JP2014025517A - ブレーキ付電動機 - Google Patents

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優 ▲高▼根澤
Masaru Takanezawa
Shiyouji Yoichi
昭治 世一
Yasuo Ogura
康雄 小倉
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Abstract

【課題】繰り返しや大きな回生トルクが発生しても、電力に変換することなく制動でき、回生抵抗器を不要または小容量化することができるブレーキ付電動機を提供することである。
【解決手段】インバータモータ21の力行トルクで回転する回転ドラム61を制動するブレーキを、インバータモータ21に連結された遊星減速機1の中間軸となる第1キャリヤ5の回転軸を制動軸とし、ブレーキ部となる回転ディスク板38と制動ディスク板39との間を潤滑油で滑りを許容しながら制動する湿式の多板ブレーキ装置31とすることにより、発生する回生トルクを効率よく吸収して、回生抵抗器を不要または小容量化できるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブレーキを備えたブレーキ付電動機に関する。
ウィンチやエレベータ等の昇降装置、車両やコンベア等の搬送装置、プレス機や射出成型機等の産業機械等に用いられ、被駆動体を駆動する回転体を力行トルクで回転させ、ブレーキで停止させるブレーキ付電動機では、減速時や下降動作時等の被駆動体の慣性力によって、回生トルクが頻繁に発生する。このような回生トルクが頻繁に発生する電動機には、電動機を発電機として回生エネルギを電力に変換するようにしたもの(例えば、特許文献1−3参照)と、電動機の電気回路に回生抵抗器を設けて、回生エネルギを熱に変換するようにしたもの(例えば、特許文献4−6参照)とがある。
特開平7−61769号公報 特開2008−154324号公報 特開2010−184274号公報 特開平7−53180号公報 特開平8−143243号公報 特開2003−204687号公報
特許文献1−3に記載された回生エネルギを電力に変換するブレーキ付電動機は、回生エネルギを電力として有効活用できるが、コンバータ等の電力変換機器やバッテリ等の蓄電機器を必要とするので、装置が複雑で高価なものとなる。
一方、特許文献4−6に記載された回生エネルギを熱に変換するブレーキ付電動機は、電力に変換するものよりは安価に設計できるが、回生抵抗器による制動容量には限界があり、回生トルクが繰り返し発生する場合や、大きな回生トルクが発生する場合は、十分な制動力を確保できないことがある。また、無駄な熱に変換する回生抵抗器は、容量を小さくすることが望まれている。
そこで、本発明の課題は、繰り返しや大きな回生トルクが発生しても、電力に変換することなく制動でき、回生抵抗器を不要または小容量化することができるブレーキ付電動機を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、被駆動体を駆動する回転体を力行トルクで回転させ、前記被駆動体の慣性力によって回生トルクが発生し、前記回転体の回転を制動して前記被駆動体を停止させるブレーキを備えたブレーキ付電動機において、前記ブレーキを、潤滑油でブレーキ部での滑りを許容しながら、前記回転体の回転を制動軸で制動する湿式のブレーキ装置とした構成を採用した。
すなわち、ブレーキを、潤滑油でブレーキ部での滑りを許容しながら、回転体の回転を制動軸で制動する湿式のブレーキ装置とすることにより、発生する繰り返しや大きな回生トルクを、潤滑油で滑りを許容しながら制動する湿式のブレーキ装置で吸収するようにし、回生抵抗器を不要または小容量化できるようにした。また、このブレーキ付電動機は、滑りを許容する緩やかな制動力で回転体の回転を制動するので、回転体の回転を十分に減速した状態で、被駆動体をスムーズに精度よく停止させることができる。
