JP2014039998A - 研磨装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主表面の平坦度が高いマスクブランク用基板を適切に製造する研磨装置を提供する。
【解決手段】研磨装置は、上定盤12と下定盤と太陽歯車と内歯歯車と、外周に太陽歯車及び内歯歯車に噛み合う歯車を有し、中央に四角穴状の貫通部を有するキャリアからなり、複数のキャリアを上定盤および下定盤の研磨面間に挟持された状態で公転及び自転させることにより、それぞれのキャリアの貫通部に保持されたマスクブランク用基板の両面を研磨する。上定盤の研磨面には、研磨液の供給穴304、306が複数並ぶ列である供給穴列302が複数形成されており、供給穴列302の供給穴は、上定盤の回転軸側から外側に、かつ上定盤の回転方向の進行側に向かって螺旋状に等間隔で配置されており、各供給穴列302の最も回転軸側の供給穴304は、回転軸と同心円上に、かつ円周方向に等間隔で配置されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、マスクブランク用基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、及びマスク
の製造方法に関する。
従来、マスクブランク用基板の製造方法において、両面研磨装置により基板の主表面を
研磨する研磨工程を行う方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、このよ
うな両面研磨装置として、例えば遊星歯車方式の両面研磨装置が知られている。
特開2004−98278号公報
フォトリソグラフィープロセスで使用される露光波長の短波長化に伴い、マスクブラン
ク用基板に対する高精度化の要求は、日増しに高まっている。例えば、近年、液浸ArF
露光技術等によりhp45nm、32nmの精度での量産、開発が本格化する状況にあり
、hp45世代、hp32世代に対応した精度でマスクブランク用基板が求められている
そこで、本願の発明者は、このような高い精度のマスクブランク用基板を製造しようと
する場合、研磨工程において、研磨装置内での基板の動き方を適切に制御することが必要
であることを見出した。例えば、例えば遊星歯車方式の両面研磨装置で基板を研磨する場
合において、基板の自転速度や公転速度の設定によっては、研磨によって却って平坦度が
悪化し、製品歩留まりや品質に悪影響を及ぼす場合があることを見出した。
そのため、このような高い精度のマスクブランク用基板を製造しようとする場合、より
適切に基板を研磨する方法が求められている。そこで、本発明は、上記の課題を解決でき
るマスクブランク用基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、及びマスクの製造方法
を提供することを目的とする。
本願の発明者は、高い平坦度で精密な研磨を行う方法について、鋭意研究を行った。そ
して、基板を公転及び自転させて基板を研磨する研磨装置において、公転及び自転の回転
速度を制御することにより、適切な研磨を行い得ることを見出した。本発明は、以下の構
成を有する。
(構成1)両面研磨装置の上下両定盤の研磨面間にキャリアで保持された基板を挟持し
て基板の両主表面を研磨する研磨工程を備えるマスクブランク用基板の製造方法であって
、研磨工程は、上下両定盤を同心の回転軸で回転させ、1枚の基板を保持したキャリアを
研磨面上の定盤の回転軸からずらした位置に配置して、研磨面上で基板を定盤の回転軸を
中心に相対的に公転させ、基板主表面の中心を回転軸としてキャリアを上下両定盤と同じ
方向に回転させて、基板を研磨面上で自転させることで基板の両主表面を研磨するもので
あり、基板の自転回転数と公転回転数とを等しくする。
この基板は、例えばガラス基板である。両面研磨装置は、例えば、上定盤と下定盤との
間に、複数のキャリアを挟み、それぞれのキャリアに保持された基板を研磨する。
本発明における基板の公転とは、基板が定盤の研磨面を基準として相対的に定盤の回転
軸を中心に公転していることをいう。また、基板の自転回転数と公転回転数とが等しいと
は、例えば、それぞれの単位時間あたりの回転数が等しいことである。単位時間あたりの
回転数が等しいとは、それぞれの回転数が実質的に等しいことであってよい。回転数が実
質的に等しいとは、例えば、一定のマージン、動作の微調整、誤差等を見込んだ範囲で、
それぞれの回転数が等しいことである。
このようにした場合、例えば、基板の各位置に対する上定盤及び下定盤の相対速度のベ
クトルを、基板の自転の1回転分集めると、集めたベクトルは、基板上のいずれの位置で
も同一の円になる。また、その結果、例えば、基板の1回転分の期間で平均した場合、基
板上の各位置において、この相対速度の平均は等しくなる。
そのため、このように構成すれば、例えば、上定盤及び下定盤の研磨パッドと被研磨物
