JP2014030607A - 医療機器及び医療機器の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ルーメン内における操作線の摺動性を向上させる。
【解決手段】医療機器(例えばカテーテル10)は、 長尺で可撓性を有し体腔内に挿入される医療機器本体(シース16)と、医療機器本体内に医療機器本体の長手方向に沿って形成されたルーメン(例えばサブルーメン30)と、操作線40とを有する。操作線40は、ルーメン内に収容されてルーメンの長手方向に沿って延在し、ルーメンの長手方向に摺動可能であり、操作線40に対する牽引操作により医療機器本体を屈曲させることができる。操作線40の少なくとも表面には、潤滑液45が付着している。
【選択図】図4

Description

本発明は、医療機器及び医療機器の製造方法に関する。
特許文献1には、ルーメン(サブルーメン)を備える管状本体と、サブルーメンに摺動可能に挿通された操作線と、を有し、操作線を牽引することによって管状本体が屈曲するように構成されたカテーテルが記載されている。同文献の操作線は、複数本の細線を互いに撚りあわせることにより構成された撚り線であり、操作線の摺動性向上のために、撚り線の表面が疎水化されている。その疎水化は、撚り線の表面に疎水性の樹脂層を形成することにより実現している。
特開2010−207321号公報
本発明は、特許文献1の技術と同様に、ルーメン内における操作線の摺動性を向上させることが可能なカテーテル等の医療機器と、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、長尺で可撓性を有し、体腔内に挿入される医療機器本体と、
前記医療機器本体内に、前記医療機器本体の長手方向に沿って形成されたルーメンと、
前記ルーメン内に収容されて前記ルーメンの長手方向に沿って延在し、前記ルーメンの長手方向に摺動可能な操作線であって、当該操作線に対する牽引操作により前記医療機器本体を屈曲させる操作線と、
前記操作線の少なくとも表面に付着した潤滑液と、
を有する医療機器を提供する。
この医療機器によれば、潤滑液が操作線の表面に付着しているので、ルーメンの周壁に対する操作線の摺動抵抗を低減でき、ルーメン内における操作線の摺動性を向上することができる。
ここで、潤滑液は液状であるため操作線の長手方向にも移動できるので、操作線の長手方向において局所的に潤滑液が不足する箇所が一時的に生じた場合も、スムーズに他の箇所から潤滑液が補給されるため、操作線の長手方向における局所的な潤滑液の不足を抑制することができる。
また、本発明は、長尺な医療機器本体内において該医療機器本体の長手方向に沿って形成されるルーメンの内部に、該ルーメンの長手方向に沿って延在し且つ前記ルーメンの長手方向に摺動可能な操作線を配置し、前記操作線の先端部を前記医療機器本体の先端部に固定することで、前記操作線に対する牽引操作により前記医療機器本体が屈曲する状態にする操作線配置工程と、
前記操作線の少なくとも表面に潤滑液を付着させる工程と、
を有する医療機器の製造方法を提供する。
本発明によれば、医療機器のルーメン内における操作線の摺動性を向上することができる。
実施形態に係る医療機器としてのカテーテルの一例を示す模式的な縦断面図である。 図1のII-II断面図である。 実施形態に係るカテーテルの模式的な平面図である。 実施形態に係るカテーテルのサブルーメン(ルーメン)近傍の模式的な横断面図である。 実施形態に係るカテーテルの製造方法を説明するための模式図である。 変形例に係るカテーテルのサブルーメン近傍の模式的な横断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
図1は実施形態に係る医療機器としてのカテーテル10の先端部を示す模式的な縦断面図である。図2は図1のII-II断面図である。図3はカテーテル10の模式的な平面図である。図4はカテーテル10のサブルーメン(ルーメン)30近傍の模式的な横断面図である。
本実施形態に係る医療機器としてのカテーテル10は、シース(医療機器本体)16と、サブルーメン(ルーメン)30と、サブルーメン30に挿通された操作線40と、操作線40の少なくとも表面に付着した潤滑液45(図4)と、を有している。
潤滑液45が操作線40の表面に付着しているので、サブルーメン30内における操作線40の摺動性を良好なものとすることができる。
潤滑液45は、例えば、シリコンオイル、シリコンワックス又はシリコングリスであることが挙げられる。なお、本明細書でいう潤滑液には、シリコンワックスやシリコングリスのような流動体も含まれるものとする。
シース16は、カテーテル10の本体である。シース16は、長尺で可撓性を有し、体腔内に挿入される。
なお、本明細書では、カテーテル10(並びにシース16)の遠位端(先端)DE(図1、図3)を含む所定の長さ領域のことを、カテーテル10(並びにシース16)の遠位端部15という。同様に、カテーテル10(並びにシース16)の近位端(基端)(不図示)を含む所定の長さ領域のことを、カテーテル10(並びにシース16)の近位端部(基端部)17(図3)という。