前記湿式のブレーキ装置を、前記制動軸の軸方向に間隔を開けて設けられ、制動軸と一緒に回転する複数の回転ディスク板に、回転を固定され、軸方向へ移動可能とされた複数の制動ディスク板をピストンで軸方向に押圧し、前記ブレーキ部となる前記回転ディスク板と制動ディスク板の間を潤滑油で潤滑するものとすることにより、制動により発生する熱を効率よく逃がして、繰り返しや大きな回生トルクをより安定して吸収することができる。
前記電動機に減速機の入力軸を連結し、前記回転体を前記減速機の出力側に連結することにより、より大きな慣性質量の被駆動体を駆動することができる。
前記減速機を、前記入力軸に設けられた太陽歯車と、この太陽歯車の外周側に設けられた内歯歯車と、これらの太陽歯車と内歯歯車と噛み合い、回転するキャリヤに回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなる遊星減速機構を少なくとも1段に備えた遊星減速機とすることにより、コンパクトで減速比の大きいものとすることができる。
前記ブレーキの制動軸を、前記減速機の入力軸または中間軸とすることにより、制動軸を回転トルクの比較的小さいものとして、回転体を停止させるのに必要な制動力を小さくし、ブレーキ装置を小容量で小型のものとすることができる。また、入力軸や中間軸は、減速された出力軸よりも回転数の変化するレンジが広くなるので、回転体の停止位置の制御精度も向上させることができる。
前記電動機をインバータモータとすることにより、大容量のものまで安価に調達することができる。
前記回転体の回転移動位置または前記被駆動体の移動位置を検出するセンサを設け、このセンサの検出出力に基づいて、前記制動軸の回転を制動する制動力をフィードバック制御し、前記回転体または前記被駆動体を所定の目標停止位置に停止させることにより、回転体の回転移動位置または被駆動体の移動位置をセンサで直接検出して、所定の目標停止位置に精度よく停止させることができる。
前記回転体または前記被駆動体が停止したときの前記目標停止位置からのずれ量を前記センサで検出し、この検出されたずれ量に基づいて、ずれ量を解消するように前記制動力を学習制御することにより、経時的なブレーキ装置の制動力低下による目標停止位置からのずれを補償することができる。
本発明に係るブレーキ付電動機は、ブレーキを、潤滑油でブレーキ部での滑りを許容しながら、回転体の回転を制動軸で制動する湿式のブレーキ装置としたので、回生トルクを熱に変換して吸収する回生抵抗器を不要または小容量化することができる。また、このブレーキ付電動機は、滑りを許容する緩やかな制動力で回転体の回転を制動するので、回転体の回転を十分に減速した状態で、被駆動体をスムーズに精度よく停止させることもできる。
ブレーキ付電動機の実施形態を示す模式的縦断面図 図1のII−II線に沿った断面図 図1のIII−III線に沿った断面図 図1のブレーキ付電動機をユニットに分解した状態を示す模式的縦断面図 図1のブレーキ付電動機の制御回路図
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。このブレーキ付電動機は昇降装置としてのウィンチに用いられるものであり、図1に示すように、電動機としてのインバータモータ21と、湿式のブレーキ装置としての多板ブレーキ装置31と、減速機としての遊星減速機1とからなり、インバータモータ21に遊星減速機1の入力軸1aが連結され、遊星減速機1の出力側に、ウィンチのワイヤWが巻き付けられる回転体としての回転ドラム61が連結されている。回転ドラム61の回転軸61aには、回転ドラム61の回転移動位置を検出するセンサとしてのパルスジェネレータ62が取り付けられている。このブレーキ付電動機の作動は後述するコントローラ71によって自動制御される。
前記遊星減速機1は2段式のものとされ、入力軸1aに設けられた第1太陽歯車2と、筒状のハウジング3の内周面に固定された共通の内歯歯車4と、回転する第1キャリヤ5に回転自在に支持され、第1太陽歯車2と内歯歯車4とに噛み合う複数の第1遊星歯車6と、第1キャリヤ5にスプライン7で結合された第2太陽歯車8と、回転する第2キャリヤ9に回転自在に支持され、第2太陽歯車8と内歯歯車4とに噛み合う複数の第2遊星歯車10とからなり、最終段となる第2キャリヤ9にウィンチの回転ドラム61が連結されている。なお、共通の内歯歯車4は、第1内歯歯車と第2内歯歯車とに分割し、互いに異なるモジュールのものとすることもできる。
