JP2014045801A - 布片の縁部の自動検出方法とその装置、および、該装置を有する布片展開送り装置 - Google Patents

布片の縁部の自動検出方法とその装置、および、該装置を有する布片展開送り装置 Download PDF

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Abstract

【課題】布片の縁部(好ましい対象としては方形状の布片の辺や角部)の検出をより簡単に行うことを可能にし、さらにはその縁部を自動的に把持することを可能にする新たな検出方法とその装置を提供すること。
【解決手段】第1の把持装置1によって一部が把持されて吊り下げられた状態となっている方形状の布片Aの仰視像(下方から見た像)を、撮像装置10によって撮像して画像を得、該画像中に現れる下方から見た該布片Aの縁部の線A1をコンピュータ20によって認識させて検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば丸められて山積みされているような不定の状態になっている方形状の布片を対象として、個々の布片の外周の縁部(とりわけ一辺の両端にある2つの角部)がどこにあるかを自動的に検出するための方法とその装置に関するものであり、さらに、布片を取り上げ広げ方向を揃えて次工程の加工装置へ投入する装置に関するものである。
ホテル、飲食店、医療施設などにタオルやシーツなどの布片を供給するリネンサプライ業では、取引先の施設から回収した多数の布片を洗濯し乾燥させ、個々の布片ごとに折畳んだ状態などとし、再び取引先の施設に供給している。該布片は、衣類を除けば上記したようにタオルやシーツなどであって、サイズは様々であるがそのいずれもが方形状、即ち、正方形または長方形を呈することが多い。
回収した多数の布片を、洗濯し乾燥させ個々に折畳むという一連の作業工程では、自動化のための装置が導入されている。現在、そのような自動化は、一台の大掛かりな装置によって全工程をカバーするといったものではなく、設備のコストやコンパクト性などの点から、洗濯装置、乾燥装置、折り畳み装置などに分ける構成が一般的である。
上記のような洗濯装置、乾燥装置、折り畳み装置を導入した工程では、それらの装置の間に作業者が介在する。
例えば、布片がタオル類の場合には、洗濯装置から乾燥装置へは大量の布片が塊状のままで移されるが、乾燥装置から折り畳み機へは、布片はいったん搬送用容器などに山積みの状態とされ、作業者がその中から個々の布片を1枚ずつ取り出し、図8(a)に示すように、布片100の1辺110の両端の角部(120、130)をつまんで広げて吊るし、図8(b)に示すように特定の方向にして、折り畳み装置の入り口に布片受入れ部として設けられたベルトコンベアー200に乗せて、矢印で示すように、該装置内に送り込む作業を行う。
また、布片がシーツ類の場合には、洗濯され脱水された布片(乾燥前)が山積みの状態とされ、作業者がその中から個々の布片を1枚ずつ取り出し、乾燥とシワ伸ばしを行なう装置(アイロナーと呼ばれるアイロンがけの機能をも持った装置)に送り込む作業を行う。シーツ類はタオル類に比べて非常に大きいので両腕の広げ方などが異なるが、1枚ごとの取扱いはタオル類の場合と同様であって、布片の1辺の両端の角部をつまんで広げて吊るし、特定の方向にして、アイロナーの入り口の布片受入れ部であるベルトコンベアーに送り込む作業を行う。シーツ類はこの作業によって1枚ずつ特定の方向に揃えられるので、アイロナーから次の折り畳み装置へは自動的に1枚ずつ方向を揃えて送られるようになっている。
上記のように布片の種類によって工程は多少異なるが、いずれの場合であっても、作業者は〔不定の状態(平易な表現では、しわくちゃに丸まっていたり、ランダムに折り重なっていたり、細長くなっていたりするような状態)の布片を1枚取り上げ、図8(a)のように広げ、特定の方向にそろえて、次工程の加工装置に送り込む〕という作業を行なわねばならない。
このような作業は、人間であれば極めて容易に行うことができるが、これを自動化しようとすると、例えば、特許文献1に記載された構成のように、非常に多くの操作ステップとそのときの布片の状態の判別、およびそれに伴う多くの修正ステップなどが必要となる。よって、各工程に必要な装置が大掛かりになる上に装置の費用が高価となり、1枚の布片を掴み上げてから図8(a)のように広げて吊るした一定の状態(図中の人間の手を把持装置に置き換えた状態)に到達するまでには長い時間を要する。
特開2010−273732号公報
本発明の課題は、布片の縁部(好ましい対象としては方形状の布片の辺や角部)の検出をより簡単に行うことを可能にし、さらにはその縁部を自動的に把持することを可能にする新たな検出方法とその装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、布片を特定の方向にそろえて把持する操作を自動的に機械に行わせるためには、把持装置が該布片の縁部の一部(好ましくは角部)を把持することが重要であることを見出した。例えば、布片の外形が方形状の場合、布片の角部を最初から検出して余分なステップ無しに該角部を把持することが最も好ましい操作であるが、縁部の一部を把持することができれば、そこを起点として縁部に沿って角部を探し出すことも可能となる。また、布片の外形が方形状以外の場合でも、縁部を把持すればその後の操作は把持した縁部を中心に比較的容易に処理できるようになる。
