JP5748431B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェット記録装置に関し、特に複数のヘッドを備えるインクジェット記録装置のワイピング機構に関する。
近年、インクジェット記録装置は低騒音、高速記録及びカラー記録への対応性等の利点によって需要が拡大している。普通紙が主体のオフィス用の記録装置として、A1版、A0版のような大判のプロッターにまでインクジェット記録装置が使用されてきている。
このようなインクジェット記録装置についても更なる印刷速度の向上が求められており、そのような要求に応えるために、ヘッドの長尺化が進められている。しかし、長尺ヘッドは、通常のヘッドと同じレベルの部品精度や組立精度が求められる一方、生産が難しいという問題がある。不良ノズル数が規定値を超えれば不良ヘッドとなるため、ノズル数の多い長尺ヘッドは相対的に不良率が高くなりやすい。そこで、ヘッドの長尺化と並行して、複数のヘッドを副走査方向(記録紙の搬送方向)にずらして配置して高速化に対応する手法が提案されている(特許文献1)。
特許第4065755号明細書
複数のヘッドを副走査方向にずらして配置した従来技術のインクジェット記録装置においては、ワイピング時にインクが飛散するという課題がある。この課題を、図面を参照して説明する。
図7(a)は、ヘッドが搭載されたキャリッジの上面図、図7(b)はキャリッジがワイピング位置にあるときの状態を示す上面図である。第1及び第2のヘッド4a,4b及びワイパー23a,23bは各々、副走査方向Aに距離Yだけずれて配置されている。ワイパー23a,23bは同一駆動源から駆動力を供給され、同じワイピング方向Bに、同時に第1及び第2のヘッド4a,4bのノズル面をワイピングする。この例では、副走査方向Aとワイピング方向Bは同じ方向である。図7の線8−8で切断した断面図を図8に示す。第1のヘッド4aのノズル面4nはキャリッジ7の周辺部7aよりも被記録材側に突き出している。図8は第1のヘッド4aの断面を示しているが、第2のヘッド4bについても同様である。
図9は、ワイピングの状況を示す、図7の線9−9で切断した断面図である。ワイパー23aは弾性変形性能を有する材料からなり、ワイパーホルダ24によって支持固定されている。図9(a)に示すように、ワイピングが開始されるとワイパー23aはノズル面4nに押し当てられ、弾性変形して曲げられる。図9(b)に示すように、ワイパー23aはこの状態でノズル面4nに沿って動かされ、ワイピングが行われる。第1のヘッド4aのノズル面4nはキャリッジ7の周辺部7aよりも被記録材側に突き出しているため、ワイパー23aがノズル面4nから外れる際に、図9(b)の鎖線に示すようにワイパー23aが瞬間的に元の形状に戻る。このワイパー23aの急激な動きによって、図10に示すように、主にワイパー23aに付着したインクKが弾き飛ばされて周囲に散乱することがある。図10はインクの飛散を示す、図7(b)と同様の図である。インクは主としてワイピング方向Bに飛散するため、ワイピング方向Bの上流側のヘッド4aをワイピングした際に、ワイピング方向下流側に位置するヘッド4bのノズル面にインクが飛散する可能性がある。ワイピング方向下流側に位置するヘッドにインクが付着した場合、インクが被記録材に対して正しい方向に吐出されず、あるいはノズルが目詰まりを起こし、インクの不吐出や混色等の画像不良に繋がる。
2つのヘッドが副走査方向にずらされていない場合は、ワイパーのワイピング方向前方に飛散防止部材を配置するなどの対応が可能である。しかし、ヘッドを副走査方向にずらして配置した場合は、ヘッドとインク飛散防止部材とが干渉する可能性があるために、このようなインク飛散防止部材を配置することは難しい。ヘッド同士を離して配置することも考えられるが、ヘッド間の距離が離れる程、記録装置が大きくなる。
