JP2014018825A - 双ロール式鋳造装置の冷却ロール - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却ロールの入熱が通常時よりも増加した場合にも、ロール端部にロール端縮径部が生じないようにした双ロール式鋳造装置の冷却ロールを提供する。
【解決手段】ペアをなす一方の冷却ロールは長手方向中央の径が長手方向端部の径よりも大きい中太りロール100aであり、ペアをなす他方の冷却ロールは長手方向中央の径が長手方向端部の径よりも小さい中細りロール200aであり、中太りロール100aと中細りロール200aとの間に、ロールの長手方向中央から長手方向端部へ向かって漸次接近したロールギャップ3を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】ペアをなす一方の冷却ロールは長手方向中央の径が長手方向端部の径よりも大きい中太りロール100aであり、ペアをなす他方の冷却ロールは長手方向中央の径が長手方向端部の径よりも小さい中細りロール200aであり、中太りロール100aと中細りロール200aとの間に、ロールの長手方向中央から長手方向端部へ向かって漸次接近したロールギャップ3を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、双ロール式鋳造装置の冷却ロールに関するものである。
双ロール式鋳造装置は、一定幅の薄材(鋳片)を製造するための冷却ロール(鋳造ロール)をペアで備えており、該両冷却ロールは水平で平行且つ相互間に所定量の間隔(ロールギャップ)を形成するように配置しており、更に、両冷却ロールのロール端面にはサイド堰を当接させて配置しており、該サイド堰と前記冷却ロールの上部外周面により溶湯溜を形成している。そして、前記両冷却ロールはロールギャップを形成する外周面が下方へ移動するように互いに逆方向へ回転させ、前記冷却ロールの上部に配置したタンディッシュのノズルから前記溶湯溜に溶融金属である溶湯を供給している。従って、前記溶湯溜の溶湯は回転する冷却ロールにより冷却されて凝固しつつ前記ロールギャップから薄板となって導出される。双ロール式鋳造装置では、厚さが例えば1mm〜6mm程度で板幅が例えば1000〜2000mm程度の一定幅寸法の薄板を連続して製造している。又、前記双ロール式鋳造装置で製造される薄板は、通常、下流に備えられる圧延装置によって更に薄い板厚に成形される。
前記双ロール式鋳造装置の冷却ロールは、鋳造における鋳型の役目を担っており、溶湯を冷却して薄板を製造するために、冷却ロールの内部には冷却材(冷却水)を強制流通させて強烈な冷却を行うようになっているが、鋳造時の冷却ロールは例えば1600℃の高温の溶湯と接することから大きな熱負荷(入熱)を受け、このために冷却ロールは熱変形を生じる。
従って、ペアの冷却ロールの相互間に形成されるロールギャップがロール長手方向で均一になるように、冷間において予め冷却ロールを加工して初期ロールプロファイルを与えておくことが実施されたが、このような初期ロールプロファイルを与えた冷却ロールによっても、前記冷却ロールは、鋳造時の熱負荷によって長手方向中央に対して長手方向端部(ロール端面から130mm前後の位置)においてロール径が増加するドッグボーンと称される凸部形状を呈することが知られている。
このため、近年では、前記ドッグボーンと称される熱変形をキャンセルして目的の板厚形状(板厚プロファイル)が薄板に賦与されるように、ドッグボーンを考慮した初期ロールプロファイルを予め冷却ロールに施しておくことが行われている。
薄板が目的の板厚プロファイルになるように、冷却ロールに予め初期ロールプロファイルを施しておくようにした双ロール式鋳造装置としては特許文献1に示すものがある。特許文献1の双ロール式鋳造装置では、同一の初期ロールプロファイルに加工した同一形状の冷却ロールをペアで備えるようにしている。
図5(a)は、特許文献1のように双ロール式鋳造装置に備えている従来のペアの冷却ロールの形状を示したもので、この冷却ロール1,2は、長手方向(図5(a)の左右方向)中央の径d1に対して、長手方向(図5の左右方向)端部の径d2が大きく加工された鼓形の初期ロールプロファイルを有しており、よって、この冷却ロール1,2間に形成されるロールギャップ3は、冷却ロール1,2の長手方向中央の間隔が大きく長手方向端部の間隔が小さくなっている。従って、図5(a)の冷却ロール1,2によれば、ロールギャップ3の形状に対応して幅方向中央の厚みが幅方向端部の厚みより大きい中高の板厚プロファイルの薄板が製造される。このような中高の板厚プロファイルの薄板は、後段の圧延装置で圧延する際に薄板が蛇行するのを防止するためのライン制御の制御性を向上することができる。
