JP2014027889A - 食品品質保持剤用粉末組成物、並びに食品品質保持剤及びその製造方法 - Google Patents

食品品質保持剤用粉末組成物、並びに食品品質保持剤及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アルコール臭が弱く、アセトアルデヒドの生成を低減し、アルデヒド臭が食品に移ることを低減することができ、かつ、食品の水分を保つことができる食品品質保持剤用粉末組成物、並びに食品品質保持剤及びその製造方法の提供。
【解決手段】鉄粉と、エタノールをシリカに担持させた粉体と、塩類と、水と、アルデヒド担持体とを含み、前記鉄粉に対する前記エタノールの質量比率が、20質量%以下であり、前記鉄粉に対する前記水の質量比率が、25質量%以下である食品品質保持剤用粉末組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、菓子、珍味、麺類等様々な食品包装に添付する食品品質保持剤に用いられる食品品質保持剤用粉末組成物、並びに前記食品品質保持剤用粉末組成物を含む食品品質保持剤及びその製造方法に関する。
食品品質保持剤は、紙、プラスチックフィルム等の包装体に収容して保存された食品の日持ちを向上させ、品質を保持するため、前記包装体に添付されるものである。
前記食品品質保持剤としては、これまでに様々な種類が知られており、例えば、鉄粉等の脱酸素剤を食品とともに包装することにより、食品包装体内の酸素を除去して、食品の酸化を防止するとともに、有害微生物、カビ等の発生を抑制する脱酸素型の食品品質保持剤が挙げられる。また、半生菓子や生麺等の水分が比較的多く含まれる食品においては、食品の乾燥を防ぐ必要があるため、前記脱酸素剤に加えて、エタノール蒸気放出体を食品とともに包装し、食品を乾燥させることなく、有害微生物、カビ等の発生を抑え、食品の風味、風合い、柔軟性等を保持する複合型の食品品質保持剤が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
前記複合型の食品品質保持剤のようにエタノール蒸気放出体を用いた場合、エタノール量が多いと、これに伴う臭気(アルコール臭)が強くなり食品の品質が低下してしまう。また、エタノールが酸化されてアセトアルデヒドが発生し、これに伴う臭気(アルデヒド臭)が食品に移ることにより、食品の品質が低下してしまうという問題がある。また、前記アセトアルデヒドは、安全衛生上も好ましくないという問題もある。
一方、上記エタノールに起因する問題を防ぐために、食品品質保持剤に用いるエタノールの量を減らすことが考えられるが、前記エタノールの量を極度に減らすと、食品の水分を保つことができなくなり、食品が乾燥してしまうという問題がある。また、エタノールの量を減らすと、食品品質保持剤の製造工程において、エタノールの揮発による損失の割合が多くなりやすく、包装体に食品品質保持剤の粉末組成物を充填する際に、前記粉末組成物の粉立ちにより包装体のシール部に粉かみが生じてしまったりする等の問題がある。
したがって、アルコール臭が弱く、アセトアルデヒドの生成を低減し、アルデヒド臭が食品に移ることを低減することができ、かつ、食品の水分を保つことができる食品品質保持剤用粉末組成物、並びに食品品質保持剤及びその製造方法の速やかな開発が求められているのが現状である。
特開2008−109856号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、アルコール臭が弱く、アセトアルデヒドの生成を低減し、アルデヒド臭が食品に移ることを低減することができ、かつ、食品の水分を保つことができる食品品質保持剤用粉末組成物、並びに食品品質保持剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 鉄粉と、エタノールをシリカに担持させた粉体と、塩類と、水と、アルデヒド担持体とを含み、
前記鉄粉に対する前記エタノールの質量比率が、20質量%以下であり、
前記鉄粉に対する前記水の質量比率が、25質量%以下であることを特徴とする食品品質保持剤用粉末組成物である。
<2> 安息角が35°〜50°である前記<1>に記載の食品品質保持剤用粉末組成物である。
<3> 鉄粉と、エタノールをシリカに担持させた粉体と、塩類と、水と、アルデヒド担持体とを窒素雰囲気下で混合し、混合粉末を得る混合工程と、
前記混合粉末を包装体に連続充填する充填工程とを含み、
前記充填工程が、前記混合粉末を仕込んだ充填装置のホッパーに蓋をした状態で行われることを特徴とする食品品質保持剤の製造方法である。
<4> ホッパーにおける混合粉末の仕込み量が、ホッパーの混合粉末充填容積比率として、80%以上である前記<3>に記載の食品品質保持剤の製造方法である。
<5> 前記<1>から<2>のいずれかに記載の食品品質保持剤用粉末組成物を含むことを特徴とする食品品質保持剤である。