(ワーク)である基板との間において、相対速度運動及び研磨の軌跡密度を適切に均一化
できる。また、これにより、基板の両主表面を適切かつ均一に研磨できる。
更には、これにより、例えば、主表面の平坦度が高いマスクブランク用基板を適切に製
造できる。また、主表面の平坦度を高めることにより、欠陥の発生を適切に抑えることが
できる。これにより、例えば、欠陥サイズの微細化及び低欠陥化を適切に実現できる。
(構成2)上下両定盤を同一方向に回転させる。このように構成することにより、上定
盤の研磨面、下定盤の研磨面がともに基板に対する相対速度が同じになるため、基板の両
方の主表面の平坦度を高めることができる。
(構成3)キャリアには外周に歯車が設けられており、両面研磨装置には、定盤中心部
に設けられた空洞に、定盤の回転軸と同心の回転軸で回転する太陽歯車を備えられ、定盤
の外周に、リング状で内側に歯車を有し、定盤の回転軸と同心の回転軸で回転する内歯歯
車を備えられており、太陽歯車と内歯歯車がキャリアの歯車と噛み合うことによってキャ
リアを回転させる。
このように構成すれば、例えば、基板の自転及び公転を適切に行わせることができる。
研磨工程は、例えば、上定盤、下定盤、キャリア(太陽歯車と内歯歯車の回転数を調整し
て、キャリアの回転数を調整する)の単位時間あたりの回転数を等しくして、基板の研磨
を行う。
(構成4)上下定盤、太陽歯車および内歯歯車の各回転数を調整することで、基板の自
転回転数と公転回転数とが等しくなるように制御する。このように構成すれば、基板の自
転回転数及び公転回転数を適切に制御できる。
(構成5)研磨工程は、基板の主表面に対する最終の研磨を行う超精密研磨工程である
。超精密研磨工程は、例えば、コロイダルシリカ砥粒を含む研磨液を用いて研磨を行う研
磨工程である。このコロイダルシリカ砥粒は、例えば、有機ケイ素化合物を加水分解する
ことで生成したコロイダルシリカを含む研磨砥粒である。
また、超精密研磨工程は、例えば、基板の主表面を所定の表面粗さに仕上げる前段の研
磨工程の後に仕上げの研磨を行う工程である。この前段の研磨は、例えば、酸化セリウム
を主材とする研磨液を用いて、基板の両主表面を研磨する。このようにすれば、例えば、
基板の両主表面を、より高い平坦度に適切に研磨できる。
(構成6)研磨工程は、研磨液を供給しつつ基板の両主表面の研磨を行う工程であり、
上定盤の研磨面には、研磨液の供給穴が複数並ぶ列である供給穴列が複数形成されており
、供給穴列の供給穴は、上定盤の回転軸側から外側に、かつ上定盤の回転方向の進行側に
向かって螺旋状に等間隔で配置されており、各供給穴列の最も回転軸側の供給穴は、回転
軸と同心円上に、かつ円周方向に等間隔で配置されている。
このようにすれば、例えば、上定盤と下定盤との間において基板が通過する領域に対し
て、適切かつ均一に研磨液を供給できる。また、これにより、例えば、基板の両主表面を
より適切かつ均一に研磨できる。
(構成7)供給穴列の最も外側の供給穴は、当該供給穴列に対して上定盤の回転方向側
に隣接する別の供給穴列の最も内側の供給穴よりも、上定盤の回転方向の進行側にある。
このようにすれば、例えば、より適切かつ均一に研磨液を供給できる。また、これによ
り、例えば、基板の両主表面をより適切かつ均一に研磨できる。
(構成8)マスクブランクの製造方法であって、構成1から7のいずれかに記載のマス
クブランク用基板の製造方法で製造したマスクブランク用基板の主表面上に、マスクパタ
ーン形成用の薄膜を形成する。このようにすれば、例えば、構成1から7と同様の効果を
得ることができる。また、これにより、例えば、マスクブランクを高い精度で適切に製造
できる。
尚、マスクパターン形成用の薄膜とは、例えば、位相シフト膜、遮光膜等である。また
、位相シフト膜と遮光膜とを積層した膜や、位相シフト機能と遮光機能を有するハーフト
ーン膜等、反射膜、吸収体膜等であってもよい。また、これらの膜は、複数の層を積層し
た多層膜であってもよい。
(構成9)マスクの製造方法であって、構成8に記載のマスクブランクの製造方法で製
造したマスクブランクにおける薄膜をパターニングしてマスクパターンを形成する。この
ように構成すれば、例えば、構成8と同様の効果を得ることができる。また、これにより
、マスクを高い精度で適切に製造できる。
本発明によれば、定盤の回転方向と基板(キャリア)の回転方向とを同じ方向として、
基板の自転方向と公転方向とが同じくし、さらに基板の自転回転数と公転回転数とを等し
くすることによって、研磨面に対するトータルの相対速度を基板主表面全体で均一化でき
、研磨量を均一化することができる。これにより、例えば、主表面の平坦度が高いマスク
ブランク用基板を適切に製造できる。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実
施形態に係るマスクブランク用基板の製造方法における研磨工程で使用される両面研磨装
