JP5842623B2 - 医療機器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、医療機器の製造方法に関する。
近年、先端部(以下「遠位端部」と呼ぶ)を屈曲させる操作を行うことにより、体腔への進入方向を変更可能に構成された、各種の医療機器が開発されている。その代表例として、たとえば、カテーテルが知られている。
従来のカテーテルとしては、カテーテルの遠位端部を屈曲させるため、遠位端部に操作用ワイヤを固定し、この操作用ワイヤを押し/引き操作することにより、遠位端部を屈曲させる技術がある
ところで、特許文献1にも記載されている技術とともに使用される従来のカテーテルにおいての遠位端部は、容易に屈曲させることが可能なように、柔軟に形成することが求められている。一方、カテーテルの中間部や操作側の後端部(以下「近位端部」と呼ぶ)は、体腔内での高いトルク伝達性や押し込み力の伝達性を必要とするために、剛性を高く形成することが求められている。
従来のカテーテルは、扁平な線材をコイル状に巻回することにより構成された管状本体を有している
また、カテーテル等の医療機器は、多条コイルを含んで構成される場合がある。多条コイルとは、複数の線材が巻回軸方向に並ぶ並列状態となるように螺旋状に巻回されることにより構成されたコイル状の管状体である(特許文献2参照)。
特開2003−144544号公報 特開2002−272854号公報
しかしながら、線材の巻回ピッチを管状本体の長手方向における途中で変更するには、非常に高度な技術が要求されるため、従来のカテーテルは容易に製造することができない。
また、管状本体の曲げ剛性などの機械的特性が、管状本体の長手方向において一定であるとしても、コイル状の長尺な管状本体を作成することは技術的に容易ではない。すなわち、管状本体の巻回ピッチが長手方向において一定であるとしても、この管状本体を長尺に形成することは容易ではない。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、長尺な管状本体を有するカテーテル等の医療機器を容易に製造することが可能な、医療機器の製造方法及びその医療機器を提供する。
本発明者の検討により、以下に説明するような工程を行うことにより、長尺な管状本体を容易に作成できることが分かった。ここで、管状本体としては、多条コイル(図4参照)と他の管状体とを連接したものを対象としている。
先ず、多条コイルを周回するリング形状の部位において、多条コイルを構成する複数の線材の各々を部分的に溶融させることにより、リング形状の溶着部を多条コイルに形成し、これら複数の線材どうしを溶着し一体化する(図19、図20参照)。
溶着部が多条コイルの端部に位置していない場合、リング形状の溶着部が多条コイルの端部に露出するように、多条コイルを切断する。
次に、多条コイルに対して他の管状体が連接されるように、他の管状体の一端を多条コイルの溶着部に連結する。
なお、他の管状体も多条コイルの場合、予め、他の管状体にも同様の溶着部を形成し、且つ、溶着部を他の管状体の端部に露出させておき、連結の際には双方の多条コイルの溶着部どうしを連結する。
以上により、長尺な管状本体を容易に作成することができる。
ところが、本発明者は、上記の溶着部を形成する工程を行うことにより、多条コイルの長手方向において周期的に繰り返されるたわみ(すなわち、うねり)(図19(b)、図20(b)参照)が生じてしまうという、まったく新規な課題を認識した。
そこで、本発明者は、このうねりを抑制し、多条コイルを直線状に維持したまま他の管状体に連接できるようにするために、様々な試行を行った結果、本発明に想到した。
本発明は、長尺で可撓性を有し、体腔内に挿入される管状本体を形成する工程を有し、
前記管状本体を形成する工程は、
複数の線材が巻回軸方向に並ぶ並列状態となるように螺旋状に巻回されることにより構成された多条コイルである第1管状体を準備する工程と、
前記第1管状体の周方向に対する交差方向へ延在する第1溶着部において、隣り合う2本以上の前記線材の各々を部分的に溶融させることにより、前記2本以上の前記線材どうしを溶着する工程と、
前記2本以上の前記線材どうしを溶着する前記工程の後で、前記第1管状体を周回するリング形状の第2溶着部において、前記複数の線材の各々を部分的に溶融させることにより、前記複数の線材どうしを溶着する工程と、
前記第1管状体に対して第2管状体が連接されるように、前記第2管状体の一端を前記第2溶着部に連結する工程と、
を有することを特徴とする医療機器の製造方法を提供する。
この製造方法では、第1管状体を周回するリング形状の第2溶着部において、第1管状体を構成する複数の線材の各々を部分的に溶融させることにより、これら複数の線材どうしを溶着した後で、第1管状体と第2管状体とが連接されるように第2管状体の一端を第2溶着部に連結する。このため、長尺な管状本体を歩留まり良く容易に作成することができ、ひいては、このような管状本体を有するカテーテル等の医療機器を歩留まり良く容易に製造することができる。
ここで、第2溶着部の形成前に、予め、第1管状体の周方向に対する交差方向へ延在する第1溶着部を形成する。これにより、第1溶着部において、第1管状体の線材どうしを溶着し相互に固定しておくことができる。よって、その後に第2溶着部を形成するときにおける線材どうしの位置ずれを抑制することができ、その結果、第1管状体の長手方向における周期的なたわみ(すなわち、うねり)の発生を抑制することができる。つまり、長尺な管状本体を、うねりの発生を抑制して歩留まり良く容易に作成することができる。
また、本発明は、長尺で可撓性を有し、体腔内に挿入される管状本体を有し、
前記管状本体は、
複数の線材が巻回軸方向に並ぶ並列状態となるように螺旋状に巻回されることにより構成された多条コイルである第1管状体と、
前記第1管状体に連接された第2管状体と、
を有し、
前記第1管状体の周方向に対する交差方向へ延在する第1溶着部において、隣り合う2本以上の前記線材どうしが溶着され、
前記第1管状体の一端部を周回するリング形状の第2溶着部において、前記複数の線材の端部どうしが溶着され、
前記第2溶着部に前記第2管状体の一端が連結されていることを特徴とする医療機器を提供する。
本発明によれば、第1管状体の一端部を周回するリング形状の第2溶着部において、第1管状体を構成する複数の線材の端部どうしが溶着され、第2溶着部に第2管状体の一端が連結されているので、長尺な管状本体を歩留まり良く容易に作成可能な医療機器を提供することができる。
更に、第1管状体の周方向に対する交差方向へ延在する第1溶着部が形成されているので、長尺な管状本体を、うねりの発生を抑制して歩留まり良く容易に作成可能な、医療機器を提供することができる。
本発明によれば、長尺な管状本体を有するカテーテル等の医療機器を容易に製造することができる。
第1の実施形態に係る医療機器の製造方法の工程を説明するための模式図である。 第1の実施形態に係る医療機器の製造方法の工程を説明するための模式図である。 リング形状の第2溶着部の端面を示す模式図である。 多条コイルを示す図である。 管状本体の一例を示す模式図である。 第1の実施形態に係る医療機器の製造方法により製造されるカテーテルの一例を示す縦断面図である。 図6のII-II断面図である。 カテーテルの動作を説明するための模式的な縦断面図である。 実施例1に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 実施例2に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 実施例3に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 実施例4に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 実施例5に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 実施例6に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 実施例7に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 実施例8に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 実施例9に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 実施例10に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 比較例1に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 比較例2に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。 実施形態に係る医療機器の製造方法のメカニズムを説明するための模式図である。 実施形態に係る医療機器の製造方法のメカニズムを説明するための模式図である。 比較例に係る医療機器の製造方法のメカニズムを説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
〔第1の実施形態〕
図1(a)、(b)、(c)、(d)、図2(a)、(b)及び(c)は第1の実施形態に係る医療機器の製造方法の工程を説明するための模式図である。
