JP2014068005A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池モジュール成形の際に、特にラミネート成形後の冷却時に発生する収縮応力、および使用環境温度変化が大きいときに、保護層が大きく膨張収縮することで発生する膨張収縮応力、に耐えうることができ、十分な発電効率を有し、且つ道路の遮音壁に設置するのに最適で外観を損なわない太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】太陽光受光面側から、表面保護層、光電変換層、裏面保護層が順に積層されており、該表面保護層及び該裏面保護層の厚みがそれぞれ3mm以上であり、該表面保護層と光電変換層との間及び該裏面保護層と光電変換層との間に、それぞれ補強層が2層以上含有する太陽電池モジュール。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
太陽電池としては、例えば太陽電池セルに単結晶シリコンや多結晶シリコンを用いたものが知られている。
これらの太陽電池セルは、通常、保護部材間(保護層)に、EVA樹脂等の封止材によって封止された状態で太陽電池モジュールを構成する。具体的にこれらの太陽電池モジュールは、表面保護層、裏面保護層などの保護層の間に、電線等で複数の太陽電池セルを接続した光電変換層を、EVA樹脂フィルムなどに包んで挟み込み、モジュール全体を真空ラミネーターで加熱加圧成形して真空引き製造するのが一般的である。
太陽電池モジュールの軽量化及び透明性や機械的強度の向上を狙って、近年では保護層の材料としてポリカーボネ−トが採用されている。例えば、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂とガラスフィラーを含むガラスフィラー含有ポリカーボネート樹脂成形品を保護層として使用した太陽電池モジュールが記載されている。
また、一方で、ポリカーボネート樹脂を保護層に使用した際、従来のガラスより剛性が小さく更に線膨張係数が大きいため、光電変換層や封止材と共に真空ラミネーターで加熱加圧成形するプロセスでは、太陽電池モジュールが熱応力によって変形して良品が得られない問題、あるいは使用環境温度変化が大きいとき、保護層が大きく膨張収縮することで、相対的に線膨張係数の小さな光電変換層を損傷するリスクがあった。このため、特許文献2には、保護層と光電変換層との間に更に、軟質樹脂保護層として、アクリル樹脂やポリ弗化ビニル樹脂(PVF)、ポリ弗化ビニリデン樹脂などの軟質樹脂保護層を設けるこ
とで、封止材を解して光電変換層に発生するポリカーボネートの内部熱応力を除去して、変形の少ない軽量で耐衝撃性に優れる太陽電池モジュールを得られることが記載されている。
特開2009−88072号公報 特開2002−111014号公報
真空ラミネーターで加熱加圧加工された太陽電池モジュールは、真空ラミネーター内で冷却、若しくは真空ラミネーターから取り出して自然冷却されるが、上記特許文献1〜2には、この冷却時における太陽電池モジュールの状態については特に言及されていない。本発明者らが詳しく検討したところ、太陽電池モジュール製造時における冷却の際や使用環境温度変化によって急激に太陽電池モジュール内部に温度変化が加わる際に、太陽電池セルおよびそれらを直列に連結して繋ぐための電線(バスバー、またはインターコネクター)に、表面保護層及び裏面保護層などの樹脂層からの熱収縮応力がかかり、従来の軟質樹脂保護層ではその応力を緩和できずに、電線が座屈したり、太陽電池セルが破損したり、あるいは太陽電池セルに亀裂が入るという問題が判明した。
また、遮音性、防音性を必要とする建材用途として使用する場合に、遮音性確保のために、表面保護層や裏面保護層などの厚さを大きくするほど、太陽電池セルにかかる応力が大きくなるという問題もあった。特に高い遮音性を要求される道路の遮音壁への適用にお
いては、上記課題を解決することが困難である。
本発明は上記の問題を解決するものであり、太陽電池モジュール成形の際に、特にラミネート成形後の冷却時に発生する収縮応力、および使用環境温度変化が大きいときに、保護層が大きく膨張収縮することで発生する膨張収縮応力、に耐えうることができ、十分な発電効率を有し、且つ道路の遮音壁に設置するのに最適で外観を損なわない太陽電池モジュールを提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、表面保護層と裏面保護層をある特定の厚み以上にしたうえで、裏面保護層と光電変換層並び光電変換層と表面保護層との間に補強層を2層以上設けることで、上記課題を解決できることを見出し、本願発明を完成するに至った。即ち、本願発明の要旨は下記の[1]〜[6]に存する。
[1] 太陽光受光面側から、表面保護層、光電変換層、裏面保護層が順に積層されており、該表面保護層及び該裏面保護層の厚みがそれぞれ3mm以上であり、該表面保護層と光電変換層との間及び該裏面保護層と光電変換層との間に、それぞれ補強層が2層以上含有する太陽電池モジュール。
[2] 前記表面保護層及び/又は前記裏面保護層の−30℃から30℃における線膨張係数が、30ppm以上100ppm以下であることを特徴とする[1]に記載の太陽電池モジュール。