置10の一例を示す。図1(a)は、両面研磨装置10の構成の一例を示す。図1(b)
は、両面研磨装置10内における基板22の配置の一例を示す。
両面研磨装置10は、マスクブランク用基板の素材であるガラスの基板22の両主表面
を研磨する遊星歯車方式の研磨装置である。両面研磨装置10は、上定盤12、下定盤1
4、太陽歯車16、及び内歯歯車18を備え、上下両定盤(上定盤12、下定盤14)は
、中心部に空洞12a,14aを有するドーナツ状であり、空洞12a,14aにキャリ
ア20で保持された基板22を挟持して基板22の両主表面を研磨する。
尚、本例において、両面研磨装置10は、上下両定盤の間に、例えば図1(b)に示す
ように、複数のキャリア20を保持する。複数のキャリア20は、例えば、太陽歯車16
と内歯歯車18との間のドーナツ状の領域において、上定盤12及び下定盤14の円周方
向へ並べて配置される。
また、キャリア20は、基板22を収容する4角穴状の貫通部を中央に有する円板状体
であり、外周に歯車が設けられており、外周部において太陽歯車16及び内歯歯車18と
噛み合う。各キャリア20は、マスクブランク用基板の形状である四角板状の基板22を
それぞれ1枚保持する。
上定盤12及び下定盤14は、基板22の上側及び下側の定盤である。本例において、
上定盤12及び下定盤14は、ドーナツ状体であり、これらのドーナツ状体の中心軸であ
る定盤中心軸102を中心にして、キャリア20に保持された基板22を間に挟みつつ、
同じ方向へ回転する。上定盤12及び下定盤14は、基板22と対向する面に、研磨パッ
ド24をそれぞれ有する。研磨パッド24は、例えばスウェードタイプの軟質ポリシャで
あり、上定盤12及び下定盤14において基板22と対向する面にそれぞれ貼り付けられ
ている。
尚、本例において、上定盤12には、更に、研磨液(スラリー)を供給する研磨液供給
穴が形成されている。これにより、両面研磨装置10は、上定盤12及び下定盤14の研
磨パッド24と基板22との間に、研磨液を供給する。
太陽歯車16及び内歯歯車18は、キャリア20の外周面と噛み合うギアである。太陽
歯車16は、上定盤12及び下定盤14の中心側からキャリア20と接する外歯の歯車で
あり、上下両定盤12,14中心部の空洞12a,14aに備えられ、上下定盤12,1
4の回転軸である定盤中心軸102と同心の回転軸で回転する。また、内歯歯車18は、
上定盤12及び下定盤14の外周側からキャリア20と接する内歯の歯車である。内歯歯
車18は、リング状で内側に歯車を有する歯車であり、上下定盤12,14の外周に備え
られ、定盤の回転軸である定盤中心軸102と同心の回転軸で回転する。
そして、太陽歯車16と内歯歯車18は、キャリア20の歯車と噛み合うことによって
、キャリア20を回転させる。また、これにより、太陽歯車16及び内歯歯車18は、上
定盤12と下定盤14との間において、基板22を公転及び自転させる。本発明でいう基
板22の公転は、定盤に対しての相対的な公転で考える必要があり、研磨工程時は定盤自
体が回転していることから、仮に基板12が静止状態であっても定盤の研磨面上を相対的
に公転していることになる。よって、本発明では、基板22の公転回転数は、太陽歯車1
6と内歯歯車18によって、キャリア20(基板22)を定盤中心軸102を中心に回転
させることによる回転数に、定盤自体の回転数を差し引いた回転数で考えなければならな
い。
以上の構成により、研磨工程において、両面研磨装置10は、上下両定盤を同心の回転
軸で同一方向に回転させる。また、1枚の基板22を保持したキャリア20を研磨面上の
定盤の回転軸からずらした位置に配置して、研磨面上で基板22を定盤の回転軸を中心に
相対的に公転させる。また、基板主表面の中心を回転軸としてキャリア20を上下両定盤
と同じ方向に回転させて、基板20を研磨面上で自転させる。これにより、両面研磨装置
10は、基板20の両主表面を研磨する。なお、キャリア20(基板22)を定盤の回転
軸からずらした位置に配置するのは、定盤の回転軸周辺の領域は、回転中心付近の研磨面
の移動速度は非常に遅く、そこに基板22を配置してもほとんど研磨ができないためであ
る。
両面研磨装置10においては、例えば両面研磨装置10の動作を制御する制御部に、上
定盤12、下定盤14、太陽歯車16、及び内歯歯車18のそれぞれについて、回転数、
回転時間、及び荷重シーケンス(研磨時間と荷重)等が予め設定されている。そして、両
面研磨装置10は、これらの設定に従って、基板22を研磨加工する。本例によれば、上
定盤12と下定盤14との間で基板22に遊星運動を行わせ、基板22の両主表面を適切
に研磨できる。
ここで、本例において製造されるマスクブランク用基板は、例えば、フォトマスクブラ
ンク又は位相シフトマスクブランク等のマスクブランクの製造に用いられる。このマスク
ブランクは、例えば液浸ArF露光用、ArFエキシマレーザー露光用等のマスクブラン
