JPH08126470A - 水中油型乳化油脂組成物 - Google Patents

水中油型乳化油脂組成物

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JPH08126470A
JPH08126470A JP6290673A JP29067394A JPH08126470A JP H08126470 A JPH08126470 A JP H08126470A JP 6290673 A JP6290673 A JP 6290673A JP 29067394 A JP29067394 A JP 29067394A JP H08126470 A JPH08126470 A JP H08126470A
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正幸 野田
Kuniyoshi Koyata
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Abstract

(57)【要約】 【目的】中性域においても、果汁、発酵乳等の酸味物質
を添加した、酸性域においても優れた起泡性および保形
性を有する耐酸性水中油型乳化油脂組成物を提供するこ
とを目的とする。 【構成】油相と水相を混合乳化した乳化油脂組成物中に
グリセリン脂肪酸ジエステルを0.50〜3.0重量%
含有してなる水中油型乳化油脂組成物。用いるグリセリ
ン脂肪酸ジエステルは、それを構成する脂肪酸中の飽和
脂肪酸の量が90重量%以上をしめているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中性域においても、ま
た、果汁、発酵乳等の酸味物質を添加した酸性域におい
ても、優れた起泡性および保形性を有する耐酸性水中油
型乳化油脂組成物に関する。さらに詳しくは、酸味の強
いフルーツソースや水分の多いフルーツ果汁を、クリー
ムに対して30重量%程度加えても起泡性を有するイミ
テーションクリームあるいは合成クリームに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、食用クリーム類は、コーヒー
に添加してコーヒーの味に乳風味を付与する目的で使用
されたり、デコレーションケーキ等に使用される。さら
に製菓、製パン分野、あるいは調理食品分野等にも広く
利用されている。一般にこれらの食用クリーム類は適当
な起泡性、ホイップ時のオーバーランを有すると同時に
良好な保形性を有することが求められている。通常、こ
の食用クリーム類は中性付近のpHで使用されるもので
あるので、ストロベリー、レモン、オレンジ等の果汁を
添加して起泡させると、食用クリームのpHが酸性域に
偏るため、クリームの乳化が不安定になり、著しく起泡
性の劣ったものになるといった問題がある。
【0003】そこで従来より、酸性域でのホイップ性を
向上させた水中油型乳化物についての研究開発がなさ
れ、その成果として、油脂の特性を利用した酸性水中油
型乳化脂の製造法(特開昭58−209947)や乳化
剤の組合せによる酸性ホイッピングクリームの製造法
(特開昭63−14674、特公昭64−6738)、
さらに乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エステルと他
の添加物を組合せたサワーホイッピングクリーム用組成
物や酸性ホイップドクリームの製造法(特開昭58−1
11639、特開平4−144660)等の技術が提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらはクリ
ームの製造時に、予め酸性物質としてクエン酸や乳酸菌
発酵液等を添加してpHを酸性に調整してあるものであ
り、通常は中性域で使用し、場合によって適宜酸性域で
使用するといった異なった使用形態には適さないもので
ある。
【0005】さらに、近年、起泡性のクリーム類に対し
ては、中性付近のpHで良好な起泡性や保形性を示すと
ともに、さらに風味、色沢において清涼感や鮮やかさを
求めるため、果汁類やヨーグルト等の発酵乳、食用の酸
等を加えて酸性域にしても良好な起泡性や保形性を発揮
するものが要望されてきており、従来の製造技術では解
決困難な課題となっていた。
【0006】従って本発明は、中性域においても、また
果汁、発酵乳等の酸味物質を添加した酸性域においても
優れた起泡性、ホイップ時のオーバーラン及び保形性を
有する乳化油脂組成物を提供することを課題とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記のよう
な状況に鑑み、耐酸性に優れた水中油型乳化油脂組成物
を提供すべく鋭意研究の結果、水中油型乳化油脂組成物
の調製に用いられる種々の乳化剤のうちから蛋白質の凝
集による乳化効力の低下や乳化後の安定性の低下を起こ
さない乳化剤として、グリセリン脂肪酸ジエステルに注
目し、試験したところ、特に構成脂肪酸の90重量%以
上が飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸ジエステルを一
定範囲で添加混合して調製した乳化油脂組成物は優れた
耐酸性を示すことを見い出し本発明をなすに至った。
【0008】すなわち、本発明は、油相と水相を乳化し
た乳化油脂組成物中にグリセリン脂肪酸ジエステルを
0.50〜3.0重量%含有してなる水中油型乳化油脂
組成物であって、水中油型乳化油脂組成物中のグリセリ
ン脂肪酸ジエステルを構成する脂肪酸中の飽和脂肪酸の
量が90重量%以上である水中油型乳化油脂組成物に関
する。本発明に使用する構成脂肪酸の90重量%以上が
飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸ジエステルは、油脂
とグリセリンの混合物をアルカリ金属またはアルカリ土
類金属の水酸化物の存在下でエステル交換するか、ある
いは酵素を用いてエステル交換することによって得られ
る。その際、飽和脂肪酸含量が高い脂肪酸組成物とグリ
セリンの混合物をエステル交換して得られるものを用い
るのが望ましい。
【0009】通常、果汁、クエン酸等の酸性物質を添加
した時のクリームのpHは酸性域にあるので、その構成
成分である蛋白質や乳化剤の凝集が起こり、乳化剤の効
力の低下が促進される。このため、クリームの製造時に
酸性物質を添加して、クリームのpHを酸性にする場合
には蛋白質の凝集を防止する目的で、安定剤としてペク
チン、CMC(カルボキシメチルセルロース)が使用さ
れたり、乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エステルが
使用されている。
【0010】本発明は従来から存在するこのような、予
め酸性pHの状態に設計された酸性クリームとは異な
り、中性付近のpHでホイップした時と、そのクリーム
に果汁、クエン酸等の酸性物質を加えてそのpHを酸性
にしてからホイップした時の起泡性、すなわち、オーバ
ーランとホイップ時間においてpHが中性域のものと差
が認められなく、また、保形性等においてもpHが中性
域のものと何ら遜色のない水中油型乳化油脂組成物を開
発し提供するものである。
【0011】以下本発明について詳細に説明する。本発
明の水中油型乳化油脂組成物において使用する脂肪とし
ては、大豆油、パーム油、ナタネ油、ヤシ油等の植物油
脂および乳脂、魚油等の動物油脂またはこれらの油脂を
水素添加もしくはエステル交換して得られる改質油脂、
さらにはこれらの混合油脂等が挙げられる。このような
脂肪は、本発明の水中油型乳化油脂組成物の全体の重量
に基づいて20〜50重量%の範囲で用いることが望ま
しい。
【0012】次に、本発明の水中油型乳化油脂組成物に
おいて使用する乳成分の例としては、全乳、脱脂乳、バ
ターミルク、ホエー等、またはこれらを乾燥して得られ
る粉乳類が挙げられる。このような乳成分は、本発明の
水中油型乳化油脂組成物において6%未満の量で使用す
ることが望ましい。特に、ホエー蛋白質の添加は、水中
油型乳化油脂組成物のpHが酸性になった時、乳化を安
定にするとともに水中油型乳化油脂組成物の組織を良好
にするので極めて望ましい。
【0013】本発明の水中油型乳化油脂組成物において
使用する乳化剤としては、食品添加物として使用される
すべての乳化剤をグリセリン脂肪酸ジエステルと併用し
て使用できるが、水中油型乳化油脂組成物を調製した場
合、ホイップ性を有し、しかも調製された水中油型乳化
油脂組成物に酸性の物質を入れたときに適度な粘度を示
す物質を使用する必要がある。そのために、レシチン、
蔗糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリ
グリセリン脂肪酸エステル等の併用が好ましい。
【0014】本発明の水中油型乳化油脂組成物におい
て、その他の成分として、安定剤、ガム質あるいはリン
酸塩類等、通常の食用クリーム類に使用されるものを添
加して使用できる。また、本発明の水中油型乳化油脂組
成物に添加することができるpHが酸性の素材としては
クエン酸、リンゴ酸、コハク酸等の有機酸の他、ストロ
ベリー、レモン、オレンジ、ブルーベリー等の果汁また
はそれらの濃縮物や発酵乳等が例として挙げられる。こ
れらの酸性の素材は、1乃至2種類の併用も勿論可能で
あるが、本発明の水中油型乳化油脂組成物全体に対して
30重量%以内の量で用いることができる。これより多
い添加量では、ホイップ後の水中油型乳化油脂組成物の
硬度が低くなり保形性が悪くなるので好ましくない。
【0015】以下、本発明の水中油型乳化油脂組成物を
得るに至った試験例について説明する。本試験例におい
てはグリセリン脂肪酸ジエステルの添加量変化によるホ
イップ特性をみた。ホイップ性能は、GE社製ミキサー
を改造したものを用い、試験例の水中油型乳化油脂組成
物400gに砂糖を32g添加したものをボールに入
れ、攪拌羽根の回転数900rpmでホイップし、ホイ
ップ中のクリームに掛かる歪み量が25gになった時を
ホイップ終点とし、ホイップ時間、オーバーラン、保形
性、硬度、組織の評価を行った。 〔試験例〕水中油型乳化油脂組成物のでき上がり量を1
