JP2006333740A - ホイップクリーム用水中油型乳化組成物 - Google Patents

ホイップクリーム用水中油型乳化組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 水中油型乳化組成物をホイップさせた状態あるいはホイップさせたものをケーキなどにデコレーションした状態で冷凍保存し、その後解凍しても、造花性、保形性に優れ、組織の荒れなどの品質低下を起こすことのない、ホイップクリーム用水中油型乳化組成物を提供する。
【解決手段】 油脂、無脂乳固形分、乳化剤および水を含有する水中油型乳化組成物であって、該組成物100質量%中、油脂20〜55質量%、無脂乳固形分1〜10質量%を含み、乳化剤としてヨウ素価が15〜150のグリセリン脂肪酸エステル、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルおよびトリグリセリン脂肪酸エステルを含むことを特徴とするホイップクリーム用水中油型乳化組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は凍結ホイップクリームの製造に適した水中油型乳化組成物および該水中油型乳化組成物の製造方法に関する。
ケーキやデザートなどにナッペしたりデコレーションするために用いられるホイップクリームの原料には、大別して天然の生クリーム、植物油脂を含有する乳化組成物(コンパウンドタイプ)および乳脂肪を含まない乳化組成物(ノンデイリータイプ)の3つがある。この内、天然の生クリームは風味、口溶けの点で優れているが、高価である上、ホイップ後の安定性が悪いという欠点がある。一方、乳化組成物は比較的品質が安定しており、また配合する乳化剤の種類や量を変えることによって、得られるホイップクリームの物性を任意に変えることができる。そのため製菓・製パン関連の大規模な製造工場においては、主としてコンパウンドタイプまたはノンデイリータイプが使用されている。
ホイップクリームが用いられる代表的なケーキにデコレーションケーキがある。通常、デコレーションケーキは製造後冷蔵ショーケースに陳列され、短期間で販売される。しかし、クリスマスケーキなどでは特定の日に需要が集中するため、予め製造後冷凍保存され、その後需要日に合わせて解凍され、販売される。その際、冷凍、解凍という温度変化によって造花の形崩れ、ひび割れまたは組織の荒れなどの品質低下が生じ、従来問題となっていた。
このような問題を解決するために、例えば油相20〜50重量%と蛋白質成分を含む水相80〜50重量%とを予備乳化、均質化、殺菌して起泡性水中油型乳化組成物を製造するに際し、固体脂含有指数(SFC)が35〜80%/10℃、10〜50%/20℃、5〜30%/25℃、10%以下/30℃の油脂と以下に示す乳化剤A及びBを油脂に対しそれぞれ0.05〜2.0重量%使用することを特徴とする起泡性水中油型乳化組成物、乳化剤A.主要構成脂肪酸残基が不飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びレシチンから選ばれる一種又は二種以上の乳化剤、乳化剤B.主要構成脂肪酸残基が炭素原子数18〜24個の飽和脂肪酸であり、HLBが10以下で、エステル化度が2以上であるポリグリセリン脂肪酸エステル(特許文献1参照)、油脂35〜55重量%、無脂乳固形分1〜10重量%及びポリグリセリン脂肪酸エステルを含む乳化剤0.1〜2重量%、ソルビトール及び/又は平均分子量が500以下の還元澱粉糖化物1〜10重量%、シクロデキストリン0.2〜2重量%及び水を含有することを特徴とするクリーム状組成物(特許文献2参照)、油相と蛋白質成分を含む水相とを予備乳化、均質化、殺菌して、凍結耐性を有するクリーム状油脂組成物を製造するに際し、ラウリン系油脂の硬化油20〜67%(重量基準、以下同じ)と他の融点20〜40℃の動植物性油脂33〜80%との混合油脂35〜50%、蔗糖を除く糖又は糖アルコール2〜20%(固形物換算)、ポリグリセロール脂肪酸エステルを含む乳化剤0.5〜2%、加工澱粉0.1〜1%、さらにリン酸塩及びガム類をそれぞれ必須成分として使用することを特徴とする高油分クリーム状油脂組成物(特許文献3参照)などが提案されている。
しかしながら、業界の要望を満足させるような冷凍・解凍耐性のあるホイップクリーム用乳化組成物は未だ開発されていないのが実状である。
特開平11−9214号公報 特開平6−269256号公報 特開昭62−228246号公報
