JP2014028336A - 環境汚染物質除去用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】土壌などから環境汚染物質を除去する作業を効率よく行える環境汚染物質除去用シートの提供。
【解決手段】吸着材を内包するシート材料のハニカム加工により形成された環境汚染物質除去用シート1。これを土壌Sに敷くことで、土壌S中の環境汚染物質を除去できる。その際、環境汚染物質除去用シート1を容易に折り畳んで現場に運搬し、現場で広げることができる。また、回収時にも、折り畳んで容易に回収することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、土壌に含まれる環境汚染物質を土壌から除去する際などに好適に使用される環境汚染物質除去用シートに関する。
土壌などから環境汚染物質を除去する方法として、ゼオライトなどの吸着材に環境汚染物質を吸着させる方法が広く行われている。例えば特許文献1には、汚染土壌上に吸着材を含む吸着層を形成し、汚染土壌に含まれる重金属類などの環境汚染物質を吸着層中の吸着材に吸着させることにより、環境汚染物質を環境から除去する技術が開示されている。
特開2009−279550号公報
しかしながら、このようにして土壌から環境汚染物質を除去する方法は、土壌の上に吸着層を形成したり、環境汚染物質を吸着した吸着層を回収したりする作業に非常に手間がかかり、作業効率が良好ではなかった。
このような課題を解決するためには、吸着材を含有するシート状物を用い、これを土壌上に敷く方法なども考えられる。ところが、その場合には、シート状物を巻物状にするなどして現地まで運搬し、現地で広げて土壌上に敷き、使用後には再度巻物状にするなどの必要があり、作業効率の向上という点では充分ではなかった。
本発明の目的は、土壌などから環境汚染物質を除去する作業を効率よく行える環境汚染物質除去用シートの提供を課題とする。
本発明は以下の構成を有する。
[1]吸着材を内包するシート材料のハニカム加工により形成されたことを特徴とする環境汚染物質除去用シート。
[2]前記シート材料は、前記吸着材と該吸着材を担持する不織布とからなる吸収層を有することを特徴とする[1]に記載の環境汚染物質除去用シート。
本発明の環境汚染物質除去用シートによれば、土壌などから環境汚染物質を除去する作業を効率よく行える。
本発明の一例である環境汚染物質除去用シートを土壌の上に敷いた状態を示す斜視図である。 図1の環境汚染物質除去用シートを製造する際に使用されるシート材料の一例を示す断面図である。 複数枚のシート材料を接着剤層を介して積層したハニカムブロックを示す斜視図である。 (a)図3のハニカムブロックをスライスした切断体を示す斜視図と、(b)(a)の切断体を展張して環境汚染物質除去用シートとする方法を示す斜視図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
<環境汚染物質除去用シート>
本発明の環境汚染物質除去用シートは、土壌などの環境中に存在する有害な環境汚染物質(例えば、放射性セシウム、放射性ストロンチウムなどの放射性物質、重金属類など。)を取り込み、環境中から除去するためのシートである。以下、環境汚染物質除去用シートのことを単に除去用シートという場合がある。
図1は、本発明の一実施形態例である除去用シート1を、土壌Sの上に敷いた状態を示す斜視図である。この除去用シート1は、セル壁2bに囲まれ、厚み方向に貫通した平面視正六角形のハニカム孔(セル)2aが多数形成されたハニカムシートであって、吸着材を内包するシート材料の公知のハニカム加工により製造されている。
除去シート1の厚み(ハニカム孔の高さに相当。)dは、例えば2〜20cmが好ましい。2cm以上であると、環境汚染物質を除去する効果が充分に得られる。20cm以下であると、厚みが適度であり、除去用シートのコスト抑制、軽量性などの点で好ましい。また、ハニカム孔2aのセルサイズLは、例えば除去用シート1の単位面積(1m)あたり、20〜3000個のハニカム孔2aが形成されるようなサイズとすることが好ましい。20個以上であると、環境汚染物質を除去する効果が充分に得られる。一方、3000個以下であると、ハニカム孔2aの形成密度が適度であり、除去用シートのコスト抑制、軽量性などの点で好ましい。