[3] 前記補強層の23℃におけるヤング率が、2GPa以上300GPa以下であることを特徴とする[1]又は[2]のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
[4] 前記補強層の厚みが15μm以上2000μm以下であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1に記載の太陽電池モジュール。
[5] 前記表面保護層及び/又は前記裏面保護層がポリカーボネート樹脂またはアクリル樹脂であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1に記載の太陽電池モジュール。
[6] 前記補強層の材質がポリエステル樹脂あるいはガラスであることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1に記載の太陽電池モジュール。
本発明によれば、遮音効果が高い軽量化された太陽電池モジュールを得ることで、建材や道路遮音壁などの用途に好適に使用できる。また、表面保護層や裏面保護層の材料としてポリカーボネートなどの樹脂を使い、太陽電池セル(光電変換層)を埋包し、且つ補強層を光電変換層と裏面保護層との間や光電変換層や表面保護層との間にそれぞれ2層以上含有することで、高い耐衝撃性や冷却時の応力にも耐えうる太陽電池モジュールを得ることができる。
本発明の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(実施例1、実施例2)。 従来の太陽電池モジュールの一実施態様の模式図である(比較例1)。
本発明の太陽電池モジュールの実施の形態について、以下に具体的に説明する。
本発明の太陽電池モジュールは、表面保護層と裏面保護層との間に光電変換層を含むものである。この太陽電池モジュールは、表面保護層及び又は裏面保護層の材質としては、特に限定されないが、遮音壁に代表される建材などに適用して使用する際には、軽量かつ安価な太陽電池モジュールを得ることが出来るという観点から、ガラス基板よりも樹脂基板が好適に使用されることがある。このような樹脂基板を用いた太陽電池モジュールは、一般的に熱ラミネートにより製造されるが、冷却の際に樹脂層が熱収縮し、その応力によ
り太陽電池セル(光電変換層)が破損したり、亀裂が入ることがあった。また、使用環境の温度変化が大きな環境下でも同様な問題が発生することがあった。
本発明の太陽電池モジュールでは、表面保護層と裏面保護層との間に、特定の性質を有する補強層を積層することで、このような太陽電池セルの破損や、太陽電池セルに亀裂が生じることを防止するものである。
<表面保護層>
本発明の太陽電池モジュールの表面保護層は、太陽電池モジュールに透明性、機械的強度、耐候性、耐スクラッチ性、耐薬品性、ガスバリア性などを付与するための層である。表面保護層としては、樹脂又はガラスが用いられる。軽量かつ耐衝撃性に優れることから、樹脂(以下「樹脂(A)と称することがある」)が好ましい。多くの太陽光を光電変換層に供給する観点から、樹脂(A)の全光線透過率は80%以上、好ましくは90%以上である。全光線透過率の測定方法は、例えば、JIS K 7361−1による。
表面保護層に用いる樹脂(A)としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル樹脂、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等が挙げられる。好ましくは、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル樹脂、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)であり、特に好ましくは、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル樹脂である。
また、樹脂(A)の−30〜30℃における線膨張係数は、特に限定されないが、好ましくは、30ppm/K以上であり、より好ましくは45ppm/K以上であり、更に好ましくは50ppm/K以上である。線膨張係数の測定方法は、例えば、ASTM D696などによる。線膨張係数が30ppm/K未満だと、補強層を必要とするほどの熱膨張・収縮応力が発生しにくい傾向にある。一方上限は特段限定されないが、通常200ppm/K以下であり、100ppm/K以下であることが好ましい。
また、樹脂(A)の23℃におけるヤング率は、特に限定されないが、好ましくは、10GPa以下であり、より好ましくは、8GPa以下であり、更に好ましくは6GPa以下である。ヤング率の測定方法は、例えば、JIS K7161−1994(プラスチックの引張弾性率)、JIS K 7113(プラスチックの引張試験方法)、静的試験法(ユーイング法)などがある。ヤング率が5GPaを超えると熱収縮応力が過大となる傾向にある。一方下限は特段限定されないが、通常0GPaよりも大きく、1GPa以上であることが好ましい。
これらの樹脂の入手方法は特段限定されず、市販のものを用いることができる。例えば、ポリカーボネートではタキロン(株)製ポリカーボネートプレート、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製ユーピロン、ポリメチルメタクリレートでは三菱レイヨン(株)製アクリライト,住友化学(株)製スミペックス等が挙げられる。
また樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)としては、特に限定されないが、例えば、150℃以下であることが好ましく、140℃以下であることがより好ましい。また、樹脂のTgが70℃以上であることが好ましく、80℃以上であることが好ましい。Tgが上記範囲にある場合には、太陽電池モジュールのラミネート時に適度な柔軟性を有し、加工性に優れる。なお、ガラス転移点TgはDSC測定により測定することができる。
また、樹脂(A)が高分子量体である場合、重量平均分子量(Mw)としては、特に限
定されないが、例えば、10,000以上が好ましい。上限は70,000以下であり、20,000以下であることが好ましい。本発明における重量平均分子量はSEC(サイズ排除クロマトグラフィー)測定により決定される。SEC測定では高分子量成分ほど溶出時間が短く、低分子量成分ほど溶出時間が長くなるが、分子量既知のポリスチレン(標準試料)の溶出時間から算出した校正曲線を用いて、サンプルの溶出時間を分子量に換算することによって、重量平均分子量が算出される。
表面保護層の厚さは3.0mm以上である。好ましくは3.5mm以上であり、より好ましくは4mm以上、更に好ましくは5mm以上である。この値が大きくなるほど、遮音性が高くなり、耐衝撃性が高くなる傾向がある。一方上限は特段限定されないが、8mm未満であることが好ましく、より好ましくは7mm未満である。表面保護層が厚くなりすぎると、柔軟性が低下したり、モジュールの重量増を招くため、太陽電池モジュールの基板を樹脂としたことによるメリットが失われる。
表面保護層内には、広域波長の紫外線をカットし、若しくは熱線遮蔽効果が得られることで、屋外環境下における表面保護層と封止層間の剥離などの各界面の劣化を抑制するために、必要に応じて、紫外線吸収剤(“UV吸収剤”と呼ぶこともある)を含むことが好ましい。UV吸収剤としては、具体的にはベンゾフェノン系では、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−ソジウムスルホキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンソフェノン、および2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノンなどが例示される。
ベンゾトリアゾール系では、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)フェニルベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,2’−メチレンビス(4−クミル−6−ベンゾトリアゾールフェニル)、2,2’−p−フェニレンビス(1,3−ベンゾオキサジン−4−オン)、および2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾ−ル、並びに2−(2’−ヒドロキシ−5−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールと該モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとの共重合体や2−(2’―ヒドロキシ−5−アクリロキシエチルフェニル)―2H―ベンゾトリアゾールと該モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとの共重合体などの2−ヒドロキシフェニル−2H−ベンゾトリアゾール骨格を有する重合体などが例示される。ヒドロキシフェニルトリアジン系では、例えば、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル
)−5−メチルオキシフェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−エチルオキシフェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−プロピルオキシフェノール、および2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ブチルオキシフェノールなどが例示される。さらに2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノールなど、上記例示化合物のフェニル基が2,4−ジメチルフェニル基となった化合物が例示される。環状イミノエステル系では、例えば2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−m−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、および2,2’−p,p’−ジフェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)などが例示される。シアノアクリレート系では、例えば1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル)プロパン、および1,3−ビス−[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]ベンゼンなどが例示される。