本発明は、水中油型乳化組成物をホイップさせた状態あるいはホイップさせたものをケーキなどにデコレーションした状態で冷凍保存し、その後解凍しても、造花性、保形性に優れ、組織の荒れなどの品質低下を起こすことのない、ホイップクリーム用水中油型乳化組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に対し鋭意・検討を行った結果、特定の乳化剤を組合せて配合した水中油型乳化組成物を得ることに成功し、該水中油型乳化組成物を、ホイップさせた状態で冷凍保存し、その後解凍してもホイップクリームの品質低下が起こらないことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)油脂、無脂乳固形分、乳化剤および水を含有する水中油型乳化組成物であって、該組成物100質量%中、油脂20〜55質量%、無脂乳固形分1〜10質量%を含み、乳化剤としてヨウ素価が15〜150のグリセリン脂肪酸エステル、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルおよびトリグリセリン脂肪酸エステルを含むことを特徴とするホイップクリーム用水中油型乳化組成物、
(2)組成物100質量%中、乳化剤の配合量が、ヨウ素価が15〜150のグリセリン脂肪酸エステル0.01〜0.6質量%、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル0.01〜0.8質量%およびトリグリセリン脂肪酸エステル0.05〜1.0質量%であることを特徴とする前記(1)に記載のホイップクリーム用水中油型乳化組成物、
(3)トリグリセリン脂肪酸エステルがトリグリセリンモノ脂肪酸エステルであり、該トリグリセリンモノ脂肪酸エステル中のモノエステル体含有量が70質量%以上であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のホイップクリーム用水中油型乳化組成物、
(4)油脂およびヨウ素価が15〜150のグリセリン脂肪酸エステルを含有する油相と、無脂乳固形分、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、トリグリセリン脂肪酸エステルおよび水を含有する水相とを乳化することを特徴とするホイップクリーム用水中油型乳化組成物の製造方法、
からなっている。
本発明になるホイップクリーム用水中油型乳化組成物をホイップさせた状態、あるいはホイップさせたものをケーキなどにデコレーションした状態で冷凍保存し、その後解凍しても、ホイップクリームの造花の形崩れなどの品質低下が起こらない。
本発明になるホイップクリーム用水中油型乳化組成物をホイップさせて得られるホイップクリームは高いオーバーラン値を有し、口溶けが良く、更にそのホイップクリームを冷凍保存し、その後解凍しても、その特性は変わらない。
本発明で用いられる油脂としては、食用可能な油脂であれば特に制限はなく、例えば大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ヒマワリ油、コーン油、椰子油、パーム油、パーム核油、カポック油、落花生油およびオリーブ油などの植物油脂、牛脂、ラード、魚油および乳脂などの動物油脂、さらにこれら動植物油脂を分別、水素添加またはエステル交換したものなどが挙げられ、好ましくは上記植物油脂単独または2種類以上の混合物の水素添加油、または該水素添加油と常温(約15〜25℃)で液状の植物油脂とを混合したものもしくは該混合物をエステル交換したものであり、更に10℃のSFI(固体脂指数)が約60〜30、上昇融点が約35℃程度であることがより好ましい。
本発明の乳化組成物100質量%中の油脂の含有量は約20〜55質量%が好ましく、更に約35〜45質量%であるのがより好ましい。油脂の含有量が約20質量%未満であると、乳化組成物を泡立てて得られるホイップクリームの保形性が悪くなる。また、油脂の含有量が約55質量%を越えると乳化組成物の粘度が高くなりすぎ、経日的にまたは輸送時の振動などにより粘度上昇が起こる恐れがある。
本発明で言うところの無脂乳固形分とは脂質以外の乳固形分を指し、具体的にはカゼイン、ホエイ蛋白質(β−ラクトグロブリン、α−ラクトアルブミンなど)などの蛋白質、乳糖などの糖質、カリウム、ナトリウム、カルシウム、リンおよび塩素などの無機質、ビタミンB、ビタミンB、ニコチン酸、ビタミンBおよびパントテン酸などの水溶性ビタミン類などが挙げられる。また、上記無脂乳固形分を含有する物質としては、例えば牛乳、牛乳を遠心分離して得られるクリーム類、ヨーグルトなどの発酵乳、加糖れん乳、無糖れん乳、濃縮乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダーおよびバターミルクパウダーなどの粉乳類、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、ホエイチーズおよび濃縮ホエイなどが挙げられ、本発明においてはこれらの物質が好ましく用いられる。無脂乳固形分の含有量は、無脂乳固形分が脂質および/または水分を含むものにあっては計算上でそれらを除き、無脂乳固形分量に換算した量に基づいて決められる。
