JP2014113930A - 太陽電池モジュールを搭載する車両用構造部材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用構造部材の太陽光を受光しうる表面に太陽電池モジュールが搭載されてなる太陽電池モジュール一体型車両用構造部材において、該太陽電池モジュールが、少なくとも表面保護層、封止層、光電変換層及び裏面保護層を有し、該車両用構造部材の太陽電池モジュール搭載部分の材質が熱可塑性樹脂であり、該裏面保護層と該車両用構造部材の太陽電池モジュール搭載部分とが少なくとも部分的に溶融混合して一体化していることで上記課題を解決する。
【選択図】図1
Description
これらの太陽電池セルは、通常、保護部材間(保護層)に、EVA(エチレン−ビニルアセテート)樹脂等の封止材によって封止された状態で太陽電池モジュールを構成する。具体的にこれらの太陽電池モジュールは、表面保護層、裏面保護層などの保護層の間に、電線等で複数の太陽電池セルを接続した光電変換層を、EVA樹脂フィルムなどに包んで挟み込み、モジュール全体を真空ラミネーターで加熱加圧成形して真空引き製造するのが一般的である。
太陽電池モジュールの軽量化及び透明性や機械的強度の向上を狙って、近年ではガラス系の保護層以外にも保護層の材料としてポリカーボネ−トが採用されている。
表面保護層、封止層、光電変換層、裏面保護層を有する。表面保護層は透明で光を透過可能である材質を使用する必要があるが、裏面は必ずしも光を透過しなくてはならないわけではない。特許文献4は太陽電池モジュールを車両用部材の材料となる熱可塑性樹脂に埋設しているが、裏面保護層と熱可塑性樹脂とが接着層を介して一体化されているため、密着性が低く、車両用部材として使用した際に、振動などの応力によって、太陽電池モジュールが外れる恐れがあった。
すなわち、本発明は以下の通りである。
また、前記表面保護層の厚み(TF)と、前記表面保護層と前記光電変換層との間に介在する前記封止層の厚み(TS)の和(TF+TS)が、0.1mm以上であることが好ましい。
また、本発明の太陽電池モジュール一体型車両用構造部材から車両用内装部品を構成することが好ましい。
前記成形型の内壁と表面保護層との間に予め保護シートを配置しておくことが好ましい。
本発明に係る太陽電池モジュールは、通常、表面保護層、封止層、光電変換層及び裏面保護層から構成される。本発明に用いる表面保護層は、太陽電池モジュールに機械的強度、耐候性、耐スクラッチ性、耐薬品性、ガスバリア性などを付与するための層である。表面保護層としては、樹脂(以下「樹脂(A)と称することがある」)が用いられる。表面保護層に樹脂を用いることで、様々な形状の車両用構造部材に対応できる、柔軟性の高い太陽電池モジュールが得られる。多くの太陽光を光電変換層に供給する観点から、樹脂(A)の全光線透過率は70%以上、好ましくは80%以上である。全光線透過率の測定方法は、例えば、JIS K 7361−1による。
表面保護層はこれらの樹脂を複数用いて多層構造にしても良い。その場合、各層の間に封止材層(プライマー層)を設けることが好ましい。
尚、既存の複合フィルムとしては、三菱樹脂株式会社製のビューバリアなどが好ましい。
ハードコート付き材料としては、三菱樹脂(株)製ハードコート付きPCのステラ、三菱レイヨン(株)社製アクリプレン3D−MR、東レ(株)社製PETフィルムのタフトップなどが挙げられる。
D696などによる。線膨張係数が0ppm/K未満だと、他の層との線膨張係数差が過大となり、変形の恐れがある。一方150ppm/Kを超えると熱膨張・収縮応力が過大となり、変形の恐れがある。
表面保護層に複数の樹脂を用いる場合は、用いるすべての樹脂(A)が、前記ガラス転移温度(Tg)および重量平均分子量(Mw)の条件を満たすことが好ましい。
光電変換層は、光エネルギーを直接電力に変換することができる複数の太陽電池セルを有する層であり、通常、1以上の太陽電池セルを集電線等で接続してなる。太陽電池セルで発生した電気は、集電線を通じ外部変換機を介して取り出すことができる。
例えば、シリコン系太陽電池素子は市販のものでよく、例えば、Shinsung社、FirstSolar社、Suntech社、Gintech社、KPE Solar社、シャープ社、富士電機社製などの太陽電池セルが挙げられる。
カリウム等の金属原子などのドーパントを含有させたもの;金属粒子、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ等の導電性粒子をポリマーバインダー等のマトリクスに分散した導電性の複合材料などが挙げられる。
各電極の厚さ及び光電変換層の厚さは、必要とされる出力等に基づき、決定することができる。
