよいし、2種以上のアクリル系モノマーを用い、これらを共重合させて得られる共重合体であってもよいし、アクリル系モノマー50重量%以上とその他のモノマー50重量%以下との共重合体であってもよい。なお、本明細書において、用語「アクリル」および「メタクリル」をまとめて「(メタ)アクリル」と記載する場合がある。
メタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸n−ノニル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸ラウリルなどのメタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシエチルなどが挙げられる。これらの中でも、メタクリル酸アルキルエステル、さらには炭素数が1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルが好ましく、メタクリル酸メチルがより好ましい。メタクリル酸エステルは、単独で用いてもよいし(単独重合体)、2種以上を併用してもよい(共重合体)。
アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ノニル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸ラウリルなどのアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチルなどが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸アルキルエステル、さらには炭素数が1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルが好ましく、アクリル酸メチルがより好ましい。
その他のモノマーとしては、例えば芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル、エチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル、エチレン性不飽和カルボン酸アミド、アクリル酸およびメタクリル酸以外のエチレン性不飽和酸、エチレン性不飽和スルホン酸エステル、エチレン性不飽和アルコールおよびそのエステル、エチレン性不飽和エーテル、エチレン性不飽和アミン、エチレン性不飽和シラン化合物、脂肪族共役ジエンなどが挙げられる。
芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどが挙げられる。
不飽和ニトリルとしては、例えば、アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−メトキシアクリロニトリル、メタクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどが挙げられる。
エチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステルとしては、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートなどが挙げられる。
エチレン性不飽和カルボン酸アミドとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド、N−ブトキシエチルアクリルアミド、N−ブトキシエチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−n−プロピオキシメチルアクリルアミド、N−n−プロピオキシメチルメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミドなどが挙げられる。
アクリル酸およびメタクリル酸以外のエチレン性不飽和酸としては、例えば、イタコン酸、フマル酸、無水フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ビニルスルホン酸、イソプレンスルホン酸のようなエチレン性不飽和カルボン酸、エチレン性不飽和スルホン酸などが挙げられる。エチレン性不飽和酸単量体は、例えば、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、アンモニアなどで中和されていてもよい。
エチレン性不飽和スルホン酸エステルとしては、例えば、ビニルスルホン酸アルキル、イソプレンスルホン酸アルキルなどが挙げられる。
エチレン性不飽和アルコールとしては、例えば、アリルアルコール、メタリルアルコールなどが挙げられる。エチレン性不飽和アルコールのエステルとしては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸アリル、カプロン酸メタリル、ラウリン酸アリル、安息香酸アリル、アルキルスルホン酸ビニル、アルキルスルホン酸アリル、アリールスルホン酸ビニルなどが挙げられる。
エチレン性不飽和エーテルとしては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテルなどが挙げられる。
エチレン性不飽和アミンとしては、例えば、ビニルジメチルアミン、ビニルジエチルアミン、ビニルジフェニルアミン、アリルジメチルアミン、メタリルジエチルアミンなどが挙げられる。
エチレン性不飽和シラン化合物としては、例えば、ビニルトリエチルシラン、メチルビニルジクロロシラン、ジメチルアリルクロロシラン、ビニルトリクロロシランなどが挙げられる。
脂肪族共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−ネオペンチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,2ジクロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、2−ブロモ−1,3−ブタジエン、2−シアノ−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン類、直鎖および側鎖共役ヘキサジエンなどが挙げられる。
(メタクリル樹脂)
アクリル系樹脂としては、優れた硬度、耐候性、透明性などを有する光学材料用樹脂組成物を与え得る観点から、メタクリル樹脂を用いることが好ましい。メタクリル樹脂は、メタクリル酸エステルを主体とする単量体を重合して得られる重合体であり、例えば、メタクリル酸エステルの単独重合体であるポリアルキルメタクリレート、2種以上のメタクリル酸エステルの共重合体、50重量%以上のメタクリル酸エステルと50重量%以下のメタクリル酸エステル以外の他の単量体との共重合体などが挙げられる。
メタクリル酸エステルとメタクリル酸エステル以外の他の単量体との共重合体の場合、単量体総量に対して、通常はメタクリル酸エステルが99.9重量%以下、これ以外の他の単量体が0.1重量%以上であり、好ましくはメタクリル酸エステルが70重量%以上、他の単量体が30重量%以下であり、より好ましくはメタクリル酸エステルが90重量%以上、他の単量体が10重量%以下である。
メタクリル樹脂に用いられるメタクリル酸エステルとしては、上述のメタクリル酸エステルが挙げられ、メタクリル酸アルキルエステルが好ましく用いられる。
メタクリル酸エステル以外の単量体としては、例えば、アクリル酸エステル、芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル、エチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル、エチレン性不飽和カルボン酸アミド、エチレン性不飽和酸、エチレン性不飽和スルホン酸エステル、エチレン性不飽和アルコールおよびそのエステル、エチレン性不飽和エーテル、エチレン性不飽和アミン、エチレン性不飽和シラン化合物、脂肪族共役ジエンなどが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸エステルが好ましい。メタクリル酸エステル以外の単量体は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