本発明の乳化組成物100質量%中の無脂乳固形分の含有量は約1〜10質量%が好ましく、更に約2〜8質量%であるのがより好ましい。無脂乳固形分の含有量が約1質量%未満であると、乳化組成物を泡立てて得られるホイップクリームの風味が悪くなる。また、無脂乳固形分の含有量が約10質量%を越えると乳化組成物の粘度が高くなり、エージング中に粘度上昇が起こる恐れがある。
本発明で用いられるグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンと脂肪酸のエステルであり、そのヨウ素価が15〜150であるのが好ましく、更に35〜125であるのがより好ましい。その構成脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えばミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リノール酸、α−リノレン酸などの不飽和脂肪酸が挙げられ、好ましくはオレイン酸である。更に、上記ヨウ素価の範囲内であれば、該不飽和脂肪酸と炭素数6〜24の直鎖状の飽和脂肪酸を含む混合脂肪酸であっても良い。
本発明で用いられるグリセリン脂肪酸エステル中のモノエステル体の含有量は、好ましくは約90質量%以上である。その製法の概略は以下の通りである。即ち、グリセリンと脂肪酸とのエステル化反応またはグリセリンと油脂(トリアシルグリセリン)とのエステル交換反応により、グリセリン、グリセリン脂肪酸モノエステル、グリセリン脂肪酸ジエステルおよびグリセリン脂肪酸トリエステルなどを含む混合物が得られる。次に、該混合物から自体公知の方法、例えば低真空度での蒸留などで未反応のグリセリンなどを除き、さらに、例えば流下薄膜式分子蒸留装置または遠心式分子蒸留装置などを用いて分子蒸留することにより、留分として、モノエステル体を約90質量%以上含むグリセリンモノ脂肪酸エステルが得られる。
乳化組成物100質量%中のグリセリン脂肪酸エステル配合量は、約0.01〜0.6質量%が好ましく、約0.05〜0.4質量%であるのがより好ましい。グリセリン脂肪酸エステル配合量が約0.01質量%未満であると、造花性、保形性の良好なホイップクリームが得られない。また、グリセリン脂肪酸エステル配合量が約0.6質量%を越えると、適度なオーバーラン(約200%程度)が得られず、食感が悪くなる。
本発明で用いられるグリセリンクエン酸脂肪酸エステルは、グリセリンとクエン酸と脂肪酸のエステル化生成物であり、その構成脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば炭素数6〜24の直鎖状の飽和または不飽和脂肪酸が挙げられ、好ましくは炭素数12〜22の直鎖状の飽和脂肪酸である。更に、パルミチン酸および/またはステアリン酸を約50質量%以上含有する脂肪酸が好ましく、約90質量%以上含有する脂肪酸がより好ましい。
上記グリセリンクエン酸脂肪酸エステルは、通常グリセリン脂肪酸モノエステルとクエン酸との反応により得ることができる。例えば、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルの製法の概略は以下の通りである。即ち、グリセリン脂肪酸モノエステルを溶融し、これにクエン酸(無水)を加え、温度約100〜120℃で約50〜100分間反応する。グリセリン脂肪酸モノエステルとクエン酸(無水)との比率はモル比で約1:1が好ましい。更に、反応中は生成物の着色を防止するために、反応器内を例えば窒素などの不活性ガスで置換する方が好ましい。得られた反応物は、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルの他に、未反応のグリセリン脂肪酸モノエステルおよびクエン酸などを含む混合物である。該混合物は、そのままグリセリンクエン酸脂肪酸エステルとして、本発明の水中油型乳化組成物に用いることができる。
乳化組成物100質量%中のグリセリンクエン酸脂肪酸エステルの配合量は、約0.01〜0.8質量%が好ましく、約0.05〜0.5質量%であるのがより好ましい。グリセリンクエン酸脂肪酸エステル配合量が約0.01質量%未満であると、造花性、保形性の良好なホイップクリームが得られない。また、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル配合量が約0.8質量%を越えると、ホイップクリームの風味が悪くなる。
