JP2014043209A - 鞍乗り型車両の収納構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】収納部に収納された収納物の視認性向上が図れる鞍乗り型車両の収納構造を提供する。
【解決手段】ハンドルカバー26に、車幅方向中央部に配置されたメータ61と車体方向端部に配置されたスイッチ71,72,73とを備える自動二輪車の収納構造において、ハンドルカバー26のメータ61、スイッチ71,72,73間に開閉可能な収納部30が設けられることで、収納部30内のスマートフォン83に対して、視線の移動量が可及的に抑制される。
【選択図】図2

Description

本発明は、収納物として、特に電子機器の収納に適した鞍乗り型車両の収納構造に関する。
鞍乗り型車両の収納構造として、乗員前方に対向するレッグシールドの壁面に収納部が設けられ、この収納部の開口を覆うリッドにナビゲーションユニットが設けられ、リッドを閉じたときに収納部内にナビゲーションユニットが収納される技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−106607号公報
上記従来技術では、ナビゲーションユニットに備える表示部を確認するために、リッドを開けた状態で上方を指向する表示部を運転者が上方から覗き込む必要があり、視認性の向上が求められる。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、収納部に収納された収納物の視認性向上が図れる鞍乗り型車両の収納構造を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、ハンドルカバー(26)に、車幅方向中央部に配置されたメータ(61)と車体方向端部に配置された操作スイッチ(71,72,73)とを備える鞍乗り型車両の収納構造において、前記ハンドルカバー(26)の前記メータ(61)、前記操作スイッチ(71,72,73)間に開閉可能な収納部(30,102,132,142,162)が設けられることを特徴とする。
この構成によれば、ハンドルカバーのメータ、操作スイッチ間に収納部を設けることで、収納部内の収納物に対して、視線の移動量を可及的に抑制し、視認性を向上させることができる。
上記構成において、前記収納部(30,102,132,142,162)は、前記ハンドルカバー(26)の上面側に開閉可能なリッド(82,112,137,148,164)が設けられ、このリッド(82,112,137,148,164)の少なくとも一部が透過性素材で形成されるようにしても良い。この構成によれば、リッドを開けることなく、乗員が収納部を視認することができる。
また、上記構成において、前記収納部(30,102,132,142,162)の底壁(86a,114,134c,151a,175)は、後方にいくほど低くなるように傾斜していても良い。この構成によれば、シートに着座した状態での乗員からの視線に対して、より直交に近くなるように収納物を収納できるため、視認性を向上させることができる。
また、上記構成において、前記収納部(30,102,132,142,162)の前記底壁(86a,114,134c,151a,175)は、車幅方向内側にいくほど低くなるように傾斜して形成されるようにしても良い。この構成によれば、底壁と直交する線が上方に向かって車両中心側を指すため、視認性を向上させることができる。
また、上記構成において、前記リッド(82,112,137,148,164)はその前部に有色部(82D)を有し、平面視で前記有色部(82D)と前記収納部(30,102,132,142,162)の底壁(86a,114,134c,151a,175)の少なくとも一部とが重なるようにしても良い。この構成によれば、有色部によって、太陽光の入射による収納部内の熱影響を低減することができるとともに、有色部が庇として機能することにより、太陽光や外部の光が収納物の表示部に映るのを抑制し、視認性を向上させることができる。
また、上記構成において、前記リッド(112,137,148,164)は、少なくとも一部が有色素材で形成されるとともにこのリッド(112,137,148,164)に設けられた回動軸(126,137d,148e,148f,177)によりリッド(112,137,148,164)が開閉可能に設けられ、前記リッド(112,137,148,164)が開けた状態に保持可能にしても良い。この構成によれば、リッドを庇として機能させることにより、太陽光の入射による収納部内の熱影響を低減することができるとともに、太陽光や外部の光が収納物の表示部に映るのを抑制し、視認性を向上させることができる。
また、上記構成において、前記リッド(82)は、前記ハンドルカバー(26)の上面にほぼ沿ってスライド可能に設けられるとともに、前記リッド(82)の前部に有色素材、後部に透過性素材を有し、前記有色素材と前記透過性素材との境界位置は車体前後方向にスライド調整可能にしても良い。この構成によれば、乗員の体格や、外部環境に合わせて境界位置を調整することで、視認性の向上と熱影響の抑制とを図ることができる。
また、上記構成において、前記ハンドルカバー(26)から両側方に突出するようにバーハンドル(14)の両端部に設けられた左右のグリップ(66,67)のうち、前記メータ(61)に対してスロットルグリップ(67)とは反対側のグリップ(66)に近接させて前記収納部(30)が設けられるようにしても良い。この構成によれば、車両の停車時にスロットルグリップから一方の手を離すことなく収納部に他方の手を伸ばすことができ、使い勝手を向上させることができる。
本発明は、ハンドルカバーのメータ、操作スイッチ間に開閉可能な収納部が設けられるので、収納部内の収納物に対して、視線の移動量を可及的に抑制し、収納物の視認性を向上させることができる。
また、収納部は、ハンドルカバーの上面側に開閉可能なリッドが設けられ、このリッドの少なくとも一部が透過性素材で形成されるので、リッドを開けることなく、乗員が収納物を視認することができる。
また、収納部の底壁は、後方にいくほど低くなるように傾斜しているので、シートに着座した状態での乗員からの視線に対して、より直交に近くなるように収納物を収納できるため、視認性を向上させることができる。
また、収納部の底壁は、車幅方向内側にいくほど低くなるように傾斜して形成されるので、底壁と直交する線が上方に向かって車両中心側を指すため、視認性を向上させることができる。
また、リッドはその前部に有色部を有し、平面視で有色部と収納部の底壁の少なくとも一部とが重なるので、有色部によって、太陽光の入射による収納部内の熱影響を低減することができるとともに、有色部が庇として機能することにより、太陽光や外部の光が収納物の表示部に映るのを抑制し、視認性を向上させることができる。
