JP2014048273A - 気象レーダ装置、フェーズドアレイレーダ装置、観測シーケンス作成方法 - Google Patents

気象レーダ装置、フェーズドアレイレーダ装置、観測シーケンス作成方法 Download PDF

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Abstract


【課題】積乱雲の中心部を高密度かつ高精度に観測することが可能な気象レーダ装置を提供する。
【解決手段】気象レーダ装置は、2重偏波レーダ装置と、フェーズドアレイレーダ装置とを具備する。2重偏波レーダ装置は、第1及び第2の反射パルスに基づいて第1の降水強度データを算出する。フェーズドアレイレーダ装置は、状況判定部及び合成部を備える。フェーズドアレイレーダ装置は、第3の反射パルスに基づいて第2の降水強度データを算出する。状況判定部は、第2の降水強度データと、予め設定された閾値とを比較し、第2の降水強度データに前記閾値を超えるデータが含まれる場合、閾値を超えるデータに対応する領域の観測に、領域外の観測の少なくともいずれかを割り当てるように、2重偏波レーダ装置の観測シーケンスを作成する。合成部は、第2の降水強度データに、観測シーケンスに従って取得された第1の降水強度データを合成させる。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、雨や雲などの気象現象を三次元で観測する気象レーダ装置と、この気象レーダ装置で用いられるフェーズドアレイレーダ装置及び観測シーケンス作成方法とに関する。
2重偏波レーダは、水平偏波と垂直偏波のパルス信号を、パラボラアンテナにより形成されるペンシルビームと呼ばれる細いビームにより交互に送信する。2重偏波レーダは、観測シーケンスに従い、アンテナを水平方向に360度回転させ、1平面の観測データを取得する。観測シーケンスとは、全方位における領域のうち、2重偏波レーダ装置によりいずれの領域を観測するかを予め設定したものである。2重偏波レーダは、1平面の観測データを取得した後、アンテナ仰角を上げて次の1平面を取得することを繰り返し、三次元の降水データを収集する。2重偏波レーダでは、降水粒子の粒径分布と落下速度とを求めて降水強度を算出するため、単偏波のパルス信号を用いる気象レーダ装置よりも精度の高い観測が可能である。
ところで、対象降雨の空間分布は、現象毎に異なり、かつ、時々刻々と変化する。積乱雲に伴う、マイクロバースト、シアライン、局地的集中豪雨及び発雷の被害を最小に食い止めるためには、積乱雲の鉛直方向への成長度合いを見ることが有効である。しかしながら、上記の2重偏波レーダでは、予め設定された観測シーケンスに従ってアンテナを走査するため、予め設定された仰角における積乱雲の状況しか観測できず、積乱雲の中心部分を高密度に観測することができない。このため、積乱雲の鉛直方向への成長度合いの推定に誤差を生むおそれがある。
一方、フェーズドアレイアンテナを用いた気象レーダ装置では、2重偏波レーダよりも広いビームを形成することが可能であるため、2重偏波レーダよりも高速に三次元の降水データを取得することが可能であり、かつ、2重偏波レーダよりも広い範囲で積乱雲の状況を観測することが可能である。しかしながら、この種の気象レーダ装置は、単偏波のパルス信号を用いるため、2重偏波レーダのように高精度での観測をすることができない。
吉田 孝 監修、「改訂 レーダ技術」、社団法人電子情報通信学会、平成8年10月1日、初版、"第9章 気象レーダ"、P238−253
以上のように、従来の2重偏波レーダでは、観測シーケンスに則った範囲ならば高精度に観測することは可能であるが、時々刻々と変化する積乱雲の中心部を高密度に観測することはできない。また、フェーズドアレイアンテナを用いた気象レーダ装置では、高速に広い範囲の積乱雲の状況を観測することは可能であるが、積乱雲の状況を高精度に観測することはできない。
そこで、目的は、観測シーケンスに従って観測を行う場合であっても、積乱雲の中心部を高密度かつ高精度に観測することが可能な気象レーダ装置と、この気象レーダ装置で用いられるフェーズドアレイレーダ装置及び観測シーケンス作成方法とを提供することにある。
実施形態によれば、気象レーダ装置は、偏波の方向が互いに異なる第1及び第2のレーダパルスを、観測シーケンスに従った方向へ放射し、前記第1及び第2のレーダパルスが反射された第1及び第2の反射パルスを受信する2重偏波レーダ装置と、第3のレーダパルスを放射し、前記第3のレーダパルスが反射された第3の反射パルスを受信するフェーズドアレイレーダ装置とを具備する。前記2重偏波レーダ装置は、第1の信号処理装置及び第1のデータ変換装置を備える。第1の信号処理装置は、前記第1の反射パルスに基づいて第1の受信強度を算出し、前記第2の反射パルスに基づいて第2の受信強度を算出する。第1のデータ変換装置は、前記第1及び第2の受信強度に基づいて第1の降水強度データを算出する。前記フェーズドアレイレーダ装置は、第2の信号処理装置、第2のデータ変換装置、状況判定部及び合成部を備える。第2の信号処理装置は、前記第3の反射パルスに基づいて第3の受信強度を算出する。第2のデータ変換装置は、前記第3の受信強度を第2の降水強度データに変換する。状況判定部は、前記第2の降水強度データと、予め設定された閾値とを比較し、前記第2の降水強度データに前記閾値を超えるデータが含まれる場合、前記閾値を超えるデータに対応する領域の観測に、前記領域外の観測の少なくともいずれかを割り当てるように、前記2重偏波レーダ装置の観測シーケンスを作成する。合成部は、前記第2の降水強度データに、前記観測シーケンスに従って取得された第1の降水強度データを合成させる。
