JP2014033643A - 酸性ホイップドクリーム - Google Patents

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Abstract

【課題】 油分が多くてリン酸塩を含まず、多量のフルーツソースを添加してpHを下げても、高オーバーランを有するホイップドクリームを提供すること。さらには、トランス脂肪酸を低減しても、高オーバーランを有するホイップドクリームを提供すること。
【解決手段】 ホイップドクリーム全体の油分が15〜60重量%でpHが2.0〜5.5になるように、リン酸塩を含有せず且つ油滴径が1.0〜2.5μmである起泡性水中油型乳化油脂組成物と、酸性呈味素材とを混合した混合液をホイップして、ホイップドクリームを得ること。
【選択図】なし

Description

本発明は、高オーバーランを有する酸性ホイップドクリームに関する。
一般的なホイップクリームに酸性のフルーツソースなどをブレンドすると、カゼインが凝集するため増粘固化してしまう。たとえホイップしても硬く締まってしまい、綺麗な状態で造花絞りができない。また、リン酸塩は体内で過剰に摂取するとカルシウムの吸収が阻害される可能性があるため、健康の観点からリン酸塩を含有しないホイップドクリームが切望されていた。そのため、従来は酸性ホイップクリームとして、特定量の乳清蛋白を使用し、リン酸塩やクエン酸塩を著しく減量した水中油型乳化物(特許文献1)や、カゼイン蛋白質含量が1質量%以下であり、且つ、リン脂質含量が特定量含有することで果汁や酸味料などの酸性食品素材を使用した酸性デザートに練込使用した場合でもザラが生じることがない酸性デザート練込用水中油型乳化油脂組成物(特許文献2)や、特定量の乳清蛋白質を含むとともに、乳化剤としてレシチンを添加せずに、主要な構成脂肪酸がオレイン酸であるポリグリセリン脂肪酸エステル及びHLB値が4〜15の範囲にあるショ糖脂肪酸エステルを含む耐酸性を有する水中油型乳化物(特許文献3)が提案されていた。しかし、これら特許文献1〜3に記載の方法では、多量のフルーツソースなどをブレンドすると、ホイップしにくく含気率も高くならず、保型性が悪い。
特開2000-262236号公報 特開2008-086212号公報 国際公開第06/035543号
多量の酸性フルーツソースを起泡性水中油型乳化油脂組成物にブレンドすると、含気率が高くならずホイップしにくく、保型性が悪かったところ、フルーツソースを多量にブレンドするために油分を多くしたところ、酸性下で増粘しやすくなるためさらに含気率が高くなりにくくなることを新たに見い出した。また、健康の観点からトランス脂肪酸を低減したところ、同様に酸性下で増粘しやすく含気率が高くなりにくくなることも新たに見い出した。
そこで本発明は、油分が多くてリン酸塩を含まず、多量のフルーツソースを添加してpHを下げても、高オーバーランを有するホイップドクリームを提供することを目的とする。さらに、トランス脂肪酸を低減しても、高オーバーランを有するホイップドクリームを提供することも目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、油滴を特定の大きさにコントロールすることで、油分が多くてトランス脂肪酸の少ない起泡性水中油型乳化油脂組成物でも、多量のフルーツソースを添加してpHを下げても、高オーバーランを有するホイップドクリームを提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、リン酸塩を含有せずに、油滴径が1.0〜2.5μmの起泡性水中油型乳化油脂組成物と、酸性呈味素材とを混合した後ホイップしてなり、油分がホイップドクリーム全体中15〜60重量%で、pHが2.0〜5.5且つ100%以上のオーバーランを有するホイップドクリームに関する。好ましい実施態様は、ホイップドクリーム全体中、リン酸塩を含有せずにクエン酸塩を0.004〜0.20重量%含有し、乳清蛋白質を0.02〜2.0重量%含有し、乳化剤を0.04〜2.0重量%含有し、カゼイン蛋白質の含有量が1.2重量%未満である上記記載のホイップドクリームに関する。より好ましくは、起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中のトランス脂肪酸含有量が2.0重量%未満である、上記記載のホイップドクリーム、更に好ましくは、起泡性水中油型乳化油脂組成物の油脂全体中に、パーム油とパーム核オレインのランダムエステル交換油を10〜100重量%含有し、極度硬化油を10重量%以下含有し、部分硬化油を40重量%以下含有する上記記載のホイップドクリームに関する。本発明の第二は、上記記載のホイップドクリームに用いる起泡性水中油型乳化油脂組成物であって、フルーツソースや果汁などの酸性呈味素材が未添加で、pHが6.0〜7.5で、リン酸塩を含有せず、油滴径が1.0〜2.5μmの起泡性水中油型乳化油脂組成物に関する。好ましい実施態様は、クエン酸塩を0.01〜0.20重量%含有し、乳清蛋白質を0.05〜2.0重量%含有し、乳化剤を0.1〜2.0重量%含有し、カゼイン蛋白質の含有量が1.2重量%未満である上記記載の起泡性水中油型乳化油脂組成物に関する。本発明の第三は、ホイップドクリーム全体の油分が15〜60重量%でpHが2.0〜5.5になるように、リン酸塩を含有せず且つ油滴径が1.0〜2.5μmである起泡性水中油型乳化油脂組成物と、酸性呈味素材とを混合した混合液をホイップすることを特徴とするホイップドクリームの製造方法に関する。
