JP2014020264A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多種燃料を燃焼室に直接噴射可能な第1インジェクタとアルコール燃料を吸気ポートに噴射可能な第2インジェクタを備えると共に、アルコール燃料を吸気ポートに噴射するときのエアブロックの発生を緩和させるようにした内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】ガソリンを主成分とする多種燃料を燃焼室に直接噴射可能な第1インジェクタと、それよりオクタン価の高いアルコールを主成分とする燃料を吸気ポートに噴射可能な第2インジェクタと、要求負荷に応じて第1、第2インジェクタによる燃料噴射を制御すると共に、第1インジェクタが内径aの噴射孔をm個(m≧10)有するとき、第2インジェクタは内径b(b≧2a)の噴射孔をn個(n≦3)有するインジェクタとし、第2インジェクタから噴射される燃料のペネトレーションを第1インジェクタから噴射される燃料のそれよりも大きくする。
【選択図】図3

Description

この発明は内燃機関の制御装置に関し、より詳しくはガソリンとアルコール(エタノール)からなる多種燃料を用いる内燃機関の制御装置に関する。
近時、ガソリンに加えてアルコールなどの燃料を用いる内燃機関の制御装置が種々提案されており、その一例として特許文献1記載の技術を挙げることができる。特許文献1記載の技術にあっては、アルコールを含む燃料を燃焼室に直接噴射可能な第1インジェクタと、ガソリンを含む燃料を吸気ポートに噴射可能な第2インジェクタとを備え、目標の機関出力を保持しつつ、空燃比が理論空燃比となると共に、異常燃焼が生じないように、それぞれの燃料の変化量を設定している。
特開2007−154883号公報
燃料を燃焼室に直接噴射するには噴射系を高圧化する必要があるが、アルコール燃料の高圧化はガソリン燃料に比較すると、加圧ポンプに特別の加工が必要となるため、アルコール燃料は吸気ポートに噴射する方が構造上有利となる。また、このような内燃機関にあっては、通常、クルーズ運転などではガソリンのみで走行可能であることから、アルコール燃料の噴射は停止されるが、その結果、インジェクタが高温化する恐れがある。
他方、アルコール燃料を吸気ポートに噴射すると、噴射されたアルコールの一部が吸気ポートで蒸発して体積が増加するため、吸気がブロックされるエアブロックという現象が生じることがあるため、その現象を緩和させる必要がある。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、ガソリンを主成分とする多種燃料を燃焼室に直接噴射可能な第1インジェクタとアルコールを主成分とする燃料を吸気ポートに噴射可能な第2インジェクタを備えると共に、アルコール燃料を吸気ポートに噴射するときのエアブロックの発生を緩和させるようにした内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、噴射された燃料を吸気と混合させて得た混合気を燃焼室で点火・燃焼させて出力を生じる内燃機関の制御装置において、ガソリンを主成分とする多種燃料を前記燃料として燃焼室に直接噴射可能な第1インジェクタと、前記多種燃料よりオクタン価の高いアルコールを主成分とする燃料を前記燃料として前記燃焼室の手前の吸気ポートに噴射可能な第2インジェクタと、要求負荷に応じて前記第1、第2インジェクタによる燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段とを備えると共に、前記第1インジェクタが内径aの噴射孔をm個(m≧10)有するインジェクタとするとき、前記第2インジェクタは内径b(b≧2a)の噴射孔をn個(n≦3)有するインジェクタとし、よって前記第2インジェクタから噴射される燃料のペネトレーションを前記第1インジェクタから噴射される燃料のそれよりも大きくする如く構成した。
請求項2に係る内燃機関の制御装置にあっては、前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関に要求される負荷が高いとき、前記第1インジェクタから前記多種燃料を噴射させると共に、前記第2インジェクタから前記アルコール燃料を噴射させる如く構成した。
請求項3に係る内燃機関の制御装置にあっては、前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関が搭載される車両の走行速度が減速されるとき、前記第1、第2インジェクタの噴射を停止させる如く構成した。
