JP2015136773A - ガラス基板の研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】非接触研磨時における圧力制御の困難性や、研磨液に混入する異物による凹欠点の発生が解決されたガラス基板の研磨方法の提供。【解決手段】研磨パッド10の研磨面と、ガラス基板20の主表面とを対向させた状態で、間に研磨液30を供給しつつ、相対的に移動させるガラス基板の研磨方法であって、ガラス基板の主表面の形状は正方形であり、ガラス基板の主表面への圧力、ガラス基板の主表面の中心と対向する研磨パッドとの間の相対速度、研磨液の粘度、SEMI規格P37−1102で定義されるガラス基板のウェッジ値、ガラス基板の一辺の長さ、ガラス基板のウェッジ方向と相対速度Vの方向とがなす角度、研磨液の厚さに相当するガラス基板と研磨パッドとの平均隙間、および、ガラス基板の主表面の総研磨量Pが、研磨終了時点から遡って0.05?Pまでの研磨については、特定の関係を満たすように制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス基板の研磨方法に関する。本発明は、EUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外)光を用いたリソグラフィ(以下、「EUVL」と略する)の際に使用される反射型マスクの基材として使用されるガラス基板(以下、「EUVL光学基材用ガラス基板」と略する。)の仕上げ研磨に好適である。
本発明は、従来の透過型光学系を用いたリソグラフィの際に使用される透過型マスクの基材として使用されるガラス基板の仕上げ研磨にも好適である。
従来から、半導体製造工程においては、ウェハ上に微細な回路パターンを転写して集積回路を製造するための露光装置が広く使用されている。近年、半導体集積回路の高集積化、高機能化に伴い、集積回路の微細化が進み、回路パターンをウェハ面上に正確に結像させるために、露光装置のフォトマスクの基材として使用されるガラス基板は高度の平坦性と平滑性が求められている。
さらに、このような技術動向にあって、次の世代の露光光源としてEUV光を使用したリソグラフィ技術(すなわち、EUVL技術)が、45nm以降の複数の世代にわたって適用可能と見られ注目されている。EUV光とは軟X線領域または真空紫外域の波長帯の光を指し、具体的には波長が0.2〜100nm程度の光である。現時点では、リソグラフィ光源として具体的には波長10〜20nm程度、とくに、13.5nm±0.3nm程度の光の使用が検討されている。このEUVLの露光原理は、投影光学系を用いてマスクパターンを転写する点では、従来のリソグラフィと同じであるが、EUV光は、あらゆる物質に対して吸収されやすく、かつこの波長で物質の屈折率が1に近く、EUV光のエネルギー領域では光を透過する材料がない。そのため、屈折光学系では使用できず、反射光学系を使用する。とくに、この反射光学系では、反射型マスクや反射型ミラーが用いられる(特許文献1参照)。
EUVLに用いられる反射型マスクは、(1)基材、(2)基材上に形成された多層反射膜、(3)多層反射膜上に形成された吸収層から基本的に構成される。反射型ミラーの場合は、(1)基材、(2)基材上に形成された多層反射膜から基本的に構成される。
反射型マスクや反射型ミラーの製造に用いられる基材(EUVL光学基材)としては、EUV光照射の下においても歪みが生じないよう低熱膨張係数を有する材料が必要とされ、低熱膨張係数を有するガラスや結晶化ガラスで作製されたガラス基板が検討されている。EUVL光学基材用ガラス基板は、これらガラスや結晶化ガラスの素材を、高精度に研磨、洗浄することによって製造される。
一般に、磁気記録媒体用基板や半導体用基板などを、高い平滑性を有する表面に研磨する方法が知られている。例えば、特許文献2には、メモリーハードディスクの仕上げ研磨や半導体基板などの研磨について、研磨後の被研磨物の表面粗さが小さく、かつ微小突起(凸状欠点)を低減させる研磨方法として、水、研磨材、酸化合物を含有してなり、pHが酸性かつ研磨材の濃度が10重量%未満である研磨液組成物と、研磨パッドと、を用いて化学機械研磨することが記載されている。そして、研磨材として酸化アルミニウム、シリカ、酸化セリウム、酸化ジルコニウムなどが、またpHを酸性にするための酸として硝酸、硫酸、塩酸や有機酸などがそれぞれ例示されている。
EUVL光学基材用ガラス基板についても、特定の研磨スラリーと、研磨パッドと、を用いて化学機械研磨することによって、基板表面の凸欠点や凹欠点を減少させて、ガラス基板の表面平滑性を向上させる方法が特許文献3、4に記載されている。
EUVL光学基材用ガラス基板の場合に、基板表面の凸欠点や凹欠点を減少させることが求められるのは、凸欠点や凹欠点が存在するガラス基板表面上に多層反射膜を形成すると、これらの欠点によって多層反射膜の周期構造が乱され、位相欠陥を生じるからである。