本発明に従えば、油分が多くてリン酸塩を含まず、多量のフルーツソースを添加してpHを下げても、高オーバーランを有するホイップドクリームを提供することができる。さらに、トランス脂肪酸を低減しても高オーバーランを有するホイップドクリームを提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明のホイップドクリームは、酸性呈味素材、特定量の油分を含み、リン酸塩は含有せずに、pHが特定の酸性領域で、油滴径が1.0〜2.5μmである起泡性水中油型乳化油脂組成物をホイップしてなり、100%以上のオーバーランを有することを特徴とする。
本発明のホイップドクリームに用いる酸性呈味素材としては、イチゴ、ブルーベリー、パイン、パッションフルーツ、オレンジ、リンゴ、白桃、黄桃、ブドウ、グァバ、パパイア、メロン、スイカ、グレープフルーツ、レモン、マンゴー、ラズベリー、ライチ、あんず、ゆず、みかん、キウイ、いちじく、カシス、アセロラ、プルーン、梨、洋ナシなどの果実、又それらを加工した果汁、濃縮果汁、フルーツピューレ、フルーツソース、ジャム、ペーストや、アジピン酸、クエン酸、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸、酢酸、乳酸、炭酸、コハク酸、フマル酸、リン酸などの有機酸や、発酵乳、発酵果汁、ワインなどの発酵食品やコーヒーなどの飲料が挙げられる。
酸性呈味素材の含有量は、前記ホイップドクリームのpHが2.0〜5.5になるように調整されることが好ましく、より好ましくは2.5〜5.0、更に好ましくは3.0〜4.9である。pHが2.0未満では酸味が強すぎる場合があり、又5.5を超えると酸性呈味材の風味が弱い場合があり好ましくない。上記pHに調整するには、酸性呈味素材の含有量はホイップドクリーム全体中0.01〜60重量%であることが好ましい。
前記において、ホイップドクリームのpHの測定は、以下のようにして行う。
pH METER(株式会社堀場製作所製「F-52」)を用いて起泡性水中油型乳化油脂組成物及びホイップドクリームを測定した値をpHとする。
本発明のホイップドクリーム中の油分は、ホイップドクリーム全体中の15〜60重量%が好ましく、20〜55重量%がより好ましく、30〜50重量%が更に好ましい。油分が15量%より少ないと、オーバーランが高くならずに保型性が悪くなる場合がある。また、60重量%より多いと口溶けが重く、油っぽく感じる場合があり好ましくない。
また、起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中のトランス脂肪酸含有量は、健康の観点から2.0重量%未満にすることが好ましく、1.0重量%未満にすることがより好ましく、0.5重量%未満にすることが更に好ましい。
本発明のホイップドクリームに用いる起泡性水中油型乳化油脂組成物の油脂としては、ナタネ油、コーン油、綿実油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、大豆油、ひまわり油、サフラワー油、オリーブ油等の植物性油脂や、乳脂肪、牛脂、豚脂、魚油等の動物性油脂が例示でき、これらを硬化、分別、エステル交換等の加工処理を行ったものも用いることができ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。それらの中でもトランス脂肪酸が少ないパーム核油、硬化パーム核油、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム核オレイン、パーム核ステアリン、硬化パーム核ステアリン、パーム油、パームオレイン、パームダブルオレイン、パーム中融点部や上記植物性油脂の部分硬化油或いは極度硬化油、さらにはそれらのランダムエステル交換油が好ましく、それらの中でもパーム油とパーム核オレインとのランダムエステル交換油がより好ましい。
本発明において、エステル交換油を用いる場合は、その製法については特に限定なく、常法を用いて製造することができる。例えば、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラートを用いて原料油脂に対して0.01〜1.0重量%添加することでランダムエステル交換反応を起こす化学法、リパーゼなどの酵素を用いてエステル交換を行なう酵素法などがそれに相当する。
前記油脂の配合量は、起泡性水中油型乳化油脂組成物の油相全体中、パーム油とパーム核オレインとのランダムエステル交換油が10〜100重量%、極度硬化油が10重量%以下、部分硬化油が40重量%以下であることが好ましく、パーム油とパーム核オレインとのランダムエステル交換油が70〜100重量%、極度硬化油が5重量%以下、部分硬化油が20重量%以下であることがより好ましい。極度硬化油の配合量が10重量%を超えると、口溶けが悪くなり過ぎる場合がある。また部分硬化油の配合量が40重量%を超えると、起泡性水中油型乳化油脂組成物及び該起泡性水中油型乳化油脂組成物を用いて作製するホイップドクリーム中の全体中のトランス脂肪酸含有量が多くなりすぎる場合がある。
本発明のホイップドクリームは、リン酸塩を含有しないことが特徴である。もしリン酸塩を含むと、健康を害する恐れがあり、またオーバーランが低くなる場合がある。また本発明のホイップドクリームは、リン酸塩を含有しないが、クエン酸塩、乳清蛋白質、乳化剤及びカゼイン蛋白質を含有することが好ましい。
