JP2014047343A - 樹脂組成物および光反射部品用成形体 - Google Patents

樹脂組成物および光反射部品用成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、低比重で、耐熱性と流動性とのバランスに優れ、アルミ蒸着後の成形体表面の白斑が極めて少なくアルミ蒸着外観にも優れ、滞留成形安定性にも優れた、樹脂組成物および光反射部品用成形体を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル(A)60〜95質量%と、アクリロニトリル(AN)含有量16〜45質量%のスチレン−アクリロニトリル樹脂(AS樹脂)(B)15〜1質量%と、アクリロニトリル(AN)含有量5〜11質量%のスチレン−アクリロニトリル樹脂(AS樹脂)(C)39〜3質量%と、を含有する。また、本発明の光反射部品用成形体は、前記樹脂組成物を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物および光反射部品用成形体に関する。
自動車ランプ周りの部品等、光を反射する樹脂製部品に用いられる材料として、主に、不飽和ポリエステル樹脂、バルクモールディングコンパウンド(BMC)等の熱硬化性樹脂、又はアルミニウム製材料が従来から広く使用されている。熱硬化性樹脂はアルミニウム製材料と比較して軽量である点で優れているが、それでも比重が2.0を超えるために一層の軽量化が求められている。また、熱硬化性樹脂は、成形体の後処理作業の煩雑さや、粉塵などによる作業環境汚染などの特有の問題もある。そこで、光を反射する樹脂製部品に用いられる材料として、熱硬化性樹脂やアルミニウム製材料から、ダイレクトにアルミ蒸着が可能な、ポリエーテルイミドや高耐熱ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂への材料の転換が進んでいる。しかし、これらの熱可塑性樹脂でもまだ軽量性の面で不十分であり、環境・省エネルギー面の配慮から、更なる低比重の材料が望まれている。
ポリフェニレンエーテル樹脂は、機械的物性、電気的特性、耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性に優れると共に、低比重で、吸水性が低く、且つ寸法安定性が良好である等の多様な特性を有している。そのため、ポリフェニレンエーテル樹脂は、家電製品、OA機器、事務機、情報機器や自動車などの材料として、幅広く利用されている。高い耐熱性や剛性が要求される光反射成形体用途においても、今後、更にポリフェニレンエーテル樹脂の含有量が高い比率で設計された樹脂組成物の需要が見込まれている。また、こうした用途においては、良好な成形流動性と、極めて高い光反射特性と、ダイレクトでのアルミ蒸着性とが要求される場合も少なくなく、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物からなる成形体は、良好な表面外観及び輝度感が期待されている。
ポリフェニレンエーテル樹脂を含む熱可塑性樹脂の耐熱性及び、機械的物性を改良する方法として、ガラス繊維、炭素繊維、マイカやタルク等の無機充填剤を添加する方法が一般的である。しかし上記の方法では、少量の無機充填剤の添加でも得られる成形体の表面光沢が著しく損なわれる。そのため、上記方法で得られた樹脂組成物は、光反射部品用途における適用が極めて困難である。
ポリフェニレンエーテル樹脂に耐衝撃性を付与する方法として、ゴム強化ポリスチレン(HIPS)の配合が広く行なわれている。しかし上記の方法では、上述した無機フィラーを添加した場合と同様、少量のゴム強化ポリスチレンの配合であっても、得られる成形体の輝度感が損なわれる傾向にある。そのため、上記方法で得られた樹脂組成物は、成形体の表面外観を重視する光反射部品用途への適用が困難である。
一方、無機充填剤やHIPSを配合していないポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、一見良好な成形体の表面外観を有している。しかしながら、比較的高濃度のポリフェニレンエーテルを含有する樹脂組成物は、アルミ蒸着後に、成形体表面に無数の白斑(ポリフェニレンエーテル樹脂組成物特有の、微細なガスの抜けによって成形時に生じる直径30μm以上のクレーター形状の跡)が生じるため、外観がより一層重視される用途の材料としては必ずしも十分ではない。
特許文献1には、(A)ポリフェニレンエーテルと、(B)芳香族ビニル化合物および不飽和ジカルボン酸イミド誘導体を構成単量体として含み、重量平均分子量が特定の範囲にある共重合体と、(C)芳香族ビニル化合物およびシアン化ビニル化合物を構成単量体として含む共重合体とを特定の比率で含有する熱可塑性樹脂組成物が記載されている。この熱可塑性樹脂組成物は、代表的には、ポリフェニレンエーテル樹脂に従来配合されていたポリスチレン等の代わりに特定のスチレン−フェニルマレイミド系共重合体樹脂等を配合したもので、従来のポリフェニレンエーテル樹脂よりも高耐熱で、成形流動性と低アウトガス性とのバランスに優れている。
また、特許文献2には、ポリフェニレンエーテル(A)50〜95質量%を含有し、特定の比重である樹脂組成物を含む、自動車ランプエクステンション成形体が記載されている。
国際公開第2009/060917号 国際公開第2012/070592号
特許文献1に記載の樹脂組成物は、特定のスチレン−フェニルマレイミド系共重合体樹脂と、特定のスチレン−アクリロニトリル樹脂(AS樹脂)成分とを含有することで、高耐熱で良流動、低アウトガス性に効果は見られるものの、アルミ蒸着を施すと、白斑が自動車ランプエクステンション等の光反射部品用途に許容されないレベルで生じてしまう場合がある。アウトガスは、樹脂成形体が自動車のランプ周辺部品として組み込まれた後の使用環境下(約150℃以上の高温条件下)において、成形体から徐々に発生する、レンズ曇りの原因となる分解ガスであるのに対し、白斑は、成形体の成形時に樹脂の分解等によって生じたガス成分の抜け跡(変形)が、固化して、成形体表面に残ったものの中で、肉眼で確認して比較的目立つもの(直径30μm以上)を指す。このように、アウトガスと白斑とは、異なる条件下で発生する問題であって、低アウトガス性が改良されたとしても、白斑の状態が必ずしも良好となるわけではない。
他方、特許文献2に記載の成形体の場合、確かに白斑が著しく低減されて、アルミ蒸着後の成形外観が改良されるが、一方では該成形体の原料である樹脂組成物において、高温滞留成形時における熱安定性が十分でない場合がある。近年、光反射部品は、より一層の薄肉軽量化の傾向が進んでいる。このような薄肉軽量の光反射部品を成形する際、原料である樹脂組成物は、高温下において成形機シリンダー内や金型ホットランナー中に比較的長い時間、滞留しなければならない場合も珍しくない。樹脂組成物の熱安定性が十分でないと、そうした条件下における成形では樹脂組成物の熱分解が促進され、その結果、得られる成形体は、表面のシルバー発生等の新たな外観不良が発生するおそれがあり、光反射部品としては、必ずしも十分ではない。