本発明で用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルの原料として用いられるトリグリセリンとしては、通常グリセリンに少量の酸またはアルカリを触媒として添加し、窒素または二酸化炭素などの任意の不活性ガス雰囲気下で、例えば約180℃以上の温度で約1〜10時間加熱し、重縮合反応させて得られるグリセリンの平均重合度が約2.5〜3.4、好ましくは平均重合度が約3.0のトリグリセリン混合物が挙げられる。また、グリシドールまたはエピクロルヒドリンなどを原料として得られるものであっても良い。反応終了後、必要であれば中和、脱塩、脱色などの処理を行って良い。
本発明においては、上記トリグリセリン混合物を、例えば蒸留またはカラムクロマトグラフィーなど自体公知の方法を用いて精製し、グリセリン3分子からなるトリグリセリンを約50質量%以上、好ましくは約70質量%以上、より好ましくは約90質量%以上に高濃度化した高純度トリグリセリンが、好ましく用いられる。
本発明で用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、食用可能な動植物油脂を起源とする脂肪酸であれば特に制限はなく、例えば炭素数6〜24の直鎖状の飽和または不飽和脂肪酸が挙げられ、好ましくは炭素数16〜18の直鎖状の飽和または不飽和脂肪酸である。更に、脂肪酸100質量%中、炭素数16〜18の飽和脂肪酸を約75〜100質量%、不飽和脂肪酸を約25〜0質量%含有する混合脂肪酸がより好ましい。
本発明で用いられるトリグリセリン脂肪酸エステルの製法の概略は以下の通りである。例えば、攪拌機、加熱用のジャケット、邪魔板などを備えた通常の反応容器に、トリグリセリンと脂肪酸をモル比で約1:0.8〜1:1.2、好ましくは約1:1で仕込み、触媒として水酸化ナトリウムを加えて攪拌混合し、窒素ガス雰囲気下で、エステル化反応により生成する水を系外に除去しながら、所定温度で加熱する。反応温度は通常、約180〜260℃の範囲、好ましくは約200〜250℃の範囲である。また、反応圧力条件は減圧下又は常圧下で、反応時間は約0.5〜15時間、好ましくは約1〜3時間である。反応の終点は、通常反応混合物の酸価を測定し、約12以下を目安に決められる。得られた反応液は、未反応の脂肪酸、未反応のトリグリセリン、トリグリセリン脂肪酸モノエステル、トリグリセリン脂肪酸ジエステル、トリグリセリン脂肪酸トリエステルおよびトリグリセリン脂肪酸テトラエステルなどを含む混合物である。反応終了後、得られた反応液を約120℃以上180℃未満、好ましくは約130〜150℃に冷却し、酸を加えて触媒を中和し、好ましくは約15分間〜1時間放置し、未反応のトリグリセリンが下層に分離した場合はそれを除去し、トリグリセリン脂肪酸エステルを得る。
更に、該トリグリセリン脂肪酸エステルを、例えば流下薄膜式分子蒸留装置または遠心式分子蒸留装置などを用いて分子蒸留するか、またはカラムクロマトグラフィーもしくは液液抽出など自体公知の方法を用いて精製することにより、モノエステル体を約70質量%以上含むトリグリセリンモノ脂肪酸エステルを得る。
乳化組成物100質量%中のトリグリセリン脂肪酸エステル配合量は、約0.05〜1.0質量%が好ましく、約0.1〜0.6質量%であるのがより好ましい。トリグリセリン脂肪酸エステル配合量が約0.05質量%未満であると、造花性、保形性の良好なホイップクリームが得られない。また、トリグリセリン脂肪酸エステル配合量が約1.0質量%を越えると、ホイップクリームの風味が悪くなる。
本発明において用いられる乳化剤は、油相から用いても水相から用いても良いが、後述するように、グリセリン脂肪酸エステルは油脂に溶解して油相とし、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルおよびトリグリセリン脂肪酸エステルは水に分散または溶解して水相として用いるのが好ましい。
本発明で用いられる水としては、飲用可能なものであれば特に制限はなく、例えば蒸留水、イオン交換樹脂処理水、逆浸透膜(RO)処理水または限外ろ過膜(UF)処理水などの精製水、水道水、地下水あるいは涌水などの天然水が挙げられる。
本発明になる水中油型乳化組成物の製造方法は特に限定されず、自体公知の方法を用いることができる。以下に、好ましい乳化組成物の製造方法を例示する。例えば、無脂乳固形分を含有する物質、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルおよびトリグリセリン脂肪酸エステルを水に加え、約50〜80℃、好ましくは約60〜70℃に加熱して分散または溶解し、水相とする。該水相を攪拌しながら、この中に約50〜80℃、好ましくは約60〜70℃に加熱し溶解した油脂とグリセリン脂肪酸エステルからなる油相を加え乳化し、更に均質化する。得られた均質化液を殺菌処理し、次に必要であれば再度均質化処理を行う。その後均質化液を約5〜10℃に冷却し、その温度で約12時間以上、好ましくは約18〜24時間エージング(熟成)処理を行い、本発明の乳化組成物を得る。
