JP2014031197A - カバーテープ、カバーテープの製造方法及び電子部品梱包体 - Google Patents

カバーテープ、カバーテープの製造方法及び電子部品梱包体 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒートシール時に生じるカバーテープの弛みを十分に軽減することができ、キャリアテープから剥離する際のカバーテープの伸びを十分に抑制することができ、さらには、ヒートシール前後におけるカバーテープの寸法変化を十分に抑制することができる、電子部品包装用カバーテープを提供すること。
【解決手段】基材層と、シール層と、前記基材層及び前記シール層の間に設けられた中間層と、を備える電子部品包装用カバーテープであって、前記基材層がポリプロピレン系樹脂を50質量%以上の割合で含有し、前記中間層としてポリアミド系樹脂を含有する剛性層を少なくとも備え、幅方向における熱収縮率が80℃において5%以下、且つ130℃において10〜30%であり、長さ方向における降伏点荷重が15N以上である、カバーテープ。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子部品包装用カバーテープ及びその製造方法に関する。また本発明は、電子部品包装用カバーテープを用いて得られる電子部品梱包体に関する。
従来、電子部品を搬送する方法として、電子部品を包装材に封止して搬送するテーピングリール方式が知られている。このテーピングリール方式では、テープの長さ方向に一定間隔で電子部品収納用のポケットを設けたキャリアテープに電子部品を挿入し、その後、上部からカバーテープをヒートシールして電子部品を封止し、テープをリール状に巻き取り保管、搬送する方式である(例えば、特許文献1)。
リール状に巻き取られた包装体は、実装機メーカーへ搬送され、回路基板などの作製工程において、カバーテープがキャリアテープから剥離され、収納されていた電子部品がエアー吸着ノズルで吸着され、回路基板上に実装される。
電子部品の包装材として用いられるカバーテープとして、例えば、特許文献2には、基材層、中間層、シール層を有し、該中間層が特定の加熱収縮性を有することによって、ヒートシール時に発生するカバーテープの浮き上がりを無くし、カバーテープとキャリアテープ間の隙間の発生を抑えることができるカバーテープが開示されている。しかし、特許文献2に記載のカバーテープでは、ヒートシール時に弛みを生じるという問題があった。
また、特許文献3には、基材層、中間層、シール層を有するカバーテープが開示され、カバーテープ全体が特定の熱収縮率を有することによって、ヒートシール時に生じるカバーテープの弛みを軽減できることが記載されている。
特開2007−182244号公報 特開2010−76832号公報 国際公開2011/024860号
ところで、キャリアテープから剥離する際にカバーテープに伸びが生じると、電子部品の取り出し時にエアー吸着エラーが生じやすく、連続して電子部品を取り出すことができないため回路基板の生産効率が低下するという問題が生じる。このため、電子部品包装用カバーテープは、キャリアテープからの剥離時の伸びを十分に抑制できるような機械強度を有することが望ましい。
また、ヒートシール前後でカバーテープに寸法変化が生じると、キャリアテープに設けられた電子部品収納用ポケットが十分に封止されない等の問題が生じるおそれがある。このため、電子部品包装用カバーテープは、ヒートシール前後で寸法変化が十分に抑制されることが望ましい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ヒートシール時に生じるカバーテープの弛みを十分に軽減することができ、キャリアテープから剥離する際のカバーテープの伸びを十分に抑制することができ、さらには、ヒートシール前後におけるカバーテープの寸法変化を十分に抑制することができる、電子部品包装用カバーテープを提供することを課題とする。また、本発明は、上記カバーテープの製造方法及び上記カバーテープを用いた電子部品梱包体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明を見出すに至った。本発明は下記の電子部品包装用カバーテープ、電子部品包装用カバーテープの製造方法及び電子部品梱包体に関する。
[1]基材層と、シール層と、前記基材層及び前記シール層の間に設けられた中間層と、を備える電子部品包装用カバーテープであって、前記基材層がポリプロピレン系樹脂を50質量%以上の割合で含有し、前記中間層がポリアミド系樹脂を含有する剛性層を少なくとも有し、幅方向における(カバーテープ全体の)熱収縮率が80℃において5%以下、且つ130℃において10〜30%であり、長さ方向における降伏点荷重が15N以上である、カバーテープ。
[2]前記カバーテープに含まれるポリプロピレン系樹脂の総量が、前記カバーテープの全量基準で25〜80質量%であり、前記カバーテープに含まれる融点が155℃以上のポリプロピレン系樹脂の総量が、前記カバーテープの全量基準で20〜80質量%である、[1]に記載のカバーテープ。
[3]前記中間層が、融点が125℃以上の熱可塑性樹脂を含有する耐熱層と、融点が125℃未満の熱可塑性樹脂を含有するクッション層とをさらに有する、[1]又は[2]に記載のカバーテープ。
[4]前記中間層が、帯電防止層をさらに有する、[1]〜[3]のいずれかに記載のカバーテープ。
[5]前記中間層が、融点が125℃以上の熱可塑性樹脂を含有する耐熱層と、融点が125℃未満の熱可塑性樹脂を含有するクッション層と、帯電防止層とをさらに有し、前記剛性層、前記耐熱層、前記クッション層及び前記帯電防止層がこの順で積層されている、[1]又は[2]に記載のカバーテープ。
[6]前記中間層が、前記基材層及び前記剛性層の間に設けられた第1接着層と、前記剛性層及び前記耐熱層の間に設けられた第2接着層と、前記耐熱層及び前記クッション層の間に設けられた第3接着層と、をさらに有する、[5]に記載のカバーテープ。
[7]幅方向における加熱収縮力が、130℃において20g/mm幅以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載のカバーテープ。
[8]前記シール層の表面固有抵抗値が1×10〜1×1013Ωである、[1]〜[7]のいずれかに記載のカバーテープ。
[9][1]〜[8]のいずれかに記載のカバーテープを製造する方法であって、前記基材層を形成するための第1樹脂層と前記中間層の少なくとも一部を形成するための第2樹脂層とを有する積層体を、加熱延伸して、前記基材層及び前記中間層の少なくとも一部を形成する延伸工程を備える、電子部品包装用カバーテープの製造方法。
[10][1]〜[8]のいずれかに記載のカバーテープを用いて得られる電子部品梱包体。
本発明に係る電子部品包装用カバーテープは、ヒートシール時に生じるカバーテープの弛みを十分に軽減することができ、キャリアテープから剥離する際のカバーテープの伸びを十分に抑制することができ、さらには、ヒートシール前後におけるカバーテープの寸法変化を十分に抑制することができる。また、本発明によれば、上記カバーテープの製造方法及び上記カバーテープを用いた電子部品梱包体が提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態に係る電子部品包装用カバーテープ(以下、単に「カバーテープ」という。)は、基材層(A)と、シール層(C)と、基材層(A)及びシール層(C)の間に設けられた中間層(B)とを備える。本実施形態において、基材層(A)は、ポリプロピレン系樹脂を50質量%以上の割合で含有する。また、カバーテープは、中間層(B)が、ポリアミド系樹脂を含有する剛性層(B1)を少なくとも有している。
カバーテープは、上記構成を有するため、ヒートシール時に生じるカバーテープの弛みを十分に軽減することができ、キャリアテープから剥離する際のカバーテープの伸びを十分に抑制することができ、さらには、ヒートシール前後におけるカバーテープの寸法変化を十分に抑制することができる。
テーピングリール方式において、カバーテープは、キャリアテープの電子部品収納用ポケット(凹部)を覆うように配置され、該ポケットの幅方向の両縁部でヒートシール用コテにより加熱加圧され、ヒートシールされる。ここで、カバーテープは、ヒートシール用コテが直に接する被加熱部のみならず、その周囲(例えば、電子部品収納用ポケットの上部に位置する箇所)も不可避的に加熱される。
このとき、従来のカバーテープでは、被加熱部とそれ以外の箇所とが同程度の熱収縮をすることにより、カバーテープ全体として寸法変化が生じてしまうおそれがある。これに対して、上記構成を有するカバーテープによれば、被加熱部以外の箇所での熱収縮が抑制されるため、ヒートシール前後における寸法変化が抑えられると考えられる。
カバーテープが基材層(A)を有し、剛性層(B1)を有しない場合、製造時の延伸安定性は良好になるが、剛性及び引裂強度が不足するためハンドリング性が低下し、カバーテープの伸びや切れという問題が生じることがある。また、カバーテープが剛性層(B1)を有し、基材層(A)を有しない場合、剛性は良好になるが、製造時の延伸安定性が不足するため生産効率が悪くなるとともに、ポリアミド系樹脂の吸湿特性によって寸法安定性が悪化し、反り、カール、熱収縮特性の変化等の問題が生じることがある。
