JP2014047245A - 香料組成物、液体芳香剤及び液体芳香剤物品 - Google Patents

香料組成物、液体芳香剤及び液体芳香剤物品 Download PDF

Info

Publication number
JP2014047245A
JP2014047245A JP2012189236A JP2012189236A JP2014047245A JP 2014047245 A JP2014047245 A JP 2014047245A JP 2012189236 A JP2012189236 A JP 2012189236A JP 2012189236 A JP2012189236 A JP 2012189236A JP 2014047245 A JP2014047245 A JP 2014047245A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
fragrance
liquid fragrance
group
impression
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012189236A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6002506B2 (ja
Inventor
Jitsuwa Fujii
日和 藤井
Takehiko Miyahara
岳彦 宮原
Rika Haga
理佳 芳賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=50607260&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2014047245(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2012189236A priority Critical patent/JP6002506B2/ja
Publication of JP2014047245A publication Critical patent/JP2014047245A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6002506B2 publication Critical patent/JP6002506B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Fats And Perfumes (AREA)

Abstract

【課題】生活空間の印象を良好に高められる香料組成物を提供する。
【解決手段】(a1)成分:デュピカール、マイラックアルデヒド、アニスアルデヒド及びトリプラールから選択される1種以上と、(a2)成分:カシュメラン、δ−ダマスコン及びβ−ダマセノンから選択される1種以上と、(a3)成分:シクロガルバネート、メチルオクチンカーボネート、2−t−ブチルシクロヘキシルアセテート及びcis−3−ヘキセニルアセテートから選択される1種以上と、を含有し、前記(a2)成分/前記(a1)成分で表される質量比が0.1〜2、前記(a3)成分/前記(a1)成分で表される質量比が1〜15であることよりなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、香料組成物、液体芳香剤及び液体芳香剤物品に関する。
居室、オフィス等における空間(以下、総じて生活空間という)の悪臭や気分不快等の予防、改善を目的として、種々の芳香剤が用いられている。芳香剤は、居室等の悪臭をマスキングするものが一般的であった。
近年では、人間の心理に対する香りの効果が注目され、生活空間に賦香したり、衣類に賦香することが行われている。
例えば、柑橘系、ハーブ系、グリーン系、フローラル系、レジン系及びムスク系の少なくとも1種の香料成分と、4,16−アンドロスタジエン−3−オンとを含有する対男性好感度向上剤が提案されている(特許文献1)。特許文献1の発明によれば、男女相互に好印象を持たせ、職場等、男女が共同で作業する環境における良好な人間関係の形成が図られている。
特開2008−156467号公報
しかしながら、従来の技術では、生活空間の印象を良好に高められるとはいえなかった。
そこで、本発明は、生活空間の印象を良好に高められる香料組成物を目的とする。
本発明の香料組成物は、(a1)成分:デュピカール、マイラックアルデヒド、アニスアルデヒド及びトリプラールから選択される1種以上と、(a2)成分:カシュメラン、δ−ダマスコン及びβ−ダマセノンから選択される1種以上と、(a3)成分:シクロガルバネート、メチルオクチンカーボネート、2−t−ブチルシクロヘキシルアセテート及びcis−3−ヘキセニルアセテートから選択される1種以上と、を含有し、前記(a2)成分/前記(a1)成分で表される質量比が0.1〜2、前記(a3)成分/前記(a1)成分で表される質量比が1〜15であることを特徴とする。
本発明の液体芳香剤は、前記の本発明の香料組成物を含有することを特徴とする。
さらに、3級アミン化合物及び4級アンモニウム化合物から選択される1種以上のカチオン性化合物を含有することが好ましく、ポリエーテル変性シリコーンを含有することが好ましい。
本発明の液体芳香剤物品は、前記の本発明の液体芳香剤が容器に収容されてなることを特徴とする。前記容器はスプレー容器であることが好ましい。
本発明の香料組成物によれば、生活空間の印象を良好に高められる。
(液体芳香剤)
本発明の液体芳香剤は、香料組成物(以下、(A)成分ということがある)を含有するものであり、例えば、(A)成分が分散媒に分散されたものである。
本稿において「分散」は、分散媒に溶解した状態を含む。
液体芳香剤の粘度は、特に限定されないが、10mPa・s以下が好ましく、後述するスプレー容器に入れて使用する場合には5mPa・s以下がより好ましい。なお、粘度はB型粘度計(株式会社トキメック社製)を用いて、25℃で測定される値である。
液体芳香剤のpHは、特に限定されないが、例えば、3〜8が好ましい。pHは、pHメータを用いて25℃で測定される値である。
<(A)成分:香料組成物>
本発明の香料組成物は、(a1)成分:デュピカール、マイラックアルデヒド、アニスアルデヒド及びトリプラールから選択される1種以上と、(a2)成分:カシュメラン、δ−ダマスコン及びβ−ダマセノンから選択される1種以上と、(a3)成分:シクロガルバネート、メチルオクチンカーボネート、2−t−ブチルシクロヘキシルアセテート及びcis−3−ヘキセニルアセテートから選択される1種以上とを含有する。(A)成分は、(a1)〜(a3)成分を併有することで、生活空間の印象を良好に高めるような香りを発現(印象向上効果)できる。
≪(a1)成分≫
(a1)成分は、デュピカール(Dupical)、マイラックアルデヒド(Myrac Aldehyde)、アニスアルデヒド(Anis Aldehyde)及びトリプラール(Triplal)から選択される1種以上である。中でも、印象向上効果をより高める観点から、(a1)成分としては、デュピカール、マイラックアルデヒドが好ましい。