図3はリング形状の第2溶着部313の端面を示す模式図(模式的な正面図)である。
図4は多条コイル310を示す図であり、このうち(a)は多条コイル310を側方から撮像して得られた画像を示し、(b)は多条コイル310の模式的な側面図である。
図5は管状本体300の一例を示す模式図であり、このうち(a)は管状本体300が屈曲しておらず管状本体300の軸方向が一直線状となっている状態を、(b)は管状本体300が屈曲した状態を、それぞれ示す。
図6は第1の実施形態に係る医療機器の製造方法により製造されるカテーテル10の一例を示す縦断面図、図7は図6のII-II断面図である。
図8はカテーテル10の動作を説明するための模式的な縦断面図であり、このうち(a)は自然状態(屈曲操作がなされていない状態)のカテーテル10を示し、(b)は屈曲操作(具体的には操作線40の牽引操作)がなされている状態のカテーテル10を示す。
図9乃至図18は実施例1乃至10に係る医療機器の製造方法をそれぞれ説明するための図である。図9乃至図18のそれぞれにおいて、(a)は第1管状体としての多条コイル310を周方向に展開した模式図であり、多条コイル310に対する第1溶着部312及び第2溶着部313の形成箇所と、第1溶着部312及び第2溶着部313を形成するためのレーザー光の走査方向と、を示す。図9乃至図18のそれぞれにおいて、(b)は第1溶着部312及び第2溶着部313を形成した多条コイル310を側方から撮像して得られた画像を示す。
本実施形態に係る医療機器の製造方法は、長尺で可撓性を有し、体腔内に挿入される管状本体300(図2(c)、図5)を形成する工程を有する。管状本体300を形成する工程は、以下の工程を有する。
(1)複数の線材311(例えば12本の線材W1、W2、W3、W4、W5、W6、W7、W8、W9、W10、W11、W12(図4))が巻回軸方向に並ぶ並列状態となるように螺旋状に巻回されることにより構成された多条コイル310である第1管状体を準備する工程
(2)第1管状体の周方向に対する交差方向へ延在する第1溶着部312において、隣り合う2本以上の線材311(線材W1〜W12のうち隣り合う何れか2本以上の線材311)の各々を部分的に溶融させることにより、これら2本以上の線材311どうしを溶着する工程
(3)上記(2)の工程の後で、第1管状体を周回するリング形状の第2溶着部313において、複数の線材311(線材W1〜W12)の各々を部分的に溶融させることにより、これら複数の線材W1〜W12どうしを溶着する工程
(4)第1管状体に対して第2管状体(例えば、多条コイル320(図2(c)、図5))が連接されるように、第2管状体の一端を第2溶着部313に連結する工程
以下、詳細に説明する。
先ず、図4を参照して、多条コイル(第1管状体)310の構成を説明する。
多条コイル310は、複数の線材311が巻回軸方向(つまり多条コイル310の軸心方向)に並ぶ並列の状態で、これら複数の線材311をまとめて螺旋状に巻回することにより構成されている。換言すれば、複数の線材311が、多条コイル310の軸心周りにおいて、螺旋状に並進するように巻回されている。以下、このような線材311の巻回の仕方のことを「多条巻き」という。すなわち、多条コイル310は、複数の線材311を多条巻きすることにより構成されている。
線材311は、弾性体により構成されている。
線材311は、例えば、金属により構成されていることが好ましい一例である。線材311を構成する金属としては、ステンレススチール(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタン或いは銅合金が挙げられる。
なお、線材311は、金属以外の弾性を有する材料(例えば樹脂材料など)により構成されていても良い。
線材311の断面形状は特に限定されないが、例えば、矩形状又は円形などを挙げることができる。
図4は、線材311の本数(条数)が12本(12条)の例を示している。すなわち、図4に示す多条コイル310は、合計12本(12条)の線材311(線材W1、W2、W3、W4、W5、W6、W7、W8、W9、W10、W11、W12)を多条巻きすることにより構成されている。
図4(a)には、線材W1の経路を模式的に示す補助線を加えている。図4(a)及び(b)に示すように、線材W1、W2、W3、W4、W5、W6、W7、W8、W9、W10、W11、W12は、それらの巻回軸の方向(多条コイル310の軸心方向)において、この順に並んでいる。巻回軸方向において、線材W12の隣には、再び線材W1が巻かれ、以後、W2〜W12、W1が繰り返し順次に隣に巻かれている。
なお、隣り合う線材W1〜W12どうしが接触する密巻きにはなっておらず、隣り合う線材W1〜W12どうしの間には、若干の隙間が存在している。
多条コイル310は、芯線315の周囲に複数の線材311(線材W1〜W12)を巻回することにより構成されている。つまり、多条コイル310の中心には、芯線315が配置されている。
なお、芯線315は、多条コイル310を用いてカテーテル10を製造する過程(詳細後述)で、多条コイル310から抜かれる。
以下、図1及び図2を参照して、多条コイル310と、多条コイル(第2管状体)320(後述)と、を用いて管状本体300を作成する工程を説明する。
先ず、図1(a)に示すように、多条コイル310に第1溶着部312を形成する(上記(2)の工程を行う)。このためには、多条コイル310に対してレーザー光を照射し、且つ、レーザー光を多条コイル310の周方向に対する交差方向へ走査する。つまり、レーザー光を、多条コイル310の軸方向に対して直交する平面に対して交差する方向へ走査する。
これにより、多条コイル310の周方向に対する交差方向へ延在する第1溶着部312において、隣り合う2本以上の線材311(線材W1〜W12(図4)のうち隣り合う何れか2本以上の線材311)の各々を部分的に溶融させて、これら2本以上の線材311どうしを溶着し一体化することができる。すなわち、多条コイル310に第1溶着部312を形成することにより、2本以上の線材311どうしを一体化することができる。
より具体的には、例えば、レーザー光を多条コイル310の軸方向に沿って走査することが挙げられる。この場合、第1溶着部312を多条コイル310の軸方向に沿って延在するように形成することができる(図1(a)、図9、図10、図11、図12、図15、図16、図17、図18参照)。
ただし、レーザー光を多条コイル310の軸方向に対して交差する方向に沿って走査し、第1溶着部312を多条コイル310の軸方向に対して交差する方向に沿って延在するように形成しても良い(図13、図14参照)。
ここで、レーザー光を線状に走査させることにより、第1溶着部312を線状に延在するように形成することが好ましい一例である。つまり、第1溶着部312は、上記の延在方向における寸法の方が、延在方向に対して直交する方向における寸法(幅)よりも大きい形状にする。
この場合、第1溶着部312の幅(太さ)は、例えば、レーザースポットの径と同等の幅(太さ)となる。
この場合、レーザー光を直線状に走査させることにより、第1溶着部312を直線状に延在するように形成することが好ましい一例である。
通常、多条コイル310において、第1溶着部312が形成された箇所は、それ以外の箇所よりも剛性が大きくなる。このため、第1溶着部312をなるべく幅狭に形成することにより、多条コイル310の剛性をなるべくその長手方向において均一にすることができる。
第1溶着部312は、例えば、一繋がりに形成することが好ましい一例である。例えば、レーザー光を一筆書き状に走査することによって、第1溶着部312を一繋がりに形成することができる(図1(a)、図9、図10、図11、図12、図13、図14、図18参照)。この場合、第1溶着部312の形成が容易であるとともに、第1溶着部312による複数の線材311の一体性を高めることができる。
ただし、レーザー光を複数回に分けて走査することによって、第1溶着部312を複数の分割部分316に分割して形成し、各分割部分316により互いに異なる組み合わせの線材311を溶着しても良い(図15、図16、図17参照)。
複数の分割部分316により、それぞれ線材311を溶着する場合、複数の分割部分316を、多条コイル310の周方向において互いにずらした位置に形成することが好ましい(図15、図16、図17参照)。
これにより、多条コイル310の長手方向において第1溶着部312を形成する範囲を小さくすることができるので、多条コイル310の長手方向において局所的に剛性が大きい箇所(区間)を極力小さくすることができる。
ここで、レーザー光を走査するとは、多条コイル310に対して照射するレーザースポットの位置を多条コイル310の表面上で移動させることを意味する。このとき、レーザー光と多条コイル310とを相対的に移動させれば良い。すなわち、多条コイル310を固定したままでレーザー光を照射するレーザー照射装置を移動させても良いし、レーザー照射装置を固定したままで多条コイル310を移動させても良いし、或いは、多条コイル310とレーザー照射装置の双方を移動させても良い。
また、多条コイル310に対するレーザー光の照射は、例えば、パルス状にレーザー光を照射することによって断続的に行っても良いし、連続的に行っても良い。レーザー光の照射を断続的に行う場合、レーザー照射により形成された点状の溶接スポット341(図1(c)、(d))の集合体により、第1溶着部312及び第2溶着部313(後述)を形成する。
