JP2014024189A - インクジェット記録装置及びインク除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インク流路の切り離しや接続によって作業者の手を煩わせることなく、また必要以上に時間をかけることなく、インク流路内のインクを確実に除去することが可能なインクジェット記録装置およびインク除去方法を提供する。
【解決手段】インクタンクを離脱した状態で吸引動作が可能なインク除去のための特殊モードを用意し、自動インク除去シーケンスと手動インク除去シーケンスを連続して行う。この際、自動インク除去シーケンスによって殆どのインクを除去した後、手動インク除去シーケンスでは作業者の確認の下でインク除去を確実に完了させる。これにより、殆どのインクを自動的に除去した後、インク流路の切り離しや接続を手作業で行うことなく、吸引量のばらつきに適切に対応した最短の時間で確実にインク除去を完了させることが出来る。
【選択図】図7

Description

本発明は、インクジェット記録装置、特に装置搬送時などにおいて記録装置からインクを除去するためのインク除去方法に関する。
大型のインクジェット記録装置では、インクタンクから供給されるインクを一度サブインクタンクに貯蔵し、さらにサブインクタンクから個々のノズル列へインクを供給するシステムを採用することが多い。このようなインク供給システムであれば、画像記録中にインクタンク内のインクが消耗してしまった場合でも、記録途中の画像を最後まで記録して出力することが可能となる。
一方、大型のインクジェット記録装置では、装置を搬送する場合などにおいて、サブインクタンクを含むインク流路内のインクを全て除去すること(以後、インク除去と称す)が必要となる。この際、1つのキャップで複数のノズル列を覆いながら吸引ポンプを作動させ、ノズル列の側からインクを吸引する吸引動作が行われる。しかし、例えば同じ種類のインクを吐出するために複数のノズル列を備えた記録ヘッドにおいては、1つのサブインクタンクから複数のノズル列にインクを供給する場合もあり、1回の吸引動作によって吸引されるインクの量が、サブタンクによって異なることがある。具体的には、複数のノズル列にインクを供給するサブインクタンクの方が、1つのノズル列にインクを供給するサブインクタンクよりも、1回の吸引動作で多くのインクが吸引され、サブインクタンク内のインクが少ない吸引回数ですなわち早い時期に空になる。そして、サブインクタンク内が空になると吸引力に対する流路抵抗が急激に低減するので、同じポンプで吸引している流路抵抗が高いままの他のサブインクタンクからの吸引量が低下し、不安定になる。結果、インク流路内のインクを完全に除去するための吸引回数が定まらず、インク除去のために必要以上に多大な時間が要されることがあった。
更に、インクジェット記録装置では、インク流路に空気が流入するのを回避するために、電源ON時に図8に示すようなシーケンスを実行し、インクタンクの装着状態によって、その後の吸引動作を許可するか禁止するかを設定するのが一般である。よって、インク除去を実行するためには、サブインクタンクだけでなくインクタンク内のインクも全て吸引しなくてはならないので、このことからも多大な時間が要されていた。
特許文献1には、このようなインク除去のための時間を削減するために、作業者がインク流路の接続・切り離しを行えるようにし、インク流路内のインクを手動で除去する方法が開示されている。
特開2006‐231551号公報
しかしながら特許文献1の構成では、インク流路内にインクが溜まった状態でインク流路を切り離すので、切り離した際にインクが装置内に飛散したり、作業者の手が汚れたりするおそれがあった。また、一度付着したインクが他の作業時に様々な箇所に転写されるおそれもある。更に、インク流路の接続や切り離し、また、吸引動作など一連の作業を、作業者が順序を間違えずに行わなければ、装置の内外に多くのインクが漏れる懸念もある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。よってその目的とする所は、インク流路の切り離しや接続によって作業者の手を煩わせることなく、また必要以上に時間をかけることなく、インク流路内のインクを確実に除去することが可能なインクジェット記録装置およびインク除去方法を提供することである。