(A)成分中の(a1)成分の含有量は、例えば、0.5〜12質量が好ましく、1〜11質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(a1)成分が少なすぎて印象向上効果が低下するおそれがあり、上記上限値超では、(a2)成分又は(a3)成分が少なくなりすぎて印象向上効果が低下するおそれがある。
≪(a2)成分≫
(a2)成分は、カシュメラン(Cashmeran)、δ−ダマスコン(δ−Damascone)及びβ−ダマセノン(β−Damascenone)から選択される1種以上である。中でも、印象向上効果をより高める観点から、(a2)成分としては、カシュメラン、β−ダマセノンが好ましく、カシュメラン及びβ−ダマセノンを併用することがより好ましい。
(A)成分中の(a2)成分の含有量は、例えば、0.5〜4質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(a2)成分が少なすぎて印象向上効果が低下するおそれがあり、上記上限値超では、(a1)成分又は(a3)成分が少なくなりすぎて印象向上効果が低下するおそれがある。
≪(a3)成分≫
(a3)成分は、シクロガルバネート(Cyclogalbanat)、メチルオクチンカーボネート(Metyl Octine Carbonate)、2−t−ブチルシクロヘキシルアセテート(2−t−Butylcyclohexyl Acetate)及びcis−3−ヘキセニルアセテート(cis−3−Hexenyl Acetate)から選択される1種以上である。中でも、印象向上効果をより高める観点から、(a3)成分としては、メチルオクチンカーボネートが好ましい。
(A)成分中の(a3)成分の含有量は、例えば、4〜20質量%が好ましく、5〜18質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(a3)成分が少なすぎて印象向上効果が低下するおそれがあり、上記上限値超では、(a1)成分又は(a2)成分が少なくなりすぎて印象向上効果が低下するおそれがある。
(A)成分中、(a2)成分/(a1)成分で表される質量比は、0.1〜2であり、0.2〜1.6が好ましい。上記範囲内であれば、印象向上効果を良好に発揮できる。
(A)成分中、(a3)成分/(a1)成分で表される質量比は、1〜15であり、1.2〜10が好ましい。上記範囲内であれば、印象向上効果を良好に発揮できる。
(A)成分中、(a1)〜(a3)成分の合計量は、例えば、10〜40質量%が好ましく、15〜35質量%がより好ましい。
≪任意成分≫
(A)成分には、(a1)〜(a3)成分以外の香料成分(任意香料成分)や、溶剤(特に香料溶剤ということがある)等の任意成分を含有してもよい。
任意香料成分としては、本発明の効果を損なわないものであれば、従来公知の香料成分を用いることができる。任意香料成分としては、γ−デカラクトン(γ−Decalactone)及びγ−ノナラクトン(γ−Nonalactone)から選択される1種以上(以下、(a4)成分ということがある)が好ましい。(A)成分は、(a4)成分を含有することで、よりロマンチックな、かわいい印象の香りを発現する。
(A)成分中の(a4)成分の含有量は、1〜20質量%が好ましく、2〜16質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(a4)成分の配合効果が発揮されにくく、上記上限値超では、(a1)〜(a3)成分との配合バランスが崩れ、印象向上効果が低下するおそれがある。
香料溶剤としては、エタノール、アセチン(トリアセチン)、MMBアセテート(3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート)、エチレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコール、ジブチルセバケート、デルチールエキストラ(イソプロピルミリステート)、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、TEG(トリエチレングリコール)、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、トリプロピレングリコール、アボリン(ジメチルフタレート)、デルチルプライム(イソプロピルパルミテート)、ジプロピレングリコールDPG−FC(ジプロピレングリコール)、ファルネセン、ジオクチルアジペート、トリブチリン(グリセリルトリブタノエート)、ヒドロライト−5(1,2−ペンタンジオール)、プロピレングリコールジアセテート、セチルアセテート(ヘキサデシルアセテート)、エチルアビエテート、アバリン(メチルアビエテート)、シトロフレックスA−2(アセチルトリエチルシトレート)、シトロフレックスA−4(トリブチルアセチルシトレート)、シトロフレックスNo.2(トリエチルシトレート)、シトロフレックスNo.4(トリブチルシトレート)、ドゥラフィックス(メチルジヒドロアビエテート)、MITD(イソトリデシルミリステート)、ポリリモネン(リモネンポリマー)、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。これらの香料溶剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(A)成分中の香料溶剤の含有量は、例えば、0.1〜99質量%が好ましく、1〜50質量%がより好ましい。
液体芳香剤中の(A)成分の含有量は、0.001〜100質量%が好ましく、0.003〜10質量%がより好ましく、0.005〜1質量%がさらに好ましい。上記下限値未満では、印象向上効果が低下するおそれがあり、上記上限値超とすると、処理対象物にシミを生じたりするおそれがある。
(A)成分は、従来公知の製造方法により調製される。例えば、(a1)〜(a3)成分及び必要に応じて任意成分とを混合する方法が挙げられる。
<分散媒>
分散媒としては、従来、液体芳香剤に用いられているものであればよく、例えば、水;エタノール、イソプロパノール等、炭素数2〜3の1級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等、炭素数2〜6のグリコール類;グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等、炭素数3〜8の多価アルコール類等が挙げられる。分散媒としては、香気に及ぼす影響や、価格等の点から、水、エタノール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。これらの分散媒は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
<3級アミン化合物及び4級アンモニウム化合物から選択される1種以上のカチオン性化合物>