メタクリル樹脂に用いられるアクリル酸エステルとしては、上述のアクリル酸エステルが挙げられ、アクリル酸アルキルエステルが好ましく用いられる。
メタクリル樹脂に用いられる芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル、エチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル、エチレン性不飽和カルボン酸アミド、エチレン性不飽和スルホン酸エステル、エチレン性不飽和アルコール、エチレン性不飽和アルコールのエステル、エチレン性不飽和エーテル、エチレン性不飽和アミン、エチレン性不飽和シラン化合物および脂肪族共役ジエンとしては、上記アクリル系樹脂においてその他のモノマーとして例示した化合物が挙げられる。
メタクリル樹脂に用いられるエチレン性不飽和酸としては、上記アクリル系樹脂においてエチレン性不飽和酸として例示した化合物並びにアクリル酸およびメタクリル酸などが挙げられる。
アクリル系樹脂は、上述の単量体を重合させる方法により得ることができる。重合方法としては、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、注液重合法(キャスト重合法)などが挙げられる。重合は通常、光照射や重合開始剤により開始される。重合開始剤としては、例えば2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系開始剤、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどの過酸化物系開始剤、有機過酸化物とアミン類とを組み合わせたレドックス系開始剤などの重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤を用いる場合は、単量体100重量部に対して、通常0.01〜1重量部、好ましくは0.01〜0.5重量部の割合で用いられる。さらに、分子量制御のための連鎖移動剤(メチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタンのような直鎖または分岐したアルキルメルカプタン化合物など)、架橋剤などを添加してもよい。
(分子鎖中に環構造を有するアクリル系樹脂)
アクリル系樹脂は、得られる光学材料用樹脂組成物の耐熱性を向上させ得る観点から、分子鎖中に環構造を有するものであってもよい。その環構造としては、例えば、ラクトン環構造、無水グルタル酸構造、グルタル酸イミド構造、無水マレイン酸構造、マレイミド構造などが挙げられる。
分子鎖中にラクトン環構造を有するアクリル系樹脂は、例えば、分子鎖中に水酸基とエステル基とを有するメタクリル樹脂を、分子内で環化縮合反応させることにより得ることができる。分子鎖中に水酸基とエステル基とを有するアクリル系樹脂としては、例えばメタクリル酸エステル、アクリル酸エステルおよび2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸アルキルなどの単量体を含む単量体混合物を重合して得られるものを挙げることができる。メタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステルとしては、上述のメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステルが挙げられる。
環化縮合は、例えば、上記アクリル系樹脂を加熱することにより行われ、このアクリル系樹脂の分子鎖中に存在する水酸基とエステル基とが環化縮合してラクトン環構造を生じ、目的のアクリル系樹脂を得ることができる。このような環化縮合反応の際には、通常、有機リン化合物が触媒として用いられる。
分子鎖中に無水グルタル酸構造を有するアクリル系樹脂は、例えば、メタクリル酸メチルの単独重合体、メタクリル酸メチルとメタクリル酸との共重合体、メタクリル酸メチルとアクリル酸との共重合体、あるいはメタクリル酸メチルとメタクリル酸とアクリル酸との共重合体を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラートのような塩基性化合物の存在下、通常150〜350℃、好ましくは220〜320℃で熱処理して変性させることにより、得ることができる。
分子鎖中にグルタル酸イミド構造を有するアクリル系樹脂は、例えば、メタクリル酸メチルの単独重合体、メタクリル酸メチルとメタクリル酸との共重合体、メタクリル酸メチルとアクリル酸との共重合体、あるいはメタクリル酸メチルとメタクリル酸とアクリル酸との共重合体を、アンモニアまたは一級アミンの存在下、通常150〜350℃、好ましくは220〜320℃の範囲で熱処理して変性させることにより、得ることができる。
分子鎖中に無水マレイン酸構造を有するアクリル系樹脂は、例えばメタクリル酸メチルと無水マレイン酸とを共重合することで得ることができる。分子鎖中にマレイミド構造を有するアクリル系樹脂は、例えばメタクリル酸メチルとマレイミド、N−置換マレイミドのN−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド等を共重合することで得ることができる。
(アクリル系樹脂の粘度平均分子量)
アクリル系樹脂は、好ましくは50000〜300000の粘度平均分子量を有し、より好ましくは80000〜200000の粘度平均分子量を有し、さらに好ましくは100000〜150000の粘度平均分子量を有する。
アクリル系樹脂の粘度平均分子量(Mv)は、下記の式(1)を用いて求められる。
lnMv={ln[η]−ln(4.8×10-5)}/0.8 (1)
式(1)中、[η]は極限粘度を表し、ISO 1628−6に準拠して測定される粘度数VNから、下記の式(2)を満足する正の値として求められる。
VN=[η]+0.4×[η]2 (2)
これらのアクリル系樹脂の中でも、メタクリル酸メチルの単独重合体であるポリメチルメタクリレート、50重量%以上、通常は99.9重量%以下のメタクリル酸メチルと、50重量%以下、通常は0.1重量%以上のメタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルとの共重合体が特に好ましい。50重量%以上のメタクリル酸メチルと50重量%以下のメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体とは、メタクリル酸メチルと該(メタ)アクリル酸エステルとの合計量に対して、メタクリル酸メチルが50重量%以上の割合で含有され、メタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸エステルが50重量%以下の割合で含有される単量体混合物を重合させて得られる共重合体である。この単量体混合物中に、メタクリル酸メチルが好ましくは70〜99.9重量%の割合で含有され、より好ましくは90〜99.9重量%の割合で含有される。この混合物中には、メタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸エステルが好ましくは30〜0.1重量%の割合で含有され、より好ましくは10重量%〜0.1重量%の割合で含有される。
<ポリカーボネート系樹脂>