また、リッドは、少なくとも一部が有色素材で形成されるとともにこのリッドに設けられた回動軸によりリッドが開閉可能に設けられ、リッドが開けた状態に保持可能であるので、リッドを庇として機能させることにより、太陽光の入射による収納部内の熱影響を低減することができるとともに、太陽光や外部の光が収納物の表示部に映るのを抑制し、視認性を向上させることができる。
また、リッドは、ハンドルカバーの上面にほぼ沿ってスライド可能に設けられるとともに、リッドの前部に有色素材、後部に透過性素材を有し、有色素材と透過性素材との境界位置は車体前後方向にスライド調整可能であるので、乗員の体格や、外部環境に合わせて境界位置を調整することで、視認性の向上と熱影響の抑制とを図ることができる。
また、ハンドルカバーから両側方に突出するようにバーハンドルの両端部に設けられた左右のグリップのうち、前記メータに対してスロットルグリップとは反対側のグリップに近接させて前記収納部が設けられるので、車両の停車時にスロットルグリップから一方の手を離すことなく収納部に他方の手を伸ばすことができ、使い勝手を向上させることができる。
本発明の第1実施形態を適用した自動二輪車を示す左側面図である。 車体前部のハンドルカバー及びその周囲を示す斜視図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 ホルダーを示す斜視図である。 収納部の作用を示す断面図である。 ハンドルカバーに設けられた第2実施形態の収納部を示す断面図である。 ハンドルカバーに設けられた第3実施形態の収納部を示す説明図である。 ハンドルカバーに設けられた第4実施形態の収納部を示す斜視図である。 収納部を形成する部品を示す分解斜視図である。 ハンドルカバーに設けられた第5実施形態の収納部を示す斜視図である。 図10のXI−XI線断面図である。 上挟持部に対するホルダーの取付構造を示す断面図である。 メータのパネル面と収納部の底壁との傾斜角度の関係を説明する作用図である。 収納部のリッドを開けた状態を示す斜視図である。 第6実施形態の収納部を示す斜視図である。 ハンドルカバーに設けられた第7実施形態の収納部200を示す斜視図である。 第8実施形態の収納部を示す断面図である。 第9実施形態の収納部を示す分解斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LEは車体左方を示している。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態を適用した自動二輪車10を示す左側面図である。
自動二輪車10は、車体の前部に、前輪11と、この前輪11を車軸12を介して支持するフロントフォーク13と、このフロントフォーク13を操舵するバーハンドル14とが設けられ、車体の後部に、後輪16と、この後輪16を出力軸17を介して支持するとともに駆動させるパワーユニット18と、骨格となる車体フレーム(不図示)及びパワーユニット18にそれぞれ渡されたリヤクッションユニット19とが設けられ、これらの前輪11、後輪16間に、運転者21が足を載せるフロアステップ22と、運転者21及び同乗者が着座するシート23とが設けられたスクータ型車両である。
車体を覆う車体カバー25は、バーハンドル14の中央部を覆うハンドルカバー26と、フロントフォーク13の上部の前方を覆うフロントカバー27と、このフロントカバー27の左右端から後方に延びる左右一対のフロントサイドカバー28,28(手前側のフロントサイドカバー28のみ図示)と、これらのフロントサイドカバー28,28を左右に連結するとともにフロントフォーク13の後方を覆うフロントインナーカバー31と、これらのフロントサイドカバー28,28及びフロントインナーカバー31の下端から後方に延びるフロアステップ22と、このフロアステップ22の両側縁から下方に延びる左右一対のフロアサイドカバー32,32(手前側のフロアサイドカバー32のみ図示)と、これらのフロアサイドカバー32,32から後方斜め上方に延びる左右一対のリヤサイドカバー33,33(手前側のリヤサイドカバー33のみ図示)と、シート23の前部下方及び両側部下方を覆うボディカバー34と、ボディカバー34の左右後端を連結するテールカバー36とからなる。
ハンドルカバー26は、その車幅方向中央部よりバーハンドル14のグリップ寄りに、小物、特に表示部を有する電子機器(スマートフォンを含む携帯電話、電子ブックリーダー、PDA(携帯情報端末:Personal Digital Assistants)、携帯型ナビゲーション装置等)を収納可能な収納部30が設けられている。本実施形態の収納部30では、収納された電子機器の表示部が従来よりも運転者21から視認しやすくなるような収納構造を有している。
図中の符号41は前輪11の上方を覆うフロントフェンダ、42はハンドルカバー26の前部に取付けられたヘッドライト、43はバックミラー、44はサイドスタンド、46は同乗者が足を載せる同乗者用ステップ、47はエアクリーナボックス、48はメインスタンド、51は同乗者が手で掴むグラブレール、52はテールランプ、53は後輪16の上方を覆うリヤフェンダである。
図2は、車体前部のハンドルカバー及びその周囲を示す斜視図である。
ハンドルカバー26は、メータ61が上部に配置された車幅方向中央部62と、この車幅方向中央部62から左右側方に延びる左側方延出部63及び右側方延出部64とから構成され、左側方延出部63及び右側方延出部64の端部からそれぞれバーハンドル14に備える左グリップ66及び右グリップ67が左右に突出している。左グリップ66はバーハンドル14の左端部に固定されている。右グリップ67は、バーハンドル14の右端部に回動可能に取付けられたスロットルグリップであり、スロットルケーブルを介してパワーユニットを構成するエンジンの気化器又はスロットルボディに連結され、右グリップ67を回動させることにより、スロットル弁が開閉される。なお、符号68は左ブレーキレバー、69は右ブレーキレバーである。
左側方延出部63及び右側方延出部64は、それぞれ円筒形状であり、左側方延出部63は、左端部側に複数のスイッチ71,72,73が周方向に並べられて配置された左スイッチ配置部74が設けられるとともに、この左スイッチ配置部74とメータ61との間に位置するように収納部30が配置され、右側方延出部64は、右端部側に複数のスイッチ76,77,78が周方向に並べられて配置された右スイッチ配置部79が設けられている。
