JP2014033212A - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

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Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Osamu Nakamura
理 中村
Masayuki Kajiwara
誠之 梶原
Koichiro Tanaka
幸一郎 田中
Hideto Onuma
英人 大沼
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Abstract

【課題】レーザビームを用いた半導体膜のアニールを工程に含んで作製された半導体装置及びその作製方法を提供する。
【解決手段】半導体膜に、希ガス元素を添加した不純物領域を形成し、加熱処理およびレーザアニールにより前記不純物領域に半導体膜に含まれる金属元素を偏析させるゲッタリングを行なうことを特徴としている。そして、半導体膜が形成された基板(半導体膜基板)の上方または下方からレーザ光を照射してゲート電極を加熱し、その熱によってゲート電極307の一部と重なる不純物領域を加熱する。このようにして、ゲート電極の一部と重なる不純物領域の結晶性の回復および不純物元素の活性化を行なうことを可能とする。
【選択図】図3

Description

本発明はレーザビームを用いた半導体膜のアニール(以下、レーザアニールという)を
工程に含んで作製された半導体装置及びその作製方法に関する。なお、ここでいう半導体
装置には、液晶表示装置や発光装置等の電気光学装置及び該電気光学装置を部品として含
む電子装置も含まれるものとする。
ガラス等の絶縁基板上に形成された半導体膜に対し、レーザアニールを施して、結晶化
させたり、結晶性を向上させる技術が広く研究されている。上記半導体膜には珪素がよく
用いられる。
近年、量産効率の向上のために基板を大面積化する動きが著し著しく、新しく建設され
る量産工場のラインは、基板サイズ600×720mmが標準となりつつある。このよう
な大面積基板に合成石英ガラス基板を加工することは現在の技術では難しく、たとえでき
たとしても産業として成り立つ価格までは下がらないと考えられる。大面積基板を容易に
作製できる材料に、例えばガラス基板がある。ガラス基板は、従来よく使用されてきた合
成石英ガラス基板と比較し、安価で、大面積基板を容易に作製できる利点を持っている。
また、結晶化に好んでレーザが使用されるのは、ガラス基板の融点が低いからである。レ
ーザは基板の温度を余り上昇させずに、半導体膜のみ高いエネルギーを与えることが出来
る。
ガラス基板には、例えばコーニング7059と呼ばれているものがある。コーニング7
059は非常に安価で加工性に富み、大面積化も容易である。しかしながら、コーニング
7059は歪点温度が593℃であり、600℃以上の加熱には問題があった。また、ガ
ラス基板の1つに、歪点温度が比較的高いコーニング1737というものがある。コーニ
ング1737の歪点温度は667℃とコーニング7059の歪点温度に比べて高い。前記
コーニング1737基板に非晶質半導体膜を成膜し、600℃、20時間の雰囲気に置い
ても、作製工程に影響するほどの基板の変形は見られなかった。しかしながら、20時間
の加熱時間は量産工程としては長過ぎ、また、加熱温度600℃は、コストの面から考え
ると、少しでも低い方が好ましかった。
このような問題を解決するため、新しい結晶化の方法が考案された。前記方法の詳細は
特開平7−183540号公報に記載されている。ここで、前記方法を簡単に説明する。
まず、非晶質半導体膜にニッケルまたは、パラジウム、または鉛等の金属元素を微量に添
加する。添加の方法は、プラズマ処理法や蒸着法、イオン注入法、スパッタ法、溶液塗布
法等を利用すればよい。前記添加の後、例えば550℃の窒素雰囲気に4時間、非晶質半
導体膜を置くと、特性の良好な結晶質半導体膜が得られる。結晶化に最適な加熱温度や加
熱時間等は、前記金属元素の添加量や、非晶質半導体膜の状態による。
しかしながら、前記技術では、結晶化を促進するために用いた前記金属元素が高抵抗層
(チャネル形成領域やオフセット領域)中にも残留すると言う問題がある。前記金属元素
は電気が流れやすいため、高抵抗層であるべき領域の抵抗を下げる。そのため、オフ電流
が増加し、また、個々の素子間でばらつくと言ったTFTの特性の安定性および信頼性を
損なう原因となっていた。
この問題を解決するため、結晶質半導体膜から結晶化を促進するための金属元素を除去
する技術(ゲッタリング技術)を開発し、特開平10−270363号公報に開示してい
る。前記ゲッタリング技術とは、まず、結晶質半導体膜に15族に属する元素を選択的に
添加して加熱処理を行なう。前記加熱処理により、前記15族に属する元素が添加されて
いない領域(被ゲッタリング領域)の前記金属元素は前記被ゲッタリング領域から放出さ
れ、拡散し、前記15族に属する元素の添加領域(ゲッタリング領域)に捕獲される。そ
の結果、前記被ゲッタリング領域において前記金属元素の除去または低減することができ
、さらにゲッタリング時の加熱温度はガラス基板が耐え得る600℃以下とすることがで
きる。また、15族に属する元素だけでなく13族に属する元素も導入しても、金属元素
をゲッタリングできることは確認されている。
このような作製工程を経て形成された結晶質半導体膜は、高い移動度を有するため、こ
の結晶質半導体膜を用いて薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、例えば、アクティブマ
トリクス型の電気光学装置等に盛んに利用されている。
アクティブマトリクス型液晶表示装置には、機能ブロックごとに画像表示を行なう画素
回路や、CMOS回路を基本としたシフトレジスタ回路、レベルシフタ回路、バッファ回
路、サンプリング回路などの画素回路を制御するための駆動回路が一枚の基板上に形成さ
れる。
アクティブマトリクス型液晶表示装置の画素回路には、数十から数百万個の各画素にT
FT(画素TFT)が配置され、その画素TFTのそれぞれには画素電極が設けられてい
る。液晶を挟んだ対向基板側には対向電極が設けられており、液晶を誘電体とした一種の
コンデンサを形成している。そして、各画素に印加する電圧をTFTのスイッチング機能
により制御して、このコンデンサへの電荷を制御することで液晶を駆動し、透過光量を制
御して画像を表示する仕組みになっている。
画素TFTはnチャネル型TFTから成り、スイッチング素子として液晶に電圧を印加
して駆動させるものである。液晶は交流で駆動させるので、フレーム反転駆動と呼ばれる
方式が多く採用されている。この方式では消費電力を低く抑えるために、画素TFTに要
求される特性はオフ電流値(TFTがオフ動作時に流れるドレイン電流)を十分低くする
ことが重要である。
オフ電流値を低減するためのTFTの構造として、低濃度ドレイン(LDD:Lightly
Doped Drain)構造が知られている。この構造はチャネル形成領域と、高濃度に不純物元
素を添加して形成するソース領域またはドレイン領域との間に低濃度に不純物元素を添加
した領域を設けたものであり、この領域をLDD領域と呼んでいる。また、ホットキャリ
アによるオン電流値の劣化を防ぐための手段として、ゲート絶縁膜を介してLDD領域を
ゲート電極と重ねて配置させた、いわゆるGOLD(Gate-drain Overlapped LDD)構造
が知られている。このような構造とすることで、ドレイン近傍の高電界が緩和されてホッ
トキャリア注入を防ぎ、劣化現象の防止に有効であることが知られている。
また、GOLD構造を形成するために、ゲート電極の端部はテーパーを有する形状とす
る。このような形状にすることで、nチャネル型TFTを形成する半導体層にn型を付与
する不純物元素を導入する工程と、pチャネル型TFTを形成する半導体層にp型を付与
する不純物元素を導入する工程は、それぞれ1回のドーピング処理で、ゲート電極と重な
らない部分にソース領域およびドレイン領域が形成され、ゲート電極のテーパーの下方に
は前記テーパーの形状に沿った濃度勾配を有するLDD領域を形成することができる。
また、ドーピング処理において、半導体膜へ打ち込まれるイオンのエネルギーは、半導
体膜を形成する元素の結合エネルギーと比較して非常に大きい。そのため、前記半導体膜
へ打ち込まれるイオンは前記半導体膜を形成する元素を格子点から弾き飛ばして結晶に欠
陥を生じさせる。したがって、ドーピング処理後は前記欠陥の回復を行ない、また同時に
打ち込んだ不純物元素を活性化させるため、加熱処理を行なうことが多い。加熱処理とし
て、ファーネスアニール炉を用いた熱アニール法、レーザアニール法、またはラピッドサ
ーマルアニール法(RTA法)が挙げられる。また、不純物元素を活性化させることは、
不純物元素が添加された領域を低抵抗領域にしてLDD領域、ソース領域およびドレイン
領域として機能させるために重要なプロセスである。
15族に属する元素はイオンドープ法(PH3などをプラズマで解離して、イオンを電界
で加速して半導体膜中に注入する方法であり、基本的にイオンの質量分離を行なわない方
法を指す)で半導体膜に注入するが、ゲッタリングのために例えばリンを導入した場合、
必要なリン濃度は1×1020/cm3以上である。イオンドープ法による15族に属する元素
の添加は、半導体膜の非晶質化をもたらすが、15族に属する元素の濃度の増加はその後
の加熱処理による再結晶化の妨げとなり問題となっている。また、高濃度の15族に属す
る元素の添加は、ドーピングに必要な処理時間の増大をもたらし、ドーピング工程におけ
るスループットを低下させるので問題となっている。
さらに、15族に属する元素はn型を付与する不純物元素であり、pチャネル型TFTの
ソース領域およびドレイン領域に添加した15族に属する元素に対し、その導電型を反転
させるために必要なp型を付与する不純物元素(例えば、13族に属する元素)の濃度は
1.5〜3倍が必要であり、再結晶化の困難さに伴って、ソース領域およびドレイン領域
の高抵抗化をもたらし問題となっている。
本発明はこのような問題点を解決するための技術であり、半導体膜の結晶化を助長する
金属元素を用いて得られる結晶質半導体膜に残存する当該金属元素を効果的に除去し、ま
た、十分な半導体膜の結晶性の回復および不純物元素の活性化を行なって、TFTを用い
て作製するアクティブマトリクス型の液晶表示装置に代表される半導体装置において、半
導体装置の動作特性および信頼性の向上を実現することを目的としている。
本発明は、ゲート電極の一部と重なる不純物領域の結晶性の回復及び不純物元素の活性
化を行なうために、前記半導体膜基板の表面側(本明細書中では、膜が形成されている面
と定義する。)からレーザ光を照射し、該レーザ光によって加熱された前記ゲート電極が
前記不純物領域を加熱することを特徴とする。このとき、基板を450℃程度まで加熱し
てもよい。レーザ光の照射と同時に基板を加熱することで、前記不純物領域の結晶性の回
復および不純物元素の活性化をより図ることができる。
また、本発明は、ゲート電極の一部と重なる不純物領域の結晶性の回復及び不純物元素
の活性化を行なうために、前記半導体膜基板の裏面側(本明細書中では、膜が形成されて
いる面と反対の面と定義する。)からレーザ光を照射し、半導体膜を透過した前記レーザ
光の一部によって加熱された前記ゲート電極が、前記不純物領域を加熱することを特徴と
する。このとき、基板を450℃程度まで加熱してもよい。レーザ光の照射と同時に基板
を加熱することで、前記不純物領域の結晶性の回復および不純物元素の活性化をより図る
ことができる。
また、前記ゲート電極を形成する材料としては、耐熱性材料を用いる。図5に示すよう
に、タングステン(W)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、クロム(Cr)や銀(A
g)から選ばれた元素、または前記元素を成分とする化合物或いは合金から形成してもよ
い。また、リン等の不純物元素をドーピングした結晶質珪素膜に代表される半導体膜を用
いてもよい。また、AgPdCu合金を用いてもよい。もちろん、ゲート電極は単層では
なく、積層としてもよい。
前記不純物元素領域は、一導電型の不純物が導入された領域である。一導電型不純物は
15族に属する元素あるいは13族に属する元素が適用される。加えて、当該不純物領域
に水素を添加してもよく、当該不純物領域には、一導電型の不純物、及び水素が共に含ま
れる。
また、前記不純物領域は、15族に属する元素及び13族に属する元素を添加してもよ
く、当該不純物領域には、15族に属する元素、及び13族に属する元素が共に含まれる
また、前記不純物領域は、15族に属する元素、13族に属する元素、及び水素を添加
してもよく、不純物領域には、15族に属する元素、13族に属する元素、及び水素が共
に含まれる。
また、裏面側からレーザ光を照射するには、半導体膜を透過するレーザ光であることが
望ましい。図24(A)に波長に対する膜厚55nmの非晶質珪素膜の透過率、図24(
B)に波長に対する膜厚55nmの結晶質珪素膜の透過率を示す。図24より、レーザ光
の波長は350nm(好ましくは400nm)以上が望ましい。もちろん、用いる半導体