液体芳香剤は、3級アミン化合物及び4級アンモニウム化合物から選択される1種以上のカチオン性化合物((B)成分)を含有することが好ましい。(B)成分を含有することで、処理対象物に(A)成分を効率的に吸着させられるため、(A)成分による印象向上効果をより長時間にわたって持続できる(香気持続効果)。
3級アミン化合物は、3級アミノ基を分子内に有する3級アミン及びその中和物であり、3級アミノ基を分子内に有する高分子化合物(以下、3級アミン高分子化合物ということがある)を含むものである。3級アミン化合物は、3級アミノ基を分子内に1つ有してもよいし、2つ以上有してもよい。
3級アミノ基を分子内に1つ有する3級アミンとしては、下記一般式(b1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014047245
((b1)式中、R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜24の炭化水素基又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示す。R〜Rは、アミド基、エステル基及びエーテル基から選ばれる少なくとも1種の連結基で分断されていてもよい。R〜Rの内の少なくとも1つは前記炭化水素基である。)
〜Rの炭化水素基としては、鎖状が好ましく、直鎖でもよいし、分岐鎖でもよい。R〜Rの炭化水素基は、不飽和結合を有していてもよい。R〜Rの炭化水素基としては、直鎖又は分岐鎖のアルキル基、直鎖又は分岐鎖のアルケニル基がより好ましい。
〜Rの炭化水素基は、炭素数1〜24が好ましく、炭素数8〜18がより好ましい。
〜Rのヒドロキシアルキル基は、直鎖でもよく分岐鎖でもよい。
〜Rのヒドロキシアルキル基は、炭素数2〜4が好ましい。
〜Rは、アミド基、エステル基及びエーテル基から選ばれる少なくとも1種の連結基で分断されていてもよい。3級アミンとしては、少なくとも1つのR〜Rがアミド基、エステル基及びエーテル基から選ばれる少なくとも1種の連結基で分断された炭化水素基であることが好ましい。
このような3級アミンとしては、例えば、下記一般式(b1−1)〜(b1−8)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2014047245
(b1−1)式中、R11及びR12は、それぞれ独立に炭素数1〜24の炭化水素基である。R11及びR12は、直鎖でもよく、分岐鎖でもよく、不飽和結合を有してもよい。
(b1−2)〜(b1−8)式中、R13〜R24は、それぞれ独立に炭素数10〜20の脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基、即ち、炭素数9〜19の脂肪族炭化水素基である。R13〜R24は、直鎖でもよく、分岐鎖でもよく、不飽和結合を有してもよい。R13〜R24としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、部分水添パーム油脂肪酸、部分水添牛脂脂肪酸等に由来する脂肪族炭化水素基が挙げられる。
(b1−1)式で表される化合物は、例えば、脂肪酸又はそのメチルエステルをアンモニアでニトリル化し、これに水素を添加した後、ホルムアルデヒドと水素とを反応させてメチル化して得られる。
(b1−2)式又は(b1−3)式で表される化合物は、例えば、炭素数10〜20の脂肪酸又はそのメチルエステルとメチルジエタノールアミンとの縮合反応により得られる。
(b1−4)式、(b1−5)式又は(b1−6)式で表される化合物は、例えば、炭素数10〜20の脂肪酸又はそのメチルエステルとトリエタノールアミンとの縮合反応により得られる。
(b1−7)式又は(b1−8)式で表される化合物は、例えば、N−メチルエタノールアミンとアクリロニトリルの付加物より、「J.Org.Chem.,26,3409(1960)」に記載の方法で合成されたN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンと、炭素数10〜20の脂肪酸との縮合反応により得られる。
3級アミンの中和物としては、有機酸又は無機酸で中和されたものである。中和に用いる酸としては、塩酸、硫酸、メチル硫酸等が挙げられる。
3級アミンの中和物は、水の存在下で3級アミンと酸とを接触させることにより得られる。例えば、予め混合した3級アミンと酸とを水に分散してもよいし、酸水溶液中に3級アミンを液状又は固体状で投入してもよく、3級アミンと酸とを同時に水中に投入してもよい。
3級アミン高分子化合物としては、塩を形成していてもよい3級アミノ基を分子内に2つ以上有するものが好ましい。
高分子は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量が1,000以上であることを意味する。3級アミン高分子化合物の重量平均分子量は、1,000〜6,000,000が好ましく、3,000〜5,000,000がより好ましく、5,000〜4,000,000がさらに好ましい。
3級アミノ基を分子内に2つ以上有する3級アミン高分子化合物としては、例えば、ジエチルアミノメタクリレートとエチレンオキシド等が付加された親水基を有するビニルモノマーとの共重合体が挙げられる。
3級アミン高分子化合物のカチオン化度は、特に限定されないが、0.1〜35が好ましい。
カチオン化度は、カチオン性モノマーとノニオン性モノマーとの共重合体、又は、ノニオン性重合体の一部をカチオン性基で変性もしくは置換したもの(カチオン化セルロース等)の場合には下記式(1)により算出される値である。
また、高分子化合物がカチオン性モノマーとアニオン性モノマーの共重合体、又は、カチオン性モノマーとアニオン性モノマーとノニオン性モノマーの共重合体の場合には、下記式(2)により算出される値である。
カチオン化度(%)=X×Y×100 ・・・(1)
(1)式中、Xは、高分子化合物のカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素等)の原子量、Yは、高分子化合物1g中に含まれるカチオン性基のモル数である。
カチオン化度(%)=X×(Y−Z)×100 ・・・(2)
(2)式中、Xは、高分子化合物のカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素等)の原子量、Yは、高分子化合物1g中に含まれるカチオン性基のモル数、Zは、高分子化合物1g中に含まれるアニオン性基のモル数である。
なお、Zのアニオン性基とは、高分子鎖中のモノマー単位に含まれるカルボキシル基、スルホン酸基等であり、例えば、アクリル酸中のカルボン酸等である。ただし、カチオン性基の対イオンは含まない。
上述した3級アミン化合物は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
4級アンモニウム化合物は、3級アミンの4級化物等、4級アンモニウム基を有するものであり、分子内に4級アンモニウム基を有する高分子化合物(以下、4級アンモニウム高分子化合物ということがある)を含むものである。4級アンモニウム化合物は、4級アンモニウム基を分子内に1つ有してもよいし、2つ以上有してもよい。