図示例のように、ハニカム孔2aの貫通方向が土壌Sに対して略垂直となるように、除去用シート1を土壌Sの上に敷き、好適には散水、降雨などで水を供給することにより、土壌S中の環境汚染物質が水に溶解または分散して生じた汚染水が、セル壁2bの両面側から除去用シート1に取り込まれる。そして、取り込まれた汚染水中の環境汚染物質が、除去用シート1中の吸着材に吸着される。これにより土壌Sの環境汚染物質を除去できる。
[シート材料]
除去用シート1の材料である、吸着材を内包するシート材料としては、例えば3層以上の多層シートであって、そのうちの両側の最外層以外の層に吸着材を含有するシートなどを好適に使用できる。このように吸着材を内包するシート材料は、例えば吸着材が接着剤などで外表面に接着されたシート材料のように、吸着材が剥離して脱落することがない。そのため、このようなシート材料を用いることにより、環境汚染物質を除去する作用が長期間安定に持続する除去用シート1を製造できる。
シート材料としては、このように吸着材を内包するものであれば制限はないが、例えば図2に示すように、シート状の有機多孔質材料11をマトリックスとし、該有機多孔質材料11中に吸着材12が分散状態で担持されている吸収層13と、該吸収層13の両面に積層した透水性基材層14,14とからなる3層構成の多層シートからなるシート材料10が挙げられる。ここで吸着材12は吸収層13のみに含まれ、透水性基材層14,14には実質的には含まれない。
(吸収層)
吸収層13に含まれる吸着材12は、有機吸着材、無機吸着材など、環境中に存在する有害な環境汚染物質を吸着する作用を有するものであるが、無機吸着材が好適に使用される。
無機吸着材としては、吸着対象の汚染物質に応じて適宜選択できるが、例えば、ゼオライト、活性白土、大谷石、シリカ、アルミナ、モレキュラーシーブ、多孔性鉱物、非晶質水酸化鉄、プルシアンブルーなどが挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できる。吸着材12の形状は、粉状、顆粒状、ペレット状などである。
これらのうちゼオライトは、天然ゼオライトおよび合成ゼオライトとして、結晶構造の違いにより約200種類程度存在することが知られている。合成ゼオライトは、三次元のカゴ状構造を有するアルミノケイ酸塩であって、強いイオン交換性を有する。また、天然ゼオライトは、筒状の構造を持ち、その構造と孔の大きさに特徴がある。吸着の対象となる環境汚染物質が例えばセシウムイオンである場合などには、筒状の構造を持つ天然ゼオライトが無機吸着材として好ましい。天然ゼオライトの孔の大きさは、0.22〜1nmであり、0.55〜0.8nmが好ましい。
シート材料10中の吸着材12の量は、シート材料10の単位面積当たり、100〜2000g/mの範囲で調整されることが好ましい。このような量であると、環境汚染物質を充分に吸着でき、かつ、シート材料10の取扱性も優れる。
吸収層13において、吸着材12を担持して保持する有機多孔質材料11としては、不織布、織布、編布など、有機繊維からなり、各繊維間に空隙が形成されているシート材料や、ポリウレタン系樹脂などの樹脂を発泡成形して得られた多数の孔を有する発泡シートなどのシート状物が挙げられる。また、紙も使用できる。紙の場合には、紙の抄紙工程において、吸着材を抄き込むことで、吸着材を紙に担持させることができる。このような有機多孔質材料11は、有機物であり焼却可能な点で好ましい。
これら有機多孔質材料11の中では不織布が好ましい。不織布の坪量(含まれる吸着材12は除く。)は、50〜1000g/mが好ましい。
不織布を構成する原料繊維としては、不織布の製造に一般に用いられる有機繊維を使用できる。このような有機繊維としては、親水性有機繊維、疎水性有機繊維が挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できる。
親水性有機繊維としては、製紙用木材パルプ(針葉樹および/または広葉樹木材より調製される化学パルプや機械パルプなど。)、古紙パルプ、リンター、麻、綿、ケナフなどより調製される非木材植物繊維などの天然セルロース繊維や、レーヨンなどの合成繊維が挙げられる。これらのなかでは、工業的に利用しやすい点から、天然セルロース繊維が好ましい。天然セルロース繊維としては、乾燥されたパルプシートの状態で供給され、乾燥状態で機械的に粉砕、解繊されたものが好ましい。
また、疎水性有機繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維、ポリエステル繊維などが挙げられる。
