本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、携帯電子機器の例として、携帯電話について説明する。
(実施形態1)
図1を参照しながら、実施形態1に係る携帯電話1の機能的な構成について説明する。図1は、実施形態1に係る携帯電話のブロック図である。図1に示すように、携帯電話1は、ディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、マイク8と、ストレージ9と、コントローラ10と、スピーカ11と、カメラ12と、姿勢検出ユニット15と、バイブレータ18と、タッチスクリーン21とを備える。
ディスプレイ2は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescence Display)、又は無機ELディスプレイ(IELD:Inorganic Electro−Luminescence Display)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2は、文字、画像、記号、及び図形等を表示する。
ボタン3は、利用者からの操作入力を受け付ける。ボタン3の数は、単数であっても、複数であってもよい。
照度センサ4は、携帯電話1の周囲光の照度を検出する。照度は、光の強さ、明るさ、又は輝度を示す。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2の輝度の調整に用いられる。
近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、磁界の変化又は超音波の反射波の帰還時間の変化等に基づいて物体の存在を検出する。近接センサ5は、例えば、ディスプレイ2が顔に近づけられたことを検出する。照度センサ4及び近接センサ5は、一つのセンサとして構成されていてもよい。照度センサ4は、近接センサとして用いられてもよい。
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によってサポートされる無線通信規格には、例えば、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格と、近距離無線の通信規格がある。セルラーフォンの通信規格としては、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。近距離無線の通信規格としては、例えば、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)、WPAN(Wireless Personal Area Network)等がある。WPANの通信規格には、例えば、ZigBee(登録商標)がある。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
通信ユニット6は、GPS衛星からの所定の周波数帯の電波信号を受信し、受信した電波信号の復調処理を行って、処理後の信号をコントローラ10に送出する。携帯電話100は、GPS衛星との通信機能を通信ユニット6から分散させて、通信ユニット6から独立した個別の通信部を設けてもよい。
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ9は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。ストレージ9は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。フォアグランドで実行されるアプリケーションは、例えば、ディスプレイ2に画面が表示される。制御プログラムには、例えば、OSが含まれる。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は非一過的な記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
ストレージ9は、例えば、制御プログラム9A、通話アプリケーション9B、及び設定データ9Zなどを記憶する。通話アプリケーション9Bは、無線通信による通話のための通話機能を提供する。音楽再生アプリケーション9Cは、音楽データから音を再生するための音楽再生機能を提供する。動画再生アプリケーション9Dは、動画データから動画及び音を再生するための動画再生機能を提供する。地図表示アプリケーション9Eは、地図データをディスプレイ2に表示させるための地図表示機能を提供する。設定データ9Zは、携帯電話1の動作に関連する各種の設定及び処理に関する情報を含む。例えば、設定データ9Zには、後述する携帯電話100を一意に識別することができる識別情報が含まれる。携帯電話100を一意に識別することができる情報には、たとえば、個体識別番号やIPアドレス、電話番号などがある。
制御プログラム9Aは、携帯電話1を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。携帯電話1を稼働させるための各種制御に関する機能には、以下のものが含まれる。例えば、通信ユニット6及びマイク8等を制御することによって、通話に関する処理を実現させるための機能が含まれる。例えば、通信ユニット6等を制御することによって、基地局を介した情報通信に関する処理を実現させるための機能が含まれる。例えば、通信ユニット6等を制御することによって、Bluetooth(登録商標)などを用いた近距離通信に関する処理を実現させるための機能が含まれる。例えば、カメラ12を制御することにより、画像の撮影に関する処理を実現させるための機能が含まれる。例えば、ディスプレイ2に画像を表示するときの輝度調整や消灯時間に関する処理を実現させるための機能が含まれる。例えば、姿勢検出ユニット15の検出結果に応じてディスプレイ2に表示中の画像の方向を調整する処理を実現させるための機能が含まれる。例えば、コントローラ10にて利用される、いわゆる内部クロックのクロック周波数が含まれる。例えば、テザリングに関する処理を実現させるための機能が含まれる。例えば、通信ユニット6から受信したGPS衛星からの電波信号に基づく位置測位に関する処理を実現させるための機能が含まれる。例えば、上述した各種アプリケーションに関する処理を実現させるための機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能は、上述した通話アプリケーション9B等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
