JP2014043784A - 鞍乗型車両のエアクリーナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エレメント支持板がケース本体から脱落し難く、エレメント支持板の係合機構が視認され難い鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
【解決手段】ケース本体71とケースカバー72が上下方向の結合面70aでエレメント支持板73を挟持して結合されるクリーナケース70と、エレメント支持板に取付けられるクリーナエレメント74と、エレメント支持板とケース本体をクリーナケースの外部で係合させる係合機構100とを備え、係合機構は、エレメント支持板またはケース本体の、一方から延出される脚部101aおよび鍵部101bを有する係合片101と、他方から延出され、脚部と鍵部の双方を挿通可能な第1挿通路102a、および第1挿通路に連なって形成されて脚部のみが挿通可能な第2挿通路102bを有する被係合片102とを備え、エレメント支持板がケース本体に装着された状態では、鍵部が第2挿通路に位置する鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
【選択図】図7

Description

本発明は、メンテナンス等におけるケースカバーの着脱時において、エレメント支持板がケース本体から脱落し難いクリーナケースを備えた、鞍乗型車両のエアクリーナ装置に関する。
従来、鞍乗型車両のエアクリーナ装置として、ケース本体とケースカバーとで上下方向の分割面が形成されるクリーナケースの内部を、クリーナエレメントで未浄化室と浄化室とに区分するとともに、クリーナエレメントが支持されたエレメント支持板をケース本体とケースカバーとで挟持して固定するものが、例えば下記特許文献1に示されている。
同特許文献1に示されるものでは、エレメント支持板の上下に形成される被係止孔と、ケース本体の上下の外壁面に形成されて被係止孔に係合可能な係止突起とからなる係合機構が設けられており、エレメント支持板の上下の被係止孔でケース本体の上下の外壁面の係止突起を挟み込むようにすることで、エレメント支持板をケース本体に保持させることができ、メンテナンス等におけるケースカバーの着脱時において、エレメント支持板がケース本体から脱落し難いようになっている。
特許第3393689号公報(図3、図5)
しかしながら、上記特許文献1に示されるもののように、エレメント支持板がケース本体を挟み込むことで保持される場合は、少なくとも上下2つの係合機構が必要となるため、エアクリーナ装置の外観面、すなわち、クリーナケースのケース本体の外壁面側に現れる係合機構の数が多くなるうえ、特に視認されやすいエアクリーナ装置の上部外壁面において係合機構が露出されるため、車両の外観に影響が出やすくなる。
そのため、上記特許文献1のものにおけるように、エアクリーナ装置の外側をさらに覆うカバーを別途設けるようにした場合は、カバーによって係合機構を隠すことができるものの、その分の部品点数や重量の増加を招いてしまう。
本発明は、上記従来技術に鑑み、ケースカバーの着脱時において、エレメント支持板がケース本体から脱落し難いクリーナケースを備えたエアクリーナ装置であって、別途のカバーを備えることなく、エアクリーナ装置の上部外壁面においてエレメント支持板の係合機構が視認され難い、鞍乗型車両のエアクリーナ装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ケース本体とケースカバーが上下方向の結合面で分割可能に結合されるクリーナケースと、前記ケース本体と前記ケースカバーとで挟持されて固定されるエレメント支持板と、同エレメント支持板に取付けられるとともに、前記クリーナケース内を未浄化室と浄化室とに区画するクリーナエレメントと、前記エレメント支持板と前記ケース本体を前記クリーナケースの外部で係合させる係合機構とを備えた鞍乗型車両のエアクリーナ装置において、前記係合機構は、前記エレメント支持板と前記ケース本体のうちいずれか一方から延出される脚部、および同脚部に形成される鍵部を有する係合片と、前記エレメント支持板と前記ケース本体のうちの他方から延出されるとともに、前記脚部および前記鍵部の双方を挿通可能な第1挿通路、および同第1挿通路に連なって形成されて前記脚部のみが挿通可能な第2挿通路を有する被係合片とを備え、前記エレメント支持板が前記ケース本体に装着された状態では、前記鍵部求が前記第2挿通路に位置することを特徴とする鞍乗型車両のエアクリーナ装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置において、前記第1挿通路と前記第2挿通路とが、所定の角度で交差していることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置において、前記係合片の脚部および鍵部が前記第1挿通路に一旦挿通されてから、前記係合片が前記第2挿通路へ移動され、前記係合片が前記第2挿通路に至った状態で、前記エレメント支持板が前記ケース本体の所定の装着位置へ装着可能となるように構成されたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置において、前記第2挿通路は、上下方向の挿通路を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置において、前記エレメント支持板の周縁には、前記ケース本体および前記ケースカバーのシール溝に向けて突出する周壁が設けられ、前記周壁とシール溝とでシール部材を挟持し、前記係合片および前記被係合片のうち、いずれか一方が前記周壁の下面から下方へ延出して形成されるとともに、前記エレメント支持板が、前記ケース本体と前記ケースカバーに挟持された状態では、前記周壁の下面から下方へ延出して形成される前記係合片または前記被係合片が、前記ケース本体と前記ケースカバーに対して、所定の隙間を有するようにして配置されたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置において、クランク軸を回転自在に軸支するクランクケースと、同クランクケースから後方へ延設される変速機ケースとを含むパワーユニットが、車体フレームに揺動自在に支持され、前記クリーナケースは、前記変速機ケースの上部に取付けられ、前記ケースカバーが前記ケース本体(71)よりも車幅方向外側に配置されるとともに、前記係合機構が、前記エレメント支持板および前記ケース本体の下部のみに設けられたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置において、前記クリーナケースは、同クリーナケースと前記変速機ケースとの距離が、前部から後部へ向かうにつれて狭まるように後傾して取付けられ、後部にドレン孔が設けられるとともに、前記係合機構は、前記クリーナケースの前部側に設けられたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6または請求項7に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置において、前記クリーナケースには、前記変速機ケースに向けて突出するとともに、前記クリーナケースを前記変速機ケースに取付けるための取付けボスが形成され、同取付けボスの突出量は、前記係合機構の前記変速機ケースに向けた突出量よりも大きいことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項6ないし請求項8のいずれか一項に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置において、前記ケースカバーには、前記係合機構の車幅方向外側を覆うガード部が形成されたことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、ケース本体とケースカバーが上下方向の結合面で分割可能に結合されるクリーナケースと、前記ケース本体と前記ケースカバーとで挟持されて固定されるエレメント支持板と、同エレメント支持板に取付けられるとともに、前記クリーナケース内を未浄化室と浄化室とに区画するクリーナエレメントと、前記エレメント支持板と前記ケース本体を前記クリーナケースの外部で係合させる係合機構とを備えた鞍乗型車両のエアクリーナ装置において、前記係合機構は、前記エレメント支持板と前記ケース本体のうちいずれか一方に形成される係合片と、前記エレメント支持板と前記ケース本体のうちの他方に形成されるとともに、前記係合片を挿通可能な被係合片とを備え、前記エレメント支持板は、前記被係合片に前記係合片が挿通された後、前記エレメント支持板が少なくとも前記結合面に沿って移動されることで前記ケース本体への所定の装着位置に移動し、前記エレメント支持板が前記ケース本体への所定の装着位置に移動した状態では、前記係合片が、前記被係合片から離脱不可能になるように構成されたことを特徴とする鞍乗型車両のエアクリーナ装置である。
請求項1の発明の鞍乗型車両のエアクリーナ装置によれば、被係合片が、係合片の脚部および鍵部の双方を挿通可能な第1挿通路、および第1挿通路に連なって形成されて係合片の脚部のみが挿通可能な第2挿通路を有し、エレメント支持板がケース本体に装着された状態では、係合片が被係合片の第2挿通路に位置するようにしたので、ケースカバーの着脱時においてエレメント支持板がケース本体から脱落しそうになっても、係合片の鍵部が被係合片の第2挿通路に引っ掛かることで、エレメント支持板の脱落を防止できる。
さらに、係合機構は一組の係合片と被係合片であってもエレメント支持板の脱落防止効果が得られるので、係合機構を設ける場所の自由度を確保することができ、外観上目立たない部位に係合機構を設けることも可能となる。
したがって、部品点数の少ない簡易な構成でエレメント支持板の脱落を防止しつつ、メンテナンスの作業性を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、第1挿通路と第2挿通路とが所定の角度で交差することで、エレメント支持板がケース本体から脱落しそうになった場合に、係合片の鍵部を第2挿通路位置に留め易くすることができ、鍵部が第2挿通路に引っ掛かり易くなるので、エレメント支持板の脱落防止効果を一層高めることができる。
請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2の発明の効果に加え、エレメント支持板のケース本体に対する離脱位置と所定の装着位置とを離間させることで、意図的なエレメント支持板の移動を行なわない限り、エレメント支持板のケース本体からの離脱がされにくいように構成されているので、不用意なエレメント支持板の脱落を効果的に防止できる。
請求項4の発明によれば、請求項3の発明の効果に加え、第2挿通路が上下方向の挿通路を有しているので、メンテナンス時において、ケース本体の所定の装着位置に対してエレメント支持板を着脱する際に、係合機構を中心としたエレメント支持板の回動、および上下移動を上下方向に延びる挿通路によって許容することができ、作業性が向上する。
請求項5の発明によれば、請求項1ないし請求項4のいずれか一項の発明の効果に加え、シール性に影響を与えないようにして、エレメント支持板に係合機構を設けることができる。
また、係合機構がエレメント支持板に設けられる場合であっても、シール性を容易に確保できるので、ケース本体、エレメント支持板、ケースカバーのシール構造やシール部材の形状も簡素化することができる。
請求項6の発明によれば、請求項1ないし請求項5のいずれか一項の発明の効果に加え、クリーナケースが、揺動するパワーユニットにおける変速機ケースの上部に取付けられる場合に、係合機構がクリーナケースにおいてケース本体の下部のみに設けられるので、パワーユニットおよびクリーナケースの揺動に際して、係合機構が上方側に突出するのを防ぐことができ、揺動量を十分に確保することができる。
さらに、ケースカバーが車幅方向外側に配置されるので、車両上方からクリーナケースを見た際に、係合機構を、カースカバーで隠れて外部から見えにくい位置に設けることができ、外観性を高めることができる。
請求項7の発明によれば、請求項6の発明の効果に加え、クリーナケースが後傾するように取付けられたので、ドレン孔からの不要物の排出を容易に行ないながら、後傾によって前部側に形成されるデッドスペースに係合機構を設けることができる。
したがって、ケース本体とエレメント支持板の下部に係合機構を設ける場合であっても、クリーナケースとパワーユニットとの距離が必要以上に大きくならないようにすることができ、パワーユニットの揺動量を十分に確保することができる。
請求項8の発明によれば、請求項6または請求項7の発明の効果に加え、メンテナンスにおけるエレメント支持板の着脱作業時に、係合機構が変速機ケースと干渉し難くなるので、作業性を向上させることができる。
請求項9の発明によれば、請求項6ないし請求項8のいずれか一項の発明の効果に加え、ガード部によって、係合機構を石跳ね等の外的要因から保護しつつ、外部からクリーナケースを見たときに係合機構がより一層見え難くなり、外観性が向上する。
また、ガード部はケースカバーに形成されるので、エレメント支持板の着脱作業時においてガード部が作業の邪魔になることがなく、メンテナンス性を良好なものとすることができる。
