JP2014040682A - 常圧可染潜在捲縮繊維および該繊維からなる繊維集合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】捲縮性が高く、かつ親水性に優れ、かつ窒素系化合物、カルボン酸系化合物等を効率的に除去できる繊維であって、かつ常圧環境下での染色濃色性に優れたサイドバイサイド型複合繊維を提供する。
【解決手段】エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)と、共重合体ポリエステル(B)から成り、ポリエステル(B)のジカルボン酸成分のうち、75モル%以上がテレフタル酸であり、1.0〜3.5モル%が下記式(I)で表される化合物由来の成分(a)、特定量のシクロヘキサンジカルボン酸成分(b)及び脂肪族ジカルボン酸成分(c)を含む。
Figure 2014040682

[上記式(I)中、Rは水素、アルキル基等、Xは、金属イオン、4級ホスホニウムイオン塩等を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、熱処理時の捲縮性が高く、親水性に優れており、かつアンモニア等の窒素系化合物、酢酸ガス等のカルボン酸系化合物等を効率的に長期に亘って除去できるサイドバイサイド型複合繊維であって、かつ常圧環境下での染色においても濃色性に極めて優れた特性を有したサイドバイサイド型複合繊維(以下、単に複合繊維と称する場合もある。)とそれにより構成される繊維集合体に関する。
潜在捲縮能を有する繊維は織編物や不織布などの布帛に良好な嵩高性や伸張回復性を付与できるため、各種の緩衝材、例えば、クッション材や保護材のための基材として利用でき、具体的には家具、寝具、車両等のクッション材や、被服、履物などの保護材として有効に使用できるため、従来いくつかの素材が提案されてきた。例えば、通常のポリエステルと変性ポリエステルなど、収縮性の異なる2種のポリエステルを複合紡糸することにより、熱処理時に捲縮を発現し、伸縮性を有する繊維を得られることが知られている(特許文献1参照)。
しかし、これらの繊維は素材が疎水性の素材であるため、農業用、医療用のように親水性が要求される用途への応用が難しいという欠点があった。また、衣料用、手芸用などのようなカラーバリエーションが要求される用途において、ポリエステルから成る繊維はその緻密な繊維構造から染色性に劣っており、カチオン染料及び分散染料を使用する場合は130℃の高温高圧下、或いは有機溶剤のキャリア剤を使用しなければ、良好な発色性、堅牢性を得ることは困難であった。
これら欠点を改良するために、エチレン−ビニルアルコール系共重合体やポリアミドなどの親水性熱可塑性樹脂を用いることで親水性の性能を付与させる方法が試みられているが、ポリアミドから成る繊維は耐光性が悪く、特に染色堅牢度が低いといった問題を有していた。また、エチレン−ビニルアルコール系共重合体を用いた繊維は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体の融点や軟化点が低い事から、特に高温熱水やスチーム等に対する熱安定性に劣る欠点を有している。このため、当該複合繊維では、高温高圧染色やスチームアイロンの使用により、織物、編物、不織布等の繊維製品の表面に露出したエチレン−ビニルアルコール系共重合体が部分的に軟化や微膠着を生じ、繊維製品として風合いが硬くなる問題を有している。
前記問題を防止するために、染色加工等の高温熱水に接触させる前に、ジアルデヒド化合物等を用い、該共重合体の水酸基をアセタール化する方法も開示されている。しかし、該アセタール化処理は現行の染色工程に加えてアセタール化工程を必要とするため加工コストが上昇するという問題や、アセタール化処理する際に強酸を高濃度で使用するので処理装置の腐食が発生するという問題も有している。また、染料がアセタール化処理された繊維内部に拡散しにくく濃色化が困難であったり、アセタール化処理時の未反応のジアルデヒド化合物による染色物の退色を引き起こして染色度の均一性を阻害する等の課題も有している。更には、アセタール化処理するためのジアルデヒド化合物の種類やアセタール化度により、工業的に実施するには、どの種類の化合物、どの程度のアセタール化度を採用するか見極めが困難であり、実用化には安定性の欠ける技術であった。すなわち、架橋程度により染色物に色差が生じ、安定した風合いが得られず商品価値の非常に低いものしか得られないのが現状であった。
上記欠点を解決するため、ポリエステル樹脂の改質により染色性を改良させる方法がこれまで数多く検討されている。その中でもジカルボン酸成分としてスルホン酸金属塩基を有するジカルボン酸を共重合させることで、常圧でカチオン染料及び分散染料に易染性のポリエステル繊維を製造することが数多く提案されている(例えば、特許文献2〜5参照)。スルホン酸金属塩基を有するジカルボン酸として一般的によく用いられているのが5−ナトリウムスルホイソフタル酸成分、又は5−カリウムスルホイソフタル酸成分などである。例えば、特許文献3及び5には、5−ナトリウムスルホイソフタル酸成分及びアジピン酸成分を共重合させたポリエステル繊維が記載されている。このような共重合ポリエステルを繊維化することで、従来のポリエステル繊維に比べて繊維内部構造に非晶部分を保有させることができるとされている。そしてその結果、分散染料及びカチオン染料に常圧染色が可能で、かつ堅牢度に優れたポリエステル繊維を得ることができるとされている。しかし、それらスルホン酸金属塩基を有するジカルボン酸を共重合してできた繊維では常圧化での染色性としては不十分であった。
また、特許文献6には、エチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とするポリエステルAを芯成分とし、エチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とし、かつシクロヘキサンジカルボン酸を5〜30モル%共重合したポリエステルBを鞘成分とする複合繊維であって、ポリエステルBのガラス転移温度がポリエステルAのガラス転移温度よりも低いことを特徴とするポリエステル系複合繊維が記載されている。こうして得られるポリエステル系複合繊維は、染色性、深色性に優れているとされている。しかしながら、常圧環境下での染色性が不十分な場合があり改善が望まれていた。
また、潜在捲縮能を有する繊維は繊維構造体とした際に良好な嵩高性や伸張回復性を付与できるため家具、寝具、車両等のクッション材や、被服、履物などの保護材に利用できるが、これらの用途は特に人の生活環境に関わる素材となるため、スプレー方式による塗布や、バインダー方式による後加工にて消臭性能が付与されることが多いが、これら後加工による消臭性の付与は持続性や均一性に欠けるといった問題を有していた。
