JP2014051427A - 二酸化炭素回収システムおよび二酸化炭素回収方法 - Google Patents

二酸化炭素回収システムおよび二酸化炭素回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より効率的に二酸化炭素の分離回収を行うことができる二酸化炭素回収システム等を提供する。
【解決手段】二酸化炭素回収システム1Aは、第1のガス分離膜ユニット11と、それに直列に接続された第2のガス分離膜ユニット13と、二酸化炭素の利用装置20とを備えている。第1および第2のガス分離膜ユニット11、13は、第1のガス分離膜ユニット11の非透過ガスが第2のガス分離膜ユニット13に供給されるように接続され、かつ、第1のガス分離膜ユニット11の透過ガス中の二酸化炭素濃度が、第2のガス分離膜ユニット13の透過ガス中の二酸化炭素濃度より高く、少なくとも第1のガス分離膜ユニット11からの二酸化炭素が利用装置20に供給されるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、二酸化炭素を含む混合ガスから二酸化炭素を分離回収するための技術に関し、特には、より効率的に二酸化炭素の分離回収を行うことができる二酸化炭素回収システムおよび二酸化炭素回収方法に関する。
近年、地球温暖化対策などの観点から二酸化炭素を分離回収し有効利用する試みがなされている。二酸化炭素を分離回収する方法としては、化学吸収法、物理吸収法、膜分離法などが知られている。吸収法においては、高純度かつ高回収率で二酸化炭素の分離回収を行うことができるが、消費エネルギーが比較的大きいという問題がある。
膜分離法は、高分子膜等のガス成分の透過速度の差を利用してガス分離を行うものであって、対象ガスの種類や量に合わせて適宜分離膜が選択される。例えば特許文献1には、分離膜を有するガス分離膜ユニットを直列に組み合わせた二酸化炭素回収システムが開示されている。
特開昭63−151332号公報
ところで、膜分離法では、高純度かつ高回収率で二酸化炭素の分離回収を行うためにはガス分離膜ユニットを多段にすることが多いが、そのような場合であっても、効率的に二酸化炭素を分離回収することができるシステム等の開発が望まれている。
そこで本発明の目的は、より効率的に二酸化炭素の分離回収を行うことができる二酸化炭素回収システムおよび二酸化炭素回収方法を提供することにある。
本出願は、下記の発明を開示する。
1.二酸化炭素を優先的に透過させる分離膜を有する第1のガス分離膜ユニットと、
二酸化炭素を優先的に透過させる分離膜を有し、前記第1のガス分離膜ユニットに直列に接続された第2のガス分離膜ユニットと、
二酸化炭素の利用手段と、
を備え、二酸化炭素を含む混合ガスから二酸化炭素を分離回収する二酸化炭素回収システムであって、
前記第1および第2のガス分離膜ユニットは、第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスが第2のガス分離膜ユニットに供給されるように接続され、かつ、
前記第1のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素濃度が、第2のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素濃度より高く、
少なくとも前記第1のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素が、前記利用手段に供給されるように構成されている、
ことを特徴とする二酸化炭素回収システム。
上記の構成の本システムによれば、直列に接続された2つのガス分離膜ユニットのうち1つ目のユニットの透過ガス中の二酸化炭素濃度が相対的に高く、この二酸化炭素を利用手段で利用するものであるので、システム全体として二酸化炭素を効率的に利用することができる。
本明細書において、
「直列に接続(する)」とは、2つのガス分離膜ユニット同士が直接接続されている形態に加え、他の何らかの装置等を介して2つのユニットが接続されている形態をも含む。
「二酸化炭素を分離回収する」とは、混合ガス(対象ガス)からそれに含まれている二酸化炭素の一部を分離し、回収することを意味する。
2.前記第1のガス分離膜ユニットにガスを供給する第1の供給ガスラインと、
前記第2のガス分離膜ユニットにガスを供給する第2の供給ガスラインと、を備え、
さらに、
2つの前記供給ガスラインを接続するバイパスラインを有する、上記1に記載の二酸化炭素回収システム。
3.さらに、
前記第2のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素を濃縮する二酸化炭素再濃縮手段を備え、