カテーテル10は、シース16を血管内に挿通させて用いられる血管内カテーテルであることが好適な一例である。より具体的には、シース16は、当該シース16を肝臓の8つの亜区域の何れにも進入させることが可能な寸法に形成されていることが好適な一例である。
図1及び図2に示すように、シース16の内部には、メインルーメン20と、サブルーメン30とが形成されている。メインルーメン20及びサブルーメン30は、それぞれ、シース16の(カテーテル10の)長手方向(図1における左右方向)に沿って延在している。
カテーテル10は、例えば、複数個のサブルーメン30を有している。
各サブルーメン30は、メインルーメン20よりも小径である。換言すれば、サブルーメン30よりも大径のメインルーメン20が、シース16内に、シース16の長手方向に沿って形成されている。
図2に示すように、シース16の横断面において、サブルーメン30どうし、並びに、メインルーメン20とサブルーメン30とは、互いに離間して個別に配置されている。
メインルーメン20は、例えば、シース16の横断面(長手方向に直交する断面)における中央に配置されている。
複数のサブルーメン30は、例えば、メインルーメン20の周囲に分散して配置されている。本実施形態の場合、例えば、サブルーメン30の数は2つであり、サブルーメン30は、メインルーメン20の周囲に180度間隔で配置されている。
これらサブルーメン30の内部には、それぞれ操作線40が挿通されている。本実施形態の場合、カテーテル10は、例えば、2本の操作線40を有する。
操作線40は、サブルーメン30に収容されてサブルーメン30の長手方向に沿って延在している。つまり、操作線40は、シース16の長手方向に沿ってシース16に埋設されている。
操作線40は、サブルーメン30の周壁に対して摺動することにより、サブルーメン30に対して相対的に、サブルーメン30の長手方向へ移動可能となっている。すなわち、操作線40は、サブルーメン30の長手方向に摺動可能である。
図4に示すように、本実施形態の場合、操作線40は、複数本の細線43を互いに撚りあわせることにより構成された撚り線である。
より具体的には、例えば、操作線40を構成する複数の細線43には、操作線40の横断面における中央に配置された第1細線43aと、操作線40の横断面において第1細線43aの周囲に配置された複数の第2細線43bと、が含まれる。第1細線43aの本数は、例えば、1本である。第2細線43bは、第1細線43aの周囲に螺旋状に巻回されている。
例えば、操作線40の横断面において、互いに隣り合う第2細線43bどうしは接触しており、且つ、各第2細線43bは第1細線43aに対しても接触している。
例えば、複数の第2細線43bは、操作線40の横断面において、第1細線43aを中心とする円周上に等間隔に配置されている。
本実施形態の場合、より具体的には、操作線40は、互いに同径の7本の細線43を撚りあわせることにより構成されている。7本の細線43のうちの中央の1本の細線43が第1細線43aであり、その他の6本の細線43(第2細線43b)が、第1細線43aの周囲に均等に配置されている。すなわち、図4に示すように、操作線40の横断面において、7本の細線43が点対称にハニカム状に配置されている。
なお、操作線40を構成する各細線43の長手方向における伸び弾性率は、互いに同等であっても良いが、互いに異なっていても良い(詳細後述)。
図4に示すように、潤滑液45は、例えば、操作線40の表面に付着しているのみならず、隣り合う細線43どうしの間隙にも存在している。すなわち、例えば、潤滑液45の一部分は、隣り合う細線43どうしの間隙に保液されている。
操作線40の牽引により、操作線40表面の潤滑液45が中空管32の内周面すなわちサブルーメン30の周壁31に付着し、操作線40表面の潤滑液45が局所的に不足する現象が生じる場合が考えられるが、細線43どうしの間隙の潤滑液45が操作線40の表面に滲み出ることによって、操作線40の表面における潤滑液45の液量が適度に維持され、サブルーメン30内における操作線40の摺動性が維持される。
なお、サブルーメン30の長手方向において、局所的に潤滑液45の液量が多すぎる箇所が生じた場合には、操作によって操作線40がサブルーメン30の長手方向に摺動するのに伴い、余剰の潤滑液45を隣り合う細線43どうしの間隙に吸収し、局所的に潤滑液45の液量が多すぎる現象を解消することもできる。
操作線40にどの程度の量の潤滑液45を付着させるかは任意である。ただし、潤滑液45が多すぎると、牽引操作によってサブルーメン30の基端側の開口から潤滑液45が溢れ出てしまう可能性がある。
また、詳細は後述するように、カテーテル10の製造工程においては、潤滑液45が付着済みの操作線40を、中空管32の一端に形成された開口からサブルーメン30内に引き込むことによって、操作線40をサブルーメン30の内部に配置する。潤滑液45が多すぎると、この作業の際に、中空管32の一端にて、潤滑液45が中空管32によって操作線40からこそげ落とされて潤滑液45が溢れてしまう。