<6> 前記<3>から<4>のいずれかに記載の食品品質保持剤の製造方法により製造される前記<5>に記載の食品品質保持剤である。
<7> 自力反応型の複合型食品品質保持剤である前記<5>から<6>のいずれかに記載の食品品質保持剤である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、アルコール臭が弱く、アセトアルデヒドの生成を低減し、アルデヒド臭が食品に移ることを低減することができ、かつ、食品の水分を保つことができる食品品質保持剤用粉末組成物、並びに食品品質保持剤及びその製造方法を提供することができる。
(食品品質保持剤用粉末組成物)
本発明の食品品質保持剤用粉末組成物は、鉄粉と、エタノールをシリカに担持させた粉体と、塩類と、水と、アルデヒド担持体とを含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
<鉄粉>
前記鉄粉は、酸化されることにより、雰囲気中の酸素を吸着及び除去して、脱酸素剤として機能する。
前記鉄粉としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、還元鉄粉、電解鉄粉、アトマイズ鉄粉が好ましい。
前記鉄粉の粒度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、250μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましく、20μm〜150μmが更に好ましい。前記粒度が、250μmを超えると、比表面積が小さくなり反応性が低下する傾向、又は食品品質保持剤の混合粉中で鉄粉が偏析しやすくなる傾向があり、好ましくない。
前記鉄粉は、純品である必要はなく、種々のきょう雑物が存在していてもよい。
前記食品品質保持剤用粉末組成物における前記鉄粉の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、正味の食品品質保持剤用粉末組成物全体を100質量%として、10質量%〜89質量%が好ましく、40質量%〜80質量%がより好ましい。前記配合量が、10質量%未満であると、脱酸素能力が低くなる傾向、又は食品品質保持剤の混合粉中で鉄粉が偏析しやすい傾向があり、89質量%を超えると、前記食品品質保持剤用粉末組成物における前記エタノールをシリカに担持させた粉体の配合量が少なくなり、食品品質保持剤として用いた際に十分な効果が得られなくなることがあり、好ましくない。
前記鉄粉としては、適宜製造してもよいし、市販品を用いてもよく、前記市販品としては、例えば、アトメル純鉄粉等のアトマイズ鉄粉(株式会社神戸製鋼所製)、RDH、RS等の還元鉄粉(以上、パウダーテック株式会社製)等が挙げられる。
<エタノールをシリカに担持させた粉体>
前記エタノールをシリカに担持させた粉体は、エタノールを蒸気として放出する。
前記シリカの形態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エタノールの吸着量が多い場合においても粒子性状がべとつかない点で、シリカゲルが好ましい。前記シリカゲルとしては、例えば、市販品を用いることができ、前記市販品としては、アドソリダー(重量平均粒径150μmの多孔質シリカ粉体、フロイント産業株式会社製)等が挙げられる。
前記エタノールをシリカに担持させた粉体の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記シリカゲルにエタノール溶液又はエタノール水溶液を含浸、吸着又は吸収させて製造する方法が挙げられる。
前記食品品質保持剤用粉末組成物における前記エタノールをシリカに担持させた粉体の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、正味の食品品質保持剤用粉末組成物全体を100質量%として、1質量%〜89質量%が好ましく、2質量%〜59質量%がより好ましい。前記配合量が、1質量%未満であると、エタノール蒸気の発生量が不足して食品品質保持剤として用いた際に十分な効果が得られにくくなり、89質量%を超えると、食品品質保持剤用粉末組成物中において鉄粉が偏析しやすくなること、及び食品中のアルコール濃度が高くなりすぎ、食品の風味を大きく変えてしまうことがあるため好ましくない。
前記エタノールをシリカに担持させた粉体におけるエタノール溶液又はエタノール水溶液の吸着量としては、シリカ1質量部あたり、0.1質量部〜5質量部が好ましく、0.3質量部〜3質量部がより好ましい。前記吸着量が、0.1質量部未満であると、エタノールが吸着したシリカの粉末が嵩高くなって取り扱いにくくなり、5質量部を超えると、エタノールが染み出しやすくなって粉末の流動性も低下する傾向があり、好ましくない。
