JP2014050895A - インクジェット記録が可能な研磨紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】
精密研磨が可能な研磨適性に加えて、インクジェット印字性能を有する研磨紙を提供すること。
【解決手段】
木材繊維を主体とした支持体の少なくとも一方の面に、無機粒子と接着剤とを含有する塗工液を塗布することにより設けた研磨層を有し、該無機粒子の平均粒子径が10μm以上であり、該無機粒子が合成非晶質シリカを含み、研磨層表面の平滑度が10秒以下であることを特徴とするインクジェット記録が可能な研磨紙。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録が可能な研磨紙に関する。
研磨紙は、一般に紙主体の支持体および研磨剤と接着剤を含む研磨層を有する。一般的な研磨紙の製造方法は、原紙の表面に、まず接着剤を塗布し、原紙と研磨材との間に静電圧をかけ、研磨材を接着剤層にめり込ませる。その後、接着剤を硬化させ、その上からさらに接着剤を塗布し、硬化させることで製造されている。かなり、工程が多いが、この工程を、一般的な原紙の抄紙工程上にて代替させられれば、かなりの工数省力化が達成できる。これにより、生産コストのダウンと作業時間の短縮化も達成できる。
研磨紙の一例としては、例えば、特許文献1〜4に記載された爪磨きシートがあげられる。これらのシートにおいては、一定の粒子径を有する無機粒子等などの研磨剤の他に、艶出し等の機能を持たせるために機能剤を含有する。これらのシートは、離解性に乏しく再生利用可能な回収原料としての価値もほとんどなく、さらに、研磨の機能を有するものの、紙としての機能、例えば、インクジェット印字性能を有さない。
特許第3749530号 特許第3768204号 特許第3785158号 特許第3910927号
本発明は、精密研磨が可能な研磨適性に加えて、インクジェット印字性能を有する研磨紙を提供することを目的とする。さらに、従来の研磨紙の製造であったような複数の工程を簡素化し製造できる研磨紙を提供することを目的とする。
本発明のインクジェット記録が可能な研磨紙は、木材繊維を主体とした支持体の少なくとも一方の面に、無機粒子と接着剤とを含有する塗工液を塗布することにより設けた研磨層を有し、該無機粒子の平均粒子径が10μm以上であり、該無機粒子が合成非晶質シリカを含み、研磨層表面の平滑度が10秒以下とする。このような構成とすることで、精密研磨の特性と、インクジェット記録適性を兼備したシートを得ることができる。
本発明においては、前記研磨層中の無機粒子と接着剤の含有割合が、固形分重量比で、無機粒子:接着剤=100:50〜100:75であってもよい。このような構成とすることで、精密研磨の特性と、インクジェット記録適性を維持しながら、研磨層の強度を向上させることができる。
本発明においては、前記接着剤がポリビニルアルコール系樹脂及び/又は酢酸ビニル系樹脂であってもよい。このような構成とすることで、インクジェット記録適性を更に向上させることができる。
本発明においては、前記研磨層の塗工量が絶乾固形重量で7〜15g/mであってもよい。このような構成とすることで、精密研磨の特性と、インクジェット記録適性を更に向上させることができる。
本発明においては、前記研磨層が、平坦化処理のなされていない研磨層であってもよい。このような構成とすることで、精密研磨の特性を更に向上させることができる。
本発明においては、前記無機粒子が、合成非晶質シリカと正電荷に帯電した化合物との凝集体を含んでもよい。このような構成とすることで精密研磨の特性を更に向上させることができる。さらに、本発明においては、前記塗工液が、攪拌することにより空気を内包させた塗工液であってもよい。このような構成とすることで精密研磨の特性と、インクジェット記録適性を更に向上させることができる。
本発明のインクジェット記録が可能な研磨紙は、従来の研磨シートには無い精密研磨性を有し、研磨層表面の強度も実用上問題無い水準にあるため、繰り返し使用に十分耐えるものである。さらに、本発明の研磨紙は、研磨層表面がインクジェットインク吸収性に優れているため、インクジェット印字の使用にも耐える。研磨紙の研磨層にインクジェット記録を行うことで、意匠性に優れる研磨シートを提供することが可能になる。さらに、本発明であれば、一般的な抄紙工程を使用することができ、より簡便に研磨紙を製造することができる。また、本発明の研磨紙であれば、再生利用可能な回収原料としての価値も有する。
本発明の支持体に使用される木材繊維としては、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等の化学パルプ、グランドパルプ、脱墨古紙パルプ等の古紙パルプ等の木材パルプを含む。フレッシュな晒パルプの場合は、環境を考慮し、ECFパルプかTCFパルプが望ましい。また、必要に応じて従来公知の填料、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留まり向上剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種類以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機にて紙匹を形成し、その後乾燥させた後で得ることができる。パルプのフリーネス(CSF)は250〜600ccに調整することが好ましい。本発明においては、例えば、全パルプ中、広葉樹晒硫酸塩パルプ(L−BKP)を70質量%以上、例えば、75〜100質量%含むことができる。特に、インクジェットインク吸収性に優れた支持体を使用することが望ましい。
支持体の表面には、サイズ性や表面強度を付与するなどを目的に、サイズプレス、ゲートロール、サイザーなどの装置を用いて、表面紙力増強剤、表面サイズ剤を塗布してもよい。表面サイズ剤としては、アクリル系、ロジン系、ASA、AKDなど一般的なサイズ剤を用いることができる。表面紙力増強剤としては、澱粉、ポリアクリルアマイド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなど一般的な表面紙力増強剤を用いることができる。
