JP2014051314A - 包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】開封が容易な包装体を提供する。
【解決手段】第1シート200と、第1シート200との間に密閉空間が形成されるように第1シート200に接合された第2シート300と、接合の一部に形成された開口可能部101と、を含み、開口可能部101の両端を近接させた場合に、第1シート200および第2シート300の少なくとも一方が変形し、密閉空間と外部とを連通可能にする開口部が形成される、包装体。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば薬剤または食品などを包装するための包装体に関する。
従前から、薬剤または食品などの包装体として「プレス・スルー・パックシート(以下「PTPシート」と略する)」が知られている。従前のPTPシートは、主に、凹部(薬剤または食品などの内容物を収容する部分)を有する上側シートと、その凹部の開口を覆うように上側シートに密着するアルミニウム箔とから構成されている。そして、服用者等は、指で外側から凹部を押し、内容物をアルミニウム箔に向かって押し付けて、当該アルミニウム箔を破ることによりPTPシートから内容物を取り出す。
また、最近では、老齢者や手先の不自由な方々のために内容物をより取り出し易くするための包装体が提案されている。例えば、特許文献1(特開2007−217014号公報)及び特許文献2(特開2009−262935号公報)などで、アルミニウム箔をイージーピールシートに置き換えた包装体が提案されている。このような包装体は、上述のPTPシートよりも内容物の取り出しが行いやすいように設計されている。
特開2007−217014号公報 特開2009−262935号公報
しかし、上記特許文献1および2に記載の包装体も、PTPシートと同様に、服用者が服用前に薬剤を一旦掌の上に置かなければならず、必ずしも衛生的とは言えない。薬剤だけでなく、食品などが包装体に収容される場合でも同様である。
このように、従来の包装体は、開封時における容易性が十分でない問題がある。
本発明の課題は、開封が容易な包装体を提供することにある。
(1)
一局面に従う包装体は、第1シートと、第1シートとの間に密閉空間が形成されるように第1シートに接合された第2シートと、接合の一部に形成された開口可能部と、を含み、開口可能部の両端を近接させた場合に、第1シートおよび第2シートの少なくとも一方が変形し、密閉空間と外部とを連通可能にする開口部が形成されるものである。
ここで、「密閉空間」とは、内容物を収容する機能を有し、第1シートと第2シートとの外周が互いに接合されることにより密閉された、包装体内の空間である。
「接合」は、第1シートと第2シートとが、少なくとも包装体の保存状態において、互いに離間しないように接触して固定されている状態、又はそのような状態にある包装体の部分である。
「開口可能部」は、包装体の使用時に開口部を生じさせる機能を有し、第1シートと第2シートとが、包装体の使用時に受ける力によって開口可能となる強度で接合されている包装体の部分である。
「開口可能部の両端を近接させ」るとは、開口可能部の両端の一方から他方の距離を縮めることである。
「外部」は、包装体周囲の空間領域である。
「開口部」は、包装体の開封によって、包装体の密閉空間と外部とを連通させる機能を有し、包装体における開口可能部を形成していた第1シート部分と第2シート部分との接合が剥離されて互いに離間することによって形成された部分である。
第1の発明に係る包装体は、第1シートと第2シートとを含む。第1シートと第2シートとは、それらの間に密閉空間が形成されるように接合される。接合の一部には、開口可能に接合された開口可能部が形成されている。
上記構成により、開口可能部の両端を近接させた場合、第1シートおよび第2シートの少なくとも一方が変形して開口可能部における接合が剥離する。その結果、密閉空間と外部とを連通する開口部が形成される。すなわち、第1シートと第2シートとの接合が剥離されるため両シートの間が広がり、密閉空間と外部とを連通する開口部が容易に形成される。
このように、開口可能部の両端を互いに近づけるだけの操作で開口部を生じさせることができるため、使用者は、包装体を容易に開封することができる。
(2)
第1シートと第2シートの間の接合においては、さらに、開口可能部を挟んで対向する一対の側部接合部が形成されていてよい。
これにより、包装体が、ロール状シートを加工する製造ラインによって容易に製造可能となる。
(3)
第1シートは、開口可能部の両端から密閉空間側へ切り欠かれたV字状切欠部を有してよい。
開口可能部が切り欠かれることによって、開口した際の開口部の周囲の長さが長くなる。すなわち、開口部をより大きくすることができる。さらに、切欠部の形状がV字状であることによって、開口可能部の両端が互いに近づけられた際に、V字の挟角の頂点に応力が集中しやすくなる。これによって、応力が集中したところから接合の剥離が容易に起きるため、開口部の形成がより容易になる。すなわち、包装体の開封がより容易になる。
(4)
第1シート及び第2シートの少なくともいずれかに、開口可能部における接合の剥離を誘導する折線が形成されていてよい。
折線によって、開口可能部における接合の剥離が誘導される。従って、包装体の開封がより容易になる。
ここで、「接合の剥離」とは、第1シートと第2シートとの間の接触固定が解除されることである。
