JP2014042009A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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昌義 矢部
Yasushi Hiura
▲靖▼ 日浦
Yuan Chen
媛 陳
Takeshi Ishikawa
健 石川
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Abstract

【課題】太陽電池モジュール成形の際、特に冷却時に発生する太陽電池セルへの応力集中に耐えうることができ、太陽電池セルは破損せず、また太陽電池セルに亀裂が入ることなく、十分な発電効率を有し、且つ様々な用途(建造物や自動車)に用いる太陽電池モジュールとしての外観を損なわない太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】表面保護層1と裏面保護層2との間に存在する封止材層と光電変換層3の固有のヤング率や線膨張係数とがある関係を満足し、表面保護層1と裏面保護層2との間、特に光電変換層3と表面保護層1、光電変換層3と裏面保護層2との間にそれぞれある特定の厚みを持つ補強層8および補強層9を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、太陽電池モジュールの製造方法に関する。
太陽電池としては、例えば太陽電池セルに単結晶シリコンや多結晶シリコンを用いたものが知られている。
これらの太陽電池セルは、通常、保護部材間(保護層)に、EVA樹脂等の封止材によって封止された状態で太陽電池モジュールを構成する。具体的にこれらの太陽電池モジュールは、表面保護層、裏面保護層などの保護層の間に、電線等で複数の太陽電池セルを接続した光電変換層を、EVA樹脂フィルムなどに包んで挟み込み、モジュール全体を真空ラミネーターで加熱加圧成形して真空引き製造するのが一般的である。
太陽電池モジュールの軽量化及び透明性や機械的強度の向上を狙って、近年では保護層の材料としてポリカーボネ−トが採用されている。例えば、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂とガラスフィラーを含むガラスフィラー含有ポリカーボネート樹脂成形品を保護層として使用した太陽電池モジュールが記載されている。
また、一方で、ポリカーボネート樹脂を保護層に使用した際、従来のガラスより剛性が小さく更に線膨張係数が大きいため、光電変換層や封止材と共に真空ラミネーターで加熱加圧成形するプロセスでは、太陽電池モジュールが熱応力によって変形して良品が得られない問題、あるいは使用環境温度変化が大きいとき、保護層が大きく膨張収縮することで、相対的に線膨張係数の小さな光電変換層を損傷するリスクがあった。このため、特許文献2には、保護層と光電変換層との間に更に、軟質樹脂保護層として、アクリル樹脂やポリ弗化ビニル樹脂(PVF)、ポリ弗化ビニリデン樹脂(PVDF)などの軟質樹脂保護
層を設けることで、封止材を解して光電変換層に発生するポリカーボネートの内部熱応力を除去して、変形の少ない軽量で耐衝撃性に優れる太陽電池モジュールを得られることが記載されており、更に特許文献3には、太陽電池素子を補強して高温放置における変形を防止するため、ポリイミド、PET,PEN、アクリル樹脂フィルムの何れかの材料を使用した絶縁基板の上に、ホットメルト接着層を介して太陽電池サブモジュールを、0〜150℃における熱線膨張係数を1.8×10−5cm/cm/℃以下、熱収縮率を1.0%以下の可とう性のフィルムである補強シートに密着させた太陽電池モジュールを載せることが記載されている。
特開2009−88072号公報 特開2002−111014号公報 特開平9−148606号公報
通常、真空ラミネーターで加熱加圧加工された太陽電池モジュールは、真空ラミネーター内で、若しくは真空ラミネーターから取り出して自然に冷却されるが、上記特許文献1〜3には、この冷却時における太陽電池モジュールの状態については特に言及されていない。本発明者らが詳しく検討したところ、冷却の際に、太陽電池セルおよびそれらを繋ぐ電線(集電線)に、表面保護層及び裏面保護層などの樹脂層からの熱収縮応力がかかり、電線が座屈する、太陽電池セルが破損する、あるいは太陽電池セルに亀裂が入るという問題が判明した。
本発明は上記の問題を解決するものであり、太陽電池モジュール成形の際に、特にラミネート成形後の冷却時に発生する収縮応力、および使用環境温度変化が大きいときに、保護層が大きく膨張収縮することで発生する膨張収縮応力、に耐えうることができ、電線が座屈することなく、太陽電池セルが破損せず、また太陽電池セルに亀裂が入ることなく、十分な発電効率を有し、且つ様々な用途(建造物や自動車)に用いる太陽電池モジュールとしての外観を損なわない太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、表面保護層と裏面保護層との間に存在する封止材層と光電変換層の固有のヤング率や線膨張係数と、表面保護層と裏面保護層の冷却時に生じる熱収縮応力との相関、並びにその熱収縮応力が起こる各層の厚みによって、そのモーメントが異なることに着目した。そして、光電変換層に作用する熱収縮応力に対して形状変化を生じにくい補強層を、表面保護層と裏面保護層との間、特に光電変換層と表面保護層、光電変換層と裏面保護層との間にそれぞれある特定の厚みを持つ補強層を有することで、上記課題を解決できることを見出し、本願発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、以下の[1]〜[9]に存する。
[1] 少なくとも、太陽光受光面側から、表面保護層、中間層1、補強層1、中間層2、電線で接続された1以上の太陽電池セルを含む光電変換層、中間層3及び裏面保護層が
順に積層されてなる太陽電池モジュールであって、該表面保護層が、23℃におけるヤング率が1〜5GPa、−30〜30℃における線膨張係数が40〜150ppm/Kの樹脂を含む材料で構成され、該補強層1が、23℃におけるヤング率1〜200GPa、−30〜30℃における線膨張係数1〜30ppm/Kの材料で構成され、且つ該表面保護層の厚み(T)と該補強層1の厚み(TR1)の比(T/TR1)が20/1〜1/1であることを特徴とする太陽電池モジュール。
[2] 少なくとも、太陽光受光面側から、表面保護層、中間層2、電線で接続された1
以上の太陽電池セルを含む光電変換層、中間層3、補強層2、中間層4、裏面保護層が順に積層されてなる太陽電池モジュールであって、該裏面保護層が、23℃におけるヤング率が1〜5GPa、−30〜30℃における線膨張係数が40〜150ppm/Kの樹脂を含む材料で構成され、該補強層2が、23℃におけるヤング率1〜200GPa、−30〜30℃における線膨張係数1〜30ppm/Kの材料で構成され、且つ該裏面保護層の厚み(T)と該補強層2の厚み(TR2)の比(T/TR2)が20/1〜1/1であることを特徴とする太陽電池モジュール。
[3] 前記表面保護層と中間層2の間に、更に中間層1、補強層1が順に積層されており、該補強層1が、23℃におけるヤング率1〜200GPa、−30〜30℃における線膨張係数1〜30ppm/Kの材料で構成され、且つ該表面保護層の厚み(T)と該補強層1の厚み(TR1)の比(T/TR1)が20/1〜1/1であることを特徴とする[2]に記載の太陽電池モジュール。
[4] 前記T及び/又は前記Tが、0.1〜5mmであることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1に記載の太陽電池モジュール。
[5] 前記TR1及び/又は前記TR2が、0.1〜0.5mmであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1に記載の太陽電池モジュール。
[6] 前記各中間層の25℃における粘弾性が0.01〜100MPaであり、かつ表面保護層の厚み(T)と中間層2の厚み(TI2)の比(T/TI2)および裏面保護層の厚み(T)と中間層3の厚み(TI3)の比(T/TI3)が10/1〜1/1であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1に記載の太陽電池モジュール。
[7] 前記表面保護層及び/又は前記裏面保護層が、ポリカーボネート樹脂またはアクリル樹脂であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1に記載の太陽電池モジュー
ル。
[8] 前記補強層1及び/又は前記補強層2の材質が、ポリエステル樹脂あるいはガラスであることを特徴とする[1]〜[7]のいずれか1に記載の太陽電池モジュール。