以上のように、上記(2)の工程により多条コイル310に第1溶着部312を形成することによって、第1溶着部312を構成する線材311どうしを相互に固定し、これら線材311どうしの位置ずれを抑制することができる。
次に、図1(b)に示すように、多条コイル310に第2溶着部313を形成する(上記(3)の工程を行う)。このためには、多条コイル310に対してレーザー光を照射し、且つ、該レーザー光を多条コイル310の周方向へ走査する。
レーザー光の照射を断続的に行う場合と連続的に行う場合の何れにおいても、多条コイル310に対するレーザー光の照射位置の軌跡がリング状となる。
これにより、多条コイル310の一端部近傍を周回するリング形状の第2溶着部313において、複数の線材311(線材W1〜W12)の各々の端部近傍を部分的に溶融させることにより、これら複数の線材W1〜W12どうしを溶着し一体化することができる。すなわち、多条コイル310に第2溶着部313を形成することにより、多条コイル310を構成するすべての線材311どうしを一体化することができる。
このように、第1溶着部312を形成した後で、第2溶着部313を形成することにより、第2溶着部313を形成するときにおける線材311どうしの位置ずれを抑制することができる。その結果、多条コイル310の長手方向における周期的なたわみ(すなわち、うねり)の発生を抑制することができる(図9(b)、図10(b)、図11(b)、図12(b)、図13(b)、図14(b)、図15(b)、図16(b)、図17(b)、図18(b)参照)。
より具体的には、例えば、レーザー光を多条コイル310の軸方向において順次ずらして、多条コイル310の周方向に複数回周回するように走査することにより、第2溶着部313を形成することが挙げられる。これにより、第2溶着部313の幅寸法(多条コイル310の軸方向における幅寸法)を、レーザースポットの径よりも大きく(例えば、レーザースポットの径の2倍、3倍等に)することができる。
この場合、例えば、図9乃至図18に示すように、第2溶着部313は、それぞれ多条コイル310を周方向に周回する複数のリング状の部分により構成される(例えば第1部分313a及び第2部分313bにより構成される)。換言すれば、複数の第2溶着部(例えば第1部分313aと第2部分313b)を、多条コイル310の軸方向において互いにずれた位置にそれぞれ形成する。
ここで、図1(c)に示す矢印331のように、レーザー光を多条コイル310の周方向に1周走査した後で、図1(c)に示す矢印332のように別の位置でレーザー光を多条コイル310の周方向に走査するといったように、1周ごとに別個のストロークでレーザー光を走査することで、複数の第2溶着部(例えば第1部分313aと第2部分313b)を形成することが挙げられる。
或いは、図1(d)に示す多数の矢印333及び矢印334のように、レーザー光を多条コイル310の周方向に沿って千鳥状ないしはジグザグ状に走査することなどにより、複数の第2溶着部(例えば第1部分313aと第2部分313b)を並行して形成しても良い。
ここで、第1溶着部312と第2溶着部313とが相互に接続されるように、第2溶着部313を形成する(第1及び第2溶着部312、313を形成する位置をそれぞれ設定する)ことが好ましい一例である(図1(b)、図9、図10、図11、図13、図18参照)。
一例としては、第1溶着部312の一端が第2溶着部313に接続されるように、第1及び第2溶着部312、313を形成する(図1(b)、図9、図10、図11、図13、図15参照)。
なお、第1溶着部312と第2溶着部313とが交差するように、第1及び第2溶着部312、313を形成しても良い(図18参照)。
ただし、第1溶着部312と第2溶着部313とが多条コイル310の軸方向において離間するように、第1及び第2溶着部312、313を形成しても良い(図12、図14、図16、図17参照)。
この場合、第1溶着部312と第2溶着部313とが離れすぎていると、多条コイル310におけるうねりの抑制効果が小さくなってしまう。このため、第1溶着部312と第2溶着部313との間における複数の線材311の各々の巻回数が1未満となるように、第1溶着部312と第2溶着部313とを近接して配置することが好ましい。
なお、図12、図14、図16、図17の各図では、第1溶着部312と第2溶着部313との間には、線材311どうしの境界が1つしかない。この場合、第1溶着部312と第2溶着部313との間における各線材311の巻回数は、2/12(1/6)未満である。
ここで、多条コイル310を構成する線材311の本数をN(Nは正の整数)とすると、上記(2)の工程では、第2溶着部313の形成予定位置を基準として多条コイル310の軸心方向における一方の側(通常、多条コイル310の端部から遠い側)において、第1溶着部312によりN本の線材311の各々を少なくともその片側に隣接する線材311と溶着することが好ましい(図9乃至図17参照)。
つまり、第2溶着部313の形成予定位置を基準として多条コイル310の軸心方向における一方の側において、第1溶着部312によって、すべての線材311が、その両隣の線材311のうちの少なくとも一方に対して溶着する。
これにより、第1溶着部312による複数の線材311の一体性を高めることができる。
ただし、第2溶着部313の形成予定位置を基準として、多条コイル310の軸心方向における一方の側において、一部の線材311が他の何れの線材311とも溶着により一体化されていなくても、すなわち第2溶着部313の形成予定位置を基準として、多条コイル310の軸心方向における一方の側において、隣の線材311と溶着する線材311の本数がN未満であっても、第1溶着部312を形成しない場合(図19、図20)と比べると、多条コイル310の長手方向における周期的なたわみ(すなわち、うねり)の発生を抑制できる。つまり、図18のような場合でも、図19、図20と比べると、多条コイル310におけるうねりの発生を抑制できる。
上記(2)の工程では、第2溶着部313の形成予定位置を基準として多条コイル310の軸心方向における一方の側(通常、多条コイル310の端部から遠い側)において、第1溶着部312によりN本の線材311を溶着し一体化することが更に好ましい。
すなわち、例えば、図15に示すように、ある分割部分316により複数の線材311を一体化した線材311のまとまりと、他の分割部分316により複数の線材311を一体化した線材311のまとまりと、の間に切れ目314が存在する場合よりも、一繋がりの第1溶着部312又は複数の分割部分316により、多条コイル310を構成するすべての線材311がひとまとまりに一体化されている場合の方が好ましい。
例えば、図17の例では、4つの分割部分316により線材311を一体化しているが、図15における切れ目314のような箇所が無く、多条コイル310のすべての線材311がひとまとまりに一体化されている。
ここで、本実施形態の場合、第2溶着部313は、多条コイル310の端部から離間した位置に形成する。ただし、第2溶着部313は、多条コイル310の端部近傍に形成することが好ましい。
次に、図2(a)に示すように、第2溶着部313が多条コイル310の端部に露出するように、多条コイル310を切断する。すなわち、上記(3)の工程の前に、多条コイル310を切断することにより第2溶着部313を多条コイル310の端部に露出させる工程を行う。
例えば、図2(a)に示す切断位置317において多条コイル310を切断することにより、多条コイル310を第2溶着部313にて切断する。
ここで、上記のように複数の第2溶着部(例えば第1部分313aと第2部分313b)が形成されている場合、複数の第2溶着部の間の位置(例えば第1部分313aと第2部分313bとの間の位置)において多条コイル310を切断することにより、第2溶着部313を多条コイル310の端部に露出させることが好ましい一例である。
このような位置で多条コイル310を切断することにより、切断の際に多条コイル310がつぶれてしまうことを抑制でき、容易に切断を行うことができる。なぜなら切断箇所の両側に、それぞれ溶着されることにより高剛性となった第2溶着部があるためである。
なお、図2(a)に示す切断位置318において多条コイル310を切断しても良い。すなわち多条コイル310を第2溶着部313とそれに隣接する部分との界面にて切断しても良い。
このような切断により、多条コイル310において切断箇所よりも多条コイル310の端部側に位置する切断除去部319は、除去されるため管状本体300には残らない。このため、なるべく多条コイル310の多くの部分が管状本体300に残るようにするために、第2溶着部313を多条コイル310の端部近傍に形成することが好ましい。
このように多条コイル310を切断する結果、図2(b)に示すように、第2溶着部313が多条コイル310の端部に露出する。図3に示すように、リング形状の第2溶着部313の端面が、多条コイル310の端面となる。
更に、第2溶着部313の端面を研磨して平坦化する。
本実施形態のように第2管状体が多条コイル320である場合、多条コイル320に対しても、多条コイル310に対して行うのと同様に、第1溶着部312の形成(図1(a))と、第2溶着部313の形成(図1(b))と、第2溶着部313を多条コイル320の端部に露出させるための切断(図2(a)〜図2(b))と、第2溶着部313の端面の研磨と、を行う。
