JP2014043026A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット記録装置において、簡易な構成で、装置内と記録媒体を汚すことなくクリーニングすることである。
【解決手段】ワイパはキャリッジ走査方向とは直角方向に往復移動可能であり、ワイパが往路方向に移動して1つの記録ヘッドのインク吐出面をワイピングした後にキャリッジを移動させる。その後、ワイパに対する記録ヘッドの相対位置を変えた後に、ワイパを復路方向に移動させて別の記録ヘッドのインク吐出面をワイピングする。このワイピング動作によりインクが飛散する方向にはカバーを設ける。
【選択図】 図4
【解決手段】ワイパはキャリッジ走査方向とは直角方向に往復移動可能であり、ワイパが往路方向に移動して1つの記録ヘッドのインク吐出面をワイピングした後にキャリッジを移動させる。その後、ワイパに対する記録ヘッドの相対位置を変えた後に、ワイパを復路方向に移動させて別の記録ヘッドのインク吐出面をワイピングする。このワイピング動作によりインクが飛散する方向にはカバーを設ける。
【選択図】 図4
Description
本発明は記録装置に関し、特に、インクジェット記録ヘッドを用いて記録を行い、その記録ヘッドをクリーニングする手段を備えた記録装置に関する。
近年、インクジェット記録装置は、低騒音で、高速記録やカラー記録が可能である等の利点を有しているために、その需要が拡大している。普通紙が主体のオフィス用の記録装置としてやA1版、A0版のような大判プリンタにまで、インクジェット記録装置(以下、記録装置)が使用されてきている。そのような中、更なる生産性の向上という要求に応えるために記録ヘッドをずらして配置し、その記録幅を広げることで高生産性の要求に応える方法が提案されている。
一方、インクを記録ヘッドから記録媒体に吐出させて記録する記録装置は、その記録ヘッドのノズル付近に付着したインクや粉塵を清掃するクリーニング手段が必要である。一般的に、そのクリーニングには、ゴム等から成るシート状のワイパが用いられ、それを記録ヘッドのノズル面に接触させ相対移動させることによりインクや粉塵を掻き取る方法が用いられている。
図10は従来のクリーニングの方法を模式的に示す図である。
図10(a)に示すように、ワイパホルダ24に固定されたワイパ23がキャリッジ7に装着された記録ヘッド4のノズル面に接してB方向に移動中、ワイパ23は一旦撓む。一方、図10(b)に示す二点鎖線のようにそのノズル面を通過すると撓みは一気に復元し、ワイパ23に付着しているインクが飛散する。
また、図10の紙面に対応する平面的なインク飛び散りに関し、これまで実験では次のような結果が得られている。即ち、実験条件としてワイパ材質をエーテルウレタンゴム、ワイプ速度を138mm/秒、ワイパ侵入量が1.55mm、ワイパ厚0.5mm、ワイパ幅53.5mm、ワイパ高さ5.75mm、ウォーレス硬度75度とする。このような条件下で実験した際に、真横に飛散する場合もあるが、概して図11に示すようである。
図11はインクの飛散範囲を示す図である。
図11に示すように、大体の場合、図10に示すワイパ移動方向Bに対して直角方向である矢印Aの方向に関して角度θ約30°の範囲でインクが飛散する。そこで、通常の記録装置では、ノズル面を通過した直後に図12に示す角度θ約30°以上の範囲で飛び散り防止部材(カバー)等を配置することでインク飛散を防止することが可能である。
しかしながら、図11に示されているように、複数の記録ヘッド4aと4bをずらして配置する記録装置では次のような問題がある。即ち、ワイピング動作方向が同じ場合、ワイピング動作の上流側でクリーニングする記録ヘッドに関し、ノズル面を通過した直後にカバーを設けると下流側に配置する記録ヘッドを搭載したキャリッジの移動に干渉するという問題がある。
このため、複数の記録ヘッドをずらして配置した記録装置では、ワイピング動作を観音開きにし、ワイパで清掃する際にワイパに付着したインクが飛散する前に回収することが提案されている(特許文献1)。特許文献1によれば、図12に示すように、インク吐出面41の払拭動作において、ワイパ42とインク吐出面41との接触領域が、払拭方向に対して傾斜し、ワイパの払拭方向に関する下流側の面に隣接して吸引室43を配置する。そして、吸引ポンプが吸引室43の空気を吸引することによって、ワイパ42によって払拭されたインクが吸引口44a、44bから吸引される。