本発明は、複数のヘッドを備えたインクジェット記録装置を対象とし、装置の大型化を防止しつつ、一のヘッドをワイピングする際のインクの飛散による他のヘッドの汚染を抑制することのできるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明のインクジェット記録装置は、被記録材にインクを吐出する第1のノズル面を有する第1のヘッドと、被記録材にインクを吐出する第2のノズル面を有する第2のヘッドと、第1のヘッド及び第2のヘッドを搭載して印刷領域と非印刷領域とに移動するキャリッジと、キャリッジが非印刷領域に移動したときに第1のノズル面をワイピングする第1のワイパーと、キャリッジが非印刷領域に移動したときに第2のノズル面をワイピングする第2のワイパーと、第1のワイパー及び第2のワイパーを保持してキャリッジの移動方向と直交するワイピング方向に移動するホルダを備えている。キャリッジが非印刷領域に移動した場合に、キャリッジの移動方向に関して第1のヘッドに対して第2のヘッドは印刷領域側に配され、かつワイピング方向に関して第1のヘッドに対して第2のヘッドは下流側に配されている。ホルダがワイピング方向に移動して第1のワイパーが第1のノズル面をワイピングすると第1のワイパーから飛散したインクが第2のノズル面に付着する。第1のワイパーによる第1のノズル面に対するワイピング動作が終了した後に、第2のワイパーが第2のノズル面における第1のワイパーから飛散したインクが付着した領域をワイピングするように、第1のワイパー及び第2のワイパーがホルダに保持されている。第1のヘッドと第2のヘッドは、キャリッジの移動方向に隙間Wだけ離れており、インクが付着した領域は、第1のヘッドの第1のノズル面のワイピング方向に関する前方縁部における第2のヘッド側の端部から、第2のヘッド側にワイピング方向と角度θ(0°<θ≦90°)をなして延びる直線境界部を有している。第2のワイパーは、第1のワイパーが第1のヘッドの前方縁部を離れたときに、第1のヘッドの前方縁部から距離W/tanθだけワイピング方向に関して前方へ離れた位置よりも後方に位置するように配置されている。
このため、仮に第1のヘッドのノズル面をワイピングする際にインクが飛散し、それによって第2のヘッドのノズル面にインクが付着しても、付着したインクはその後にワイピングされるので、第2のヘッドの汚染を防止することができる。
本発明によれば、装置の大型化を防止しつつ、一のヘッドをワイピングする際のインクの飛散による他のヘッドの汚染を抑制することのできるインクジェット記録装置を提供することができる。
本発明のインクジェット記録装置の一実施形態を示す概略図である。 第1の実施形態におけるワイピング機構の概略図である。 第1の実施形態におけるインク飛散状態を示す概略平面図である。 第2の実施形態におけるワイピング機構の概略図である。 第3の実施形態におけるワイピング機構の概略図である。 第4の実施形態におけるワイピング機構の概略図である。 従来技術におけるワイピング機構の概略図である。 ノズル面とキャリッジの関係を示す断面図である。 従来技術におけるインク飛散状態を示す概略側断面図である。 従来技術におけるインク飛散状態を示す概略平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。各図面を通して同一の符号は同一または対応する部分を示す。
(第1の実施形態)図1(a)は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を示す外観斜視図である。図1(a)に示すように、インクジェット記録装置は、複数のヘッド(本実施形態では、第1及び第2のヘッド4a,4bの2つのヘッド)を搭載するキャリッジ7を有している。キャリッジ7はガイド軸3によって回動自在および摺動自在に支持されている。キャリッジ7の移動範囲における一方の端部にプーリ付きキャリッジモータ1が配置され、他方の端部にアイドルプーリ6が配置されている。キャリッジモータ1とアイドルプーリ6にはタイミングベルト2が掛けまわされ、キャリッジ7とタイミングベルト2とが連結されている。ガイド軸3と平行に延びるサポート部材8が設置されており、キャリッジ7はサポート部材8にも摺動自在に支持されている。これにより、キャリッジ7がガイド軸3を中心として回転することが防止される。以上の構成により、キャリッジ7は主走査方向Dに往復移動することができる。被記録材Sは搬送モータ(不図示)によって、主走査方向Dと直交する副走査方向Aに搬送される。