上記のUV吸収剤以外にも、ラジカル重合が可能な単量体化合物の構造をとることにより、かかる紫外線吸収性単量体および/または光安定性単量体と、アルキル(メタ)アクリレートなどの単量体とを共重合したポリマー型の紫外線吸収剤であってもよい。前記紫外線吸収性単量体としては、(メタ)アクリル酸エステルのエステル置換基中にベンゾトリアゾール骨格、ベンゾフェノン骨格、トリアジン骨格、環状イミノエステル骨格、およびシアノアクリレート骨格を含有する化合物が好適に例示される。
これらのUV吸収剤の中でも、紫外線吸収能の点においてはベンゾトリアゾール系およびヒドロキシフェニルトリアジン系が好ましく、耐熱性や色相の点では、環状イミノエステル系およびシアノアクリレート系が好ましい。前記紫外線吸収剤は単独であるいは2種以上の混合物で用いてもよい。ノアクリレート系が好ましい。前記紫外線吸収剤は単独であるいは2種以上の混合物で用いてもよい。
表面保護層中のUV吸収剤の配合量は、特に限定されないが、樹脂(A)の成分100重量部に対しては0.01〜0.5重量部でありより好ましくは0.02〜0.4重量部、さらに好ましくは0.03〜0.35重量部、特に好ましくは0.05〜0.3重量部である。上記好適な範囲の上限以上においては成形品の初期色相(YI値)が高くなるため好ましくない。また、上記好適な範囲の下限以下においては、耐候性が十分に発揮されない。
また、本発明の太陽電池モジュールでは、表面保護層の外側(太陽光側)に更に表面保護シートを備えてもよい。本発明において表面保護シートを備えることは表面保護層の傷つきや劣化を抑制し、全光線透過率を維持するため好ましい。表面保護シートを構成する材料は、耐候性フィルムが好ましく、通常使用される公知のものを使用することができる。
耐候性フィルムの材料となる樹脂としては、例えばエチレンーテトラフルオロエチレン共重合体、シリコーン、アクリレート、メタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等が挙げられる。これらの中でも耐候性の観点ではエチレンーテトラフルオロエチレン共重合体が好ましい。
耐候性保護フィルムの厚さは特に制限されないが、通常10μm以上、好ましくは20μm以上であり、通常200μm以下、好ましくは150μm以下である。
表面保護シートと表面保護層との間に接着層を備えてもよい。接着層の材質等は特に制限されないが、通常例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、ポリビニル
ブチラール(PVB)樹脂、マレイン酸またはシラン等で変性した変性ポリエチレン樹脂、変性ポリプロピレン樹脂、またエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等の光透過性の材料が用いられる。接着層の厚さは特に制限されないが例えば300〜500μmのシート状が好ましい。
<光電変換層>
光電変換層は、光エネルギーを直接電力に変換することができる太陽電池セルを有する層であり、通常、複数の太陽電池セルを集電線等で接続してなる。太陽電池セルで発生した電気は、集電線を通じ外部変換機を介して取り出すことができる。
太陽電池セルの素子としては、単結晶シリコン太陽電池素子、多結晶シリコン太陽電池素子、アモルファスシリコン太陽電池素子、微結晶シリコン太陽電池素子、球状シリコン太陽電池素子などのシリコン系太陽電池素子を用いることができる。また、CIS系太陽電池素子、CIGS系太陽電池素子、GaAs系太陽電池素子などの化合物太陽電池素子を採用することもできる。さらに色素増感太陽電池素子、有機薄膜太陽電池素子、多接合型太陽電池素子、HIT太陽電池素子等を採用してもよい。
例えば、シリコン系太陽電池素子は市販のものでよく、例えば、JAソーラー社、インリー・グリーン・エナジー社製、シャープ社製、京セミ社製、富士電機社製などの太陽電池セルが挙げられる。
太陽電池セルの素子の各電極は、導電性を有する任意の材料を1種又は2種以上用いて形成することができる。電極材料(電極の構成材料)としては、例えば、白金、金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属、あるいはそれらの合金;酸化インジウムや酸化錫等の金属酸化物、あるいはその合金(ITO:酸化スズインジウム);ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等の導電性高分子;そのような導電性高分子に、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、FeCl3等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、
カリウム等の金属原子などのドーパントを含有させたもの;金属粒子、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ等の導電性粒子をポリマーバインダー等のマトリクスに分散した導電性の複合材料などが挙げられる。