しかし、図5(a)に示した鼓形の初期ロールプロファイルを有する冷却ロール1,2を用いて薄板を製造した場合には、前述したように冷却ロール1,2が溶湯からの熱負荷(入熱)を受けて熱変形するために、図5(b)に示すようにロール端面から130mm前後の位置においてロール径が増加するドッグボーン4と称される凸部を有するヒートロールプロファイルとなる。前記ドッグボーン4が生じると、前記冷却ロール1,2のロールギャップ3によって成形される薄板は、前記ドッグボーン4によって幅端部に板厚が局部的に減少した板厚変化部を生じ、この板厚変化部のために目的の板厚プロファイルの薄板を製造することができない。
このため、前記冷却ロール1,2のロール端部における前記ドッグボーン4が発生する箇所に、図5(c)に示す如く、前記ドッグボーン4をキャンセルする深さ及び形状を有する凹部5を予め形成した新たな初期ロールプロファイルを施すことが行われている。
このような凹部5を有する初期ロールプロファイルを施した冷却ロール1,2によれば、薄板の鋳造時に、冷却ロール1,2は図5(d)に示すように熱変形によって好適なヒートロールプロファイルとなり、目的の形状のロールギャップ3が形成されるので、このロールギャップ3によって目的の板厚プロファイルの薄板を製造することができる。
しかし、鋳造時において前記冷却ロール1,2が受ける熱負荷(入熱)は、溶湯の温度、溶湯の成分、前記溶湯溜を含む雰囲気の湿度、ブラシにより清掃している冷却ロール表面の酸化物の状態等によって、全体的に或いは局所的に大きく変動することが知られている。
従って、冷却ロール1,2の入熱が一般的な通常の値に保持されている状態では、図5(d)に示したように、好適なヒートロールプロファイルが得られることで目的の板厚プロファイルの薄板を製造することができる。
しかし、前記入熱が通常より大きく増加した場合には、図5(e)に示すように、冷却ロール1,2の外周面におけるロール端面から50mm前後のロール端面の近接位置に、ロールギャップ3の間隔がロール端面に向かって急激に増加するロール端縮径部6を生じる。
図6は、前記図5(c)に示したドッグボーン4をキャンセルする凹部5を備えるように初期ロールプロファイルを施した冷却ロール1,2を用いて鋳造を行った際における、ロール長手方向位置(横軸)とロールギャップ(縦軸)との関係をシミュレーションにより求めた結果を示している。尚、図6ではロール長手方向中央でのロールギャップ3を1.6mmとした場合を示している。
図6において、Aは初期ロールプロファイル設定時の想定入熱が12.5MWの場合のロールギャップ3を示しており、入熱が12.5MWの場合には、Aに示すようにロール長手方向中央の約1.6mmのロールギャップ3は、ロール端部に向かって緩やかに減少している。従って、このロールギャップ3により、目的の板厚プロファイルの薄板を安定して製造することができる。
一方、図6において、Bは入熱が15.5MWに増加した場合を示しており、Bのように入熱が増加した時には、ロール長手方向中央の約1.6mmのロールギャップは、ロール端部に向かって緩やかに減少するが、ロール端面から50mm前後の近接位置において、ロール径が反転して再び増化する変極点Xを生じ、このために、図5(e)に示したようにロール端部に、ロールギャップ3の間隔がロール端面に向かって急激に増加するロール端縮径部6を生じる。このようなロール端縮径部6が生じることにより、ニップ部(冷却ロール1,2の間隙の最狭部)で挟まれた材料の圧が急激に高まる現象によって、変極点Xからロール端縮径部6に向けて未凝固溶鋼が絞り出され、その結果、幅端部では凝固が不十分のままの薄板がロール部から導出され、表面が内部からの熱で復熱し、再溶融を起こして形状を乱し、幅端部で板厚が局所的に厚くなる部分が発生することから、目的の板厚プロファイルの薄板を安定して製造できなくなる。
この問題に対処するため、前記ロール端縮径部6をキャンセルするように冷却ロール1,2を冷間において加工して新たな初期ロールプロファイルを冷却ロール1,2に施すことも考えられる。