なお、EUVL光学基材用ガラス基板の研磨では、特許文献3に記載されているように、該基板の表面粗さが所定の要求を満たすように主表面を予備研磨した後、平坦度が所定の要求を満たすように、該主表面を仕上げ研磨するのが一般的である。
EUVL光学基材用ガラス基板を化学機械研磨する場合、研磨に要する時間を短縮できる、表裏面の基板平坦度を同時に確保できる、板厚偏差(TTV)を小さくできる等の理由から、また、片面研磨では非研磨面をチャッキングする必要があり、非研磨面となる基板表面でパーティクル付着が発生する等の理由からも、通常は両面研磨装置が使用される(特許文献4)。
両面研磨装置を用いてガラス基板を研磨する場合、特許文献4に示すように、それぞれ研磨パッドが取り付けられた上定盤と、下定盤と、で、キャリアに保持されたガラス基板を挟持し、上下定盤の研磨パッドと、ガラス基板と、の間に研磨液(研磨スラリー)を供給しつつ、ガラス基板を保持するキャリアを公転および自転させながら、ガラス基板の両主表面を同時に研磨する。
特許文献4の段落番号[0081]には、さらに、研磨の最終段階では非接触研磨を実施する場合について、基板主表面と上定盤12の研磨パッド24との間に数μmの隙間を設けるようにし、その隙間を研磨液で満たすようにすることで、基板主表面の非接触研磨を行うことが記載されている。これにより、基板主表面の表面粗さの更なる向上および表面欠陥の更なる低減を図ることが可能となる、と記載されている。また、同文献の段落番号[0101]に記載の実施例では、基板22の主表面と上定盤12の研磨パッド24の表面との間が数μmの隙間を有するように上定盤を回転軸方向に移動させ、その隙間を研磨液で満たすように、各供給穴からの研磨液の供給量を制御し、基板主表面の非接触研磨を行っている。
特表2003−505891号公報 特開2003−211351号公報 特開2009−12164号公報 特開2010−221370号公報
上述したように、とくにEUVL光学基材用ガラス基板の仕上げ研磨は、非接触研磨として実施することが好ましいと考えられている。
しかしながら、非接触研磨の実施時において、研磨液中に混入する異物により、基板主表面と研磨パッド表面とが、この異物を介して間接的に接触した状態が局所的に発生し、基板の主表面に凹欠点を生じさせる場合がある。このような異物は、研磨の過程で発生するものであり、研磨液への混入を排除することは困難である。
特許文献4では、基板主表面と研磨パッド表面との間の数μmの隙間を研磨液で満たすことで、非接触研磨を実施しているが、この方法では、研磨圧力を一定することが困難であり、研磨時の圧力制御が複雑になる。または、研磨圧力の変化により、研磨ムラが生じるおそれがある。
本発明は、非接触研磨時における上述した問題点が解決された、ガラス基板の研磨方法の提供を目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明は、研磨パッドの研磨面と、ガラス基板の主表面と、を対向させた状態で、前記研磨パッドの研磨面と前記ガラス基板の主表面との間に研磨液を供給しつつ、前記研磨パッドの研磨面と、前記ガラス基板の主表面と、を相対的に移動させて前記ガラス基板の主表面を研磨するガラス基板の研磨方法であって、
前記ガラス基板の主表面の形状は正方形であり、
前記ガラス基板の主表面への平均圧力をpave(Pa)とし、前記ガラス基板の主表面の中心と前記主表面の中心と対向する前記研磨パッドの研磨面上の点との間の相対速度をV(m/s)とし、前記研磨液の粘度をη(Pa・s)とし、SEMI規格 P37−1102で定義されるウェッジ値が最も大きくなる断面でのウェッジ値を前記ガラス基板のウェッジ値w(rad)とし、前記ガラス基板の一辺の長さを2L(m)とし、前記ウェッジ値が最も大きくなる断面方向を前記ガラス基板のウェッジ方向とした際、前記ガラス基板の主表面の平面視において、該ウェッジ方向と前記相対速度Vの方向とがなす角度をθ(°)とし、前記研磨液の平均厚さに相当する前記ガラス基板と前記研磨パッドとの平均隙間をh0(m)とし、前記ガラス基板の主表面の総研磨量をP(nm)とするとき、少なくとも、研磨量が研磨終了時点から遡って0.05×Pまでの研磨については、下記式(1)を満たすように、前記相対速度V、前記粘度η、前記角度θ、前記平均圧力paveを制御することを特徴とするガラス基板の研磨方法を提供する。
0=(2×V×η×(w/2)×L2×cosθ/p_ave)1/3 ・・・ (1)
(h0:1.1×10-6m〜1.3×10-4m、w:1.0×10-7rad〜1.0×10-4rad)