そして、本発明者らが、該布片の縁部の識別法をさらに研究した結果、布片の一部をつかんで吊り下げた状態とし、それを下方から見たときの像を撮影すれば、その画像中に縁部が線を描いて判別可能に現れることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の主たる構成は、次のとおりである。
(1)第1の把持装置によって一部が把持されて吊り下げられた状態となっている布片を下方から見た像を撮像装置によって撮像し、その画像を得る撮像ステップと、
前記画像をコンピュータによって処理し、下方から見た該布片の縁部の線を該コンピュータによって検出する検出ステップとを、
有することを特徴とする、布片の縁部の自動検出方法。
(2)上記検出ステップにおいて、吊り下げられた布片の縁部の線に対してさらに3次元形状計測を加え、下方から見た布片の縁部の線を立体的に認識する、上記(1)記載の方法。
(3)上記布片が方形状の外形を有するものであって、
上記布片の縁部の線の立体的な認識に基いて、該縁部の線の中から、下記(a)、(b)のうちの一方または両方を検出する、上記(2)記載の方法。
(a)方形状の外形の4辺のうちの1辺。
(b)方形状の外形の4辺のうちの1辺の両端にある角部。
(4)下方から見た布片の縁部の線の検出に基いて、該縁部の線のうちの2箇所をそれぞれ第2の把持装置と第3の把持装置とによって自動的に把持させる縁部把持ステップをさらに有する、上記(1)または(2)記載の方法。
(5)上記(a)の検出に基いて、方形状の外形の4辺のうちの1辺の2箇所を、それぞれ第2の把持装置と第3の把持装置とによって自動的に把持させる縁部把持ステップをさらに有する、上記(3)記載の方法。
(6)上記(b)の検出に基いて、方形状の外形の4辺のうちの1辺の両端にある角部を、それぞれ第2の把持装置と第3の把持装置とによって自動的に把持させる縁部把持ステップをさらに有する、上記(3)記載の方法。
(7)上記撮像ステップにおいて、吊り下げられた状態となっている布片の下方に透明板を傾斜した状態で配置し、該透明板を通して該布片を下方から見た像を撮像装置で撮像する構成とし、
上記検出ステップにおいて、布片の吊り下げられた状態が、縁部の線の検出にとって好ましくない状態であることが判定された場合には、上記第1の把持装置による把持を解放して、布片を前記透明板上に落下させ該透明板上を滑降させて排除する、
上記(1)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8)上記撮像ステップにおいて、吊り下げられた状態となっている布片の下方に、該布片を下方から見た像が映るように鏡板を傾斜した状態で配置し、該鏡板に映った前記の像を撮像装置で撮像する構成とし、
上記検出ステップにおいて、布片の吊り下げられた状態が、縁部の線の検出にとって好ましくない状態であることが判定された場合には、上記第1の把持装置による把持を解放して、布片を前記鏡板上に落下させ該鏡板上を滑降させて排除する、
上記(1)〜(7)のいずれかに記載の方法。
(9)上記撮像ステップよりも前に、第1の把持ステップをさらに有し、
該第1の把持ステップでは、所定の領域内に不定の状態となって置かれた布片を、上記第1の把持装置によってその一部を把持させて吊り下げる、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の方法。
(10)上記第1の把持ステップよりも前に、分離ステップをさらに有し、
該分離ステップでは、複数の布片がそれぞれ不定の状態となって集合した団塊を分解し、布片同士を互いに分離した状態で面上に存在させる、上記(9)記載の方法。
(11)上記分離ステップにおいて、複数のベルトコンベアーを直列的に接続し、前のベルトコンベアーよりも後のベルトコンベアーの搬送速度をより速く設定しておくことによって、前のベルトコンベアー上の布片の団塊が後のベルトコンベアー上に移る時に、両者の速度差によって、布片が団塊から分離しながら後のベルトコンベアー上に移るようになっている、上記(10)記載の方法。
(12)布片をその一部を把持して吊り下げるための第1の把持装置と、
前記第1の把持装置によって吊り下げられた状態となる布片を下方から見た像を撮像し得る構成とされた撮像装置と、
前記撮像装置によって得られた画像を処理し、下方から見た布片の縁部の線を検出するように構成されたコンピュータとを、
有することを特徴とする、布片の縁部の自動検出装置。
(13)上記吊り下げられた布片の縁部の線に対して、さらに3次元形状計測を行うための3次元形状計測装置を有し、
上記コンピュータが、前記の3次元形状計測を参照して、下方から見た布片の縁部の線の立体的な状態を認識するように構成されている、上記(12)記載の装置。
(14)上記布片が方形状の外形を有するものであって、
上記コンピュータが、上記布片の縁部の線の立体的な状態の認識に基いて、該縁部の線の中から、下記(a)、(b)のうちの一方または両方を検出するように構成されている、上記(13)記載の装置。
(a)方形状の外形の4辺のうちの1辺。