カバーテープは、基材層(A)及び剛性層(B1)を備える構成により、これらの問題のいずれも回避して必要な特性を確保することができる。
カバーテープは、中間層(B)として剛性層(B1)以外の層を備えていてよい。カバーテープの中間層(B)としては、例えば、後述する接着層(B2)、耐熱層(B3)、クッション層(B4)、帯電防止層(B5)等が挙げられる。
カバーテープの層構造としては、例えば、下記の例が挙げられる。これらの層構造は、カバーテープの層構造として特に好適であり、これらの層構造によれば、本発明の効果が一層顕著に奏される。
・基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/耐熱層(B3)/接着層(B2)/クッション層(B4)/帯電防止層(B5)/シール層(C)
・基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/耐熱層(B3)/接着層(B2)/クッション層(B4)/シール層(C)
・基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/耐熱層(B3)/接着層(B2)/クッション層(B4)/クッション層(B4)/帯電防止層(B5)/シール層(C)
・基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/耐熱層(B3)/接着層(B2)/クッション層(B4)/クッション層(B4)/シール層(C)
・基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/クッション層(B4)/帯電防止層(B5)/シール層(C)
・基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/クッション層(B4)/シール層(C)
次に、カバーテープを構成する各層について説明する。
[基材層(A)]
基材層(A)は、カバーテープの最外層に位置し、カバーテープに剛性及び耐熱性を付与する層であり、カバーテープ製造時には延伸支持層としての役割も果たす。本発明の効果を奏するために、基材層(A)は、ポリプロピレン系樹脂を50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上の割合で含有する。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独共重合体、及び/又はプロピレン系共重合体を好適に使用でき、例えば、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレンとエチレンとα−オレフィンとの3元共重合体等を好適に使用できる。
プロピレン単独共重合体とは、プロピレンのみを重合して得られる重合体である。ポリプロピレン系共重合体としては、プロピレンと、エチレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種との共重合体を好適に用いることができる。より好ましくは、プロピレンと、エチレン及び炭素数4〜8のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種との共重合体である。
α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコサン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
上記プロピレン−α−オレフィン共重合体としては、プロピレンと、エチレンコモノマー、ブテンコモノマー、ヘキセンコモノマー及びオクテンコモノマーから選ばれる少なくとも1種のコモノマーとの共重合体が、一般に入手が容易であり、好適に使用できる。
ポリプロピレン系樹脂は、シングルサイト系触媒、マルチサイト系触媒等の公知の触媒を用いて重合されたものであってよく、透明性に一層優れるの観点からは、シングルサイト系触媒を用いて重合されたものであることが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂は、チーグラー・ナッタ触媒のような触媒で重合された樹脂であっても、メタロセン系触媒等で重合された樹脂であってもよい。すなわち、ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、シンジオタクチックポリプロピレン、アイソタクティックポリプロピレン等も使用できる。
ポリプロピレン系樹脂としては、結晶/非晶構造(モルフォロジ−)をナノオーダーで制御したポリプロピレン系樹脂を使用することもできる。
基材層(A)は、ポリプロピレン系樹脂以外の成分を含有していてもよい。例えば、その特性を損なわない範囲で、ポリプロピレン系樹脂以外の樹脂、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種界面活性剤、アンチブロック剤、無機フィラー等の任意の添加剤を含んでいてもよい。各添加剤の詳細は、後述のとおりである。
基材層(A)が帯電防止剤を含むと、製品(例えば、電子部品梱包材)に対する埃等の付着を防止することができるため好ましい。帯電防止剤としては、例えば、高分子型帯電防止剤、界面活性剤、導電性微粉末等が挙げられ、これらのうち透明性に優れ、ブリードアウトが少ないという観点からは、高分子型帯電防止剤が好ましい。高分子型帯電防止剤としては、例えば、ポリエーテル−ポリオレフィンブロックポリマー、ポリチオフェン系ポリマー、アイオノマー、絶縁性高分子製品用ドナー・アクセプターハイブリッド系内部練り込み型帯電防止剤等が好適に用いられる。
基材層(A)が高分子型帯電防止剤を含む場合、高分子型帯電防止剤の含有量は、基材層(A)の全量基準で5〜50質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることがさらに好ましい。
[中間層(B)]
中間層(B)は、カバーテープの両主面を構成する基材層(A)及びシール層(C)の間に設けられた層であり、本実施形態において中間層(B)はポリアミド系樹脂を含有する剛性層(B1)を少なくとも備える。
中間層(B)は、剛性層(B1)以外の層を含んでいてよい。例えば、中間層(B)は、各層間に設けられ各層間の接着強度を発現させる接着層(B2)、熱変形を抑制するための耐熱層(B3)、テーピング時(例えばヒートシール時)にかかる圧力を均一に分散させるクッション層(B4)、ヒートシール後のカバーテープをキャリアテープから剥離する際の静電気発生を抑制する帯電防止層(B5)等を含むことができる。
(剛性層(B1))
剛性層(B1)は、ポリアミド系樹脂を含有する層であり、カバーテープの剛性及び引張強度を向上させて、カバーテープの伸びや切れを防ぐ役割を果たす。
剛性層(B1)中のポリアミド系樹脂の含有量は、剛性層(B1)の全量基準で80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。また、剛性層(B1)は、ポリアミド系樹脂からなる層であってもよい。
ポリアミド系樹脂は、アミド結合を有する縮合重合体ということもできる。ポリアミド系樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン66等の脂肪族ポリアミド重合体;ナイロン6/66、ナイロン6/12等の脂肪族ポリアミド共重合体;MXD6ナイロン(ポリメタキシレンアジパミド)等の芳香族ポリアミド重合体;が挙げられる。MXD6ナイロンは、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とを重縮合して得られる樹脂であり、脂肪族ポリアミド共重合体に比べて吸水度合いが低いため寸法安定性がより良好となること、結晶化速度が遅いため延伸性がより良好であること、等の理由で好適である。
(接着層(B2))
接着層(B2)は、互いの接着強度が弱い2層間に配置されて、該2層を接着する層であり、公知の接着性樹脂を含有する樹脂組成物から形成することができる。
接着層(B2)を共押出法により作製する場合には、接着性樹脂として、ポリオレフィン系樹脂と、α,β−不飽和カルボン酸及びその誘導体から選択される少なくとも一種とをグラフト重合してなる変性ポリオレフィン系樹脂を好適に用いることができる。
変性ポリオレフィン系樹脂としては、接着性及び耐熱性に優れる観点から、変性プロピレン系樹脂が好適である。変性プロピレン系樹脂としては、例えば,プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体等のポリプロピレン系樹脂に、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸又はその酸無水物を、グラフト共重合した変性重合体が好適であり、プロピレン単独共重合体又はプロピレン−エチレン共重合体に、無水マレイン酸をグラフト共重合した変性重合体がより好適である。
接着層(B2)を押出ラミネート法やコーティング法により作製する場合には、接着層(B2)を公知のアンカーコート剤を用いて作製することができる。接着性に優れる観点から、アンカーコート剤としては、例えば、ポリウレタン系、ポリアクリル系、又はポリエステル系のアンカーコート剤を好適に用いることができる。