一方、ポリエステルにスルホイソフタル酸の金属塩を共重合させると、アンモニア、アミン等の塩基性ガスに対する消臭性能が付与されることが知られている(例えば、特許文献7参照)
特開2011−69010号公報 特開平6−184820号公報 特開2000−355831号公報 特開2003−301328号公報 特開平11−93020号公報 特開平7−189036号公報 特開平1−272820号公報
本発明は、このような従来技術における問題点を解決するものであり、熱処理時の捲縮性が高く、かつ親水性に優れており、かつアンモニア等の窒素系化合物、酢酸ガス等のカルボン酸系化合物等を効率的に長期に亘って除去できる繊維であって、かつ常圧環境下での染色においても濃色性に極めて優れた特性を有した複合繊維とそれにより構成される繊維集合体に関するものである。
本発明者等は鋭意検討した結果、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)と、特定構造式を有する少なくとも3種の共重合成分を特定量含有する共重合体ポリエステル(B)から成るサイドバイサイド型複合繊維および該複合繊維により構成される繊維集合体が、熱処理時の潜在捲縮性が高く、親水性に優れており、かつ低温・常圧環境下でカチオン染料及び分散染料に対して濃色性を示し、更にはアンモニア等の窒素系化合物、酢酸ガス等のカルボン酸系化合物等を効率的に長期に亘って除去できることを見出した。
すなわち本発明は、エチレン含有量が25モル%〜60モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)と、共重合体ポリエステル(B)から成るサイドバイサイド型の複合繊維であって、共重合体ポリエステル(B)がジカルボン酸成分とグリコール成分からなり、該ジカルボン酸成分のうち、75モル%以上がテレフタル酸成分であり、1.0モル%〜3.5モル%が下記式(I)で表される化合物由来の成分(a)であり、2.0モル%〜10.0モル%がシクロヘキサンジカルボン酸成分(b)であり、2.0モル%〜8.0モル%が脂肪族ジカルボン酸成分(c)であり、繊維中におけるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)と、共重合体ポリエステル(B)の重量比率が90/10〜10/90の範囲であることを満たしているサイドバイサイド型複合繊維である。
Figure 2014040682
[上記式(I)中、Rは水素、炭素数1〜10個のアルキル基又は2−ヒドロキシエチル基を表し、Xは、金属イオン、4級ホスホニウムイオン塩又は4級アンモニウムイオン塩を表す。]
また、本発明は100℃の乾熱処理時に発現する捲縮数が繊維長25mmあたり、30個以上80個以下であり、かつ100℃の乾熱処理時に発現する捲縮率が20%以上であるサイドバイサイド型複合繊維であってもよい。
さらに、本発明は前記複合繊維からなる繊維集合体であってもよい。
本発明によれば、親水性樹脂であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体と、低温常圧環境下で染色可能な共重合体ポリエステルから成るサイドバイサイド型複合繊維であるため、染色時に複合繊維の膠着が発生することも無く、伸縮性あるいは嵩高性に優れ、かつ親水性、染色性、消臭性を有する潜在捲縮繊維を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、エチレン含有量が25〜60モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)と、共重合体ポリエステル(B)とからなるサイドバイサイド型複合繊維である。すなわち、本発明は共重合体ポリエステル(B)と、エチレン含有量が25〜60モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)とからなるサイドバイサイド型複合繊維であって、共重合体ポリエステル(B)がジカルボン酸成分とグリコール成分からなり、該ジカルボン酸成分のうち、75モル%以上がテレフタル酸成分であり、1.0モル%〜3.5モル%が上記式(I)で表される化合物由来の成分(a)であり、2.0モル%〜10.0モル%がシクロヘキサンジカルボン酸成分(b)であり、2.0モル%〜8.0モル%が脂肪族ジカルボン酸成分(c)であり、かつ該複合繊維中のエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)と、共重合体ポリエステル(B)との重量比率が90/10〜10/90の範囲であることを特徴とするサイドバイサイド型複合繊維である。
まず、本発明に用いられるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を鹸化することにより得られるが、エチレン含有量が25〜60モル%であること、すなわち、ビニルアルコール成分(未鹸化酢酸ビニル成分を含む)の含有量が40〜75モル%であることが重要である。エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)中のエチレン含有量が60モル%を超えると、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)中の水酸基の減少のために親水性などの特性が低下し、目的とする良好な親水性を有する天然繊維に似た風合いが得られないおそれがある。エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)中のエチレン含有量が25モル%未満の場合には、溶融成形性が低下すると共に共重合体ポリエステル(B)と複合紡糸する際に、曳糸性が不良となり、紡糸時又は延伸時の単糸切れ、断糸が多くなるおそれがある。
また、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)の鹸化度は95%以上の高鹸化度のものが好ましい。
エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)と複合される共重合体ポリエステル(B)として高融点ポリマーを用いる場合、長時間安定に連続して紡糸するには、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)の溶融成形時の耐熱性を向上させる事が好ましい。そのための手段としてエチレンの共重合割合を適切な範囲に設定することと、さらにエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)中の金属イオン含有量を所定量以下にすることも効果がある。
エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)の熱分解機構としては大きく分けてポリマー主鎖間での橋かけ反応が起こり、ゲル化物が発生していく場合と、主鎖切断、側鎖脱離などの分解が進んでいく機構が混在化して発生すると考えられている。エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)中の金属イオンを除去することにより、溶融紡糸時の熱安定性が飛躍的に向上する。特にNa、Kイオンなどの第I族のアルカリ金属イオンと、Ca2+、Mg2+イオンなどの第II族のアルカリ土類金属イオンをそれぞれ100ppm以下とすることにより顕著な効果がある。特に、長時間連続して高温条件で溶融紡糸をする際、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)中にゲル化物が発生してくると紡糸フィルター上にゲル化物が徐々に詰まって堆積する。その結果紡糸パック圧力が急上昇してノズル寿命が短くなるとともに紡糸時の単糸切れ、断糸が頻発する。ゲル化物の堆積がさらに進行するとポリマー配管が詰まりトラブル発生の原因となり好ましくない。エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)中の第I族アルカリ金属イオン、第II族アルカリ土類金属イオンを除去することにより高温での溶融紡糸、特に、250℃以上での溶融紡糸時に長時間連続運転してもゲル化物発生によるトラブルが起こりにくい。これら金属イオンの含有量は、それぞれ50ppm以下であることがより好ましく、さらに好ましくは10ppm以下である。
エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)の製造方法として、一例を説明すると、メタノールなどの重合溶媒中でエチレンと酢酸ビニルとをラジカル重合触媒下でラジカル重合させる。次いで未反応モノマーを追い出し、苛性ソーダにより鹸化反応を起こさせ、エチレン−ビニルアルコール系共重合体とした後、水中でペレット化した後、水洗して乾燥する。従って工程上どうしてもアルカリ金属やアルカリ土類金属がポリマー中に含有されやすく、通常は数百ppm以上のアルカリ金属、アルカリ土類金属が混入している。
アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオン含有量をできるだけ低下させる方法としては、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)製造工程中、鹸化処理後ペレット化した後、湿潤状態のペレットを酢酸を含む純水溶液で大量にペレットを洗浄した後、さらに大過剰の純水のみで大量にペレットを洗浄する。またエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)は、エチレンと酢酸ビニルの共重合体を苛性ソーダにより鹸化して製造されるが、前述したようにこの時の鹸化度を95%以上にすることが好ましい。鹸化度が低くなると、ポリマーの結晶性が低下し、強度等の繊維物性が低下してくるのみならず、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)が軟化しやすくなり加工工程でトラブルが発生してくるとともに得られた繊維構造物の風合いも悪くなり好ましくない。
エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)としては市販されているものでは、例えば(株)クラレよりエバール(登録商標)の商品名で、また日本合成化学工業(株)よりソアノール(登録商標)の商品名で市販されているものを用いてもよい。
本発明における共重合体ポリエステル(B)は、ジカルボン酸成分のうちテレフタル酸成分の他に下記式(I)で表される化合物由来の成分(a)、シクロヘキサンジカルボン酸成分(b)及び脂肪族ジカルボン酸成分(c)の3種が共重合されていることが重要である。原因は明確ではないが、これら3種のジカルボン酸成分の存在によって常圧下での優れた染着率、洗濯堅牢度、耐光堅牢度を確保し、かつ延伸を伴わない高速紡糸手法で製糸を行った場合でも、安定な高速曳糸性を得ることができる。
Figure 2014040682
[上記式(I)中、Rは水素、炭素数1〜10個のアルキル基又は2−ヒドロキシエチル基を表し、Xは、金属イオン、4級ホスホニウムイオン又は4級アンモニウムイオンを表す。]
まず本発明における共重合体ポリエステル(B)は、カチオン染料可染性を得るために、ジカルボン酸成分のうち、共重合成分として上記化学式(I)で表される化合物由来の成分(a)を1.0モル%〜3.5モル%含有する。
上記式(I)で表される化合物由来の成分(a)としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、5−リチウムスルホイソフタル酸等のスルホン酸アルカリ金属塩基を有するジカルボン酸成分;5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸、5−エチルトリブチルホスホニウムスルホイソフタル酸などの5−テトラアルキルホスホニウムスルホイソフタル酸成分などを挙げることができる。上記式(I)で表される化合物由来の成分(a)は1種類のみをポリエステル中に共重合させても、また2種以上を共重合させてもよい。上記式(I)で表される化合物由来の成分(a)を共重合させることにより、従来のポリエステル繊維に比べて繊維内部構造に非晶部分を保有させることができる。その結果、分散染料及びカチオン染料に対して常圧染色が可能で、かつ堅牢度に優れたポリエステル繊維を得ることができる。
ジカルボン酸成分のうち上記式(I)で表される化合物由来の成分(a)の共重合量が1.0モル%未満の場合、カチオン染料で染色したときに鮮明で良好な色調になるカチオン染料可染性ポリエステルを得ることができない。一方、上記式(I)で表される化合物由来の成分(a)の共重合量が3.5モル%を超えると、ポリエステルの増粘が著しくなって紡糸が困難になる。しかもカチオン染料の染着座席の増加により繊維に対するカチオン染料の染着量が過剰になって、色調の鮮明性がむしろ失われる。染色物の鮮明性及び紡糸性等の点から、上記式(I)で表される化合物由来の成分(a)の共重合量は1.2〜3.0モル%であるのが好ましく、1.5〜2.5モル%であるのがより好ましい。