これらのなかでも、土壌S中の環境汚染物質が水に溶解または分散して生じた汚染水を充分に吸収、保持しやすいことから、不織布を構成する原料繊維としては、親水性有機繊維を主に採用することが好ましい。その場合、疎水性有機繊維を併用してもよい。
原料繊維は、吸着材12の100質量部に対して、0.1〜50質量部程度を用いることが好ましい。原料繊維の繊維長は、不織布の製造方法などに応じて、適宜設定できる。
また、不織布には、その製造方法によっては、原料繊維とともに、加熱によりその少なくとも一部が溶融して接着性を発揮する、熱融着性接着剤を使用してもよい。熱融着性接着剤を原料繊維とともに用いてウェブを形成した場合、該ウェブを熱処理(サーマルボンド法)することにより、熱融着性接着剤の少なくとも一部が溶融して接着作用を奏し、原料繊維同士が結合した安定なシート形態の不織布を製造できる。
熱融着性接着剤としては、少なくとも一部が溶融して接着剤として作用するものであればよく、繊維状の熱融着性接着剤(以下、熱融着性繊維という。)の他、粉体状の熱融着性接着剤などが挙げられ、これらの1種以上を使用できる。
熱融着性繊維には、繊維全体が溶融して接着剤として作用するものと、繊維の一部のみが溶融して接着剤として作用するものとがあり、これらの1種以上を使用できる。熱融着性繊維の材質としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリアミドおよびポリエステルよりなる群より選ばれる1種以上が挙げられる。繊維全体が溶融して接着剤として作用する熱融着性繊維は、好ましくはこれらのうちの1種または2種以上の混合物を用いて繊維全体が形成される。繊維の一部のみが溶融して接着剤として作用する熱融着性繊維は、好ましくはこれらのうちの1種または2種以上の混合物を用いて、溶融する部分と溶融しない部分とがそれぞれ形成される。
一部のみが溶融して接着剤として作用する繊維としては、例えば、ポリプロピレン繊維(融点160℃)からなる芯部の外周をポリエチレン層(融点130℃)で被覆した芯鞘構造の複合繊維などが挙げられる。熱融着性繊維として、このように高融点の繊維の外周に低融点の熱融着性樹脂からなる被覆層を設けた芯鞘構造の複合繊維を使用する場合には、被覆層(鞘)が溶融し芯部は溶融しない温度(例えば140℃。)で熱処理して、被覆層のみを溶融させる。このような複合繊維を用いると、熱処理を行っても芯部は溶融せずに安定した繊維として残存する。そのため、繊維全体が溶融する熱融着性繊維を用いた場合のように、溶融した熱融着性繊維により不織布の空隙が埋まることがなく、環境汚染物質を含む汚染水を空隙に充分に保持できる。
熱融着性繊維の繊維長は、不織布の製造方法などにより、適宜設定できる。
粉体状の熱融着性接着剤の材質としては、熱融着性繊維の説明において例示した材質などが挙げられる。粉体状の熱融着性接着剤を用いる場合、50〜500μm程度の粒度の粒子からなる粉体が好ましく使用できる。
熱融着性接着剤の使用量は、原料繊維100質量部に対して20〜80質量部が好ましい。このような範囲であると、コシのある不織布を製造できる。コシのある不織布を有機多孔質材料11として備えたシート材料10は、ハニカム加工性に優れ、ハニカム孔2aを有する除去用シート1を製造しやすい。
また、熱融着性接着剤の使用量は、不織布中に保持される吸着材12の100質量部に対して、5〜50質量部程度が好ましい。このような範囲であると、不織布中に吸着材12を充分に固定でき、シート形状を安定に維持できるとともに、吸着材12の脱落も防止できる。また、熱融着性接着剤によって吸着材12の表面が過度に被覆されず、吸着材12の吸着性能も良好に維持される。
不織布の一般的な製造工程としては、原料繊維からウェブを形成するウェブ形成工程と、ウェブ中の原料繊維を結合させる繊維結合工程とを有する方法がある。そして、不織布の形態としては、例えばウェブ形成工程の違いに基いて、乾式不織布、湿式不織布、スパンボンド不織布などがある。これらの不織布のうち、有機多孔質材料11としては、乾式不織布が好ましい。
乾式不織布には、ウェブ形成工程としてエアレイド法が採用された不織布(エアレイド不織布)や、ウェブ形成工程としてカーディング法が採用された不織布があるが、なかでもエアレイド不織布が好ましい。エアレイド法は、空気流を利用して原料繊維を三次元的にランダムに積層させて、ウェブを形成する方法である。そのため、ウェブ形成工程としてエアレイド法を採用することにより、かさ密度が低く、繊維間の空隙が大きな不織布を製造できる。このような不織布は、汚染水の吸収性に優れる。