図1(b)は、第1及び第2のヘッド4a,4bが搭載されたキャリッジ7の、ノズル面からみた斜視図である。第1及び第2のヘッド4a,4bは、被記録材Sに向けてインクを吐出するノズル面4nを備えている。副走査方向Aにおける前後方向でノズル面4nに隣接するキャリッジの領域7aは、ノズル面4nと比べて被記録材Sから遠くなる方向に凹んでいる。つまり、第1及び第2のヘッド4a,4bは、ノズル面4nと隣接するキャリッジ7の領域(面)7aよりも被記録材S側に突き出すようにキャリッジ7に搭載されている。このため、被記録材Sがキャリッジ7の方向に浮いても、キャリッジ7に接触しにくくなり、紙詰まりの防止が容易となる。
図1(c)は、キャリッジ7に搭載された第1及び第2のヘッド4a,4bのノズルの配置を示す模式図である。第1及び第2のヘッド4a,4bの各々は、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、黒)の色毎のノズルブロック10を備えている。ノズルブロック10の各々は複数のノズル11を有している。第1のヘッド4aと第2のヘッド4bは同一のヘッドであり、第1のヘッド4aと第2のヘッド4bの副走査方向Aにおいて互いに隣接する端部ノズル同士の有効ノズル間隔はノズルピッチと同じとしている。この結果、第1及び第2のヘッド4a,4bの倍のノズル長をもつヘッドが擬似的に構成されている。
図1(a)に示すように、記録装置端部の非印刷領域には回復ユニット21が設けられている。回復ユニット21は、非印刷時に第1及び第2のヘッド4a,4bのメンテナンスを行い、第1及び第2のヘッド4a,4bのインク吐出性能を維持回復する。第1及び第2のヘッド4a,4bは、キャリッジ7が回復ユニット21に位置しているとき、第2のヘッド4bが被記録材S(印刷領域)側に位置し、第1のヘッド4aがその外側にくるよう配置されている。
図2(a)は、図1(a)に示す回復ユニットの平面図である。回復ユニット21は非印刷時にノズルの乾燥を抑制するための2つのキャップ22を備えている。各々のキャップ22は、それぞれ第1のヘッド4aの4色(C、M、Y、K)のノズルと、第2のヘッド4bの4色のノズルを覆うことができる。回復ユニット21は、第1及び第2のヘッド4a,4bをキャッピングした状態でノズルから強制的にインクを吸引するチューブポンプ(不図示)も備えている。回復ユニット21はさらに、第1及び第2のヘッド4a,4bのノズル面4nをワイピングするようにされたワイピング手段を有している。具体的には、ワイピング手段は、各々が第1及び第2のヘッド4a,4bのノズル面(吐出面)4nをワイピングし、ノズル面4nの汚れを払拭するためのワイパー23a,23bを備えている。
図2(b)は図2(a)のX−X線で切った回復ユニット21の断面図である。図ではワイパー23aのみを示しているが、ワイパー23bも同一の構成を有している。ワイパー23a,23bの、第1及び第2のヘッド4a,4bのノズル面4nに当接する部分は、各々弾性体26で構成されている。弾性体26はワイピング方向Bと直交する方向に延びる細長い部材である。弾性体26は第1及び第2のヘッド4a,4bのノズル面4nに押し付けられて、弾性変形しながら、第1及び第2のヘッド4a,4bのノズル面4nをワイピング方向Bにおける前方縁部27a,27bまでワイピングする。前方縁部27a,27bで離れる際には、ノズル面4nとキャリッジ7の面7aとの段差のために押し付け力が解除され、弾性体26は弾性復元力によって元の形状に復帰する。
ワイパー23a,23bは共通のワイパーホルダ24によって支持固定されている。ワイパーホルダ24が不図示の駆動源によって駆動されることにより、ワイパー23a,23bはワイピング方向Bに同時に動いて、第1及び第2のヘッド4a,4bのノズル面4nをワイピングする。