4級アンモニウム化合物は、例えば、上記3級アミン又はその中和物を4級化剤と反応させることにより得られる。4級化剤は、3級アミンの3級窒素原子にメチル基等の炭化水素基を導入して4級化するもので、例えば、塩化メチル、ジメチル硫酸等が挙げられる。
4級アンモニウム基を分子内に1つ有する4級アンモニウム化合物としては、炭素数8〜18のアルキル基を有するモノアルキルトリメチルアンモニウム塩、それぞれ独立に炭素数4〜10のアルキル基を2つ有するジアルキルジメチルアンモニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を1つ有するアルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するアルキルピリジニウム塩等が好ましく、炭素数8〜18のアルキル基を1つ有するモノアルキルトリメチルアンモニウム塩、それぞれ独立に炭素数4〜10のアルキル基を2つ有するジアルキルジメチルアンモニウム塩がより好ましく、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド及びジデシルジメチルアンモニウムクロライドがさらに好ましい。
4級アンモニウム高分子化合物としては、4級アンモニウム基を分子内に2つ以上有するものが好ましい。
4級アンモニウム基を分子内に2つ以上有する4級アンモニウム高分子化合物としては、例えば、レオガードKGP(商品名、ライオン株式会社製)等のカチオン化セルロース、ダイドールEC−004、ダイドールHEC、ダイドールEC(商品名、大同化成工業株式会社製)、MERQUAT100(商品名、Nalco社製)、アデカカチオエースPD−50(商品名、株式会社ADEKA製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウムの重合体、MERQUAT550(商品名、Nalco社製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、MERQUAT280(商品名、Nalco社製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、LUVIQUAT−FC905(商品名、BASF社製)等の塩化イミダゾリニウム・ビニルピロリドン共重体、ポバールCM318(商品名、株式会社クラレ製)等のカチオン化ポリビニルアルコール等が挙げられる。中でも、4級アンモニウム高分子化合物としては、カチオン化セルロース、塩化ジメチルジアリルアンモニウムの単独重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウムと他の単量体との共重合体が好ましい。
4級アンモニウム高分子化合物のカチオン化度は、3級アミン高分子化合物のカチオン化度と同じである。
上述した4級アンモニウム化合物は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
上述した(B)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(B)成分としては、重量平均分子量が1000未満で、3級アミノ基又は4級アンモニウム基を分子内に1つ有するものが好ましい。このような(B)成分を用いることで、香気持続効果をより高められる。
液体芳香剤中の(B)成分の含有量は、0.01質量%以上1質量%未満が好ましく、0.05〜0.8質量%がより好ましく、0.1〜0.5質量%がさらに好ましい。上記下限値未満では、香気持続効果が低下するおそれがあり、上記上限値超では、処理対象物にべた付きを生じたり、シミを生じたりするおそれがある。
液体芳香剤中の(A)成分/(B)成分で表される質量比(以下、A/B比ということがある)は、1/10〜8/1が好ましく、1/2〜5/1がより好ましい。上記下限値未満では、(A)成分が少なくなりすぎて、印象向上効果が低下するおそれがあり、上記上限値超では、(B)成分が少なくなりすぎて、香気持続効果が低下するおそれがある。
<ポリエーテル変性シリコーン>
液体芳香剤は、ポリエーテル変性シリコーン(以下、(C)成分ということがある)を含有してもよい。(C)成分を含有することで、(A)成分及び(B)成分が液体芳香剤中により均一に分散される。このため、例えば、液体芳香剤を処理対象物に噴霧した際に、(A)成分が処理対象物にムラなく付着して印象向上効果をより高め、(B)成分が処理対象物にムラなく付着して香気持続効果をより高められる。
(C)成分の分子構造は、直鎖でもよく、分岐鎖でもよく、架橋していてもよい。また、(C)成分は、官能基としてポリエチレンオキシドやポリプロピレンオキシド等のポリエーテル基を有していれば、特に限定されるものではない。また、ポリエチレンオキシドやポリプロピレンオキシド等のポリエーテル基が導入されていれば、他の官能基が導入されていてもよい。他の官能基としては、アミノ変性基、エポキシ変性基、アルキル変性基、カルボキシル変性基等が挙げられる。
(C)成分は、ポリエーテル基のみにより変性されていてもよいし、ポリエーテル基とそれ以外の官能基とにより変性されていてもよい。
(C)成分の25℃における動粘度は、10〜100,000,000mm/sが好ましく、1,000〜100,000mm/sがより好ましい。動粘度が上記範囲内であれば、取り扱いが容易で液体芳香剤を製造しやすい。
(C)成分は、そのまま用いられてもよいし、任意の乳化剤によって分散された乳化物として用いられてもよい。
(C)成分としては、アルキル(炭素数1〜3)シロキサンとポリオキシアルキレン(アルキレン基の炭素数は2〜5が好ましい)との共重合体が挙げられる。中でも、ジメチルシロキサンとポリオキシアルキレン(ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン又はポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのランダムもしくはブロック共重合体等)との共重合体が好ましい。このような(C)成分としては、下記一般式(c1)又は(c2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014047245
((c1)式中、m、n、p、qは、それぞれの構成単位の平均繰返し数を表し、R30は水素又はアルキル基を表す。)
mは、10〜10000であり、好ましくは100〜300である。
nは、1〜1000であり、好ましくは1〜100である。
m>nが好ましい。
pは、2〜100であり、好ましくは2〜50である。
qは、0〜50であり、好ましくは0〜10である。
30としては、水素又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