中間層(B)は、接着層(B2)を単層で有していてもよく、接着層(B2)を2層以上有していてもよい。例えば、中間層(B)は、基材層(A)及び剛性層(B1)の間に設けられた第1接着層(B21)と、剛性層(B1)及び耐熱層(B3)の間に設けられた第2接着層(B22)と、耐熱層(B3)及びクッション層(B4)の間に設けられた第3接着層(B23)と、を含んでいてよい。
(耐熱層(B3))
耐熱層は、カバーテープの熱変形を抑制し、カバーテープの剛性を向上させる役割を果たす層である。耐熱層(B3)は、融解ピーク温度(以下、融点ともいう。)125℃以上の熱可塑性樹脂(以下、熱可塑性樹脂(a)という。)を含有することが好ましい。
熱可塑性樹脂(a)の融点は、好ましくは128℃以上であり、より好ましくは130℃以上である。
なお、融解ピーク温度(融点)は、示差走査熱量測定(DSC)により得られる融解曲線で現れる吸熱反応のピークの頂点における温度である。融解ピークが複数存在する場合は、最も高温側の融解ピーク温度が上記数値範囲内であればよい(すなわち、本明細書中、最も高温側の融解ピーク温度を融点と見做すことができる)。
カバーフィルムの耐熱性及び剛性が一層向上し、カバーフィルムの腰が強くなるという観点からは、耐熱層(B3)中の熱可塑性樹脂(a)の含有量は、耐熱層(B3)の全量基準で、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂(a)としては、ポリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂;ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂;などを好適に用いることができる。
ポリエチレン系樹脂としては、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。また、ポリプロピレン系樹脂としては、基材層(A)の項で例示したポリプロピレン系樹脂を好適に用いることができる。
ポリエチレンの密度は、好ましくは0.930g/cm以上であり、より好ましくは0.942g/cm以上であり、さらに好ましくは0.950g/cm以上である。ポリエチレンは、密度が高いほど融点及び剛性が向上する傾向にある。
なお、本実施形態においては、耐熱層(B3)に用いる熱可塑性樹脂(a)を変更することによって、カバーテープの熱収縮率を適宜調整することができる。例えば、熱可塑性樹脂(a)として、融点のより高い熱可塑性樹脂を用いることでカバーテープの熱収縮率をより低くすることができる。なお、中間層(B)は、耐熱層(B3)を単層で有していてもよく、耐熱層(B3)を2層以上有していてもよい。
融点のより高い熱可塑性樹脂(a)として、例えばプロピレン系樹脂が好適に用いることができる。耐熱層(B3)の全量基準で、プロピレン系樹脂の割合が50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。耐熱層(B3)におけるプロピレン系樹脂の割合が、上記範囲内であると加熱収縮する温度がより高温側に移行し、カバーテープの130℃における熱収縮率を適宜調整することができ、ヒートシール前後における寸法変化が一層抑制される。
耐熱層(B3)の形成方法としては、例えば、コーティング法、押出ラミネート法、共押出法が挙げられる。また、耐熱層(B3)を形成する際のコーティングや押出ラミネートの前に、耐熱層(B3)を形成する下地となる表面にコロナ処理やプラズマ処理を行ってその表面を活性化すると、下地と耐熱層(B3)とが良好な密着性を有する点で好ましい。
また、耐熱層(B3)は、基材層(A)と同時に共押出及び延伸を経て形成することもでき、このとき他の層を更に同時に形成することもできる。例えば、本実施形態においては、基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/耐熱層(B3)の積層体などを、共押出及び延伸により形成することができる。
(クッション層(B4))
クッション層(B4)は、ヒートシール時のヒートシール用コテによる加熱加圧に際し、加圧を均一に分散させる役割を果たす層である。すなわち、中間層(B)がクッション層(B4)を含むことにより、ヒートシール時の加圧が均一に分散され、カバーテープが均一な接着強度をもってキャリアテープと接着するようになる。
クッション層(B4)は、融点125℃未満の熱可塑性樹脂(以下、熱可塑性樹脂(b)という。)を含有することが好ましい。熱可塑性樹脂(b)を含有することで、クッション層のクッション性及び透明性が顕著に得られる。
クッション性が一層向上する観点から、クッション層(B4)中の熱可塑性樹脂(b)の含有量は、クッション層(B4)の全量基準で、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。
熱可塑性樹脂(b)としては、ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体、熱可塑性エラストマー、及びこれらの混合物等を好適に用いることができる。以下、各樹脂について詳述する。
(ポリオレフィン系樹脂)
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリオレフィン系ポリマーアロイが挙げられる。また、ポリエチレン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。
ポリエチレンとしては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレンが挙げられる。超低密度ポリエチレンとしては、例えば、線状超低密度ポリエチレン(「VLDPE」、「ULDPE」と称される)が挙げられる。
ここで、ポリエチレンはJIS K 6922に基づいて密度により分類することができる。具体的には、密度が0.942g/cm以上のものを高密度ポリエチレンといい、密度が0.930g/cm以上0.942g/cm未満のものを中密度ポリエチレンといい、密度が0.910g/cm以上0.930g/cm未満のものを低密度ポリエチレンといい、密度が0.910g/cm未満のものを超低密度ポリエチレンという。
エチレン−α−オレフィン共重合体とは、エチレンとα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種との共重合体を示す。エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種とからなる共重合体であると好ましく、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種とからなる共重合体であるとより好ましい。
上記α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコサン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、上記エチレン−α−オレフィン共重合体において、共重合体を構成する全モノマー中のα−オレフィンの割合(仕込みモノマー基準)は、6〜30質量%が好ましい。さらに、上記エチレン−α−オレフィン共重合体は、軟質の共重合体であることが好ましく、X線法による結晶化度が30%以下であることが好ましい。
また、上記エチレン−α−オレフィン共重合体としては、エチレンと、プロピレンコモノマー、ブテンコモノマー、ヘキセンコモノマー及びオクテンコモノマーから選ばれる少なくとも1種類のコモノマーとの共重合体が、一般に入手が容易であり、好適に使用できる。
ポリエチレン系樹脂は、シングルサイト系触媒、マルチサイト系触媒等の公知の触媒を用いて重合されたものであってよく、透明性に一層優れる観点からは、シングルサイト系触媒を用いて重合することが好ましい。
ポリエチレン系樹脂は、クッション性が一層良好になる観点から、密度が0.860〜0.920g/cmであると好ましく、0.870〜0.915g/cmであるとより好ましく、0.870〜0.910g/cmであると更に好ましい。ポリエチレン系樹脂の密度が低いほどクッション性は向上する傾向にあり、密度が0.920g/cm以下であれば、透明性が向上する傾向にある。高密度の樹脂を用いる場合、低密度ポリエチレンを、例えば30質量%程度の割合で添加することで、透明性を改善することもできる。
ポリエチレン系樹脂は、クッション性が一層良好になる観点から、JIS−K−7210に準じて測定されるメルトフローレートの値(以下、「MFR」と記載する場合がある)MFR190℃(190℃、2.16kg)が0.5g〜30gであることが好ましく、0.8g〜27gであることがより好ましく、1.0g〜25gであるとより好ましい。
ポリエチレン系樹脂としては、結晶/非晶構造(モルフォロジ−)をナノオーダーで制御したポリエチレン系樹脂を使用することもできる。
(エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA))
エチレン−酢酸ビニル共重合体とは、エチレンモノマーと酢酸ビニルとの共重合により得られる共重合体を示す。