(b)方形状の外形の4辺のうちの1辺の両端にある角部。
(15)下方から見た布片の縁部の線の検出に基いて、該縁部の線のうちの2箇所をそれぞれ自動的に把持するように、上記コンピュータによって制御される第2の把持装置と第3の把持装置とをさらに有する、上記(12)または(13)記載の装置。
(16)上記(a)の検出に基いて、方形状の外形の4辺のうちの1辺の2箇所を把持するように、上記コンピュータによって制御される第2の把持装置と第3の把持装置とをさらに有する、上記(14)記載の装置。
(17)上記(b)の検出に基いて、方形状の外形の4辺のうちの1辺の2箇所を把持するように、上記コンピュータによって制御される第2の把持装置と第3の把持装置とをさらに有する、上記(14)記載の装置。
(18)第1の把持装置によって吊り下げられた状態となる布片の下方に傾斜した状態で配置された透明板をさらに有し、該透明板を通して該布片を下方から見た像を撮像装置で撮像するよう構成されており、
布片の吊り下げられた状態が縁部の線の検出にとって好ましくない状態であると上記コンピュータが判定した場合には、第1の把持装置による把持を解放して、布片を前記透明板上に落下させ該透明板上を滑降させて排除する制御構成となっている、上記(12)〜(17)のいずれかに記載の装置。
(19)上記撮像装置が、布片を下方から見た像を鏡を介して撮像する構成とされており、第1の把持装置によって吊り下げられた状態となる布片の下方に、前記鏡を介して撮像するための鏡板が傾斜した状態で配置され、
布片の吊り下げられた状態が縁部の線の検出にとって好ましくない状態であると上記コンピュータが判定した場合には、第1の把持装置による把持を解放して、布片を前記鏡板上に落下させ該鏡板上を滑降させて排除する制御構成となっている、上記(12)〜(17)のいずれかに記載の装置。
(20)第1の把持装置が、所定の領域内に不定の状態となって置かれた布片を、その一部を把持して持ち上げ、撮像装置の上方で吊り下げるように構成されている、上記(12)〜(19)のいずれかに記載の装置。
(21)分離装置をさらに有し、
該分離装置は、複数の布片がそれぞれ不定の状態となって集合した団塊を分解し、布片同士を互いに分離した状態で面上に存在させて、第1の把持装置による布片の把持を補助するように構成されている、上記(20)記載の装置。
(22)上記分離装置が、直列的に接続された複数のベルトコンベアーを有し、それら複数のベルトコンベアーは、前のベルトコンベアーよりも後のベルトコンベアーの搬送速度がより速く設定されており、それによって、前のベルトコンベアー上の布片の団塊が後のベルトコンベアー上に移る時に、両者の速度差によって、布片が団塊から分離しながら後のベルトコンベアー上に移るようになっている、上記(21)記載の装置。
(23)上記(12)〜(22)のいずれかに記載の自動検出装置を有し、
不定の状態の布片を、1枚取り上げ、広げ、所定の方向に揃えて、次工程の加工装置の布片受入れ部に送り渡すよう構成された、展開送り渡し装置であって、
1枚取り上げた前記布片を広げる際に利用すべき該布片の縁部の線を、前記該自動検出装置によって検出する構成となっている、前記展開送り渡し装置。
本発明の重要な特徴の1つは、図1(a)に示すように、吊り下げられた布片を下方から見た像を撮像するという点にある。布片の全外周の縁部のうちの下方に垂れ下がった縁部は、側方から観察すれば単なる1本の線に見えても、下方から上方を覗き込むように布片を撮像すれば、図1(b)に示すように、U字状やV状など湾曲した線を描いていることがわかる場合が多い。
従って、吊り下げられた布片を下から撮像して得た画像から、布片の下側に存在する縁部が水平面(X−Y平面)内で描くラインの概要を、コンピュータに認識させることができ、把持装置によって該縁部を自動的に把持させることが可能になる。
本発明では、一部が把持されて吊り下げられた状態の布片を最初の検出の対象としている。この場合、布片は、図2(a)のように、その中央付近が把持され吊り下げられた状態よりも、図2(b)、(c)のように縁部を把持されて吊り下げられた状態の方が、1辺の両端にある2つの角部の検知が容易になる。それは、縁部の線が比較的単純な湾曲として下方側に(即ち、下方から撮像した画像中に)現れるからである。
一方、本発明では、図2(a)のような中央部分が把持された布片であっても、下方からの撮像によって、縁部のどこか1点であれば把持することは比較的容易である。即ち、本発明は、布片の縁部のどこかの1点を把持するための技術としても有用である。
よって、図2(a)のような不定の把持状態となって吊り下げられた布片に、本発明を適用し、図2(b)、(c)のように布片の縁部のどこかの1点を把持した状態へと変換してから、再度、本発明の最初の撮像ステップを行ってもよい。
下方からの撮像だけでは、検出される縁部の線は図1(b)に示すような2次元的なものであり、縁部の線の垂直方向(Z方向)の奥行きが不明である。しかし、布片の下方から把持装置をZ方向に縁部の線の選択部位へとアプローチさせれば、奥行きが不明でも、タッチセンサーや近接センサーなどの判定のみによって、縁部の線に到達することは可能である。
また、3次元形状計測を補助的に加えれば、下方から見た布片の縁部の線の垂直方向(Z方向)の奥行き(縁部の線の各部の立体的な位置)も認識できるようになる。
