JP2011080159A - 繊維製品用液体消臭剤組成物および繊維製品用液体消臭剤物品 - Google Patents

繊維製品用液体消臭剤組成物および繊維製品用液体消臭剤物品 Download PDF

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Abstract

【課題】タバコ臭等の複合臭を効果的に消臭するとともに、その消臭効果が長時間持続する効果を有する組成物および物品を提供する。
【解決手段】以下の(A)〜(E)を含むことを特徴とする繊維製品用液体消臭剤組成物。
(A)粒径が100nm超〜1000nmのコロイダルシリカ、
(B)下記構造式(I)で表される化合物(B1)及びポリグリセリン変性シリコーン化合物(B2)から選択される少なくとも1種のシリコーン化合物;
【化1】



(式中、Rはフェニル基又は炭素数1〜5のアルキル基であり、Rは一般式―C2xO(CO)y―(CO)(Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基であり、xは2〜4の整数、yは5〜15の整数、zは0〜10の整数である。)で示される有機基であり、RはR又はRであるが、nが0のときは少なくとも1つのRがRであり、mは0〜10の整数、nは0〜10の整数であり、(m+n)は1〜20である。)、(C)水溶性溶剤、
(D)非イオン性界面活性剤、
(E)水
【選択図】なし

Description

本発明は、繊維に付着したタバコ臭等の複合臭を消臭する効果に優れるとともに、その消臭効果が長時間持続する効果を有する繊維製品用の液体消臭剤組成物及び繊維製品用の液体消臭剤物品に関する。
日常生活において、着用衣類やカーテン、ソファー等の繊維製品に、タバコ臭、脂臭や体臭等が付着し不快な思いをすることは、一般的によくある事である。特に、スーツやコート等家庭で洗濯することのできない繊維製品に付着した臭いは、しばらくの間残存することから、家庭において簡便にその臭いを除去したいというニーズは強い。
従来から消臭技術としては、主に化学的消臭、感覚的消臭、物理的消臭の3つが挙げられる。化学的消臭は、中和等の化学反応により消臭するものであるが、反応選択性が狭いため、対象の臭いが限られている場合には優れた効果を発揮するが、タバコ臭等の複合臭に対しては効果的に消臭することは難しい。
また、感覚的消臭としては、マスキングや感覚中和が挙げられる。マスキングは、対象とする臭いに対し、それ以上に強い香料等の芳香物質を付着させ、臭いを感じさせないようにするものであるが、香料自身の臭いが強く残ってしまう上に、対象とする臭いの質によっては充分な効果が得られない場合も多く、やはり複合臭に対しては効果的に消臭することは難しい。感覚中和は、人間の鼻に作用して、その感覚を中和することにより臭いを感じにくくするものと言われており、その作用機構から幅広い臭いに対して効果を発揮するものであるが、臭いに直接作用するものではないことから、消臭効果としては充分なものではない。
以上のように、化学的消臭、感覚的消臭ともに一長一短があるわけであるが、これらの効果を有する成分を多様に含有することで各消臭方法の長所を生かしたものとして、植物抽出物等を利用した技術が多数開示されている(例えば特許文献1、2、3、4参照)。これらは、タバコ臭等の複合臭に対して優れた効果を発揮するものであるが、基剤自身にある程度の臭いがある上に、感覚的消臭に寄与する成分が主に揮発成分で構成されていることから、経時により効果が弱まっていくという問題がある。
一方で、物理的消臭としては、シリカゲルや活性炭等の多孔性固体に臭い分子を吸着させることが挙げられ、一般的には、気相中の臭いを取る場合に用いられてきた。物理的消臭は臭いの選択性もさほどなく、複合臭にも優れた効果を発揮することから、更に、消臭速度や簡便性を向上させる目的で、分散媒に固体消臭剤を分散させた液状の消臭剤も研究がなされてきている(例えば特許文献5参照)。特に、固体消臭剤としてシリカを用いた場合(例えば特許文献6参照)には、乾燥時にシリカが凝集し臭い分子の放出を抑制することから、その消臭効果を長時間持続させることが可能となる。
以上のように、固体消臭剤としてシリカを用いた液状の消臭剤は、他の消臭方法と比較しても、対象とする臭いの選択性の広さや効果の持続性に優れるものであり、繊維製品等の固体に付着した臭い分子をシリカにより吸着する場合にも、シリカを繊維製品等に適用するのに液状の消臭剤とすることが好ましい。
消臭効果をより高めるためには、対象とする繊維製品にシリカを含む液状の消臭剤が素早く浸透することが必要であるが、現状では浸透性が十分であるとは言いがたい。
特開2000−110068号公報 特開2000−178882号公報 国際公開第2001/031114号パンフレット 特開2003−96667号公報 特開2003−70890号公報 特開2002−336336号公報
本発明が解決しようとする課題は、タバコ臭等の複合臭を効果的に消臭するとともに、その消臭効果が長時間持続する効果を有する繊維製品用の液体消臭剤組成物及び繊維製品用の液体消臭剤物品を提供することである。
本発明者らは、上記課題を克服するために鋭意検討を行った結果、特定粒径のコロイダルシリカと特定構造のシリコーン化合物、特定溶剤及び特定の非イオン界面活性剤を組み合わせた組成物、及びその組成物をスプレー容器に収納した物品が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)粒径が100nm超〜1000nmのコロイダルシリカ、
(B)下記構造式(I)で表される化合物(B1)及びポリグリセリン変性シリコーン化合物(B2)から選択される少なくとも1種のシリコーン化合物;