請求項10の発明の鞍乗型車両のエアクリーナ装置によれば、係合片を被係合片に挿通させた状態でエレメント支持板を少なくとも結合面に沿って移動させ、所定の装着位置に至るように構成するとともに、エレメント支持板が所定の装着位置に移動した状態では係合片が被係合片から離脱不可能になるように構成したので、ケースカバーの着脱時においてエレメント支持板がケース本体から脱落しそうになったとしても、係合片が被係合片に引っ掛かることで、エレメント支持板の脱落を防ぐことができる。
さらに、このような結合面に沿う移動を必要とする係合機構により、1組の係合片および被係合片であってもエレメント支持板の脱落防止効果を得られるので、係合機構を設ける場所の自由度を確保することができ、外観上目立たない部位で係合機構を設けることも可能となる。
したがって、部品点数の少ない簡易な構成でエレメント支持板の脱落を防止しつつ、メンテナンスの作業性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両のエアクリーナ装置を備えた自動二輪車の左側面概要図である。 図1の自動二輪車における車体カバーを外したパワーユニット周辺の拡大図である。 図2中、III−III矢視によるパワーユニットの断面展開図である。 図2中、IV−IV矢視による本実施形態のエアクリーナ装置の上面図である。 図4中、V−V矢視によるエアクリーナ装置の左側面図であり、クリーナケースのケースカバーの左外側面が示される。 図4中、VI−VI矢視によるエアクリーナ装置のケースカバーを外した左側面図であり、クリーナケースのケース本体に取付けられたエレメント支持板の左側面が示される。 図4および図6中、VII矢視によるエレメント支持板とケース本体との係合機構の斜視図である。 図5および図6中、VIII矢視による係合機構の立断面図である。 本実施形態の一変形例に係る係合機構の模式的説明図であり、図中(a)は、図8と同方向の断面を示し、図中(b)は、(a)中b−b矢視図である。なお、(a)は(b)中a−a矢視図である。
図1から図9に基づき、本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両のエアクリーナ装置につき説明する。
なお、本明細書の説明および特許請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係る鞍乗型車両のエアクリーナ装置を、車両に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。本実施形態において鞍乗型車両は小型車両であり、スクータ型自動二輪車である。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
図1に、本実施形態のエアクリーナ装置7を、スクータ型自動二輪車(本発明の「鞍乗型車両」。以下、単に「自動二輪車」という。)1に搭載されたパワーユニット3に取付けられた状態で示す。
自動二輪車1は、車体前部1Aと車体後部1Bとが、低いフロア部1Cを介して連結されており、車体の骨格をなす車体フレーム2は、概ねダウンチューブ21とメインパイプ22とからなる。
すなわち車体前部1Aのヘッドパイプ20からダウンチューブ21が下方へ延出し、ダウンチューブ21は下端で水平に屈曲してフロア部1Cの下方を後方へ延び、その後端において車幅方向に配設された連結フレーム23を介して、左右一対のメインパイプ22が連結され、メインパイプ22は連結フレーム23から斜め後方に立ち上がって、途中、傾斜をゆるめるように屈曲して後方に延びている。
メインパイプ22により燃料タンク11等が支持され、その上方から前方にかけてシート12が配置されている。
一方、車体前部1Aにおいては、ヘッドパイプ20に軸支されて上方にハンドル13が設けられ、下方にフロントフォーク14が延びてその下端に前輪15が軸支されている。
メインパイプ22の傾斜部の下端付近にブラケット24が突設され、ブラケット24にリンク部材25を介してパワーユニット3が揺動可能に連結支持されている。
パワーユニット3は、その前部が単気筒4ストロークの水冷式内燃機関(以下、単に「内燃機関」という。)30であり、パワーユニットケース5にクランク軸51を車幅方向に配して回転自在に軸支し、シリンダブロック31を略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢にあって、パワーユニットケース5の下端から前方に突出したハンガアーム50の端部が、メインパイプ22のブラケット24に取付けられたリンク部材25に、ピボット軸26を介して連結されている。
パワーユニット3には、パワーユニットケース5前方に略水平に大きく前傾してシリンダブロック31、シリンダヘッド32、シリンダヘッドカバー33が順次積み上げられるように締結されるほか、内燃機関30から後方にかけてベルト式無段変速機40が構成され、その後部に設けられた減速機構41の出力軸である後車軸42に後輪16が設けられている。
減速機構41のあるパワーユニット3の後部に立設されたブラケット52と、メインパイプ22の後部との間にリヤクッション17が介装されている。
パワーユニット3の左側面図である図2に示されるように、パワーユニット3の上部では、内燃機関30の大きく前傾したシリンダヘッド32の上部から吸気管60が延出して後方に湾曲し、吸気管60に接続されたスロットルボディ61がシリンダブロック31の上方に位置し、スロットルボディ61に連結管62を介して連結されるエアクリーナ装置7が、ベルト式無段変速機40の上方に配設されている。
なお、吸気管60には吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ63が装着されている。
一方、シリンダヘッド32の下部から下方に延出した排気管65は、後方へ屈曲し右側に偏って後方に延びて後輪16の右側のマフラ66に接続される。
自動二輪車1は車体カバー18を備え、車体前部1Aは、フロントカバー18aとレッグシールド18bにより前後から覆われフロントロアカバー18cにより下部を前方から左右側方にかけて覆われ、ハンドル11の中央部はハンドルカバー18dによって覆われる。
フロア部1Cはサイドカバー18eにより覆われ、また車体後部1Bは左右側方からボデイカバー18fによって覆われる。
なお、エアクリーナ装置7は、ボデイカバー18fの下縁より下方に位置しており、エアクリーナ装置7の車幅方向外側が外部に露出している。
なお、図1、図2において、27はパワーユニット3のパワーユニットケース5の前下部に取付けられたメインスタンドであり、28はパワーユニット3の略中央左方に取付けられたキックスタータアームである。