膜や膜厚によってレーザ光の透過率は異なるので、実施者が適宜決定すれば良い。
さらに、本発明は、半導体膜に結晶化を助長する金属元素を用いて結晶化させ、希ガス
元素(希ガスとも呼ばれる)を添加した不純物領域を形成し、加熱処理により前記不純物
領域に半導体膜に含まれる金属元素を偏析させてゲッタリングを行ない、続いて、半導体
膜基板の表面側からレーザ光を照射して、該レーザ光によって加熱された前記ゲート電極
が前記不純物領域を加熱することを特徴とする。
また、本発明は、半導体膜に結晶化を助長する金属元素を用いて結晶化させ、希ガス元
素(希ガスとも呼ばれる)を添加した不純物領域を形成し、加熱処理により前記不純物領
域に半導体膜に含まれる金属元素を偏析させてゲッタリングを行ない、続いて、半導体膜
基板の裏面側からレーザ光を照射して、半導体膜を透過した前記レーザ光の一部によって
加熱された前記ゲート電極が、前記不純物領域を加熱することを特徴とする。
前記希ガス元素を用いることで、不純物元素の導入量を従来の1/3程度まで低減する
ことができる。そのため、ドーピング処理によるゲート絶縁膜および半導体膜およびその
界面におけるダメージを低減することができ、トラップセンターを少なくすることができ
る。このことにより、TFTを作製したときの信頼性の向上を図ることができる。また、
トラップセンターが少なくなることから、ゲート電極と不純物領域のオーバーラップ領域
の幅を小さくする事ができる。そのことから、トランジスタのさらなる微細化が可能とな
る。
また、前記希ガス元素を用いることで、前記金属元素の導入量を増やすことが出来る。
そのため、結晶化のための加熱時間を短縮することが出来る。
前記希ガス元素はHe、Ne、Ar、Kr、Xeから選ばれた一種または複数種であり
、これらのイオンを電界で加速して半導体膜に注入することにより、ダングリングボンド
や格子歪みを形成してゲッタリングサイトを形成することができる。
また、希ガス元素を添加した不純物領域に一導電型の不純物を添加してもよく、当該不
純物領域には、希ガス元素及び一導電型の不純物が共に含まれる。一導電型不純物は15
族に属する元素あるいは13族に属する元素が適用される。加えて、当該不純物領域に水
素を添加してもよく、当該不純物領域には、希ガス元素、一導電型の不純物、及び水素が
共に含まれる。
また、希ガス元素を添加した不純物領域に15族に属する元素及び13族に属する元素
を添加してもよく、当該不純物領域には、希ガス元素、15族に属する元素、及び13族
に属する元素が共に含まれる。
また、希ガス元素を添加した不純物領域に15族に属する元素、13族に属する元素、
及び水素を添加してもよく、不純物領域には、希ガス元素、15族に属する元素、13族
に属する元素、及び水素が共に含まれる。
また、用いるレーザはガスレーザより固体レーザが望ましい。ガスレーザに用いるガス
は一般に非常に高価であり、ガス交換の頻度が高くなると製造コストの増加を招くという
問題がある。また、レーザ発振を行なうレーザチューブや発振過程で生成した不要な化合
物を除去するためのガス精製器などの付属機器の交換が2〜3年に一度必要となる。これ
らの付属機器は高価なものが多く、やはり製造コストの増加を招くという問題がある。そ
のため、YAGレーザ等の固体レーザ(結晶ロッドを共振キャビティとしたレーザビーム
を出力するレーザ)を用いれば、ガスレーザに比べランニングコスト(ここでは稼働に伴
い発生する費用を意味する)を低くすることができるためである。
また、半導体膜基板に該半導体膜基板の表面側からレーザ光を照射する際、前記レーザ
光を前記半導体膜基板に対して、斜めから照射しても良い。
また、半導体膜として非晶質半導体膜や結晶質半導体膜があり、非晶質珪素膜のほか
に、非晶質珪素ゲルマニウム膜などの非晶質構造を有する化合物半導体膜を適用しても良
い。
以上のような本発明を適用することで、金属元素のゲッタリング、半導体膜の結晶性の
回復および不純物元素の活性化が十分に行なわれた半導体膜を得ることができ、半導体装
置の性能を大幅に向上させうる。例えば、TFTを例に挙げると、金属元素のゲッタリン
グが十分に行なわれることで、オフ電流値を低減させ、しかもオフ電流値のばらつきを抑
えることを可能とする。また、半導体膜の結晶性の回復が十分に行なわれることで、チャ
ネル形成領域が高抵抗領域となり、リーク電流を低下させることを可能とする。また、不
純物元素の活性化が十分に行なわれることで、不純物元素が添加された領域を低抵抗領域
にしてLDD領域、ソース領域およびドレイン領域として機能させることを可能とする。
本発明の構成を採用することにより、以下に示すような基本的有意性を得ることが出来る

(a)従来のTFTの作製プロセスに完全に適合した、簡単な構成である。
(b)不純物元素の導入量を低減することができる。そのため、ゲート絶縁膜や半導体膜
やその界面においてドーピング処理によるダメージを低減することができる。
(c)不純物元素が導入された半導体膜の結晶性の回復を容易なものする。
(d)不純物元素の活性化を十分行なうことができる。
(e)結晶化を助長するために用いた金属元素を十分に除去することができる。
(f)ゲート電極と低濃度不純物領域のオーバーラップ領域の幅を小さくする事ができる
。そのことにより、トランジスタのさらなる微細化を可能とする。
(g)以上の利点を満たした上で、電気的特性の優れたTFTを作製できる方法である。
レーザ装置の構成を示す図。 レーザ装置の光学系の構成を示す図。 本発明のレーザアニール方法の一例を示す図。 ゲート電極形成までのTFTの作製工程を示す図。 導電層材料の例における波長に対する反射率を示す図。 ゲート電極形成までのTFTの作製工程を示す図。 ゲート電極形成までのTFTの作製工程を示す図。 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程の例を示す断面図。 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程の例を示す断面図。 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程の例を示す断面図。 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程の例を示す断面図。 画素部の画素を示す上面図。 アクティブマトリクス型液晶表示装置の作製工程を示す断面図。 発光装置の駆動回路及び画素部の断面構造図。 (A)発光装置の上面図。 (B)発光装置の駆動回路及び画素部の断面構造図。 半導体装置の一例を示す図。 半導体装置の一例を示す図。 半導体装置の一例を示す図。 発光装置の画素部の断面構造図。 ゲッタリング後にレーザ処理を施した抵抗値を示す図。 アクティブマトリクス型液晶表示装置の作製工程を示す断面図。 本発明を適用してTFTを作製したときの電気的特性を示す図。 (A)半導体膜の上方からレーザ光の照射の様子を示す図。 (B)半導体膜の下方からレーザ光の照射の様子を示す図。 (A)非晶質珪素膜における波長に対する透過率を示す図。 (B)結晶質珪素膜における波長に対する透過率を示す図。
本発明の実施形態について説明する。図1(A)はレーザ照射装置の構成を示す図であ
る。このレーザ照射装置は、レーザ発振器101、レーザ発振器101を発振源とするレ
ーザ光(好ましくは第2高調波)を線状に加工する光学系201、透光性基板を固定する
ステージ102を有し、ステージ102にはヒータ103とヒータコントローラー104
が具備されて、基板を450℃まで加熱することができる。また、ステージ102上には
半導体膜が形成された基板106が設置される。
なお、レーザ発振器101から出力されたレーザ光を第2高調波または第3高調波に変
調する場合は、レーザ発振器101の直後に非線形光学素子を含む波長変調器を設ければ
良い。
次に、図1(A)のような構成のレーザ照射装置において、基板106の保持方法を図
1(B)を用いて説明する。ステージ102に保持された基板106は、反応室107に
設置され、レーザ101を発振源とする線状のレーザ光が照射される。反応室内は図示さ
れていない排気系またはガス系により減圧状態または不活性ガス雰囲気とすることができ
、半導体膜を汚染させることなく450℃程度まで加熱することができる。
また、ステージ102はガイドレール108に沿って反応室内を移動することができ、
基板の全面に線状のレーザ光を照射することができる。レーザ光は基板106の上面に設
けられた図示されていない石英製の窓から入射する。また、図1(B)ではこの反応室1
07にトランスファー室109、中間室110、ロード・アンロード室111が接続され
、それぞれの室は仕切弁112、113で分離されている。
ロード・アンロード室111には複数の基板を保持することが可能なカセット114が
設置され、トランスファー室109に設けられた搬送ロボット115により基板が搬送さ
れる。基板106'は搬送中の基板を表す。このような構成とすることによりレーザアニ
ールを減圧下または不活性ガス雰囲気中で連続して処理することができる。
次に、レーザ光を線状にする光学系201の構成について図2を用いて説明する。図2
(A)は光学系201を側面から見た図であり、図2(B)は光学系201を上面から見
た図である。
レーザ101を発振源とするレーザ光はシリンドリカルアレイレンズ202により縦方
向に分割される。この分割されたレーザ光はシリンドリカルレンズ203によりさらに横
方向に分割される。即ち、レーザ光はシリンドリカルアレイレンズ202、203によっ
て最終的にはマトリクス状に分割されることになる。
そして、レーザ光はシリンドリカルレンズ204により一旦集光される。その際、シリ
ンドリカルレンズ204の直後にシリンドリカルレンズ205を通る。
その後、ミラー206で反射され、シリンドリカルレンズ207を通った後、照射面20
8に達する。
このとき、照射面208に投影されたレーザ光は線状の照射面を示す。即ち、シリンド
リカルレンズ207を透過したレーザ光の断面形状は線状になっていることを意味する。
この線状に加工されたレーザ光の幅方向(短い方向)の均質化は、シリンドリカルアレイ
レンズ202、シリンドリカルレンズ204及びシリンドリカルレンズ207で行われる
。また、上記レーザ光の長さ方向(長い方向)の均質化は、シリンドリカルアレイレンズ
203及びシリンドリカルレンズ205で行われる。
次に、本発明のレーザ光をゲート電極の一部と重なる不純物領域の結晶性の回復および
不純物元素の活性化を行なうための構成について図3を用いて説明する。図3に示したの
は、図1における基板106とレーザ光の照射の様子を示す図である。
図3において、311はTFTのゲート電極まで形成されているものである。
ここで、TFTのゲート電極まで形成する方法について図4を用いて説明する。
まず、透光性基板300はガラス基板、合成石英ガラス基板、結晶化ガラス基板若しくは
プラスチック基板が用いられる。下地絶縁膜301は公知の手段(スパッタ法、LPCV
D法、またはプラズマCVD法等)により、酸化珪素膜や窒化酸化珪素膜(SiOxNy
)などの珪素を含む絶縁膜を用いれば良い。もちろん下地絶縁膜は単層でなく、積層とし
てもよい。
そして、非晶質構造を有する半導体膜303を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法
、またはプラズマCVD法等)により、25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の
厚さで形成する。半導体膜の材料に限定はないが、好ましくは珪素または珪素ゲルマニウ
ム(SiGe)合金などで形成するとよい。そして前記半導体膜に結晶化を助長する金属
元素を添加して金属含有層304を形成し、加熱処理を行なって半導体膜を結晶化させる
。もちろん、他の公知の結晶化法(レーザ結晶化法など)を組み合わせても良い。
結晶化した半導体膜をパターニングした後、絶縁膜306を酸化珪素膜や窒化酸化珪素
膜(SiOxNy)などの珪素を含む絶縁膜などで形成し、続いて導電膜306を形成す
る。導電膜の材料に特に限定はないが、Ta、W、Ti、Mo、Cu、Cr、Ndから選
ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよ
い。また、リン等の不純物元素をドーピングした結晶質珪素膜に代表される半導体膜を用
いてもよい。また、AgPdCu合金を用いてもよい。もちろん、導電膜は単層ではなく
、積層としてもよい。続いてエッチングを行なって端部にテーパーを有するゲート電極3
07を形成する。
そして、ドーピング処理を行なって、不純物元素の導入を行なう。ドーピング処理は、
イオンドープ法やイオン注入法などにより、希ガス元素から選ばれた一種または複数種の
元素と、n型を付与する不純物元素またはp型を付与する不純物元素を導入する。希ガス
元素から選ばれた一種または複数種の元素、n型を付与する不純物元素およびp型を付与
する不純物元素を導入してもよい。加えて、水素を添加してもよい。もちろん、希ガス元
素を導入する工程と、n型を付与する不純物元素またはp型を付与する不純物元素を導入
する工程とを分けて行なっても良い。ドーピング処理により、不純物元素が高濃度に導入
