JP2014021325A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像器内の螺旋型回転搬送部材に生じる搬送ムラによる現像ムラに起因する画像形成ムラの発生を抑止する画像形成装置を提供する。
【解決手段】制御部は所定のタイミングで各色ごとに中間転写ベルト8の下面にベタ印刷画像82を一次転写する。下面に一次転写されたベタ印刷画像82は、二次転写ローラ24が中間転写ベルト8から離間していることにより、二次転写部を素通りして上面に搬送されてくる。制御部はベタ印刷画像の形状をトナー付着量センサ83で調べ、トナー付着ムラ(現像ムラ、すなわち現像剤搬送ムラ)が発生しているか否かを調べ、現像剤搬送ムラが発生していたならば、現像剤搬送ムラの発生をユーザに報知する。ユーザは当該色の現像装置9の現像器14に現像剤搬送ムラが発生していることを知ることが出来、適正に対処して現像剤搬送ムラを解消し、トナー付着ムラのない高画質の画像形成を続行することができる
【選択図】図5

Description

本発明は、現像器内の螺旋型回転搬送部材に生じる搬送ムラによる現像ムラに起因する画像形成ムラの発生を抑止する画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置には、一成分現像剤(トナー)を用いる方式のものと、二成分現像剤を用いる方式のものとがある。一成分現像剤を用いる方式は、取り扱いと制御が比較的容易であるため、現像剤としては一成分トナーが主流を占めていた。
ところが近年のように、印刷(以下、印字ともいう)処理の高速化に対する要望が強まってくると、印刷処理の高速化には二成分現像剤を用いる方式の方がよく対応できるため、二成分現像剤を用いた現像装置(又は現像器)が種々提案されるようになった。
上記の二成分現像剤はトナーとキャリアで構成される。キャリアは現像器内でトナーと混合撹拌されてトナーに所定の電荷を与える。電荷を与えられたトナーはキャリアの表面に一時的に付着してキャリアの表面を被覆する。
キャリアは電荷を帯びたトナーを感光体上に運び、感光体上の静電潜像にトナーを転移させて、静電潜像上にトナー像を現像させる。表面のトナーを放出したキャリアは現像ローラ上に残り、再び現像器内に戻って新たなトナーと再び混合撹拌され、トナーに電荷を与え、そのトナーを感光体上に運ぶ、というように繰り返し使用される。
このような画像形成装置では二成分現像剤を混合・攪拌しながら現像槽内を搬送するために、回転軸とこの回転軸に固設された螺旋形状の羽根を持つ螺旋型回転搬送部材が現像槽内に配設されている。
また、現像剤にトナーを用いる画像形成装置では、高画質の画像を形成するためにトナー濃度の適正な制御が必須な要件となっている。例えば、転写ベルト上に複数のラダーパッチとベタパッチを形成し、形成された各パッチを光学センサで検出し、パッチの単位面積当たりのトナー付着量を算出し、適正な現像バイアス電圧の値を求める方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
また、現像剤カートリッジが交換されたとき、現像器へ一定時間トナーを補給し、基準パッチ画像を形成し、パッチ画像の検出値の演算、目標値との偏差の演算を行い、トナー補給前後の検出値の増大量を演算することで現像剤の現像性能が標準より高いか低いかを判断して、現像容器内の二成分現像剤のトナー濃度を直接検出することなくトナー濃度を適正な範囲に制御する方法が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
特開2011−158837号公報 特開2011−191700号公報
ところで、前述したように、二成分現像剤を収容した現像槽内には螺旋型回転搬送部材が現像槽内に配設されている。この螺旋型回転搬送部材によって搬送される現像剤が現像槽内を循環しているが、現像剤の濃度が低下すると形成画像に搬送ムラが発生することがある。
これは現像剤の濃度が低いと、螺旋型回転搬送部材の螺旋状の羽根と羽根の間にトナー溜まりが生じ、現像ローラにトナーが均一に付着しなくなることに原因がある。このように搬送ムラが発生すると、形成される画像に白筋のような跡がついてしまい、画像の高画質化の妨げになる。