さらに、制御プログラム9Aには、特定の端末を送信元とする通知を受信した場合に、自機器における各種制御に関する現在の設定状態を他の設定状態に変更する機能が含まれる。特定の端末を送信元とする通知には、例えば、防犯ブザーが作動したことを示す通知、水没を検出したことを示す通知、衝撃を検出したことを示す通知など、子供が所持する携帯電話(後述する携帯電話100)から送信される通知が含まれる。これらの通知は、子供が緊急事態に陥っている可能性のある緊急性の高い情報である。例えば、制御プログラム9Aには、後述する携帯電話100から送信される上記通知を受信した場合に、携帯電話1の各種制御に関する現在の設定状態(動作モード)を他の設定状態に変更する機能が含まれてもよい。
さらに、制御プログラム9Aには、変更後の設定状態の解除を要求する解除操作があった場合、変更後の設定状態を解除して、元の設定状態へ復帰させる機能が含まれてもよい。
コントローラ10は、演算処理装置である。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−Chip)、MCU(Micro Control Unit)、及びFPGA(Field−Programmable Gate Array)を含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、携帯電話1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。そして、コントローラ10は、データ及び命令に応じて機能部を制御し、それによって各種機能を実現する。通信を実現する場合、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータ及びプログラムに含まれる命令に応じて通信ユニット6を制御する。制御した通信ユニット6によって、コントローラ10は、基地局によって割り当てられるチャネルを介して基地局との間で無線信号回線を確立する。無線信号回線を確立した後、コントローラ10は、基地局を介して、通信(電話通信及び情報通信)を実行する。機能部は、例えば、ディスプレイ2、通信ユニット6、マイク8、スピーカ11、バイブレータ18を含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。検出部は、例えば、ボタン3、照度センサ4、近接センサ5、カメラ12、姿勢検出ユニット15、及びタッチスクリーン21を含むが、これらに限定されない。
コントローラ10は、例えば、制御プログラム9Aを実行することにより、緊急情報を受信した場合に、自機器における各種制御に関する現在の設定状態を他の設定状態に変更する。緊急情報には、防犯ブザーが作動したことを示す通知、水没を検出したことを示す通知、衝撃を検出したことを示す通知が含まれる。例えば、コントローラ10は、後述する携帯電話100から送信される上記通知を受信した場合に、携帯電話1の各種制御に関する現在の設定状態を他の設定状態に変更する。以下では、説明の便宜上、携帯電話1の各種制御に関する設定状態を動作モードと表記する。
実施形態1において、携帯電話1に設定される動作モードには、携帯電話1に搭載された機能の全てを実行することができる通常モードと、携帯電話1に搭載された全ての機能のうち、少なくとも1つを実行することができないように制御する省電力モードがある。
通常モードでは、特段の制限なく、携帯電話1に搭載された機能の全てを実行することができる。例えば、通常モードでは、特段の制限なく、通信ユニット6及びマイク8等を制御することによって、通話に関する処理を実行する。例えば、通常モードでは、特段の制限なく、通信ユニット6等を制御することによって、基地局を介した情報通信に関する処理を実行する。例えば、通常モードでは、特段の制限なく、通信ユニット6等を制御することによって、Bluetooth(登録商標)などを用いた近距離通信に関する処理を実行する。例えば、通常モードでは、特段の制限なく、カメラ12を制御することにより、画像の撮影に関する処理を実行する。例えば、通常モードでは、ディスプレイ2に画像を表示するときの輝度、あるいは消灯までの時間を変更しない。例えば、通常モードでは、特段の制限なく、姿勢検出ユニット15の検出結果に応じてディスプレイ2に表示中の画像の方向を調整する。例えば、通常モードでは、特段の制限なく、コントローラ10にて、いわゆる内部クロックのクロック周波数を最大値のままで利用する。例えば、通常モードでは、特段の制限なく、テザリングでの利用を可能とする。例えば、通常モードでは、特段の制限なく、通信ユニット6から受信したGPS衛星からの電波信号に基づく位置測位に関する処理を実行する。例えば、通常モードでは、特段の制限なく、上述した各種アプリケーションに関する処理を実行する。
省電力モードでは、通常モードに比べて携帯電話1の消費電力が少なくなる。省電力モードでは、例えば、携帯電話1に搭載された全ての機能うち、少なくとも1つを使用不可の状態あるいは使用制限の状態にする。例えば、省電力モードでは、基地局を介した情報通信に関する処理のうち、WiMAXなどの一部の高速無線通信の使用を不可とする。例えば、省電力モードでは、Bluetooth(登録商標)などを用いた近距離通信の使用を不可とする。但し、省電力モードへの変更時、既に、近距離通信を使用中である場合は、使用を継続させてもよい。例えば、省電力モードでは、テザリングでの使用を不可とする。例えば、省電力モードでは、コントローラ10にて利用される、いわゆる内部クロックのクロック周波数を最大値よりも低い値に制限する(つまり、処理速度を制限する)。例えば、省電力モードでは、カメラ12による撮影を不可とする。例えば、省電力モードでは、ディスプレイの輝度を最小値に調整する(つまり、ディスプレイ2の明るさを制限する)。例えば、省電力モードでは、ディスプレイ消灯までの時間を最短にする(つまり、ディスプレイ2の点灯時間を制限する)。例えば、省電力モードでは、上述した各種アプリケーションのうち、音楽再生アプリケーション9Cや動画再生アプリケーション9Dの使用を不可とする。