収納部30は、ハンドルカバー26に設けられた凹部の上端の開口81を開閉可能に塞ぐリッド82を備える。リッド82は、ハンドルカバー26の周方向にスライド可能に取付けられている。リッド82の後半部は透明、前半部は不透明又は有色で透明にされているため、リッド82を閉じた状態でもリッド82を通して収納物としてのスマートフォン83が収納されていることを確認することが可能である。本実施形態では、表示部を有する電子機器は、扁平で略直方体形状を有するスマートフォン83であり、長手方向が前後方向を指向するように配置されている。また、上記したように、表示面が上方に露出するように収納されることで、収納部30内に収納された状態で表示部83aを確認可能になっている。
前輪11(図1参照)が油圧ブレーキ、後輪16(図1参照)がドラムブレーキで制動される場合は、左ブレーキレバー68の周辺に油圧シリンダ及びリザーブタンクが設けられないため、バーハンドル14の周辺にデッドスペースが生まれるので、上記したハンドルカバー26の左側方延出部63に収納部30を設けることで、ハンドルカバー26の周辺のコンパクト化を図ることができる。
図3は、図2のIII−III線断面図である。
ハンドルカバー26における略円筒状の左側方延出部63内に収納部30が形成されている。収納部30は、スマートフォン83を載せるホルダー86と、ハンドルカバー26の開口81と、この開口81を塞ぐリッド82とを備え、ハンドルカバー26の上面に対してホルダー86が凹部を形成している。
ハンドルカバー26は、車両前方側に設けられた前カバー88と、この前カバー88の後部に取付けられた後カバー89とからなり、前カバー88の合わせ面88aと後カバー89の合わせ面89aとが合わせられている。後カバー89の内面には、ホルダー86の下部に一体に設けられた上挟持部91とでバーハンドル14を上下に挟み込む下挟持部89bが一体に設けられている。上挟持部91は下挟持部89bに複数のボルト(不図示)て取付けられることで、バーハンドル14にハンドルカバー26及びホルダー86が固定される。なお、符号92は上挟持部91と下挟持部89bとの間に設けられた弾性部材であり、下挟持部89bに対して上挟持部91及びホルダー86を弾性支持することで、バーハンドル14からホルダー86へ振動を伝わりにくくする。
開口81は、前カバー88と後カバー89とに亘って且つハンドルカバー26の上半部に形成されている。
リッド82は、円筒をほぼ半分にした円弧形状を有し、その後半部82Cが透過性素材としての透明な樹脂からなり、前半部82Dが不透明な非透過性素材としての樹脂又はわずかに透過性を有する素材としての有色で透明な樹脂からなる。リッド82がハンドルカバー26の内面に沿ってスライドする際には、後半部82Cの下端が後カバー89に設けられた後ストッパ89cによって規制され、前半部82Dの下端が後カバー89に設けられた下ストッパ89dによって規制される。なお、符号93は後半部82Cと前半部82Dとの境界部、94は境界部93から下方に延ばした鉛直補助線であり、リッド82が図のスライド位置では、境界部93がホルダー86に載置されたスマートフォン83及び底壁86aと平面視で重なるため、リッド82の前半部82Dはスマートフォン83の庇の役目をする。また、図のリッド82のスライド位置では、開口81において後半部82Cの面積が最も広くなっているので、スマートフォン83の表示部83a(図2参照)を運転者が視認する視認範囲を拡大することができ、運転者が表示部83aを確認しやすくなる。
ホルダー86は、後下がりに傾斜した底壁86aと、この底壁86aの後端部から一体に立ち上げられた後起立壁86bと、底壁86aの前端部から一体に立ち上げられた前起立壁86cとを備え、底壁86aに載せたスマートフォン83の端部を後起立壁86bで支えている。このように、底壁86aが後下がりに傾斜しているので、スマートフォン83の視認性を向上させることができる。また、前半部82Dは、平面視で底壁86aに重なるので、前半部82Dが庇として機能し、太陽光を遮ってスマートフォン83に当たりにくくすることができ、スマートフォン83に対する熱影響を抑制することができる。更に、前半部82Dによって、太陽光や外部の光がスマートフォン83の表示部に映りにくくすることができるため、スマートフォン83の表示部における表示内容の視認性を向上させることができる。
ハンドルカバー26内において、ホルダー86の下方にはカバー内下部空間96が形成され、このカバー内下部空間96と収納部30とは、ホルダー86の上端部とリッド82との間に形成された間隙97によって連通されている。従って、間隙97は換気口として作用して収納部30の換気を行うことができ、収納部30内が高温になるのを防止することができるので、スマートフォン83の熱影響を低減することができる。
図4は、図2のIV−IV線断面図である。
後カバー89は、内面にリッド82の両端部が周方向にスライド可能に挿入されるリッド挿入溝26b,26bが形成されている。前カバー88(図3参照)にも後カバー89と同様にリッド挿入溝26b,26bが形成されている。
ホルダー86は、底壁86aの両側端から一体に立ち上げられた側壁86d,86eを備える。底壁86aは、バーハンドル14の傾斜に沿って車幅方向内側(図の右方)にいくほど低くなるように傾斜しているため、スマートフォン83の表示部が車幅方向中央側に指向するため、運転者からの視認性を向上させることができるとともに、収納部30のコンパクト化と収納容積拡大とを両立させることができる。
リッド82の幅は、ホルダー86の側壁86d,86e間の幅よりも広くなっている。
即ち、ホルダーの側壁86d,86eに対してリッド82が側方にそれぞれ長さPだけ突出しているため、ハンドルカバー26の開口81とリッド82との間からハンドルカバー26内に雨水等が浸入しても、雨水等がホルダー86内に入りにくい。
図5は、ホルダー86を示す斜視図である。
ホルダー86は、その前起立壁86cと側壁86d、又は前起立壁86c及び側壁86dの一方に、スマートフォン83(図2参照)を充電するためのUSBソケット98が設けられ、収納部30(図2参照)内に収納中に充電することが可能である。上記のUSBソケット98の代わりに電圧12Vを出力するアクセサリソケットを設けても良い。上記した前起立壁86c及び側壁86dは、スマートフォン83に充電コードを接続しやすい位置にある。
以上に述べた収納部30の作用を次に説明する。
図6は、収納部30の作用を示す断面図であり、図6(A)は図3の状態からリッド82を後方にスライドさせた状態を示す作用図、図6(B)はリッド82を全開した状態を示す作用図である。
図6(A)において、矢印で示すように、収納部30のリッド82をスライドさせて、リッド82の境界部93を後方へ移動させると、開口81におけるリッド82の前半部82Dの面積が拡大し、太陽光の遮光性が向上し、また、スマートフォン83の表示部に太陽光や外部の光が映るのを抑制することができ、運転者がスマートフォン83を視認する際の視認性を向上させることができる。更に、太陽光によるスマートフォン83への熱影響をより一層抑制することができる。図中の符号85は境界部93から下方に鉛直に延ばした鉛直補助線であり、鉛直補助線85はスマートフォン83及び底壁86aと重なる。