ところが、上記の特許文献1又は2では、いずれもトナー濃度を適正に制御する方法について記載はあるものの、螺旋型回転搬送部材の搬送ムラによる白筋(濃度ムラ)の発生を制御することについては記載がない。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、現像器内の螺旋型回転搬送部材に生じる搬送ムラによる現像ムラに起因する画像形成ムラの発生を抑止する画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、像担持体上の静電潜像を現像するトナーを含む現像剤を循環可能に収容する現像槽と、該現像槽内に配設され、回転軸と該回転軸に固設された螺旋翼から成り、上記現像剤を回転搬送する螺旋型回転搬送部材と、該螺旋型回転搬送部材により循環搬送される上記現像槽内の上記トナーによるトナー像を形成されるトナー像担持体と、該トナー像担持体に所定のベタ画像を形成するベタ画像形成手段と、該ベタ画像形成手段により形成された上記ベタ画像の上記トナー像担持体への付着ムラを検出するベタ画像付着ムラ検出手段と、該ベタ画像付着ムラ検出手段による検出結果に基づいて上記螺旋型回転搬送部材による搬送ムラを推定する搬送ムラ推定手段と、を備えるように構成される。
本発明は、現像器内の螺旋型回転搬送部材に生じる搬送ムラによる現像ムラに起因する画像形成ムラの発生を抑止する画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施例1に係るフルカラーの画像形成装置(プリンタ、本体装置)の内部構成を説明する断面図である。 実施例1に係るプリンタの制御装置を含む回路ブロック図である。 (a)は実施例1に係るプリンタの現像器を感光体ドラムと共に示す拡大断面図、(b)は現像器を(a)の矢印cで示す方向に切断して内部構成と現像剤の還流経路とを示す断面図である。 実施例1に係るプリンタの現像器において現像剤の搬送ムラの発生原因を説明するための図である。 (a)はプリンタの現像器において搬送ムラが発生している場合のベタ印刷の形状を示す図、(b)はそのベタ印刷の形状を検知するトナー付着量センサの出力の形状を示す図である。 (a)は制御部のCPUにより印刷実行の合間を「搬送ムラチェックのタイミング」として行われる処理のフローチャート、(b)は各処理の詳細を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、印字と印刷は同義として用いている。
図1は、本発明の実施例1に係るフルカラーの画像形成装置(以下、単にプリンタ又は本体装置という)の内部構成を説明する断面図である。尚、本例のプリンタにおいて、一次転写では直圧式ではなくシフト式を採用している。
図1に示すプリンタ1は、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置であり、画像形成部2、転写ベルトユニット3、トナー供給部4、給紙部5、ベルト式定着ユニット6、及び両面印刷用搬送ユニット7で構成されている。
上記画像形成部2は、転写ベルトユニット3の中間転写ベルト8の下部走行面8aに接して同図の右から左へ4個の現像装置9(9k、9c、9m、9y)を多段式に並設して構成される。この画像形成部2は、図1に示す印刷実行時位置から、それより下方の保守位置に、昇降可能にプリンタ1本体のフレームに保持されている。
上記4個の現像装置9のうち上流側(図の左側)の3個の現像装置9c、9m及び9yは、それぞれ減法混色の三原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色トナーによるモノカラー画像を形成し、現像装置9kは、主として文字や画像の暗黒部分等に用いられるブラック(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。
上記の各現像装置9は、画像を現像するトナーの色を除き全て同じ構成である。したがって、以下イエロー(Y)のトナー用の現像装置9yを例にしてその構成を説明する。
現像装置9は、最上部に感光体ドラム10を備えている。この感光体ドラム10は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成されている。この感光体ドラム10の周面に接して又は近傍を取り巻いて、クリーナ11、帯電ローラ12、光書込ヘッド13、及び現像器14の現像ローラ15が配置されている。
現像器14は、外部を覆う外壁フレーム16、内部に設けられた隔壁17、現像ローラ15、第1の螺旋型回転搬送部材18、及び第2の螺旋型回転搬送部材19を備えている。第1及び第2の螺旋型回転搬送部材18及び19は、詳しくは後述するが、回転軸と、この回転軸と一体に構成されて回転する螺旋型の羽根から成る。