そのために本発明は、インクを吐出するノズル列へ、インクタンクからサブインクタンクを介してインクを供給するインク流路と、前記ノズル列からインクを吸引することによって、前記インク流路のインクを排出するための吸引ポンプと、を備えたインクジェット記録装置において、前記インクタンクを装着しない状態で前記吸引ポンプを所定量だけ駆動する自動インク除去シーケンスと、該自動インク除去シーケンスが行われた後に実行され、前記インクタンクを装着しない状態で前記吸引ポンプを作業者が指定する量だけ駆動する手動インク除去シーケンスと、を実行することを特徴とする。
本発明によれば、殆どのインクを自動的に除去した後、インク流路の切り離しや接続を手作業で行うことなく、吸引量のばらつきに適切に対応した最短の時間で確実にインク除去を完了させることが出来る。
シリアル型のインクジェト記録装置の概略構成図である。 記録ヘッドにおける複数のノズル列の配置状態を示す平面図である。 (a)および(b)は、インク供給路の概念図である。 ノズル列と吸引キャップおよびポンプの対応状態を示す図である。 インクジェット記録装置における制御の構成を説明するためのブロック図である。 (a)および(b)は、インク除去シーケンスを説明するフローチャートである。 弁閉じ吸引の実行回数とこれに伴うインクの累積吸引量を示した図である。 通常モードにおける電源ON時のシーケンスを示すフローチャートである。
図1は、本実施形態で使用するシリアル型のインクジェト記録装置の概略構成図である。インクジェット記録装置100は、互いに向き合った2つの脚部180によって支持されている。インクジェット方式の記録ヘッド201を搭載したキャリッジ200は、不図示のキャリッジモータの駆動力がベルト伝導手段270を介して伝達されることによって、図の主走査方向に往復移動可能になっている。本実施形態において、キャリッジ200には2つの記録ヘッド201aおよび201bが主走査方向に並列に装着される。キャリッジ200の往復移動の際、記録ヘッド201aおよび201bの個々のノズル列からは、記録データに従ってインクが吐出され、連続紙である記録媒体Pに1バンド分の画像が記録される。
図2は、キャリッジ200に搭載された記録ヘッド201における、複数のノズル列202の配置状態を示す平面図である。本実施形態の2つの記録ヘッド201aおよび201bにおいて、フォトシアン(PC)、シアン(C)、フォトマゼンタ(PM)、グレー(Gy)については2列ずつのノズル列が用意され、この内フォトシアン、シアン、フォトマゼンタはミラー配置となっている。一方、マットブラック(MtBk)、ブラック(Bk)、イエロー(Y)およびマゼンタ(M)については1列ずつのノズル列が用意されている。フォトシアン(PC)、シアン(C)、フォトマゼンタ(PM)、グレー(Gy)のように比較的濃度の低いインクは、濃度の高いインクに比べて吐出回数が多くなる傾向があり、記録媒体で互いににじむ懸念がある。本実施形態のようにノズル列を2列用意することは、同じ走査の中でも記録媒体に対するインクの付与を2回に分けることになるので、にじみを抑えることが出来る。このような12列のノズル列を備えた2つの記録ヘッド201aおよび201bから記録信号に従った吐出動作を行いつつ、キャリッジ200を主走査に所定速度で移動することにより、1回分の記録走査が行われる。
再度図1に戻る。記録ヘッド201aおよび201bによる1回分の記録走査が行われると、不図示の搬送ローラが回転し、記録媒体Pは1バンド分に対応した距離だけ図の副走査方向に搬送される。以上のような記録ヘッド201aおよび201bによる記録主走査と記録媒体Pの搬送動作を交互に繰り返すことにより、記録媒体Pに徐々に画像が記録されて行く。記録が完了した記録媒体Pは、不図示のカッタによって画像の後端部が切断され、切断後の記録媒体Pは、スタッカ123に収容される。
インク供給ユニット320には、インク色ごとに分かれた複数のインクタンク130が着脱可能に装着され、個々のインクタンク130は個々のノズル列へインクを導くための供給チューブ335に接続されている。複数の供給チューブ335は、キャリッジ200の往復移動の際に纏まって追従できるように、チューブガイド260によって束ねられている。