図6(B)において、リッド82を、その前端部が下ストッパ89dに当たるまで前方にスライドさせてリッド82を全開にすれば、スマートフォン83を収納部30に対して出し入れすることができる。
<第2実施形態>
図7は、ハンドルカバー101に設けられた第2実施形態の収納部102を示す断面図であり、図7(A)はハンドルカバー101の断面図、図7(B)は収納部102の作用を示す断面図である。
図7(A)に示すように、ハンドルカバー101は、割り面が前上がりに傾斜する上カバー104及び下カバー105からなる2分割構造のほぼ円筒形の部品である。下カバー105の内面には、上挟持部107とでバーハンドル14を上下に挟み込む下挟持部105aが一体に設けられている。上挟持部107は下挟持部105aに複数のボルト(不図示)で取付けられることで、バーハンドル14にハンドルカバー101が固定される。
上カバー104の内側に収納部102が形成されている。
収納部102は、収納物としてのスマートフォン83を保持するホルダー111と、上カバー104に形成された開口104Aと、この開口104Aを開閉可能に塞ぐほぼ円弧状のリッド112とから構成されている。
ホルダー111は、底壁114、前壁115、後壁116及び左右の側壁117,118(奥側の側壁118のみ図示)からなる上方を開放した箱体であり、上カバー104に取付けられている。底壁114は、後下がりに且つ右下がりに形成されている。上記した収納部102は、ハンドルカバー101において、左スイッチ配置部74(図1参照)とメータ61(図1参照)との間に配置され、スマートフォン83を保持するホルダー111の底壁114が右下がりに形成されているので、スマートフォン83の表示部は車幅方向中央側を指向するため、運転者からの視認性を向上させることができる。
ホルダー111の前壁115は、壁前部115a及び壁後部115bが上壁115cで一体に連結された前後二重壁であり、壁前部115aに波形状に形成された板ばね121が取付けられ、壁後部115bに穴部115dが開けられ、板ばね121の後部に取付けられたラバー122が壁後部115bの穴部115dを貫通するように配置されている。
上カバー104における前壁115との接合部近傍に換気口104bが開けられ、ハンドルカバー101内におけるホルダー111の下方のカバー内下部空間108と収納部102とを換気口104bで連通させることにより、収納部102を換気することが可能になる。従って、太陽光によって収納部102内が高温になるのを換気口104bで換気することにより防止することができ、スマートフォン83の熱影響を抑制することができる。後壁116には前面にラバー124が取付けられている。
収納物としてのスマートフォン83は、上記したホルダー111のラバー122,124間に挟まれるようにして支持される。即ち、スマートフォン83はフローティング支持される。このようなフローティング支持構造とすることで、スマートフォン83に車体振動が伝わるのを抑制することができ、スマートフォン83を保護することができる。なお、符号125はホルダー111の底壁114の上面に取付けられたラバー製の突起であり、スマートフォン83を弾性支持して、安定性を向上させるとともに振動が伝わるのを防止する。
リッド112は、その前端部が、上カバー104に回動可能に取付けられた回動軸126に一体的に取付けられ、後端部が、図示せぬ係合機構により上カバー104に着脱自在に係合される。なお、符号127は上カバー104とリッド112との間をシールするシール部材である。
リッド112の後半部112Aは、透過性素材としての透明な樹脂からなり、前半部112Bは、不透明な非透過性素材としての樹脂又はわずかに透過性を有する素材としての有色で透明な樹脂からなる。符号128は後半部112Aと前半部112Bとの境界部、129は境界部128から下方に鉛直に延ばした鉛直補助線であり、鉛直補助線129はホルダー111の底壁114と重なっている。即ち、前半部112Bは、平面視で、ホルダー111の底壁114と重なっている。符号102aは収納部102を形成する一方の側壁であり、この側壁102aにスマートフォン83を充電するための電源ソケット(USBソケット)98が設けられている。
以上に説明した収納部102では、リッド112を、透明な後半部112Aと、不透明又は有色で透明な前半部112Bとに分けたので、後半部112Aを通して運転者はスマートフォン83の存在や表示部の内容を確認することができるとともに、前半部112Bで太陽光を遮ってスマートフォン83が熱影響を受けにくくしたり、太陽光や外部の光がスマートフォン83の表示部に移りにくくしたりすることができる。
また、図8(B)において、スマートフォン83を出し入れする際、あるいは、スマートフォン83の表示部の細部の確認やスマートフォン83のタッチパネルの操作の際には、矢印で示すように、リッド112を上方に回動させて開ける。リッド112は、任意の回動位置又は図の回動位置にて停止させることが可能である。図中の符号118はリッド112の先端から鉛直に延ばした鉛直補助線であり、スマートフォン83に重なる。
例えば、リッド112の全体を非透過性部材で構成する場合には、リッド112を全開に保持する機構を設けることで、平面視でリッド112がスマートフォン83に重なるようにすれば、リッド112を庇として機能させることができる。従って、スマートフォン83の表示部に外部の光が反射するのを防止することができ、スマートフォン83の視認性を向上させることができる。また、リッド112を全閉にすることで、太陽光の収納部102への入射を抑制することができ、収納部102内の温度上昇を抑制することができる。
<第3実施形態>
図8は、ハンドルカバー131に設けられた第3実施形態の収納部132を示す説明図であり、図8(A)はハンドルカバー131のリッド137を開けた状態を示す斜視図、図8(B)は収納部132を車幅方向に切断した断面図である。
図8(A)に示すように、ハンドルカバー131は、上カバー134と下カバー136とを円筒状に合わせたものであり、このハンドルカバー131に収納部132が設けられている。
収納部132は、上カバー134に一体に形成された箱形状のホルダー部134Aと、上カバー134の上部に形成された開口134Bを開閉可能に塞ぐリッド137とからなり、ホルダー部134A上に収納物としてのスマートフォン83が載置されている。
ホルダー部134Aは、後下がりに且つ右下がりに形成された底壁134cと、この底壁134cから立ち上げられた前壁134d及び左右の側壁134e,134fとからなる。