そこで、本実施形態では、図4に示すように、操作線40の横断面において、隣り合う細線43どうしの中間部46においては、潤滑液45は、操作線40に外接する仮想の円(以下、単に外接円48という)の内側に存在するように、潤滑液45の液量が調節されている。換言すれば、中間部46においては、潤滑液45が外接円48からはみ出ないように、潤滑液45の液量が調節されている。よって、潤滑液45の液量が過剰とならず、上述したような問題の発生を抑制することができる。
撚り線を構成する細線43の材料としては、低炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼(SUS)、チタンもしくはチタン合金などの可撓性の金属線のほか、ポリ(パラフェニレンベンゾビスオキサゾール)(PBO)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)もしくはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ボロン繊維などの高分子ファイバーを用いることができる。
操作線40の外径寸法(撚り線の外接円48の直径)は、例えば、25〜55μmとすることができる。
操作線40に対する牽引操作により、シース16を、該シース16の軸心方向に対する交差方向へ屈曲させることができるようになっている。
ここで、サブルーメン30の構造としては、例えば、以下の2通りの構造を例示することができる。
1つ目の構造では、図1、図2及び図4に示すように、予め形成された中空管32をシース16の長手方向に沿って外層60(後述)内に埋設し、その中空管32の内腔をサブルーメン30とする。すなわち、この構造では、サブルーメン(ルーメン)30は、シース16内に埋設された中空管32の内腔により構成されている。
中空管32は、例えば、熱可塑性樹脂により構成することができる。その熱可塑性樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの低摩擦樹脂が挙げられる。
2つ目の構造では、外層60(後述)内に、シース16の長手方向に沿う長尺な中空を形成することによって、サブルーメン30を形成する。
シース16は、より具体的には、例えば、内層21と、内層21の周囲に積層して形成された外層60と、外層60の周囲に形成されたコート層64と、を有する。
内層21は管状の樹脂材料からなる。内層21の中心には、メインルーメン20が形成されている。
外層60は、内層21と同種または異種の樹脂材料からなる。サブルーメン30は、外層60の内部に形成されている。
内層21の材料は、例えば、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料であることが挙げられる。このフッ素系の熱可塑性ポリマー材料は、具体的には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、或いはペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)である。
内層21をこのようなフッ素系樹脂により構成することによって、メインルーメン20を通じて造影剤や薬液などを患部に供給する際のデリバリー性が良好となる。
外層60の材料は、例えば、熱可塑性ポリマーであることが挙げられる。この熱可塑性ポリマーとしては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
シース16は、例えば、樹脂材料からなる。すなわち、シース16は、それぞれ樹脂材料からなる上記の外層60及び内層21を含んで構成されている。
換言すれば、シース16は、外層60及び内層21を含む中空の樹脂層を有している。
この樹脂層は、後述する補強層50と同軸に配置されて補強層50を被覆している。すなわち、補強層50は、この樹脂層内に埋設されている。
シース16を構成する樹脂材料は、無機フィラーを含有していても良い。例えば、シース16の肉厚の大部分を占める外層60を構成する樹脂材料として、無機フィラーを含有するものを用いることができる。
この無機フィラーは、例えば、硫酸バリウム、或いは次炭酸ビスマスであることが挙げられる。このような無機フィラーを外層60に混入することにより、X線造影性が向上する。
コート層64は、カテーテル10の最外層を構成するものであり、親水性の材料からなる。なお、コート層64は、シース16の遠位端部15の一部長さに亘る領域にのみ形成されていても良いし、シース16の全長に亘って形成されていても良い。
コート層64は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドンなどの親水性の樹脂材料で成形することによって、親水性となっている。なお、コート層64は、外層60の外表面に潤滑処理を施して少なくとも外層60の外表面を親水性とすることによって形成されるものであっても良い。