さらに、コントローラ10は、例えば、制御プログラム9Aを実行することにより、省電力モードの解除操作があった場合、省電力モードを解除して、通常モードに復帰させてもよい。
本出願において、コントローラ10がプログラム(又は、アプリケーション)を起動する場合には、ストレージ9に記憶されているプログラムを新たに読み出してその処理を開始する場合と、既に読み出されているプログラムの処理を新たに開始する場合とが含まれる。本出願において、コントローラ10がプログラムを実行する場合には、プログラムを起動する場合と、中断中のプログラムを再開する場合と、起動済のプログラムの処理を継続する場合とが含まれる。
図1においてストレージ9が記憶するプログラム及びデータの一部又は全部は、通信ユニット6による無線通信で他の装置からダウンロードされてもよい。図1においてストレージ9が記憶するプログラム及びデータの一部又は全部は、ストレージ9に含まれる読み取り装置が読み取り可能な非一過的な記憶媒体に記憶されていてもよい。非一過的な記憶媒体は、例えば、CD(登録商標)、DVD(登録商標)、Blu−ray(登録商標)等の光ディスク、光磁気ディスク、磁気記憶媒体、メモリカード、及びソリッドステート記憶媒体を含むが、これらに限定されない。
マイク8は、音を入力する音入力部である。マイク8は、入力される音を電気信号へ変換する。スピーカ11は、音を出力する音出力部である。スピーカ11は、気導方式で音を出力することで、出力した音を離れた人へ伝えることができる。スピーカ11は、例えば、ダイナミックスピーカである。スピーカ11は、例えば、通話中の音声、音楽コンテンツ又は動画コンテンツなどの音を出力するために用いられる。
カメラ12は、撮影した画像を電気信号へ変換する。カメラ12には、例えば、ディスプレイ2に面している物体を撮影するインカメラ、ディスプレイ2の反対側の面に面している物体を撮影するアウトカメラが含まれる。
姿勢検出ユニット15は、携帯電話1の姿勢を検出する。姿勢検出ユニット15は、姿勢を検出するために、加速度センサ、方位センサ、及びジャイロスコープの少なくとも1つを備える。
バイブレータ18は、携帯電話1の一部又は全体を振動させる。バイブレータ18は、振動を発生させるために、例えば、圧電素子、又は偏心モータなどを有する。バイブレータ18による振動は、着信等の各種のイベントを利用者に報知するために用いられる。
タッチスクリーン21は、タッチスクリーン21に対する接触を検出する。コントローラ10(携帯電話1)は、タッチスクリーン21によって検出される接触に基づいて、指、スタイラス、ペン等(以下、単に「指」という)を用いてタッチスクリーン21に対して行われる各種操作(ジェスチャ)を検出する。例えば、タッチスクリーン21は、タッチセンサを有する。タッチセンサは、タッチスクリーン21への指の接触を、接触された場所のタッチスクリーン21上での位置とともに検出し、コントローラ10に通知する。コントローラ10が、タッチスクリーン21を介して検出する各種操作(ジェスチャ)には、例えば、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、及びピンチアウトが含まれるがこれらに限定されない。タッチスクリーン21の検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。
図1に示した携帯電話1の機能的な構成は例であり、本発明の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。例えば、携帯電話1は、照度センサ、近接センサ、姿勢検出ユニット、タッチスクリーンなどを備えていなくてもよい。
図2を参照しながら、実施形態1に係る携帯電話100の機能的な構成について説明する。図2は、実施形態1に係る他の携帯電話のブロック図である。図2に示すように、携帯電話100は、通信部110と、操作部120と、表示部130と、防犯ブザー作動検出部140と、水没検出部150と、衝撃検出部160と、音声処理部200と、記憶部300と、制御部400とを備える。
通信部110は、無線により通信する。通信ユニット6によってサポートされる無線通信規格には、例えば、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格と、近距離無線の通信規格がある。セルラーフォンの通信規格としては、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。近距離無線の通信規格としては、例えば、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)、WPAN(Wireless Personal Area Network)等がある。WPANの通信規格には、例えば、ZigBee(登録商標)がある。通信ユニット110は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
通信部110は、GPS衛星からの所定の周波数帯の電波信号を受信し、受信した電波信号の復調処理を行って、処理後の信号を制御部400に送出する。携帯電話100は、GPS衛星との間で通信を行う通信部と、基地局との間で通信を行う通信部とを、機能的及び物理的に分散させてもよい。
操作部120は、例えば、数字キー、方向キー、決定キー、発信キー等の機能が割り当てられた複数のキーを有する。そして、これらのキーが利用者の操作により入力されると、操作部120は、その操作内容に対応する信号を発生させる。発生した信号は、利用者の指示として制御部400へ入力される。
表示部130は、例えば、ディスプレイ又はモニタを有し、制御部400から供給される映像データに応じた映像や画像データに応じた画像を表示パネルに表示させる。
防犯ブザー作動検出部140は、防犯ブザーの作動操作を検出する。例えば、防犯ブザー作動検出部140は、利用者の操作により、例えば、ストラップ紐に接続されたスイッチ部材が所定の位置に移動したことを検出する。防犯ブザーの作動操作は、ストラップ紐に接続されたスイッチ部材の構成に限らず、操作を検出できればよい。防犯ブザー作動検出部140は、防犯ブザーの作動操作を検出すると、防犯ブザーが作動したことを示す作動信号を制御部400に送出する。制御部400は、防犯ブザー作動検出部140から作動信号を受信すると、スピーカ220から防犯用のブザー音を出力させる。