前記二酸化炭素再濃縮手段で濃縮された二酸化炭素が前記利用手段に供給される、上記に記載の二酸化炭素回収システム。
4.前記二酸化炭素再濃縮手段で発生したオフガスが、前記第2のガス分離膜ユニットからの非透過ガスと混合される、上記に記載の二酸化炭素回収システム。
5.前記第2のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素濃度が45%以下であり、透過ガスがガスエンジンの燃料として利用できるように構成されている、上記に記載の二酸化炭素回収システム。
6.前記利用手段が、液化二酸化炭素製造設備もしくはドライアイス製造設備である、上記に記載の二酸化炭素回収システム。
7.さらに、
前記第1のガス分離膜ユニットと前記第2のガス分離膜ユニットとの間に配置された圧縮機を備え、
前記第2のガス分離膜ユニットの運転圧力が前記第1のガス分離膜ユニットの運転圧力より高い、上記に記載の二酸化炭素回収システム。
8.前記第1のガス分離膜ユニットで用いるガス分離膜の分離選択性が、
前記第2のガス分離膜ユニットで用いるガス分離膜の分離選択性よりも高い、
上記に記載の二酸化炭素回収システム。
9.第1のガス分離膜ユニットの透過側ライン、および/または、
第2のガス分離膜ユニットの透過側ラインが、
作動時に、大気圧以下の圧力とされる上記に記載の二酸化炭素回収システム。
10.さらに、
前記第1のガス分離膜ユニットと前記利用手段の間に設けられた、圧縮機および第3のガス分離膜ユニットを備え、
当該第3のガス分離膜ユニットの透過ガスが前記利用手段に供給され、かつ、
前記第3のガス分離膜ユニットの非透過ガスが、
第1のガス分離膜ユニットへの供給ガス、
第2のガス分離膜ユニットの透過ガス、および、
第2のガス分離膜ユニットの非透過ガスの少なくとも1つと混合される、上記に記載の二酸化炭素回収システム。
11.第1および第2のガス分離膜ユニットを用いて混合ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収方法であって、
前記第1のガス分離膜ユニットで二酸化炭素を分離回収するステップと、
前記第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスを第2のガス分離膜ユニットに供給するステップと、
前記第2のガス分離膜ユニットで二酸化炭素を分離回収するステップと、
を備え、
前記第1のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素濃度が、第2のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素濃度より高く、
さらに、
少なくとも前記第1のガス分離膜ユニットの透過ガスを利用手段に供給するステップを備える、
ことを特徴とする二酸化炭素回収方法。
本発明によれば、上述のとおり、より効率的に二酸化炭素の分離回収を行うことができる二酸化炭素回収システムおよび二酸化炭素回収方法を提供することができる。
本発明の一形態の二酸化炭素回収システムを模式的に示した図である。 図1のシステムの変形例を模式的に示した図である。 本発明の他の形態のシステムを模式的に示した図である。 図3のシステムの変形例を模式的に示した図である。 本発明のさらに他の形態のシステムを模式的に示した図である。 膜分離による二酸化炭素回収システムの基本的な構成を示す図であり(a)が実施例に係るシステムを示し、(b)が比較例に係るシステムを示している。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1の二酸化炭素回収システム1Aは、ガス分離膜を用い、(i)混合ガス中の二酸化炭素を所定濃度まで低減させたガス(非透過ガス)を利用するとともに、一方で、(ii)混合ガスから分離回収した二酸化炭素(透過ガス)をも利用するシステムである。なお、混合ガスとしては、特定のガスに限定されるものではなく、例えば燃焼排ガス、バイオガス、または天然ガス等が例示される。
二酸化炭素回収システム1Aは、第1のガス分離膜ユニット11と、第2のガス分離膜ユニット13と、二酸化炭素の利用装置20とを備えている。ガス分離膜ユニット11、13はいずれも、二酸化炭素を優先的に透過させる分離膜を利用するものである。二酸化炭素の利用装置20は、第1のガス分離膜ユニット11に接続されており、透過側ライン4a(詳細下記)を介して二酸化炭素が該利用装置20に供給されるように構成されている。
利用装置20としては、特定のものに限定されるものではないが、例えば、液化二酸化炭素の製造設備や、ドライアイスの製造設備などが挙げられる。