よって、布片の外形が方形状の場合には、下方から見た布片の縁部に含まれる1辺上の2点や、その両端にある角部(方形の四隅において互いに隣り合った2つ角部)の位置を特定でき、その部分をコンピュータ制御によって自動的に把持させることができるようになる。
本発明では布片を下方から見ているので、下方から見た布片の縁部の線は、布片の表裏の境界線となるため、布片の表裏も容易に認識できる。よって、該布片の1辺上の2点を掴んで展開するための第2のおよび第3の把持装置の把持の方向を揃えることができる。
例えば、2つの把持装置がそれぞれ(イ)、(ロ)という1対の把持爪を持っている場合、従来の方法によれば、これら2つの把持装置が不定の状態になっている布片の角部を両方順手で把持したと認識していても、布片を展開してみると、実際には片方の把持装置が逆手で把持しており、布片が片方の把持装置に巻き付くといったような場合がある(図示せず)。
これに対して、本発明では、吊り下げられた布片の下から見上げるように撮像するので、認識した縁部の線の両側がそのまま布片の表裏であり、2つの把持装置で縁部の2点をつかむ場合に、例えば、両方の把持装置ともに表(おもて)面の側に、同じ爪(イ)を入れることが可能になり、後で持ち替えたり把持部のアームを回転させてもつれを解消したりする必要がない。
さらに、従来のような側方からの観察では、縁部の後方に縁部でない生地部分が背景として重なった場合、該生地部分が後方に離れていても画像上では両者をコンピュータに識別させることは容易ではない。これに対して、本発明では布片を下から撮像しているので、前記の縁部と生地部分は、実際の距離そのままに離れて見えるため、縁部を安定して認識することが可能となる。
図1は、本発明による布片の縁部の自動検出方法と装置の概要を模式的に示した図である。 図2は、本発明において検出の対象となる、吊り下げられた布片の状態の一例を示した図である。 図3は、本発明において、布片の縁部の縁部に含まれる布片の1辺のうちの2箇所を、第2のおよび第3の把持装置によって把持する様子を示した図である。 図4は、本発明の好ましい態様として、吊り下げられた布片と撮像装置との間に透明板を配置した態様を模式的に示した図である。 図5は、本発明において、布片の団塊から1枚の布片をその一部を把持して持ち上げ、撮像装置の上方へと移動させている様子を模式的に示した図である。 図6は、本発明において、布片の団塊をほぐし、個々の布片へと分離するための構成を示した図である。 図7は、本発明の実施例の構成と実施の結果を示した図である。 図8は、従来において、洗濯乾燥された布片を広げて持ち上げた状態と、それを特定の方向を向け、折り畳み装置などの次段の装置に送り込む様子を示した図である。
本発明による布片の縁部の自動検出装置は、本発明による自動検出方法を好ましく実施するためのものである。また、本発明による展開送り渡し装置は、本発明による自動検出装置を有して構成され、不定の状態の布片を、取り上げ、自動検出装置によって該布片の縁部の線を検出し、該線を利用して布片を広げ、所定の方向に揃えて、次工程の加工装置に設けられた布片受入れ部に送り渡すように構成されたものである。
以下に、当該自動検出装置とそれを用いた展開送り渡し装置の構成の実施例を示し説明しながら当該方法を同時に説明する。
また、本発明の有用性が最も顕著になる方形状の外形を持った布片を対象とする場合を例として、本発明の説明を行なう。円形やそれ以外の外形を有する布片の場合には、それらの外形に適宜合うように、本発明の縁部を検出し把持する構成や方法を同様に適用すればよい。
図1は、本発明による布片の縁部の自動検出装置の主要部分の構成を示した図であり、かつ、本発明の方法を説明するための図でもある。同図に示すように、当該装置は、第1の把持装置1と、撮像装置10と、該撮像装置10に接続されたコンピュータ20とを少なくとも有して構成されている。第1の把持装置1は、布片Aをその一部を把持して吊り下げた状態とするための装置であって、先端に開閉自在の把持爪などの把持機構を持っている。布片の外形は、タオル類やシーツ類に見られるような方形状である。
該撮像装置10は、第1の把持装置によって吊り下げられた状態となった場合の布片Aを下方から見た像(以下、仰視像とも言う)を撮像する装置である。該布片Aの仰視像を撮像するには、図1(a)のように、布片Aの下方に撮像装置10を配置し上方の布片を該撮像装置によって直接的に撮像してもよいし、図4(b)のように、布片Aの下方に鏡等を配置し、布片から撮像装置までの光路を適宜変更し、布片の仰視像を任意の位置の撮像装置によって撮像する構成としてよい。撮像装置10はコンピュータ20に接続されており、取得した画像データをコンピュータに出力できるようになっている。
コンピュータ20で実行されるプログラムは、撮像装置10から伝送された図1(b)に示すような画像(布片Aの仰視像を含んだ画像)を処理し、画像認識を行ない、下方から見た布片の縁部の線A1を検出するように構成されている。
本発明の方法は、上記の構成を用いて実施され、先ず、撮像ステップにおいて、図1(a)のように一部が把持されて吊り下げられた状態となっている布片Aの仰視像を、撮像装置1によって撮像し、図1(b)のような画像を得、次に、検出ステップにおいて、前記画像をコンピュータ20によって処理し画像認識を行なわせ、下方から見た該布片Aの縁部の線A1を検出する。