された領域303、ゲート電極の端部のテーパーにより低濃度に導入された領域304お
よび不純物元素が導入されない領域(チャネル形成領域)305が形成される。そして、
加熱処理を行なって、前記金属元素のゲッタリングを行なう。前記加熱処理により、チャ
ネル形成領域から不純物元素が添加された領域へ金属元素が移動し、チャネル形成領域を
高抵抗領域とすることができる。
そして、希ガス元素が導入された領域の結晶性の回復を十分に行なうための方法を図
3に示す。図2で説明した光学系201(図中ではシリンドリカルレンズ207のみを示
す。)を経由して線状に加工されたレーザ光がゲート電極307を加熱し、その熱により
前記ゲート電極307の一部と重なる不純物領域309が加熱される。(図23(A))
また、希ガス元素が導入された領域の結晶性の回復を十分に行なうための他の方法を図
23(B)に示す。図23(B)のように、半導体基板の裏面側からレーザ光317を照
射すると、前記レーザ光の一部が半導体膜を透過してゲート電極を加熱し、該ゲート電極
からの熱318およびレーザ光317によって前記ゲート電極307の一部と重なる不純
物領域309が加熱される。
以上のように、本発明によれば、レーザ光(好ましくは固体レーザを発振源とするレー
ザ光)を線状に加工することが可能であり、且つ、そのレーザ光をゲート電極に照射して
加熱された前記ゲート電極が、前記ゲート電極の一部と重なる不純物領域を加熱すること
が可能である。さらに、ソース領域およびドレイン領域はLDD領域に比べて低抵抗領域
でなくてはならないが、レーザ光がゲート電極を介せず照射されるため、不純物元素を活
性化が十分行なわれることになる。
さらに、レーザ照射装置のステージ102にはヒータ103とヒータコントローラー1
04が具備されているため、基板を450℃程度まで加熱しながら、レーザ光を照射する
ことが可能となり、さらに効率良く結晶性の回復および不純物元素の活性化を行なうこと
ができる。
以上の構成でなる本発明について、以下に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行な
うこととする。
本実施例では、希ガス元素(As、He、Ne、Ar、Kr、Xeから選ばれた1種また
は複数種)のうちアルゴンを添加してゲッタリングした後、レーザ照射を行った例を示す
まず、半導体膜として50nmの非晶質珪素膜に10ppmの酢酸ニッケル含有水溶液を塗
布した後、500℃にて1時間の脱水素処理と、550℃にて4時間の加熱処理により結
晶化させた結晶質半導体膜を用いた。この結晶化半導体膜をパターニングした後、90n
mの酸化珪素膜を形成した。次いで、90nmの酸化珪素膜を通過させて、結晶質半導体
膜にリンを注入した後にアルゴンを注入した。この時、リンの注入条件は、水素で希釈さ
れた5%のPH3を用い、加速電圧80keV、ドーズ量1.5×1015/cm2とした。注入に
要する時間は約8分であり、結晶質半導体膜には平均濃度で2×1020/cm3のリンを注入
することができる。一方、アルゴンは90keVの加速電圧で、2×1015または4×101
5/cm2のドーズ量で注入した。次いで、窒素雰囲気中、550℃にて4時間の加熱処理を
行ってゲッタリングを行った。
次いで、レーザエネルギーの条件をふり、エキシマレーザ光を照射した。その後、シー
ト抵抗を測定した実験結果を図20に示す。
図20に示したようにレーザ光を照射することによって、シート抵抗値をデバイス特性上
、問題ないレベルにまで低減することができた。
本発明は、ゲート電極形成後にレーザ光を照射し、該レーザ光により加熱されたゲート
電極が、前記ゲート電極の一部と重なる不純物領域の結晶性の回復および不純物元素の活
性化を行なうものである。図20においては、ゲート電極は形成されていない場合を示し
たが、シート抵抗値をデバイスの特性上、問題のないレベルまで低減することが出来てい
る。そのため、本発明を適用し、ゲート電極によってさらに前記不純物領域を加熱する手
段が増えれば、図20で示したより低いレーザエネルギーでシート抵抗値を低減すること
も可能となる。このことにより、さらにランニングコストを低減することが可能となる。
なお、本実施例ではレーザ光としてパルス発振型のエキシマレーザを用いたが、特に限
定されず、連続発光型のエキシマレーザやYAGレーザ、YVO4レーザを用いてもよい
本発明の実施例について説明する。図1(A)はレーザ照射装置の構成を示す図である
。このレーザ照射装置は、レーザ発振器101、レーザ発振器101を発振源とするレー
ザ光(好ましくは第2高調波)を線状に加工する光学系201、透光性基板を固定するス
テージ102を有し、ステージ102にはヒータ103とヒータコントローラー104が
具備されて、基板を100〜450℃まで加熱することができる。また、ステージ102
上には半導体膜が形成された基板106が設置される。
なお、レーザ発振器101から出力されたレーザ光を第2高調波または第3高調波に変
調する場合は、レーザ発振器101の直後に非線形光学素子を含む波長変調器を設ければ
良い。本実施例ではレーザ発振器101として、Nd:YAGレーザを用い、非線形光学
素子によって第2高調波に変調したレーザ光を用いた。しかしながら、Nd:YAGレー
ザはコヒーレント性の高いレーザであるため、光学系201の前に薄膜偏光素子(TFP
;Thin Film Polarizer)および偏光板などを設置して、レーザ発振器101から発振さ
れたレーザ光の一部に光路長を追加し、照射面における干渉を防ぐことが望ましい。
次に、図1(A)のような構成のレーザ照射装置において、基板106の保持方法を図
1(B)を用いて説明する。ステージ102に保持された基板106は、反応室107に
設置され、レーザ101を発振源とする線状のレーザ光が照射される。反応室内は図示さ
れていない排気系またはガス系により減圧状態または不活性ガス雰囲気とすることができ
、半導体膜を汚染させることなく450℃程度まで加熱することができる。
また、ステージ102はガイドレール108に沿って反応室内を移動することができ、
基板の全面に線状のレーザ光を照射することができる。レーザ光は基板106の上面に設
けられた図示されていない石英製の窓から入射する。また、図1(B)ではこの反応室1
07にトランスファー室109、中間室110、ロード・アンロード室111が接続され
、それぞれの室は仕切弁112、113で分離されている。
ロード・アンロード室111には複数の基板を保持することが可能なカセット114が
設置され、トランスファー室109に設けられた搬送ロボット115により基板が搬送さ
れる。基板106'は搬送中の基板を表す。このような構成とすることによりレーザアニ
ールを減圧下または不活性ガス雰囲気中で連続して処理することができる。
次に、レーザ光を線状にする光学系201の構成について図2を用いて説明する。図2
(A)は光学系201を側面から見た図であり、図2(B)は光学系201を上面から見
た図である。
レーザ101を発振源とするレーザ光はシリンドリカルアレイレンズ202により縦方
向に分割される。この分割されたレーザ光はシリンドリカルレンズ203によりさらに横
方向に分割される。即ち、レーザ光はシリンドリカルアレイレンズ202、203によっ
て最終的にはマトリクス状に分割されることになる。
そして、レーザ光はシリンドリカルレンズ204により一旦集光される。その際、シリ
ンドリカルレンズ204の直後にシリンドリカルレンズ205を通る。
その後、ミラー206で反射され、シリンドリカルレンズ207を通った後、照射面20
8に達する。
このとき、照射面208に投影されたレーザ光は線状の照射面を示す。即ち、シリンド
リカルレンズ207を透過したレーザ光の断面形状は線状になっていることを意味する。
この線状に加工されたレーザ光の幅方向(短い方向)の均質化は、シリンドリカルアレイ
レンズ202、シリンドリカルレンズ204及びシリンドリカルレンズ207で行われる
。また、上記レーザ光の長さ方向(長い方向)の均質化は、シリンドリカルアレイレンズ
203及びシリンドリカルレンズ205で行われる。
次に、本発明のレーザ光をゲート電極の一部と重なる不純物領域の結晶性の回復および
不純物元素の活性化を行なうための構成について図3を用いて説明する。図3に示したの
は、図1における基板106とレーザ光の照射の様子を示す図である。
ここで、TFTのゲート電極まで形成する方法について図4を用いて説明する。まず、
透光性基板300はガラス基板、合成石英ガラス基板、結晶化ガラス基板若しくはプラス
チック基板が用いられる。本実施例では透光性基板として合成石英ガラス基板を用いる。
そして、下地絶縁膜301は公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマ
CVD法等)により、酸化珪素膜や窒化酸化珪素膜(SiOxNy)などの珪素を含む絶
縁膜を用いれば良い。もちろん下地絶縁膜は単層でなく、積層としてもよい。本実施例で
は、プラズマCVD法により膜厚150nmの酸化珪素膜を形成する。
そして、非晶質構造を有する半導体膜303を公知の手段(スパッタ法、LPCVD
法、またはプラズマCVD法等)により、25〜80nm(好ましくは30〜60nm)
の厚さで形成する。半導体膜の材料に限定はないが、好ましくは珪素または珪素ゲルマニ
ウム(SiGe)合金などで形成するとよい。本実施例では、プラズマCVD法により、
膜厚50nmの非晶質珪素膜を形成する。そして前記半導体膜に結晶化を助長する金属元
素を添加して金属含有層304を形成する。前記金属元素の導入する方法は、プラズマ処
理や蒸着、スパッタ法、イオン注入、溶液塗布等を利用すればよい。本実施例では、酢酸
ニッケル水溶液(重量換算濃度15ppm、体積5ml)を前記非晶質珪素膜表面にスピ
ンコート法にて塗布する。そして、加熱処理を行なって半導体膜を結晶化させる。加熱時
間や温度は、半導体膜や添加する金属元素によるので、実施者が適宜決定すれば良い。本
実施例では、550℃の窒素雰囲気中に4時間曝す。結晶化した半導体膜のパターニング
後、絶縁膜306を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等
)により、酸化珪素膜や窒化酸化珪素膜(SiOxNy)などの珪素を含む絶縁膜などで
形成する。
続いて、導電膜306を形成する。導電膜の材料に特に限定はないが、Ta、W、T
i、Mo、Cu、Cr、Ndから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料
若しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした結晶
質珪素膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、AgPdCu合金を用いてもよい
。もちろん、導電膜は単層ではなく、積層としてもよい。本実施例では、膜厚400nm
のW膜からなる導電膜306を形成する。
続いてエッチングを行なって端部にテーパーを有するゲート電極307を形成する。
フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスク(図示せず)を形成し、電極及び
配線を形成するためのエッチング処理を行なう。本実施例ではエッチング処理として、I
CP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチ
ング用ガスにCF4とCl2とO2とを用い、それぞれのガス流量比を25/25/10(
sccm)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入
してプラズマを生成してエッチングを行なった。ここでは、松下電器産業(株)製のIC
Pを用いたドライエッチング装置(Model E645−□ICP)を用いた。基板側(試
料ステージ)にも150WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス
電圧を印加する。このエッチング処理によりW膜をエッチングして導電層の端部をテーパ
ー形状とする。なお、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、1
0〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。
上記エッチング処理では、レジストからなるマスクの形状を適したものとすることにより
、基板側に印加するバイアス電圧の効果により導電層の端部がテーパー形状となる。この
テーパー部の角度は15〜45°となる。305はゲート絶縁膜であり、導電層306で
覆われない領域は20〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成される。
そして、ドーピング処理を行なって、不純物元素の導入を行なう。ドーピング処理は
、イオンドープ法やイオン注入法などにより、希ガス元素から選ばれた一種または複数種
の元素と、n型を付与する不純物元素またはp型を付与する不純物元素を導入する。希ガ
ス元素から選ばれた一種または複数種の元素、n型を付与する不純物元素およびp型を付
与する不純物元素を導入してもよい。加えて、水素を添加してもよい。もちろん、希ガス