回復ユニット300は、キャリッジ200の移動可能領域であって、記録媒体Pに対する記録領域外に設置され、非記録時において記録ヘッド201のメンテナンス処理等を行う。本発明の特徴的なインク除去シーケンスも、回復ユニット300によって実行される。回復ユニット300の詳細については後述する。
操作パネル120は、記録装置100のユーザインターフェースであり、電源のON/OFFや、記録開始指示、あるいは記録ヘッドのメンテナンス処理の実行コマンド等を作業者が入力できるようになっている。本発明の特徴的なインク除去シーケンスも、操作パネル120から指示できるようになっている。
図3(a)および(b)は、インク供給ユニット320から記録ヘッド201のノズル列におけるインク供給路の概念図である。図3(a)は、マットブラック(MtBk)、ブラック(Bk)、イエロー(Y)およびマゼンタ(M)のように、1つのサブインクタンク131から1つのノズル列へインクを供給する場合のインク供給路を示している。また、図3(b)は、フォトシアン(PC)、シアン(C)、フォトマゼンタ(PM)、グレー(Gy)のように、1つのサブインクタンク131から2つのノズル列へインクを供給する場合のインク供給路を示している。
インク供給ユニット320において、個々のインクタンク130は、空気連通路134およびインク連通路133を介して、重力方向下方に配置された個々のサブインクタンク131に接続している。サブインクタンク131には大気連通路132が設けられ、サブインクタンク内は大気圧が保たれている。また、サブインクタンク131は、チューブ形態のインク流路335を介して記録ヘッド201の個々のノズル列202に接続している。記録ヘッド201における個々のノズル列202の吐出口面は、サブインクタンク131の水面よりも重力方向の上方に配置されており、それぞれのインク流路335の途中には、インクの流動を制御するための開閉弁137が配備されている。本実施形態において、サブインクタンクに収容可能なインク量は70ml、インク流路に収容可能なインク量は30mlとする。
このような構成において、ノズル列202からインクが吐出されると、記録ヘッド201内に負圧が発生し、その負圧(水頭圧差)によってサブインクタンク内のインクが記録ヘッド201へ供給される。インクが記録ヘッド201に供給された分、サブインクタンク131内には大気連通孔132を介して大気が流入されて水面が下がる。しかし、サブインクタンク131内の空気は空気連結路134を介してインクタンク130内に供給されるので、これに伴ってインクタンク130内のインクが連結路133を介してサブタンク131へ供給される。すなわち、ノズル列202からのインク吐出に伴い、まずインクタンク130内のインクが消費され、その後サブインクタンク131内のインクが消費される仕組みになっている。インクタンク130内のインクが消費された段階で、インクタンクが空になった旨が作業者に通知され、インクタンクの交換が確認されるまでは、サブインクタンク131内のインクを用いて記録が継続される。
インクタンク130が交換されると、水頭差によってインクタンク130内のインクがインク連通路133を介してサブインクタンク131に供給され、その分の空気が空気連通路134を介してインクタンク130に供給される。
図4は、記録ヘッド201に配列した複数のノズル列と吸引キャップおよびポンプの対応状態を示す図である。本実施形態では、4組の吸引ポンプ302a〜302dおよびキャップ301a〜301dが用意されており、1組の吸引ポンプ302およびキャップ301によって3列のノズル列の吸引動作を行っている。吸引されたインクは、廃インクとなり、廃インクタンク303に排出される。
ここで、12列のノズル列202は図2に示した順番で配列している。よって右から順に説明すると、吸引ポンプ302aとキャップ301aは、フォトシアン、シアン及びフォトマゼンタのノズル列の吸引を行い、吸引ポンプ302bとキャップ301bは、マゼンタ、ブラック及びイエローのノズル列の吸引を行う。また、吸引ポンプ302cとキャップ301cは、グレー、マットブラック及びグレーのノズル列の吸引を行い、吸引ポンプ302dとキャップ301dは、フォトマゼンタ、シアン及びフォトシアンのノズル列の吸引を行う。