水没検出部150は、例えば、水分検知センサを備え、携帯電話100の中に所定量よりも多い水分を検出すると、水没を検出したことを示す水分検出信号を制御部400に送出する。
衝撃検出部160は、例えば、衝撃検知センサを備え、携帯電話100に対する所定値以上の衝撃を検出すると、衝撃を検出したことを示す衝撃検出信号を制御部400に送出する。衝撃検知センサには、例えば、3軸の加速度センサを1つ、又は1軸の加速度センサを3つで構成できる。加速度センサには、MEMS(Micro Electro Mechanical System)、動電式あるいは圧電式のものなど、任意の検出方式のものを採用できる。
音声処理部200は、マイク210に入力される音を電気信号したり、電気信号を音に変換してスピーカ220及びレシーバ230から出力したりするなどの処理を実行する。
記憶部300は、制御部400での処理に利用される各種プログラム及び各種データを記憶する。記憶部300には、携帯電話1に対して所定の通知を送信する契機となるイベントを検出した場合に、携帯電話1に対して所定の通知を送信するためのプログラムが記憶される。このイベントには、防犯ブザーの作動、水没の検出、所定値以上の衝撃の検出が含まれる。さらに、このイベントには、携帯電話1への位置通知(たとえば、親による居場所確認や定期的な居場所通知)のための測位処理の実行、所定の場所からの移動検出(例えば、学校からの出発)などが含まれる。
制御部400は、記憶部300に記憶されている各種プログラム及び各種データに基づいて処理を実行する。制御部400は、例えば、マイクロプロセッサユニットで構成され、記憶部300に記憶されるプログラムから命令コードを順次読み込んで、読み込んだ命令コードで指示された手順に従って携帯電話100の各種の処理を実行する。
例えば、制御部400は、記憶部300に記憶されているデータ及びプログラムに含まれる命令に応じて通信部110を制御し、基地局によって割り当てられるチャネルを介して基地局との間で無線信号回線を確立した後、基地局を介して、例えば、上述した携帯電話1との通信(電話通信及び情報通信)を実行する。
さらに、制御部400は、携帯電話1に対して所定の通知を送信する契機となるイベントを検出した場合に、携帯電話1に対して所定の通知を送信する。例えば、制御部400は、防犯ブザーが作動したことを示す作動信号を受け付けた場合、携帯電話1に対して、防犯ブザーが作動したことを示す通知を送信する。例えば、制御部400は、水没を検出したことを示す水没検出信号を受け付けた場合、携帯電話1に対して、水没を検出したことを示す通知を送信する。例えば、制御部400は、所定値以上の衝撃を検出したことを示す衝撃検出信号を受け付けた場合、携帯電話1に対して、衝撃を検出したことを示す通知を送信する。
図3を参照して、実施形態1に係る処理の一例を説明する。図3は、実施形態1に係るシステムにおける処理の流れを示す図である。例えば、携帯電話1は、親が使用し、携帯電話100は、子供が使用する。
図3に示すように、携帯電話100は、携帯電話1に対して所定の通知を送信する契機となるイベントを検出すると(ステップS101)、携帯電話1に対して所定の通知を送信する(ステップS102)。所定の通知には、例えば、防犯ブザーが作動したことを示す通知、水没を検出したことを示す通知、衝撃を検出したことを示す通知の他、携帯電話1への位置通知(たとえば、親による居場所確認や定期的な居場所通知)や、所定の場所からの出発通知(例えば、学校からの出発)が含まれる。携帯電話100は、所定の通知をメールで送信する際に、通知の内容を識別可能な識別子やパラメーラをヘッダに挿入する。
携帯電話1は、携帯電話100から所定の通知を受信すると(ステップS103)、動作モード変更処理を実行する(ステップS104)。コントローラ10は、所定の通知のメールヘッダに挿入された識別子やパラメータに基づいて、通知の内容を識別するものとする。
図4は、実施形態1に係る携帯電話1による処理手順の一例を示す図である。図4は、携帯電話1において動作モードを通常モードから省電力モードに変更するときの処理手順の一例である。図4に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。
携帯電話100から所定の通知を受信すると、コントローラ10は、図4に示すように、ステップS201として、現在の動作モードが省電力モードであるかどうかを判定する。コントローラ10は、判定の結果、現在のモードが省電力モードではない場合(つまり通常モードである場合)には(ステップS201、No)、ステップS202として、動作モードを、通常モードから省電力モードへ変更する。続いて、コントローラ10は、ステップS203として、省電力モードに従って各種機能の制御を実行し、図4に示す処理手順を終了する。
コントローラ10は、ステップS201において、判定の結果、現在のモードが省電力モードである場合には(ステップS201、Yes)、そのまま、図4に示す処理手順を終了する。
図4に示す処理手順において、携帯電話100から受信した通知が緊急性の高いものであるかどうかを判定するようにしてもよい。図5は、実施形態1に係る携帯電話1による処理手順の他の例を示す図である。図5は、携帯電話1において実行される動作モード変更処理の処理手順の他の例である。図5に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。制御プログラム9Aには、携帯電話100から受信した通知が緊急性の高いものであるかどうかを判定する機能が含まれる。コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、携帯電話100から受信した通知が緊急性の高いものであるかどうかを判定する。