リッド137は、リッド137を閉めた際にハンドルカバー131の上カバー134に沿うように形成された断面がほぼ円弧形状の上壁137aと、この上壁137aの両側端から下方に延びる側壁137b,137cとからなり、側壁137b,137cにそれぞれ側方に突出する回動軸137d,137dが設けられている。
また、リッド137の上壁137aは、その後半部が透過性素材としての透明な樹脂からなり、前半部が不透明な非透過性素材としての樹脂又はわずかに透過性を有する素材としての有色で透明な樹脂からなる。従って、リッド137を閉じたときに、後半部を通して運転者はスマートフォン83の存在や表示部の内容を確認することが可能であり、更に、前半部で太陽光を遮ってスマートフォン83が熱影響を受けにくくなるようにしたり、太陽光や外部の光がスマートフォン83の表示部に映りにくくなるようにして、スマートフォン83の熱対策と視認性の確保とを図っている。
また、リッド137は、図示したように、最も回動させた状態及び任意の回動位置で停止させることが可能である。
図8(B)はリッド137を閉じた状態での断面を示したものであり、上カバー134には、車幅方向に隔てて設けられた垂下壁134g,134hが一体に設けられ、これらの垂下壁134g,134hのそれぞれの下端に一体にホルダー部134Aが形成されている。
リッド137の側壁137b,137cからは側方に回動軸137d,137dが突出し、これらの回動軸137d,137dが、垂下壁134g,134hに開けられた軸挿通穴134j,134jに回動可能に挿入されている。
リッド137を閉めた状態では、リッド137の内側隅部に設けられたシール部材138がホルダー部134Aの周縁に当たり、収納部132の密封性が確保される。
<第4実施形態>
図9は、ハンドルカバー141に設けられた第4実施形態の収納部142を示す斜視図である。図2に示した第1実施形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
ハンドルカバー141は、上カバー144と下カバー146とを円筒状に合わせたものであり、このハンドルカバー141の左スイッチ配置部74の車幅方向内側に収納部142が設けられている。
収納部142は、回転式のリッド148を備え、このリッド148を閉じた状態でリッド148の上方斜め後方から収納部142内に収納された収納物としてのスマートフォン83を視認することが可能である。
図10は、収納部142を形成する部品を示す分解斜視図である。
収納部142は、スマートフォン83(図8参照)を載置するホルダー151と、上カバー144に形成された開口144Aを開閉可能に覆うリッド148とを備える。
ホルダー151は、後下がり且つ右下がりに傾斜した底壁151aと、この底壁151aの前縁及び両側縁にそれぞれ設けられた前壁151b、側壁151c,151dとからなり、側壁151c,151dにバーハンドル14(図1参照)を挟持する半円形の切欠き151eがそれぞれ形成されている。
リッド148は、ほぼ円筒の一部を形成する周壁148aと、この周壁148aの両端部に形成された側壁148b,148cとからなり、リッド148の後半部148Aは、透過性素材としての透明な樹脂からなり、前半部148Bは、不透明な非透過性素材としての樹脂又はわずかに透過性を有する素材としての有色で透明な樹脂からなる。なお、符号153は後半部148Aと前半部148Bとの境界部である。
図9及び図10に示すように、リッド148を閉じた状態では、前半部148Bは、ホルダー151の底壁151aと重なる。
図10において、側壁148b,148cには側方に突出する回動軸148e,148fがそれぞれ設けられている。
後半部148Aの下端部には、収納部142に対して収納物としてのスマートフォン83を出し入れするための開口148dが開けられている。
上カバー144は、その内面に下方突出部144a,144bを備え、これらの下方突出部144a,144bのそれぞれの先端に軸支持凹部144cが形成され、下カバー146は、その内面に上方突出部146a,146bを備え、これらの上方突出部146a,146bのそれぞれの先端に軸支持凹部146cが形成され、下方突出部144aと上方突出部146a、下方突出部144bと上方突出部146bで、それぞれリッド148の回動軸148e,148fがそれぞれ上下方向から挟持されてリッド148が回動可能に支持される。
<第5実施形態>
図11は、ハンドルカバー161に設けられた第5実施形態の収納部162を示す斜視図である。図2に示した第1実施形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
ハンドルカバー161の左スイッチ配置部74の車幅方向内側で且つハンドルカバー161の車幅方向中央部に設けられたメータ61の車幅方向外側には、収納物として表示部が設けられた電子表示装置としてのスマートフォン83を収納する収納部162が設けられている。
収納部162は、ハンドルカバー161に設けられた開口161Aを開閉可能に覆うリッド164と、このリッド164を前方及び上方から覆うスライド可能な庇部165とが設けられる。
図12は、図11のXII−XII線断面図であり、ハンドルカバー161の収納部162及びその周囲を示している。
ハンドルカバー161は、上カバー167及び下カバー168とを上下に合わせた部品であり、下カバー168の内面に上方に突出する上方突出部168aを備え、この上方突出部168aと上挟持部171とでバーハンドル14を挟持するとともに上方突出部168aに上挟持部171を複数のボルトで締結することで、バーハンドル14に下カバー168が取付けられ、この下カバー168に上カバー167が取付けられる。
収納部162は、スマートフォン83が載置されるホルダー173と、上カバー167に形成された開口161Aと、この開口161Aを塞ぐリッド164と、上カバー167のリッド164より前方となる位置にスライド可能に取付けられた庇部165とからなる。ホルダー173は、上挟持部171に取付けられ、後下がり且つ右下がりに形成された底壁175と、この底壁175の下端部に取り付けられてスマートフォン83の下端を支えるラバー176とからなる。リッド164は上カバー167の上部に設けられた回動軸177に上下回動可能に取付けられている。庇部165は、使用しない場合には上カバー167内に収納され、収納部162の庇として使用する場合には、後方斜め上方にスライドされてリッド164の前部上方を覆う。なお、符号167a,167bは庇部165をスライド可能に支持する庇部支持部である。
図13は、上挟持部171に対するホルダー173の取付構造を示す断面図である。