この現像器14には、トナー供給部4の4個のトナーカートリッジ28から、同図にK、C、M、Yで示すブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のいずれかのトナーが供給される。
転写ベルトユニット3は、本体装置のほぼ中央で図の左右方向に扁平なループ状になって延在する無端状の上述した中間転写ベルト8と、この中間転写ベルト8を掛け渡されて中間転写ベルト8を図の矢印aで示す反時計回り方向に循環移動させる駆動ローラ21と従動ローラ22を備えている。
転写ベルトユニット3は、更に、駆動ローラ21の上方で中間転写ベルト8を掛け渡されている二次転写バックアップローラ23を備えている。二次転写バックアップローラ23には、中間転写ベルト8を介して二次転写ローラ24が圧接して、二次転写部を形成している。
上記の中間転写ベルト8には、一次転写ローラ25がユニットと一体に組み込まれている。一次転写ローラ25は感光体ドラム10に対し中間転写ベルト8の循環移動方向下流側にややシフトした位置で中間転写ベルト8を挟むように配置されている。
一次転写ローラ25は、下方を循環移動するベルト表面にトナー像を直接転写(一次転写)する。中間転写ベルト8は、そのトナー像を更に用紙に転写(二次転写)すべく、二次転写ローラ24が中間転写ベルト8を介して二次転写バックアップローラ23に圧接する、二次転写部まで搬送する。
中間転写ベルト8には、従動ローラ22に掛け渡されている表面に当接してベルトクリーナ26が配置されている。ベルトクリーナ26の下方には、ベルトクリーナ26が中間転写ベルト8から除去した廃トナーを収容する廃トナー回収容器27が着脱自在に配置されている。
トナー供給部4は、中間転写ベルト8の上部走行面の上方に配置されている4個のトナーカートリッジ28で構成される。4個のトナーカートリッジ28には、それぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の補給用トナーが収容されている。
これら4個のトナーカートリッジ28は、後述するトナー供給路(図1では転写ベルトユニット3の向う側に隠れて見えない)により、収容しているトナーの色に対応する現像装置9の現像器14と連結されている。
このトナー供給部4の左方には、ベルトクリーナ26の左方から従動ローラ22の上方にかけて2つの電装部29が配設されている。電装部29には、複数の電子部品からなる制御装置が搭載された回路基盤が装着されている。
給紙部5は、上下2段に配置された2個の給紙カセット31(31a、31b)を備えている。2個の給紙カセット31の給紙口(図の右方)近傍には、それぞれ用紙取出ローラ32、給送ローラ33、捌きローラ34、待機搬送ローラ対35が配置されている。
待機搬送ローラ対35の用紙搬送方向(図の鉛直上方向)には、前述した二次転写部が形成されている。この二次転写部の下流(図では上方)側にはベルト式熱定着ユニット6が配置されている。
ベルト式熱定着ユニット6の更に下流側には、定着後の用紙をベルト式熱定着ユニット6から搬出する搬出ローラ対36、及びその搬出される用紙を装置上面に形成されている排紙トレー37に排紙する排紙ローラ対38が配設されている。
両面印刷用搬送ユニット7は、外面(図の右方外側面)がプリンタ1の内部を側面から外部に開放又は遮蔽する開閉部材を兼ねている。
この両面印刷用搬送ユニット7は、排紙ローラ対38の直前から図の右横方向に分岐する返送開始路39a、それから下方に曲がる返送中間路39b、更に左横方向に曲がって最終的に返送用紙を反転させる返送終端路39cを有する返送路39を備えている。
また、返送路39の途中には、5組の返送ローラ対41(41a、41b、41c、41d、41e)が配置されている。上記返送終端路39cの出口は、給紙部5の下方の給紙カセット31bに対応する待機搬送ローラ対35への搬送路に合流している。
図2は、上記のプリンタ1の制御装置を含む回路ブロック図である。図2に示すように回路ブロックは、CPU(central processing unit)42を中心にして、このCPU42に、それぞれデータバスを介してインターフェイスコントローラ(I/F_CONT)43及びプリンタコントローラ(PR_CONT)44が接続されている。PR_CONT44にはプリンタ印字部45が接続されている。
また、CPU42には、ROM(read only memory)46、EEPROM(electrically erasable programmable ROM)47、本体操作部の操作パネル38、各部に配置されたセンサからの出力が入力されるセンサ部48が接続されている。