携帯電話100から所定の通知を受信すると、コントローラ10は、図5に示すように、ステップS301として、所定の通知の内容が緊急性の高いものであるかどうかを判定する。例えば、コントローラ10は、所定の通知が、防犯ブザーが作動したことを示す通知、水没を検出したことを示す通知、又は衝撃を検出したことを示す通知である場合には、緊急性の高いものと判定する。一方で、コントローラ10は、所定の通知が、例えば、携帯電話100からの位置通知や出発通知などである場合には、緊急性の高いものとは判定しない。つまり、所定の通知の内容が、携帯電話100の利用者が危険な状況に陥る可能性があると判断できるものであるか否を、緊急性の高いものであると判定する際の基準とする。
コントローラ10は、判定の結果、所定の通知の内容が緊急性の高いものではない場合には(ステップS301、No)、図5に示す処理手順を終了する。一方、コントローラ10は、判定の結果、所定の通知の内容が緊急性の高いものである場合には(ステップS301、Yes)、ステップS302として、現在の動作モードが省電力モードであるかどうかを判定する。コントローラ10は、判定の結果、現在のモードが省電力モードではない場合(つまり通常モードである場合)には(ステップS302、No)、ステップS303として、動作モードを、通常モードから省電力モードへ変更する。続いて、コントローラ10は、ステップS304として、省電力モードに従って各種機能の制御を実行し、図5に示す処理手順を終了する。
コントローラ10は、ステップS302において、判定の結果、現在のモードが省電力モードである場合には(ステップS302、Yes)、そのまま、図5に示す処理手順を終了する。
図6は、実施形態1に係る携帯電話1による処理手順の一例を示す図である。図6は、携帯電話1において動作モードを省電力モードから通常モードに復帰させるときの処理手順の一例である。図6に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。制御プログラム9Aには、利用者から、省電力モードの解除操作を受け付けるための確認ウィンドウを表示させる機能が含まれる。コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、省電力モードの解除操作を受け付けるための確認ウィンドウをディスプレイ2に表示させる。
コントローラ10は、ステップS401として、省電力モードの解除操作を受け付けたかどうかを判定する。
図7〜図10は、省電力モードの解除操作を受け付けるための一例を示す図である。
図7は、省電力モードの解除操作を受け付けるための確認ウィンドウを待受画面に表示する例を示している。図7に示すように、ディスプレイ2に表示される待受画面40には、壁紙41が表示される。壁紙41は、フォトスクリーン、バックスクリーン、アイドル画像又は背景画像と呼ばれることもある。携帯電話1は、任意の画像を壁紙41として用いることができる。携帯電話1は、壁紙41として表示する画像を利用者が選択できるように構成されてもよい。壁紙41には、時間及び曜日の情報が重ねて表示される。図7に示すディスプレイ2の上端には、領域42が設けられる。領域42には、電源の残量を示す残量マーク43、通信用の電波の電界強度を示す電波レベルマーク(アンテナピクト)44が表示される。
さらに、待受画面40には、省電力モードの解除操作を受け付けるための確認ウィンドウ40aが表示される。確認ウィンドウ40aは、省電力モードを解除する為の操作を受け付けることができる。コントローラ10は、タッチスクリーン21を介して、確認ウィンドウ40aに表示された「Yes」に箇所に対するタッチを検出した場合には、省電力モードの解除操作を受け付けたものと判定する。一方、コントローラ10は、タッチスクリーン21を介して、確認ウィンドウ40aに表示された「No」に箇所に対するタッチを検出した場合には、例えば、確認ウィンドウ40aの表示をディスプレイ2から消去する。そして、コントローラ10は、例えば、一定時間経過後に再び待受画面40がディスプレイ2に表示されたときに、再び、待受画面40に確認ウィンドウ40aを表示させる。
図8は、省電力モードの解除操作を受け付けるための操作画面をディスプレイ2に表示する例を示している。図8に示すように、コントローラ10は、例えば、タッチスクリーン21を介して、指F1による待受画面40に対して水平下向きのタッチジェスチャ(例えば、領域42から領域の反対側で水平に移動するスワイプ)を検出すると(ステップS11)、ディスプレイ2に、動作モード設定画面50を表示させる(ステップS12)。コントローラ10は、タッチスクリーン21を介して、動作モード設定画面50に表示された「OFF」の箇所に対するタッチを検出した場合には、省電力モードの解除操作を受け付けたものと判定する。
図9は、省電力モードの解除操作を受け付けるための確認ウィンドウを通話終了画面に表示する例を示している。図9は、例えば、親が、子供との通話を終了した後の画面であり、通話により子供の安全を確認できた後に、省電力モードを解除する場合を想定したものである。図9に示すように、コントローラ10は、通話終了時に、通話終了画面60をディスプレイ2に表示させる。通話終了画面60には、通話時間の情報と、省電力モードの解除操作を受け付けるための確認ウィンドウ60aが表示される。コントローラ10は、タッチスクリーン21を介して、確認ウィンドウ60aに表示された「Yes」に箇所に対するタッチを検出した場合には、省電力モードの解除操作を受け付けたものと判定する。一方、コントローラ10は、タッチスクリーン21を介して、確認ウィンドウ60aに表示された「No」に箇所に対するタッチを検出した場合には、例えば、確認ウィンドウ60aの表示をディスプレイ2から消去する。コントローラ10は、タッチスクリーン21を介して、所定のタッチジェスチャを検出した場合、図8に示す動作モード設定画面50をディスプレイ2に表示させるようにしてもよい。