上記油相と水相を乳化するための装置としては特に限定されず、例えば、攪拌機、加熱用のジャケット及び邪魔板等を備えた通常の攪拌・混合槽を用いることができる。装備する攪拌機としては、例えばTKホモミキサー(特殊機化工業社製)またはクレアミックス(エムテクニック社製)などの高速回転式ホモジナイザーが好ましく用いられる。該ホモジナイザーによる乳化条件としては、例えば実験室用の小型機では、回転数約6000〜20000rpm、攪拌時間約10〜60分間を例示できる。
次に、上記装置で乳化した液を均質化するため、高圧式均質化処理機として、例えばAPVゴーリンホモジナイザー(APV社製)、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイデックス社製)、アルティマイザー(スギノマシン社製)またはナノマイザー(大和製罐社製)などを好ましく使用することができる。該均質化処理機による乳化条件(圧力)としては、装置の仕様により異なり一様ではないが、例えば約5〜30MPaを例示できる。均質化処理により、液中の脂質は微細化し、平均粒子径が約1μm程度となり均一に分散した状態になる。更に、上記均質化処理機に代えて、例えば超音波乳化機などの均質化処理機を用いてもよい。
上記殺菌処理する方法としては特に限定されず、例えば、高温短時間殺菌法および超高温殺菌法などが挙げられる。高温短時間殺菌法による殺菌条件としては、72℃で15秒間、または80〜85℃で10〜15秒間などが例示される。また、超高温殺菌法による殺菌条件としては、120〜130℃で2秒間、または150℃で1秒間などが例示される。殺菌処理する装置としては、通常伝熱性の優れたプレート式熱交換器(例えば、岩井機械工業社製など)が好ましく用いられる。殺菌処理済み液は、必要であれば再度均質化処理機を通した後、同じくプレート式熱交換器を用いて急冷されるのが好ましい。
本発明になる乳化組成物には、起泡性、風味などホイップクリームの品質に影響を及ぼさない範囲で、上記油相に、β−カロテンなどの着色料、抽出トコフェロールおよびL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルなどの油溶性の酸化防止剤、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルおよびレシチンなどの食品用乳化剤、ミルクフレーバー、バニラ香料およびオレンジオイルなどの着香料等を添加してもよい。また、上記水相に、大豆蛋白質、卵黄あるいは卵白由来の蛋白質、ゼラチン、キシロース、ブドウ糖および果糖などの単糖、ショ糖、乳糖および麦芽糖などの二糖類、デキストリンおよび水飴などの澱粉分解物並びにマルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオースおよびマルトヘキサオースなどのマルトオリゴ糖、ソルビトール、マンニトール、マルチトールまたは還元水飴などの糖アルコール、リン酸架橋澱粉等の加工澱粉、水溶性ヘミセルロース、カゼインナトリウム、ショ糖脂肪酸エステルまたはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどの食品用乳化剤、アラビアガム、カラギナン、カラヤガム、キサンタンガム、グアーガム、タマリンドシードガム、トラガントガム、ペクチンおよびローカストビーンガムなどの増粘安定剤、クエン酸三ナトリウムなどのクエン酸塩、メタリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムまたはポリリン酸ナトリウムなどのリン酸塩等を添加してもよい。
本発明になる乳化組成物をホイップするための装置としては特に制限はなく、例えばケンウッドミキサー(英国ケンウッド社製)、ホバートミキサー(HOBART CORPORATION社製)、縦形ミキサー(例えば、関東混合機工業社製、愛工舎製作所社製など)および連続式ホイップ装置(例えば、モンドミックス社製、APVクレパコ社製など)などが挙げられる。
これらの装置を用いて乳化組成物をホイップし、得られたホイップクリームを、例えば、絞り袋形プラスチック三角袋容器や、蓋付角形プラスチック容器に充填し、例えば約−30〜−45℃で冷凍することにより、凍結ホイップクリームが得られる。該凍結ホイップクリームは使用時に解凍され、再ホイップすることなくそのままケーキのナッペやロールケーキなどのフィリングに使用され、また絞り袋形容器から絞り出すことにより、ケーキ、ムース、アイスクリーム、パフェなどの菓子・デザート類のデコレーションに使用される。