本発明の樹脂組成物に含まれるポリカーボネート系樹脂としては、例えば、二価フェノールとカルボニル化剤とを界面重縮合法や溶融エステル交換法などの方法で反応させることにより得られるものが挙げられる。またポリカーボネート樹脂としては、カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法などで重合させることにより得られるものも挙げられる。ポリカーボネート樹脂としては、環状カーボネート化合物を開環重合法で重合させることにより得られるものなども挙げられる。
二価フェノールとしては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4'−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'−ジヒドロキシジフェニルエステルなどが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの二価フェノールの中でも、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンが好ましい。特に、ビスフェノールAの単独使用や、ビスフェノールAと、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパンおよびα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選択される少なくとも1種との併用が好ましい。
カルボニル化剤としては、例えばカルボニルハライド(ホスゲンなど)、カーボネートエステル(ジフェニルカーボネートなど)、ハロホルメート(二価フェノールのジハロホルメートなど)などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(ポリカーボネート系樹脂の粘度平均分子量)
ポリカーボネート系樹脂は、10000〜15000の粘度平均分子量を有し、好ましくは11000〜14000の粘度平均分子量を有し、より好ましくは12000〜14000の粘度平均分子量を有する。ポリカーボネート系樹脂の粘度平均分子量(Mv)は、下記のSchnellの式を満足する値として、20℃塩化メチレン溶液の極限粘度[η]から、算出することができる。
[η]=1.23×10-4Mv0.83
<光学材料用樹脂組成物>
本発明の光学材料用樹脂組成物は、上記アクリル系樹脂100重量部に対して、上記ポリカーボネート系樹脂を2重量部以上10重量部以下の割合で含む。ポリカーボネート系樹脂の含有量が2重量部未満の場合、位相差が大きくなり易い。ポリカーボネート系樹脂の含有量が10重量部を超える場合、透明性が低下し易くなる。アクリル系樹脂100重量部に対するポリカーボネート系樹脂の含有量は、好ましくは3重量部以上、より好ましくは4重量部以上であり、好ましくは9重量部以下、より好ましくは8重量部以下、さらに好ましくは6重量部以下である。
本発明の光学材料用樹脂組成物には、上記アクリル系樹脂および上記ポリカーボネート系樹脂以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で、一般的に用いられる各種の添加剤が添加されていてもよい。添加剤としては、例えば、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤、発泡剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、難燃剤、重合抑制剤、難燃助剤、補強剤などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。添加剤を添加する場合、その含有量は、樹脂組成物に対して、0.005〜30重量%程度が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、目視で観察した場合に透明である。透明性の定量的な指標としては、例えば本発明の樹脂組成物を3mmの厚みを有する板状成形体に成形して試験片とし、この試験片について、JIS K7361−1に準拠して測定された全光線透過率(Tt)が挙げられる。このようにして求められる全光線透過率(Tt)は好ましくは87%以上、より好ましくは90%以上である。
透明性の他の指標としては、JIS K7136に準拠して測定された上記板状成形体のヘーズが挙げられる。このようにして求められるヘーズは、好ましくは1.5%以下、より好ましくは1%以下である。
本発明の樹脂組成物は、位相差が小さいという特徴を有する。位相差の指標としては、例えば上記板状成形体に成形した場合に、25℃にて、590nmの光線で測定された面内位相差(Re)が挙げられる。このようにして測定される面内位相差(Re)は、好ましくは5nm以下、より好ましくは4.8nm以下である。
他の位相差の指標として、上記板状成形体に成形した場合に、25℃にて、590nmの光線で測定された厚さ方向位相差(Rth)も挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、耐侯性にも優れており、例えば1ヶ月の間、屋外に放置しても黄変しない。
<樹脂組成物の製造方法>
本発明に係る光学材料用樹脂組成物の製造方法としては、例えば、アクリル系樹脂およびポリカーボネート系樹脂を溶融混練する方法が挙げられる。溶融混練は通常、180〜300℃の温度にて、10〜1000sec-1の剪断速度にて行われる。溶融混練に当って、ポリカーボネート系樹脂は、アクリル系樹脂100重量部に対して、例えば2重量部以上10重量部以下、好ましくは3重量部以上、より好ましくは4重量部以上の割合で用いられ、好ましくは9重量部以下、より好ましくは8重量部以下、さらに好ましくは6重量部以下の割合で用いられる。
溶融混練を行う際の温度が180℃未満の場合、用いるポリカーボネート系樹脂が十分に溶融しないおそれがある。一方、溶融混練を行う際の温度が300℃を超える場合、用いるアクリル系樹脂やポリカーボネート系樹脂が熱分解してしまうおそれがある。さらに、溶融混練を行う際の剪断速度が10sec-1未満の場合、アクリル系樹脂とポリカーボネート系樹脂とが十分に混練されないおそれがある。一方、溶融混練を行う際の剪断速度が1000sec-1を超える場合、用いるアクリル系樹脂やポリカーボネート系樹脂が分解してしまうおそれがある。
各成分がより均一に混合された樹脂組成物を得るために、溶融混練は、好ましくは190〜300℃、より好ましくは200〜300℃の温度で行われ、好ましくは20〜700sec-1、より好ましくは50〜500sec-1の剪断速度で行われる。
溶融混練に用いる機器としては、通常の混合機や混練機を用いることができる。具体的には、一軸混練機、二軸混練機、多軸押出機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールミルなどが挙げられる。また、剪断速度を上記範囲内で大きくする場合には、高剪断加工装置などを使用してもよい。高剪断加工装置としては、例えば、(株)ニイガタマシンテクノ製の「NHSS2−28」などが市販されている。溶融混練は、必要に応じて、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどの不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。
本発明の樹脂組成物が上記の添加剤を含有する場合、添加剤は、アクリル系樹脂およびポリカーボネート系樹脂の少なくとも一方に予め添加しておいてもよいし、あるいは溶融混練時に加えてもよく、溶融混練の前または後に加えてもよい。
このようにして得られる本発明の光学材料用樹脂組成物は、優れた透明性および耐候性を有し、かつ位相差が小さいので、光学材料に好適に用いることができる。
<光学材料>
本発明の光学材料用樹脂組成物は、所望の形状に成形加工されて、優れた透明性および耐候性を有し、かつ位相差が小さい光学材料として用いられる。このような光学材料としては、例えば、光学フィルム、導光板、ディスプレイ前面板、看板などが挙げられる。