図10は、省電力モードの解除操作を受け付けるための確認ウィンドウを地図表示画面に表示する例を示している。図10は、例えば、親が、子供の位置情報を地図データに表示したときの画面であり、地図データの表示に関わる処理負荷に対応するために、省電力モードを解除する場合を想定したものである。図10に示すように、コントローラ10は、地図表示画面70をディスプレイ2に表示させる。地図表示画面70には、子供の位置P1が表示された地図と、省電力モードの解除操作を受け付けるための確認ウィンドウ70aが表示される。コントローラ10は、タッチスクリーン21を介して、確認ウィンドウ70aに表示された「Yes」に箇所に対するタッチを検出した場合には、省電力モードの解除操作を受け付けたものと判定する。一方、コントローラ10は、タッチスクリーン21を介して、確認ウィンドウ70aに表示された「No」に箇所に対するタッチを検出した場合には、例えば、確認ウィンドウ70aの表示をディスプレイ2から消去する。コントローラ10は、タッチスクリーン21を介して、所定のタッチジェスチャを検出した場合、図8に示す動作モード設定画面50をディスプレイ2に表示させるようにしてもよい。
コントローラ10は、判定の結果、省電力モードの解除操作を受け付けていない場合には(ステップS401、No)、図6に示す処理手順を終了する。すなわち、コントローラ10は、省電力モードによる各種機能の制御を継続する。
一方、コントローラ10は、判定の結果、省電力モードの解除操作を受け付けた場合には(ステップS401、Yes)、ステップS402として、動作モードを、省電力モードから通常モードへ変更する。続いて、コントローラ10は、通常モードで各種機能の制御を実行し、図6に示す処理手順を終了する。
実施形態1では、携帯電話1は、携帯電話100からの所定の通知を受信した場合に、動作モードを省電力モードに変更する。このように、実施形態1によれば、携帯電話100からの連絡に連動して、自機器における各種制御に関する設定状態を変更できる。例えば、防犯ブザーが作動したことを示す通知、水没を検出したことを示す通知、衝撃を検出したことを示す通知などの受信に連動して、携帯電話1は動作モードを省電力モードに変更する。このため、携帯電話1は、子供が緊急事態に陥っている可能性が高い場合に消費電力を抑えることができるので、子供の携帯電話との連絡をできるだけ継続させることができる。
実施形態1では、例えば、防犯ブザーが作動したことを示す通知、水没を検出したことを示す通知、衝撃を検出したことを示す通知などの受信に連動して、携帯電話1は動作モードを省電力モードに変更する。このため、携帯電話1は、子供が緊急事態に陥っている可能性が高い場合に消費電力を抑えることができるので、子供の携帯電話との連絡をできるだけ継続させることができる。
実施形態1では、携帯電話1は、動作モードを省電力モードに変更することにより、携帯電話1に搭載された全ての機能のうち、少なくとも1つを実行することができないように制御する。例えば、省電力モードでは、基地局を介した情報通信に関する処理のうち、WiMAXなどの一部の高速無線通信の使用を不可とする。例えば、子供の位置を確認するための機能や通話するための機能以外、つまり、子供の安全を確認するために必須ではない機能を選択的に停止させることにより、携帯電話の消費電力を効率的に抑えることができる。
実施形態1では、所定の通知が、防犯ブザーが作動したことを示す通知、水没を検出したことを示す通知、又は衝撃を検出したことを示す通知である場合には、緊急性の高いものと判定する例を説明したが、これには限定されない。例えば、携帯電話100が携帯電話1に対して所定の通知を送信する契機となるイベントとして、気象庁が配信する緊急地震速報及び津波警報、地方公共団体が発信する災害情報及び避難情報などの受信を含めておく。そして、携帯電話1は、携帯電話100から、緊急地震速報などを受信した旨の通知を受信した場合に、子供も緊急事態に陥っている可能性のある緊急性の高い情報を受信したものと判断し、動作モードを省電力モードに変更してもよい。
(実施形態2)
実施形態1において、例えば、所定の通知の内容が緊急性の高いものである場合に、使用不可、又は使用制限の対象とならない機能(GPS衛星の電波信号に基づく位置測位機能など)を停止させるか否かを利用者に問合せるようにしてもよい。
図11は、実施形態2に係る携帯電話1による処理手順の一例を示す図である。図11は、使用不可、又は使用制限の対象とならない機能を停止させるか否かを利用者に問合せる手順を含む処理手順の一例である。図11に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。制御プログラム9Aには、利用者に対して、使用不可、又は使用制限の対象とならない機能を停止させるか否かを利用者に問合せるための機能が含まれる。コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、利用者に対して、使用不可、又は使用制限の対象とならない機能を停止させるか否かを利用者に問合せるための処理を実行する。
携帯電話100から所定の通知を受信すると、コントローラ10は、図11に示すように、ステップS501として、所定の通知の内容が緊急性の高いものであるかどうかを判定する。
コントローラ10は、判定の結果、所定の通知の内容が緊急性の高いものではない場合には(ステップS501、No)、図11に示す処理手順を終了する。一方、コントローラ10は、判定の結果、所定の通知の内容が緊急性の高いものである場合には(ステップS501、Yes)、ステップS502として、使用不可、又は使用制限の対象とならない機能を停止させるか否かを利用者に問合せる確認ウィンドウをディスプレイ2に表示する。ステップS502における確認ウィンドウは、例えば、図7〜図10に示すものと同様の構成を採用できる。
続いて、コントローラ10は、ステップS503として、使用不可、又は使用制限の対象とならない機能に対する停止指示操作があったかどうかを判定する。コントローラ10は、判定の結果、停止指示操作があった場合には(ステップS503、Yes)、ステップS504として、問合せ対象となった機能を停止させる。一方、コントローラ10は、判定の結果、停止指示操作がない場合(例えば、機能の停止させない指示操作があった場合)には(ステップS503、No)、問合せ対象となった機能を停止させることなく、そのまま、図11に示す処理手順を終了する。
図11に示す処理手順によれば、携帯電話100から緊急性の高い通知を受信したときに、例えば、使用不可、又は使用制限の対象とならない機能を停止させるかどうかを利用者に問合せる。このため、省電力モードへの変更により、以後の使用を制限することができる機能以外についても、利用者の意思に基づいて停止させることができる。この結果、消費電力を最大限に抑えることができる。一方で、利用者の意思に基づいて停止させないようにすることもできる。GPSに基づく測位処理の機能は、例えば、子供との位置関係を確認する上で必要になる場合も考えられるので、この点を考慮する趣旨である。