回復ユニット21はまた、ワイパー23に付着したインクを拭き取るためのワイパークリーナ25a,25bを備えている。ワイパークリーナ25a,25bはそれぞれ、回動可能なクリーナ部25c(ワイパークリーナ25aのクリーナ部25cのみ図示)を有している。クリーナ部25cはワイパー23a,23bがワイピング方向Bに抜ける方向には回動できない。このため、ワイパー23a,23bを鎖線に示すようにクリーナ25a,25bにあてることにより、ワイパー23a,23bの表面に付着しているインクをクリーナ25a,25bで拭き取ることができる。クリーナ部25cはワイパー23a,23bが元の位置(ワイピング前の位置)に戻る方向には回動可能になっており、ワイパー23a,23bが元の位置に戻る際にワイパー23a,23bに負荷を与えることはない。クリーナ25a,25bでワイパー23a,23bに付着しているインクを拭き取る際にインクが飛散するため、クリーナ25a,25bは全体的にカバー(不図示)で覆われている。
次に図3を用いて、本発明のワイピング機構について説明する。図3(a)は、キャリッジがクリーニング位置(ワイピング位置)にロックされたときの状態を示す、回復ユニット21の上面図である。主走査方向Dに往復動するキャリッジ7がロックされた状態が鎖線で示されている。図3(b)はキャリッジ7並びに第1及び第2のヘッド4a,4bの下視図である。キャリッジ7に搭載された第1及び第2のヘッド4a,4bは、ワイピング方向Bと直交する方向(主走査方向D)に隙間Wだけ離れて配置されており、ワイピング方向Bにもずらされて配置されている。ワイパー23a,23bはワイピング方向Bに距離tだけずれて配置されている。第2のヘッド4bは、ワイピング方向Bに関し、第1のヘッド4aの前方に配置されている。
前述の通り、第1のヘッド4aの弾性体26は,前方縁部27aで離れる際に弾性復元力によって元の形状に復帰する。第1のヘッド4aのノズル面4nはワイピング方向Bにおいて隣接するキャリッジ7の面7aより被記録材S側に突き出しているため(つまり段差があるため)、弾性体26がヘッドのノズル面の前方端部27aを抜ける瞬間に弾性体が大きく動く。この動きによって、主として弾性体26に付着していたインクが飛散する可能性がある。このインクが飛散し得る領域をインク飛散領域28という(図10も参照)。インク飛散領域28は、第1のヘッド4aのワイピング方向Bにおける前方を中心として、第1のヘッド4aの斜め前方にも形成される。
インク飛散領域28の左右の境界部28aは概ね直線で近似することができる。具体的には、インク飛散領域28の左右の直線境界部28aは、第1のヘッド4aのノズル面の前方縁部27aの両端27c,27dを始点として、ワイピング方向と角度θ(0°<θ≦90°)をなして延びる直線となる。従って、第2のヘッド4b側の直線境界部28aは、第1のヘッド4aのノズル面の第2のヘッド側の前端端部27cから、第2のヘッド側4bにワイピング方向と角度θ(0°<θ≦90°)をなして延びる。一実施例では、弾性体26はエーテルウレタンゴムからなり、厚み0.5mm、幅53.5mm、高さ5.75mm、ウォーレス硬度75度であった。このワイパーを用いてワイピング速度138mm/秒、ヘッドへの侵入量1.55mmの条件でワイピングを行ったところ、インクは真横に飛散する場合もあったが、大体において、飛散角度θは約30°であった。
第2のヘッド4bはワイピング方向Bに関し、第1のヘッド4aの前方に配置されているため、そのノズル面4nがインク飛散領域28と重複する場合がある。インク飛散領域28が第2のヘッドのノズル面と重複する領域を重複領域29という。重複領域29が存在することは、第1のヘッド4aのワイピングによって飛散してきたインクによって第2のヘッド4bのノズル面4nが汚染される可能性があることを意味する。
本願発明では、第1のワイパー23aが第1のヘッド4aのノズル面を前方縁部までワイピングした後、第2のワイパー23bが第2のヘッド4bのノズル面の、重複領域29を含む範囲をワイピングするようにされている。すなわち、第2のワイパー23bがワイピングを開始するタイミングは特に制約されないが、少なくとも重複領域29は、第1のワイパー23aが第1のヘッド4aのノズル面を完全にワイピングしてから第2のワイパー23bによってワイピングされる。これによって、仮に、第2のヘッド4bのノズル面の重複領域29がインクで汚染されても、その後に第2のワイパー23bによってワイピングされるため、第2のヘッド4bのノズル面は清浄にワイピングされる。なお、第2のヘッド4bのノズル面のうち、重複領域29以外の部分は第1のヘッド4aのワイピングによって飛散してきたインクによって汚染される可能性は低い。従って、重複領域29以外のワイピングは第1のワイパー23aによるワイピングとは独立して行うことができる。
