JP2014042807A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2014042807A
JP2014042807A JP2013141154A JP2013141154A JP2014042807A JP 2014042807 A JP2014042807 A JP 2014042807A JP 2013141154 A JP2013141154 A JP 2013141154A JP 2013141154 A JP2013141154 A JP 2013141154A JP 2014042807 A JP2014042807 A JP 2014042807A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
hold
control device
symbol
reserved
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013141154A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014042807A5 (ja
JP6362128B2 (ja
Inventor
Takeshi Arita
武 有田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takao Co Ltd
Original Assignee
Takao Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takao Co Ltd filed Critical Takao Co Ltd
Priority to JP2013141154A priority Critical patent/JP6362128B2/ja
Publication of JP2014042807A publication Critical patent/JP2014042807A/ja
Publication of JP2014042807A5 publication Critical patent/JP2014042807A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6362128B2 publication Critical patent/JP6362128B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

【課題】保留が無い状態における始動口への入球が発生した場合であっても、保留先読み予告を実行可能とすることで、興趣溢れる弾球遊技機を提供する。
【解決手段】サブ統合制御装置83は、主制御装置80から保留記憶の増減時に保留記憶の個数を示唆する保留記憶数指示コマンドを受信したとき、該コマンドにより保留記憶数が0から1へ増加し、且つ保留先読み演出を行うと決定した場合にのみ、該受信に基づいて遅延時間t1を設定する。該遅延時間t1中に保留記憶数が減少する保留記憶数指示コマンドを受信しても、遅延時間t1が経過するまで、保留記憶数の減少表示を遅延することにより、従来は困難であった条件下において、保留先読み演出を実行可能とし、興趣の向上を図る。
【選択図】図16