例えば、カテーテル10は、内層21の周囲に配置された筒状の補強層50を更に有している。補強層50は、例えば、弾性体により構成された複数の線材52をメッシュ状に編む(編組する)ことにより構成されたブレード層であることが挙げられる。線材52の材料としては、例えば、金属を用いることが好ましい一例であるが、この例に限らず、内層21及び外層60よりも高剛性で弾性を有する材質であれば、その他の材質(例えば樹脂等)を用いても良い。具体的には、線材52の金属材料として、例えば、ステンレススチール(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタン或いは銅合金を用いることができる。線材52の断面形状は特に限定されないが、例えば、矩形状又は円形であることが好ましい例である。
補強層50は、外層60に内包されている。
補強層50は、線材52を螺旋状に屈曲させて巻回することにより構成されたコイルであっても良い。
本実施形態においては、サブルーメン30は、外層60の内部において、補強層50の外側に形成されている。
ここで、本実施形態のカテーテル10の各構成要素の代表的な寸法について説明する。
メインルーメン20の半径は200〜300μm程度、内層21の厚さは10〜30μm程度、外層60の厚さは50〜150μm程度、補強層50の外径は直径500〜860μm、補強層50の内径は直径420〜660μmとすることができる。
カテーテル10の軸心からサブルーメン30の中心までの半径(距離)は300〜450μm程度、サブルーメン30の内径(直径)は40〜100μmとする。そして、操作線40の太さは30〜60μm程度とする。
カテーテル10の最外径(半径)は350〜490μm程度、すなわち外径が直径1mm未満である。これにより、本実施形態のカテーテル10は腹腔動脈などの血管に挿通可能である。
カテーテル10のシース16の遠位端部15には、X線等の放射線が不透過な材料からなるリング状のマーカー66が設けられている。具体的には、マーカー66は白金などの金属材料により構成されている。マーカー66は、例えば、メインルーメン20の周囲、且つ、外層60の内部に設けられている。マーカー66は、例えば、内層21の周囲にかしめ固定することにより、シース16の遠位端部15に設けられている。
操作線40の先端部41(図1)は、シース16の遠位端部15に固定されている。操作線40の先端部41を遠位端部15に固定する態様は特に限定されない。たとえば、先端部41を、マーカー66に溶接或いは締結しても良いし、シース16の遠位端部15に溶着しても良いし、接着剤によりマーカー66またはシース16の遠位端部15に接着固定しても良い。
サブルーメン30は、少なくともカテーテル10の近位端側において開口している。各操作線40の基端部は、サブルーメン30の開口から近位端側に突出している。
図3に示すように、カテーテル10は、シース16の基端部に設けられた操作部70を有している。操作部70は、シース16の先端部の屈曲操作を行うための操作機構を、操作線40(図1、図2、図4)とともに構成している。
操作部70は、例えば、本体ケース700と、本体ケース700に対して回転可能に設けられたホイール操作部760と、を有している。
シース16の基端部は、本体ケース700内に導入されている。本体ケース700の後端部には、ハブ790が取り付けられている。シース16の基端は、ハブ790の前端部に固定されている。
ハブ790は、当該ハブ790を前後に貫通する中空が内部に形成された筒状体である。ハブ790の中空は、シース16のメインルーメン20と連通している。
ハブ790には、その後方から、図示しない注入器(シリンジ)を挿入できるようになっている。この注入器によって、ハブ790内に薬液等の液体を注入することにより、メインルーメン20を介してその液体をシース16の先端へ供給し、該液体をシース16の先端から患者の体腔内へ供給することができる。すなわち、メインルーメン20は、シース16の遠位端DEにおいて開口しており、メインルーメン20を介してシース16の近位端から遠位端へ液体を供給可能である。
例えば、操作線40及び中空管32は、本体ケース700の前端部においてシース16(シース16における操作線40及び中空管32を除く部位)から分岐している。
中空管32は、その基端部が開口しており、操作線40の基端部は、中空管32の基端部の開口から近位端側に突出している。
各操作線40の基端部は、ホイール操作部760に対して、直接的又は間接的に連結されている。ホイール操作部760を何れかの方向に回転操作することにより、各操作線40を個別に基端側に牽引して、カテーテル10の遠位端部15(シース16の遠位端部15)を屈曲させることができるようになっている。
図3(b)に示すようにホイール操作部760をその回転軸周りにおいて一方向に回転させる操作を行うと、一方の操作線40が基端側に牽引される。すると、カテーテル10の遠位端部15には、当該一方の操作線40を通じて引張力が与えられる。これにより、シース16の軸心を基準として、当該一方の操作線40が挿通されているサブルーメン30の側に向かって、シース16の遠位端部15は屈曲する。すなわち、シース16の遠位端部15が一方向に屈曲する。