本発明のガラス基板の研磨方法において、研磨開始前には、前記研磨パッドの研磨面と、前記ガラス基板の主表面と、が直接または研磨液を介在して間接的に接触していることが好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、前記研磨パッドの半径をR(m)とするとき、前記ガラス基板の一辺の長さ2Lと、前記研磨パッドの半径Rと、が、2×(2L)≦Rの関係を満たすことが好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、前記平均圧力paveが3×103Pa〜3×104Paの範囲が好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、前記相対速度Vが0.1〜1m/sの範囲が好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、前記粘度ηが1×10-3Pa・s〜1×10-2Pa・sの範囲が好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、前記長さ2Lは、0.1m以上が好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、前記ガラス基板の主表面は、表面粗さRmsが1nm以下、平坦度が1μm以下にあらかじめ予備研磨されていることが好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、前記ガラス基板は、EUVL光学基材用ガラス基板であることが好ましい。
本発明の方法では、研磨パッドの研磨面とガラス基板の主面との相対移動によって生じる動的圧力によって、非接触研磨が可能になる。このため、ガラス基板と研磨パッドとの隙間が動的に制御できる。これにより、研磨圧力、すなわち、研磨実施におけるガラス基板の主表面への圧力の制御が容易になり、圧力ムラに起因する研磨ムラも発生しにくい。
また、ガラス基板と研磨パッドとの隙間を動的に制御できるため、この隙間を所定の範囲よりも大きくすることで、研磨液中に含まれる異物により、ガラス基板の主表面に凹欠点が発生するのを防止できる。
図1は、本発明のガラス基板の研磨方法で非接触研磨が可能になる原理を説明するための模式図である。 図2は、ガラス基板の主表面の平面視における、ガラス基板のウェッジ方向(破線矢印)と、相対速度Vの方向(実線矢印)と、がなす角度θを示した模式図である。 図3は、例1〜例6におけるガラス基板のウェッジ値wと、ガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0との関係を示したグラフである。
本発明のガラス基板の研磨方法では、研磨パッドの研磨面と、ガラス基板の主表面と、を対向させた状態で、該研磨パッドの研磨面と該ガラス基板の主表面との間に研磨液を供給しつつ、該研磨パッドの研磨面と、該ガラス基板の主表面と、を相対的に移動させて該ガラス基板の主表面を研磨する。本発明のガラス基板の研磨方法は、特許文献4に記載の基板主表面の非接触研磨と同様の手順である。
また、特許文献4では、基板主表面の非接触研磨の際には、基板主表面と研磨パッドの研磨面との間に、あらかじめ数μmの隙間を設けておいて、その隙間を研磨液で満たしている。これに対し、本発明のガラス基板の研磨方法の場合、後述するように、研磨パッドの研磨面と該ガラス基板の主表面との相対移動で生じる動的圧力によって、非接触研磨が可能になる。そのため、研磨開始前、即ち、研磨パッドの研磨面とガラス基板の主表面との移動が無い状態では、研磨パッドの研磨面と、ガラス基板の主表面と、が直接または研磨液を介在して間接的に接触していてもよい。このようにすることで、特許文献4のように、基板主表面と研磨パッドの研磨面との間に一定の隙間を維持するための保持手段を設ける必要がないため、保持手段に起因(例えば、保持手段との接触等)して発生するパーティクル源を排除できる。保持手段を不要とすることにより、異物発生による凹欠点だけでなく、汚れ等によって基板上に付着する凸欠点の発生を低減できる点が挙げられる。
以下、図面を参照して本発明のガラス基板研磨方法を説明する。
図1は、本発明のガラス基板の研磨方法で非接触研磨が可能になる原理を説明するための模式図である。
図1において、研磨パッド10と、ガラス基板20と、の隙間には、研磨液30が存在している。
ガラス基板20は、SEMI規格 P37−1102で定義されるウェッジ値w(rad)を有しており、その全体形状が、図中右側の厚さが左側の厚さに比べて大きい略くさび形である。この結果、研磨液30の厚さに相当する、研磨パッド10とガラス基板20との隙間は、図中右側が左側に比べて小さくなっている。
研磨パッド10を、実線矢印方向、すなわち、ガラス基板20のウェッジ値wの方向に移動させると、研磨パッド10上の研磨液30も、それに応じて実線矢印方向、すなわち、研磨パッド10とガラス基板20との隙間が小さくなる方向に移動する。研磨パッド10とガラス基板20との隙間が小さくなる方向に、流体である研磨液30が移動すると、ガラス基板10を上昇させる方向の動的圧力Fが発生する。この動的圧力Fにより、研磨パッド10とガラス基板20との間に常に隙間が存在する状態となり、非接触研磨が可能となる。さらに、動的圧力Fの制御により、研磨パッド10とガラス基板20との隙間の大きさを制御できる。