「折線」は、開口可能部における接合を剥離させるための第1シート及び/又は第2シートの変形を誘導する機能を有し、シートが折曲するように成形されている部分である。
(5)
接合の剥離を誘導する折線は、開口可能部の両端の一方から他方にわたって形成され且つ開口可能部のV字状欠切部の挟角より小さい挟角を有するV字状山折線であってよい。
V字状山折線により、開口可能部の両端が近づくために必要なシートの変形形状へ誘導しやすくなるため、開口可能部における接合の剥離をより容易に起こすことができる。従って、包装体の開封がより容易になる。
(6)
V字状山折線が第1シートに形成されている場合、V字状山折線の挟角を二分し前記開口可能部へ延びる谷折線がさらに第1シートに形成されていてもよい。
このような谷折線により、開口可能部における接合の剥離をさらに容易に起こすことができる。従って、包装体の開封がさらに容易になる。
(7)
第1シートの外面から第2シートの外面までの最大厚みが15mm以下であってよい。
これによって、集積性を担保できる程度に包装体の嵩を抑えることができる。
(8)
開口部は、開口可能部に生じるせん断応力(shear stress)によって形成されるものであってよい。
ここで、「せん断応力」は、接合された第1シートと第2シートとの間において、両シートを相対的に異なる方向へずらすように作用する力である。「せん断応力」は、ずり応力と同義である。
開口可能部における第1シート及び第2シートの接合の剥離にせん断応力を利用することにより、包装体の開封に必要な外力を小さくすることができ、且つ、開封時に包装体に伝わる剥離の衝撃も小さくすることができる。従って、包装体の開封が容易であり且つ開封時における内容物の収容安定性が良くなる。
本発明により、開封が容易な包装体を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る包装体の一例を示す模式的外観斜視図である。 図1の包装体を構成する第1シートの模式的平面図(a)及び第2シートの模式的平面図(b)である。 図1のA−A線断面の一例を示す模式的断面図である。 図1の包装体の製造方法を示した模式図である。 図1の包装体が開封された場合の模式的外観斜視図である。 第1の実施形態に係る包装体の他の例を示す模式的平面図である。 第1の実施形態に係る包装体の他の例を示す模式的平面図である。
[第1実施形態]
以下に、本発明を、その実施の形態を表す図面を参照し詳述する。図1は本発明の第1の実施形態に係る包装体の一例を示す模式的外観斜視図であり、図2(a)は図1の包装体を構成する第1シートの模式的平面図、図2(b)は第2シートの模式的平面図であり、図3は、図1のA−A線断面の一例を示す模式的断面図である。
図1〜図3に示すように、第1実施形態に係る包装体100は、上側の第1シート200と下側の第2シート300とを含む。第1シート200と第2シート300とは、開口可能部101、後側接合部102、側部接合部103,104において接合されている。当該製法の詳細については、後述する。以下、説明の都合上、包装体100を第1シート200側から(上側から下側へ)見ることを平面視と記載する。以下、第1シート200及び第2シート300それぞれの詳細について説明する。
(第1シート)
図1および図2(a)に示すように、第1シート200は、平面視において、一辺が切り欠かれた変形矩形状であり、対称軸Lに対して線対称である形状からなる。
第1シート200の外周部は、後述する第2シート300の外周部と接合されるべき開口側シート部201、開口側シート部201に対向する後側シート部202、及び相対向する一対の側部シート部203,204を含む。
本実施の形態において、開口側シート部201、後側シート部202、および一対の側部シート部203,204は、第1シート200の最外周端から所定の幅で形成される。また、側部シート部203は、開口側シート部201の一端から後側シート部202の一端へ延びており、側部シート部204は、開口側シート部201の他端から後側シート部202の他端へ延びている。
さらに、第1シート200は、切欠部210および折線220,〜,224を有する。以下、切欠部210および折線220,〜,224について説明する。なお、説明の都合上、第1シート200の開口側シート部201側を開口側、後側シート部202側を後側と呼ぶ。
(切欠部)
開口側シート部201の開口側末端には、切欠部210が形成されている。
切欠部210は、開口側シート部201の両端部からそれぞれ第1シート200の後側方向へ向かって切り込まれている。すなわち、切欠部210は、対称軸Lに対しV字状に形成されている。
これに伴って、開口側シート部201の所定の幅を有する形状も、対称軸Lに対し対称であり、V字状に形成されている。なお、本実施の形態におけるV字状切欠部210は、挟角θ1を有する。
(折線)
次いで、第1シート200の開口側シート部201、後側シート部202、側部シート部203,204に囲まれた内側シート部230には、折線220,〜,224が形成されている。
具体的には、折線220では山折、折線221では谷折、折線222及び折線223では山折、折線224では谷折にそれぞれ緩やかな角度で折曲するように各折線が形成されている。
ここで、山折とは、第1シート200を平面視して上側(図2手前側)に凸となるように折曲することを示し、谷折とは、第1シート200を平面視して下側(図2奥側)に凸となるように折曲することを示す。
折線220,224はいずれも、開口側シート部201の両端部の一方から他方にわたって形成されており、対称軸Lに対し対称となるようV字状に形成されている。