00重量%とし、食用油脂(ヤシ油およびパーム油の混
合油:融点34℃) 40重量%に、レシチン (日清製油
製:レシチンDX) 0.5重量%、構成脂肪酸の90重
量%以上が飽和脂肪酸からなるグリセリン脂肪酸ジエス
テル添加量を0〜4重量%になるように調整して油相と
し、これを75℃に加温した。また、脱脂粉乳(雪印乳
業製)3.5重量%とホエー蛋白質0.3重量%、リン
酸2ナトリウム(太平化学製)0.25重量%をグリセ
リン脂肪酸ジエステルの含量に応じて54.95〜5
0.05重量%の水に溶解し65℃まで加温して水相と
した。ついで、この水相に前記油相を加えてTKホモミ
キサーで5分間乳化し、60kg/cm2 の均質圧力で
均質化した後、5℃まで冷却して水中油型乳化油脂組成
物を調製した。
【0016】得られた各々の水中油型乳化油脂組成物に
クエン酸の40%水溶液をクリームのpHが段階的に酸
性域を示すように添加量を変えて添加し実施例に示すホ
イップ条件でホイップ性能を評価した。ホイップ時間、
オーバーラン、保形性、硬度の測定結果、および評価結
果を表1に示した。グリセリン脂肪酸ジエステルを添加
しなかったものはホイップ性の非常に悪いものが得られ
た。また、表2、表3に示すように、構成脂肪酸の10
重量%以上が不飽和脂肪酸からなるグリセリン脂肪酸ジ
エステルを使用して本試験例と同様の水中油型乳化油脂
組成物を調製してホイップしたが、荒い組織のものとな
り、オーバーランの低下も見られ、ホイップクリームと
して好ましくないものであった。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】表1に示す結果から、ホイップ時にクエン
酸を添加した場合、グリセリン脂肪酸ジエステルの添加
量が0.5 〜3.0 %の時、クエン酸を0.3〜1%まで添
加しても良好なホイップ性、保形性を示すことが判明し
た。また、グリセリン脂肪酸ジエステルの添加量が4%
以上になるとホイップしたクリームの硬度が低くなりま
た離水も認められることからこれ以上の添加は望ましく
ないことが明らかとなった。
【0021】
【実施例】次に実施例および比較例を示し、本発明をよ
り詳細に説明する。なお以下に示す実施例は本発明をよ
り具体的に説明するためのものであり、これによって本
発明の内容を限定するものではない。 実施例1 水中油型乳化油脂組成物のでき上がった量を100重量
%として、食用油脂(ヤシ油およびパーム油の混合油:
融点34℃)40重量%に、レシチン(日清製油製:レ
シチンDX)0.5重量%、構成脂肪酸の90重量%以
上が飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸ジエステル1.
5重量%を添加して油相とし、これを75℃に加温し
た。また、脱脂粉乳(雪印乳業製)3.5重量%とホエ
ー蛋白質0.3重量%、リン酸2ナトリウム(太平化学
製)0.25重量%を53.95重量%の水に溶解し6
5℃まで加温して水相とした。ついで、この水相に前記
油相を加えてTKホモミキサーで5分間乳化し、60k
g/cm2 の均質圧力で均質化した後、直接滅菌装置で
150℃、4秒間保持し、更に50kg/cm2 の圧力
で均質化を再度行い、5℃まで冷却した。この時の水中
油型乳化油脂組成物の粘度は、110cPであった。
【0022】このようにして得られた水中油型乳化油脂
組成物をホイップしたところ、ホイップ時間3分でオー
バーラン126%、硬度は35gで戻りもない良好なホ
イップ性と保形性を示した。ホイップ条件は、600g
の乳化油脂組成物に砂糖を48g添加したものを用い、
ケンウッドミキサーを使用して回転数160回転/ 分で
行った。硬度はレオナー(山電製)を用いて測定した。
測定条件は直径16ミリメートルの円柱型プランジャー
を、貫入スピード5mm/秒で侵入させ、クリーム表面
から10mm侵入した時のホイップクリームに掛かる荷
重で表した。また、オーバーランは一定容積のカップを
用いて測定を行い数1式で算出した。
【0023】
【数1】
【0024】次にこの水中油型乳化油脂組成物にクエン
酸酸度3.9%の5倍濃縮オレンジ果汁を10%添加し
てpHを4.69にしたものをホイップしたところ、ホ
イップ時間5分15秒、オーバーラン110%、硬度35
gで戻りもない良好なホイップ性と保形性を示した。
【0025】実施例2 実施例1の方法により調製して得られた水中油型乳化油
脂組成物にクエン酸酸度15.4%の5.5倍濃縮カシ
ス果汁を、3%添加してpH3.5としたものをホイッ
プしたところ、オーバラン135%、硬度40g、ホイ
ップ時間3分45秒で、良好なホイップ性と保形性を示
した。
【0026】実施例3 実施例1の方法により調製して得られた水中油型乳化油
脂組成物にクエン酸酸度4.1%の5倍濃縮ストロベリ
ー果汁を25%添加してpH4.03としたものをホイ
ップしたところ、ホイップ時間4分50秒、オーバーラ
ン149%、硬度35gで良好なホイップ性と保形性を
示した。
【0027】比較例1 水中油型乳化油脂組成物のでき上がり量を100重量%
として、食用油脂(ヤシ油およびパーム油の混合油:融