この共重合は、例えば、高圧法、溶融法等の方法により行うことができる。なお、共重合反応の触媒としては、例えば、マルチサイト触媒やシングルサイト触媒を用いることができる。また、上記共重合体において、各モノマーの結合形式は特に限定されず、ランダム結合、ブロック結合等の結合形式を有するポリマーを使用することができる。なお、光学特性の観点から、上記共重合体としては、高圧法を用いて重合され、ランダム結合を有する共重合体が好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、押出成形性が一層良好になる観点から、共重合体を構成する全モノマー中の酢酸ビニルの割合が、5〜40質量%であることが好ましく、7〜35質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることが更に好ましい。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、MFR190℃が0.3g〜30gであることが好ましく、0.5g〜28gであることがより好ましく、0.8g〜25gであることが更に好ましい。
(エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体)
エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体とは、エチレンモノマーと、脂肪族不飽和カルボン酸から選ばれる少なくとも1種のモノマーとの共重合により得られる共重合体を示す。
この共重合は、例えば、高圧法、溶融法等の方法により行うことができる。なお、共重合反応の触媒としては、例えば、マルチサイト触媒やシングルサイト触媒を用いることができる。また、上記共重合体において、各モノマーの結合形式は特に限定されず、ランダム結合、ブロック結合等の結合形式を有するポリマーを使用することができる。なお、光学特性の観点から、上記共重合体としては、高圧法を用いて重合され、ランダム結合を有する共重合体が好ましい。
エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体としては、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体(以下、「EAA」と記載する場合がある)、エチレン−メタクリル酸共重合体(以下、「EMAA」と記載する場合がある)等が挙げられる。
エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体は、共重合体を構成する全モノマー中の脂肪族不飽和カルボン酸の割合が、3〜35質量%であると好ましい。また、MFR190℃が0.3g〜30gであることが好ましく、0.5g〜30gであることがより好ましく、0.8g〜25gであることが更に好ましい。
(エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体)
エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体とは、エチレンモノマーと、脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種のモノマーとの共重合により得られる共重合体を示す。
この共重合は、例えば、高圧法、溶融法等の方法により行うことができる。なお、共重合反応の触媒としては、例えば、マルチサイト触媒やシングルサイト触媒を用いることができる。また、上記共重合体において、各モノマーの結合形式は特に限定されず、ランダム結合、ブロック結合等の結合形式を有するポリマーを使用することができる。なお、光学特性の観点から、上記共重合体としては、高圧法を用いて重合され、ランダム結合を有する共重合体が好ましい。
エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体としては、例えば、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルとしては、メタノール、エタノール等炭素数1〜8のアルコールとのエステルが好適に使用される。
上記エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体は、共重合体を構成する全モノマー中の脂肪族不飽和カルボン酸エステルの割合が、3〜35質量%であることが好ましい。また、MFR190℃が0.3g〜30gであることが好ましく、0.5g〜30gであることがより好ましく、0.8g〜25gであることが更に好ましい。
上述の共重合体は、3成分以上のモノマーを共重合してなる多元共重合体であってもよい。上記多元共重合体としては、例えば、エチレン、脂肪族不飽和カルボン酸及び脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも3種類のモノマーを共重合してなる共重合体等が挙げられる。
(熱可塑性エラストマー)
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体(以下、「SBR」と記載する場合がある)等の共役ジエンとビニル芳香族化合物との共重合体、該共重合体の共役ジエン由来の不飽和部分を水素添加した共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体;などのオレフィン系エラストマーが挙げられる。
本実施形態においては、クッション層(B4)の厚みを適宜変更することにより、カバーテープのクッション性を調整することができる。中間層(B)は、クッション層(B4)を単層で有していてもよく、クッション層(B4)を2層以上有していてもよい。
クッション層(B4)の形成方法としては、例えば、コーティング法、押出ラミネート法、共押出法が挙げられる。なお、クッション層(B4)を形成する際のコーティングや押出ラミネートの前に、クッション層(B4)を形成する下地となる表面にコロナ処理やプラズマ処理を行ってその表面を活性化すると、下地とクッション層(B4)とが良好な密着性を有する点で好ましい。
また、クッション層(B4)は、基材層(A)と同時に共押出及び延伸を経て形成することもできる。例えば、本実施形態においては、基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/クッション層(B4)の積層体などを、共押出及び延伸により形成することができる。
(帯電防止層(B5))
帯電防止層(B5)は、ヒートシール後のカバーテープをキャリアテープから剥離する際の静電気発生を抑止する役割を果たし、好ましくは帯電防止剤を含有する層である。
帯電防止層(B5)の表面固有抵抗値は、好ましくは1×10〜1×1013Ωであり、より好ましくは1×10〜1×1011Ωであり、さらに好ましくは1×10〜1×10Ωである。帯電防止層(B5)の表面固有抵抗値が1×1013Ω以下であると、キャリアテープから剥離する際に発生する剥離帯電によって電子部品が電子部品収納用ポケットから飛び出すことを十分に抑制することができる。
帯電防止剤としては、例えば、高分子型帯電防止剤、界面活性剤、導電性微粉末等が挙げられる。高分子型帯電防止剤としてはポリエーテル−ポリオレフィンブロックポリマー、ポリチオフェン系ポリマー、アイオノマー等が挙げられる。界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルアミン、第四級アンモニウム、アルキルスルホネート等が挙げられる。導電性微粉末としては酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、カーボンナノチューブ等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
帯電防止層(B5)は密着性を高める目的でバインダー成分を含有することができる。バインダー成分としては、上記クッション層(B4)で述べた樹脂、例えば、ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体、熱可塑性エラストマー、及びこれらの混合物等が好適である。
また、バインダー成分としては、目的に応じて上記以外のアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ゴム系樹脂、ポリエステル系樹脂等の接着性樹脂を用いることもできる。
帯電防止層(B5)の形成方法としては、例えば、コーティング法、押出ラミネート法、共押出法が挙げられる。なお、帯電防止層(B5)を形成する際のコーティングや押出ラミネートの前に、帯電防止層(B5)を形成する下地となる表面にコロナ処理やプラズマ処理を行ってその表面を活性化すると、下地と帯電防止層(B5)とが良好な密着性を有する点で好ましい。
また、帯電防止層(B5)は、基材層(A)と同時に共押出及び延伸を経て形成することもできる。例えば、本実施形態においては、基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/クッション層(B4)/帯電防止層(B5)の積層体などを、共押出及び延伸により形成することができる。
(その他の層)
中間層(B)は、上述の層以外の層を含んでいてもよい。例えば、中間層(B)は、ポリ塩化ビニリデン(以下、「PVDC」という場合がある。)等のバリア性樹脂を含有する防湿層等を含んでいてもよい。防湿層は、バリア性樹脂を60質量%以上含有することが好ましく、70質量%以上含有することがより好ましく、80質量%以上含有することがさらに好ましい。