光電変換層の−30〜30℃における線膨張係数は、特に限定されないが、40ppm/K以下であることが好ましく、更に好ましくは35ppm/K以下であり、特に好ましくは30ppm/K以下である。線膨張係数の測定方法は、例えば、ASTM D696などによる。線膨張係数が40ppm/K以下であれば、温度変化に伴う変形が小さく、加熱・冷却プロセス、あるいは実使用条件下で故障しにくくなる。一方下限は特段限定されないが、通常1ppm/K以上であり、3ppm/K以上であることが好ましい。
太陽電池モジュールは、通常、光電変換層を封止すること等を目的として、光電変換層を覆い、且つ挟むように封止層が設けられる。封止層は、光電変換層を覆うように配置されるため、表面保護層と光電変換層との間、及び裏面保護層と光電変換層との間に配置される。また、必要に応じて、後述の補強層を設ける場合は、補強層を配置する箇所にもよるが、補強層と表面保護層との間や、補強層と裏面保護層の間や光電変換層と補強層との間にも、それぞれ封止層が配置されることがある。
変性ポリエチレン樹脂、変性ポリプロピレン樹脂、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMMA)またエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等を用いることができる。
本発明に係る太陽電池モジュールの裏面保護層としては、樹脂(以下「樹脂(B)と称することがある」)が用いられる。本発明に係る太陽電池モジュール一体型車両用構造部材では、太陽電池モジュールの裏面保護層と、車両用構造部材の太陽電池モジュール搭載部分とが、少なくとも部分的に溶融混合して一体化していることを特徴とする。
このような樹脂としては、例えば、ポリオレフィンや変性ポリオレフィン(ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン等)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられる。これらのなかでも、ポリオレフィン、変性ポリオレフィンなどが、溶融して一体化させやすいため好ましい。
本発明に係る太陽電池モジュールは、必要に応じて、補強層を含んでいてもよい。この補強層は表面保護層と光電変換層との間に配置される、若しくは、光電変換層と裏面保護層との間に配置される場合があり、どちらか一方でも両方有していてもよいが、両方有していることが好ましい。熱ラミネート後の冷却時に発生する表面保護層及び裏面保護層からの熱収縮応力により、光電変換層の太陽電池セルが破損したり、太陽電池セルを繋ぐ電線(集電線)が座屈したり、太陽電池セルに亀裂が生じたりすることを防ぐことができる層である。補強層の上層および下層に封止層を用いて、補強層が封止層に挟まれるような形状とすることが好ましい。
尚、表面保護層と光電変換層との間に補強層を挿入した場合、その補強層の厚みは、Tsの値に加算される。
本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法は、公知の方法を用い得る。例えば、表面保護層、封止層、光電変換層、封止層、裏面保護層等を含む多層シートを、真空ラミネーション装置内へ配置し、真空引きの後、加熱し、一定時間経過後に冷却することにより、太陽電池モジュールを得ることができる。
真空条件で行うことが好ましく、通常真空度が30Pa以上、好ましくは50Pa以上、より好ましくは80Pa以上である。一方上限は、通常150Pa以下、好ましくは120Pa以下、より好ましくは100Pa以下である。上記範囲とすることで、モジュール内の各層において気泡の発生を抑制することができ、生産性も向上するため好ましい。
真空時間としては、通常1分以上、好ましくは2分以上、より好ましくは3分以上である。一方上限は、通常8分以下、好ましくは6分以下、より好ましくは5分以下である。真空時間を上記範囲とすることで、熱ラミネート後の太陽電池モジュールの外観が良好となり、またモジュール内の各層において気泡の発生を抑制することができるため好ましい。
上記圧力の保持時間は、通常1分以上、好ましくは3分以上、より好ましくは5分以上である。一方上限は、通常30分以下、好ましくは20分以下、より好ましくは15分以下である。上記保持時間とすることで、封止層のゲル化率を適正とすることができるため、封止層の発電素子を保護する機能を十分に発揮することができ、また十分な接着強度を得ることができる。
また、上記温度の加熱時間は、通常10分以上、好ましくは12分以上、より好ましくは15分以上である。一方上限は60分以下、好ましくは45分以下、より好ましくは30分以下である。上記加熱時間とすることで、封止材の架橋が適度に行われるため耐久性能が向上し、適度な柔軟性を有することができるため、好ましい。