V字状に形成された折線220は、挟角θ2を有する。本実施の形態において、V字状に形成された折線220の挟角θ2は、V字状切欠部210の挟角θ1よりも小さく形成されている。
また、V字状に形成された折線224は、挟角θ1を有するように形成されている。
折線221は、対称軸L上の一部に形成されている。折線221は、V字状に形成された折線220の挟角θ2の頂点から、当該挟角θ2を二分し、折線224の挟角θ1の頂点へ延びて形成されている。
折線222は、後側シート部202の内側にほぼ沿って形成されている。折線222は、後側シート部202の両端部の一方から他方にわたって形成されており、対称軸Lに対し対称のごく浅いV字状(広角)に形成されている。折線222は、本実施態様においては2本形成されている。
折線223は、対称軸L上の一部に形成されている。折線223は、V字状に形成された折線220の挟角θ2の頂点から、後側シート部202へ延びて形成されている。
上述の折線220,〜,224が形成されることによって、第1シート200は、内側シート部230が、第1シート200の外周部よりも平面視して上側(図2の手前側)に隆起した形状に形成される。
(多層構造)
本実施の形態において、第1シート200は、多層構造を有する(図3参照)。
多層構造は、主に基層250およびバリア層251から構成される。例えば図3の形態においては基層250表面上にバリア層251が形成されているが、積層順番はこれに限定されない。なお、本実施の形態においては、多層からなることとしているが、これに限定されず、第1シート200は単層のバリア性を具備する基層のみから構成されても良い。
本実施の形態にかかる基層250は、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂、その他等の各種の樹脂から形成され得る。これらの樹脂は、単独で用いられても良いし、複数の種類を共重合させて用いても良いし、複数の種類をブレンドされて用いられても良い。なお、この基層250の厚みは、特に限定されるものではないが、5μm以上500μm以下の範囲であることが好ましい。
なお、第1シート200を形成する各層には、本発明の趣旨が著しく損なわれない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、界面活性剤、染料、顔料、難然剤、可塑剤、結晶造核剤等の添加剤が含まれていてもよい。
バリア層251は、包装体100の外部から侵入する特定気体および光の少なくとも一方の透過を制限する。そのため、包装体100は、内容物を長期間保管することができる。特定気体とは、内容物に悪影響を及ぼす気体、例えば、水蒸気および酸素などである。光とは、具体的には紫外線などである。
特定気体である水蒸気をバリアすることを目的としたバリア層251の材料として、例えば、アルミニウム箔のような金属箔、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニリデン、環状ポリオレフィン等の水分バリア性を有する樹脂が用いられる。このバリア層251を有する第1シート200にかかる透湿度は、10g/m・24h以下であることが好ましく、2.5g/m・24h以下であることがより好ましい。なお、この第1シート200の透湿度の測定は、第1シート200の材料となるシート(以下、「材料シート」という)の透湿度をJIS Z 0251に準拠して測定することによって行われる。
特定気体である酸素をバリアすることを目的としたバリア層251の材料として、例えば、アルミニウム箔のような金属箔、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(エチレン−ポリビニルアルコール共重合体)等が用いられる。
紫外線をバリアすることを目的としたバリア層251の材料として、例えば、紫外線吸収剤または顔料を含有する樹脂薄膜などが用いられる。このバリア層251を有する第1シート200にかかる光線透過曲線の90%吸収波長は、600nm以下であることが好ましい。
なお、この第1シート200の光線透過曲線の90%吸収波長の測定は、第1シート200の材料シートの光線透過曲線の90%吸収波長を紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、品名:V−650)で測定することによって行われる。
特定気体および光をバリアするバリア層251の材料として、例えば、透明樹脂フィルムに、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムあるいはそれらの混合物などの無機酸化物からなる蒸着薄膜層が形成されたものが用いられる。なお、このバリア層251では、必要に応じて、透明樹脂フィルム上に透明プライマー層が形成されてもよいし、または蒸着薄膜層上にガスバリア被膜層が形成されてもよい。
バリア層251が樹脂層である場合、バリア層251の厚みは、5μm以上300μm以下であることが好ましい。また、バリア層251が有機珪素化合物、金属または金属酸化物の蒸着膜層である場合、バリア層251の厚みは、0.5nm以上400nm以下であることが好ましい。
なお、第1シート200の厚みは、特に限定されるものではないが、30μm以上500μm以下の範囲内であることが好ましく、50μm以上300μm以下の範囲内であることがより好ましい。第1シート200の厚みが下限値より下回らないことで水蒸気、酸素、紫外線などに対するバリア性が良好となり、上限値より上回らないことで開封性および成形性が良好となるためである。