元素を導入する工程と、n型を付与する不純物元素またはp型を付与する不純物元素を導
入する工程とを分けて行なっても良い。ドーピング処理により、不純物元素が高濃度に導
入された領域303、ゲート電極の端部のテーパーにより低濃度に導入された領域304
および不純物元素が導入されない領域(チャネル形成領域)305が形成される。本実施
例では、15族に属する元素としてリンを、希ガス元素としてアルゴンを用いた。リンの
注入条件は、水素で希釈された5%のPH3を用い、加速電圧80keV、ドーズ量1.5×
1015/cm2とした。注入に要する時間は約8分であり、結晶質半導体膜には平均濃度で2
×1020/cm3のリンを注入することができる。一方、アルゴンは90keVの加速電圧で、
2×1015/cm2のドーズ量で注入した。
続いて、加熱処理を行なって、前記金属元素のゲッタリングを行なう。前記加熱処理
により、チャネル形成領域から不純物元素が添加された領域へ金属元素が移動し、チャネ
ル形成領域を高抵抗領域とすることができる。本実施例では、窒素雰囲気中、550℃に
て4時間の加熱処理を行ってゲッタリングを行った。
そして、ゲート電極の一部と重なる不純物領域の結晶性の回復を十分に行なうための
方法を図3に示す。図2で説明した光学系201(図中ではシリンドリカルレンズ207
のみを示す。)を経由して線状に加工されたレーザ光がゲート電極307を加熱し、その
熱により前記ゲート電極307の一部と重なる不純物領域が加熱される。
以上のように、本発明によれば、レーザ光(好ましくは固体レーザを発振源とするレー
ザ光)を線状に加工することが可能であり、且つ、そのレーザ光をゲート電極に照射して
加熱された前記ゲート電極が、前記ゲート電極の一部と重なる不純物領域を加熱すること
が可能である。さらに、ソース領域およびドレイン領域はLDD領域に比べて低抵抗領域
でなくてはならないが、レーザ光がゲート電極を介せず照射されるため、不純物元素を活
性化が十分行なわれることになる。
さらに、レーザ照射装置のステージ102にはヒータ103とヒータコントローラー1
04が具備されているため、基板を450℃程度まで加熱しながら、レーザ光を照射する
ことが可能となり、さらに効率良く結晶性の回復および不純物元素の活性化を行なうこと
ができる。
本実施例では、実施例2とは異なる作製工程を経た半導体膜基板にレーザアニールを
行なう場合について説明する。
ここで、TFTのゲート電極まで形成する方法について図6を用いて説明する。まず
、実施例2にしたがって、図4(A)の状態を得る。なお、図6(A)
は図4(A)と同じ状態を示している。
そして、第1の加熱処理を行なって半導体膜を結晶化させる。加熱時間や温度は、半導
体膜や添加する金属元素によるので、実施者が適宜決定すれば良い。本実施例では、55
0℃の窒素雰囲気中に4時間曝す。
続いて、マスク755を形成して、第1のドーピング処理を行ない、半導体膜に選択的
に不純物元素を導入する。ドーピング処理は、イオンドープ法やイオン注入法などにより
、希ガス元素から選ばれた一種または複数種の元素と、n型を付与する不純物元素または
p型を付与する不純物元素を導入する。希ガス元素から選ばれた一種または複数種の元素
、n型を付与する不純物元素およびp型を付与する不純物元素を導入してもよい。加えて
、水素を添加してもよい。本実施例では、イオンドープ法によりアルゴンを90keVの加
速電圧で、2×1015/cm2のドーズ量で注入する。
そして、第2の加熱処理を行なって、結晶化を助長するために用いた金属元素を不純物
元素が導入された領域へ移動させる(ゲッタリング)。本実施例では、窒素雰囲気中、5
50℃にて4時間の加熱処理を行ってゲッタリングを行なう。
金属元素がゲッタリングされた領域をエッチングし、またマスクを除去して、半導体層
を形成する。そして、絶縁膜758を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプ
ラズマCVD法等)により、酸化珪素膜や窒化酸化珪素膜(SiOxNy)などの珪素を
含む絶縁膜などで形成する。
続いて、導電膜759を形成する。導電膜の材料に特に限定はないが、Ta、W、Ti
、Mo、Cu、Cr、Ndから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若
しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした結晶質
珪素膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、AgPdCu合金を用いてもよい。
もちろん、導電膜は単層ではなく、積層としてもよい。本実施例では、膜厚400nmの
W膜からなる導電膜756を形成した。W膜は、Wのターゲットを用いたスパッタ法で形
成する。
続いてエッチングを行なって端部にテーパーを有するゲート電極760を形成する。
フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスク(図示せず)を形成し、電極及び
配線を形成するためのエッチング処理を行なう。該エッチング処理では、レジストからな
るマスクの形状を適したものとすることにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果に
より導電層の端部がテーパー形状となる。このテーパー部の角度は15〜45°となる。
708はゲート絶縁膜であり、導電層760で覆われない領域は20〜50nm程度エッチ
ングされ薄くなった領域が形成される。
そして、ドーピング処理を行なって不純物元素の導入を行なう。ドーピング処理は、イ
オンドープ法やイオン注入法などにより、n型を付与する不純物元素またはp型を付与す
る不純物元素を導入する。ドーピング処理により、不純物元素が高濃度に導入された領域
761、ゲート電極の端部のテーパーにより低濃度に導入された領域762および不純物
元素が導入されない領域(チャネル形成領域)763が形成される。本実施例では、15
族に属する元素としてリンを用いた。リンの注入条件は、水素で希釈された5%のPH3
を用い、加速電圧80keV、ドーズ量1.5×1015/cm2とした。注入に要する時間は約
8分であり、結晶質半導体膜には平均濃度で2×1020/cm3のリンを注入することができ
る。
そして、加熱処理を行なって、前記金属元素のゲッタリングを行なう。前記加熱処理に
より、チャネル形成領域から不純物元素が添加された領域へ金属元素が移動し、チャネル
形成領域を高抵抗領域とすることができる。本実施例では、窒素雰囲気中、550℃にて
4時間の加熱処理を行ってゲッタリングを行った。
そして、実施例2で説明した図3に示す方法で、ゲート電極の一部と重なる不純物領域
の結晶性の回復を十分に行なう。
さらに、レーザ照射装置のステージ102にはヒータ103とヒータコントローラー1
04が具備されているため、基板を450℃程度まで加熱しながら、レーザ光を照射する
ことが可能となり、さらに効率良く結晶性の回復および不純物元素の活性化を行なうこと
ができる。
本実施例では、実施例2および実施例3とは異なる作製工程を経た半導体膜基板にレ
ーザアニールを行なう場合について説明する。
ここで、TFTのゲート電極まで形成する方法について図7を用いて説明する。まず
、実施例2にしたがって、図4(A)の半導体膜303が形成された状態を得る。なお、
図4(A)と対応する部分には図7(A)において同じ符号を用いている。
そして、開口部を有する絶縁膜770を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、また
はプラズマCVD法等)により、酸化珪素膜や窒化酸化珪素膜(SiOxNy)などの珪
素を含む絶縁膜で形成した後、結晶化を助長する金属元素を添加して金属含有層304を
形成する。前記金属元素の導入する方法は、プラズマ処理や蒸着、スパッタ法、イオン注
入、溶液塗布等を利用すればよい。第1の加熱処理を行なって半導体膜を結晶化させる。
加熱時間や温度は、半導体膜や添加する金属元素によるので、実施者が適宜決定すれば良
い。本実施例では、550℃の窒素雰囲気中に4時間曝す。
続いて、第1のドーピング処理を行ない、半導体膜に選択的に不純物元素を導入する。
ドーピング処理は、イオンドープ法やイオン注入法などにより、希ガス元素から選ばれた
一種または複数種の元素を導入する。または、希ガス元素から選ばれた一種または複数種
の元素と、n型を付与する不純物元素またはp型を付与する不純物元素を導入してもよい
。希ガス元素から選ばれた一種または複数種の元素、n型を付与する不純物元素およびp
型を付与する不純物元素を導入してもよい。加えて、水素を添加してもよい。本実施例で
は、イオンドープ法によりアルゴンを90keVの加速電圧で、2×1015/cm2のドーズ量
で注入する。
そして、第2の加熱処理を行なって、結晶化を助長するために用いた金属元素を不純物
元素が導入された領域へ移動させる(ゲッタリング)。本実施例では、窒素雰囲気中、5
50℃にて4時間の加熱処理を行ってゲッタリングを行なう。
絶縁膜770および半導体膜の一部エッチングして、半導体層773を形成する。そし
て、絶縁膜774を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等
)により、酸化珪素膜や窒化酸化珪素膜(SiOxNy)などの珪素を含む絶縁膜などで
形成する。
続いて、導電膜775を形成する。導電膜の材料に特に限定はないが、Ta、W、Ti
、Mo、Cu、Cr、Ndから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若
しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした結晶質
珪素膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、AgPdCu合金を用いてもよい。
もちろん、導電膜は単層ではなく、積層としてもよい。本実施例では、膜厚400nmの
W膜からなる導電膜775を形成する。
続いてエッチングを行なって端部にテーパーを有するゲート電極776を形成する。
フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスク(図示せず)を形成し、電極及び
配線を形成するためのエッチング処理を行なう。該エッチング処理では、レジストからな
るマスクの形状を適したものとすることにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果に
より導電層の端部がテーパー形状となる。このテーパー部の角度は15〜45°となる。
708はゲート絶縁膜であり、導電層760で覆われない領域は20〜50nm程度エッチ
ングされ薄くなった領域が形成される。
そして、第2のドーピング処理を行なって不純物元素の導入を行なう。ドーピング処理
は、イオンドープ法やイオン注入法などにより、n型を付与する不純物元素またはp型を
付与する不純物元素を導入する。ドーピング処理により、不純物元素が高濃度に導入され
た領域777、ゲート電極の端部のテーパーにより低濃度に導入された領域778および
不純物元素が導入されない領域(チャネル形成領域)779が形成される。本実施例では
、n型を付与する不純物元素としてリンを用いた。リンの注入条件は、水素で希釈された
5%のPH3を用い、加速電圧80keV、ドーズ量1.5×1015/cm2とした。注入に要す
る時間は約8分であり、結晶質半導体膜には平均濃度で2×1020/cm3のリンを注入する
ことができる。
そして、実施例2で説明した図3に示す方法で、ゲート電極の一部と重なる不純物領域
の結晶性の回復を十分に行なう。
さらに、レーザ照射装置のステージ102にはヒータ103とヒータコントローラー1
04が具備されているため、基板を100〜450℃まで加熱しながら、レーザ光を照射
することが可能となり、さらに効率良く結晶性の回復および不純物元素の活性化を行なう
ことができる。
本実施例ではアクティブマトリクス基板の作製方法について図8〜図12を用いて説明
する。
まず、本実施例ではコーニング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに代表さ
れるバリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる
基板320を用いる。なお、基板320としては、石英基板やシリコン基板、金属基板ま
たはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したものを用いても良い。また、本実施例の処
理温度に耐えうる耐熱性が有するプラスチック基板を用いてもよい。
次いで、基板320上に酸化珪素膜、窒化珪素膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜か
ら成る下地膜321を形成する。本実施例では下地膜321として2層構造を用いるが、
前記絶縁膜の単層膜または2層以上積層させた構造を用いても良い。下地膜301の一層
目としては、プラズマCVD法を用い、SiH4、NH3、及びN2Oを反応ガスとして成
膜される酸化窒化珪素膜321aを10〜200nm(好ましくは50〜100nm)形成す