研磨性能とインクジェット記録性能とを付与させるために原紙上には無機粒子と接着剤とを含有する塗工液を塗布して研磨層を設けるが、そこで使用される無機粒子としては、シリカ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、ハイドロキシアパタイト等が挙げられる。しかしながら、インクジェット印字適性を付与させるためには、多孔質構造を有する合成非晶質シリカの使用が必須である。
前記無機粒子は、研磨層に研磨性能を付与させるために平均粒子径が10μm以上の無機粒子を用いる。これよりも平均粒子径が小さな無機粒子を用いると、研磨に時間がかかり、満足するような研磨性能が得られない。また、インクジェット記録適性を考えると、平均粒子径が20μm以下となる無機粒子の使用が望ましい。研磨層に含まれる無機粒子の平均粒子径が20μmを超えると、インク吸収性が劣るようになることと、塗工層表面の平滑性が著しく低くなり、インクジェット記録による印字品質が満足できないおそれがある。従って、精密研磨性能とインクジェット印字性能の共用を考えた場合、研磨層に含まれる無機粒子の平均粒子径は10〜20μmが好ましく、さらに10〜16μmであることが好ましい。さらに、インクジェット印字適性付与に関しては、インク吸収性を考えた場合、前記無機粒子が多孔質体であることが好ましい。
本発明においては、研磨層とする塗工液に接着剤を用いる。ここで用いる接着剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ヒドロキシエチルセルロースやカルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、SBRラテックス、NBRラテックス、アクリルラテックスやクロロプレンラテックス等の各種ラテックス、ウレタン樹脂などを例示することができる。これら接着剤の中でも、インクジェット印字適性を付与させるために、インク吸収性に優れるポリビニルアルコール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂の使用が望ましい。ポリビニルアルコール系樹脂としては、部分鹸化型ポリビニルアルコール、完全鹸化型ポリビニルアルコール、シラノール変性など各種変性ポリビニルアルコールを用いることができる。酢酸ビニル系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン酢酸ビニルを用いることができる。
本発明においては、研磨層の平滑度を10秒以下とする。好ましくは7秒以下であり、更に好ましくは5秒以下である。研磨層の平滑度が10秒を超えると、研磨層表面の凹凸が少ないこととなり、研磨性能に劣る。尚、インクジェット記録適性を考慮すると、研磨層の平滑度は2秒以上とすることが好ましい。尚、ここで平滑度とは、JIS P 8119:1998「紙及び板紙−ベック平滑度試験器による平滑度試験方法」に準拠して測定した値をいう。
本発明においては、研磨層中の無機粒子と接着剤の含有割合については特に限定するものではないが、例えば、固形分重量比で、無機粒子:接着剤=100:30〜100:90とすることができる。さらに、固形分重量比で、無機粒子:接着剤=100:50〜100:75とすることが好ましい。研磨性能とインクジェット記録適性を維持しながら研磨層の強度に優れる研磨紙とすることができる。接着剤の割合が100:75よりも大きくなると、研磨層がインクジェットインクを十分に吸収しきれず、インクジェット記録適性を損なうおそれがある。逆に接着剤の割合が100:50よりも小さくなると、研磨層から無機粒子の脱落が起こりやすくなり、研磨性能を損なうおそれがある。
本発明において、研磨層とする塗工液中に含有させる無機粒子については、無機顔料を水系にて凝集させたものであってもよい。ここで、無機顔料を凝集させる方法としては、一例として、凝集体としてカチオン性を有する水溶性高分子を無機顔料の水系懸濁液に投入する方法がある。本発明においては、前記無機粒子として合成非晶質シリカを用いるが、これを例とすると、合成非晶質シリカ粒子の表面は負電荷に帯電しているため、カチオン性の正電荷が起因して、シリカ粒子の凝集が生じる。この粒子の凝集体は比較的大きな塊を有するため、塗工層を塗設した場合に大きな凹凸を形成させるため、研磨性能が付与されることになる。ここで、無機顔料を凝集させるための凝集体としては、特に制限するものではないが、正電荷に帯電した化合物が好ましく、例えば、合成非晶質シリカを凝集させる場合には硫酸アルミニウムが好適である。
また、本発明においては、研磨層とする塗工液については、攪拌して空気を内包させることが好ましい。塗工液に空気を内包させることにより、研磨層表面に凹凸を形成することが可能となる。研磨層表面の凹凸の程度を大きくすることで、研磨性能を向上させることができる。これは、空気の泡の存在が研磨層表面を非平滑にする効果と、この空気の存在により、無機顔料の合一作用(気泡の周りに物質が接近し合って、結果的に偽凝集体を形成する)によるものと推測される。
本発明の研磨層に用いる塗工液には、着色顔料の他、必要に応じて着色染料、分散剤、消泡剤、粘度調整剤、架橋剤、離型剤、防腐剤、柔軟剤、ワックス、導電防止剤、帯電防止剤、香料、脱臭剤、防炎剤、忌避剤、防錆剤等の適宜使用できる。ここで、上記の無機顔料の凝集を生じさせる薬剤として、正電荷に帯電しているカチオン性の水溶性高分子や、各種金属イオン等を適用することができる。
研磨層を設ける為の塗工液に関しては、公知一般の塗工機、例えば、ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、ロッドコータ等が使用できる。
研磨層の乾燥塗工量は7〜15g/mが好ましい。7g/mに満たないと研磨層が、支持体表面を完全に覆うことが難しい。そのため、研磨性能が場所によってばらつくおそれがある。また、インク吸収性が確保できず、インクジェット印字適性が劣るおそれがある。また、乾燥塗工量が15g/mを超えると、研磨層と支持体間の接着強度が実用に耐えられなくなるおそれがある。後工程で、例えば、研磨紙の断裁等で、研磨層の脱落による工程作業の非効率化を生じさせることにもなりかねない。
