JP2014036315A - レベルシフタ回路および電流dac - Google Patents
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Abstract
【課題】低消費電力で高速動作を行うことの可能なレベルシフタ回路を提供する。
【解決手段】MOSトランジスタPMOS−A6およびNMOS−A6と、PMOS−A7およびNMOS−A7とが、AVDD−VSS間に接続されてラッチを構成する。差動対をなすNMOSトランジスタNMOS−A4のドレインが、PMOS−A7とNMOS−A7との接続点(N4)、かつPMOS−A6およびNMOS−A6の各ゲートに接続される。差動対をなす他方のNMOSトランジスタNMOS−A5のドレインが、PMOS−A6とNMOS−A6との接続点(N5)、かつPMOS−A7およびNMOS−A7の各ゲートに接続される。差動対をなす前記NMOS−A4、NMOS−A5のソースはNMOSトランジスタNMOS−D3を介して電源電圧VSSに接続され、このNMOS−D3のゲートにはクロック信号CLK(DVDD−VSS)が入力される。
【選択図】 図2
【解決手段】MOSトランジスタPMOS−A6およびNMOS−A6と、PMOS−A7およびNMOS−A7とが、AVDD−VSS間に接続されてラッチを構成する。差動対をなすNMOSトランジスタNMOS−A4のドレインが、PMOS−A7とNMOS−A7との接続点(N4)、かつPMOS−A6およびNMOS−A6の各ゲートに接続される。差動対をなす他方のNMOSトランジスタNMOS−A5のドレインが、PMOS−A6とNMOS−A6との接続点(N5)、かつPMOS−A7およびNMOS−A7の各ゲートに接続される。差動対をなす前記NMOS−A4、NMOS−A5のソースはNMOSトランジスタNMOS−D3を介して電源電圧VSSに接続され、このNMOS−D3のゲートにはクロック信号CLK(DVDD−VSS)が入力される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、電圧レベルを別の電圧にシフトするレベルシフタ回路および電流DAC(digital analog converter)に関する。
デジタル信号をアナログ信号に変換するDACの方式の一つとして、電流DACがある。
この電流DAC110は、例えば図5に示すように、デジタル信号の各ビットに対応したHIGHレベルまたはLOWレベルの信号をスイッチのオンオフ制御信号として用い、各ビットに対応した信号に応じて、各ビットに対応するスイッチのオンオフ動作を切り替え、これによって各スイッチを通して出力される電流の合計を変えることで、デジタル信号に対応したアナログ信号を生成する回路方式である。
この電流DAC110は、例えば図5に示すように、デジタル信号の各ビットに対応したHIGHレベルまたはLOWレベルの信号をスイッチのオンオフ制御信号として用い、各ビットに対応した信号に応じて、各ビットに対応するスイッチのオンオフ動作を切り替え、これによって各スイッチを通して出力される電流の合計を変えることで、デジタル信号に対応したアナログ信号を生成する回路方式である。
すなわち、この電流DAC110は、図5に示すように、電流源部111と、スイッチ部112と、を備える。電流源部111は、各ビットに対応して設けられ、各ビットの重み付けに比例した大きさの電流源としてのPMOSトランジスタからなる複数の電流源トランジスタTeを備える。図5の場合には、左側の電流源トランジスタTeから順に、2N、2N−1、…、21、20の各ビットに対応することを表している。
これら電流源トランジスタTeのゲートには共通の制御信号Sが入力される。
スイッチ部112は、PMOSトランジスタからなる第1スイッチSW−Pおよび第2スイッチSW−Nが対をなして並列に接続され、これらスイッチ対が各ビットに対応して設けられている。なお、図5において、SW−P〔N〕は、Nビット目に対応する第1スイッチであることを表し、SW−P〔0〕は、0ビット目に対応する第1スイッチであることを表す。
スイッチ部112は、PMOSトランジスタからなる第1スイッチSW−Pおよび第2スイッチSW−Nが対をなして並列に接続され、これらスイッチ対が各ビットに対応して設けられている。なお、図5において、SW−P〔N〕は、Nビット目に対応する第1スイッチであることを表し、SW−P〔0〕は、0ビット目に対応する第1スイッチであることを表す。
同様に、SW−N〔N〕は、Nビット目に対応する第2スイッチであることを表し、SW−N〔0〕は、0ビット目に対応する第2スイッチであることを表す。
第1スイッチSW−P〔N〕〜SW−P〔0〕の各ゲートには、それぞれ、スイッチ信号SP〔N〕〜SP〔0〕が入力される。
第2スイッチSW−N〔N〕〜SW−N〔0〕の各ゲートには、それぞれ、スイッチ信号SN〔N〕〜SN〔0〕が入力される。
第1スイッチSW−P〔N〕〜SW−P〔0〕の各ゲートには、それぞれ、スイッチ信号SP〔N〕〜SP〔0〕が入力される。
第2スイッチSW−N〔N〕〜SW−N〔0〕の各ゲートには、それぞれ、スイッチ信号SN〔N〕〜SN〔0〕が入力される。
各ビットに対応する電流源部111の電流源トランジスタTeおよびスイッチ部112の各スイッチ対は、アナログ電源(ADVV)に直列に接続され、スイッチ対を構成する第1スイッチSW−P〔N〕〜SW−P〔0〕の他端は第1出力端OUT−Pに接続され、第2スイッチSW−N〔N〕〜SW−N〔0〕の他端は第2出力端OUT−Nに接続される。
そして、スイッチ部112のスイッチ対に、スイッチ信号SP、SNが入力されることにより、スイッチ信号SP、SNがHIGHレベルであるかLOWレベルであるかに応じて、各スイッチSW−P、SW−Nがオンオフ動作する。このように各ビットのスイッチ対が、スイッチ信号SP、SNに応じてオンオフ動作することによって、各ビットに対応する大きさの電流がスイッチ部112を介して出力され、第1出力端OUT−Pからは各第1スイッチSW−Pのオンオフ動作に応じて流れる電流の合計が出力され、第2出力端OUT−Nからは各第2スイッチSW−Nのオンオフ動作に応じて流れる電流の合計が出力される。
このうち、PMOSトランジスタを電流源としたソース駆動の電流DAC110の場合には、グランドに対して適切な抵抗を加えることによって、グランド基準のアナログ電圧信号を容易に生成することができる。
前記スイッチ信号SP〔N〕〜SP〔0〕、SN〔N〕〜SN〔0〕は、レベルシフタ回路113から出力される。
前記スイッチ信号SP〔N〕〜SP〔0〕、SN〔N〕〜SN〔0〕は、レベルシフタ回路113から出力される。
レベルシフタ回路113は、例えばD型フリップフロップなどのラッチ回路Latchを含んで構成され、ラッチ回路Latchは、変換対象のデジタル信号DATAのビット毎に対応して設けられている。例えば、Nビットのデジタル信号の場合、N個のラッチ回路Latchを備える。
そして、Nビットのデジタル信号のうち0ビット目のデータをDATA〔N:0〕と表すものとすると、DATA〔N:0〕は、0ビット目に対応するラッチ回路Latchに、レベルシフタL1を介して入力される。