[シール層(C)]
シール層(C)は、カバーテープの最外層に位置してカバーテープの一方の主面を構成する層である。シール層(C)は、キャリアテープ等の被包装体との接着面を構成し、被包装体とのヒートシールを可能にする層ということもできる。
シール層(C)は被包装体とのヒートシールを可能にする層であれば特に制限されず、シール層(C)を構成する樹脂としては、上記クッション層(B4)で述べた樹脂、例えば、ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体、熱可塑性エラストマー、及びこれらの混合物等が好適である。
また、シール層(C)を構成する樹脂としては、上記以外のアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ゴム系樹脂、ポリエステル系樹脂等の接着性樹脂を用いることもできる。これらのうち、接着性及び耐ブロッキング性に優れる観点からは、アクリル系樹脂が好適である。
カバーテープにおいて、シール層(C)が構成する主面(接着面)の表面固有抵抗値は、好ましくは1×10〜1×1013Ωであり、より好ましくは1×10〜1×1011Ωであり、さらに好ましくは1×10〜1×10Ωである。シール層(C)の表面固有抵抗値が1×1013Ω以下であると、キャリアテープから剥離する際に発生する剥離帯電によって電子部品が電子部品収納用ポケットから飛び出すことを十分に抑制することができる。
このような表面固有抵抗値は、例えば帯電防止層(B5)をシール層(C)に隣接して設けることにより達成することができる。また、シール層(C)は、帯電防止剤を含有することで上記表面固有抵抗値を達成することもできる。帯電防止剤としては帯電防止層(B5)の項で例示した帯電防止剤を好適に用いることができる。
ヒートシール後の電子部品梱包体において、カバーテープとキャリアテープとの剥離強度は、好ましくは10〜130gであり、より好ましくは20〜100gである。剥離強度が10g以上であると、輸送時や保管時の振動等によりカバーテープがキャリアテープから剥離し難くなり、包装されている電子部品の紛失を防ぐことができる。また、剥離強度が130g以下であると剥離時にカバーテープが破れる等の不具合が低減される。シール層(C)は、このような剥離強度を実現できる接着強度を有するものであることが好ましい。
シール層(C)の形成方法としては、例えば、コーティング法、押出ラミネート法、共押出法が挙げられる。なお、シール層(C)を形成する際のコーティングや押出ラミネートの前に、シール層(C)を形成する下地となる表面にコロナ処理やプラズマ処理を行ってその表面を活性化すると、下地とシール層(C)とが良好な密着性を有する点で好ましい。
また、シール層(C)は、基材層(A)及び中間層(B)と同時に共押出及び延伸を経て形成することもできる。例えば、本実施形態においては、下記のような積層体などを、共押出及び延伸により形成することができる。
・基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/クッション層(B4)/帯電防止層(B5)/シール層(C)
・基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/クッション層(B4)/シール層(C)
・基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/帯電防止層(B5)/シール層(C)
・基材層(A)/接着層(B2)/剛性層(B1)/接着層(B2)/シール層(C)
(添加剤)
基材層(A)、中間層(B)及びシール層(C)は、その特性を損なわない範囲で、各種アンチブロック剤、粘着付与剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、界面活性剤、無機フィラー等の任意の添加剤を含んでいてもよい。
ここでアンチブロッキング剤とは、例えば、シリカ、アルミナ等の無機粒子や環状オレフィン粒子やアクリル系粒子が挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、粘着付与剤としては、例えば、石油樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、スチレン樹脂、クマロン・インデン樹脂が挙げられる。石油樹脂としては、例えば、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、水添石油樹脂等が挙げられる。中でも、脂環族系樹脂を水添した脂環族系水添石油樹脂は、熱安定性に優れることや、他の樹脂に対する相溶性を、水添の度合いにより容易に調整できる観点から好ましい。これらの粘着付与剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
カバーテープは、幅方向(TD、Transverse Direction、又は流れ方向に垂直な方向、ともいう。)における熱収縮率が、80℃において、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましい。また、カバーテープは、長さ方向(MD、Machine Direction、又は流れ方向、ともいう。)における熱収縮率についても、80℃において5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましい。このようなカバーテープは、寸法安定性に優れ、このようなカバーテープによれば、ヒートシール前後における寸法変化が一層抑制される。
さらに、TDにおける熱収縮率が、130℃において、10〜30%であることが好ましい。このようなカバーテープによれば、テーピング時に生じる弛みを軽減することができる。テーピング時に生じる弛みは、例えば、以下の方法で測定される。すなわち、ヒートシール後のカバーテープの変位差をレーザー顕微鏡により計測する。カバーテープの変位差は100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましい。カバーテープの変位差が100μm以下である場合、カバーテープの弛みが軽減され、搬送時の振動による電子部品の損傷を防止することができると共に、電子部品が電子部品収納用ポケットから乗移ることを防止することができる。カバーテープの熱収縮率が10%未満の場合は、テーピング時に顕著な弛みが生じやすく、一方で、熱収縮率が30%より大きい場合は、テーピング時にカバーテープが過度に収縮しテーピング不良が生じやすい。カバーテープの弛み軽減とテーピング不良の抑制とを同時に達成する為には、熱収縮率が10%以上、且つ30%以下であることが好ましく、10%以上、且つ25%未満であることがより好ましく、10%以上、且つ20%未満であることがさらに好ましい。
カバーテープの80℃における熱収縮率は、例えば、カバーテープに含まれるポリプロピレン系樹脂の割合を増加させることで低下させることができる。また、カバーテープの130℃における熱収縮率は、例えば、カバーテープに含まれるポリプロピレン系樹脂のうち、融点155℃以上のポリプロピレン系樹脂の割合を増加させることで低下させることができる。
カバーテープに含まれるプロピレン系樹脂の割合は、カバーテープの全量基準で、25〜80質量%であることが好ましく、28〜77質量%であることがより好ましく、30〜75質量%であることがさらに好ましい。ポリプロピレン系樹脂の割合が上記範囲内である場合、カバーテープの80℃における熱収縮率を低下させることができ、且つ製造時に安定した延伸が可能であり厚み斑の少ないカバーテープを得ることができる。
カバーテープは、融点155℃以上のプロピレン系樹脂を含むことが好ましい。カバーテープにおける融点155℃以上のポリプロピレン系樹脂の割合は、カバーテープ全量基準で、20〜80質量%であることが好ましく、23〜77質量%であることがより好ましく、25〜75質量%であることがさらに好ましい。融点155℃以上のプロピレン系樹脂の割合が、上記範囲内であると加熱収縮する温度がより高温側に移行し、カバーテープの130℃における熱収縮率を適宜調整することができ、ヒートシール前後における寸法変化が一層抑制される。
ここで、カバーテープは、ヒートシール用コテが直に接する被加熱部のみならず、その周囲(例えば、電子部品収納用ポケットの上部に位置する箇所)も不可避的に加熱されるため、被加熱部とそれ以外の箇所とが同程度の熱収縮をすることにより、カバーテープ全体として寸法変化が生じてしまうおそれがある。これに対して、本実施形態に係るカバーテープによれば、熱加熱部以外の箇所で熱収縮が抑制され、ヒートシール前後における寸法変化が抑えられると考えられる。
カバーテープは、TDにおける加熱収縮力が、130℃において20g/mm幅以下であることが好ましい。このようなカバーテープによれば、ヒートシール時のシール線幅の狭まりを抑制することができ、カバーテープとキャリアテープとが熱収縮により剥離することを防止することができ、シール強度を安定して維持することができる。
本実施形態においては、カバーテープに含まれるポリプロピレン系樹脂のうち、融点155℃以上のポリプロピレン系樹脂の割合を増加させることで、カバーテープの130℃における熱収縮率及び130℃における加熱収縮力を低下させることができる。