第1の実施形態に係る気象レーダ装置の構成を示す図である。 図1に示す気象レーダ装置の機能構成を示すブロック図である。 図2に示す気象レーダ装置が合成降水強度データを取得する際の動作を示すシーケンス図である。 図2に示す気象レーダ装置により積乱雲を観測した際の図である。 図2に示す気象レーダ装置により積乱雲を観測した際の図である。 第2の実施形態に係る気象レーダ装置の機能構成を示すブロック図である。 図6に示す気象レーダ装置が合成降水強度データを取得する際の動作を示すシーケンス図である。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る気象レーダ装置の構成を示す模式図である。また、図2は、図1に示す気象レーダ装置の機能構成を示すブロック図である。図2に示す気象レーダ装置は、2重偏波レーダ装置10と、フェーズドアレイレーダ装置20とを具備する。
2重偏波レーダ装置10は、空中線装置11、信号処理装置12及びデータ変換装置13を備える。
空中線装置11は、パラボラアンテナ111、送受信装置112及び動作制御部113を備える。
送受信装置112は、信号処理装置12からアナログ形式の送信IF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号が供給されると、供給された送信IF信号をRF(Radio Frequency:無線周波数)帯の送信RF信号へアップコンバートする。送受信装置112は、送信RF信号の送信電力を増幅し、偏波の方向を水平及び垂直に切り替えながら、送信RF信号を、水平偏波の第1のパルス信号、又は、垂直偏波の第2のパルス信号に変調し、第1又は第2のパルス信号をパラボラアンテナ111から空中へ放射する。パラボラアンテナ111からは鋭い指向性を持つペンシルビームが形成され、第1及び第2のパルス信号が、例えば交互に放射される。
放射された第1及び第2のパルス信号は、観測対象によって反射され、第1及び第2の反射パルスとしてパラボラアンテナ111により捕捉される。本実施形態において観測対象は、所定の有効反射面積内に存在する降雨粒子である。
送受信装置112は、パラボラアンテナ111により水平偏波の第1のパルス信号に由来する第1の反射パルスを受信し、受信した第1の反射パルスを増幅する。送受信装置112は、増幅した第1の反射パルスをIF帯にダウンコンバートした後、信号処理装置12へ出力する。また、送受信装置112は、パラボラアンテナ111により垂直偏波の第2のパルス信号に由来する第2の反射パルスを受信し、受信した第2の反射パルスを増幅する。送受信装置112は、増幅した第2の反射パルスをIF帯にダウンコンバートした後、信号処理装置12へ出力する。
動作制御部113は、フェーズドアレイレーダ装置20で作成される観測シーケンスにより指定される仰角及び方位角へパラボラアンテナ111が指向されるように、パラボラアンテナ111の駆動モータを制御する。例えば、動作制御部113は、観測シーケンスにより指定される仰角方向へペンシルビームを指向させ、およそ30秒でその仰角方向における360度の方位角方向へペンシルビームを回転させる。
信号処理装置12は、供給されるデジタル制御信号に応じてアナログ形式の送信IF信号を作成し、作成した送信IF信号を送受信装置112へ出力する。
また、信号処理装置12は、送受信装置112で受信処理が施された第1の反射パルスに対して、IQ検波、アナログ−デジタル変換及びパルス圧縮を行う。信号処理装置12は、パルス圧縮された第1の反射パルスに基づき、水平偏波の第1の送信パルスに由来する第1の受信強度を算出する。信号処理装置12は、IQ検波された第1の反射パルスの位相変化量から第1のドップラー速度及び第1の速度幅を算出する。信号処理装置12は、算出した第1の受信強度、第1のドップラー速度及び第1の速度幅をデータ変換装置13へ出力する。
また、信号処理装置12は、送受信装置112から供給される第2の反射パルスに対して、IQ検波、アナログ−デジタル変換及びパルス圧縮を行う。信号処理装置12は、パルス圧縮された第2の反射パルスに基づき、垂直偏波の第2の送信パルスに由来する第2の受信強度を算出する。信号処理装置12は、算出した第2の受信強度をデータ変換装置13へ出力する。なお、ここでは、信号処理装置12が、第1の反射パルスに基づいて第1のドップラー速度及び第1の速度幅を算出する例を説明したが、信号処理装置12は、第2の反射パルスに基づいて第1のドップラー速度及び第1の速度幅を算出するようにしても構わない。
データ変換装置13は、信号処理装置12で算出された第1の受信強度に基づいて第1の反射因子を算出し、第2の受信強度に基づいて第2の反射因子を算出する。データ変換装置13は、算出した第1及び第2の反射因子から反射因子差を算出し、算出した反射因子差に基づいて第1の降水強度データを算出する。また、データ変換装置13は、算出した反射因子差に基づいて降水粒子の分布データを算出する。また、データ変換装置13は、信号処理装置12で算出された第1のドップラー速度及び第1の速度幅に基づいて、第1の風向・風速データを算出する。データ変換装置13は、算出した第1の降水強度データ、降水粒子の分布データ及び第1の風向・風速データをフェーズドアレイレーダ装置20へ出力する。
フェーズドアレイレーダ装置20は、空中線装置21、信号処理装置22、データ変換装置23、合成部24、状況判定部25及びレーダ制御部26を備える。