また、図3(c)に示すようにホイール操作部760をその回転軸周りにおいて他方向に回転させる操作を行うと、他方の操作線40が基端側に牽引される。すると、カテーテル10の遠位端部15には、当該他方の操作線40を通じて引張力が与えられる。これにより、シース16の軸心を基準として、当該他方の操作線40が挿通されているサブルーメン30の側に向かって、シース16の遠位端部15は屈曲する。すなわち、シース16の遠位端部15が他方向に屈曲する。
ここで、シース16が屈曲するとは、シース16が「くの字」状に折れ曲がる態様と、弓なりに湾曲する態様とを含む。
このように、操作部70のホイール操作部760に対する操作によって、2本の操作線40を選択的に牽引することにより、カテーテル10の遠位端部15を第1の方向と、その反対方向である第2の方向と、に屈曲させることができる。第1の方向と、第2の方向は、互いに同一平面に含まれる。
カテーテル10の全体を軸回転させるトルク操作と、牽引操作と、を組み合わせて行うことにより、カテーテル10の遠位端DEの向きを自在に制御することが可能となる。
更に、操作線40の牽引量を調節することにより、カテーテル10の遠位端部15の屈曲量を調節することができる。
このため、本実施形態のカテーテル10は、たとえば分岐する血管等の体腔に対して、所望の方向に進入させることが可能である。
すなわち、遠位端部15を屈曲させる操作を行うことにより、体腔への進入方向を変更可能である。
ここで、潤滑液45が操作線40の表面に付着しているので、操作線40を牽引する際に、操作線40の表面は潤滑液45を介してサブルーメン30の周壁31(図4)すなわち中空管32の内周面に接触する。よって、サブルーメン30の周壁31に対する操作線40の摺動抵抗を低減でき、サブルーメン30内における操作線40の摺動性を向上することができる。
次に、本実施形態に係る医療機器の製造方法を説明する。
この製造方法は、長尺な医療機器本体(シース16)内において該医療機器本体の長手方向に沿って形成されるルーメン(例えば、サブルーメン30)の内部に、該ルーメンの長手方向に沿って延在し且つルーメンの長手方向に摺動可能な操作線40を配置し、操作線40の先端部41を医療機器本体の先端部(遠位端部15)に固定することで、操作線40に対する牽引操作により医療機器本体が屈曲状態にする操作線配置工程を有する。更に、この製造方法は、操作線40の少なくとも表面に潤滑液45を付着させる工程を有する。
以下、詳細に説明する。
例えば、以下に説明するように、カテーテル10の各部を別個に作成し、それらを組み合わせることによって、カテーテル10を製造する。
外層60は、例えば、押出成形装置(図示略)により、成形材料としての樹脂材料を押出成形することによって作製する。この押出成形の際には、樹脂材料とともに芯線(マンドレル)を押し出すことにより、この芯線の周囲に、外層60となる樹脂材料を被着させる。
芯線の材質は特に限定されないが、一例として、銅または銅合金、炭素鋼やSUS等の合金鋼、ニッケルまたはニッケル合金を挙げることができる。
芯線の表面には、任意で離型処理を施してもよい。離型処理としては、フッ素系やシリコン系などの離型剤の塗布のほか、光学的または化学的な表面処理をおこなってもよい。
ここで、外層60において後に中空管32が埋設されることによりサブルーメン30が形成される位置の各々に、長手方向に沿う長尺な中空が形成されるように、例えば、その位置にガスなどの流体を供給しながら押出成形する。この中空の内径は、中空管32の外径よりも大きい。これは、後にこの中空内に中空管32を差し込む工程を容易にするためである。
押出成形後、芯線を引き抜くことにより、中空形状の外層60を作成することができる。なお、外層60の成形に用いられる芯線の線径は、補強層50の外径よりも大きい。これは、後に補強層50(及び内層21)の周囲に外層60を被せる工程を容易にするためである。
内層21は、外層60を作成するための押出成形装置とは別の押出成形装置(図示略)により樹脂材料を押出成形することによって作成する。この押出成形の際には、樹脂材料とともに芯線(外層60の作製用とは別の芯線)を押し出すことにより、この芯線の周囲に、内層21となる樹脂材料を被着させる。芯線の線径は、メインルーメン20の径に相当する。なお、内層21は、ディスパージョン成形装置により成形しても良い。
補強層50としてのブレード層は、内部に芯線が残った状態の内層21の周囲に、複数の線材をメッシュ状に巻回する工程などを経て形成する。
中空管32は、内層21を作成するための押出成形装置、並びに、外層60を作成するための押出成形装置とは別の押出成形装置(図示略)により、樹脂材料を押出成形することによって作成する。ここで、押出成形装置の押出口(ノズル)の中心に配置された吐出管から、ガスなどの流体を吐出しながら押出成形を行うことによって、中空管32の中心に中空を形成する。
また、中空管32内に挿通されるダミー芯線を別途準備し、このダミー芯線を中空管32内に挿通する。