ガス分離膜ユニット11、13としては、一例として多数本の中空糸膜によってガス分離を行うガス分離膜モジュールを利用可能であり、数百本から数十万本からなる中空糸膜の束(中空糸束)と、それを収容する容器と、中空糸束の一端または両端部に形成された管板等を備えるものであってもよい。
ガス分離膜ユニット11、13は、いわゆるボアフィードタイプとシェルフィードタイプのいずれであっても構わない。
中空糸束の形態としては、平行配列、交叉配列、織物状、スパイラル状などが挙げられる。中空糸束は略中心部に芯管を備えていてもよいし、中空糸束の外周部にフィルムが巻き付けられていてもよい。また、中空糸束は、円柱状、平板状、角柱状等の形態としてもよい。中空糸束は、ストレートの形態に限らず、U字状に折り曲げた形態、スパイラル状に巻かれた形態などであってもよい。
あるいは別の一例として、平膜状気体分離膜によってガス分離を行うガス分離膜モジュールを利用可能である。平膜状気体分離膜モジュールは、特開2005−262211に示されるような、透過気体流路を確保するための透過側スペーサを平膜状気体分離膜で挟んで、芯管の中空部に透過気体流路が連通するように芯管に気体分離膜を接着し、供給気体流路となる供給側スペーサと共に芯管の周りに巻回して構成されているものであってもよい。
分離膜としては、例えば、ポリイミド膜、ポリスルホン膜、三酢酸セルロース膜、ポリテトラフルオロエチレン膜、ポリエーテルスルホン膜、シリコーン膜などの高分子気体分離膜や、あるいは、カーボン膜、微多孔質ガラス複合膜などを用いることができる。
図1に示すように、第1のガス分離膜ユニット11にはガス供給ライン3が接続され、このガス供給ライン3経由で該ユニット11に混合ガスが供給される。混合ガスを分離膜に接触させることで、その一部(二酸化炭素)が膜を透過し、透過側ライン4aで二酸化炭素富化ガスが得られ、一方、非透過側ライン4bで二酸化炭素の量が減少したガスが得られる。
第2のガス分離膜ユニット13には、第1のガス分離膜ユニット11の非透過側ライン4bが接続され、この非透過側ライン4b経由で該ユニット13にガスが供給される。供給された混合ガスを分離膜に接触させることで、その一部(二酸化炭素)が膜を透過し、透過側ライン5aで二酸化炭素富化ガスが得られ、一方、非透過側ライン5bで二酸化炭素の量がさらに減少したガスが得られる。こうして二酸化炭素が所定濃度にまで低下したガスは、不図示のガス利用装置に供給され、そこで使用される。
第1および第2のガス分離膜ユニット11、13は、ガス分離性能が下記となるように構成されている:第1のガス分離膜ユニット11の透過ガス中の二酸化炭素濃度が、第2のガス分離膜ユニット13の透過ガス中の二酸化炭素濃度より高い。
これを実現するための構成として、例えば(i)両ユニットで同じ材質の分離膜を利用しつつ、各ユニットに設けるガス分離膜モジュールの本数(換言すれば膜面積)を調整してもよい。または、(ii)第1のガス分離膜ユニット11と第2のガス分離膜ユニット13とで異なる材質や形状の分離膜を用いることにより、上記を実現してもよい。または、それらを組み合わせることも可能である。
なお、第1のガス分離膜ユニット11と第2のガス分離膜ユニット13との間に圧縮機(不図示)を設け、この圧縮機を用いて第2のガス分離膜ユニット13に供給されるガスを昇圧してもよい。圧縮機は、ガスを昇圧できるものであればどのようなものであっても構わない。圧縮機を利用して、第2のガス分離膜ユニット13の運転圧力を第1のガス分離膜ユニット11の運転圧力よりも高くすることも好ましい。これにより、第2のガス分離膜ユニット13における二酸化炭素の回収量が増加し、システム全体としての回収効率を向上させることができる。
また、第1のガス分離膜ユニット11で用いる分離膜の分離選択性が第2のガス分離膜ユニット13で用いる分離膜の分離選択性よりも高い構成としてもよい。
それぞれのガス分離膜ユニット11、13でのガス分離効率を向上させるために、各ユニットの透過側ライン4a、5aに減圧手段を設け、透過側ライン4a、5aを減圧(例えば大気圧以下)するようにしてもよい。このような減圧手段は、ガス分離膜ユニット11、13のうち少なくとも1つに設けられていてもよい。
以上のように構成された本実施形態の二酸化炭素回収システム1Aによれば、実施例で詳述するように、第1のガス分離膜ユニット11の透過ガスとして高濃度の二酸化炭素を回収可能なので、その二酸化炭素を利用装置20に供給してそのまま利用することができる。
なお、後述するように、本発明においては第2のガス分離膜ユニット13からの二酸化炭素を利用装置20に供給し、利用装置20でその二酸化酸素も利用する構成としてもよい。
(第1の実施形態の変形例)