Description

本発明は、図柄の変動表示に係る開始条件の成立に至らない乱数値を保留記憶として表示する弾球遊技機に関するものである。
近年、始動口への入球に起因して抽出した乱数に基づいて事前判定を実行し、その事前判定の結果に基づき、保留数を示す保留数表示を通常とは異なる表示態様にて表示することで、大当りとなる信頼度を示す弾球遊技機(例えば、特許文献1)が知られている。
特開2004−187702号公報
しかしながら、特許文献1に記載の弾球遊技機は、始動口への入球によって図柄の変動表示の開始条件が成立した場合には、保留数表示は行われるが、一瞬で消えるため通常とは異なる表示態様であるかの視認は非常に困難であった。また、一瞬で消えるため、敢えて保留数表示を行わないようにすることもあった。そのため、保留数を示す保留数表示を通常とは異なる表示態様にて表示することで大当りとなる信頼度を示す機能、所謂、保留先読み予告を、好適に発揮出来なかった。
そこで、本願発明は上記課題に鑑み、保留が無い状態における始動口への入球が発生した場合であっても、保留先読み予告を実行可能とすることで、興趣溢れる弾球遊技機を提供することを目的として為されたものである。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明は、
主制御手段に、
遊技球の始動口への入球に起因して数値データを抽出する数値抽出手段と、
図柄の変動表示の開始条件の成立の有無に拘わらず、前記数値データに基づいて、先読み抽選を実行する先読み抽選手段と、
前記数値データを保留記憶として設定された上限数まで記憶する保留記憶手段と、
図柄の変動表示の開始条件が成立したことにより、前記保留記憶に基づいて当否抽選を実行する当否抽選手段と、
を備え、
サブ制御手段に、
前記保留記憶手段に記憶された保留記憶数を示唆する保留記憶数指示コマンドに基づいて、保留記憶数を更新表示する保留数表示手段と、
前記先読み抽選の結果を示唆する先読み結果指示コマンドに基づいて、前記保留記憶数の表示を通常態様とは異なる特別態様にて表示する保留先読み予告を実行するか否かを判定する保留先読み予告判定手段と、
前記更新表示によって保留記憶数を0から1へと増加表示し、且つ、該保留記憶数の表示を前記特別態様にて表示する場合にのみ、前記保留数表示手段による保留記憶数の表示又は前記保留記憶数指示コマンドの受信から所定時間が経過するまで、前記更新表示による保留記憶数の減少表示を遅延する表示制御遅延手段と、
を備えることを特徴とする
請求項1に記載の弾球遊技機によれば、表示制御遅延手段は、特別図柄の変動表示中ではなく且つ保留記憶数がない状態で始動口へ入球したことに因り保留先読み予告を実行すると決定されたとき、入球に対応した保留記憶数指示コマンドおよび保留先読み予告判定手段の判定結果に基づいて保留記憶数の表示態様を特別態様で表示するが、変動表示開始(消化)に対応した保留記憶数指示コマンドに基づいた消去表示の実行を遅延する。
このようにすることにより、従来では困難であった条件において保留先読み予告の実行を可能とすることができる。
第一実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 第一実施形態におけるパチンコ機の遊技盤の正面図である。 第一実施形態におけるパチンコ機の裏面図である。 第一実施形態におけるパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第一実施形態におけるメインルーチンについてのフローチャートである。 第一実施形態における始動入賞確認処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における先読み判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における大当り遊技処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における大当り遊技処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における大当り遊技処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における保留表示処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における保留表示処理についてのフローチャートである。 第一実施形態における各種コマンドテーブル及び保留先読みの出現率について説明する表図である。 第一実施形態における保留記憶数に増減変化が生じた場合の制御動作を説明するタイムチャートである。 第一実施形態における保留記憶数に増減変化が生じた場合の制御動作を説明するタイムチャートである。 第一実施形態における保留記憶数に増減変化が生じた場合の制御動作を説明するタイムチャートである。 第一実施形態における保留記憶数に増減変化が生じた場合に表示される画面についての説明図である。 第一実施形態における保留記憶数に増減変化が生じた場合に表示される画面についての説明図である。 第一実施形態における保留記憶数に増減変化が生じた場合に表示される画面についての説明図である。 第二実施形態におけるメインルーチンについてのフローチャートである。 第二実施形態における始動入賞確認処理についてのフローチャートである。 第二実施形態における当否判定処理についてのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第一実施形態]
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、第一実施形態のパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各構成を保持する構造を有している。外枠51の左側上下にはヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52及び後述の内枠が、外枠51に対し開閉可能に構成される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に保持された遊技盤1(図2)が設けられている。
前枠52の上部の左右両側にはスピーカ66が設置されており、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向性を向上させる。また前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLEDが設けられている。
前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体に形成されている。また、下皿63の右側には発射ハンドル64が設けられており、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動し、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受けるよう構成されており、球抜きレバーを操作することで、下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられたドル箱に移すことができる。また、上皿55の中央には、演出ボタン67及びジョグダイヤル68が設けられている。
本パチンコ機50は、いわゆるCR機であり、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属されていると共に、上皿55の右側には球貸ボタン57,精算ボタン58,残高表示器59が設けられている。
なお、図1の39は、前枠52及び前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠39に所定の鍵を挿入して鍵を時計回りに操作すると、内枠が開放され、反時計回りに操作すると、前枠52が開放される。
また、図2に示すように、遊技盤1には、外レール2aと内レール2bとによって囲まれた略円形の遊技領域3が形成されている。遊技領域3には、その中央部にセンターケース5が装着され、センターケース5に向かって左横には、普通図柄作動ゲート17が設置されている。普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過すると、普通図柄の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数に基づく当否判定(普通図柄抽選)が行なわれる。
センターケース5の直下には、遊技球の入球に起因して、特別図柄(特図とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選が行われる第1始動口11及び第2始動口12が、上下に並んで配設されている。第1始動口11は、常時遊技球が入球可能に構成されているが、第2始動口12は、普通図柄抽選での当選により開放される普通電動役物として構成されており、普通図柄抽選での当選時のみ入球可能となっている。
第1,第2始動口11,12に遊技球が入球すると、当該入球に起因して、複数種類の乱数(数値データ)が抽出され、保留記憶として記憶される。
普通電動役物として構成された第2始動口12は、普通図柄抽選での当選時に、所定の回数にわたり、所定時間の開放が行われる。具体的には、通常の遊技状態であれば、1回の当選により約2.6秒の開放が2回行なわれる。
第2始動口12の下方には、大当り抽選で当ると行われる大当り遊技の際に開放される特別電動役物からなる大入賞口14が配設されている。また、遊技領域3における向かって左下の領域には、複数の普通入賞口31〜34が配設されている。
遊技盤1における向かって右下の領域には、7セグメントの特図表示装置9と、4個のLEDからなる特図保留数表示装置18と、2個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、4個のLEDからなる普図保留数表示装置8が設置されている。
図2に示す遊技盤1のセンターケース5には、中央に演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設され、LCDパネルの画面上では、演出図柄の変動表示等を行うことで大当り抽選の結果を報知する大当り演出が行われる。
また、本発明の保留記憶に係る表示も行われる。
また、センターケース5には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージ等が設けられている。
なお、遊技盤1の遊技領域3には多数の遊技釘4が植設されており、盤面最下部にはアウト口が設けられている。
また、図3に示すように、パチンコ機50の裏側は、遊技盤1を脱着可能に取付ける内枠70が外枠51に収納された構成となっている。内枠70は、前枠52と同様、一方の側縁(図3に向かって右側)の上下位置が外枠51に設けられたヒンジ53(図1参照)に結合され、開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク71、タンクレール72、払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤1の入賞口に遊技球が入賞すると、球タンク71に貯留されている所定個数の遊技球(賞球)が払出装置から払い出され、流下通路を通り上皿55に払い出される。また、第一実施形態では、払出装置は、球貸ボタン57の操作に応じて遊技球(貸球)を払い出すよう構成されている。
また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置、電源基板85が設けられている。主制御装置80,演出図柄制御装置82,サブ統合制御装置83は、遊技盤1に設けられ、払出制御装置81,発射制御装置,電源基板85は、内枠70に設けられている。なお、図3では発射制御装置が記載されていないが、発射制御装置は、払出制御装置81の奥側(遊技盤1側)に配されている。
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けられており、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。
(2)電気的構成について
次に、パチンコ機50の電気的構成について説明する。このパチンコ機50は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。また、発射制御装置84、電源基板にはCPU、ROM、RAMは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置84等にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口SW11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口SW12a、普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動SW17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントSW14a、一般入賞口31〜34に入球した遊技球を検出する一般入賞口SW31a等からの検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている特図表示装置9,特図保留数表示装置18,普通図柄表示装置7,普図保留数表示装置8の表示を制御する。
これら、特図表示装置9、特図保留数表示装置18、普通図柄表示装置7、および普図保留数表示装置8は、主制御装置80により制御される。
したがって、後述する本発明の要部である保留表示処理(サブ統合制御装置83が実行)において、演出図柄表示装置6における保留記憶の表示タイミングが遅延した場合でも、特図保留数表示装置18では遅延せず即時、表示される。このため、本実施形態では、特図保留数表示装置18と演出図柄表示装置6における、保留記憶に係る表示タイミングには、ズレが生じる場合があるように構成されている。換言すれば、保留記憶の増減タイミングに対して、表示の遅延処理が実行されると、演出図柄表示装置6では保留記憶の表示タイミングが遅延される場合があるが、特図保留数表示装置18では保留記憶の増減タイミングに対して遅滞なく表示変化が発生するように構成されている。
さらに、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普電役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力されほか、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子板78に出力されてホールコンピュータ87に送られる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出SW21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出SW21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81は、ガラス枠開放SW35,内枠開放SW36,球切れSW23,払出SW21,満杯SW22からの信号が入力され、満杯SW22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合や、球切れSW23により球タンク71に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力された場合には、払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。また、満杯SW22,球切れSW23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してCRユニット56と交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出SW21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。また、CRユニット端子板24は精算表示装置25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン57、精算を要求するための精算ボタン58が設けられている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子板78を介して賞球に関する情報、枠(内枠70,前枠52)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払出す構成であるが、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は、発射モータ30を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置84には、払出制御装置81以外に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチSW28からのタッチ信号、発射停止SW29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止SW29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。
そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。
また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67,ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ボタン67,ジョグダイヤル68を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄や本発明の保留記憶に係る表示等の演出画像を表示させる。
[動作の説明]
次に、第一実施形態のパチンコ機50の動作について説明する。
第一実施形態のパチンコ機50は、常時入賞が可能な第1始動口11と、上述した普通図柄抽選での当選により一定期間にわたり開放され、入賞が可能となる第2始動口12が設けられており、第1,第2始動口11,12への入賞に起因して抽出された乱数(数値データ)による大当り抽選が行われる。また、パチンコ機50では、第1,第2始動口11,12への入賞により抽出された乱数が上限数として最大4個まで保留記憶として記憶され、各保留記憶に対応する保留図柄(保留記憶表示)が表示されると共に、大当り抽選で当たると、所定ラウンド数の大当り遊技が行われる。
そして、大当り遊技の終了後は、一定期間(所定数の大当り抽選が行われるまでの期間)にわたり、大当り抽選で当る確率が上昇する確変モードとなり、また、これと同時に、普通図柄抽選での当選確率が上昇すると共に、普通図柄抽選での当選時の第2始動口12の開放時間が延長され、さらに普通図柄の変動時間が短縮される時短モード(開放延長モード)となる。
また、パチンコ機50では、保留記憶についての大当り抽選の結果を予告する先読み演出が行われる。
パチンコ機50では、先読み演出を行うことが決定されると、保留記憶に対応する保留図柄(保留記憶表示)を当りの期待度に応じて変化させることで、大当り抽選の結果が予告される。
なお、言うまでも無く、先読み演出は、大当り抽選の結果を常に正確に予告するというものではなく、予告が外れる場合もあり、無論、先読み演出が行われていない保留記憶による大当り抽選で当ることもある。
以下では、第一実施形態のパチンコ機50の動作について詳細に説明すると共に、先読み演出及び本発明の要部としての保留表示処理について説明する。
(1)メインルーチンについて
まず、パチンコ機50の主制御装置80におけるメインルーチンについて、図5に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、このメインルーチンは、2ms周期のタイマ割り込み処理として起動される。
S10では、主制御装置80は、正常なタイマ割り込みによりメインルーチンが起動されたか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S10:Yes)、S20に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S10:No)、S15に処理を移行する。
S15では、主制御装置80は、CPUやI/O等の初期設定を行い、S75に処理を移行する。
一方、S10で肯定判定が得られた場合には、主制御装置80は、初期値乱数の更新(S20),大当り決定用乱数の更新(S25),大当り図柄決定用乱数の更新(S30),当り決定用乱数の更新(S35),リーチ判定用乱数の更新(S40),変動パターン決定用乱数の更新(S45)を行う。
そして、主制御装置80は、始動口等といった入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞確認処理と(S50),始動口への入賞に起因して大当り抽選を行う当否判定処理と(S55)、大当り抽選で当った際に行われる大当り遊技を制御する大当り遊技処理と(S60)を行う。また、遊技者の不正行為を検出する不正監視処理と(S65)、ホールコンピュータ87等に各種情報を送信する各出力処理と(S70)を実行する。
また、S75では、主制御装置80は、次のタイマ割込みが発生してメインルーチンが起動されるまで、初期値乱数の更新を繰り返し行う。
尚、本実施形態の主制御装置80は、上述した入賞確認処理(S50)及び当否判定処理(S55)において、各々個別にコマンド送信処理を備えている。
すなわち、入賞確認処理(S50)の1モジュールとしてのコマンド送信処理は、例えば始動口への入賞に係る検出結果(保留記憶の増加)に基づいて作成された表示すべき保留記憶の数を示唆する保留記憶数指示コマンド等を、サブ統合制御装置83に送信する処理である。
本実施形態では、前回の割り込み処理における入賞確認処理の終了後から、当該入賞確認処理までの期間に発生した始動口への入賞に基づいて、保留記憶数指示コマンドを送信するように構成されている。
また、当否判定処理(S55)の1モジュールとしてのコマンド送信処理は、例えば大当り抽選の実行(保留記憶の消化)に基づいて作成された表示すべき保留記憶の数を示唆する保留記憶数指示コマンド等を、サブ統合制御装置83に送信する処理である。
本実施形態では、前回の割り込み処理における当否判定処理の終了後から、当該当否判定処理までの期間に当否判定を実行する条件が成立したことに基づいて、保留記憶数指示コマンドを送信するように構成されている。
このように、本実施形態では、1回の割り込み処理中に、入賞確認処理(S50)と当否判定処理(S55)で其々保留記憶数指示コマンドの送信処理を実行可能な構成となっている。これにより、始動口への入賞と当否判定の実行条件の成立が、極めて近い時期に発生したとしても、各々に対応した保留記憶数指示コマンドの送信を可能としている。
ここで、図17(a)を参照して、上述した保留記憶数指示コマンドについて説明する。
本実施形態の主制御装置80は、始動口(第1始動口11及び第2始動口12)への入賞や、大当り抽選(当否抽選)の実行によって増減変化する保留記憶の表示数をサブ統合制御装置83に指示するための、複数種類の保留記憶数指示コマンドを具備してなる保留記憶数指示コマンドテーブルを備える。当該保留記憶数指示コマンドテーブルは、動作番号をA6Hとして、識別番号が00H乃至04Hとなる5種類のコマンドで構成されている。
各コマンドが示唆する内容(保留個数情報)を詳述すると、A6H00Hは、保留記憶を表示しない旨のコマンド、A6H01Hは、保留記憶を1個表示する旨のコマンド、A6H02Hは、保留記憶を2個表示する旨のコマンド、A6H03Hは、保留記憶を3個表示する旨のコマンド、A6H04Hは、保留記憶を4個表示する旨のコマンド、である。
(2)始動入賞確認処理について
次に、第1,第2始動口11,12への入賞を検出し、該入賞に応じて保留記憶の生成等を行う始動入賞確認処理について、図6に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される入賞確認処理(S50)からコールされるサブルーチンとして構成されている。
S100では、主制御装置80は、第1,第2始動口SW11a,12aの検出信号に基づき、第1,第2始動口11,12への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は(S100:Yes)、S105に処理を移行し、否定判定の場合は(S100:No)、本処理を終了する。
S105では、主制御装置80は、保留記憶の数が上限値(一例として4個)か否かを判定する。そして、否定判定の場合は(S105:No)、S110に処理を移行し、肯定判定の場合は(S105:Yes)、すなわち、保留個数が上限値に到達している場合には当該入賞に起因した数値データの記憶を行わず、本処理を終了する。
S110では、主制御装置80は、大当り抽選に用いられる大当り決定用乱数や、大当り抽選で当った際に停止表示される図柄(当り図柄)を決定するための大当り図柄決定用乱数や、大当り演出において、リーチ状態となった後に外れを示す演出図柄を停止表示させる演出(リーチ外れ)を行うか否かを決定するためのリーチ判定用乱数や、特別図柄の変動時間等を決定するための変動パターン決定用乱数等の数値データを抽出し、これらの乱数を保留記憶として記憶する。そして、消化(当該保留記憶に基づく当否抽選の実行)されていない保留記憶の表示するべき数を示す保留記憶数指示コマンドを、サブ統合制御装置83に送信する、上述したコマンド送信処理を実行し、S115に処理を移行する。このとき保留記憶数指示コマンドが示唆する内容は、現在表示されている保留記憶の個数から増加した個数の表示を促す内容となる。
本実施形態では、S115が上述したコマンド送信処理の機能も担っている。図5の入賞確認処理(S50)内で当該始動入賞確認処理の終了後に別途、コマンド送信処理を設けても良い。
S115では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に対応する大当り決定用乱数等の値について判定する先読み判定処理を実行し、本処理を終了する。該先読み判定処理については、以下に詳述する。
(3)先読み判定処理について
次に、新たに発生した保留記憶に対応する大当り決定用乱数等の値について判定する先読み判定処理について、図7に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、始動入賞確認処理からコールされる。
S150では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数の値が特定値(大当り抽選で当りとなる値)か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S150:Yes)、S155に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S150:No)、S160に処理を移行する。
S155では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数の値が上記特定値であることを示す先読みコマンド1を生成してサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
一方、S160では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係るリーチ判定用乱数の値が特定値(大当り演出でリーチ外れとなる値)か否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S160:Yes)、S165に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S160:No)、S170に処理を移行する。
S165では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係るリーチ判定用乱数の値が上記特定値であることを示す先読みコマンド2を生成してサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
また、S170では、主制御装置80は、新たに発生した保留記憶に係る大当り決定用乱数,リーチ判定用乱数が上記特定値ではないことを示す先読みコマンド3を生成してサブ統合制御装置83に送信し、本処理を終了する。
ここで、図17(b)を参照して、上述した各種先読みコマンドの内容について説明する。
図17(b)に記載の表は、本実施形態の先読みコマンドテーブルを説明する表図である。該表図には、動作番号と識別番号の組み合わせによって、異なる内容のコマンドを生成する先読みコマンドテーブルが示されている。
動作番号は、何れもA7Hである。識別番号に00Hが設定されている場合、当該先読みコマンドは、ハズレのカテゴリを指定する内容となる。つまり、上述した先読みコマンド3に相当する。
次いで、識別番号に01Hが設定されている場合、当該先読みコマンドは、リーチハズレのカテゴリを指定する内容となり、同様に識別番号に02Hが設定されている場合、スーパーリーチの後にハズレとなるカテゴリを指定する内容となっている。つまり、01Hと02Hが、上述した先読みコマンド2に相当する。
さらに、識別番号に03Hが設定されている場合、当該先読みコマンドは、大当りのカテゴリを指定する内容となっている。つまり、03Hが、上述した先読みコマンド1に相当する。
このように、先読みコマンドによってカテゴリが指定されることによって、該コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、カテゴリと保留個数に基づき、保留先読み演出を実行するか否かを所定の割合(出現率)により決定する。詳細は、図17(c)に図示したことで詳細な説明は割愛する。
(4)当否判定処理について
次に、保留記憶として記憶された大当り決定用乱数により大当り抽選を行う当否判定処理について、図8〜11のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、メインルーチンから実行される処理である。
まず、図8に関して、S200では、主制御装置80は、特別電動役物の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S200:Yes)、本処理を終了し、否定判定の場合には(S200:No)、S205に処理を移行する。
S205では、主制御装置80は、特図(特別図柄)の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S205:Yes)、図10のS280に処理を移行し、否定判定の場合には(S205:No)、S210に処理を移行する。
S210では、主制御装置80は、特図の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S210:Yes)、図11のS290に処理を移行し、否定判定の場合には(S210:No)、図9のS215に処理を移行する。
続いて図9に関して、S215では、主制御装置80は、保留記憶の有無について判定し、肯定判定の場合には(S215:Yes)、S220に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S215:No)、本処理を終了する。
S220では、主制御装置80は、保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い保留記憶を選択し、後述するS230、S235、S245、S250、S255、S260、及びS265等にて参照するために、該保留記憶に記憶された情報(乱数値等の数値データ)を大当り判定用の所定のバッファに移動処理して、S225に処理を移行する。
S225では、主制御装置80は、確変モードであることを示す確変フラグが1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S225:Yes)、S230に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S225:No)、S235に処理を移行する。
S230では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、確変モードに対応する当否判定用テーブル(確変テーブル)に基づき、大当り抽選を実行し、該抽選に当るか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、S240に処理を移行する。
一方、S235では、主制御装置80は、選択された保留記憶に係る大当り判定用乱数と、通常遊技状態に対応する当否判定用テーブル(通常テーブル)に基づき、大当り抽選を実行し、該抽選に当るか否かを判定し、該保留記憶を消化する。そして、S240に処理を移行する。
S240では、主制御装置80は、S230又はS235の判定結果を参照して、大当り抽選で当ったか否かを判定し、肯定判定の場合には(S240:Yes)、S245に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S240:No)、S260に処理を移行する。
S245では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき大当り図柄を決定することで、当該大当り図柄に対応して予め定められた大当り遊技のラウンド数等を決定する。そして、S250に処理を移行する。
S250では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき、大当り演出における特別図柄の変動時間等を決定し、S255に処理を移行する。