本発明のガラス基板の研磨方法では、ガラス基板の主表面の総研磨量をP(nm)とするとき、少なくとも、研磨量が研磨終了時点から遡って0.05×Pまでの研磨については、下記式(1)を満たすように、ガラス基板と研磨パッドとの相対速度、研磨液の粘度、および、ガラス基板への研磨圧力を制御する。
0=(2×V×η×(w/2)×L2×cosθ/p_ave)1/3 ・・・ (1)
式(1)中、h0は、ガラス基板と研磨パッドとの平均隙間(m)であり、研磨中における研磨液の平均厚さに相当する。
式(1)中、Vは、ガラス基板と研磨パッドとの相対速度に関する。本発明では、ガラス基板の主表面の中心と該主表面の中心と対向する研磨パッドの研磨面上の点との間の相対速度V(m/s)とする。
式(1)中、ηは研磨液の粘度(Pa・s)である。
式(1)中、wはSEMI規格 P37−1102で定義されるガラス基板のウェッジ値に関する。本発明では、該ウェッジ値が最も大きくなる断面でのウェッジ値をガラス基板のウェッジ値w(rad)とする。
式(1)中、2Lはガラス基板の一辺の長さ(m)である。上述したように、本発明の研磨対象は、EUVL光学基材用ガラス基板、透過型マスクの基材として使用されるガラス基板である。これらのガラス基板は、主表面の形状が正方形であるため、ガラス基板の四辺全ての長さが2Lとなる。
式(1)中、θは、ガラス基板の主表面の平面視において、ガラス基板のウェッジ値の方向と、ガラス基板と研磨パッドとの相対速度Vの方向とがなす角度に関する。本発明では、ガラス基板のウェッジ値が最も大きくなる断面方向をガラス基板のウェッジ方向とした際、ガラス基板の主表面の平面視において、該ウェッジ方向と、上記で定義した相対速度Vと、がなす角度をθ(°)とする。図2は、ガラス基板の主表面の平面視における、ガラス基板のウェッジ方向(破線矢印)と、相対速度Vの方向(実線矢印)と、がなす角度θを示した模式図である。なお、図2において、破線矢印のウェッジ方向とは、板厚が小さくなる方向に向けて例示したものである。また、相対速度Vは、0以上の正の値を取り得る変数であり、図2において、実線矢印の相対速度Vの方向とは、相対速度が0超の値を取るときの相対速度方向を例示したものである。
式(1)中、paveは、ガラス基板への研磨圧力に関する。本発明では、ガラス基板の主表面への平均圧力をpave(Pa)とする。
なお、各パラメータの好適範囲については後述する。
上記式(1)は、ガラス基板と研磨パッドとの隙間のような狭い隙間を、研磨液のような粘性流体を通過する際の圧力分布に関するレイノルズ方程式に基づくものであり、以下の手順で導出した。
下記式Aは上記のレイノルズ方程式であり、式Bはガラス基板のウェッジによって形成される研磨パッドとガラス基板との隙間の分布を示している。
式A,式Bにおいて、h(x)はガラス基板と研磨パッドとの隙間(m)である。p(x)はガラス基板への研磨圧力(Pa)である。η、V、wおよびLは、式(1)について記載したのと同様である。xは、ガラス基板の辺と平行な方向における任意の位置であって、該辺の中間点をx=0として、−L<x<Lの範囲を取り得る。
式Aをxで2回積分し、研磨圧力の境界条件p(−L)=p(L)=0から積分定数を決定すると、下記式Cとなる。
式Cに対し、h(x)≒h0の近似を適用すると、下記式Dとなる。
一方、式(1)のPaveは、p(x)の平均値であるため、下記式Eとなる。
式Eのp(x)に式Dを代入し、h0について整理すると、下記式Fとなる。
ウェッジ方向と相対速度Vとがなす角度θを考慮して、式Fを修正したのが式(1)である。
本発明のガラス基板の研磨方法において、式(1)のh0は1.1×10-6m〜1.3×10-4mの範囲である。h0が1.1×10-6m未満だと、ガラス基板と研磨パッドとの隙間が小さすぎるため、研磨液中に含まれる異物によって、ガラス基板の主表面に凹欠点が発生するおそれがある。但し、研磨初期の段階で、ガラス基板の主表面に凹欠点が発生しても、その後の研磨処理により、凹欠点を除去できる。そのため、研磨終了までのある一定の段階で、h0が1.1×10-6m以上であれば、研磨終了時点でガラス基板の主表面への凹欠点発生を抑制できる。その理由は以下のとおり。
ガラス基板の仕上げ研磨時に、研磨液中に混入しうる異物の最大径を1μm(1×10-6m)とした。この1μmは、大気中に長時間浮遊しうる最大粒子径である。最大径が1μmの異物が混入した研磨液でガラス基板の主表面を研磨した際、該主表面に凹欠点を生じさせないためには、研磨液の厚さを少なくとも1.1μmとする必要がある。なお、上述したように、式(1)を導出する過程で、h(x)≒h0の近似を適用しているため、研磨液の厚さは、h0と近似され、h(x)の最小値であっても研磨液の厚さが1.0μm以下にならない前提である。
