JP2014051422A - コンクリートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分なCO排出量削減効果を得ることができるコンクリートの製造方法を提供する。
【解決手段】潜在水硬性またはポゾラン反応性を有する骨材材料を硬化工程において硬化させ、粉砕工程および炭酸化工程において、硬化体8を粉砕および炭酸化する。さらに、コンクリート形成工程において、粉砕および炭酸化した硬化体を骨材2として用い、コンクリート1を形成する。CO排出量の小さい材料を用いて硬化体8を得、この硬化体8を粉砕・炭酸化したものを骨材2として用いることにより、トータルとしてのCO排出量を小さくし、その結果として、十分なCO排出量削減効果を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリートの製造方法に関し、特に、二酸化炭素を固定化したCO固定コンクリートの製造方法に関する。
近年、二酸化炭素(CO)排出量削減対策として、コンクリートにCOを固定化したいわゆるCO固定コンクリートが検討されている。このような分野の技術として、例えば、下記特許文献1に記載されるように、廃材コンクリートから再生された砕石や、再生骨材製造時に発生した残渣を二酸化炭素の固定化材料として用いる方法が知られている。
特許文献1に記載された方法では、集積させた材料に対し散水を行いつつ、材料を撹拌することで、湿潤状態と乾燥状態とを繰り返す条件下に材料を所定期間暴露し、これにより、材料中にCOを取り込んでいる。また、特許文献1には、COを固定化した再生砕石を通常の再生クラッシャランとして用いる点や、COを固定化した残渣を解砕して粒状体を製造する点が記載されている。
特開2009−28581号公報
上記した従来の技術では、廃材コンクリートや再生骨材由来の材料を用いて二酸化炭素を固定化しつつ、それらの材料の再利用を図っている。しかしながら、元来、コンクリートそのものが製造時に多量のCOを排出するため、二酸化炭素を固定化したとしてもトータルとしてのCO排出量は大きくなってしまう。その結果、十分なCO排出量削減効果が得られないといった問題がある。
本発明は、十分なCO排出量削減効果を得ることができるコンクリートの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決したコンクリートの製造方法は、潜在水硬性またはポゾラン反応性を有する材料を水と混合して硬化させる硬化工程と、硬化工程で硬化させた硬化体を粉砕する粉砕工程と、硬化工程で硬化させた硬化体を炭酸ガスの雰囲気下に設置し炭酸化する炭酸化工程と、粉砕工程および炭酸化工程で粉砕および炭酸化した硬化体を骨材として用いて、コンクリートを形成するコンクリート形成工程と、を含むことを特徴とする。
潜在水硬性またはポゾラン反応性を有する材料のCO排出量は、コンクリートの原料として用いられるポルトランドセメントのCO排出量よりも小さい。上記の製造方法によれば、潜在水硬性またはポゾラン反応性を有する材料が硬化工程において硬化し、粉砕工程および炭酸化工程において、硬化体が粉砕および炭酸化される。さらに、コンクリート形成工程において、粉砕および炭酸化された硬化体が骨材として用いられ、コンクリートが形成される。このように、CO排出量の小さい材料を用いて硬化体を得、この硬化体を粉砕・炭酸化したものを骨材として用いるため、トータルとしてのCO排出量を小さくでき、その結果として、十分なCO排出量削減効果を得ることができる。
また、上記作用を効果的に奏する方法としては、材料は、高炉スラグ微粉末、石炭灰、ダイカルシウムシリケート、シリカフュームのうち少なくとも1つを含む方法が挙げられる。
また、上記コンクリートの製造方法において、炭酸化工程は、粉砕工程の後に実施され、炭酸化工程では、粉砕工程で粉砕された硬化体を炭酸化する。この場合、粉砕工程で粉砕され、細分化された硬化体を炭酸化するため、炭酸ガスに曝される表面積を大きくすることができ、炭酸化工程における炭酸ガスの吸収量を増大させることができる。