前記入力軸1aは軸受11aで第1キャリヤ5の内周面に回転自在に支持されている。また、ハウジング3の前面側の開口部を覆う第1キャリヤ5は、この開口部の内周面に軸受11bで回転自在に支持され、後面側の開口部を覆う第2キャリヤ9は、ハウジング3の外周面に軸受11cで回転自在に支持されている。
前記遊星減速機1のハウジング3は、ウィンチの固定または可動の躯体Bに取り付けられた支持プレート12に、後述するブラケット33を介してボルト締結されており、ハウジング3内には、中心の入力軸1aのレベルまで潤滑油が満たされる。軸受11aが設けられた入力軸1aと第1キャリヤ5の間は2つのオイルシール13aa、13abでシールされている。また、軸受11bが設けられたハウジング3の前面側開口部と第1キャリヤ5の間と、軸受11cが設けられたハウジング3の外周面と第2キャリヤ9の間は、それぞれ1つずつのオイルシール13b、13cでシールされている。入力軸1aの外側のオイルシール13aaは耐熱性と耐圧性を有するものとされ、内側のオイルシール13abとオイルシール13bは標準仕様のものとされている。また、オイルシール13cはダストリップ付きのものとされている。
図2に示すように、前記ハウジング3の前面側には、ハウジング3内への潤滑油の給油口14、排油口15、エア抜き16、および潤滑油のレベルを検出するオイルレベルゲージ17が設けられ、この潤滑油には、極圧剤を添加したギア油が用いられている。また、ハウジング3の前面側には、後述する多板ブレーキ装置31を組み付けるブラケット33をボルト締結するための複数のボルト孔18が設けられている。
図1に示すように、前記多板ブレーキ装置31は、筒状のハウジング32が支持プレート12に取り付けられたブラケット33にボルト締結されて、遊星減速機1のハウジング3に組み付けられている。ハウジング32の前面側は、ボルト締結された蓋32aで閉塞され、蓋32aの内周側の中心孔には、遊星減速機1の入力軸1aと、後述するインバータモータ21の出力軸21aを通すリテーナ34がボルト締結されている。
前記多板ブレーキ装置31は、遊星減速機1の第1キャリヤ5の前面側へ突出する円筒部5aの外周面にスプライン35で結合されたインナーハブ36と、インナーハブ36の外周面にスプライン37aで軸方向に間隔を開けて結合された複数の回転ディスク板38と、ハウジング32の内周面にスプライン37bで軸方向に間隔を開けて結合され、回転ディスク板38の外周側から嵌挿された複数の制動ディスク板39と、各制動ディスク板39を各回転ディスク板38に押圧するピストン40とからなり、回転ディスク板38と制動ディスク板39とでブレーキ部が構成されている。したがって、回転トルクの比較的小さい中間軸としての第1キャリヤ5が制動軸となり、必要な制動力を小さくすることができる。なお、第1キャリヤ5の円筒部5aとブラケット33の間は、耐熱性と耐圧性を有するオイルシール41でシールされている。
前記スプライン37aで結合された各回転ディスク板38と、スプライン37bで結合された各制動ディスク板39は、それぞれ個別に軸方向へ摺動可能とされ、各制動ディスク板39は、ウェーブスプリング42によって、互いの間隔を開けるように付勢されている。また、インナーハブ36は、ブラケット33に軸受43aで、リテーナ34に軸受43bで回転自在に支持され、インナーハブ36と各回転ディスク板38は、第1キャリヤ5と一緒に回転する。
前記ピストン40は、ばね44で各制動ディスク板39を押圧する方向に付勢されるとともに、前側のシリンダ室40aと後側のシリンダ室40bとに作動ポンプ45aから供給される油圧の差によって作動される。両シリンダ室40a、40bの油圧を等しくしたときは、ばね44の付勢力でブレーキが締結状態とされ、シリンダ室40bの油圧をシリンダ室40aの油圧よりも低くしたときは、ばね44の付勢力に打ち勝ってピストン40が後退する後方へ作動され、制動力が弱められてブレーキ部での回転ディスク板38と制動ディスク板39間の滑りが許容されるか、制動力が零となってブレーキが開放状態とされる。各シリンダ室40a、40bには、それぞれの油圧を検出する圧力センサ46a、46bが設けられている。なお、両シリンダ室40a、40bへの油圧の供給が不能となる非常時は、ばね44の付勢力でブレーキが締結状態となる。