前記エタノールをシリカに担持させた粉体におけるエタノール水溶液のエタノール濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10容量%以上が好ましく、15容量%〜99.5容量%がより好ましい。前記エタノール濃度が10容量%未満であると、食品品質保持剤として用いた際にエタノール蒸気の放出量が不足して十分な効果が得られにくくなり、好ましくない。
前記シリカに前記エタノールが担持されていることを確認する方法としては、特に制限はなく、公知の手段を適宜選択することができ、例えば、ガスクロマトグラフ(GC−9A、株式会社島津製作所製)で測定することにより確認することができる。
<エタノールの量>
前記食品品質保持剤用粉末組成物におけるエタノールの量としては、前記鉄粉に対する前記エタノールの質量比率(エタノール/鉄粉×100)として、20質量%以下であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、4質量%〜18質量%が好ましい。前記鉄粉に対する前記エタノールの質量比率(エタノール/鉄粉×100)が20質量%を超えるとアルコール臭が強まることがある。
<塩類>
前記塩類は、前記鉄粉に作用して、前記鉄粉を効果的に酸化させて、雰囲気中の酸素の吸着及び除去機能を促進させるものである。
前記塩類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び遷移金属のハロゲン化物が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムが、アセトアルデヒドの生成量を低減することができる点で、好ましい。また、前記ハロゲン化物の中でも、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化鉄、塩化錫、塩化マンガン等の塩化物が好ましく、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウムがより好ましく、前記臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムと併用することによりアセトアルデヒドの生成量をより低減できる点で、塩化カリウムが特に好ましい。
前記食品品質保持剤用粉末組成物における前記塩類の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、正味の食品品質保持剤用粉末組成物全体を100質量%として、0.1質量%〜15質量%が好ましく、1質量%〜7.5質量%がより好ましい。前記配合量が、0.1質量%未満であると、アセトアルデヒドの生成量を十分抑制できないことがあり、15質量%を超えると、脱酸素反応が逆に阻害されることがあり、好ましくない。
<水>
前記水は、前記鉄粉が雰囲気中の酸素と反応するために必要とされる。本発明の食品品質保持剤用粉末組成物は、前記水を含有しているため、自力反応型の食品品質保持剤として好適に用いることができるが、食品中に水分が含まれている場合等、使用雰囲気中に水分がある場合に用いてもよい。
前記水の種類としては、食品に用いることが可能な水であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−水の量−
前記食品品質保持剤用粉末組成物における水の量としては、前記鉄粉に対する前記水の質量比率(水/鉄粉×100)として、25質量%以下であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5質量%〜20質量%が好ましい。前記鉄粉に対する前記水の質量比率(水/鉄粉×100)が25質量%を超えると、前記食品用品質保持剤用粉末組成物の流動性が悪くなったり、発熱しやすくなったりすることがある。
前記食品品質保持剤用粉末組成物に水を含ませる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記鉄粉に水を含ませる方法、前記エタノールをシリカに担持させた粉体に水を含ませる方法、多孔質体に水を吸収させたものを添加する方法等が挙げられる。
前記多孔質体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、活性炭、ゼオライト等が挙げられる。
前記活性炭としては、例えば、ヤシコールS(0.25mm〜0.5mmの粒状活性炭、太平化学産業株式会社製)等が挙げられる。
<アルデヒド担持体>
前記アルデヒド担持体は、食品品質保持剤とした際に、食品包装体内のエタノールが酸化して発生するアセトアルデヒドを吸着乃至吸収することにより、アセトアルデヒドに伴う臭気発生、変色等を防止して、食品の品質を保持するものである。
前記アルデヒド担持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、強塩基性、弱塩基性、両性等各種のイオン交換体が挙げられる。これらの中でも、強塩基性及び弱塩基性のイオン交換体が好ましい。