また、これらの装置を用いて乳化組成物をホイップし、得られたホイップクリームをケーキ台にナッペし、更に絞り袋から絞りだしてデコレーションしたデコレーションケーキを、例えば約−30〜−45℃で冷凍することにより、凍結デコレーションケーキが得られる。該凍結デコレーションケーキは需要に応じて解凍され、販売される。
以下に本発明を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[製造例1]
攪拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた反応釜にグリセリン20kgを仕込み、触媒として水酸化ナトリウム20w/v%水溶液100mlを加え、窒素ガス気流中250℃で4時間グリセリン縮合反応を行った。
得られた反応生成物を90℃まで冷却し、リン酸(85質量%)約20gを添加して中和した後ろ過し、ろ液を160℃、400Paの条件下で減圧蒸留してグリセリンを除き、続いて200℃、20Paの高真空条件下で分子蒸留し、ジグリセリンを主成分とする留分約3.7kgを除き、更に、240℃、20Paの高真空条件下で分子蒸留し、グリセリン1質量%、ジグリセリン4質量%、トリグリセリン88質量%、テトラグリセリン3質量%、環状ポリグリセリン4質量%を含む留分約1.5kgを得た。次に、該留分に活性炭を1質量%加え、減圧下にて脱色処理した後ろ過して、トリグリセリン混合物を得た。得られたトリグリセリン混合物の水酸基価は約1164で、その平均重合度は約3.0であった。
撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた1Lの四つ口フラスコに、上記トリグリセリン混合物240g(約1.0モル)、およびステアリン酸(商品名:ステアリン酸90;ミヨシ油脂社製)272g(約0.96モル)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%溶液10mlを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価12以下となるまで、約2時間エステル化反応を行わせた。得られた反応混合物を約150℃まで冷却し、リン酸(85質量%)2gを添加して触媒を中和し、その温度で約1時間放置し、分離した未反応のトリグリセリン約40gを除去し、トリグリセリンステアリン酸エステル(試作品1,モノエステル体含有量約44質量%)約450gを得た。
尚、エステル組成分析はHPLCで行った。分析条件を以下に示した。
〈HPLC分析条件〉
装置 高速液体クロマトグラフ(型式:LC−10AS;島津製作所社製)
検出器 RI検出器(型式:RID−6A;島津製作所社製)
カラム GPCカラム(型式:SHODEX KF−802;昭和電工社製)
2本連結
温度 40℃
移動相 THF
流量 1.0mL/min
検液注入量 15μL
[製造例2]
製造例1のステアリン酸(商品名:ステアリン酸90;ミヨシ油脂社)272g(約0.96モル)に替えてオレイン酸(商品名:PM 810−RB;ミヨシ油脂社)270g(約0.96モル)を使用し、以下製造例1と同様に実施し、トリグリセリンオレイン酸エステル(試作品2,モノエステル体含有量約42質量%)約440gを得た。
[製造例3]
製造例1と同様にして、トリグリセリン混合物約1.5kgを製造した。
次に、撹拌機、温度計、ガス吹込管および水分離器を取り付けた2Lの四つ口フラスコに、上記トリグリセリン混合物約480g(約2.0モル)、およびステアリン酸(商品名:ステアリン酸90;ミヨシ油脂社)約566g(約2.0モル)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム10w/v%溶液20mlを加え、窒素ガス気流中240℃で、酸価12以下となるまで、約2時間エステル化反応を行わせた。得られた反応混合物を約130℃まで冷却し、リン酸(85質量%)4gを添加して触媒を中和し、その温度で約1時間放置し、分離した未反応のトリグリセリン約80gを除去し、トリグリセリンステアリン酸エステル約950gを得た。
次に、該トリグリセリンステアリン酸エステルを、遠心式分子蒸留装置(実験機;CEH−300II特;ULVAC社製)を用いて蒸留し、温度約240℃、20Paの真空条件下で未反応のトリグリセリン等の低沸点化合物を留去し、続いて温度約250℃、1Paの高真空条件下で分子蒸留し、留分として、トリグリセリンモノステアリン酸エステル(試作品3,モノエステル体含有量約85質量%)約200gを得た。