そして、Nビットのデジタル信号のうち0ビット目のデータをDATA〔N:0〕と表すものとすると、DATA〔N:0〕は、0ビット目に対応するラッチ回路Latchに、レベルシフタL1を介して入力される。
ラッチ回路Latchには、クロック信号CLKが、レベルシフタL2を介して入力される。
ラッチ回路(フリップフロップ)Latchの正転出力はレベルシフタL3を介してスイッチ信号SPとして出力される。ラッチ回路Latchの反転出力はレベルシフタL4を介してスイッチ信号SNとして出力される。なお、図5中のSP〔0〕はデジタル信号DATAの0ビット目に対応するスイッチ信号であることを表す。同様に、SN〔0〕はデジタル信号DATAの0ビット目に対応するスイッチ信号であることを表す。
ラッチ回路(フリップフロップ)Latchの正転出力はレベルシフタL3を介してスイッチ信号SPとして出力される。ラッチ回路Latchの反転出力はレベルシフタL4を介してスイッチ信号SNとして出力される。なお、図5中のSP〔0〕はデジタル信号DATAの0ビット目に対応するスイッチ信号であることを表す。同様に、SN〔0〕はデジタル信号DATAの0ビット目に対応するスイッチ信号であることを表す。
通常、各スイッチ(SW−P、SW−N)のオンオフの切替は、デジタル信号DATAの全bitに対応するスイッチの切替タイミングが揃っていることが要求されるため、スイッチ直前にラッチ回路やフリップフロップを設け、各スイッチのオンオフの切替タイミングを、クロック信号CLKで制御することで揃えている。
また、電流DAC110は、多くの場合、デジタル処理は、高速動作が可能であり且つ比較的低電圧を供給するデジタル電源(DVDD)から電源供給を受けるMOSトランジスタ(以下、MOS−Dと呼ぶ。)で行い、アナログ処理としての電流出力自体は、中速動作が可能であり且つ比較的中電圧を供給するアナログ電源(AVDD)から電源供給を受けるMOSトランジスタ(以下、MOS−Aと呼ぶ。)で行うというMOSトランジスタの使い分けがとられており、多くの場合、アナログ電源AVDDは、デジタル電源DVDDに比べて電源のノイズを嫌う。
また、電流DAC110は、多くの場合、デジタル処理は、高速動作が可能であり且つ比較的低電圧を供給するデジタル電源(DVDD)から電源供給を受けるMOSトランジスタ(以下、MOS−Dと呼ぶ。)で行い、アナログ処理としての電流出力自体は、中速動作が可能であり且つ比較的中電圧を供給するアナログ電源(AVDD)から電源供給を受けるMOSトランジスタ(以下、MOS−Aと呼ぶ。)で行うというMOSトランジスタの使い分けがとられており、多くの場合、アナログ電源AVDDは、デジタル電源DVDDに比べて電源のノイズを嫌う。
さらに、電流源部111だけでなく、スイッチ部112の、オン状態にあるPMOSトランジスタからなるスイッチも飽和領域での動作が望ましいため、第1スイッチSW−Pおよび第2スイッチSW−Nをオン状態に制御する場合の、スイッチSW−PおよびSW−Nの動作電圧としては、第1および第2スイッチを構成するPMOSトランジスタのソース・ゲート間電圧Vgsを加えたとしても、電流源トランジスタTeのソース・ドレイン間電圧Vdsが確保される電圧が上限となる。また、第1出力端OUT−Pおよび第2出力端OUT−Nにかかる最大電圧から、スイッチとしてのPMOSトランジスタの閾値電圧Vth相当だけ低下した電圧が下限となる。ここでは、下限の適度な電圧を下限電圧Vswとする。この下限電圧Vswは、例えば、スイッチ信号SP、SNを受ける側の回路などに応じて設定される。図5の場合には、第1および第2スイッチとしてのPMOSトランジスタの動作電圧に応じて決定される。
前述したように、レベルシフトを行いながらラッチ動作を行う方法として、例えば図6に示すような回路が一般的である。なお、以後AVDDは、アナログ電源が供給するアナログ電源電圧を表すこともある。また、DVDDは、デジタル電源が供給するデジタル電源電圧を表すこともある。
図6に示すように、MOS−Aでラッチ回路やフリップフロップを構成し、デジタル信号DATAは、DVDD基準からAVDD基準の信号にレベルシフトしてラッチやフリップフロップに入力し、クロック信号もDVDD基準からAVDD基準にレベルシフトして、ラッチやフリップフロップに入力するようにしている。さらに、前述のように、スイッチ部112を構成するPMOSトランジスタからなるスイッチSW−P、SW−Nの動作電圧としては、Hレベル:AVDD、Lレベル:Vswなどが望まれるため、AVDD−VSSを電圧範囲とするラッチ出力Q、QNを、AVDD−Vswを電圧範囲とするスイッチ信号SN、SPに変換するためのCMOSのスイッチ回路を備えている。
図6に示すように、MOS−Aでラッチ回路やフリップフロップを構成し、デジタル信号DATAは、DVDD基準からAVDD基準の信号にレベルシフトしてラッチやフリップフロップに入力し、クロック信号もDVDD基準からAVDD基準にレベルシフトして、ラッチやフリップフロップに入力するようにしている。さらに、前述のように、スイッチ部112を構成するPMOSトランジスタからなるスイッチSW−P、SW−Nの動作電圧としては、Hレベル:AVDD、Lレベル:Vswなどが望まれるため、AVDD−VSSを電圧範囲とするラッチ出力Q、QNを、AVDD−Vswを電圧範囲とするスイッチ信号SN、SPに変換するためのCMOSのスイッチ回路を備えている。
すなわち、図6に示すように、レベルシフトを行う従来のレベルシフタ回路113は、VDDレベルシフト部121と、ラッチ(もしくはフリップフロップ)回路122と、VSSレベルシフト部123と、を備える。
VDDレベルシフト部121は、デジタル信号DATA用およびクロック信号CLK用として2つのレベルシフタL11、L12を有する。
VDDレベルシフト部121は、デジタル信号DATA用およびクロック信号CLK用として2つのレベルシフタL11、L12を有する。
電圧範囲をDVDD−VSSとするデジタル信号DATA、すなわちデジタル電源電圧DVDDを上限、低電位側電源電圧VSSを下限とするデジタル信号DATAは、レベルシフタL11で、DVDD基準からAVDD基準にレベルシフトされ、アナログ電源電圧AVDDを上限、低電位側電源電圧VSSを下限とするデジタル信号DATA(AVDD−VSS)として、ラッチ回路122に入力される。なお、以後、例えば、「DVDD−VSS」との記載は、電圧範囲が、デジタル電源電圧DVDDを上限、低電位側電源電圧VSSを下限とする電圧であること、また、例えば、「AVDD−VSS」との記載は、電圧範囲が、アナログ電源電圧を上限、低電位側電源電圧VSSを下限とする電圧であることを表す。
同様に、クロック信号CLK(DVDD−VSS)は、レベルシフタL12で、DVDD基準からAVDD基準にレベルシフトされ、クロック信号CLK(AVDD−VSS)として、ラッチ回路122に入力される。