(c1)式で表される化合物は、一般に、Si−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、例えば、ポリオキシアルキレンアリルエーテル等の炭素−炭素二重結合を末端に有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルとを白金触媒下で付加反応させることにより得られる。従って、ポリエーテル変性シリコーン中には未反応のポリオキシアルキレンアルキルエーテルやSi−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンがわずかに含まれる場合がある。Si−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンは反応性が高いため、ポリエーテル変性シリコーン中の存在量として30質量ppm以下(−Hの量として)が好ましい。
Figure 2014047245
((c2)式中、u、v、h、i、j、kは、それぞれの構成単位の平均繰返し数を表す。R31及びR32は、それぞれ独立に水素又はアルキル基を表し、R33及びR34は、それぞれ独立にアルキル基を表す。)
uは5〜10000が好ましく、vは2〜10000が好ましい。
hは2〜100が好ましく、iは0〜50が好ましい。jは2〜100が好ましく、kは0〜50が好ましい。
31及びR32としては、水素又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。R33及びR34としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。
(II)式で表わされるブロック共重合体の重量平均分子量は、(A)成分を均一に分散させる観点から、15,000〜100,000,000が好ましい。
(c2)式で表される化合物は、いわゆる線状ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体である。(c2)式で表される化合物は、例えば、反応性末端基を有するポリオキシアルキレン化合物と、該化合物の反応性末端基と反応する末端基を有するジヒドロカルビルシロキサンとを反応させることにより得られる。
(C)成分としては、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社製のSH3771M、SH3772M、SH3775M、SH3749、FZ−2161、FZ−2203(いずれも商品名)、信越化学工業株式会社製のKF6011、KF6012、KF6013、KF6016、KF6017(いずれも商品名)、モメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン合同会社製のSILWET L−7001、TSF4450、TSF4452(いずれも商品名)等が挙げられる。
これらの(C)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体芳香剤中の(C)成分の含有量は、例えば、0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(C)成分の配合効果を得られにくく、上記上限値超では、液体芳香剤が付着した処理対象物の表面が滑りやすくなる。
液体芳香剤中の(A)成分/(C)成分で表される質量比(以下、A/C比ということがある)は、1/10〜50/1が好ましく、1/2〜25/1がより好ましい。A/C比が上記下限値未満では、(A)成分が少なくなりすぎて、印象向上効果が低下するおそれがあり、上記上限値超では、(C)成分が少なくなりすぎて、(A)成分の分散性が低下して印象向上効果が低下するおそれがある。
液体芳香剤中の(B)成分/(C)成分で表される質量比(以下、B/C比ということがある)は、1/10〜5/1が好ましく、1/8〜2/1がより好ましい。B/C比が上記下限値未満では、(B)成分が少なくなりすぎて、香気持続効果が低下するおそれがあり、上記上限値超では、(C)成分が少なくなりすぎて、(B)成分の分散性が低下して香気持続効果が低下するおそれがある。
液体芳香剤中の[(A)成分+(B)成分]/(C)成分で表される質量比(以下、(A+B)/C比ということがある)は、1/10〜10/1が好ましく、1/5〜5/1がより好ましい。(A+B)/C比が上記下限値未満では、(A)〜(B)成分が少なくなりすぎて、印象向上効果や香気持続効果が低下するおそれがあり、上記上限値超では、(C)成分が少なくなりすぎて、(A)〜(B)成分の分散性が低下して印象向上効果や香気持続効果が低下するおそれがある。
<消臭成分>
液体芳香剤は、消臭成分(以下、(D)成分ということがある)を含有してもよい。(D)成分を含有することで、例えば、使い古したカーテン等の繊維製品に液体芳香剤を塗布した場合でも、新品の繊維製品に液体芳香剤を塗布した場合と同様の印象向上効果を得られる。
(D)成分としては、例えば、メチル−β−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、モノアセチル−β−シクロデキストリン、アシルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、アミノカルボン酸系金属錯体(WO2012/090580号記載のメチルグリシンジ酢酸3ナトリウムの亜鉛錯体)等が挙げられる。これらの(D)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体芳香剤中の(D)成分の含有量は、0.05〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(D)成分の配合効果を得られにくく、多すぎるとコストの点から好ましくない。
<任意成分>
液体芳香剤は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の他の成分(任意成分)を含有してもよい。任意成分としては、例えば、ノニオン界面活性剤、キレート剤、高分子、防腐剤、抗菌剤、忌避剤、天然物等のエキス、分散剤、色素、酸化防止剤、減粘剤、紫外線吸収剤、pH調整剤等が挙げられる。
これらの任意成分の配合量は、液体芳香剤の総質量に対し、5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。
<液体芳香剤の製造方法>
液体芳香剤の製造方法としては、従来公知の方法が挙げられる。液体芳香剤は、例えば、有機溶剤に(A)成分ならびに必要に応じて(B)〜(C)成分及び任意成分を分散し、これに水を加えることで調製される。
(液体芳香剤物品)
本発明の液体芳香剤物品は、液体芳香剤が容器に収容されてなるものである。
液体芳香剤が収容される容器としては、トリガー式、エアゾール式又はディスペンサー式等のスプレー容器、スクイズ容器等が挙げられ、中でも、スプレー容器が好ましく、トリガー式スプレー容器がより好ましい。スプレー容器を用いることで、速やかにかつ容易に液体芳香剤を処理対象物に塗布できる。加えて、トリガー式スプレー容器であれば、噴射剤を用いないため、噴射剤由来の臭気によって印象向上効果を低下させることがない。
トリガー式スプレー容器としては、特に限定されず、一般に、繊維製品等に対して賦香したり、消臭したりする際に用いられるものが挙げられる。