成形加工は、上述の製造方法によって溶融混練された樹脂組成物を、加熱溶融状態のままで成形機に供給して成形してもよい。また、得られた樹脂組成物をペレット状の樹脂ペレットとし、これを射出成形機、油圧プレス、押出成形機などの成形機により加熱して溶融したのち成形してもよい。成形温度は、通常150〜350℃程度であり、好ましくは180〜300℃程度、より好ましくは200〜300℃程度である。
本発明の樹脂組成物は位相差が十分に小さいので、位相差が大きくなりやすい押出成形によって成形しても、得られる光学材料、例えば光学フィルムの位相差は小さくなる。
<光学フィルム>
本発明の樹脂組成物からなる光学材料として光学フィルムを製造する場合には、例えば、本発明の樹脂組成物を押出成形機に供給し、加熱溶融状態とした後、ダイから押出す押出成形法により製造することができる。ダイから押出す方法としては、例えばフィードブロック法、マルチマニホールド法などの通常の方法が採用される。
ダイから押出された加熱溶融状態の樹脂組成物は通常、ロールやベルトに密着させてフィルム状に成形される。このときのロールやベルトの本数や配置、材質は特に限定されない。例えば、加熱溶融でダイから押出された樹脂組成物を2本の金属ロール間に挟んで通過させる、または金属ロールと金属ベルトとの間に接触させて通過させることにより、ロールやベルトの表面形状を転写する方法が、フィルム表面の面精度を高め、表面処理性を向上させる点で好ましい。2本の金属ロールとして、弾性を有する金属ロールと、弾性を有しない金属ロールとを用い、これらの金属ロールの間に、ダイから押出された直後の加熱溶融状態の樹脂組成物を挟み、樹脂組成物を両金属ロールの表面に接触させながら、通過させる方法は、成形時の歪みを低減させ、強度や熱収縮性の異方性を低減したフィルムを得るのに好適である。弾性を有する金属ロールとしては、例えば、軸ロールと、この軸ロールの外周面を覆うように配置され、溶融樹脂に接触する円筒形の金属製薄膜とを備え、これら軸ロールと金属製薄膜との間に水や油などの温度制御された流体が封入されたものや、ゴムロールの表面に金属ベルトを巻いたものなどが挙げられる。
このようにして得られる光学フィルムの厚さは、通常20〜200μm、好ましくは20〜180μm、より好ましくは20〜170μmである。また、このような厚さの光学フィルムにおけるポリカーボネート系樹脂の含有量は、アクリル系樹脂100重量部に対して、2重量部以上10重量部以下、好ましくは3重量部以上、より好ましくは4重量部以上であり、好ましくは9重量部以下、より好ましくは8重量部以下、さらに好ましくは6重量部以下である。
<偏光板>
本発明の樹脂組成物からなる光学フィルムは、透明性に優れ、位相差が小さいので、例えば、偏光板において、偏光フィルムの少なくとも片面に積層される保護フィルムとして好適に用いられる。保護フィルムは、例えば接着剤を用いて偏光フィルムに貼合される。
(偏光フィルム)
偏光フィルムとしては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させたものを用いることができる。二色性色素としては、ヨウ素や二色性有機染料が用いられる。このような偏光フィルムは、吸着配向した二色性色素に基づく吸収軸を有しており、二色性色素により、この吸収軸に並行な偏光成分を吸収し、直交する偏光成分は透過させることができる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにヨウ素を吸着配向させた偏光フィルムはヨウ素系偏光フィルムと称され、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性有機染料を吸着配向させた偏光フィルムは染料系偏光フィルムと称されている。
偏光フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得ることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルと、これに共重合可能な他の単量体との共重合体などが用いられる。酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなども使用し得る。
偏光フィルムは、通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの水分を調整する調湿工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する一軸延伸工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色して二色性色素を吸着配向させる染色工程、二色性色素が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理するホウ酸処理工程、およびホウ酸水溶液を洗い落とす洗浄工程を経て製造される。一軸延伸工程は、染色工程の前または後に行うこともできるし、染色工程中に行うこともできる。染色工程後に一軸延伸工程を行う場合には、染色工程の後のホウ酸処理工程中に行うこともできる。一軸延伸工程は、複数回に分けて行ってもよい。一軸延伸の方法は、周速の異なるロール間で一軸に延伸する方法であってもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸する方法であってもよい。また、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤にて膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は通常4〜8倍程度である。最終的に得られる偏光フィルムの厚みは、例えば、1〜50μm程度が好ましい。
(保護フィルム)
偏光フィルムの片面または両面には、通常、保護フィルムが貼合される。本発明の樹脂組成物からなる光学フィルムは、偏光フィルムに貼合(積層)される保護フィルムとして用いられ、例えば、偏光フィルムの少なくとも片面に積層される。
偏光フィルムに積層される保護フィルムは、偏光フィルムの両面に保護フィルムが積層される場合には、両面に積層される保護フィルムが共に本発明の樹脂組成物からなる光学フィルムであってもよいし、片面に積層される保護フィルムが本発明の樹脂組成物からなる光学フィルムであり、他方の面に積層される保護フィルムが本発明の樹脂組成物以外の他の透明樹脂からなる保護フィルムであってもよい。
本発明の樹脂組成物以外の透明樹脂からなるフィルムとしては、例えば、アクリル系樹脂(例えば、メタクリル樹脂など)、鎖状ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリプロピレン系樹脂など)、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロースアセテート系樹脂などのセルロース系樹脂(例えば、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースなど)、スチレン系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン系共重合樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリブチレンテフタレート系樹脂、ポリエチレンテフタレート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂などからなる保護フィルムが挙げられる。これら保護フィルムの厚みは、通常、20〜200μmであり、好ましくは20〜170μmである。