しかしながら上記従来例では、インク飛散防止のために吸引ポンプが必要であり、隣り合うワイパの動作方向が真逆となるために記録ヘッドと記録ヘッドの設置間隔を広くする必要があるので、装置が大きくなるという問題がある。特に、記録ヘッドの搭載数が4個、6個と多くなるとその影響はさらに大きくなる。また、吸引ポンプで吸引しきれずに依然としてワイパに付着しているインクが飛散するという懸念もある。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、複数の記録ヘッドをずらして配置した構成の記録装置において、簡易な構成で装置内や記録媒体を汚すことなく記録ヘッドのインク吐出面をクリーニング可能な記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の記録装置は次のような構成からなる。
即ち、少なくとも2つの記録ヘッドおのおののノズル列をノズル配列方向にずらし、かつ、前記少なくとも2つの記録ヘッドを前記ノズル配列方向とは異なる方向にずらしてキャリッジに装着し、該装着したキャリッジを前記ノズル配列方向とは異なる方向に往復走査させながら、前記記録ヘッドより記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録装置であって、前記キャリッジの往復走査の端部に設けられ、前記記録ヘッドおのおののインク吐出面をワイピングするワイパと、前記ワイパを前記ノズル配列方向に往復移動させる移動手段と、前記キャリッジの走査路からは離間され、かつ、前記ワイパの往復移動の端部に設けられ、前記ワイパに付着したインクをクリーニングする可撓性の1対のクリーナと、前記ワイパが前記1対のクリーナそれぞれに進入する側とは反対の側を覆う、前記1対のクリーナに対応した1対のカバーと、前記ワイパの移動により前記記録ヘッドおのおののインク吐出面を順にワイピングするよう前記移動手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
従って本発明によれば、ワイパをクリーニングする可撓性のクリーナにインクが付着したワイパが進入する側とは反対の側でクリーナを覆うカバーが設けられている。これにより、簡単な構成ながらもワイピング動作に伴うインク飛散により記録装置内および記録媒体を汚すことなくクリーニングすることができるという効果がある。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施例について詳細に説明する
なお、この明細書において、「記録」(以下、「プリント」とも称する)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も表すものとする。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。
なお、この明細書において、「記録」(以下、「プリント」とも称する)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も表すものとする。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
また、「インク」とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成又は記録媒体の加工、或いはインクの処理に供され得る液体を表すものとする。インクの処理としては、例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固又は不溶化させることが挙げられる。
またさらに、「記録素子」(「ノズル」という場合もある)とは、特にことわらない限りインク吐出口乃至これに連通する液路及びインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置(以下、記録ヘッド)とインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)の概略構成を示す図である。