トリガー式スプレー容器としては、噴射口から噴射方向に15cm離れた地点における噴霧液滴の平均粒径が10〜500μmとなり、3秒間噴霧したときに粒子径10μm以下の粒子の存在率が0.6%以下となる噴霧手段を備えたものが好ましい。噴霧液滴の粒子径分布は、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置スプレーテック(Malvern Instruments Ltd製)により測定することができる。
トリガー式スプレー容器における1回の噴霧量は、処理対象物にシミが生じるのを防ぎ、操作する手に過度の疲労感を与えないようにする観点から、0.1〜1.0gであることが好ましい。
(使用方法)
液体芳香剤の使用方法は、例えば、液体芳香剤を容器に収容して液体芳香剤物品とし、内容物である液体芳香剤を処理対象物に塗布してもよいし、液体芳香剤を生活空間に揮散させてもよい。
処理対象物としては、カーテン、クッション、座布団、イスやソファの布地、枕カバー、シーツ、ベッドパッド、枕、布団、ベッドカバー、毛布、マットレス、トイレマット、バスマット、玄関マット、カーペット、ラグ、絨毯等の繊維製品;イスやソファの座部等の皮革製品;壁紙、障子紙、襖紙等の紙製品;木製製品、金属製品、陶磁器等が挙げられ、中でも、繊維製品、皮革製品、紙製品が好ましく、繊維製品がより好ましい。繊維製品、皮革製品、紙製品であれば、液体芳香剤が浸透しやすく、かつ(B)成分の効果が得られやすい。
繊維製品の素材は、特に限定されず、木綿等のセルロース繊維、獣毛繊維等の天然繊維でもよいし、再生セルロース繊維、半合成繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維等の合成繊維でもよい。
繊維製品は、前記の繊維を織布、編布、不織布等にした繊維集合体であればよい。
処理対象物への塗布量は、特に限定されず、所望する香気の強さ等に応じて適宜決定される。
上述の通り、本発明の香料組成物は、(a1)〜(a3)成分を特定の質量比で含有するため、生活空間の印象を良好に高められる。
本発明の液体芳香剤は、(A)成分を含有するため、生活空間の印象を良好に高められる。加えて、液体芳香剤は、(B)成分を含有することで、香気持続効果を高められる。さらに、液体芳香剤は、(C)成分を含有することで、印象向上効果又は香気持続効果をより高められる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(使用原料)
<(A)成分:香料組成物>
A−1〜A−10:表1の組成に従い、各原料をジプロピレングリコール(DPG)に溶解して、各例の(A)成分を調製した。
Figure 2014047245
<(B)成分:カチオン性化合物>
B−1:カチオン性セルロース、レオガードKGP(カチオン化度18%、重量平均分子量16万、ライオン株式会社製)。
B−2:カチオン性高分子、マーコート100(カチオン化度8.7%、重量平均分子量15万、Nalco社製)。
B−3:カチオン界面活性剤、アーカードT−800(C2w+1(CHCl(w=16/18混合品、w=16とw=18との質量比2/8)、4級アンモニウム化合物、ライオンアクゾ株式会社製)。
B−4:カチオン界面活性剤、アーカード210−80E(塩化ジデシルメチルアンモニウム、4級アンモニウム化合物、ライオンアクゾ株式会社製)。
<(C)成分:ポリエーテル変性シリコーン>
C−1:ポリエーテル変性シリコーン、動粘度(25℃)=8000mm/s。下記合成方法により合成されたもの。
なお、動粘度は、試料温度25℃で、JIS K2283の粘度測定方法に従って、ウベローデ粘度計を用いて測定された値である。
≪C−1の合成方法≫
(CHSiO(CHCHSiO)210(CHHSiO)Si(CHで表されるハイドロジェンシロキサン828gと、平均組成CH=CHCHO(CHCHO)Hで表されるアリル化ポリエーテル210gと、エチルアルコール726gと、アリル化ポリエーテルに対して5質量ppmの白金(塩化白金酸のClを中和したもの)と、を反応温度80℃で5時間反応させた。反応終了後、減圧留去することにより、ポリエーテル変性シリコーンを得た。使用に際しては、ポリエーテル変性シリコーン90gとジエチレングリコールモノブチルエーテル10gとを混合したものを用いた。
C−2:ポリエーテル変性シリコーン、SH3771(動粘度(25℃)=1600mm/s、東レ・ダウコーニング株式会社製)。
<(C’)成分:(C)成分の比較品>
C’−1:アミノ変性シリコーン、BY16−850(動粘度(25℃)=1100mm/s、東レ・ダウコーニング株式会社製)。
<(D)成分:消臭成分>
D−1:2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、CAVASOLW7HP(商品名)、純正化学株式会社(販売元)。
D−2:ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液、ソフタゾリン−R(商品名)、川研ファインケミカル株式会社(販売元)。
D−3:メチルグリシンジ酢酸3ナトリウムの亜鉛錯体、硫化亜鉛(II)(関東化学株式会社製)とメチルグリシンジ酢酸3ナトリウムとを1:1(質量比)で攪拌混合したもの。
(評価方法)
<印象向上効果>
6mの部屋の壁にA0サイズ(84.1×118.9cm)の部屋の写真(画像ID.3311774、ピクスタ株式会社製)を貼り付け、カーテン(株式会社ニトリ製、既製ドレープカーテン、商品コード7325108、巾100cm×丈110cm)1枚を掛けた。スプレー容器(ライオン株式会社製、「お洋服のスタイルガード」のトリガー式スプレー容器)に収容された液体芳香剤を、前記カーテンに噴霧した。この際、液体芳香剤の噴霧量は、噴霧直後の部屋の臭気強度が6段階臭気強度表示法で「臭気強度3」になるように調整した。
液体芳香剤を噴霧した直後の部屋の香りを嗅いだ時に、前記の部屋の写真からどのような印象を受けるかをモニター30名(20〜30代女性、日本人、首都圏在住、既婚者、有職主婦)に回答してもらった。下記評価項目に対して、7段階評価(非常にそう思う7点、かなりそう思う6点、ややそう思う5点、どちらともいえない4点、ややそう思わない3点、かなりそう思わない2点、非常にそう思わない1点)で採点してもらい、これを印象評価αとした。実施例2及び実施例18については、液体芳香剤を噴霧した3時間後の部屋の香りについても評価した。
≪評価項目≫
項目1:上品な・洗練された印象。
項目2:ロマンチックな・かわいい印象。
項目3:ゴージャス・高級な印象。
項目4:魅力がある。
≪6段階臭気強度表示法≫
臭気強度0:無臭。
臭気強度1:やっと感知できるにおい。
臭気強度2:何のにおいか判る弱いにおい。
臭気強度3:楽に感知できるにおい。
臭気強度4:強いにおい
臭気強度5:強烈なにおい。
