JP2014043508A - 電線被覆組成物及び被覆電線 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐摩耗性を確保しつつ柔軟性を向上させること。
【解決手段】被覆電線において導体芯線の外周部を覆う被覆部を形成するための電線被覆組成物である。この電線被覆組成物は、(a)ポリ塩化ビニル100質量部と、(b)可塑剤10〜33質量部とを含む。
【選択図】図2
【解決手段】被覆電線において導体芯線の外周部を覆う被覆部を形成するための電線被覆組成物である。この電線被覆組成物は、(a)ポリ塩化ビニル100質量部と、(b)可塑剤10〜33質量部とを含む。
【選択図】図2
Description
この発明は、電線における導体芯線の絶縁被覆技術に関する。
近年、自動車の燃費向上等を狙って車重の軽量化を図る要求があり、自動車に配索されるワイヤーハーネスも軽量化の対象となっている。これに鑑みて、ワイヤーハーネスに組み込まれる被覆電線において、被覆部をより薄肉化することにより被覆電線が組み込まれるワイヤーハーネスの軽量化を図ることも提案されている。
ワイヤーハーネスに組み込まれる被覆電線には、ポリ塩化ビニル(PVC)系の合成樹脂材料で構成される電線被覆組成物が導体芯線の外周部を覆う形状に形成された被覆部を有するものもある。
ところで、上記電線被覆組成物は、柔軟性を向上させるためにポリ塩化ビニルと可塑剤とを配合して生成されることもある。また、上記のように被覆部をより薄肉化する場合、被覆部の外周部から導体芯線までの到達距離が短くなって耐摩耗性が低下してしまう。
これに対して、発明者は、耐磨耗性を確保するために可塑剤の配合量を減らすことを見出した。しかしながら、可塑剤の配合量を減らすと、柔軟性が低下してしまう。
そこで、本発明は、耐摩耗性を確保しつつ柔軟性を向上させることを目的とする。
第1の態様は、電線被覆組成物であって、(a)ポリ塩化ビニル100質量部と、(b)可塑剤10〜33質量部とを含む。
第2の態様は、第1の態様に係る電線被覆組成物であって、前記可塑剤(b)を20質量部以上含む。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係る電線被覆組成物であって、前記可塑剤(b)を22.5質量部以上含む。
第4の態様は、第1から第3のいずれか一態様に係る電線被覆組成物であって、前記可塑剤(b)を24質量部以上含む。
第5の態様は、第1から第4のいずれか一態様に係る電線被覆組成物であって、前記可塑剤(b)を26質量部以下含む。
第6の態様は、被覆電線であって、導体芯線と、第1から第5のいずれか一態様に係る電線被覆組成物により前記導体芯線の外周部を覆う形状に形成されている被覆部とを備える。
第7の態様は、第6の態様に係る被覆電線であって、前記被覆部の厚さが0.08mm〜0.25mmに設定されている。
第1の態様に係る電線被覆組成物によると、ポリ塩化ビニル100質量部と、可塑剤10〜33重量部とを含むため、耐摩耗性を確保しつつ柔軟性を向上させることができる。
第2の態様に係る電線被覆組成物によると、可塑剤を20質量部以上含むため、より柔軟性を向上させることができる。
第3の態様に係る電線被覆組成物によると、可塑剤を22.5質量部以上含むため、さらに柔軟性を向上させることができる。
第4の態様に係る電線被覆組成物によると、可塑剤を24質量部以上含むため、より柔軟性を確保することができる。
第5の態様に係る電線被覆組成物によると、可塑剤を26質量部以下含むため、より高い耐磨耗性を得ることができる。
第6の態様に係る被覆電線によると、導体芯線と、第1から第6のいずれか一態様に係る電線被覆組成物が導体芯線の外周部を覆う形状に形成されている被覆部とを備えるため、被覆部の耐摩耗性を確保しつつ柔軟性を向上させることができる。