[9] 最小曲率半径Rが10〜10,000mmで2軸方向に湾曲していることを特徴とする[1]〜[7]のいずれか1に記載の太陽電池モジュール。
[10]上記[1]〜[9]のいずれか1に記載の太陽電池モジュールを有する車両用部材。
本発明によれば、樹脂層から光電変換層への熱収縮応力を減少させることで、光電変換層(太陽電池セル)の割れ、及び太陽電池セルを繋ぐ電線(集電線)が座屈するのを防止する技術を提供できる。
本発明の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(実施例1)。 本発明の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(実施例2)。 本発明の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(実施例3)。 本発明の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(実施例4) 本発明の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(実施例5)。 本発明の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(実施例6)。 本発明の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(実施例7)。 本発明の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(実施例8)。 本発明の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(実施例9)。 従来の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(比較例1)。 従来の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(比較例2)。
本発明の太陽電池モジュールの実施の形態について、以下に具体的に説明する。
本発明の太陽電池モジュールの表面保護層と裏面保護層は、ガラス基板ではなく樹脂基板を用いることで、軽量かつ安価な太陽電池モジュールが提供される。このような樹脂基板を用いた太陽電池モジュールは、一般的に熱ラミネートにより製造されるが、冷却の際に樹脂層が熱収縮し、その応力により太陽電池セル(光電変換層)が破損したり、亀裂が入ることがあった。本発明の太陽電池モジュールでは、樹脂基板である表面保護層と裏面保護層との間に、特定の性質と厚みを有する補強層を積層することで、このような太陽電池セルの破損や太陽電池セルを繋ぐ電線(集電線)の座屈、太陽電池セルに亀裂が生じることを防止するものである。
<表面保護層>
本発明の表面保護層は、太陽電池モジュールに機械的強度、耐候性、耐スクラッチ性、耐薬品性、ガスバリア性などを付与するための層である。表面保護層としては、樹脂(以下「樹脂(A)と称することがある」)が用いられる。多くの太陽光を光電変換層に供給する観点から、樹脂(A)の全光線透過率は80%以上、好ましくは90%以上である。全光線透過率の測定方法は、例えば、JIS K 7361−1による。
表面保護層に用いる樹脂(A)としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等が挙げられる。好ましくは、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等が挙げら
れる。表面保護層はこれらの樹脂を複数用いて多層構造にしても良い。その場合、各層の間に封止材層を設けることが好ましい。
また、樹脂(A)の−30〜30℃における線膨張係数は40〜150ppm/Kであり、好ましくは50〜120ppm/Kであり、より好ましくは55〜100ppm/Kであり、更に好ましくは60〜80ppm/Kである。線膨張係数の測定方法は、例えば、ASTM D696などによる。線膨張係数が40ppm/K未満だと、補強層を必要とするほどの熱膨張・収縮応力が発生しにくい傾向にある。一方150ppm/Kを超えると熱膨張・収縮応力が過大となる傾向にある。
また、樹脂(A)の23℃におけるヤング率は1〜5GPaであり、好ましくは、1.5〜4GPaであり、更に好ましくは2〜3GPa以下である。ヤング率の測定方法は、例えば、JIS Z2280(金属材料のヤング率)、JIS K7161−1994(プラスチックの引張弾性率)、JIS K 7113(プラスチックの引張試験方法)、静的試験法(ユーイング法)、超音波法などがある。ヤング率が5GPaを超えると熱収縮応力が過大となる傾向にある。一方、1Gpaを下回ると本発明の太陽電池モジュールの剛性が著しく低下する傾向にある。
表面保護層を複数の樹脂で構成する場合には、すべての樹脂(A)において後述する補強層、中でも補強層1との特定の関係を満たす。少なくとも補強層1に近い層に用いる樹脂が前記線膨張係数およびヤング率の条件を満たす必要があり、表面保護層として用いるすべての樹脂(A)が前記線膨張係数およびヤング率の条件を満たすことが好ましい。複数の表面保護層同士の線膨張係数およびヤング率の関係については、補強層に近いほど線膨張係数が小さく、ヤング率が大きくなるように配置することが好ましい。
また樹脂(A)は、ガラス転移温度(Tg)が150℃以下であることが好ましく、140℃以下であることがより好ましい。また、樹脂のTgが70℃以上であることが好ましく、80℃以上であることが好ましい。Tgが上記範囲にある場合には、太陽電池モジュールのラミネート時に適度な柔軟性を有し、加工性に優れる。なお、ガラス転移点TgはDSC測定により測定する。
また、樹脂(A)は、通常、重量平均分子量(Mw)が10,000以上である。上限は70,000以下であり、20,000以下であることが好ましい。本発明における重量平均分子量はSEC(サイズ排除クロマトグラフィー)測定により決定される。SEC測定では高分子量成分ほど溶出時間が短く、低分子量成分ほど溶出時間が長くなるが、分子量既知のポリスチレン(標準試料)の溶出時間から算出した校正曲線を用いて、サンプルの溶出時間を分子量に換算することによって、重量平均分子量が算出される。
表面保護層に複数の樹脂を用いる場合は、用いるすべての樹脂(A)が、前記ガラス転移温度(Tg)および重量平均分子量(Mw)の条件を満たすことが好ましい。
これらの樹脂の入手方法は特段限定されず、市販のものを用いることができる。例えば、ポリカーボネートではタキロン(株)製ポリカーボネートプレート、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製 ユーピロン、ポリメチルメタクリレートでは三菱レイヨン(株)製 アクリライト,住友化学(株)製スミペックス等が挙げられる。
表面保護層の厚さ(以下、「T」と略記することがある)は、特に限定されないが、0.1〜5.0mmであることが好ましい。より好ましくは1.5〜4.0mmであり、更に好ましくは2.0〜3.0mmである。1.0mmを下回ると、耐衝撃性が著しく低下する。一方、5.0mmを越えると、表面保護層の柔軟性が低下したり、モジュールの重量増を招くため、太陽電池モジュールの基板を樹脂としたことによるメリットが低下す
る。
また、表面保護層の積層面の大きさは、通常、後述の太陽電池セルを有する光電変換層の積層面よりも面積が大きければよい。ここでいう積層面の面積とは、表面保護層の厚さ方向に対して垂直な面の面積をいう。光電変換層の積層面の面積よりも表面保護層の積層面の面積が大きいことで、光電変換層が十分に保護され得る。
また、本発明の太陽電池モジュールでは、表面保護層の外側(太陽光側)に更に表面保護シートを備えてもよい。本発明において表面保護シートを備えることは表面保護層の傷つきや劣化を抑制し、全光線透過率を維持するため好ましい。表面保護シートを構成する材料は、耐候性フィルムが好ましく、通常使用される公知のものを使用することができる。
耐候性フィルムの材料となる樹脂としては、例えばエチレンーテトラフルオロエチレン共重合体、シリコーン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等が挙げられる。これらの中でもエチレンーテトラフルオロエチレン共重合体が好ましい。
耐候性保護フィルムの厚さは特に制限されないが、通常10μm以上、好ましくは20μm以上であり、通常200μm以下、好ましくは150μm以下である。
また、太陽電池モジュールは、太陽光により熱せられるものであるため、表面保護シートは耐熱性を有することが好ましい。従って、表面保護シートの構成材料は、融点が、100℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。一方融点の上限は320℃以下であることが好ましい。