本発明の研磨層は、原紙に塗工液を塗布して設けた後、カレンダー処理などの平坦化処理を行ってもよいが、研磨層表面の凹凸を完全に潰してしまうと研磨性能を損なうこととなるので、研磨層表面の凹凸が残る程度に処理する必要がある。好ましくは平坦化処理を行わないことである。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、実施例中の部及び%は特に断らない限り、それぞれ質量部、質量%を示す。
<実施例1>
<原紙の作成>
LBKP100部(カナディアンスタンダードフリーネス:CSF=500ml)のパルプスラリーを長網式抄紙機で抄紙し、坪量180g/mの原紙を得た。
<研磨層用の塗工液の調製>
平均粒子径16μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP616、グレースデビソン社製)100部を水中に分散した水系懸濁液に、硫酸アルミニウム10部とポリビニルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ社製)50部とを順次添加し、十分に攪拌を行って固形分濃度で15%の塗工液を得た。この撹拌では、空気の巻き込みが無いような比較的緩やかな回転速度で行った。ここで、硫酸アルミニウムを投入した際に、撹拌中に懸濁液の増粘(合成非晶質シリカの凝集)を目視にて確認してから、ポリビニルアルコールの添加を行うことにした。
<研磨層の形成>
原紙の一方の面に上記で得られた塗工液を乾燥塗工量が10g/mとなるように、エアナイフコーターで塗工し、エアードライヤーで熱風乾燥し、目的とする研磨紙を得た。
<実施例2>
実施例1において、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ社製)の部数を70部に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例3>
実施例1において、研磨層とする塗工液の塗工量を7g/mに変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例4>
実施例1において、研磨層とする塗工液の塗工量を15g/mに変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例5>
実施例1において、平均粒子径16μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP616、グレースデビソン社製)を、平均粒子径12μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP612、グレースデビソン社製)に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例6>
実施例1において、研磨層となる塗工液の調製を行うに際し、硫酸アルミニウムを投入せず、得られた塗工液を強撹拌し、空気を巻き込み入れるようにすることで、液中に無数の気泡を内包させた以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。ここで調整した塗工液は、静置状況下で、無数の気泡が液中に有ることが確認できた。
<実施例7>
実施例1において、研磨層となる塗工液の調整を行うに際し、硫酸アルミニウムを投入しなかった以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例8>
実施例1において、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ社製)の部数を40部に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例9>
実施例1において、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ社製)の部数を80部に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例10>
実施例1において、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ社製)50部を合成ラテックス(商品名:E1794、旭化成ケミカル社製)50部に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例11>
実施例1において、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ社製)50部をウレタン樹脂(商品名:パスコールJK−831N、明成化学社製)50部に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例12>
実施例1において、研磨層とする塗工液の塗工量を5g/mに変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例13>
実施例1において、研磨層とする塗工液の塗工量を16g/mに変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例14>
実施例1において、平均粒子径16μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP616、グレースデビソン社製)を、平均粒子径10μmの合成非晶質シリカ(商品名:サンスフェアNP100、AGCエスアイテック社製)に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例15>
実施例1において、平均粒子径16μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP616、グレースデビソン社製)を、平均粒子径20μmの合成非晶質シリカ(商品名:サンスフェアNP200、AGCエスアイテック社製)に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<実施例16>