また、29は、メインフレーム22に取付けられた収納ボックス支持ステーであり、シート12の下方に設けられた収納ボックス19を支持する。
図3は、パワーユニット3の、図2中III−III矢視による断面展開図である。
内燃機関30は、シリンダブロック31のシリンダライナ31a内を往復動するピストン34と
クランク軸51のクランクピン51aとをコネクティングロッド35が連結している。
ピストン34の頂部とシリンダヘッド32の間には燃焼室32aが形成される。
パワーユニットケース5は、左右割りの左パワーユニットケース5Lと右パワーユニットケース5Rとを合体して構成されるもので、右パワーユニットケース5Rは、クランクケース部(本発明の「クランクケース」)5aの右半体をなし、左パワーユニットケース5Lは、前部がクランクケース部5aの左半体をなすとともに、後方に延設されて前後に長尺のベルト式無段変速機40を収容する変速機ケース4を形成する。
左パワーユニットケース5L(変速機ケース4)の前後長尺の左側開放面53Lは、変速機ケースカバー43により覆われ、内部にベルト式無段変速機40が収納され、後部の右側開放面53Rは減速機ケース44により覆われ、内部に減速機構41が収納される。
左パワーユニットケース5Lの前部と右パワーユニットケース5Rとの合体によるクランクケース部5a内には、クランク軸51が車幅方向に配向されて左右の主ベアリング54L,54Rに回転自在に支持され、左右水平方向に延びた延出部のうち右延出部にはカムチェーン駆動スプロケット55とオイルポンプ駆動ギヤ56、およびACジェネレータ57が設けられ、左延出部にはベルト式無段変速機40の遠心ウエイト45と駆動プーリ46が設けられる。
ベルト式無段変速機40は、駆動プーリ46と減速機構41の入力軸41aに設けられる被動プーリ47とにVベルト48が掛け渡されて動力が伝達されるもので、変速比は、機関回転数に応じて移動する遠心ウエイト45により駆動プーリ46におけるVベルト48の巻掛け径が変化し、同時に被動プーリ47における巻掛け径が変化することにより自動的に変更され、無段変速する。
被動プーリ47の回転は、遠心クラッチ49を介して減速機構41の入力軸41aに伝達される。
減速機構41はギア機構で、入力軸41aと中間軸41bとの間、および中間軸41bと後車軸42との間に、それぞれギアの噛合が構成されて、入力軸41aの回転を減速して後車軸42に伝え後輪16を回転駆動する。
本実施形態の内燃機関30は、SOHC型式のバルブシステムを採用しており、シリンダヘッドカバー33内には動弁機構80が設けられ、動弁機構80に動力伝達を行うカムチェーン81がカムシャフト82とクランク軸51との間に架設されており、そのためのカムチェーン室83が、右パワーユニットケース5R,シリンダブロック31,シリンダヘッド32に連通して設けられている。
すなわち左右水平方向に指向したカムシャフト82の右端に嵌着された被動カムチェーンスプロケット84と、クランク軸51に嵌着された駆動カムチェーンスプロケット55との間にカムチェーン81がカムチェーン室83内を通って架渡されている。
一方、シリンダヘッド32においてカムチェーン室83と反対側(左側)から燃焼室32aに向かって点火プラグ36が嵌挿されている。
大きく前傾したシリンダヘッド33の燃焼室33aからは図示しない吸気ポートが上方に湾曲して延出し前記の吸気管60に連結され、燃焼室33aから図示しない排気ポートが下方に湾曲して延出し前記の排気管65に連結される(図2参照)。
吸気ポートは図示しない吸気弁を介して、排気ポートは図示しない排気弁を介して、燃焼室33aと連通するが、吸気弁と排気弁は、動弁機構80によってクランク軸51の回転に対して所定のタイミングで開閉される。
動弁機構80のカムシャフト82は、シリンダヘッド32の左側壁32bとカムチェーン室83を構成する内側壁32cにベアリング82a、82aを介して回転自在に軸支され、右側のベアリング82aより突出した右端に被動カムチェーンスプロケット84が嵌着されている。
カムシャフト82は、カムチェーン81によってクランク軸51の1/2の回転速度で回転駆動される。
カムシャフト82の前方の斜め上下位置には吸気用ロッカシャフト85iと排気用ロッカシャフト85eが、カムシャフト82と平行に架設され、それぞれ吸気ロッカアーム86iと排気ロッカアーム86eが揺動自在に枢着される。
吸気ロッカアーム86iは回転するカムシャフト82の吸気カム87iに従い揺動し吸気弁を開閉動作させ、排気ロッカアーム86eは回転するカムシャフト82の排気カム87eに従い揺動し吸気弁を開閉動作させる。
図3に示されるように、右パワーユニットケース5Rのカムチェーン室83を構成する側壁には大きな開口を有し、同開口は右方からボルトにより取り付けられる隔壁58により閉塞され、隔壁58の円筒部58aをクランク軸51が貫通している。
ACジェネレータ57は、隔壁58の円筒部58aを貫通したクランク軸51の右端部にACGボス57aを介して碗状のアウタロータ57bが固着され、その内周面に周方向に亘って配設される磁石57cの内側にステータコイル57dの巻回されたインナステータ57eが隔壁58の円筒部58aに固定されている。
アウタロータ57bの右側面には中央が膨出して円板状をしたファン基板59aが取り付けられており、ファン基板59aには右方に突出して複数のラジエータファン59が形成されている。
ACジェネレータ57のアウタロータ57bの外周は、右パワーユニットケース5Rの側壁から右方に延出した周壁5Raに概ね囲繞され、ラジエータファン59の外周はラジエータ取付けベース90により囲繞され、ラジエータファン59の右方にはラジエータ91が近接して設けられ、ラジエータ91はルーバ付きのラジエータカバー92で覆われている。
ラジエータカバー92のルーバからラジエータファン59によって吸引された外気は、ラジエータ91を冷却した後、ラジエータ取付けベース90の外周にそって設けられた図示しない通気孔から排出される。
本実施形態においては、図3に示されるように、ラジエータ91はラジエータ取付けベース90とともに、通しボルト93によって右パワーユニットケース5Rに共締めで締結されており、構成の簡素化が図られている。
図3において、95は内燃機関水冷用のウォータポンプであり、シリンダヘッド32の右側面の円開口32dに取付けられ、そのウォータポンプ駆動軸95aの左端は、カムシャフト82の右端面に穿設された嵌合穴82bに嵌入されて直結され、同軸一体に回転するように構成されている。