また、シクロヘキサンジカルボン酸成分(b)をポリエチレンテレフタレートに共重合した場合、結晶構造の乱れが小さい特徴を有しているため、高い染着率を確保しながら、耐光堅牢性にも優れた繊維を得ることができる。ここで、シクロヘキサンジカルボン酸成分(b)は、シクロヘキサンジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を共重合させることによってポリエステルに導入することができる。
シクロヘキサンジカルボン酸成分(b)を共重合することによって、ポリエステル繊維の結晶構造に乱れが生じ、非晶部の配向は低下する。そのため、カチオン染料及び分散染料の繊維内部への浸透が容易となり、カチオン染料及び分散染料の常圧可染性を向上させることが可能となる。更に、シクロヘキサンジカルボン酸成分(b)は他の脂肪族ジカルボン酸成分に比べ結晶構造の乱れが小さいことから、耐光堅牢性にも優れたものとなる。
本発明の共重合体ポリエステル(B)において、ジカルボン酸成分のうちシクロヘキサンジカルボン酸成分(b)の共重合量が2.0〜10.0モル%であり、好ましくは5.0〜10.0モル%である。ジカルボン酸成分のうち、シクロヘキサンジカルボン酸成分(b)の共重合量が2.0モル%未満の場合、繊維内部における非晶部位の配向度が高くなるため、常圧環境下での染色性が不足し、目的の染着率が得られない。また、ジカルボン酸成分のうち、シクロヘキサンジカルボン酸成分(b)の共重合量が10.0モル%を超えた場合、染着率、洗濯堅牢度、耐光堅牢度など、染色性に関しては良好な品質を確保できる。しかし、延伸を伴わない高速紡糸手法で製糸を行った場合、樹脂のガラス転移温度が低いことと繊維内部における非晶部位の配向度が低いことによって、高速捲取中に自発伸長の発生により安定な高速曳糸性を得ることができず、安定な繊維物性が得られない。
本発明に用いられるシクロヘキサンジカルボン酸には、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の3種類の位置異性体がある。本発明の効果が得られる点からはどの位置異性体が共重合されていても構わないし、また複数の位置異性体が共重合されていても構わない。また、それぞれの位置異性体にはシス/トランスの異性体があるが、いずれの立体異性体が共重合されていても構わないし、シス/トランス双方の異性体が共重合されていても構わない。シクロヘキサンジカルボン酸誘導体についても同様である。
脂肪族ジカルボン酸成分(c)についてもシクロヘキサンジカルボン酸成分(b)と同様に、ポリエステル繊維の結晶構造に乱れが生じ、非晶部の配向が低下するため、カチオン染料及び分散染料の繊維内部への浸透が容易となり、常圧可染性を向上させることが可能となる。ここで、脂肪族ジカルボン酸成分(c)は、脂肪族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を共重合させることによってポリエステルに導入することができる。
具体的には、脂肪族ジカルボン酸成分(c)をポリエチレンテレフタレートに2.0〜8.0モル%共重合すると、低温セット性にも効果がある。そのため本発明により得られる繊維を織編物にしてから形態安定化のために熱セットする場合、熱セット温度を低くすることが可能となる。ニット用途において低温セット性は好ましい物性であり、本発明のポリエステル繊維をウール、綿、アクリル、ポリウレタン等のポリエステル以外の素材と混合する場合、熱セットに必要な温度をポリエステル以外の素材の物性が低下しない程度に抑えることが可能となる。また、ポリエステル繊維の単独使いにおいても、一般的な現行ニット用設備に対応が可能となり用途拡大が期待できる。
本発明における共重合体ポリエステル(B)は、ジカルボン酸成分のうち脂肪族ジカルボン酸成分(c)の共重合量が2.0〜8.0モル%であり、好ましくは2.5〜7.0モル%であり、より好ましくは3.0〜6.0モル%である。ジカルボン酸成分のうち、脂肪族ジカルボン酸成分(c)の共重合量が2.0モル%未満では、常圧環境下での分散染料に対する染色性が不足し、目的の染着率が得られない。また、ジカルボン酸成分のうち、脂肪族ジカルボン酸成分(c)特にアジピン酸成分の共重合量が8.0モル%を超えた場合、染着率は高くなるものの、延伸を伴わない高速紡糸手法で製糸を行った場合には繊維内部における非晶部位の配向度が低くなる。そのため高速捲取中での顕著な自発伸長により安定な高速紡糸性を得ることができず安定な繊維物性が得られない。
脂肪族ジカルボン酸成分(c)として好ましく用いられるものとしては、アジピン酸成分、セバシン酸成分、デカンジカルボン酸成分などの脂肪族ジカルボン酸成分が例示できる。これらは単独又は2種類以上を併用することもできる。
本発明における複合繊維の常圧可染性や品位を落とすことのない範囲であれば、テレフタル酸成分、シクロヘキサンジカルボン酸成分、及び脂肪族ジカルボン酸成分以外の他のジカルボン酸成分を共重合しても良い。具体的には、イソフタル酸成分やナフタレンジカルボン酸成分等の芳香族ジカルボン酸成分を単独であるいは複数種、合計10.0モル%以下の範囲で共重合してもよい。
しかし、これらの成分を共重合することでエステル交換反応、重縮合反応が煩雑になるばかりでなく、共重合量が適正範囲を超えると洗濯堅牢性を低下させることがある。具体的には、イソフタル酸成分をジカルボン酸成分に対して10モル%を越えて共重合すると、本発明の構成要件を満足させたとしても、洗濯堅牢特性を低下させる恐れがあり、5モル%以下での使用が望ましく、0モル%であること(共重合しないこと)がより望ましい。
更に、共重合体ポリエステル(B)には、それぞれ、酸化チタン、硫酸バリウム、硫化亜鉛などの艶消剤、リン酸、亜リン酸などの熱安定剤、あるいは光安定剤、酸化防止剤、酸化ケイ素などの表面処理剤などが添加剤として含まれていてもよい。酸化ケイ素を用いることで、得られる繊維は、減量加工後に繊維表面に微細な凹凸を付与することができ、後に織編物にした場合に濃色化が実現される。更に、熱安定剤を用いることで加熱溶融時やその後の熱処理における熱分解を抑制できる。また、光安定剤を用いることで繊維の使用時の耐光性を高めることができ、表面処理剤を用いることで染色性を高めることも可能である。