各電極の厚さ及び光電変換層の厚さは、必要とされる出力等に基づき、決定することができる。
さらに電極に接するように補助電極を設置してもよい。特に、ITOなど導電性のやや低い電極を用いる場合には効果的である。補助電極材料としては、導電性が良好ならば上記金属材料と同じ材料を用いることができるが、銀、アルミニウム、銅が例示される。
<裏面保護層>
本発明の太陽電池モジュールの裏面保護層としては、樹脂(以下「樹脂(B)と称することがある」)又はガラスが用いられるが、好ましくは樹脂である。
このような樹脂としては、例えば、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ガラスエポキシ多層材料、繊維強化プラスチック(FRP)、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が挙げられる。好ましくは、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル樹脂、ガラスエポキシ多層材料 特に好ましくは、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル樹脂である。
裏面保護層に用いる樹脂(B)としては、樹脂(A)と同じ種類のものでもよく、異なっていてもよいが、同じ樹脂を使用するのが好ましい。樹脂(A)と樹脂(B)との組合せとしては、樹脂(A)がPC樹脂であり樹脂(B)がPC樹脂である場合、樹脂(A)がアクリル樹脂であり樹脂(B)がアクリル樹脂である場合、樹脂(A)がPC樹脂であ
り樹脂(B)がアクリル樹脂である場合、樹脂(A)がアクリル樹脂であり樹脂(B)がPC樹脂である場合が好ましい。特に好ましい組み合わせは、樹脂(A)がPC樹脂であり樹脂(B)がPC樹脂である場合であり、本発明の構成による効果が顕著となる。
裏面保護層の厚さは3.0mm以上である。好ましくは3.5mm以上であり、より好ましくは4mm以上、更に好ましくは5mm以上である。この値が大きくなるほど、遮音性が高くなり、耐衝撃性が高くなる傾向がある。一方上限は特段限定されないが、8mm未満であることが好ましく、より好ましくは7mm未満であることが好ましい。表面保護層が厚くなりすぎると、柔軟性が低下したり、モジュールの重量増を招くため、太陽電池モジュールの基板を樹脂としたことによるメリットが失われる。
また、裏面保護層の厚さと表面保護層の厚さの関係は、特に限定されないが、成形後の反りを抑えるという理由から、表面保護層の厚さと裏面保護層の厚さが比が1.4倍以下であることが好ましく、より好ましくは1.2倍以下であることが好ましく、さらに好ましくは1.1倍以下であり、最も好ましくは同じ厚さであることが好ましい。
また、樹脂(B)の−30〜30℃における線膨張係数は、特に限定されないが、30ppm/K以上であることが好ましく、より好ましくは45ppm/K以上であり、更に好ましくは50ppm/K以上である。一方上限は特段限定されないが、通常200ppm/K以下であり、100ppm/K以下であることが好ましい。また、23℃におけるヤング率は5GPa以下であることが好ましく、より好ましくは、4GPa以下であり、更に好ましくは3GPa以下である。一方下限は特段限定されないが、通常0GPaよりも大きく、1GPa以上であることが好ましい。
また樹脂(B)は、ガラス転移温度(Tg)や重量平均分子量の好ましい範囲についても樹脂(A)と同様である。
<封止材層>
太陽電池モジュールにおける光電変換層は、通常、光電変換層を封止すること等を目的として、光電変換層を覆うように封止材層が設けられる。封止材層は、光電変換層を覆うように配置されるため、表面保護層と光電変換層との間、及び裏面保護層と光電変換層との間に配置される。さらに、後述の補強層を2層以上有する積層する際のその層間にそれぞれ封子材層を配置しても良く、裏面保護層の間や光電変換層と後述の補強層などの間にも、封止材層を配置してもよい。
これらの封止材層の材質としては、太陽光を透過する合成樹脂材料であれば特に限定されるものではなく、公知の通常用いられるものを使用することができる。例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、マレイン酸またはシラン等で変性した変性ポリエチレン樹脂、変性ポリプロピレン樹脂、またエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等を用いることができる。また、これらの架橋反応物であってもよい。
封止材層の厚さは、100μm以上であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましく、300μm以上であることが更に好ましい。一方、2000μm以下で
あることが好ましく、2000μm以下であることがより好ましく、1500μm以下であることが更に好ましい。上限値を超えると重量が大きくなることと、光線透過率が低下することによる出力低下する傾向がある。下限値を下回ると、振動に対する太陽電池セルへの負荷が上がる傾向がある。
<補強層>