請求項4に係る内燃機関の制御装置にあっては、前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関が搭載される車両の走行速度が減速されるとき、前記第1インジェクタを停止し、次いで前記第2インジェクタの噴射を停止させる如く構成した。
請求項1に係る内燃機関の制御装置にあっては、ガソリンを主成分とする多種燃料を燃焼室に直接噴射可能な第1インジェクタと、多種燃料よりオクタン価の高いアルコールを主成分とする燃料を燃焼室の手前の吸気ポートに噴射可能な第2インジェクタと、要求負荷に応じて第1、第2インジェクタによる燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段とを備えると共に、第1インジェクタが内径aの噴射孔をm個(m≧10)有するインジェクタとするとき、第2インジェクタは内径b(b≧2a)の噴射孔をn個(n≦3)有するインジェクタとし、よって第2インジェクタから噴射される燃料のペネトレーションを前記第1インジェクタから噴射される燃料のそれよりも大きくする如く構成したので、噴射系の高圧化に加圧ポンプに特別の加工などが必要ない点で構造が簡易となる。
また、上記したように第2インジェクタを第1(通常の)インジェクタに比して噴射孔の内径を大きく、噴射孔の個数を少なくして第2インジェクタから噴射される燃料のペネトレーションを大きくするように構成することで、噴射燃料の過度の分散や壁面への付着を抑制でき、燃料のほとんどは液体のまま燃焼室に導入されて燃焼室内で蒸発し、燃焼室内の温度を低下させることができる。これによって吸気ポートでの燃料蒸発を抑制でき、エアブロックを緩和させることができる。
請求項2に係る内燃機関の制御装置にあっては、燃料噴射制御手段は、内燃機関に要求される負荷が高いとき、第1インジェクタから多種燃料を噴射させると共に、第2インジェクタからアルコール燃料を噴射させる如く構成したので、上記した効果に加え、ドライバビリティを向上できると共に、排気エミッションの悪化を招くことが少ない。
即ち、上記のように第2インジェクタから噴射される燃料のペネトレーションを大きくするように構成した場合、空気流動の小さいときや低温の場合、壁面に付着したりして吸気と混合させるのが難しくなるため、排気エミッションが悪化する場合があるが、第2インジェクタからのアルコール燃料の噴射を高負荷時に限定されることから、そのような不都合が生じる可能性が少ない。
請求項3に係る内燃機関の制御装置にあっては、燃料噴射制御手段は、内燃機関が搭載される車両の走行速度が減速されるとき、第1、第2インジェクタの噴射を停止させる如く構成したので、同様に排気エミッションの悪化を招くことが少ないと共に、燃費を向上させることができる。
請求項4に係る内燃機関の制御装置にあっては、燃料噴射制御手段は、前記内燃機関が搭載される車両の走行速度が減速されるとき、第1インジェクタを停止し、次いで前記第2インジェクタの噴射を停止させる如く構成したので、上記した効果に加え、燃焼性の良いアルコール燃料の供給を後に停止することで、速やかに燃料カット状態に移行することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る内燃機関の制御装置を実施するための最良の形態について説明する。
この発明の実施例に係る内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す第1インジェクタの斜視図である。 図1に示す第1、第2インジェクタの噴射孔などを説明するスプレーチップ付近の説明図である。 図3に示す第2インジェクタからアルコール燃料を吸気ポートにペネトレーション噴射した場合に得られるエンジントルクを通常の噴射した場合や直接噴射した場合と比較して示す説明図である。 図1装置の動作を示すフロー・チャートである。 図5フロー・チャートの処理で算出される目標空気流量の特性を示す説明図である。 図5フロー・チャートの処理で設定される燃料オクタン価の特性を示す説明図である。 図5フロー・チャートの処理で制御される点火時期の特性を示す説明図である。
以下、添付図面に即してこの発明に係る内燃機関の制御装置を実施するための形態を説明する。
図1はこの発明の実施例に係る内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において、符号10は、車両(図示せず)に搭載される、4気筒(シリンダ)4サイクルの内燃機関(1気筒のみ図示。以下「エンジン」という)を示す。エンジン10において、エアクリーナ(図示せず)から吸入される吸気は吸気管12を流れ、スロットルバルブ14で流量を調節されて吸気マニホルド16を流れ、2個の吸気バルブ(1個のみ図示)20が開弁(開放)されるとき、燃焼室22に流入する。