以上の動作を実現するため、本実施形態では第2のワイパー23bの弾性体26が次のように設定されている。すなわち、第1のヘッド4aの前方縁部27aから距離W/tanθだけワイピング方向Bに関して前方の位置を基準位置30とする。第1のワイパー23aの弾性体26が第1のヘッド4aの前方縁部を離れたときに、第2のワイパー23bの弾性体26は、ワイピング方向Bに関してこの基準位置30よりも後方に位置するようにされている。つまり、ワイパー23bはワイパー23aに対してW/tanθの距離よりも小さい距離だけワイピング方向上流に位置するか(t<W/tanθ)、ワイパー23aと同じ位置(t=0)にあればよい。あるいはワイパー23bはワイパー23aよりもワイピング方向下流側に位置していてもよい。
(第2の実施形態)図4には、第2の実施形態として、ノズルのさらなる長尺化を目的として3個のヘッドを副走査方向に互いにずらして配置した記録装置におけるワイピング機構を示す。
キャリッジ7には3個のヘッド(第1〜第3のヘッド4a,4b,4c)が副走査方向(ワイピング方向B)に互いにずらして配置されている。第3のヘッド4cは第2のヘッド4bを挟んで第1のヘッド4aの反対側に位置している。第1〜第3のヘッド4a,4b,4cは、被記録材に向けてインクを吐出するノズル面を備え、それぞれが第1〜第3のワイパー23a,23b,23cによって同一のワイピング方向Bにワイピングされる。第1〜第3のワイパー23a,23b,23cに付着したインクはそれぞれワイパークリーナ25a,25b,25cによって拭き取られる。第1〜第3のワイパー23a,23b,23cは同一の構造であり、弾性体の材質、寸法、ワイピング条件は前述の実施形態と同じである。ノズル面4nの副走査方向前後に位置するキャリッジ7の面7aは、第1〜第3のヘッド4a,4b,4cノズル面4nよりも凹んでいる。ワイパー23a,23bは副走査方向に距離t2ずらして配置されており、ワイパー23b,23cは副走査方向に距離t1ずらして配置されている。第1及び第2のヘッド4a,4bは主走査方向に隙間間隔W2で配置されており、第2及び第3のヘッド4b,4cは主走査方向に隙間間隔W1で配置されている。第1〜第3のワイパー23a,23b,23cは不図示のワイパーホルダによって固定されており、不図示の駆動源によってワイパーホルダが駆動されることにより、各ヘッドが同じスピード(例えばワイピング速度138mm/秒)でワイピングされる。
インク飛散領域および重複領域は、第1の実施形態と同様に考えることができる。すなわち、第2のヘッド4bの弾性体26が元の形状に復帰する際の弾性復元力によってインクが飛散し得る第2のインク飛散領域が定められる。第3のヘッド4cのノズル面は、第2のインク飛散領域と重複する第2の重複領域を有している。第3のワイパー23cは、第2のヘッド4bのノズル面がワイパー23bによって前方縁部までワイピングされた後、第3のヘッド4cのノズル面の、第2の重複領域29を含む範囲をワイピングするようにされている。
第1及び第2のワイパー23a,23bで各ヘッドのノズル面をワイピングした際のインク飛散角度は第1の実施形態と同様に定義される。ここでは、ワイパー23aによるインク飛散角度とワイパー23bによるインク飛散角度は共に同じ角度θであるとする(一例では共にθ=30°である)。ワイパー23bはワイパー23aに対してW2/tanθの距離よりもワイピング方向上流側に位置するか(t2<W2/tanθ)、ワイパー23aと同じ位置にあることが望ましい。ワイパー23bはワイパー23aよりもワイピング方向下流側に位置していてもよい。同様に、ワイパー23cはワイパー23bに対してW1/tanθの距離よりもワイピング方向上流に位置するか(t1<W1/tanθ)、ワイパー23bと同じ位置にあることが望ましい。ワイパー23はワイパー23bよりもワイピング方向下流側に位置していてもよい。さらに長尺化するために4つ以上のヘッドを設けた場合も同様に考えることができる。
