JP2014022077A - スポットライト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】平面状の発光面を光源とする場合に、境界における明暗の明確なスポットライトを生成するスポットライト装置を提供する。
【解決手段】スポットライト装置1は発光面2とレンズ3とを備え、レンズ3は、発光面2に対向した入射面4側に凹所9を有し、出射面5側には、光軸18から距離p・R(ただし、Rはレンズ3の半径、0<p<1)の境界線より内側の中心部分と外側の周辺部分とを有し、中心部分は、発光面2から入射した光に対するコリメータレンズとして機能する輪郭を有し、周辺部分は、入射面4側に発光面2から入射した光が周面6において全反射してから出射面5側からコリメート光20を出射するように形成された輪郭を有する。入射面4側における中心部分と周辺部分との境界へ発光面2の中心から向かう光の傾斜角度αに対し、pの範囲が次式で規定される。

【選択図】図1

Description

本発明は、半導体チップ等の発光素子からの出射光を使用してスポットライトを照射するスポットライト装置に関する。
特許文献1は、半導体チップの微小発光面からの出射光より所定径のコリメート光を生成するレンズを開示する。図8は特許文献1のレンズによるコリメート光の生成についての説明図である。特許文献1では、半導体チップの微小発光面を、該微小発光面の中心の点光源に置き換えて、レンズ構造を解析しているので、それに倣って図8の説明を行う。
図8において、レンズ100は、その光軸を半導体チップの微小発光面の光軸に一致させるとともに、レンズ100の点光源126側の端(図8における下端)を点光源126に一致させて、配置される。レンズ100は、出射光が入射する側の入射面101と、光軸方向に入射面101と対峙する出射面102と、周面103とを有する。
入射面101は、半径方向に内側から外側へ順番に中心凸面部108、中間凸面部109及び周辺凸面部110を有している。中心凸面部108、中間凸面部109及び周辺凸面部110により凹所111が画成され、点光源126の方に開口している。出射面102は、凸面の中心部121及び円錐側面の周辺部122を有している。
点光源126からの出射光は、中心凸面部108、中間凸面部109又は周辺凸面部110に入射する。点光源126からの光の発散角は、光軸(=法線)に対する交差角として定義される。点光源126から中心凸面部108に向かう出射光の発散角範囲は、点光源126から中間凸面部109に向かう出射光の発散角範囲より小さい数値範囲となり、点光源126から中間凸面部109に向かう出射光の発散角範囲は、点光源126から周辺凸面部110に向かう出射光の発散角範囲より小さい数値範囲となる。
なお、光は、屈折率の異なる材料内へ進入する際に、材料の境界面において両側の材料の屈折率の比に応じた屈折率で屈折するので、図8の光線もレンズ100への入射点及びレンズ100からの出射点において屈折して作図されている。
点光源126からの出射光の内、中心凸面部108に入射した光の全部は、出射面102の中心部121の方へ進行して、中心部121から光軸に対して平行な方向に出射される。これらの光は、図8において中心コリメート光128として示されている。
点光源126からの出射光の内、中間凸面部109に入射した光の全部は、周辺部122の方へ進行し、周辺部122の内面において全反射し、次に、周面103の出射面102側の端部の方へ進行し、周面103の出射面102側の端部で全反射し、次に、周辺部122の外周範囲の方へ進行し、周辺部122の外周範囲から光軸に対して平行な方向に出射される。これらの光は、図8において周辺コリメート光130として示されている。
点光源126からの出射光の内、周辺凸面部110に入射した光の全部は、周面103の点光源126側の範囲の方へ進行し、周面103の点光源126側の範囲の内面で全反射し、次に、周辺部122の内周範囲の方へ進行し、周辺部122の内周範囲から光軸に対して平行な方向に出射される。これらの光は、図8において中間コリメート光129として示されている。
図9は、図8の出射面102からの出射光の照射パターンを示している。なお、図9及び後述の図5、図6及び図7の各照射パターンでは、コントラストは、各図ごとの最大光度値にて正規化して表示している。