る。本実施例では、膜厚50nmの酸化窒化珪素膜301a(組成比Si=32%、O=
27%、N=24%、H=17%)を形成した。次いで、下地膜301のニ層目としては
、プラズマCVD法を用い、SiH4、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化珪
素膜321bを50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成する
。本実施例では、膜厚100nmの酸化窒化珪素膜321b(組成比Si=32%、O=
59%、N=7%、H=2%)を形成する。
次いで、下地膜上に半導体膜322を形成する。半導体膜322は、非晶質構造を有す
る半導体膜を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)によ
り、25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。半導体膜の材料に
限定はないが、好ましくは珪素または珪素ゲルマニウム(SiGe)合金などで形成する
と良い。続いて、ニッケルなどの触媒を用いた熱結晶化法を行なう。後工程で、Arを用
いた金属元素のゲッタリングを行なうのであれば、ニッケルなどの触媒を用いた熱結晶化
法において、金属元素の導入量は3〜50ppm(好ましくは15〜30ppm)とする
ことができる。また、ニッケルなどの触媒を用いた熱結晶化法と、他の公知の結晶化処理
(レーザ結晶化法、熱結晶化法等)を組み合わせても良い。を行って得られた結晶質半導
体膜を所望の形状にパターニングして、半導体層402〜406を形成する。本実施例で
は、プラズマCVD法を用い、55nmの非晶質珪素膜を成膜した後、ニッケルを含む溶
液を非晶質珪素膜上に保持させる。この非晶質珪素膜に脱水素化(500℃、1時間)を
行った後、加熱処理(550℃、4時間)を行ない、結晶質珪素膜を形成した。そして、
この結晶質珪素膜をフォトリソグラフィ法を用いたパターニング処理によって、半導体層
402〜406を形成する。
また、半導体膜の結晶化にレーザ結晶化法も適用する場合には、パルス発振型または連
続発光型のエキシマレーザやYAGレーザ、YVO4レーザ等を用いることができる。こ
れらのレーザを用いる場合には、レーザ発振器から放射されたレーザビームを光学系で線
状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。
結晶化の条件は実施者が適宣選択するものであるが、エキシマレーザを用いる場合はパル
ス発振周波数300Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜800mJ/cm2(代表的
には200〜700mJ/cm2)とする。また、YAGレーザを用いる場合にはその第2高調
波を用いパルス発振周波数1〜300Hzとし、レーザーエネルギー密度を300〜10
00mJ/cm2(代表的には350〜800mJ/cm2)とすると良い。そして幅100〜1000
μm、例えば400μmで線状に集光したレーザビームを基板全面に渡って照射し、この
時の線状レーザビームの重ね合わせ率(オーバーラップ率)を50〜98%として行って
もよい。
半導体層402〜406を形成した後、TFTのしきい値を制御するために微量な不純
物元素(ボロンまたはリン)のドーピングを行なってもよい。
次いで、半導体層402〜406を覆うゲート絶縁膜407を形成する。ゲート絶縁膜
407はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとして珪素
を含む絶縁膜で形成する。本実施例では、プラズマCVD法により110nmの厚さで酸
化窒化珪素膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)で形成した。も
ちろん、ゲート絶縁膜は酸化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む絶縁膜
を単層または積層構造として用いても良い。
また、酸化珪素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Ortho
silicate)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波
(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。こ
のようにして作製される酸化珪素膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲー
ト絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
次いで、図8(B)に示すように、ゲート絶縁膜407上に膜厚20〜100nmの第
1の導電膜408と、膜厚100〜400nmの第2の導電膜409とを積層形成する。
本実施例では、膜厚30nmのTaN膜からなる第1の導電膜408と、膜厚370nm
のW膜からなる第2の導電膜409を積層形成した。
TaN膜はスパッタ法で形成し、Taのターゲットを用い、窒素を含む雰囲気内でスパッ
タした。また、W膜は、Wのターゲットを用いたスパッタ法で形成した。その他に6フッ
化タングステン(WF6)を用いる熱CVD法で形成することもできる。いずれにしても
ゲート電極として使用するためには低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩ
cm以下にすることが望ましい。W膜は結晶粒を大きくすることで低抵抗率化を図ること
ができるが、W膜中に酸素などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害され高抵抗化す
る。従って、本実施例では、高純度のW(純度99.9999%)のターゲットを用いた
スパッタ法で、さらに成膜時に気相中からの不純物の混入がないように十分配慮してW膜
を形成することにより、抵抗率9〜20μΩcmを実現することができた。
なお、本実施例では、第1の導電膜408をTaN、第2の導電膜409をWとしたが
、特に限定されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Cu、Cr、Ndから選ばれた元素
、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。また、
リン等の不純物元素をドーピングした結晶質珪素膜に代表される半導体膜を用いてもよい
。また、AgPdCu合金を用いてもよい。
また、第1の導電膜をタンタル(Ta)膜で形成し、第2の導電膜をW膜とする組み合わ
せ、第1の導電膜を窒化チタン(TiN)膜で形成し、第2の導電膜をW膜とする組み合
わせ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)膜で形成し、第2の導電膜をCu膜とする
組み合わせとしてもよい。
次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスク410〜415を形成し
、電極及び配線を形成するための第1のエッチング処理を行なう。第1のエッチング処理
では第1及び第2のエッチング条件で行なう。本実施例では第1のエッチング条件として
、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エ
ッチング用ガスにCF4とCl2とO2とを用い、それぞれのガス流量比を25/25/1
0(sccm)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を
投入してプラズマを生成してエッチングを行った。ここでは、松下電器産業(株)製のI
CPを用いたドライエッチング装置(Model E645−□ICP)を用いた。基板側(
試料ステージ)にも150WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイア
ス電圧を印加する。この第1のエッチング条件によりW膜をエッチングして第1の導電層
の端部をテーパー形状とする。
この後、レジストからなるマスク410〜415を除去せずに第2のエッチング条件に
変え、エッチング用ガスにCF4とCl2とを用い、それぞれのガス流量比を30/30(
sccm)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入
してプラズマを生成して約30秒程度のエッチングを行った。基板側(試料ステージ)に
も20WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。
CF4とCl2を混合した第2のエッチング条件ではW膜及びTaN膜とも同程度にエッチ
ングされる。なお、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10
〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。
上記第1のエッチング処理では、レジストからなるマスクの形状を適したものとするこ
とにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電層及び第2の導電層の
端部がテーパー形状となる。このテーパー部の角度は15〜45°となる。こうして、第
1のエッチング処理により第1の導電層と第2の導電層から成る第1の形状の導電層41
7〜422(第1の導電層417a〜422aと第2の導電層417b〜422b)を形
成する。416はゲート絶縁膜であり、第1の形状の導電層417〜422で覆われない
領域は20〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成される。
そして、レジストからなるマスクを除去せずに第1のドーピング処理を行ない、半導体
層にn型を付与する不純物元素および結晶化を助長するために用いた金属元素をゲッタリ
ングするための希ガス元素を添加する。(図9(A))ドーピング処理はイオンドープ法
、若しくはイオン注入法で行なえば良い。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1012
〜5×1015/cm2とし、加速電圧を60〜100keVとして行なう。Arによる金
属元素のゲッタリングを適用すれば、ドーズ量はこれまでの1/3程度にまで低減するこ
とができる。本実施例ではドーズ量を1.5×1014/cm2とし、加速電圧を80ke
Vとして行なう。
n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素
(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いた。また、希ガス元素としてアルゴンを
用いた。この場合、導電層417〜421がn型を付与する不純物元素に対するマスクと
なり、自己整合的に第1の高濃度不純物領域306〜310が形成される。第1の高濃度
不純物領域306〜310には1×1020〜1×1021/cm3の濃度範囲でn型を付与
する不純物元素を添加する。一方、アルゴンは90keVの加速電圧で、2×1015/cm2
ドーズ量で注入した。
次いで、レジストからなるマスクを除去せずに第2のエッチング処理を行なう。ここで
は、エッチングガスにCF4とCl2とO2とを用い、W膜を選択的にエッチングする。こ
の時、第2のエッチング処理により第2の導電層428b〜433bを形成する。一方、
第1の導電層417a〜422aは、ほとんどエッチングされず、第2の形状の導電層4
28〜433を形成する。
次いで、レジストからなるマスクを除去せずに、図9(B)に示すように、第2のドー
ピング処理を行なう。この場合、第1のドーピング処理よりもドーズ量を下げて、70〜
120keVの高い加速電圧で、n型を付与する不純物元素を導入する。本実施例ではド
ーズ量を1.5×1014/cm2とし、加速電圧を90keVとして行なった。第2のド
ーピング処理は第2の形状の導電層428〜433をマスクとして用い、第2の導電層4
28b〜433bの下方における半導体層にも不純物元素が導入され、新たに第2の高濃
度不純物領域423a〜427aおよび低濃度不純物領域423b〜427bが形成され
る。
次いで、レジストからなるマスクを除去した後、新たにレジストからなるマスク434
aおよび434bを形成して、図9(C)に示すように、第3のエッチング処理を行なう
。エッチング用ガスにSF6およびCl2とを用い、ガス流量比を50/10(sccm)
とし、1.3Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を
投入してプラズマを生成し、約30秒のエッチング処理を行なう。基板側(資料ステージ
)には10WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的には不の自己バイアス電
圧を印加する。こうして、前記大3のエッチング処理により、pチャネル型TFTおよび
画素部のTFT(画素TFT)のTaN膜をエッチングして、第3の形状の導電層435
〜438を形成する。