表面保護シートと表面保護層との間に接着層を備えてもよい。接着層の材質等は特に制限されないが、通常例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、マレイン酸またはシラン等で変性した変性ポリエチレン樹脂、変性ポリプロピレン樹脂、またエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等の光透過性の材料が用いられる。接着層の厚さは特に制限されないが例えば300〜500μmのシート状が好ましい。
<光電変換層>
光電変換層は、光エネルギーを直接電力に変換することができる複数の太陽電池セルを有する層であり、通常、1以上の太陽電池セルを集電線等で接続してなる。太陽電池セルで発生した電気は、集電線を通じ外部変換機を介して取り出すことができる。
太陽電池セルの素子としては、単結晶シリコン太陽電池素子、多結晶シリコン太陽電池素子、アモルファスシリコン太陽電池素子、微結晶シリコン太陽電池素子、球状シリコン太陽電池素子などのシリコン系太陽電池素子を用いることができる。また、CIS系太陽電池素子、CIGS系太陽電池素子、GaAs系太陽電池素子などの化合物太陽電池素子を採用することもできる。さらに色素増感太陽電池素子、有機薄膜太陽電池素子、多接合型太陽電池素子、HIT太陽電池素子等を採用してもよい。
例えば、シリコン系太陽電池素子は市販のものでよく、例えば、Q−Cells社、FirstSolar社、Suntech社、シャープ社、Gintech社、Sunpower社製などの太陽電池セルが挙げられる。
太陽電池セルの素子の各電極は、導電性を有する任意の材料を1種又は2種以上用いて形成することができる。電極材料(電極の構成材料)としては、例えば、白金、金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属、あるいはそれらの合金;酸化インジウムや酸化錫等の金属酸化物、あるいはその合金(ITO:酸化スズインジウム);ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等の導電性高分子;そのような導電性高分子に、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、FeCl3等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、
カリウム等の金属原子などのドーパントを含有させたもの;金属粒子、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ等の導電性粒子をポリマーバインダー等のマトリクスに分散した導電性の複合材料などが挙げられる。
各電極の厚さ及び光電変換層の厚さは、必要とされる出力等に基づき、決定することができる。
さらに電極に接するように補助電極を設置してもよい。特に、ITOなど導電性のやや低い電極を用いる場合には効果的である。補助電極材料としては、導電性が良好ならば上記金属材料と同じ材料を用いることができるが、銀、アルミニウム、銅が例示される。
光電変換層の−30〜30℃における線膨張係数は、特に限定されないが、40ppm/K以下であることが好ましく、更に好ましくは35ppm/K以下であり、特に好ましくは30ppm/K以下である。線膨張係数の測定方法は、例えば、ASTM D696などによる。線膨張係数が40ppm/Kを越えると、温度変化に伴う変形が大きいため、加熱・冷却プロセス、あるいは実使用条件下で故障しやすくなる傾向にある。一方下限は特段限定されないが、通常1ppm/K以上であり、3ppm/K以上であることが好ましい。
<裏面保護層>
本発明の太陽電池モジュールの裏面保護層としては、樹脂(以下「樹脂(B)と称することがある」)が用いられる。
このような樹脂としては、例えば、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ガラスエポキシ多層材料、繊維強化プラスチック(FRP)、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が挙げられる。好ましくは、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ガラスエポキシ多層材料等が挙げられる。裏面保護層はこれらの樹脂を複数用いて多層構造にしても良い。その場合、各層の間に封止材層を設けることが好ましい。
裏面保護層に用いる樹脂(B)としては、樹脂(A)と同じ種類のものでもよく、異なっていてもよいが、同じ樹脂を使用するのが好ましい。樹脂(A)と樹脂(B)との組合せとしては、樹脂(A)がPC樹脂であり樹脂(B)がPC樹脂である場合、樹脂(A)がPMMA樹脂であり樹脂(B)がPMMA樹脂である場合、樹脂(A)がPC樹脂であり樹脂(B)がPMMA樹脂である場合、樹脂(A)がPMMA樹脂であり樹脂(B)がPC樹脂である場合が好ましい。特に好ましい組み合わせは、樹脂(A)がPC樹脂であり樹脂(B)がPC樹脂である場合であり、本発明の構成による効果が顕著となる。
また、樹脂(B)は樹脂(A)と同様に、−30〜30℃における線膨張係数は40〜150ppm/Kであり、好ましくは50〜120ppm/Kであり、より好ましくは55〜100ppm/Kであり、更に好ましくは60〜80ppm/Kである。線膨張係数の測定方法は、例えば、ASTM D696などによる。線膨張係数が40ppm/K未満だと、補強層を必要とするほどの熱膨張・収縮応力が発生しにくい傾向にある。一方150ppm/Kを超えると熱膨張・収縮応力が過大となる傾向にある。また、23℃におけるヤング率は1〜5GPaであり、好ましくは、1.5〜4GPaであり、更に好ましくは2〜3GPaである。ヤング率の測定方法は、例えば、JIS Z2280(金属材料のヤング率)、JIS K7161−1994(プラスチックの引張弾性率)、JIS
K 7113(プラスチックの引張試験方法)、静的試験法(ユーイング法)、超音波法などがある。ヤング率が5GPaを超えると熱収縮応力が過大となる傾向にある。一方、1Gpaを下回ると本発明の太陽電池モジュールの剛性が著しく低下する傾向にある。
裏面保護層を複数の樹脂で構成する場合には、すべての樹脂(B)において後述する補
強層、中でも補強層2との特定の関係を満たす。少なくとも補強層2に近い層に用いる樹脂が前記線膨張係数およびヤング率の条件を満たす必要があり、裏面保護層として用いるすべての樹脂(A)が前記線膨張係数およびヤング率の条件を満たすことが好ましい。複数の裏面保護層同士の線膨張係数およびヤング率の関係については、補強層に近いほど線膨張係数が小さく、ヤング率が大きくなるように配置することが好ましい。
また樹脂(B)は、ガラス転移温度(Tg)や重量平均分子量の好ましい範囲についても樹脂(A)と同様である。裏面保護層に複数の樹脂を用いる場合の樹脂(B)の線膨張係数、ヤング率、ガラス転移温度(Tg)および重量平均分子量の条件についても表面保護層の条件と同様である。
裏面保護層の厚さ(以下、「T」と略記することがある)は、特に限定されないが、0.1〜5.0mmであることが好ましい。より好ましくは1.5〜4.0mmであり、更に好ましくは2.0〜3.0mmである。1.0mmを下回ると、耐衝撃性が著しく低下する。一方、5.0mmを越えると、裏面保護層の柔軟性が低下したり、モジュールの重量増を招くため、太陽電池モジュールの基板を樹脂としたことによるメリットが失われる。
<中間層>
太陽電池モジュールにおける光電変換層は、通常、光電変換層を封止すること等を目的として、光電変換層を覆うように中間層が設けられる。中間層は、光電変換層を覆うように配置されるため、表面保護層と光電変換層との間、及び裏面保護層と光電変換層との間に配置される。また、後述の補強層(補強層1)と表面保護層との間や、後述の補強層(補強層2)と裏面保護層の間や光電変換層と後述の補強層(補強層1、補強層2)との間にも、それぞれ中間層を配置が配置される。以下、本発明の太陽電池モジュールにおける中間層は、表面保護層と後述の補強層(補強層1)との間の中間層を中間層1、後述の補強層(補強層1)と光電変換層の間の中間層を中間層2とする。なお、中間層2は表面保護層と光電変換層との間に後述の補強層(補強層1)が無い場合は表面保護層と光電変換層との間に配置される。また、光電変換層と裏面保護層の間の中間層を中間層3として、後述の補強層(補強層2)が光電変換層と裏面保護層との間に存在する場合、後述の補強層(補強層2)と裏面保護層の間の中間層を中間層4とする。