外層60を作製し、且つ、内層21の周囲に補強層50を形成した後で、その補強層50の周囲に外層60を被せる。これにより、中心側から順に、芯線(内層21の形成に用いたもの)、内層21、補強層50及び外層60が同心状に配置された状態となる。
次に、外層60の中空の各々に対し、中空管32(ダミー芯線入り)を挿通する。
次に、外層60の周囲に熱収縮チューブ(図示略)を被せる。次に、加熱により、熱収縮チューブを収縮させて、外層60を周囲から締め付けるとともに、外層60を溶融させる。なお、この加熱温度は、外層60の溶融温度よりも高く、内層21の溶融温度よりも低い。この加熱により、外層60と内層21とが溶着により接合する。このとき、外層60を構成する樹脂材料が、補強層50を内包し、該樹脂材料が補強層50に含浸する。また、外層60と中空管32とが溶着により接合する。
次に、熱収縮チューブに切り込みを入れ、該熱収縮チューブを引き裂くことによって、熱収縮チューブを外層60から取り除く。
また、操作線40を準備し、操作線40に潤滑液45を付着させる(詳細後述)。
次に、中空管32からダミー芯線を引き抜き、中空管32内に操作線40を挿通する。
すなわち、操作線40の少なくとも表面に潤滑液45を付着させる工程を、操作線配置工程の前に行う。
ここで、中空管32に操作線40挿通させる際には、中空管32の一端の開口から、操作線40を中空管32内に引き込む。
すなわち、操作線配置工程では、サブルーメン30の一端に形成された開口から、操作線40をサブルーメン30内に引き込むことによって、操作線40をサブルーメン30の内部に配置する。
また、別途、環状の金属部材であるマーカー66を準備する。
次に、マーカー66に対する操作線40の先端部の固定と、シース16の先端部の周囲に対するマーカー66のかしめ固定と、を行う。
次に、シース16の基端部に対し、ハブ790を接続する。
次に、内層21内の芯線を引き抜く。芯線の引き抜きは、芯線の長手方向両端を引っ張ることにより芯線を細径化した状態で行う。これにより、内層21の中心には、メインルーメン20となる中空が形成される。
次に、別途作成した操作部70のホイール操作部760に対し、直接的又は間接的に、操作線40の基端部を連結する。更に、操作部70の本体ケース700とホイール操作部760とを組み立てるとともに、本体ケース700にハブ790を取り付ける。
こうして、操作線40に対する牽引操作によりシース16が屈曲する状態とする。
次に、コート層64を形成する。
こうして、図1乃至図4に示すような構造のカテーテル10を製造することができる。
ここで、操作線40に潤滑液45を付着させる工程の例を説明する。例えば、シリコンオイルを溶剤で希釈することにより得られる液、あるいは水などの水性溶媒にシリコンオイルをエマルジョン分散することにより得られる液に操作線40をディッピング(浸漬)することによって、操作線40に潤滑液45を付着させる。例えば、操作線40を引取装置により引き取りながら、引取装置に引き取られる前の操作線40を上記の液にディッピングする。この場合、引取装置による引取速度と液濃度とを適切に調整することによって、操作線40へのシリコンオイルの塗布量を制御することができる。
なお、この方法により操作線40に潤滑液45を付着させる場合、操作線40に付着した潤滑液45は、溶剤により希釈されたシリコンオイルからなるか、又は、水性溶媒と水性溶媒中にエマルジョン分散されたシリコンオイルとからなる。
次に、図5を参照して、操作線40に潤滑液45を付着させる工程の他の例を説明する。図5は操作線40に潤滑液45を付着させる付着機構80を示す模式図であり、このうち図5(a)は斜視図、図5(b)は操作線40の長手方向に対して直交する断面図である。
図5に示すように、付着機構80は、例えば、操作線40に接触して操作線40に潤滑液45を塗布する塗布部81と、塗布部81を保持する保持部82と、塗布部81に潤滑液45を供給する供給管83と、を有している。
塗布部81は、潤滑液45を吸液保持する不織布等の繊維からなる。付着機構80は、例えば、互いに対向して配置された一対の塗布部81を有している。例えば、一対の塗布部81は、軽い力で互いに圧接されている。
保持部82は、例えば、図示しない支持機構によって支持されている。例えば、支持機構は、一対の保持部82が互いに近づく方向へと、一対の保持部82を付勢している。これにより、一対の塗布部81が圧接されている。
例えば、供給管83の一端が保持部82に固定されている。保持部82において供給管83の一端と対応する部位には、供給口82aが形成されており、該供給口82aを介して供給管83内部と塗布部81側とが相互に連通している。
潤滑液45は、図示しないタンクから、供給管83と供給口82aとをこの順に通り、塗布部81に供給され、塗布部81において吸液保持される。
一対の塗布部81の間を操作線40が通過することにより、操作線40の少なくとも表面に潤滑液45を付着させることができる。
すなわち、潤滑液45が含浸されている繊維(上記塗布部81)を操作線40に接触させることによって、操作線40の少なくとも表面に潤滑液45を付着させる工程を行う。