クである。また、このマスクブランクは、例えばLSI(半導体集積回路)用のマスクの
製造に用いられる。
また、このマスクブランクは、例えばhp45世代、好ましくはhp32世代のマスク
の製造に用いられる。hp45世代、及びhp32世代のマスクとは、例えば、DRAM
製造用のマスクにおける最小の配線幅の半分(ハーフピッチ)がそれぞれ45nm、32
nmとなるテクノロジ世代のマスクである。
尚、このマスクブランクは、例えばLCD(液晶表示板)用マスク等の製造に用いられ
てもよい。また、例えば、EUV用反射型のマスクブランク等であってよい。
また、基板22の材料となるガラスは、特に限定されない。基板22の材料としては、
例えば、合成石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノシリケートガラス、アルミノボロ
シリケートガラス、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、SiO−TiO低熱膨
張ガラスなどが挙げられる。
図2は、両面研磨装置10内における基板22の動きについて更に詳しく説明する図で
ある。図2(a)は、基板22の公転及び自転の動作について説明する図である。本例に
おいては、両面研磨装置10における太陽歯車16及び内歯歯車18(図1参照)の回転
等に応じて、キャリア20は、例えば矢印202で示す方向へ回転する。そして、キャリ
ア20のこの回転により、キャリア20に保持されている基板22は、矢印202の方向
への自転運動を行う。また、キャリア20は、太陽歯車16と内歯歯車18と間に回転数
差を設ける、例えば、内歯歯車18の回転数の方を早くすると、矢印204で示す方向へ
移動することにより、定盤中心軸102の周りを周回する。そして、キャリア20のこの
移動と、定盤自体の回転により、基板22は、定盤の研磨面に対して矢印204の方向へ
の公転運動を行う。尚、基板22の自転の方向や、研磨面に対する相対的な公転の方向は
、両方が同じ回転方向であれば、図2(a)に図示した方向と逆方向に回転させてもよい
図2(b)は、基板22が研磨される様子の一例を示す図である。研磨工程において研
磨される研磨量は、経験上、プレストンの法則として、被研磨物(ワーク)である基板2
2と工具である上定盤12及び下定盤14との間における相対速度、圧力、及び時間に比
例することが知られている。
また、両面研磨装置10において、基板22に対する上定盤12及び下定盤14の相対
的な動きを考えた場合、上定盤12及び下定盤14の各部は、矢印206で示すような軌
跡で、基板22の各部を通過する。また、上定盤12及び下定盤14の研磨面各部の速度
は、定盤の回転軸ではゼロであり、外周側に向かって速くなっていき、最外周で最大とな
るため、基板22の定盤(研磨面)外周側に位置する部分では研磨量が多く、定盤内周側
に位置する部分では研磨量が少なくなる。基板はキャリア20によって、定盤と同じ回転
方向に自転させられているため、特に、定盤内周側でも、定盤の回転速度ベクトルと基板
の自転の回転速度ベクトルとが逆方向になる領域である主表面の角部周辺の領域208で
は、基板22の全領域のなかで最も定盤との相対速度が遅くなるため、研磨量が最も少な
くなる。
研磨工程中は、基板22は自転するため、4隅とも領域208で研磨されることにはなる
が、4隅の間でその領域208を通過する回数(時間)にばらつきがあると、基板主表面
の平坦度の悪化が生じやすくなる。
これに対して、基板22の定盤上での相対的な公転速度及び自転速度の設定により、基
板22の各位置における相対速度をコントロールし、基板22の位置による研磨量の差を
抑えることが可能である。具体的には、基板22の定盤上での相対公転速度(相対公転回
転数):自転速度(自転回転数)=1:1となるように調整すると、基板22の位置によ
る研磨量を実質的に均一にすることができる。相対公転速度(相対公転回転数)の調整は
、例えば、定盤の回転数を最初に定め、太陽歯車の半径、内歯歯車の半径、キャリアの半
径との関係から、定盤の回転数を差し引いたキャリアの公転回転数(定盤の回転方向とキ
ャリアの回転方向がともに同じ方向の場合)とキャリアの自転回転数の比が1:1となる
ように、太陽歯車と内歯歯車の各回転数を選定するとよい。
図3に基板の相対公転回転数:自転回転数=1:1とした場合における、定盤が1回転
したときの基板の研磨軌跡を示す。この図3においては、便宜上、基板22の主表面の中
心部分、初期位置で定盤上の最も内周側にある部分およびもっとも外周側にある部分の3
点について、それぞれの研磨軌跡を示した。当然ながら、基板の中心部分の研磨軌跡につ
いては常に相対速度の同じ部分を通過しており、真円を描いている。また、基板の最も内
周側の部分の研磨軌跡については、最も内周側と最も外周側との間で均等になるような真
円を描いている。さらに、基板の最も外周側の部分の研磨軌跡については、最も外周側と