既に説明した様に、フォトシアン(PC)、シアン(C)、フォトマゼンタ(PM)、グレー(Gy)については、1つのサブインクタンクから、2列のノズル列にインクが供給されている。以下、このようなサブタンクを第1のサブタンクと称す。一方、マットブラック(MtBk)、ブラック(Bk)、イエロー(Y)およびマゼンタ(M)については1つのサブインクタンクから1列のノズル列にインクが供給されている。以下、このようなサブタンクを第2のサブタンクと称す。よって、4つの吸引ポンプ302a〜302dの吸引力が同等であるとすると、第1のサブインクタンクは、第2のサブインクタンクに比べて、1回の吸引動作で排出されるインク量がほぼ倍になる。
例えば、吸引ポンプ302cは、1列のマットブラックノズル列と2列のグレーノズル列から吸引動作を行うが、グレーインクを収容する第1のサブインクタンクは、マットブラックを収容する第2のサブインクタンクよりも速くインクが吸引され、先に空になる。そして、グレーのサブインクタンクが空になった時点からグレーのインク流路の流路抵抗が急激に低下するので、その後の吸引動作ではグレーインクの流路から多くの空気が流入し、流路抵抗の強いマットブラックの流路からはインクが吸引され難くなる。結果、マットブラックのインク除去が完了するまでに多くの吸引回数が要される。
図5は、本実施形態のインクジェット記録装置における制御の構成を説明するためのブロック図である。図5において、CPU11は、ROM13に格納されているプログラムに従ってRAM14をワークエリアとしながら、各機構をコントロールし、記録装置100全体を制御する。ユーザインターフェース12は、図1で説明した操作部120を含み、作業者からの指示をCPU11に伝達したり、装置内の状況を作業者に通知したりする。
駆動部16は、記録ヘッド201やキャリッジモータなど各種機構を駆動するためのものであるが、ここでは特に吸引ポンプ302a〜302d等の回復ユニットに係るデバイスを示している。CPU11は、入出力装置(I/O)15を介して駆動部16と接続し、駆動部との間で記録ヘッドの情報の授受やコマンドの送信などを行っている。
駆動部16は、個々のインクタンク130の残量を検出するための残量センサ17や、インクタンク130の着脱状態を検出するための着脱センサ18と接続されており、これらセンサから得られた情報をCPU11に通知する。残量センサ17は、例えば、電極ピンがインクに接触しているか否かによって、ピン間の抵抗値が異なることを利用する構成とすることが出来る。また、着脱センサ18は、インクタンク130に備えられたEEPROM20の記憶内容を確認することによって、インクタンクの着脱を判断している。
以下、本発明の特徴的なインク除去シーケンスについて説明する。
図6(a)および(b)は、CPU11が実行するインク除去シーケンスの各工程を説明するためのフローチャートである。本実施形態のインク除去シーケンスは自動インク除去シーケンスと、手動インク除去シーケンスの2段階で行われ、図6(a)は、自動インク除去シーケンス、同図(b)は手動インク除去シーケンスを夫々示している。
作業者が操作パネル120を介してインク除去シーケンスを設定すると、CPU11は自動インク除去シーケンスを開始する。そして、まずステップS301において、着脱センサ18を用い、現時点においてインクタンク130が装着されているか否かを判断する。インクタンク130が装着されている場合、ステップS302に進み、作業者にインクタンク130を外すよう、操作パネル120に表示する。ステップS301でインクタンクが装着されていないことが確認できたらステップS303に進み、駆動部16を介して吸引動作を実行する。具体的には、キャップ301a〜301dを記録ヘッド201の夫々のノズル列に当てた状態で、開閉弁137を閉塞し、吸引ポンプ302a〜302dを規定時間作動させる。本例ではポンプ作動時間を25秒とする。この際、開閉弁137が閉塞されているので、記録ヘッド2091から開閉弁137までのインク流路は負圧になる。その後、吸引ポンプ302a〜302dを停止し、開閉弁137を開放すると、サブインクタンク内のインクが、記録ヘッド201およびキャップ301を介して流出される。