これら添加剤は、共重合体ポリエステル(B)を重合によって得る際に、重合系内にあらかじめ加えておいても良い。ただし、一般に酸化防止剤などは重合末期に添加するほうが好ましく、特に重合系に悪影響を与える場合や、重合条件下で添加剤が失活する場合はそうすることが好ましい。一方、艶消剤、熱安定剤などは重合時に添加するほうが均一に樹脂重合物内に分散しやすいため好ましい。
本発明における共重合体ポリエステル(B)は、固有粘度が0.55〜0.70であることが好ましく、より好ましくは0.58〜0.68であり、さらに好ましくは0.60〜0.65である。固有粘度が0.70を超える場合、繊維化時の高速紡糸性が著しく悪くなる。また、紡糸が可能となり、目標の染着率が得られた場合でも、筒編染色生地において染色斑や筋が発生したり織編物の風合いが劣ったりするなど、得られた織編繊維の表面品位が低下し衣料用として好ましくない。また、固有粘度が0.55未満の場合、紡糸中に断糸しやすく生産性が低下するばかりでなく、得られた繊維の強度も低くなる。更に、紡糸が可能となり、目標の染着率が得られた場合でも、筒編染色生地で染色斑や筋が発生したり織編物の風合いが劣ったりするなど、得られた織編繊維の表面品位が低下し衣料用として好ましくない。
本発明の複合繊維の複合比率は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A): 共重合体ポリエステル(B)の複合割合を、重量比率で、10:90〜90:10とすることが重要である。
この範囲外であると、複合比率がアンバランスになるためノズル吐出後の放出糸が屈曲するなどの問題が生じ、紡糸性が不良になるため好ましくなく、また、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)の複合比率が10質量%未満の場合は水酸基の減少のため繊維のひとつの特徴である親水性等の特性が失われ、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)の複合比率が90質量%を越えた場合、相対的にポリエステル樹脂(B)の比率が低下するため、染色性、消臭性が低下するため好ましくない。エチレン−ビニルアルコール系共重合体:共重合体ポリエステル(B)の複合割合を、重量比率で30:70〜70:30とすることがより好ましい。
複合繊維の断面形状は、サイドバイサイド型の複合繊維であればどのような断面形状であってもよく、円形または異形の形状とすることができる。異形断面の場合は、例えば偏平形、楕円形、三角形〜八角形等の角形、T字形、H字状、V字状、ドッグボーン(I字状)、3〜8葉形等の多葉形等の任意の形状とすることができ、それらの中空断面状などであってもよい。
本発明の複合繊維の単繊維繊度は特に制限されないが、0.5〜10dtexであることが好ましく、良好な風合や伸縮性をより顕著に発現させるためには、1.0〜5.0dtexがより好ましい。単繊維繊度が0.5dtex未満の場合、カーディング工程時にシリンダへの巻き付きが発生し、カーディングが困難になるという問題がある。また、単繊維繊度が10dtexを越える場合、熱処理時に発現するスパイラル状捲縮の径が大きくなるため、本発明の目的である100℃乾熱処理時の捲縮数が目標とする捲縮数に達しないため好ましくない。
本発明の複合繊維は、モノフィラメント等の長繊維、ステープル等の短繊維、フィラメント糸、紡績糸でもよい。短繊維とする場合の繊維長は特に制限されないが、10〜150mmの範囲であることが好ましい。繊維長がこれらの範囲を逸脱した場合、例えばカーディング工程を経る際、工程性が悪化し、製品加工での不具合が生じる場合がある。製品加工時のカード通過性と不織布の地合を良くするという点から、繊維長は、20〜100mmの範囲であることがより好ましい。
本発明の複合繊維は潜在捲縮性を有することが特徴であるが、製品加工時のカード通過性を良くするという点から、複合繊維自体をあらかじめ捲縮糸としておくことが望ましい。より具体的には繊維長25mmあたりの機械捲縮数が5〜30個が好ましく、捲縮率が5〜30%の範囲であることがより好ましく、更に好ましくは繊維長25mmあたりの機械捲縮数が10〜25個であり、捲縮率が10〜25%の範囲である。捲縮率が5%未満の場合、カーディング工程時に繊維の脱落が発生するため、工程を通過させることが困難になる。一方、捲縮率が30%を超える場合、カーディング工程時にシリンダへの巻き付きが発生し、カーディングが困難になるばかりでなく、ネップが発生するため好ましくない。なお、機械捲縮を付与する方法としては、一般的なスタッフィングボックス式、加熱ギヤ式等が採用される。
本発明の複合繊維は、乾熱、湿熱を問わず、熱処理を施すことでスパイラル状の捲縮を発現する潜在捲縮能を有する複合繊維である。スパイラル状捲縮とは、捲縮の形態が3次元の螺旋状構造を呈するものをいう。具体的には、100℃の乾熱処理時のよって得られる複合繊維の捲縮数が繊維長25mm あたり、30個以上80個以下であることが好ましく、より好ましくは30個以上60個以下である。捲縮数が30個未満であると、得られる織編物や不織布などの布帛に、良好な嵩高性や伸張回復性を付与することができず、十分な性能を有する布帛を得ることが困難となる。また、80個を超えた場合、繊維間同士の絡みが強すぎてしまい、風合いが硬くなり良好な布帛を得ることができない。
さらに、100℃の乾熱処理によって得られる複合繊維の捲縮率が20%以上であることが好ましい。捲縮率が20%未満の場合、得られる織編物や不織布などの布帛が良好な伸張回復性を有さないため好ましくない。一方、捲縮率が高すぎる場合、布帛の風合が硬くなりすぎるため、50%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましい。
本発明の繊維集合体は、本発明の複合繊維からなる複合繊維と天然繊維、半合成繊維、他の合成繊維との混繊糸や混紡糸、合撚糸等の複合糸、あるいは複合繊維や前記複合糸からなる編織物、不織布、紙であってもよい。繊維集合体中の複合繊維の割合は10質量%〜100質量%であってもよく、より好ましくは20質量%〜100質量%である。
さらに本発明の繊維集合体を原料として、衣類、タオル等の繊維製品等としてもよい。
本発明の複合繊維、および繊維集合体は、慣用の添加剤、例えば、安定剤(銅化合物などの熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤など)、微粒子、着色剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、難燃剤、消臭剤、可塑剤、潤滑剤、結晶化速度遅延剤などを含有していてもよい。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの添加剤は、複合繊維中に含まれていてもよく、繊維集合体の製造時に繊維集合体の表面または内部に担持されていてもよい。