前記ピストン40の前側のシリンダ室40aは、配管47aで後述する作動ポンプ45aに直接接続され、後側のシリンダ室40bは、配管47bで電磁比例減圧弁48を介して作動ポンプ45aに接続されている。したがって、後述する電磁比例減圧弁48の制御によって、後側のシリンダ室40bの油圧は、前側のシリンダ室40aの油圧と等しいか、これよりも低い値に調整され、多板ブレーキ装置31の制動力が制御される。このピストン40には作動油が用いられており、電磁比例減圧弁48で逃がされる作動油は、後述するオイルタンク49に戻される。
前記多板ブレーキ装置31のハウジング32には、ハウジング32内に潤滑油を供給する配管50aと、供給した潤滑油を排出する配管50bが接続されている。この潤滑油には、ピストン40と共通の作動油が用いられており、配管50aは後述する潤滑ポンプ45bに接続され、配管50bから排出される潤滑油は、ピストン40の作動油と共通のオイルタンク49に戻される。また、各配管50a、50bには、それぞれ潤滑油の温度を計測する温度センサ51a、51bが取り付けられている。ハウジング32の外周側には、ハウジング32内部の潤滑油の温度を検出する温度センサ51cも取り付けられている。
図3に示すように、前記インナーハブ36には、内径側で軸方向に延び、配管50aから供給された潤滑油が通る複数の油孔36aと、各油孔36aから外径側へ放射状に延びて外周面に開口する油孔36bが設けられ、インナーハブ36の外周側の各回転ディスク板38には、半径方向に貫通する多数の油溝38aが設けられている。また、各回転ディスク板38の外周側のハウジング32には、配管50bに接続される排油口52が周方向の3箇所に等配されて設けられている。したがって、ブレーキ部には、潤滑ポンプ45bによってハウジング32内に供給される潤滑油が、内周側のインナーハブ36側から外周側のハウジング32側へ流れ、この潤滑油によって、ブレーキ部がスムーズに滑るように潤滑されるとともに、滑り摩擦発熱によって温度上昇しないように冷却される。よって、ウィンチで昇降される重量物の被駆動体の慣性力によって発生する繰り返しの大きな回生トルクを効率よく吸収し、回生抵抗器を不要とすることができる。
前記インバータモータ21は、フランジ部21bをハウジング32の蓋32aにボルト締結され、その出力軸21aがキーまたはスプライン結合のカップリング22によって遊星減速機1の入力軸1aに連結されている。カップリング22の外周とリテーナ34の内周との間は、耐熱性と耐圧性を有するオイルシール23でシールされている。
前記回転ドラム61は遊星減速機1の最終段の第2キャリヤ9にボルト締結され、その回転軸61aはウィンチの躯体Bに取り付けられた支持プレート63に軸受64で回転自在に支持されており、パルスジェネレータ62は支持プレート63にボルト締結されたブラケット65に取り付けられている。回転ドラム61の回転軸61aとパルスジェネレータ62の回転軸62aはカップリング66で連結され、これらの連結部はブラケット65で覆われて、軸受64の両側のダストリップ付きオイルシール67でシールされている。
上述したように、このブレーキ付電動機は、減速機としての遊星減速機1、電動機としてのインバータモータ21、ブレーキ装置としての多板ブレーキ装置31、およびウィンチの回転ドラム61の各部がボルト締結で組み付けられ、図4に示すように、これらの各部がユニットに分解可能とされている。したがって、減速機、電動機およびブレーキ装置を簡単に交換できるとともに、必要に応じてこれらの組み合わせを変えることもできる。また、減速機とブレーキ装置に使用する潤滑油を、それぞれに適した別の油種のものとすることもできる。この実施形態では、減速機の潤滑油に極圧剤添加のギア油を用い、ブレーキ装置の潤滑油に作動油を用いている。