具体的な前記イオン交換体としては、陰イオン交換樹脂、キトサン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミンが好ましく、アセトアルデヒドの吸着能力が高く、前記塩類として、臭化ナトリウムを用いた場合には、臭化ナトリウムと併用することにより、更にその効果を向上できる点で、ポリアリルアミンがより好ましい。
前記ポリアリルアミンとしては、例えば、ポリアリルアミン吸着粉末(PAA、ニットーボーメディカル株式会社製;シリカゲルの表面にポリアリルアミン15質量%を吸着させた粉末)が挙げられる。
前記アルデヒド担持体は、例えば、シリカ、アルミナ、活性炭、ゼオライト等の多孔質体に、アルデヒド担持体を担持させたものを好適に使用でき、食品品質保持剤用粉末組成物中において、偏析を防ぐことができ、アセトアルデヒドをより効果的に吸着することができる。
前記アルデヒド担持体の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、正味の食品品質保持剤用粉末組成物全体を100質量%として、0.05質量%〜10質量%が好ましく、0.1質量%〜7.5質量%がより好ましい。前記配合量が、0.05質量%未満であると、アセトアルデヒドを吸着しきれないおそれがあり、10質量%を超えると、過剰量となりコスト高や食品品質保持剤の容積が大きくなることを招き、又脱酸素反応を阻害するおそれもあることから、好ましくない。
なお、前記アルデヒド担持体として、シリカ、アルミナ、活性炭、ゼオライト等の多孔質体に、アルデヒド担持体を担持させたものを使用する場合においても、その配合量は上記範囲内であることが好ましい。
前記アルデヒド担持体のエタノール溶液又はエタノール水溶液に対する配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エタノール溶液又はエタノール水溶液100質量部に対して、1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。前記配合量が、1質量部未満であると、アセトアルデヒドを吸着しきれなかったり、吸着が遅くなったりするおそれがあり、好ましくない。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述した水等を吸着乃至吸収する多孔質体等が挙げられる。
<安息角>
前記食品品質保持剤用粉末組成物の安息角としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、35°〜50°が好ましく、35°〜46°がより好ましく、37°〜44°が特に好ましい。前記安息角が35°未満、又は50°超であると、前記食品品質保持剤用粉末組成物のホッパー内での流動不良による滞留が生じたり、包装体に高速充填したときに粉立ちが生じ、包装体のシール部に粉立ちが生じたりすることがある。
前記安息角の測定方法としては、特に制限はなく、公知の装置を用いて測定することができ、例えば、円筒回転法による安息角測定器(三輪式安息角測定器GFL−68型、筒井理化学器械株式会社製)により測定することができる。
前記食品品質保持剤用粉末組成物は、例えば、前記各成分を混合することにより得ることができる。
前記食品品質保持剤用粉末組成物は、後述する食品品質保持剤として好適に用いることができる。
(食品品質保持剤、及びその製造方法)
本発明の食品品質保持剤は、本発明の食品品質保持剤用粉末組成物を含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
本発明の食品品質保持剤の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本発明の食品品質保持剤の製造方法により製造されることが好ましい。
以下、本発明の食品品質保持剤の製造方法と併せて本発明の食品品質保持剤を説明する。
<食品品質保持剤の製造方法>
本発明の食品品質保持剤の製造方法は、混合工程と、充填工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
−混合工程−
前記混合工程は、鉄粉と、エタノールをシリカに担持させた粉体と、塩類と、水と、アルデヒド担持体とを窒素雰囲気下で混合し、混合粉末を得る工程である。
前記鉄粉、エタノールをシリカに担持させた粉体、塩類、水、及びアルデヒド担持体としては、上述の食品品質保持剤用粉末組成物で記載したものと同様のものを用いることができる。
前記混合工程において、窒素雰囲気下とする方法としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、窒素パージにより行うことができる。前記窒素パージの方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、混合容器内に、200L/分間〜800L/分間の量の窒素パージをすることが好ましく、300L/分間〜700L/分間の量の窒素パージをすることがより好ましく、400L/分間〜600L/分間の量の窒素パージをすることが特に好ましい。