本発明で得られる複合繊維や繊維集合体のカチオン染料及び分散染料の染着率は、90℃での染着率が80%以上であることが好ましく、且つ95℃での染着率が85%以上であることが好ましい。これらの染着率を下回ると、中〜低分子量染料(SE〜Eタイプ)の易染性染料においても十分な染着率が得られないため一般衣料用途としては好ましくない。更にウール、綿、アクリル、ポリウレタンなど、ポリエステル以外の素材と交編、交織しても、常圧環境下で十分な染色性を得ることが困難となるおそれがある。
本発明の複合繊維や繊維集合体は、変退色、添付汚染、液汚染の洗濯堅牢度が4級以上であることが好ましい。変退色、添付汚染、液汚染の洗濯堅牢度のいずれかが3級以下であった場合、取扱い性の点から一般衣料用途としては好ましくない。
また、本発明の複合繊維や繊維集合体は耐光堅牢度が4級以上であることが好ましい。耐光堅牢度が3級以下であった場合、取扱い性の点から一般衣料用途としては好ましくない。
本発明の複合繊維や繊維集合体は、カチオン染料や分散染料に対して良好な染色性を示していることが特徴である。染色条件については、100℃を越える、常圧以上の圧力の雰囲気下でも染色は可能であるが、特に100℃以下の低温かつ常圧の雰囲気下においても良好な染色性を示す。染色温度については、70℃〜105℃が好ましく、さらに好ましくは80℃〜100℃である。また、カチオン染料で染色する場合も分散染料で染色する場合も、既知の染料や助剤を用いて染色を行うことができる。さらに染料や助剤の濃度や染色時間についても一般的な方法で濃度や時間を選択することにより、染色された繊維や繊維集合体の濃色性を制御することが可能である。
染色については、本発明の目的が達成される限りにおいてはその方法は限定されないが、複合繊維に機械捲縮のみ行ない、熱処理によって捲縮を発生させていない状態、あるいは複合繊維に機械捲縮も熱処理による捲縮も発生していない状態で染色を行うと、染色時に捲縮が発生しその後繊維集合体を製造することが困難となる場合があるため、複合繊維に熱処理を行って捲縮が発現したのちに、染色を行うことが好ましい。
なお、複合繊維または複合糸の段階で熱処理を行って捲縮を発現させた場合には、捲縮が発現した複合繊維または複合糸の状態で染色を行ってもよく、捲縮が発現した複合繊維または複合糸を繊維集合体とした後に染色を行ってもよい。
上記いずれの段階で染色を行う場合においても、染色温度については上記記載の温度で実施することが出来る。またカチオン染料や分散染料については従来既知のものを用いることが可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は何等これらに限定されるものではない。なお、得られる繊維の各物性の評価は以下の方法に従った。
<ジカルボン酸、グリコール成分共重合量>
共重合量は、該ポリエステル繊維を重トリクロロ酢酸溶媒中に5.0wt%/volの濃度で溶解し、50℃で500MHz 1H−NMR(日本電子製核磁気共鳴装置LA−500)装置を用いて測定した。
<固有粘度>
溶媒としてフェノール/テトラクロロエタン(体積比1/1)混合溶媒を用い30℃でウベローデ型粘度計(林製作所製HRK−3型)を用いて測定した。
<消臭率>
15cmに静置したテドラーバッグ(容積3リットル)に試料3gを入れて密封し、ついでシリンジを用いて所定の濃度の臭気成分を含む空気を、全ガス量3リットルとなるようにテドラーバッグ内に注入した。該注入ガスはアンモニア40ppm、酢酸40ppm、であった。ガスを注入して2時間経過後にテドラーバッグ内のガスをマイクロシリンジでサンプリングし、酢酸のガス濃度をガスクロマトグラフィ(島津製作所製GC−7A型)にて測定し、臭気成分の除去率を下記式により算出した。アンモニアは北川式ガス検知管(光明理化学工業製、アンモニア用)を用い、直接テドラーバッグ内のガス濃度を測定し、臭気成分の除去率を算出した。なお試料は95℃で染色した筒編地あるいは110℃で染色した筒編地を用いた。
除去率(%)=〔(C0―C)/C0〕×100
C0 :初期ガス濃度
C :試料とガスとを2時間接触させた後のガス濃度
<染色及び染着率>
得られたウェブを精練した後、以下の条件で染色し、還元洗浄をした後、染着率を求めた。
(カチオン染色)
染料:Cathilon Red CD-FGLH 3.0%omf
助剤:Na2SO4 10.0%、CH3COONa 0.5%、CH3COOH(50%)
浴比1:50
染色温度×時間:90℃〜110℃×40分
(分散染色)
染料:Dianix NavyBlue SPH conc5.0%omf
助剤:Disper TL:1.0cc/l、ULTRA MT−N2:1.0cc/l
浴比:1/50
染色温度×時間:90〜95℃×40分
(還元洗浄)
水酸化ナトリウム:1.0g/L
ハイドロサルファイトナトリウム:1.0g/L
アミラジンD:1.0g/L
浴比:1/50
還元洗浄温度×時間:80℃×20分
<染着率>
染色前の原液及び染色後の残液をそれぞれアセトン水(アセトン/水=1/1混合溶液)で任意の同一倍率に希釈し、各々の吸光度を測定した後に、以下に示す式から染着率を求めた。
吸光度測定器:分光光度計 HITACHI
HITACHI Model 100−40
Spectrophotometer
染着率=(A−B)/A×100(%)
ここで、A及びBはそれぞれ以下を示す。
A:原液(アセトン水希釈溶液)吸光度
B:染色残液(アセトン水希釈溶液)吸光度
<染着濃度(K/S)>
染着濃度は、染色されたウェブの最大吸収波長における反射率Rを測定し、以下に示すKubelka−Munkの式から求めた。
分光反射率測定器:分光光度計 HITACHI
C−2000S Color Analyzer
K/S=(1−R)2 /2R
<洗濯堅牢度>
染色されたウェブを用いてJIS L0844の測定方法に準拠して測定した。
<耐光堅牢度>
染色されたウェブを用いてJIS L0842の測定方法に準拠して測定した。
<繊度>
JIS L1013の測定方法に準拠して測定した。
<捲縮数>
JIS L1015「化学繊維ステープル試験方法(8.12.1)」に準じて評価した。
<捲縮率>
JIS L1015「化学繊維ステープル試験方法(8.12.2)」に準じて評価した。
<面積収縮率>