上記のようなステップにより、側方からでは判別し得ない、仰視像独自の縁部の線の様子を認識させることができ、少なくともをその縁部の線を第2、第3の把持装置によって自動的に把持させることが可能になる。
本願発明において「布片を下方から見た像」とは、吊り下げられた布片の直下の位置(鉛直線に沿って下方に移動した位置)から該布片を真上に見上げたときに見える像のみならず、布片の縁部のうちの下方に垂れ下がった縁部が描くラインを認識するという本願発明の作用効果が得られる範囲内において、布片の斜め下方から該布片を見上げたときに見える像をも含むものである。
撮像装置(鏡を介する場合を含む)によって布片を見上げるときの該撮像装置の光路の中心軸の仰角をθとすると、仰角θが90度に近い程、〔下方から見た該布片の縁部の線〕が布片の他の部分に隠れることなく形状が歪むことなく撮像できるので好ましく、逆に、仰角θが0度に近い程、従来技術における側方からの観察方法に近づき、〔下方から見た該布片の縁部の線〕が布片の他の部分に隠れて見えなくなるので好ましくない。
尚、鏡を介して布片を撮像する場合にも、仰角θは、該撮像装置の光路の中心軸(この場合は、鏡面で折れ曲がって布片に向かう中心軸)について決定される。例えば、図4(b)の態様では、仰角θは90度である。
以上の点を鑑みれば、本願発明の作用効果が得られる仰角θの好ましい範囲は約45度〜90度程度であり、より好ましい仰角θの範囲は約60度〜90度であり、最も好ましい仰角θは前記のとおり90度である。
尚、吊り下げられた布片は、把持位置や把持状態に応じて種々の形態となるので、前記した「吊り下げられた布片の直下」とは、便宜上、把持装置が布片を把持している部分の直下と解してよい。
本発明が検出の対象とする布片の形状や寸法は、特に限定はされないが、リネンサプライ業で取り扱われているタオル類(おしぼり、フェイスタオル、手ぬぐい、バスタオルなどといったもの)や、シーツ、まくらカバー、テーブルクロスなど、方形状を呈する布片であれば、作業の自動化に寄与し、本発明の有用性が顕著になる。
第1の把持装置は、布片の一部を把持して布片全体を吊り下げることができるように構成されていればよい。該把持装置の先端の把持機構の形態(布片を掴むための構成)は特に限定はされず、例えば、ピンセットやペンチのような1対の比較的細い把持用爪を開閉する構成、1対の比較的平たく広い把持用爪を開閉する構成、三つ爪の構成、人間の手を模した構成など、対象物の大きさなどに応じて選択すればよい。
図1(a)に示した把持装置1は、図3(a)に示すような2つの爪で布片を挟むように構成された把持機構の先端部を横から見た状態を示唆している。
第1の把持装置は、1つで多数の布片を処理する態様だけでなく、1枚の布片を下方から撮像している間に、次の布片を吊り下げてスタンバイしておくための2つ目の装置や、さらに、布片の団塊に布片を取りに行くための3つ目の装置など、必要に応じた数を利用可能とすればよい。
該把持装置は、例えば吊り下げられた洗濯挟みのように布片の一部を挟む操作に人間が参加するというものであってもよいが、布片の団塊の中から1枚の布片を取り出してくる動作や、検知ステップの後に第2、第3の把持装置と協働した動作を自動的に行ない得ることが好ましく、その点から、先端に把持機構を持ったロボットアームが好ましい態様である。
上記ロボットアームなどの把持装置の制御は、上記のコンピュータ20による一元化した制御が好ましい態様である。以下の説明では、便宜上、本発明を構成する全ての装置の制御や判断、検出を上記のコンピュータ20が行うように説明するが、制御装置の態様に限定はなく、複数のコンピュータが連動する態様であってもよいし、該コンピュータに制御された外部駆動装置が介在する態様であってもよい。
検出ステップにおいて、コンピュータに布片の仰視像を含んだ画像を解析させ、その画像に含まれた縁部の線を、図1(b)に太線で描いたように認識させるための画像処理、画像認識の技術自体は、従来公知の技術を用いてよい。
例えば、布片に下方から照明を当てることで、照明の光源に近いほど布片からの反射光は明るく撮像される。吊り下げられた状態となっている布片の縁部の線は、下端の点が連なった線であるから、それより上の部分よりも常に明るく撮像される。よって、この輝度情報により、縁部の線A1を画像中で認識することができる。
また、必要に応じて、一方の側方から光を照射し、布片のおもて面だけを照らすことで縁部の線を強調してもよい。
撮像装置10によって得られた図1(b)の画像は、輝度情報を含んではいるが、平面画像であるから、布片Aの縁部の線A1のZ方向の奥行きをコンピュータに認識させるには、3次元形状計測装置をさらに加え、上記検出ステップにおいて3次元形状計測の結果をコンピュータに参照させながら、下方から見た布片の縁部の線A1を立体的に認識することが好ましい。
この態様によって、縁部の線に含まれる布片の4辺のうちの1辺上の2点、さらには、該1辺の両端の角部の位置を検出することが可能になり、後述のように、第2、第3の把持装置が1辺上の2点や、該1辺の両端の角部を掴むことが容易になる。