これらの中間層の材質としては、太陽光を透過する合成樹脂材料であれば特に限定されるものではなく、公知の通常用いられるものを単独あるいは複数を組み合わせて使用することができる。例えば、架橋性あるいは非架橋性のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、マレイン酸またはシラン等で変性した変性ポリエチレン樹脂、変性ポリプロピレン樹脂、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、またエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等を用いることができる。
中間層材料は、表面保護層や裏面保護層の熱変形応力を光電変換層に伝えにくくするためにも機能している。この観点からは中間層材料は、弾性率が小さいものが好ましい。好ましくは、25℃における弾性率が100MPa以下であるのが好ましく、50MPa以下がより好ましく、20MPa以下が最も好ましい。但し、封止性能を維持する観点からは、下限は0.01MPa以上が好ましく、0.1MPa以上がより好ましく、1MPa以上が最も好ましい。中間層の弾性率の測定は、公知の動的粘弾性測定方法を採用可能だが、JIS K-7244が好ましい。
例えば、本発明に用いるのに好ましい具体例としては、シーアイ化成(株)製の熱硬化性EVA封止材、弘進ゴム(株)製の熱可塑性EVA封止材、大日本印刷(株)製の変成ポリオレフィン封止材、三菱樹脂(株)製の変成ポリオレフィン封止材(プロセリア)などが挙げ
られる。
中間層の厚さは、特に限定されないが、100μm以上であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましく、300μm以上であることが更に好ましい。一方、2000μmであることが好ましく、1000μm以下であることがより好ましく、800μm以下であることが更に好ましい。中間層の厚さを上記範囲とすることで、光電変換層
と表面保護層、裏面保護層あるいは補強層1、2との線膨張率の差に起因する、表面保護層、裏面保護層あるいは補強層1、2から光電変換層への熱膨張収縮応力の伝搬を緩和することができ、また、適度な耐衝撃性を得ることができると共に、コストおよび重量の観点からも好ましく、発電特性も十分に発揮することができる。
表面保護層の厚み(T)と上述の中間層2の厚み(以下、「TI2」と略記することがある)の比(T/TI2)が、10/1〜1/1であることが好ましく、6/1〜2/1であることがより好ましい。この比(T/TI2)が大きいほど、温度変化に伴って表面保護層から光電変換層に伝わる熱膨張・収縮応力が増大する一方、太陽電池モジュールの重量低減や剛性が向上する傾向にあり、小さくなるほど、温度変化に伴って表面保護層から光電変換層に伝わる熱膨張・収縮応力が緩和される一方、太陽電池モジュールの重量増や剛性低下を招く傾向にある。
また、裏面保護層の厚み(T)と上述の中間層3の厚み(以下、「TI3」と略記することがある)の比(T/TI3)が、10/1〜1/1であることが好ましく、6/1〜2/1であることがより好ましい。この比(T/TI2)が大きいほど、温度変化に伴って表面保護層から光電変換層に伝わる熱膨張・収縮応力が増大する一方、太陽電池モジュールの重量低減や剛性が向上する傾向にあり、小さくなるほど、温度変化に伴って表面保護層から光電変換層に伝わる熱膨張・収縮応力が緩和される一方、太陽電池モジュールの重量増や剛性低下を招く傾向にある。
<補強層>
本発明の太陽電池モジュールには補強層が必須として含まれる。この補強層は表面保護層と光電変換層との間に配置される補強層1、及び光電変換層と裏面保護層との間に配置される補強層2があり、どちらか一方でも両方有していてもよいが、両方有していることが好ましい。熱ラミネート後の冷却時に発生する表面保護層及び裏面保護層からの熱収縮応力により、光電変換層の太陽電池セルが破損したり、太陽電池セルを繋ぐ電線(集電線)が座屈したり、太陽電池セルに亀裂が生じたりすることを防ぐことができる層である。
本発明の太陽電池モジュールでは、この補強層の線膨張係数及びヤング率がある値の範囲内で、且つ、補強層(補強層1、補強層2)のそれぞれの厚みと、裏面保護層、表面保護層それぞれの厚みとの比がある関係を満たすことで、光電変換層への負荷となっていた、熱ラミネート後の冷却時に発生する表面保護層及び裏面保護層からの熱収縮応力による、太陽電池セルの破損、亀裂を防ぐことが可能となった。
補強層(補強層1、補強層2)は、−30〜30℃における線膨張係数が1〜30ppm/Kであり、好ましくは1〜25ppm/Kであり、より好ましくは1〜20ppm/Kである。この値が小さくなるほど、表面保護層からの熱収縮応力による太陽電池セルの損傷が減少する傾向にある。線膨張係数が30ppm/Kを超えると、補強層自体の熱変形が増大し、補強効果が低下する傾向にある。一方1ppm/Kを下回る場合には、太陽電池モジュールを固定する側(無機系の屋根材、金属フレームなど)の線膨張係数よりも小さくなるおそれがあり、逆効果になる場合がある。
更に、補強層(補強層1、補強層2)は、23℃におけるヤング率が1〜200GPa
であり、好ましくは6〜150GPaであり、より好ましくは10〜120GPaあり、更に好ましくは20〜100GPaである。この値が大きくなるほど、補強効果が大きくなる傾向にある。ヤング率が1GPa未満であると、補強効果が低下する傾向にある。
本発明の補強層は、積層面の面積(厚さ方向に垂直な面の面積)が、光電変換層の積層面の面積よりも大きいことが好ましい。このような態様とすることで、光電変換層の周縁部に存在する集電線の座屈が抑制できる。また、表面保護層及び裏面保護層の積層面の面積よりも小さいことが好ましい。その理由としては、太陽電池モジュールの周縁部に樹脂同士が積層することとなり、補強層の端部から剥離が発生するのを抑制することができる。
補強層(補強層1,補強層2)の材質は、上記のような条件を満足する材質であれば特に限定されないが、光電変換層よりも受光面側に補強層を配置するので、光透過性の高い材料を用いる必要があるため、好ましくは薄板フロートガラス、高強度プラスチック(延伸ポリエチレンテレフタレート(延伸PET)、延伸ポリエチレンナフタレート(延伸PEN)、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、フェノール樹脂、あるいはこれらのガラスまたは炭素繊維強化物など)などが挙げられる。
また、補強層2は太陽光を受光面側ではないので、上記の材質以外にも金属(アルミ、鉄、ステンレス鋼、銅、真鍮、ガルバリウム鋼板など)やこれら金属の金属酸化物、無機酸化物(酸化珪素、アルミナ、酸化亜鉛、ジルコニア、フォルステライト、ステアタイト、コーディエライト、サイアロン、ジルコン、フェライト、ムライトなど)も好適に使用することができる。
本発明の補強層(補強層1、補強層2)は、上述の線膨張係数及びヤング率を満足し、且つ補強層1の厚み(以下、「TR1」と略記することがある)と表面保護層の厚み(TF)の比(T/TR1)、及び/又は補強層2の厚み(以下、「TR2」と略記することがある)と裏面保護層の厚み(T)の比(T/TR2)がそれぞれ20/1〜1/1であることを必要とする。T/TR1並びにT/TR2はそれぞれ、好ましくは15/1〜2/1であり、より好ましくは10/1〜3/1である。このそれぞれの比(T/TR1、T/TR2)が大きいほど、保護層の熱膨張収縮応力を補強層が遮る効果が低下する一方、太陽電池モジュールの重量が減少する傾向にあり、小さくなるほど、保護層の熱膨張収縮応力を補強層が遮る効果が向上する一方、太陽電池モジュールの重量が増加する傾向にある。
補強層の厚さは特段限定されないが、通常10μm以上、好ましくは50μm以上であり、より好ましくは100μm以上である。一方上限は、通常1000μm以下であり、好ましくは500μm以下である。
また、補強層の上層および下層の中間層は、補強層を内包されるような形状とすることが外観上好ましい。
尚、太陽電池モシ゛ュールは、雨水、土砂、埃などが堆積して発電効率を低下しにくいよう、下に凸に反りを生じないようにすることも大切である。すなわち、平板状あるいは上に凸に湾曲した形状とすることが好ましい。
これらの層以外にも、ガスバリア層、紫外線カット層、耐候性保護層、耐擦傷性層、防汚層、電気絶縁層、その他の公知の構成部材等を積層してもよい。また、表面保護層や裏面保護層の外側に、本発明に記載の補強層を更に追加することも可能である。
上記の層構成を有する太陽電池モジュール全体としての形状は特に限定されないが、通常は平板、若しくは最小曲率半径Rが10〜10,000で2軸方向に歪曲しているものが好ましい最小曲率半径Rを有し、2軸方向で歪曲している場合、好ましくは、Rが10