最も内周側との間で均等になるような真円を描いている。つまり、基板の相対公転回転数
:自転回転数=1:1とした場合、基板主表面のどの部分でも、定盤が1周する間におけ
るトータルの研磨面の通過速度が等しくなり、研磨量も均一にできるということがわかる
図4に基板の相対公転回転数:自転回転数=1:0.5とした場合における、定盤が1
回転したときの基板の研磨軌跡を示す。図4においても、便宜上、基板22の主表面の中
心部分、初期位置で定盤上の最も内周側にある部分および最も外周側にある部分の3点に
ついて、それぞれの研磨軌跡を示した。当然ながら、基板の中心部分の研磨軌跡について
は常に相対速度の同じ部分を通過しており、真円を描いている。しかし、基板の最も内周
側の部分の研磨軌跡については、真円ではあるが、最も内周側と中間部分(最も内周側と
最も外周側の中間点のエリア、基板の中心部分が通る研磨軌跡のエリア)との間しか描か
れない。さらに、基板の最も外周側の部分の研磨軌跡についても、真円ではあるが、最も
外周側と中間部分(最も内周側と最も外周側の中間点のエリア、基板の中心部分が通る研
磨軌跡のエリア)との間しか描かれない。つまり、基板の相対公転回転数:自転回転数=
1:0.5とした場合、基板主表面のどの部分でも、定盤が1周する間におけるトータル
の研磨面の通過速度にはばらつきが生じてしまい、研磨量も均一にできないということが
わかる。
以下、この点について、更に詳しく説明する。図5は、相対速度のコントロールの一例を
示す図である。図5(a)は、基板22に対する上定盤12の相対速度の一例を示す。尚
、図示は省略したが、以下に説明する点は、下定盤14の相対速度についても同様である
本例において、キャリア20は、それぞれ1枚の基板22を保持する。この場合、キャ
リア20の回転によって基板22が自転しても、それぞれの基板22の中心の位置は、変
化しない。そのため、基板22の中心における相対速度は、例えば、上定盤12の回転速
度のベクトルと平行で同じ大きさのベクトルの速度となる。
図5(b)は、基板22の主表面上のある1点について、自転を1回転する間の相対速
度のベクトルを集めた様子の一例を示す。上記のように相対速度をコントロールした場合
、例えば、基板22の各位置に対する上定盤12の相対速度のベクトルを、基板22の自
転の1回転分集めると、集めたベクトルは、基板22上のいずれの位置でも同一の円にな
る。その結果、例えば、基板22の1回転分の期間で平均した場合、基板22上の各位置
において、相対速度の平均は等しくなる。
そのため、このように相対速度をコントロールすれば、例えば、基板22に対する上定
盤12の相対速度を適切に均一化できる。また、相対速度を均一化することにより、例え
ば、基板22の各部を通過する上定盤12による研磨の軌跡密度を適切に均一化できる。
また、これにより、例えば、研磨によって平坦度を悪化させることなく、基板22の両主
表面を適切かつ均一に研磨できる。
尚、本例において、両面研磨装置10は、上定盤12に形成された研磨液の供給穴から
研磨液を供給しつつ、基板22の両主表面の研磨を行う。そのため、基板22を適切に研
磨するためには、相対速度のコントロールにより基板22の公転及び自転の軌跡を制御す
ることに加え、研磨液の供給経路も重要となる。
図6は、上定盤12の構成の一例を示す図であり、上定盤12に形成された研磨液供給
穴の配置の一例を示す。本例において、上定盤12の研磨面には、研磨液の供給穴が複数
並ぶ列である供給穴列302が複数形成されている。そして、それぞれの供給穴列302
において、供給穴は、上定盤12の回転軸側から外側に、かつ上定盤12の回転方向の進
行側に向かって、螺旋状に等間隔で配置されている。
また、各供給穴列302の最も回転軸側の供給穴を最内周側穴304とし、最も外側の
供給穴を最外周側穴306とした場合、各供給穴列302の最内周側穴304は、回転軸
と同心円上に、かつ円周方向に等間隔で配置されている。更に、各供給穴列302の最外
周側穴306は、当該供給穴列302に対して上定盤12の回転方向側に隣接する別の供
給穴列302の最内周側穴304よりも、上定盤22の回転方向の進行側にある。
本例によれば、例えば、上定盤12と下定盤14との間において基板22が通過する領
域に対して、適切かつ均一に研磨液を供給できる。また、これにより、例えば、基板22
の両主表面をより適切かつ均一に研磨できる。
尚、上記の構成は、均一に研磨液を供給するのに特に適した構成である。上定盤12に
おける研磨液供給穴の配置は、例えば必要な精度に応じて、上記と異なる配置とすること
も考えられる。例えば、研磨液供給穴を、均一なランダム配置とすることも考えられる。
以上のように、本例によれば、例えば、主表面の平坦度が高いマスクブランク用基板を
適切に製造できる。また、主表面の平坦度を高めることにより、欠陥の発生を適切に抑え