本実施形態においては、図2に示されるように、パワーユニット3の左パワーユニットケース5L、すなわち、ベルト式無段変速機40を収容した変速機ケース4の上部前方には前支持ブラケット4aが形成され、上部後方には後支持ブラケット4bが形成され、エアクリーナ装置7のクリーナケース70のケース本体71には、前、後支持ブラケット4a、4bに対応して変速機ケース4に向けて突出する前取付けボス(本発明の「取付けボス」)7a、後取付けボス7bが形成され、前支持ブラケット4aと前取付けボス7a、後支持ブラケット4bと後取付けボス7bとがそれぞれボルトで締結されることで、エアクリーナ装置7が、パワーユニット3における変速機ケース4の上部に取付けられている。
エアクリーナ装置7は、図4に示されるように、ケース本体71とケースカバー72が上下方向の結合面70aで分割可能に結合されるクリーナケース70と、ケース本体71とケースカバー72とで挟持されて固定されるエレメント支持板73を備えている。
図6に示されるように、エレメント支持板73には、クリーナケース70内を未浄化室70bと浄化室70cとに区画するクリーナエレメント74が取付けられる。
すなわち、クリーナケース70内にエレメント支持板73が設けられ、左右方向に面を向けて平板状に配置されたエレメント支持板73によってクリーナケース70の内部が仕切られる。エレメント支持板73はクリーナエレメント74を備えており、クリーナエレメント74において、吸入された外気である吸気が未浄化室70bから浄化室70cへ通過する際に、吸気中の塵埃等が濾過されて、吸気の浄化が行われる。
エレメント支持板73の左面側でケースカバー72内側には、未浄化室70bが形成され、ケースカバー72の前側に、クリーナケース70の内部へ外気を吸入する外気吸入管75を接続する外気入口通路72aが前向きに形成されている。外気吸入管75の下流端は、未浄化室70b内で後ろ向きに開口する。
エレメント支持板73の右面側でケース本体71内側には、浄化室70cが形成され、ケース本体71の前側に、内燃機関30に繋がる連結管62の上流側が接続される吸気出口通路71aが形成され、浄化室70c内の浄化された吸気を内燃機関30へスロットルボディ61経由で供給する連結管62が、前向きに取り付けられている。(図1、図2参照)。
なお、図5において、71dは、ケース本体71の下側後端に設けられる浄化室70cのドレン孔であり、72dは、ケースカバー72の下側後端に設けられる未浄化室70bのドレン孔である。
なお、図4に示されるように、ケース本体71の前端には、その前方に向けて突出するチューブ接続部71bが設けられ、ブローバイガス戻りチューブ76の下流端76bが接続される。ブローバイガス戻りチューブ76の上流端76aは、図2に示されるように、シリンダヘッドカバー33と接続し、その内部のブリーザ室33a(図3参照)に連通している。
ブローバイガス戻りチューブ76は、ブリーザ室33aからブローバイガスをエアクリーナ6に吸入するための配管である。
クランクケース部5a内から、未燃焼燃料分等を含むブローバイガスがブリーザ室33aに吸引され、オイル分等が分離されたブローバイガスが、ブローバイガス戻りチューブ76を通してエアクリーナ装置7の浄化室70c側に送り込まれ、吸気とともに、再度内燃機関30送られて、燃焼される。
本実施形態においては、ブローバイガス戻りチューブ76を接続するチューブ接続部71aが、ケース本体71の前端に、前方に向けて突出して設けられたので、ブローバイガス戻りチューブ76の長さを低減することができる。
図8に示されるように、クリーナケース70は、ケース本体71とケースカバー72とでエレメント支持板73をシール部材70dを介して挟持して、図5に示されるように、周囲要所をボルト70eによって締結されて構成されるが、図6に示されるように、メンテナンス時等においてケースカバー72が外されると、ケース本体71の手前(左側面)にエレメント支持板73が露出する。
図8に示されるように、エレメント支持板73の周縁には周壁73aが設けられ、ケースカバー72のシール溝72cに嵌っているとともに、ケース本体71のシール溝71cに嵌っているので、そのようにケースカバー72が外された状態でも、エレメント支持板73はケース本体71の所定位置に保たれるが、エレメント支持板73の着脱に際して不用意にエレメント支持板73が落下することを防止し、着脱作業、位置合わせの容易化のために、エレメント支持板73とケース本体71をクリーナケース70の外部で係合させる係合機構100が備えられている。
図7に示されるように(図8も参照)、係合機構100は、エレメント支持板73の下面から下方に延出される脚部101aと、脚部101aの先端に形成される鍵部101bを有する係合片101と、ケース本体71の下面から延出されるとともに、係合片101の脚部101aおよび鍵部101bの双方を挿通可能な第1挿通路102aと、第1挿通路102aに連なって形成されて係合片101の脚部101aのみが挿通可能な第2挿通路102bを有する被係合片102とを備えている。
係合片101は、前後方向に延びる板厚aの板状体を基本とし、脚部101aは前後方向幅bの棒状に垂下延出し、先端部が前後方向幅cに拡大し、鍵部101bが構成される。
被係合片102は、前後方向に幅広に延びる板厚eの板状体を基本とし、ケース本体71の下面から垂直部102dが垂下延出されるとともに、係合された際の係合片101の鍵部101bの位置より上方位置において左方、すなわちクリーナケース70左外方向に屈曲し、水平部102eを形成している。
水平部102eには第1挿通路102aが、係合片101の板厚aより大きい左右幅fで、係合片101の脚部101aの前後方向幅bより大きい前後長gを有するように形成されている。
また、第2挿通路102bは、水平部102eにおいて、第1挿通路102aの後端から右方に向けて直角に接続し、係合片101の脚部101aの前後方向幅bより大きく、鍵部101bの前後方向幅cより小さい前後方向幅hを有するように形成されている。
また、第2挿通路102bは、被係合片102の水平部102eから垂直部102dにまで同じ前後方向幅hで延設され、上下方向挿通路(本発明の「上下方向の挿通路」)102cを有している。
したがって、第1挿通路102aはその左右幅f、前後方向幅hからして、係合片101の鍵部101bも脚部101aも挿通可能であるから、エレメント支持板73をケース本体71に装着する際には、被係合片102の第1挿通路102aに、上から下に向け係合片101の鍵部101bを挿入し、脚部101aも続けて挿入する。
然る後、係合片101の脚部101aを、被係合片102の第2挿通路102bに移し、エレメント支持板73を右方に移動して、ケース本体71に近づける。