また、上記コンクリートの製造方法において、硬化工程では、厚肉部と薄肉部とを有する形状に材料を硬化させ、粉砕工程では、硬化させた硬化体に外力を与えて薄肉部を破壊することにより、硬化体を粉砕する。この場合、あらかじめ粉砕し易い形状に硬化体を成形することができ、粉砕工程において消費されるエネルギーを低減することができる。その結果として、トータルとしてのCO排出量をさらに低減することができる。
また、上記コンクリートの製造方法において、硬化工程では、硬化体に自己崩壊性を付与し得る自己崩壊性付与材を材料に混合し、粉砕工程では、硬化体の自己崩壊性を利用して硬化体を粉砕する。この場合、硬化体の自己崩壊性を利用して硬化体を粉砕するため、粉砕工程において消費されるエネルギーを最小限に抑えることができる。その結果として、トータルとしてのCO排出量をさらに低減することができる。
また、上記コンクリートの製造方法において、硬化工程では、自己崩壊性付与材として、静的破砕剤を材料に混合する。この場合、静的破砕剤の膨張作用を利用することによって硬化体を容易に粉砕することができ、粉砕工程において消費されるエネルギーを最小限に抑えることができる。
また、上記コンクリートの製造方法において、硬化工程では、自己崩壊性付与材として、膨張材を材料に混合する。この場合、膨張材の膨張作用を利用することによって硬化体を容易に粉砕することができ、粉砕工程において消費されるエネルギーを最小限に抑えることができる。
また、上記コンクリートの製造方法において、硬化工程では、自己崩壊性付与材として、溶融スラグを材料に混合する。この場合、溶融スラグの膨張作用を利用することによって硬化体を容易に粉砕することができ、粉砕工程において消費されるエネルギーを最小限に抑えることができる。
また、上記コンクリートの製造方法において、硬化工程では、自己崩壊性付与材として、低融点材料を材料に混合する。この場合、低融点材料の溶解作用を利用することによって硬化体を容易に粉砕することができ、粉砕工程において消費されるエネルギーを最小限に抑えることができる。
本発明によれば、十分なCO排出量削減効果を得ることができる。
コンクリートの製造方法の一実施形態を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、図1中の硬化工程を示す斜視図である。 (a)〜(c)は、図2に続く工程を示す斜視図である。 (a)〜(c)は、図3に続く工程を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態の方法によって製造されるコンクリート1(図4(c)参照)は、CO(炭酸ガス)を吸収・固定させた環境配慮型のコンクリートである。コンクリート1としては、例えば、消波ブロック、漁礁ブロック、歩車道境界ブロック、地先境界ブロック、フェンス基礎ブロック、側溝ブロック等の各種コンクリート製品が挙げられる。コンクリート1の形状は、各種の型枠を用いることにより、例えば直方体状、円柱状、円錐台状、等々のあらゆる形状とすることができる。また、本実施形態の方法によれば、いわゆる場所打ちによるコンクリートを形成することもできる。
コンクリート1に用いられる骨材2は、CO排出量が少ない材料からなる人工骨材である。具体的には、骨材2は、潜在水硬性またはポゾラン反応性を有する材料からなる。より具体的には、骨材2は、高炉スラグ微粉末、石炭灰、ダイカルシウムシリケート、シリカフュームのうち少なくとも1つを含む材料からなる。さらに、骨材2内には、炭酸化工程によりあらかじめCOが吸収されている。コンクリート1は、型枠3内に骨材2を充填し、その骨材2間の空隙にモルタル4を充填し、固化させることにより形成される。
図1は、コンクリート1の製造方法を示すフローチャート、図2〜図4は、一部の工程を示す斜視図である。以下、図1〜図4を参照しながら、コンクリート1の製造方法について説明する。