ることができる。これにより、例えば、欠陥サイズの微細化及び低欠陥化を適切に実現で
きる。
また、マスクブランク用基板の主表面上に、マスクパターン形成用の薄膜を形成してマ
スクブランクを製造することにより、例えば、高い精度で適切にマスクブランクを製造で
きる。更には、このマスクブランクにおける薄膜をパターニングしてマスクパターンを形
成することにより、高い精度で適切にマスクを製造できる。
ここで、本例のマスクブランク用基板の製造方法は、例えば、複数段階の研磨工程を備
える。例えば、マスクブランク用基板の製造方法は、精密研磨工程及び超精密研磨工程を
含む複数段階の研磨工程を備える。また、本例のマスクブランク用基板の製造方法は、例
えば、精密研磨工程の前に、基板22の形状を加工する研削工程や粗研磨工程等を更に備
える。
この場合、以上に説明した方法による基板22の研磨は、例えば主表面に対する最終の
研磨工程である超精密研磨工程において行うことが好ましい。超精密研磨工程は、例えば
、コロイダルシリカ砥粒を含む研磨液を用いて研磨を行う工程である。このコロイダルシ
リカ砥粒は、例えば、有機ケイ素化合物を加水分解することで生成したコロイダルシリカ
を含む研磨砥粒である。
このようにすれば、例えば、基板の両主表面を、高い平坦度に適切に研磨できる。また
、これにより、例えば、欠陥サイズの微細化及び低欠陥化をより適切に実現できる。
また、超精密研磨工程より先に行われる研磨工程においては、例えば、上記と異なる方
法により研磨を行ってもよい。例えば、精密研磨工程において、基板22の自転回転数と
公転回転数とを異ならせてもよい。この場合、例えば、上定盤12、下定盤14、太陽歯
車16、及び内歯歯車18の回転数を異ならせて研磨を行うことが考えられる。また、例
えば、更に、基板中心からオフセットした状態で研磨を行ってもよい。
また、この場合、上定盤12、下定盤14、太陽歯車16、及び内歯歯車18のそれぞ
れ又は一部の回転数を異ならせることにより、例えば、基板22の主表面を均一に研磨す
るのではなく、例えば、中心領域又は周辺領域等の特定の領域を、他の領域よりも重点的
に研磨できる。そのため、このようにすれば、例えば、超精密研磨を行う前に、基板22
の一部を強制的に加工して、基板22の面内形状の創成を適切に行うことができる。また
、その後に超精密研磨を行うことにより、基板22の主表面の表面粗さを更に低減できる

ArF露光光用等の光透過型マスクの精密研磨工程や超精密研磨工程に本例を適用する
場合において、薄膜を形成する側とは反対側の主表面については、薄膜を形成する側の主
表面ほどの平坦度を要しないときには、その反対側の主表面側に研磨面を接する定盤の回
転数を本例のように特に制御しなくてもよい。もとより、回転数を制御しない従来の製造
方法でもある程度の主表面の平坦度は得られるからである。
尚、精密研磨工程は、超精密研磨工程の前段の研磨工程であり、例えば酸化セリウムを
主材とする研磨液を用いて基板22の両主表面を研磨することにより、使用する露光波長
において要求されるマスクブランク用ガラス基板の表面粗さに応じて、基板22の主表面
を所定の表面粗さに仕上げる。具体的には、例えば、ArFエキシマレーザー露光用のマ
スクブランク用基板の場合、二乗平均平方根表面粗さ(RMS)で0.2nm以下、EU
V反射型マスクブランク用の基板の場合、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.15nm
以下に仕上げる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
以下の工程により基板22を加工して、実施例1に係るマスクブランク用基板を作製し
た。
1)粗研磨工程
合成石英ガラス基板(152.4mm×152.4mm)の端面を面取加工、及び両面
ラッピング装置によって研削加工を終えたガラス基板を、両面研磨装置に10枚セットし
、以下の研磨条件で粗研磨工程を行った。10枚セットを10回行い合計100枚のガラ
ス基板の粗研磨工程を行った。尚、加工荷重、研磨時間は適宜調整して行った。
研磨液:酸化セリウム(平均粒径2〜3μm)+水
研磨パッド:硬質ポリシャ(ウレタンパッド)
粗研磨工程後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を洗浄槽に
浸漬(超音波印加)し、洗浄を行った。
2)精密研磨工程
両面研磨装置に10枚セットし、以下の研磨条件で精密研磨工程を行った。10枚セッ
トを10回行い合計100枚のガラス基板の精密研磨工程を行った。尚、加工荷重、研磨
時間は適宜調整して行った。
研磨液:酸化セリウム(平均粒径1μm)+水
研磨パッド:軟質ポリシャ(スウェードタイプ)
精密研磨工程後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を洗浄槽
に浸漬(超音波印加)し、洗浄を行った。