本発明の樹脂組成物以外の透明樹脂からなるフィルムとして、1/4波長板や1/2波長板などの波長板視野角補償フィルムなどの位相差フィルムを用いてもよい。このような位相差フィルムを積層することにより、偏光板とは独立に位相差フィルムを使用する場合と比較して、フィルムの使用枚数を削減することができる。そのため、偏光板が用いられる液晶表示装置などの軽量化、薄型化を図ることが可能となる。波長板、視野角補償フィルムなどの位相差フィルムとしては、従来公知のものを用いることができる。位相差フィルムは、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリプロピレンなど)、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂などからなるフィルムを一軸や二軸などの適宜な方式で延伸することにより得ることができる。また、位相差フィルムは、熱収縮性フィルムとの接着下に収縮力および/または延伸力をかけることでフィルムの厚さ方向の屈折率を制御した複屈折性フィルムでもよい。
(偏光フィルム、光学フィルムおよび保護フィルムの積層)
本発明の樹脂組成物からなる光学フィルム、他の保護フィルムなどを、偏光フィルムに積層するには、通常、接着剤を用いて貼合すればよい。貼合に先立って、それぞれのフィルムの貼合面のうち少なくとも一方には、コロナ放電処理、プラズマ照射処理、電子線照射処理、その他の表面活性化処理を施しておくことが好ましい。
接着剤は、それぞれの部材に対して接着力を発現するものから、任意に選択して用いることができる。典型的には、活性エネルギー線の照射により硬化する成分を含む活性エネルギー線硬化性接着剤を挙げることができる。
活性エネルギー線硬化性接着剤を用いる場合、それを構成する活性エネルギー線の照射により硬化する成分(以下、単に「硬化性成分」と記載する場合がある)としては、エポキシ化合物、オキセタン化合物、アクリル系化合物などが挙げられる。エポキシ化合物やオキセタン化合物のようなカチオン重合性の化合物を用いる場合には、カチオン重合開始剤が配合される。アクリル系化合物のようなラジカル重合性化合物を用いる場合にはラジカル重合開始剤が配合される。なかでも、エポキシ化合物を硬化性成分の一つとする接着剤が好ましく、とりわけ、飽和炭化水素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物を硬化性成分の一つとする接着剤が好ましい。また、それにオキセタン化合物を併用するのも有効である。
エポキシ化合物は、市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、それぞれ商品名で、ジャパンエポキシレジン株式会社から販売されている「エピコート」シリーズ、DIC株式会社から販売されている「エピクロン」シリーズ、東都化成株式会社から販売されている「エポトート」シリーズ、株式会社ADEKAから販売されている「アデカレジン」シリーズ、ナガセケムテックス株式会社から販売されている「デナコール」シリーズ、ダウケミカル社から販売されている「ダウエポキシ」シリーズ、日産化学工業株式会社から販売されている「テピック」などが挙げられる。
飽和炭化水素環に直接エポキシ基が結合している脂環式エポキシ化合物も、市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、それぞれ商品名で、ダイセル化学工業株式会社から販売されている「セロキサイド」シリーズおよび「サイクロマー」シリーズ、ダウケミカル社から販売されている「サイラキュア」シリーズなどが挙げられる。
オキセタン化合物も、市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、それぞれ商品名で、東亞合成株式会社から販売されている「アロンオキセタン」シリーズ、宇部興産株式会社から販売されている「ETERNACOLL」シリーズなどが挙げられる。
カチオン重合開始剤も、市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、それぞれ商品名で、日本化薬株式会社から販売されている「カヤラッド」シリーズ、ユニオンカーバイド社から販売されている「サイラキュア」シリーズ、サンアプロ株式会社から販売されている光酸発生剤「CPI」シリーズ、ミドリ化学株式会社から販売されている光酸発生剤「TAZ」、「BBI」および「DTS」、株式会社ADEKAから販売されている「アデカオプトマー」シリーズ、ローディア社から販売されている「RHODORSIL」シリーズなどが挙げられる。
活性エネルギー線硬化性接着剤は、必要に応じて光増感剤を含有することができる。光増感剤を用いることで、反応性が向上し、硬化物層の機械強度や接着強度をさらに向上させることができる。光増感剤としては、例えば、カルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾおよびジアゾ化合物、アントラセン系化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素などが挙げられる。
また、活性エネルギー線硬化性接着剤には、その接着性を損なわない範囲で各種の添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、イオントラップ剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、粘着付与剤、熱可塑性樹脂、充填剤、流動調整剤、可塑剤、消泡剤などが挙げられる。さらに、その接着性を損なわない範囲で、カチオン重合とは別の反応機構で硬化する硬化性成分を配合することもできる。
以上、説明した活性エネルギー線硬化性接着剤は、光学フィルムの貼合面または偏光フィルムの貼合面に塗布され、その塗布層を介して両フィルムを貼合した後、そこに活性エネルギー線を照射して硬化され、偏光フィルムと光学フィルムとを接合する接着剤層となる。また、偏光フィルムの貼合面または保護フィルムの貼合面に塗布され、その塗布層を介して両フィルムを貼合した後、そこに活性エネルギー線を照射して硬化され、偏光フィルムと保護フィルムとを接合する接着剤層となる。接着剤層を形成するための接着剤、および接着剤層を形成するための接着剤は、同じ組成であっても異なる組成であってもよいが、両者を硬化させるための活性エネルギー線の照射は、同時に行うことが好ましい。
活性エネルギー線硬化性接着剤の硬化に用いられる活性エネルギー線は、例えば、波長が1〜10nmのX線、波長が10〜400nmの紫外線、波長が400〜800nmの可視光線などであり得る。なかでも、利用の容易さ、並びに活性エネルギー線硬化性接着剤の調製の容易さ、安定性および硬化性能の点で、紫外線が好ましく用いられる。紫外線の光源には、例えば、波長400nm以下に発光分布を有する、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどを用いることができる。
活性エネルギー線硬化性接着剤を用いて得られる接着剤層の厚さは、通常1〜50μm程度であるが、特に1〜10μmの範囲にあることが好ましい。
このようにして得られる偏光板は、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの少なくとも片面に、本発明の光学材料用樹脂組成物からなる光学フィルムが積層されてなるものであり、上記偏光フィルムの片面に本発明の光学材料用樹脂組成物からなる光学フィルムが積層され、他方の面に他の透明樹脂からなる保護フィルムが積層されてなるものである。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例で用いた樹脂は、以下の通りである。
アクリル系樹脂:スミペックス(登録商標)MHF(住友化学(株)製)
ポリカーボネート系樹脂(PC系樹脂1):SD2201W(住化スタイロンポリカーボネート(株)製、粘度平均分子量13000)