被係合片102の第2挿通路102bに係合片101の脚部101aが位置した状態で、エレメント支持板73のケース本体71に対する所定の装着位置に装着可能となるように、係合機構100は位置して構成されているので、装着が容易であるとともに、第2挿通路102bの前後方向幅hからして、係合片101の鍵部101bが第2挿通路102bから抜け出せず、所定の装着位置でのシール部材70dの調整等、装着作業をエレメント支持板73の脱落の恐れなく行なうことができる。
すなわち、被係合片102が、係合片101の脚部101aおよび鍵部101bの双方を挿通可能な第1挿通路102a、および第1挿通路102aに連なって形成されて係合片101の脚部101aのみが挿通可能な第2挿通路102aを有し、エレメント支持板73がケース本体71の所定の装着位置に装着された状態では、係合片101が被係合片102の第2挿通路102bに位置するようにしたので、ケースカバー72の着脱時においてエレメント支持板73がケース本体71から脱落しそうになっても、係合片101の鍵部101bが被係合片102の第2挿通路102bに引っ掛かることで、エレメント支持板73の脱落を防止できる。
また、エレメント支持板73のケース本体71への装着において、係合片101の脚部101aおよび鍵部101bが第1挿通路102aに一旦挿通されてから、係合片101が第2挿通路102bへ移動され、係合片101が第2挿通路102bに至った状態で、エレメント支持板73がケース本体71の所定の装着位置へ装着可能となるように構成されたということは、エレメント支持板73のケース本体71に対する離脱位置と装着位置とを離間させることで、意図的なエレメント支持板73の移動を行なわない限り、エレメント支持板73のケース本体71からの離脱がされ難いようにしたものであり、不用意なエレメント支持板73の脱落が効果的に防止されている。
さらに、係合機構100は一組の係合片101と被係合片102であってもエレメント支持板73の脱落防止効果が得られるので、係合機構100を設ける場所の自由度を確保することができ、外観上目立たない部位に係合機構100を設けることも可能となる。
したがって、部品点数の少ない簡易な構成でエレメント支持板73の脱落を防止しつつ、メンテナンスの作業性を向上させることができる。
また、第1挿通路102aと第2挿通路102bとが直角に交差して接続しているので、エレメント支持板73がケース本体71から脱落しそうになった場合に、係合片101の鍵部101bを第2挿通路102bの位置に留め易くすることができ、鍵部101bが第2挿通路102bに引っ掛かり易くなるので、エレメント支持板102bの脱落防止効果を一層高めることができる。もっとも、交差角度は直角に限定されず、第1、第2挿通路102a、102b間の移動が容易な所定の角度に設定されてよい。
また、第2挿通路102bは、上下方向に配向した上下方向挿通路102cを有しているので、メンテナンス時において、ケース本体71の所定の装着位置に対してエレメント支持板73を着脱する際に、係合機構100を中心としたエレメント支持板73の回動、および上下移動を上下方向に延びる上下方向挿通路102cによって許容することができ、作業性が向上する。
そして、図8に示されるように、エレメント支持板73の周縁には、ケース本体71のシール溝71cおよびケースカバー72のシール溝72cに向けて突出する周壁73aが設けられ、周壁73aと各シール溝71c、72cとでそれぞれシール部材70dを挟持し、係合片101が周壁73aの下面から下方へ延出して形成されるとともに、エレメント支持板73が、ケース本体71とケースカバー72に挟持された状態では、周壁73aの下面から下方へ延出して形成される係合片101が、ケース本体71とケースカバー72に対して、所定の隙間70fを有するようにして配置されている。
したがって、シール性に影響を与えないようにして、エレメント支持板73に係合機構100を設けることができる。
また、係合機構100がエレメント支持板73に設けられる場合であっても、シール性を容易に確保できるので、ケース本体71、エレメント支持板73、ケースカバー72のシール構造やシール部材70dの形状も簡素化できる。
なお、係合片101に代えて、被係合部材102が周壁73aの下面から下方へ延出して形成され、係合片101はケース本体71に設けられる場合も同様である。
本実施形態においては、クランク軸51を回転自在に軸支するクランクケース部(本発明の「クランクケース」)5aと、クランクケース部5aから後方へ延設される左パワーユニットケース5L、すなわち変速機ケース4とを含むパワーユニット3が、車体フレーム2に揺動自在に支持され、クリーナケース70は、変速機ケース4の上部に取付けられ、ケースカバー72がケース本体71よりも車幅方向外側に配置されるとともに、係合機構100が、エレメント支持板73およびケース本体71の下部のみに設けられている。
そのため、クリーナケース70が、揺動するパワーユニット3における変速機ケース4の上部に取付けられる場合に、係合機構100がクリーナケース70においてケース本体71の下部のみに設けられるので、パワーユニット3およびクリーナケース70の揺動に際して、係合機構100が上方側に突出するのを防ぐことができ、揺動量を十分に確保することができる。
さらに、ケースカバー72が車幅方向外側に張出すように配置されるので、車両上方からクリーナケース70を見た際に、係合機構100を、カースカバー72で隠れて外部から見えにくい位置に設けることができ、外観性を高めることができる。
なお、係合機構100は後述のガード部72bによっても車幅方向外側が覆われるので、真横から見ても露出せず外観性が高められている。
図2に示されるように、クリーナケース70は、クリーナケース70と変速機ケース4との距離が、前部から後部へ向かうにつれて狭まるように後傾して取付けられ、後部にドレン孔71d、72dが設けられるとともに、係合機構100は、クリーナケースの前部側に設けられている。
そのようにクリーナケース70が後傾するように取付けられたので、ドレン孔71d、72dからの不要物の排出を容易に行なえるとともに、後傾によって前部側に形成されるデッドスペースに係合機構100を設けることができた。
したがって、ケース本体71とエレメント支持板73の下部に係合機構100を設ける場合であっても、クリーナケース70とパワーユニット3との距離が必要以上に大きくならないようにすることができ、パワーユニット3の揺動量を十分に確保することができている。
また、図6に示されように、クリーナケース70のケース本体71の前方下部には、変速機ケース4に向けて突出するとともに、クリーナケース70を変速機ケース4に取付けるための前取付けボス7aが形成され、前取付けボス7aの突出量mは、係合機構100の変速機ケース4に向けた突出量nよりも大きく設定されている。
そのため、メンテナンスにおけるエレメント支持板73の着脱作業時に、係合機構100が変速機ケース4と干渉し難くなるので、作業性を向上させることができる。