6mの部屋の壁にA0サイズ(84.1×118.9cm)の部屋の写真(画像ID.3311774、ピクスタ株式会社製)を貼り付け、カーテン(株式会社ニトリ製、既製ドレープカーテン、商品コード7325108、巾100cm×丈110cm)1枚を掛けた。前記の部屋の写真からどのような印象を受けるかを女性30名に回答してもらった。上記評価項目に対して、7段階評価(非常にそう思う7点、かなりそう思う6点、ややそう思う5点、どちらともいえない4点、ややそう思わない3点、かなりそう思わない2点、非常にそう思わない1点)で採点してもらい、これを印象評価βとした。
各モニター毎に、印象評価α−印象評価βで印象評価差を求め、この平均値を下記評価基準に分類した。
◎◎:0.8点超。
◎:0.5点超0.8点以下。
○:0.2点超0.5点以下。
△:0.1点超0.2点以下。
×:0.1点以下。
<香り持続性評価>
6mの部屋の壁にカーテン(株式会社ニトリ製、既製ドレープカーテン、商品コード7325108、巾100cm×丈110cm)1枚を掛けた。スプレー容器(ライオン株式会社製、「お洋服のスタイルガード」のトリガー式スプレー容器)に収容された液体芳香剤を、前記カーテンに噴霧した。この際、液体芳香剤の噴霧量は、噴霧直後の部屋の臭気強度が6段階臭気強度表示法で「臭気強度3」になるように調整した。
3名のモニターが、液体芳香剤を噴霧した3時間後の部屋の臭気強度を評価し、その平均点を求めた。
<香りのムラ>
カーテン(株式会社ニトリ製、既製ドレープカーテン、商品コード7325108、巾100cm×丈110cm)にスプレー容器(ライオン株式会社製、「お洋服のスタイルガード」のトリガー式スプレー容器)に収容された液体芳香剤を噴霧した。この際、液体芳香剤の噴霧量を10%owf(カーテン100質量部に対する液体芳香剤の質量部)とした。カーテンの香りのムラについて、下記評価基準に従って評価した。
○:ムラなし。
△:ややムラあり。
×:ムラあり。
(実施例1〜20、比較例1〜4)
表2〜3の組成に従い、エタノール(合成エタノール95%、日本アルコール販売株式会社製)に(A)〜(D)成分を添加し、攪拌し、次いで、水の一部を加え、攪拌した。次いで、残りの水を加えて、各例の液体芳香剤を得た。得られた液体芳香剤について、印象向上効果、香気持続効果及び香りのムラを評価し、その結果を表中に示す。表中、各原料の配合量は、純分換算された値である。
Figure 2014047245
Figure 2014047245
表2〜3に示すように、本発明を適用した実施例1〜20は、噴霧直後における印象向上効果が「○」〜「◎」であった。
中でも、(B)成分を含有する実施例2は、(B)成分を含有しない実施例18に比べて、3時間後の印象向上効果が高いものであった。
また、(C)成分を含有する実施例1〜10、12〜18は、(C’)成分を含有する実施例11、(C)成分を含有しない実施例19〜20に比べて、少ない量で部屋の臭気強度3にでき、かつ香りムラの評価も良好であった。
(D)成分を含有する実施例12〜14は、使い古しのカーテンにも良好に賦香できた。
一方、(a1)〜(a3)成分のいずれかを含有しない(A)成分を用いた比較例1〜4は、いずれも印象向上効果が「×」であった。
これらの結果から、本発明を適用することで、生活空間の印象を良好に高められることが判った。

Claims (6)

  1. (a1)成分:デュピカール、マイラックアルデヒド、アニスアルデヒド及びトリプラールから選択される1種以上と、
    (a2)成分:カシュメラン、δ−ダマスコン及びβ−ダマセノンから選択される1種以上と、
    (a3)成分:シクロガルバネート、メチルオクチンカーボネート、2−t−ブチルシクロヘキシルアセテート及びcis−3−ヘキセニルアセテートから選択される1種以上と、を含有し、
    前記(a2)成分/前記(a1)成分で表される質量比が0.1〜2、前記(a3)成分/前記(a1)成分で表される質量比が1〜15である香料組成物。
  2. 請求項1に記載の香料組成物を含有する液体芳香剤。
  3. 3級アミン化合物及び4級アンモニウム化合物から選択される1種以上のカチオン性化合物を含有する請求項2に記載の液体芳香剤。
  4. ポリエーテル変性シリコーンを含有する請求項2又は3に記載の液体芳香剤。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の液体芳香剤が容器に収容されてなる液体芳香剤物品。
  6. 前記容器はスプレー容器である請求項5に記載の液体芳香剤物品。
JP2012189236A 2012-08-29 2012-08-29 香料組成物、液体芳香剤及び液体芳香剤物品 Active JP6002506B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012189236A JP6002506B2 (ja) 2012-08-29 2012-08-29 香料組成物、液体芳香剤及び液体芳香剤物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012189236A JP6002506B2 (ja) 2012-08-29 2012-08-29 香料組成物、液体芳香剤及び液体芳香剤物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014047245A true JP2014047245A (ja) 2014-03-17
JP6002506B2 JP6002506B2 (ja) 2016-10-05

Family

ID=50607260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012189236A Active JP6002506B2 (ja) 2012-08-29 2012-08-29 香料組成物、液体芳香剤及び液体芳香剤物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6002506B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019522707A (ja) * 2016-06-29 2019-08-15 高砂香料工業株式会社 フレグランス組成物及びその使用の方法

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000160192A (ja) * 1998-11-26 2000-06-13 Lion Corp 液体洗浄剤組成物
JP2001098300A (ja) * 1999-09-30 2001-04-10 Lion Corp 収納袋入り液体洗浄剤組成物
JP2003137758A (ja) * 2001-10-29 2003-05-14 Kiyomitsu Kawasaki 頭髪化粧料用のマスキング組成物及び該マスキング組成物を含有する頭髪化粧料並びに頭髪化粧料のマスキング方法。
JP2004526827A (ja) * 2001-02-14 2004-09-02 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー ブルーミング香料及び塩基マスキング成分を含む自動食器洗浄用組成物