本発明のクエン酸塩は、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウムなどが挙げられ、これらの群より選ばれる少なくとも1種を使用することができ、風味の点ではクエン酸三ナトリウムが好ましい。ホイップドクリーム全体中のクエン酸塩の含有量は、0.004〜0.20重量%であることが好ましく、0.01〜0.10重量%であることがより好ましい。クエン酸塩の含有量が0.004重量%より少ないとホイップドクリームが硬く締まってしまう場合がある。一方、クエン酸塩の含有量が0.20重量%より多いと、酸性下で増粘しやすくなり、オーバーランが高くならない場合がある。
本発明のホイップドクリームに用いる乳清蛋白質としては、チーズホエー、酸ホエー、及びそれらの濃縮物などが挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種を使用することができ、蛋白質の他に脂肪分やミネラル等を含有していてもよい。また濃縮物は、逆浸透法(RO)、限外ろ過法(UF)、イオン交換膜電気透析法(ED)等いずれの方法で濃縮されたものでもよく、更に粉末化されたものでもよい。乳清蛋白質の含有量は、ホイップドクリーム全体中0.02〜2.0重量%が好ましく、0.10〜1.5重量%がより好ましい。乳清蛋白質の含有量が0.02重量%より少ないと酸性呈味素材を混合してホイップしても、オーバーランが高くならない場合があり、一方含有量が2.0重量%より多いと乳清蛋白質の風味が強く出てしまう場合があり好ましくない。
本発明のホイップドクリームに用いる乳化剤とは、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、大豆レシチン、卵黄レシチン、及びこれらの分画レシチン、更には酵素分解したリゾレシチンといった改質レシチンなどのレシチン類が挙げられ、これらの群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。酸性呈味素材を含有しても高いオーバーランを発現させるためには、ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いることが好ましく、ヨウ素価が5以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとヨウ素価が30〜100のポリグリセリン脂肪酸エステルを組み合わせて用いることが好ましい。
前記乳化剤の含有量は、ホイップドクリーム全体中0.04〜2.0重量%が好ましい。乳化剤の含有量が0.04重量%より少ないと酸性呈味素材を混合してホイップしても、オーバーランが高くならない場合があり、一方含有量が2.0重量%を超えるとホイップドクリームの風味が悪くなる場合があり好ましくない。ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いる場合、ヨウ素価が5以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとヨウ素価が30〜100のポリグリセリン脂肪酸エステルの重量比は、1/1〜5/1が好ましい。
本発明のホイップドクリームに用いるカゼイン蛋白質は、牛乳に含まれる乳タンパク質の約80%を占めるリン蛋白の一種であり、カゼイン蛋白質を含有している素材としては、例えば、カゼイン、ホエイパウダー、全脂粉乳、脱脂粉乳、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン、生乳、全脂濃縮乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、バターミルク、ホエー、生クリーム、加糖練乳、無糖練乳、バター、ヨーグルト又はチーズ等を用いてもよく、さらに、UF膜やイオン交換樹脂処理等により蛋白質を分離、分画したものや、カゼインナトリウムやカゼインカリウムのような乳蛋白質の塩類が挙げられる、これらの群より選ばれる少なくとも1種以上を使用することができる。
前記カゼイン蛋白質の含有量は、ホイップドクリーム全体中1.2重量%未満が好ましく、0.08重量%未満がより好ましく、0.01重量%未満が更に好ましい。カゼイン蛋白質の含有量が1.2重量%より多いと酸性下で増粘しやすくなり、オーバーランが高くなりにくい場合がある。なお、本発明では、上記カゼイン蛋白質含量とは、乳、乳製品、乳蛋白質を使用した場合、それらに含有されるカゼイン蛋白質の合計量とする。
本発明のホイップドクリームには、前記のような油脂、クエン酸塩、乳清蛋白質、乳化剤、カゼイン蛋白質の他に、多糖類、糖類、塩類、着色料や香料を配合しても良い。
前記多糖類としては、例えば、ジェランガム、グアガム、キサンタンガム、寒天、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ローカストビーンガム、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、結晶セルロース、微結晶セルロース、澱粉、デキストリン、加工澱粉等を挙げることができる。
前記糖類としては、例えば、ブドウ糖、砂糖、果糖、異性化糖、液糖、澱粉糖化物又は糖アルコール等を挙げることができる。
着色料や香料は、食品用であれば特に限定はなく、必要に応じて適宜使用することができる。などを必要に応じて配合することができる。