図5は、上述したブレーキ付電動機のコントローラ71の制御回路を示す。コントローラ71の入力側には、減速機の起動スイッチ72aと回転ドラム61の原点セットスイッチ72bのほかに、パーソナルコンピュータ73とパルスジェネレータ62が接続されている。パーソナルコンピュータ73は、そのタッチパネル73aから入力されるウィンチの昇降距離とその停止位置、運行速度、加速および減速に要する時間、ブレーキをかけるタイミングとその強さ等の運転パターンの情報に基づいて、組み込まれた動作制御プログラム73bによって、ウィンチ昇降時の回転ドラム61の加減速パターンと目標停止位置を設定する。図示は省略するが、各圧力センサ46a、46bと温度センサ51a、51b、51cの検出出力もコントローラ71に入力されるようになっており、これらの検出出力が異常値となったときは警報が発せられ、非常停止させることができる。
前記コントローラ71の出力側には、インバータモータ21が接続されており、インバータモータ21を駆動することにより、遊星減速機1を介してウィンチの回転ドラム61を回転させる。コントローラ71は、パルスジェネレータ62の検出出力に基づいて、ウィンチの昇降速度が設定された加減速パターンとなるように、インバータモータ21を加減速するとともに、多板ブレーキ装置31の制動力をフィードバック制御して、回転ドラム61の回転速度を自動制御し、設定された目標停止位置に停止させる。
また、前記コントローラ71の出力側には、多板ブレーキ装置31の作動ポンプ45a、潤滑ポンプ45bおよび電磁比例減圧弁48も接続されている。コントローラ71は作動ポンプ45aと潤滑ポンプ45bを駆動して、共通のオイルタンク49から作動油を吸油するとともに、電磁比例減圧弁48を制御する。
前述したように、作動ポンプ45aで吸油された作動油は、ピストン40の前側のシリンダ室40aに直接供給されるとともに、後側のシリンダ室40bに電磁比例減圧弁48を介して供給される。したがって、電磁比例減圧弁48の制御による両シリンダ室40a、40bの油圧の差によってピストン40が作動されて、多板ブレーキ装置31の制動力が、回転ドラム61の回転速度が設定された加減速パターンとなるように制御され、ウィンチが所定の巻き上げ位置や巻き下げ位置に精度よく停止される。
前記潤滑ポンプ45bで吸油された作動油は、多板ブレーキ装置31に循環供給され、多板ブレーキ装置31を潤滑、冷却した作動油は、フィルタ53と冷却器54を通してオイルタンク49に戻される。
なお、前記多板ブレーキ装置31の制動力の経時的変化によって、回転ドラム61が停止したときに目標停止位置からのずれが生じたときは、このずれ量がパルスジェネレータ62で検出され、コントローラ71は検出されたずれ量に基づいて、ずれ量を解消するように電磁比例減圧弁48からシリンダ室40bに供給される油圧を学習制御し、制動力を調整するようになっている。
上述した実施形態では、ブレーキ装置を多板ブレーキ装置とし、その複数の回転ディスク板と制動ディスク板を、それぞれ個別に軸方向へ摺動可能なものとしたが、複数の回転ディスク板を軸方向に固定し、複数の制動ディスク板を一体で軸方向へ摺動可能なものとしてもよい。また、ブレーキ装置はブレーキ部を潤滑油で潤滑する湿式のものであればよく、他の種類のブレーキ装置とすることもできる。
上述した実施形態では、減速機を2段の遊星減速機とし、その中間軸となる第1キャリヤ5の回転軸をブレーキ装置の制動軸としたが、減速機は1段または3段以上の遊星減速機や他の種類の減速機とすることもできる。また、ブレーキ装置の制動軸は、これらの減速機の入力軸や出力軸とすることもできる。
上述した実施形態では、回転体としてのウィンチの回転ドラムを、遊星減速機のキャリヤに連結したが、回転が出力される回転体は内歯歯車に連結することもできる。また、回転ドラムの回転移動位置を検出するパルスジェネレータを設けて、制動力のフィードバック制御と学習制御を行うようにしたが、ウィンチで昇降される被駆動体の移動位置を検出するセンサを設けて、これらの制御を行うようにしてもよい。