また、本発明では、少なくとも、研磨量が研磨終了時点から遡って0.05×Pまでの研磨については、h0が上記範囲を満たすことで、研磨終了時点でガラス基板の主表面への凹欠点発生を抑制できる。
一方、h0が1.3×10-4m超だと、単位研磨時間当たりの研磨量が少なくなるため、研磨に要する時間が長くなり歩留りが低下するおそれがある。
0は、5×10-6m〜5×10-5mの範囲がより好ましく、1×10-5m〜2×10-5mの範囲がさらに好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、式(1)のVは、0.1m/s〜1m/sの範囲が好ましい。Vが0.1m/s未満だと、ガラス基板や研磨パッドの動作を駆動する駆動部(たとえば、研磨パッドが取り付けられた定盤の自転を駆動する駆動部や、ガラス基板を保持したキャリアの自転や公転を駆動する駆動部)の動作が不安定になり、速度制御性が悪化する。
一方、Vが1m/s超だと、ガラス基板を保持するキャリアが摩耗して発塵し、発塵による異物がガラス基板の主表面に付着して、ガラス基板に凹欠点を生じさせるおそれがある。
Vは、0.1m/s〜0.6m/sの範囲がより好ましく、0.1m/s〜0.4m/sの範囲がさらに好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、式(1)のηは、1×10-3Pa・s〜1×10-2Pa・sの範囲が好ましい。
ηが1×10-3Pa・s未満だと、研磨液の粘度が低いため、ガラス基板20を上昇させる方向の動的圧力Fによる研磨パッド10とガラス基板20との平均隙間h0(すなわち、研磨液30の厚さ)を、研磨終了後に維持する時間が短くなる。このため、研磨終了からガラス基板20の回収までの間に研磨パッド10とガラス基板20との平均隙間h0(すなわち、研磨液30の厚さ)が小さくなり、研磨液中に含まれる異物によってガラス基板20の主表面に凹欠点が発生するおそれがある。
一方、ηは、1×10-2Pa・s超だと、研磨液の供給が困難になる。
ηは、1×10-3Pa・s〜5×10-3Pa・sの範囲がより好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、式(1)のwは、1.0×10-7rad〜1.0×10-4radの範囲が好ましい。
wが1.0×10-7rad未満だと、ガラス基板10を上昇させる方向の動的圧力Fが少なく、研磨パッド1とガラス基板20との平均隙間h0(すなわち、研磨液30の厚さ)が小さくなり、研磨液中に含まれる異物によってガラス基板20の主表面に凹欠点が発生するおそれがある。
一方、wが1.0×10-4rad超だと、SEMI規格 P37−1102で定義されるガラス基板のウェッジ値に関する許容値を超えるため、EUVL用光学基材に使用できなくなる。
wは、5×10-7rad〜5×10-5radの範囲がより好ましく、1×10-6rad〜3×10-5radの範囲がさらに好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、式(1)中の2L(m)は、0.1m以上が好ましい。EUVL光学基材として使用する場合、通常は0.152mである。但し、0.229mのように、他のサイズの場合もある。一方、透過型マスクの基材として使用する場合、0.152mと異なるサイズとして例えば、0.127m、0.152m、0.178mがある。
また、研磨に使用する研磨パッドのサイズは、ガラス基板の主面のサイズよりも小さいと、ガラス基板の主表面を研磨する際、研磨ムラが発生するおそれがある。そのため、本発明のガラス基板の研磨方法では、研磨パッドの半径をR(m)とするとき、ガラス基板の一辺の長さ2Lに対して、2×(2L)≦Rの関係を満たすことが好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、式(1)中のθは、0°〜360°の範囲を取り得るが、上記式(1)のh0が1.1×10-6m〜1.3×10-4mの範囲であるため、cosθが正の数値となる必要がある。このため、θは0°以上90°未満、または、270°超360°以下の範囲である。
θは0°以上30°未満、または、330°超360°以下の範囲が好ましく、0°以上10°未満、または、350°超360°以下の範囲がより好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法において、式(1)のpaveは、3×103Pa〜3×104Paの範囲が好ましい。
aveが3×103Pa未満だと、ガラス基板への研磨圧力が不安定になり、研磨圧力の制御性が悪化する。