図9において(a)、(b)及び(c)はそれぞれ図8の中心コリメート光128、中間コリメート光129及び周辺コリメート光130単独の照射パターンを示し、(d)は、図8の中心コリメート光128、中間コリメート光129及び周辺コリメート光130を合成した照射パターンを示している。点光源126に置き換えている半導体チップの発光面は、一辺がLの正方形を想定しており、図9(a)及び(c)の照射パターンでは、正方形の輪郭が現れている。図9(b)の照射パターンでは、中間コリメート光129によるものであるので、発光面の内外周が図9(b)の照射パターンでは外内周に逆転し、図9(b)の照射パターンは円形の輪郭となる。
図10は、図8の出射面102からの出射光の配光特性を示している。図10において(a)、(b)及び(c)は、それぞれ図8の中心コリメート光128、中間コリメート光129及び周辺コリメート光130単独の配光特性を示し、(d)は、図8の中心コリメート光128、中間コリメート光129及び周辺コリメート光130の全部を合計した配光特性を示している。
図10において、角度とは、出射面102から光軸方向に所定の距離D離れた箇所に光軸に対して直角に立てたスクリーン(例:後述の図2の仮想スクリーン21)上の各位置と出射面102の中心とを結ぶ線分が光軸に対して傾斜する角度と定義している。角度=0は、該スクリーンにおいて該スクリーンが光軸と交わる位置となる。また、縦軸の光度は、レンズ100全体からの出射光による該スクリーン上の角度=0°の位置の光度を100%に定義した百分率で示す。
図10の配光特性は、光源が点光源126でなく、一辺がLの正方形であるものとして計算したものとなっている。すなわち、発光面の中心からの出射光は、出射面102から完全なコリメート光として出射されるが、発光面の中心以外の部位からの出射光は、出射面102から出射される際に、完全なコリメート光とならず、所定の発散角で出射されるので、これに伴い、図10(b)及び(c)の配光特性は、フラットにならず、(b)のような釣鐘状又は(c)のようなフラット部の両側に長い裾野が現れる形状となる。
米国特許出願公開第2004/0070855号明細書
特許文献1のレンズによれば、図10(a)、(b)及び(c)の半値(ピーク値の半分の値)を両端とする角度範囲は、それぞれ5.68°(±2.84°に相当)、2.95°(±1.475°に相当)及び2.97°(±1.485°に相当)となる。この結果、図10(a)、(b)及び(c)を合計した図10(d)の配光パターンも明暗の境界が不明瞭なものになる。
本発明の目的は、平面状の発光面を光源とする場合に、境界における明暗の明確なスポットライトを照射点に生成することができるスポットライト装置を提供することである。
第1発明のスポットライト装置は、平面状の発光面より光を出射する発光素子と、光軸を前記発光面の光軸に揃えて配置され、入射面側に前記発光面からの出射光の全方向を覆う凹所を有するレンズとを備え、前記レンズは、出射面側における光軸から距離p・R(ただし、Rはレンズの半径、pは0<p<1の係数)の境界線に対して内側の中心部分と外側の周辺部分とを有し、前記中心部分は、前記発光面から入射した光に対するコリメータレンズとして機能する輪郭を有し、前記周辺部分は、前記発光面から前記入射面側に入射した光が前記レンズの周面において全反射してから出射面側より光軸に対して平行に出射するように形成された輪郭を有し、前記発光面の中心から前記レンズの入射面側における前記中心部分と前記周辺部分との境界に向かう光の光軸に対する角度αに対し、pの範囲が、
で規定されることを特徴とする。
第1発明によれば、係数pを角度αに応じて上記範囲に規定することにより、レンズの中心部分からの出射光の広がり角とレンズの周辺部分からの出射光の広がり角とが、ほぼ同一になる。この結果、レンズの中心部分からのコリメート光による照射領域と、レンズの周辺部分からのコリメート光による照射領域とは、照射点においてほぼ同一の広さとされるので、境界における明暗が明確となるスポットライトを照射点に生成することができる。
第2発明のスポットライト装置は、第1発明において、前記発光面は正方形又は円形であることを特徴とする。