ラッチ回路(もしくはフリップフロップ)122は、アナログ電源AVDDから供給される電源電圧AVDDを動作電圧とするMOS−Aで構成される。例えば、図6に示すように、ラッチ回路122に入力された、デジタル信号DATA(AVDD−VSS)は、クロックドインバータからなる第1インバータi1(AVDD−VSS)、第2インバータ(AVDD−VSS)i2、クロックドインバータからなる第3インバータ(AVDD−VSS)i3を介して、第3インバータi3の出力が第2インバータi2に入力されるとともに、第3インバータi3の出力端は、第1インバータi1および第2インバータi2の接続点であるノードn1に接続され、ノードn1と第4インバータ(AVDD−VSS)i4の入力端が接続され、第4インバータi4の出力がラッチ出力Q(AVDD−VSS)として出力される。なお、クロックドインバータからなる第1インバータi1は、後述のインバータi7の出力であるクロック信号CKを制御端子に入力し、クロック信号CKがHIGHレベルであるときにのみ通常のインバータ回路として動作する。同様に、クロックドインバータからなる第3インバータi3は、後述のインバータi6の出力であるクロック信号CKNを制御端子に入力し、クロック信号CKNがHIGHレベルであるときにのみ通常のインバータ回路として動作する。すなわち、第1インバータi1および第3インバータi3は相補的に通常のインバータとして動作する。
ラッチ回路(もしくはフリップフロップ)122は、アナログ電源AVDDから供給される電源電圧AVDDを動作電圧とするMOS−Aで構成される。例えば、図6に示すように、ラッチ回路122に入力された、デジタル信号DATA(AVDD−VSS)は、クロックドインバータからなる第1インバータi1(AVDD−VSS)、第2インバータ(AVDD−VSS)i2、クロックドインバータからなる第3インバータ(AVDD−VSS)i3を介して、第3インバータi3の出力が第2インバータi2に入力されるとともに、第3インバータi3の出力端は、第1インバータi1および第2インバータi2の接続点であるノードn1に接続され、ノードn1と第4インバータ(AVDD−VSS)i4の入力端が接続され、第4インバータi4の出力がラッチ出力Q(AVDD−VSS)として出力される。なお、クロックドインバータからなる第1インバータi1は、後述のインバータi7の出力であるクロック信号CKを制御端子に入力し、クロック信号CKがHIGHレベルであるときにのみ通常のインバータ回路として動作する。同様に、クロックドインバータからなる第3インバータi3は、後述のインバータi6の出力であるクロック信号CKNを制御端子に入力し、クロック信号CKNがHIGHレベルであるときにのみ通常のインバータ回路として動作する。すなわち、第1インバータi1および第3インバータi3は相補的に通常のインバータとして動作する。
また、第2インバータi2の出力は、第5インバータ(AVDD−VSS)i5を介して、ラッチ出力Qの反転信号であるラッチ出力QN(AVDD−VSS)として出力される。
クロック信号CLK(AVDD−VSS)は、第6インバータ(AVDD−VSS)i6および第7インバータ(AVDD−VSS)i7を介して、クロック信号CKとして出力され、第6インバータi6の出力がクロック信号CKの反転信号CKNとして出力される。
クロック信号CLK(AVDD−VSS)は、第6インバータ(AVDD−VSS)i6および第7インバータ(AVDD−VSS)i7を介して、クロック信号CKとして出力され、第6インバータi6の出力がクロック信号CKの反転信号CKNとして出力される。
VSSレベルシフト部123は、ラッチ出力Qが入力される第1CMOSインバータ123aと、ラッチ出力QNが入力される第2CMOSインバータ123bとを備え、これらCMOSインバータ123a、123bは、アナログ電源電圧AVDD−下限電圧Vswを動作電圧とする。
そして、第1CMOSインバータ123aの出力が、スイッチ信号SN(AVDD−Vsw)として、対応する第2スイッチSW−Nに出力され、第2CMOSインバータ123bの出力が、スイッチ信号SP(AVDD−Vsw)として対応する第1スイッチSW−Pに出力される。
そして、第1CMOSインバータ123aの出力が、スイッチ信号SN(AVDD−Vsw)として、対応する第2スイッチSW−Nに出力され、第2CMOSインバータ123bの出力が、スイッチ信号SP(AVDD−Vsw)として対応する第1スイッチSW−Pに出力される。
また、他の方法として、図7に示すように、ラッチ回路(もしくはフリップフロップ)を、デジタル電源DVDDから供給される電源電圧DVDDを動作電圧とするMOS−Dで構成することも考えられる。
すなわち、図7に示すように、レベルシフトを行う従来のラッチ回路は、DVDD−VSSを動作電圧とする、ラッチ回路(もしくはフリップフロップ)131と、DVDD−VSSを動作電圧とするVDDレベルシフト部132と、AVDD−Vswを動作電圧とするVSSレベルシフト部133と、を備える。
すなわち、図7に示すように、レベルシフトを行う従来のラッチ回路は、DVDD−VSSを動作電圧とする、ラッチ回路(もしくはフリップフロップ)131と、DVDD−VSSを動作電圧とするVDDレベルシフト部132と、AVDD−Vswを動作電圧とするVSSレベルシフト部133と、を備える。
各部の構成は、図6に示す、ラッチ回路(もしくはフリップフロップ部)をMOS−Aにより構成した場合と同様の構成を有するが、動作電圧が異なる。
すなわち、ラッチ回路131は、デジタル信号DATA(DVDD−VSS)を入力し、ラッチ出力Q(DVDD−VSS)、QN(DVDD−VSS)を出力する。
VDDレベルシフト部132は、ラッチ出力Q(DVDD−VSS)、QN(DVDD−VSS)を入力し、DVDD基準からAVDD基準に変換し、レベルシフトしたラッチ出力Q(AVDD−VSS)、QN(AVDD−VSS)を出力する。
すなわち、ラッチ回路131は、デジタル信号DATA(DVDD−VSS)を入力し、ラッチ出力Q(DVDD−VSS)、QN(DVDD−VSS)を出力する。
VDDレベルシフト部132は、ラッチ出力Q(DVDD−VSS)、QN(DVDD−VSS)を入力し、DVDD基準からAVDD基準に変換し、レベルシフトしたラッチ出力Q(AVDD−VSS)、QN(AVDD−VSS)を出力する。
VSSレベルシフト部133は、ラッチ出力Q(AVDD−VSS)、QN(AVDD−VSS)を入力し、第1CMOSインバータ133aの出力が、スイッチ信号SN(AVDD−Vsw)として対応する第2スイッチSW−Nに出力され、第2CMOSインバータ133bの出力が、スイッチ信号SN(AVDD−Vsw)として対応する第1スイッチSW−Pに出力される。