本発明の補強層は、表面保護層と光電変換層との間、及び裏面保護層と光電変換層の間にそれぞれ配置される層であり、熱ラミネート後の冷却時に発生する表面保護層及び裏面
保護層からの熱収縮応力や温度変化の大きい使用環境における熱収縮応力により、光電変換層の太陽電池セルが破損したり、太陽電池セルに亀裂が生じたりすることを防ぐ層である。
本発明の太陽電池モジュールに含まれる補強層の数は、表面保護層と光電変換層との間、及び裏面保護層と光電変換層の間にそれぞれ2層以上配置される。好ましくは、2層以上10層以下であり、より好ましくは2層以上5層以下である。補強層の数が増えるほど、耐衝撃性が高くなる傾向にあり、少なくなるほど、耐衝撃性が低下する傾向にある。さらに、熱成形後の光電変換層へのダメージが抑制される傾向にあり、少なくなるほど、耐衝撃性が低下し、熱成形後の光電変換層へのダメージが加わる傾向にある。
一方、補強層の層数が少ないと成形後の光電変換層への応力が緩和されないため、光電変換層が破損する危険性がある。また、光電変換層への応力を緩和させるために補強層を厚くすると表面保護層及び裏面保護層に隣接する封止層と補強層界面に作用する応力が大きくなり、補強層と封止層界面で剥離が生じる恐れがある。
そこで、薄い補強層を複数枚積層することで、段階的に応力が緩和されるようになり、表面保護層及び裏面保護層に隣接する封止層と補強層界面に作用する応力が小さくなることで、補強層と隣接する封止層界面での剥離は抑制され、光電変換層の破損も抑えられる傾向がある。
また、補強層は、−30〜30℃における線膨張係数が50ppm/K以下であることが好ましく、より好ましくは40ppm/K以下であり、更に好ましくは30ppm/K以下である。この値が小さくなるほど、表面保護層からの熱収縮応力による太陽電池セルの損傷が減少する傾向にある。線膨張係数が50ppm/Kを超えると、補強層自体の熱変形が増大し、補強効果が低下する傾向にある。一方下限値は特段限定されないが、1ppm/K以上であることが好ましい。値が小さすぎる場合には、太陽電池モジュールを固定する側(無機系の屋根材、金属フレームなど)の線膨張係数よりも小さくなるおそれがあり、逆効果になる場合がある。
更に、補強層は、23℃におけるヤング率が2GPa以上であることが好ましい。より好ましくは3GPa以上であり、更に好ましくは4GPa以上である。この値が大きくなるほど、補強効果が大きくなる傾向にある。ヤング率が2GPa未満であると、補強効果が低下する傾向にある。一方上限値は特段限定されないが、300GPa以下であることが好ましい。
補強層の材質は、上記のような条件を満足し、透光性・絶縁性を有する材質であれば特に限定されないが、好ましくは、薄板ガラス(ソーダガラス、無アルカリガラス、強化ガラス)、高強度プラスチック(延伸ポリエチレンテレフタレート(延伸PET)、延伸ポリエチレンナフタレート(延伸PEN)、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、フェノール樹脂、あるいはこれらのガラスまたは炭素繊維強化物など)などが好ましい。また、光電変換層よりも受光面側に補強層を配置する場合には、光透過性の高い材料を用いる必要がある。このような材料としては、薄板ガラス、延伸PET、延伸PENなどが好ましい。
補強層の厚さは特段限定されないが、通常50μm以上、好ましくは75μm以上であり、より好ましくは100μm以上である。一方上限は、通常2000μm以下であり、好ましくは1500μm以下、より好ましくは500μm以下である。補強層の厚さが大きくなるほど、太陽電池モジュールの重量が大きくなり、遮音壁等の建材に設置・施工が困難になる傾向にあることや表面保護層及び裏面保護層に隣接する封止層と補強層界面に作用する応力が大きくなり、補強層と封止層界面で剥離が生じる傾向があることと、光線
透過率が低下するため出力に影響が生じる傾向があり、補強層の厚さが小さくなるほど、太陽電池モジュールの冷却時に発生する応力を緩和できずに太陽電池セルに傷が入ったり、電線が断線しやすくなる。
<太陽電池モジュールの製造方法>
本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、公知の方法が用い得るが、例えば表面保護層、補強層、封止材層、光電変換層、封止材層、補強層、裏面保護層等を含む多層シートを、真空ラミネーション装置内へ配置し、真空引きの後、加熱し、一定時間経過後に冷却することにより、太陽電池モジュールを得ることができる。
上記熱ラミネート条件は特に限定されず、通常行う条件で熱ラミネートが可能である。
真空条件で行うことが好ましく、通常真空度が30Pa以上、好ましくは50Pa以上、より好ましくは80Pa以上である。一方上限は、通常150Pa以下、好ましくは120Pa以下、より好ましくは100Pa以下である。上記範囲とすることで、モジュール内の各層において気泡の発生を抑制することができ、生産性も向上するため好ましい。
真空時間としては、通常1分以上、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上である。一方上限は、通常60分以下、好ましくは40分以下、より好ましくは30分以下である。真空時間を上記範囲とすることで、熱ラミネート後の太陽電池モジュールの外観が良好となり、またモジュール内の各層において気泡の発生を抑制することができるため好ましい。