第7の態様に係る被覆電線によると、被覆部の厚さが0.08mm〜0.25mmに設定されているため、被覆部の耐磨耗性を確保しつつ柔軟性を向上させることができる。
以下、実施形態に係る電線被覆組成物及び被覆電線について説明する。この電線被覆組成物は、被覆電線の被覆部を形成するための組成物である。
電線被覆組成物は、ポリ塩化ビニル(PVC)と、可塑剤とを含んでいる。電線被覆組成物は、他にも、安定剤等を含んでいてもよい。可塑剤は、電線被覆組成物の柔軟性を向上させるために配合される。ここでは、可塑剤は、トリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル)である(TOTM:Trioctyl trimelitateともいう)。この電線被覆組成物は、混合設備等により上記材料が混合されて生成される。
被覆電線は、導体芯線と、電線被覆組成物により導体芯線の外周部を覆う形状に形成された被覆部とを含んでいる。導体芯線は、1本又は複数の素線により構成され、複数の素線を含む場合には該素線が撚られて形成された撚線であってもよい。この被覆電線は、押出機により、導体芯線の外周部上に電線被覆組成物が押し出されることにより製造される。一般的に、電線被覆組成物は、ペレット状(粒状)に成形された状態で押出機に供給され、溶融されて押し出される。より具体的には、ポイント治具の芯線挿通路を通じて導体芯線が引き出されると共に、ポイント治具の外周側の位置に設けられたダイスの内周部とポイント治具の外周部との隙間を通じて溶融した電線被覆組成物が押し出される。そして、電線被覆組成物が固まることにより被覆部が形成され、導体芯線が製造される。
被覆電線の被覆部の耐摩耗性、柔軟性は、電線被覆組成物における可塑剤の配合量によっても調整できる。すなわち、被覆部は、電線被覆組成物における可塑剤の配合量が多いと柔軟性が向上し、可塑剤の配合量が少ないと柔軟性が低下する。一方、被覆部は、電線被覆組成物における可塑剤の配合量が多いと耐摩耗性(材料に起因する耐摩耗性)が低下し、可塑剤の配合量が少ないと耐摩耗性が向上する傾向にある。
ここで、電線被覆組成物の可塑剤の配合量をそのままに、より薄肉な被覆部を有する被覆電線を形成すると、被覆部の外周部から導体芯線までの到達距離が短くなる。これにより、被覆部は、肉厚に起因する耐摩耗性が低下してしまう。一方、この問題に対応して、発明者は、電線被覆組成物の可塑剤の配合量を少なくすることを見出した。しかしながら、配合量を少なくし過ぎると、被覆部の柔軟性が低下してしまう。
そこで、発明者は、後述する外傷後曲げ試験、磨耗試験及び引張試験から、耐摩耗性を確保しつつ柔軟性を向上させるような電線被覆組成物の配合を決定した。
本実施形態に係る電線被覆組成物は、ポリ塩化ビニル100質量部と、可塑剤10〜33質量部とを含んでいる。なお、この電線被覆組成物は、前記材料の他に安定剤等を含んでいてもよい。もっとも、他の材料の配合量は、電線被覆組成物の耐摩耗性、柔軟性になるべく影響を与えない程度に設定されることが好ましい。
柔軟性をより向上させる観点では、電線被覆組成物は、可塑剤を20質量部以上、より好ましくは22.5質量部以上含んでいるとよい。
また、より高い耐摩耗性を確保する観点では、電線被覆組成物は、可塑剤を26質量部以下含んでいるとよい。
さらに柔軟性を向上させる場合には、電線被覆組成物は、可塑剤を24質量部以上含んでいてもよい。
上記実施形態に係る電線被覆組成物によると、ポリ塩化ビニル100質量部と、可塑剤10〜33重量部とを含むため、耐摩耗性を確保しつつ柔軟性を向上させることができる。
また、可塑剤を20質量部以上含む場合、より柔軟性を向上させることができる。また、可塑剤を22.5質量部以上含む場合、さらに柔軟性を向上させることができる。
また、可塑剤を26質量部以下含む場合、より高い耐磨耗性を得ることができる。