また、レベルシフトを行いながらラッチ動作を行う回路として、図6や図7に示す回路の他に、例えば、高電圧レベルVDDAおよび低電圧レベルGNDA(例えばグラウンドレベル)を動作電圧とし、原入力信号と反対の周期を有する高電圧シグナルを生成する電圧レベルシフタと、高電圧フリップフロップと、を備えた、ラッチ可能な電圧レベルシフタも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、図6に示すように、中電圧用のMOS−Aを用いて、図5に示すレベルシフタ回路113を構成した場合、中電圧であるアナログ電源電圧AVDD−VSSを電圧範囲とするクロック信号CLKもアナログ電源電圧AVDD基準で引き回されるため、消費電力が大きくなり、且つ、クロックバッファに起因する電源の揺れがアナログ電源AVDDを介してラッチ回路30のアナログ回路部分に回り込みやすい、という問題がある。
また、高速化という点においても、クロックラインを中電圧用のMOS−Aで引き回していること、また、クロック信号CLKが入力されるレベルシフタ回路の入力段から、クロック信号CLKかがスイッチ信号SN、SPとして出力段から出力されるまでの間に、中電圧用のMOS−Aによって伝達される段数が5段もあること、などから、高速化が困難であるという問題がある。
また、図7に示すように、MOS−Dを用いて図5に示すレベルシフタ回路113を構成した場合、レベルシフタ回路113とスイッチ部112との間に、図7に示すVDDレベルシフト部132およびVSSレベルシフト部133が必要となるため、レベルシフタ回路113にクロック信号CLKが入力された時点からスイッチ部112に対してスイッチ信号SN、SPが実際に出力されるまでの間、すなわち各スイッチが実際に動作するまでに時間を要し、結果的に、電流DACの高速化を妨げることになる。
さらに、特許文献1記載のように、原入力信号と反対の周期を有する高電圧シグナルを生成する電圧レベルシフタと、高電圧フリップフロップと、を備えた回路を用いた場合、回路にクロック信号が入力された時点から、このクロック信号に応じて生成される出力信号OB、Oが出力されるまでの段数は少なくなっている。
しかしながら、クロック信号に応じて各素子が駆動するためには、中速・中電圧のアナログ電源から供給されるアナログ電源電圧AVDD−VSSを動作電圧とする動作が必要であり、且つ、2つのクロック信号を用いているため、比較的高精度で同期した2つのクロック信号を必要とするという問題がある。
しかしながら、クロック信号に応じて各素子が駆動するためには、中速・中電圧のアナログ電源から供給されるアナログ電源電圧AVDD−VSSを動作電圧とする動作が必要であり、且つ、2つのクロック信号を用いているため、比較的高精度で同期した2つのクロック信号を必要とするという問題がある。
そこで、本発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、低消費電力で高速動作を行うことの可能なレベルシフタ回路および電流DACを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一態様は、第1および第2トランジスタを含み、且つ当該第1および第2トランジスタのそれぞれに差動信号が入力される差動対と、前記第1および第2トランジスタの共通接続点に接続されるトランジスタであり且つゲートにクロック信号が入力される第3トランジスタと、互いに直列に接続された第4および第5トランジスタと、互いに直列に接続された第6および第7トランジスタとを含み、且つ前記第4および第5トランジスタのそれぞれに前記第1トランジスタの一端が接続され、前記第6および第7トランジスタのそれぞれに前記第2トランジスタの一端が接続されてなるラッチ部と、を備え、前記差動信号および前記クロック信号の電圧範囲の最大レベルは共に第1電圧レベルであって、前記ラッチ部の出力信号の電圧範囲の最大レベルである第2電圧レベルは、前記第1電圧レベルよりも大きいことを特徴とするレベルシフタ回路である。
前記第4トランジスタと前記第5トランジスタとの間に設けられた第8トランジスタと、前記第6トランジスタと前記第7トランジスタとの間に設けられた第9トランジスタと、を含み、前記第8および第9トランジスタのゲートに一定電圧が印加されるレベルシフト部、をさらに備えてよい。
前記ラッチ部は、前記第2電圧レベルの電圧を電源電圧として動作するものであってよい。
前記ラッチ部は、前記第2電圧レベルの電圧を電源電圧として動作するものであってよい。
入力信号から前記差動信号を生成する差動信号生成部、をさらに備えてよい。
前記差動信号生成部は、前記第1電圧レベルの電圧を電源電圧として動作するものであってよい。
本発明の他の態様は、複数の電流源と、前記複数の電流源それぞれに対応して設けられた複数のスイッチと、前記複数のスイッチそれぞれに対応して設けられ、前記スイッチの動作タイミングを制御する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の複数のレベルシフタ回路と、を備え、前記各スイッチの動作に応じて前記複数の電流源から出力される電流の合計を出力することを特徴とする電流DACである。
前記差動信号生成部は、前記第1電圧レベルの電圧を電源電圧として動作するものであってよい。
本発明の他の態様は、複数の電流源と、前記複数の電流源それぞれに対応して設けられた複数のスイッチと、前記複数のスイッチそれぞれに対応して設けられ、前記スイッチの動作タイミングを制御する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の複数のレベルシフタ回路と、を備え、前記各スイッチの動作に応じて前記複数の電流源から出力される電流の合計を出力することを特徴とする電流DACである。
本発明によれば、低い消費電力ながらも高速動作可能なレベルシフタ回路また、電流DACを実現することができる。特に、低電圧・高速動作可能なデジタル電源から供給されるデジタル電源電圧を動作電圧とする素子により、クロック信号を引き回すクロックラインを構成することができるため、アナログ電源を用いた場合に生じるクロック信号へのノイズの回り込みを回避することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態における、レベルシフトを行うラッチ回路を用いた電流DAC10の一例を示す概略構成図である。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態における、レベルシフトを行うラッチ回路を用いた電流DAC10の一例を示す概略構成図である。
図1に示す電流DAC10は、電流源部1と、スイッチ部2と、レベルシフタ回路3と、を備える。
電流源部1およびスイッチ部2の構成は、従来と同様であるので同一部の詳細な説明は省略する。
すなわち、電流源部1は、図1に示すように、デジタル信号DATAの各ビットに対応する複数のPMOSトランジスタからなる電流源トランジスタTeを備える。これら電流源トランジスタTeは、各ビットの重み付けに比例した大きさの電流を供給する電流源トランジスタとして動作する。各電流現トランジスタTeのゲートには、共通の制御信号Sが入力される。
電流源部1およびスイッチ部2の構成は、従来と同様であるので同一部の詳細な説明は省略する。