そこで、本発明は、アルミ蒸着後の成形体表面の白斑を極めて少なくすると同時に、高温滞留成形条件下において成形体表面にシルバーの発生が抑制された、樹脂組成物および光反射部品用成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した。その結果、ポリフェニレンエーテル60〜95質量%と、アクリロニトリル(以下「AN」とも記す。)含有量16〜45質量%のスチレン−アクリロニトリル樹脂(以下「AS樹脂」とも記す。)15〜1質量%と、AN含有量5〜11質量%のAS樹脂39〜3質量%と、を含有する樹脂組成物を用いることにより、アルミ蒸着後の成形体表面の白斑が少なく、かつ、高温滞留成形しても成形体表面にシルバーが発生し難いことを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下の通りである。
[1]
ポリフェニレンエーテル(A)60〜95質量%と、
アクリロニトリル(AN)含有量16〜45質量%のスチレン−アクリロニトリル樹脂(AS樹脂)(B)15〜1質量%と、
アクリロニトリル(AN)含有量5〜11質量%のスチレン−アクリロニトリル樹脂(AS樹脂)(C)39〜3質量%と、
を含有する樹脂組成物。
[2]
前記(A)、(B)および(C)成分の合計量100質量部に対して、スチレン系熱可塑性エラストマー(D)1〜25質量部をさらに含有する、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
前記(B)成分を含有する成分が、樹脂組成物中で分散粒子として存在し、該分散粒子の平均粒子径が0.05〜1.8μmの範囲内である、[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
[4]
[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む、光反射部品用成形体。
[5]
[4]に記載の光反射部品用成形体と、前記光反射部品用成形体の少なくとも一部を被覆するアルミ蒸着膜とを含む、光反射部品。
[6]
[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂組成物を含む、自動車ランプエクステンション成形体。
本発明の樹脂組成物によれば、アルミ蒸着後の成形体表面の白斑が極めて少なく、かつ、高温滞留成形におけるシルバー発生が抑制されて、アルミ蒸着後の表面外観に優れた成形体が得られる。該成形体は、自動車のランプリフレクターやランプエクステンション成形体等の光反射部品用成形体に良好に利用できる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施の形態」という)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
《樹脂組成物》
本実施の形態に係る樹脂組成物は、
ポリフェニレンエーテル(A)50〜95質量%と、
AN含有量16〜45質量%のAS樹脂(B)15〜1質量%と、
AN含有量5〜11質量%のAS樹脂(C)39〜3質量%と、
を含有する樹脂組成物である。
本発明者らは、上記の樹脂組成物は、アルミ蒸着後の成形体表面の白斑が極めて少なく、なおかつ、高温での滞留成形安定性にも優れ、アルミ蒸着外観に優れた成形体が得られることを見出した。以下、上記の樹脂組成物の各構成成分について詳細に説明する。
<ポリフェニレンエーテル(A)>
本実施の形態に用いるポリフェニレンエーテル(以下「PPE」とも記す。)(A)の還元粘度は、0.25〜0.55dl/gの範囲が好ましく、より好ましくは0.25〜0.45dl/gであり、さらに好ましくは0.30〜0.42dl/gであり、特に好ましくは0.30〜0.40dL/gの範囲である。ポリフェニレンエーテル(A)の還元粘度は、樹脂組成物の十分な機械物性の観点から0.25dl/g以上が好ましく、樹脂組成物の成形加工性と成形体の輝度感との観点から0.55dl/g以下が好ましい。なお、本実施の形態において、還元粘度は、クロロホルム溶媒を用いて30℃で、0.5g/dl溶液で測定し、得られた値である。
ポリフェニレンエーテル(A)は、下記式(1)の〔a〕又は〔b〕を繰り返し単位とし、構成単位が一般式(1)の〔a〕又は〔b〕からなる単独重合体(ホモポリマー)、あるいは共重合体(コポリマー)であることが好ましい。
上記式(1)の〔a〕及び〔b〕中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、並びにハロゲン及び水素などの一価の残基であることが好ましい。但し、かかる場合、R5及びR6が同時に水素である場合を除く。また、前記アルキル基のより好ましい炭素数は1〜3であり、前記アリール基のより好ましい炭素数は6〜8であり、前記一価の残基の中でもより好ましくは水素である。なお、上記(1)の〔a〕及び〔b〕における繰り返し単位数については、ポリフェニレンエーテル(A)の分子量分布により様々であるため、特に制限されることはない。
ポリフェニレンエーテル(A)の単独重合体としては、以下に制限されないが、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテル及びポリ(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられる。中でも、原料入手の容易性や加工性の観点からポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが好ましい。
ポリフェニレンエーテル(A)の共重合体としては、以下に制限されないが、例えば、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体、及び2,3,6−トリメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体といった、ポリフェニレンエーテル構造を主体とするものが挙げられる。中でも、原料入手の容易性と加工性の観点から2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好ましく、物性改良の観点から2,6−ジメチルフェノール90〜70質量%と2,3,6−トリメチルフェノール10〜30質量%との共重合体がより好ましい。