本発明のホイップドクリームに用いる起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径は、酸性下でも高オーバーランとなり、且つ高油分でも油っぽさを低減するために、メジアン径で1.0〜2.5μmが好ましく、1.7〜2.0μmがより好ましい。メジアン径が1.0μmより小さいと酸性下で増粘し、オーバーランが高くならない場合がある。メジアン径が2.5μmより大きいとクリーミングが起こりやすく、長期保存安定性を確保することが困難である。尚、前記メジアン径とは、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社掘場製作所製「LA−920」)で測定した、体積基準での積算分布曲線の50%に相当する粒子径である。
また、本発明のホイップドクリームに用いる起泡性水中油型乳化油脂組成物は、そのものの保存安定性を高めるために、pHを6.0〜7.5とすることが好ましい。
本発明のホイップドクリームのオーバーランは、100%以上が好ましく、125〜160%がより好ましい。オーバーランが100%未満だと口溶けが重く感じる場合があり好ましくない。
前記オーバーランの測定は、以下のようにして求めることができる。まず、起泡性水中油型乳化油脂組成物と酸性呈味素材を合わせて特定量になるように混合し、得られた混合液を100cm3の容器に入れ、重量を測る。該混合液を中高速撹拌条件(310rpm)でホイップし、トッピングするのに適度な硬さに到達するまでホイップし、得られたホイップドクリームを100cm3の容器に入れ、重量を測る。そしてそれら測定値を基に、次式でオーバーランを求めることができる。
オーバーラン(%)=[(一定容積の起泡性水中油型乳化油脂組成物と酸性呈味素材の混合液の重量)−(一定容積のホイップドクリームの重量)]÷(一定容積のホイップドクリームの重量)×100
本発明のホイップドクリームの製造例を以下に例示する。まず、50〜80℃に加温溶解した油脂に油溶性乳化剤、香料等の油溶性原料を混合して油相部を得る。一方、50〜70℃の温水に水溶性乳化剤や蛋白質、塩類、香料などの水系原料を攪拌溶解して水相部を得、該水相部に前記油相部を添加し、予備乳化する。その後、微細化、均質化、予備加熱、殺菌、1次冷却、均質化、2次冷却、3次冷却、エージングなどの通常行われる各処理を行うことにより、本発明のホイップドクリームに用いる起泡性水中油型乳化油脂組成物を得ることができる。
本発明においては、起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径を、メジアン径で1.0〜2.5μmとするためには、微細化工程で高圧ホモジナイザーや高周速の回転式乳化機(周速が30m/秒より速い回転能力を有する乳化機)を使用すればよいが、作製されるホイップドクリームのオーバーランを高くするには、高周速の回転式乳化機を用いることが好ましい。高周速の回転式乳化機としては、薄膜旋回型高速ミキサー(プライミクス(株)製「フィルミックス」)、湿式乳化分散機(キャビトロン社製「キャビトロン」)、インライン型高せん断分散装置(IKA社製「ULTRA-TURRAX UTL」、「DISPAX-REACTOR」)、ハイシェアミキサー(CHARLES ROSS&SON社製「Inline Single or Dual Stage Rotor Stator Mixers Series 400」)、超精密分散・乳化機(エム・テクニック(株)製「クレアミックス」)などが例示できる。
上記で得られる起泡性水中油型乳化油脂組成物は、酸性呈味材とブレンドし、オープン式ホイッパーや密閉式連続ホイップマシンを用いて、トッピングするのに適度な硬さに到達するまでホイップして、酸性ホイップドクリームとして用いる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は重量基準である。
<油滴径の評価>
油滴径は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社掘場製作所製「LA−920」)を用いて起泡性水中油型乳化油脂組成物を測定し、体積基準での積算分布曲線の50%に相当する粒子径、即ちメジアン径を算出し、測定対象の起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径とした。
<pHの評価>
pHは、pH METER(株式会社堀場製作所製「F-52」)を用いて起泡性水中油型乳化油脂組成物及びホイップドクリームを測定し、評価値とした。
<原液長期保管安定性の評価>
原液長期保管安定性は、実施例及び比較例で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物を5℃で90日間保管後、クリーミングの有無を目視にて確認し、その結果を評価値とした。その際の評価基準は以下の通りである。
◎:クリーミングが全く無く、極めて優れた品質で好ましい。
○:クリーミングがほとんど無く、良好な品質で好ましい。
△:クリーミングが確認され、限界品と判断される品質であまり好ましくない。
×:クリーミングが顕著に多く、不適な品質で好ましくない。
<ホイップ直前の粘度の評価>
ホイップ前の粘度は、実施例及び比較例で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物と酸性呈味素材を表2に示す割合で混合したのち、B型粘度計(TOKIMEC INC.製)を用いて測定し、その測定値(単位:mPa・s)を評価値とした。
<ホイップ時間の評価>