ROM46には、システムプログラムが記憶され、CPU42は、このシステムプログラムに従って各部を制御して処理を行う。
すなわち、各部において、先ず、I/F_CONT43は、例えばパーソナルコンピュータ等のホスト機器から供給される印字データをビットマップデータに変換し、フレームメモリ49に展開する。フレームメモリ49は、ブラック(K)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)ごとに記憶エリアが設定されており、各色のデータが対応するエリアに展開される。
フレームメモリ49に展開されたデータはPR_CONT44に出力され、PR_CONT44からプリンタ印字部45に出力される。
プリンタ印字部45は、エンジン部であり、PR_CONT44からの制御の下で、図1に示した感光体ドラム10、一次転写ローラ21等を含む不図示の回転駆動系、帯電ローラ12、光書込ヘッド13等の被駆動部を有する画像形成部、転写ベルトユニット3の上下移動や転写ベルト8の回転を駆動する不図示の駆動部を備えている。
更に、プリンタ印字部45は、ベルト式定着ユニット6のベルト駆動を行うベルト駆動部52や、現像器14のモータ等を駆動するトナー供給部モータ駆動部53、現像剤搬送ムラをチェックするためのベタ印刷の画像認識を行うベタ印刷画像認識部54を備えている。
また、プリンタ印字部45は、用紙取出ローラ22〜排紙ローラ対31等の回転駆動される各部からなる搬送機構、発熱駆動及び回転駆動されるベルト式定着ユニット6などのプロセス負荷への駆動出力を制御する。
そして、PR_CONT44から出力されたブラック(K)、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の各色の印字データは、プリンタ印字部45からそれぞれ対応する図1に示した光書込ヘッド13に供給される。
図3(a)は、上記の現像器14を感光体ドラム10と共に示す拡大断面図であり、図3(b)は上記の現像器14を図3(a)の矢印cで示す方向に切断して内部構成と現像剤の還流経路とを示す断面図である。
なお、図3(a),(b)には、図1と同一の構成部分には図1と同一の番号を付与して示している。また、図3(b)には、図3(a)に示すドクターブレード、クリーニングブレードの図示を省略し、トナー濃度センサを簡略に示している。
図3(a),(b)に示すように、現像器14は、外壁フレーム16と内部の隔壁17とで仕切られる2つの現像槽57(57a、57b)を備えている。
上方の現像槽57aには、現像ローラ15と第2の螺旋型回転搬送部材19が配置されている。現像ローラ15には、ドクターブレード58が当接している。下方の現像槽57bには第1の螺旋型回転搬送部材18が配置されている。この現像槽57bにはトナー濃度センサ59がその検知面61を槽内に露出して配置されている。
第1の螺旋型回転搬送部材18は、回転軸62とこの回転軸62に螺旋状に固設された螺旋状フィン63とで構成されている。第2の螺旋型回転搬送部材19は、回転軸64とこの回転軸64に螺旋状に固設された螺旋状フィン65とで構成されている。
現像槽57bの現像剤のトナー濃度が規定以下に薄くなっていれば、トナー濃度センサ59がトナー濃度低下を検出する。トナー濃度低下が検出されると、トナー供給部4の当該現像器14に対応するトナーカートリッジ28から後述するトナー補給口を介してトナーが補給される。
上記のトナー濃度センサ59の検知面61は現像槽内に露出して配置されているので、現像剤が検知面61に滞留しやすい。現像剤が検知面61に滞留するとトナー濃度センサ59の検知精度が低下する。
このトナー濃度センサ59の検知精度の低下を防止するために、現像槽57b内の第1の螺旋型回転搬送部材18の回転軸62には、トナー濃度センサ59の検知面61に対向して回転する位置に、ブレード保持部66とこのブレード保持部66に保持された弾性体シート(ブレード)67から成るクリーニングブレード68が固設されている。
クリーニングブレード68は、第1の螺旋型回転搬送部材18の回転軸62と共に回転し、トナー濃度センサ59の検知面61を弾性体シート67により摺擦して、検知面61に滞留しようとする現像剤を払い飛ばし、直後に搬送されてくる現像剤と入替えて、トナー濃度センサ59の検知面61に現像剤が滞留することによって生じる虞のあるトナー濃度の誤検知を防止している。