S255では、主制御装置80は、大当り遊技のラウンド数、大入賞口の開放パターン、大当り遊技に係る演出時間、インターバル時間、及び大当り遊技の演出態様等を設定すると共に、大当り遊技後に確変モード或いは時短モードになるように、確変フラグや時短フラグの設定状況を大当り遊技が終了するまで一旦モードバッファに退避するよう設定し、S270に処理を移行する。
一方、S240で否定判定が得られた場合に移行する(すなわち、大当り抽選で外れた際に移行する)S260では、主制御装置80は、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき、大当り演出における特別図柄の変動時間等を決定し、S265に処理を移行する。
S265では、主制御装置80は、確変モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタや、時短モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタの更新等を行い、S270に処理を移行する。
S270では、主制御装置80は、上述したS220においてデクリメントした保留記憶の数を示す保留記憶数指示コマンド等をサブ統合制御装置83に送信し、S275に処理を移行する。当該S270は、上述したコマンド送信処理に相当する。
このとき保留記憶数指示コマンドが示唆する内容は、現在表示されている保留記憶の個数から減少(消化)した個数の表示を促す内容となる。
S275では、主制御装置80は、特図の変動表示を開始すると共に、サブ統合制御装置83に対し、特別図柄に対応して変動表示する演出図柄の変動時間等を示す変動開始コマンドを送信することで大当り演出を開始させ、本処理を終了する。
続いて図10に関して、特図の変動表示中に移行するS280では、主制御装置80は、特図の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S280:Yes)、S285に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S280:No)、本処理を終了する。
S285では、主制御装置80は、特図の変動表示を終了し、特図の確定図柄を表示させると共に、サブ統合制御装置83に対し演出図柄の確定表示を行わせる図柄確定コマンドを送信し、本処理を終了する。
続いて図11に関して、特図の確定表示中に移行するS290では、主制御装置80は、特図の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S290:Yes)、S295に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S290:No)、本処理を終了する。
S295では、主制御装置80は、特図の確定表示を終了し、S300に処理を移行する。
S300では、主制御装置80は、確定表示されていた特図が大当り時のものであるかを判定し、肯定判定の場合には(S300:Yes)、S305に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S300:No)、S340に処理を移行する。
S305では、主制御装置80は、確変モードであることを示す確変フラグを参照すると共に、確変フラグが1である場合には確変フラグをクリアし(S310)、その後、S315に処理を移行する。
S315では、主制御装置80は、時短モードであることを示す時短フラグを参照すると共に、時短フラグが1である場合には時短フラグをクリアし(S320)、その後、S325に処理を移行する。
そして、主制御装置80は、条件装置作動開始処理(S325),役物連続作動装置作動開始処理(S330),大当り開始演出処理(S335)を順次実行することで、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンドをサブ統合制御装置83に送信する等して大当り遊技を開始し、本処理を終了する。
一方、S300にて否定判定が得られた場合に移行するS340では、主制御装置80は、確変フラグを参照し、該フラグが1である場合には(S340:Yes)、確変モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数(確変回数)を参照する(S345)。そして、確変回数が0である場合には(S345:Yes)、確変フラグをクリアし(S350)、S355に処理を移行する。
S355では、主制御装置80は、時短フラグを参照し、該フラグが1である場合には(S355:Yes)、時短モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数(時短回数)を参照する(S360)。そして、時短回数が0である場合には(S360:Yes)、時短フラグをクリアし(S365)、S370に処理を移行する。
S370では、主制御装置80は、状態指定コマンド送信処理を実行し、本処理を終了する。
(5)大当り遊技処理について
次に、大当り遊技の進行を制御する大当り遊技処理について、図12〜14のフローチャートを用いて説明する。本処理は、メインルーチンから実行される処理である。
S400では、主制御装置80は、役物連続作動装置の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S400:Yes)、S405に処理を移行し、否定判定の場合には(S400:No)、本処理を終了する。
S405では、主制御装置80は、大入賞口14の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S405:Yes)、図13のS430に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S405:No)、S410に処理を移行する。
S410では、主制御装置80は、大当り遊技における各ラウンドのインターバル中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S410:Yes)、図13のS450に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S410:No)、S415に処理を移行する。
S415では、主制御装置80は、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S415:Yes)、図14のS470に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S415:No)、S420に処理を移行する。
S420では、主制御装置80は、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S420:Yes)、S425に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S420:No)、本処理を終了する。
S425では、主制御装置80は、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行し、本処理を終了する。
続いて図13に関して、大入賞口14の開放中に移行するS430では、主制御装置80は、大入賞口14に入賞した遊技球の数が予め定められた上限入賞個数としての10個となったか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S430:Yes)、S440に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S430:No)、S435に処理を移行する。
S435では、主制御装置80は、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S435:Yes)、S440に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S435:No)、本処理を終了する。
S440では、主制御装置80は、大入賞口14を閉鎖させる大入賞口閉鎖処理を実行し、S445に処理を移行する。
S445では、主制御装置80は、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、本処理を終了する。
一方、各ラウンドのインターバル中に移行するS450では、主制御装置80は、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S450:Yes)、S455に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S450:No)、本処理を終了する。
S455では、主制御装置80は、大当り遊技の最終ラウンドか否かを判定し、肯定判定の場合には(S455:Yes)、S460に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S455:No)、S465に処理を移行する。
S460では、主制御装置80は、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行し、本処理を終了する。
一方、S465では、主制御装置80は、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行し、本処理を終了する。
続いて図14に関して、大当り遊技の終了演出中に移行するS470では、主制御装置80は、該終了演出の時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S470:Yes)、S475に処理を移行すると共に、否定判定の場合には(S470:No)、本処理を終了する。
続くS475,S480では、主制御装置80は、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S485に処理を移行する。
S485では、主制御装置80は、大当り遊技後の遊技状態に係る情報を記憶したモードバッファの設定内容を確認して大当り遊技後に確変モードに移行するか否かを判定し、肯定判定の場合には(S485:Yes)、確変モード中に実行可能な大当り抽選の回数(確変回数)を設定すると共に(S490)、確変フラグをセットし(S495)、S500に処理を移行する。
S500では、主制御装置80は、上記S485と同様に、大当り遊技後に時短モードに移行するか否かを判定し、肯定判定の場合には(S500:Yes)、時短モード中に実行可能な大当り抽選の回数(時短回数)を設定すると共に(S505)、時短フラグをセットし(S510)、S515に処理を移行する。
S515,S520では、主制御装置80は、サブ統合制御装置83に対し、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、状態指定コマンド送信処理とを実行し、本処理を終了する。
(6)保留表示処理について
次に、保留記憶に対応する保留図柄(保留記憶表示)を演出図柄表示装置6に表示する保留表示処理について、図15および図16に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83にて定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
S600で、サブ統合制御装置83は、遅延タイマカウンタのカウンタ値を1減算する処理を実行し、S605の処理に移行する。遅延タイマカウンタは、本実施形態の保留記憶数の表示を遅延する遅延時間(例えば1000ms)の計時を行うための手段である。また、遅延タイマカウンタのカウンタ値が既に0になっている場合すなわち前回の遅延時間(遅延期間)が終了して、新たな遅延時間(遅延期間)の設定が行われていない場合には当該処理をスキップしてS605の処理に即時移行する。
S605で、サブ統合制御装置83は、上記S600でカウンタ値の減算処理を行った遅延タイマカウンタのカウンタ値が、0であるか否か、すなわち遅延時間が終了したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S605:Yes)、S620に処理を移行して遅延フラグを0にセットすると共に、否定判定が得られた場合すなわち遅延時間中である場合には(S605:No)、S610に処理を移行する。S620の処理後もS610に処理を移行する。
S610で、サブ統合制御装置83は、上述した入賞確認処理(S50)或いは当否判定処理(S55)のコマンド送信処理による保留記憶数指示コマンドを受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S610:Yes)、S615に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S610:No)、S625に処理を移行する。
S615で、サブ統合制御装置83は、所定の記憶領域内において、主制御装置80から前回受信した保留記憶数指示コマンドの示唆する保留個数情報をシフトし、これと共に、新たに今回受信した保留個数情報を、併せて記憶する処理を実行する。S615の実行後には、図16のS645に処理を移行する。
図16を参照して、S645で、サブ統合制御装置83は、今回受信した保留記憶数指示コマンドが、前回受信したコマンドに基づく保留記憶の表示数から増加することを示唆する内容であるか否か、すなわち、保留記憶数指示コマンドの識別番号について、前回よりも今回が大きいか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S645:Yes)、S650に処理を移行し、否定判定が得られた場合すなわち減少(変動開始に因る保留記憶の消化)である場合には(S645:No)、S695に処理を移行する。
S650で、サブ統合制御装置83は、今回受信した保留記憶数指示コマンドが入賞に基づいて増加を示唆するコマンドであって、且つ、所定の先読み情報を受信しているか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S650:Yes)、S655に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S650:No)、S690に処理を移行する。
S655で、サブ統合制御装置83は、今回受信した先読みコマンドに基づいて、先読み演出(保留先読み演出)を実行するか否かの先読み抽選処理を実行する。すなわち、図17(b)および(c)に示すように、先読みコマンドが示唆するカテゴリと保留個数に基づいて、図示した出現率に従い、保留先読み演出を実行するか否かの抽選処理を行う。次いで、S660に処理を移行する。
S660で、サブ統合制御装置83は、S655における先読み抽選処理の結果として、先読み演出を実行することになったか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S660:Yes)、S665に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S660:No)、S690に処理を移行する。
S665で、サブ統合制御装置83は、実行することになった先読み演出にかかる設定情報を記憶する処理を行い、該記憶した設定情報に基づいて、S670で演出図柄表示装置6を表示制御して、先読み表示処理を実行する。具体的には、保留記憶数の増加表示を行い且つ、新たに増加した保留記憶に対応する保留図柄を特別態様(例えば本実施形態では炎様の表示態様。図21乃至図23を参照)にて表示する処理を実行し、S675に処理を移行する。
S675で、サブ統合制御装置83は、遅延フラグに1を設定し、次いで、S680で遅延タイマカウンタを設定、すなわち遅延時間に相当するカウンタ値を設定し、S685に処理を移行する。
すなわち、受信した保留記憶数指示コマンドが入賞に基づく増加を示唆するものであり、且つ保留先読み演出を実行する場合、本実施形態では遅延フラグに1を設定する。
上述したS650及びS660にて否定判定であった場合に移行するS690で、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6を表示制御して、保留記憶数の増加表示を行う。該処理では、保留先読み演出を実行しない、単なる保留記憶の増加表示を行う。次いで、S685に処理を移行する。
S685で、サブ統合制御装置83は、今回受信した保留記憶の表示数が増加する保留記憶数指示コマンドに併せて、減少する保留記憶数指示コマンドも受信したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S685:Yes)、S695に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S685:No)、本処理を終了する。
S645における否定判定、またはS685における肯定判定の結果として移行するS695で、サブ統合制御装置83は、遅延フラグが0か否かを判定し、否定判定が得られた場合には(S695:No)、すなわち、保留記憶数指示コマンドを受信し、該コマンドが減少を示唆するものであって、さらに遅延フラグに1が設定されている場合、図示しないが、該保留記憶数指示コマンドの内容を保留表示記憶として記憶して、本処理を終了する。