ホイップ時間は、カントーミキサー(関東混合機工業株式会社製「CS型20(20コート)」)に、実施例及び比較例で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物と酸性呈味素材を合わせて5kgになるように表2に示す割合で混合し、中高速撹拌条件(310rpm)でホイップし、トッピングするのに適度な硬さに到達するまでの時間を評価値とした。
前記トッピングするのに適度な硬さとは、ホイップ直後のサンプルを容器に入れた後、クリープメーター(「RE2−33005S」、株式会社山電製)を用いて直径16mmの円柱状のプランジャーにて、速度5mm/sの速さで1cm貫入時の最大荷重が0.25〜0.35Nになる硬さのことである。
<オーバーランの評価>
オーバーランとは、ホイップドクリームに含まれる空気の割合を%で示したものであり、カントーミキサー(関東混合機工業株式会社製「CS型20(20コート)」)に、実施例及び比較例で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物と酸性呈味素材を合わせて5kgになるように表2に示す割合で混合し、得られた混合液を100cm3の容器に入れ、重量を測った。該混合液を中高速撹拌条件(310rpm)でホイップし、トッピングするのに適度な硬さに到達するまでホイップし、得られたホイップドクリームを100cm3の容器に入れ、重量を測った。そしてそれら測定値を基に、次式でオーバーランを求めた。
オーバーラン(%)=[(一定容積の起泡性水中油型乳化油脂組成物と酸性呈味素材の混合液の重量)−(一定容積のホイップドクリームの重量)]÷(一定容積のホイップドクリームの重量)×100
前記トッピングするのに適度な硬さとは、ホイップ直後のサンプルを容器に入れた後、クリープメーター(「RE2−33005S」、株式会社山電製)を用いて直径16mmの円柱状のプランジャーにて、速度5mm/sの速さで1cm貫入時の最大荷重が0.25〜0.35Nになる硬さのことである。
<ホイップドクリームの絞りキメの評価>
絞りキメの評価は、実施例及び比較例で得られたホイップドクリームを絞り袋に詰め、出口が星型の口金(切り込みの個数8個)で80個絞った際の表面のキメの状態を目視で確認し、その結果を評価値とした。その際の評価基準は以下の通りである。
◎:ザラツキが全く無く、極めて優れた品質で好ましい。
○:ザラツキがほとんど無く、良好な品質で好ましい。
△:ザラツキが確認され、限界品と判断される品質であまり好ましくない。
×:ザラツキが顕著に多く、不適な品質で好ましくない。
<ホイップドクリームの保型性の評価>
実施例及び比較例で得られたホイップドクリームを絞り袋に詰め、出口が星型の口金(切り込みの個数8個)で透明なポリカップ容器に高さ6cm程度、底辺の直径7cm程度で、できるだけ空洞ができないように渦を巻きながら三角錐状に40g絞り高さを測定した後、15℃で24時間保持した時の高さを測定し、初期の高さが何%残っているかを保型性の評価値とした。70%以上は商品性があり、70%未満は商品性がないので、下記判定基準に従い評価した。
◎:90〜100%
○:80〜90%未満
△:70〜80%未満
×:70%未満
<ホイップドクリームの凍結耐性の評価>
実施例及び比較例で得られたホイップドクリームをスポンジにナッペしてケーキを作製後、−20℃で緩慢冷凍し、1ヶ月間冷凍保管後、15℃で24時間解凍後、ナッペしたホイップドクリームの状態を目視で確認し、その結果を凍結耐性の評価値とした。その際の評価基準は以下の通りである。
◎:ヒビや割れが全く無く、極めて優れた品質で好ましい。
○:ヒビや割れほとんど無く、良好な品質で好ましい。
△:ヒビや割れが確認され、限界品と判断される品質であまり好ましくない。
×:ヒビや割れが顕著に多く、不適な品質で好ましくない。
<ホイップドクリームの口溶けの評価>
口溶けの評価は、実施例及び比較例で得られたホイップドクリームを熟練したパネラー8名に食べてもらって官能評価を行い、それを平均して評価結果とした。その際の評価基準は以下の通りである。
◎:口溶けがかなり軽く、好ましい。
○:口溶けが軽く、好ましい。
△:口溶けがやや重く、あまり好ましくない。
×:口溶けが重く、好ましくない。
<ホイップドクリームの風味の評価>
風味の評価は、実施例及び比較例で得られたホイップドクリームを熟練したパネラー8名に食べてもらって官能評価を行い、それを平均して評価結果とした。その際の評価基準は以下の通りである。
◎:酸性呈味材の酸味がストレートに強く感じられ、好ましい。
○:酸性呈味材の酸味がやや強く感じられ、好ましい。
△:酸性呈味材の酸味がややマスキングされ、あまり好ましくない。
×:酸性呈味材の酸味がマスキングされ明らかに弱く、好ましくない。
<油脂の上昇融点の測定>
実施例及び比較例で用いた油脂について、「日本油化学会制定、基準油脂分析試験法2.3.4.2-90融点(上昇融点)」に記載の方法に基づき測定した。
<油脂のトランス脂肪酸含量の測定>
実施例及び比較例で用いた油脂について、「米国油化学会(AOCS)の公定法、AOCS Ce1h-05」に基づき測定した。
(製造例1) パーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油の作製
パーム核オレイン油55重量部とパーム油45重量部を、ナトリウムメチラートを用いた化学触媒法によりランダムエステル交換した後、精製し、上昇融点29℃、トランス脂肪酸含量0.31重量%の油脂を得た。
(実施例1)