前記混合工程を窒素雰囲気下で行うことにより、エタノールの揮発による損失を防ぐことができ、更に、後述する充填工程において、粉立ちが生じることを防ぐことができる。
前記混合工程における混合容器内の酸素濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5容量%以下が好ましく、2容量%以下がより好ましい。通常、前記窒素パージを行うことにより、前記好ましい範囲とすることができる。
前記混合容器内の酸素濃度は、例えば、酸素モニタOXY−1S(株式会社ジコー製)により測定することができる。
前記鉄粉、エタノールをシリカに担持させた粉体、塩類、水、及びアルデヒド担持体を混合する順序としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記鉄粉以外の成分を混合した後に、前記鉄粉を添加して混合することが好ましい。
前記混合は、例えば、攪拌により行うことができる。前記攪拌に用いる装置としては、窒素雰囲気下で攪拌できるものであれば特に制限はなく、公知の装置を適宜選択することができる。前記装置としては、例えば、ダブルコーンミキサー(W−1500、株式会社徳寿工作所製)が挙げられる。
前記攪拌の条件としては、窒素雰囲気下であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記鉄粉以外の成分を混合する際は、30分間程度、10rpm程度とすることができ、前記鉄粉を添加した後の混合は、30分間程度、10rpm程度とすることができる。また、前記攪拌時の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、室温(20℃〜30℃程度)とすることができる。
−充填工程−
前記充填工程は、前記混合粉末を包装体に連続充填する工程である。本発明では、充填工程を、前記混合粉末を仕込んだ充填装置のホッパーに蓋をした状態で行う。
前記ホッパーへ蓋をすることにより、ホッパー内の空気の対流を低減することができ、過剰にエタノールが揮発することを抑制することができる。
前記ホッパーへの蓋の程度としては、少なくともホッパー上部の開口部の一部が覆われていれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記開口部の全体が覆われていることが好ましい。
前記充填工程の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、室温(20℃〜30℃程度)とすることができる。
−−充填装置−−
前記充填装置としては、前記混合工程で得られた混合粉末を包装体に連続充填することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、前記充填装置としては、高速で前記混合粉末を包装体に充填できるものが好ましい。前記高速とは、200包/分間程度で充填できるものをいう。
このような充填装置としては、例えば、R−35GT(株式会社トパック製)を用いることができる。
−−雰囲気−−
前記充填工程における雰囲気としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、窒素雰囲気下とすることが好ましい。窒素雰囲気下とする方法としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、窒素パージにより行うことができる。前記窒素パージの方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、充填装置のホッパー内に、5L/分間〜50L/分間の量の窒素パージをすることが好ましく、10L/分間〜30L/分間の量の窒素パージをすることがより好ましく、10L/分間〜20L/分間の量の窒素パージをすることが特に好ましい。
前記充填工程を窒素雰囲気下で行うことにより、酸化反応による発熱が抑えられるので、エタノールの揮発による損失、充填装置内でのエタノールの結露の発生を防ぐことができる。
前記充填工程におけるホッパー内の酸素濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5容量%以下が好ましく、2容量%以下がより好ましい。通常、前記窒素パージを行うことにより、前記好ましい範囲とすることができる。
前記ホッパー内の酸素濃度は、例えば、酸素モニタOXY−1S(株式会社ジコー製)により測定することができる。
−−仕込み量−−
前記ホッパーへの前記混合粉末の仕込み量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ホッパーにおける混合粉末充填容積比率として、80%以上が好ましい。
−−包装体−−