カバーテープは、剥離時のカバーテープの伸び抑制のために、降伏点荷重が15N以上であることが好ましく、17N以上であることがより好ましく、19N以上であることがさらに好ましい。なお、降伏点荷重は、35N以下であってよく、30N以下であってもよい。
本実施形態においては、中間層(B)として上記剛性層(B1)を備えることでカバーテープの降伏点荷重を向上させることができ、剛性層(B1)の厚み等を適宜変更することで降伏点荷重を上記数値範囲内に調整することができる。
また、カバーテープは、剥離時のカバーテープのより一層の伸び抑制のために、引張弾性率が750N/mm以上であることが好ましく、780N/mm以上であることがより好ましく、800N/mm以上であることがさらに好ましい。なお、引張弾性率は1600N/mm以下であってよく、1550N/mm以下であってもよい。
カバーテープの引張弾性率は、例えば、基材層(A)及び剛性層(B1)の厚み等を適宜調整することで、上記数値範囲内に調整することができる。
カバーテープの厚みは、好ましくは10〜100μmであり、より好ましくは20〜90μmである。カバーテープの厚みが10μm以上であれば、テーピング機械でのテープの走行性が安定する点で好ましく、カバーテープの厚みが100μm以下である場合、ヒートシール時に安定した剥離強度が得られやすい点で好ましい。
基材層(A)の厚みは、カバーテープ厚みの5〜35%であることが好ましく、10〜30%であることがより好ましい。また、中間層(B)の総厚みは、カバーテープの厚みの65〜95%であることが好ましく、70〜90%であることがより好ましい。
基材層(A)の厚み及び中間層(B)の総厚みを適宜変更することにより、カバーテープの剛性を調整することができ、基材層(A)の厚み及び中間層(B)の総厚みが上記範囲であると、テーピングリール方式に用いるカバーテープとして好適な剛性が得られるようになる。
シール層(C)の厚みは、好ましくは0.1〜20μmであり、より好ましくは0.2〜18μmであり、さらに好ましくは0.3〜15μmである。シール層(C)の厚さは、要求される剥離強度によって適宜選択することができる。
カバーテープの製造方法は特に制限されないが、例えば以下の方法が挙げられる。
[カバーテープの製造方法]
本実施形態に係るカバーテープの製造方法は、基材層(A)を形成するための第1樹脂層と中間層(B)の少なくとも一部を形成するための第2の樹脂層とを有する積層体(以下、場合により未延伸原反という。)を、加熱延伸する延伸工程を備える。このような工程により、基材層(A)及び中間層(B)の少なくとも一部が形成される。なお、第二樹脂層は、単層であっても多層であってもよい。
未延伸原反は、例えば、共押出法、押出ラミネート法、コーティング法等の方法によって形成することができる。以下に、共押出法について説明する。
共押出法では、例えば、第一樹脂層及び第二樹脂層の各層を、それぞれ単独の押出機より溶融押出して、多層ダイ中で積層し、溶融共押出して急冷することにより、未延伸原反を得ることができる。
ここで、溶融共押出の方法は特に制限されるものではなく、例えば、多層のTダイや多層のサーキュラーダイ(環状ダイ)を用いる方法等が挙げられる。中でも、多層のサーキュラーダイを用いた方法が好ましい。多層のサーキュラーダイを用いると、設備に関しての必要スペースや投資金額の点で有利であり、多品種少量生産に向き、所望の熱収縮率がより得られやすい。
急冷に使用する冷媒としては、通常60℃以下の水が好適に用いられる。当該冷媒は、溶融樹脂に直接接触させるか、又は金属ロールの内部冷媒として間接的に使用することができる。内部冷媒として用いる場合は水以外にもオイル他、公知のものが使用可能であり、場合によっては冷風の吹き付けと併用することも可能である。
延伸工程では、得られた未延伸原反を、例えば、未延伸原反を構成する樹脂の軟化温度以上に加熱して、例えばMDに1.5倍以上、TDに3倍以上延伸する。このような延伸工程によれば、上述の所定の熱収縮率を有するカバーテープを容易に得ることができる。
延伸倍率は目的に応じて適宜選択され、必要に応じて、延伸後に熱処理(熱弛緩処理)を行うこともできる。熱弛緩処理によれば、カバーテープの熱収縮率が低下して、ヒートシール前後での寸法変化が一層抑制される。
延伸工程は、溶融押出直後のチューブに空気や窒素を吹き込んで、延伸を行うダイレクトインフレーション法によっても行うことができる。この方法によっても所定の熱収縮率を有するカバーテープを容易に得ることができる。但し、適度な熱収縮率をより確実に発現させるためには、二軸に延伸する方法が好ましく、上述のサーキュラーダイで得られた未延伸原反を加熱二軸延伸するチューブラー法(ダブルバブル法ともいう)がより好ましい。すなわち、本実施形態のカバーテープは、二軸延伸するチューブラー法により製造される二軸延伸多層フィルムであることが好ましい。
本実施形態の製造方法は、延伸前又は延伸後に、樹脂を架橋処理する架橋工程を含んでいてもよい。
架橋処理を行う場合、樹脂を加熱して延伸する前にエネルギー線照射によって架橋処理を行うことが好ましい。これにより加熱延伸における積層体の溶融張力が増し、より延伸の安定化が可能となる。なお、延伸した後の積層体にエネルギー線を照射して樹脂を架橋処理してもよい。用いるエネルギー線としては紫外線、電子線、X線、γ線等の電離性放射線が挙げられる。中でも、電子線が好ましい。
本実施形態においては、延伸工程で、シール層(C)を形成するための第三樹脂層を更に有する未延伸原反を用いることにより、上記共押出法にて基材層(A)及び中間層(B)と同時にシール層(C)を形成することができる。
また、上記延伸工程により加熱延伸された基材層(A)と中間層(B)の一部との積層体の表面に対して、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、火炎処理等の表面処理を行った後、当該表面処理を行った表面上に、中間層(B)の残りの層及びシール層(C)を形成することもできる。形成方法としては、塗工による方法が挙げられ、塗工方法としては、例えば押出ラミネート法やコーティング法を好適に用いることができる。
すなわち、本実施形態に係る製造方法の一態様を以下に示す。
本態様の製造方法は、基材層(A)を形成するための第1樹脂層と中間層(B)の少なくとも一部を形成するための第2樹脂層とを有する未延伸原反を、加熱延伸して、基材層(A)及び中間層(B)の少なくとも一部からなる積層体を得る延伸工程と、延伸工程で得られた積層体の一方面上に、少なくともシール層(C)を形成する積層工程と、を備える。
延伸工程では、例えば、基材層(A)/第一接着層/剛性層(B1)/第二接着層/耐熱層(B3)からなる積層体を形成することができる。また、積層工程では、例えば、当該積層体の耐熱層(B3)側に、第三接着層、クッション層(B4)及びシール層(C)をこの順で設けることができる。また、積層工程では、該積層体の耐熱層(B3)側に、第三接着層、クッション層(B4)、帯電防止層(B5)及びシール層(C)をこの順で設けることもできる。
[電子部品梱包体]
本実施形態に係る電子部品梱包体は、上述のカバーテープを用いて得られたものである。
電子部品梱包体は、好適には、電子部品を収納するための凹部を有するキャリアテープと、該凹部に収納された電子部品と、該凹部を封止するようにキャリアテープ上にヒートシールされた上述のカバーテープと、を備える。
電子部品梱包体はまた、電子部品収納用ポケットを有するキャリアテープと、電子部品収納用ポケットに収納された電子部品と、電子部品収納用ポケットを被覆するカバーテープと、を備えるものということもできる。また、この電子部品梱包体において、カバーテープ及びキャリアテープは、その幅方向の両端でヒートシールされている。
本実施形態に係る電子部品梱包体は、上述のカバーテープを用いて得られたものであるため、カバーテープの弛みが少なく、カバーテープが均一にキャリアテープにヒートシールされている。そのため、本実施形態に係る電子部品梱包体によれば、電子部品のポケット外への飛び出しや、意図しないカバーテープの剥離等が十分に抑制される。
電子部品梱包体は、電子部品を収納したキャリアテープに、カバーテープをヒートシールすることにより得ることができる。
ヒートシールの条件は特に制限されないが、例えば、(株)パルメック製 半自動テーピングマシン PTS−180を使用し、シールヘッド幅0.5mm×2、シールヘッド長24mm、シールヘッド中央間距離7.5mm、シール圧力0.4MPa、送り長8mm、シール時間0.3秒×2(ダブルシール)をヒートシール条件とすることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、本実施形態を実施例及び比較例により更に具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、本実施形態に用いられる評価方法及び測定方法は以下のとおりである。
(1)表面固有抵抗
超絶縁計SM−8220(日置電機株式会社製)を用いて、JIS K6911に記載の抵抗率測定法に従い、カバーテープのシール層(C)の表面固有抵抗を測定した。測定温度は23℃、湿度は50%で行った。
(2)熱収縮率