次いで、レジストからなるマスクを除去した後、第2の形状の導電層428、430お
よび第2の形状の導電層435〜438をマスクとして用い、ゲート絶縁膜416を選択
的に除去して絶縁層439〜444を形成する。(図10(A))
次いで、新たにレジストからなるマスク445a〜445cを形成して第3のドーピン
グ処理を行なう。この第3のドーピング処理により、pチャネル型TFTの活性層となる
半導体層に前記一導電型とは逆の導電型を付与する不純物元素が添加された不純物領域4
46、447を形成する。第2の導電層435a、438aを不純物元素に対するマスク
として用い、p型を付与する不純物元素を添加して自己整合的に不純物領域を形成する。
本実施例では、不純物領域446、447はジボラン(B26)を用いたイオンドープ法
で形成する。(図10(B))この第3のドーピング処理の際には、nチャネル型TFT
を形成する半導体層はレジストからなるマスク445a〜445cで覆われている。第1
のドーピング処理及び第2のドーピング処理によって、不純物領域446、447にはそ
れぞれ異なる濃度でリンが添加されているが、そのいずれの領域においてもp型を付与す
る不純物元素の濃度を1×1020〜1×1021/cm3となるようにドーピング処理する
ことにより、pチャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域として機能するために
何ら問題は生じない。また、Arによる金属元素のゲッタリングを適用すれば、ドーズ量
はこれまでの1/3程度にまで低減することができる。本実施例では、pチャネル型TF
Tの活性層となる半導体層の一部が露呈しているため、不純物元素(ボロン)を添加しや
すい利点を有しており、まず加速電圧80keV、ドーズ量9×1014/cm2とし、続けて加
速電圧30keV、ドーズ量2×1015/cm2として行なった。
以上までの工程で、それぞれの半導体層に不純物領域が形成される。
次いで、レジストからなるマスク445a〜445cを除去して第1の層間絶縁膜46
1を形成する。この第1の層間絶縁膜461としては、プラズマCVD法またはスパッタ
法を用い、厚さを100〜200nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施例では
、プラズマCVD法により膜厚150nmの酸化窒化珪素膜を形成した。もちろん、第1
の層間絶縁膜461は酸化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む絶縁膜を
単層または積層構造として用いても良い。
次いで、図10(C)に示すように、加熱処理を行なって、半導体層の結晶性の回復、
それぞれの半導体層に添加された不純物元素の活性化を行なう。この加熱処理はファーネ
スアニール炉を用いる熱アニール法で行なう。熱アニール法としては、酸素濃度が1pp
m以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には5
00〜550℃で行えばよく、本実施例では550℃、4時間の熱処理で活性化処理を行
った。なお、熱アニール法の他に、レーザアニール法、またはラピッドサーマルアニール
法(RTA法)を適用することができる。
なお、本実施例では、上記活性化処理と同時に、結晶化の際に触媒として使用したニッ
ケルが高濃度のリンを含む不純物領域423a、425a、426a、446a、447
aを結晶化する。そのため、前記不純物領域に前記金属元素がゲッタリングされ、主にチ
ャネル形成領域となる半導体層中のニッケル濃度が低減される。このようにして作製した
チャネル形成領域を有するTFTはオフ電流値が下がり、結晶性が良いことから高い電界
効果移動度が得られ、良好な特性を達成することができる。
また、第1の層間絶縁膜を形成する前に加熱処理を行なっても良い。ただし、用いた配
線材料が熱に弱い場合には、本実施例のように配線等を保護するため層間絶縁膜(珪素を
主成分とする絶縁膜、例えば窒化珪素膜)を形成した後で加熱処理を行なうことが好まし
い。
ゲート電極の一部と重なる不純物領域の結晶性の回復および不純物元素の活性化を十分
に行なうため、基板の表面側から照射したレーザ光により加熱されたゲート電極が、該ゲ
ート電極の一部と重なる不純物領域を加熱する。(図10(C))このとき、同時にヒー
ター等を利用して、基板の裏面側から加熱処理も行なえば、第1層間膜に含有する水素に
より、水素化処理を行なうことができる。
また、TFTのしきい値を制御するために微量な不純物元素(ボロンまたはリン)のド
ーピングを行なった場合は、裏面からのレーザ光の照射により、チャネル形成領域の結晶
性の回復も十分行なわれることになる。
レーザアニールを行なう工程で、同時に加熱処理を行なわない場合は、3〜100%の
水素を含む雰囲気中で、300〜550℃で1〜12時間の熱処理を行ない、半導体層を
水素化する工程を行なうことが望ましい。本実施例では水素を約3%の含む窒素雰囲気中
で410℃、1時間の熱処理を行った。この工程は層間絶縁膜に含まれる水素により半導
体層のダングリングボンドを終端する工程である。水素化の他の手段として、プラズマ水
素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行なっても良い。
次いで、第1の層間絶縁膜461上に無機絶縁膜材料または有機絶縁物材料から成る第
2の層間絶縁膜462を形成する。本実施例では、膜厚1.6μmのアクリル樹脂膜を形
成したが、粘度が10〜1000cp、好ましくは40〜200cpのものを用い、表面
に凸凹が形成されるものを用いた。
本実施例では、鏡面反射を防ぐため、表面に凸凹が形成される第2の層間絶縁膜を形成
することによって画素電極の表面に凸凹を形成した。また、画素電極の表面に凹凸を持た
せて光散乱性を図るため、画素電極の下方の領域に凸部を形成してもよい。その場合、凸
部の形成は、TFTの形成と同じフォトマスクで行なうことができるため、工程数の増加
なく形成することができる。なお、この凸部は配線及びTFT部以外の画素部領域の基板
上に適宜設ければよい。こうして、凸部を覆う絶縁膜の表面に形成された凸凹に沿って画
素電極の表面に凸凹が形成される。
また、第2の層間絶縁膜462として表面が平坦化する膜を用いてもよい。その場合は
、画素電極を形成した後、公知のサンドブラスト法やエッチング法等の工程を追加して表
面を凹凸化させて、鏡面反射を防ぎ、反射光を散乱させることによって白色度を増加させ
ることが好ましい。
そして、駆動回路506において、各不純物領域とそれぞれ電気的に接続する配線46
3〜467を形成する。なお、これらの配線は、膜厚50nmのTi膜と、膜厚500n
mの合金膜(AlとTiとの合金膜)との積層膜をパターニングして形成する。
また、画素部507においては、画素電極470、ゲート配線469、接続電極468
を形成する。(図11)この接続電極468によりソース配線(443bと449の積層
)は、画素TFTと電気的な接続が形成される。また、ゲート配線469は、画素TFT
のゲート電極と電気的な接続が形成される。また、画素電極470は、画素TFTのドレ
イン領域442と電気的な接続が形成され、さらに保持容量を形成する一方の電極として
機能する半導体層458と電気的な接続が形成される。また、画素電極470としては、
AlまたはAgを主成分とする膜、またはそれらの積層膜等の反射性の優れた材料を用い
ることが望ましい。
以上の様にして、nチャネル型TFT501とpチャネル型TFT502からなるCM
OS回路、及びnチャネル型TFT503を有する駆動回路506と、画素TFT504
、保持容量505とを有する画素部507を同一基板上に形成することができる。こうし
て、アクティブマトリクス基板が完成する。
駆動回路506のnチャネル型TFT501はチャネル形成領域423c、ゲート電極
の一部を構成する第1の導電層428aと重なる低濃度不純物領域423b(GOLD領
域)、とソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域423aを有し
ている。このnチャネル型TFT501と電極466で接続してCMOS回路を形成する
pチャネル型TFT502にはチャネル形成領域446d、ゲート電極の外側に形成され
る不純物領域446b、446c、ソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度
不純物領域446aを有している。また、nチャネル型TFT503にはチャネル形成領
域425c、ゲート電極の一部を構成する第1の導電層430aと重なる低濃度不純物領
域425b(GOLD領域)、とソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度不
純物領域425aを有している。
画素部の画素TFT504にはチャネル形成領域426c、ゲート電極の外側に形成さ
れる低濃度不純物領域426b(LDD領域)とソース領域またはドレイン領域として機
能する高濃度不純物領域426aを有している。また、保持容量505の一方の電極とし
て機能する半導体層447a、447bには、それぞれp型を付与する不純物元素が添加
されている。保持容量505は、絶縁膜444を誘電体として、電極(438aと438
bの積層)と、半導体層447a〜447cとで形成している。
また、本実施例の画素構造は、ブラックマトリクスを用いることなく、画素電極間の隙間
が遮光されるように、画素電極の端部をソース配線と重なるように配置形成する。
また、本実施例で作製するアクティブマトリクス基板の画素部の上面図を図12に示す
。なお、図8〜図11に対応する部分には同じ符号を用いている。図11中の鎖線A−A
’は図12中の鎖線A―A’で切断した断面図に対応している。また、図11中の鎖線B
−B’は図12中の鎖線B―B’で切断した断面図に対応している。
本発明の有効性を確認するため、実施例5にしたがって作製したTFTの電気的特性を
測定した。YAGレーザを用いて以下の実験を行なった。
ただし、本実施例ではTFTのしきい値を制御するために、加速電圧30keV、ドーズ
量5×1013/cm2でボロンを注入しており、実施例5における第1のドーピング処理を、
本実施例ではリンのみを加速電圧80keV、ドーズ量1×1015/cm2で注入した。また、
本実施例では、図10(C)で示される加熱処理およびレーザアニールの工程を、加熱処
理(熱アニール)のみの場合とレーザアニールのみの場合とを行ない、TFTの電気的特
性を測定し比較評価した。加熱処理はファーネスアニール炉を用いた熱アニールで、温度
550℃、窒素雰囲気中に4時間曝した。レーザアニールはYAGレーザの第2高調波を
用いて基板の上方から照射した。
このような工程を経てTFTを作製し、電気的特性を測定した。その結果を図22に
示す。図22(A)はオフ電流値であり、図22(B)はしきい値、図22(C)はS値
を示している。どの特性もレーザアニールを行なった方が熱によるアニールよりも特性が
向上していることがわかる。このことからも本発明が極めて有効であることを示している
本実施例では、実施例5で作製したアクティブマトリクス基板から、反射型液晶表示装
置を作製する工程を以下に説明する。説明には図13を用いる。
まず、実施例5に従い、図11の状態のアクティブマトリクス基板を得た後、図11の
アクティブマトリクス基板上、少なくとも画素電極470上に配向膜567を形成しラビ
ング処理を行なう。なお、本実施例では配向膜567を形成する前に、アクリル樹脂膜等
の有機樹脂膜をパターニングすることによって基板間隔を保持するための柱状のスペーサ
572を所望の位置に形成した。また、柱状のスペーサに代えて、球状のスペーサを基板
全面に散布してもよい。
次いで、対向基板569を用意する。次いで、対向基板569上に着色層570、57
1、平坦化膜573を形成する。赤色の着色層570と青色の着色層572とを重ねて、
遮光部を形成する。また、赤色の着色層と緑色の着色層とを一部重ねて、遮光部を形成し
てもよい。
本実施例では、実施例5に示す基板を用いている。従って、実施例5の画素部の上面図
を示す図12では、少なくともゲート配線469と画素電極470の間隙と、ゲート配線
469と接続電極468の間隙と、接続電極468と画素電極470の間隙を遮光する必
要がある。本実施例では、それらの遮光すべき位置に着色層の積層からなる遮光部が重な
るように各着色層を配置して、対向基板を貼り合わせた。
このように、ブラックマスク等の遮光層を形成することなく、各画素間の隙間を着色層
の積層からなる遮光部で遮光することによって工程数の低減を可能とした。
次いで、平坦化膜573上に透明導電膜からなる対向電極576を少なくとも画素部に
形成し、対向基板の全面に配向膜574を形成し、ラビング処理を施した。
そして、画素部と駆動回路が形成されたアクティブマトリクス基板と対向基板とをシー
ル材568で貼り合わせる。シール材568にはフィラーが混入されていて、このフィラ
ーと柱状スペーサによって均一な間隔を持って2枚の基板が貼り合わせられる。その後、
両基板の間に液晶材料575を注入し、封止剤(図示せず)によって完全に封止する。液
晶材料575には公知の液晶材料を用いれば良い。このようにして図13に示す反射型液