空中線装置21は、アンテナユニット211及び送受信装置212を備える。
送受信装置212は、信号処理部22から供給される送信トリガに従い、所定の変調方式に基づいて変調された、デジタル形式の変調信号を作成する。送受信装置212は、デジタル形式の変調信号をアナログ形式かつIF帯の送信IF信号へデジタル−アナログ変換する。送受信装置212は、送信IF信号の周波数をRF帯へアップコンバートし、第3のパルス信号とする。送受信装置212は、作成した第3のパルス信号をアンテナユニット211へ出力する。
アンテナユニット211は、移相器、増幅器、及び、複数のアンテナ素子からなるフェーズドアレイアンテナを備える。アンテナユニット211は、ファン形状の送信ビームが形成されるように、フェーズドアレイアンテナに配置される複数のアンテナ素子毎に、第3のパルス信号の移相を移相器により操作する。アンテナユニット211は、移相を操作した第3のパルス信号を、増幅器により増幅し、フェーズドアレイアンテナに配置される複数のアンテナ素子から放射する。
放射された第3のパルス信号は、観測対象によって反射され、第3の反射パルスとしてアンテナユニット211のフェーズドアレイアンテナにより捕捉される。
アンテナユニット211は、第3の反射パルスを増幅器により増幅し、増幅した第3の反射パルスを送受信装置212へ出力する。
送受信装置212は、アンテナユニット211から供給される第3の反射パルスをIF帯にダウンコンバートした後、アナログ−デジタル変換し、デジタル形式の第3の反射パルスを信号処理装置22へ出力する。
信号処理装置22は、第3のパルス信号を放射するタイミングを指示する送信トリガを空中線装置21へ出力する。
また、信号処理装置22は、送受信装置212で受信処理が施された第3の反射パルスに対して、IQ検波、受信ビームのビーム形成及びパルス圧縮を行う。信号処理装置22は、パルス圧縮された第3の反射パルスに基づき、第3の受信強度を算出する。信号処理装置22は、IQ検波された第3の反射パルスの位相変化量から第2のドップラー速度及び第2の速度幅を算出する。信号処理装置22は、算出した第3の受信強度、第2のドップラー速度及び第2の速度幅をデータ変換装置23へ出力する。
データ変換装置23は、信号処理装置22で算出された第3の受信強度をレーダ方程式に基づいて第2の降水強度データに変換する。また、データ変換装置23は、信号処理装置22で算出された第2のドップラー速度及び第2の速度幅に基づいて、第2の風向・風速データを算出する。データ変換装置23は、算出した第2の降水強度データを合成部24及び状況判定部25へ出力する。
合成部24は、データ変換装置23から供給される第2の降水強度データに、2重偏波レーダ装置10から供給される第1の降水強度データ及び降水粒子の分布データを合成する。また、合成部24は、データ変換装置23から供給される第2の風向・風速データに、2重偏波レーダ装置10から供給される第1の風向・風速データを合成する。合成部24は、第1及び第2の降水強度データと、降水粒子の分布データとを合成した合成降水強度データと、第1及び第2の風向・風速データを合成した合成風向・風速データとをLCD等の表示装置(図示せず)へ出力する。
状況判定部25は、データ変換装置23から供給される第2の降水強度データと、予め設定された閾値とを比較し、第2の降水強度データのうち、閾値を超えるデータがあるか否かを判断する。状況判定部25は、第2の降水強度データのうち、閾値を超えるデータに対応する領域、すなわち、積乱雲の中心部であると想定される領域を高密度に観測するように、観測シーケンスを作成する。
例えば、状況判定部25は、積乱雲の中心部であると想定される領域を含む水平方向の平面の観測回数を増やし、その他の領域を含む水平方向の平面への観測回数を減らすように、観測シーケンスを作成する。
また、状況判定部25は、積乱雲の中心部であると想定される領域が高さ方向に複数点あるか、積乱雲の幅が予め設定した幅よりも狭いか、又は、積乱雲の高さが予め設定した高さよりも高いか否かを判断する。積乱雲の中心部であると想定される領域が高さ方向に複数点あり、積乱雲の幅が予め設定した幅よりも狭く、又は、積乱雲の高さが予め設定した高さよりも高い場合、状況判定部25は、積乱雲の中心部であると想定される領域を含む垂直方向の平面を高密度に観測するように観測シーケンスを作成する。なお、状況判定部25は、積乱雲の中心部であると想定される領域が高さ方向に複数点あるか、積乱雲の幅が予め設定した幅よりも狭いか、又は、積乱雲の高さが予め設定した高さよりも高いか、との条件の全てを満たした場合に、垂直方向の観測を行うように観測シーケンスを作成しても構わないし、これらの条件のうち少なくともいずれかを満たした場合に、垂直方向の観測を行うように観測シーケンスを作成するようにしても構わない。
また、状況判定部25は、第2の降水強度データで強い降水強度のデータが狭い領域に存在する、つまり、局所的に強い積乱雲が存在するような場合には、強度の高い所定の範囲の領域を指定し、その範囲の領域のみを観測するセクタスキャンを行うように観測シーケンスを作成するようにしても良い。
レーダ制御部26は、状況判定部25で作成された観測シーケンスを実現するように、2重偏波レーダ装置10におけるパラボラアンテナ111の仰角及び方位角を指定し、指定した仰角及び方位角を2重偏波レーダ装置10の動作制御部113へ出力する。