前記包装体の形状、構造、大きさ、材質としては、特に制限はなく、対象とする食品包装体に応じて適宜選択することができ、例えば、有孔ポリエチレンテレフタレートと、ポリエチレンと、紙と、有孔ポリエチレンとがこの順で積層されたフィルム包材を外形40mm(縦)×50mm(横)の小袋状になるようヒートシールにより成形したものが挙げられる。
1包装体当たりの前記混合粉末の量としては、特に制限はなく、対象とする食品包装体に応じて適宜選択することができ、例えば、食品包装体の空気量1,000mL当たり、4g程度とすることができる。
−その他の工程−
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記食品品質保持剤の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、自力反応型の複合型食品品質保持剤として好適に用いることができる。そのため、油脂類のように、水分を含まず、酸化により変質しやすい食品の保存のように、保存雰囲気の脱酸素を速やかに行なう必要がある場合に好適に用いることができる。
前記食品品質保持剤(充填後の食品品質保持剤用粉末組成物)における鉄粉に対するエタノールの質量比率としては、充填前の食品品質保持剤用粉末組成物と同様に、20質量%以下であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、好ましい範囲も同様とすることができる。
また、前記食品品質保持剤における鉄粉に対するエタノールの質量比率としては、前記食品品質保持時用粉末組成物における鉄粉に対するエタノールの質量比率を100%とした際に、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、80%以上が特に好ましい。
前記食品品質保持剤におけるエタノールの質量の測定方法としては、例えば、ガスクロマトグラフ(GC−9A、株式会社島津製作所製)にて測定することができる。また、前記食品品質保持剤における鉄粉の質量の定量方法としては、例えば、過マンガン酸カリウムを用いた酸化還元滴定により定量することができる。
前記食品品質保持剤(充填後の食品品質保持剤用粉末組成物)における鉄粉に対する水の質量比率としては、充填前の食品品質保持剤用粉末組成物と同様に、25質量%以下であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、好ましい範囲も同様とすることができる。
また、前記食品品質保持剤における鉄粉に対する水の質量比率としては、前記食品品質保持時用粉末組成物における鉄粉に対する水の質量比率を100%とした際に、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、80%以上が特に好ましい。
前記食品品質保持剤における水の質量は、例えば、赤外線水分計(FD720、株式会社ケツト科学研究所製)による測定値から、ガスクロマトグラフ(GC−9A、株式会社島津製作所製)にて測定したアルコール値を差し引くことにより、算出することができる。また、前記食品品質保持剤における鉄粉の質量の定量方法としては、例えば、過マンガン酸カリウムを用いた酸化還元滴定により定量することができる。
前記食品品質保持剤の食品包装体への添付量としては、食品包装体の空気量1,000mL当たりの鉄粉量として、1g〜4gが好ましく、1.5g〜3.5gがより好ましい。前記添付量が、1g未満であると、食品包装体の酸素を十分に吸収しきれないことがあり、4gを超えると、コストが高くなり、食品品質保持剤の容積が大きくなることから、好ましくない。
前記食品保持剤を用いて食品を25℃で48時間静置保管した場合における食品包装体内におけるアセトアルデヒドガス濃度としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30ppm未満が好ましく、25ppm未満がより好ましい。
前記アセトアルデヒドガス濃度の測定方法としては、例えば、ガスクロマトグラフ(GC−9A、株式会社島津製作所製)にて測定することができる。
−食品−
本発明の食品品質保持剤は、洋菓子、和菓子、中華菓子、パン、ケーキ、餅、麺類、珍味類、惣菜、乾燥果実等の加工食品、又は穀物類等の食品に好ましく使用することができる。
本発明の食品品質保持剤は、本発明の食品品質保持剤用粉末組成物を含むので、アセトアルデヒドの生成を低減し、アルデヒド臭が食品に移ることを低減することができ、かつ、食品の水分を保つことができる。
以下、本発明の試験例を説明するが、本発明は、これらの試験例に何ら限定されるもの
ではない。
各試験例で使用した原材料等は、以下のとおりである。
・ シリカゲル:重量平均粒径150μmの多孔質シリカ粉体(アドソリダー、フロイント産業株式会社製)
・ 94容量%エタノール水溶液:変性剤として食品香料を含む変性エタノール