0〜5000であり、更に好ましくはRが500〜3,000であり、特に好ましくはRが1,000〜2000である。湾曲させる方法としては特に限定されないが、例えば、加熱して湾曲させる方法が挙げられる。
<太陽電池モジュールの製造方法>
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、公知の方法が用い得るが、例えば表面保護層、封止材層、光電変換層、封止材層、補強層、裏面保護層等を含む多層シートを、真空ラミネーション装置内へ配置し、真空引きの後、加熱し、一定時間経過後に冷却することにより、太陽電池モジュールを得ることができる。
上記熱ラミネート条件は特に限定されず、通常行う条件で熱ラミネートが可能である。
真空条件で行うことが好ましく、通常真空度が30Pa以上、好ましくは50Pa以上、より好ましくは80Pa以上である。一方上限は、通常150Pa以下、好ましくは120Pa以下、より好ましくは100Pa以下である。上記範囲とすることで、モジュール内の各層において気泡の発生を抑制することができ、生産性も向上するため好ましい。
真空時間としては、通常1分以上、好ましくは2分以上、より好ましくは3分以上である。一方上限は、通常8分以下、好ましくは6分以下、より好ましくは5分以下である。真空時間を上記範囲とすることで、熱ラミネート後の太陽電池モジュールの外観が良好となり、またモジュール内の各層において気泡の発生を抑制することができるため好ましい。
熱ラミネートの加圧条件は、通常圧力が50kPa以上、好ましくは70kPa以上、より好ましくは90kPa以上である。一方上限値は、101kPa以下であることが好ましい。上記範囲の加圧条件とすることで、太陽電池モジュールを損傷することなく、また適度な接着性を得ることができるため、耐久性の観点からも好ましい。
上記圧力の保持時間は、通常1分以上、好ましくは3分以上、より好ましくは5分以上である。一方上限は、通常30分以下、好ましくは20分以下、より好ましくは15分以下である。上記保持時間とすることで、封止層のゲル化率を適正とすることができるため、封止層の発電素子を保護する機能を十分に発揮することができ、また十分な接着強度を得ることができる。
熱ラミネートの温度条件は、通常120℃以上、好ましくは130℃以上、より好ましくは140℃以上である。一方上限値は、通常180℃以下、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下で・BR> る。上記温度範囲とすることで、十分な接着強度を得ることができる。
また、上記温度の加熱時間は、通常10分以上、好ましくは12分以上、より好ましくは15分以上である。一方上限は60分以下、好ましくは45分以下、より好ましくは30分以下である。上記加熱時間とすることで、封止材の架橋が適度に行われるため耐久性能が向上し、適度な柔軟性を有することができるため、好ましい。
このようにして得られた本発明の太陽電池モジュールは、薄肉かつ軽量であるにもかかわらず太陽電池セルの破壊を抑制する耐衝撃性を有し、また、たわみや振動を抑制する機能を持つために、トラック等の車両に取り付けることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明が以下の実施例にのみ限定されないことはいうまでもない。
<実施例1>
図1に示す層構成を有する太陽電池モジュール1を製造した。
具体的には、裏面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)2mmのポ
リカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)、中間層4として、縦400mm、横200cm、厚み0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)シート超速硬化タイプ)、補強層2として、縦400mm、横200cm、厚み(TR2)0.4mmのアルミ板(三菱アルミニウム(株)製、両面Super−Ecoat処理品)、中間層3として、縦400mm、横200cm、厚み(TI3)0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)を順次積層し、その上に、多結晶シリコンセル(Q−cells製、Q6LTT3−200/1660−A−D)2枚を4mmの間をあけて配置した。両多結晶シリコンセルはインターコネクター3本で連結し、バスパーの両端は、積層した樹脂板からはみ出すように延ばした。その後、更に中間層2として、縦400mm、横200cm、厚み(TI2)0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、表面保護層として、・BR>C400mm、横200cm、厚み(T)2mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)を積層し、太陽電池モジュールラミネーター(NPC社製、LM−50×50−S)に投入した。最初にラミネーター内部を減圧下で5分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、135℃で30分間保持し、太陽電池モジュール1を得た。その後30分かけて、135℃から30℃に冷却した。冷却後に、太陽電池モジュール1の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈もなく、また、モジュール全体の下に凸の反りもなかった。結果を表−1に示す。
<実施例2>
図2に示す層構成を有する太陽電池モジュール2を製造した。
具体的には、裏面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)1.5mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)、中間層4として、縦400mm、横200cm、厚み0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)を積層した上に、補強層2として、縦360mm、横160mm、厚み(
R2)0.4mmのアルミ板(三菱アルミニウム(株)製、両面Super−Ecoa
t処理品)を積層した。そして、厚み0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、縦400mm、横200cm、厚み0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、縦400mm、横200mm、厚み0.05mmのETFEフィルム、縦400mm、横200mm、厚み0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、を順次積層し、これら4つの材の積層構造を中間層3(TI3=1.15mm)とした。
その上に、多結晶シリコンセル(Q−cells製、Q6LTT3−200/1660−A−D)2枚を4mmの間をあけてインターコネクター3本で連結し、バスパーの両端は、積層した樹脂板からはみ出すように延ばしたものをのせた後、更に中間層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TI2)0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、縦400mm、横200cm、厚み(T)1.5mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)をのせた積層体を、太陽電池モジュールラミネーター(LM−50×50−S)に投入した。最初にラミネーター内部を減圧下で5分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、135℃で30分間保持し、太陽電池モジュール2を得た。その後30分かけて、135℃から30℃に冷却した。冷却後に、太陽電池モジュール2の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈もなく、また、モジュール全体の下に凸の反りもなかった。JIS C8991準拠による、疑似太陽光1000W/m2照射時の最大発電
効率は7.0Wであった。
<実施例3>
図3に示す層構成を有する太陽電池モジュール3を製造した。
具体的には、裏面保護層として、縦750mm、横680mm、厚み(T)0.4m
mのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)、中間層4として、縦750mm、横680mm、厚み0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、補強層2として、縦750mm、横680mm、厚み(TR2)0.1mmのPETフィルム(三菱樹脂(株)製、T680E)、中間層3として、縦750mm、横680mm、厚み(TI3)0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)を順次積層した上に、多結晶シリコンセル(Q−cells製、Q6LTT3−200/1660−A−D)12枚を4mmの間をあけてインターコネクター3本で連結したものをのせた後、中間層2として、縦750mm、横680mm、厚み(TI2)0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、補強層1として、縦750mm、横680mm、厚み(TR1)0.1mmのPETフィルム(三菱樹脂(株)製、T680E)、中間層1として、縦750mm、横680mm、厚み0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、表面保護層として、縦750mm、横680mm、厚み(T)0.4mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)を積層した。更に、表面保護層の上に表面保護シートとして、縦750mm、横680mm、厚み0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)及び縦750mm、横680mm、厚み0.1mmのETFEフィルムを重ねたものを、真空ラミネーター(NPC社製、NLM−270×400)に投入した。最初にラミネーター内部を減圧下で5分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、130℃で60分間保持し、太陽電池モジュール5を得た。冷却後に、太陽電池モジュール3の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈もなく、また、モジュール全体の下に凸の反りもなかった。JIS C8991準拠による、疑似太陽光1000W/m照射時の最大発電効率は43Wであった。結果を表−1に示す。
<実施例4>
図4に示す層構成を有する太陽電池モジュール4を製造した。
具体的には、裏面保護シートとして、縦400mm、横200mm、厚み0.1mmのPETフィルム(三菱樹脂(株)製、T680E)、縦400mm、横200mm、厚み0.4mmの封止材(大日本印刷(株)製、Z86)の順に積層されたフィルムの上に、裏面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)2mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)、中間層4として、縦400mm、横200mm、厚み0.4mmの封止材(大日本印刷(株)製、Z86)、補強層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TR2)0.1mmのPETフィルム(三菱樹脂(株)製、T680E)の積層体を、真空ラミネーター(NPC社製、NLM−270×400)に投入した。最初にラミネーター内部を減圧下で5分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、130℃で40分間保持し、部材1を得た。部材1の上に、中間層3として、縦400mm、横200mm、厚み(TI3)0.4mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、多結晶シリコンセル(Q−cells製、Q6LTT3−200/1660−A−D)2枚を4mmの間をあけてインターコネクター3本で連結したものを順次のせた後、中間層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TI2)0.4mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)を載せた。その後、上記の部材1と同様の材料で同様の方法で作成しておいた別の部材1をPETフィルムの層が補強層1となるように、中間層2の上にのせたものを、真空ラミネーター(NPC社製、NLM−270×400)に投入し、太陽電池モジュールを作成した。
最初にラミネーター内部を減圧下で5分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、130℃で40分間保持し、太陽電池モジュール4を得た。冷却後に、太陽電池モジュール6の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈もなく、また、モジュール全体の下に凸の反りもなかった。JIS C8991準拠
による、疑似太陽光1000W/m照射時の最大発電効率は6.9Wであった。結果を表−1に示す。
<実施例5>
図5に示す層構成を有する太陽電池モジュール5を製造した。
具体的には、裏面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)1mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)、中間層4として、縦400mm、横200mm、厚み0.4mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、補強層2として、縦380mm、横180mm、厚み(TR2)0.2mmのガラス板(日本電気硝子(株)製、OA−10GF)、中間層3として、縦400mm、横200mm、厚み(TI3)0.4mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)を順次積層した上に、多結晶シリコンセル(Q−cells製、Q6LTT3−200/1660−A−D)2枚を4mmの間をあけてインターコネクター3本で連結したものをのせた後、中間層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TI2)0.4mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、補強層1として、縦380mm、横180mm、厚み(TR1)0.2mmのガラス板(日本電気硝子(株)製、OA−10GF)、中間層1として、縦400mm、横200mm、厚み0.4mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、表面保護層1として、縦400mm、横200mm、厚み(T)2mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)をのせた積層体を、真空ラミネーター(NPC社製、NLM−270×400)に投入した。最初にラミネーター内部を減圧下で5分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、125℃で60分間保持し、太陽電池モジュール7を得た。冷却後に、太陽電池モジュール7の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈もなく、また、モジュール全体の下に凸の反りもなかった。JIS C8991準拠による、疑似太陽光1000W/m照射時の最大発電効率は6.8Wであった。結果を表−1に示す。
<実施例6>
図6に示す層構成を有する太陽電池モジュール6を製造した。
具体的には、裏面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)1.8mmのアクリルフィルム一体型ポリカーボネート板(菱琵テクノ社製、厚み0.07mmのアクリルフィルムをポリカボネートシートの片面に熱融着したもの、アクリルフィルムの面を太陽電池モジュール裏面側に向けた)、中間層3として、縦400mm、横200mm、厚み0.4mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)を順次積層した上に、単結晶シリコンセル(Shinsung製、SH−1990S3)2枚を4mmの間をあけてインターコネクター3本で連結したものをのせた後、中間層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TI2)0.4mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、補強層1として、縦380mm、横180mm、厚み(TR1)0.2mmのガラス板(日本電気硝子(株)製、OA−10GF)、中間層1として、縦400mm、横200mm、厚み0.4mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、表面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)1.8mmのアクリルフィルム一体型ポリカーボネート板(菱琵テクノ社製、厚み0.07mmのアクリルフィルムをポリカボネートシートの片面に熱融着したもの、アクリルフィルムの面を太陽電池モジュール受光面側に向けた)をのせた積層体を、真空ラミネーター(NPC社製、NLM−270×400)に投入した。最初にラミネーター内部を減圧下で10分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、130℃で60分間保持し、太陽電池モジュール8を得た。冷却後に、太陽電池モジュール6の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈もなく、また、モジュール全体の下に凸の反りもなかった。JIS C8991準拠による、疑似太陽光1000W/m照射時の最大発電効率は7.7Wであった。結果を表−1に示