3)超精密研磨工程
両面研磨装置に10枚セットし、以下の研磨条件で超精密研磨工程を行った。10枚セ
ットを10回行い合計100枚のガラス基板の超精密研磨工程を行った。尚、加工荷重、
研磨時間は位相シフトマスクブランクに使用するガラス基板として必要な表面粗さ(所望
の表面粗さ:二乗平均平方根粗さRMSで0.2nm以下)となるように適宜調整して行
った。但し、超精密研磨工程終了直前(即ち所望の表面粗さが得られる研磨時間が経過し
た後であって研磨定盤の回転停止直前)のガラス基板に対する加工圧力を144g/cm
、この加工圧力のもとでの研磨時間を90秒とした。
研磨液:アルカリ性(pH10.5程度)コロイダルシリカ(平均粒径30〜200n
m)+水
研磨パッド:超軟質ポリシャ(スウェードタイプ)
超精密研磨工程後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を、ア
ルカリ水溶液を含む洗浄液が入った洗浄槽に浸漬(超音波印加)し、洗浄を行った。
ここで、実施例1において、超精密研磨工程を行う両面研磨装置としては、図1〜図6
を用いて説明した両面研磨装置10を用いた。また、上定盤12、下定盤14の単位時間
当たりの回転数を設定し、さらに、キャリア20(基板22)の上定盤12、下定盤14
に対する単位時間当たりの相対的な公転回転数と、キャリア20(基板22)の単位時間
当たりの自転回転数が等しくなるように調整した。
図7は、実施例1の超精密研磨工程において上定盤12の研磨液供給穴から供給される
研磨液の軌跡の一例を示す。研磨液の軌跡とは、例えば、各研磨液供給穴が基板22の主
表面の各部を通過する軌跡である。
例えば、図6に示す配置のように、均一な分布で研磨液供給穴が形成されている場合、
基板22の自転回転数と相対公転回転数とを等しくすると、研磨液の軌跡は、例えば、図
7に示すように、研磨液の軌跡が集中している部分は、基板の外側のエリアになっている
。研磨液が供給される軌跡が基板主表面内で集中すると、その部分に研磨液が多く供給さ
れるため、優先的に研磨されてしまう。この実施例1の超精密研磨工程では、基板22の
主表面の全体に均一に研磨液が供給されることとなる。この観点からも、主表面を適切に
かつ均一に研磨することが可能になる。
(比較例1)
超精密研磨工程における基板22の相対公転回転数と自転回転数との比が1:0.5と
なるように、上定盤12、下定盤14、太陽歯車16、及び内歯歯車18の回転数を設定
し、基板22の自転回転数と相対公転回転数とを異ならせた以外は実施例1と同様にして
、比較例1に係るマスクブランク用基板を作製した。
先の図4に示したように、定盤が1回転した時点での基板の研磨軌跡が偏っており、ト
ータルの研磨面の通過速度にばらつきが生じており、研磨量が均一にならない。また、基
板の研磨軌跡が偏っていることから、研磨液の軌跡も偏っており、基板主表面上の研磨液
の供給量分布にも、供給量が多い部分と少ない部分との偏りが発生してしまい。主表面を
高い歩留りで適切にかつ均一に研磨することは難しい。
(評価)
実施例1及び比較例1に係るマスクブランク用基板に対し、公知の欠陥検査装置を用い
て、平坦度及び欠陥の検査を行った。この検査では、例えばhp32世代で要求される精
度に基づき、平坦度について、例えば、マスクパターン形成用の薄膜が形成される側の主
表面の平坦度が0.5μm以下、その裏面の平坦度が1.0μm以下である場合に合格と
した。この平坦度は、例えば、主表面における高さが最大の箇所と最小の箇所との間の高
低差である。また、欠陥について、0.3μm以上のサイズの欠陥がない場合を合格とし
た。
検査の結果、実施例1に係るマスクブランク用基板は、全数が合格であった。一方、比
較例1に係るマスクブランク用基板については、平坦度について一部が不合格となり、合
格率は約80%となった。これは、比較例1において、基板22の主表面の中央部分を強
制的に研磨したことにより、超精密研磨により却って平坦度が悪化したためであると考え
られる。以上の結果から、実施例1の超精密研磨において、より均一な研磨を実現できて
いることがわかる。
以上、本発明について実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形
態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが
可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の
技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明は、例えばマスクブランク用基板の製造方法に好適に利用できる。