以下、このような吸引方法を「弁閉じ吸引」と称す。本実施形態において、すべてのサブタンクが空で無い場合、1回の弁閉じ吸引では、1つのインク流路335を介して、約3.7mlのインクが吸引されるものとする。サブインクタンクのインク量が70ml、インク流路のインク量が30mlであるので、第2のサブインクタンク形態では、インク除去を完了させるために70ml+30ml=100mlのインク吸引が要される。すなわち、1回の吸引動作で安定して3.7mlずつ吸引されれば、100ml/3.7ml≒27回の吸引回数でインク除去が完了することになる。一方、第1のサブインクタンク形態では、インク除去を完了させるために、70ml+30ml+30=130mlのインクが吸引されなければならず、130ml/(3.7×2)ml≒17回の吸引回数が必要となる。ステップS303では、このような弁閉じ吸引を所定回数(36回)繰り返す。
図7は、吸引ポンプ302cによる弁閉じ吸引の実行回数とこれに伴うインクの累積吸引量を示した図である。図において、実線はグレーインクの平均吸引量、破線はマットブラックインクの吸引量を夫々示している。グレーインクは、1つのサブインクタンク132に対して2列のノズル列を有しているので、1回の弁閉じ吸引で3.7×2=7.4mlずつのインクが吸引され、略17回の弁閉じ吸引で累積吸引量が100mlに達している。これに対し、同じ吸引ポンプ302cで吸引しているマットブラックでは、1つのサブインクタンク132に1列のノズル列が対応しており、1回の弁閉じ吸引で3.7mlずつのインクが吸引される。この場合、順調に3.7mlずつの吸引動作が繰り返されれば、約27回の弁閉じ吸引で累積吸引量は100mlに達するが、グレーインクのサブタンクが空になった時点(17回目)から吸引量が約2mlに減ってしまっている。その結果、27回目の弁閉じ吸引が終了しても未だ吸引すべきインクが残っており、36回目で累積吸引量がようやく100mlに達している。なお、ここではグレーインクのインク除去が完了してからのマットブラックインクの吸引量を2.0mlとしているが、この段階の吸引には空気も流入しており、実際には吸引動作のたびに吸引量は1.4ml〜2.5mlの範囲でばらつき、非常に不安定である。すなわち、グレーインクのインク除去が完了した後、マットブラックのインク除去が完了するまでに必要な弁閉じ吸引の回数を、予想することは難しい。よって、本実施形態では、弁閉じ吸引を36回実行した段階で、ステップS303における吸引動作を終了し、ステップS304へ進む。
ステップS304において、CPU11は自動インク除去シーケンスが終了したことをRAM14の不揮発性領域に記録し、ステップS305で記録装置100の電源をOFFにする。以上で自動インク除去シーケンスが終了する。
自動インク除去シーケンスの後に行われる手動インク除去シーケンスは、自動インク除去シーケンスで抜けきらなかったインクを、目視で確認しながら除去するためのシーケンスである。
記録装置の電源は、自動インク除去シーケンスの最後のステップS305でOFFにされている。よって、手動インク除去シーケンスは、作業者が電源をONにすることで開始されるが、この際通常とは異なる特殊モードで記録装置の電源をONにする。
電源がONされると、CPU11はまずステップS101において、特殊モードが指定されているか否かを判断する。特殊モードが指定されていなければ、本処理を終了し通常の記録モードへ移行する。一方、特殊モードが指定されていると判断した場合はステップS102へ進む。
ステップS102において、CPU11はRAM14を確認し自動インク除去シーケンスが終了済みであるか否かを判断する。インク除去自動シーケンスが終了済みであると確認された場合は、インク除去手動シーケンスが実行可能であるので、ステップS103へ進む。
ステップS103において、CPU11は着脱センサ18を用い、現時点においてインクタンク130が装着されているか否かを判断する。インクタンク130が装着されている場合、ステップS104に進み、作業者にインクタンク130を外すよう、操作パネル120に表示する。インクタンクが装着されていないことが確認できたらステップS105に進み、手動吸引シーケンスを実行する。