3次元形状計測装置による3次元形状計測は、従来技術を参照してよく、例えば、斜め下方からレーザー光を照射して行う光切断法や、縞パターンが投影された複数枚の画像から3次元計測を行う位相シフト法、その他、レーザー変位計でスキャンする手法など、布片の縁部の線の3次元空間内での位置データが得られる技術であればよい。
3次元形状計測装置に用いられる撮像装置は、上記撮像装置10と同様の位置(布片を下方から見た像を撮像し得る位置)に配置される。3次元形状計測装置に用いられる撮像装置は上記撮像装置10と兼用してもよい。また、撮像装置10それ自体を、3D撮影可能な撮像装置とし、撮像装置10によって得られる画像自体を立体画像として、コンピュータに解析させてもよい。
コンピュータによる上記検出ステップでは、図1(b)や図2(a)に示すように、布片Aの縁部の線A1を検出すれば、少なくともその縁部を把持し得るようになる。これに対して、図2(b)、(c)に示すように、該縁部の線に含まれた1辺A10の両端にある角部A11、A12を検出すれば、次のステップで直ちにそれら角部を把持できるのでより好ましい。
図2(c)に示す状態では、布片の角部が把持されているので、吊り下げられた布片の最下端に角部A12が存在し、そこから2つの辺A10、A20が上方へと延びている。このような場合には、最下端の角部A12の検出が特に容易になる。また、その隣の2つの角部A11、A22に対しては、後述の第2、第3の把持装置との位置関係や、辺A10とA20の距離などに基いて、適宜どちらかを選択するようにコンピュータプログラムを構成しておけばよい。
図3(a)に示す態様では、第1の把持装置1に加えて、さらに、第2の把持装置2と第3の把持装置3とが設けられており、図1に示すコンピュータ20が、これらの把持装置1〜3の制御装置として次のように機能するよう、プログラムが構成されている。
該コンピュータ20は、上記検出ステップにおける縁部の線の立体的な検出結果に基いて、縁部把持ステップを実行し、その縁部に含まれる布片の1辺A10のうちの2箇所、より好ましくは、1辺A10の両端にある角部A11、A12を、それぞれ第2、第3の把持装置によって自動的に把持させる。このとき、上記の第1の把持装置は布片の把持を解放してもよいし、第2、第3の把持装置による吊り下げの障害にならなければ布片を把持したままであってもよい。
上記のステップによって、布片Aは、図3(b)に示すように1辺A10のうちの2箇所(より好ましくは1辺A10の両端にある角部A11、A12)を把持されて吊り下げられた状態、即ち広げられた状態となる。図3(b)に示す状態は、図8(a)の人間の手が角部をつまんだ状態に対応する。
図3(b)の状態では、第2、第3の把持装置が、布片の角部A11、A12ではなく、それぞれの近傍を把持している。折り畳み装置など次工程の加工装置への送り込みに際して、角部を保持していないことに起因して角部の動きが自由になり折れ曲がってしまうといった問題が生じなければ、角部の近傍の把持のままであってもよい。
また、角部の近傍を把持した状態のまま、その把持装置の把持力だけを少し緩め、縁部に沿って把持位置を角部までスライドさせ、角部を把持するように修正してもよい。
図4は、本発明の好ましい態様例を示す図である。
図4(a)の例では、吊り下げられた状態となっている布片Aの下方に透明板30が傾斜した状態で配置され、該透明板30を通して該布片の仰視像を撮像装置10で撮像する構成となっている。そして、コンピュータは、検出ステップを実行して、布片Aの吊り下げられた状態が、検出にとって好ましくない状態であると判定した場合(例えば、図4(a)に示すように、縁部の線が下方に明確に現れないような掴み方をした場合など、明確な判定結果が出せない場合)、第1の把持装置による把持を解放するように構成されている。
上記の構成によって、縁部の線の認識が困難な布片に対しては、把持を離して落下させるだけで、図4(a)に一点鎖線の矢印で示すように該布片Aは透明板30を滑降し簡単に排除される。しかも、撮像装置の上に落ちることもない。
透明板の材料は、特に限定はされないが、アクリル樹脂やガラスなど、透明でありかつ適当な機械的強度とを有するものであればよい。
また、前記の透明板の下面に周囲から光が入って撮像の障害とならないように、撮像装置と透明板との間の空間の周囲を適当な板材で取り囲むようにすると、撮像装置のホコリよけにもなる。
図4(a)この例では、撮像装置10は透明板30の直下で布片Aを見上げる姿勢にて配置されているが、該撮像装置の前に鏡を介在させるなど、布片の仰視像を透明板を通して撮像し得る構成であればよい。
一方、図4(b)の例では、第1の把持装置1によって吊り下げられた布片Aの下方に、鏡板31が傾斜した状態で配置され、側方に配置された撮像装置10が該鏡板31に映った布片の仰視像を撮像する構成となっている。上記で述べたように、鏡をさらに介在させて光路を変更してよい。そして、図4(a)の例と同様に、コンピュータは、検出ステップを実行して、布片Aの吊り下げられた状態が、検出にとって好ましくない状態であると判定した場合、第1の把持装置による把持を解放するように構成されている。これによって、図4(b)に一点鎖線の矢印で示すように、該布片Aは鏡板31上を滑降し簡単に排除される。