レンズの中心部分からのコリメート光による照射領域の輪郭は発光面の輪郭となるのに対し、レンズの周辺部分からのコリメート光による照射領域の輪郭は円となる。第2発明によれば、発光面を円又は正方形とすることにより、レンズの中心部分からのコリメート光によるスポットライトの境界線と、レンズの周辺部分からのコリメート光によるスポットライトの境界線とのずれを抑制して、境界における明暗が明確であるスポットライトを生成することができる。
(a)はスポットライト装置の縦断面図、(b)はスポットライト装置における各光線の進路を示す図。 レンズの中心部及び周辺部からそれぞれ出射されるコリメート光が仮想スクリーン上に生成するスポットライトを示す図。 図2の各スポットライトの寸法を定義する図。 レンズの中心部及び周辺部がそれぞれ生成するスポットライトの大小関係がレンズの半径に対するレンズ中心部の寸法の比率に応じて変化することについての説明図。 図4のp=p3におけるスポットライトの配光特性を示す図。 図4のp=p5におけるスポットライトの配光特性を示す図。 光源の発光面が円形であるときの図4のp=p5におけるスポットライトの配光特性を示す図。 従来技術のレンズによるコリメート光の生成についての説明図。 図8のレンズにおいて出射面の各範囲からの出射光によるスポットライトを示す図。 図8のレンズにおけるスポットライトの配光特性を示す図。
図1(a)において、スポットライト装置1は、光軸を揃えて配置される、すなわち光軸18を共通の光軸とする発光面2とレンズ3とを備えている。発光面2は、一辺がLの正方形であり、発光素子としてのLED(発光ダイオード)等の半導体チップの表面に形成される。光軸18は、発光面2に対して直角でかつ発光面2の中心を通る。レンズ3は、光軸18を回転軸線とする回転体の形状を有している。
レンズ3は、入射面4、出射面5及び周面6により形状輪郭を画成される。入射面4及び出射面5は、光軸18の方向にそれぞれ発光面2側及びその反対側の位置関係になっている。
入射面4は、発光面2側において、発光面2からの出射光の全方向を覆う凹所9を形成される。凹所9は、レンズ3の半径方向に、内側範囲の凹面部10と外側範囲の凸面部11とを備え、凹面部10及び凸面部11は、それぞれ凹所9の底面及び側面を形成する。凹所9の発光面2側の端、すなわち凸面部11の発光面2側の端は、光軸18の方向に発光面2と同一位置に設定され、この結果、凹所9は、発光面2からの出射光の全方向を覆って、発光面2からの出射光の全部をレンズ3に取り込む。
図1(a)において、発光面2の各箇所からの出射光は、発散角(光軸18に対する出射角度でもある。)が−π/2からπ/2までの範囲となる。したがって、発光面2からの出射光はすべて入射面4に入射して、レンズ3内に取り込まれる。
出射面5は、レンズ3の半径方向に、内側範囲の凸面部14と外側範囲の断面輪郭がほぼ円錐側面状の傾斜面部15とを備えている。傾斜面部15の外周の半径をRとすると、傾斜面部15の内周の半径(=凸面部14の半径)としての内側範囲の凸面部14と外側範囲の傾斜面部15との境界線はp・Rである。ただし、係数pは0<p<1の範囲とする。
図1(a)において、αは、発光面2の中心から凹面部10と凸面部11との境界へ向かう出射光の発散角を示している。発散角<αで発光面2から出射する光は、凹面部10に入射して、レンズ3内を通過し、凸面部14から出射するように、コリメータレンズとして機能するレンズ3の中心部分を通過して、中心部コリメート光19を生成する。発散角≧αで発光面2から出射する光は、凸面部11に入射して、レンズ3内を周面6の方へ進行し、周面6において全反射して、傾斜面部15の方へ進み、最終的に、傾斜面部15から出射するように、レンズ3の周辺部分を通過して、周辺部コリメート光20を生成する。中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20は、共に光軸18に対して平行になっている。
図1(b)では、中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20は光軸18に対して右側しか示していないが、実際には、光軸18に対して左右対称に左半部にも中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20が生成される。また、発光面2からの出射光に対し、中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20が生成されるように、レンズ3の輪郭が設定される。