(第2シート)
図1および図2(b)に示すように、第2シート300は、平面視において矩形状であり、対称軸Lに対して線対称である形状からなる。
第2シート300の外周部は、開口側シート部301、開口側シート部301に対向する後側シート部302、及び相対向する一対の側部シート部303及び304を含む。
本実施の形態において、開口側シート部301、後側シート部302、一対の側部シート部303及び304は、第2シート300の最外周端から所定の幅で形成される。また、側部シート部303は、開口側シート部301の一端から後側シート部302の一端へ延びており、側部シート部304は、開口側シート部301の他端から後側シート部302の他端へ延びている。
さらに、第2シート300は、折線320,〜,324を有する。以下、折線320,〜,324について説明する。なお、説明の都合上、第2シート300の開口側シート部301の側を開口側、後側シート部302を後側と呼ぶ。
(折線)
次いで、第2シート300の開口側シート部301、後側シート部302、側部シート部303,304に囲まれた内側シート部330には、折線320,〜,324が形成されている。
具体的には、折線320,〜,323では谷折、折線324では山折にそれぞれ緩やかな角度で折曲するように各折線が形成されている。
ここで、谷折とは、第2シート300を平面視して下側(図2奥側)に凸となるように折曲することを示す。
折線320,324はいずれも、開口側シート部301の両端部の一方から他方へわたって形成されており、対称軸Lに対し対称となるようV字状に形成されている。
V字状に形成された折線320は、挟角θ4を有するように形成されている。また、V字状に形成された折線324は、挟角θ3を有するように形成されている。本実施の形態において、V字状に形成された折線320の挟角θ4は、V字状に形成された折線324の挟角θ3よりも小さく形成されている。
折線321は、対称軸L上の一部に形成されている。折線321は、V字状に形成された折線320の挟角θ4の頂点から、当該挟角θ4を二分し、折線324の挟角θ3の頂点へ延びて形成されている。
折線322は、後側シート部302の内側にほぼ沿って形成されている。折線322は、後側シート部302の両端部の一方から他方にわたって形成されており、対称軸Lに対し対称のごく浅いV字状(広角)に形成されている。
上述の折線320,〜,324が形成されることによって、第2シート300は、内側シート部330が、第2シート300の外周部よりも平面視して下側(図2の奥側)に隆起した形状に形成される。
(多層構造)
本実施の形態において、第2シート300は、多層構造を有する(図3参照)。多層構造は、主に基層350、バリア層351および易剥離層352から構成される。図3の形態においては、基層350表面にバリア層351が形成され、バリア層351表面に易剥離層352が形成されているが、積層順番はこれに限定されない。さらに、当該形態においては、3層からなることを例示しているが、これに限定されず、第2シート300は、基層350およびバリア層351の代わりに、バリア性を具備する基層を用いても良い。さらに、易剥離層352は、上記した第1シート200の第2シート300との接合面に設けても良いし、第1シート200の接合面および第2シート300の接合面の両方に設けても良い。
基層350は、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂、その他等の各種の樹脂から形成され得る。これらの樹脂は、単独で用いられても良いし、複数の種類を共重合させて用いても良いし、複数の種類をブレンドされて用いられても良い。なお、この基層350の厚みは、特に限定されるものではないが、5μm以上500μm以下の範囲であることが好ましい。
なお、第2シート300を形成する各層には、本発明の趣旨が著しく損なわれない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、界面活性剤、染料、顔料、難然剤、可塑剤、結晶造核剤等の添加剤が含まれていてもよい。
基層350の機械的強度を向上させるとき、基層350は、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン66などの樹脂から形成されることが好ましい。
基層350の材料として、包装体100の機械的強度を高めるために、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。基層350の厚さは、12μm以上200μm以下であることが好ましく、16μm以上100μm以下であることがより好ましい。基層350は、カレンダー成形、T−ダイ押出し成形、またはインフレーション押出成形などによって形成される。なお、加熱成形により第2シート300を成形する場合には、無延伸フィルムを用いることが好ましい。
バリア層351は、包装体100の外部から侵入する特定気体および光の少なくとも一方の透過を制限する。そのため、包装体100は、内容物を長期間保管することができる。特定気体とは、内容物に悪影響を及ぼす気体、例えば、水蒸気および酸素などである。光とは、具体的に紫外線などである。