・ 活性炭:0.25mm〜0.5mmの粒状活性炭(ヤシコールS、太平化学産業株式会社製)
・ 塩類:(1)臭化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)
(2)塩化カリウム(和光純薬工業株式会社製)
・ アルデヒド担持体:ポリアリルアミン吸着粉末(PAA、ニットーボーメディカル株式会社製;シリカゲルの表面にポリアリルアミン15質量%を吸着させた粉末)
・ 鉄粉:粒度150μm以下のアトマイズ鉄粉(純鉄粉270M、株式会社神戸製鋼所製)
・ 包装体(食品品質保持剤用の小袋):有孔ポリエチレンテレフタレートと、ポリエチレンと、紙と、有孔ポリエチレンとがこの順で積層されたフィルム包材を外形40mm(縦)×50mm(横)の小袋状になるようヒートシールにより成形したもの
・ 食品用包装袋:密封可能な市販の非晶質ナイロンと、ポリエチレンとがこの順で積層されたフィルム包材からなる袋(空気量500mL)
(試験例1)
<混合工程>
ダブルコーンミキサー(W−1500、株式会社徳寿工作所製)に、シリカゲルを70kg、94容量%エタノール水溶液を100kg、水を100kg、活性炭を0.1kg、塩類を45kg(臭化ナトリウムを30kgと、塩化カリウムを15kg)、アルデヒド担持体を50kg投入し、30分間、10rpmの速度で攪拌した。その後、鉄粉を500kg投入して、30分間、10rpmの速度で攪拌した。前記両攪拌を行っている間は、攪拌機(混合容器)内に500L/分間の量で窒素パージを続けた。
なお、前記シリカゲルに前記エタノール水溶液が担持されていることは、ガスクロマトグラフ(GC−9A、株式会社島津製作所製)で経時測定することによって確認した。
また、前記攪拌機(混合容器)内の酸素濃度は、酸素モニタOXY−1S(株式会社ジコー製)により測定した。
<充填工程>
前記混合工程で得られた混合粉末(食品品質保持剤用粉末組成物)を、高速充填装置(R−35GT、株式会社トパック製)のホッパーに、ホッパーがほぼいっぱいになる程度(混合粉末充填容積比率として、95%以上)投入した。次いで、ホッパー上部の開口部全体を覆うように蓋をし、前記混合粉末と前記ホッパー空間部とに、15L/分間の量で窒素パージしながら、前記高速充填装置を、200包/分間の条件で始動し、前記混合粉末を包装体に充填した後、ヒートシールにより封止して、食品品質保持剤を得た。なお、1包装体当たりの前記混合粉末の量は、2gとした。
なお、前記ホッパー内の酸素濃度は、酸素モニタOXY−1S(株式会社ジコー製)により測定した。
<評価−1:鉄粉に対するエタノールの質量比率>
前記試験例1の食品品質保持剤(充填後の食品品質保持剤用粉末組成物)の鉄粉に対するエタノールの質量比率(エタノール/鉄粉×100)を表2に示す。
前記食品品質保持剤におけるエタノールの質量は、ガスクロマトグラフ(GC−9A、株式会社島津製作所製)にて測定した。また、前記食品品質保持剤における鉄粉の質量は、過マンガン酸カリウムを用いた酸化還元滴定により定量した。
<評価−2:鉄粉に対する水の質量比率>
前記試験例1の食品品質保持剤(充填後の食品品質保持剤用粉末組成物)の鉄粉に対する水の質量比率(水/鉄粉×100)を表2に示す。
前記食品品質保持剤における水の質量は、赤外線水分計(FD720、株式会社ケツト科学研究所製)による測定値から、ガスクロマトグラフ(GC−9A、株式会社島津製作所製)にて測定したアルコール値を差し引くことにより、算出した。また、前記食品品質保持剤における鉄粉の質量は、過マンガン酸カリウムを用いた酸化還元滴定により定量した。
<評価−3:食品品質保持剤用粉末組成物の安息角>
前記試験例1の食品品質保持剤用粉末組成物の安息角を、円筒回転法による安息角測定器(三輪式安息角測定器GFL−68型、筒井理化学器械株式会社製)にて測定し、以下の評価基準により評価した。結果を表2に示す。
−評価基準−
○:安息角が、35°以上50°以下。
△:安息角が、30°以上35°未満、又は50°超55°未満。
×:安息角が、30°未満、又は55°以上。
<評価−4:充填>
前記試験例1の食品品質保持剤用粉末組成物の充填について、以下の評価項目及び評価基準で評価した。結果を表2に示す。
[評価項目1]
ホッパー内での粉末の流動不良による滞留があるか(流動不良による滞留)。
−評価基準−
○:滞留なし。
△:充填を一時中断(5分間)すると、再運転時に滞留する。
×:滞留あり。
[評価項目2]
個包装に高速充填したときの粉立ちがあるか、若しくはシール部に粉かみがあるか(充填による粉かみ)。
−評価基準−
○:粉かみなし。
△:粉立ちが見られるが、粉かみはほとんど目立たない。
×:粉かみあり。
<評価−5:アルデヒド臭>
前記食品用包装袋に、前記試験例1の食品品質保持剤と、相対湿度58%の恒湿塩(水分を含む食品の代わりに使用)10gとを入れて、ヒートシールにより前記食品用包装袋を密封した後、温度25℃で48時間静置保管した。保管開始後48時間の食品用包装袋内のアセトアルデヒドガスの濃度をガスクロマトグラフ(GC−9A、株式会社島津製作所製)にて測定し、以下の評価基準により評価した。結果を表3に示す。