図2は、第1の実施形態に係るシステム(図1参照)の変形例を示している。なお、図1と同様の構造部には図1と同じ符号を付し、説明は省略するものとする。図2の二酸化炭素回収システム1Bでは、第1のガス分離膜ユニット11に接続されたガス供給ライン3と同ユニット11から引き出された非透過側ライン4bとを結ぶバイパスライン3aが設けられている。バイパスライン3aには、該ラインを開閉する弁19が配置されていてもよい。
弁19は、手動で開閉が行われるものであってもよいし、自動的に開閉できるものであってもよい。手動で行われる場合、例えば、ガス供給ライン3に該ライン中のガス流量または圧力を検出する手段が設けられており、作業者がその検出値を確認し、検出値が所定値を超えていると判断した場合に、作業者が弁19を手動で開放する。
あるいは、弁19は、次のように構成されていてもよい:二酸化炭素回収システム1Bが、弁19の動作を制御する制御装置(不図示)と、ガス供給ライン3に設けられた該ライン中のガス流量または圧力を検出する手段を有しており、制御装置がその検出結果に基づき、流量または圧力が所定値を超えているかどうかの判定を行い、超えていると判定した場合に弁19を自動的に開放する。
図2のような構成によれば、第1のガス分離膜ユニット11に供給されるガスの流量または圧力が所定値を超えている場合に、余剰のガスをバイパスライン3a経由で第2のガス分離膜ユニット13に送ることができる。したがって、システム全体としてガスをより効率的に利用することが可能となる。
なお、このようなバイパスラインが第2のガス分離膜ユニット13に設けられていてもよい。
以下、本発明の他の形態について幾つかの実施形態を参照してさらに説明する。下記の実施形態においては、図1と同様の構造部には図1と同じ符号を付し、説明は省略するものとする。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の二酸化炭素回収システム1C(図3参照)は、一例として、第2のガス分離膜ユニット13からの透過側ライン5aに再濃縮装置21が設けられている。この再濃縮装置21は、透過側ライン5a経由で供給されたガス中の二酸化炭素を濃縮する役割を果たす。再濃縮装置21としては、二酸化炭素を濃縮する機能を有するものであればどのようなものでも構わないが、例えば吸収法を利用可能である。再濃縮装置21によって濃縮された二酸化炭素は、供給ライン5cを通じて利用装置20に供給される。
図3のような構成によれば、第2のガス分離膜ユニット13からの二酸化炭素を十分な濃度に濃縮して利用装置20に供給できる。よって、システム全体として、二酸化炭素の利用効率をより向上させることができる。
(第2の実施形態の変形例)
上記システム1Cの一部を変更した、図4のような二酸化炭素回収システム1Dも利用可能である。すなわち、この二酸化炭素回収システム1Dにおいては、再濃縮装置21と第2のガス分離膜ユニット13の非透過側ライン5bとを接続する追加ライン5dがさらに設けられている。これにより、再濃縮装置21で発生したオフガスが、第2のガス分離膜ユニット13の非透過ガスと混合されることとなる。
このような構成によれば、再濃縮装置21のオフガスをも利用可能となる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の二酸化炭素回収システム1E(図5参照)は、第1のガス分離膜ユニット11と利用装置20との間に配置された第3のガス分離膜ユニット15を備えている。第3のガス分離膜ユニット15には、透過側ライン4aを通じてガスが供給されるようになっており、該ライン4a上には必要に応じてガスを昇圧するための圧縮機23が配置されている。
第3のガス分離膜ユニット15は、上述したガス分離膜ユニット11、13同様、二酸化炭素を優先的に透過させる分離膜を有するものであって、分離膜を透過したガス(二酸化炭素)が透過側ライン7aを通じて送り出され、非透過側ライン7bを通じて二酸化炭素が分離されたガスが送り出される。なお、第3のユニット15は、分離膜を用いる方式に限定されるものではなく他の公知の方式で二酸化炭素の濃縮を行うものであってもよい。
なお、このライン7b経由の非透過ガスは、
第1のガス分離膜ユニット11への供給ガス(ライン3)、
第2のガス分離膜ユニット13の透過ガス(ライン5a)、および
第2のガス分離膜ユニット13の非透過ガス(ライン5b)、
の少なくとも1つと混合されるように構成されていてもよい。
図5のような構成によれば、第3のガス分離膜ユニット15が設けられているため、仮に第1のガス分離膜ユニット11から得られる二酸化炭素の濃度が十分に高くない場合であっても第3のガス分離膜ユニット15で二酸化炭素をさらに濃縮することができるので、利用装置20に高純度の二酸化炭素を供給することができる。