特定気体である水蒸気をバリアすることを目的としたバリア層351の材料として、例えば、アルミニウム箔のような金属箔、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニリデン、環状ポリオレフィン等の水分バリア性を有する樹脂が用いられる。このバリア層351を有する第2シート300にかかる透湿度は、10g/m・24h以下であることが好ましく、2.5g/m・24h以下であることがより好ましい。なお、この第2シート300の透湿度の測定は、第2シート300の材料となるシート(以下、「材料シート」という)の透湿度をJIS Z 0208に準拠して測定することによって行われる。
特定気体である酸素をバリアすることを目的としたバリア層351の材料として、例えば、アルミニウム箔のような金属箔、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(エチレン−ポリビニルアルコール共重合体)等が用いられる。
紫外線をバリアすることを目的としたバリア層351の材料として、例えば、紫外線吸収剤または顔料を含有する樹脂薄膜などが用いられる。このバリア層351を有する第2シート300にかかる光線透過曲線の90%吸収波長は、600nm以下であることが好ましい。なお、この第2シート300の光線透過曲線の90%吸収波長の測定は、第2シート300の材料シートの光線透過曲線の90%吸収波長を紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、品名:V−650)で測定することによって行われる。
特定気体および光をバリアするバリア層351の材料として、例えば、透明樹脂フィルムに、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムあるいはそれらの混合物などの無機酸化物からなる蒸着薄膜層が形成されたものが用いられる。なお、このバリア層351では、必要に応じて、透明樹脂フィルム上に透明プライマー層が形成されてもよいし、または蒸着薄膜層上にガスバリア被膜層が形成されてもよい。
バリア層351が樹脂層である場合、バリア層351の厚みは、5μm以上300μm以下であることが好ましい。また、バリア層351が有機珪素化合物、金属または金属酸化物の蒸着膜層である場合、バリア層351の厚みは、0.5nm以上400nm以下であることが好ましい。
なお、この第2シート300の厚みは、特に限定されるものではないが、30μm以上500μm以下の範囲内であることが好ましく、50μm以上300μm以下の範囲内であることがより好ましい。第2シート300の厚みが下限値より下回らないことで開封時の第2シート300の破断および伸びが抑制されると共に開封性が良好となり、上限値より上回らないことで第2シート300の剛性が適度な状態となり開封性が良好になるためである。
ここで、本実施形態では、第2シート300の第1シート200側の面には、第1シート200と第2シート300とが易剥離可能となるように易剥離層352が設けられている。
易剥離層352には、イージーピール機能が付与されている。イージーピール機能とは、流通時または保管時には内容物の密封性を保持しているが、開封時には手の力で容易に開けられるといった機能である。イージーピール機能としては、層間剥離タイプ、凝集剥離タイプ、および、界面剥離タイプがあるが、いずれのタイプでも良い。
ここで、上記したイージーピール機能の「層間剥離タイプ」、「凝集剥離タイプ」、および、「界面剥離タイプ」の概念について説明する。
層間剥離タイプは、多層の易剥離層352の層間で剥離する。易剥離層352が2層(シール層(第1層)、および、サポート層(第2層))以上の多層フィルムで構成される場合、シール層とサポート層との接着強度を低くしておくことによって、初期開封力によりシール層である第1層が裂け、次に、第1層と第2層との層間で剥離する。第1層と第1シート200とが同種の樹脂であれば、完全シール(融着)となり、良好なシール安定性、および、良好な夾雑物シール性が得られる。また、剥離強度は、層間接着強度に依存するため、シール条件の影響を比較的受けにくく安定した剥離強度が得られる。ただ、第1層を適度な強度で破断させるためには、当該第1層を薄膜にすることが必要であり、この多層の易剥離層352は、例えば、共押出しで形成される。第1層と第2層との層間接着強度は、樹脂同士の相溶性に依存するので、樹脂の選択によって層間接着強度をコントロールできる。このため、シール強度が安定し、剥離後の外観も良いという特徴がある。
凝集剥離タイプでは、易剥離層352が凝集破壊(樹脂層自体が破壊)されて剥離する。例えば、異種の樹脂であるPE(ポリエチレン)とPP(ポリプロピレン)とは熱融着できないので、この性質を利用して、例えば、PEとPPとを所定比率で混合したフィルムとPP製の第1シート200をシールした場合、ミクロの部分で同種樹脂(PP)部分はシールされ、異種樹脂部分はシールされない。つまり、手で剥離できる程度のシール強度に設計可能となる。易剥離層352は、サポート層とシール層(=ピール層)との2層の場合と、サポート層/ピール層/シール層の3層の場合がある。3層の場合において、シール層として、第1シート200と同種の樹脂を選べば完全シール(融着)となり、良好なシール安定性、良好な夾雑物シール性が得られる。しかし、2層の場合も、3層の場合も、ピール材は第2シート300側、第1シート200側の両方に残り、外観不良の欠点になる。ただ、この欠点(剥離痕)を利用して、改竄防止のために使われることもある。
界面剥離タイプは、第1シート200と易剥離層352とのシール界面で剥離する。第1シート200に接着可能な樹脂を配合してシール層としたり、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)などの易接着性樹脂をシール層としたり、擬似的に融着させる。剥離面はきれいになるが、シール強度および夾雑物シール性は劣る。