上挟持部171にはめねじ171aが形成され、ホルダー173には、凹部173aと、この凹部173aの底に開けられたビス挿通穴173bとが設けられ、上挟持部171とホルダー173の凹部173aとの間にワッシャ181及び筒状のラバー182が配置され、ワッシャ184が通された段付きビス183のおねじ部183aが、ビス挿通穴173b、ラバー182及びワッシャ181に通されるとともに上挟持部171のめねじ171aにねじ結合される。このような取付構造にすることで、上挟持部171に対してホルダー173をラバー182によって弾性支持することができ、車体側からホルダー173への振動伝達を抑制することができる。
図14は、メータ61のパネル面61aと収納部162の底壁175との傾斜角度の関係を説明する作用図である。
(1)図12に示したメータ61のパネル面61aにおける前後方向の中心点61bに対して、収納部162の底壁175における前後方向の中心点175aが車両前方に配置される場合は、水平面178に対するメータ61のパネル面61aの傾斜角度をα0とし、水平面178に対する収納部162の底壁175の傾斜角度をα1とすると、α1>α0となる。
また、(2)メータ61のパネル面61aにおける前後方向の中心点61bに対して、収納部162の底壁175における前後方向の中心点175aが車両後方に配置される場合は、水平面178に対する収納部162の底壁175の傾斜角度をα2とすると、α2<α0となる。このように傾斜角度α1,α2を設定することにより、上記した(1)及び(2)の場合の両方で、運転者からの視線が、メータ61のパネル面61aに対してほぼ直角にすることができるのと同様に、収納部162の収納物に対してもほぼ直角になるようにすることができるため、収納物の視認性を向上させることができる。
図15は、収納部162のリッド164を開けた状態を示す斜視図である。
収納部162からのスマートフォン83の出し入れ、スマートフォン83の表示部の細部の確認、あるいは、スマートフォン83のタッチパネルの操作を行うときには、図示したように、リッド164を上方に回動させて開ける。リッド164は、任意の回動位置又は図の回動位置にて停止させることが可能である。
この第5実施形態では、リッド164の全体を透明な樹脂で形成したが、リッド164を、透明な後半部と、不透明又は有色で透明な前半部とに分けて形成しても良い。このようなリッド164とすることで、後半部を通して運転者はスマートフォン83の存在や表示部の内容を確認することができ、更に、前半部で太陽光を遮ってスマートフォン83が熱影響を受けにくくしたり、太陽光や外部の光がスマートフォン83の表示部に移りにくくしたりすることが可能になる。
<第6実施形態>
図16は、第6実施形態の収納部190を示す斜視図であり、図2に示した第1実施形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
ハンドルカバー26には、左側方延出部63における左スイッチ配置部74とメータ61との間に位置するように収納部190が配置されている。
収納部190は、ハンドルカバー26に形成された開口26cの内側に、前壁190a、後壁(不図示)、左右の側壁190c,190c(奥側の側壁190cのみ図示)及び底壁190dからなる上方が開放された箱体190Eが設けられた部分であり、前後方向に長く、ハンドルカバー26の上面に凹むように形成されている。収納部190への収納物の固定は、ゴムバンド等の周知技術を適宜利用して行われる。
このように、収納部190を上方が開放された開空間とすることにより、容易に収納物を収納することができ、収納物の視認性も良い。
<第7実施形態>
図17は、ハンドルカバー161に設けられた第7実施形態の収納部200を示す斜視図である。図11に示した第5実施形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
ハンドルカバー161の左スイッチ配置部74の車幅方向内側で且つハンドルカバー161の車幅方向中央部に設けられたメータ61の車幅方向外側には、収納物として表示部を有する電子機器としてのスマートフォン83を収納する収納部200が設けられている。
収納部200は、ハンドルカバー161に設けられた開口161Bを開閉可能に覆うリッド201と、このリッド201を前方及び上方から覆うスライド可能な庇部202とが設けられ、スマートフォン83の長手方向が車幅方向に配置されるように左右の幅がスマートフォン83の長手方向の寸法より大きく形成されている。
このように、収納部200にスマートフォン83を横長に配置することで、スマートフォン83に横長の静止画や動画を表示させた状態で視認することができる。
<第8実施形態>
図18は、第8実施形態の収納部210を示す断面図である。図12に示した第5実施形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
収納部210は、ハンドルカバー161に設けられた開口161Aを開閉可能に覆うリッド164と、このリッド164の内側に取付けられたルーバー211と、ホルダー173とを備える。
ルーバー211は、その内側に設けられた枠部材213と、この枠部材213に平行に並べて固定された複数の羽板212とからなる。羽板212は車幅方向に長くなるように配置された薄板であり、ホルダー173の底壁175にほぼ直交するように断面が後方斜め上方に延びるため、運転者からは、透明なリッド164と、ルーバー211の羽板212と羽板212との間の隙間とを通して内部のスマートフォン83を視認することが可能になるとともに、ルーバー211で太陽光がスマートフォン83に当たらないように遮光することが可能になる。
従って、ルーバー211によって視認性と遮光性の両立を良好に図ることができる。
また、ホルダー173の前方には、油圧式の左ブレーキレバー用のリザーブタンク215が配置されている。図中の符号217はホルダー173の前端部から鉛直に下方に延ばした鉛直補助線であり、鉛直補助線217はリザーブタンク215と重なっている。即ち、平面視でホルダー173とリザーブタンク215とが重なっている。このように、ホルダー173、詳しくはホルダー817の底壁175とリザーブタンク215とを平面視で重なるように配置することで、ハンドルカバー161内のコンパクト化を図ることができる。この場合、リッド164を開けて収納部210側からリザーブタンク215の油量確認が行えるようにホルダー173の底壁175に開口を設けても良い。このような開口を、収納部210の換気を行う換気口として利用することができる。
図中の符号221は収納部210の側壁上部に設けられた換気口、222はハンドルカバー161内の下部に設けられた水抜き穴であり、このような換気口221及び水抜き穴222を設けることで、収納部210の換気を行うことによる温度上昇を抑制し、また、収納部210を含むハンドルカバー161内へ浸入した雨水等の排水を行うことによる湿度上昇を抑制することができる。
<第9実施形態>