スロットルバルブ14は、車両運転席床面に配置されたアクセルペダル24との機械的な接続を絶たれ、DBW(Drive By Wire)機構26で開閉が制御される。即ち、スロットルバルブ14はアクチュエータ(電動モータ)26aに接続され、アクチュエータ26aで駆動されて開閉する。
燃焼室22を臨む位置には第1インジェクタ(燃料噴射弁)30が配置されると共に、吸気バルブ20の手前の吸気ポート16aには第2インジェクタ(燃料噴射弁)32が配置される。
第1インジェクタ30には、メイン燃料タンク34に貯留される多種燃料がタンク内部に配置されたメイン燃料ポンプ34aで汲み上げられ、燃料供給管36を介して圧送される。第1インジェクタ30は圧送された多種燃料を燃焼室22に直接噴射する。以下、第1インジェクタ30を「直噴インジェクタ」ともいう。
多種燃料としては、ガソリンとエタノール(エチルアルコール)の混合燃料、具体的にはガソリン90%とエタノール10%の混合燃料(E10)などのアルコール濃度が比較的低い燃料、換言すればガソリンを主成分とする、オクタン価RONが低い低RON燃料の使用が予定される。
他方、メイン燃料タンク34に貯留される多種燃料はサブ燃料ポンプ34bで汲み上げられて管路40を介して燃料成分分離装置42に送られ、そこで加熱・冷却されてアルコールを主成分とする燃料と気体成分に分離・抽出される。
分離されたアルコールを主成分とする燃料(以下「アルコール燃料」という)はサブ燃料タンク44に貯留されると共に、気体成分は管路46を介してメイン燃料タンク34に戻される。
サブ燃料タンク44に貯留されるアルコール燃料はタンク内部に配置された燃料ポンプ44aで汲み上げられ、燃料供給管50を介して第2インジェクタ32に圧送される。換言すれば、第2インジェクタ32には、第1インジェクタ30に圧送される多種燃料に比してオクタン価が高い(高RONの)アルコール燃料が圧送される
第2インジェクタ32は圧送されたアルコール燃料を吸気ポート16aに噴射する。以下、第2インジェクタ32を「ポートインジェクタ」ともいう。噴射されたアルコール燃料は吸気バルブ20が開弁されたとき、燃焼室22に流入する。
図2は第1インジェクタ30の斜視図である。図示の如く、第1インジェクタ30は公知の形状を備え、先端のスプレーチップ付近に噴射孔が形成される。第2インジェクタ32も基本的には第1インジェクタ30と同様の形状を備えるが、噴射孔の内径などで相違する。
図3はそれら第1、第2インジェクタ30,32の噴射孔などを説明するスプレーチップ付近の説明図である。同図(a)が第1インジェクタ30、同図(b)が第2インジェクタ32のそれを示す。
図示の如く、第1インジェクタ30には内径0.2mm程度の噴射孔が12個形成される。噴射孔の噴霧角は40度程度とされる。第2インジェクタ32には内径0.5mmの噴射孔が2個形成され、その噴霧角は20度程度とされる。
即ち、第1インジェクタ30が内径aの噴射孔をm個(m≧10)有するインジェクタとするとき、第2インジェクタ32は内径b(b≧2a)の噴射孔をn個(n≦3)有するインジェクタとされ、これによって第2インジェクタ32から噴射される燃料のペネトレーションを第1インジェクタ30から噴射される燃料のそれよりも大きいように構成される。
より具体的には、第2インジェクタ32においては、以下の式で表わされる噴射燃料の到達距離(噴霧ペネトレーション)を奏するインジェクタを意味する。
S=2.95×(ΔP/ρa)0.25×(dot)0.5
上記で:S:噴射燃料の到達距離、ρa:雰囲気密度、ΔP:噴射圧と雰囲気圧との差、do:噴孔径、t:時間である。また式は、広安博之他、「ディーゼル噴霧の到達距離と噴霧角」、自動車技術界論文集、No.21,1980に基づく。
従って、例えば噴射孔が0.2mmの場合と0.5mmの場合における噴射燃料の到達距離を対比すると、(0.5/0.2)0.5 となるため、第1インジェクタ30と第2インジェクタ32では、1.58倍程度の差が生じる。
図4はアルコール燃料を吸気ポート16aにペネトレーション噴射した場合に得られるエンジントルクを通常の噴射した場合や直接噴射した場合と比較して示す説明図である。
図示の如く、ペネトレーション噴射とすることで、通常の吸気ポート噴射よりも高く、直接噴射する場合とほぼ同等のエンジントルクを実現することができる。
図1の説明に戻ると、直噴インジェクタ30あるいはポートインジェクタ32は、ドライバ(駆動回路。図示せず)を通じてECU(Electronic Control Unit。電子制御ユニット)54に電気的に接続され、ECU54から開弁(開放)時間を示す駆動信号がドライバ52を通じて供給されると開弁し、開弁時間に応じた燃料を燃焼室22あるいは吸気ポート16aに噴射する。噴射された燃料は、流入した空気と混合して混合気を生成する。