目付90g/cm、20cm×20cmのウェブを作成し、縦方向×横方向の長さを予め測定し、面積(A1)を算出し、次いで、測定した試料を100℃1分間乾熱処理を行い、面積(A2)を算出した上で、面積収縮率を下記式より算出した。
面積収縮率(%)=[(A1−A2)/A1]×100
<紡糸性>
以下の基準に従って紡糸性評価を行った。
○:24hrの連続紡糸を行い、紡糸時の断糸が何ら発生しない状況。
△:24hrの連続紡糸を行い、紡糸時の断糸回数が1回以上3回未満の範囲で発生。
×:24hrの連続紡糸を行い、紡糸時の断糸が3回以上発生する状況。
<親水性>
JIS L1913「一般不織布試験方法(6.9.2)」に準じて評価した。
本発明に用いる共重合体ポリエステル(B)は、テレフタル酸を含む表1記載の組成からなるジカルボン酸成分とエチレングリコール、及び所定の添加剤からなる諸成分をエステル交換反応及び重縮合反応を行い得た。
実施例1〜10
(1)表1記載のエチレン含有量、およびケン化度から成るエチレン−ビニルアルコール系共重合体をサイド成分とし、表1記載のジカルボン酸成分とエチレングリコールから成るポリエステル共重合体を逆サイドの成分として、溶融押出機から成る複合紡糸装置を用いて、丸断面口金にて、紡糸温度270℃、表1記載の複合比率でサイドバイサイド型に接合して紡出した。紡出した糸条を冷却固化した後、引取ローラーを介してボビンに捲き取った。
(2)次いで、この捲取糸を延伸温度80℃にて、延伸倍率2倍で熱延伸し、油剤浴にて油剤を付与後、スタッファ型捲縮付与装置等の捲縮付与装置を用いて機械捲縮処理を行い、捲縮糸を得た。この捲縮糸を60℃の熱風で乾燥した後カットし、繊度1.7dtex、繊維長を51mm、捲縮数12ヶ/25mmであるステープル繊維を得た。なお、上記製造工程において紡糸時、延伸時の工程通過性はいずれも良好であった。
(3)上記ステープル繊維100%からなり、目付けが90g/mであるウェブを得たのち、さらに実施例1〜3および実施例5〜10についてはカチオン染料を、実施例4については分散染料を上記染色条件にてウェブへ染色させ、ウェブを構成する繊維の捲縮特性、収縮性、染色性、堅牢度特性、消臭性、および親水性について評価し、いずれも良好であって、何ら問題のない品質であることが確認された。
比較例1
(1)表1記載のエチレン含有量、およびケン化度から成るエチレン−ビニルアルコール系共重合体をサイド成分とし、表1記載のジカルボン酸成分とエチレングリコールから成るポリエステル共重合体を逆サイドの成分として、溶融押出機から成る複合紡糸装置を用いて、丸断面口金にて、紡糸温度270℃、表1記載の複合比率でサイドバイサイド型に接合して紡出した。紡出した糸条を冷却固化した後、引取ローラーを介してボビンに捲き取った。
(2)次いで、この捲取糸を延伸温度80℃にて、延伸倍率2倍で熱延伸し、油剤浴にて油剤を付与後、スタッファ型捲縮付与装置等の捲縮付与装置を用いて捲縮処理を行い、捲縮糸を得た。この捲縮糸を60℃の熱風で乾燥した後カットし、繊度1.7dtex、繊維長を51mm、捲縮数12ヶ/25mmであるステープル繊維を得た。なお、上記製造工程において紡糸時、延伸時の工程通過性はいずれも良好であった。
(3)上記ステープル繊維100%からなり、目付けが90g/mであるウェブを得たのち、さらにカチオン染料を上記染色条件にてウェブへ染色させ、ウェブを構成する繊維の捲縮特性、収縮性、染色性、堅牢度特性、消臭性、および親水性について評価した。ポリエステル共重合体がシクロヘキサンジカルボン酸成分などの非晶ポリエステルで変性されていないため収縮性が低い結果となった。また、アジピン酸成分を共重合していないため消臭率、染着率、染着濃度が不十分であった。
比較例2
表1記載のエチレン含有量、およびケン化度から成るエチレン−ビニルアルコール系共重合体をサイド成分とし、表1記載のジカルボン酸成分とエチレングリコールから成るポリエステル共重合体を逆サイドの成分として、溶融押出機から成る複合紡糸装置を用いて、丸断面口金にて、紡糸温度270℃、表1記載の複合比率でサイドバイサイド型に接合して紡出したが、5−ナトリウムスルホイソフタル酸の共重合量が多いため、紡出後の口金汚れも激しく、紡糸性は悪い結果であった。
比較例3
表1記載のエチレン含有量、およびケン化度から成るエチレン−ビニルアルコール系共重合体をサイド成分とし、表1記載のジカルボン酸成分とエチレングリコールから成るポリエステル共重合体を逆サイドの成分として、溶融押出機から成る複合紡糸装置を用いて、丸断面口金にて、紡糸温度270℃、表1記載の複合比率でサイドバイサイド型に接合して紡出したが、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の共重合量を15.0モル%とし、テレフタル酸の共重合量を78.3モル%としたため、口金紡出直後の屈曲が激しく、紡糸性が悪い結果となった。
比較例4
比較例3の紡糸性を改善し、目標の繊維物性を得るべく、表1記載のエチレン含有量、およびケン化度から成るエチレン−ビニルアルコール系共重合体をサイド成分とし、表1記載のジカルボン酸成分とエチレングリコールから成るポリエステル共重合体(B)を逆サイドの成分として、溶融押出機から成る複合紡糸装置を用いて、丸断面口金にて、紡糸温度270℃、表1記載の複合比率でサイドバイサイド型に接合して紡出したが、比較例3と同じく口金紡出直後の屈曲が激しく、紡糸性が悪い結果となった。
比較例5
比較例3、および比較例4の紡糸性を改善し、目標の繊維物性を得るべく、表1記載のエチレン含有量、およびケン化度から成るエチレン−ビニルアルコール系共重合体をサイド成分とし、表1記載のジカルボン酸成分とエチレングリコールから成るポリエステル共重合体(B)を逆サイドの成分として、溶融押出機から成る複合紡糸装置を用いて、丸断面口金にて、紡糸温度270℃、表1記載の複合比率でサイドバイサイド型に接合して紡出したが、比較例3および比較例4と同じく口金紡出直後の屈曲が激しく、紡糸性が悪い結果となった。
比較例6
表1記載のエチレン含有量、およびケン化度から成るエチレン−ビニルアルコール系共重合体をサイド成分とし、表1記載のジカルボン酸成分とエチレングリコールから成るポリエステル共重合体(B)を逆サイドの成分として、溶融押出機から成る複合紡糸装置を用いて、丸断面口金にて、紡糸温度270℃、表1記載の複合比率でサイドバイサイド型に接合して紡出したが、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)のエチレン含有量が少ないため、紡糸が不可能であった。
比較例7