また、肯定判定が得られた場合には(S695:Yes)、すなわち、上述したパチンコ機50の主制御装置80におけるメインルーチン(図5参照)において、1回の割り込み中に始動口への入賞の発生と、特別図柄の変動開始条件の成立が、共に起きた場合であって、さらに、前記入賞に基づいて保留先読み演出は実行しない場合(保留先読み演出を実行するならば遅延フラグに1が設定されるため)、または、保留記憶数指示コマンドを受信し、該コマンドが減少を示唆するものであって、さらに遅延フラグに1が設定されていない場合、S698に処理を移行する。
S698で、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6を表示制御して、保留記憶数の減少表示処理を行う。S690で増加表示を行った場合には、当該減少表示によって、結果的に増減無しの表示結果となる。S698の処理後は本処理を終了する。
S610における否定判定の結果として移行するS625で、サブ統合制御装置83は、遅延フラグが0か否かを判定し、否定判定が得られた場合には(S625:No)、本処理を終了する。
また、肯定判定が得られた場合には(S625:Yes)、すなわち、遅延タイマカウンタが0になったことで、遅延フラグに0が設定された場合、S630に処理を移行する。
S630で、サブ統合制御装置83は、保留表示記憶に記憶があるか否か、すなわち前回の遅延フラグに1が設定されている期間においてS695で否定判定となった場合に、保留記憶数指示コマンドの内容を保留表示記憶として記憶しているか否かを判定し、否定判定が得られた場合には(S630:No)、本処理を終了する。
また、肯定判定が得られた場合には(S630:Yes)、S635で、サブ統合制御装置83は、保留表示記憶に記憶設定されたコマンドの保留個数指示コマンドのコマンド情報を読み出し、S640に処理を移行する。
次いで、S640で、サブ統合制御装置83は、前記読みだした情報に基づいて、演出図柄表示装置6を表示制御して、保留記憶数の減少表示処理を行う。S640の処理後には、本処理を終了する。
(7)制御動作について
以上説明したように制御処理される本実施形態のパチンコ機50の動作について、更に図18乃至図20を参照して説明する。
図18乃至図20は、本実施形態のパチンコ機50において、保留記憶数に増減変化が生じた場合の制御動作を説明するタイムチャートである。
図18乃至図20には、上から主制御装置80の保留記憶数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信するコマンド送信処理の実行態様、サブ統合制御装置83が演出図柄表示装置6を表示制御するための表示制御コマンドを送信する処理の実行態様、遅延フラグの設定態様、保留先読み演出の実行態様、及び演出図柄表示装置6にて表示されるべき保留記憶表示数の変化態様、を示す。表示すべき保留記憶表示数については、あくまでも表示されるべき数という程度の趣旨であって、実際にこのタイミングで、表示装置に表示されることを示唆するものではない。
先ず、図18を参照すると、当初、演出図柄表示装置6には保留記憶が表示されていない状態であり、且つ遅延フラグが0すなわち遅延時間中ではない状態が示されている。なお、図示しないが、このとき特別図柄の変動表示は、実行されていない状態である。すなわち、保留記憶が無く、且つ変動表示の開始条件が成立している状態である。
この状態から、主制御装置80が実行する2ms毎の割り込み処理中に、始動口への入賞に基づいて保留記憶が増加(0から1へ増加)することに起因したコマンド送信処理が1回実行されると、サブ統合制御装置83は、当該保留記憶数指示コマンドの受信に基づいて、保留先読み演出を実行するか否かの判定によって保留先読み演出を実行するときは、遅延フラグに1を設定し且つ遅延時間として、遅延タイマカウンタを設定することで、t1(例えば、1000ms)の計時を開始する。
なお、本実施形態では、保留先読み演出が実行される場合に、遅延フラグを1に設定するように構成されているので、上記遅延フラグに1が設定されるのと時期を同じくして保留先読み演出が実行開始され、先読み(保留先読み)演出時間t2に係る図示しないタイマカウンタが設定されて計時を開始する。先読み演出時間中には、保留記憶の個数を示唆する保留図柄が、図21に示す保留先読み図柄100の特別態様にて表示される。
本実施形態では、先読み演出時間t2(図示しないが例えば、800ms)は、遅延時間t1より短く設定されている。これにより、遅延時間t1が終了する以前に、先読み演出時間t2が終了する。
加えてサブ統合制御装置83は、当該保留記憶数指示コマンドの受信に基づいて演出図柄表示装置6に表示制御コマンドの送信処理を遅滞無く実行する。
次いで、上記始動入賞が発生した当該割り込み中に、該始動入賞に起因した特別図柄の変動表示を開始することに因る保留記憶の消化(減少)に基づいて、主制御装置80がコマンド送信処理を実行する。本実施形態のサブ統合制御装置83は、当該コマンドを受信しても、即時、演出図柄表示装置6を表示制御するためのコマンド送信処理を実行せず、すなわち、上述した遅延時間t1が終了する(遅延フラグが0に設定される)のを待ってから、当該送信処理を実行することにより、演出図柄表示装置6における保留記憶数の減少表示を遅延するように構成されている。
同じく図18の右側部分には、他の状態が示されている。
上述した場合とは、主制御装置80が実行する2ms毎の割り込み処理中に、始動口への入賞に基づいて保留記憶が増加(0個から1個へ増加)することに起因したコマンド送信処理が1回実行されて、サブ統合制御装置83は、当該保留記憶数指示コマンドの受信に基づいて、保留先読み演出を実行するか否かの判定によって保留先読み演出を実行しないと決定した点において相違する。
本実施形態では、このような場合、遅延フラグに1が設定されることが無い。したがって、当該入賞に基づいて変動開始するために保留記憶数を消化(減少)する保留記憶数指示コマンドが、同割り込み内でサブ統合制御装置83に送信されたとき、遅延フラグに1が設定されていないことで、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6における保留記憶数の減少表示を遅延することがないように構成されている。つまり、即時、減少表示が実行される。
このように、本実施形態のサブ統合制御装置83は、保留記憶数が0個から1個へ増加する保留記憶数指示コマンドを受信したとしても、保留先読み演出を実行しない場合には、保留記憶数の減少表示の実行を遅延することがないように構成されている。
次に、図19を参照して説明する。図19は、図18と異なり既に演出図柄表示装置6には幾つか(例えば、2個)の保留記憶が表示されている状態を前提としている。
また、遊技者をして先後関係が不明な程の略同時に、入賞が発生し続いて消化が行われた状態を説明する。
先ず、当初、上述したように演出図柄表示装置6には2個の保留記憶が表示されている状態であり、且つ遅延フラグが0すなわち遅延時間中ではない状態が示されている。なお、図示しないが、2個の内の最古の保留記憶に基づく変動表示の開始条件が成立していない状態である。
この状態から、主制御装置80が実行する2ms毎の割り込み処理中に、始動口への入賞に基づいて保留記憶が増加(0から1へ増加)することに起因したコマンド送信処理が1回実行されると、サブ統合制御装置83は、当該保留記憶数指示コマンドの受信に基づいて、保留先読み演出を実行するか否かの判定によって保留先読み演出を実行するときは、遅延フラグに1を設定し且つ遅延時間として、遅延タイマカウンタを設定することで、t1(例えば、1000ms)の計時を開始する。
なお、本実施形態では、保留先読み演出が実行される場合に、遅延フラグを1に設定するように構成されているので、上記遅延フラグに1が設定されるのと時期を同じくして保留先読み演出が実行開始され、先読み(保留先読み)演出時間t2に係る図示しないタイマカウンタが設定されて計時を開始する。先読み演出時間中には、保留記憶の個数を示唆する保留図柄が、図22に示す保留先読み図柄107の特別態様にて表示される。
本実施形態では、先読み演出時間t2(図示しないが例えば、800ms)は、遅延時間t1より短く設定されている。これにより、遅延時間t1が終了する以前に、先読み演出時間t2が終了する。
加えてサブ統合制御装置83は、当該保留記憶数指示コマンドの受信に基づいて演出図柄表示装置6に表示制御コマンドの送信処理を遅滞無く実行する。
次いで、上記始動入賞が発生した割り込みから、いくつかの割り込みが経過した後(但し、遅延時間t1中)で、現状記憶されている3個の保留記憶の内の最古の保留記憶に係る特別図柄の変動表示を開始することに基づく保留記憶の消化(減少)に因って、主制御装置80がコマンド送信処理を実行する。本実施形態のサブ統合制御装置83は、当該コマンドを受信しても、即時、演出図柄表示装置6を表示制御するためのコマンド送信処理を実行せず、すなわち、上述した遅延時間t1が終了する(遅延フラグが0に設定される)のを待ってから、当該送信処理を実行することにより、演出図柄表示装置6における保留記憶数の減少表示を遅延するように構成されている。
同じく図19の右側部分には、他の状態が示されている。
上述した場合とは、主制御装置80が実行する2ms毎の割り込み処理中に、始動口への入賞に基づいて保留記憶が増加(2個から3個へ増加)することに起因したコマンド送信処理が1回実行されて、サブ統合制御装置83は、当該保留記憶数指示コマンドの受信に基づいて、保留先読み演出を実行するか否かの判定によって保留先読み演出を実行しないと決定した点において相違する。
本実施形態では、このような場合、遅延フラグに1が設定されることが無い。したがって、記憶された最古の保留記憶に基づいて変動開始するために保留記憶数を消化(減少)する保留記憶数指示コマンドが、サブ統合制御装置83に送信されたとき、遅延フラグに1が設定されていないことで、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6における保留記憶数の減少表示を遅延することがないように構成されている。つまり、即時、減少表示が実行される。
このように、本実施形態のサブ統合制御装置83は、保留記憶数が例えば2個から3個へ増加する保留記憶数指示コマンドを受信したとしても、保留先読み演出を実行しない場合には、保留記憶数の減少表示の実行を遅延することがないように構成されている。
次に、図20を参照して説明する。図20は、図19と同様に既に演出図柄表示装置6には幾つか(例えば、2個)の保留記憶が表示されている状態を前提としている。
また、遊技者をして先後関係が不明な程の略同時に、消化が行われ続いて入賞が発生した状態を説明する。
先ず、当初、上述したように演出図柄表示装置6には2個の保留記憶が表示されている状態であり、且つ遅延フラグが0すなわち遅延時間中ではない状態が示されている。なお、図示しないが、2個の内の最古の保留記憶に基づく変動表示の開始条件が成立している状態である。
したがって、この状態から、主制御装置80が実行する2ms毎の割り込み処理中に、現状記憶されている3個の保留記憶の内の最古の保留記憶に係る特別図柄の変動表示を開始することに基づく保留記憶の消化(減少)に因って、主制御装置80がコマンド送信処理を実行する。本実施形態のサブ統合制御装置83は、受信した保留記憶数指示コマンドが保留記憶の増加を示唆するものではなく減少を示唆するものであるとき、且つ遅延フラグに1が設定されていなければ、即時、保留記憶の減少表示(2個から1個に減少)を実行する。このとき、遅延フラグに1(遅延時間t1)が設定されることはなく、無論、保留先読み演出も実行されることはない。
次いで、その後に始動入賞が発生して、主制御装置80から保留個数の増加(1個から2個への増加)を示唆する保留記憶数指示コマンドを受信すると、サブ統合制御装置83は、上述した図18及び図19と同様に、保留先読み演出の実行可否に係る判定を行い、実行するのであれば、遅延フラグに1を設定して遅延時間カウンタを設定し、さらに保留先読み演出時間カウンタを設定する。
そして、即時、保留記憶の増加表示(1個から2個に増加)を実行する。
このように、本実施形態では、保留記憶が無い状態で、且つ入賞が発生(保留記憶数が0個から1個へ増加)して、該入賞に基づいて変動が開始されることで保留記憶が消化されるような状態であっても、当該入賞に基づいて保留先読み演出を実行する場合には、保留記憶の減少表示を遅延させる。したがって、従来は実行困難であった保留先読み演出を、このような条件においても実行可能となる。
さらに、本実施形態では、保留記憶が存在する状態で、略同時に複数のコマンド送信処理が実行されたとしても、先発の保留記憶数指示コマンドが保留記憶の増加を示唆し、且つこれにより保留先読み演出を実行する場合には、後発の保留記憶数指示コマンドに対応した保留記憶表示数の減少変化は、直前のコマンド送信処理に基づいて設定された遅延時間t1終了後に発生する。このため、遊技者は視覚的に先発の保留記憶数指示コマンドの内容を認識でき、ひいては複数の保留記憶数指示コマンドの先後関係を容易に把握可能となる。
尚、上述した図18乃至図20における、主制御装置80のコマンド送信処理において、図示した「入賞」は、図5の入賞確認処理(S50)におけるコマンド送信処理、つまり保留個数の増加の起因となる処理であることを示唆している。また、図示した「消化」は、図5の当否判定処理(S55)におけるコマンド送信処理、つまり保留個数の減少の起因となる処理であることを示唆している。
(8)表示動作について
次に、本実施形態における保留記憶数に増減変化が生じた場合の、演出図柄表示装置6における表示動作について、図21乃至図23を参照して説明する。
先ず図21では、特別図柄の変動表示が実行されておらず、保留記憶が無い状態で、第1始動口11或いは第2始動口12への入賞が発生し、続いて、該入賞に基づく遅延時間t1中に、該入賞に基づく変動表示の開始(当否抽選による消化)が発生した状態を前提として説明する。但し、当該入賞に基づいて、保留先読み演出が実行される場合である。したがって、上述した図18の左側の状態に相当する。
図21(a)には、保留記憶が無いため保留記憶表示(保留図柄)が表示されていない。そして、演出図柄表示装置6が疑似図柄(344)を確定表示している状態、すなわち始動入賞が発生すれば、当該入賞に基づく変動表示の開始条件が成立している状態が図示されている。
また、演出図柄表示装置の右下部には、第4図柄115及び第4図柄116が並列に表示されている。第4図柄115及び第4図柄116は、本実施形態の主制御装置80が制御する特図表示装置9に対応(同期)して変動表示する図柄である。特図表示装置9にて表示される所謂本特図が停止表示されている場合、図21(a)に示すように、第4図柄115は星形状の表示態様で、同じく第4図柄116は丸形状の表示態様で、停止表示される。さらに、上述した本特図が変動表示されると、これに同期して図21(b)に示すような縦スクロール(下向きの矢印にて図示)にて変動表示される。無論、他の変動表示態様で変動が行われるように構成しても良い。
図21(a)の状態において、始動入賞が発生し、主制御装置80からの保留記憶数指示コマンドの受信に基づいて、サブ統合制御装置83は、保留先読み演出を実行するか否かの判定を行い、結果として保留先読み演出を実行すると決定した場合、図21(b)に示す状態となる。
すなわち、演出図柄表示装置6では、本特図に対応して第4図柄115及び第4図柄116が変動表示を開始する。また、保留先読み図柄100が、図示「炎」様の特別態様にて表示されることで、保留先読み演出が行われていることを示唆している。なお、この時点で疑似図柄は変動を開始しない。本実施形態の疑似図柄は、演出図柄表示装置6で表示される保留記憶数の表示変化に対応して変動表示を開始する、すなわち保留記憶数の減少(消化)表示が実行されたことに起因して変動表示を開始するように構成されている。したがって、上述した第4図柄115及び第4図柄116との変動表示開始タイミングにはタイムラグが生じるようになっている。当該状態は、図18における先読み演出時間t2が終了する以前の状態である。
先読み演出時間t2が終了すると、図21(c)に示すように、保留先読み図柄100が、通常態様の保留図柄101に変更されて表示される。
続いて、遅延時間t1が終了するのを待って、図21(d)に示すように、保留図柄101の消去(消化、減少)表示が実行される。保留記憶数の変化(減少、消化)に対応して、すなわち保留図柄101が消化されると、疑似図柄の変動表示が開始される。
なお、発生した始動入賞に基づいて保留先読み演出を実行しないと判定された場合(図18の右側に示した状態)には、図21(a)から直接に、図21(d)の状態に移行する。すなわち、入賞による保留記憶の0個から1個への増加と、該入賞に基づく変動表示開始による保留記憶の1個から0個への減少が、遅延時間t1を設定されることなく略同時に実行された状態となる。