すなわち、電流源部1は、図1に示すように、デジタル信号DATAの各ビットに対応する複数のPMOSトランジスタからなる電流源トランジスタTeを備える。これら電流源トランジスタTeは、各ビットの重み付けに比例した大きさの電流を供給する電流源トランジスタとして動作する。各電流現トランジスタTeのゲートには、共通の制御信号Sが入力される。
スイッチ部2は、第1スイッチSW−Pおよび第2スイッチSW−Nが並列に接続されてなるスイッチ対を備える。このスイッチ対は、デジタル信号DATAの各ビットに対応して設けられ、電流源トランジスタTeと直列に接続される。スイッチ部2は、レベルシフタ回路3により制御され、第1および第2スイッチのそれぞれがレベルシフタ回路3からのスイッチ信号SP、SNに応じてオンオフ動作することによって、オン状態に制御されたスイッチを介して各ビットの重み付けに比例した大きさの電流が流れ、第1スイッチSW−Pを介して供給される電流の総和は、第1出力端OUT−Pから出力され、第2スイッチSW−Nを介して供給される電流の総和は、第2出力端OUT−Nから出力される。
レベルシフタ回路3は、変換対象のデジタル信号DATAの各ビットに対応するラッチ回路30を備える。例えばデジタル信号DATAがNビットである場合には、N個のラッチ回路30を備える。
このラッチ回路30は、レベルシフトを行うとともにラッチを行うレベルシフタ回路であって、各ラッチ回路30は、デジタル信号DATAとクロック信号CLKとを入力し、デジタル信号DATAをレベルシフトして、スイッチ信号SPおよびSNとして、第1スイッチSW−Pおよび第2スイッチSW−Nにそれぞれ出力する。
このラッチ回路30は、レベルシフトを行うとともにラッチを行うレベルシフタ回路であって、各ラッチ回路30は、デジタル信号DATAとクロック信号CLKとを入力し、デジタル信号DATAをレベルシフトして、スイッチ信号SPおよびSNとして、第1スイッチSW−Pおよび第2スイッチSW−Nにそれぞれ出力する。
なお、図1において、DATA〔N:0〕は、Nビットのデジタル信号のうちの0ビット目のデータであることを表す。SP〔0〕、SN〔0〕は、Nビットのデジタル信号のうちの0ビット目に対応するスイッチSW−P〔0〕、SW−N〔0〕へのスイッチ信号であることを表す。
図2は、ラッチ回路30の一例を示す構成図である。
図2は、ラッチ回路30の一例を示す構成図である。
ラッチ回路30は、インバータ部31と、VDDレベルシフト+ラッチ部32と、VSSレベルシフト部33と、を備える。
インバータ部31は、第1インバータ31aと、第2インバータ31bと、を備える。
第1インバータ31aは、PMOSトランジスタPMOS−D1およびNMOSトランジスタNMOS−D1を備え、これらは直列に接続される。第2インバータ31bは、PMOSトランジスタPMOS−D2およびNMOSトランジスタNMOS−D2を備え、これらは直列に接続される。そして、これら第1インバータ31aおよび第2インバータ31bは、高速動作が可能であり且つ比較的低電圧を供給するデジタル電源から供給されるデジタル電源電圧DVDDおよび低電位側電源電圧VSS間に並列に接続される。
インバータ部31は、第1インバータ31aと、第2インバータ31bと、を備える。
第1インバータ31aは、PMOSトランジスタPMOS−D1およびNMOSトランジスタNMOS−D1を備え、これらは直列に接続される。第2インバータ31bは、PMOSトランジスタPMOS−D2およびNMOSトランジスタNMOS−D2を備え、これらは直列に接続される。そして、これら第1インバータ31aおよび第2インバータ31bは、高速動作が可能であり且つ比較的低電圧を供給するデジタル電源から供給されるデジタル電源電圧DVDDおよび低電位側電源電圧VSS間に並列に接続される。
デジタル信号DATAは、デジタル電源電圧DVDD−低電位側電源電圧VSSを電圧範囲とする。
第1インバータ31aを構成するMOSトランジスタPMOS−D1およびNMOS−D1のゲートには、デジタル信号DATAが入力される。
第2インバータ31bを構成するMOSトランジスタPMOS−D2およびNMOS−D2のゲートは、MOSトランジスタPMOS−D1およびNMOS−D1の接続点であるノードN1と接続される。
第1インバータ31aを構成するMOSトランジスタPMOS−D1およびNMOS−D1のゲートには、デジタル信号DATAが入力される。
第2インバータ31bを構成するMOSトランジスタPMOS−D2およびNMOS−D2のゲートは、MOSトランジスタPMOS−D1およびNMOS−D1の接続点であるノードN1と接続される。
また、MOSトランジスタPMOS−D2およびNMOS−D2の接続点であるノードN2と、前記ノードN1の電圧が、インバータ部31の出力としてVDDレベルシフト+ラッチ部32に出力される。
VDDレベルシフト+ラッチ部32は、インバータ部31の出力をゲートに受けるNMOSトランジスタNMOS−A4およびNMOSトランジスタNMOS−A5と、これらNMOSトランジスタNMOS−A4およびNMOS−A5のソースどうしの接続点であるノードN3に接続されるNMOSトランジスタNMOS−D3と、ラッチを構成する、PMOSトランジスタPMOS−A6、NMOSトランジスタNMOS−A6、PMOSトランジスタPMOS−A7およびNMOSトランジスタNMOS−A7と、を備える。
VDDレベルシフト+ラッチ部32は、インバータ部31の出力をゲートに受けるNMOSトランジスタNMOS−A4およびNMOSトランジスタNMOS−A5と、これらNMOSトランジスタNMOS−A4およびNMOS−A5のソースどうしの接続点であるノードN3に接続されるNMOSトランジスタNMOS−D3と、ラッチを構成する、PMOSトランジスタPMOS−A6、NMOSトランジスタNMOS−A6、PMOSトランジスタPMOS−A7およびNMOSトランジスタNMOS−A7と、を備える。
ラッチを構成する、PMOSトランジスタPMOS−A6およびNMOSトランジスタNMOS−A6は直列に接続され、同様にPMOSトランジスタPMOS−A7およびNMOSトランジスタNMOS−A7は直列に接続される。これら直列に接続されたMOSトランジスタPMOS−A6およびNMOS−A6、PMOS−A7およびNMOS−A7は、中速動作が可能であり且つ比較的中電圧を供給するアナログ電源により供給されるアナログ電源電圧AVDDおよび低電位側電源電圧VSS間に並列に接続される。
前記NMOSトランジスタNMOS−A4のドレインは、PMOSトランジスタPMOS−A6およびNMOSトランジスタNMOS−A6のゲートに接続されるとともに、PMOSトランジスタPMOS−A7およびNMOSトランジスタNMOS−A7の接続点であるノードN4に接続される。
NMOSトランジスタNMOS−A5のドレインは、PMOSトランジスタPMOS−A6およびNMOSトランジスタNMOS−A6の接続点であるノードN5に接続されるとともに、PMOSトランジスタPMOS−A7およびNMOSトランジスタNMOS−A7のゲートに接続される。
NMOSトランジスタNMOS−A5のドレインは、PMOSトランジスタPMOS−A6およびNMOSトランジスタNMOS−A6の接続点であるノードN5に接続されるとともに、PMOSトランジスタPMOS−A7およびNMOSトランジスタNMOS−A7のゲートに接続される。