点34℃) 40重量%に、レシチン(日清製油製:レシ
チンDX)0.5重量%、HLB2のショ糖脂肪酸エス
テル(第一工業製薬製DKF20) を0.1%、HLB
10のショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬製DKF1
10) 0.2重量%を添加して油相とし、これを75℃
に加温した。また、脱脂粉乳(雪印乳業製)3.5重量
%とホエー蛋白質0.3重量%、リン酸2ナトリウム
(太平化学製)0.25重量%を53.95重量%の水
に溶解し65℃まで加温して水相とした。ついで、この
水相に前記油相を加えてTKホモミキサーで5分間乳化
し、60kg/cm2 の均質圧力で均質化した後、直接
滅菌装置で150℃、4秒間保持し、更に50kg/c
2 の圧力で均質化を再度行い、5℃まで冷却した。こ
の時の水中油型乳化油脂組成物の粘度は、110cPで
あった。
【0028】このようにして得られた水中油型乳化油脂
組成物を実施例と同様の条件でホイップしたところ、ホ
イップ時間3分でオーバーラン126%、硬度は35g
であった。また、戻りもない良好なホイップ性と保形性
を示した。しかし、実施例1と同じように、この水中油
型乳化油脂組成物にクエン酸酸度3.9%である5倍濃
縮オレンジ果汁を10%添加してホイップしたところ、
ホイップ時間2分15秒で脂肪分離が発生しホイップ不
可能であった。この時、オーバーラン60%、硬度41
gとなり、非常にホイップ性の評価が悪いものであっ
た。
【0029】比較例2 比較例1の方法により得られた水中油型乳化油脂組成物
にクエン酸酸度15.4%の5.5 倍濃縮カシス果汁を3
%添加してホイップしたところ、水中油型乳化油脂組成
物が凝固した。さらにホイップを続けたところ、ホイッ
プ時間が1分40秒で脂肪分離が発生し、ホイップ不可
能であった。この時、オーバーラン59%、硬度60g
となり、ホイップ性の評価が悪いものであった。
【0030】比較例3 比較例1の方法により得られた水中油型乳化油脂組成物
にクエン酸酸度4.1%の5倍濃縮ストロベリー果汁を
25%添加してホイップしたところ、水中油型乳化油脂
組成物が凝固した。さらにホイップを続けたところ、ホ
イップ時間が2分20秒で脂肪分離が発生し、ホイップ
不可能であった。この時、オーバーラン60%、硬度4
8gとなり、ホイップ性の評価が悪いものであった。以
上の実施例及び比較例により調製した乳化油脂組成物の
ホイップ時間、オーバーラン、硬度、保形性、風味およ
び評価結果は表4に示す通りである。
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような特徴を有
するので、次のような効果を奏する。すなわち、本発明
の水中油型乳化油脂組成物は、果汁等の酸性物質を加え
ない中性域において良好なホイップ性と保形性を示し、
また、果汁等の酸性物質を加え、pHが3.45付近の
酸性域でも良好なホイップ特性および保形性を示す。こ
のため果汁や酸味物質を添加してホイップすることがで
き、バラエティーに富んだ風味のものが得られ、利用範
囲の広いものを提供できる。さらに、本発明の水中油型
乳化油脂組成物は、使用するとき自由に酸度を選択でき
るので、飲食店等において、客の希望によって好みのも
のを即座に調製し提供できるといった利点も有してい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 正幸 埼玉県北足立郡伊奈町小室2268の148 サ ンライズ伊奈308 (72)発明者 小谷田 邦芳 埼玉県所沢市中新井5丁目2−2−104

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グリセリン脂肪酸ジエステルを0.50〜
    3.0重量%含有してなることを特徴とする耐酸性水中
    油型乳化油脂組成物。
  2. 【請求項2】グリセリン脂肪酸ジエステルを構成する脂
    肪酸中の飽和脂肪酸の量が90重量%以上である請求項
    1記載の水中油型乳化油脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014033643A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Kaneka Corp 酸性ホイップドクリーム
JP2015002708A (ja) * 2013-06-21 2015-01-08 株式会社カネカ 新規な起泡物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014033643A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Kaneka Corp 酸性ホイップドクリーム
JP2015002708A (ja) * 2013-06-21 2015-01-08 株式会社カネカ 新規な起泡物

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