(1)表1記載のエチレン含有量、およびケン化度から成るエチレン−ビニルアルコール系共重合体をサイド成分とし、表1記載のジカルボン酸成分とエチレングリコールから成るポリエステル共重合体(B)を逆サイドの成分として、溶融押出機から成る複合紡糸装置を用いて、丸断面口金にて、紡糸温度270℃、表1記載の複合比率でサイドバイサイド型に接合して紡出した。紡出した糸条を冷却固化した後、引取ローラーを介してボビンに捲き取った。
(2)次いで、この捲取糸を延伸温度80℃にて、延伸倍率2倍で熱延伸し、油剤浴にて油剤を付与後、スタッファ型捲縮付与装置等の捲縮付与装置を用いて捲縮処理を行い、捲縮糸を得た。この捲縮糸を60℃の熱風で乾燥した後カットし、繊度1.7dtex、繊維長を51mm、捲縮数12ヶ/25mmであるステープル繊維を得た。なお、上記製造工程において紡糸時、延伸時の工程通過性はいずれも良好であった。
(3)上記ステープル繊維100%からなり、目付けが90g/mであるウェブを得たのち、さらにカチオン染料を上記染色条件にてウェブへ染色させ、ウェブを構成する繊維の捲縮特性、収縮性、染色性、堅牢度特性、消臭性、および親水性について評価した。ステープル繊維を構成するエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)のエチレン含有量が多いため、収縮性、親水性に劣るものとなった。
比較例8
(1)表1記載のエチレン含有量、およびケン化度から成るエチレン−ビニルアルコール系共重合体をサイド成分とし、表1記載のジカルボン酸成分とエチレングリコールから成るポリエステル共重合体(B)を逆サイドの成分として、溶融押出機から成る複合紡糸装置を用いて、丸断面口金にて、紡糸温度270℃、表1記載の複合比率でサイドバイサイド型に接合して紡出した。紡出した糸条を冷却固化した後、引取ローラーを介してボビンに捲き取った。
(2)次いで、この捲取糸を延伸温度80℃にて、延伸倍率2倍で熱延伸し、油剤浴にて油剤を付与後、スタッファ型捲縮付与装置等の捲縮付与装置を用いて捲縮処理を行い、捲縮糸を得た。この捲縮糸を60℃の熱風で乾燥した後カットし、繊度1.7dtex、繊維長を51mm、捲縮数12ヶ/25mmであるステープル繊維を得た。なお、上記製造工程において紡糸時、延伸時の工程通過性はいずれも良好であった。
(3)上記ステープル繊維100%からなり、目付けが90g/mであるウェブを得たのち、さらにカチオン染料を上記染色条件にてウェブへ染色させ、ウェブを構成する繊維の捲縮特性、収縮性、染色性、堅牢度特性、消臭性、および親水性について評価した。ステープル繊維を構成するポリエステル成分がシクロヘキサンジカルボン酸成分を共重合していないため収縮物性が低く、染着率、染着濃度が不十分であり、常圧可染性を示さない繊維物性となった。
比較例9
(1)表1記載のエチレン含有量、およびケン化度から成るエチレン−ビニルアルコール系共重合体をサイド成分とし、表1記載のジカルボン酸成分とエチレングリコールから成るポリエステル共重合体(B)を逆サイドの成分として、溶融押出機から成る複合紡糸装置を用いて、丸断面口金にて、紡糸温度270℃、表1記載の複合比率でサイドバイサイド型に接合して紡出した。紡出した糸条を冷却固化した後、引取ローラーを介してボビンに捲き取った。
(2)次いで、この捲取糸を延伸温度80℃にて、延伸倍率2倍で熱延伸し、油剤浴にて油剤を付与後、スタッファ型捲縮付与装置等の捲縮付与装置を用いて捲縮処理を行い、捲縮糸を得た。この捲縮糸を60℃の熱風で乾燥した後カットし、繊度1.7dtex、繊維長を51mm、捲縮数12ヶ/25mmであるステープル繊維を得た。なお、上記製造工程において紡糸時、延伸時の工程通過性はいずれも良好であった。
(3)上記ステープル繊維100%からなり、目付けが90g/mであるウェブを得たのち、さらにカチオン染料を上記染色条件にてウェブへ染色させ、ウェブを構成する繊維の捲縮特性、収縮性、染色性、堅牢度特性、消臭性、および親水性について評価した。ステープル繊維を構成するエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)のエチレン含有量が多いため、収縮性、親水性に劣るものとなった。
Figure 2014040682
Figure 2014040682
本発明の複合繊維は親水性樹脂であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体と、消臭性を有し、かつ常圧環境下で染色可能な共重合体ポリエステルから成るサイドバイサイド型複合繊維であるため、伸縮性あるいは嵩高性に優れ、かつ親水性、染色性、消臭性を有する潜在捲縮繊維を提供することができる。そのため、各種の緩衝材、例えば、クッション材や保護材のための基材として利用でき、具体的には家具、寝具、車両等のクッション材や、被服、履物などの保護材として有効に使用することができる。

Claims (3)

  1. エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)と、共重合体ポリエステル(B)から成るサイドバイサイド型複合繊維であって、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)のエチレン含有量が25モル%〜60モル%であり、共重合体ポリエステル(B)がジカルボン酸成分とグリコール成分からなり、該ジカルボン酸成分のうち、75モル%以上がテレフタル酸成分であり、1.0モル%〜3.5モル%が下記式(I)で表される化合物由来の成分(a)であり、2.0モル%〜10.0モル%がシクロヘキサンジカルボン酸成分(b)であり、2.0モル%〜8.0モル%が脂肪族ジカルボン酸成分(c)であり、該複合繊維中のエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)と、共重合体ポリエステル(B)の重量比率が90/10〜10/90の範囲であることを特徴とするサイドバイサイド型複合繊維。
    Figure 2014040682
    [上記式(I)中、Rは水素、炭素数1〜10個のアルキル基又は2−ヒドロキシエチル基を表し、Xは、金属イオン、4級ホスホニウムイオン塩又は4級アンモニウムイオン塩を表す。]
  2. 100℃の乾熱処理時に発現する捲縮数が繊維長25mmあたり、30個以上80個以下であり、かつ100℃の乾熱処理時に発現する捲縮率が20%以上である、請求項1に記載のサイドバイサイド型複合繊維。
  3. 請求項1または2に記載のサイドバイサイド型複合繊維から構成される繊維集合体。
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