また、NMOSトランジスタNMOS−A4のゲートは、インバータ部31のノードN1に接続され、NMOSトランジスタNMOS−A5のゲートは、インバータ部31のノードN2と接続される。そして、これらNMOSトランジスタNMOS−A4およびNMOS−A5のドレインはNMOSトランジスタNMOS−D3を介して、低電位側電源電圧VSSに接続される。
このNMOSトランジスタNMOS−D3のゲートには、DVDD−VSSを電圧範囲とするクロック信号CLKが入力される。
VSSレベルシフト部33は、一定電圧であるリファレンス電圧REFによって、スイッチ信号SPおよびSNの電圧範囲の最小レベルを下限電圧Vswにシフトする。PMOSトランジスタPMOS−A4およびPMOS−A5を備える。PMOSトランジスタPMOS−A4は、PMOSトランジスタPMOS−A6およびノードN5間に接続され、PMOSトランジスタPMOS−A5は、PMOSトランジスタPMOS−A7およびノードN4間に接続される。これらPMOSトランジスタPMOS−A4およびPMOS−A5のゲートに、リファレンス電圧REFが入力される。
VSSレベルシフト部33は、一定電圧であるリファレンス電圧REFによって、スイッチ信号SPおよびSNの電圧範囲の最小レベルを下限電圧Vswにシフトする。PMOSトランジスタPMOS−A4およびPMOS−A5を備える。PMOSトランジスタPMOS−A4は、PMOSトランジスタPMOS−A6およびノードN5間に接続され、PMOSトランジスタPMOS−A5は、PMOSトランジスタPMOS−A7およびノードN4間に接続される。これらPMOSトランジスタPMOS−A4およびPMOS−A5のゲートに、リファレンス電圧REFが入力される。
なお、下限電圧Vswは、前述のように、下限の適度な電圧値である。
そして、PMOSトランジスタPMOS−A7およびPMOSトランジスタPMOS−A5の接続点であるノードN6の電圧が、AVDD−Vswを電圧範囲とするスイッチ信号SPとして第1スイッチSW−Pに出力される。また、PMOSトランジスタPMOS−A6およびPMOSトランジスタPMOS−A4の接続点であるノードN7の電圧が、AVDD−Vswを電圧範囲とするスイッチ信号SNとして第2スイッチSW−Nに出力される。
そして、PMOSトランジスタPMOS−A7およびPMOSトランジスタPMOS−A5の接続点であるノードN6の電圧が、AVDD−Vswを電圧範囲とするスイッチ信号SPとして第1スイッチSW−Pに出力される。また、PMOSトランジスタPMOS−A6およびPMOSトランジスタPMOS−A4の接続点であるノードN7の電圧が、AVDD−Vswを電圧範囲とするスイッチ信号SNとして第2スイッチSW−Nに出力される。
ここで、2つのインバータを構成する、PMOSトランジスタPMOS−D1およびNMOSトランジスタNMOS−D1と、PMOSトランジスタPMOS−D2およびNMOSトランジスタNMOS−D2、また、クロック信号CLKが入力されるNMOSトランジスタNMOS−D3は、デジタル電源から出力される比較的低電圧なデジタル電源電圧DVDDを動作電圧とする低電圧用のMOS−Dからなる。
一方、2つのインバータ出力を受ける、NMOSトランジスタNMOS−A4およびNMOS−A5と、ラッチを構成する、NMOSトランジスタNMOS−A6、NMOS−A7、PMOSトランジスタPMOS−A6、PMOS−A7、さらに、リファレンス電圧REFによってスイッチ信号SPおよびSNの電圧範囲の最小レベルを、下限電圧VswにシフトするためのPMOSトランジスタPMOS−A4およびNMOSトランジスタNMOS−A5は、アナログ電源から出力される比較的中電圧なアナログ電源電圧AVDDを動作電圧とする中電圧用のMOS−Aからなる。
なお、ノードN3は、デジタル電源電圧DVDDからNMOSトランジスタNMOS−A4もしくはNMOSトランジスタNMOS−A5の閾値電圧分だけ下がった電圧以下の電圧値となるため、NMOSトランジスタNMOS−D3のソース−ドレイン間には、デジタル電源電圧DVDD以上の電圧はかからない。そのため、NMOSトランジスタNMOS−D3として、低電圧用のMOSトランジスタ(MOS−D)を適用することができる。したがって、その分、高速動作が可能となる。
デジタル信号DATAは、スイッチ信号SPおよびSNの極性を決める信号であり、DVDD−VSSを電圧範囲とする信号である。クロック信号CLKがLレベル(=VSS)であるときに、デジタル信号DATAに応じて極性が切り替えられる。
デジタル信号DATAによって、ノードN1およびN2のうち一方の電位が、デジタル電源電圧DVDD、他方の電位が低電位側電源電圧VSSとなるが、NMOSトランジスタNMOS−D3が非導通状態であるときには、NMOSトランジスタNMOS−A4およびNMOS−A5は、ノードN4およびN5の電圧にほとんど影響を与えない。
デジタル信号DATAによって、ノードN1およびN2のうち一方の電位が、デジタル電源電圧DVDD、他方の電位が低電位側電源電圧VSSとなるが、NMOSトランジスタNMOS−D3が非導通状態であるときには、NMOSトランジスタNMOS−A4およびNMOS−A5は、ノードN4およびN5の電圧にほとんど影響を与えない。
クロック信号CLKがLレベル(=VSS)の場合、ノードN4、N5の電圧は、一方はAVDDに、他方はVSSになる。そして、PMOSトランジスタPMOS−A6、PMOS−A7、NMOSトランジスタNMOS−A6、NMOS−A7はラッチを構成しているため、ノードN6、N7の状態は維持される。
なお、PMOSトランジスタPMOS−A4、PMOS−A5は、スイッチ信号SP、SNの電圧範囲の最小レベルが、Vsw=REF+(PMOSトランジスタPMOS−A4またはPMOS−A5の閾値電圧)となるように設けたものである。仮に、ノードN4の電位がAVDD、ノードN5の電位がVSSであれば、スイッチ信号SPはAVDD、SNはVswとなる。
なお、PMOSトランジスタPMOS−A4、PMOS−A5は、スイッチ信号SP、SNの電圧範囲の最小レベルが、Vsw=REF+(PMOSトランジスタPMOS−A4またはPMOS−A5の閾値電圧)となるように設けたものである。仮に、ノードN4の電位がAVDD、ノードN5の電位がVSSであれば、スイッチ信号SPはAVDD、SNはVswとなる。
一方、クロック信号CLKがHレベル(=DVDD)の場合、NMOSトランジスタNMOS−D3が導通し、ノードN1の電位がDVDD、ノードN2の電位がVSSであれば、NMOSトランジスタNMOS−A4が導通してノードN4の電位をVSSに導き、PMOSトランジスタPMOS−A6がノードN5の電位をアナログ電源電圧AVDDに導く。
このように、ラッチのノードN4、N5を転換するように動作させるためには、NMOSトランジスタNMOS−A4およびNMOS−A5を、NMOSトランジスタNMOS−A6およびNMOS−A7に比較して、サイズを大きめに設計し、導通抵抗を低くすれば、実現することができる。