熱ラミネートの加圧条件は、通常圧力が50kPa以上、好ましくは70kPa以上、より好ましくは90kPa以上である。一方上限値は、3010kPa以下であることが好ましい。上記範囲の加圧条件とすることで、太陽電池モジュールを損傷することなく、また適度な接着性を得ることができるため、耐久性の観点からも好ましい。
上記圧力の保持時間は、通常1分以上、好ましくは3分以上、より好ましくは5分以上である。一方上限は、通常90分以下、好ましくは60分以下、より好ましくは40分以下である。上記保持時間とすることで、封止層のゲル化率を適正とすることができるため、封止層の発電素子を保護する機能を十分に発揮することができ、また十分な接着強度を得ることができる。
熱ラミネートの温度条件は、通常80℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上である。一方上限値は、通常180℃以下、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下である。上記温度範囲とすることで、十分な接着強度を得ることができる。
また、上記温度の加熱時間は、通常10分以上、好ましくは12分以上、より好ましくは15分以上である。一方上限は通常60分以下、好ましくは45分以下、より好ましくは30分以下である。上記加熱時間とすることで、封止材の架橋が適度に行われるため耐久性能が向上し、適度な柔軟性を有することができるため、好ましい。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明がこのような具体的な態様のみに限定されないことはいうまでもない。
本発明の実施例における評価は、以下の方法を用いた。
[温度サイクル試験]
環境試験機(エスペック社製、型式:TBE)を用いて、−20℃の雰囲気下で2時間、80℃雰囲気下で2時間曝すことを1サイクルとし、50サイクル試験する。
[出力評価]
JIS C8991準拠にて、疑似太陽光1000W/m2照射時における、太陽電池モジュールの出力
特性を測定し、温度サイクル試験前後のFill Facterを評価した。
[遮音性試験]
上面以外は密閉されたダンボール箱の中にワイヤレスキーボード(サンワサプライ社製SKB-WL1-SETR)を接続したノートPC(富士通製 LIFEBOOK P770/B)を投入し、太陽電
池モジュールを上面に設置する。太陽電池モジュール上に騒音計を設置し、音量を測定す。ノートPCの音量は17dBとする。音量マイクから太陽電池モジュールまでの距離は25cmであり、太陽電池モジュールから騒音計までの距離は2cmである。
測定された音量と測定前の音量の差を遮音性試験結果とした。
[外観試験]
ラミネート後及び温度サイクル試験後のモジュール外観及びセルやインターコネクター、バスバーなどの変化に対して、目視観察を実施した。
<実施例1>
補強層として、大きさ500mm×500mmの厚み100μmのポリエステルテレフ
タレート(以下、PETと記載)フィルム(三菱樹脂株式会社製、ダイヤホイル)の上に、
厚さ400μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと記載)フィルム(シー
アイ化成社製)、補強層として、厚み100μmの同PETフィルム、厚さ400μmの同EVAフィルム、光電変換層として、ポリイミド(以下、PIと記載)フィルム上にアモルファスシリコン系発電層を積層し、裏面にNiの裏面電極層を積層した太陽電池セル(具体的には、特許第3565046号公報の実施例1に記載の方法で製造された薄膜太陽電池)2枚をインターコネクタ(電線)で連結したものを積層した。更に、その光電変換層の上に、厚さ400μmの同EVAフィルム、厚み100μmの同PET、厚さ400μmの同EVAフィルム、厚み100μmの同PETの順に積層した。これらの積層体を真空ラミネータ(NPC社製、LM-50×50-S)を使用し、135℃で熱プレス(真空度80P
a、真空時間5分、加圧時間5分、保持30分)して太陽電池サブモジュールを作製した。
その後、裏面保護層として、大きさ500mm×500mmで厚み5mmのポリカーボネート(以下、PCと記載)シート(三菱樹脂株式会社製、ステラ)の上に、大きさ500mm×500mmで厚さ400μmのEVAフィルムを載せ、その上に太陽電池サブモ
ジュールを載せた。そして、厚さ400μmの同EVAフィルム、及び表面保護層として
、厚さ5mmの同PCシートを順に積層した。その積層体を、真空ラミネータ(NPC社製、LM-50×50-S)を使用し、110℃で熱プレス(真空度80Pa、真空時間5分、加
圧時間5分、保持45分)して太陽電池モジュールを作製した。その後30分かけて、110℃から30℃に冷却した。冷却後に、初期の出力評価、温度サイクル試験後の出力評価、外観検査及び遮音性試験の結果を表−1に示す。
<実施例2>
実施例1において、光電変換層の太陽電池素子として、同アモルファスシリコン系発電層の代わりに結晶シリコンセルを用いた以外は、実施例1と同様の方法で作成した。初期の出力評価、温度サイクル試験後の出力評価、外観検査及び遮音性試験の結果を表−1に示す。
<実施例3>