燃焼室22には点火プラグ56が配置される。点火プラグ56はイグナイタなどからなる点火装置60に接続される。点火装置60はECU54からドライバ52を介して点火信号が供給されると、点火プラグ56の電極間に火花放電を生じさせる。混合気はそれによって着火されて燃焼し、燃焼室22の内部に摺動自在に収容されるピストン62を下方に駆動する。
燃焼室22が形成されるシリンダブロック64の内部には、ピストン62に接続され、ピストン62の上下運動を回転運動に変換するクランクシャフト(図示せず)が収容される。
燃焼によって生じた排気(排ガス)は、2個の排気バルブ(1個のみ図示)70が開弁するとき、排気ポート72を通って排気マニホルド74から排気管76に流れる。排気管76には触媒装置(図示せず)が配置され、排気は触媒装置でHC,CO,NOxなどの有害成分を除去されてエンジン外の大気に放出される。
シリンダヘッド64aにはバルブタイミング可変機構(以下「VTC」という)80が設けられる。VTC80は油圧を供給してカムシャフトを駆動してクランクシャフトに対するカムシャフトの位相を変更すると共に、吸気カム80bを複数のカムの間で変更し、吸気バルブ20の位相と開弁と閉弁のバルブタイミングとリフト量とを変更する。
尚、エンジン10の出力は自動変速機に送られ、そこで変速されて駆動輪に伝達されるが、自動変速機などの図示は省略する。
エンジン10のクランクシャフトの付近にはパルサと磁気ピックアップとからなるクランク角センサ82が配置され、気筒判別信号と、各気筒のTDC(上死点)あるいはその付近のクランク角度を示すTDC信号と、TDC信号を細分してなるCRK信号を出力する。
エアクリーナの付近には温度検出素子を備えたエアフローメータ84が配置され、エアクリーナから吸入される空気(吸気)量Qと吸気温度TAに応じた信号を出力する。
吸気管12においてスロットルバルブ14の下流にはMAPセンサ86が配置され、吸気管内圧力PBAを絶対圧で示す信号を出力すると共に、DBW機構26にはスロットル開度センサ90が配置され、スロットルバルブ14の位置(スロットル開度TH)に応じた信号を出力する。
エンジン10のクランクケース64aに形成された冷却水通路(図示せず)には水温センサ92が配置されてエンジン冷却水温(エンジン温度)TWに応じた信号を出力すると共に、その付近にはノッキングセンサ94が配置され、ノッキングに起因してエンジン10に生じる振動に応じた信号を出力する。
排気系において触媒装置の上流にはA/Fセンサ(広域空燃比センサ)96が配置され、理論空燃比からリッチあるいはリーンに至るまでの広い範囲において排気中の酸素濃度、より具体的には実際の空燃比KACTを示す信号を出力する。
メイン燃料タンク34と燃料成分分離装置40を接続する管路46にはアルコールセンサ100が配置されて管路46を流れる多種燃料、より具体的にはメイン燃料タンク34に貯留される多種燃料のアルコール濃度を示す信号を出力すると共に、サブ燃料タンク44にはレベルセンサ102が配置され、サブ燃料タンク44に貯留されるアルコール燃料のレベル(液面高さ)、換言すればアルコール燃料の残量を示す信号を出力する。
アクセルペダル24の付近にはアクセル開度センサ104が設けられ、運転者のアクセルペダル踏み込み量を示すアクセル開度APに応じた信号を出力する。ドライブシャフト(図示せず)の付近には車速センサ106が設けられ、ドライブシャフトの所定角回転当たりにパルス信号を出力する。
上記したセンサ群の出力は、ECU54に入力される。ECU54はマイクロコンピュータからなり、CPU,ROM,RAM,I/Fなどを備える。ECU54は入力信号の内、クランク角センサ82の出力(CRK信号)と車速センサ106の出力の時間間隔を計測してエンジン回転数NEと車速Vを算出(検出)する。
図5はECU54の動作を示すフロー・チャートである。図示のプログラムは、それぞれの気筒の所定クランク角度で実行される。
以下説明すると、S10において上記したセンサ群の出力からエンジン回転数NEを含むエンジン10の運転状態を検知し、S12に進んでアクセル開度APとエンジン回転数NEから予め設定された特性(マップ)を検索してエンジン10の要求トルク(運転者からエンジン10に要求される出力)を算出する。
次いでS14に進み、S12で算出された要求トルクとS10で検出されたエンジン回転数NEから図6に示す特性を検索して目標空気流量を算出する。
図6に示す如く、目標空気流量は要求トルクとエンジン回転数NEが増加するにつれて増加するように算出される。図示しないルーチンにおいて算出された目標空気流量となるようにDWB機構26の動作が制御される。