上述した実施形態では、ブレーキ付電動機をウィンチ用のものとしたが、本発明に係るブレーキ付電動機は、回生トルクが発生するものであればよく、他の昇降装置や搬送装置、産業機械等にも適用することができる。
1 遊星減速機
1a 入力軸
2 第1太陽歯車
3 ハウジング
4 内歯歯車
5 第1キャリヤ
5a 円筒部
6 第1遊星歯車
7 スプライン
8 第2太陽歯車
9 第2キャリヤ
10 第2遊星歯車
11a、11b、11c 軸受
12 支持プレート
13aa、13ab、13b、13c オイルシール
14 給油口
15 排油口
16 エア抜き
17 オイルレベルゲージ
18 ボルト孔
21 インバータモータ
21a 出力軸
21b フランジ部
22 カップリング
23 オイルシール
31 多板ブレーキ装置
32 ハウジング
32a 蓋
33 ブラケット
34 リテーナ
35 スプライン
36 インナーハブ
36a、36b 油孔
37a、37b スプライン
38 回転ディスク板
38a 油溝
39 制動ディスク板
40 ピストン
40a、40b シリンダ室
41 オイルシール
42 ウェーブスプリング
43a、43b 軸受
44 ばね
45a、45b ポンプ
46a、46b 圧力センサ
47a、47b 配管
48 電磁比例減圧弁
49 オイルタンク
50a、50b 配管
51a、51b、51c 温度センサ
52 排油口
53 フィルタ
54 冷却器
61 回転ドラム
61a 回転軸
62 パルスジェネレータ
62a 回転軸
63 支持プレート
64 軸受
65 ブラケット
66 カップリング
67 オイルシール
71 コントローラ
72a、72b スイッチ
73 パーソナルコンピュータ
73a タッチパネル
73b 動作制御プログラム

Claims (8)

  1. 被駆動体を駆動する回転体を力行トルクで回転させ、前記被駆動体の慣性力によって回生トルクが発生し、前記回転体の回転を制動して前記被駆動体を停止させるブレーキを備えたブレーキ付電動機において、前記ブレーキを、潤滑油でブレーキ部での滑りを許容しながら、前記回転体の回転を制動軸で制動する湿式のブレーキ装置としたことを特徴とするブレーキ付電動機。
  2. 前記湿式のブレーキ装置を、前記制動軸の軸方向に間隔を開けて設けられ、制動軸と一緒に回転する複数の回転ディスク板に、回転を固定され、軸方向へ移動可能とされた複数の制動ディスク板をピストンで軸方向に押圧し、前記ブレーキ部となる前記回転ディスク板と制動ディスク板の間を潤滑油で潤滑するものとした請求項1に記載のブレーキ付電動機。
  3. 前記電動機に減速機の入力軸を連結し、前記回転体を前記減速機の出力側に連結した請求項1または2に記載のブレーキ付電動機。
  4. 前記減速機を、前記入力軸に設けられた太陽歯車と、この太陽歯車の外周側に設けられた内歯歯車と、これらの太陽歯車と内歯歯車と噛み合い、回転するキャリヤに回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなる遊星減速機構を少なくとも1段に備えた遊星減速機とした請求項3に記載のブレーキ付電動機。
  5. 前記ブレーキの制動軸を、前記減速機の入力軸または中間軸とした請求項3または4に記載のブレーキ付電動機。
  6. 前記電動機をインバータモータとした請求項1乃至5のいずれかに記載のブレーキ付電動機。
  7. 前記回転体の回転移動位置または前記被駆動体の移動位置を検出するセンサを設け、このセンサの検出出力に基づいて、前記制動軸の回転を制動する制動力をフィードバック制御し、前記回転体または前記被駆動体を所定の目標停止位置に停止させるようにした請求項1乃至6のいずれかに記載のブレーキ付電動機。
  8. 前記回転体または前記被駆動体が停止したときの前記目標停止位置からのずれ量を前記センサで検出し、この検出されたずれ量に基づいて、ずれ量を解消するように前記制動力を学習制御するようにした請求項7に記載のブレーキ付電動機。
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