(式中、Rはフェニル基又は炭素数1〜5のアルキル基であり、Rは一般式―C2xO(CO)y―(CO)(Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基であり、xは2〜4の整数、yは5〜15の整数、zは0〜10の整数である。)で示される有機基であり、RはR又はRであるが、nが0のときは少なくとも1つのRがRであり、mは0〜10の整数、nは0〜10の整数であり、(m+n)は1〜20である)、(C)水溶性溶剤、
(D)非イオン性界面活性剤、
(E)水
を含有する繊維製品用の液体消臭剤組成物及び繊維用の液体消臭剤物品を提供する。
本発明によれば、タバコ臭等の複合臭を効果的に消臭するとともに、その消臭効果が長時間持続する効果を有する繊維製品用の液体消臭剤組成物及びその組成物を用いて繊維製品を処理することが家庭においても簡便に行える繊維製品用の液体消臭剤物品を提供することができる。
以下に、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の繊維用液体消臭剤組成物は、(A)粒径が100nm超〜1000nmのコロイダルシリカと(B)下記構造式(I)で表される化合物(B1)及びポリグリセリン変性シリコーン化合物(B2)から選択される少なくとも1種のシリコーン化合物;


(式中、Rはフェニル基又は炭素数1〜5のアルキル基であり、Rは一般式―C2xO(CO)y―(CO)(Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基であり、xは2〜4の整数、yは5〜15の整数、zは0〜10の整数である。)で示される有機基であり、RはR又はRであるが、nが0のときは少なくとも1つのRがRであり、mは0〜10の整数、nは0〜10の整数であり、(m+n)は1〜20である)、
と(C)水溶性溶剤と(D)非イオン性界面活性剤及び(E)水を含有することを特徴とするものである。
本発明における(A)成分のコロイダルシリカは、アモルファス状シリカを水中に分散させた形態であり、「スノーテックス」(日産化学工業(株)製)、「シリカドール」(日本化学工業(株)製)「クォートロンPLシリーズ」(扶桑化学工業(株))等、市販品として容易に入手できる。
コロイダルシリカ表面の電荷がカチオン性を帯びているもの、アニオン性のものが存在するが、本発明で使用するコロイダルシリカとしては、表面電荷は特に限定されない。
本発明における(A)成分のコロイダルシリカの粒径は100nm超〜1000nmであり、好ましくは150nm〜500nmである。これらのコロイダルシリカを配合した製品は外観が白濁するため、消臭効果が高いイメージを付与することができる。100nm以下では外観が透明になりすぎ、1000nmを超える場合には分散安定に分散させることが困難になるために好ましくない。
尚、本発明で言及しているコロイダルシリカの粒径とは、1次粒子径のことであり、粒子形状は球状であることが好ましい。1次粒子径が小さな粒子が結合し、見かけ上、100nm超の粒子径になっているものは好ましくない。
本発明の組成物中における(A)成分のコロイダルシリカの配合量は、純分として、下限が好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、上限は5質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。コロイダルシリカの配合量がこの範囲にあると消臭効果及び経済性的に優れるので好ましい。なお、本明細書に記載している「質量%」とは、液体消臭剤組成物全体における各成分の質量%を意味する。
本発明における(B)成分は、以下の構造式(I)で表される化合物(B1)及びポリグリセリン変性シリコーン化合物(B2)から選択される少なくとも1種のシリコーン化合物である;