ポリフェニレンエーテル(A)は、一種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。また、ポリフェニレンエーテル(A)は、白斑低減に影響しない限度で、他の種々のフェニレンエーテル単位を部分構造として含んでいてもよい。かかるフェニレンエーテル単位としては、以下に制限されないが、例えば、特開平01−297428号公報及び特開昭63−301222号公報に記載されている、2−(ジアルキルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテル単位や、2−(N−アルキル−N−フェニルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテル単位が挙げられる。
また、ポリフェニレンエーテルの主鎖中にジフェノキノン等が少量結合していてもよい。さらに、ポリフェニレンエーテルの一部又は全部を、アシル官能基とカルボン酸、酸無水物、酸アミド、イミド、アミン、オルトエステル、ヒドロキシ及びカルボン酸アンモニウム塩よりなる群から選択される1種以上とを含む官能化剤と反応(変性)させることにより官能化ポリフェニレンエーテルとしてもよい。
ポリフェニレンエーテル(A)の、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn値)は、好ましくは2.0〜5.5であり、より好ましくは2.5〜4.5、さらに好ましくは3.0〜4.5である。該Mw/Mn値は、樹脂組成物の成形加工性の観点から2.0以上が好ましく、樹脂組成物の機械物性の観点から5.5以下が好ましい。
重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnは、ポリスチレン換算分子量から得られる。
ポリフェニレンエーテル(A)の残留揮発分は、成形体の表面外観改良の観点から0.3質量%(3000ppm)以下が好ましく、より好ましくは0.1質量%(1000ppm)以下である。ここで、前記残留揮発分が0.3質量%以下であるポリフェニレンエーテル(A)は、以下に制限されないが、例えば、ポリフェニレンエーテル重合後の乾燥温度や乾燥時間を調節することによって、好適に製造できる。前記乾燥温度としては、例えば、40〜200℃が挙げられ、好ましくは80〜180℃、より好ましくは120〜170℃である。前記乾燥温度は、乾燥効率の観点から40℃以上が好ましく、溶融による焼け付きや劣化防止の観点から200℃以下が好ましい。
前記乾燥時間としては、例えば、0.5〜72時間が挙げられ、好ましくは2〜48時間、より好ましくは6〜24時間である。ポリフェニレンエーテル(A)の残留揮発分を比較的短時間で除去しようとする場合は、高温でポリフェニレンエーテル(A)を乾燥させることが好ましい。かかる場合には、熱による劣化を防止するため、窒素雰囲気中での乾燥や真空乾燥機による乾燥が好適である。
重合後の乾燥によって、ポリフェニレンエーテル(A)の残留揮発分を0.3質量%以下にするためには、重合に悪影響を及ぼさず、環境にも殆ど悪影響を及ぼさず、且つ比較的沸点が低くて揮発させやすい重合溶剤を予め用いて重合させることが好ましい。重合溶剤としては、以下に制限されないが、例えばトルエンが挙げられる。より具体的に説明すると、公知の重合方法により、還元粘度が上記の範囲内であるポリフェニレンエーテルを重合した後、得られたポリマーを、真空乾燥機などを用いて十分に乾燥することによって、残留揮発分が上記の範囲内であるポリフェニレンエーテルを製造できる。なお、上記した好ましい重合溶剤以外のものを使用しても、乾燥を十分に行なうことにより、残留揮発分が上記の範囲内であるポリフェニレンエーテルを製造することができる。
ポリフェニレンエーテル(A)の含有量は、樹脂組成物100質量%中において、60〜95質量%の範囲内であり、好ましくは70〜90質量%の範囲内であり、より好ましくは70〜85質量%の範囲内である。ポリフェニレンエーテル(A)の含有量は、耐熱性の観点から、60質量%以上であり、樹脂加工温度の高温化による分解ガス発生を抑制して、かつ成形金型内での樹脂表面の固化速度を遅延して、成形体の外観および輝度感を十分に保持する観点から、95質量%以下である。
ポリフェニレンエーテル(A)の含有量は、成形体の白斑の数にも影響しうる。ポリフェニレンエーテル(A)は比較的高いTgを有するので、樹脂組成物中のポリフェニレンエーテル(A)の含有量が少ないほど、樹脂組成物から成形体を得る際、成形体表面の樹脂組成物の固化速度は遅くなる(Tgの低いAS樹脂(C)成分で薄められてTgが低下するため)。成形体表面の樹脂組成物の固化速度が遅延するほど、成形体表面が可塑化した状態で保持される時間が長くなり、白斑(ガスが抜けて生じた跡)が金型に押し付けられた時に、まだ柔らかい状態でクレーター形状の跡が潰されることになる。その結果、成形体に跡が残り難く、白斑の数が少ない成形体を得られると考えられる。なお、後述するように、AS樹脂(B)のようなTgがPPE含有マトリックスよりも低い樹脂が樹脂組成物中で適度に微分散することでも成形体表面の樹脂の固化速度は遅延すると考えられる。
<AS樹脂(B)>
本実施の形態に係る樹脂組成物は、高温滞留成形時にシルバー発生を抑制すると共に、成形体の表面に発生する白斑を十分に低減して、成形体表面外観を改良させる観点から、AN含有量16〜45質量%のAS樹脂(B)を、ポリフェニレンエーテル(A)60〜95質量%に対して、15〜1質量%含有する。AS樹脂(B)の含有量は、好ましくは13〜2質量%であり、より好ましくは12〜3質量%の範囲内である。AS樹脂(B)の含有量は、成形体の剥離や樹脂組成物の生産性の観点から、15質量%以下であり、十分な白斑低減の観点から、1質量%以上である。
AS樹脂(B)のAN含有量は、16〜45質量%の範囲から選ばれ、好ましくは18〜40質量%の範囲であり、より好ましくは20〜35質量%の範囲である。AS樹脂(B)のAN含有量は、十分な白斑低減の観点から16質量%以上であり、高温滞留成形時の熱安定性保持の観点から45質量%以下である。
AS樹脂(B)は、220℃、10kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分の範囲内であることが好ましく、より好ましくは4〜40g/10分、さらに好ましくは8〜30g/10分である。AS樹脂(B)のMFRは、成形流動性の観点から1g/10分以上が好ましく、樹脂組成物中における混和性の観点から50g/10分以下であることが好ましい。
AS樹脂(B)は、ポリフェニレンエーテル(A)と非相溶であり、本実施の形態に係る樹脂組成物中において分散相を形成することが好ましい。一方、下記に説明するAS樹脂(C)は、ポリフェニレンエーテル(A)と相溶するが、AS樹脂(B)と併用した場合、その一部がAS樹脂(B)と(A)成分との混和剤の働きをすると考えられる。