(実施形態3)
携帯電話1において、ある時刻における携帯電話100の想定位置に基づいて、動作モードを変更するようにしてもよい。
図12は、実施形態3に係る携帯電話1による処理手順の一例を示す図である。図12は、ある時刻における携帯電話100の想定位置に基づいて、動作モードを変更する処理手順の一例である。図12に示す処理手順は、その開始時において、携帯電話1の動作モードが通常モードであることを前提として説明する。図12に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。制御プログラム9Aには、ある時刻における携帯電話100の想定位置に基づいて、動作モードを変更するための機能が含まれる。コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、ある時刻における携帯電話100の想定位置に基づいて、動作モードを変更するための処理を実行する。
図12に示すように、コントローラ10は、ステップS601として、携帯電話100から位置情報を取得すると、ステップS602として、ストレージ9の設定データZから、現時刻における想定位置を取得する。携帯電話1は、携帯電話100から一定時間ごとに送信される位置情報を取得することができるとともに、携帯電話100に位置情報の送信を要求して取得することもできる。設定データZには、例えば、子供の1日のスケジュールに応じて、時刻ごとの想定位置の情報が予め記録されるものとする。時刻は、数時間刻みでもよいし、数分刻みでもよいし、数時間刻みと数分刻みを組み合わせてもよいし、任意に設定可能である。
続いて、コントローラ10は、ステップS603として、携帯電話100から取得した位置情報に対応する位置と、設定データZに記録された現時刻における想定位置とを比較し、携帯電話100から取得した位置情報に対応する位置が、現時刻における想定位置と異なるかどうかを判定する。
コントローラ10は、判定の結果、現時刻における想定位置と異ならない場合(想定の範囲内にある場合)には(ステップS603、No)、図12に示す処理手順を終了する。ここで、携帯電話100から取得した位置情報に対応する位置と、想定位置とが一定の距離以内にあれば、想定の範囲内にあると判断する。例えば、一定の距離については、該当年齢の子供の歩く速度の平均値で数分間に進める距離を基準とする。一方、コントローラ10は、判定の結果、現時刻における想定位置と異なる場合には(ステップS603、Yes)、ステップS604として、省電力モードへ変更するか否かを問合せる確認ウィンドウをディスプレイ2に表示する。
続いて、コントローラ10は、ステップS605として、省電力モードへの変更指示操作があったかどうかを判定する。コントローラ10は、判定の結果、省電力モードへの変更指示操作があった場合には(ステップS605、Yes)、ステップS606として、動作モードを通常モードから省電力モードへ変更する。一方、コントローラ10は、判定の結果、省電力モードへの変更指示操作がない場合には(ステップS605、No)、図12に示す処理手順を終了する。
ステップS604における確認ウィンドウは、例えば、図7〜図10に示すものと同様の構成を採用できる。図13は、省電力モードへの変更操作を受け付けるための確認ウィンドウを待受画面に表示する例を示している。図13に示すように、待受画面40には、省電力モードへの変更操作を受け付けるための確認ウィンドウ40bが表示される。コントローラ10は、タッチスクリーン21を介して、確認ウィンドウ40bに表示された「Yes」に箇所に対するタッチを検出した場合には、省電力モードへの変更操作を受け付けたものと判定する。一方、コントローラ10は、タッチスクリーン21を介して、確認ウィンドウ40bに表示された「No」に箇所に対するタッチを検出した場合には、例えば、確認ウィンドウ40bの表示をディスプレイ2から消去する。
そして、コントローラ10は、ステップS607として、省電力モードに従って各種機能の制御を実行し、図12に示す処理手順を終了する。
(実施形態4)
携帯電話1において、携帯電話1から携帯電話100に対する電話発信を行ったときに、携帯電話100において着信に対する応答操作があるか否かに基づいて、動作モードを変更するようにしてもよい。
図14は、実施形態4に係る携帯電話1による処理手順の一例を示す図である。図14は、携帯電話100において着信に対する応答操作があるか否かに基づいて、動作モードを変更する処理手順の一例である。図14に示す処理手順は、その開始時において、携帯電話1の動作モードが通常モードであることを前提として説明する。図14に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。制御プログラム9Aには、携帯電話100において着信に対する応答操作があるか否かに基づいて、動作モードを変更するための機能が含まれる。コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、携帯電話100において着信に対する応答操作があるか否かに基づいて、動作モードを変更するための処理を実行する。
図14に示すように、コントローラ10は、ステップS701として、携帯電話100への電話発信を行った後、ステップS702として、携帯電話100において着信に対する応答操作があるかどうかを判定する。ここで、着信に対する応答操作とは、着信を受けて、通話を開始する操作であり、留守番電話のメッセージ出力に伴う応答や着信拒否による応答を含まない。
コントローラ10は、判定の結果、着信に対する応答操作があった場合には(ステップS702、Yes)、図14に示す処理手順を終了する。一方、コントローラ10は、判定の結果、着信に対する応答操作がない場合には(ステップS702、No)、ステップS703として、省電力モードへ変更するか否かを問合せる確認ウィンドウをディスプレイ2に表示する。