(式中、Rはフェニル基又は炭素数1〜5のアルキル基であり、Rは一般式―C2xO(CO)y―(CO)(Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基であり、xは2〜4の整数、yは5〜15の整数、zは0〜10の整数である。)で示される有機基であり、RはR又はRであるが、nが0のときは少なくとも1つのRがRであり、mは0〜10の整数、nは0〜10の整数であり、(m+n)は1〜20である)。
(B)成分は、液体消臭剤組成物を繊維製品に素早く浸透させ、消臭効果を高める効果を与える。

本発明における(B)成分は、式(I)で表される化合物(B1)及びポリグリセリン変性シリコーン化合物(B2)から選択される少なくとも1種のシリコーン化合物であるが、この中でも(B1)を選択することがより好ましい。(B1)を配合した液体消臭剤組成物は、(B2)を配合した液体消臭剤組成物よりも繊維製品に対してより速やかに浸透できる点でより優れている。

上記(B1)成分として上記式(I)の化合物の中でも、特に以下の式(II)又は式(III)で表される化合物がより好ましい。


(式中のRはフェニル基又は炭素数1〜5のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。Rは一般式―C2xO(CO)yで示される有機基であり、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基であり、好ましくは水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくは水素又はメチル基である。xは2〜4、好ましくは3又は4の整数である。yは3〜20、好ましくは5〜15、さらに好ましくは6〜13の整数である)


(式中、Rはフェニル基又は炭素数1〜5のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。R10は一般式―C2xO(CO)y11で示される有機基であり、R11は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基であり、好ましくは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくは水素又はメチル基である。xは2〜4、好ましくは3又は4の整数である。yは3〜20、好ましくは5〜15、さらに好ましくは6〜13の整数である。mは1〜6、好ましくは1〜4の整数である)

上記式(II)及び式(III)の化合物は、より高い消臭効果を得ることができる点でより好ましい。またその中でも特に式(II)の化合物を選択することが、繊維製品に液体消臭剤組成物を速やかに浸透させて消臭効果を高めることができると言う点からより好ましい。

(B1)のシリコーン化合物は、例えばオルガノハイドロジェンポリシロキサンとポリオキシアルキレンアリルエーテルとを付加させる等の公知の方法で製造することができる。
また、市場で入手可能な物としては、SILWET L−77(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる。

(B2)のポリグリセリン変性シリコーン化合物は、例えばオルガノハイドロジェンポ
リシロキサンとグリセリンモノアリルエーテルとを白金触媒存在下で付加反応させる等の
公知の方法で製造することができる。例えば市場で入手可能な物として、KF−6100、
KF−6104、KF−6105(信越化学工業株式会社製)が挙げられる。

本発明における(B)成分の配合量は0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であることが好ましい。(B)成分の配合量を0.01質量%以上にすることにより、液体消臭剤組成物が十分な消臭効果を発揮できる。また、本発明の液体消臭剤組成物において、(B)成分の配合量は、5質量%以下、好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下であることが好ましい。(B)成分の配合量を5質量%以下とすることにより、液体消臭剤組成物を散布した繊維製品にしみが発生することを防ぐことができる。