また、図5、図8に示されるように、ケースカバー72の下面には、ケースカバー72がケース本体71に取付けられた状態で、係合機構100の車幅方向外側を覆うように、係合機構100の前方から左側方、さらに後方を囲む壁体状のガード部72bが垂下形成されており、ガード部72bによって、係合機構100を石跳ね等の外的要因から保護しつつ、外部からクリーナケース70を見たときに係合機構100がより一層見え難くなり、外観性が向上している。
また、ガード部72bはケースカバー72に形成されるため、エレメント支持板73の着脱作業時においては先ずケースカバー72が外されるので、ガード部72bが作業の邪魔になることがなく、メンテナンス性が良好なものとなっている。
さらに、本実施形態の特徴を纏めて述べれば、ケース本体71とケースカバー72が上下方向の結合面70aで分割可能に結合されるクリーナケース70と、ケース本体71とケースカバー72とで挟持されて固定されるエレメント支持板73と、エレメント支持板73に取付けられるとともに、クリーナケース70内を未浄化室70bと浄化室70cとに区画するクリーナエレメント74と、エレメント支持板73とケース本体71をクリーナケース70の外部で係合させる係合機構100とを備えた自動二輪車1のエアクリーナ装置7において、
係合機構100は、エレメント支持板73に形成される係合片101と、ケース本体71に形成されるとともに、係合片101を挿通可能な被係合片102とを備え、エレメント支持板73は、被係合片102に係合片101を挿通された後、エレメント支持板73が少なくとも結合面70aに沿って移動されることでケース本体71への所定の装着位置に移動し、エレメント支持板73がケース本体への所定の装着位置に移動した状態では、係合片101が、被係合片102から離脱不可能になるように構成されている。
そのため、本実施形態の自動二輪車1のエアクリーナ装置7においては、係合片101を被係合片102に挿通させた状態でエレメント支持板73を少なくとも結合面70aに沿って移動させ、所定の装着位置に至るように構成されるとともに、エレメント支持板73が所定の装着位置に移動した状態では係合片101が被係合片102から離脱不可能になるように構成されたので、ケースカバー72の着脱時においてエレメント支持板73がケース本体71から脱落しそうになったとしても、係合片101が被係合片102に引っ掛かることで、エレメント支持板73の脱落を防ぐことができる。
さらに、このような結合面70aに沿う移動を必要とする係合機構100により、1組の係合片101および被係合片102であってもエレメント支持板73の脱落防止効果を得られるので、係合機構100を設ける場所の自由度を確保することができ、外観上目立たない部位で係合機構100を設けることも可能となる。
したがって、部品点数の少ない簡易な構成でエレメント支持板73の脱落を防止しつつ、メンテナンスの作業性を向上させることができる。
なお、以上記載した本実施形態においては、係合機構100の係合片101がエレメント支持板73に形成され、被係合片102がケース本体71に形成されているが、実施形態としては、その逆であってもよい。
すなわち、エレメント支持板73とケース本体71のうちいずれか一方に係合片101が形成され、その他方に被係合片102が形成されればよい。
図9に、本実施形態の係合機構の一変形例を示し、上記実施形態との違いを主に説明する。
図9中、(a)は、図8と同方向の断面を示し、本変形例に係る係合機構100′の模式的説明図である。
本変形例では、エレメント支持板73に形成される係合片101′の脚部101′aは、真っ直ぐ垂下された途中で右方向、すなわちクリーナケース70内側方向に折れ曲がり、水平脚部101′cを有し、水平脚部101′cの先端に鍵部101′bを備える。
ケース本体71に形成される被係合片102′は、水平部101eを有さず、垂直部101′dのみで形成され、垂直部102′dに、第1挿通路102′aと、第2挿通路102′bが形成される。
係合片101′の脚部101′aの水平脚部101′cは鍵部101b′とともに、被係合片102′の垂直部102′dの第1挿通路102′aに挿通され、第2挿通路102′bに移動することによりエレメント支持板73が装着位置に位置でき、脱落不可となることは同じである。
また、第2挿通路102′bは「上下方向の挿通路」であるので、上記実施形態の第2挿通路102bにおける上下方向挿通路102cが奏したと同様の効果を奏することができる。
本変形例においては、エレメント支持板73側に比較的小さい加工を加えることで、ケース本体71側の形態を簡素化できる。
以上、本発明の一実施形態につき説明したが、本発明の態様が上記実施形態に限定され
ず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むことは勿論である。
1…自動二輪車(スクータ型自動二輪車:本発明の「鞍乗型車両」)、2…車体フレーム
、3…パワーユニット、4…変速機ケース、5…パワーユニットケース、5a…クラ00ンクケース部(本発明の「クランクケース」)、5L…左パワーユニットケース、5R…右パワーユニットケース、7…エアクリーナ装置、7a…前取付けボス(本発明の「取付けボス」)、7b…後取付けボス、30…内燃機関(水冷式内燃機関)、40…ベルト式無段変速機、51…クランク軸、70…クリーナケース、70a…結合面、70b…未浄化室、70c…浄化室、70d…シール部材、70f…隙間、71…ケース本体、71c…シール溝、71d…ドレン孔、72…ケースカバー、72b…ガード部、72c…シール溝、72d…ドレン孔、73…エレメント支持板、73a…周壁、74…クリーナエレメント、76…ブローバイガス戻りチューブ、100、100′…係合機構、101、101′…係合片、101a、101′a…脚部、101b、101′b…鍵部、101′c…水平脚部、102、102′…被係合片、102a、102′a…第1挿通路、102b…第2挿通路、102′b…第2挿通路(本発明の「上下方向の挿通路」)、102c…上下方向挿通路(本発明の「上下方向の挿通路」)、102d、102′d…垂直部、102e…水平部、m…突出量(前取付けボス7aの)、n…突出量(係合機構100の)

Claims (10)

  1. ケース本体(71)とケースカバー(72)が上下方向の結合面(70a)で分割可能に結合されるクリーナケース(70)と、前記ケース本体(71)と前記ケースカバー(72)とで挟持されて固定されるエレメント支持板(73)と、同エレメント支持板(73)に取付けられるとともに、前記クリーナケース(70)内を未浄化室(70b)と浄化室(70c)とに区画するクリーナエレメント(74)と、前記エレメント支持板(73)と前記ケース本体(71)を前記クリーナケース(70)の外部で係合させる係合機構(100)とを備えた鞍乗型車両(1)のエアクリーナ装置(7)において、