まず、図2(a)に示されるように、骨材型枠6を用意する。骨材型枠6には、角形の凹部である骨材形成部6aが複数形成されている。また、骨材型枠6の外縁部には、骨材形成部6aの上面から所定の高さに立ち上がる縁部6bが形成されている。骨材形成部6aの大きさや形状は、コンクリート1の使用目的や規模等に応じて適宜変更することができる。たとえば、プレパックドコンクリート用の骨材として用いる場合には、骨材2が15mm以上の粒度となるよう、骨材形成部6aの大きさや形状を設定する。
次に、図2(b)に示されるように、骨材型枠6の各骨材形成部6aに骨材用コンクリート7を打込む。骨材用コンクリート7は、骨材材料としての高炉スラグ微粉末、ダイカルシウムシリケート(γCS)、および石炭灰の混合物に、砕砂、砕石、および水を所定の割合で混合したものである。骨材材料としては、水およびその他の材料との混合により所定の強度を発揮する材料であって、材料自体の製造時におけるCO排出量ができるだけ少ない材料を用いることが好ましい。
さらに、図2(c)に示されるように、縁部6bの上端の位置に達するまで骨材用コンクリート7を打込む。そして、所定時間経過後、骨材用コンクリート7を硬化させる(ステップS1;硬化工程)。
次に、図3(a)に示されるように、骨材型枠6を上下反転させ、硬化させた硬化体8を骨材型枠6から脱型する(ステップS2)。次に、図3(b)に示されるように、脱型させた硬化体8を自由落下させ、地面(あるいは平板等)9上に落下させる。ここで、ステップS2の脱型により得られる硬化体8には、骨材形成部6aに対応する形状の厚肉部8aと、縁部6bの高さに相当する板状の薄肉部8bとが形成されている。地面9上への落下時の衝撃により、硬化体8に外力を与えてその薄肉部8bを破壊する。これにより、硬化体8を粉砕・分割する(ステップS3;粉砕工程)。そして、図3(c)に示されるように、多数の骨材2を得る(ステップS4)。このような自由落下を利用した粉砕により、機械的な粉砕を行う場合に比して、粉砕工程において消費されるエネルギーが低減されている。
次に、図4(a)に示されるように、骨材2の初期養生を行った後、骨材2を養生槽10内に設置し、養生システム(図示せず)を用いて炭酸ガス雰囲気下で炭酸化養生を行う(ステップS5;炭酸化工程)。炭酸化養生を行うまでの初期養生期間は、例えば1日〜4日程度とする。炭酸化養生は、5〜100%の炭酸ガス濃度において、温度を20〜80℃とし、湿度を30〜70%RHとし、例えば約2週間かけて行う。これにより、骨材2の内部にCOが固定化される。なお、炭酸化養生期間は、養生槽10内を高圧の雰囲気とすることにより、3日程度に短縮できる。この炭酸化養生としては、公知の方法を用いることができる。火力発電所などの炭酸ガス発生サイトに養生システムを設置し、炭酸ガスを含む排気ガスを養生槽10内に導入してもよい。
次に、図4(b)に示されるように、たとえば消波ブロック等のコンクリート製品に対応した型枠3を用意し、この型枠3内に、炭酸化された骨材2を充填する(ステップS6)。型枠3内に骨材2が充填されると、骨材2間には空隙11が形成される。この充填の際、適宜、締固め等を行ってもよい。
次に、型枠3内の空隙11にモルタル4を注入・充填する(ステップS7)。このモルタル4は、いわゆるプレパックド注入用モルタルである。さらに、このモルタル4を固化させることにより、コンクリート1を形成する(ステップS8)。そして、一定期間養生後、コンクリート1が完成する。ステップS6〜S8は、コンクリート形成工程に相当する。なお、モルタル4に代えて、セメントミルクやペーストを用いてもよい。
以上説明したコンクリート1の製造方法によれば、潜在水硬性またはポゾラン反応性を有する骨材材料が硬化工程において硬化し、粉砕工程および炭酸化工程において、硬化体8が粉砕および炭酸化される。さらに、コンクリート形成工程において、粉砕および炭酸化された硬化体が骨材2として用いられ、コンクリート1が形成される。このように、CO排出量の小さい材料を用いて硬化体8を得、この硬化体8を粉砕・炭酸化したものを骨材2として用いるため、トータルとしてのCO排出量が小さくなり、その結果として、十分なCO排出量削減効果が得られる。