本発明の組成物は上記(A)成分と(B)成分を併用することにより、より優れた消臭効果を得ることができるが、(A)成分と(B)成分の質量による配合比率を(A)/(B)で表した場合、好ましくは10/1〜1/5、さらに好ましくは5/1〜1/2、より好ましくは3/1〜1/1である場合に、さらに消臭効果を得ることができる。
本発明における(C)成分は水溶性溶剤である。水溶性溶剤は本発明の繊維製品用液体消臭剤組成物の衣類への浸透性や液の乾燥性を高めるために必要である。
本発明で使用できる水溶性溶剤としては、エタノール、イソプロパノールなどの炭素数2〜3の1級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどの炭素数2〜6のグリコール類、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどの炭素数3〜8の多価アルコール類が挙げられる。繊維製品用液体消臭剤組成物の香気に及ぼす影響や価格の点からエタノール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
本発明の繊維製品用液体消臭剤組成物における水溶性溶剤の配合量は、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜30質量%である。配合量がこの範囲にあると、繊維製品用消臭剤組成物の衣類への浸透性や液の乾燥性を高めることができる。
本発明における液体消臭剤組成物の(D)成分は非イオン性界面活性剤である。非イオ
ン性界面活性剤は本発明の繊維製品用消臭剤組成物の分散安定性を高めるために必要である。
従来、消臭剤組成物などにコロイダルシリカを配合する場合、粒子の分散安定性の観点から粒子径が100nm以下のものが用いられてきた。しかしながら、本発明では100nm超の粒子径を有するコロイダルシリカであっても、特定の非イオン性界面活性剤と特定比率で併用することにより、コロイダルシリカの分散安定性を高めることができた。
本発明において使用できる非イオン性界面活性剤としては、炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基を有し、オキシエチレン基の平均付加モル数が10〜100モルであるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキル(C1〜3)エステルや、オキシエチレン基の平均付加モル数が10〜100モルであるポリオキシエチレンアルキルアミン、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキルポリグルコシド、オキシエチレン基の平均付加モル数が20〜100モルである硬化ヒマシ油、などが挙げられる。中でも、炭素数10〜14のアルキル基を有し、オキシエチレン基の平均付加モル数が5〜20モルのポリオキシエチレンアルキルエーテル、オキシエチレン基の平均付加モル数が30〜50モルである硬化ヒマシ油が好ましい。
本発明の繊維製品用液体消臭剤組成物における非イオン性界面活性剤の配合量は好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜3質量%である。この範囲にあると、繊維製品用液体消臭剤組成物の分散安定性を高めることができる。