以上のように構成された気象レーダ装置が合成降水強度データを取得する際の動作を説明する。図3は、第1の実施形態に係る気象レーダ装置が合成降水強度データを取得する際の、2重偏波レーダ装置10とフェーズドアレイレーダ装置20との動作の例を示すシーケンス図である。なお、図3では、フェーズドアレイレーダ装置20は、およそ30秒で全領域における対象降雨の空間分布を観測可能であるとし、2重偏波レーダ装置10は、およそ30秒で1平面における対象降雨の空間分布を観測可能であるとする。また、第1の実施形態では、状況判定部25により、5分毎に観測シーケンスが作成されるものとする。
フェーズドアレイレーダ装置20は、30秒毎に周囲の全領域における対象降雨の空間分布を観測する。データ変換装置23は、観測結果に基づき、第2の降水強度データと第2の風向・風速データとを算出する(シーケンスS31)。
状況判定部25は、第2の降水強度データのうち、閾値を超えるデータがあるか否か、及び、積乱雲の中心部であると想定される領域が高さ方向に複数点あるか否かを判断する。状況判定部25は、判断結果を参照し、閾値を超えるデータに対応する領域を高密度に観測するように、2重偏波レーダ装置10が観測する9個の平面を設定する(シーケンスS32)。ここで、9個の平面とは、観測シーケンスの残りの4分30秒の間で2重偏波レーダ装置10が観測可能な平面数である。例えば、閾値を超えるデータが少なくとも1つ存在する場合、状況判定部25は、閾値を超えるデータに対応する領域では、6個の仰角における各水平面での観測を行い、対応する領域外では、3個の仰角における各水平面での観測を行うように観測シーケンスを設定する。また、閾値を超えるデータが高さ方向に複数点存在する場合、状況判定部25は、閾値を超えるデータに対応する領域では、7個の方位角における各垂直面での観測を行い、対応する領域外では、2個の方位角における各垂直面での観測を行うように観測シーケンスを設定する。レーダ制御部26は、状況判定部25で作成された観測シーケンスを実現するための仰角及び方位角を、2重偏波レーダ装置10へ出力する。
2重偏波レーダ装置10は、フェーズドアレイレーダ装置20により作成された観測シーケンスにより指定される仰角及び方位角に従い、9個の平面における対象降雨の空間分布を観測し、第1の降水強度データ、降水粒子の分布データ及び第1の風向・風速データを算出する(シーケンスS33〜S311)。2重偏波レーダ装置10は、観測シーケンスで規定されている9回の観測が終了すると、算出した第1の降水強度データ、降水粒子の分布データ及び第1の風向・風速データをフェーズドアレイレーダ装置20へ出力する。
フェーズドアレイレーダ装置20の合成部24は、2重偏波レーダ装置10から供給される第1の降水強度データ、降水粒子の分布データ及び第1の風向・風速データを受信すると、10回目、つまり、5分間の観測シーケンスにおける最後の観測で得られた第2の降水強度データに、受信した第1の降水強度データ及び降水粒子の分布データを合成し、合成降水強度データを作成する。また、合成部24は、10回目の観測で得られた第2の風向・風速データに受信した第1の風向・風速データを合成し、合成風向・風速データを作成する(シーケンスS312)。
以上のように、第1の実施形態では、フェーズドアレイレーダ装置20と、2重偏波レーダ装置10とを、図1に示すように組み合わせる。フェーズドアレイレーダ装置20は、対象降雨の空間分布を短時間で把握し、所定の強度以上の雲が存在する領域を詳細に観測するように、2重偏波レーダ装置10の観測シーケンスを作成する。2重偏波レーダ装置10は、作成された観測シーケンスに従い、所定の強度以上の雲が存在する領域を高密度に観測する。これにより、気象レーダ装置は、2重偏波レーダ装置10の観測シーケンスを対象降雨の空間分布の変化に合わせて動的に変更することが可能となる。
そして、気象レーダ装置は、フェーズドアレイレーダ装置20により取得された第2の降水強度データに、2重偏波レーダ装置10により取得された高精度の第1の降水強度データ及び降水粒子の分布データを合成するようにしている。これにより、図4及び図5で示すように、短時間で降雨対象の空間分布を、降水粒子の分布も含めて高精度に把握することが可能となる。
したがって、第1の実施形態に係る気象レーダ装置によれば、観測シーケンスに従って観測を行う場合であっても、積乱雲の中心部を高密度かつ高精度に観測することができる。また、積乱雲の成長度合いの推定精度を向上させることができる。
また、第1の実施形態では、状況判定部25は、垂直平面における対象降雨の空間分布も観測可能なように、観測シーケンスを作成するようにしている。これにより、積乱雲の鉛直方向への成長度合いをより高精度に観測することが可能となる。
また、第1の実施形態では、状況判定部25は、セクタスキャンを行うように、観測シーケンスを作成するようにしている。これにより、所定の範囲における対象降雨の空間分布をより高精度に観測することが可能となる。
なお、第1の実施形態では、5分毎に観測シーケンスが作成される場合を例に説明したが、これに限定される訳ではない。観測シーケンスが作成される周期は、5分未満であっても以上であっても構わない。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る気象レーダ装置の機能構成を示すブロック図である。図6に示す気象レーダ装置は、2重偏波レーダ装置10と、フェーズドアレイレーダ装置30とを具備する。なお、図6において、図2と同様の機能を有する構成については同一の番号を付している。