スイッチ信号SPおよびSNの電圧は、クロック信号CLKがLレベルのときと同様に、ノードN4の電位がアナログ電源電圧AVDD、ノードN5の電位が低電位側電源電圧VSSであれば、スイッチ信号SPはアナログ電源電圧AVDD、スイッチ信号SNは下限電圧Vswとなる。
スイッチ信号SPおよびSNの電圧は、クロック信号CLKがLレベルのときと同様に、ノードN4の電位がアナログ電源電圧AVDD、ノードN5の電位が低電位側電源電圧VSSであれば、スイッチ信号SPはアナログ電源電圧AVDD、スイッチ信号SNは下限電圧Vswとなる。
つまり、DVDD−VSSを電圧範囲とするデジタル信号DATAが、電圧範囲がAVDD−Vswにシフトした電圧を動作電圧とする、スイッチ信号SP、SNとして伝えられることになる。
このように、図2に示す第1実施形態におけるラッチ回路30によれば、ラッチ回路30に入力されるデジタル信号DATA、およびクロック信号CLKは、DVDD−VSSを電圧範囲とし、ラッチ回路30から出力されるスイッチ信号SP、SNは、レベルシフトされ、アナログ電源電圧AVDDを最大レベル、下限電圧Vswを最小レベルとする電圧範囲の信号として出力される。
このように、図2に示す第1実施形態におけるラッチ回路30によれば、ラッチ回路30に入力されるデジタル信号DATA、およびクロック信号CLKは、DVDD−VSSを電圧範囲とし、ラッチ回路30から出力されるスイッチ信号SP、SNは、レベルシフトされ、アナログ電源電圧AVDDを最大レベル、下限電圧Vswを最小レベルとする電圧範囲の信号として出力される。
さらに、ラッチ回路30の出力であるスイッチ信号SP、SNの極性はデジタル信号DATAで決まり、且つ出力切替のタイミングがクロック信号CLKの立ち上がりエッジで決まるラッチ回路を実現することができる。
なお、リファレンス電圧REFは、下限電圧VswからPMOSトランジスタPMOS−A4もしくはPMOS−A5の閾値電圧だけ低下した電圧にすることがより好ましい。
なお、リファレンス電圧REFは、下限電圧VswからPMOSトランジスタPMOS−A4もしくはPMOS−A5の閾値電圧だけ低下した電圧にすることがより好ましい。
図3は、リファレンス電圧REFとして、下限電圧VswからPMOSトランジスタPMOS−A4もしくはPMOS−A5の閾値電圧だけ低下した電圧を生成するためのREF電圧生成回路4の一例を示したものである。なお、この図3は、下限電圧Vswが、基準電圧よりも高い場合の例である。
図3に示すように、アナログ電源電圧AVDDおよび低電位側電源電圧VSS間に、定電流源41およびPMOSトランジスタPMOS−AR4がこの順に直列に接続される。また、PMOSトランジスタPMOS−AR4の両端には、直列に接続された抵抗R1およびR2が接続される。
図3に示すように、アナログ電源電圧AVDDおよび低電位側電源電圧VSS間に、定電流源41およびPMOSトランジスタPMOS−AR4がこの順に直列に接続される。また、PMOSトランジスタPMOS−AR4の両端には、直列に接続された抵抗R1およびR2が接続される。
そして、オペアンプ42の正入力端子に基準電圧、反転入力端子に抵抗R1およびR2の接続点の電位が入力され、オペアンプ42の出力が、PMOSトランジスタPMOS−AR4のゲートに入力されるとともに、リファレンス電圧REFとして出力されるようになっている。
なお、PMOSトランジスタPMOS−AR4の閾値電圧は、PMOSトランジスタPMOS−A4およびPMOS−A5の閾値電圧Vthと同一値を有する。
なお、PMOSトランジスタPMOS−AR4の閾値電圧は、PMOSトランジスタPMOS−A4およびPMOS−A5の閾値電圧Vthと同一値を有する。
すなわち、図3に示すREF電圧生成回路4は、PMOSトランジスタPMOS−AR4のソースと定電流源41との接続点であるノードN20の電圧が、下限電圧Vswと同じ電圧となるように、オペアンプ42を用いて負帰還をかけている。基準電圧としては一定電圧を用いてもよいし、電流DAC10の基準電流と抵抗とから作ってもよく、また、電源から分割してもよい。下限電圧Vswと基準電圧との比が、Vsw:基準電圧=(R1+R2):R2となるように、基準電圧を設定すればよい。
以上説明したように、図2に示す第1実施形態におけるラッチ回路30は、クロック信号CLKの電圧範囲を低電圧のデジタル電源電圧DVDD−VSSとし、クロック信号CLKをDVDD基準の信号として引き回すようにした。そのため、デジタル信号DATAの入力およびクロック信号CLKに応じたクロック動作は、低消費電力且つ高速動作が可能なデジタル電源によるデジタル電源電圧DVDD−VSSを動作電圧として動作を行うため、クロック信号CLKが入力されるNMOSトランジスタとして低電圧のデジタル電源電圧DVDDを動作電圧とする低電圧用のMOS−Dを用いることができる。したがって、その分、消費電力の削減を図ることができる。また、クロック信号CLKの引き回しを、アナログ電源を用いることなく実現することができるため、アナログ電源を介してクロック信号CLKにノイズが回り込むことを回避することができる。
また、ラッチ回路30への、クロック信号CLKの入力段から、クロック信号CLKに応じてHIGHレベルおよびLOWレベルの切替タイミングが決定されるスイッチ信号SP、SNの出力段までの段数を1段とすることができる。このように、入力段から出力段までの段数を削減することができるため、ラッチ回路30内での、クロック信号CLKに応じて設定されるスイッチ信号SP、SNの切替タイミングの誤差を抑制することができる。その結果、複数のラッチ回路30間でのスイッチ信号SP、SNの切替タイミングの誤差を抑制することができ、すなわち、デジタル信号DATAの複数のビット間における切替タイミングのずれを抑制することができる。
また、ラッチ回路30を構成する素子数を、図6や図7に示す従来のラッチ回路に比較して低減することができるため、小面積化を図ることができる。
そして、このようなラッチ回路30を用いて電流DACを構成することによって、消費電力を低減しつつ、高速動作の可能な電流DACを実現することができる。
そして、このようなラッチ回路30を用いて電流DACを構成することによって、消費電力を低減しつつ、高速動作の可能な電流DACを実現することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
この第2実施形態は、第1実施形態において、ラッチ回路30の構成が異なること以外は同様であるので、同一部には、同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
図4は、第2実施形態におけるラッチ回路30aの一例を示すブロック図である。
第2実施形態におけるラッチ回路30aは、インバータ部51と、VDDレベルシフト+ラッチ部52と、を備える。すなわち、上記第1の実施形態におけるラッチ回路30において、VSSレベルシフト部33を除去した構成を有する。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