しかし、従来の冷却ロールは、図5(a)に示したように、同一の形状を有する冷却ロール1,2をペアで備えることを前提としているために、図5(c)に示すようなドッグボーン4の発生を抑制するための凹部5を冷却ロール1,2の端部に形成する上に、前記ロール端縮径部6の発生を解消するための加工を施すことは非常に困難である。即ち、1.6mmのロールギャップであると、片側の冷却ロール1,2の加工範囲はその半分の0.8mmであるが、冷却ロール1,2の外周面は相互に接触することを避ける必要があるため一方の冷却ロールの加工範囲は例えば約0.6mm以下程度となり、このような僅かな加工代(削り代)の中で、しかもロール端部の狭い範囲において図5(b)のドッグボーン4抑制のための図5(c)に示す凹部5の加工と、図5(e)に示すロール端縮径部6の発生を解消するための加工を同時に実施することは大変困難である。
このため、従来の冷却ロール1,2では、ロール端部において前記ロール端縮径部6が発生する問題を抑制することはできなかった。
本発明は、上述の実情に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、冷却ロールの入熱が通常時よりも増加した場合にも、ロール端部にロール端縮径部が生じないようにした双ロール式鋳造装置の冷却ロールを提供することにある。
本発明は、タンディッシュから供給される溶湯をペアの冷却ロール間上部で受けて冷却しつつ該冷却ロール間のロールギャップから薄板を導出する双ロール式鋳造装置の冷却ロールであって、
ペアをなす一方の冷却ロールは長手方向中央の径が長手方向端部の径よりも大きい中太りロールであり、ペアをなす他方の冷却ロールは長手方向中央の径が長手方向端部の径よりも小さい中細りロールであり、
前記中太りロールと前記中細りロールとの間に、ロールの長手方向中央から長手方向端部へ向かって漸次接近したロールギャップを形成していることを特徴とする双ロール式鋳造装置の冷却ロール、に係るものである。
ペアをなす一方の冷却ロールは長手方向中央の径が長手方向端部の径よりも大きい中太りロールであり、ペアをなす他方の冷却ロールは長手方向中央の径が長手方向端部の径よりも小さい中細りロールであり、
前記中太りロールと前記中細りロールとの間に、ロールの長手方向中央から長手方向端部へ向かって漸次接近したロールギャップを形成していることを特徴とする双ロール式鋳造装置の冷却ロール、に係るものである。
上記双ロール式鋳造装置の冷却ロールにおいて、前記冷却ロールの長さに対してロール端面から15%の範囲内に、前記中太りロールと前記中細りロールがロールの長手方向中央よりも急速に接近した急接近部を備えたことは好ましい。
又、上記双ロール式鋳造装置の冷却ロールにおいて、前記中細りロールの長手方向中央よりも長手方向端部のロール径の増加率を大きくしたことで前記急接近部を形成してもよい。
又、上記双ロール式鋳造装置の冷却ロールにおいて、前記中太りロールの長手方向中央よりも長手方向端部のロール径の減少率を小さくしたことで前記急接近部を形成してもよい。
本発明によれば、冷却ロールの入熱が通常時よりも増加した場合にも、ロール端部にロール端縮径部が生じる問題を防止できるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図4は本発明の冷却ロールを適用する双ロール式鋳造装置の一例を示すもので、双ロール式鋳造装置7は、2本(ペア)の冷却ロール100,200(鋳造ロール)を、水平で平行且つ相互間に所定量のロールギャップ3が形成されるように配置しており、更に、両冷却ロール100,200のロール端面にサイド堰8を当接配置することにより、該サイド堰8と前記冷却ロール100,200の上部外周面とにより溶湯溜9を形成している。
前記冷却ロール100,200の上部にはタンディッシュ10が配置されており、該タンディッシュ10内の溶融金属である溶湯は、スリット状のノズル11から前記溶湯溜9に供給される。そして、前記溶湯溜9の溶湯は、矢印で示すように逆方向に回転する冷却ロール100,200により冷却されて凝固しつつ前記ロールギャップ3から薄板12となって導出される。双ロール式鋳造装置7では、厚さが例えば1mm〜6mm程度で板幅が例えば1000〜2000mm程度の一定幅寸法の薄板12を連続して製造している。又、前記双ロール式鋳造装置7で製造される薄板12は、ピンチロール13を介して4段の圧延装置14に導かれて更に薄い板厚に成形された後、デフレクタロール15を介して巻取機16に導かれてリール状に巻き取られる。