エアレイド不織布としては、ウェブ形成工程後の繊維結合工程として、熱処理が採用された不織布があり、その中には、熱風処理が採用された不織布、熱プレス処理が採用された不織布、熱風処理と熱プレス処理とが併用された不織布などがあるが、少なくとも熱プレス処理が採用されたエアレイド不織布が好ましい。熱プレス処理を経たエアレイド不織布はコシがあるため、これを有機多孔質材料11として具備するシート材料10はハニカム加工性に優れ、ハニカム孔2aが形成された除去用シート1を製造しやすい。
熱風処理や熱プレス処理を採用する場合には、ウェブ形成の際に、上述した熱融着性接着剤を原料繊維とともに使用する。なお、熱風処理や熱プレス処理による繊維結合工程は、サーマルボンド法に該当する。
エアレイド不織布を製造する場合、原料繊維の繊維長としては、1〜30mmが好ましく、2〜10mmがより好ましい。また、熱融着性接着剤として熱融着性繊維を使用する場合、熱融着性繊維の繊維長も、原料繊維について示した上記範囲内の繊維長が好ましい。
本明細書において繊維長は、任意に選択した50本以上の繊維をサンプルとし、これらについて電子顕微鏡観察により測定した長さの平均値である。
有機多孔質材料11としてエアレイド不織布を採用し、これに吸着材12を担持させる場合には、エアレイド法によるウェブ形成工程において、原料繊維と熱融着性接着剤と吸着材12とを混合した混合物を空気流によりランダムに積層させてエアレイドウェブを形成し、該エアレイドウェブに対して少なくとも熱プレス処理による繊維結合工程を行えばよい。あるいは、原料繊維と吸着材12とを混合した混合物を空気流によりランダムに積層させて、エアレイドウェブを形成し、該エアレイドウェブ上に熱融着性接着剤を付与してから、これに対して少なくとも熱プレス処理による繊維結合工程を行えばよい。このような方法によれば、吸着材12をエアレイド不織布中に分散性よく固定でき、しかも、吸着材12の表面が熱融着性接着剤によって過度には被覆されないため、吸着材12の吸着性能が良好に維持される。
その他には、原料繊維と熱融着性接着剤とを混合した混合物を空気流によりランダムに積層させて、エアレイドウェブを形成し、該エアレイドウェブ上に吸着材を振りかけるなどして付与してから、これに対して少なくとも熱プレス処理による繊維結合工程を行ってもよい。
(透水性基材層)
透水性基材層14,14としては、環境汚染物質を含む汚染水が浸み通ることが可能であって、かつ、強度に優れる薄手のシートが好適に用いられる。このようなシートとしては、例えばスパンボンド不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布などの不織布や、織布など、長繊維から形成されたものや、紙類や開孔を設けたフイルムなどの1種以上を使用できる。透水性基材層14,14は、熱融着性接着剤などにより吸収層13に接着される。
<環境汚染物質除去用シートの製造方法>
次に、吸収層13を構成する有機多孔質材料11として、エアレイド不織布を採用した場合の一例を挙げて、まず、図2に示すシート材料の製造方法を説明し、ついで、図3および図4を示して、図1の除去用シート1の製造方法を説明する。
まず、透水性基材層14として使用されるシートを用意し、これをコンベアに装着されて走行するメッシュ状無端ベルト上に繰り出し、その上にPE(ポリエチレン)粉体などからなる熱融着性接着剤を散布する。そして、エアレイド法のウェブフォーミング機を用いて、機械的に解繊された原料繊維と吸着材12と熱融着性接着剤との混合物をメッシュ状無端ベルト側に吸気流の作用により下降させ、透水性基材層14上に落下堆積させる。これにより、透水性基材層14上に、原料繊維と吸着材12と熱融着性接着剤の混合物からなるエアレイドウェブが形成される。
その後、エアレイドウェブ上にPE粉体などからなる熱融着性接着剤を散布してから、透水性基材層14として使用されるシートを積層し、エアレイドウェブの両面に、透水性基材層14,14が設けられた3層構成の積層ウェブを得る。
ついで、この積層ウェブに対して、繊維結合工程として、少なくとも熱プレス処理を含む熱処理を行うことによって、エアレイドウェブを構成している原料繊維、吸着材12、熱融着性接着剤の混合物を接着して吸収層13を形成するとともに、その両面に透水性基材層14,14を接着して、図2のシート材料10を製造する。
なお、除去用シート1の端面(周端面)は、熱処理(ヒートシール加工)により封緘されていると、吸着材12の脱落をより防止でき、取扱性に優れる点で好ましい。