ポリカーボネート系樹脂(PC系樹脂2):カリバー301−10(住化スタイロンポリカーボネート(株)製、粘度平均分子量22000)
実施例および比較例で行った物性の評価は、以下の通りである。
<全光線透過率(Tt)>
透過率計(HR−100、(株)村上色彩技術研究所製)を用い、JIS K7361−1に準拠して、全光線透過率(Tt)を測定した。この数値が大きいほど、光線が透過しやすく透明性が高い。
<ヘーズ>
上記のHR−100を用い、JIS K7136に準拠して、ヘーズを測定した。この数値が小さいほど透明性が高い。
<耐候性>
成形体(光学材料)を屋外に1ヶ月間放置した後、目視で観察して、以下の基準で評価した。
○:変化がない場合
△:若干黄変している場合
×:黄変していた場合
<位相差>
成形体を所定の大きさ(50×50×3mm)に切断し、試験片を作製した。得られた試験片について、大塚電子(株)製の「位相差フィルム・光学材料検査装置RETS−100」により、590nmにおけるx軸方向の屈折率(nx)、y軸方向の屈折率(ny)およびz軸方向の屈折率(nz)を測定し、得られた測定値から、面内位相差(Re)および厚さ方向位相差(Rth)を、下記の式を用いて算出した。なお、式中dは試験片の厚み(nm)を示し、nx、nyおよびnzは、それぞれx軸方向、y軸方向およびz軸方向の屈折率を示す。
Re(nm)=(nx−ny)×d
Rth(nm)={(nx+ny)/(2−nz)}×d
<耐熱性>
成形体を20mm×20mmの大きさに切断して試験片を作製した。得られた試験片について、JIS K7206のB50法に準拠して、荷重50Nおよび昇温速度50℃/時の条件で、ビカット軟化温度(VST)を測定した。
<流動性>
成形体のメルトフローレート(MFR)を、JIS K7210に準拠して、温度230℃および荷重3.8kgの条件で測定した。
<機械特性>
成形体について、JIS K7162に準拠して引張試験を行い、強度、弾性率および伸度を測定した。また、成形体についてJIS K7171に準拠して曲げ試験を行い、強度、弾性率およびたわみを測定した。
(実施例1)
100重量部のスミペックス(登録商標)MHF、および3.1重量部のSD2201Wをドライブレンドし、これを混練機((株)日本製鋼所製、TEX−30)で250℃および200rpmの条件にて混練することにより、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、射出成形機((株)東芝機械製、IS−130)で250℃にて射出成形することにより、厚み3mmの成形体(光学材料)を得た。得られた成形体について、上記の物性(全光線透過率、ヘーズ、耐候性、複屈折、耐熱性、流動性、および機械特性)を測定した。結果を表1に示す。
(実施例2、3および比較例1〜3)
表1に記載の樹脂を表1に記載の割合で用いた以外は、実施例1と同様の手順で、それぞれ樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いた以外は、実施例1と同様の手順で、厚み3mmの成形体を得た。得られた成形体それぞれについて、上記の物性を測定した。結果を表1に示す。
(参考例1)
実施例1で得た樹脂組成物の代わりにアクリル系樹脂(スミペックス(登録商標)MHF)を単独で用いた以外は、実施例1と同様の手順で、厚み3mmの成形体を得た。得られた成形体について、上記の物性を測定した。結果を表1に示す。
(参考例2)
実施例1で得た樹脂組成物の代わりにポリカーボネート系樹脂(SD2201W)を単独で用いた以外は、実施例1と同様の手順で、厚み3mmの成形体を得た。得られた成形体について、上記の物性を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2014051649
表1に示すように、実施例1〜3で得られた成形体は、透明性に優れており、屋外に1ヶ月間放置しても黄変しなかったことがわかる。さらに、実施例1〜3で得られた成形体は、位相差も小さく、特に、厚さ方向位相差(Rth)が、比較例1および2で得られた成形体と比べて小さくなっており、またアクリル系樹脂単独使用(参考例1)の場合よりも小さいことがわかる。
(実施例4)
実施例1で得た樹脂組成物を65mmφの一軸押出機に投入して溶融した。設定温度260℃のT型ダイスを介して押出してフィルム状物とし、このフィルム状物を表面が平滑な一対の金属製ロールの間に挟み込んで成形することにより、厚さ147μmの光学フィルムを得た。この光学フィルムは、全光線透過率(Tt)が92%であり、ヘーズが0.2%であった。耐候性は「○」であった。面内位相差(Re)は0.6nmであり、厚さ方向位相差(Rth)は−1nmであった。
(実施例5)
実施例2で得た樹脂組成物を用いた以外は、実施例4と同様の手順で厚み155μmの光学フィルムを得た。この光学フィルムは、全光線透過率(Tt)が92%であり、ヘーズが0.2%であった。耐候性は「○」であった。面内位相差(Re)は0.5nmであり、厚さ方向位相差(Rth)は1.3nmであった。
(実施例6)
実施例3で得た樹脂組成物を用いた以外は、実施例4と同様の手順で厚み160μmの光学フィルムを得た。この光学フィルムは、全光線透過率(Tt)が92%であり、ヘーズが0.2%であった。耐候性は「○」であった。面内位相差(Re)は0.8nmであり、厚さ方向位相差(Rth)は3.2nmであった。
(比較例4)
比較例2で得た樹脂組成物を用い、T型ダイスの設定温度を250℃にした以外は、実施例4と同様の手順で、厚さ161μmの光学フィルムを得た。得られた光学フィルムは全光線透過率(Tt)が92%であり、ヘーズが0.2%であった。耐候性は「△」であった。面内位相差(Re)は2.2nmであり、厚さ方向位相差(Rth)は6.6nmであった。

Claims (12)

  1. アクリル系樹脂およびポリカーボネート系樹脂を含む光学材料用樹脂組成物であって、
    前記ポリカーボネート系樹脂は、10000〜15000の粘度平均分子量を有しており、
    前記アクリル系樹脂100重量部に対する前記ポリカーボネート系樹脂の含有量が2重量部以上10重量部以下である、
    ことを特徴とする光学材料用樹脂組成物。
  2. 前記アクリル系樹脂が、メタクリル酸エステルの単独重合体であるか、またはメタクリル酸エステルとメタクリル酸エステル以外の単量体との共重合体である請求項1に記載の光学材料用樹脂組成物。
  3. 前記メタクリル酸エステルが、メタクリル酸アルキルエステルである請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記メタクリル酸エステル以外の単量体がアクリル酸エステルである、請求項2または3に記載の光学材料用樹脂組成物。
  5. 前記アクリル酸エステルが、アクリル酸アルキルエステルである請求項4に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物を製造する方法であって、
    アクリル系樹脂およびポリカーボネート系樹脂を溶融混練することを特徴とする光学材料用樹脂組成物の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物からなる光学材料。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物からなる光学フィルム。
  9. 前記光学材料用樹脂組成物が押出成形されてなる請求項8に記載の光学フィルム。
  10. 厚みが20μm〜200μmである請求項8または9に記載の光学フィルム。
  11. 偏光フィルムの少なくとも片面に、請求項8〜10のいずれかに記載の光学フィルムが積層されてなることを特徴とする偏光板。