図5の態様では、第1の把持装置1は、第1の把持ステップとして、洗濯・乾燥後のタオル類の集合体や団塊、洗濯・脱水後のアイロナーに入れる前のシーツ類の集合体や団塊など、所定の領域40に不定の状態となって置かれた布片Aを、その一部を把持して持ち上げ、撮像装置10の上方まで移動させ、吊り下げた状態で静止するように構成されている。そのような把持装置としては、上記したように、ロボットアームが好ましい態様であり、また、多数の把持部を持ったグリッパーコンベアーなどであってもよい。
本発明による展開送り渡し装置は、図5のような不定の状態の布片を、自動的に1枚取り上げ、広げ、図8(b)に示すように所定の方向に揃えて、次工程の加工装置の布片受入れ部に送り渡すよう構成された装置であって、取り上げた前記布片を自動的に広げる際に必要となるその布片の縁部の線を、前記該自動検出装置によって検出する構成となっている。
例えば、当該展開送り渡し装置では、先ず、図5に示すように、第1の把持装置が不定の状態となっている布片を1枚取り上げて、吊り下げた状態とするように制御される。次に、図1に示すように、吊り下げられた状態となった布片に対して、本発明の自動検出装置が下方から見た布片の縁部の線を検出する。次に、図3(b)に示すように、第2、第3の把持装置が制御されて、該縁部の線A10のうちの2箇所をそれぞれ把持し吊り上げることによって該布片を広げた状態とする。最後に、第2、第3の把持装置は、図8(b)に示すように、布片を所定の方向に向けて、次工程の加工装置の布片受入れ部に送り渡すように制御される。
以上の構成は、一例であって、不定の状態となっている布片を1枚取り上げて吊り下げた状態とする技術や、検出された布片の縁部の線を利用して該布片を広げる技術は、従来公知の技術を利用してもよい。
次工程の加工装置としては、特に限定はされないが、上記背景技術において述べたように、折り畳み装置やアイロナーなどが有用な装置として挙げられる。また、次工程の加工装置の布片受入れ部の構成は、加工装置によっても異なるが、一般的には図8(b)に示すようなベルトコンベアーの端部が張り出した構成が多く、作業者が布片を該ベルトコンベア広げて単純に置くだけでよいようになっている。
次工程の加工装置の布片受入れ部に対して、第2、第3の把持装置が布片を送り渡す動作は、それぞれの布片受入れ部の機構に応じて設定し制御すればよい。例えば、該布片受入れ部の機構が図8(b)に示すようなベルトコンベアーであれば、第2、第3の把持装置は、吊り下げることで広げた布片をそのままベルトコンベアー上に寝かせるように配置し把持を解放すれば、送り渡しが完了する。その場合、図8に示すように、把持側が送り方向の先頭側に位置するように布片を寝かせるように制御する方が人の作業に近く、布片の折れ曲がりを抑制できるので好ましい送り渡しである。また、該布片受入れ部の機構が布片を引き込んでいくように構成された2つのローラーやスロットであれば、第2、第3の把持装置は、吊り下げることで広げた布片の自由端を先頭にして、該布片が前記のローラーやスロット引き込まれていくように該布片を送り込むという態様が、好ましい送り渡しとなる。
上記第1の把持ステップにおいて第1の把持装置1が1枚の布片を取り上げる際には、それに先立って、布片の集合体や団塊を個々の布片へと分散させて面上に存在させる分離ステップを設け、該把持装置1が1枚の布片を取り上げ易いようにすることが好ましい。
この分離ステップは、必ずしも上記コンピュータによって制御される必要はなく、従来公知のフィーダーや分離装置によって、所定の領域内に布片へと分散させて独立的に供給するように構成してもよい。
図6は、上記の分離ステップにおける布片の分離を好ましく行うための分離装置の構成例を示している。同図の装置では、複数のベルトコンベアー(図の例では3機のコンベアー51、52、53を描いている)が直列的に接続されており、それらのコンベアーは、後のコンベアーほど高速になっている。この速度設定によって、同図に示すように、前のベルトコンベアー51上の布片の団塊が、次のコンベアー52上に移る時に、さらにはそこから次のコンベアー53上に移る時に、両者の速度差によって、布片が団塊から分離するという作用が得られ、後段のコンベアーに移るごとに団塊の分離が進行する。
上記の分離装置では、最後のコンベアー上で最も分離した状態となっている布片を検知し、上記把持装置1に把持させる構成としてもよい。または、最後のコンベアーの最終端に、さらにそこから布片が自重で滑り降りるように斜面を設けておき、その斜面を布片が滑り降りる間に、光電スイッチなどで布片の通過を検出しタイミングをはかって、上記把持装置1に把持させる構成としてもよい。
また、最後のコンベアーの最終端や上記の斜面を通過した布片を、再び最初の最低速のコンベアーへと戻し、そこで団塊状態に戻し、再び、コンベアーを進ませて分離する循環的な構成としてもよい。
実施例1
本実施例では、布片の仰視像を撮像し、下方から見た該布片の縁部の線をコンピュータが検出し得るかどうかを確認した。
先ず、図7(a)に模式的に示すように、布片Aとしてタオルを把持装置1から吊り下げ、その直下に撮像装置10を配置し、照明装置11によってタオルに斜め下方から照明を当てながら、該タオルの仰視像を撮像した。
図7(b)は、該タオルの仰視像を含んだ撮像画像である。