一方、paveが3×104Pa超だと、研磨圧力が大きすぎるため、ガラス基板を保持するキャリアが摩耗して発塵し、発塵による異物がガラス基板の主表面に付着して、ガラス基板に凹欠点を生じさせるおそれがある。
aveは、3×103Pa〜5×103Paの範囲がより好ましい。
上述したように、本発明のガラス基板の研磨方法では、少なくとも、研磨量が研磨終了時点から遡って0.05×Pまでの研磨については、上記式(1)を満たすように、V、η、θ、および、paveを制御する。式(1)に含まれるパラメータのうち、これら4つのパラメータを制御するのは、研磨実施中に制御可能なパラメータだからである。
本発明のガラス基板の研磨方法では、これら4つのパラメータのうち、いずれか1つを制御してもよく、2以上を制御してもよい。
なお、EUVL光学基材用ガラス基板や透過型マスク基材用ガラス基板の仕上げ研磨の場合、研磨終了時点から遡って0.05×Pまでの研磨量とは、具体的な数値で示すと、少なくとも5nm以上であり、好ましくは10nm以上であり、より好ましくは20nm以上である。
本発明のガラス基板の研磨方法では、少なくとも、研磨量が研磨終了時点から遡って0.1×Pまでの研磨について、上記式(1)を満たすように、V、η、θ、および、paveを制御することがより好ましい。
本発明のガラス基板の研磨方法における好ましい態様を以下に示す。
[基板]
本発明のガラス基板の研磨方法を用いて研磨するガラス基板は、EUVL光学基材用ガラス基板、または、透過型マスクの基材として使用されるガラス基板である。
EUVL光学基材用ガラス基板を構成するガラスは、熱膨張係数が小さくかつ、そのばらつきの小さいガラスが好ましい。具体的には20℃における熱膨張係数が0±30ppb/℃の低熱膨張ガラスが好ましく、20℃における熱膨張係数が0±10ppb/℃の超低熱膨張ガラスがより好ましく、20℃における熱膨張係数が0±5ppb/℃の超低熱膨張ガラスがさらに好ましい。
上記低熱膨張ガラスおよび超低熱膨張ガラスとしては、SiO2を主成分とするガラス、典型的には石英ガラスが使用できる。具体的には例えばSiO2を主成分とし1〜12質量%のTiO2を含有する合成ガラス、AZ(旭硝子株式会社製ゼロ膨張ガラス)等が挙げられる。
一方、透過型マスクの基材として使用されるガラス基板を構成するガラスは、リソグラフィに使用する光線の波長(例えばKrFエキシマレーザでは248nm、ArFエキシマレーザでは193nm)において高い透過率を有する高透過率ガラスが好ましい。上記高透過率ガラスとしては、例えば珪素源と酸素源とを気相で反応させて、スートと呼ばれるSiO2からなる多孔質体を成長させ、焼結して得られる実質的にSiO2のみからなる合成石英ガラスが挙げられる。
なお、上記の用途のガラス基板は通常、四角形状の板状体で研磨される。
[研磨液]
本発明における研磨液は、研磨粒子を含む流体である。
研磨粒子としては、コロイダルシリカ又は酸化セリウムなどが好ましい。コロイダルシリカは、より精密にガラス基板を研磨できるので、その結果、より良好な精度で、凹状の欠陥が低減された又は除去されたガラス基板が得られ、特に好ましい。
コロイダルシリカを用いる場合、平均一次粒子径は、5nm以上100nm以下であればよい。コロイダルシリカの平均一次粒子径が5nm以上であれば、ガラス基板の研磨効率を向上できる。また、コロイダルシリカの平均一次粒子径が100nm以下であれば、研磨液を用いて研磨された基板の表面粗さを低減できる。また、コロイダルシリカを用いる場合、平均一次粒子径は、10nm以上50nm以下がより好ましい。酸化セリウムについても、コロイダルシリカと同様の指標が適用でき、平均一次粒子径は、5nm以上100nm以下であればよく、10nm以上50nm以下がより好ましい。なお、平均一次粒子径は、ガス吸着法によって測定した比表面積より算出できる。
研磨液におけるコロイダルシリカの含有率は、5質量%以上40質量%以下であればよい。研磨スラリーにおけるコロイダルシリカの含有率が5質量%以上であれば、ガラス基板の研磨効率を向上できる。また、研磨液におけるコロイダルシリカの含有率が40質量%以下であれば、研磨されたガラス基板の洗浄の効率を向上できる。
研磨液における流体とは、研磨粒子の分散媒体である。分散媒としては、水、有機溶剤が挙げられ、水が好ましい。
[研磨パッド]
本発明における研磨パッドとしては、不織布などの基布に、ポリウレタン樹脂を含浸させ、湿式凝固処理を行って得られたポリウレタン樹脂発泡層を有する研磨パッドなどが挙げられる。研磨パッドとしては、スウェード系研磨パッドが好ましい。
スウェード系研磨パッドにおけるナップ層の厚さは0.3〜1.0mm程度が実用上で好ましい。また、スウェード系研磨パッドとしては、適度の圧縮弾性率を有する軟質の樹脂発泡体が好ましく使用でき、具体的には例えばエーテル系、エステル系、カーボネート系などの樹脂発泡体が挙げられる。