図1において、(a)は記録装置の構成を示す外観斜視図である。図1(a)に示されるように、2つの記録ヘッド4を搭載するキャリッジ7がガイド軸3とガイド軸3と平行に設置されたサポート軸8とにより矢印D方向(主走査方向)に摺動自在に支持される。そして、キャリッジ7の移動範囲の片端にプーリ付きキャリッジモータ1を配置し、もう片端にアイドルプーリ6を配置し、これらにタイミングベルト2を掛けまわし、キャリッジ7とタイミングベルト2とを連結させる。このような構成により、キャリッジモータ1を駆動することでキャリッジ7は矢印D方向(主走査方向)に往復移動する。
また、非記録時には記録ヘッド4のメンテナンスを行うための回復ユニット21が非記録領域に設けられている。さらに、記録媒体Sは、搬送モータ(不図示)によってキャリッジ7と垂直に交差する矢印A方向(副走査方向)に搬送される。
なお、2つの記録ヘッド4に関し、個別的に言及する場合には、記録ヘッド4a、4bとして言及する。を
図1において、(b)は、キャリッジ7への2つの記録ヘッド4の取り付け位置の違いを示すためにキャリッジ7の周辺部を拡大して表わした斜視図である。
図1において、(b)は、キャリッジ7への2つの記録ヘッド4の取り付け位置の違いを示すためにキャリッジ7の周辺部を拡大して表わした斜視図である。
ワイピング動作時には、ワイパ(後述)は、キャリッジ7と接触しないように、矢印AとDとに垂直な方向に関し、キャリッジ7の下面7aは記録ヘッド4のノズル面4nとは異なる位置に設けられる。
図1において、(c)は、キャリッジ7に搭載された2つの記録ヘッド4a、4bの配置を示した記録ヘッドのノズル面側より見た平面図である。
記録ヘッド4a、4bの各々はC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ)、K(ブラック)のインクを吐出する4つのノズル列ブロック10で形成される。また、ノズル列ブロック10各々は複数のノズル11を有する。記録ヘッド4aと記録ヘッド4bとは同じ構成であり、記録媒体Sの搬送方向(A方向)に関し記録ヘッド4aと記録ヘッド4bのノズル間隔は同じであり、これら2つの記録ヘッドは主走査方向と副走査方向にそれぞれずらしてキャリッジ7に装着される。ここでは、ノズル配列方向が副走査方向に対応している。このようにして記録ヘッド4を全体として見れば、各記録ヘッドの記録幅を2倍に拡張している。
図2は、記録装置100の制御構成を示すブロック図である。
図2に示すように、記録装置100には、装置全体を制御する制御部12が備えられ、制御部12がホストコンピュータ13(以下、ホスト)とケーブル14を介して接続される。ホスト13からはケーブル14を介して記録データや記録に関わるモードの種類、各種コマンド等が制御部12に対して送信される。なお、ケーブル14の代わりに赤外線や無線電波をインタフェースとして用いる構成でも良い。
制御部12は、CPU15、ホストとの間で情報を送受信するユーザインタフェース(I/F)16、制御ソフトウェアを格納するROM17、制御ソフトウェア実行のための作業領域として使用するRAM18、各モータ等への入出力(I/O)19を含む。制御部12から入出力(I/O)19を介した指令により、ヘッドドライバ51ガが動作し、キャリッジモータ1、回復モータ29、搬送モータ52が駆動する。これにより、記録ヘッド4からのインク吐出、キャリッジ7の移動、ワイピング動作やキャップ動作などの回復ユニット21による回復動作、搬送ローラ53による記録媒体Sの搬送が可能となる。
図3は回復ユニット21の詳細な構成を示す図である。
回復ユニット21は、記録ヘッド4のインク吐出性能を維持回復するために備えられている。回復ユニット21は、2つの記録ヘッド4a、4bに対応して2つのキャップ22を備えており、1つのキャップ22が記録ヘッド4a、或いは、4bの4つのノズル列ブロック10のノズルを覆う構成になっており、非記録時にノズルの乾燥等を防止している。
図3において、(a)は回復ユニット21を図1に示した矢印Aと矢印Dの方向に垂直な方向から見た上面図であり、(b)は(a)のX−X断面図である。従って、キャップ22は矢印Aと矢印Dの方向に垂直な方向であるC方向に移動し、2つの記録ヘッド4のノズル列ブロック10のインク吐出面をキャップしたり、解放したりする。その動作は、回復モータ29からクラッチ30bを介して駆動されるカム31の回転により行われる。回復ユニット21にはさらに、記録ヘッド4をキャッピングした状態でノズルから強制的にインクを吸引するためにチューブポンプ(不図示)を備えている。