晶表示装置が完成する。そして、必要があれば、アクティブマトリクス基板または対向基
板を所望の形状に分断する。さらに、対向基板のみに偏光板(図示しない)を貼りつけた
。そして、公知の技術を用いてFPCを貼りつけた。
以上のようにして作製される液晶表示パネルは各種電子機器の表示部として用いること
ができる。
なお、本実施例は実施例1乃至6と自由に組み合わせることが可能である。
本実施例では、実施例5で作製したアクティブマトリクス基板から、実施例7とは異な
るアクティブマトリクス型液晶表示装置を作製する工程を以下に説明する。説明には図2
1を用いる。
まず、実施例5に従い、図11の状態のアクティブマトリクス基板を得た後、図11の
アクティブマトリクス基板上に配向膜1067を形成しラビング処理を行う。なお、本実
施例では配向膜1067を形成する前に、アクリル樹脂膜等の有機樹脂膜をパターニング
することによって基板間隔を保持するための柱状のスペーサを所望の位置に形成した。ま
た、柱状のスペーサに代えて、球状のスペーサを基板全面に散布してもよい。
次いで、対向基板1068を用意する。この対向基板には、着色層1074、遮光層1
075が各画素に対応して配置されたカラーフィルタが設けられている。また、駆動回路
の部分にも遮光層1077を設けた。このカラーフィルタと遮光層1077とを覆う平坦
化膜1076を設けた。次いで、平坦化膜176上に透明導電膜からなる対向電極106
9を画素部に形成し、対向基板の全面に配向膜1070を形成し、ラビング処理を施した
そして、画素部と駆動回路が形成されたアクティブマトリクス基板と対向基板とをシー
ル材1071で貼り合わせる。シール材1071にはフィラーが混入されていて、このフ
ィラーと柱状スペーサによって均一な間隔を持って2枚の基板が貼り合わせられる。その
後、両基板の間に液晶材料1073を注入し、封止剤(図示せず)によって完全に封止す
る。液晶材料1073には公知の液晶材料を用いれば良い。このようにして図21に示す
アクティブマトリクス型液晶表示装置が完成する。そして、必要があれば、アクティブマ
トリクス基板または対向基板を所望の形状に分断する。さらに、公知の技術を用いて偏光
板等を適宜設けた。そして、公知の技術を用いてFPCを貼りつけた。
以上のようにして作製される液晶表示パネルは各種電子機器の表示部として用いること
ができる。
なお、本実施例は実施例1乃至6と自由に組み合わせることが可能である。
本実施例では、本発明を用いて発光装置を作製した例について説明する。本明細書にお
いて、発光装置とは、基板上に形成された発光素子を該基板とカバー材の間に封入した表
示用パネルおよび該表示用パネルにICを実装した表示用モジュールを総称したものであ
る。なお、発光素子は、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Electro Luminesc
ence)が得られる有機化合物を含む層(発光層)と陽極層と、陰極層とを有する。また、
有機化合物におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(
蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)があり、これらのうちど
ちらか、あるいは両方の発光を含む。
図14は本実施例の発光装置の断面図である。図14において、基板700上に設けら
れたスイッチングTFT603は図14のnチャネル型TFT503を用いて形成される
。したがって、構造の説明はnチャネル型TFT503の説明を参照すれば良い。
なお、本実施例ではチャネル形成領域が二つ形成されるダブルゲート構造としているが
、チャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプ
ルゲート構造であっても良い。
基板700上に設けられた駆動回路は図14のCMOS回路を用いて形成される。従っ
て、構造の説明はnチャネル型TFT501とpチャネル型TFT502の説明を参照す
れば良い。なお、本実施例ではシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もし
くはトリプルゲート構造であっても良い。
また、配線701、703はCMOS回路のソース配線、702はドレイン配線として
機能する。また、配線704はソース配線708とスイッチングTFTのソース領域とを
電気的に接続する配線として機能し、配線705はドレイン配線709とスイッチングT
FTのドレイン領域とを電気的に接続する配線として機能する。
なお、電流制御TFT604は図14のpチャネル型TFT502を用いて形成される
。従って、構造の説明はpチャネル型TFT502の説明を参照すれば良い。なお、本実
施例ではシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構
造であっても良い。
また、配線706は電流制御TFTのソース配線(電流供給線に相当する)であり、7
07は電流制御TFTの画素電極710上に重ねることで画素電極710と電気的に接続
する電極である。
なお、710は、透明導電膜からなる画素電極(発光素子の陽極)である。透明導電膜
としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物
、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化インジウムを用いることができる。また、前記透明導電
膜にガリウムを添加したものを用いても良い。画素電極710は、上記配線を形成する前
に平坦な層間絶縁膜711上に形成する。本実施例においては、樹脂からなる平坦化膜7
11を用いてTFTによる段差を平坦化することは非常に重要である。後に形成される発
光層は非常に薄いため、段差が存在することによって発光不良を起こす場合がある。従っ
て、発光層をできるだけ平坦面に形成しうるように画素電極を形成する前に平坦化してお
くことが望ましい。
配線701〜707を形成後、図14に示すようにバンク712を形成する。
バンク712は100〜400nmの珪素を含む絶縁膜もしくは有機樹脂膜をパターニン
グして形成すれば良い。
なお、バンク712は絶縁膜であるため、成膜時における素子の静電破壊には注意が必
要である。本実施例ではバンク712の材料となる絶縁膜中にカーボン粒子や金属粒子を
添加して抵抗率を下げ、静電気の発生を抑制する。この際、抵抗率は1×106〜1×1
12Ωm(好ましくは1×108〜1×1010Ωm)となるようにカーボン粒子や金属粒
子の添加量を調節すれば良い。
画素電極710の上には発光層713が形成される。なお、図14では一画素しか図示
していないが、本実施例ではR(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した発光層を作
り分けている。また、本実施例では蒸着法により低分子系有機発光材料を形成している。
具体的には、正孔注入層として20nm厚の銅フタロシアニン(CuPc)膜を設け、そ
の上に発光層として70nm厚のトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体(Alq3
)膜を設けた積層構造としている。
Alq3にキナクリドン、ペリレンもしくはDCM1といった蛍光色素を添加することで
発光色を制御することができる。
但し、以上の例は発光層として用いることのできる有機発光材料の一例であって、これ
に限定する必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注入層を自由に組み合わ
せて発光層(発光及びそのためのキャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば良い
。例えば、本実施例では低分子系有機発光材料を発光層として用いる例を示したが、高分
子系有機発光材料を用いても良い。また、電荷輸送層や電荷注入層として炭化珪素等の無
機材料を用いることも可能である。
これらの有機発光材料や無機材料は公知の材料を用いることができる。
次に、発光層713の上には導電膜からなる陰極714が設けられる。本実施例の場合
、導電膜としてアルミニウムとリチウムとの合金膜を用いる。勿論、公知のMgAg膜(
マグネシウムと銀との合金膜)を用いても良い。陰極材料としては、周期表の1族もしく
は2族に属する元素からなる導電膜もしくはそれらの元素を添加した導電膜を用いれば良
い。
この陰極714まで形成された時点で発光素子715が完成する。なお、ここでいう発
光素子715は、画素電極(陽極)710、発光層713及び陰極714で形成されたダ
イオードを指す。
発光素子715を完全に覆うようにしてパッシベーション膜716を設けることは有効
である。パッシベーション膜716としては、炭素膜、窒化珪素膜もしくは窒化酸化珪素
膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜を単層もしくは組み合わせた積層で用いる。
この際、カバレッジの良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜
、特にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を用いることは有効である。DLC膜は
室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性の低い発光層713の上
方にも容易に成膜することができる。また、DLC膜は酸素に対するブロッキング効果が
高く、発光層713の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後に続く封止工
程を行う間に発光層713が酸化するといった問題を防止できる。
さらに、パッシベーション膜716上に封止材717を設け、カバー材718を貼り合
わせる。封止材717としては紫外線硬化樹脂を用いれば良く、内部に吸湿効果を有する
物質もしくは酸化防止効果を有する物質を設けることは有効である。また、本実施例にお
いてカバー材718はガラス基板や石英基板やプラスチック基板(プラスチックフィルム
も含む)の両面に炭素膜(好ましくはダイヤモンドライクカーボン膜)を形成したものを
用いる。
こうして図14に示すような構造の発光装置が完成する。なお、バンク712を形成し
た後、パッシベーション膜716を形成するまでの工程をマルチチャンバー方式(または
インライン方式)の成膜装置を用いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効であ
る。また、さらに発展させてカバー材718を貼り合わせる工程までを大気解放せずに連
続的に処理することも可能である。
こうして、プラスチック基板を母体とする絶縁体501上にnチャネル型TFT601
、602、スイッチングTFT(nチャネル型TFT)603および電流制御TFT(n
チャネル型TFT)604が形成される。ここまでの製造工程で必要としたマスク数は、
一般的なアクティブマトリクス型発光装置よりも少ない。
即ち、TFTの製造工程が大幅に簡略化されており、歩留まりの向上および製造コスト
の低減が実現できる。
さらに、図14を用いて説明したように、ゲート電極に絶縁膜を介して重なる不純物領
域を設けることによりホットキャリア効果に起因する劣化に強いnチャネル型TFTを形
成することができる。そのため、信頼性の高い発光装置を実現できる。
また、本実施例では画素部と駆動回路の構成のみ示しているが、本実施例の製造工程に
従えば、その他にも信号分割回路、D/Aコンバータ、オペアンプ、γ補正回路などの論
理回路を同一の絶縁体上に形成可能であり、さらにはメモリやマイクロプロセッサをも形
成しうる。
さらに、発光素子を保護するための封止(または封入)工程まで行った後の本実施例の
発光装置について図15を用いて説明する。なお、必要に応じて図14で用いた符号を引
用する。
図15(A)は、発光素子の封止までを行った状態を示す上面図、図15(B)は図1
5(A)をC−C’で切断した断面図である。点線で示された801はソース側駆動回路
、806は画素部、807はゲート側駆動回路である。また、901はカバー材、902
は第1シール材、903は第2シール材であり、第1シール材902で囲まれた内側には
封止材907が設けられる。
なお、904はソース側駆動回路801及びゲート側駆動回路807に入力される信号
を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキ
ット)905からビデオ信号やクロック信号を受け取る。なお、ここではFPCしか図示
されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良
い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはP
WBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図15(B)を用いて説明する。基板700の上方には画素部
806、ゲート側駆動回路807が形成されており、画素部806は電流制御TFT60
4とそのドレインに電気的に接続された画素電極710を含む複数の画素により形成され