    前記係合機構(100)は、前記エレメント支持板(73)と前記ケース本体(71)のうちいずれか一方から延出される脚部(101a)、および同脚部(101a)に形成される鍵部(101b)を有する係合片(101)と、
    前記エレメント支持板(73)と前記ケース本体(71)のうちの他方から延出されるとともに、前記脚部(101a)および前記鍵部(101b)の双方を挿通可能な第1挿通路(102a)、および同第1挿通路(102a)に連なって形成されて前記脚部(101a)のみが挿通可能な第2挿通路(102b)を有する被係合片(102)とを備え、
    前記エレメント支持板(73)が前記ケース本体(71)に装着された状態では、前記鍵部(101b)が前記第2挿通路(102b)に位置することを特徴とする鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
  2. 前記第1挿通路(102a)と前記第2挿通路(102b)とが、所定の角度で交差していることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
  3. 前記係合片(101)の脚部(101a)および鍵部(101b)が前記第1挿通路(102a)に一旦挿通されてから、前記係合片(101)が前記第2挿通路(102b)へ移動され、前記係合片(101)が前記第2挿通路(102b)に至った状態で、前記エレメント支持板(73)が前記ケース本体(71)の所定の装着位置へ装着可能となるように構成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
  4. 前記第2挿通路(102b)は、上下方向の挿通路(102c)を有することを特徴とする請求項3に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
  5. 前記エレメント支持板(73)の周縁には、前記ケース本体(71)および前記ケースカバー(72)のシール溝(71c、72c)に向けて突出する周壁(73a)が設けられ、前記周壁(73a)とシール溝(71c、72c)とでシール部材(70d)を挟持し、前記係合片(101)および前記被係合片(102)のうち、いずれか一方が前記周壁(73a)の下面から下方へ延出して形成されるとともに、前記エレメント支持板(73)が、前記ケース本体(71)と前記ケースカバー(72)に挟持された状態では、前記周壁(73a)の下面から下方へ延出して形成される前記係合片(101)または前記被係合片(102)が、前記ケース本体(71)と前記ケースカバー(72)に対して、所定の隙間(70f)を有するようにして配置されたことを特徴とする請求孔1ないし請求項4のいずれか一項に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
  6. クランク軸(51)を回転自在に軸支するクランクケース(5a)と、同クランクケース(5a)から後方へ延設される変速機ケース(4)とを含むパワーユニット(3)が、車体フレーム(2)に揺動自在に支持され、前記クリーナケース(70)は、前記変速機ケース(4)の上部に取付けられ、前記ケースカバー(72)が前記ケース本体(71)よりも車幅方向外側に配置されるとともに、前記係合機構(100)が、前記エレメント支持板(73)および前記ケース本体(71)の下部のみに設けられたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
  7. 前記クリーナケース(70)は、同クリーナケース(70)と前記変速機ケース(4)との距離が、前部から後部へ向かうにつれて狭まるように後傾して取付けられ、後部にドレン孔(71d、72d)が設けられるとともに、前記係合機構(100)は、前記クリーナケース(70)の前部側に設けられたことを特徴とする請求項6に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
  8. 前記クリーナケース(70)には、前記変速機ケース(4)に向けて突出するとともに、前記クリーナケース(70)を前記変速機ケース(4)に取付けるための取付けボス(7a)が形成され、同取付けボス(7a)の突出量(m)は、前記係合機構(100)の前記変速機ケース(4)に向けた突出量(n)よりも大きいことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
  9. 前記ケースカバー(72)には、前記係合機構(100)の車幅方向外側を覆うガード部(72b)が形成されたことを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか一項に記載の鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
  10. ケース本体(71)とケースカバー(72)が上下方向の結合面(70a)で分割可能に結合されるクリーナケース(70)と、前記ケース本体(71)と前記ケースカバー(72)とで挟持されて固定されるエレメント支持板(73)と、同エレメント支持板(73)に取付けられるとともに、前記クリーナケース(70)内を未浄化室(70b)と浄化室(70c)とに区画するクリーナエレメント(74)と、前記エレメント支持板(73)と前記ケース本体(71)を前記クリーナケースの外部(70)で係合させる係合機構(100)とを備えた鞍乗型車両(1)のエアクリーナ装置(7)において、
    前記係合機構(100)は、前記エレメント支持板(73)と前記ケース本体(71)のうちいずれか一方に形成される係合片(101)と、前記エレメント支持板(73)と前記ケース本体(71)のうちの他方に形成されるとともに、前記係合片(101)を挿通可能な被係合片(102)とを備え、
    前記エレメント支持板(73)は、前記被係合片(102)に前記係合片(101)が挿通された後、前記エレメント支持板(73)が少なくとも前記結合面(70a)に沿って移動されることで前記ケース本体(71)への所定の装着位置に移動し、
    前記エレメント支持板(73)が前記ケース本体(71)への所定の装着位置に移動した状態では、前記係合片(101)が、前記被係合片(102)から離脱不可能になるように構成されたことを特徴とする鞍乗型車両のエアクリーナ装置。
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