本発明の一実施形態に係るマスクブランク用基板の製造方法における研磨工程で使用される両面研磨装置10の一例を示す図である。図1(a)は、両面研磨装置10の構成の一例を示す。図1(b)は、両面研磨装置10内における基板22の配置の一例を示す。 両面研磨装置10内における基板22の動きについて更に詳しく説明する図である。図2(a)は、基板22の公転及び自転の動作について説明する図である。図2(b)は、基板22が研磨される様子の一例を示す図である。 両面研磨装置10を用い、基板22の相対公転回転数と自転回転数との比を1:1とした場合における研磨軌跡の一例を示す図である。 両面研磨装置10を用い、基板22の相対公転回転数と自転回転数との比を1:0.5とした場合における研磨軌跡の一例を示す図である。 相対速度のコントロールの一例を示す図である。図3(a)は、基板22に対する上定盤12の相対速度の一例を示す。図3(b)は、基板22が自転を1回転する間の相対速度のベクトルを集めた様子の一例を示す。 上定盤12の構成の一例を示す図である。 実施例1の超精密研磨工程において上定盤12の研磨液供給穴から供給される研磨液の軌跡の一例を示す図である。
10・・・両面研磨装置、12・・・上定盤、14・・・下定盤、16・・・太陽歯車、
18・・・内歯歯車、20・・・キャリア、22・・・基板、24・・・研磨パッド、1
02・・・定盤中心軸、104・・・キャリア中心軸、202・・・矢印、204・・・
矢印、206・・・矢印、208・・・領域、302・・・供給穴列、304・・・最内
周側穴、306・・・最外周側穴

Claims (9)

  1. 互いの研磨面が対向するように上下にそれぞれ配置され、中心部に空洞を有し、同心の回転軸で回転する上定盤および下定盤と、
    前記上定盤および下定盤の空洞に設けられ、外周に歯車を有し、前記上定盤および下定盤の回転軸と同心の回転軸で回転する太陽歯車と、
    前記上定盤および下定盤の外周に設けられ、リング状で内側に歯車を有し、前記上定盤および下定盤の回転軸と同心の回転軸で回転する内歯歯車と、
    前記上定盤および下定盤の研磨面間であり、前記上定盤および下定盤の回転軸からずれた位置に配置され、1枚の基板を保持する貫通部を中央に有し、前記太陽歯車および内歯歯車の各歯車に噛み合う歯車を外周に有するキャリアと
    からなる研磨装置であって、
    前記キャリアは、前記貫通部に保持した前記基板を前記上定盤および下定盤の研磨面間に挟持された状態で、前記研磨面上を前記上定盤および下定盤の回転軸を中心に相対的に公転させ、かつ前記基板の主表面の中心を回転軸として自転させるものであり、
    前記上定盤の研磨面には、研磨液の供給穴が複数並ぶ列である供給穴列が複数形成されており、
    前記供給穴列の供給穴は、前記上定盤の回転軸側から外側に、かつ上定盤の回転方向の進行側に向かって螺旋状に等間隔で配置されており、
    各供給穴列の最も回転軸側の供給穴は、回転軸と同心円上に、かつ円周方向に等間隔で配置されている
    ことを特徴とする研磨装置。
  2. 前記供給穴列の最も外側の供給穴は、前記供給穴列に対して前記上定盤の回転方向側に隣接する別の供給穴列の最も内側の供給穴よりも、前記上定盤の回転方向の進行側にあることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  3. 前記上定盤および下定盤は、同一方向に回転することを特徴とする請求項1または2に記載の研磨装置。
  4. 前記キャリアは、前記基板を前記上定盤および下定盤と同じ方向に回転させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の研磨装置。
  5. 前記キャリアの貫通部は、四角穴状であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の研磨装置。
  6. 前記上定盤、下定盤、キャリアの各回転数を等しくすることで、前記基板の自転回転数と公転回転数とが等しくなるように制御する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の研磨装置。
  7. 前記上定盤、下定盤、太陽歯車および内歯歯車の各回転数を調整することで、前記基板の自転回転数と公転回転数とが等しくなるように制御する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の研磨装置。
  8. 前記キャリアは、前記上定盤および下定盤の研磨面上に複数設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の研磨装置。
  9. 前記上定盤および下定盤の研磨面には、研磨パッドが貼り付けられており、前記研磨液は、コロイダルシリカ砥粒が含まれていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の研磨装置。
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