層間剥離タイプの場合、易剥離層352の材料には、オレフィン系樹脂、またはエラストマー系樹脂の材料が用いられる。また、易剥離層352の材料としては、オレフィン系樹脂の場合は、クッション性の観点からポリエチレン系樹脂の素材が好ましく、低温シール性の観点から低密度ポリエチレンが特に好ましい。エラストマー系樹脂の場合は、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマーが好ましい。
凝集剥離タイプの場合、易剥離層352の材料には、ポリエチレン、オレフィン系樹脂、または、エラストマー系樹脂の材料が用いられる。また、第2シート300を破壊しやすくするために、易剥離層352の材料には、ポリエチレン、オレフィン系樹脂の材料と相溶しにくい副成分が混ぜられることが好ましい。相溶しにくい副成分としては、スチレン系樹脂の材料、例えば、ポリスチレンまたはポリアクリルスチレン等が用いられる。
界面剥離タイプの場合、易剥離層352の材料には、ポリエチレン、オレフィン系樹脂、エラストマー系樹脂、または、スチレン系樹脂の材料が用いられる。ヒートシール時の伝熱の点から、易剥離層352の厚みは、5μm以上100μm以下の範囲であることが好ましい。
(包装体の形成)
本実施の形態にかかる包装体100は、第1シート200および第2シート300を加熱プレスすることにより得られる。
第1シート200および第2シート300の基層250,350は、押出法、カレンダー法またはインフレーション法などで製造することができる。バリア層251,351を付与する場合、当該層は、押出ラミネート法、共押出法またはインフレーション法などで形成することができる。
まず、第1シート200に対して上述した切欠部210の形成加工が施された後、折線加工が施される。一方、第2シート300に対しても上述した折線加工が施される。
(第1加熱プレス処理)
次に、第1シート200の後側シート部202および第2シート300の後側シート部302と、第1シート200の側部シート部203および第2シート300の側部シート部303と、第1シート200の側部シート部204および第2シート300の側部シート部304とが、加熱プレスされる。その結果、図1の後側接合部102、側部接合部103、及び側部接合部104が形成される。
この加熱プレス処理においては、第1シート200および第2シート300の剥離強度が例えば20N/15mm以上となるように施される。なお、剥離強度は、以下の試験方法により得た。第1シート及び第2シートの積層体を作成し、15mm幅に切断し、試験片を得た。試験片を、テンシロン万能試験機(株式会社島津製作所製)を用い、MD方向及びTD方向に300mm/分の引張速度で第1シートと第2シートとを剥離させた。剥離強度は、剥離に要した強度のn=5の平均値を算出することにより求めた。
(内容物投入処理)
第1加熱プレス処理の後、第1シート200の内側シート部230と第2シート300の内側シート部330との間に所定の空間が形成される。この場合、第1シート200の開口側シート部201および第2シート300の開口側シート部301は加熱プレスされる前であるため、接合されずに開口部を形成している。従って、開口側シート部201,301が形成する開口部から所定の空間内に内容物(錠剤、薬等)を投入することができる。
(第2加熱プレス処理)
最後に、第1シート200の開口側シート部201および第2シート300の開口側シート部301が加熱プレスされる。その結果、図1の開口可能部101が形成される。
ここで、第1シート200の開口側シート部201および第2シート300の開口側シート部301の加熱プレスは、第1シート200および第2シート300の剥離強度が0.2N/15mm以上、20N/15mm以下、好ましくは3N/15mm以上、6N/15mm以下となるように施される。
なお、上記の図4においては、枚葉処理による包装体100形成法を説明しているが、これに限定されず、バッチ式または連続処理で包装体100を形成してもよい。
具体的には、第1シート200が連続配置されたシート状からなり、第2シート300が連続配置されたシート状からなり、それぞれ前処理を行なった後に、第1シート200および第2シート300を加熱プレスさせてもよい。
また、第1加熱プレス処理、内容物投入処理および第2加熱プレス処理を順に施すこととしているが、これに限定されず、同時に処理を施してもよい。
さらに、加熱プレス処理に限定されず、任意の接着、超音波溶着等、その他の任意の接合処理を施してもよい。
(密閉空間)
以上の製造方法により形成された包装体100は、第1シート200の内側シート部230および第2シート300の内側シート部330の間に密閉空間SPが形成される(図3参照)。
密閉空間SPに収容された内容物(図示せず)は、粉状または顆粒状の固体である。また、内容物の形態は、錠状の固体であってもよいし、ゲル体、液体等であってもよい。内容物の例としては、これらの形態を有する薬剤、食品(例えば調味料)、その他任意の内容物が挙げられる。
(厚み)
また、密閉空間SPの空間体積は、特に限定されることはない。
そして、包装体100の集積性の観点からは、包装体100の第1シート200の外表面(内側シート部230表面)から第2シート300の外表面(内側シート部330表面)までの最大厚み(第2シート300下表面の最も低い位置を基準として第1シート200上表面の最も高い位置までの高さ)は、15mm以下であることが好ましい。さらに、包装体100の携帯性の観点からは5mm以下がより好ましい。また、当該最大厚み範囲の下限値は特に限定されるものではないが、例えば2mmである。