次に、図2(c)に示すように、多条コイル310に対して多条コイル(第2管状体)320が連接されるように、多条コイル320の一端を第2溶着部313に連結する(上記(4)の工程を行う)。多条コイル310と多条コイル320との連結は、例えば、レーザー溶接により行う。
このとき、多条コイル310、320の端面が、図3に示すようなリング形状の端面となっているため、多条コイル310の端面に対して多条コイル320の一端(端面)を容易且つ十分な強度で接合することができる。
こうして、管状本体300を作成することができる。
次に、上記のような工程により作成された管状本体300の構成を念のため説明する。
この管状本体300は、複数の線材311が巻回軸方向に並ぶ並列状態となるように螺旋状に巻回されることにより構成された多条コイル310である第1管状体と、第1管状体に連接された第2管状体(例えば多条コイル320)と、を有する。第1管状体の周方向に対する交差方向へ延在する第1溶着部312において、隣り合う2本以上の線材311どうしが溶着され、第1管状体の一端部を周回するリング形状の第2溶着部313において、複数の線材311の端部どうしが溶着され、第2溶着部313に第2管状体の一端が連結されている。
これにより、多条コイル310と多条コイル320とが、一連の管状体(管状本体300)を構成している。
線材311は、例えば、金属により構成されている。ただし、線材311は、金属以外の弾性体(樹脂等)により構成されていても良い。
第1溶着部312は、線状に延在していることが好ましい。また、第1溶着部312は多条コイル310の軸方向に延在していることが挙げられる。
多条コイル310を構成する線材311の本数をN(Nは正の整数)とすると、第1溶着部312によりN本の線材311の各々が少なくともその片側に隣接する線材311と溶着されていることが好ましい。
より好ましくは、第1溶着部312によりN本の線材311が溶着及び一体化されている。
第1溶着部312は、例えば、一繋がりに形成されている。
ただし、第1溶着部312が複数の分割部分316からなり、各分割部分316により互いに異なる組み合わせの線材311が溶着されていても良い。この場合、複数の分割部分316は、多条コイル310の周方向において互いにずらした位置に形成されていることが好ましい一例である。
第1溶着部312と第2溶着部313とが相互に接続されていることが好ましい一例である。
ただし、第1溶着部312と第2溶着部313とが多条コイル310の軸方向において相互に離間していても良い。
この場合、第1溶着部312と第2溶着部313との間における線材311の各々の巻回数が1未満であることが好ましい。
第1管状体(多条コイル310)と第2管状体とは、互いに同様のものであっても良いが、第1管状体(多条コイル310)と第2管状体とは、以下に説明するように相互に異なるものであっても良い。
なお、第2管状体は、多条コイル320に限らず、1本(1条)の線材を螺旋状に巻回することにより構成されたものであっても良い。或いは、第2管状体は、複数の線材をメッシュ状に編むことによって構成されたもの(ブレードと称される)であっても良い。
例えば、多条コイル310の軸心に対する交差方向への多条コイル310の曲げ剛性と、第2管状体の軸心に対する交差方向への第2管状体の曲げ剛性と、が互いに異なることが挙げられる。
カテーテル10(後述)の遠位端部は、容易に屈曲できるように柔軟であることが要求されるため、例えば、カテーテルの遠位端部側には、多条コイル310と第2管状体とのうち曲げ剛性が小さい方を配設し、カテーテルの近位端部側には、多条コイル310と第2管状体とのうち曲げ剛性が大きい方を配設することが挙げられる。
また、例えば、第2管状体が、複数の線材311が巻回軸方向に並ぶ並列状態で螺旋状に巻回されることにより構成された多条コイル320である場合に、多条コイル320を構成する線材311の本数(条数)と、多条コイル310を構成する線材311の本数と、が互いに異なることが挙げられる。
多条コイルは、その条数が多いほど、トルク伝達性及び曲げ剛性が大きいため、例えば、カテーテル10の遠位端部側には、多条コイル310と多条コイル320とのうち、条数が少ない方を配設し、カテーテル10の近位端部側には、多条コイル310と多条コイル320とのうち、条数が多い方を配設することが挙げられる。
また、第2管状体が、線材が螺旋状に巻回することにより構成されたコイル(多条コイルの場合も含む)である場合に、第2管状体を構成する線材の径(線径)と、多条コイル310を構成する線材311の径と、が互いに異なることが挙げられる。
コイル(多条コイルも含む)は、それを構成する線材の線径が大きいほど、トルク伝達性及び曲げ剛性が大きいため、例えば、カテーテル10の遠位端部側には、多条コイル310と第2管状体とのうち、線材の径が小さい方を配設し、カテーテル10の近位端部側には、多条コイル310と第2管状体とのうち、線材の径が大きい方を配設することが挙げられる。
また、第2管状体が、線材が螺旋状に巻回することにより構成されたコイル(多条コイルの場合も含む)である場合に、第2管状体を構成する線材の巻径と、多条コイル310を構成する線材311の巻径と、が互いに異なることが挙げられる。
コイル(多条コイルも含む)は、それを構成する線材の巻径が小さいほど、カテーテル自体の外径も小さくできるため、例えば、カテーテルの遠位端部側には、多条コイル310と第2管状体とのうち、線材の巻径が小さい方を配設し、カテーテルの近位端部側には、多条コイル310と第2管状体とのうち、線材の巻径が大きい方を配設することが挙げられる。
ここで言う線材の巻径は、外径であることが挙げられる。或いは、ここで言う線材の巻径は、外径及び内径であっても良い。
管状本体300は、2つの管状体を連接した構成に限らず、例えば、図5に示すように、3つの管状体を連接した構成であっても良い。図5の例では、管状本体300の先端部は、第3管状体としてのブレード360により構成されている。また、管状本体300は、3つ以上の管状体を連接した構成であっても良い。
次に、図6乃至図8を参照して、本実施形態に係る医療機器について説明する。
本実施形態に係る医療機器(例えばカテーテル10)は、長尺で可撓性を有し、体腔内に挿入される管状本体300を有している。管状本体300は、上述したように構成されている。
以下、詳細に説明する。
カテーテル10は、血管内に挿通させて用いられる血管内カテーテルであることが好適な一例である。
図6に示すように、カテーテル10は、長尺な本体部としてのシース16を有している。シース16は、管状本体300を含んで構成されている。
なお、本明細書では、カテーテル10(並びにシース16)の遠位端(先端)DEを含む所定の長さ領域のことを、カテーテル10(並びにシース16)の遠位端部15という。同様に、カテーテル10(並びにシース16)の近位端(基端)PEを含む所定の長さ領域のことを、カテーテル10(並びにシース16)の近位端部(基端部)17(図8)という。
シース16の内部には、メインルーメン20と、サブルーメン30とが形成されている。メインルーメン20及びサブルーメン30は、シース16の(カテーテル10の)長手方向(図6における左右方向)に沿って延在している。メインルーメン20は、シース16の横断面(長手方向に直交する断面)における中央に配置され、サブルーメン30は、メインルーメン20の周囲に配置されている。より具体的には、横断面において、サブルーメン30どうしは、メインルーメン20の中心を基準として、回転対称位置に配置されている。
図7に示すように、カテーテル10は、例えば、複数個のサブルーメン30を有している。各サブルーメン30は、メインルーメン20よりも小径である。すなわち、本実施形態の場合、サブルーメン30よりも大径のメインルーメン20が、シース16内に、シース16の長手方向に沿って形成されている。
サブルーメン30どうし、並びに、メインルーメン20とサブルーメン30とは、互いに離間して個別に配置されている。複数のサブルーメン30は、メインルーメン20の周囲に分散して配置されている。図7の例では、サブルーメン30の数は2つであり、サブルーメン30は、メインルーメン20の周囲に180度間隔で配置されている。
これらサブルーメン30の内部には、それぞれ操作線40が収容されている。すなわち、各サブルーメン30の内部には、それぞれ操作線40が挿通されている。
操作線40は、サブルーメン30の周壁に対して摺動することにより、サブルーメン30に対して相対的に、サブルーメン30の長手方向へ移動可能となっている。すなわち、操作線40は、サブルーメン30の長手方向に摺動可能となっている。
操作線40は、単一の線材により構成されていても良いが、複数本の細線を互いに撚りあわせることにより構成された撚り線であっても良い。
一本の撚り線を構成する細線の本数は特に限定されないが、3本以上であることが好ましい。細線の本数の好適な例は、3本又は7本である。細線の本数が3本の場合、横断面において3本の細線が点対称に配置される。細線の本数が7本の場合、横断面において7本の細線が点対称にハニカム状に配置される。
操作線40を構成する線材(或いは撚り線を構成する細線)の材料としては、低炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼(SUS)、チタンもしくはチタン合金などの可撓性の金属線のほか、ポリ(パラフェニレンベンゾビスオキサゾール)(PBO)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)もしくはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ボロン繊維などの高分子ファイバーを用いることができる。