カバーテープを100mm角に切断したフィルム試料を所定温度に設定したエアーオーブン式恒温槽に入れ、自由に収縮する状態で10分間加熱処理した後、MD及びTDに関してそれぞれ向き合う辺の中心点間距離を測定してフィルムの収縮量を求め、元の寸法(加熱処理の前のそれぞれ向き合う辺の中心点間距離)で割った値の百分率を算出する。これを2回繰り返し、MD及びTDそれぞれについて、その2回の測定結果の相加平均値を算出し、この相加平均値を、MD及びTDそれぞれの所定温度における熱収縮率として測定を行った。
なお、TDにおいて、80℃におけるカバーテープ全体の熱収縮率が5%以下であると、ヒートシール前後での寸法変化が抑制できるため好ましい。加熱収縮率が5%より大きいと、ヒートシール前後で寸法変化が生じやすいため、カバーテープとして好適とはいえないものである。カバーテープの寸法安定性を下記基準に従い評価した。
A:TDにおける熱収縮率が80℃で5%以下であり、寸法安定性が良好である。
D:TDにおける熱収縮率が80℃で5%より大きく、寸法変化が生じやすい。
(3)機械強度
JIS K7127に準拠して引張降伏応力及び引張弾性率の測定を行った。引張降伏応力とはJIS規格において、応力の増加を伴わずにひずみの増加する最初の応力と定義されている。一方で、高分子フィルムでは応力−ひずみ曲線で降伏点を示さない場合がある。降伏点を示さない材料の場合は、25%ひずみ時引張応力を引張降伏点応力として求めた。25%ひずみ時引張応力とは、ひずみが25%に達したときの引張応力である。降伏点応力及び25%ひずみ時引張応力ともにカバーテープの断面積を考慮した引張荷重を降伏点荷重として求めた。
測定については、(株)島津製作所製のオートグラフを用いて、23℃、50%RH環境下で、9.5mm幅にスリットしたカバーテープをサンプル長が120mm、チャック間50mm、引張速度が200mm/minの条件で引張試験を行い上記降伏点加重を求めた。明確な降伏点を有さない場合は、カバーテープが25%伸びた時の加重を降伏点荷重として求めた。
なお、MDにおいて、降伏点荷重が15N以上であると、剥離時にカバーテープの伸びが抑制できるため好ましく、降伏点荷重が17N以上であることがより好ましく、降伏点荷重が19N以上であることがさらに好ましい。降伏点荷重が15N未満であると、剥離時にカバーテープの伸びが生じやすいため、カバーテープとして好適とはいえないものである。カバーテープの伸びを下記基準に従い評価した。
A:MDにおいて、降伏点荷重が19N以上であり、剥離時のカバーテープの伸びがより十分に抑制できる。
B:MDにおいて、降伏点荷重が17N以上であり、剥離時のカバーテープの伸びが十分に抑制できる。
C:MDにおいて、降伏点荷重が15N以上であり、剥離時のカバーテープの伸びが抑制できる。
D:MDにおいて、降伏点荷重が15N未満であり、カバーテープの伸びが生じやすい。
(4)テーピングサンプルの作製
(株)パルメック製 半自動テーピングマシン PTS−180を使用し、シールヘッド幅0.5mm×2、シールヘッド長24mm、シールヘッド中央間距離7.5mm、シール圧力0.4MPa、送り長8mm、シール時間0.3秒×2(ダブルシール)条件で、12mm巾のPS製エンボスキャリアテープ((株)住友ベークライト製 スミキャリア)に対し、9.5mm巾にスリットしたカバーテープを用いてヒートシール温度130℃でヒートシールを行い、テーピングサンプルを作製した。
(5)カバーテープ弛み評価
カバーテープの弛みは、次の方法で測定した。すなわち、ヒートシール温度130℃でシール後のカバーテープのMD及びTDの変位をレーザー顕微鏡により計測した。具体的には、上記(5)で作製したテーピングサンプルについて、PS製エンボスキャリアテープへヒートシールされた状態でのカバーテープの変位を、オリンパス(株)社製 レーザー顕微鏡(LEXTOLS4000)を用いて計測した。
なお、カバーテープのMDの変位差及びTDの変位差がいずれも50μm以下である場合がより好ましく、カバーテープのMDの変位差及びTDの変位差のうち少なくとも一方が50μmを超え100μm以下である場合が次に好ましく、カバーテープのMDの変位差及びTDの変位差のうち少なくとも一方が100μmを超える場合は、カバーテープとして好適とはいえないものである。カバーテープの弛みを下記基準に従い評価した。
A:MD及びTDの変位差がいずれも50μm以下で十分にカバーテープの弛みが軽減できている。
B:MD及びTDの変位差のうち少なくとも一方が50〜100μm以下でカバーテープの弛みが軽減できている。
D:MD及びTDの変位差のうち少なくとも一方が変位差が100μmより大きくカバーテープに弛みがある。
(6)剥離強度
上記(5)で作製したヒートシール温度130℃でヒートシールを行ったテーピングサンプルについて、(株)パルメック製 剥離強度テスター PFT−50Sを用いて、剥離速度=300mm/分、剥離角度=170°の条件で、テーピングの1時間経過後に、カバーテープを引き剥がして剥離強度を測定した。同様の測定を計3回行い、その相加平均値より剥離強度を求めた。
(7)加熱収縮力
ASTM−D2838に準拠して、カバーテープのTDにおいて、130℃の加熱収縮力を測定した。測定は連続して5分間行い、上記温度領域での測定値のうち最大値を加熱収縮力として用いた。
実施例及び比較例において使用した樹脂は、以下のとおりである。
PP1:プロピレン系単独共重合体(サンアロマー(株)PL500A、融点161℃)、
PP2:リアクターTPO(プライムポリマー(株)製 プライムTPO E−2900H、融点160℃)、
PP3:プロピレン系共重合体(サンアロマー(株)ADSYL5C37F、融点144℃)、
PP4:プロピレン系共重合体(サンアロマー(株)ADSYL5C30F、融点142℃)、
Ny1:MXD6ナイロン(三菱瓦斯化学(株)MXナイロンS7008)、
Ny3:ナイロン6/66(三菱化学(株)NOVAMID2430A)、
Ny4:芳香族ポリアミド(三菱化学(株)NOVAMIDX21−07)、
AD1:接着性樹脂(三井化学(株)アドマーSF580、融点145℃)、
AD2:接着性樹脂(三井化学(株)アドマーQF500、融点161℃)、
AC1:ポリウレタン系アンカーコート剤(東洋インキ(株)EL540)、
EVA1:エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー(株)NUC3461、融点110℃)、
粘着付与剤1:水素化石油樹脂(荒川化学(株)アルコンP125)、
導電剤1:ポリエーテール−ポリオレフィン共重合体(三洋化成工業(株)ペレスタットVH230)、
導電剤2:アイオノマー樹脂(三井化学(株)エンティラMK400)、
導電剤3:ポリエーテル−ポリオレフィン共重合体(三光化学工業(株)サンコノールTBX25)、
導電剤4:ドナーアクセプター型ナノハイブリッド帯電防止剤((株)ボロン研究所、ビオミセルBN−77)、
LL1:線状超低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン(株)ユメリット022GS、
融点119℃)、
LL2:エチレン−α−オレフィン共重合体(ダウ・ケミカル日本(株)dowlex2032、融点122℃)、
LD1:高圧法低密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ(株)L1850K、融点105℃)、
LD2:高圧法低密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ(株)M2102、融点112℃)、
LD3:高圧法低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン(株)B028、融点115℃)、
HD1:高密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ(株)J240、融点130℃)、
AS1:CNTエマルジョン((株)イノアック技術研究所、主成分がオレフィンからなる導電剤を含有するエマルジョン)、
AS2:EVAエマルジョン(中央理化工業(株)、主成分がEVAからなる導電剤を含有するエマルジョン)、
AS3:PEエマルジョン(中央理化工業(株)、主成分がPEからなる導電剤を含有するエマルジョン)、
AS4:ポリチオフェン系エマルジョン(長瀬産業(株)P502RG)、
AS5:CNTコート剤((株)パーカーコーポレーション、主成分がアクリルからなる導電剤を含有するコート剤)、
SL1:アクリル系コート剤(日本カーバイド工業(株)KP2433)、
SL2:EVAエマルジョン(中央理化工業(株)、主成分がEVAからなる導電剤を含有するエマルジョン)、
SL3:PEエマルジョン(中央理化工業(株)、主成分がPEからなる導電剤を含有するエマルジョン)、
SL4:EVA1/粘着付与剤1/導電剤3=60/20/20の混合物、
O−PET:帯電防止処理済二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(融点260℃)。
[実施例1]