図3(a)と図3(b)に示されているように、回復ユニット21にはさらに、記録ヘッド4のインク吐出面の汚れを払拭するためのワイパ23とワイパ23に付着したインクを拭き取るための可撓性の1対のワイパクリーナ25、26を備えている。ワイパ23はゴムやエラストマ等の弾性変形可能な部材で構成される。この実施例では、エーテルウレタンゴムを用いている。ワイパ23はワイパホルダ24によって支持固定され、回復モータ29がクラッチ30aを介してワイピング動作伝達部分に噛み合うことにより、ワイパホルダ24をA方向とA’方向に往復移動可能である。
1対のワイパクリーナ25、26は、X−X断面に示すように回動可能で、ワイパ23が進入する方向には回動不能であるが、ワイパ23が戻る方向には回動可能になっている。このことは、図3(c)と図3(d)とに図示されている。即ち、図3(c)に示すように、A方向に移動してきたワイパ23をワイパクリーナ25に当接することにより、ワイパクリーナ25がワイパ23の表面に付着しているインクを除去する。その際、インクが飛散するので周囲をカバー27にて覆っている。一方、図3(d)に示すように、ワイパ23がA’方向に戻る際には、ワイパクリーナ25は回動し、ワイパ23に負荷を与えることはない構成となっている。また、図3(b)に図示されたカバー28に覆われたワイパクリーナ26は図3(c)と図3(d)に図示したのと反対方向にワイパ23が移動してきたに際に同様の作用をする。
次に、以上ような構成の記録装置における記録ヘッドのクリーニング動作について説明する。
図4は回復ユニット21と2つの記録ヘッドを搭載したキャリッジとの相対位置関係を示す図である。
図4において、(a)は記録ヘッド4aをクリーニングする際のキャリッジ7との相対位置関係を示し、(b)は記録ヘッド4bをクリーニングする際のキャリッジ7との相対位置関係を示している。図4(a)と図4(b)に示す相対位置関係から分かるように、キャリッジ7は矢印D方向とその反対の矢印D’方向に移動可能な構成となっている。
さて、記録ヘッド4aをクリーニングする際には、キャリッジ7が図4(a)に示す位置にあり、ワイパ23はA’方向に移動可能な状態である。この位置において、ワイパ23がA’方向に移動することにより、記録ヘッド4aのクリーニングを行う。
図5は記録ヘッド4aをクリーニングする際のワイピング動作を示す図4(a)におけるY−Y断面図を時系列に示す図である。
このワイプ動作の後、キャリッジ7は図4(a)に示す矢印D’方向に移動し、図4(b)に示す記録ヘッド4bをクリーニングできる位置にくる。この時、ワイパ23はA方向に移動可能な状態である。この位置において、ワイパ23がA方向に移動することにより、記録ヘッド4bのクリーニングを行う。
図6は記録ヘッド4bをクリーニングする際のワイピング動作を示す図4(b)におけるZ−Z断面図を時系列に示す図である。
まず、図5を参照して記録ヘッド4aをクリーニングする際のワイピング動作について説明する。
図5(a)は、記録ヘッド4aのインク吐出面にワイパ23が接触する前の状態であり、ワイパ23がA’方向に移動していくと、図5(b)のように、記録ヘッド4aのインク吐出面にワイパ23が接し変形しながらインクを払拭していく。そして、ワイパ23は記録ヘッド4aのインク吐出面を通り過ぎ、図5(c)に示すように変形した状態から一気に自由な状態となる。しかしながら、記録ヘッド4aの近傍にワイパクリーナ26が設けられているので、ワイパ23はワイパクリーナ26に突き当たり運動を止められるためインクの飛散を抑えることが可能となる。さらに、ワイパクリーナ26の周囲にはカバー28が設けられているため、装置本体内や記録媒体Sへのインク飛散を防止することができる。