AS樹脂(B)が、樹脂組成物中で特定量存在して、更に適度な粒子径で分散することで、成形金型内に射出された樹脂組成物の金型表面との接触面の固化速度が低減し、樹脂表面のガスの抜け等により生じた跡が、固化する前の軟化状態で金型表面に押し付けられて、跡が成形体表面に残り難くなり、結果として成形体表面の白斑の個数が低減されると考えられる。
樹脂組成物にAS樹脂(C)を併用せずに、AS樹脂(B)のみを配合した場合、マトリックス樹脂と分散相であるAS樹脂(B)との界面密着性が不十分となるため、樹脂組成物中でAS樹脂(B)が十分に混和せず、成形体に層状剥離が生じる傾向がある。即ち、樹脂組成物において、特定の量のAS樹脂(C)を配合することは、ポリフェニレンエーテル(A)とAS樹脂(B)との相溶に寄与すると考えられる。
本実施の形態に係る樹脂組成物は、(B)成分を含有する場合、成形工程において、樹脂表層部(金型接触面付近)の樹脂固化速度が、(B)成分を含有しない場合と比較して遅くなるために、得られる成形体の白斑が低減されうる。ただし、(C)成分を含有しない場合や、(B)成分の含有量が多すぎる場合には、白斑低減の効果は得られる一方で、成形体に層状剥離が生じ易く、実用上問題になり易い。本実施の形態に係る樹脂組成物は、(B)成分と(C)成分との含有量を適当にすることで、(B)成分の混和性が改善されて(B)成分が適度に樹脂組成物中に微分散し、成形体における層状剥離の抑制と、白斑の低減という効果を得ることができる。
AS樹脂(C)の添加によって(B)成分の混和性を改善させ、樹脂組成物中で(B)成分が適度に微分散することで、滞留成形安定性も改良される。(B)成分は、(C)成分や一般用ポリスチレン(GPPS)と比べて熱安定性は高いものの、樹脂組成物中で(B)成分の混和性を十分にしないと、成形体においてシルバー(混和不良から生じる)が発生しやすくなる。
AS樹脂(B)を含有する成分は、樹脂組成物中で分散粒子として存在し、該分散粒子の平均粒子径が、0.05〜1.8μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.1〜1.5μmの範囲内であり、さらに好ましくは0.2〜1.0μmの範囲内である。該分散粒子の平均粒子径は、成形体の十分な白斑低減の観点から0.05μm以上が好ましく、成形体の剥離や樹脂組成物の生産性の観点から、1.8μm以下が好ましい。
該分散粒子は、樹脂組成物の押出ペレットまたは成形体コア層部を透過型電子顕微鏡による拡大観察で確認することが可能である。また、該分散粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡で10000〜50000倍に拡大撮影した該分散粒子の写真を用いて、無作為に200個抽出した各々の分散粒子の重心を通る長径と短径とを計測して、その相加平均から求めることが可能である。
本実施の形態の樹脂組成物において、該分散粒子の平均粒子径の上記特定の範囲に制御する方法としては、(A)成分に対する(B)成分の含有量を上記特定の範囲とし、さらに後述の(C)成分を特定量含有させる方法が挙げられる。
<AS樹脂(C)>
本実施の形態の樹脂組成物は、AS樹脂(B)の樹脂組成物中での混和性を適度に改良すると共に、樹脂組成物の成形流動性および金型転写性を改良して、成形体表面外観を改良させる観点から、AN含有量5〜11質量%のAS樹脂(C)を、ポリフェニレンエーテル(A)60〜95質量%に対して、39〜3質量%を含有する。AS樹脂(C)の含有量は、好ましくは35〜3質量%の配合であり、より好ましくは30〜5質量%の配合である。AS樹脂(C)の含有量は、樹脂組成物の十分な耐熱性保持の観点から、39質量%以下であり、樹脂組成物の成形流動性および成形体の外観改良の観点から、3質量%以上である。
AS樹脂(C)のAN含有量は、5〜11質量%の範囲から選ばれ、好ましくは7〜10質量%の範囲であり、より好ましくは8〜10の範囲である。AS樹脂(C)のAN含有量は前記(B)成分の樹脂組成物中での混和性改良の観点から5質量%以上であり、11質量%以下である。
AS樹脂(C)は、220℃、10kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR)が5〜100g/10分の範囲内であることが好ましく、より好ましくは30〜80g/10分、さらに好ましくは40〜60g/10分である。AS樹脂(C)のMFRは、樹脂組成物の成形流動性の観点から5g/10分以上が好ましく、樹脂組成物の十分な機械物性保持の観点から100g/10分以下であることが好ましい。
<スチレン系熱可塑性エラストマー(D)>
本実施の形態の樹脂組成物は、耐衝撃性向上の観点で、さらにスチレン系熱可塑性エラストマー(D)を、前記(A)、(B)および(C)成分の合計量100質量部に対して、1〜25質量部の割合で含有することが好ましい。スチレン系熱可塑性エラストマー(D)の含有量は、前記(A)、(B)および(C)成分の合計量100質量部に対して、より好ましくは1〜20質量部であり、さらに好ましくは2〜15質量部の範囲内である。
樹脂組成物に十分な耐衝撃性を付与する観点で、スチレン系熱可塑性エラストマー(D)の含有量は、前記(A)、(B)および(C)成分の合計量100質量部に対して、1質量部以上が好ましく、樹脂組成物の十分な耐熱性、剛性保持の観点から、25質量部以下が好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマー(D)とは、スチレンブロックと共役ジエン化合物ブロックとを有するブロック共重合体(以下、「スチレンブロック−共役ジエン化合物ブロック共重合体」とも記す。)の水素添加物である。前記共役ジエン化合物ブロックは、熱安定性の観点から、少なくとも水素添加率50%以上で水素添加されたものが好ましい。該水素添加率は、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは95%以上である。
スチレン系熱可塑性エラストマー(D)は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
共役ジエン化合物ブロックとしては、以下に制限されないが、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリ(エチレン−ブチレン)、ポリ(エチレン−プロピレン)及びビニル−ポリイソプレンが挙げられる。前記共役ジエン化合物ブロックは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ブロック共重合体を構成する繰り返し単位の配列の様式は、リニアタイプでもラジアルタイプでもよい。また、ポリスチレンブロック及びゴム中間ブロック(共役ジエン化合物ブロック)により構成されるブロック構造は二型、三型及び四型のいずれであってもよい。中でも、本実施の形態の樹脂組成物が所望の効果を十分に発揮し得る観点から、好ましくは、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレン構造で構成される三型のリニアタイプのブロック共重合体である。なお、共役ジエン化合物ブロック中に30質量%を超えない範囲でブタジエン単位が含まれてもよい。