図19は、第9実施形態の収納部230を示す分解斜視図である。
収納部230は、前後に分割されたハンドルカバー231内に設けられた部分であり、収納物を入れるホルダー232と、このホルダー232の上部に設けられた開口232aを開閉可能に塞ぐリッド233と、これらのホルダー232及びリッド233のそれぞれの間をシールするためにホルダー232に取付けられたシール部材234とからなる。
ハンドルカバー231は、前カバー235及び後カバー236からなる。前カバー235には、上部に切欠き部235aが形成され、内面に且つ切欠き部235aの左右にそれぞれホルダー232の前部が取付けられる取付ボス部235bが形成されている。後カバー236には、上部に切欠き部236aが形成され、内面に且つ切欠き部236aよりも左右にそれぞれホルダー232の後部が係合される被係合部236bが形成されている。上記の切欠き235a,236aは、ハンドルカバー231のカバー開口231Aを構成し、収納部230をハンドルカバー231の外部に露出させる部分である。
ホルダー232は、上方が開放された箱形のホルダー本体232Aと、このホルダー本体232Aの左右の側壁232b,232bに設けられた前側取付部232c、232c及び後側係合部232d、232dと、リッド233を回動可能に支持するために側壁232b,232bから左右に突出させた回動軸232e,232eと、リッド233の全閉位置を規制するストッパ部232fとからなる。
ホルダー本体232Aは、側壁232b,232b、前壁232g、後壁232h、底壁232jからなり、前壁232gに電子機器を充電する電源ソケット238が設けられ、後壁232hの後面にストッパ部232fが設けられている。
前側取付部232cは、側壁232bから側方に突出する側方突出部232kと、この側方突出部232kの端部から前方に延びる前方延出部232mと、この前方延出部232mから側方に延びる側方延出部232nとからなる。前方延出部232mと側壁232bとの間には間隙241が設けられる。側方延出部232nにはビス242を通すビス挿通穴232pが開けられている。符号243は側方延出部232nの前面に貼り付けられたゴム製の緩衝部材である。
後側係合部232dは、側壁232bから側方に延びる部分であり、後方に突出する係合凸部232qを備える。符号244は後側係合部232dの後面に貼り付けられたゴム製の緩衝部材であり、中央部に開けられた穴に係合凸部232qが通されている。
リッド233は、断面がほぼ円弧状の上壁233aと、この上壁233aの左右に設けられた側面視がほぼ半円形の側壁233b,233bとからなり、全閉状態ではホルダー本体232Aに上方から被さるように配置される。側壁233b,233bには、ホルダー232の回動軸232e,232eに回動可能に嵌合する軸受穴233c,233cが開けられている。リッド233を全閉状態から開けていったときには、左右の側壁233b,233bは、ホルダー232の間隙241,241内を回動する。
シール部材234は、ホルダー本体232Aの周壁である前壁232g、後壁232h、側壁232b,232bのそれぞれの外面に亘って形成された溝(不図示)に取付けられた部材であり、リッド233が全閉されたときに、シール部材234がリッド233の上壁233a及び側壁233b,233bのそれぞれの内面に密着することで、ホルダー232とリッド233との間をシールする。
上記の収納部230をハンドルカバー231に組付ける要領を次に説明する。
まず、リッド233の軸受穴233c,233cをホルダー232の回動軸232e,232eに嵌合させて収納部230を完成させ、次に、ビス242,242を、ホルダー232における前側取付部232c,232cのビス挿通穴232p,232pに挿入し、ビス242,242を前カバー235の取付ボス部235b,235bにねじ込んで、収納部230を前カバー235に取付ける。
次に、前カバー235を後カバー236に合わせるとともに、ホルダー232における後側係合部232d,232dの係合凸部232q,232qを後カバー236の被係合部236b,236bに係合させる。そして、前カバー235と後カバー236とをビス等で締結する。
このように、本実施形態では、前カバー235と後カバー236とで収納部230を挟持させるように固定し、収納部230に開閉可能なリッド233を備えている。これにより、収納部230におけるホルダー232とリッド233との位置合わせ精度が高まるため、リッド233の開閉をスムーズに行うことができるとともに、ホルダー232とリッド233との間のシール性を向上させることができる。
また、ホルダー232の前側を前カバー235にビス242で締結し、ホルダー232の後側を後カバー236に係合する取付構造にすることで、収納部230を確実に且つ容易にハンドルカバー231に取付けることができる。なお、ホルダー232の前側を前カバー235に係合し、ホルダー232の後側を後カバー236にビス242で締結しても良く、また、ホルダー232の前側及び後側の両方を前カバー235及び後カバー236にそれぞれ係合しても良い。
また、ホルダー232の前側を緩衝部材243,243を介して前カバー235に取付け、ホルダー232の後側を緩衝部材244,244を介して後カバー236に係合させることで、ハンドルカバー231側から収納部230に振動を伝わりにくくすることができる。
上記の図1、図2及び図3に示したように、ハンドルカバー26に、車幅方向中央部に配置されたメータ61と車体方向端部に配置された操作スイッチとしてのスイッチ71,72,73とを備える鞍乗り型車両としての自動二輪車10の収納構造において、ハンドルカバー26のメータ61、スイッチ71,72,73間に開閉可能な収納部30が設けられる。
この構成によれば、ハンドルカバー26のメータ61、スイッチ71,72,73間に収納部30を設けることで、収納部30内に収納された、表示部83aを有する収納物としてのスマートフォン83に対して、運転者21の視線の移動量を可及的に抑制し、運転者21による収納物の視認性を向上させることができる。
また、収納部30は、ハンドルカバー26の上面側に開閉可能なリッド82が設けられ、このリッド82の少なくとも一部が透過性素材で形成されるので、リッド82を開けることなく、運転者21が収納部30内を視認することができる。
また、図2、図3及び図4に示したように、収納部30の底壁86aは、後方にいくほど低くなるように傾斜しているので、シート23(図1参照)に着座した状態での運転者21(図1参照)からの視線に対して、より直交に近くなるように収納物を収納できるため、視認性を向上させることができる。
また、収納部30の底壁86aは、車幅方向内側にいくほど低くなるように傾斜して形成されるので、底壁86aと直交する線が上方に向かって車両中心側を指すため、運転者21の視認性を向上させることができる。