図1もしくは図3のタイプの本実施形態の二酸化炭素回収システムの効率について検証した結果を以下説明する。図6(a)は2つのガス分離膜ユニットが直列に配置されたシステムの模式図であり、図中の符号L1は第1のガス分離膜ユニットへのガス供給ラインを示し、符号L2は第2のユニットの非透過側ラインを示し、符号L3は第1のガス分離膜ユニットの透過側ラインを示し、符号L4は第2のガス分離膜ユニットの透過側ラインを示す。図6(b)は比較例のシステムの模式図であり、符号L1はガス分離膜ユニットへのガス供給ラインを示し、符号L2は非透過側ラインを示し、符号L3は透過側ラインを示す。なお、実施例および比較例で用いたガス分離膜モジュールは、宇部興産株式会社製のポリイミド中空糸分離膜であり、ガス分離膜モジュール1本の長さは1.7m、膜面積は0.3mである。
(実施例1、比較例1)
表1は、実施例1と比較例1の条件および結果を示している。実施例1では、第1のガス分離膜ユニットのガス分離膜モジュールを30本、第2のガス分離膜ユニットのガス分離膜モジュールを70本、システム全体で計100本のガス分離膜モジュールを用いた。一方、比較例1は、100本のガス分離膜モジュールを有する1つのガス分離膜ユニットを利用するものである。
Figure 2014051427
混合ガスとしては、二酸化炭素の含有量の高い天然ガスを用い、天然ガスの組成はCO:CH:C:C8=70:20:5:5であった。天然ガスの供給圧は4MPaGとし、流量は10000NL/hとした。また、非透過ガス(L2)に含まれる二酸化炭素濃度を2mol%まで低減させ、このガスについても有効利用することを想定した。
表1に示すように、実施例1では、第1のガス分離膜ユニットからのラインL3における二酸化炭素濃度が96.0mol%と高いことが確認され、一方、比較例1のラインL3における二酸化炭素濃度は88.0mol%であった。
ここで、二酸化炭素をそのまま利用できる濃度を96mol%以上と仮定すると、比較例1ではラインL3からの二酸化炭素(濃度88.0mol%)を再濃縮する必要があるのに対して、実施例1ではラインL3からの二酸化炭素(96.0mol%)についてはそのまま利用可能であってラインL4からの二酸化炭素(78.9mol%)についてのみ再濃縮の処理を行えばよい。よって、実施例1のシステムによれば、比較例1のシステムに比べてより効率的に二酸化炭素の分離回収が実施可能となる。
(実施例2、比較例2)
表2は、実施例2と比較例2の条件および結果を示している。実施例2では、第1のガス分離膜ユニットで30本、第2のガス分離膜ユニットで56本のガス分離膜モジュールを用いた。一方、比較例2では、86本のガス分離膜モジュールを有する1つのガス分離膜ユニットを利用した。天然ガスの供給圧は4MPaGとし、流量は10050NL/hとした。また、非透過ガス(L2)に含まれる二酸化炭素濃度を5.0mol%まで低減させ、このガスについても有効利用することを想定した。
Figure 2014051427
実施例2においても、ラインL3における二酸化炭素濃度は実施例1と同様に96.0mol%で、ラインL4における二酸化炭素濃度は82.8mol%であった。一方、比較例2のラインL3における二酸化炭素濃度は90.1mol%であった。
実施例1と同様に、実施例2においても、ラインL3からの二酸化炭素(96.0mol%)についてはそのまま利用可能であり、ラインL4からの二酸化炭素(82.8mol%)についてのみ再濃縮の処理を行えばよいことが確認された。一方、比較例2では、ラインL3からの二酸化炭素濃度は90.1mol%であって十分に高濃度化されていないので、このラインL3のガス全量に対して、二酸化炭素を再濃縮する必要があることが確認された。
1A〜1E 二酸化炭素回収システム
3 ガス供給ライン
3a バイパスライン
4a、5a、7a 透過側ライン
4b、5b、7b 非透過側ライン
5c 供給ライン
11、13、15 ガス分離膜ユニット
19 弁
20 利用装置
21 再濃縮装置
23 圧縮機
L1〜L4 ライン

Claims (11)

  1. 二酸化炭素を優先的に透過させる分離膜を有する第1のガス分離膜ユニットと、
    二酸化炭素を優先的に透過させる分離膜を有し、前記第1のガス分離膜ユニットに直列に接続された第2のガス分離膜ユニットと、
    二酸化炭素の利用手段と、
    を備え、二酸化炭素を含む混合ガスから二酸化炭素を分離回収する二酸化炭素回収システムであって、
    前記第1および第2のガス分離膜ユニットは、第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスが第2のガス分離膜ユニットに供給されるように接続され、かつ、