ここでワイパクリーナ26は自由な状態となったワイパ23の先端を受けとめてインク飛散を防止するために、その先端部が矢印C方向に関し、記録ヘッド4aのインク吐出面より高い位置にあるように構成される。さらに、カバー28もワイパクリーナ26の全体をカバーするため記録ヘッド4aのインク吐出面もカバーできる構成となる。即ち、ワイパクリーナ26とカバー28は、記録ヘッド4aの主走査方向の移動と干渉せず、インク飛散を防止するようにその走査路からは離間して記録ヘッド4aのワイピング動作の下流側端部に設けられている。さらにワイパ23はワイパクリーナ26を変形しながら通過し、ワイパ23に付着したインクは除去され、きれいな状態になる。
この後、図4(b)のように、キャリッジ7を記録ヘッド4bをクリーニングする位置までD’方向に移動させ、ワイパ23がA方向に移動することにより、記録ヘッド4bのクリーニングが図6(a)〜(d)に示すように行われる。
従って、この実施例に従えば、2つの記録ヘッドをずらして装着した構成の記録装置においてキャリッジの移動を妨げることなく、また記録ヘッドのワイピングによるインク飛散を効果的に防止することができる。
<他の実施例>
ここでは、キャリッジ7に4つの記録ヘッドをずらして装着した場合のクリーニング動作について説明する。
ここでは、キャリッジ7に4つの記録ヘッドをずらして装着した場合のクリーニング動作について説明する。
図7は回復ユニット21と4つの記録ヘッドを搭載したキャリッジとの相対位置関係を示す図である。図4と図7とを比較すると分かるように、この実施例における回復ユニット21には2セットのワイパが備えられている。なお、図7において、図4で既に説明したのと同じ構成要素には同じ参照番号を付し、その説明は省略する。この実施例では4つの記録ヘッドを4a、4b、4c、4dとして言及する。
図7(a)は、記録ヘッド4a、4cをクリーニングする際のキャリッジ7との相対位置を示している。ワイパ23、32はワイパホルダ33で支持固定され、A’方向に移動可能な状態である。この位置において、ワイパ23、32がA’方向に移動することにより、記録ヘッド4a、4cのクリーニングを行う。その際、ワイパクリーナ26、35とカバー28、37が記録ヘッド4a、4cのワイピング動作の下流側端部に設けられているため、ワイピング動作におけるインク飛散を防止することが可能となる。
このワイピング動作の後、キャリッジ7を図7(a)に示す矢印D’方向に移動させ、図7(b)に示すように、記録ヘッド4b、4dのクリーニング位置まで移動させる。この時、ワイパ23、32はA方向に移動可能な状態である。この位置において、ワイパ23, 32がA方向に移動することにより、記録ヘッド4b、4dをクリーニングする。その際、同様に、ワイパクリーナ25、34とカバー27、36が記録ヘッド4b、4dのワイピング動作の下流側端部にあるため、インク飛散を防止することが可能となる。
この実施例に示す構成は、例えば、次のような記録ヘッドを採用する際に特に有効となる。インクジェット記録には記録紙のような記録媒体に吐出されたブラックインクのにじみを低減する目的でブラックインクとカラーインクとを記録紙上にて化学反応させ定着させる方法がある。このため、記録ヘッドは、ブラックインクを吐出した後にカラーインクを吐出するか、或いは、その逆の吐出動作を行う。
図8はカラーインクを吐出する記録ヘッドを2つ、ブラックインクを吐出する記録ヘッドを2つ、キャリッジに搭載した構成における回復ユニット21と4つの記録ヘッドを搭載したキャリッジとの相対位置関係を示す図である。
図8に示す構成では、記録ヘッド4e〜4hの内、記録ヘッド4e、4fをシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)インクを吐出するカラー用記録ヘッドとし、記録ヘッド4g、4hをブラック(K)インクを吐出するモノクロ用記録ヘッドとしている。そして、カラーインクを吐出する記録ヘッド4e、4fをワイパ23でワイピングし、ブラックインクを吐出する記録ヘッド4g、4hをワイパ32でワイピングするように対応付けしている。図7と図8とを比較すると、記録ヘッド4a〜4dが記録ヘッド4e〜4hに対応する以外は基本的に同じ構成である。
このようにインクの種別で用いるワイパを使い分けることで、化学反応が生じやすいインクが混合して、ワイピング動作において記録ヘッドのインク吐出面上でインクが固着することを避けることができる。
これまでに説明した実施例では、ワイパの取付方向をワイパの移動方向と直角とした例としたが、ここでは、ワイパの取付方向を傾ける例について説明する。