る。また、ゲート側駆動回路807はnチャネル型TFT601とpチャネル型TFT6
02とを組み合わせたCMOS回路(図14参照)を用いて形成される。
画素電極710は発光素子の陽極として機能する。また、画素電極710の両端にはバ
ンク712が形成され、画素電極710上には発光層713および発光素子の陰極714
が形成される。
陰極714は全画素に共通の配線としても機能し、接続配線904を経由してFPC9
05に電気的に接続されている。さらに、画素部806及びゲート側駆動回路807に含
まれる素子は全て陰極714およびパッシベーション膜567で覆われている。
また、第1シール材902によりカバー材901が貼り合わされている。なお、カバー
材901と発光素子との間隔を確保するために樹脂膜からなるスペーサを設けても良い。
そして、第1シール材902の内側には封止材907が充填されている。なお、第1シー
ル材902、封止材907としてはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、第1シ
ール材902はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。さらに、
封止材907の内部に吸湿効果をもつ物質や酸化防止効果をもつ物質を含有させても良い
発光素子を覆うようにして設けられた封止材907はカバー材901を接着するための
接着剤としても機能する。また、本実施例ではカバー材901を構成するプラスチック基
板901aの材料としてFRP(Fiberglass-Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニ
ルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリルを用いることができる。
また、封止材907を用いてカバー材901を接着した後、封止材907の側面(露呈
面)を覆うように第2シール材903を設ける。第2シール材903は第1シール材90
2と同じ材料を用いることができる。
以上のような構造で発光素子を封止材907に封入することにより、発光素子を外部か
ら完全に遮断することができ、外部から水分や酸素等の発光層の酸化による劣化を促す物
質が侵入することを防ぐことができる。従って、信頼性の高い発光装置が得られる。
なお、本実施例は実施例1乃至6と自由に組み合わせることが可能である。
本実施例では、実施例9とは異なる画素構造を有した発光装置について説明する。説明
には図19を用いる。
図19では電流制御用TFT4501として図11のnチャネル型TFT504と同一
構造のTFTを用いる。勿論、電流制御用TFT4501のゲート電極はスイッチング用
TFT4402のドレイン配線に電気的に接続されている。また、電流制御用TFT45
01のドレイン配線は画素電極4504に電気的に接続されている。
本実施例では、導電膜からなる画素電極4504が発光素子の陰極として機能する。具
体的には、アルミニウムとリチウムとの合金膜を用いるが、周期表の1族もしくは2族に
属する元素からなる導電膜もしくはそれらの元素を添加した導電膜を用いれば良い。
画素電極4504の上には発光層4505が形成される。なお、図19では一画素しか
図示していないが、本実施例ではG(緑)に対応した発光層を蒸着法及び塗布法(好まし
くはスピンコーティング法)により形成している。具体的には、電子注入層として20n
m厚のフッ化リチウム(LiF)膜を設け、その上に発光層として70nm厚のPPV(
ポリパラフェニレンビニレン)膜を設けた積層構造としている。
次に、発光層4505の上には透明導電膜からなる陽極4506が設けられる。本実施
例の場合、透明導電膜として酸化インジウムと酸化スズとの化合物もしくは酸化インジウ
ムと酸化亜鉛との化合物からなる導電膜を用いる。
この陽極4506まで形成された時点で発光素子4507が完成する。なお、ここでい
う発光素子4507は、画素電極(陰極)4504、発光層4505及び陽極4506で
形成されたダイオードを指す。
発光素子4507を完全に覆うようにしてパッシベーション膜4508を設けることは
有効である。パッシベーション膜4508としては、炭素膜、窒化珪素膜もしくは窒化酸
化珪素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜を単層もしくは組み合わせた積層で用いる。
さらに、パッシベーション膜4508上に封止材4509を設け、カバー材4510を
貼り合わせる。封止材4509としては紫外線硬化樹脂を用いれば良く、内部に吸湿効果
を有する物質もしくは酸化防止効果を有する物質を設けることは有効である。また、本実
施例においてカバー材4510はガラス基板や石英基板やプラスチック基板(プラスチッ
クフィルムも含む)の両面に炭素膜(好ましくはダイヤモンドライクカーボン膜)を形成
したものを用いる。
なお、本実施例は実施例1乃至6と自由に組み合わせることが可能である。
本発明を適用して、本願発明を実施して形成されたCMOS回路や画素部は様々な電気
光学装置(アクティブマトリクス型液晶ディスプレイ、アクティブマトリクス型ECディ
スプレイ、アクティブマトリクス型発光ディスプレイ)に用いることが出来る。即ち、そ
れら電気光学装置を表示部に組み込んだ電子機器全てに本発明を実施出来る。
その様な電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、プロジェクター、ヘッド
マウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲーション、カーステレオ
、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子
書籍等)などが挙げられる。それらの一例を図16、図17及び図18に示す。
図16(A)はパーソナルコンピュータであり、本体3001、画像入力部3002、
表示部3003、キーボード3004等を含む。本発明を表示部3003に適用すること
ができる。
図16(B)はビデオカメラであり、本体3101、表示部3102、音声入力部31
03、操作スイッチ3104、バッテリー3105、受像部3106等を含む。本発明を
表示部3102に適用することができる。
図16(C)はモバイルコンピュータ(モービルコンピュータ)であり、本体3201
、カメラ部3202、受像部3203、操作スイッチ3204、表示部3205等を含む
。本発明は表示部3205に適用できる。
図16(D)はゴーグル型ディスプレイであり、本体3301、表示部3302、アー
ム部3303等を含む。本発明は表示部3302に適用することができる。
図16(E)はプログラムを記録した記録媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレ
ーヤーであり、本体3401、表示部3402、スピーカ部3403、記録媒体3404
、操作スイッチ3405等を含む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD(Di
gtial Versatile Disc)、CD等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲ
ームやインターネットを行なうことができる。本発明は表示部3402に適用することが
できる。
図16(F)はデジタルカメラであり、本体3501、表示部3502、接眼部350
3、操作スイッチ3504、受像部(図示しない)等を含む。本発明を表示部3502に
適用することができる。
図17(A)はフロント型プロジェクターであり、投射装置3601、スクリーン36
02等を含む。本発明は投射装置3601の一部を構成する液晶表示装置3808やその
他の駆動回路に適用することができる。
図17(B)はリア型プロジェクターであり、本体3701、投射装置3702、ミラ
ー3703、スクリーン3704等を含む。本発明は投射装置2702の一部を構成する
液晶表示装置3808やその他の駆動回路に適用することができる。
なお、図17(C)は、図17(A)及び図17(B)中における投射装置3601、
3702の構造の一例を示した図である。投射装置3601、3702は、光源光学系3
801、ミラー3802、3804〜3806、ダイクロイックミラー3803、プリズ
ム3807、液晶表示装置3808、位相差板3809、投射光学系3810で構成され
る。投射光学系2810は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施例は三板式の
例を示したが、特に限定されず、例えば単板式であってもよい。また、図17(C)中に
おいて矢印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、
位相差を調節するためのフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
また、図17(D)は、図17(C)中における光源光学系3801の構造の一例を示
した図である。本実施例では、光源光学系3801は、リフレクター2811、光源38
12、レンズアレイ3813、3814、偏光変換素子2815、集光レンズ3816で
構成される。なお、図17(D)に示した光源光学系は一例であって特に限定されない。
例えば、光源光学系に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相
差を調節するフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
ただし、図17に示したプロジェクターにおいては、透過型の電気光学装置を用いた場
合を示しており、反射型の電気光学装置及び発光装置での適用例は図示していない。
図18(A)は携帯電話であり、本体3901、音声出力部3902、音声入力部39
03、表示部3904、操作スイッチ3905、アンテナ3906等を含む。本発明を表
示部3904に適用することができる。
図18(B)は携帯書籍(電子書籍)であり、本体4001、表示部4002、400
3、記憶媒体4004、操作スイッチ4005、アンテナ4006等を含む。本発明は表
示部4002、4003に適用することができる。
図18(C)はディスプレイであり、本体4101、支持台4102、表示部4103
等を含む。本発明は表示部4103に適用することができる。本発明のディスプレイは特
に大画面化した場合において有利であり、対角10インチ以上(特に30インチ以上)の
ディスプレイには有利である。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用すること
が可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1〜10のどのような組み合わせから
なる構成を用いても実現することができる。

Claims (5)

  1. 基板上に非晶質半導体膜を形成し、
    前記非晶質半導体膜に結晶化を助長する金属元素を添加し、
    前記非晶質半導体膜に第1の加熱処理を行い、結晶質半導体膜を形成し、
    前記結晶質半導体膜上に絶縁膜を形成し、
    前記絶縁膜上に端部の断面形状が先細り形状の導電膜を形成し、
    前記導電膜をマスクとして、前記結晶質半導体膜に不純物元素を添加して、前記導電膜と重なるチャネル形成領域と、前記導電膜の先細り形状の端部と重なる第1の不純物領域と、前記第1の不純物領域と接し、前記導電膜とは重ならない第2の不純物領域と、を形成し、
    前記導電膜をマスクとして、前記第2の不純物領域に、He、Ne、Ar、Kr及びXeから選ばれた一種または複数種の元素を添加し、
    前記結晶質半導体膜に第2の加熱処理を行い、前記チャネル形成領域に含まれる前記金属元素を前記第2の不純物領域にゲッタリングすることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 請求項1において、
    前記基板は透光性を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 請求項1乃至請求項2のいずれか一において、
    前記不純物元素は、15族に属する元素から選ばれた一種または複数種の元素であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 請求項1乃至請求項2のいずれか一において、
    前記不純物元素は、15族に属する元素から選ばれた一種または複数種の元素、及び13族に属する元素から選ばれた一種または複数種の元素、であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    前記導電膜は、Ta、W、Ti、Mo、Cu、Cr及びNdから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料よりなる単層または積層であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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