基材層(A)としてPP1を80質量%、導電剤1を20質量%用い、中間層(B)のうち、剛性層(B1)としてNy1を用い、接着層(B2)としてAD1を用い、耐熱層(B3)としてPP1を用い、層配置がA/B2/B1/B2/B3で各層の厚み(μm)が8/4/5/4/8となるように環状5層ダイを用いて共押出した後、冷水にて急冷固化して各層とも均一な厚み精度のチューブ状未延伸原反を得た。この未延伸原反を延伸機内で加熱しながら、2対の差動ニップロール間に通し、エアー注入してMDに6倍、TDに6倍延伸(面積延伸倍率で36倍)を行い、各層が積層された積層体フィルムを得た。得られた積層体フィルムの片側表面をコロナ処理した後に、接着層(B2)としてAC1を塗工し、クッション層(B4)としてLL1を押出ラミネート法にて塗工した。さらに、クッション層(B4)の表面をコロナ処理した後に、帯電防止層(B5)としてAS1、及びシール層(C)としてSL1をグラビアコーティング法にて塗工し、カバーテープを得た。得られたカバーテープの評価結果を表5に示す。
なお、表5〜8中、「ポリプロピレン系樹脂含量」は、カバーテープの全量に対するポリプロピレン系樹脂の含有割合(質量%)を示し、「融点155℃以上のポリプロピレン系樹脂含量」は、カバーテープの全量に対する融点155℃以上のポリプロピレン系樹脂の含有割合(質量%)を示す。
[実施例2〜14]
各層の組成を表1〜3に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、カバーテープを得た。得られたカバーテープの評価結果を表5〜7に示す。
[比較例1]
基材層(A)として、PP1を80質量%、導電剤1を20質量%を用い、中間層(B)のうち、接着層(B2)としてAD1を用い、耐熱層(B3)としてPP1を用い、層配置がA/B2/B3/B2/B3で各層の厚み(μm)が8/4/5/4/8となるように環状5層ダイを用いて共押出した後、冷水にて急冷固化して各層とも均一な厚み精度のチューブ状未延伸原反を得た。この未延伸原反を延伸機内で加熱しながら、2対の差動ニップロール間に通し、エアー注入してMDに6倍、TDに6倍延伸(面積延伸倍率で36倍)を行い、各層が積層された積層体フィルムを得た。得られた積層体フィルムの片側表面をコロナ処理した後に、接着層(B2)としてAC1を塗工し、クッション層(B4)としてLL1を押出ラミネート法にて塗工した。さらに、クッション層(B4)の表面をコロナ処理した後に、帯電防止層(B5)としてAS1、及びシール層(C)としてSL1をグラビアコーティング法にて塗工し、カバーテープを得た。得られたカバーテープの評価結果を表8に示す。
[比較例2]
クッション層(B4)としてLL2を65質量%、LD2を35質量%含む組成物を環状ダイを用いて押出した後、冷水にて急冷固化してチューブ状未延伸原反を得た。この未延伸原反に電子線照射(加速電圧=1MV、照射線量=120kGy)を行った後、延伸機内で加熱しながら、2対の差動ニップロール間に通し、エアー注入してMDに3.0倍、TDに4.2倍延伸(面積延伸倍率で13倍)を行い、クッション層(B4)フィルムを得た。
表層としてO−PETを用い、O−PETの片側表面をコロナ処理した後に、接着層(B2)としてAC1を塗工し、上記のクッション層(B4)フィルムをドライラミネート法により積層した。得られた積層体のクッション層(B4)側の表面をコロナ処理した後に、シール層(C)としてSL2をグラビアコーティング法にて塗工し、カバーテープを得た。得られたカバーテープの評価結果を表8に示す。
[比較例3]
表層としてNy3を70質量%、Ny4を20質量%、導電剤1を10質量%用い、耐熱層(B3)としてPP4を70質量%、LD2を30質量%用い、シール層(C)としてSL4を用い、接着層(B2)としてAD1を用い、層配置がA/B2/B3/Cで、各層の厚み(μm)が15/2/28/6となるように環状ダイを用いて、シール層(C)が外側に配置された状態で共押出した後、冷水にて急冷固化して各層とも均一な厚み精度のチューブ状未延伸原反を得た。この未延伸原反を延伸機内で加熱しながら、2対の差動ニップロール間に通し、エアー注入してMDに3.0倍、TDに4.3倍延伸(面積延伸倍率で13倍)を行い、カバーテープを得た。得られたカバーテープの評価結果を表8に示す。
[比較例4]
表層としてHD1を90質量%、導電剤3を10質量%用いて、耐熱層(B3)としてPP4を70質量%、LD3を30質量%用い、層配置がA/B3となるように環状ダイを用いて耐熱層(B3)が外側に配置された状態で共押出した後、冷水にて急冷固化して各層とも均一な厚み精度のチューブ状未延伸原反を得た。この未延伸原反に電子線照射(加速電圧=1MV、照射線量=120kGy)を行ったこと以外は、実施例1と同様にして表層及び耐熱層(B3)が積層されたフィルムを得た。得られたフィルムの耐熱層(B3)の表面をコロナ処理した後に、シール層(C)としてSL3をグラビアコーティング法にて塗工し、カバーテープを得た。得られたカバーテープの評価結果を表8に示す。
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上記の結果から、実施例1〜14で得られたカバーテープは、テーピング時にカバーテープの撚れが軽減され、剥離時のカバーテープの伸びが抑制され、ヒートシール前後における寸法変化を抑制できることが分かる。そして、実施例1〜14で得られたカバーテープによれば、カバーテープの弛みが無くタイトなパッケージング(電子部品梱包体)が得られた。
一方で、上記の結果から、比較例1で得られたカバーテープでは、ヒートシール時にカバーテープの撚れは軽減されていたが、剥離時にカバーテープに伸びが発生してしまうため、カバーテープに適さないことがわかる。比較例2で得られたカバーテープでは、ヒートシール時に、カバーテープの弛みが軽減されていないラフなパッケージングとなった。また、比較例3で得られたカバーテープでは、ヒートシール時にカバーテープの撚れは軽減されていたが、ヒートシール前後における寸法変化を抑制できていないため、カバーテープに適さないことが分かる。比較例4で得られたカバーテープでは、ヒートシール時にカバーテープの撚れは軽減されていたが、剥離時にカバーテープに伸びが発生してしまうため、比較例1と同様にカバーテープに適さないことが分かる。
本発明のカバーテープは、ヒートシール時のカバーテープの弛みを軽減することができ、さらにカバーテープの伸びの抑制と寸法変化の抑制ができるため、電子部品のパッケージングに適している。

Claims (10)

  1. 基材層と、シール層と、前記基材層及び前記シール層の間に設けられた中間層と、を備える電子部品包装用カバーテープであって、
    前記基材層がポリプロピレン系樹脂を50質量%以上の割合で含有し、
    前記中間層がポリアミド系樹脂を含有する剛性層を少なくとも有し、
    幅方向における熱収縮率が80℃において5%以下、且つ130℃において10〜30%であり、
    長さ方向における降伏点荷重が15N以上である、カバーテープ。
  2. 前記カバーテープに含まれるポリプロピレン系樹脂の総量が、前記カバーテープの全量基準で25〜80質量%であり、
    前記カバーテープに含まれる融点が155℃以上のポリプロピレン系樹脂の総量が、前記カバーテープの全量基準で20〜80質量%である、請求項1に記載のカバーテープ。
  3. 前記中間層が、融点が125℃以上の熱可塑性樹脂を含有する耐熱層と、融点が125℃未満の熱可塑性樹脂を含有するクッション層とをさらに有する、請求項1又は2に記載のカバーテープ。
  4. 前記中間層が、帯電防止層をさらに有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカバーテープ。
  5. 前記中間層が、融点が125℃以上の熱可塑性樹脂を含有する耐熱層と、融点が125℃未満の熱可塑性樹脂を含有するクッション層と、帯電防止層とをさらに有し、
    前記剛性層、前記耐熱層、前記クッション層及び前記帯電防止層がこの順で積層されている、請求項1又は2に記載のカバーテープ。
  6. 前記中間層が、前記基材層及び前記剛性層の間に設けられた第1接着層と、前記剛性層及び前記耐熱層の間に設けられた第2接着層と、前記耐熱層及び前記クッション層の間に設けられた第3接着層と、をさらに有する、請求項5に記載のカバーテープ。
  7. 幅方向における加熱収縮力が、130℃において20g/mm幅以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のカバーテープ。
  8. 前記シール層の表面固有抵抗値が1×10〜1×1013Ωである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のカバーテープ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のカバーテープを製造する方法であって、
    前記基材層を形成するための第1樹脂層と前記中間層の少なくとも一部を形成するための第2樹脂層とを有する積層体を、加熱延伸して、前記基材層及び前記中間層の少なくとも一部を形成する延伸工程を備える、電子部品包装用カバーテープの製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のカバーテープを用いて得られる電子部品梱包体。
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