また、可塑剤を24質量部以上含む場合、より柔軟性を確保することができる。
以下、電線被覆組成物における可塑剤の配合量についてより詳細に説明する。図1は、可塑剤の配合量を変えた被覆電線の被覆部における外傷曲げ試験及び磨耗試験の数値結果を示す図であり、図2は、前記数値結果をグラフ化した図である。図4は、被覆電線の被覆部における引張試験の結果を示す応力−ひずみ曲線である。
本実験では、ポリ塩化ビニル100質量部に対して、可塑剤を6質量部から36質量部の間で配合量を変えて配合して電線被覆組成物を生成している。ここでは、可塑剤として、トリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル)を選定している。そして、可塑剤の配合量を変えた各電線被覆組成物により形成された被覆部を有する各被覆電線を試料としている。
また、試料として、中心軸方向に直交する断面積が0.35mm2に設定された導体芯線の外周部に、厚さ寸法が0.2mmに設定された被覆部を形成した導体芯線を採用している。なお、被覆部の厚さ寸法は、許容誤差が0.2mm±0.04mmに設定されている。導体芯線の外径は、1.1mmに設定されている。
外傷曲げ試験は、被覆電線の被覆部に外傷を加えた後に、被覆電線を曲げて被覆部に割れが生じる被覆残り厚さを調べる試験である。この試験により、被覆電線の被覆部がどの程度の被覆残り厚さまで曲げ変形に耐え得るかという観点から柔軟性を評価する。
より具体的には、外傷曲げ試験では、まず、被覆電線10に対して剃刀22等の刃物を押し当てることにより、被覆部に切り込みを入れる(図3参照)。より具体的には、剃刀22(フェザー安全剃刀株式会社製)により、被覆電線10の中心軸方向に直交する方向に沿った切り込みを入れる。ここでは、試験機としてオートグラフ(島津製作所製)を用いて、剃刀22を被覆電線10の被覆部に対して0.05mm/minのスピードで押し当てる。次に、被覆部に切り込みが形成された被覆電線10をマンドレル26に巻き付ける(例えば5周巻き付ける)。このマンドレル26は、試験対象の被覆電線10と略同径(ここでは同径)のものが採用される。被覆電線10をマンドレル26に巻き付ける際には、切り込みが形成された部位が外周側を向く姿勢で巻き付けるとよい。
そして、切り込みを入れた被覆電線の被覆部の被覆残り厚さを0.01mmごとに変えて試験を行い、被覆部に割れが生じる被覆残り厚さを調べる。図1には、被覆部に割れが生じる被覆残り厚さの手前の(割れが生じない)被覆残り厚さを示している。なお、被覆部の被覆残り厚さを調べる方法として、被覆電線のうちの切り込みを入れた部位を中心軸方向に直交する面に沿って切断し、導体芯線の外周部から切り込みの最深部までの寸法を測定している。
磨耗試験は、被覆電線の被覆部を摩擦して導体芯線が露出するまでの摩擦回数を調べる試験である。この試験により、被覆電線の被覆部がどの程度の摩擦に耐え得るかという観点から耐摩耗性を評価する。
この磨耗試験は、ISO6722の規格に適応するスクレープ磨耗試験を採用している。より具体的には、スクレープ磨耗試験は、被覆電線を、荷重を加えた磨耗針を被覆電線の中心軸方向に直交する方向に沿って往復移動させて摩耗させ、被覆電線の導体芯線と磨耗針とが導通するまでの磨耗針の往復回数を測定する。図1には、導体芯線と磨耗針とが導通したときの磨耗刃の往復回数を示している。
また、引張試験は、被覆電線の被覆部を引っ張って引張強度を測定する試験である。この試験における応力−ひずみ曲線(S−Sカーブ)から、引張試験における被覆部の伸び態様を見て柔軟性を評価する。より具体的には、引張試験では、被覆電線から導体芯線を抜き取って得られた被覆部単体を一方向に一定の速度で引っ張って、応力(引張荷重)とひずみ(ストローク)との関係を調べる。