また、本実施形態では先読み演出時間t2を、遅延時間t1よりも短く設定し、且つ両者を同時に起算する構成としているが、遅延時間t1と先読み演出時間t2を同じ長さに設定しても良い。
そのような場合の表示態様としては、図21(a)、図21(b)、に続いて図21(d)の順で表示されることになる。
次に、図22を参照して説明する。図22では、保留記憶が有る(2個)状態で、第1始動口11或いは第2始動口12への入賞が発生し、略同時にこれに続いて、該入賞に基づく遅延時間t1中に、最古の保留記憶に基づく変動表示の開始(当否抽選による消化)が発生した状態を前提として説明する。但し、当該入賞に基づいて、保留先読み演出が実行される場合である。したがって、上述した図19の左側の状態に相当する。
図22(a)には、保留記憶表示(保留図柄)として保留図柄105及び保留図柄106の2個の保留記憶数表示が為されている。そして、演出図柄表示装置6が疑似図柄(344)を確定表示している状態、すなわち最古の保留記憶に基づく変動表示の開始条件が成立している状態が図示されている。また、図21と同様に、演出図柄表示装置の右下部には、第4図柄115及び第4図柄116が並列に表示されている。
図22(a)の状態において、始動入賞が発生し、主制御装置80からの保留記憶数指示コマンドの受信に基づいて、サブ統合制御装置83は、保留先読み演出を実行するか否かの判定を行い、結果として保留先読み演出を実行すると決定した場合、図22(b)に示す状態となる。
すなわち、演出図柄表示装置6では、本特図に対応して第4図柄115及び第4図柄116が変動表示を開始する。保留図柄の消化表示に対応して変動を開始する疑似図柄は、当該時点では未だ変動表示を実行しない。保留先読み図柄107は、図示「炎」様の特別態様にて表示されることで、保留先読み演出が行われていることを示唆する。保留先読み図柄107は、上述した保留図柄105及び保留図柄106に加えて表示される。当該変動の起因となって且つ本来は消去されるべき保留図柄105は、本実施形態の遅延処理の作用により、消去表示の実行が遅延されている。当該状態は、図19における先読み演出時間t2が終了する以前の状態である。
先読み演出時間t2が終了すると、図22(c)に示すように、保留先読み図柄107が、通常態様の保留図柄108に変更されて表示される。
続いて、遅延時間t1が終了するのを待って、図22(d)に示すように、保留図柄105の消去(消化、減少)表示が実行される。保留記憶数の変化(減少、消化)に対応して、すなわち保留図柄105が消化されると、疑似図柄の変動表示が開始される。
発生した始動入賞に基づいて保留先読み演出を実行しないと判定された場合(図19の右側に示した状態)には、図22(a)から直接に、保留図柄106と保留図柄108を表示して、疑似図柄が変動表示する表示態様となる。
また、上述した図21の場合と同様に、本実施形態では先読み演出時間t2を、遅延時間t1よりも短く設定し、且つ両者を同時に起算する構成としているが、遅延時間t1と先読み演出時間t2を同じ長さに設定しても良い。
そのような場合の表示態様としては、図22(a)、図22(b)、に続いて図22(d)の順で表示されることになる。
次に、図23を参照して説明する。図23は上述した図22と前提とする状態が同一であるが、先ず最古の保留記憶に基づく変動表示の開始(当否抽選による消化)が発生し、略同時にこれに続いて、第1始動口11或いは第2始動口12への入賞が発生した状態である。この場合も、当該入賞に基づいて、保留先読み演出が実行される。したがって、上述した図20の状態に相当する。
図23(a)には、保留記憶表示(保留図柄)として保留図柄110及び保留図柄111の2個の保留記憶数表示が為されている。そして、演出図柄表示装置6が疑似図柄(344)を確定表示している状態、すなわち最古の保留記憶に基づく変動表示の開始条件が成立している状態が図示されている。
図23(a)の状態において、保留図柄110で示唆される最古の保留記憶に基づいて変動表示が開始されると、保留図柄110が消去表示される。これと略同時に、始動入賞が発生し、且つ保留先読み演出を実行すると決定された場合、図23(b)に示す状態となる。すなわち、保留記憶数の減少表示に対応して疑似図柄が変動表示を開始し、同じく本特図に対応して第4図柄115及び第4図柄116が変動表示を開始する。
さらにいえば、保留図柄110に起因した疑似図柄の変動表示が開始され、該保留図柄110が消去され、保留図柄111と保留先読み図柄112が表示される。
このように本実施形態では、略同時に発生した2つの保留個数指示コマンドの起因の内、先行するものが変動開始による保留記憶の消化である場合には、遅延処理を行わない。すなわち、遅延フラグを1に設定せず、遅延タイマカウンタの設定も行わないように構成されている。但し、遅延処理を行うように構成したとしても良い。
図23(b)に続いて、図23(c)では疑似図柄の左図柄が「1」で停止表示され、且つ図23(b)と同様の状態で保留図柄111と保留先読み図柄112が表示される。
当該状態は、上述した図20の先読み演出時間t2が未だ終了していない状態に相当する。
上述した先読み演出時間t2が終了すると、図23(d)に示すように、特別態様の保留先読み図柄112から、通常態様の保留図柄113に変更されて表示される。
[第二実施形態]
次に、第二実施形態のパチンコ機50について説明する。第二実施形態のパチンコ機50も、第一実施形態のパチンコ機50と同様に構成されているが、保留記憶数指示コマンドを送信するコマンド送信処理について異なっている。第二実施形態のパチンコ機50の構成及び動作について、図24乃至図26のフローチャートを参照しつつ、第一実施形態との相違点を中心に説明し、同様の構成については説明を割愛する。
図24は、第二実施形態の主制御装置80が実行するメインルーチンについてのフローチャートである。
第一実施形態では、入賞確認処理(S50)及び当否判定処理(S55)において、各々個別にコマンド送信処理を備えていたが、本実施形態の入賞確認処理(S1050)及び当否判定処理(S1055)は、コマンド送信処理を備えず、図示しないが各出力処理(S1070)にてコマンド送信処理を備えるよう構成されている。
各出力処理(S1070)に備えられたコマンド送信処理では、後述する保留増加フラグ及び保留減少フラグに1が設定されているか否かを判定する保留増減フラグ判定処理と、該保留増減フラグ判定処理の判定結果に基づいて、保留記憶数指示コマンドを生成するコマンド生成処理と、を備え、該コマンド生成処理が生成したコマンドを送信する。また、生成したコマンドを送信したことに基づいて、保留増加フラグ及び保留減少フラグに0を設定する処理を実行する。
コマンド生成処理では、前回送信した保留記憶数指示コマンドの内容に基づいて、保留増加フラグに1がセットされていれば1個増加した個数に対応する内容とし、保留減少フラグに1がセットされていれば1個減少した個数に対応する内容とし、保留増加フラグ及び保留減少フラグに共に1がセットされていれば前回と同じ個数に対応する内容として、コマンドを生成する。
サブ統合制御装置83は、保留表示処理において、受信した保留記憶数指示コマンドの内容に基づいて演出図柄表示装置6を表示制御するための表示制御コマンドを生成して送信する。
本実施形態の保留表示処理では、前回送信した表示制御コマンドが示唆する保留個数と、受信した保留記憶数指示コマンドの内容とを比較する比較処理を備える。そして、該比較結果が同数である場合、すなわち受信した保留記憶数指示コマンドが保留増加フラグ及び保留減少フラグに共に1がセットされていたときのコマンドである場合は、1回の割り込み中に、始動入賞に続いて変動表示の開始(当否判定)が共に発生したと判断し、先ずは前回の個数に対して増加した個数の保留記憶数表示を実行すると共に遅延時間t1の計時を開始する。遅延時間t1の終了により減少した個数の保留記憶数表示を実行する。
図25は、第二実施形態の始動入賞確認処理のフローチャートである。
本実施形態では、始動入賞が発生して保留可能であった場合には、S1112で、保留増加フラグに1を設定する処理を実行する。保留増加フラグに1が設定されていることに基づいて、上述したように、S1070の各出力処理にて前回より増加した保留記憶数指示コマンドを生成する。当該保留記憶数指示コマンドが送信されたことに基づいて、保留増加フラグは0に設定される。
図26は、第二実施形態の当否判定処理のフローチャートである。
本実施形態では、当否判定及び変動開始に先立って、保留記憶数から1減算されると、S1222で、保留減少フラグに1を設定する処理を実行する。保留減少フラグに1が設定されていることに基づいて、上述したように、S1070の各出力処理にて前回より減少した保留記憶数指示コマンドを生成する。当該保留記憶数指示コマンドが送信されたことに基づいて、保留減少フラグは0に設定される。
以上、本発明の実施形態として、本発明のサブ制御手段としてのサブ統合制御装置83が実行する保留表示処理によって、表示制御遅延手段を構成する例を示したが、これに限定する必要はない。本発明の他のサブ制御手段である演出図柄制御装置82が遅延処理を実行するようにしても良い。この場合、サブ統合制御装置83は主制御装置80から保留数指示コマンドを受信したら即時演出図柄制御装置82に対応する表示制御コマンドを送信し、該コマンドを受信した演出図柄制御装置82が、演出図柄表示装置6の表示制御を遅延して実行するようにしても良い。
このようにすることにより、演出表示に係る制御内容が増大する傾向にあるサブ統合制御装置83の、制御負担を軽減することが出来る。
また、第二実施形態において、S1070の各出力処理では、前回送信した保留記憶数指示コマンドの示唆する個数に基づいて、保留増加フラグ及び保留減少フラグの設定状態に応じて加減算して算出した個数を内容とするコマンドを1回送信する構成として例示したが、これに限定することはない。例えば、各出力処理で保留増加フラグに対応して生成したコマンドを1回、そして保留減少フラグに対応して生成したコマンドを1回、の計2回送信するように構成しても良い。
このようにすることにより、制御上、上述した加減算処理が省略され簡素となる。また、保留増加フラグ又は保留減少フラグの何れかに、設定状態や設定機能に異常があった場合でも、正常なフラグに係る処理は問題が発生しないため、異常状態の拡大を防止出来、加えて異常箇所を調査する上で容易に問題箇所への到達が可能となる。
また、遅延時間t1中に保留記憶数指示コマンドを受信した場合に、該コマンドに対応した保留記憶の減少変化に係る表示を、前記遅延時間t1の終了まで遅延する構成を例示した。しかし、これに限定せず、遅延時間t1よりも長時間に設定された遅延時間t3を備え、遅延時間t1中に保留記憶数指示コマンドを受信した場合に、該コマンドに対応した保留記憶の減少変化に係る表示を、前記遅延時間t3の終了まで遅延する構成としても良い。
これにより、始動入賞と変動開始の何れが先で後かを視認不能な期間として遅延時間t1を設定して、更に増減変化の表示タイミングを遅延させて充分に視認可能な時間として、遅延時間t1よりも長い遅延時間t3を設定することで、保留先読み演出表示と共に、入賞及び消化の先後関係を、遊技者が視覚的に確実に把握可能となる。
このような遅延時間t3は、そもそも個々の遊技者ごとに異なる視覚能力に応じて設定されるべき性質の時間(期間)である。したがって、遅延時間t3を構成要素とする場合には、その時間(期間)を任意に設定可能な設定手段を備えることが望ましい。更に言えば、遊技者が個々に設定可能な設定手段であると、なお好適である。このように構成することで、視覚能力に関して多様な遊技者にも柔軟に対応でき、遊技者にとっては自分固有の設定に調整出来る興趣も提供可能となる。
また、図18及び図19において、始動入賞の発生に起因して保留記憶の増加表示を実行する際に、保留先読み演出を実行しない場合(両図、右側部分)、直後に実行される保留記憶の減少(消化)表示までの期間について、「表示すべき保留記憶表示数」が増加する期間が存在するように図示している。これにより、極めて短い時間(期間)において保留記憶の増加表示を実行する構成となっている。しかし、これに限定せず、そもそも保留先読み演出を実行しない場合には、保留記憶の増加表示を実行しないように構成しても良い。
常時、始動入賞に対して増加表示を実行するのではなく、保留先読み演出の実行時のみ行うことで、無駄な表示制御を行うことがなくなる。
また、上述した実施形態では、保留先読み演出時間t2に対応して、これよりも長い時間で設定される遅延時間t1を例示して説明した。しかし、これに限定するものではない。
例えば、異なる時間で設定される保留先読み演出時間を複数種類備え、各保留先読み演出時間に対応して個別に遅延時間を設定するように構成しても良い。すなわち、例えば150msの保留先読み演出時間に対応して遅延時間が200ms、400msの保留先読み演出時間に対応して遅延時間が500ms、900msの保留先読み演出時間に対応して遅延時間が1000ms、というように、構成しても良い。
このように構成することにより、保留先読み演出時間を複数種類備えることで演出のバリエーションが豊かになる。また、遅延時間を、これらの異なる演出時間に個別具体的に対応させて適宜、僅かに長い時間で設定することにより、保留先読み演出を充分に実行出来、且つ不要に長く遅延時間を設定する必要がなくなる。
また、例えば、異なる時間で設定される保留先読み演出時間を複数種類備え、最も長い保留先読み演出時間に対応して遅延時間を設定するように構成しても良い。すなわち、例えば150ms、400ms、及び900msの保留先読み演出時間に対応して遅延時間が1000ms、というように、構成しても良い。
このように構成することにより、保留先読み演出時間を複数種類備えることで演出のバリエーションが豊かになる。また、遅延時間を、1種類に固定とすることで、制御負担が軽減される。
また、保留先読み演出時間t2に対応して、これと同じ時間で設定される遅延時間t1として、構成しても良い。
その場合、例えば、保留先読み演出時間と遅延時間を、其々1種類ずつ備えても良いし、其々複数種類備えても良い。
このように構成することにより、保留先読み演出時間の終了が、遅延時間の終了となり、タイムラグが無いので、制御負担が軽減される。
また、保留先読み演出時間t2に対応して、これよりも短い時間で設定される遅延時間t1として、構成しても良い。
その場合、例えば、保留先読み演出時間が終了していない段階で、遅延時間が終了して保留記憶数が減少表示されるが、保留先読み演出の特別態様による表示を維持しつつ表示位置がシフトされる。したがって、何れの保留記憶により保留先読み演出が実行されたか、ということを、一層確実に視認することが可能となる。
保留先読み演出時間t2は、遅延時間t1に比較して、長くても短くても良い。
更に、遅延時間t1として、1000msを例示し、保留先読み演出時間t2として、800msを例示したが、適宜調整可能であることは言うまでもない。
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
パチンコ機50が弾球遊技機に、パチンコ機50における主制御装置80が主制御手段に、またサブ統合制御装置83,演出図柄制御装置82,演出図柄表示装置6が、サブ制御手段に相当する。
また、始動入賞確認処理のS110が数値抽出手段および保留記憶手段に相当する。
また、始動入賞確認処理のS115が先読み抽選手段に相当する。
また、当否判定処理におけるS230,S235が当否抽選手段に相当する。
また、保留表示処理のS640、S670、S690、及びS698が保留数表示手段に相当する。
また、保留表示処理のS655が保留先読み予告判定手段に相当する。
また、遅延時間t1が所定時間に相当する。
さらに、保留表示処理が表示制御遅延手段に相当する。
1…遊技盤、2a…外レール、2b…内レール、3…遊技領域、4…遊技釘、5…センターケース、6…演出図柄表示装置、7…普通図柄表示装置、8…普図保留数表示装置、9…特図表示装置、11…第1始動口、11a…第1始動口SW、12…第2始動口、12a…第2始動口SW、12b…普電役物ソレノイド、14…大入賞口、14a…カウントSW、14b…大入賞口ソレノイド、17…普通図柄作動ゲート、17a…普通図柄作動SW、18…特図保留数表示装置、20…払出モータ、21…払出SW、22…満杯SW、23…球切れSW、24…CRユニット端子板、25…精算表示装置、28…タッチSW、29…発射停止SW、30…発射モータ、35…ガラス枠開放SW、36…内枠開放SW、39…シリンダ錠、50…パチンコ機、51…外枠、52…前枠、53…ヒンジ、55…上皿、56…CRユニット、57…球貸ボタン、58…精算ボタン、59…残高表示器、61…板ガラス、63…下皿、64…発射ハンドル、65…枠側装飾ランプ、66…スピーカ、67…演出ボタン、68…ジョグダイヤル、70…内枠、71…球タンク、72…タンクレール、73…払出ユニット、78…外部接続端子板、80…主制御装置、81…払出制御装置、82…演出図柄制御装置、83…サブ統合制御装置、84…発射制御装置、85…電源基板、90…図柄表示装置中継端子板、100、107、112…保留先読み図柄、101、105、106、108、110、111、113…保留図柄。