  12. 前記偏光フィルムの一方の面に前記光学フィルムが積層され、他方の面に前記光学フィルムとは異なる透明樹脂からなる保護フィルムが積層されてなる請求項11に記載の偏光板。
JP2013140893A 2012-08-09 2013-07-04 光学材料用樹脂組成物およびその製造方法 Active JP6226591B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013140893A JP6226591B2 (ja) 2012-08-09 2013-07-04 光学材料用樹脂組成物およびその製造方法
KR1020130093091A KR102144131B1 (ko) 2012-08-09 2013-08-06 광학 재료용 수지 조성물 및 그 제조 방법
CN201310339318.8A CN103571118B (zh) 2012-08-09 2013-08-06 光学材料用树脂组合物及其制造方法
TW102128226A TWI571487B (zh) 2012-08-09 2013-08-07 光學材料用樹脂組成物及其製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012177308 2012-08-09
JP2012177308 2012-08-09
JP2013140893A JP6226591B2 (ja) 2012-08-09 2013-07-04 光学材料用樹脂組成物およびその製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017196607A Division JP6426814B2 (ja) 2012-08-09 2017-10-10 光学材料用樹脂組成物およびその製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014051649A true JP2014051649A (ja) 2014-03-20
JP2014051649A5 JP2014051649A5 (ja) 2017-03-02
JP6226591B2 JP6226591B2 (ja) 2017-11-08

Family

ID=50610416

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013140893A Active JP6226591B2 (ja) 2012-08-09 2013-07-04 光学材料用樹脂組成物およびその製造方法
JP2017196607A Active JP6426814B2 (ja) 2012-08-09 2017-10-10 光学材料用樹脂組成物およびその製造方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017196607A Active JP6426814B2 (ja) 2012-08-09 2017-10-10 光学材料用樹脂組成物およびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (2) JP6226591B2 (ja)
TW (1) TWI571487B (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015162926A1 (ja) * 2014-04-23 2015-10-29 株式会社クラレ メタクリル樹脂組成物およびその製造方法、成形体、フィルム並びに偏光板
WO2015182750A1 (ja) * 2014-05-30 2015-12-03 株式会社クラレ メタクリル樹脂組成物
KR20160014529A (ko) * 2014-07-29 2016-02-11 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 수지 조성물
WO2016080124A1 (ja) * 2014-11-19 2016-05-26 株式会社クラレ アクリル系フィルム
KR20160147267A (ko) 2014-04-18 2016-12-22 주식회사 쿠라레 메타크릴 수지 조성물, 성형체, 필름 및 편광판
US9827747B2 (en) * 2012-08-06 2017-11-28 Teijin Limited Multi-layer film, decorative molding film and molded body
US20190033495A1 (en) * 2016-09-20 2019-01-31 Lg Chem, Ltd. Optical film having high adhesiveness and polarizing plate comprising the same
US10996386B2 (en) * 2016-09-20 2021-05-04 Lg Chem, Ltd. Optical film with high adhesiveness and excellent property of blocking UV light, and polarizing plate comprising the same

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009145397A (ja) * 2007-12-11 2009-07-02 Sumitomo Chemical Co Ltd 偏光板のセット、ならびにこれを用いた液晶パネルおよび液晶表示装置
JP2009221386A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Shin Etsu Chem Co Ltd アクリル樹脂組成物及びそれを用いた成形物
JP2010241883A (ja) * 2009-04-02 2010-10-28 Nippon Shokubai Co Ltd 位相差調節剤とそれを用いた光学用樹脂組成物ならびに光学フィルム
JP2011242581A (ja) * 2010-05-18 2011-12-01 Sumitomo Chemical Co Ltd 偏光板、ならびにこれらを用いた偏光板のセット、液晶パネル、および液晶表示装置
JP2012051997A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Sumitomo Chemical Co Ltd 樹脂組成物の製造方法、樹脂組成物および成形体

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5200492A (en) * 1990-10-29 1993-04-06 Kuraray Co., Ltd. Polymer blends
KR101304592B1 (ko) * 2010-06-08 2013-09-05 주식회사 엘지화학 내열성·고강도 아크릴계 공중합체, 및 이를 포함하는 광학필름

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009145397A (ja) * 2007-12-11 2009-07-02 Sumitomo Chemical Co Ltd 偏光板のセット、ならびにこれを用いた液晶パネルおよび液晶表示装置
JP2009221386A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Shin Etsu Chem Co Ltd アクリル樹脂組成物及びそれを用いた成形物
JP2010241883A (ja) * 2009-04-02 2010-10-28 Nippon Shokubai Co Ltd 位相差調節剤とそれを用いた光学用樹脂組成物ならびに光学フィルム