[実施例1]
(1)2L容ステンレス製ビーカーに精製水276gを入れ約60℃に加温する。
(2)TKホモミキサー(型式:MARKII;特殊機化工業社製)で低速で攪拌しながら、クエン酸三ナトリウム1g、トリグリセリンモノステアリン酸エステル(試作品3)1.5g、グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル(商品名:ポエムK−30;理研ビタミン社製)1.5g、生クリーム(乳脂肪分約45.0質量%,無脂乳固形分約5.5質量%;中沢乳業社製)444g、脱脂粉乳55gを加えて溶解し、水相とする。
(3)上記水相に、ナタネ硬化油(融点約35℃;横関油脂社製)220gとグリセリンモノオレイン酸エステル(商品名:エマルジーOL−100H,ヨウ素価約67,モノエステル体含有量約90質量%以上;理研ビタミン社製)1gとを混合・溶解し、約80℃に加温した油相を徐々に加え、その後10000rpmで15分間乳化し、得られた乳化液をAPVゴーリンホモジナイザー(型式:APV1000;APV社製)にて、約8.0MPaの圧力で均質化した。
(4)得られた均質化液をプレート式熱交換器(パワーポイント2000社製)にて110℃で5秒間殺菌し、次に処理液を直ちに5℃に冷却し、その温度で24時間エージングを行ない、水中油型乳化組成物(実施品1)を得た。
[実施例2]
実施例1のトリグリセリンモノステアリン酸エステル(試作品3)1.5gに替えてトリグリセリンステアリン酸エステル(試作品1)1.5gとし、更にグリセリンモノオレイン酸エステル1gに替えてグリセリンモノサフラワー油脂肪酸エステル(商品名:エマルジーMU,ヨウ素価約114,モノエステル体含有量約90質量%以上;理研ビタミン社製)1gとした以外は実施例1と同様に実施し、水中油型乳化組成物(実施品2)を得た。
[実施例3]
実施例1の精製水276gに替えて精製水275gとし、同じく実施例1のトリグリセリンモノステアリン酸エステル(試作品3)1.5gに替えてトリグリセリンステアリン酸エステル(試作品1)1.5gとトリグリセリンオレイン酸エステル(試作品2)0.5gを併用し、更にグリセリンクエン酸ステアリン酸エステル1.5gに替えてグリセリンクエン酸ステアリン酸エステル2.0gとした以外は実施例1と同様に実施し、水中油型乳化組成物(実施品3)を得た。
[実施例4]
(1)2L容ステンレス製ビーカーに精製水511gを入れ約60℃に加温する。
(2)TKホモミキサー(型式:MARKII;特殊機化工業社製)で低速で攪拌しながら、ヘキサメタリン酸ナトリウム1g、トリグリセリンモノステアリン酸エステル(試作品3)1.5g、グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル(商品名:ポエムK−30;理研ビタミン社製)1.5g、脱脂粉乳65g、グラニュー糖30gを加えて溶解し、水相とする。
(3)上記水相に、ヤシ硬化油(融点約33℃;不二製油社製)272g、大豆硬化油(融点約38℃;ミヨシ油脂社製)117gおよびグリセリンモノオレイン酸エステル(商品名:エマルジーOL−100H,ヨウ素価約67,モノエステル体含有量約90質量%以上;理研ビタミン社製)1gを混合・溶解し、約80℃に加温した油相を徐々に加え、その後10000rpmで15分間乳化し、得られた乳化液をAPVゴーリンホモジナイザー(型式:APV1000;APV社製)にて、約8.0MPaの圧力で均質化した。
(4)得られた均質化液をプレート式熱交換器(パワーポイント・インターナショナル社製)にて110℃で5秒間殺菌し、次に処理液を直ちに5℃に冷却し、その温度で24時間エージングを行ない、水中油型乳化組成物(実施品4)を得た。
[比較例1]
実施例1のトリグリセリンモノステアリン酸エステル(試作品3)1.5gに替えてモノステアリン酸ヘキサグリセリル(商品名:NIKKOL Hexaglyn 1−SV;日光ケミカルズ社製)1.5gとした以外は実施例1と同様に実施し、水中油型乳化組成物(比較品1)を得た。
[比較例2]
実施例1のトリグリセリンモノステアリン酸エステル(試作品3)1.5gに替えてモノステアリン酸デカグリセリル(商品名:NIKKOL Decaglyn 1−SV;日光ケミカルズ社製)1.5gとした以外は実施例1と同様に実施し、水中油型乳化組成物(比較品2)を得た。
[ホイップクリームの作製と評価]
実施例1〜4、および比較例1〜2で作製した各水中油型乳化組成物(実施品1〜4、および比較品1〜2)277.5gに液糖(商品名:ニットー・ハイスイート・デラックス;三菱化学フーズ社製)22.5gを加えて、ケンウッドミキサー(型式:KM−600;ケンウッド社製)にて速度目盛6で最適状態までホイップし、それまでに要した時間および最適状態でのホイップクリームのオーバーランを測定した。結果を表1に示した。