ついで、このシート材料10を公知の方法でハニカム加工して、図1のように、厚み方向に貫通するハニカム孔2aが多数形成された厚みdの除去用シート1を製造する。
具体的には、図3に示すように、複数枚のシート材料10を積層するとともに、隣接するシート材料10同士の各層間に、複数本の筋状の接着剤層3を所定の間隔で互いに平行に設け、これら接着剤層3によりシート材料10同士を接着し、ハニカムブロック4を得る。
ついで、このハニカムブロック4を接着剤層3の長手方向に直交する方向に、所定の間隔dでスライスし、図4(a)に示す切断体1'を複数得る。スライスには、回転刃を備えた切断具などを用いる。
各切断体1’は、除去用シート1を折り畳んだ折畳体に相当するものであるので、この切断体1’を図中矢印方向に展張することにより、図4(b)の状態を経て、図1に示すようなハニカム孔2aが多数形成された除去用シート1が得られる。
なお、回転刃などの切断具でスライスする際の間隔dは、除去用シート1の厚みに相当する。
<環境汚染物質除去用シートの使用方法>
除去用シート1を図1のように土壌Sの上に敷き、好ましくは該除去用シート1に対して散水、降雨などにより水を供給することにより、土壌S中の環境汚染物質がこの水に溶解または分散して汚染水となり、セル壁2bの両面側から取り込まれ、除去用シート1を構成するシート材料10の吸収層13に吸収、保持される。そして、吸収層13に含まれる吸着材12は、このように吸収、保持された汚染水に作用して、汚染水中の環境汚染物質を効果的に吸着する。例えば、環境汚染物質が放射性セシウムである場合、放射性セシウムは水が存在すると水に溶解してセシウムイオンとなり、吸着材12に良好に吸着されやすくなる。
この例の除去用シート1は、厚み方向に貫通するハニカム孔2aが多数形成されたいわゆるハニカムシートである。そのため、保管時、運搬時には、コンパクトに折り畳んで図4(a)の状態にし、一方、実使用時には、図4(b)に示すように、現場で簡単に広げて、土壌Sの上に敷くことができる。そして、使用後には、現場で再びコンパクトに折り畳むことにより、容易に回収することもできる。
よって、この例の除去用シート1によれば、保管時、運搬時、回収時に巻物状にするなどの手間がかからず、環境汚染物質を除去する作業の全般を効率よく効果的に行える。また、この例の除去用シート1は、ハニカムシートであるため軽量で、取扱性にも優れる。
さらに、この例の除去用シート1を構成するシート材料10は、吸着材12を内包するものであるため、例えば接着剤などで外表面に吸着材を接着したシート材料のように、吸着材が剥離して脱落することがない。よって、このシート材料10のハニカム加工により得られた除去用シート1は、長期間安定に、環境汚染物質を除去することができる。
また、この例のシート材料10は、吸着材12を含有する吸収層13の両面に透水性基材層14,14を備えているため、シート材料10に強度を付与できるとともに、環境汚染物質を吸着した後の吸着材12が除去用シート1から脱落したり、土壌Sの表面に残存したりすることを防止できる。
以上の説明においては、環境汚染物質を除去する対象物として土壌Sを挙げ、土壌Sの上に除去用シート1を敷くことにより、環境汚染物質を除去する方法を例示したが、土壌の上に単に敷くだけでなく、除去用シートの少なくとも一部が土壌Sに埋設されるように、除去用シートを土壌に埋め込んでもよい。また、環境汚染物質を除去する対象物は土壌に限定されず、環境汚染物質を含む液体、環境汚染物質を含む気体などであってもよい。液体の場合には、除去用シート1を液体中に浸漬する方法などが挙げられ、気体の場合には、除去用シート1を気体中に保持する方法などが挙げられる。このように環境汚染物質を除去するための具体的な方法は、環境汚染物質を含む対象物の形態に応じて適宜設定でき、特に制限されない。
また、シート材料10としては、平面視正六角形のハニカム孔2aが形成されたものを例示したが、各ハニカム孔の平面視形状はこれに限定されず、任意の多角形などであればよい。
1 環境汚染物質除去用シート
10 シート材料
11 有機多孔質材料
12 吸着材
13 吸収層
14 透水性基材層

Claims (2)

  1. 吸着材を内包するシート材料のハニカム加工により形成されたことを特徴とする環境汚染物質除去用シート。
  2. 前記シート材料は、前記吸着材と該吸着材を担持する不織布とからなる吸収層を有することを特徴とする請求項1に記載の環境汚染物質除去用シート。
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