(第3の実施形態)図5には、第3の実施形態として、構成の簡略化及び低コスト化を目的として一つのワイパーで複数のヘッドをワイピングする場合の概略構成を示している。キャリッジ7には第1及び第2のヘッド4a,4bが搭載されている。図5(a)は第1のヘッド4aがワイピング位置にくるようにキャリッジ7が固定された場合を、図5(b)は第2のヘッド4bがワイピング位置にくるようにキャリッジ7が固定された場合を示している。上述のように、キャリッジ7はキャリッジモータ1からの動力によって、ガイド軸3及びサポート部材8に沿って主走査方向Dに往復移動することができる。つまり本実施形態では、これらの部品は、ワイパー23が第1のヘッド4aと第2のヘッド4bのそれぞれと対向する位置にくるように、ワイパー23を第1及び第2のヘッド4bに対して相対移動させる手段として機能する。
第1及び第2のヘッド4a,4bをワイピングするときはまず、第1のヘッド4aがワイピング位置と対向する位置にくるように、必要に応じキャリッジ7の位置を調整しキャリッジ7をロックする。この状態で第1のヘッド4aをワイパー23にてワイピングし、その後、第2のヘッド4bがワイピング位置と対向する位置にくるように、キャリッジ7をC方向に移動する。次にキャリッジ7をロックし、第2のヘッド4bをワイパー23にてワイピングする。第1のヘッド4aをワイピングする際は、その後に第2のヘッド4bをワイピングすることが望ましい。これに対し第2のヘッド4bのみをワイピングする際は、第2のヘッド4bのみをワイピングするようワイピング機構を制御すれば十分である。
(第4の実施形態)図6は、第4の実施形態として、3個のヘッドを一組として、2組、合計6個のヘッドを設けた場合のときの概略構成を示している。各組の3つのヘッドは、副走査方向に互いにずらして配置している。図6(a)は第1及び第4のヘッド4a,4dのワイピング位置にキャリッジ7をロックした状態を示している。図6(b)は第2及び第5のヘッド4b,4eのワイピング位置のワイピング位置にキャリッジ7をロックした状態を示している。図6(c)は第3及び第6のヘッド4c,4fのワイピング位置にキャリッジ7をロックした状態を示している。
全てのヘッドのワイピングを行う場合は、まず第1及び第4のヘッド4a,4dの位置にワイパー23a,23bがくるようにキャリッジ7を移動させ、第1及び第4のヘッド4a,4dをワイパー23a,23bによってワイピングする(図6(a))。次に、第2及び第5のヘッド4b,4eの位置にワイパー23a,23bがくるようにキャリッジ7を移動させ、第2及び第5のヘッド4b,4eをワイパー23a,23bによってワイピングする(図6(b))。次に、第3及び第6のヘッド4c,4fの位置にワイパー23a,23bがくるようにキャリッジ7を移動させ、第3及び第6のヘッド4c,4fをワイパー23a,23bによってワイピングする(図6(c))。
第1及び第4のヘッド4a,4dをワイピングする場合、インクが第2及び第5のヘッド4b,4e、並びに場合によっては第3及び第6のヘッド4c,4fに飛散する可能性がある。第2及び第5のヘッド4b,4eをワイピングする場合、インクが第3及び第6のヘッド4c,4fに飛散する可能性がある。従って、第1及び第4のヘッド4a,4dのみのワイピングを目的とする場合でも、その後に第2及び第5のヘッド4b,4e並びに第3及び第6のヘッド4c,4fを、この順番でワイピングすることが望ましい。第2及び第5のヘッド4b,4eのみのワイピングを目的とする場合でも、その後に第3及び第6のヘッド4c,4fをワイピングすることが望ましい。第3及び第6のヘッド4c,4fのみのワイピングを目的とする場合は、それらのヘッドのみをワイピングすれば十分である。特定のヘッドのワイピングを行う場合、このように必要に応じて付随的に他のヘッドのワイピングを行い、あるいは特定のヘッドのワイピングだけを行うようにワイピング機構を制御することが望ましい。