また、炭酸化工程は、粉砕工程の後に実施され、炭酸化工程では、粉砕工程で粉砕された硬化体8すなわち骨材2を炭酸化する。この場合、粉砕工程で粉砕され、細分化された硬化体8である骨材2を炭酸化するため、炭酸ガスに曝される表面積を大きくすることができ、炭酸化工程における炭酸ガスの吸収量が増大する。
また、粉砕工程では、硬化させた硬化体8に外力を与えて薄肉部8bを破壊することにより、硬化体8を粉砕する。このように、あらかじめ粉砕し易い形状に硬化体8を成形することで、粉砕工程において消費されるエネルギーを低減することができる。その結果として、トータルとしてのCO排出量をさらに低減することができる。
従来、たとえば再生骨材を製造する際には、加熱すりもみや回転装置などの使用が必要であり、多大なエネルギーが必要であった。また、部材厚の大きいコンクリートの内部にCOを十分に吸収させることは困難であるか、もしくは非常に時間がかかっていた。本実施形態の製造方法によれば、少ないエネルギーで骨材を製造でき、また、その骨材を炭酸化するため、このような問題が解決される。
また、骨材2は、炭酸化により中性化するが、コンクリート1ではアルカリ性のモルタル4が注入されるため、内部にアルカリ分が残ることとなり、鉄筋を錆びさせるようなことがなく、支障なく鉄筋を用いることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
たとえば、粉砕工程において硬化体8の一層容易な粉砕を可能とするため、硬化体8に自己崩壊性を付与し得る自己崩壊性付与材を骨材材料に混合してもよい。この場合、粉砕工程では、硬化体8の自己崩壊性を利用して硬化体8を粉砕する。硬化体8の自己崩壊性のみにより粉砕してもよいし、硬化体8の自己崩壊性に加えて上記実施形態のような外力の付与を併用してもよい。この場合、粉砕工程において消費されるエネルギーを最小限に抑えることができ、その結果として、トータルとしてのCO排出量をさらに低減することができる。
自己崩壊性付与材としては、静的破砕剤、膨張材、溶融スラグ紛体、または低融点材料が挙げられる。静的破砕剤、膨張材、および溶融スラグ紛体としては公知の材料を用いることができる。膨張材を使用する際は、通常の使用量よりも多く(たとえば、40〜200kg/m)用いるのがよい。
静的破砕剤、膨張材、または溶融スラグ紛体を骨材材料に混合した場合には、水和反応によりこれらが硬化体8内で膨張し、この膨張作用を利用することによって硬化体8を容易に粉砕することができる。よって、粉砕工程において消費されるエネルギーが最小限に抑えられる。
一方、低融点材料としては、融点が100℃以下の材料を用いることができる。具体的には、低融点材料として、アクリル系ポリマー(50〜100℃)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)(75℃)、ナフタレン(81℃)、パルミチン酸(63℃)、パラジクロロベンゼン(54℃)、アゾベンゼン(69℃)、イオノマー樹脂(90℃)等が挙げられる。カッコ内の温度は、各材料の融点である。
このような低融点材料を骨材材料に混合した場合には、硬化体8を50℃〜100℃程度に加熱することで低融点材料が硬化体8内で溶解し、この溶解作用を利用することによって硬化体8を容易に粉砕することができる。よって、粉砕工程において消費されるエネルギーが最小限に抑えられる。
なお、自己崩壊性付与材を用いる場合には、炭酸化工程において膨張反応や溶解を促進することが好ましい。すなわち、炭酸化工程における加熱を反応の促進に利用すると共に、炭酸化養生時に反応を十分に進めておくことが好ましい。これにより、未反応の物質がコンクリート形成工程の実施時にまで残ることを防止し、製品としての十分な品質を維持することができる。なお、炭酸化工程における温度上昇により粉砕を生じ始める場合には、粉砕工程と炭酸化工程が時間的に重なることとなる。