本発明の組成物は上記(A)成分と(D)成分を併用することにより、より優れた分散安定性を得ることができるが、(A)成分と(D)成分の質量による配合比率を(A)/(D)で表した場合、好ましくは5/1〜1/10、さらに好ましくは3/1〜1/5、より好ましくは2/1〜1/5である場合に、経済性に優れ、且つ良好な分散安定性を得ることができる。
(E)成分
(E)成分は水であり、蒸留水、イオン交換水及び水道水等の別は問わない。
本発明の繊維製品用液体消臭剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で一般的な繊維製品用液体消臭剤組成物に配合される以下の任意成分を配合することができる。キレート剤、再汚染防止剤、高分子、防腐剤、抗菌剤、防カビ剤、忌避剤、天然物などのエキス、分散剤、色素、酸化防止剤、増粘剤、減粘剤、紫外線吸収剤など、安全性が高くしかも通常の洗浄剤に使用されるものであればどのようなものでもよく、特に限定されるものではない。本発明における上記任意成分の配合量は、上限が好ましくは5質量以下、より好ましくは1質量%以下が好ましい。
繊維製品上での菌の増殖を抑制し、不快臭の発生を抑制する観点から、炭素数8〜18のアルキル基を有する塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、イソプロピルメチルフェノールなどの抗菌剤或いは除菌剤を液体消臭剤組成物中に0.05〜1質量%の範囲で配合することが好ましく、特に塩化ジデシルジメチルアンモニウムを0.5質量%程度配合すると抗菌効果と経済性の観点から好ましい。
また、液体消臭剤組成物に含まれる成分の安定性を確保するために、pH調整剤を消臭剤組成物に配合できる。酸として、例えば塩酸、硫酸等の無機酸、酢酸、クエン酸等のカルボン酸が挙げられる。アルカリとして、例えば水酸化ナトリウム等のアルカリ金属塩、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられ、両性化合物としては、ヒスチジン等のアミノ酸が挙げられる。
さらに、液体消臭剤組成物そのもの、または液体消臭剤組成物により処理された繊維製品に香り付けをするために、香料を液体消臭剤組成物に配合できる。本発明の分野において通常使用されているいかなる香料が使用でき、例えば特開2008−7872号公報に記載されているような香料成分、溶剤、安定化剤を含有する香料組成物が挙げられ、液体消臭剤組成物中に0.005〜5質量%配合することができる。香り付けの効果と経済性の観点から、0.01〜1質量%配合することが好ましい。
また、液体消臭剤組成物にB成分以外のシリコーン化合物を配合し、消臭効果とスーツ等の着用じわを減少させる「しわ取り消臭剤組成物」とすることもできる。B成分以外のシリコーン化合物としては、ジメチルシリコーン、B成分以外のポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン及びアミノ変性シリコーンなどが挙げられる。本発明において、使用するB成分以外のシリコーン化合物としては、ポリエーテル変性シリコーンが好ましく、中でもHLBが13以下、好ましくは10以下、更に好ましくは7以下のポリエーテル変性シリコーンが、着用じわを減少させる観点から好ましい。具体的には東レ・ダウコーニング社製のSH3775C(HLB=5)、SH3772C(HLB=6)などの化合物が好適である。これらの、B成分以外のシリコーン化合物の配合量は、液体消臭剤組成物中に0.01〜5質量%配合することができる。しわ減少効果と経済性の観点から、0.1〜1質量%配合することが好ましい。なお、ここで記載したHLBは「シリコーン化合物中のポリオキシエチレン部の重量%÷5」の計算式で算出することができる。
本発明の繊維製品用液体消臭剤組成物の製造方法は特に制限が無く、本発明の分野で通常使用されるいかなる製造方法も適用できる。
本発明の組成物のpHは特に限定されない。しかしながら、(B)成分が加水分解されることを防止して、液体消臭剤組成物の貯蔵安定性を確保するために、上記pH調整剤を用いて液体消臭剤組成物のpHを一定の範囲にすることが好ましい。このようなpHの範囲は例えば、下限が好ましくは4以上、より好ましくは5以上であり、上限は好ましくは10以下、より好ましくは9以下、更に好ましくは8以下である。
また、本発明の繊維製品用液体消臭剤組成物の粘度は10mPa・s以下であることが好ましい。スプレー容器に入れて使用する場合には5mPa・s以下であることがより好ましい。なお、ここで示す粘度はB型粘度計(トキメック社製)を用いて、原液を25℃で測定した場合の数値である。
本発明の液体消臭剤組成物を、繊維製品に使用する使用方法としては、特に限定されない。繊維製品を組成物中に浸漬した後風乾してもよいし、組成物をスプレー容器に収納し、繊維製品に対して組成物を噴霧した後風乾してもよい。特に、家庭においても手軽に実施できる簡便性や、必要量の組成物を繊維製品のニオイが気になる部位にのみ作用できるという経済性の点から、組成物をスプレー容器に収納し、繊維製品に噴霧して使用する方法が好ましい。
スプレー容器としては、エアゾールスプレー容器、トリガースプレー容器(直圧型あるいは蓄圧型)、ディスペンサースプレー容器等が挙げられる。エアゾールスプレー容器の例としては、特開平9−3441、及び特開平9−58765号公報等に記載されているものが挙げられる。また、噴射剤としてはLPG(液化プロパンガス)、DME(ジメチルエーテル)、炭酸ガス、窒素ガス等が挙げられ、これらは単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。トリガースプレー容器の例としては、特開平9−268473号公報、特開平9−256272号公報、特開平10−76196号公報等に記載のものが挙げられる。ディスペンサースプレー容器の例としては、特開平9−256272号公報等に記載のものが挙げられる。
本発明の物品を、対象となる繊維製品に噴霧して使用する場合の噴霧量は、付着したニオイの強度にもよるため、特に限定はされないが、繊維製品の質量に対して、下限が好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、上限は好ましくは100質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。噴霧量がこの範囲内にあると、消臭効果及び経済性に優れるので好ましい。
また、本発明の液体消臭剤組成物は、プラスチック製容器に収納することができる。プラスチック製容器としては、ボトル容器や詰替え用のスタンディングパウチ等が挙げられる。スタンディングパウチとしては、例えば、特開2000−72181号公報に記載のものが挙げられるが、材質としては、内層に100〜250μmの線状低密度ポリエチレン、外層に15〜30μmの延伸ナイロンの二層構造又は15μmの延伸ナイロンを中間層、15μmの延伸ナイロンを外層にした三層構造のスタンディングパウチが保存安定性の点から好ましい。
本発明の液体消臭剤組成物を使用する対象の繊維製品としては、特に限定されないが、例えば、Yシャツ、Tシャツ、ポロシャツ、ブラウス、チノパン、スーツ、スラックス、スカート、テーブルクロス、ランチョンマット、カーテン等が挙げられる。また、対象とする繊維製品の素材も、特に限定されないが、例えば、綿、ウール、麻等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、レーヨン、テンセル、ポリノジック等の再生繊維及びこれら各種繊維の混紡品、混織品、混編品等が挙げられ、その中でも、普段の手入れが困難なウール及びその混紡品において、本発明の組成物の効果が顕著に発揮される。
以下に、実施例を用いて本発明の内容を更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
<繊維製品用液体消臭剤組成物の調製>
以下の表1〜2に記載された配合量(質量%)で繊維製品用液体消臭剤組成物を調製した。各成分の詳細は以下の通りである。なお、以下の表において(E)成分の精製水の添加量は、合計量を100質量%とした場合の残部である。
(A)成分
A―1:コロイダルシリカ PL−20:平均粒子径 220nm(扶桑化学工業(株)社製)
(B)成分