図1(a)は、ペアで備えられる前記冷却ロール100,200の形状の一実施例を示す平面図であり、冷却ロール100,200のうちの一方の冷却ロール100は、長手方向(図1(a)では左右方向)の中央の径D1が長手方向端部の径D2よりも大きい樽形の中太りロール100aであり、他方の冷却ロール200は、長手方向中央の径D3が長手方向端部の径D4よりも小さい鼓形の中細りロール200aとしている。ここで、前記中太りロール100aはロール径がロールの長手方向中央から長手方向端部へ向かって漸次一定の減少率で減少した長手方向へ半径R1の曲線を有しており、又、前記中細りロール200aはロール径がロールの長手方向中央から長手方向端部へ向かって漸次一定の増加率で増加した長手方向へ半径R2の曲線を有している。
このとき、前記中太りロール100aのロール径がロールの長手方向端部へ向かって減少する減少率に対して、前記中細りロール200aのロール径がロールの長手方向端部へ向かって増加する増加率の方が大きくなっている。即ち、ロール中心軸に沿ってロール長手方向中央から端部に向かう座標をZ軸としたとき、Zの増加量Δzに対して前記中太りロール100aのロール径rの減少量Δrの度合を表わす減少率Δr/ΔZと、Zの増加量Δzに対して前記中細りロール200aのロール径r'の増加量Δr'の度合を表わす増加率Δr'/Δzは、Δr/Δz<Δr'/Δzの関係を有している。従って、前記中太りロール100aの長手方向中央が突出して形成される半径R1の円弧の曲率に対して、前記中細りロール200aの長手方向中央が凹んで形成される半径R2の円弧の曲率は大きくなっており、曲率半径R1、R2はR1>R2となっている。このため、前記中太りロール100aと前記中細りロール200aの間に形成されるロールギャップ3は、ロールの長手方向中央が広く、長手方向端部へ向かって漸次狭くなった形状を有している。このように、ロールの長手方向中央が広く、長手方向端部へ向かって漸次狭くなる形状のロールギャップ3によれば、幅方向中央の板厚が厚く、幅方向端部の板厚が薄い薄板12が製造されて、下流の圧延装置14により圧延する際の蛇行を防止するためのライン制御性を高めることができる。
図1(b)は、ペアで備える前記冷却ロール100,200の形状の別の実施例を示す平面図であり、この実施例では前記中太りロール100aと前記中細りロール200aにおけるロールの長手方向中央と長手方向端部でのロール径の変化の割合を図1(a)に比して大きくした(円弧の曲率半径をR3,R4のように小さく、且つR3>R4とした)場合を示している。
次に、上記実施例の作動を説明する。
図1(a)、(b)に示すように、前記中太りロール100aと前記中細りロール200aを組み合わせて図4の双ロール式鋳造装置7に備え、且つ、前記中太りロール100aと前記中細りロール200aを矢印のように回転しつつタンディッシュ10内の溶湯をノズル11から溶湯溜9に供給する。前記溶湯溜9の溶湯は、前記中太りロール100aと前記中細りロール200aにより冷却されて凝固しつつ前記ロールギャップ3から薄板12となって導出される。
この時、図1(a)の前記中太りロール100aに備えた半径R1の円弧と前記中細りロール200aに備えた半径R2の円弧によって、又は、図1(b)の前記中太りロール100aに備えた半径R3の円弧と前記中細りロール200aに備えた半径R4の円弧によって、ロールの長手方向中央が広く、長手方向端部へ向かって漸次狭くなるロールギャップ3を形成したことにより、従来において冷却ロール1,2の入熱が増加した場合に発生していた図5(e)に示すロール端縮径部6の発生を防止することができた。このため、目的の板厚プロファイルの薄板12を製造することができた。このように、前記中太りロール100aと前記中細りロール200aを組み合わせて備えた双ロール式鋳造装置7によれば、ロール端縮径部6が発生しない良好なロールギャップ3を達成できるので、目的の板厚プロファイルの薄板12を安定して製造することができる。
図3は、図1(a)の前記中太りロール100aと前記中細りロール200aの入熱が通常の値である12.5MWの場合Aと、入熱が15.5MWに増加した場合Bにおけるロール長手方向位置(横軸)とロールギャップ(縦軸)との関係をシミュレーションにより求めた結果を示している。
図3によれば、Bのように入熱が増加した場合においても、ロール長手方向中央の約1.6mmのロールギャップは、ロール端部に向かって緩やかに減少した。即ち、図6に示したようにロール端面から50mm前後の近接位置においてロール径が反転して再び増加する変極点Xが発生する問題は防止され、従って、ロール端部に図5(e)に示すロール端縮径部6が発生する問題を防止できることが分かる。
従来生じていたロール端縮径部6の発生が防止されたのは、前記中太りロール100aと前記中細りロール200aを組み合わせたことによって、ロール端部でのロール径の変化が従来と比較して緩やかにしかも大きく変化したことにより、ロール端部での熱変形が抑制されたことによると考えられる。