次に、得られた該撮像画像に対して、コンピュータ20に検出ステップを実行させ、該画像を処理し、布片の仰視像の中から輝度情報に基づいて縁部を認識させたところ、図7(c)に示す縁部の線を検出することができた。
図7(c)の画像中の縁部の線は平面的なものであるが、コンピュータ制御される第2、第3の把持装置によって、該縁部の線のうちの2箇所を把持させることは可能である。
また、布片の縁部の線に対してさらに3次元形状計測を補助的に加えれば、図7(c)に示す縁部の線の奥行きが明確になり、この線上において、タオルの外形の4辺のうちの1辺を認識することや、1辺の両端にある角部を認識することも可能になることがわかった。
本発明によって、不定の状態にある布片を取り上げ、広げ、特定の方向にそろえて、次工程の加工装置に送り込むという作業を、より簡単な構成で行うことが可能になる。
よって、本発明は、例えば、リネンサプライ業の作業工程などにおいて、折り畳み装置やアイロナーへの自動投入装置として工程中に用いられ、集団で不定の状態となっている個々の布片の角部を検出して把持し、広げ、特定の方向にそろえて次段の装置へと送り込むために有効に利用される。
A 布片
1 第1の把持装置
10 撮像装置
20 コンピュータ

Claims (13)

  1. 第1の把持装置によって一部が把持されて吊り下げられた状態となっている布片を下方から見た像を撮像装置によって撮像し、その画像を得る撮像ステップと、
    前記画像をコンピュータによって処理し、下方から見た該布片の縁部の線を該コンピュータによって検出する検出ステップとを、
    有することを特徴とする、布片の縁部の自動検出方法。
  2. 上記検出ステップにおいて、吊り下げられた布片の縁部の線に対してさらに3次元形状計測を加え、下方から見た布片の縁部の線を立体的に認識する、請求項1記載の方法。
  3. 上記布片が方形状の外形を有するものであって、
    上記布片の縁部の線の立体的な認識に基いて、該縁部の線の中から、下記(a)、(b)のうちの一方または両方を検出する、請求項2記載の方法。
    (a)方形状の外形の4辺のうちの1辺。
    (b)方形状の外形の4辺のうちの1辺の両端にある角部。
  4. 下方から見た布片の縁部の線の検出に基いて、該縁部の線のうちの2箇所をそれぞれ第2の把持装置と第3の把持装置とによって自動的に把持させる縁部把持ステップをさらに有する、請求項1または2記載の方法。
  5. 上記(a)の検出に基いて、方形状の外形の4辺のうちの1辺の2箇所を、それぞれ第2の把持装置と第3の把持装置とによって自動的に把持させる縁部把持ステップをさらに有する、請求項3記載の方法。
  6. 上記(b)の検出に基いて、方形状の外形の4辺のうちの1辺の両端にある角部を、それぞれ第2の把持装置と第3の把持装置とによって自動的に把持させる縁部把持ステップをさらに有する、請求項3記載の方法。
  7. 布片をその一部を把持して吊り下げるための第1の把持装置と、
    前記第1の把持装置によって吊り下げられた状態となる布片を下方から見た像を撮像し得る構成とされた撮像装置と、
    前記撮像装置によって得られた画像を処理し、下方から見た布片の縁部の線を検出するように構成されたコンピュータとを、
    有することを特徴とする、布片の縁部の自動検出装置。
  8. 上記吊り下げられた布片の縁部の線に対して、さらに3次元形状計測を行うための3次元形状計測装置を有し、
    上記コンピュータが、前記の3次元形状計測を参照して、下方から見た布片の縁部の線の立体的な状態を認識するように構成されている、請求項7記載の装置。
  9. 上記布片が方形状の外形を有するものであって、
    上記コンピュータが、上記布片の縁部の線の立体的な状態の認識に基いて、該縁部の線の中から、下記(a)、(b)のうちの一方または両方を検出するように構成されている、請求項8記載の装置。
    (a)方形状の外形の4辺のうちの1辺。
    (b)方形状の外形の4辺のうちの1辺の両端にある角部。
  10. 下方から見た布片の縁部の線の検出に基いて、該縁部の線のうちの2箇所をそれぞれ自動的に把持するように、上記コンピュータによって制御される第2の把持装置と第3の把持装置とをさらに有する、請求項7または8記載の装置。
  11. 上記(a)の検出に基いて、方形状の外形の4辺のうちの1辺の2箇所を把持するように、上記コンピュータによって制御される第2の把持装置と第3の把持装置とをさらに有する、請求項9記載の装置。
  12. 上記(b)の検出に基いて、方形状の外形の4辺のうちの1辺の2箇所を把持するように、上記コンピュータによって制御される第2の把持装置と第3の把持装置とをさらに有する、請求項9記載の装置。
  13. 請求項7〜12のいずれか1項に記載の自動検出装置を有し、
    不定の状態の布片を、1枚取り上げ、広げ、所定の方向に揃えて、次工程の加工装置の布片受入れ部に送り渡すよう構成された、展開送り渡し装置であって、
    1枚取り上げた前記布片を広げる際に利用すべき該布片の縁部の線を、前記該自動検出装置によって検出する構成となっている、前記展開送り渡し装置。
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