図3(b)に示すように、現像ローラ15の両端部は、回転軸69を介し現像器14の外壁フレーム16の現像ローラ支持部16a、16bにより回転可能に支持されている。回転軸69の一方(図3(b)では左方)の端部は、現像ローラ支持部16bよりも更に延び出して形成され、先端部にギア71を備えている。
現像器14の外壁フレーム16は、現像ローラ15の回転軸69が現像ローラ支持部16bよりも更に延び出して形成されているのと同様に左方に延び出して、延出外壁フレーム16cによって延出槽72を形成している。
延出外壁フレーム16cで形成される延出槽72は、現像槽57a、57b、及び隔壁17がそのまま延び出した形状になっている。ただし、延出槽72内の隔壁17にはトナー送戻口73が形成され、現像槽57bに連通する延出槽72の側面にはトナー補給口74が形成されている。
上記第2の螺旋型回転搬送部材19の回転軸64は、一方の端部を、現像ローラ支持部16aと同じ側の外壁フレーム16に回転可能に支持され、他方の端部を延出外壁フレーム16cによって回転可能に支持されている。
第2の螺旋型回転搬送部材19の回転軸64の延出外壁フレーム16cよりも外に出る外端部64aには駆動中継ギア76が固設されている。また、第1の螺旋型回転搬送部材18の回転軸62の延出外壁フレーム16cよりも外に出る外部軸62aには、外部係合ギア77と駆動伝達ギア78が固設されている。
外部係合ギア77は、プリンタ1本体側の不図示の駆動系に係合して回転し、第1の螺旋型回転搬送部材18を回転させると共に駆動伝達ギア78を回転させる。駆動伝達ギア78は第2の螺旋型回転搬送部材19の回転軸64の駆動中継ギア76に噛合して、駆動中継ギア76に回転駆動を伝達する。
駆動中継ギア76は、第2の螺旋型回転搬送部材19を回転させると共に、駆動伝達ギア78からの回転駆動をギア71に中継する。ギア71は現像ローラ15を回転させる。
図3(a),(b)において、第2の螺旋型回転搬送部材19は、図3(a)の矢印dで示すように図3(a)の反時計回り方向に回転し、現像槽57a内の現像剤を螺旋状フィン65で攪拌しながら図3(a)の矢印eで示すように図の紙面奥行き方向手前から向こう側へ(図3(b)では矢印e1、e2、e3で示す左側)へ搬送する。
第2の螺旋型回転搬送部材19は、上記のように現像剤を攪拌搬送しながら、その現像剤を現像ローラ15に供給する。現像ローラ15は、現像剤のトナーのみを図1及び図3(a)に示す感光体ドラム10に供給して、感光体ドラム10周面上の静電潜像をトナー像化(現像)する。
トナーのみを感光体ドラム10に引き取られた現像ローラ15上の現像剤のキャリアは、現像槽57a内の現像剤に混合される。その後、現像剤は矢印e4で示すようにトナー送戻口73から現像槽57bに送り戻される。
この現像槽57b内の第1の螺旋型回転搬送部材18は、図3(a)の矢印gで示すように図3(a)の反時計回り方向に回転し、現像槽57b内の現像剤を螺旋状フィン63で攪拌しながら矢印fで示すように図3(a)の紙面奥行き方向向こう側から手前側(図3(b)では矢印f1、f2、f3、f4で示す右側)へ搬送する。
第1の螺旋型回転搬送部材18は、現像剤を攪拌搬送しながら、図3(a)の紙面奥行き方向手前側(図3(b)では右側)のトナー送出口79から、矢印f5で示すように現像剤を現像槽57aに送り出す。
トナー濃度が規定よりも低下したことがトナー濃度センサ59によって検知されると、トナー補給口74からトナーが補給される。このように、現像剤の還流とトナーの補給が繰り返されて、トナーによる現像が逐次進行する。
ところで、螺旋型回転搬送部材によって攪拌搬送されて現像槽内を循環している現像剤において、現像剤の濃度が低下する(キャリア引きによって現像剤量が低下する)と形成画像に搬送ムラが発生することは前述した。
図4は、搬送ムラの発生原因を説明するための図である。同図は現像槽57a内の第2の螺旋型回転搬送部材19を示している。第2の螺旋型回転搬送部材19は、図の矢印hで示すように回転しながら現像剤81を矢印eで示す方向に搬送する。
ここで現像剤量が低下すると、同図には分かり易いように極端に示しているが、螺旋状フィン65の送り面に現像剤81の集中部ができ、反対側面に現像剤81の過疎部ができて、第2の螺旋型回転搬送部材19上で、現像剤81の多い部分jと少ない部分kが交互に出現するという搬送ムラが生じる。
このように現像剤81の搬送ムラが生じると、現像ローラ15の面に現像剤81が均一に付着しなくなる。このため現像ムラが発生する。このような搬送ムラによる現像ムラは形成画像に規則的な白筋を形成して画像の高画質化の妨げになる。