また、図3及び図6に示したように、リッド82は、その前部に有色部としての前半部82Dを有し、平面視で前半部82Dと収納部30の底壁86aの少なくとも一部とが重なるので、前半部82Dによって、太陽光の入射による収納部30内の熱影響を低減することができるとともに、前半部82Dが庇として機能することにより、太陽光や外部の光がスマートフォン83の表示部83aに映るのを抑制し、運転者21(図1参照)の視認性を向上させることができる。
また、図7に示したように、リッド112は、少なくとも一部が有色素材で形成されるとともにこのリッド112に設けられた回動軸126によりリッド112が開閉可能に設けられ、リッド112が開けた状態に保持可能であるので、リッド112を庇として機能させることにより、太陽光の入射による収納部102内の熱影響を低減することができるとともに、太陽光や外部の光がスマートフォン83の表示部に映るのを抑制し、運転者21(図1参照)の視認性を向上させることができる。
また、図3及び図6に示したように、リッド82は、ハンドルカバー26の上面にほぼ沿ってスライド可能に設けられるとともに、リッド82の前部(前半部82D)に有色素材、後部(後半部82C)に透過性素材を有し、有色素材と透過性素材との境界位置(境界部93)は車体前後方向にスライド調整可能であるので、運転者21(図1参照)の体格や、外部環境に合わせて境界位置を調整することで、運転者21の視認性の向上と収納物(スマートフォン83)に対する熱影響の抑制とを図ることができる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施形態において、図2に示したように、収納部30を、ハンドルカバー26の左スイッチ配置部74とメータ61との間に配置したが、これに限らず、右スイッチ配置部79とメータ61との間に配置したり、左スイッチ配置部74及び右スイッチ配置部79の車幅方向内方で且つメータ61の両側方に配置しても良い。
また、ホルダー86の底壁86aを固定式としたが、これに限らず、前後、左右に角度調整可能に設けても良い。また、図11に示したように、リッド164と庇部165とを別々に配置したが、これに限らず、リッド164の前部に回動軸を介して庇部165を回動可能に設けても良い。
また、本発明は、自動二輪車10に適用する場合に限らず、自動二輪車以外も含む鞍乗り型車両にも適用可能である。
10 自動二輪車(鞍乗り型車両)
26 ハンドルカバー
30,102,132,142,162,200 収納部
61 メータ
71,72,73 スイッチ(操作スイッチ)
82,112,137,148,164,201 リッド
82D 前半部(有色部)
86a,114,134c,151a,175 底壁
126,137d,148e,148f,177 回動軸

Claims (8)

  1. ハンドルカバー(26)に、車幅方向中央部に配置されたメータ(61)と車体方向端部に配置された操作スイッチ(71,72,73)とを備える鞍乗り型車両の収納構造において、
    前記ハンドルカバー(26)の前記メータ(61)、前記操作スイッチ(71,72,73)間に開閉可能な収納部(30,102,132,142,162)が設けられることを特徴とする鞍乗り型車両の収納構造。
  2. 前記収納部(30,102,132,142,162)は、前記ハンドルカバー(26)の上面側に開閉可能なリッド(82,112,137,148,164)が設けられ、このリッド(82,112,137,148,164)の少なくとも一部が透過性素材で形成されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の収納構造。
  3. 前記収納部(30,102,132,142,162)の底壁(86a,114,134c,151a,175)は、後方にいくほど低くなるように傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両の収納構造。
  4. 前記収納部(30,102,132,142,162)の前記底壁(86a,114,134c,151a,175)は、車幅方向内側にいくほど低くなるように傾斜して形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の収納構造。
  5. 前記リッド(82,112,137,148,164)はその前部に有色部(82D)を有し、平面視で前記有色部(82D)と前記収納部(30,102,132,142,162)の底壁(86a,114,134c,151a,175)の少なくとも一部とが重なることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の収納構造。
  6. 前記リッド(112,137,148,164)は、少なくとも一部が有色素材で形成されるとともにこのリッド(112,137,148,164)に設けられた回動軸(126,137d,148e,148f,177)によりリッド(112,137,148,164)が開閉可能に設けられ、前記リッド(112,137,148,164)が開けた状態に保持可能であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の収納構造。
  7. 前記リッド(82)は、前記ハンドルカバー(26)の上面にほぼ沿ってスライド可能に設けられるとともに、前記リッド(82)の前部に有色素材、後部に透過性素材を有し、前記有色素材と前記透過性素材との境界位置は車体前後方向にスライド調整可能であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の収納構造。
  8. 前記ハンドルカバー(26)から両側方に突出するようにバーハンドル(14)の両端部に設けられた左右のグリップ(66,67)のうち、前記メータ(61)に対してスロットルグリップ(67)とは反対側のグリップ(66)に近接させて前記収納部(30)が設けられることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の収納構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021154804A (ja) * 2020-03-26 2021-10-07 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両の充電構造
TWI804134B (zh) * 2021-12-27 2023-06-01 三陽工業股份有限公司 機車之行動充電結構

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