図2(a)及び(b)は、レンズ3の凸面部14及び傾斜面部15からそれぞれ出射される中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20が仮想スクリーン21上に生成するスポットライト22,23を示し、図3(a)及び(b)は、図2(a)及び(b)における各部の寸法等を示している。
仮想スクリーン21は、光軸18の方向に発光面2から距離D、離れた箇所に光軸18に対して直角に置かれているものと想定している。中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20は、所定の広がり角で仮想スクリーン21の方へ進み、レンズ3から遠ざかるほど広がり量は増大する。したがって、中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20は、それぞれ仮想スクリーン21においてスポットライト22,23を生成する。
スポットライト22は、発光面2の形状と相似の形状となり、この場合、正方形となる。スポットライト23は、周辺部コリメート光20が周面6における全反射により内外周を逆転した形状となるために、発光面2の正方形を0〜360°内の全回転角度で回転させた形状としての円となる。
レンズ3の半径Rは距離Dに対して微小であるため、レンズ3は、仮想スクリーン21から見てほぼ点と考えることができる。図3において、θは、スポットライト22の頂点とレンズ3とを結ぶ直線が光軸18に対して傾斜する角度を意味する。また、φは、スポットライト23の円周上の各点とレンズ3とを結ぶ直線が光軸18に対して傾斜する角度を意味する。
正方形のスポットライト22の対角線の1/2の長さはD・tanθとなる。円のスポットライト23の半径はD・tanφとなる。
図4は、仮想スクリーン21上のスポットライト22,23の大小関係が係数pに応じて変化する様子を示している。p1<p2<p3<,・・・<p7の関係があり、pが大きいほど、スポットライト22の寸法は減少し、スポットライト23の寸法は増大する。このことを以下、計算式を使って、説明する。
ある微小発光面から放射される光について、その発光面積と発散角には関係式がある。発光面の面積をdS、光が出射される側の屈折率をn、発光面の法線方向(=光軸18)に対し、角度βの方向に、立体角dΩで発散する場合、光学系のどの場所においても次の式(1)の関係が成立する。
式(1)の「G」はエタンデュ(etendue)と呼ばれている。面積Sから一様に頂角α(該頂角αは、レンズ3の凹面部10に対しては、図1(b)で定義した発散角αに一致する。)の立体角をもって放射する光を考える場合、式(1)を積分して、次の式(2)、さらに、式(3)が求まる。なお、式(2)のγは、光軸18の周りの角度であり、各βに対して0〜2πのγが定義される。
ここで、面積Sをレンズ3の開口面積として考えると、レンズ3を大きくする(面積Sを大きくする)と発散角αは小さくなり、逆にレンズ3を小さくする(面積Sを小さくする)と発散角αは大きくなる。レンズ3の寸法と配光角は相反関係にあることが分かる。なお、αは、このレンズ3によりコリメートできる限界値でもある。
次に、集光角の理論計算をしてみる。一辺の長さL[mm]の正方形の発光面をレンズ3でコリメートさせる場合を考える。光源から入光側の凹面部10に入射し、出射面5の凸面部14にてコリメートされる光のエタンデュをG1、入光側の凸面部11に入射し、周面6で全反射した後、出射面5の傾斜面部15にてコリメートされる光のエタンデュG2とする。光軸から発散角α(図1)内の光が入射面4の凹面部10に取り込まれると考える場合、式(1)を積分して、次の式(4)及び(5)が得られる。
次に、レンズ3から出射する光のエタンデュを考える。レンズ3の凸面部14から出射する光の発散角をθ、傾斜面部15から出射する光の発散角をφとする(図3参照)。凸面部14の半径は、図1で説明したとおり、p・Rとなる。したがって、凸面部14から出射する光のエタンデュをG1’、傾斜面部15から出射する光のエタンデュをG2’とすると、次の式(6)及び式(7)が成り立つ。