続いて、コントローラ10は、ステップS704として、省電力モードへの変更指示操作があったかどうかを判定する。コントローラ10は、判定の結果、省電力モードへの変更指示操作があった場合には(ステップS704、Yes)、ステップS705として、動作モードを通常モードから省電力モードへ変更する。一方、コントローラ10は、判定の結果、省電力モードへの変更指示操作がない場合には(ステップS704、No)、図14に示す処理手順を終了する。ステップS703における確認ウィンドウは、例えば、図13に示すものと同様の構成を採用できる。
そして、コントローラ10は、ステップS706として、省電力モードに従って各種機能の制御を実行し、図14に示す処理手順を終了する。
(実施形態5)
携帯電話1において、携帯電話100における操作状況に基づいて、動作モードを変更するようにしてもよい。
図15は、実施形態5に係る携帯電話1による処理手順の一例を示す図である。図15は、携帯電話100において、携帯電話100における操作状況に基づいて、動作モードを変更する処理手順の一例である。図15に示す処理手順は、その開始時において、携帯電話1の動作モードが通常モードであることを前提として説明する。図15に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。制御プログラム9Aには、携帯電話100における操作状況に基づいて、動作モードを変更するための機能が含まれる。コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、携帯電話100における操作状況に基づいて、動作モードを変更するための処理を実行する。
図15に示すように、コントローラ10は、ステップS801として、携帯電話100の操作情報を取得し、ステップS802として、携帯電話100において、所定時間内における操作の形跡があるかどうかを判定する。ここで、操作情報は、例えば、ボタン操作に関する操作履歴、ディスプレイ2のウェイクアップ履歴、又はアプリケーションの操作履歴と、時刻とを関連付けるなどして、携帯電話100の利用者(例えば、子供)による操作の形跡を確認できるものであればよい。操作情報は、携帯電話100から一定のタイミングで自動的に携帯電話1に送信するようにしてもよいし、携帯電話1から要求を送信して携帯電話100に送信させるようにしてもよい。
コントローラ10は、判定の結果、操作の形跡がある場合には(ステップS802、Yes)、図15に示す処理手順を終了する。一方、コントローラ10は、判定の結果、所定時間内における操作の形跡がない場合には(ステップS802、No)、ステップS803として、省電力モードへ変更するか否かを問合せる確認ウィンドウをディスプレイ2に表示する。
続いて、コントローラ10は、ステップS804として、省電力モードへの変更指示操作があったかどうかを判定する。コントローラ10は、判定の結果、省電力モードへの変更指示操作があった場合には(ステップS804、Yes)、ステップS805として、動作モードを通常モードから省電力モードへ変更する。一方、コントローラ10は、判定の結果、省電力モードへの変更指示操作がない場合には(ステップS804、No)、図15に示す処理手順を終了する。ステップS803における確認ウィンドウは、例えば、図13に示すものと同様の構成を採用できる。
そして、コントローラ10は、ステップS806として、省電力モードに従って各種機能の制御を実行し、図15に示す処理手順を終了する。
(実施形態6)
上記の実施形態では、携帯電話1が、携帯電話100から受信した通知の内容が緊急性の高いものである場合に、動作モードを省電力モードに変更する例を説明したが、例えば、所定の条件に応じて、報知制御に関するモードを変更するようにしてもよい。
図16は、実施形態6に係る携帯電話1による処理手順の一例を示す図である。図16は、携帯電話100から受信した通知の内容が緊急性の高いものである場合に、マナーモードを解除する処理手順の一例である。図16に示す処理手順は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている制御プログラム9Aなどを実行することによって実現される。制御プログラム9Aには、携帯電話100から受信した通知の内容が緊急性の高いものである場合に、マナーモードを解除するための機能が含まれる。コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、携帯電話100から受信した通知の内容が緊急性の高いものである場合に、マナーモードを解除するための処理を実行する。
携帯電話100から所定の通知を受信すると、コントローラ10は、図16に示すように、ステップS901として、所定の通知の内容が緊急性の高いものであるかどうかを判定する。
コントローラ10は、判定の結果、所定の通知の内容が緊急性の高いものではない場合には(ステップS901、No)、図16に示す処理手順を終了する。一方、コントローラ10は、判定の結果、所定の通知の内容が緊急性の高いものである場合には(ステップS901、Yes)、ステップS902として、携帯電話1の報知制御に関するモードがマナーモードであるか否かを判定する。ここで、マナーモードとは、音による報知は行わない設定状態に該当し、例えば、バイブレータ18のみによる報知、光のみによる報知を行う状態を含まない。
コントローラ10は、判定の結果、マナーモードではない場合には(ステップS902、No)、図16に示す処理手順を終了する。一方、コントローラ10は、マナーモードである場合には(ステップS902、Yes)、ステップS903として、マナーモードを解除する。マナーモードを解除することにより、コントローラ10は、携帯電話100からの所定の通知の受信を利用者に報知するために、少なくとも音を出力する報知制御のモードに移行する。
上記の実施形態では、添付の請求項に係る装置の例として、携帯電話について説明したが、添付の請求項に係る装置は、携帯電話に限定されない。添付の請求項に係る装置は、携帯電話以外の携帯電子機器であってもよい。携帯電子機器は、例えば、タブレット、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、及びゲーム機を含むが、これらに限定されない。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成により具現化されるべきである。