(開封)
一般に、本実施の形態にかかる包装体100は、工場において医薬品などの内容物が収容されることにより製造され、搬送される。その後、包装体100は、搬送先の病院、薬局、または患者の家などで保管される。
図5は、本実施の形態にかかる包装体100が開封された場合の模式的外観斜視図である。
ユーザが包装体100から内容物を取り出す場合、一対の側部接合部103,104が互いに近接するように、力Fを加える。
この場合、ユーザは、複数の指で力Fを加えてもよく、包装体100を手中(掌)に収めて握ることで力Fを加えてもよい。
その結果、側部接合部103,104が近接しようとし、第1シート200に、V字状折線220に従ってより急傾斜の山折に折曲するように変形する力が生じる。第1シート200には、さらに、V字状折線220に挟まれた折線221に従ってより急傾斜の谷折に折曲するように変形する力が生じる。これにより、折線221が延びているV字状の開口可能部101(図1参照)の挟角頂点に、第1シートの開口側シート部201を後方へ移動させる力R1が集中する。その結果、開口可能部101において、開口側シート部201と開口側シート部301との接合面間にせん断応力が生じる。
一方、側部接合部103,104が近接しようとし、第2シート300には、開口側シート部301を下側へ撓ませる力R2が生じる。その結果、開口可能部101において、開口側シート部201と開口側シート部301との接合面間に剥離力が生じる。
以上により、側部接合部103,104が近接するとともに開口可能部101の両端が互いに近接し、第1シート200の開口側シート部201が力R1によって後方へ移動する変形と、第2シート300の開口側シート部301が力R2によって下側へ撓む変形とが生じる。このように、開口可能部101における第1シート200の開口側シート部201と第2シート300の開口側シート部301とが相異なる方向へ移動することと、第1シート200と第2シート300とが相異なる形に変形することとにより、開口可能部101における開口側シート部201と開口側シート部301とが離間する。これによって、開口部261が容易に形成される。その結果、ユーザは、密閉空間SP(図3参照)内の内容物を包装体100から容易に取り出すことができる。
[他の例]
図6は、本実施の形態にかかる包装体100の他の例を示す模式的平面図である。
図6に示すように、包装体100aの第1シート200aは、V字状の切欠部210の代わりにU字状の切欠部210aを有し、V字状の開口側シート部201の代わりにU字状の開口側シート部201aを有し、V字状の開口可能部101の代わりにU字状の開口可能部101aを有する。また、V字状の折線220の代わりにU字状の折線220aを有する。
この場合、図5と同様に、力Fを加えた場合、側部接合部103,104が近接しようとし、第1シート200aには、U字状の開口側シート部201aが後端側に移動する力R1が生じる。その結果、開口可能部101aにおいて、開口側シート部201aと開口側シート部301との接合面間にせん断応力が生じる。
一方、側部接合部103,104が近接しようとし、第2シート300には、開口側シート部301を下側へ撓ませる力R2が生じる。その結果、開口側シート部201aと開口側シート部301との接合面間に剥離力が生じる。
その結果、側部接合部103,104が近接するとともに開口可能部101aの両端が互いに近接し、第1シート200aの開口側シート部201aが力R1によって後方へ移動する変形と、第2シート300の開口側シート部301が力R2によって下側へ撓む変形とが生じ、開口可能部101aにおける開口側シート部201aと開口側シート部301とが離間する。これによって、開口部を容易に形成することができる。
[さらに他の例]
図7は、本実施の形態にかかる包装体100のさらに他の例を示す模式的平面図である。
図7に示すように、包装体100bの第1シート200bは、側部接合部103,104の開口側に、一般的な指サイズに応じた凹部271b,272bを有する。
また、V字状の切欠部210の代わりにU字状の切欠部210bを有する。
この場合、凹部271b,272bによりユーザが指で力Fを加える位置を認識できるので、より確実に力Fを加えることができる。また、切欠部210bをU字状としているので、開口部を大きくとることができる。
(実施形態により奏される効果)
以上のように、本実施の形態にかかる包装体100,100a,100bにおいては、以下の効果が奏される。
開口可能部101,101a,101bの両端を互いに近づけるだけの操作で開口部を生じさせることができるため、使用者は、包装体を容易に開封することができる。
また、一対の側部シート部203,203b及び204,204bが開口可能部101,101a,101bを挟んで対向しているため、包装体100,100a,100bが、ロール状シートを加工する製造ラインによって容易に製造可能となる。
また、第1シート200,200a,200bは、開口可能部101,101a,101bの両端から密閉空間SP側へ切り欠かれた切欠部210,210a,210bを有する。これにより、包装体100,100a,100b開封後の開口部をより大きくすることができる。