さらに、粉砕工程の際または粉砕工程の後、骨材として適度な粒度となるよう、粒度調整や分級を行ってもよい。さらには、プレパックド注入用モルタルが充填されやすいように骨材の外形が丸型となるような加工を行ってもよいし、コンクリートに対する付着性を向上するために骨材の表面を粗くするような表面処理を行ってもよい。
また、上記実施形態では、型枠3に充填した骨材2にモルタル4を注入したが、これとは逆に、型枠3内に充填したモルタル4に骨材2を投入して固化させてもよい。
さらには、あらかじめ練り混ぜた骨材2およびモルタル4を所定の場所に打設してもよい。このようにすれば、消波ブロック等のコンクリート製品を形成する場合に限られず、CO吸収コンクリートを場所打ちすることができる。従来、CO吸収コンクリートの製造は、COの排出源や養生の必要性から工場製品に限られていたが、本発明のようにCO吸収骨材を製造することにより、CO排出量が十分に削減された場所打ちコンクリートが可能になる。なお練り混ぜ・場所打ちの場合には、所定の粒度分布となるよう、骨材の粒度調整をあらかじめ行うことが望ましい。
また、骨材材料として、シリカフュームを混合してもよい。骨材2の空隙11に充填するモルタル4の細骨材として、粉砕工程において、たとえば15mm以下に細かく粉砕した骨材を用いてもよい。
粉砕工程は、硬化工程の後であって炭酸化工程の前に実施されてもよい。すなわち、炭酸化工程において炭酸化された硬化体を粉砕することで、骨材を得てもよい。
次に、COの吸収効果を確認した。具体的には、コンクリートで1m×1m×1mのブロック型試験体を作製し、同ブロック製造時のCO排出量を試算した。試算ケースは、表1に示す3ケースである。ケース1は、普通コンクリートを標準水中養生したケースである。ケース2は、普通コンクリートを温度50℃,湿度50%,CO濃度20%の環境下で7日間炭酸化養生したケースである。ケース3は、ケース1に用いたコンクリート配合のうち、セメントに高炉スラグ微粉末を用い、骨材を普通骨材から炭酸化させた再生骨材に変更し、コンクリートとして成型後にケース2と同様の環境で7日間炭酸化養生を行ったケースである。なお、炭酸化養生の養生条件は、炭酸ガス濃度が5〜100%、温度が20〜80℃、湿度が30〜70%RHである。
Figure 2014051422
使用材料、普通コンクリートの配合、骨材製造用コンクリートの配合は、表2〜4にそれぞれ示すとおりである。
Figure 2014051422
Figure 2014051422
Figure 2014051422
ケース1〜3における各コンクリートのCO排出量を試算した。CO排出量の試算には、表5に示す各使用材料のCO排出量原単位(出典:土木学会 コンクリートライブラリー125)を用いた。
Figure 2014051422
また、炭酸化養生によってCOを吸収したコンクリートおよび骨材については、それらによるCO吸収量を差し引き、以下の式によってCO排出量を算出した。
コンクリートのCO排出量(kg/m
=(使用材料のCO排出量の総和kg/m)−(コンクリートまたは骨材が吸収したCO量kg/m
以上を踏まえると、ケース1におけるCO排出量は、表3,5から、
291×0.7666+788×0.0037+1065×0.0029
=229.1kg/mと試算される。
次に、ケース2におけるCO排出量の算出には、炭酸化養生によってコンクリートが吸収したCOの量を算出する必要がある。ここで、7日間の炭酸化養生でコンクリートが炭酸化によってCOを吸収した領域は、表面から10cmであり、COを吸収した部分の体積は、全体の炭酸化部分における27.1%であり(炭酸化した領域の体積:(1m×1m×1m)−(0.9m×0.9m×0.9m)=0.271m)、CO吸収量は134.8kg/mであった。このことから、同ブロックにおけるCO吸収量は、135kg/m3×27.1%=36.5kg/mとなる。
以上を踏まえると、ケース2におけるCO排出量は、
229.1−36.5=192.6kg/mと試算される。
ケース3におけるCO排出量の算出には、高炉スラグ微粉末を大量に用いたプレパックドコンクリート用セメントにおけるCO排出量、また、粗骨材、細骨材製造時のCO排出量および炭酸化養生によって骨材が吸収したCO量を考慮する必要がある。