又、図1の実施例において、図5(b)に示したドッグボーン4の発生が問題になる場合には、鋳造時に目的のロールギャップ3が得られるように、前記中太りロール100aと前記中細りロール200aの少なくともいずれか一方の外周面を予めドッグボーン4の発生がキャンセルされる凹形状に加工しておくことにより、ドッグボーン4の発生を抑制することができる。
図2(a)は、ペアで備えられる前記冷却ロール100,200の形状の他の実施例を示す平面図であり、この実施例では、前記中細りロール200aの長さに対してロール端面から15%の距離Hの範囲内において、ロールの長手方向中央のロール径が長手方向端部へ向かって半径R2の円弧で漸次増加する増加率よりも更に大きい増加率で急速に増加することにより、前記中太りロール100aに急速に接近した急接近部17を形成した場合を示している。
一方、図2(b)に示す更に他の実施例は、前記中太りロール100aの長さに対してロール端面から15%の距離Hの範囲内において、ロールの長手方向中央のロール径が長手方向端部へ向かって半径R1の円弧で漸次減少する減少率よりも更に小さい減少率で減少することにより、前記中細りロール200aに急速に接近した急接近部17'を形成した場合を示している。
図2(a)では、前記中細りロール200aのロール端部に、前記中太りロール100aに急速に接近した急接近部17を形成しており、又、図2(b)では、前記中太りロール100aのロール端部に、前記中細りロール200aに急速に接近した急接近部17'を形成しているので、前記中太りロール100aと前記中細りロール200aはロール端部において急速に接近するようになり、このロール端部が急速に接近した形状によって、図5(e)に示すロール端縮径部6の発生を更に確実に防止することができる。
上記した本発明の実施例によれば、前記中太りロール100aと前記中細りロール200aを組み合わせたことにより、従来のドッグボーン抑制のために行っている図5(c)の凹部5の加工や、図5(e)に示すロール端縮径部6の発生を解消するための加工といった作業を狭い範囲で実施する必要を無くすことができ、前記中太りロール100aと前記中細りロール200aの簡単な形状によって目標のロールギャップを達成することができる。
尚、本発明の双ロール式鋳造装置の冷却ロールは、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
3 ロールギャップ
7 双ロール式鋳造装置
10 タンディッシュ
12 薄板
17 急接近部
17' 急接近部
100 冷却ロール
200 冷却ロール
100a 中太りロール
200a 中細りロール
D1 径
D2 径
D3 径
D4 径
7 双ロール式鋳造装置
10 タンディッシュ
12 薄板
17 急接近部
17' 急接近部
100 冷却ロール
200 冷却ロール
100a 中太りロール
200a 中細りロール
D1 径
D2 径
D3 径
D4 径
Claims (4)
- タンディッシュから供給される溶湯をペアの冷却ロール間上部で受けて冷却しつつ該冷却ロール間のロールギャップから薄板を導出する双ロール式鋳造装置の冷却ロールであって、
ペアをなす一方の冷却ロールは長手方向中央の径が長手方向端部の径よりも大きい中太りロールであり、ペアをなす他方の冷却ロールは長手方向中央の径が長手方向端部の径よりも小さい中細りロールであり、
前記中太りロールと前記中細りロールとの間に、ロールの長手方向中央から長手方向端部へ向かって漸次接近したロールギャップを形成していることを特徴とする双ロール式鋳造装置の冷却ロール。 - 前記冷却ロールの長さに対してロール端面から15%の範囲内に、前記中太りロールと前記中細りロールがロールの長手方向中央よりも急速に接近した急接近部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の双ロール式鋳造装置の冷却ロール。
- 前記中細りロールの長手方向中央よりも長手方向端部のロール径の増加率を大きくしたことで前記急接近部を形成したことを特徴とする請求項2に記載の双ロール式鋳造装置の冷却ロール。
- 前記中太りロールの長手方向中央よりも長手方向端部のロール径の減少率を小さくしたことで前記急接近部を形成したことを特徴とする請求項2に記載の双ロール式鋳造装置の冷却ロール。
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