特に、第1シート200は、切欠部としてV字状切欠部210を有している。これにより、開口可能部の両端が互いに近づけられた際に、V字の挟角の頂点に応力が集中しやすくなる。これによって、応力が集中したところから接合の剥離が容易に起きるため、開口部の形成がより容易になる。すなわち、包装体100の開封がより容易になる。
また、第1シート200,200a,200bには、折線220,220a,221が形成されている。これによって、開口可能部101,101a,101bにおける接合の剥離が誘導される。従って、包装体100,100a,100bの開封がより容易になる。
特に、第1シート200,200bには、V字状の折線220が形成されている。これによって、開口可能部101,101bの両端が近づくために必要なシートの変形形状へ誘導しやすくなるため、開口可能部101,101bにおける接合の剥離をより容易に起こすことができる。従って、包装体100,100bの開封がより容易になる。
さらに、第1シート200には、V字状の折線220の挟角を二分し前記開口可能部101へ延びる折線221がさらに形成されている。これによって、開口可能部101における接合の剥離をさらに容易に起こすことができる。従って、包装体100の開封がさらに容易になる。
第1シート200,200a,200bの外面から第2シート300の外面までの最大厚みが15mm以下である。これによって、包装体100,100a,100bの嵩を低く、集積性を良くすることができる。
包装体100,100a,100bの開封時、開口部は、開口可能部101,101a,101bに生じるせん断応力によって形成される。これによって、包装体100,100a,100bの開封に必要な外力を小さくすることができ、且つ、開封時に包装体100,100a,100bに伝わる剥離の衝撃も小さくすることができる。従って、包装体100,100a,100bの開封が容易であり且つ開封時における内容物の収容安定性が良くなる。
開口可能部101,101a,101bの両端を互いに近づける操作は、開口可能部101,101a,101bの両端を指で挟んで又は包装体を手で握って外力を加えるだけでよいため、使用者は、片手で包装体100,100a,100bを開封することができる。従って、包装体100,100a,100bから内容物を取り出す際に、両手が塞がることを防止することができる。さらに、使用者は、密閉空間SPに収容されていた内容物に手を触れることなく、開口部を介して内容物を取り出すことができる。特に、包装体100,100a,100bに収容される内容物が衛生面に厳しい薬剤である場合、服用者は薬剤に直接触れることなく、衛生的に、包装体からの直接的な経口投与を行うことができる。
(実施形態における各部と請求項の各構成要素との対応関係)
本発明において、包装体100,100a,100bが「包装体」に相当し、第1シート200,200a,200bが「第1シート」に相当し、第2シート300が「第2シート」に相当し、密閉空間SPが「密閉空間」に相当し、開口可能部101,101a,101bが「開口可能部」に相当し、一対の側部接合部103,104が「一対の側部接合部」に相当し、切欠部210が「V字状切欠部」に相当し、折線220,220a,221が「接合の剥離を誘導する折線」に相当し、折線220が「V字状山折線」に相当し、折線221が「谷折線」に相当する。
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
100,100a,100b 包装体
200,200a,200b 第1シート
300 第2シート
SP 密閉空間
101,101a,101b 開口可能部
103,104,103b,104b 側部接合部
220,220a,221,222,223,224,224a,224b,320,322,323,324 折線
261 開口部

Claims (8)

  1. 第1シートと、
    前記第1シートとの間に密閉空間が形成されるように前記第1シートに接合された第2シートと、
    前記接合の一部に形成された開口可能部と、を含み、
    前記開口可能部の両端を近接させた場合に、前記第1シートおよび前記第2シートの少なくとも一方が変形し、前記密閉空間と外部とを連通可能にする開口部が形成される、包装体。
  2. 前記接合には、前記開口可能部を挟んで対向配設された一対の側部接合部が形成されている、請求項1に記載の包装体。
  3. 前記第1シートの前記開口可能部が、前記開口可能部の両端から前記密閉空間側へ切り欠かれたV字状切欠部を有する、請求項1又は2に記載の包装体。
  4. 前記第1シート及び前記第2シートの少なくともいずれかに、前記開口可能部における接合の剥離を誘導する折線が形成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の包装体。
  5. 前記折線が、前記開口可能部の両端の一方から他方にわたって形成され且つ前記開口可能部のV字状欠切部の挟角より小さい挟角を有するV字状山折線である、請求項3又は4に記載の包装体。
  6. 前記V字状山折線が前記第1シートに形成されており、前記V字状山折線の挟角を二分し前記開口可能部へ延びる谷折線がさらに前記第1シートに形成されている、請求項5に記載の包装体。
  7. 前記第1シートの外面から前記第2シートの外面までの最大厚みが15mm以下である、請求項1から6のいずれか1項に記載の包装体。
  8. 前記開口部は、前記開口可能部に生じるせん断応力によって形成される、請求項1から7のいずれか1項に記載の包装体。
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