フェーズドアレイレーダ装置30は、空中線装置21、信号処理装置22、データ変換装置23、合成部24、予測部31、状況判定部32及びレーダ制御部33を備える。
予測部31は、データ変換装置23から供給される第2の降水強度データと、第2の風向・風速データとに基づき、対象降雨の将来の空間分布を予測する。予測部31は、2重偏波レーダ装置10による観測のタイミングと対応した複数の予測データを作成する。例えば、2重偏波レーダ装置10が、1平面の観測を行うのに30秒かかる場合、予測部31は、30秒毎の予測データを作成する。予測部31は、作成した予測データを状況判定部32へ出力する。
状況判定部32は、データ変換装置23から供給される第2の降水強度データ及び予測データと、予め設定された閾値とを比較し、第2の降水強度データ及び予測データに、閾値を超えるデータがあるか否かを判断する。状況判定部32は、第2の降水強度データ及び予測データのうち、閾値を超えるデータに対応する領域、すなわち、積乱雲の中心部であると想定される領域を高密度に観測するように、観測シーケンスを作成する。
このとき、状況判定部32は、2重偏波レーダ装置10が対象降雨の空間分布を観測するタイミングと対応する予測データと、予め設定された閾値とを比較し、観測タイミングでの予測データに閾値を超えるデータがあるか否かを判断する。状況判定部32は、変化する空間分布を把握しつつ、閾値を超えるデータに対応する領域を高密度に観測するように観測シーケンスを作成する。
また、状況判定部32は、積乱雲の中心部であると想定される領域が高さ方向に複数点あるか、積乱雲の幅が予め設定した幅よりも狭いか、又は、積乱雲の高さが予め設定した高さよりも高いか否かを判断する。積乱雲の中心部であると想定される領域が高さ方向に複数点あり、積乱雲の幅が予め設定した幅よりも狭く、又は、積乱雲の高さが予め設定した高さよりも高い場合、状況判定部32は、積乱雲の中心部であると想定される領域を含む垂直方向の平面を高密度に観測するように観測シーケンスを作成する。なお、状況判定部32は、積乱雲の中心部であると想定される領域が高さ方向に複数点あるか、積乱雲の幅が予め設定した幅よりも狭いか、又は、積乱雲の高さが予め設定した高さよりも高いか、との条件の全てを満たした場合に、垂直方向の観測を行うように観測シーケンスを作成しても構わないし、これらの条件のうち少なくともいずれかを満たした場合に、垂直方向の観測を行うように観測シーケンスを作成するようにしても構わない。
また、状況判定部32は、第2の降水強度データで強い降水強度のデータが狭い領域に存在する、つまり、局所的に強い積乱雲が存在するような場合には、強度の高い所定の範囲の領域を指定し、その範囲の領域のみを観測するセクタスキャンを行うように観測シーケンスを作成するようにしても良い。
レーダ制御部33は、状況判定部32で作成された観測シーケンスを実現するように、2重偏波レーダ装置10におけるパラボラアンテナ111の仰角及び方位角を指定し、指定した仰角及び方位角を2重偏波レーダ装置10の動作制御部113へ出力する。
以上のように構成された気象レーダ装置が合成降水強度データを取得する際の動作を説明する。図7は、第2の実施形態に係る気象レーダ装置が合成降水強度データを取得する際の、2重偏波レーダ装置10とフェーズドアレイレーダ装置30との動作の例を示すシーケンス図である。なお、図7では、フェーズドアレイレーダ装置30は、およそ30秒で全領域における対象降雨の空間分布を観測することが可能であるとし、2重偏波レーダ装置10は、およそ30秒で1平面の対象降雨の空間分布を観測することが可能であるとする。また、第2の実施形態では、状況判定部32により、10分毎に観測シーケンスが作成されるものとする。
フェーズドアレイレーダ装置30は、30秒毎に周囲の全領域における対象降雨の空間分布を観測する。データ変換装置23は、観測結果に基づき、第2の降水強度データと第2の風向・風速データとを算出する(シーケンスS71〜S73)。
予測部31は、シーケンスS71〜S73で算出された第2の降水強度データに基づいて観測シーケンス終了まで、すなわち、8分30秒後までの30秒毎の予測データを作成する(シーケンスS74)。
状況判定部32は、シーケンスS71〜S73で算出された第2の降水強度データと、作成された予測データとを参照し、閾値を超えるデータがあるか否か、及び、積乱雲の中心部であると想定される領域が高さ方向に複数点あるか否かを判断する。状況判定部32は、判断結果を参照し、閾値を超えるデータに対応する領域を高密度に観測するように、2重偏波レーダ装置10が観測する17個の平面を設定する(シーケンスS75)。ここで、17個の平面とは、観測シーケンスの残りの8分30秒の間で2重偏波レーダ装置10が観測可能な平面数である。例えば、閾値を超えるデータが少なくとも1つ存在する場合、状況判定部32は、4回目から14回目の観測で閾値を超えるデータに対応する領域を観測するように、11個の仰角における水平面を設定し、1回目から3回目まで及び15回目から17回目までの観測で、対応する領域外を観測するように、6個の仰角における水平面を設定する。また、閾値を超えるデータが高さ方向に複数点存在する場合、状況判定部32は、3回目から15回目までの観測で閾値を超えるデータに対応する領域を観測するように、13個の方位角における垂直面を設定し、1回目から2回目まで及び16回目から17回目までの観測で、対応する領域外を観測するように、4個の方位角における垂直面を設定する。レーダ制御部26は、状況判定部32で作成された観測シーケンスを実現するための仰角及び方位角を、2重偏波レーダ装置10へ出力する。