次いでS16に進み、S12で算出された要求トルクとS10で検出されたエンジン回転数NEから図7に示す特性を検索して燃料オクタン価を設定する。即ち、第1、第2インジェクタ30,32から噴射されるべき燃料のオクタン価の割合を設定する。
図7に示す如く、燃料オクタン価は、要求トルクが増加するにつれて増加する一方、エンジン回転数NEが増加するにつれて減少するように設定される。
次いでS18に進み、燃料噴射制御を実行する。即ち、エンジン10の基本運転パラメータである要求トルク(負荷)とエンジン回転数NEからそれらが増加するにつれて増加するようにエンジン10に供給すべき燃料噴射量を算出する。
具体的には、図7に示す如く、要求トルクが低いときは算出される燃料オクタン価も低いことから、第1インジェクタ30から比較的オクタン価の低い、ガソリンを主成分とする多種燃料のみを噴射させる。
他方、燃料オクタン価は要求トルクが増加するにつれて増加するように算出されることから、加速時あるいは登坂時など要求トルクが増加するときとき、第1インジェクタ30から多種燃料を噴射させると共に、第2インジェクタ32から多種燃料よりオクタン価が高いアルコールを主成分とする燃料を噴射させる。
エンジン10が搭載される車両のクルーズ走行時とエンジン10の冷間始動時には、第1インジェクタ30から多種燃料を噴射させるのみとする。尚、熱間再始動時には(VTC80で調整される)有効圧縮比によっては第2インジェクタ32からアルコール燃料を噴射させて極低回転時の異常燃焼を防止する。
また、車両走行速度が減速される減速時には、第1、第2インジェクタ30,32からの噴射を共に停止(フューエルカット)させる。そのとき、第1インジェクタ30の噴射を先ず停止し、次いで第2インジェクタ32の噴射を停止させることとする。
図5フロー・チャートにあっては次いでS20に進み、要求トルク(負荷)とエンジン回転数NEから図8に示す特性に従い、要求トルクとエンジン回転数NEが増加するにつれて進角するようにエンジン10に供給すべき点火時期を制御する。
また、エンジン10の冷間始動時には遅角させて排気管76に配置された触媒装置を活性化させるように点火時期を制御する。
このように、この実施例においては、ガソリンを主成分とする多種燃料を噴射する第1インジェクタ30を直噴インジェクタとしたので、構造が簡易となると共に、全ての運転領域において燃料噴射時には第1インジェクタ30を介してガソリンを主成分とする多種燃料が噴射されるため、潜熱によって燃焼室22を臨む位置に配置される第1インジェクタ30を冷却でき、第1インジェクタ30の過度の昇温を防止できる。
また、要求トルク(負荷)が増加するときは第2インジェクタ32を介してアルコールを主成分とする燃料が噴射されることで要求トルクを実現できると共に、第2インジェクタ32から噴射される燃料のペネトレーションを大きくしたので、吸気ポート16aでの燃料蒸発を抑制でき、エアブロックを緩和させることができる。
さらに、第2インジェクタ32によるアルコールを主成分とする燃料の噴射が高負荷時に限られるようにしたので、一般的に高価であるアルコール燃料を節約することができる。
上記した如く、この実施例にあっては、噴射された燃料を吸気と混合させて得た混合気を燃焼室22で点火・燃焼させて出力を生じる内燃機関(エンジン)10の制御装置において、ガソリンを主成分とする多種燃料を前記燃料として燃焼室22に直接噴射可能な第1インジェクタ30と、前記多種燃料よりオクタン価の高いアルコールを主成分とする燃料を前記燃料として前記燃焼室の手前の吸気ポート16aに噴射可能な第2インジェクタ32と、要求負荷に応じて前記第1、第2インジェクタ30,32による燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段(ECU54,S10からS18)とを備えると共に、前記第1インジェクタ30が内径aの噴射孔をm個(m≧10)有するインジェクタとするとき、前記第2インジェクタ32は内径b(b≧2a)の噴射孔をn個(n≦3)有するインジェクタとし、よって前記第2インジェクタ32から噴射される燃料のペネトレーションを前記第1インジェクタ30から噴射される燃料のそれよりも大きくする如く構成したので、多種燃料がガソリンを主成分とする限り、噴射系の高圧化に加圧ポンプに特別の加工などが必要ない点で構造が簡易となる。
また、上記したように第2インジェクタ32を第1(通常)インジェクタ30に比して噴射孔の内径を大きく、噴射孔の個数を少なくして第2インジェクタ32から噴射される燃料のペネトレーションを大きくするように構成することで、噴射燃料の過度の分散や壁面への付着を抑制でき、燃料のほとんどは液体のまま燃焼室22に導入されて燃焼室22内で蒸発し、燃焼室22内の温度を低下させる。これによって吸気ポート16aでの燃料蒸発を抑制でき、エアブロックを緩和させることができる。