図9は、カラーインクを吐出する記録ヘッドを2つ、ブラックインクを吐出する記録ヘッドを2つ、キャリッジに搭載した構成において、ワイパの取付角度を傾ける例を説明する図である。
この構成も図8に示す4つの記録ヘッドと同じ配置構成であり、カラーインクを吐出する記録ヘッド4e、4fをワイパ38でワイピングし、ブラックインクを吐出する記録ヘッド4g、4hをワイパ39でワイピングするように対応付けしている。
なお、この構成では、ワイパ38、39の方向がワイパの移動方向(矢印A、A’方向)に対して傾斜するようにワイパホルダ33で支持固定される。このため、ワイピング動作時のインク飛散方向も偏る。即ち、図9(a)に示すように、ワイパ38、39により記録ヘッド4e、4gをワイピングする場合、インク飛散方向は記録ヘッド4f、4hの方向を向く。また、図9(b)に示すように、ワイパ38、39により記録ヘッド4f、4hをワイピングする場合、インク飛散方向は記録ヘッド4e、4gの方向を向く。このように、ワイパ38、39はインクの飛散方向が同一色のインクを吐出する記録ヘッドの方向になるよう取付方向を傾斜させている。
図9(a)は、記録ヘッド4e、4gをクリーニングする際のキャリッジ7の位置を示し、A方向に移動可能な状態である。この位置において、ワイパ38、39がA方向に移動することにより、記録ヘッド4e、4gのワイピングを行う。その際、記録ヘッド4eをワイピングするワイパ38は記録ヘッド4fの方向に、記録ヘッド4gをワイピングするワイパ39は記録ヘッド4hの方向にインクが飛散するようにワイパの移動方向に対して傾斜させている。これにより、異種のインクと混ざり合うことがないため、化学反応が生じやすいインクが混合して、ワイピング動作において記録ヘッドのインク吐出面上でインクが固着することを避けることができる。
このワイピング動作の後、キャリッジ7を図9に示すD’方向に移動させ、図9(b)に示すように、記録ヘッド4f、4hをクリーニングする位置まで移動させる。この時、ワイパ38、39はA’方向に移動可能な状態である。この位置において、ワイパ38、39がA’方向に移動することにより、記録ヘッド4f、4hのワイピングを行う。その際、記録ヘッド4fをワイピングするワイパ38は記録ヘッド4eの方向に、記録ヘッド4hをワイピングするワイパ39は記録ヘッド4gの方向にインクが飛散するようにワイパの移動方向に対して傾斜させている。これにより、異種のインクと混ざり合うことがないため、化学反応が生じやすいインクが混合して、ワイピング動作において記録ヘッドのインク吐出面上でインクが固着することを避けることができる。
このような構成では、ワイパ38、39の取付位置が図8に示す例と異なるだけで、他の構成は図8に示す構成と変わらない。しかしながら、インク飛散方向をある程度制御できるので、4つの記録ヘッド4の間の取付ピッチが詰められる効果もある。これにより、回復時間の短縮や回復ユニットの小型化も可能となる。また、この場合、ワイパ38、39のワイパ移動方向上流側でクリーニングしても、そのインク飛散方向が制御されるので、その飛散によるインク固着を避けることができる。
以上説明したいくつかの実施例によれば、複数の記録ヘッドをずらしてキャリッジに装着し、キャリッジを往復走査させながらインクを吐出して記録を行う記録装置において、簡単な構成で、記録装置内と記録媒体を汚すことなくクリーニングすることができる。
Claims (7)
- 少なくとも2つの記録ヘッドおのおののノズル列をノズル配列方向にずらし、かつ、前記少なくとも2つの記録ヘッドを前記ノズル配列方向とは異なる方向にずらしてキャリッジに装着し、該装着したキャリッジを前記ノズル配列方向とは異なる方向に往復走査させながら、前記記録ヘッドより記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録装置であって、
前記キャリッジの往復走査の端部に設けられ、前記記録ヘッドおのおののインク吐出面をワイピングするワイパと、
前記ワイパを前記ノズル配列方向に往復移動させる移動手段と、
前記キャリッジの走査路からは離間され、かつ、前記ワイパの往復移動の端部に設けられ、前記ワイパに付着したインクをクリーニングする可撓性の1対のクリーナと、