また、本実施の形態の樹脂組成物において、スチレン系熱可塑性エラストマーに、カルボニル基やアミノ基などの官能基を導入してなる、官能化されたスチレン系熱可塑性エラストマーを用いることも可能である。カルボニル基は、不飽和カルボン酸又はその官能的誘導体で変性することにより導入される。不飽和カルボン酸又はその官能的誘導体の例としては、以下に制限されないが、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ハロゲン化マレイン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、及びエンド−シス−ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸、並びにこれらジカルボン酸の無水物、エステル化合物、アミド化合物及びイミド化合物、更にはアクリル酸及びメタクリル酸、並びにこれらモノカルボン酸類のエステル化合物及びアミド化合物が挙げられる。中でも、成形体の表面外観を保持し、且つ耐衝撃性を付与する観点から、好ましくは無水マレイン酸である。
上記のアミノ基は、イミダゾリジノン化合物やピロリドン化合物などをスチレン系熱可塑性エラストマーと反応させることにより導入させる。
本実施の形態の樹脂組成物において、成形体光沢改良および一層の耐衝撃性付与と、成形体の層剥離防止との観点から、結合スチレン量が45〜80質量%のスチレン−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物を含有することが好ましい。
<その他>
本実施の形態の樹脂組成物は、樹脂組成物の熱安定性、並びに成形体の表面外観及び輝度感を向上させる観点から、さらに融点180℃以上の熱安定剤を、前記(A)、(B)および(C)成分の合計量100質量部に対して、0.01〜1質量部の割合で含有することが好ましい。該熱安定剤の含有量は、前記(A)、(B)および(C)成分の合計量100質量部に対して、より好ましくは0.1〜0.5質量部であり、さらに好ましくは0.2〜0.5質量部の範囲内である。該熱安定剤の含有量は、十分な成形体外観改良の観点から、前記(A)、(B)および(C)成分の合計量100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、1質量部以下が好ましい。
熱安定剤の融点は、180℃以上であり、200〜310℃であることが好ましく、220〜270℃であることがより好ましい。熱安定剤としては、樹脂の熱分解を抑制する観点から、ヒンダードフェノール系、リン系の熱安定剤が好ましい。ヒンダードフェノール系熱安定剤の具体例としては、以下に制限されないが、例えば、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、3,3‘,3“,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a‘,a“−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン等が挙げられる。リン系熱安定剤の具体例としては、以下に制限されないが、例えば、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファピロ[5,5]ウンデカンが挙げられる。
本実施の形態の樹脂組成物には、成形体の輝度感保持の観点から、強化剤としての無機フィラーは極力含まないことが好ましい。強化剤としての無機フィラーとしては、一般的に、熱可塑性樹脂の補強に用いられるものであり、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ガラスフレーク、タルク、マイカ等が挙げられる。
本実施の形態の樹脂組成物には、成形体の輝度感保持の観点から、結晶性ポリマーを極力含まないことが好ましい。結晶性ポリマーとしては、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、液晶ポリマー等が挙げられる。
本実施の形態の樹脂組成物は、軽量化による環境負荷低減メリットと、十分な性能(耐熱性、機械強度、成形体外観等)を保持した材料設計との兼ね合いの観点から、比重が1.00〜1.12の範囲内であることが好ましく、より好ましくは1.04〜1.10の範囲内であり、さらに好ましくは1.05〜1.08の範囲内である。
本実施の形態の樹脂組成物または成形体において、前記(A)、(B)、(C)成分、その他含有成分の定性及び定量は、溶剤を利用した分離抽出操作や、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた解析により、可能である。
具体的には、例えば、以下の方法により各成分の定性及び定量を行うことができる。まず、樹脂組成物をクロロホルムに溶解させて、無機物等の不溶分を濾過や遠心分離機により分離させる。次に、クロロホルム溶液にメタノールを3倍量程度添加してポリマー成分を再沈させて、(A)、(B)および(C)成分、任意の(D)成分を含むポリマー成分を添加剤等の可溶成分と分離する。ポリマー成分を乾燥させた後、これを50℃に加熱したジクロロメタンに溶解させて溶液を得る。その後、該溶液を24時間、−30℃の冷凍庫内に放置して(A)成分を析出分離させて、乾燥後これを定量する。次に、(B)、(C)および(D)成分を含むジクロロメタン溶液に、メタノールを3倍量程度添加して(B)、(C)および(D)成分を含むポリマー成分を析出させる。析出ポリマー成分を乾燥後、アセトンに(B)および(C)成分を溶解して不溶物である(D)成分を濾過により分離する。(B)および(C)成分を含むアセトン溶液を乾燥させてアセトンを揮発させ、乾燥した(B)および(C)成分を含むポリマー成分を定量する。
乾燥した(B)および(C)成分を含むポリマー成分を、テトラヒドロフランに溶解し、高速液相クロマトグラフィー(例えば、島津製作所製HPLC、カラム:シリカ系シアノプロピル処理品、展開溶媒:テトラヒドロフラン/n−ヘプタン)によって、(B)成分と(C)成分との組成比を求めて、(B)および(C)各成分の定量を行なう。予め窒素分析によりAN含有量(質量%)が既知の標準試料を用いて、AN含有量とリテンションタイムとの関係の検量線を作成しておく。測定試料をHPLC(検出器:254nm紫外線)により分離してピークのリテンションタイムと、ピークの面積比とから、組成比を求めることが可能である。
[樹脂組成物の製造方法]