す。
<実施例7>
図7に示す層構成を有する太陽電池モジュール7を製造した。
具体的には、裏面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)2.0mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)、中間層4として、縦400mm、横200mm、厚み0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、補強層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TR2)0.188mmのPETシート(三菱樹脂(株)社製、T103E188)、中間層3として、縦4
00mm、横200mm、厚み(TI3)0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)を順次積層した上に、多結晶シリコンセル(Q−cells製、Q6LTT3−200/1660−A−D)2枚を4mmの間をあけてインターコネクター3本で連結したものをのせた後、中間層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TI2)0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、補強層1として、縦400mm、横200mm、厚み(TR1)0.188mmのPE
Tシート(三菱樹脂(株)社製、T103E188)、中間層1として、縦400mm、横200mm、厚み0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、表面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)2.0mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)をのせた積層体を、真空ラミネーター(NPC社製、NLM−270×400)に投入した。最初にラミネーター内部を減圧下で10分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、130℃で60分間保持し、太陽電池モジュール7を得た。冷却後に、太陽電池モジュール9の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈もなく、また、モジュール全体の下に凸の反りもなかった。JIS C8991準拠による、疑似太陽光1000W/m照射時の最大発電効率は7.3Wであった。結果を表−1に示す。
<実施例8>
実施例7において、中間層1、中間層2、中間層3及び中間層4の厚みそれぞれ0.4mmとした以外は全て同様にして、太陽電池モジュール8を得た。
冷却後に、太陽電池モジュール10の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈もなく、また、モジュール全体の下に凸の反りもなかった。JIS C8991準拠による、疑似太陽光1000W/m照射時の最大発電効率は7.3Wであった。結果を表−1に示す。
<実施例9>
実施例7において、中間層1、中間層2、中間層3及び中間層4の厚みをそれぞれ全て0.5mmとした以外は全て同様に実施して、太陽電池モジュール9を得た。
冷却後に、太陽電池モジュール11の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈もなく、また、モジュール全体の下に凸の反りもなかった。JIS C8991準拠による、疑似太陽光1000W/m照射時の最大発電効率は7.3Wであった。結果を表−1に示す。
<実施例10>
図8に示す層構成を有する太陽電池モジュール10を製造した。
具体的には、裏面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)2.0mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)、中間層4として、縦400mm、横200mm、厚み0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、補強層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TR2)0.188mmのPETシート(三菱樹脂(株)社製、T103E188)、中間層3として、縦4
00mm、横200mm、厚み(TI3)0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、
EVAシート超速硬化タイプ)を順次積層した上に、多結晶シリコンセル(Q−cells製、Q6LTT3−200/1660−A−D)2枚を4mmの間をあけてインターコネクター3本で連結したものをのせた後、中間層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TI2)0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、補強層1として、縦400mm、横200mm、厚み(TR1)0.188mmのPE
Tシート(三菱樹脂(株)社製、T103E188)、中間層1として、縦400mm、横200mm、厚み0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、表面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)2.0mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)をのせた積層体を、真空ラミネーター(NPC社製、NLM−270×400)に投入した。最初にラミネーター内部を減圧下で10分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、130℃で60分間保持し、太陽電池モジュール10を得た。
冷却後に、太陽電池モジュール10の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈もなく、また、モジュール全体の下に凸の反りもなかった。JIS C8991準拠による、疑似太陽光1000W/m照射時の最大発電効率は7.4Wであった。結果を表−1に示す。
<実施例11>
図9に示す層構成を有する太陽電池モジュール11を製造した。
具体的には、裏面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)2.0mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)、中間層4として、縦400mm、横200mm、厚み0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、補強層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TR2)0.188mmのPETシート(三菱樹脂(株)社製、T103E188)、中間層3として、縦4
00mm、横200mm、厚み(TI3)0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)を順次積層した上に、多結晶シリコンセル(Q−cells製、Q6LTT3−200/1660−A−D)2枚を4mmの間をあけてインターコネクター3本で連結したものをのせた後、中間層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TI2)0.3mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、補強層1として、縦400mm、横200mm、厚み(TR1)0.188mmのPE