Claims (1)

  1. 主制御手段に、
    遊技球の始動口への入球に起因して数値データを抽出する数値抽出手段と、
    図柄の変動表示の開始条件の成立の有無に拘わらず、前記数値データに基づいて、先読み抽選を実行する先読み抽選手段と、
    前記数値データを保留記憶として設定された上限数まで記憶する保留記憶手段と、
    図柄の変動表示の開始条件が成立したことにより、前記保留記憶に基づいて当否抽選を実行する当否抽選手段と、
    を備え、
    サブ制御手段に、
    前記保留記憶手段に記憶された保留記憶数を示唆する保留記憶数指示コマンドに基づいて、保留記憶数を更新表示する保留数表示手段と、
    前記先読み抽選の結果を示唆する先読み結果指示コマンドに基づいて、前記保留記憶数の表示を通常態様とは異なる特別態様にて表示する保留先読み予告を実行するか否かを判定する保留先読み予告判定手段と、
    前記更新表示によって保留記憶数を0から1へと増加表示し、且つ、該保留記憶数の表示を前記特別態様にて表示する場合にのみ、前記保留数表示手段による保留記憶数の表示又は前記保留記憶数指示コマンドの受信から所定時間が経過するまで、前記更新表示による保留記憶数の減少表示を遅延する表示制御遅延手段と、
    を備えることを特徴とする弾球遊技機。
JP2013141154A 2012-07-31 2013-07-04 弾球遊技機 Active JP6362128B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013141154A JP6362128B2 (ja) 2012-07-31 2013-07-04 弾球遊技機