この第2実施形態は、第1実施形態において、ラッチ回路30の構成が異なること以外は同様であるので、同一部には、同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
図4は、第2実施形態におけるラッチ回路30aの一例を示すブロック図である。
第2実施形態におけるラッチ回路30aは、インバータ部51と、VDDレベルシフト+ラッチ部52と、を備える。すなわち、上記第1の実施形態におけるラッチ回路30において、VSSレベルシフト部33を除去した構成を有する。
インバータ部51は図2に示すラッチ回路30におけるインバータ部31と同一の機能構成を有する。同様に、VDDレベルシフト+ラッチ部52は、VDDレベルシフト+ラッチ部32と同一の機能構成を有する。
そして、PMOSトランジスタPMOS−A6のソースをノードN7、PMOSトランジスタPMOS−A7のソースをノードN6としたとき、ノードN6の電位が、スイッチ信号SPとして出力され、ノードN7の電位が、スイッチ信号SNとして出力される。これらスイッチ信号SP、SNの電圧範囲はアナログ電源電圧AVDD−低電位側電源電圧VSSであって、通常用いられるアナログ電源電圧AVDDおよび低電位側電源電圧VSS間の電圧範囲を有する信号である。
そして、PMOSトランジスタPMOS−A6のソースをノードN7、PMOSトランジスタPMOS−A7のソースをノードN6としたとき、ノードN6の電位が、スイッチ信号SPとして出力され、ノードN7の電位が、スイッチ信号SNとして出力される。これらスイッチ信号SP、SNの電圧範囲はアナログ電源電圧AVDD−低電位側電源電圧VSSであって、通常用いられるアナログ電源電圧AVDDおよび低電位側電源電圧VSS間の電圧範囲を有する信号である。
したがって、スイッチ信号SP、SNの電圧範囲が、AVDD−Vswである第1の実施形態におけるラッチ回路30に比較して、より汎用的な場面で用いることができ、すなわち汎用性を向上することができる。
なお、この場合も、上記第1実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
ここで、上記各実施形態において、NMOSトランジスタNMOS−A4およびNMOS−A5が、第1および第2トランジスタに対応するとともに差動対に対応し、NMOSトランジスタNMOS−D3が第3トランジスタに対応し、PMOSトランジスタPMOS−A6およびNMOSトランジスタNMOS−A6が第4および第5トランジスタに対応し、PMOSトランジスタPMOS−A7およびNMOSトランジスタNMOS−A7が第6および第7トランジスタに対応し、VDDレベルシフト+ラッチ部32、52がラッチ部に対応している。
なお、この場合も、上記第1実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
ここで、上記各実施形態において、NMOSトランジスタNMOS−A4およびNMOS−A5が、第1および第2トランジスタに対応するとともに差動対に対応し、NMOSトランジスタNMOS−D3が第3トランジスタに対応し、PMOSトランジスタPMOS−A6およびNMOSトランジスタNMOS−A6が第4および第5トランジスタに対応し、PMOSトランジスタPMOS−A7およびNMOSトランジスタNMOS−A7が第6および第7トランジスタに対応し、VDDレベルシフト+ラッチ部32、52がラッチ部に対応している。
また、PMOSトランジスタPMOS−A4が第8トランジスタに対応し、PMOSトランジスタPMOS−A5が第9トランジスタに対応し、VSSレベルシフト部33がレベルシフト部に対応し、インバータ部31、51が差動信号生成部に対応している。
また、デジタル電源電圧DVDDが第1電圧レベルに対応し、アナログ電源電圧AVDDが第2電圧レベルに対応している。
さらに、電流源トランジスタTeが電流源に対応し、第1スイッチSW−PおよびSW−Nがスイッチに対応している。
また、デジタル電源電圧DVDDが第1電圧レベルに対応し、アナログ電源電圧AVDDが第2電圧レベルに対応している。
さらに、電流源トランジスタTeが電流源に対応し、第1スイッチSW−PおよびSW−Nがスイッチに対応している。
1 電流源部
2 スイッチ部
3 レベルシフタ回路
10 電流DAC
30、30a ラッチ回路
31、51 インバータ部
32、52 VDDレベルシフト+ラッチ部
33 VSSレベルシフト部
2 スイッチ部
3 レベルシフタ回路
10 電流DAC
30、30a ラッチ回路
31、51 インバータ部
32、52 VDDレベルシフト+ラッチ部
33 VSSレベルシフト部
Claims (6)
- 第1および第2トランジスタを含み、且つ当該第1および第2トランジスタのそれぞれに差動信号が入力される差動対と、
前記第1および第2トランジスタの共通接続点に接続されるトランジスタであり且つゲートにクロック信号が入力される第3トランジスタと、
互いに直列に接続された第4および第5トランジスタと、互いに直列に接続された第6および第7トランジスタとを含み、且つ前記第4および第5トランジスタのそれぞれに前記第1トランジスタの一端が接続され、前記第6および第7トランジスタのそれぞれに前記第2トランジスタの一端が接続されてなるラッチ部と、
を備え、
前記差動信号および前記クロック信号の電圧範囲の最大レベルは共に第1電圧レベルであって、
前記ラッチ部の出力信号の電圧範囲の最大レベルである第2電圧レベルは、前記第1電圧レベルよりも大きいことを特徴とするレベルシフタ回路。 - 前記第4トランジスタと前記第5トランジスタとの間に設けられた第8トランジスタと、前記第6トランジスタと前記第7トランジスタとの間に設けられた第9トランジスタと、を含み、前記第8および第9トランジスタのゲートに一定電圧が印加されるレベルシフト部、
を備えることを特徴とする請求項1記載のレベルシフタ回路。 - 前記ラッチ部は、前記第2電圧レベルの電圧を電源電圧として動作することを特徴とする請求項1または請求項2記載のレベルシフタ回路。
- 入力信号から前記差動信号を生成する差動信号生成部、をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のレベルシフタ回路。
- 前記差動信号生成部は、前記第1電圧レベルの電圧を電源電圧として動作することを特徴とする請求項4記載のレベルシフタ回路。
- 複数の電流源と、
前記複数の電流源それぞれに対応して設けられた複数のスイッチと、
前記複数のスイッチそれぞれに対応して設けられ、前記スイッチの動作タイミングを制御する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の複数のレベルシフタ回路と、を備え、
前記各スイッチの動作に応じて前記複数の電流源から出力される電流の合計を出力することを特徴とする電流DAC。
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