Tシート(三菱樹脂(株)社製、T103E188)、中間層1として、縦400mm、横200mm、厚み0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、表面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)2.0mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)をのせた積層体を、真空ラミネーター(NPC社製、NLM−270×400)に投入した。
最初にラミネーター内部を減圧下で10分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、130℃で60分間保持し、太陽電池モジュール11を得た。冷却後に、太陽電池モジュール13の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈もなく、また、モジュール全体の下に凸の反りもなかった。JIS C8991準拠による、疑似太陽光1000W/m照射時の最大発電効率は7.3Wであった。結果を表−1に示す。
<比較例1>
裏面保護層として、縦400mm、横200cm、厚み(T)2mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)、中間層3として、縦400mm、横200mm、厚み(TI3)0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)シート超速硬化タイプ)を順次積層し、その上に、多結晶シリコンセル(Q−cells製、Q6LTT3−200/1660−A−D)2枚を4mmの間
をあけてインターコネクター3本で連結し、バスパーの両端は、積層した樹脂板からはみ出すように延ばしたものをのせた後、中間層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TI2)0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、表面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)2mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)をのせた積層体を、太陽電池モジュールラミネーター(NPC社製、LM−50×50−S)に投入した。最初にラミネーター内部を減圧下で5分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、135℃で30分間保持し、太陽電池モジュール12を得た。その後30分かけて、135℃から30℃に冷却した。冷却後に、太陽電池モジュール12の外観検査を行ったところ、このものは、セルにクラックが多数確認され、インターコネクターはセル近傍で座屈を起こしていた。モジュール全体の下に凸の反りはなかった。結果を表−1に示す。
<比較例2>
裏面保護層として、縦400mm、横200mm、厚み(T)0.4mmのアルミ板(三菱アルミニウム(株)製、両面Super−Ecoat処理品)を敷き、その上に、縦400mm、横200mm、厚み0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、縦400mm、横200mm、厚み0.05mmのETFEフィルム、縦400mm、横200mm、厚み0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)の3つの材質をを順次積層したものを中間層3として、その上に、多結晶シリコンセル(Q−cells製、Q6LTT3−200/1660−A−D)2枚を4mmの間をあけてインターコネクター3本で連結し、バスパーの両端は、積層した樹脂板からはみ出すように延ばしたものをのせた後、更に中間層2として、縦400mm、横200mm、厚み(TI2)0.5mmの封止材(シーアイ化成(株)製、EVAシート超速硬化タイプ)、表面保護層として、縦400mm、200cm、厚み(T)1.5mmのポリカーボネート板(タキロン(株)製、PC1600)をのせた積層体を、太陽電池モジュールラミネーター(NPC社製、LM−50×50−S)に投入した。最初にラミネーター内部を減圧下で5分間保持した後、積層体を大気圧で圧着状態としつつ、135℃で30分間保持し、太陽電池モジュール13を得た。その後30分かけて、135℃から30℃に冷却した。冷却後に、太陽電池モジュール13の外観検査を行ったところ、このものは、セルの破損やインターコネクターの座屈はなかったが、モジュール全体が大きく下に凸に反ってしまった。JIS C8991準拠による、疑似太陽光1000W/m2照射時の最大発電効率は7.0Wであった。結果を表−1に示す。
なお、上記実施例、比較例で用いた表1の各層の物性(線膨張係数、ヤング率)は大気圧下で温度23℃で測定した値である。
1 表面保護層
2 裏面保護層
3 光電変換層
31 電線(インターコネクタ)
4 中間層1
5 中間層2
6 中間層3
7 中間層4
8 補強層1
9 補強層2
10 表面保護シート
11 裏面保護シート

Claims (10)

  1. 少なくとも、太陽光受光面側から、表面保護層、中間層1、補強層1、中間層2、電線で接続された1以上の太陽電池セルを含む光電変換層、中間層3及び裏面保護層が順に積
    層されてなる太陽電池モジュールであって、該表面保護層が、23℃におけるヤング率が1〜5GPa、−30〜30℃における線膨張係数が40〜150ppm/Kの樹脂を含む材料で構成され、該補強層1が、23℃におけるヤング率1〜200GPa、−30〜30℃における線膨張係数1〜30ppm/Kの材料で構成され、且つ該表面保護層の厚み(T)と該補強層1の厚み(TR1)の比(T/TR1)が20/1〜1/1であることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 少なくとも、太陽光受光面側から、表面保護層、中間層2、電線で接続された1以上の
    太陽電池セルを含む光電変換層、中間層3、補強層2、中間層4、裏面保護層が順に積層されてなる太陽電池モジュールであって、該裏面保護層が、23℃におけるヤング率が1〜5GPa、−30〜30℃における線膨張係数が40〜150ppm/Kの樹脂を含む材料で構成され、該補強層2が、23℃におけるヤング率1〜200GPa、−30〜30℃における線膨張係数1〜30ppm/Kの材料で構成され、且つ該裏面保護層の厚み(T)と該補強層2の厚み(TR2)の比(T/TR2)が20/1〜1/1であることを特徴とする太陽電池モジュール。
  3. 前記表面保護層と中間層2の間に、更に中間層1、補強層1が順に積層されており、該補強層1が、23℃におけるヤング率1〜200GPa、−30〜30℃における線膨張係数1〜30ppm/Kの材料で構成され、且つ該表面保護層の厚み(T)と該補強層1の厚み(TR1)の比(T/TR1)が20/1〜1/1であることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記T及び/又は前記Tが、0.1〜5mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記TR1及び/又は前記TR2が、0.1〜0.5mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記各中間層の25℃における粘弾性が0.01〜100MPaであり、かつ表面保護層の厚み(T)と中間層2の厚み(TI2)の比(T/TI2)および裏面保護層の厚み(T)と中間層3の厚み(TI3)の比(T/TI3)が10/1〜1/1であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記表面保護層及び/又は前記裏面保護層が、ポリカーボネート樹脂またはアクリル樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  8. 前記補強層1及び/又は前記補強層2の材質が、ポリエステル樹脂あるいはガラスであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  9. 最小曲率半径Rが10〜10,000mmで2軸方向に湾曲していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールを有する車両用部材。
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