実施例1において、表面保護層及び裏面保護層の厚みを8mmとした以外は同様の方法で太陽電池モジュールを作製した。初期の出力評価、温度サイクル試験後の出力評価、外
観検査及び遮音性試験の結果を表−1に示す。
<比較例1>
裏面保護層として、大きさ500mm×500mmで厚み5mmの同ポリカーボネートシートの上に、厚さ400μmの同EVAフィルム、光電変換層として、同アモルファス
シリコン系発電層を積層した太陽電池素子、厚さ400μmの同EVAフィルム、表面保
護層として、大きさ500mm×500mmで厚み5mmの同PCシートの順に積層した。この積層体を真空ラミネータ(NPC社製、LM-50×50-S)を使用し、110℃で熱プ
レス(真空度80Pa、真空時間5分、加圧時間5分、保持45分)して太陽電池モジュールを作製した。初期の出力評価、温度サイクル試験後の出力評価、外観検査及び遮音性試験の結果を表−1に示す。
<比較例2>
比較例1において、光電変換層の太陽電池素子として、同アモルファスシリコン系発電層の代わりに結晶シリコン系発電層を積層したセルを用いた以外は、比較例1と同様の方法で太陽電池モジュールを作製した。初期の出力評価、温度サイクル試験後の出力評価、外観検査及び遮音性試験の結果を表−1に示す。
<比較例3>
補強層として、大きさ500mm×500mmの厚み100μmの同PETフィルムの
上に、厚さ400μmの同EVAフィルム、光電変換層として、同アモルファスシリコン
系発電層を積層した太陽電池素子を順に積層した。更に、その光電変換層の上に、厚さ400μmの同EVAフィルム、厚み100μmの同PETフィルムの順に積層した。これらの積層体を真空ラミネータ(NPC社製、LM-50×50-S)を使用し、135℃で熱プレス
(真空度80Pa、真空時間5分、加圧時間5分、保持30分)して太陽電池サブモジュールを作製した。
この太陽電池サブモジュールを実施例1の太陽電池サブモジュールの代わりに使用した以外は全て同様の方法で太陽電池モジュールを作成した。温初期の出力評価、温度サイクル試験後の出力評価、外観検査及び遮音性試験の結果を表−1に示す。
<比較例4>
実施例1において、表面保護層として、厚み1mmの同PCシート、裏面保護層として、厚み8mmの同PCシートを使用した以外は全て同様に太陽電池モジュールを作成した。初期の出力評価、温度サイクル試験後の出力評価、外観検査及び遮音性試験の結果を表−1に示す。
<比較例5>
補強層として、大きさ500mm×500mmの厚み100μmの同PETフィルムの
上に、厚さ400μmの同EVAフィルム、光電変換層として、同アモルファスシリコン
系発電層を積層した太陽電池素子を順に積層した。更に、その光電変換層の上に、厚さ400μmの同EVAフィルム、厚み100μmの同PETフィルム、厚さ400μmの同E
VAフィルム、厚み100μmの同PETフィルムの順に積層した。これらの積層体を真
空ラミネータ(NPC社製、LM-50×50-S)を使用し、135℃で熱プレス(真空度80
Pa、真空時間5分、加圧時間5分、保持30分)して太陽電池サブモジュールを作製した。
この太陽電池サブモジュールを実施例1の太陽電池サブモジュールの代わりに使用し、表面保護層及び裏面保護層の厚みを8mmとした以外は全て同様の方法で太陽電池モジュールを作成した。温初期の出力評価、温度サイクル試験後の出力評価、外観検査及び遮音
性試験の結果を表−1に示す。
<比較例6>
実施例1において、表面保護層及び裏面保護層の厚みを2mmとした以外は同様の方法で太陽電池モジュールを作製した。初期の出力評価、温度サイクル試験後の出力評価、外観検査及び遮音性試験の結果を表−1に示す。
Figure 2014068005
1 表面保護層
2 裏面保護層
3 光電変換層
31 電線(インターコネクタ)
4〜10 封止材層
11〜14 補強層

Claims (6)

  1. 太陽光受光面側から、表面保護層、光電変換層、裏面保護層が順に積層されており、該表面保護層及び該裏面保護層の厚みがそれぞれ3mm以上であり、該表面保護層と光電変換層との間及び該裏面保護層と光電変換層との間に、それぞれ補強層が2層以上含有する太陽電池モジュール。
  2. 前記表面保護層及び/又は前記裏面保護層の−30℃から30℃における線膨張係数が、30ppm以上100ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記補強層の23℃におけるヤング率が、2GPa以上300GPa以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記補強層の厚みが15μm以上2000μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記表面保護層及び/又は前記裏面保護層がポリカーボネート樹脂またはアクリル樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記補強層の材質がポリエステル樹脂あるいはガラスであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
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