は一般式―C2xO(CO)y―(CO)を示す。
(B1)
B1−1〜B1−3は、式(I)で表されるシリコーン化合物であり、R、R、R、R、x、y、z、m、nを以下に示す。

B1―1: R=CH、R(x=3、y=11、z=0、R=H)、R=CH
m=0、n=1
B1―2: R=CH、Rの1方はCH、もう1方はR(x=3、y=11、z=0、R=CH)、m=3、n=0
B1―3: R=CH、R(x=3、y=11、z=0、R=H)、R=CH
m=10、n=3
B1−4: SILWET L−77
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
(B2)
B2―1: KF−6100(信越化学工業(株)社製グリセリン変性シリコーン化合物)
(B)成分の合成方法を、B1−1成分を例にとって説明する。攪拌装置、凝縮機、温度計および窒素挿入口を備えた1Lの4つ口フラスコに、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(CHSiO(CH)(H)SiOSi(CHを100g、イソプロピルアルコールを50g、ポリオキシエチレン化合物CH=CHCHO−(CO)11Hを50g、付加反応用触媒塩化白金を0.2gを投入して、これらを窒素雰囲気下、110℃で3時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去することにより(B1−1)を得た。
(C)成分
C−1:合成エタノール 95%(日本アルコール販売)
C−2:グリセリン 試薬 純正化学(株)
C−3:ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルジグリコール:日本乳化剤(株))
(D)成分
D−1:ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HC40:日本エマルジョン(株))
D−2:ポリオキシエチレンラウリルエーテル(15E.O.) (エマレックス715:日本エマルジョン(株))
(E)成分
イオン交換水を用いた。
本発明の実施例には、共通成分として特開2008−7872号公報の実施例に記載の香料組成物:a−1−1を配合した。
<消臭性評価方法>
ウールサージ布(15cm×20cm、5g)16枚を縦50cm×横30cm×高さ50cmのダンボールの上部に吊るし、火を付けたタバコ(マイルドセブン、日本たばこ産業(株)製)1本をダンボールの下部に置き、ダンボールを密閉して30分間放置した。その後、ダンボールの上部を開け、30分間放置し、布を取りだした。表1〜2に記載の組成物をディスペンサーポンプスプレー(スタイルガード しわもニオイもすっきりスプレー、ライオン(株)製)を用いて、上記試験布に均一に1g噴霧した。そのまま10分間放置した後、タバコ臭の強さを評価した。評価は、10人のパネラーで布に残っているタバコ臭の強さを下記の基準により官能評価し、その平均値を表1〜2に記載した。
<評価基準>
5点:強烈なニオイ
4点:強いニオイ
3点:楽に感知できる程度のニオイの強さ
2点:何の臭いか分かる程度のニオイの強さ
1点:やっと感知できる程度のニオイの強さ
0点:無臭

噴霧後の消臭効果として、3点未満を合格レベルと設定した。
実施例11〜12の消臭剤組成物を調製後、ビーカーにて室温で1晩放置したところ、わずかに液上部に分離が観察されたため、振とうして均一な状態にしたのちに評価に供した。

Claims (2)

  1. (A)粒径が100nm超〜1000nmのコロイダルシリカ、
    (B)下記構造式(I)で表される化合物(B1)及びポリグリセリン変性シリコーン化合物(B2)から選択される少なくとも1種のシリコーン化合物;



    (式中、Rはフェニル基又は炭素数1〜5のアルキル基であり、Rは一般式―C2xO(CO)y―(CO)(Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基であり、xは2〜4の整数、yは5〜15の整数、zは0〜10の整数である。)で示される有機基であり、RはR又はRであるが、nが0のときは少なくとも1つのRがRであり、mは0〜10の整数、nは0〜10の整数であり、(m+n)は1〜20である。)、(C)水溶性溶剤、
    (D)非イオン性界面活性剤、
    (E)水
    を含有することを特徴とする繊維製品用液体消臭剤組成物。
  2. スプレー容器と該スプレー容器に充填された請求項1記載の繊維製品用液体消臭剤とを含む、スプレー容器入り繊維製品用液体消臭剤物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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