ここで考えているレンズ3はコリメートさせる光学系であり、θ、φ共に十分小さな値となるので、 sinθ≒θ、sinφ≒φと近似してもよい。したがって、式(6)及び式(7)から次の式(8)及び(9)が導出される。
エタンデュは保存されるので、G1=G1’、G2=G2’である。この結果、次の式(10)及び式(11)が成り立つ。
式(10)及び式(11)から次の式(12)及び式(13)が導出され、レンズ3の発散角θ、φが求まる。
式(12)及び式(13)から次のことが理解される。なお、前述の係数pは、レンズ3の半径Rに対する凸面部14の半径の比率でもあるので、以下、pを適宜「比率p」と呼ぶことにする。式(12)及び式(13)よれば、光源の一辺の長さL、レンズ3の半径R、及び発散角αが決まっている場合、比率pにより発散角θ,φは変化し、pが増大すると、θは減少し、φは増大する。逆に、pが減少すると、θは増大し、φは減少する。
理想的な照射パターンについて考察する。発光面2が一辺L[mm]の長さの正方形の面光源を使って集光する場合を考える。出射面5の凸面部14から出射する光線の投影像は、チップの像がそのまま投影されるので正方形となる。一方で、出射面5の傾斜面部15から出射する光線の投影像は、チップを回転して重ね合わせた像になり、結果的に円となる。レンズ3全体の照射パターンとしては正方形と円とが重なり合ったパターンとなる。
比率pを変化させると、図4に示すように、正方形と円の寸法が変化する。なお、図4の正方形と円は、ピーク照度に対する半値を等高線として表している。pが小さすぎると、正方形の照射パターンに対し円が小さくなりすぎ(p1のパターン)、一方で、pが大きすぎると、正方形の照射パターンに対し円が大きすぎてしまう(p7のパターン)。この条件ではきれいな照射パターンではなくなってしまう。照射パターンとして好ましいのは正方形が円に外接(p3のパターン)、正方形が円に内接(p5のパターン)、又はその中間(p4のパターン)である。図4では、好ましい照射パターンのpの範囲をQで示している。
範囲Qを満足する最適な比率pを求めてみる。凸面部14の寸法によって投影像は変わる。レンズ3の半径Rに対し、凸面部14が大きいと、式(12)及び式(13)より、比率pは次の式(14)により算出される。
レンズ3と仮想スクリーン21との距離をD[mm]とするとき、正方形に照射されるパターンの対角線の寸法は2D・tanθとなり、円形に照射されるパターンの直径は2D・tanφとなる(図3参照)。
したがって、図4のp3の照射パターンは次の式(15)の関係になる。θ、φともに十分小さな値となるので、tanθ≒θ、tanφ≒φ と考えてよい。これにより、次の式(16)が導かれる。
また、図4のp5の照射パターンは次の式(17)となる。θ,φについて同様に近似して考えてよいので、次の式(18)が成り立つ。したがって、式(14)、式(16)、式(18)より、最適な照射パターンになる比率pの範囲は次の式(19)で規定される。
入射角α=30°としてp3を算出する。式(19)を左辺、中辺、右辺と分けて、α=30°を式(19)の左辺に代入する。p=√(1/7)=0.377となる。
図5は、レンズ3のp=0.377(α=30°で計算したp3)としたスポットライト装置1におけるスポットライトの照射パターン及び配光特性を示している。図5において、(a)及び(b)は、それぞれ図1の中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20単独の照射パターンを示し、(c)は、中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20の合成の照射パターンを示している。また、(d)は、中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20の全部を合計した配光特性を示している。
また、図5(d)と後述の図6(d)及び図7(d)において、光度及び角度は、前述の図10において定義したとおりである。