本実施の形態の樹脂組成物は、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分等の原材料を溶融混練することにより製造することができる。前記樹脂組成物を製造するための、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分との溶融混練の条件については、特に制限されない。
本実施の形態の所望の効果を十分に発揮し得る樹脂組成物を大量且つ安定的に得るという観点から、二軸押出機を用いることが好適である。一例として、TEM58SS二軸押出機(東芝機械社製、バレル数13、スクリュー径58mm、L/D=53);ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:14個、及びニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)を用いた場合に、シリンダー温度270〜330℃、スクリュー回転数150〜500rpm、及びベント真空度11.0〜1.0kPaの条件で、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分等の原材料を溶融混練する方法が挙げられる。
本実施の形態の樹脂組成物を、大型(スクリュー径40〜90mm)の二軸押出機を用いて製造する際に注意すべきは、押出樹脂ペレット中に押出時に生じた、前記(A)成分から生じるゲルや炭化物が混入することである。該混入したゲルや炭化物は、成形体の表面外観や輝度感を低下させる原因となる場合もある。そこで、(A)成分を最上流(トップフィード)の原料投入口から投入して、最上流投入口におけるシューター内部の酸素濃度を15容量%以下に設定しておくことが好ましい。該酸素濃度は、より好ましくは8容量%以下であり、さらに好ましくは1容量%以下である。
該酸素濃度の調節は、原料貯蔵ホッパー内を十分に窒素置換して、原料貯蔵ホッパーから押出機原料投入口までの、フィードライン中での空気の出入りがないように密閉した上で、窒素フィード量の調節、ガス抜き口の開度を調節することで可能である。
≪光反射部品用成形体≫
本実施の形態の光反射部品用成形体は、上述の樹脂組成物を含む。
本実施の形態の光反射部品用成形体は、上述の樹脂組成物を成形することにより得ることができる。光反射部品用成形体の成形方法としては、以下に制限されないが、例えば、射出成形、押出成形、真空成形及び圧空成形が好適に挙げられ、特に成形外観及び輝度感の観点から、射出成形がより好適に用いられる。
本実施の形態の光反射部品用成形体としては、プロジェクターや各種照明器具等の光源反射部品や、自動車のランプリフレクター部品や、自動車ランプエクステンション部品等が挙げられる。中でも、自動車ランプリフレクター成形体と自動車ランプエクステンション成形体とが好ましく、特に、自動車ランプエクステンション成形体が好ましい。
ここで、自動車ランプエクステンション成形体とは、自動車の前照灯の光源ビームの後方にある光反射部品であるリフレクターと、ランプ前面カバーとの間に存在する比較的大型の光反射部品である。自動車ランプエクステンション成形体は、リフレクターほどの高い耐熱性は必要とされないが、成形体光沢面の良好な輝度感やアルミ蒸着後の表面外観、耐熱性と成形流動性との十分なバランス特性、軽量性(低比重の材料であること)等がよりいっそう高いレベルで要求される。
該成形温度は、例えば、シリンダー設定温度(最高温部)270〜350℃の範囲から選ばれ、280〜340℃が好ましく、290〜330℃がさらに好ましく、300〜320℃がさらにより好ましい。該成形温度は、十分な成形流動性の観点から270℃以上が好ましく、樹脂組成物の熱安定性の観点から350℃以下が好ましい。
本実施の形態の光反射部品用成形体の平均厚みは、0.8〜3.2mmの範囲から選ばれることが好ましい。該平均厚みは、1.0〜2.5mmがより好ましく、1.2〜2.0mmがさらにより好ましく、1.2〜1.5mmが特により好ましい。該平均厚みは、軽量性の観点から3.2mm以下が好ましく、十分な成形性と強度保持の観点から0.8mm以上が好ましい。
本実施の形態の光反射部品用成形体は、金型表面の表面粗さを極めて小さいレベル(平均表面粗度0.2μm以下)までダイヤモンドペースト等で磨き上げた鏡面成形金型を用いて成形されることが好ましい。鏡面成形金型の磨き番手は、#1000以上が好ましく、#2000以上がより好ましく、さらには#5000以上が特に好ましい。十分な鏡面外観発現の観点から、磨き番手は、#1000以上が好ましい。
本実施の形態の光反射部品用成形体の鏡面部分の光沢値は、光源から発せられる光の十分な反射性と、十分な物性(耐熱性、機械強度、成形体外観等)を保持した材料設計との兼ね合いの観点から、測定角20°で測定した時に90〜140%の範囲内であることが好ましい。該光沢値は、より好ましくは、90〜140%の範囲内であり、さらに好ましくは100〜140%の範囲内である。
≪光反射部品≫
本実施の形態の光反射部品は、上述の光反射部品用成形体と、該光反射部品用成形体の少なくとも一部を被覆するアルミ蒸着膜とを含む。
<アルミ蒸着膜>
前記アルミ蒸着膜は、例えば、上述の光反射部品用成形体の成形後に、その成形体表面の一部又は全部にアルミ蒸着処理を施すことにより形成することができる。上述の光反射部品用成形体にアルミ蒸着膜を設ける方法としては、真空蒸着法や、イオンプレーティング法、スパッタリング法があるが、真空蒸着法が一般的で好ましい。上述の光反射部品用成形体には、アルミ蒸着前に、成形体表面を活性化させることによって、アルミ膜の密着性を高められることから、予めプラズマ処理を行なうことが好ましい。また、アルミ蒸着後の成形体表面には、酸化等による外観や輝度感の低下を防止するため、プラズマ重合処理によって、二酸化珪素重合膜のコーティングを施すことが好ましい。
本実施の形態の光反射部品において、アルミ蒸着膜の膜厚は、50〜500nmの範囲であることが好ましく、より好ましくは100〜300nmであり、さらに好ましくは100〜200nmである。アルミ蒸着膜の膜厚は、十分な光反射特性付与の観点から50nm以上であることが好ましい。
本実施の形態に係る光反射部品用成形体における、鏡面部分の一定面積52.4mm2内に存在する白斑(直径30μm以上のクレーター状の窪みを有する突起物を指す)の個数は、良好な成形体外観保持の観点から、30個以下であることが好ましい。より好ましくは20個以下であり、さらに好ましくは15個以下であり、特に好ましくは10個以下である。
以下、本実施の形態を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本実施の形態はこれらの実施例のみに制限されるものではない。実施例及び比較例に用いた物性の測定方法及び原材料を以下に示す。
[物性の測定方法]
1.白斑(直径30μm以上のクレーター状の窪みを有する突起物)の個数