JP2005248372A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Lion Corp 繊維製品用液体防臭消臭剤組成物及び該組成物入りスプレー容器
JP2006169129A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Lion Corp グリーンノートを有する香料を含有する化粧料
JP2007297719A (ja) * 2006-04-27 2007-11-15 Lion Corp 繊維製品用液体仕上げ剤組成物
JP2008156467A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Lion Corp 対男性好感度向上剤
JP2008169534A (ja) * 2006-12-11 2008-07-24 Lion Corp 繊維製品用液体仕上げ剤組成物
JP2009209159A (ja) * 2002-08-09 2009-09-17 Kao Corp 香料組成物
JP2012201988A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Kao Corp 液体柔軟剤組成物

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000160192A (ja) * 1998-11-26 2000-06-13 Lion Corp 液体洗浄剤組成物
JP2001098300A (ja) * 1999-09-30 2001-04-10 Lion Corp 収納袋入り液体洗浄剤組成物
JP2004526827A (ja) * 2001-02-14 2004-09-02 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー ブルーミング香料及び塩基マスキング成分を含む自動食器洗浄用組成物
JP2003137758A (ja) * 2001-10-29 2003-05-14 Kiyomitsu Kawasaki 頭髪化粧料用のマスキング組成物及び該マスキング組成物を含有する頭髪化粧料並びに頭髪化粧料のマスキング方法。
JP2009209159A (ja) * 2002-08-09 2009-09-17 Kao Corp 香料組成物
JP2005248372A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Lion Corp 繊維製品用液体防臭消臭剤組成物及び該組成物入りスプレー容器
JP2006169129A (ja) * 2004-12-13 2006-06-29 Lion Corp グリーンノートを有する香料を含有する化粧料
JP2007297719A (ja) * 2006-04-27 2007-11-15 Lion Corp 繊維製品用液体仕上げ剤組成物
JP2008169534A (ja) * 2006-12-11 2008-07-24 Lion Corp 繊維製品用液体仕上げ剤組成物
JP2008156467A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Lion Corp 対男性好感度向上剤
JP2012201988A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Kao Corp 液体柔軟剤組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019522707A (ja) * 2016-06-29 2019-08-15 高砂香料工業株式会社 フレグランス組成物及びその使用の方法
JP7028805B2 (ja) 2016-06-29 2022-03-02 高砂香料工業株式会社 フレグランス組成物及びその使用の方法
US11384312B2 (en) 2016-06-29 2022-07-12 Takasago International Corporation Fragrance compositions and methods of use thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP6002506B2 (ja) 2016-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2824878C (en) Compositions comprising hydrophobically modified malodor control polymers
JP4740801B2 (ja) 繊維製品用液体仕上げ剤組成物
JP6144876B2 (ja) 繊維製品用の害虫忌避剤および害虫忌避方法
EP2857579A1 (en) Treatment agent composition for fiber product
JP5726682B2 (ja) 繊維製品用処理剤組成物
JP2010285737A (ja) 香りが長続きする繊維製品用処理剤組成物
JP5364232B2 (ja) 消臭剤組成物
JP6444300B2 (ja) 繊維製品用液体処理剤組成物
JP6002506B2 (ja) 香料組成物、液体芳香剤及び液体芳香剤物品
JP2011130986A (ja) 消臭剤組成物
JP5671715B2 (ja) 香料の乳化分散物
JP6171202B2 (ja) 繊維製品の処理方法
JP2017101343A (ja) 液体柔軟剤組成物
JP5337680B2 (ja) 液状繊維製品処理剤組成物
JP2009209477A (ja) 繊維処理剤組成物
JP7198076B2 (ja) 繊維製品用処理剤組成物
JP7145787B2 (ja) 繊維製品の処理方法
JP7294805B2 (ja) 繊維製品用処理剤組成物
JP7145741B2 (ja) 繊維製品の処理方法
JP2018076615A (ja) 繊維処理剤組成物
JP2001070431A (ja) 液体消臭剤
JP2023051098A (ja) 液体柔軟剤組成物
JP2011080159A (ja) 繊維製品用液体消臭剤組成物および繊維製品用液体消臭剤物品
JP6171233B2 (ja) 繊維製品用処理剤組成物
JP2023096515A (ja) 繊維処理剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150622

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160510

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6002506

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R157 Certificate of patent or utility model (correction)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350