以下、図2、図4を見ながら、好適な可塑剤の配合量について考察する。なお、外傷曲げ試験においては、被覆電線の被覆部が0.05mmの切込みを入れた、すなわち被覆残り厚さが0.15mmの状態でも曲げに耐え得ることを、好適な可塑剤の配合量の最低限の判断基準とする。また、磨耗試験においては、導体芯線と磨耗針とが導通する磨耗針が500回程度往復するのに相当する磨耗に耐え得る耐磨耗性を有することを、好適な可塑剤の配合量の最低限の判断基準とする。
図2から分かるように、可塑剤を6質量部配合した電線被覆組成物と12質量部配合した電線被覆組成物との間で、外傷曲げ試験における割れが生じない境界の被覆残り厚さが変化している。ここから、可塑剤を12質量部以上配合した電線被覆組成物を用いることにより、被覆電線の被覆部が0.05mmの切り込みを入れた、すなわち被覆残り厚さが0.15mmの状態でも曲げ変形に耐え得る柔軟性を有することが分かる(図1参照)。さらに、発明者は、上記変化から考察して、可塑剤を12質量部寄りの10質量部以上配合すれば、12質量部の可塑剤を配合した場合と同様に0.05mmの切り込みを入れた、すなわち被覆残り厚さが0.15mmの状態でも曲げ変形に耐え得る柔軟性を有すると考えた。
また、図2から分かるように、可塑剤を32質量部配合した電線被覆組成物と36質量部配合した電線被覆組成物との間で、磨耗試験における導体芯線と磨耗針とが導通する磨耗針の往復回数が比較的大きく変化している。ここから、可塑剤を32質量部以下の範囲で配合した電線被覆組成物を用いることにより、導体芯線と磨耗針とが導通する磨耗針が751回往復するのに相当する磨耗に耐え得る耐磨耗性を有することが分かる。さらに、発明者は、上記変化から考察して、可塑剤を32質量部寄りの33質量部以下の範囲で配合すれば、導体芯線と磨耗針とが導通する磨耗針が700回程度往復するのに相当する磨耗に耐え得る耐磨耗性を有すると考えた。
したがって、可塑剤が10質量部〜33質量部の範囲で配合されると、耐磨耗性を確保しつつ、柔軟性を向上させることができる。また、この可塑剤の配合条件において製造される被覆電線10は、図1から、被覆部の厚さが0.08mm以上に設定されると、曲げに耐え得る十分な柔軟性を得られると考えた。そして、取り扱い上の曲げ性を考慮した被覆部の厚さの上限を0.25mmとすると、上記可塑剤の配合条件における被覆電線10は、被覆部の厚さが0.08mm〜0.25mmに設定されるとよい。被覆部の耐磨耗性を確保しつつ柔軟性を向上させることができる。
また、図2から分かるように、可塑剤を15質量部配合した電線被覆組成物と20質量部配合した電線被覆組成物との間で、外傷曲げ試験における割れが生じない境界の被覆残り厚さが変化している。ここから、可塑剤を20質量部以上配合した電線被覆組成物を用いることにより、被覆電線の被覆部が0.06mmの切り込みを入れた、すなわち被覆残り厚さが0.14mmの状態でも曲げ変形に耐え得る柔軟性を有することが分かる(図1参照)。
したがって、電線被覆部の被覆部について、より高い柔軟性を得る観点からは、可塑剤を20質量部以上の範囲で配合して電線被覆組成物を生成することが好ましい。
また、図2から分かるように、可塑剤を22質量部配合した電線被覆組成物と23質量部配合した電線被覆組成物との間で、外傷曲げ試験における割れが生じない境界の切り込み深さが変化している。しかも、可塑剤を23質量部〜25質量部の間で配合した電線被覆組成物では、可塑剤を1質量部増やして配合する度に、割れが生じない境界の被覆残り厚さが0.01mmずつ変化している(図1参照)。この変化は、可塑剤を6質量部〜22質量部の間で配合量を変化させた電線被覆組成物における割れが生じない境界の被覆残り厚さの変化に対してより急激に変化している。ここから、可塑剤を23質量部以上配合した電線被覆組成物を用いることにより、被覆電線の被覆部が0.07mmの切り込みを入れた、すなわち被覆残り厚さが0.13mmの状態でも曲げ変形に耐え得る柔軟性を有することが分かる(図1参照)。さらに、発明者は、上記急激な変化から考察して、可塑剤を22.5質量部以上配合すれば、23質量部の可塑剤を配合した場合と同様に0.07mmの切り込みを入れた、すなわち被覆残り厚さが0.13mmの状態でも曲げ変形に耐え得る柔軟性を有すると考えた。