このとき、塗布部81から操作線40に潤滑液45を塗布しつつ、同時に、操作線40に過剰に潤滑液45が付着してしまわないように、操作線40の過剰な潤滑液45を塗布部81によって拭き取ることにより、例えば図4に示すような適量の潤滑液45を操作線40に付着させることができる。すなわち、操作線40の横断面において、隣り合う細線43どうしの中間部46においては、潤滑液45は、操作線40に外接する外接円48の内側に存在するようにすることができる。換言すれば、中間部46においては、潤滑液45が外接円48からはみ出ないように、潤滑液45の液量を調節することができる。
以上のような第1の実施形態によれば、潤滑液45が操作線40の表面に付着しているので、サブルーメン30の周壁31に対する操作線40の摺動抵抗を低減でき、サブルーメン30内における操作線40の摺動性を向上することができる。
ここで、潤滑液45は液状であるため操作線40の長手方向にも移動できるので、操作線40の長手方向において局所的に潤滑液45が不足する箇所が一時的に生じた場合も、スムーズに他の箇所から潤滑液45が補給される。よって、操作線40の長手方向における局所的な潤滑液45の不足を抑制することができる。
また、通常、潤滑液45はサブルーメン30の周壁31にも付着すると考えられる。このため、操作線40の長手方向において局所的に潤滑液45が不足する箇所が一時的に生じた場合も、その箇所が周壁31に接触することによって周壁31からその箇所へ潤滑液45が補給される。これのような動作によっても、操作線40の長手方向における局所的な潤滑液45の不足を抑制することができる。
また、操作線40が撚り線であり、潤滑液45の一部分は、隣り合う細線43どうしの間隙に保液されている。よって、操作線40表面の潤滑液45が局所的に不足する現象が生じる場合にも、細線43どうしの間隙の潤滑液45が操作線40の表面に滲み出ることによって、サブルーメン30内における操作線40の摺動性を維持することができる。
また、潤滑液45によって、細線43どうしの摺動抵抗も低減できるので、操作線40が屈曲する際に、隣り合う細線43どうしが操作線40の長手方向において僅かに相対的に移動することができ、操作線40の屈曲性、ひいてはカテーテル10の屈曲性を良好にすることができる。
また、操作線40を構成する複数の細線43には、操作線40の横断面における中央に配置された第1細線43aと、操作線40の横断面において第1細線43aの周囲に配置された複数の第2細線43bと、が含まれる。よって、撚り線の横断面形状が円に近くなり、操作線40の構造が安定する。
特に、操作線40が、7本の細線43を撚りあわせることにより構成された撚り線である場合、互いに同径の細線43を用いることにより図4に示すように隣り合う細線43どうしが接する撚り線を形成することができるとともに、隣り合う細線43の間隙における潤滑液45の保液も多数の箇所で行うことができる。
また、操作線40の横断面において、隣り合う細線43どうしの中間部46においては、潤滑液45は、操作線40に外接する外接円48の内側に存在している。よって、牽引操作によってサブルーメン30の基端側の開口から潤滑液45が溢れ出てしまうことを抑制することができる。また、潤滑液45が付着済みの操作線40を、中空管32の一端から中空管32内に引き込む際に、中空管32の一端にて潤滑液45が操作線40からこそげ落ちてしまうことも抑制することができる。
ここで、本実施形態では、操作線40を構成する複数の細線43には、操作線40の横断面における中央に配置された第1細線43aと、操作線40の横断面において第1細線43aの周囲に配置された複数の第2細線43bと、が含まれる。この場合、操作線40の単位長さ当たりにおいて、第1細線43aの経路長は、第2細線43bの経路長よりも短い。なぜなら、第1細線43aは例えば直線的に延在するのに対し、第2細線43bは第1細線43aの周囲に螺旋状に巻回されるからである。
このため、第1細線43aと第2細線43bとで、それぞれの長手方向における伸び弾性率が同等の場合、第2細線43bは、比較的、長手方向における伸び変形を許容しやすいのに対し、第1細線43aは、伸び変形を許容しにくい。
そこで、第1細線43aの伸び弾性率を、第2細線43bの伸び弾性率よりも小さく設定することも好ましい。すなわち、操作線40の中央の細線43である第1細線43aの伸縮性を、第1細線43aの周囲に配置された第2細線43bの伸縮性よりも高めても良い。
具体的には、第1細線43aの伸縮性が第2細線43bの伸縮性よりも良好となるように、第1細線43aと第2細線43bとで互いに異なる材質を選択することが挙げられる。
このようにすることによって、第1細線43aの長手方向において、局所的に過度の張力が加わった状態となることを抑制でき、第1細線43aの張力をその長手方向において分散及び均一化することができる。
図6は変形例に係るカテーテルのサブルーメン30の近傍の模式的な横断面図である。
上記においては、操作線40が7本の細線43を撚りあわせることにより構成されている例を説明したが、図6に示すように、操作線40は、3本の細線43を撚りあわせることにより構成されていても良い。この場合、例えば、操作線40の横断面において、3本の細線43が点対称に配置される。