ここで、サブルーメン30の構造としては、例えば、以下の2通りの構造を例示できる。
1つ目の構造では、図6及び図7に示すように、予め形成された中空管32をシース16の長手方向に沿って外層60(後述)内に埋設し、その中空管32の内腔をサブルーメン30とする。すなわち、これらの例では、サブルーメン30は、シース16内に埋設された中空管32の内腔により構成されている。
中空管32は、例えば、熱可塑性樹脂により構成することができる。その熱可塑性樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの低摩擦樹脂が挙げられる。
2つ目の構造では、外層60(後述)内に、シース16の長手方向に沿う長尺な中空を形成することによって、サブルーメン30を形成する。
シース16は、より具体的には、例えば、内層21と、内層21の周囲に積層して形成された外層60と、外層60の周囲に形成されたコート層64と、を有する。
内層21は管状の樹脂材料からなる。内層21の中心には、メインルーメン20が形成されている。
外層60は、内層21と同種または異種の樹脂材料からなる。サブルーメン30は、外層60の内部に形成されている。
コート層64は、カテーテル10の最外層を構成するものであり、親水性の材料からなる。なお、コート層64は、シース16の遠位端部15の一部長さに亘る領域にのみ形成されていても良いし、シース16の全長に亘って形成されていても良い。
内層21の材料は、例えば、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料であることが挙げられる。このフッ素系の熱可塑性ポリマー材料は、具体的には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、或いはペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)である。
内層21をこのようなフッ素系樹脂により構成することによって、メインルーメン20を通じて造影剤や薬液などを患部に供給する際のデリバリー性が良好となる。
外層60の材料は、例えば、熱可塑性ポリマーであることが挙げられる。この熱可塑性ポリマーとしては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
コート層64は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドンなどの親水性の樹脂材料で成形することによって、親水性となっている。なお、コート層64は、外層60の外表面に潤滑処理を施して少なくとも外層60の外表面を親水性とすることによって形成されるのでも良い。
シース16は、例えば、樹脂材料からなる。すなわち、シース16は、それぞれ樹脂材料からなる上記の外層60及び内層21を含んで構成されている。
換言すれば、シース16は、外層60及び内層21を含む中空の樹脂層を有している。
この樹脂層は、管状本体300と同軸に配置されて管状本体300を被覆している。すなわち、管状本体300は、この樹脂層内に埋設されている。
なお、シース16の層構造において、管状本体300の多条コイル310(第1管状体)と第2管状体とは、互いに同層に位置する。
シース16を構成する樹脂材料は、無機フィラーを含有していても良い。例えば、シース16の肉厚の大部分を占める外層60を構成する樹脂材料として、無機フィラーを含有するものを用いることができる。
この無機フィラーは、例えば、硫酸バリウム、或いは次炭酸ビスマスであることが挙げられる。このような無機フィラーを外層60に混入することにより、X線造影性が向上する。
管状本体300は、内層21の周囲に配置されている。
管状本体300は、外層60に内包されている。
本実施形態においては、サブルーメン30は、外層60の内部において、管状本体300の外側に形成されている。
ここで、第1溶着部312は、多条コイル310の周方向において、操作線40の経路からずれた位置に配置されていることが好ましい(図9乃至図18参照)。
すなわち、カテーテル10を(カテーテル10のシース16を)屈曲させる操作を行うための操作線40が、管状本体300の長手方向に沿って、上記樹脂層内に埋設され、第1溶着部312は、多条コイル310の周方向において操作線の経路からずれた位置に配置されている。これにより、第1溶着部312の剛性に起因してカテーテル10の屈曲操作性が阻害されてしまうことを、抑制することができる。
カテーテル10の遠位端部15には、X線等の放射線が不透過な材料からなるリング状のマーカー66が設けられている。具体的には、マーカー66は白金などの金属材料により構成されている。マーカー66は、例えば、メインルーメン20の周囲、且つ、外層60の内部に設けられている。
ここで、本実施形態のカテーテル10の各構成要素の代表的な寸法について説明する。
メインルーメン20の半径は200〜300μm程度、内層21の厚さは10〜30μm程度、外層60の厚さは50〜150μm程度、管状本体300の外径は直径500〜860μm、管状本体300の内径は直径420〜660μmとすることができる。
カテーテル10の軸心からサブルーメン30の中心までの半径(距離)は300〜450μm程度、サブルーメン30の内径(直径)は40〜100μmとする。そして、操作線40の太さは30〜60μm程度とする。
カテーテル10の最外径(半径)は350〜490μm程度、すなわち外径が直径1mm未満である。これにより、本実施形態のカテーテル10は腹腔動脈などの血管に挿通可能である。
図8では、カテーテル10の2本の操作線40のうち、1本のみを図示している。
操作線40の先端部41は、シース16の遠位端部15に固定されている。操作線40の先端部41を遠位端部15に固定する態様は特に限定されない。たとえば、操作線40の先端部41をマーカー66に溶接或いは締結してもよく、シース16の遠位端部15に溶着してもよく、または接着剤によりマーカー66またはシース16の遠位端部15に接着固定してもよい。
サブルーメン30は、少なくともカテーテル10の近位端PE側において開口している。操作線40の基端部42は、サブルーメン30の開口から近位端PE側に突出している。この基端部42は、シース16の近位端PE側に設けられた操作部70に接続されている。操作部70は、操作者が2本の操作線40を個別に、または2本の操作線40を同時に牽引することで、カテーテル10の遠位端部15を屈曲させる機構である。操作部70の構造に関する詳細な図示および説明は省略する。
図8(b)に示すように、操作部70を操作して操作線40の基端部42を矢印のように図中右方に牽引すると、カテーテル10の遠位端部15には操作線40を通じて引張力が与えられる。この引張力が所定以上であると、カテーテル10の軸心を基準として、当該操作線40が挿通されているサブルーメン30の側に向かって、シース16の遠位端部15は屈曲する。つまり、操作線40の基端部42を牽引することによってシース16の先端部が屈曲する。
ここで、シース16が屈曲するとは、シース16が「くの字」状に折れ曲がる態様と、弓なりに湾曲する態様とを含む。
操作部70に対する操作によって、2本の操作線40を選択的に牽引することにより、カテーテル10の遠位端部15を第1の方向と、その反対方向である第2の方向と、に屈曲させることができる。第1の方向と、第2の方向は、互いに同一平面に含まれる。
したがって、内視鏡に挿入されたカテーテル10の全体を軸回転させるトルク操作を牽引操作に組み合わせることにより、カテーテル10の遠位端DEの向きを自在に制御することが可能となる。
更に、操作線40の牽引量を調節することにより、カテーテル10の遠位端DEの屈曲量を調節することができる。
このため、本実施形態のカテーテル10は、たとえば分岐する血管等の体腔に対して、所望の方向に進入させることが可能である。
次に、上述のようなカテーテル10の製造工程を詳細に説明する。
例えば、以下に説明するように、カテーテル10の各部を別個に作成し、それらを組み合わせることによって、カテーテル10を製造する。
外層60は、例えば、押出成形装置(図示略)により、成形材料としての樹脂材料を押出成形することによって作成する。この押出成形の際には、樹脂材料とともに芯線(マンドレル)を押し出すことにより、この芯線の周囲に、外層60となる樹脂材料を被着させる。
芯線の材質は特に限定されないが、一例として、銅または銅合金、炭素鋼やSUS等の合金鋼、ニッケルまたはニッケル合金を挙げることができる。
芯線の表面には、任意で離型処理を施してもよい。離型処理としては、フッ素系やシリコン系などの離型剤の塗布のほか、光学的または化学的な表面処理をおこなってもよい。
ここで、外層60において後に中空管32が埋設されることによりサブルーメン30が形成される位置の各々に、長手方向に沿う長尺な中空が形成されるように、その位置にガスを供給しながら押出成形する。この中空の内径は、中空管32の外径よりも大きい。これは、後にこの中空内に中空管32を差し込む工程を容易にするためである。
押出成形後、芯線を引き抜くことにより、中空形状の外層60を作成することができる。なお、外層60の成形に用いられる芯線の線径は、管状本体300の外径よりも大きい。これは、後に管状本体300(及び内層21)の周囲に外層60を被せる工程を容易にするためである。