前記ワイパが前記1対のクリーナそれぞれに進入する側とは反対の側を覆う、前記1対のクリーナに対応した1対のカバーと、
前記ワイパの移動により前記記録ヘッドおのおののインク吐出面を順にワイピングするよう前記移動手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする記録装置。 - 前記1対のクリーナは、前記ワイパが前記1対のクリーナそれぞれに進入する方向に移動する場合には回動不能であり、前記ワイパが前記進入する方向とは反対の方向に移動する場合には回動可能であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
- 前記ワイパが前記1対のクリーナそれぞれに進入する方向に移動する場合には、前記ワイパの先端部が前記記録ヘッドのインク吐出面に当接し、前記ワイパの移動に伴って、前記ワイパの先端部が変形することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
- 前記キャリッジを往復移動させる走査手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記走査手段を制御して前記少なくとも2つの記録ヘッドの内の1つの記録ヘッドのインク吐出面が前記ワイパによるワイピングの位置にくるように前記キャリッジを移動させた後、前記移動手段を制御して前記ワイパを1つの方向に移動させワイピング動作を実行させ、さらに、前記走査手段を制御して別の記録ヘッドのインク吐出面が前記ワイパのワイピングの位置にくるように前記キャリッジを移動させた後、前記移動手段を制御して前記ワイパを前記1つの方向とは反対の方向にに移動させワイピング動作を実行させるよう制御することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。 - 前記キャリッジには、同じ構成の4つの記録ヘッドを装着し、
前記ワイパを2つ備え、
前記1対のクリーナを2つ備え、
前記1対のカバーを2つ備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録装置。 - 前記4つの記録ヘッドの内、2つはカラーインクを吐出する記録ヘッドであり、残りの2つはブラックインクを吐出する記録ヘッドであり、
前記2つのワイパの内、1つのワイパが前記ブラックインクを吐出する2つの記録ヘッドをワイピングし、もう1つのワイパが前記カラーインクを吐出する2つの記録ヘッドをワイピングするように対応付けられていることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。 - 前記ワイパは前記移動手段による移動方向に対して傾斜をつけて固定されており、
前記傾斜の角度により、前記ワイパのワイピングによるインクの飛散方向が異種のインクを吐出する記録ヘッドのインク吐出面にならないようにしていることを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015112725A (ja) * | 2013-12-09 | 2015-06-22 | セイコーエプソン株式会社 | 液体噴射装置 |
US9233542B2 (en) | 2014-03-10 | 2016-01-12 | Seiko Epson Corporation | Wiper device, fluid ejection device, and wiping method |
JP2016210051A (ja) * | 2015-05-01 | 2016-12-15 | ローランドディー.ジー.株式会社 | インクヘッドのクリーニング機構 |
-
2012
- 2012-08-24 JP JP2012185763A patent/JP2014043026A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015112725A (ja) * | 2013-12-09 | 2015-06-22 | セイコーエプソン株式会社 | 液体噴射装置 |
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