本発明に係る太陽電池モジュール一体型車両用構造部材には、車両用構造部材の太陽光を受光しうる表面に太陽電池モジュールが搭載される。車両用構造部材の中でも、太陽光を受光しうる部材が好ましい。
例えば、外装部品ではボンネット、フロントピラー、ルーフパネル、フロントドア、リアドア、バックドア、リアピラー、リアスポイラ、フェンダーなど、内装部品ではインストルメンツパネル、センターパネル、ピラーガーニッシュ、サンバイザー、ドアトリムなどが挙げられる。これらのなかでも内装部品が好ましい。
本発明に用いる、太陽電池モジュール一体型車両用構造部材の製造方法としては、広く一般的に用いられる方法が挙げられるが、射出成型が成形のしやすさから好ましい。
本発明に用いる車両用構造部材のうち、例えばインストルメンツパネルの製造法は、一般車向けの軽量・低コストなハードインパネと、高級車向けのソフトインパネがある。
樹脂を溶融させて成形型(金型)内に流し込んで射出成形等を行い、余分な部分をトリムすることにより製造することができる。
脂で射出成形等により芯材を製造する。そして別途、TPU(熱可塑性ポリウレタン)や
軟質PVC(ポリ塩化ビニル)などの熱可塑性樹脂のパウダーを加熱した成形型(金型)に投入し、回転させることによって接触したパウダーを溶融させて成形するパウダースラッシュ工法等により、厚さ1mm程度の表皮を製造する。こうして製造した芯材および表皮を型に設置し、イソシアネートとポリオールの液体を混合して撹拌するとできる半硬質のウレタンフォームを注型成形し、余分な部分をトリムすることにより製造することができる。
また、表皮全体を太陽電池モジュールで構成することも可能である。この場合、太陽電池モジュールは、成形型に配置する前に、あらかじめ真空成形、プレス成形、トリミング等により、所望の形状に成形しておくのが好ましい。
光電変換層の作製
厚さ50μmの光電変換素子(厚さ50μmのポリエチレンナフタレートを発電素子基板とし、下面電極およびアモルファスシリコン層を堆積させ、更に集電電極をパターニン
グしたもの)に電力を外部へ取り出すための集電線(97Sn3Ag被覆Cu製;導電性接着剤付
き;合計厚み100μm)を配線した光電変換層 大きさ250mm×150mm を作製した。
太陽電池モジュール1〜3の作製
太陽光受光面側から順に、表面保護層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)層、プライマー層、封止層として、ポリエチレン(PE)層、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)層よりなる合計厚み100μmで、大きさが270mm×170mmの複合フィルム(ホットラミネートフィルムGOLI FILM、ラミーコーポレーション社製)に、
参考例1で作製した光電変換層、厚さ0.4mmの変性ポリオレフィンシート(大日本印刷社製、Z68M、軟化点:80℃)を順次積層した(TF+TS:0.1mm、合計厚み0.6mm)。
この積層体を真空ラミネーター(装置:太陽電池モジュールラミネーター(NPC社製、LM−50×50−S))を使用し、125℃で熱ラミネート(真空度:80Pa、真空時間:5分、加圧:100kPa、加熱保持時間:55分)して太陽電池モジュール1〜3(大きさ:270mm×170mm)をそれぞれ作製した。得られた太陽電池モジュールの特性は表1の通りである。
太陽電池モジュール4の作製
太陽光受光面側から順に、表面保護層として、厚さ0.1mmのエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)シート(100HK−DCS、旭硝子株式会社製)、封止層として、厚さ0.3mmのエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)シート(シーアイ化成(株)製、超速硬化タイプ)、参考例1で作製した光電変換層1、及び厚さ0.3mmのEVAシート(シーアイ化成(株)製、超速硬化タイプ)、厚さ0.4mmの変性ポリオレフィンシート(大日本印刷社製、Z68M、軟化点:80℃)を順次積層した(TF+TS:0.4mm、合計厚み1.2mm)。
得られた積層体を真空ラミネーター(装置:太陽電池モジュールラミネーター(NPC社製、LM−50×50−S))を使用し、130℃で熱ラミネート(真空度:80Pa、真空時間:5分、加圧:100kPa、加熱保持時間:30分)して太陽電池モジュール4(270mm×170mm)を作製した。得られた太陽電池モジュール4の特性は表1の通りである。
太陽電池モジュール5の作製