得られた樹脂組成物のペレットを、120℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥した。乾燥後の樹脂組成物を、金型表面を#5000で磨き上げた寸法100mm×100mm×2mm厚みのフィルムゲート鏡面金型を備え付けた射出成形機(IS−80EPN、東芝機械社製)により、シリンダー温度320℃、金型温度120℃、射出圧力(ゲージ圧70MPa)、射出速度(パネル設定値)85%で成形して成形平板を得た。さらにこの得られた成形平板を真空状態下の蒸着装置内に設置し、該装置内に不活性ガス及び酸素を導入し、チャンバー内をプラズマ状態にして、成形平板表面を活性化させるプラズマ処理を行ない、真空下の蒸着装置内で成形平板のアルミニウム蒸着を行なった。さらに、アルミニウム蒸着面の保護膜として、プラズマ重合処理を行ない、二酸化珪素重合膜を形成させた。アルミニウム膜厚は80nm、二酸化珪素膜厚は50nmであった。このアルミニウム蒸着を行なった成形平板(以下、「アルミ蒸着平板」とも記す。)のアルミニウム蒸着面中央部をデジタルマイクロスコープ(型式:VHX1000、キーエンス社製)により、40倍の拡大写真を撮影した。1撮影視野(面積:52.4mm2)内に存在する直径30μm以上のクレーター状の窪みを有する突起物の個数を鏡面成形平板5枚分すべてにおいてカウントした合計を5で割って、1撮影視野当たりの平均個数を算出した。該平均個数を白斑の個数とした。
評価基準としては、白斑の個数が少ないほど、本用途においてより好適に使用可能であると判定した。
2.成形平板のアルミニウム蒸着面の外観(目視)
上記の方法で作製したアルミ蒸着平板のアルミニウム蒸着面を、目視で観察し、以下のランクに応じて評価した。
≪ランク≫
◎:目視では白斑が認められず外観が極めて良好なもの。
○:目視では白斑が殆ど認められず外観が良好なもの。
△:白斑が多数認められてやや目立つもの。
上記ランクにおいて、◎および○のものが本用途においてより好適に使用可能であると判定した。
3.流動性(MFR)
得られた樹脂組成物のペレットを、120℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥した。乾燥後の樹脂組成物について、メルトインデクサー(P−111、東洋精機製作所社製)を用いてシリンダー設定温度280℃、10kg荷重にて、メルトフローレート(MFR)を測定した。
評価基準としては、MFRが高い値であるほど、本用途の材料設計面で有利であると判定した。
4.荷重たわみ温度(DTUL)
樹脂組成物のペレットを、120℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥した。乾燥後の樹脂組成物を、ISO物性試験片金型を備え付けた射出成形機(IS−80EPN、東芝機械社製)により成形し、ISO3167、多目的試験片A型のダンベル成形片を得た。当該成形条件は、シリンダー温度320℃、金型温度120℃、射出圧力70MPa(ゲージ圧)、射出速度200mm/sec、射出時間/冷却時間=20sec/20secに設定した。得られた成形片を切断して、80mm×10mm×4mmの試験片を用いて、ISO75に準拠し、フラットワイズ法、1.82MPaで荷重たわみ温度(DTUL)を測定した。
評価基準としては、DTULが高い値であるほど、本用途の材料設計面で有利であると判定した。
5.成形片の剥離(目視)
上記で得られた、ISO3167、多目的試験片A型のダンベル成形片を用いて、折り曲げ試験を行い、破断の際の層状剥離の有無を目視で判定した。層状剥離の無いものが、本用途において好適に使用可能であると判定した。
6.樹脂組成物中のAS樹脂(B)を含む成分の分散粒子の平均粒子径の測定
上記で得られた成形平板中央部のコア層部(流動方向断面)を、透過型電子顕微鏡で10000〜50000倍に拡大撮影した写真を用いて、無作為に200個抽出したAS樹脂(B)を含む成分の分散粒子の重心を通る長径と短径とを計測して、その相加平均から、平均粒子径を算出した。
7.滞留成形安定性
樹脂組成物のペレットを、120℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥した。乾燥後の樹脂組成物を、金型表面を#5000で磨き上げた寸法100mm×100mm×2mm厚みのフィルムゲート鏡面金型を備え付けた射出成形機(IS−80EPN、東芝機械社製)により、連続10ショット成形して、成形平板10枚を得た。該成形条件は、シリンダー温度320℃、金型温度120℃、射出圧力(ゲージ圧70MPa)、射出速度(パネル設定値)85%、射出時間/冷却時間=10sec/120secに設定し、更に、射出後に毎回シリンダー内に樹脂が半分残るように計量値を設定した。滞留成形安定性について以下の基準により評価した。
<滞留成形安定性の評価基準>
○:成形平板10ショット全てにシルバーが全く認められないもの。
△:1〜3ショットにシルバーが認められるもの。
×:4ショット以上にシルバーが認められるもの。
上記基準において、○のものが本用途においてより好適に使用可能であると判定した。
[原材料]
<ポリフェニレンエーテル(A)>
(PPE1)還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.40dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下、「PPE1」ということもある)。
(PPE2)還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.35dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下、「PPE2」ということもある)。
<AS樹脂(B)>
(AN含量20質量%のAS樹脂)
商品名:スタイラックAS T8707[登録商標]、旭化成ケミカルズ社製(MFR:30)を用いた。
(AN含量29質量%のAS樹脂)
商品名:スタイラックAS 783[登録商標]、旭化成ケミカルズ社製(MFR:9g/10分)を用いた。
(AN含量40質量%のAS樹脂)
商品名:スタイラックAS 727[登録商標]、旭化成ケミカルズ社製(MFR:12g/10分)を用いた。
<AS樹脂(C)>
(AN含量9質量%のAS樹脂)
以下のように製造したスチレン−アクリロニトリル樹脂を用いた。
アクリロニトリル4.7質量部、スチレン73.3質量部、エチルベンゼン22質量部、重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ−イソプロピルカーボネート0.02質量部よりなる混合液を、2.5リットル/時間の流速で、容量5リットルの完全混合型反応機に連続的に供給し、142℃で重合を行って重合液を得た。