実施例1において、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ社製)をポリエチレン酢酸ビニル樹脂(商品名:ポリゾール EVA AD 50、昭和高分子社製)に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<比較例1>
実施例1において、平均粒子径16μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP616、グレースデビソン社製)を、平均粒子径9μmの合成非晶質シリカ(商品名:P409、グレースデビソン社製)に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<比較例2>
実施例1において、平均粒子径16μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP616、グレースデビソン社製)を、平均粒子径5μmの合成非晶質シリカ(商品名:ED5、グレースデビソン社製)に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<比較例3>
実施例1において、平均粒子径16μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP616、グレースデビソン社製)を、平均粒子径5μmのアルミナ(商品名:A31、日本軽金属社製)に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<比較例4>
実施例1において、平均粒子径16μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP616、グレースデビソン社製)を、平均粒子径が2μm以下であるクレー(ケイミングロス、ケイミン社製)に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
<比較例5>
実施例1において、平均粒子径16μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP616、グレースデビソン社製)を、長径1.5〜2.5μm、短径0.1〜0.3μmである炭酸カルシウム(タマパールTP123CS、奥多摩工業社製)に変更した以外は実施例1と同様にして目的とする研磨紙を得た。
各実施例及び比較例で得られた研磨紙の評価結果を表1に示す。各評価は以下に示す方法にて行った。
<平滑度>
JIS P 8119:1998で規定する「紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法」に従って測定した。
<研磨適性>
研磨紙の研磨層で爪を擦り、擦った後の状態を目視観察し、以下の3段階で評価した。
評価基準:
○ − 研磨されており、研磨面のざらつきも無く実用上の問題なし。
△ − やや研磨されにくく、研磨面のざらつきが残るが実用上の問題なし。
× − ほとんど研磨されず実用上問題あり。
<インクジェット印字適性>
インクジェットプリンターとしてEPSON社製 EP−801Aを選び、ベタ、細線を研磨紙の研磨層表面に印字した。印字部の滲みや発色性を目視にて相対的に、以下の3段階でインクジェット印字適性(IJ適性)を評価した。
○ − インク滲みが少なく、発色性もよく、実用上の問題なし。
△ − インク滲み、発色性が若干劣るものの実用上の問題なし。
× − インク滲み、発色性に劣り実用上問題あり。
<インクジェット印字耐水性>
インクジェットプリンターとしてEPSON社製 EP−801Aを選び、ベタ、細線を研磨紙の研磨層表面に印字した。印字部に水滴を滴下し、常温乾燥後に、インクの滲み出しを目視にて相対的に以下の3段階でインクジェット印字耐水性(IJ耐水)を評価した。
○ − インク滲み出しが少なく、実用上の問題なし。
△ − インク滲み出しがややあるが、実用上の問題なし。
× − インク滲みだしが目立ち、実用上問題あり。
Figure 2014050895
上記結果より明らかなように、各実施例で得られた研磨紙は、良好な研磨適性とインクジェット印字適性・印字耐水性を有していた。

Claims (7)

  1. 木材繊維を主体とした支持体の少なくとも一方の面に、無機粒子と接着剤とを含有する塗工液を塗布することにより設けた研磨層を有し、
    該無機粒子の平均粒子径が10μm以上であり、
    該無機粒子が合成非晶質シリカを含み、
    研磨層表面の平滑度が10秒以下であることを特徴とするインクジェット記録が可能な研磨紙。
  2. 研磨層中の無機粒子と接着剤の含有割合が、固形分重量比で、無機粒子:接着剤=100:50〜100:75であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録が可能な研磨紙。
  3. 接着剤がポリビニルアルコール系樹脂及び/又は酢酸ビニル系樹脂であることを特徴とする請求項1又2に記載のインクジェット記録が可能な研磨紙。
  4. 研磨層の塗工量が絶乾固形重量で7〜15g/mであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載のインクジェット記録が可能な研磨紙。
  5. 前記研磨層が、平坦化処理のなされていない研磨層であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載のインクジェット記録が可能な研磨紙。
  6. 前記無機粒子が、無機顔料と正電荷に帯電した化合物との凝集体を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載のインクジェット記録が可能な研磨紙。
  7. 前記塗工液が、攪拌することにより空気を内包させた塗工液であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載のインクジェット記録が可能な研磨紙。
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