2重偏波レーダ装置10は、フェーズドアレイレーダ装置30により作成された観測シーケンスにより指定される仰角及び方位角に従い、17個の平面における対象降雨の空間分布を観測し、第1の降水強度データ、降水粒子の分布データ及び第1の風向・風速データを算出する(シーケンスS76〜S722)。2重偏波レーダ装置10は、観測シーケンスで規定されている17回の観測が終了すると、算出した第1の降水強度データ、降水粒子の分布データ及び第1の風向・風速データをフェーズドアレイレーダ装置30へ出力する。
フェーズドアレイレーダ装置30の合成部24は、2重偏波レーダ装置10から供給される第1の降水強度データ、降水粒子の分布データ及び第1の風向・風速データを受信すると、20回目、つまり、10分間の観測シーケンスにおける最後の観測で得られた第2の降水強度データに、受信した第1の降水強度データ及び降水粒子の分布データを合成し、合成降水強度データを作成する。また、合成部24は、20回目の観測で得られた第2の風向・風速データに受信した第1の風向・風速データを合成し、合成風向・風速データを作成する(シーケンスS723)。
以上のように、第2の実施形態では、フェーズドアレイレーダ装置30は、2重偏波レーダ装置10が観測シーケンスを実施するであろう期間の対象降雨の空間分布を予測する。フェーズドアレイレーダ装置30は、この予測結果に基づき、所定の強度以上の雲が存在する領域を詳細に観測するように、2重偏波レーダ装置10の観測シーケンスを作成する。2重偏波レーダ装置10は、作成された観測シーケンスに従い、所定の強度以上の雲が存在する領域を詳細に観測する。これにより、気象レーダ装置は、2重偏波レーダ装置10の観測シーケンスを対象降雨の空間分布の変化に合わせて動的に変更することが可能となる。
そして、気象レーダ装置は、フェーズドアレイレーダ装置30により取得された第2の降水強度データに、2重偏波レーダ装置10により取得された高精度の第1の降水強度データ及び降水粒子の分布データを合成するようにしている。これにより、短時間で降雨対象の空間分布を、降水粒子の分布も含めて高精度に把握することが可能となる。
したがって、第2の実施形態に係る気性レーダ装置によれば、観測シーケンスに従って観測を行う場合であっても、積乱雲の中心部を高密度かつ高精度に観測することができる。また、積乱雲の成長度合いの推定精度を向上させることができる。
また、第2の実施形態では、状況判定部32は、垂直平面における対象降雨の空間分布も観測可能なように、観測シーケンスを作成するようにしている。これにより、積乱雲の鉛直方向への成長度合いをより高精度に観測することが可能となる。
また、第2の実施形態では、状況判定部32は、セクタスキャンを行うように、観測シーケンスを作成するようにしている。これにより、所定の範囲における対象降雨の空間分布をより高精度に観測することが可能となる。
なお、第2の実施形態では、10分毎に観測シーケンスが作成される場合を例に説明したが、これに限定される訳ではない。観測シーケンスが作成される周期は、10分未満であっても以上であっても構わない。
また、第2の実施形態では、フェーズドアレイレーダ装置30は、3回の観測結果に基づいて予測データを作成する場合を例に説明したが、これに限定される訳ではない。
(その他の実施形態)
上記第1及び第2の実施形態では、2重偏波レーダ装置10は、パラボラアンテナ111を利用する場合を例に説明した。しかしながら、リフレクタアンテナであれば、パラボラアンテナ111に限定される訳ではない。
また、上記第1及び第2の実施形態では、フェーズドアレイレーダ装置20,30は、およそ30秒で全領域における対象降雨の空間分布を観測可能であり、2重偏波レーダ装置10は、およそ30秒で1平面における対象降雨の空間分布を観測可能であるとしたが、これに限定される訳ではない。
また、上記第1及び第2の実施形態では、観測シーケンスは、水平方向の観測、垂直方向の観測及びセクタスキャンによる観測のうち、いずれか1種類の観測を実施するように作成される場合を例に説明したが、これに限定される訳ではない。例えば、水平方向の観測と、垂直方向の観測とが1つの観測シーケンス内で実施されても構わないし、水平方向の観測と、セクタスキャンによる観測とが1つの観測シーケンス内で実施されても構わない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…2重偏波レーダ装置、11,21…空中線装置、111…パラボラアンテナ、112,212…送受信装置、113…動作制御部、12,22…信号処理装置、13,23…データ変換装置、211…アンテナユニット、24…合成部、25,32…状況判定部、26,33…レーダ制御部、31…予測部

Claims (16)

  1. 偏波の方向が互いに異なる第1及び第2のレーダパルスを、観測シーケンスに従った方向へ放射し、前記第1及び第2のレーダパルスが反射された第1及び第2の反射パルスを受信する2重偏波レーダ装置と、
    第3のレーダパルスを放射し、前記第3のレーダパルスが反射された第3の反射パルスを受信するフェーズドアレイレーダ装置と、
    を具備し、
    前記2重偏波レーダ装置は、
    前記第1の反射パルスに基づいて第1の受信強度を算出し、前記第2の反射パルスに基づいて第2の受信強度を算出する第1の信号処理装置と、
    前記第1及び第2の受信強度に基づいて第1の降水強度データを算出する第1のデータ変換装置と
    を備え、
    前記フェーズドアレイレーダ装置は、