JP2011242581A (ja) * 2010-05-18 2011-12-01 Sumitomo Chemical Co Ltd 偏光板、ならびにこれらを用いた偏光板のセット、液晶パネル、および液晶表示装置
JP2012051997A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Sumitomo Chemical Co Ltd 樹脂組成物の製造方法、樹脂組成物および成形体

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9827747B2 (en) * 2012-08-06 2017-11-28 Teijin Limited Multi-layer film, decorative molding film and molded body
US10633497B2 (en) 2014-04-18 2020-04-28 Kurray Co., Ltd. Methacrylic resin composition, molded article, film, and polarizing plate
KR20160147267A (ko) 2014-04-18 2016-12-22 주식회사 쿠라레 메타크릴 수지 조성물, 성형체, 필름 및 편광판
WO2015162926A1 (ja) * 2014-04-23 2015-10-29 株式会社クラレ メタクリル樹脂組成物およびその製造方法、成形体、フィルム並びに偏光板
KR102275215B1 (ko) 2014-04-23 2021-07-08 주식회사 쿠라레 메타크릴 수지 조성물 및 그 제조 방법, 성형체, 필름 그리고 편광판
TWI651355B (zh) * 2014-04-23 2019-02-21 Kuraray Co., Ltd. 甲基丙烯酸樹脂組成物及其製造方法、成形體、薄膜及偏光板
KR20160147856A (ko) 2014-04-23 2016-12-23 주식회사 쿠라레 메타크릴 수지 조성물 및 그 제조 방법, 성형체, 필름 그리고 편광판
JPWO2015162926A1 (ja) * 2014-04-23 2017-04-13 株式会社クラレ メタクリル樹脂組成物およびその製造方法、成形体、フィルム並びに偏光板
JPWO2015182750A1 (ja) * 2014-05-30 2017-04-20 株式会社クラレ メタクリル樹脂組成物
WO2015182750A1 (ja) * 2014-05-30 2015-12-03 株式会社クラレ メタクリル樹脂組成物
JP2016030790A (ja) * 2014-07-29 2016-03-07 住友化学株式会社 樹脂組成物
KR20160014529A (ko) * 2014-07-29 2016-02-11 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 수지 조성물
KR102317695B1 (ko) * 2014-07-29 2021-10-25 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 수지 조성물
JPWO2016080124A1 (ja) * 2014-11-19 2017-08-31 株式会社クラレ アクリル系フィルム
WO2016080124A1 (ja) * 2014-11-19 2016-05-26 株式会社クラレ アクリル系フィルム
US20190033495A1 (en) * 2016-09-20 2019-01-31 Lg Chem, Ltd. Optical film having high adhesiveness and polarizing plate comprising the same
JP2019509517A (ja) * 2016-09-20 2019-04-04 エルジー・ケム・リミテッド 接着力に優れた光学フィルム、およびこれを含む偏光板
US10996386B2 (en) * 2016-09-20 2021-05-04 Lg Chem, Ltd. Optical film with high adhesiveness and excellent property of blocking UV light, and polarizing plate comprising the same

Also Published As

Publication number Publication date
TWI571487B (zh) 2017-02-21
TW201422702A (zh) 2014-06-16
JP6426814B2 (ja) 2018-11-21
JP6226591B2 (ja) 2017-11-08
JP2018028098A (ja) 2018-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6226591B2 (ja) 光学材料用樹脂組成物およびその製造方法
KR102144131B1 (ko) 광학 재료용 수지 조성물 및 그 제조 방법
EP1932879B1 (en) Resin composition for optical material
JP6559656B2 (ja) メタクリル樹脂組成物およびその製造方法、成形体、フィルム並びに偏光板
KR102221885B1 (ko) 필름
KR102419314B1 (ko) 열가소성 수지 필름
KR20160147267A (ko) 메타크릴 수지 조성물, 성형체, 필름 및 편광판
US20200002491A1 (en) Stretched film and method for producing stretched film
US10072183B2 (en) Radical curable adhesive composition, and polarizing plate and optical member comprising same
KR20170013273A (ko) 메타크릴 수지 조성물
CN105315592B (zh) 树脂组合物
JP2016139027A (ja) 偏光板および液晶表示装置
TWI725957B (zh) 液晶顯示裝置及偏光板套組
TWI709577B (zh) 樹脂膜、樹脂膜之製造方法、偏光片保護膜、偏光板,及熱可塑性樹脂組成物
JP2006259622A (ja) 偏光子保護フィルムおよび偏光板
EP3103837A1 (en) Resin composition and molded article thereof
JP2005242171A (ja) 偏光子保護フィルム及び偏光板
JP7367756B2 (ja) 偏光板
KR20200024714A (ko) 표면 보호 필름용 기재, 그 기재의 제조 방법, 그 기재를 사용한 표면 보호 필름, 및 표면 보호 필름 부착 광학 필름
JP2006259621A (ja) 偏光子保護フィルム及び偏光板
KR102704852B1 (ko) 편광판
JP2018109087A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2005263866A (ja) マレイミド系樹脂フィルム
JP2010060641A (ja) Ipsモード液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160425

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171010

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6226591

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350