太陽光受光面側から順に、表面保護層として、厚さ0.1mmのETFEシート(100HK−DCS、旭硝子株式会社製)、封止層として、厚さ0.3mmのEVAシート(シーアイ化成(株)製、超速硬化タイプ)、参考例1で作製した光電変換層1、厚さ0.4mmの変性ポリオレフィンシート(大日本印刷社製、Z68M、軟化点:80℃)を順次積層した(TF+TS:0.4mm、合計厚み0.9mm)。
得られた積層体を真空ラミネーター(装置:太陽電池モジュールラミネーター(NPC社製、LM−50×50−S))を使用し、130℃で熱ラミネート(真空度:80Pa、真空時間:5分、加圧:100kPa、加熱保持時間:25分)して太陽電池モジュール5(270mm×170mm)を作製した。得られた太陽電池モジュール5の特性は表1の通りである。
太陽電池モジュール6の作製
太陽光受光面側から順に、表面保護層として、厚さ0.1mmのETFEシート(100
HK−DCS、旭硝子株式会社製)、封止層として、厚さ0.3mmのEVAシート(シーアイ化成(株)製、超速硬化タイプ)、厚さ0.188mmのポリエチレンテレフタレート(PET)シート(三菱樹脂(株)社製、T103E188)、厚さ0.3mmのEVAシート(シーアイ化成(株)製、超速硬化タイプ)、参考例1で作製した光電変換層1、厚さ0.4mmの変性ポリオレフィンシート(大日本印刷社製、Z68M、軟化点:80℃)を順次積層した(TF+TS:0.588mm、合計厚み1.388mm)。
得られた積層体を真空ラミネーター(装置:太陽電池モジュールラミネーター(NPC社製、LM−50×50−S))を使用し、130℃で熱ラミネート(真空度:80Pa、真空時間:5分、加圧:100kPa、加熱保持時間:25分)して太陽電池モジュール6(270mm×170mm)を作製した。得られた太陽電池モジュール6の特性は表1の通りである。
太陽電池モジュール7の作製
太陽光受光面側から順に、表面保護層として、厚さ0.24mmの複合シート(ビューバリアFDK3AA、三菱樹脂株式会社製)、封止層として、厚さ0.3mmのEVAシート(シーアイ化成(株)製、超速硬化タイプ)、参考例1で作製した光電変換層1、厚さ0.4mmの変性ポリオレフィンシート(大日本印刷社製、Z68M、軟化点:80℃)を順次積層した(TF+TS:0.54mm、合計厚み1.04mm)。
得られた積層体を真空ラミネーター(装置:太陽電池モジュールラミネーター(NPC社製、LM−50×50−S))を使用し、130℃で熱ラミネート(真空度:80Pa、真空時間:5分、加圧:100kPa、加熱保持時間:25分)して太陽電池モジュール7(270mm×170mm)を作製した。得られた太陽電池モジュール7の特性は表1の通りである。
車両用構造部材の作製
図2に示す自動車内装部品であるインストルメンツパネル形状の車両用構造部材を用いて太陽電池モジュール1との一体成形を実施した。なお、この車両用構造部材の材質は、芯材がPP(ポリプロピレン)、表皮がTPO(熱可塑性ポリオレフィン)シートであり、形状は図2の上下で緩やかにカーブしている。また、表面の絞の深さは約100μmである。このインストルメンツパネルは後述の成形機の成形型(金型)に樹脂を流し込んで射出成形によって通常は成形される。その成形型(金型)の材質は、S25C(機械構造用炭素鋼)であり、自動車製造工程で一般的に製造されるものを用いた。
込んで射出成形を行い、太陽電池モジュール一体型車両用構造部材1を得た。太陽電池モジュール一体型車両用構造部材1は、太陽電池モジュールの裏面保護層と、車両用構造部材のPPが溶融混合し、一体化していた。得られた車両用構造部材1の発電特性、密着性は表2の通りである。
「密着性」とは、自動車内装部品形状に成形されたPP製インストルメンツパネルと太陽電池モジュールとの密着性を意味し、一部にウキやシワが生じた場合:×、ウキやシワが生じなかった場合:○とした。
実施例1において、太陽電池モジュール1の代わりに太陽電池モジュール2を用い、実施例1で作成したTPOシートの裏面のほぼ中央部に、太陽電池モジュール2を受光面側からあてがい、テープで固定した。これを型締力1,250トンの成形機の内部にTPOシートの表面と金型が接触するように配置し、樹脂温度230℃のPP(ポリプロピレン樹脂、軟化点:160〜165℃)を最大圧力4.5MPaで流し込んで射出成形を行った後、太陽電池モジュール2の光電変換層が現れるようにTPOシートを切り落とし、太陽電池モジュール一体型車両用構造部材2を得た。太陽電池モジュール一体型車両用構造部材2は、太陽電池モジュールの裏面保護層と、車両用構造部材のPPが溶融混合し、一体化していた。得られた車両用構造部材2の発電特性、密着性は表2の通りである。
実施例1において、太陽電池モジュール1の代わりに太陽電池モジュール4を用いた以外は実施例1と全て同様にして、車両用構造部材3を得た。太陽電池モジュール一体型車両用構造部材3は、太陽電池モジュールの裏面保護層と、車両用構造部材のPPが溶融混合し、一体化していた。得られた太陽電池モジュール一体型車両用構造部材3の発電特性、密着性は表2の通りである。