図5によれば、中心部コリメート光19によるスポットライトと周辺部コリメート光20によるスポットライトとがほぼ同一に重なることによりスポットライトとその周囲との明暗の境界がはっきりするスポットライトが生成される。
入射角α=30°としてp5を算出する。α=30°を式(19)の右辺に代入する。p=√(1/4)=0.5となる。
図6は、レンズ3のp=0.5(α=30°で計算したp5)としたスポットライト装置1におけるスポットライトの照射パターン及び配光特性を示している。図6において、(a)及び(b)は、それぞれ図1の中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20単独の照射パターンを示し、(c)は、中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20の合成の照射パターンを示している。また、(d)は、中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20の全部を合計した配光特性を示している。
図6によれば、中心部コリメート光19によるスポットライトと周辺部コリメート光20によるスポットライトとがほぼ同一に重なることによりスポットライトとその周囲との明暗の境界がはっきりするスポットライトが生成される。
発光面2が円であり、かつ入射角α=30°としてスポットライト22,23が一致するときのpを算出する。発光面2が円である場合は、スポットライト22が円となるので、図4において、発光面2が正方形である場合のスポットライト22の対角線長さ=スポットライト23の直径のときのp、すなわちp5を算出すればよい。したがって、α=30°を式(19)の右辺に代入して、p=√(1/4)=0.5が得られる。
図7は、発光面2を円にしたときにレンズ3のp=0.5(α=30°としてスポットライト22,23が一致するときのp)としたスポットライト装置1におけるスポットライトの照射パターン及び配光特性を示している。図7において、(a)及び(b)は、それぞれ図1の中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20単独の照射パターンを示し、(c)は、中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20の合成の照射パターンを示している。また、(d)は、中心部コリメート光19及び周辺部コリメート光20の全部を合計した配光特性を示している。
図7によれば、中心部コリメート光19によるスポットライトと周辺部コリメート光20によるスポットライトとが同一に重なることによりスポットライトとその周囲との明暗の境界がはっきりするスポットライトが生成される。
本発明は、図示の実施形態に限定されることなく、その要旨の範囲内で種々に変形して実施することができる。
1・・・スポットライト装置、2・・・発光面、3・・・レンズ、4・・・入射面、5・・・出射面、6・・・周面、9・・・凹所、18・・・光軸、19・・・中心部コリメート光、20・・・周辺部コリメート光。

Claims (2)

  1. 平面状の発光面より光を出射する発光素子と、
    光軸を前記発光面の光軸に揃えて配置され、入射面側に前記発光面からの出射光の全方向を覆う凹所を有するレンズとを備え、
    前記レンズは、出射面側における光軸から距離p・R(ただし、Rはレンズの半径、pは0<p<1の係数)の境界線に対して内側の中心部分と外側の周辺部分とを有し、
    前記中心部分は、前記発光面から入射した光に対するコリメータレンズとして機能する輪郭を有し、
    前記周辺部分は、前記発光面から前記入射面側に入射した光が前記レンズの周面において全反射してから出射面側より光軸に対して平行に出射するように形成された輪郭を有し、
    前記発光面の中心から前記レンズの入射面側における前記中心部分と前記周辺部分との境界に向かう光の光軸に対する角度αに対し、pの範囲が、
    で規定されることを特徴とするスポットライト装置。
  2. 請求項1記載のスポットライト装置において、
    前記発光面は正方形又は円形であることを特徴とするスポットライト装置。
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