    前記第3の反射パルスに基づいて第3の受信強度を算出する第2の信号処理装置と、
    前記第3の受信強度を第2の降水強度データに変換する第2のデータ変換装置と、
    前記第2の降水強度データと、予め設定された閾値とを比較し、前記第2の降水強度データに前記閾値を超えるデータが含まれる場合、前記閾値を超えるデータに対応する領域の観測に、前記領域外の観測の少なくともいずれかを割り当てるように、前記2重偏波レーダ装置の観測シーケンスを作成する状況判定部と、
    前記第2の降水強度データに、前記観測シーケンスに従って取得された第1の降水強度データを合成させる合成部と
    を備えることを特徴とする気象レーダ装置。
  2. 前記第1の信号処理装置は、前記第1又は第2の反射パルスに基づき、第1のドップラー速度データと第1の速度幅データとをさらに算出し、
    前記第1のデータ変換装置は、前記第1のドップラー速度データと前記第1の速度幅データとに基づき、第1の風向・風速データをさらに算出し、
    前記第2の信号処理装置は、前記第3の反射パルスに基づいて第2のドップラー速度データと第2の速度幅データとをさらに算出し、
    前記第2のデータ変換装置は、前記第2のドップラー速度データと前記第2の速度幅データとに基づいて第2の風向・風速データをさらに算出し、
    前記合成部は、前記第2の風向・風速データに、前記観測シーケンスに従って取得された第1の風向・風速データを合成することを特徴とする請求項1記載の気象レーダ装置。
  3. 偏波の方向が互いに異なる第1及び第2のレーダパルスを、観測シーケンスに従った方向へ放射し、前記第1及び第2のレーダパルスが反射された第1及び第2の反射パルスを受信する2重偏波レーダ装置と、
    第3のレーダパルスを放射し、前記第3のレーダパルスが反射された第3の反射パルスを受信するフェーズドアレイレーダ装置と、
    を具備し、
    前記2重偏波レーダ装置は、
    前記第1の反射パルスに基づいて第1の受信強度を算出し、前記第2の反射パルスに基づいて第2の受信強度を算出する第1の信号処理装置と、
    前記第1及び第2の受信強度に基づいて第1の降水強度データを算出する第1のデータ変換装置と
    を備え、
    前記フェーズドアレイレーダ装置は、
    前記第3の反射パルスに基づいて第3の受信強度と、第1のドップラー速度データ及び第1の速度幅データとを算出する第2の信号処理装置と、
    前記第3の受信強度を第2の降水強度データに変換し、前記第1のドップラー速度データと前記第1の速度幅データとに基づいて第1の風向・風速データを算出する第2のデータ変換装置と、
    前記第2の降水強度データと、前記第1の風向・風速データとに基づき、観測シーケンスを作成するための所定の期間における対象降雨の空間分布を予測した予測データを作成する予測部と、
    前記予測データと、予め設定された閾値とを比較し、前記予測データに前記閾値を超えるデータが含まれる場合、前記閾値を超えるデータに対応する領域の観測に、前記領域外の観測の少なくともいずれかを割り当てるように、前記2重偏波レーダ装置の観測シーケンスを作成する状況判定部と、
    前記第2の降水強度データに、前記観測シーケンスに従って取得された第1の降水強度データを合成させる合成部と
    を備えることを特徴とする気象レーダ装置。
  4. 前記第1の信号処理装置は、前記第1又は第2の反射パルスに基づき、第2のドップラー速度データと第2の速度幅データとをさらに算出し、
    前記第1のデータ変換装置は、前記第2のドップラー速度データと前記第2の速度幅データとに基づき、第2の風向・風速データをさらに算出し、
    前記合成部は、前記第1の風向・風速データに、前記観測シーケンスに従って取得された第2の風向・風速データを合成することを特徴とする請求項3記載の気象レーダ装置。
  5. 前記状況判定部は、前記閾値を超えるデータに対応する領域を水平面で観測するように前記観測シーケンスを作成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の気象レーダ装置。
  6. 前記状況判定部は、積乱雲の中心部であると想定される領域が高さ方向に複数点あること、積乱雲の幅が予め設定した幅よりも狭いこと、及び、積乱雲の高さが予め設定した高さよりも高いこと、のうち少なくとも1つを満たす場合、前記閾値を超えるデータに対応する領域を垂直面で観測するように前記観測シーケンスを作成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の気象レーダ装置。
  7. 前記状況判定部は、前記閾値を超えるデータに対応する領域における所定範囲をセクタスキャンするように前記観測シーケンスを作成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の気象レーダ装置。
  8. レーダパルスを放射し、前記放射したレーダパルスが反射された反射パルスを受信する空中線装置と、
    前記反射パルスに基づいて受信強度を算出する信号処理装置と、
    前記受信強度を降水強度データに変換するデータ変換装置と、
    前記降水強度データと、予め設定された閾値とを比較し、前記降水強度データに前記閾値を超えるデータが含まれる場合、前記閾値を超えるデータに対応する領域の観測に、前記領域外の観測の少なくともいずれかを割り当てるように、2重偏波レーダ装置による観測の領域を指示する観測シーケンスを作成する状況判定部と、