そこで、本例では、YMCKの各色ごとに、定期的にベタ印刷を行って、そのベタ印刷の形状をトナー付着量センサで調べ、現像ムラ、すなわち搬送ムラが発生しているか否かを調べ、搬送ムラが発生していたならば画像形成を停止して、搬送ムラの発生をユーザに報知するようにする。
図5(a)は、搬送ムラが発生している場合のベタ印刷の形状を示す図であり、同図(b)はそのベタ印刷の形状を検知するトナー付着量センサの出力の形状を示す図である。なお、同図(a)は図1に示した中間転写ベルト8を簡略に示している。
図5(a)に示すように、中間転写ベルト8は駆動ローラ21と従動ローラ22に掛け渡されて、矢印mと矢印nで示すように反時計回り方向に回転している。中間転写ベルト8の下面に一次転写されたベタ印刷画像82は、二次転写ローラ24が中間転写ベルト8から離間していることにより、二次転写部を素通りして上面に搬送されてくる。
第2の螺旋型回転搬送部材19で搬送ムラが発生している場合、図5(a)に示すように、ベタ印刷画像82の形状は斜めに平行して規則正しい白線が現れる。その規則正しい白線をトナー付着量センサ83で検出する。なお、トナー付着量センサ83としては、トナー濃度を調整するためのパッチ検査等で使用される常設のセンサを共用する。
図5(a)に示す白線付きのベタ印刷画像82の形状を検出した場合、トナー付着量センサ83の出力電圧は、図5(b)のグラフに示すような形状になる。図5(b)は横軸に時間(s(秒))を示し縦軸にセンサ出力(V)を示している。
図5(b)に示すように、センサ出力電圧のグラフ84は、両方向矢印jで示すように、一定時間間隔の規則正しさで、出力の高い部分84aと出力の低い谷部分84bが現れる。制御部のCPU42は、センサ出力電圧が図5(b)に示すグラフ84のような出力値を示しているとき現像剤の搬送ムラが発生していると判断する。
図6(a)は制御部のCPU42により印刷実行の合間を「搬送ムラチェックのタイミング」として行われる処理のフローチャートであり、図6(b)は各処理の詳細を示すフローチャートである。
図6(a)において、CPU42は、搬送ムラチェックのタイミングであるか否かを常時監視し(ステップS1)、タイミングが来るまで待機する(S1の判別がN)。そして搬送ムラチェックのタイミングになったときは(S1の判別がY)、イエロー(Y)の現像器14の搬送ムラをチェックし(ステップS2)、次に、マゼンタ(M)の現像器14の搬送ムラをチェックする(ステップS3)。
更に、続いてCPU42は、シアン(C)の現像器14の搬送ムラをチェックし(ステップS4)、次に、ブラック(K)の現像器14の搬送ムラをチェックする(ステップS5)。そして、ステップS1に戻って、再び、搬送ムラチェックのタイミングであるか否かを常時監視する。
上記ステップS2〜S5の処理は、チェックする現像器14の現像剤のトナー色が異なるだけで、処理の内容はいずれも同一である。以下、その詳細を説明する。図6(b)において、CPU42は、まず、中間転写ベルト8に、YMCK各色のうち測定(チェック)すべき色のベタ画像を生成する(ステップS10)。
この処理では、CPU42は、チェックすべき色の現像装置9を駆動して、その感光体ドラム10上にベタ画像を現像し、そのベタ画像を中間転写ベルト8に一次転写するとともに、二次転写ローラ24を中間転写ベルト8から離間させて二次転写部を開放する。
中間転写ベルト8の下面に一次転写されたベタ画像82は、中間転写ベルト8により搬送され、二次転写部を素通りして、図5(a)に示したように、中間転写ベルト8の上面に回り込む。
ここでCPU42は、トナー付着量センサ83を駆動してベタ画像82のトナー付着の形状を検出させる。ベタ印刷画像認識部54はトナー付着量センサ83が検出したベタ印刷の画像を画像認識し、認識結果をCPU42に通知する(ステップS11)。
CPU42は、ベタ印刷画像認識部54から通知された認識結果が現像剤の搬送ムラに起因するトナー付着ムラが発生しているか否か判別する(ステップS」12)。そして、トナー付着ムラが発生していないときは(S12の判別がN)、当該色の搬送ムラチェックを終了する。
一方、トナー付着ムラが発生しているときは(S12の判別がY)、CPU42は、プリンタ1本体の不図示の操作パネルの表示装置に、当該色の「現像器エラー」を表示報知する(ステップS13)。
これにより、ユーザは、当該色の現像装置9の現像器14に現像剤搬送ムラが発生していることを知ることが出来、適正に対処して現像剤搬送ムラを解消し、トナー付着ムラのない高画質の画像形成を続行することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