製造例1で得られたパーム核オレインとパーム油とのランダムエステル交換油(融点29℃、トランス脂肪酸含量0.31重量%)50.0重量部に、大豆レシチン0.04重量部、ポリグリセリンステアリン酸エステル(HLB=4.5、ヨウ素価:0.2)0.18重量部を添加し、65℃で溶解して油相部を作製した。
一方、乳清蛋白質粉末(WPC 乳清蛋白質含量80重量%、カゼイン蛋白質含量0.01重量%未満)1.12重量部、ポリグリセリンオレイン酸エステル(HLB:11.6、ヨウ素価:42)0.07重量部、ポリグリセリンステアリン酸エステル(HLB:11.6、ヨウ素価:0.2)0.23重量部、クエン酸三ナトリウム0.03重量部を、表1の配合と最終的に同じになるようにスチームインジェクション(蒸気加熱工程)での水分増加量を考慮した量の60℃の温水に溶解して水相部を作製した。
上記の油相部と水相部を20分間予備乳化後、高周速回転式乳化機(エム・テクニック(株)製「クレアミックス」)を用いて周速31.4m/sの回転速度で微細化した後、高圧ホモジナイザーを用いて1段目4MPa/2段目2MPaの圧力で処理した後に、プレート式加熱機を用いて90℃まで予備加熱したのち、UHT殺菌機(スチームインジェクション)を用いて142℃で4秒間殺菌処理し、蒸発冷却せずにその後プレート式冷却機を用いて60℃まで冷却し、再び高圧ホモジナイザーを用いて1段目7MPa/2段目3MPaの圧力で処理し、その後、プレート式冷却機で5℃まで冷却したものを容器に充填し、起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
Figure 2014033643
(実施例2)
UHT殺菌後の高圧ホモジナイザーの圧力を1段目9MPa/2段目3MPaの圧力で処理した以外は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(実施例3)
UHT殺菌後の高圧ホモジナイザーの圧力を1段目5MPa/2段目2MPaの圧力で処理した以外は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(実施例4)
製造例1のパーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃、トランス脂肪酸含量0.31重量%)45.0重量部にし、硬化パーム核ステアリン(融点34℃、トランス脂肪酸含量0重量%)5.0重量部にした以外は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(実施例5)
高周速回転式乳化機(エム・テクニック(株)製「クレアミックス」)を用いずに、UHT殺菌後の高圧ホモジナイザーの圧力を1段目8MPa/2段目3MPaの圧力で処理した以外は、実施例4と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(実施例6)
水相部に脱脂粉乳(乳清蛋白質含量6.8重量%、カゼイン蛋白質含量27.2重量%)4重量部添加した以外は、実施例4と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(実施例7)
製造例1のパーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃、トランス脂肪酸含量0.31重量%)17.0重量部にし、パーム核油(融点27℃、トランス脂肪酸含量0重量%)10.0重量部、硬化パーム核油(融点36℃、トランス脂肪酸含量2.27重量%)18.0重量部、パーム核極度硬化油(融点40℃、トランス脂肪酸含量0重量%)2.0重量部にした以外は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(実施例8)
製造例1のパーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃、トランス脂肪酸含量0.31重量%)5.0重量部にし、パーム核油(融点27℃、トランス脂肪酸含量0重量%)25.0重量部、硬化パーム核油(融点36℃、トランス脂肪酸含量2.27重量%)4.0重量部、パームダブルオレイン硬化油(融点31℃、トランス脂肪酸含量12.11重量%)10.0重量部、パーム極度硬化油(融点58℃、トランス脂肪酸含量0重量%)1.0重量部にし、UHT殺菌後の高圧ホモジナイザーの圧力を1段目8MPa/2段目3MPaの圧力で処理した以外は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(実施例9)
製造例1のパーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃、トランス脂肪酸含量0.31重量%)0重量部にし、ヤシ硬化油(融点32℃、トランス脂肪酸含量0重量%)37.5重量部、菜種硬化油(融点36℃、トランス脂肪酸含量50.68重量%)7.5重量部、パーム核極度硬化油(融点40℃、トランス脂肪酸含量0重量%)2.0重量部にした以外は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(実施例10)
クエン酸三ナトリウムを0.15重量部にした以外は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(実施例11)
製造例1のパーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃、トランス脂肪酸含量0.31重量%)35.0重量部にし、硬化パーム核ステアリン(融点34℃、トランス脂肪酸含量0重量%)5.0重量部にした以外は、実施例10と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(実施例12)