なお、操作線40を複数本の細線43を撚りあわせることにより構成された撚り線とする場合、操作線40を構成する細線43の本数は、3本及び7本以外の本数であっても良い。
また、操作線40は、撚り線でなく、単一の線材により構成されていても良い。この場合も操作線40の材質は、上述した細線43の材質と同様である。
上記においては、操作線40の少なくとも表面に潤滑液45を付着させた後で、操作線40をサブルーメン30内に挿通する例を説明したが、操作線40をサブルーメン30内に挿通した後で、サブルーメン30内に潤滑液45を注入することによって、操作線40に潤滑液45を付着させても良い。
また、操作線40の表面には、操作線40の長手方向に延在する微小な溝が形成されていても良い。具体的には、例えば、各細線43には、その長手方向に延在する微小な溝が形成されていても良い。この場合、溝において潤滑液45の保液を行うことができるので、操作線40の摺動性を良好に維持することができる。
上記においては、医療機器としてカテーテル10を例示したが、本発明は、操作線40の摺動性を確保する必要があるその他の医療機器(例えば内視鏡)にも適用可能である。
上記の各形態における各構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていても良いし、一つの構成要素が複数の部材で形成されていても良いし、ある構成要素が他の構成要素の一部であっても良いし、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していても良い。
10 カテーテル
15 遠位端部
16 シース
17 近位端部
20 メインルーメン
21 内層
30 サブルーメン
31 周壁
32 中空管
40 操作線
41 先端部
43 細線
43a 第1細線
43b 第2細線
45 潤滑液
46 中間部
48 外接円
50 補強層
52 線材
60 外層
64 コート層
66 マーカー
70 操作部
80 付着機構
81 塗布部
82 保持部
82a 供給口
83 供給管
700 本体ケース
760 ホイール操作部
790 ハブ
DE 遠位端

Claims (13)

  1. 長尺で可撓性を有し、体腔内に挿入される医療機器本体と、
    前記医療機器本体内に、前記医療機器本体の長手方向に沿って形成されたルーメンと、
    前記ルーメン内に収容されて前記ルーメンの長手方向に沿って延在し、前記ルーメンの長手方向に摺動可能な操作線であって、当該操作線に対する牽引操作により前記医療機器本体を屈曲させる操作線と、
    前記操作線の少なくとも表面に付着した潤滑液と、
    を有する医療機器。
  2. 前記操作線は複数の細線を撚りあわせることにより構成された撚り線であり、
    前記潤滑液の一部分は、隣り合う細線どうしの間隙に保液されている請求項1に記載の医療機器。
  3. 前記複数の細線には、
    前記操作線の横断面における中央に配置された第1細線と、
    前記操作線の横断面において前記第1細線の周囲に配置された複数の第2細線と、
    が含まれる請求項2に記載の医療機器。
  4. 前記撚り線は、7本の前記細線を撚りあわせることにより構成されている請求項3に記載の医療機器。
  5. 前記撚り線は、3本の前記細線を撚りあわせることにより構成されている請求項2に記載の医療機器。
  6. 前記操作線の横断面において、隣り合う前記細線どうしの中間部においては、前記潤滑液は、前記操作線に外接する円の内側に存在している請求項2乃至5の何れか一項に記載の医療機器。
  7. 前記潤滑液はシリコンオイルである請求項1乃至6の何れか一項に記載の医療機器。
  8. 前記ルーメンは、前記医療機器本体内に埋設された中空管の内腔により構成されている請求項1乃至7の何れか一項に記載の医療機器。
  9. 前記ルーメンよりも大径のメインルーメンが、前記医療機器本体内に、前記医療機器本体の長手方向に沿って形成されている請求項1乃至8の何れか一項に記載の医療機器。
  10. 当該医療機器はカテーテルである請求項1乃至9の何れか一項に記載の医療機器。
  11. 前記第1細線の伸び弾性率が、前記第2細線の伸び弾性率よりも小さい請求項3に記載の医療機器。
  12. 長尺な医療機器本体内において該医療機器本体の長手方向に沿って形成されるルーメンの内部に、該ルーメンの長手方向に沿って延在し且つ前記ルーメンの長手方向に摺動可能な操作線を配置し、前記操作線の先端部を前記医療機器本体の先端部に固定することで、前記操作線に対する牽引操作により前記医療機器本体が屈曲する状態にする操作線配置工程と、
    前記操作線の少なくとも表面に潤滑液を付着させる工程と、
    を有する医療機器の製造方法。
  13. 前記操作線の少なくとも表面に潤滑液を付着させる工程を、前記操作線配置工程の前に行う請求項12に記載の医療機器の製造方法。
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