    前記第1のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素濃度が、第2のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素濃度より高く、
    少なくとも前記第1のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素が、前記利用手段に供給されるように構成されている、
    ことを特徴とする二酸化炭素回収システム。
  2. 前記第1のガス分離膜ユニットにガスを供給する第1の供給ガスラインと、
    前記第2のガス分離膜ユニットにガスを供給する第2の供給ガスラインと、を備え、
    さらに、
    2つの前記供給ガスラインを接続するバイパスラインを有する、請求項1に記載の二酸化炭素回収システム。
  3. さらに、
    前記第2のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素を濃縮する二酸化炭素再濃縮手段を備え、
    前記二酸化炭素再濃縮手段で濃縮された二酸化炭素が前記利用手段に供給される、請求項1または2に記載の二酸化炭素回収システム。
  4. 前記二酸化炭素再濃縮手段で発生したオフガスが、前記第2のガス分離膜ユニットからの非透過ガスと混合される、請求項3に記載の二酸化炭素回収システム。
  5. 前記第2のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素濃度が45%以下であり、透過ガスがガスエンジンの燃料として利用できるように構成されている、請求項1または2に記載の二酸化炭素回収システム。
  6. 前記利用手段が、液化二酸化炭素製造設備もしくはドライアイス製造設備である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の二酸化炭素回収システム。
  7. さらに、
    前記第1のガス分離膜ユニットと前記第2のガス分離膜ユニットとの間に配置された圧縮機を備え、
    前記第2のガス分離膜ユニットの運転圧力が前記第1のガス分離膜ユニットの運転圧力より高い、請求項1〜6のいずれか一項に記載の二酸化炭素回収システム。
  8. 前記第1のガス分離膜ユニットで用いるガス分離膜の分離選択性が、
    前記第2のガス分離膜ユニットで用いるガス分離膜の分離選択性よりも高い、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の二酸化炭素回収システム。
  9. 第1のガス分離膜ユニットの透過側ライン、および/または、
    第2のガス分離膜ユニットの透過側ラインが、
    作動時に、大気圧以下とされる請求項1〜8のいずれか一項に記載の二酸化炭素回収システム。
  10. さらに、
    前記第1のガス分離膜ユニットと前記利用手段の間に設けられた、圧縮機および第3のガス分離膜ユニットを備え、
    前記第3のガス分離膜ユニットの透過ガスが前記利用手段に供給され、かつ、
    前記第3のガス分離膜ユニットの非透過ガスが、
    第1のガス分離膜ユニットへの供給ガス、
    第2のガス分離膜ユニットの透過ガス、および、
    第2のガス分離膜ユニットの非透過ガスの少なくとも1つと混合される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の二酸化炭素回収システム。
  11. 第1および第2のガス分離膜ユニットを用いて混合ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収方法であって、
    前記第1のガス分離膜ユニットで二酸化炭素を分離回収するステップと、
    前記第1のガス分離膜ユニットの非透過ガスを第2のガス分離膜ユニットに供給するステップと、
    前記第2のガス分離膜ユニットで二酸化炭素を分離回収するステップと、
    を備え、
    前記第1のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素濃度が、第2のガス分離膜ユニットの透過ガス中の二酸化炭素濃度より高く、
    さらに、
    少なくとも前記第1のガス分離膜ユニットの透過ガスを利用手段に供給するステップを備える、
    ことを特徴とする二酸化炭素回収方法。
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