製造例1のパーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃、トランス脂肪酸含量0.31重量%)0重量部にし、硬化パーム核ステアリン(融点34℃、トランス脂肪酸含量0重量%)0重量部にし、ヤシ硬化油(融点32℃、トランス脂肪酸含量0重量%)20.0重量部、パームダブルオレイン硬化油(融点31℃、トランス脂肪酸含量12.11重量%)10.0重量部、菜種硬化油(融点36℃、トランス脂肪酸含量50.68重量%)15.0重量部にし、UHT殺菌後の高圧ホモジナイザーの圧力を1段目4.5MPa/2段目2MPaの圧力で処理した以外は、実施例6と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(比較例1)
UHT殺菌後の高圧ホモジナイザーの圧力を1段目13MPa/2段目3MPaの圧力で処理した以外は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(比較例2)
高周速回転式乳化機(エム・テクニック(株)製「クレアミックス」)を用いずにUHT殺菌後の高圧ホモジナイザーの圧力を1段目3MPa/2段目1.5MPaの圧力で処理した以外は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(比較例3)
製造例1のパーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃、トランス脂肪酸含量0.31重量%)0重量部にし、パームダブルオレイン硬化油(融点31℃、トランス脂肪酸含量12.11重量%)20.0重量部、菜種硬化油(融点36℃、トランス脂肪酸含量50.68重量%)30.0重量部にし、水相部に脱脂粉乳(乳清蛋白質含量6.8重量%、カゼイン蛋白質含量27.2重量%)5重量部添加し、クエン酸三ナトリウムを0重量にし、ポリリン酸ナトリウムを0.06重量部にした以外は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(比較例4)
実施例8において、製造例1のパーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃、トランス脂肪酸含量0.31重量%)0重量部にし、パーム核油(融点27℃、トランス脂肪酸含量0重量%)22.0重量部、硬化パーム核油(融点36℃、トランス脂肪酸含量2.27重量%)4.0重量部、パームダブルオレイン硬化油(融点31℃、トランス脂肪酸含量12.11重量%)3.0重量部、パーム極度硬化油(融点58℃、トランス脂肪酸含量0重量%)1.0重量部にした以外は、実施例8と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(比較例5)
実施例12において、クエン酸三ナトリウムを0重量部にし、高周速回転式乳化機(エム・テクニック(株)製「クレアミックス」)を用いなかった以外は、実施例12と同様にして起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の油滴径、pH、トランス脂肪酸含量、原液長期保管安定性について表1にまとめた。
(実施例13)
実施例1で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物3kgと濃縮果汁パイン2kgを混合し、カントーミキサー(関東混合機工業株式会社製「CS型20(20コート)」)を用いて中高速撹拌条件(310rpm)でトッピングするのに適度な硬さに到達するまでホイップしホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
Figure 2014033643
(実施例14)
実施例2で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物3kgと濃縮果汁パイン2kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例15)
実施例3で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物3kgと濃縮果汁パイン2kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例16)
実施例4で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物2.5kgと濃縮果汁バレンシアオレンジ2.5kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例17)
実施例5で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物2.5kgと濃縮果汁バレンシアオレンジ2.5kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例18)
実施例6で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物2.5kgと濃縮果汁バレンシアオレンジ2.5kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例19)