また、前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関に要求される負荷(要求トルク)が高いとき、前記第1インジェクタ30から前記多種燃料を噴射させると共に、前記第2インジェクタ32から前記アルコール燃料を噴射させる(ECU54,S18)如く構成したので、上記した効果に加え、ドライバビリティを向上できると共に、排気エミッションの悪化を招くことが少ない。
即ち、上記のように第2インジェクタ32から噴射される燃料のペネトレーションを大きくするように構成した場合、空気流動の小さいときや低温の場合、壁面に付着したりして吸気と混合させるのが難しくなるため、排気エミッションが悪化する場合があるが、第2インジェクタ32からのアルコール燃料の噴射を高負荷時に限定されることから、そのような不都合が生じる可能性が少ない。
また、前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関が搭載される車両の走行速度が減速されるとき、前記第1、第2インジェクタ30,32の噴射を停止させる(ECU54,S18)如く構成したので、同様に排気エミッションの悪化を招くことが少ないと共に、燃費を向上させることができる。
また、前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関が搭載される車両の走行速度が減速されるとき、前記第1インジェクタ30を停止し、次いで前記第2インジェクタ32の噴射を停止させる(ECU54,S18)如く構成したので、上記した効果に加え、燃焼性の良いアルコール燃料の供給を後に停止することで、速やかに燃料カット状態に移行することができる。
尚、上記において、メイン燃料タンク34にアルコール燃料を含む多種燃料、サブ燃料タンク44にアルコール燃料を貯留するようにしたが、メイン燃料タンク34にガソリン燃料、サブ燃料タンク44にアルコール燃料を貯留するようにしても良い。
10 内燃機関(エンジン)、14 スロットルバルブ、20 吸気バルブ、22 燃焼室、26 DBW機構、30 第1(直噴)インジェクタ、32 第2(ポート)インジェクタ、34 メイン燃料タンク、42 燃料成分分離装置、44 サブ燃料タンク、54 ECU(電子制御ユニット)、56 点火プラグ(点火手段)、60 点火装置(点火手段)、80 VTC(バルブタイミング可変機構)、82 クランク角センサ、84 エアフローメータ、86 MAPセンサ、90 スロットル開度センサ、96 A/Fセンサ、100 アルコールセンサ、102 レベルセンサ、104 アクセル開度センサ

Claims (4)

  1. 噴射された燃料を吸気と混合させて得た混合気を燃焼室で点火・燃焼させて出力を生じる内燃機関の制御装置において、ガソリンを主成分とする多種燃料を前記燃料として燃焼室に直接噴射可能な第1インジェクタと、前記多種燃料よりオクタン価の高いアルコールを主成分とする燃料を前記燃料として前記燃焼室の手前の吸気ポートに噴射可能な第2インジェクタと、要求負荷に応じて前記第1、第2インジェクタによる燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段とを備えると共に、前記第1インジェクタが内径aの噴射孔をm個(m≧10)有するインジェクタとするとき、前記第2インジェクタは内径b(b≧2a)の噴射孔をn個(n≦3)有するインジェクタとし、よって前記第2インジェクタから噴射される燃料のペネトレーションを前記第1インジェクタから噴射される燃料のそれよりも大きくすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関に要求される負荷が高いとき、前記第1インジェクタから前記多種燃料を噴射させると共に、前記第2インジェクタから前記アルコール燃料を噴射させることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関が搭載される車両の走行速度が減速されるとき、前記第1、第2インジェクタの噴射を停止させることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関が搭載される車両の走行速度が減速されるとき、前記第1インジェクタを停止し、次いで前記第2インジェクタの噴射を停止させることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
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