ケース3のコンクリート配合における使用材料のCO排出量の総和は、表3,5から、
53×0.7666+212×0.0265=46.2kg/mとなる
ここで、ケース3で使用した細骨材および粗骨材の原料となる、コンクリート製造時のCO排出量から、炭酸化養生によって吸収したCOの量を差し引き、炭酸化骨材のCO排出量を計算する。ケース3で使用した細骨材および粗骨材の原料となる、コンクリート製造時におけるCO排出量は、表4,5から、
80*0.7666+66*0.0256+146*0.1593+39*0.0+716*0.0037+1042*0.0029
=91.9kg/mとなる。
次に、ケース3で炭酸化養生によって吸収したCOの量は、132.7kg/mであった。これらのことから、ケース3で使用した炭酸化骨材のCO排出量を計算すると、
91.2kg/m−132.7kg/m=−41.5kg/mとなる。
すなわち、ケース3の使用骨材における使用材料起因のCO排出量の総和は、
(265+1,403)/2,071*(−41.5)=−33.4kg/mとなる。
以上を踏まえると、ケース3におけるCO排出量は、
46.2−33.4=12.8kg/mとなる。
ケース1〜ケース3におけるCO排出量の試算結果を表6に示す。本発明によれば、ケース1に比べてCO排出量を94%削減することができる。
Figure 2014051422
1…コンクリート、2…骨材、8…硬化体、8a…厚肉部、8b…薄肉部。

Claims (9)

  1. 潜在水硬性またはポゾラン反応性を有する材料を水と混合して硬化させる硬化工程と、
    前記硬化工程で硬化させた硬化体を粉砕する粉砕工程と、
    前記硬化工程で硬化させた硬化体を炭酸ガスの雰囲気下に設置し炭酸化する炭酸化工程と、
    前記粉砕工程および前記炭酸化工程で粉砕および炭酸化した硬化体を骨材として用いて、コンクリートを形成するコンクリート形成工程と、を含む
    ことを特徴とするコンクリートの製造方法。
  2. 前記材料は、高炉スラグ微粉末、石炭灰、ダイカルシウムシリケート、シリカフュームのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1記載のコンクリートの製造方法。
  3. 前記炭酸化工程は、前記粉砕工程の後に実施され、前記炭酸化工程では、前記粉砕工程で粉砕された硬化体を炭酸化することを特徴とする請求項1または2記載のコンクリートの製造方法。
  4. 前記硬化工程では、厚肉部と薄肉部とを有する形状に前記材料を硬化させ、
    前記粉砕工程では、硬化させた硬化体に外力を与えて前記薄肉部を破壊することにより、前記硬化体を粉砕することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のコンクリートの製造方法。
  5. 前記硬化工程では、前記硬化体に自己崩壊性を付与し得る自己崩壊性付与材を前記材料に混合し、
    前記粉砕工程では、前記硬化体の自己崩壊性を利用して前記硬化体を粉砕することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のコンクリートの製造方法。
  6. 前記硬化工程では、前記自己崩壊性付与材として、静的破砕剤を前記材料に混合することを特徴とする請求項5記載のコンクリートの製造方法。
  7. 前記硬化工程では、前記自己崩壊性付与材として、膨張材を前記材料に混合することを特徴とする請求項5記載のコンクリートの製造方法。
  8. 前記硬化工程では、前記自己崩壊性付与材として、溶融スラグを前記材料に混合することを特徴とする請求項5記載のコンクリートの製造方法。
  9. 前記硬化工程では、前記自己崩壊性付与材として、低融点材料を前記材料に混合することを特徴とする請求項5記載のコンクリートの製造方法。
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