実施例7で起泡性水中油型乳化油脂組成物3kgと濃縮果汁パイン2kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例20)
実施例8で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物3kgと濃縮果汁バレンシアオレンジ2kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例21)
実施例9で起泡性水中油型乳化油脂組成物3kgと濃縮果汁パイン2kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例22)
実施例10で起泡性水中油型乳化油脂組成物4.99kgとクエン酸0.01kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例23)
実施例11で起泡性水中油型乳化油脂組成物2kgとフルーツソース(イチゴ)3kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(実施例24)
実施例12で起泡性水中油型乳化油脂組成物3.5kgとフルーツソース(イチゴ)1.5kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(比較例6)
比較例1で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物3kgと濃縮果汁パイン2kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(比較例7)
比較例2で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物3kgと濃縮果汁パイン2kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(比較例8)
比較例3で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物3kgと濃縮果汁パイン2kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(比較例9)
比較例4で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物2.25kgと濃縮果汁バレンシアオレンジ2.75kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
(比較例10)
比較例5で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物3.5kgとフルーツソース(イチゴ)1.5kgを混合し、実施例13と同様の方法でホイップし、ホイップドクリームを得た。得られたホイップドクリームのホイップ時間、オーバーラン、絞りキメ、保型性、凍結耐性、口溶け、風味を評価し、その結果を表2にまとめた。
表1,2に示す実施例および比較例の評価結果から、本願発明によれば、油分が多くてリン酸塩を含まず、多量のフルーツソースを添加してpHを下げても、高オーバーランを有するホイップドクリームが得られることが分かった。さらに、トランス脂肪酸を低減しても高オーバーランを有するホイップドクリームを得られることが分かった。

Claims (7)

  1. リン酸塩を含有せずに、油滴径が1.0〜2.5μmの起泡性水中油型乳化油脂組成物と、酸性呈味素材とを混合した後ホイップしてなり、油分がホイップドクリーム全体中15〜60重量%で、pHが2.0〜5.5且つ100%以上のオーバーランを有するホイップドクリーム。
  2. ホイップドクリーム全体中、リン酸塩を含有せずにクエン酸塩を0.004〜0.20重量%含有し、乳清蛋白質を0.02〜2.0重量%含有し、乳化剤を0.04〜2.0重量%含有し、カゼイン蛋白質の含有量が1.2重量%未満である請求項1に記載のホイップドクリーム。
  3. 起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中のトランス脂肪酸含有量が2.0重量%未満である、請求項1又は2に記載のホイップドクリーム。
  4. 起泡性水中油型乳化油脂組成物の油脂全体中に、パーム油とパーム核オレインのランダムエステル交換油とを10〜100重量%含有し、極度硬化油を10重量%以下含有し、部分硬化油を40重量%以下含有する請求項1〜3何れかに記載のホイップドクリーム。
  5. 請求項1〜4何れかに記載のホイップドクリームに用いる起泡性水中油型乳化油脂組成物であって、フルーツソースや果汁などの酸性呈味素材が未添加で、pHが6.0〜7.5で、リン酸塩を含有せず、油滴径が1.0〜2.5μmの起泡性水中油型乳化油脂組成物。
  6. クエン酸塩を0.01〜0.20重量%含有し、乳清蛋白質を0.05〜2.0重量%含有し、乳化剤を0.1〜2.0重量%含有し、カゼイン蛋白質の含有量が1.2重量%未満である請求項5に記載の起泡性水中油型乳化油脂組成物。
  7. ホイップドクリーム全体の油分が15〜60重量%でpHが2.0〜5.5になるように、リン酸塩を含有せず且つ油滴径が1.0〜2.5μmである起泡性水中油型乳化油脂組成物と、酸性呈味素材とを混合した混合液をホイップすることを特徴とするホイップドクリームの製造方法。
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