像担持体上の静電潜像を現像するトナーを含む現像剤を循環可能に収容する現像槽と、
該現像槽内に配設され、回転軸と該回転軸に固設された螺旋翼から成り、前記現像剤を回転搬送する螺旋型回転搬送部材と、
該螺旋型回転搬送部材により循環搬送される前記現像槽内の前記トナーによるトナー像を形成されるトナー像担持体と、
該トナー像担持体に所定のベタ画像を形成するベタ画像形成手段と、
該ベタ画像形成手段により形成された前記ベタ画像の前記トナー像担持体への付着ムラを検出するベタ画像付着ムラ検出手段と、
該ベタ画像付着ムラ検出手段による検出結果に基づいて前記螺旋型回転搬送部材による搬送ムラを推定する搬送ムラ推定手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
[付記2]
前記搬送ムラ推定手段による推定結果に基づいて搬送ムラを解消すべく報知する報知手段を更に備えることを特徴とする付記1記載の画像形成装置。
[付記3]
像担持体上の静電潜像を現像するトナーを含む現像剤を循環可能に収容する現像槽と、
該現像槽内に配設され、回転軸と該回転軸に固設された螺旋翼から成り、前記現像剤を回転搬送する螺旋型回転搬送部材と、
該螺旋型回転搬送部材により循環搬送される前記現像槽内の前記トナーによるトナー像を形成されるトナー像担持体と、
を備える画像形成装置の画像形成ムラ発生抑止方法であって、
前記トナー像担持体に所定のベタ画像を形成するベタ画像形成工程と、
該ベタ画像形成工程により形成された前記ベタ画像の前記トナー像担持体への付着ムラを検出するベタ画像付着ムラ検出工程と、
該ベタ画像付着ムラ検出工程による検出結果に基づいて前記螺旋型回転搬送部材による搬送ムラを推定する搬送ムラ推定工程と、
を含むことを特徴とする画像形成ムラ発生抑止方法。
[付記4]
前記搬送ムラ推定工程による推定結果に基づいて搬送ムラを解消すべく報知する報知工程を更に含むことを特徴とする付記3記載の画像形成ムラ発生抑止方法。
[付記5]
像担持体上の静電潜像を現像するトナーを含む現像剤を循環可能に収容する現像槽と、
該現像槽内に配設され、回転軸と該回転軸に固設された螺旋翼から成り、前記現像剤を回転搬送する螺旋型回転搬送部材と、
該螺旋型回転搬送部材により循環搬送される前記現像槽内の前記トナーによるトナー像を形成されるトナー像担持体と、
を備える画像形成装置の制御部により読み取られ実行が可能な画像形成ムラ発生抑止プログラムであって、
前記トナー像担持体に所定のベタ画像を形成するベタ画像形成手順と、
該ベタ画像形成手順により形成された前記ベタ画像の前記トナー像担持体への付着ムラを検出するベタ画像付着ムラ検出手順と、
該ベタ画像付着ムラ検出手順による検出結果に基づいて前記螺旋型回転搬送部材による搬送ムラを推定する搬送ムラ推定手順と、
を含むことを特徴とする画像形成ムラ発生抑止プログラム。
[付記6]
前記搬送ムラ推定手順による推定結果に基づいて搬送ムラを解消すべく報知する報知手順を更に含むことを特徴とする付記5記載の画像形成ムラ発生抑止プログラム。
本発明は、現像器内の螺旋型回転搬送部材に生じる搬送ムラによる現像ムラに起因する画像形成ムラの発生を抑止する画像形成装置に利用することができる。
1 フルカラー画像形成装置(プリンタ、装置本体)
2 画像形成部
3 転写ベルトユニット
4 トナー供給部
5 給紙部
6 ベルト式定着ユニット
7 両面印刷用搬送ユニット
8 転写ベルト
8a 下部走行面
9(9m、9c、9y、9k) 現像装置
10(10m、10c、10y、10k) 感光体ドラム
11 クリーナ
12 帯電ローラ
13 光書込ヘッド
14 現像器
15 現像ローラ
16 外壁フレーム
16a、16b 現像ローラ支持部
16c 延出外壁フレーム
17 隔壁
15 現像ローラ
18 第1の螺旋型回転搬送部材
19 第2の螺旋型回転搬送部材
20 リザーブタンク
21 駆動ローラ
22 従動ローラ
23 二次転写バックアップローラ
24 二次転写ローラ
25 一次転写ローラ
26 ベルトクリーナ
27 廃トナー回収容器
28 トナーカートリッジ
29 電装部
31(31a、31b) 給紙カセット
32 用紙取出ローラ
33 給送ローラ
34 捌きローラ
35 待機搬送ローラ対
36 搬出ローラ対
37 排紙トレー
38 排紙ローラ対
39 返送路
39a 開始返送路
39b 中間返送路
39c 終端返送路
41(41a、41b、41c、41d、41e) 返送ローラ対