実施例1において、太陽電池モジュール1の代わりに太陽電池モジュール5を用いた以外は全て実施例1と同様にして、太陽電池モジュール一体型車両用構造部材4を得た。太陽電池モジュール一体型車両用構造部材4は、太陽電池モジュールの裏面保護層と、車両用構造部材のPPが溶融混合し、一体化していた。
得られた車両用構造部材4の発電特性、密着性は表2の通りである。
実施例1において、太陽電池モジュール1の代わりに太陽電池モジュール6を用いた以外は実施例1と全て同様にして、太陽電池モジュール一体型車両用構造部材5を得た。太陽電池モジュール一体型車両用構造部材5は、太陽電池モジュールの裏面保護層と、車両用構造部材のPPが溶融混合し、一体化していた。
得られた車両用構造部材5の発電特性、密着性は表2の通りである。
実施例1において、太陽電池モジュール1の代わりに太陽電池モジュール7を用いた以外は実施例1と同様にして、太陽電池モジュール一体型車両用構造部材6を得た。太陽電池モジュール一体型車両用構造部材6は、太陽電池モジュールの裏面保護層と、車両用構造部材のPPが溶融混合し、一体化していた。
得られた車両用構造部材6の発電特性、密着性は表2の通りである。
実施例1で作製したTPOシートを型締力1,250トンの成形機に設置した成形型内部に配置し、樹脂温度230℃のPP(ポリプロピレン樹脂)を最大圧力4.5MPaで
流し込んで射出成形を行った後、TPOシートの上に、参考例1で得られた太陽電池モジュール3を、モジュール裏面に接着剤(セメダイン 登録商標)を用いて貼り付け、車両用構造部材7を得た。
得られた車両用構造部材7の発電特性、密着性は表2の通りである。
2 表皮
3 表面保護層
4 封止層
5 光電変換層
6 裏面保護層
Claims (9)
- 車両用構造部材の太陽光を受光しうる表面に太陽電池モジュールが搭載されてなる太陽電池モジュール一体型車両用構造部材であって、該太陽電池モジュールが、少なくとも表面保護層、封止層、光電変換層及び裏面保護層を有し、該車両用構造部材の太陽電池モジュール搭載部分の材質が熱可塑性樹脂であり、該裏面保護層と該車両用構造部材の太陽電池モジュール搭載部分とが少なくとも部分的に溶融混合して一体化していることを特徴とする太陽電池モジュール一体型車両用構造部材。
- 前記裏面保護層の材質が熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール一体型車両用構造部材。
- 前記熱可塑性樹脂の軟化点が250℃以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール一体型車両用構造部材。
- 前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン又は変性ポリオレフィンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール一体型車両用構造部材。
- 前記表面保護層の厚み(TF)と、前記表面保護層と前記光電変換層との間に介在する前記封止層の厚み(TS)の和(TF+TS)が、0.1mm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール一体型車両用構造部材。
- 前記表面保護層の材質が、フッ素樹脂、シリコン樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂又はアクリル樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール一体型車両用構造部材。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール一体型車両用構造部材から構成される車両用内装部品。
- 車両用構造部材の太陽光を受光しうる表面に太陽電池モジュールが搭載されてなる太陽電池モジュール一体型車両用構造部材の製造方法であって、少なくとも表面保護層、封止層、光電変換層及び裏面保護層を有する太陽電池モジュール又は表面保護層、封止層、光電変換層を有する積層体を、該表面保護層と成形型の内壁が対するように配置する工程、および該太陽電池モジュール又は該積層体を配置した成形型に溶融又は軟化した樹脂を導入し、導入した樹脂を冷却する工程を含む製造方法。
- 前記成形型の内壁と表面保護層との間に予め保護シートを配置しておくことを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
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