−評価基準−
○:アセトアルデヒドガスの濃度が、25ppm未満。
△:アセトアルデヒドガスの濃度が、25ppm以上30ppm未満。
×:アセトアルデヒドガスの濃度が、30ppm以上。
<評価−6:食品の食感>
前記食品用包装袋に、前記試験例1の食品品質保持剤と、カステラとを入れて、ヒートシールにより前記食品用包装袋を密封した後、温度25℃で5日間静置保管した。また、対照として、前記試験例1の食品品質保持剤を含まないものも同様に保管した。
5日間保管後のカステラについて、「しっとり感」を感じるか否かを、5人の評価者により評価してもらい、以下の評価基準により評価した。結果を表3に示す。
−評価基準−
○:しっとり感を感じた人数が、4人〜5人。
△:しっとり感を感じた人数が、3人。
×:しっとり感を感じた人数が、0人〜2人。
(試験例2)
試験例1において、エタノール及び水の量を表1の組成に変更した以外は、試験例1と同様にして、食品品質保持剤を製造した。また、試験例1と同様にして、各評価を行った。結果を表2及び表3に示す。
(試験例3)
試験例1において、アルデヒド担持体の量を表1の組成に変更した以外は、試験例1と同様にして、食品品質保持剤を製造した。また、試験例1と同様にして、各評価を行った。結果を表2及び表3に示す。
(試験例4)
試験例1において、シリカゲルの量を表1の組成に変更した以外は、試験例1と同様にして、食品品質保持剤を製造した。また、試験例1と同様にして、各評価を行った。結果を表2及び表3に示す。
(試験例5)
試験例1において、エタノール及び水の量を表1の組成に変更した以外は、試験例1と同様にして、食品品質保持剤を製造した。また、試験例1と同様にして、各評価を行った。結果を表2及び表3に示す。
(試験例6)
試験例1において、混合工程における窒素パージを行わなかった以外は、試験例1と同様にして、食品品質保持剤を製造した。また、試験例1と同様にして、各評価を行った。結果を表2及び表3に示す。
(試験例7)
試験例1において、充填工程におけるホッパー上部に蓋をしなかった以外は、試験例1と同様にして、食品品質保持剤を製造した。また、試験例1と同様にして、各評価を行った。結果を表2及び表3に示す。
試験例1から7の各組成を表1に示す。
Figure 2014027889
Figure 2014027889
Figure 2014027889
前記表2及び表3の結果から、試験例1は、各評価項目について、他の試験例よりも各評価についてバランス良く優れており、食品品質保持剤として好適に使用できることが示された。また、試験例1に対して、エタノール、水、アルデヒド担持体、及びシリカゲルのいずれかの量を変更した試験例2から4は、試験例1よりも評価項目のいずれかが劣っていたものの、製品としては許容できる範囲のものであった。
一方、試験例1に対してエタノール、及び水の量を多くした試験例5や、混合工程で窒素パージしなかった試験例6、充填工程でホッパーに蓋をしなかった試験例7は、試験例1から4よりも劣る結果となった。試験例6では、混合工程で窒素パージを行わなかったことにより、結果的に充填後のエタノール量が減ったと考えられる。試験例7では、窒素パージを行っても蓋をしなかったために、比重の軽い窒素がホッパー空間部に滞留することができず、前記ホッパー空間部の酸素濃度が高くなり、結果的に酸化反応が進み、反応熱によりアルコールが揮発したものと考えられる。

Claims (6)

  1. 鉄粉と、エタノールをシリカに担持させた粉体と、塩類と、水と、アルデヒド担持体とを含み、
    前記鉄粉に対する前記エタノールの質量比率が、20質量%以下であり、
    前記鉄粉に対する前記水の質量比率が、25質量%以下であることを特徴とする食品品質保持剤用粉末組成物。
  2. 安息角が35°〜50°である請求項1に記載の食品品質保持剤用粉末組成物。
  3. 鉄粉と、エタノールをシリカに担持させた粉体と、塩類と、水と、アルデヒド担持体とを窒素雰囲気下で混合し、混合粉末を得る混合工程と、
    前記混合粉末を包装体に連続充填する充填工程とを含み、
    前記充填工程が、前記混合粉末を仕込んだ充填装置のホッパーに蓋をした状態で行われることを特徴とする食品品質保持剤の製造方法。
  4. ホッパーにおける混合粉末の仕込み量が、ホッパーの混合粉末充填容積比率として、80%以上である請求項3に記載の食品品質保持剤の製造方法。
  5. 請求項1から2のいずれかに記載の食品品質保持剤用粉末組成物を含むことを特徴とする食品品質保持剤。
  6. 請求項3から4のいずれかに記載の食品品質保持剤の製造方法により製造される請求項5に記載の食品品質保持剤。
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