本発明のガラス基板の研磨方法は、ガラス基板を研磨度の異なる複数の研磨工程で研磨するときの最後に行う仕上げ研磨として特に適している。このためガラス基板は、本発明の方法で研磨する前にあらかじめ所定の厚さに粗研磨し、端面研磨と面取り加工を行い、更にその主表面を表面粗さ、および、平坦度が一定以下になるように予備研磨しておくことが好ましい。予備研磨方法はとくに限定されるものではなく、公知の研磨方法を適用できる。例えば、複数のラップ研磨機を連続して設置し、研磨材や研磨条件を変えながら該研磨機で順次研磨することにより、ガラス基板の主表面を所定の表面粗さおよび平坦度に予備研磨できる。予備研磨後の表面粗さ(Rms)としては、1nm以下が好ましく、0.5nm以下がより好ましい。予備研磨後の平坦度(P−V値)としては、1μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましい。さらに好ましくは0.2μmである。なお、本明細書において表面粗さとは、JIS−B0601に基づく二乗平均平方根粗さRq(旧RMS)として説明する。
(例1〜例6)
ガラス基板の主表面の中心と主表面の中心と対向する研磨パッドの研磨面上の点との間の相対速度V(m/s)、ウェッジ方向と相対速度Vの方向とがなす角度θ(°)、研磨液の粘度η(Pa・s)、ガラス基板のウェッジ値w(rad)、ガラス基板の主表面への平均圧力pave(Pa)、および、ガラス基板の一辺の長さ2L(m)を下記表に示す数値として、下記式(1)を用いて、ガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0(m)を算出した。なお、例1〜例6は、ガラス基板のウェッジ値w以外は同じ数値である。
0=(2×V×η×(w/2)×L2×cosθ/p_ave)1/3 ・・・ (1)
図3は、ガラス基板のウェッジ値wと、ガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0(m)との関係を示したグラフである。なお、例1〜例6の算出結果についてみると、ウェッジ値w(x軸)に対する平均隙間h0(y軸)は、y=2.68x1/3の関数上にその解が得られる関係で示すことができる。
なお、例1〜6と、後述する例7〜31における各条件は、主表面の総研磨量Pが100nmであり、研磨終了時点から遡ったときの研磨量(P×0.05)が5nm(=100nm×0.05)における条件である。
このとき、例1〜6のうち、例3〜6は、上記式(1)で算出されるガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0が1.1×10-6m〜1.3×10-4mを満たしている。
(例7〜例11)
例7〜例11は、例1〜例6と同様に、ガラス基板のウェッジ値w以外は同じ数値である。但し、ガラス基板の主表面の中心と主表面の中心と対向する研磨パッドの研磨面上の点との間の相対速度V、および、研磨液の粘度η(Pa・s)は例1〜例6とは異なる数値とした。
ガラス基板の主表面の中心と主表面の中心と対向する研磨パッドの研磨面上の点との間の相対速度V(m/s)、ウェッジ方向と相対速度Vの方向とがなす角度θ(°)、研磨液の粘度η(Pa・s)、ガラス基板のウェッジ値w(rad)、ガラス基板の主表面への平均圧力pave(Pa)、および、ガラス基板の一辺の長さ2L(m)を下記表に示す数値として、上記式(1)を用いて、ガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0(m)を算出した。
例7〜11は、上記式(1)で算出されるガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0が1.1×10-6m〜1.3×10-4mを満たしている。
(例12〜例16)
例12〜例16は、ガラス基板の主表面の中心と主表面の中心と対向する研磨パッドの研磨面上の点との間の相対速度V以外は同じ数値である。
例12〜16は、上記式(1)で算出されるガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0が1.1×10-6m〜1.3×10-4mを満たしている。
(例17〜例21)
例17〜例21は、研磨液の粘度η以外は同じ数値である。
例17〜21は、上記式(1)で算出されるガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0が1.1×10-6m〜1.3×10-4mを満たしている。
(例22〜例26)
例22〜例26は、ガラス基板の主表面への平均圧力pave以外は同じ数値である。
例22〜26は、上記式(1)で算出されるガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0が1.1×10-6m〜1.3×10-4mを満たしている。
(例27〜例31)