    前記降水強度データに、前記観測シーケンスに従い前記2重偏波レーダ装置により取得された降水強度データを合成させる合成部と
    を備えることを特徴とするフェーズドアレイレーダ装置。
  9. 前記信号処理装置は、前記反射パルスに基づいてドップラー速度データと速度幅データとをさらに算出し、
    前記データ変換装置は、前記ドップラー速度データと前記速度幅データとに基づいて風向・風速データをさらに算出し、
    前記合成部は、前記風向・風速データに、前記観測シーケンスに従い前記2重偏波レーダ装置により取得された風向・風速データを合成することを特徴とする請求項8記載のフェーズドアレイレーダ装置。
  10. レーダパルスを放射し、前記放射したレーダパルスが反射された反射パルスを受信する空中線装置と、
    前記反射パルスに基づいて受信強度と、ドップラー速度データ及び速度幅データとを算出する信号処理装置と、
    前記受信強度を降水強度データに変換し、前記ドップラー速度データと前記速度幅データとに基づいて風向・風速データを算出するデータ変換装置と、
    前記降水強度データと、前記風向・風速データとに基づき、2重偏波レーダ装置による観測の領域を指示する観測シーケンスを作成するための所定の期間における対象降雨の空間分布を予測した予測データを作成する予測部と、
    前記予測データと、予め設定された閾値とを比較し、前記予測データに前記閾値を超えるデータが含まれる場合、前記閾値を超えるデータに対応する領域の観測に、前記領域外の観測の少なくともいずれかを割り当てるように、前記観測シーケンスを作成する状況判定部と、
    前記降水強度データに、前記観測シーケンスに従い前記2重偏波レーダ装置により取得された降水強度データを合成させる合成部と
    を備えることを特徴とするフェーズドアレイレーダ装置。
  11. 前記合成部は、前記風向・風速データに、前記観測シーケンスに従い前記2重偏波レーダ装置により取得された風向・風速データを合成することを特徴とする請求項10記載のフェーズドアレイレーダ装置。
  12. 前記状況判定部は、前記閾値を超えるデータに対応する領域を水平面で観測するように前記観測シーケンスを作成することを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のフェーズドアレイレーダ装置。
  13. 前記状況判定部は、積乱雲の中心部であると想定される領域が高さ方向に複数点あること、積乱雲の幅が予め設定した幅よりも狭いこと、及び、積乱雲の高さが予め設定した高さよりも高いこと、のうち少なくとも1つを満たす場合、前記閾値を超えるデータに対応する領域を垂直面で観測するように前記観測シーケンスを作成することを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のフェーズドアレイレーダ装置。
  14. 前記状況判定部は、前記閾値を超えるデータに対応する領域における所定範囲をセクタスキャンするように前記観測シーケンスを作成することを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のフェーズドアレイレーダ装置。
  15. 偏波の方向が互いに異なる第1及び第2のレーダパルスを、観測シーケンスに従った方向へ放射し、前記第1及び第2のレーダパルスが反射された第1及び第2の反射パルスを受信する2重偏波レーダ装置と、第3のレーダパルスを放射し、前記第3のレーダパルスが反射された第3の反射パルスを受信するフェーズドアレイレーダ装置とを具備する気象レーダ装置で用いられる観測シーケンス作成方法であって、
    前記第3の反射パルスに基づいて第3の受信強度を算出し、
    前記第3の受信強度を降水強度データに変換し、
    前記降水強度データと、予め設定された閾値とを比較し、前記降水強度データに前記閾値を超えるデータが含まれる場合、前記閾値を超えるデータに対応する領域の観測に、前記領域外の観測の少なくともいずれかを割り当てるように、前記2重偏波レーダ装置の観測シーケンスを作成することを特徴とする観測シーケンス作成方法。
  16. 偏波の方向が互いに異なる第1及び第2のレーダパルスを、観測シーケンスに従った方向へ放射し、前記第1及び第2のレーダパルスが反射された第1及び第2の反射パルスを受信する2重偏波レーダ装置と、第3のレーダパルスを放射し、前記第3のレーダパルスが反射された第3の反射パルスを受信するフェーズドアレイレーダ装置とを具備する気象レーダ装置で用いられる観測シーケンス作成方法であって、
    前記第3の反射パルスに基づいて第3の受信強度と、ドップラー速度データ及び速度幅データとを算出し、
    前記第3の受信強度を降水強度データに変換し、
    前記ドップラー速度データ及び前記速度幅データに基づいて風向・風速データを算出し、
    前記降水強度データと、前記風向・風速データとに基づき、観測シーケンスを作成するための所定の期間における対象降雨の空間分布を予測した予測データを作成し、
    前記予測データと、予め設定された閾値とを比較し、前記予測データに前記閾値を超えるデータが含まれる場合、前記閾値を超えるデータに対応する領域の観測に、前記領域外の観測の少なくともいずれかを割り当てるように、前記2重偏波レーダ装置の観測シーケンスを作成することを特徴とする観測シーケンス作成方法。
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