本発明のインクジェット記録装置によれば、ヘッドを副走査方向にずらして配置することで、ワイピング方向上流側のヘッドのワイピング時にインクが下流側ヘッドへ飛散しても、その後、下流側ヘッドをワイピングすることが可能となる。ワイピング方向が同じであるため、複数のワイパーを同一駆動源によって駆動することが容易であり、構成が簡略化されるだけでなく、その結果として、機構及び装置の小型化が可能となる。
4a,4b,4c ヘッド
7 キャリッジ
21 回復ユニット
23a,23b,23c ワイパー

Claims (2)

  1. 被記録材にインクを吐出する第1のノズル面を有する第1のヘッドと、被記録材にインクを吐出する第2のノズル面を有する第2のヘッドと、前記第1のヘッド及び前記第2のヘッドを搭載して印刷領域と非印刷領域とに移動するキャリッジと、前記キャリッジが前記非印刷領域に移動したときに前記第1のノズル面をワイピングする第1のワイパーと、前記キャリッジが前記非印刷領域に移動したときに前記第2のノズル面をワイピングする第2のワイパーと、前記第1のワイパー及び前記第2のワイパーを保持して前記キャリッジの移動方向と直交するワイピング方向に移動するホルダを備え、前記キャリッジが前記非印刷領域に移動した場合に、前記キャリッジの移動方向に関して前記第1のヘッドに対して前記第2のヘッドは前記印刷領域側に配され、かつ前記ワイピング方向に関して前記第1のヘッドに対して前記第2のヘッドは下流側に配され、前記ホルダが前記ワイピング方向に移動して前記第1のワイパーが前記第1のノズル面をワイピングすると前記第1のワイパーから飛散したインクが前記第2のノズル面に付着するインクジェット記録装置であって、
    前記第1のワイパーによる前記第1のノズル面に対するワイピング動作が終了した後に、前記第2のワイパーが前記第2のノズル面における前記第1のワイパーから飛散したインクが付着した領域をワイピングするように、前記第1のワイパー及び前記第2のワイパーが前記ホルダに保持され
    前記第1のヘッドと前記第2のヘッドは、前記キャリッジの移動方向に隙間Wだけ離れており、前記インクが付着した領域は、前記第1のヘッドの前記第1のノズル面の前記ワイピング方向に関する前方縁部における前記第2のヘッド側の端部から、前記第2のヘッド側に前記ワイピング方向と角度θ(0°<θ≦90°)をなして延びる直線境界部を有し、
    前記第2のワイパーは、前記第1のワイパーが前記第1のヘッドの前方縁部を離れたときに、前記第1のヘッドの前記前方縁部から距離W/tanθだけ前記ワイピング方向に関して前方へ離れた位置よりも後方に位置するように配置されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記キャリッジに搭載され、前記被記録材にインクを吐出する第3のノズル面を有する第3のヘッドと、前記ホルダに保持され、前記キャリッジが前記非印刷領域に移動したときに前記第3のノズル面をワイピングする第3のワイパーと、を有し、前記キャリッジが前記非印刷領域に移動した場合に、前記キャリッジの移動方向に関して前記第2のヘッドに対して前記第3のヘッドは前記印刷領域側に配され、かつ前記ワイピング方向に関して前記第2のヘッドに対して前記第3のヘッドは下流側に配され、前記ホルダが前記ワイピング方向に移動して前記第2のワイパーが前記第2のノズル面をワイピングすると前記第2のワイパーから飛散したインクが前記第3のノズル面に付着し、
    前記第2のワイパーによる前記第2のノズル面に対するワイピング動作が終了した後に、前記第3のワイパーが前記第3のノズル面における前記第2のワイパーから飛散したインクが付着した領域をワイピングするように、前記第2のワイパー及び前記第3のワイパーが前記ホルダに保持されている、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
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