手動吸引シーケンスは、CPU11が操作パネル120にて作業者が行うべき操作を表示し、作業者の操作を介在させながら実行するシーケンスである。具体的には、まず作業者が本体カバーを開き、チューブ335内のインクを目視で確認できる状態にしてから、操作パネル120のクリーニングキーを押す。これにより、チューブ335内のインクの有無や輸送状態を作業者が観察した状態で、1回分の弁閉じ吸引が実行される。このようなクリーニングキーの押下と弁閉じ吸引は、作業者が全てのインク供給路からインク除去が完了したと確認できるまで繰り返す。そして、全てのインク供給路からインク除去が完了したと確認したら、作業者が記録装置の電源をOFFすることにより、手動吸引シーケンスは完了し、本処理も終了する。
一方ステップS102において、インク除去自動シーケンスが終了済みではないと判断された場合は、インク除去シーケンスの必要はないと判断し、通常モードすなわちインク流路になるべく空気を入れないようにするモードに切り替える。具体的には、ステップS106において、CPU11が着脱センサ18を用いてインクタンクが装着されているか否かを判断し、インクタンクが装着されていない場合は、ステップS110へ進み吸引動作を禁止する。一方、インクタンクが装着されている場合はステップS107に進む。ステップS107において、CPU11はインク残量センサを用いてタンク内の残量インクの有無を確認し、インクタンク内に十分な残量インクがある場合はステップS108へ進んで吸引動作の許可設定を行う。一方、十分な残量インクが残っていない場合はステップS109へ進み吸引動作を禁止する。以上で本処理が終了する。
以上説明した本実施形態によれば、インクタンクを離脱した状態で吸引動作が可能なインク除去のための特殊モードを用意し、自動インク除去シーケンスと手動インク除去シーケンスを連続して行う。この際、自動インク除去シーケンスによって殆どのインクを除去した後、手動インク除去シーケンスでは作業者の確認の下でインク除去を確実に完了させる。これにより、殆どのインクを自動的に除去した後、インク流路の切り離しや接続を手作業で行うことなく、吸引量のばらつきに適切に対応した最短の時間で確実にインク除去を完了させることが出来る。
なお、図7を参照するに、上記説明では、自動インク除去シーケンスで実行する弁閉じ吸引の回数を、マットブラックインクすなわち1つのサブインクタンクに1列のノズル列が対応したインクのインク除去が完了すると思われる回数(36回)に設定した。しかし、このような値は本発明を限定するものではなく、例えば上記回数は、グレーインクすなわち1つのサブインクタンクに2列のノズル列が対応したインクのインク除去が完了したと思われる回数(17回)に設定しても良い。夫々の吸引回数がどの程度であっても、インク除去の途中で、自動インク除去シーケンスから手動インク除去シーケンスに切り替えられれば、本発明の効果を発揮することは出来る。但し、自動インク除去シーケンスで実行する吸引回数は、作業者の確認を伴う手動インクシーケンスでの吸引回数をなるべく抑えつつも、必要以上の吸引動作が行われない程度に設定されていることが好ましいと言える。
また、手動インク除去シーケンスにおいて、上記実施形態では、開閉弁を閉塞した状態で吸引ポンプを所定時間作動させる「弁閉じ吸引」でインク除去を実行する内容で説明したが、本発明はこれに限定されるものでもない。例えば、作業者がクリーニングキーを押すことにより、開閉弁が開放され、次いで吸引ポンプによる吸引動作が開始され、作業者がストップキーを押すまで、上記吸引動作を継続するような形態であってもよい。このような形態であれば、作業者が何度もクリーニングキーを押すこと無く、インク除去を確実に完了させることが出来る。但し、この場合、作業者によるストップキーの押し忘れも考慮し、例えば所定量の時間(60秒程度)だけ吸引動作が継続されたら吸引ポンプの駆動を自動で停止する等、吸引継続時間の上限値を設定しておくことが好ましい。