例27、例28は、ガラス基板の主表面の中心と主表面の中心と対向する研磨パッドの研磨面上の点との間の相対速度V、研磨液の粘度η、ガラス基板のウェッジ値w、ガラス基板の主表面への平均圧力paveを、上記式(1)で算出されるガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0が例29に対して小さくなるように変化させている。
例30、例31は、ガラス基板の主表面の中心と主表面の中心と対向する研磨パッドの研磨面上の点との間の相対速度V、研磨液の粘度η、ガラス基板のウェッジ値w、ガラス基板の主表面への平均圧力paveを、上記式(1)で算出されるガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0が例29に対して大きくなるように変化させている。
例28〜30は、上記式(1)で算出されるガラス基板と研磨パッドとの平均隙間h0が1.1×10-6m〜1.3×10-4mを満たしている。
10:研磨パッド
20:ガラス基板
30:研磨液

Claims (9)

  1. 研磨パッドの研磨面と、ガラス基板の主表面と、を対向させた状態で、前記研磨パッドの研磨面と前記ガラス基板の主表面との間に研磨液を供給しつつ、前記研磨パッドの研磨面と、前記ガラス基板の主表面と、を相対的に移動させて前記ガラス基板の主表面を研磨するガラス基板の研磨方法であって、
    前記ガラス基板の主表面の形状は正方形であり、
    前記ガラス基板の主表面への平均圧力をpave(Pa)とし、前記ガラス基板の主表面の中心と前記主表面の中心と対向する前記研磨パッドの研磨面上の点との間の相対速度をV(m/s)とし、前記研磨液の粘度をη(Pa・s)とし、SEMI規格 P37−1102で定義されるウェッジ値が最も大きくなる断面でのウェッジ値を前記ガラス基板のウェッジ値w(rad)とし、前記ガラス基板の一辺の長さを2L(m)とし、前記ウェッジ値が最も大きくなる断面方向を前記ガラス基板のウェッジ方向とした際、前記ガラス基板の主表面の平面視において、該ウェッジ方向と前記相対速度Vの方向とがなす角度をθ(°)とし、前記研磨液の平均厚さに相当する前記ガラス基板と前記研磨パッドとの平均隙間をh0(m)とし、前記ガラス基板の主表面の総研磨量をP(nm)とするとき、少なくとも、研磨量が研磨終了時点から遡って0.05×Pまでの研磨については、下記式(1)を満たすように、前記相対速度V、前記粘度η、前記角度θ、前記平均圧力paveを制御することを特徴とするガラス基板の研磨方法。
    0=(2×V×η×(w/2)×L2×cosθ/p_ave)1/3 ・・・ (1)
    (h0:1.1×10-6m〜1.3×10-4m、w:1.0×10-7rad〜1.0×10-4rad)
  2. 研磨開始前には、前記研磨パッドの研磨面と、前記ガラス基板の主表面と、が直接または研磨液を介在して間接的に接触している、請求項1に記載のガラス基板の研磨方法。
  3. 前記研磨パッドの研磨パッドの半径をR(m)とするとき、前記ガラス基板の一辺の長さ2Lと、前記研磨パッドの半径Rと、が、2×(2L)≦Rの関係を満たす、請求項1または2に記載のガラス基板の研磨方法。
  4. 前記平均圧力paveが3×103Pa〜3×104Paの範囲である、請求項1〜3のいずれかに記載のガラス基板の研磨方法。
  5. 前記相対速度Vが0.1〜1m/sの範囲である、請求項1〜4のいずれかに記載のガラス基板の研磨方法。
  6. 前記粘度ηが1×10-3Pa・s〜1×10-2Pa・sの範囲である、請求項1〜5のいずれかに記載のガラス基板の研磨方法。
  7. 前記長さ2Lが0.1m以上である、請求項1〜6のいずれかに記載のガラス基板の研磨方法。
  8. 前記ガラス基板の主表面は、表面粗さRmsが1nm以下、平坦度が1μm以下にあらかじめ予備研磨されている、請求項1〜7いずれかに記載のガラス基板の研磨方法。
  9. 前記ガラス基板は、EUVL光学基材用ガラス基板である、請求項1〜8のいずれかに記載のガラス基板の研磨方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017040900A (ja) * 2015-08-18 2017-02-23 旭硝子株式会社 マスクブランク用の基板の製造方法、マスクブランク用の基板、マスクブランク、およびフォトマスク
JP2017116812A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 旭硝子株式会社 マスクブランク用の基板、およびその製造方法
CN107877302A (zh) * 2017-10-16 2018-04-06 中国科学院国家天文台南京天文光学技术研究所 简易双面适用于不规则透镜的双面抛光机

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