42 CPU(central processing unit)
43 インターフェイスコントローラ(I/F_CONT)
44 プリンタコントローラ(PR_CONT)
45 プリンタ印字部
46 ROM(read only memory)
47 EEPROM(electrically erasable programmable ROM)
48 センサ部
49 フレームメモリ
52 ベルト駆動部
53 トナー供給部モータ駆動部
54 ベタ印刷画像認識部
57a、57b 現像槽
58 ドクターブレード
59 トナー濃度センサ
61 検知面
62 回転軸
62a 外部軸
63 螺旋状フィン
64 回転軸
64a 外端部
65 螺旋状フィン
66 ブレード保持部
67 弾性体シート(ブレード)
68 クリーニングブレード
69 回転軸
71 ギア
72 延出槽
73 トナー送戻口
74 トナー補給口
76 駆動中継ギア
77 外部係合ギア
78 駆動伝達ギア
79 トナー送出口
81 現像剤
82 ベタ印刷画像
83 トナー付着量センサ
84 センサ出力電圧のグラフ
84a 出力の高い部分
84b 出力の低い谷部分

Claims (6)

  1. 像担持体上の静電潜像を現像するトナーを含む現像剤を循環可能に収容する現像槽と、
    該現像槽内に配設され、回転軸と該回転軸に固設された螺旋翼から成り、前記現像剤を回転搬送する螺旋型回転搬送部材と、
    該螺旋型回転搬送部材により循環搬送される前記現像槽内の前記トナーによるトナー像を形成されるトナー像担持体と、
    該トナー像担持体に所定のベタ画像を形成するベタ画像形成手段と、
    該ベタ画像形成手段により形成された前記ベタ画像の前記トナー像担持体への付着ムラを検出するベタ画像付着ムラ検出手段と、
    該ベタ画像付着ムラ検出手段による検出結果に基づいて前記螺旋型回転搬送部材による搬送ムラを推定する搬送ムラ推定手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記搬送ムラ推定手段による推定結果に基づいて搬送ムラを解消すべく報知する報知手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 像担持体上の静電潜像を現像するトナーを含む現像剤を循環可能に収容する現像槽と、
    該現像槽内に配設され、回転軸と該回転軸に固設された螺旋翼から成り、前記現像剤を回転搬送する螺旋型回転搬送部材と、
    該螺旋型回転搬送部材により循環搬送される前記現像槽内の前記トナーによるトナー像を形成されるトナー像担持体と、
    を備える画像形成装置の画像形成ムラ発生抑止方法であって、
    前記トナー像担持体に所定のベタ画像を形成するベタ画像形成工程と、
    該ベタ画像形成工程により形成された前記ベタ画像の前記トナー像担持体への付着ムラを検出するベタ画像付着ムラ検出工程と、
    該ベタ画像付着ムラ検出工程による検出結果に基づいて前記螺旋型回転搬送部材による搬送ムラを推定する搬送ムラ推定工程と、
    を含むことを特徴とする画像形成ムラ発生抑止方法。
  4. 前記搬送ムラ推定工程による推定結果に基づいて搬送ムラを解消すべく報知する報知工程を更に含むことを特徴とする請求項3記載の画像形成ムラ発生抑止方法。
  5. 像担持体上の静電潜像を現像するトナーを含む現像剤を循環可能に収容する現像槽と、
    該現像槽内に配設され、回転軸と該回転軸に固設された螺旋翼から成り、前記現像剤を回転搬送する螺旋型回転搬送部材と、
    該螺旋型回転搬送部材により循環搬送される前記現像槽内の前記トナーによるトナー像を形成されるトナー像担持体と、
    を備える画像形成装置の制御部により読み取られ実行が可能な画像形成ムラ発生抑止プログラムであって、
    前記トナー像担持体に所定のベタ画像を形成するベタ画像形成手順と、
    該ベタ画像形成手順により形成された前記ベタ画像の前記トナー像担持体への付着ムラを検出するベタ画像付着ムラ検出手順と、
    該ベタ画像付着ムラ検出手順による検出結果に基づいて前記螺旋型回転搬送部材による搬送ムラを推定する搬送ムラ推定手順と、
    を含むことを特徴とする画像形成ムラ発生抑止プログラム。
  6. 前記搬送ムラ推定手順による推定結果に基づいて搬送ムラを解消すべく報知する報知手順を更に含むことを特徴とする請求項5記載の画像形成ムラ発生抑止プログラム。
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