内層21は、外層60を作成するための押出成形装置とは別の押出成形装置(図示略)により樹脂材料を押出成形することによって作成する。この押出成形の際には、樹脂材料とともに芯線を押し出すことにより、この芯線の周囲に、内層21となる樹脂材料を被着させる。芯線の線径は、メインルーメン20の径に相当する。なお、内層21は、ディスパージョン成形装置により成形しても良い。
管状本体300は、上述した工程により作成する。なお、上記のように、多条コイル320内には芯線315が配置されており、多条コイル320内及びブレード360内にも、同様の芯線が配置されている。管状本体300の作成後、これら芯線(芯線315を含む)を管状本体300から引き抜く。
その後、芯線付きの内層21の周囲に管状本体300を被せる。従って、この段階では、未だ、内層21内には芯線が挿通されたままである。
中空管32は、内層21を作成するための押出成形装置、並びに、外層60を作成するための押出成形装置とは別の押出成形装置(図示略)により、樹脂材料を押出成形することによって作成する。ここで、押出成形装置の押出口(ノズル)の中心に配置された吐出管から、ガスなどの流体を吐出しながら押出成形を行うことによって、中空管32の中心に中空を形成する。
また、中空管32内に挿通されるダミー芯線を別途準備し、このダミー芯線を中空管32内に挿通する。
外層60を作成し、且つ、内層21の周囲に管状本体300を被せた後で、その管状本体300の周囲に外層60を被せる。これにより、中心側から順に、芯線(内層21の形成に用いたもの)、内層21、管状本体300及び外層60が同心状に配置された状態となる。
次に、外層60の中空の各々に対し、中空管32(ダミー芯線入り)を挿通する。
次に、外層60の周囲に熱収縮チューブ(図示略)を被せる。次に、加熱により、熱収縮チューブを収縮させて、外層60を周囲から締め付けるとともに、外層60を溶融させる。なお、この加熱温度は、外層60の溶融温度よりも高く、内層21の溶融温度よりも低い。この加熱により、外層60と内層21とが溶着により接合する。このとき、外層60を構成する樹脂材料が、管状本体300を内包し、該樹脂材料が管状本体300に含浸する。また、外層60と中空管32とが溶着により接合する。
次に、熱収縮チューブに切り込みを入れ、該熱収縮チューブを引き裂くことによって、熱収縮チューブを外層60から取り除く。
次に、中空管32からダミー芯線を引き抜いた後、中空管32内に操作線40を挿通する。
また、別途、環状の金属部材であるマーカー66を準備する。
次に、マーカー66に対する操作線40の先端部の固定と、外層60の先端部の周囲に対するマーカー66のかしめ固定と、を行う。
次に、メインルーメン20の基端部に対し、薬液等の導入口となる部材(図示略)を接続する。
次に、内層21内の芯線を引き抜く。芯線の引き抜きは、芯線の長手方向両端を引っ張ることにより芯線を細径化した状態で行う。これにより、内層21の中心には、メインルーメン20となる中空が形成される。
次に、別途作成した操作部70に対し、操作線40の基端部を連結する。
こうして、操作線40に対する牽引操作によりシース16が屈曲する状態とする。
次に、コート層64を形成する。
こうして、図6及び図7に示すような、中空管32を有する構造のカテーテル10を作成することができる。
次に、図9乃至図18を参照して、本実施形態の実施例1乃至10についてそれぞれ説明する。
各実施例で用いた多条コイル310の線材311は、線径が50μmである。線材311の本数(条数)は、12本(条)である。多条コイル310の内径は、0.50mmである。
また、芯線315としては、線径が0.49mmの直線状のピアノ線を用いた。
第1溶着部312、第2溶着部313とも、レーザー光を走査することにより形成した。
何れの実施例でも、レーザー光を直線状に走査することにより第1溶着部312を形成した。
(実施例1)
図9(a)に示すように、先ず、矢印351の向きに(すなわち多条コイル310の軸方向に沿って)、レーザー光を多条コイル310の先端部に向けて直線状に走査することにより、第1溶着部312を形成した。第1溶着部312の長さ(多条コイル310の軸方向における寸法)は、1.00mmとした。これにより、多条コイル310を構成するすべての(つまり12本の)線材311を第1溶着部312において相互に溶着し一体化した。
その後、矢印352の向き(すなわち多条コイル310の周方向)に、レーザー光を走査することにより、第2溶着部313を形成した。
ここで、レーザー光を多条コイル310の軸方向において順次ずらして、多条コイル310の周方向に2回周回するように走査した。このうち1周目の走査は、第1溶着部312の一端(多条コイル310の端部側)とほぼ同じ位置で行った。1周目の走査により、第2溶着部313の第1部分313aを第1溶着部312と一体的に形成した。続いて、2周目の走査は、第1部分313aを形成するときの走査位置から、多条コイル310の軸方向において多条コイル310の一端側に0.05mmずらした位置で行った。2周目の走査により、第2溶着部313の第2部分313bを第1部分313aと一体的に形成した。
なお、実施例1では、第2溶着部313を形成するときのレーザー光の走査方向(矢印352の向き)は、多条コイル310の端部から見たときに時計回りとなる方向(図9(a)で上から下の向き)である。
実施例1において、第1及び第2溶着部312、313を形成した後の多条コイル310を観察すると、図9(b)に示すように、多条コイル310におけるうねり(多条コイル310の軸方向において周期的に繰り返されるたわみ)の発生が抑制されていることが分かる。
(実施例2)
図10に示す実施例2は、第1溶着部312を形成するときのレーザー光の走査方向(矢印351の向き(図10(a)))が実施例1(図9)とは反対方向である点でのみ実施例1と相違し、その他の点は、実施例1と同様である。
実施例2において、第1及び第2溶着部312、313を形成した後の多条コイル310を観察すると、図10(b)に示すように、多条コイル310におけるうねりの発生が実施例1と同様に抑制されていることが分かる。
(実施例3)
図11に示す実施例3は、第2溶着部313を形成するときのレーザー光の走査方向(矢印352の向き(図11(a)))が実施例1(図9)とは反対方向である点でのみ実施例1と相違し、その他の点は、実施例1と同様である。
実施例3において、第1及び第2溶着部312、313を形成した後の多条コイル310を観察すると、図11(b)に示すように、多条コイル310におけるうねりの発生が実施例1と同様に抑制されていることが分かる。
(実施例4)
図12に示す実施例4は、第1溶着部312と第2溶着部313とが多条コイル310の軸方向において離間している点でのみ実施例3(図11)と相違し、その他の点は、実施例3と同様である。第1溶着部312と第2溶着部313との間隔には、線材311どうしの境界が1箇所存在するようにした。
実施例4において、第1及び第2溶着部312、313を形成した後の多条コイル310を観察すると、図12(b)に示すように、多条コイル310におけるうねりの発生が実施例1と同様に抑制されていることが分かる。
(実施例5)
図13に示す実施例5は、第1溶着部312が延在する方向と、第1溶着部312の長さのみが実施例3(図11)と相違し、その他の点は、実施例3と同様である。
実施例5の場合、第1溶着部312が延在する方向は、多条コイル310の周方向に対する交差方向であるが、多条コイル310の軸方向に対しても交差する方向である。
各線材311に対して第1溶着部312が直角に近い角度で交わるように、第1溶着部312の延在方向を設定した。第1溶着部312の延在方向を、このような方向としたため、実施例3よりも短い第1溶着部312により、多条コイル310を構成するすべての線材311を相互に溶着し一体化できた。第1溶着部312が多条コイル310の軸方向に延在する長さは、0.85mmとした。多条コイル310の周方向において第1溶着部312を形成した角度範囲は、約150°(例えば図13(a)に示すように、200°から350°までの範囲)である。
実施例5において、第1及び第2溶着部312、313を形成した後の多条コイル310を観察すると、図13(b)に示すように、多条コイル310におけるうねりの発生が実施例1と同様に抑制されていることが分かる。
(実施例6)
図14に示す実施例6は、第1溶着部312と第2溶着部313とが多条コイル310の軸方向において離間している点でのみ実施例5(図13)と相違し、その他の点は、実施例5と同様である。第1溶着部312と第2溶着部313との間隔には、線材311どうしの境界が1箇所存在するようにした。
実施例6において、第1及び第2溶着部312、313を形成した後の多条コイル310を観察すると、図14(b)に示すように、多条コイル310におけるうねりの発生が実施例1と同様に抑制されていることが分かる。
(実施例7)
図15に示す実施例7は、以下に説明する点で、実施例3(図11)と相違する。
先ず、第1溶着部312を2つの分割部分316に分割して形成し、これら分割部分316により、互いに異なる組み合わせの線材311を溶着し一体化した。すなわち一方の分割部分316により、互いに隣接する6つの線材311を溶着し一体化し、他方の分割部分316により、残りの6つの線材311を溶着し一体化した。
各分割部分316の延在方向は、多条コイル310の軸方向に沿う方向とした。