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012170560 2012-07-31
JP2012170560 2012-07-31
JP2013141154A JP6362128B2 (ja) 2012-07-31 2013-07-04 弾球遊技機

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014042807A true JP2014042807A (ja) 2014-03-13
JP2014042807A5 JP2014042807A5 (ja) 2016-09-23
JP6362128B2 JP6362128B2 (ja) 2018-07-25

Family

ID=50394521

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013141154A Active JP6362128B2 (ja) 2012-07-31 2013-07-04 弾球遊技機
JP2013141155A Pending JP2014042808A (ja) 2012-07-31 2013-07-04 弾球遊技機

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013141155A Pending JP2014042808A (ja) 2012-07-31 2013-07-04 弾球遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP6362128B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019058199A (ja) * 2017-09-22 2019-04-18 株式会社三共 遊技機
JP2019165861A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社三共 遊技機
JP2019165859A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社三共 遊技機
JP2019165860A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社三共 遊技機
JP2019201845A (ja) * 2018-05-23 2019-11-28 株式会社三共 遊技機

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010057769A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2010063792A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Olympia:Kk 弾球遊技機
JP2010110442A (ja) * 2008-11-05 2010-05-20 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2011067562A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Sammy Corp パチンコ遊技機
JP2012249717A (ja) * 2011-05-31 2012-12-20 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2013034710A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Daito Giken:Kk 遊技台

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5666863B2 (ja) * 2010-09-22 2015-02-12 株式会社藤商事 弾球遊技機

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010057769A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2010063792A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Olympia:Kk 弾球遊技機
JP2010110442A (ja) * 2008-11-05 2010-05-20 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2011067562A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Sammy Corp パチンコ遊技機
JP2012249717A (ja) * 2011-05-31 2012-12-20 Daito Giken:Kk 遊技台
JP2013034710A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Daito Giken:Kk 遊技台

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019058199A (ja) * 2017-09-22 2019-04-18 株式会社三共 遊技機
JP2019165861A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社三共 遊技機
JP2019165859A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社三共 遊技機
JP2019165860A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社三共 遊技機
JP2019201845A (ja) * 2018-05-23 2019-11-28 株式会社三共 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014042808A (ja) 2014-03-13
JP6362128B2 (ja) 2018-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6142112B2 (ja) 弾球遊技機
JP5386667B2 (ja) 弾球遊技機
JP6142201B2 (ja) 弾球遊技機
JP6362128B2 (ja) 弾球遊技機
JP5467199B2 (ja) 遊技機
JP6201109B2 (ja) 弾球遊技機
JP2018094143A (ja) 弾球遊技機
JP5669274B2 (ja) 弾球遊技機
JP5934875B2 (ja) 弾球遊技機
JP6586589B2 (ja) 弾球遊技機
JP6375501B2 (ja) 弾球遊技機
JP2019209040A (ja) 弾球遊技機
JP2019213750A (ja) 弾球遊技機
JP6366790B2 (ja) 弾球遊技機
JP2019000214A (ja) 弾球遊技機
JP2019213749A (ja) 弾球遊技機
JP2019213748A (ja) 弾球遊技機
JP2019055099A (ja) 弾球遊技機
JP2019055098A (ja) 弾球遊技機
JP2019208653A (ja) 弾球遊技機
JP2018094142A (ja) 弾球遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160804

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180620

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180620

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6362128

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250