得られた重合液を連続してベント付き押出機に導き、260℃、40Torrの条件下で未反応モノマー及び溶剤を除去し、ポリマーを連続して冷却固化し、細断して粒子状のスチレン−アクリロニトリル樹脂(以下、「AS樹脂」ということもある)を得た。
このスチレン−アクリロニトリル樹脂について、赤外吸収スペクトル法により組成分析したところ、アクリロニトリル単位9質量%およびスチレン単位91質量%であった。また、スチレン−アクリロニトリル樹脂のメルトフローレートは、78g/10分(ASTM D 1238準拠、220℃、10kg荷重で測定)であった。
<スチレン系熱可塑性エラストマー(D)>
(エラストマー1)商品名:タフテックH1081[登録商標]、旭化成ケミカルズ社製。
(エラストマー2)商品名:クレイトンG1651[登録商標]、クレイトンポリマー社製。
<その他の原材料>
(GPPS)ポリスチレン680[登録商標]、PSジャパン社製。
(PC)ポリカーボネート、商品名:ワンダーライトPC110[登録商標]、旭美化成社製。
[比較例1]
PPE1を50質量%と、PPE2を25質量%と、GPPS(ポリスチレン680[登録商標]、PSジャパン社製)25質量%とを、TEM58SS二軸押出機(東芝機械社製、バレル数13、スクリュー径58mm、L/D=53、ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:14個、及びニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)の最上流部(トップフィード)から供給して、シリンダー温度300℃、スクリュー回転数400rpm、押出レート300kg/hr、ベント真空度7.998kPa(60Torr)で溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例1〜13および比較例2〜14]
原材料の種類および配合割合を表1〜4に示すとおりに変更した以外は、比較例1の場合と同様にして樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1〜4に示す。
なお、比較例3および10において、押出機ノズルから押出された樹脂組成物は、ダイスウェルが激しく、ストランドの引き取り(ペレットのサンプリング)が極めて困難なため、引取不可と判定した。
表1に示すように、比較例1および2の樹脂組成物は、本願(B)成分を含まないため、いずれも成形体表面の白斑が低減されず外観が十分ではなく、滞留成形安定性も十分ではなかった。比較例3の樹脂組成物は、本願(B)成分の含有量が本願の請求範囲を超えるため押出時にストランドが引取不可で、生産安定性が不十分であった。一方、実施例1〜7の樹脂組成物は、本願請求範囲の樹脂組成物であり、いずれも成形体表面の白斑が著しく低く低減されて、良好な成形外観を示し、また滞留成形安定性も良好であったため、光反射部品用成形体の材料として好適に使用できることがわかった。
表2に示すように、比較例6の樹脂組成物は、(B)成分が本願請求範囲の規定量を下回る配合のため、成形体表面の白斑が十分低減されず、成形体のアルミ蒸着外観も十分ではなかった。また、滞留成形安定性も不十分であった。一方、実施例8〜11の樹脂組成物は、本願請求範囲の樹脂組成物であり、いずれも成形体表面の白斑が少なく、特に(B)成分の配合量が増加するに従い、白斑は低減してアルミ蒸着外観も更に良好になる傾向が見られた。また滞留成形安定性もいずれも良好であり、成形流動性と耐熱性とのバランスにも優れていたことから、光反射部品用成形体の材料として好適に使用できることがわかった。
表3に示すように、比較例7および8の樹脂組成物は、(C)成分が配合されずに代わりにGPPSが配合されたことでいずれも(B)成分の混和性が低下して、成形体に表層剥離が認められた。また滞留成形性も不十分であった。更に比較例7の樹脂組成物は、成形体表面の白斑が十分に低減されなかった。比較例10および比較例11の樹脂組成物は、(B)成分が本願請求範囲の規定量を上回る配合のため、樹脂組成物中の(B)成分の混和性が十分に保てず、成形体に表層剥離が認められた。比較例10の樹脂組成物は、(B)成分が本願請求範囲の規定量を上回る配合で、(C)成分が配合されていないため、押出時にストランドが引取不可で、生産安定性が不十分であった。一方、実施例12の樹脂組成物は、本願請求範囲の樹脂組成物であるため、滞留成形安定性が良好で、白斑も著しく低減されてアルミ蒸着外観も良好であったため、光反射部品用成形体の材料として好適に使用できることがわかった。
表4に示すように、比較例12および13の樹脂組成物は、いずれも成形体表面の白斑が低減されてアルミ蒸着外観は良好であったが、(B)成分が配合されていないため滞留成形安定性は不十分であった。比較例14の樹脂組成物は、(C)成分が配合されていないため、成形体に表層剥離が認められた。一方、実施例13の樹脂組成物は、本願請求範囲の樹脂組成物であるため、滞留成形安定性が良好で、白斑も著しく低減されてアルミ蒸着外観も良好であったため、光反射部品用成形体の材料として好適に使用できることがわかった。
本発明の樹脂組成物は、低比重で、良好な耐熱性と流動性とのバランスを有して、アルミ蒸着後の成形体表面の白斑が極めて少なくアルミ蒸着外観にも優れて、なおかつ、滞留成形安定性にも優れた成形体が得られることから、自動車ランプリフレクター成形体、自動車ランプエクステンション成形体等の光反射部品用成形体の材料として有効に使用することが可能である。

Claims (6)

  1. ポリフェニレンエーテル(A)60〜95質量%と、
    アクリロニトリル(AN)含有量16〜45質量%のスチレン−アクリロニトリル樹脂(AS樹脂)(B)15〜1質量%と、
    アクリロニトリル(AN)含有量5〜11質量%のスチレン−アクリロニトリル樹脂(AS樹脂)(C)39〜3質量%と、
    を含有する樹脂組成物。
  2. 前記(A)、(B)および(C)成分の合計量100質量部に対して、スチレン系熱可塑性エラストマー(D)1〜25質量部をさらに含有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記(B)成分を含有する成分が、樹脂組成物中で分散粒子として存在し、該分散粒子の平均粒子径が0.05〜1.8μmの範囲内である、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、光反射部品用成形体。
  5. 請求項4に記載の光反射部品用成形体と、前記光反射部品用成形体の少なくとも一部を被覆するアルミ蒸着膜とを含む、光反射部品。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、自動車ランプエクステンション成形体。
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