〈オーバーランの求め方〉
〔数1〕
オーバーラン(%)=(A−C)÷C×100
A:一定容積の乳化組成物の質量(g)
C:一定容積のホイップクリームの質量(g)
Figure 2006333740
実施品1〜4は比較品1〜2に比べてホイップ時間が短く、得られたホイップクリームのオーバーランも高い数値を示した。一方、比較品1〜2はホイップ時間を長くとってもオーバーランが低いままであった。
次に、得られたホイップクリームを絞り袋に入れて紙皿の上に絞りだし、下記表2に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価試験を行った。結果は10名の評点の平均値として求め、以下の基準に従って記号化した。結果を表3に示した。
◎:極めて良好 平均値3.5以上
○:良好 平均値2.5〜3.4
△:やや悪い 平均値1.5〜2.4
×:悪い 平均値1.4以下
Figure 2006333740
Figure 2006333740
実施品1〜4をホイップして得られたホイップクリームは、造花性、艶および口溶けのいずれの項目においても評価が非常に良かった。一方、比較品1〜2をホイップして得られたホイップクリームは、全ての項目において評価が低かった。
[凍結ホイップクリームの作製と評価]
実施例1〜4、および比較例1〜2で作製した各水中油型乳化組成物(実施品1〜4、および比較品1〜2)277.5gに液糖(商品名:ニットー・ハイスイート・デラックス;三菱化学フーズ社製)22.5gを加えて、ケンウッドミキサー(型式:KM−600;Kenwood社製)にて速度目盛6で最適状態までホイップし、得られたホイップクリームを600mL容ポリエチレン三角袋に充填して密封し、急速冷凍機にて約−30℃で急速凍結し、凍結ホイップクリームを作製した。
得られた凍結ホイップクリーム包装体を、引き続き7日間冷凍庫に保存し、次に約5〜10℃の冷蔵庫内に移して約17時間解凍した。解凍後、ポリエチレン三角袋の一角を切り取り、花形の口金をセットし、ホイップクリームを絞り袋から紙皿の上に絞りだし、前記表2に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価試験を行った。結果は10名の評点の平均値として求め、以下の基準に従って記号化した。結果を表4に示した。
◎:良好 平均値3.5以上
○:やや良好 平均値2.5〜3.4
△:やや悪い 平均値1.5〜2.4
×:悪い 平均値1.4以下
Figure 2006333740
実施品1〜4をホイップして得られた凍結ホイップクリームは、造花性、艶および口溶けのいずれの項目においても評価が良かった。一方、比較品1〜2をホイップして得られた凍結ホイップクリームは、全ての項目において評価が低かった。

Claims (4)

  1. 油脂、無脂乳固形分、乳化剤および水を含有する水中油型乳化組成物であって、該組成物100質量%中、油脂20〜55質量%、無脂乳固形分1〜10質量%を含み、乳化剤としてヨウ素価が15〜150のグリセリン脂肪酸エステル、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルおよびトリグリセリン脂肪酸エステルを含むことを特徴とするホイップクリーム用水中油型乳化組成物。
  2. 組成物100質量%中、乳化剤の配合量が、ヨウ素価が15〜150のグリセリン脂肪酸エステル0.01〜0.6質量%、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル0.01〜0.8質量%およびトリグリセリン脂肪酸エステル0.05〜1.0質量%であることを特徴とする請求項1に記載のホイップクリーム用水中油型乳化組成物。
  3. トリグリセリン脂肪酸エステルがトリグリセリンモノ脂肪酸エステルであり、該トリグリセリンモノ脂肪酸エステル中のモノエステル体含有量が70質量%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のホイップクリーム用水中油型乳化組成物。
  4. 油脂およびヨウ素価が15〜150のグリセリン脂肪酸エステルを含有する油相と、無脂乳固形分、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、トリグリセリン脂肪酸エステルおよび水を含有する水相とを乳化することを特徴とするホイップクリーム用水中油型乳化組成物の製造方法。
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