また、2つの分割部分316を、多条コイル310の周方向において互いにずらした位置に形成した。多条コイル310の周方向において、2つの分割部分316を180°間隔で配置した。
レーザー光を2回に分けて走査することにより、2つの分割部分316を形成した。1回目の走査を矢印351aの向きに行うことにより、1つ目の分割部分316を形成し、2回目の走査を矢印351bの向きに行うことにより、2つ目の分割部分316を形成した。
各分割部分316の長さ(多条コイル310の軸方向における寸法)は、0.50mmとした。
双方の分割部分316の一端が第2溶着部313に接続されるようにした。
実施例7において、第1及び第2溶着部312、313を形成した後の多条コイル310を観察すると、図15(b)に示すように、多条コイル310におけるうねりの発生が抑制されていることが分かる。
ただし、実施例7では、僅かなうねりが観察された。
(実施例8)
図16に示す実施例8は、第1溶着部312の2つの分割部分316の各々と第2溶着部313とが多条コイル310の軸方向において離間している点でのみ実施例7(図15)と相違し、その他の点は、実施例7と同様である。分割部分316の各々と第2溶着部313との間隔には、線材311どうしの境界が1箇所存在するようにした。
実施例8において、第1及び第2溶着部312、313を形成した後の多条コイル310を観察すると、図16(b)に示すように、多条コイル310におけるうねりの発生が実施例7と同程度に抑制されていることが分かる(つまり、実施例8でも、僅かなうねりが観察された)。
(実施例9)
図17に示す実施例9は、以下に説明する点で、実施例3(図11)と相違する。
先ず、第1溶着部312を4つの分割部分316に分割して形成し、これら分割部分316により、互いに異なる組み合わせの線材311を溶着し一体化した。各分割部分316により、互いに隣接する4つの線材311を溶着し一体化した。
各分割部分316の延在方向は、多条コイル310の軸方向に沿う方向とした。
また、4つの分割部分316を、多条コイル310の周方向において互いにずらした位置に形成した。多条コイル310の周方向において、4つの分割部分316を90°間隔で配置した。
レーザー光を4回に分けて走査することにより、4つの分割部分316を形成した。1回目の走査を矢印351aの向きに行うことにより、1つ目の分割部分316を形成し、2回目の走査を矢印351bの向きに行うことにより、2つ目の分割部分316を形成し、3回目の走査を矢印351cの向きに行うことにより、3つ目の分割部分316を形成し、4回目の走査を矢印351dの向きに行うことにより、4つ目の分割部分316を形成した。
各分割部分316の長さ(多条コイル310の軸方向における寸法)は、0.25mmとした。
分割部分316の各々と第2溶着部313とは多条コイル310の軸方向において離間している。分割部分316の各々と第2溶着部313との間隔には、線材311どうしの境界が1箇所存在するようにした。
実施例9において、第1及び第2溶着部312、313を形成した後の多条コイル310を観察すると、図17(b)に示すように、多条コイル310におけるうねりの発生が抑制されていることが分かる。
ただし、実施例9では、実施例7、8よりも若干大きなうねりが観察された。
(実施例10)
図18に示す実施例10は、第1溶着部312と第2溶着部313とが交差している点でのみ、実施例3(図11)と相違し、その他の点は、実施例3と同様である。具体的には、第1溶着部312の長手方向における中央部において、第1溶着部312と第2溶着部313とを交差させた。
実施例10において、第1及び第2溶着部312、313を形成した後の多条コイル310を観察すると、図18(b)に示すように、多条コイル310におけるうねりの発生が(特に第2溶着部313の近傍において)抑制されていることが分かる。
ただし、実施例10では、実施例9よりも大きなうねりが観察された。
次に、図19及び図20を参照して、比較例について説明する。
図19は比較例1に係る医療機器の製造方法を説明するための図、図20は比較例2に係る医療機器の製造方法を説明するための図である。
図19及び図20のそれぞれにおいて、(a)は第1管状体としての多条コイル310を周方向に展開した模式図であり、多条コイル310に対する第2溶着部313の形成箇所と、第2溶着部313を形成するためのレーザー光の走査方向と、を示す。図19及び図20のそれぞれにおいて、(b)は第2溶着部313を形成した多条コイル310を側方から撮像して得られた画像を示す。
(比較例1)
図19に示す比較例1は、第1溶着部312を形成しない点でのみ、実施例1及び2(図9、図10)と相違し、その他の点は、実施例1及び2と同様である。
比較例1において、第2溶着部313を形成した後の多条コイル310では、図19(b)に示すように、うねりが観察された。比較例1におけるうねりは、実施例10よりも大きく、且つ、第2溶着部313の近傍においてもうねりが生じている。
(比較例2)
図20に示す比較例2は、第1溶着部312を形成しない点でのみ、実施例3(図11)と相違し、その他の点は、実施例3と同様である。
比較例2において、第2溶着部313を形成した後の多条コイル310では、図20(b)に示すように、うねりが観察された。比較例2におけるうねりは、比較例1と同等である。
次に、実施形態に係る医療機器の製造方法より、上記のうねりが抑制されるメカニズムと、比較例に係る医療機器の製造方法により、上記のうねりが発生するメカニズムについて、それぞれ説明する。
これらのメカニズムは、厳密には特定されていないが、それぞれ以下のように推定される。
図21の各図及び図22の各図は実施形態に係る医療機器の製造方法のメカニズムを説明するための模式図である。
上述のように、本実施形態では、多条コイル310の周方向に対する交差方向へ延在する第1溶着部312を形成する。
図21(a)に示すように、多条コイル310の隣り合う線材311(例えば、線材W1と線材W2)の1つずつの巻回部分どうし(例えば巻回部分501、502どうし)をレーザー光の照射により相互に溶着する際には、巻回部分501、502が局所的に(部分的に)溶融し、溶融した金属の表面張力によって、巻回部分501、502どうしが近づくと考えられる。図21(a)の符号401は、巻回部分501、502の一部分が溶融することにより生じた溶融金属を示す。
多条コイル310の側方から観察したときに、線材W2のある1つの巻回部分502が、それに隣接する線材W1の巻回部分501に対して近づく方向は、巻回部分502の巻回方向に対して直交する方向と考えられる。すなわち、巻回部分502には、図21(a)及び(b)の矢印402の方向の力が作用すると考えられる。
このため、図21(b)に示すように、巻回部分502は、溶融金属401の形成箇所において巻回部分501側に近づくように、傾倒する。
なお、このとき、巻回部分501には、矢印402とは反対方向の力が作用し、巻回部分501は巻回部分502側に近づくと考えられる。
ただし、引き続き、巻回部分502と、それに隣接する線材W3の巻回部分503とを、レーザー光の照射により相互に溶着する際には、巻回部分502は、巻回部分503側に近づく。図22(a)の符号411は、巻回部分502、503の一部分が溶融することにより生じた溶融金属を示す。
このとき、巻回部分502には、矢印402とはほぼ反対方向の、矢印412(図22(a)、(b))の方向の力が作用すると考えられる。
このため、図22(b)に示すように、巻回部分502は、溶融金属411の形成箇所において巻回部分503側に近づくように、傾倒する。つまり、図21(b)に示すような巻回部分502の傾倒と、図22(b)に示すような巻回部分502の傾倒とが概ね相殺される。その結果、巻回部分502の軸心は、概ね元の位置に戻る。
なお、このとき、巻回部分503には、矢印412とは反対方向の力が作用し、巻回部分503は巻回部分502側に近づくと考えられる。
以後、線材W3〜W12どうしを溶着するときにも、同様の動作が繰り返されるため、各巻回部分の軸心は概ね元の位置に維持される。
したがって、レーザー光を多条コイル310の周方向に対する交差方向へ走査し、該交差方向へ延在する第1溶着部312において、線材311どうしを溶着する場合、多条コイル310におけるうねりの発生が抑制される(図22(c))。
更に、このように第1溶着部312することによって線材311どうしを固定した状態で第2溶着部313を形成するときにも、多条コイル310におけるうねりの発生が抑制される。
このような理由から、本実施形態では、多条コイル310におけるうねりの発生が抑制されると考えられる。
図23の各図は比較例に係る医療機器の製造方法のメカニズムを説明するための模式図である。
上述のように、比較例では、第1溶着部312を形成せずに、第2溶着部313を形成する。
レーザー光を多条コイル310の周方向に走査することにより、図23(a)、(b)に示すように、溶融金属401、411は、周方向において互いに異なる位置に形成される。このため、矢印402と矢印412とが周方向において大きくずれる。
よって、巻回部分502が巻回部分501側に傾倒した後で、巻回部分502が巻回部分503側に傾倒するときの、互いの傾倒の相殺量が、実施形態の場合と比べて小さくなる。つまり、巻回部分501側への巻回部分502の傾倒が解消されないため、巻回部分502の軸心がずれたままとなる。