更に、上記実施形態では、1つのサブインクタンクに1つのノズル列が対応する形態と、1つのサブインクタンクに2つのノズル列が対応する形態とを備える場合について説明したが、本発明の記録装置はこのような形態に限定されない。3列以上のノズル列に対応するサブインクタンクを備えた形態であっても本発明は対応可能である。また、1つのサブインクタンクが対応するノズル列の数が一定であっても、ノズル列ごとに吐出量やノズルの数が異なる場合には、やはり1回の吸引動作で吸引されるインクの量はサブインクタンクによって異なる状況も考えられる。更に、サブインクの容積や吸引ポンプの吸引力についても、必ずしも同程度のものが用意される必要は無く、この場合にもサブインクタンクが空になるまでに要される吸引回数は変化する。いずれにしても、1つの吸引ポンプで複数のサブインクタンクのインク除去を行い、必要な吸引回数がサブインクタンクごとに異なるような場合であれば、本発明はその効果を発揮することが出来る。
1 インクジェット記録装置
13 制御部
A〜D 記録素子列
20 ベースプレート
30a チップ
30b チップ
90 インク流路
99 つなぎ部
100 流速低下領域
200 中心線

Claims (7)

  1. インクを吐出するノズル列へ、インクタンクからサブインクタンクを介してインクを供給するインク流路と、
    前記ノズル列からインクを吸引することによって、前記インク流路のインクを排出するための吸引ポンプと、
    を備えたインクジェット記録装置において、
    前記インクタンクを装着しない状態で前記吸引ポンプを所定量だけ駆動する自動インク除去シーケンスと、
    該自動インク除去シーケンスが行われた後に実行され、前記インクタンクを装着しない状態で前記吸引ポンプを作業者が指定する量だけ駆動する手動インク除去シーケンスと、
    を実行することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インクジェット記録装置は、前記インクタンクが装着された場合のみ前記吸引ポンプの駆動を許可する通常モードと、前記インクタンクが装着されていない場合でも前記吸引ポンプの駆動が許可される特殊モードを設定することが可能であり、
    前記自動インク除去シーケンスおよび前記手動インク除去シーケンスは、前記特殊モードが設定された場合に実行可能であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 複数の前記ノズル列に接続された第1のサブインクタンクと、1つの前記ノズル列へ接続された第2のサブインクタンクとを備え、前記吸引ポンプは、前記第1のサブインクタンクと前記第2のサブインクタンクを含む複数の前記インク流路のインクを排出することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記手動インク除去シーケンスは、前記インク流路の途中に設けられた開閉弁を閉塞する工程と、前記吸引ポンプを所定時間だけ駆動する工程と、前記開閉弁を開放する工程とを、作業者が指定する回数だけ繰り返すことによって実行されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記手動インク除去シーケンスは、前記インク流路の途中に設けられた開閉弁を開放した状態で、前記吸引ポンプを作業者が指定する時間だけ駆動することによって実行されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記手動インク除去シーケンスは、前記記録装置の本体カバーを開放した状態で実行されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. インクを吐出するノズル列へ、インクタンクからサブインクタンクを介してインクを供給するインク流路と、
    前記ノズル列からインクを吸引することによって、前記インク流路のインクを排出するための吸引ポンプと、
    を備えたインクジェット記録装置のインク除去方法であって、
    前記インクタンクを装着しない状態で前記吸引ポンプを所定量だけ駆動する自動インク除去工程と、
    該自動インク除去工程が行われた後に実行され、前記インクタンクを装着しない状態で前記吸引ポンプを作業者が指定する量だけ駆動する手動インク除去工程と、
    を有することを特徴とするインク除去方法。
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