したがって、電線被覆部の被覆部について、より高い柔軟性を得る観点からは、可塑剤を22.5質量部以上の範囲で配合して電線被覆組成物を生成することがより好ましい。
また、図2から分かるように、可塑剤を25質量部配合した電線被覆組成物と27.5質量部配合した電線被覆組成物との間で、磨耗試験における導体芯線と磨耗針とが導通する磨耗針の往復回数が大きく変化している。ここから、可塑剤を25質量部以下の範囲で配合した電線被覆組成物を用いることにより、導体芯線と磨耗針とが導通する磨耗針が1542回往復するのに相当する磨耗に耐え得る耐磨耗性を有することが分かる(図1参照)。さらに、発明者は、上記変化から考察して、可塑剤を25質量部寄りの26質量部以下の範囲で配合すれば、導体芯線と磨耗針とが導通する磨耗針が1500回程度往復するのに相当する磨耗に耐え得る耐磨耗性を有すると考えた。
したがって、被覆電線の被覆部について、より高い耐磨耗性を得る観点からは、可塑剤を26質量部以下の範囲で配合して電線被覆組成物を生成することが好ましい。
また、図4から分かるように、可塑剤を23質量部以下の範囲で配合した電線被覆組成物では、引張荷重の増加に対する伸び(歪)量が小さく(その前後の伸び量より明らかに小さく)なっている。これに対して、可塑剤を25質量部以上の範囲で配合した電線被覆組成物では、上記現象は見られず、被覆部がスムーズに伸び変形していることが分かる。ここから、可塑剤を25質量部以上配合した電線被覆組成物を用いることにより、被覆電線の被覆部がスムーズな伸び変形を可能な柔軟性を有することが分かる。さらに、可塑剤を23質量部配合した電線被覆組成物では、可塑剤を20〜23質量部配合した電線被覆組成物で現れた伸び量に対する引張荷重が大きくなる現象は、可塑剤を20〜22質量部配合した電線被覆組成物の現象より緩やかになっている。このことから、発明者は、可塑剤を24質量部配合した電線被覆組成部でも、比較的スムーズな伸び変形すると考えた。
したがって、被覆電線の被覆部について、スムーズな伸び変形が可能な柔軟性を得る観点からは、可塑剤を24質量部以上配合して電線被覆組成物を生成することが好ましい。
Claims (7)
- (a)ポリ塩化ビニル100質量部と、
(b)可塑剤10〜33質量部と、
を含む、電線被覆組成物。 - 請求項1に記載の電線被覆組成物であって、
前記可塑剤(b)を20質量部以上含む、電線被覆組成物。 - 請求項1又は請求項2に記載の電線被覆組成物であって、
前記可塑剤(b)を22.5質量部以上含む、電線被覆組成物。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電線被覆組成物であって、
前記可塑剤(b)を24質量部以上含む、電線被覆組成物。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電線被覆組成物であって、
前記可塑剤(b)を26質量部以下含む、電線被覆組成物。 - 導体芯線と、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電線被覆組成物により前記導体芯線の外周部を覆う形状に形成されている被覆部と、
を備える、被覆電線。 - 請求項6に記載の被覆電線であって、
前記被覆部の厚さが0.08mm〜0.25mmに設定されている、被覆電線。
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