以後、線材W3〜W12どうしを溶着するときにも、同様の動作が繰り返されるため、各巻回部分の軸心はそれぞれずれる。
ここで、巻回部分502が巻回部分501側へ傾倒する方向(その傾倒が生じる周方向位置)と、巻回部分503が巻回部分502側へ傾倒する方向(その傾倒が生じる周方向位置)とは、周方向においてずれている。線材W3〜W12どうしを溶着するときにも、同様に、各巻回部分の傾倒の方向(その傾倒が生じる周方向位置)は、順次に周方向にずれていく。
その結果、図23(c)に示すように、第1溶着部312を形成せずに、レーザー光を多条コイル310の周方向に走査して第2溶着部313を形成する場合、多条コイル310にうねりが発生してしまう。
なお、発明者の検討により、多条コイル310の隣り合う線材W1〜W12間に隙間があると、このうねりが顕著に発生し、多条コイル310を隙間無く密着巻きとした場合には、うねりが発生しない(或いはしにくい)ことが判明している。
以上のような実施形態によれば、多条コイル310を周回するリング形状の第2溶着部313において、多条コイル310を構成する複数の線材311の各々を部分的に溶融させることにより、これら複数の線材311どうしを溶着した後で、多条コイル310と第2管状体とが連接されるように、第2管状体の一端を第2溶着部313に連結する。このため、長尺な管状本体300を歩留まり良く容易に作成することができる。よって、このような管状本体300を有するカテーテル10等の医療機器を歩留まり良く容易に製造することができる。
ここで、第2溶着部313の形成前に、予め、多条コイル310の周方向に対する交差方向へ延在する第1溶着部312を形成する。これにより、第1溶着部312において、多条コイル310の線材311どうしを溶着し相互に固定しておくことができる。よって、その後に第2溶着部313を形成するときにおける線材311どうしの位置ずれを抑制することができ、その結果、多条コイル310の長手方向における周期的なたわみ(すなわち、うねり)の発生を抑制することができる。よって、多条コイル310を直線状に維持したまま第2管状体に連接することができる。つまり、長尺な管状本体300を、うねりの発生を抑制して歩留まり良く容易に作成することができる。
なお、多条コイル310と第2管状体は、互いに同様の特性のものであっても良いし、互いに機械的特性などの何らかの特性が異なるものであっても良い。
上記の実施形態では、第1管状体としての多条コイル310を構成する線材311の数(条数)が12本である例を説明したが、線材311の数(条数)は任意の複数とすることができる。
上記の実施形態では、図2(a)〜(b)の工程において、多条コイル310を切断して、第2溶着部313を多条コイル310の端部に露出させる例を説明したが、第2溶着部313を多条コイル310の端部に形成し、このような切断工程を省略しても良い。なお、この場合も、第2溶着部313の端面を研磨して平坦化する工程は行うことが好ましい。
上記の実施形態では、第1管状体としての多条コイル310と第2管状体とを直接に接続する例を説明したが、第1管状体としての多条コイル310と第2管状体とを、リング状の接合部材を介して接続しても良い。この接合部材の一例としては、金属蝋が挙げられる。
10 カテーテル
15 遠位端部
16 シース
17 近位端部
20 メインルーメン
21 内層
30 サブルーメン
32 中空管
40 操作線
41 先端部
42 基端部
60 外層
64 コート層
66 マーカー
70 操作部
300 管状本体
310 多条コイル
311(W1、W2、W3、W4、W5、W6、W7、W8、W9、W10、W11、W12) 線材
312 第1溶着部
313 第2溶着部
313a 第1部分
313b 第2部分
314 切れ目
315 芯線
316 分割部分
317 切断位置
318 切断位置
319 切断除去部
320 多条コイル
331 矢印
332 矢印
333 矢印
334 矢印
341 溶接スポット
351 矢印
351a 矢印
351b 矢印
351c 矢印
351d 矢印
352 矢印
360 ブレード
401 溶融金属
402 矢印
411 溶融金属
412 矢印
501 巻回部分
502 巻回部分
503 巻回部分
DE 遠位端
PE 近位端

Claims (15)

  1. 長尺で可撓性を有し、体腔内に挿入される管状本体を形成する工程を有し、
    前記管状本体を形成する工程は、
    複数の線材が巻回軸方向に並ぶ並列状態となるように螺旋状に巻回されることにより構成された多条コイルである第1管状体を準備する工程と、
    前記第1管状体の周方向に対する交差方向へ延在する第1溶着部において、隣り合う2本以上の前記線材の各々を部分的に溶融させることにより、前記2本以上の前記線材どうしを溶着する工程と、
    前記2本以上の前記線材どうしを溶着する前記工程の後で、前記第1管状体を周回するリング形状の第2溶着部において、前記複数の線材の各々を部分的に溶融させることにより、前記複数の線材どうしを溶着する工程と、
    前記第1管状体に対して第2管状体が連接されるように、前記第2管状体の一端を前記第2溶着部に連結する工程と、
    を有することを特徴とする医療機器の製造方法。
  2. 前記第1管状体にレーザー光を照射し、且つ、該レーザー光を前記交差方向へ走査することにより、前記第1溶着部を形成することを特徴とする請求項1に記載の医療機器の製造方法。
  3. 前記第1管状体にレーザー光を照射し、且つ、該レーザー光を前記周方向へ走査することにより、前記第2溶着部を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の医療機器の製造方法。
  4. 前記第1溶着部を線状に延在するように形成することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の医療機器の製造方法。
  5. 前記第1管状体を構成する前記線材の本数がNであり、
    前記2本以上の前記線材どうしを溶着する前記工程では、前記第2溶着部の形成予定位置を基準として前記第1管状体の軸心方向における一方の側にて、前記第1溶着部においてN本の前記線材の各々を少なくともその片側に隣接する前記線材と溶着することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の医療機器の製造方法。
  6. 前記2本以上の前記線材どうしを溶着する前記工程では、前記一方の側に、前記第1溶着部においてN本の前記線材を溶着し一体化することを特徴とする請求項5に記載の医療機器の製造方法。
  7. 前記2本以上の前記線材どうしを溶着する前記工程では、前記第1溶着部を一繋がりに形成することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の医療機器の製造方法。
  8. 前記2本以上の前記線材どうしを溶着する前記工程では、前記第1溶着部を複数の分割部分に分割して形成し、各分割部分により互いに異なる組み合わせの前記線材を溶着することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の医療機器の製造方法。
  9. 前記2本以上の前記線材どうしを溶着する前記工程では、前記複数の分割部分を、前記周方向において互いにずらした位置に形成することを特徴とする請求項8に記載の医療機器の製造方法。
  10. 前記複数の線材どうしを溶着する前記工程では、前記第1溶着部と前記第2溶着部とが相互に接続されるように、前記第2溶着部を形成することを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の医療機器の製造方法。
  11. 前記複数の線材どうしを溶着する前記工程では、前記第1溶着部と前記第2溶着部とが前記第1管状体の軸方向において離間するように、前記第2溶着部を形成することを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の医療機器の製造方法。
  12. 前記第1溶着部と前記第2溶着部との間における前記線材の各々の巻回数が1未満であることを特徴とする請求項11に記載の医療機器の製造方法。
  13. 前記複数の線材どうしを溶着する前記工程では、前記第1管状体の端部から離間した位置に前記第2溶着部を形成し、
    前記第2管状体の一端を前記第2溶着部に連結する前記工程の前に、前記第1管状体を切断することにより前記第2溶着部を前記第1管状体の端部に露出させる工程を行うことを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の医療機器の製造方法。
  14. 前記複数の線材どうしを溶着する前記工程では、複数の前記第2溶着部を、前記第1管状体の軸方向において互いにずれた位置にそれぞれ形成し、
    前記第2溶着部を前記第1管状体の端部に露出させる前記工程では、複数の前記第2溶着部の間の位置において前記第1管状体を切断することを特徴とする請求項13に記載の医療機器の製造方法。
  15. 前記第1管状体として、前記線材が金属により構成されているものを用いることを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項に記載の医療機器の製造方法。
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