JP2002011503A

JP2002011503A - 帯板製造設備とその方法

Info

Publication number: JP2002011503A
Application number: JP2000196203A
Authority: JP
Inventors: Hisashi Honjo; 恒本城
Original assignee: IHI Corp
Current assignee: IHI Corp
Priority date: 2000-06-29
Filing date: 2000-06-29
Publication date: 2002-01-15

Abstract

(57)【要約】【課題】一定幅の薄板スラブに発生する幅端部の凹凸
形状を連続圧延中に容易かつ迅速に矯正して偏平形状の
帯板を製造でき、設備コストの低減化が図れる帯板製造
設備とその方法を提供する。【解決手段】上部に配置されるタンディシュ２から鋳
造湯３を供給され一定幅のスラブ５を連続鋳造する双ロ
ール又は単ロールの連続鋳造機６と、連続鋳造機の下流
側近傍に配置されかつ一対の上下作業ロール７、８が軸
線に沿って互いに反対方向に移動可能な単体の仕上圧延
機１１からなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一定幅に連続鋳造
される薄板スラブから単体の仕上圧延機で帯板を製造す
る帯板製造設備とその方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】双ロール式の連続鋳造機で一定幅のスラ
ブを製造するには、スラブの板厚を形成するための所定
量の隙間を有し水平で平行状態に配置され、かつ互いに
反対方向に回転する２本のロール（鋳造ロール）間に高
温状態の鋳造湯を通過させて行う。この鋳造湯は、２本
の鋳造ロールの真上（上部）に配置されるタンデッシュ
の偏平形状のノズルの開口部から、鋳造ロールの両端面
に配置されるサイド堰と鋳造ロールの外径上部間で形成
される鋳造湯溜に供給される。両サイド堰は、製造され
るスラブ幅長さに合わせ、かつスラブ幅長さと同一長さ
を有する鋳造ロール胴長の側面に鋳造湯が漏洩させない
状態に配置されている。通常双ロール式の連続鋳造機で
は、スラブ幅が約１２００乃至２０００ｍｍの一定幅の
長さのスラブを製造している。また、双ロール式の連続
鋳造設備は、他の連続鋳造設備、例えば無限軌道式の連
続鋳造設備等に比べ装置や設備配置を簡素化できる。ま
た双ロールまたは単ロールで作られたスラブ素材をその
下流の圧延機で圧延する場合に特にロールを軸方向にシ
フトする圧延機を使用することはなく、通常のシフトし
ない圧延機を使用し、その圧延ロールは従来使われてい
る放物線または正弦波の中央中高形状ロール（図５参
照）が使われている。中央中高形状のロールを使うのは
圧延ロールの撓みを補正するために一般の圧延機で広く
行われていることである。

【０００３】しかし、双ロール式の連続鋳造機では、鋳
造ロールが長いロール胴長を有するため鋳造中に鋳造ロ
ールにヒートクラウンが発生する。このヒートクラウン
により鋳造ロールの胴長方向の各部での鋳造条件に変化
が生じる。特に幅端部ほど大きく変化する。このためス
ラブ幅方向の板厚分布が、特に両幅端に近いほど変化す
ることになる。更に、サイド堰がロール胴長の両端面に
配置されているので、サイド堰との接触面で抜熱効果が
高くなり、スラブ幅形状が中央部に比べロール端部に近
くなるほど冷却されて板厚分布が変化し凹凸形状とな
る。例えば、後述する図３の（ａ）に示すように太鼓状
に両端部が凹んだり、また逆に図４の（ａ）のようにバ
チ状に両端部が凸ったりする。特に、板厚が１．２乃至
６ｍｍという薄板スラブを製造する場合に、これらの凹
凸形状がスラブ端部から約１００ｍｍ（＝Ｌ２＝Ｌ３）
の範囲内で顕著に発生している。また、板厚も中央部近
傍（ｔ３）に比べ幅端部厚さ（ｔ４）が、倍近くなるこ
ともある。

【０００４】上述のようにスラブ端部に発生する凹凸形
状を圧延圧下して偏平形状に修正するには、ロール胴外
周面に所定形状のロールクラウンを機械研削や加熱・冷
却で成形すると共にこのロールクラウンを有した２本の
上下ロールを点対称に補完的に配置し、かつ互いに軸線
方向に移動する圧延機が提案されている（例えば、特公
平４−１１２８１号）。

【０００５】この特公平４−１１２８１号の「圧延機」
は、６本のロールを有する６段圧延機であって、上下の
中間ロールが互いに被圧延材の幅方向に対して同一或い
は反対方向に摺動（移動）可能となっている。また、両
中間ロールは全ロール胴長にわたって凹凸形状でびん状
の湾曲した輪郭のロールクラウンが形成され、かつ一定
な相対的な軸方向位置において補完し合うような形状で
配置されている。このように上下の中間ロールをびん状
の湾曲した輪郭に形成し、かつ軸線方向に移動可能とし
たので、板縁部における圧下力を経費をかけることなく
低減可能として偏平形状の被圧延材を製造している。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の特公平
４−１１２８１号の圧延機のびん状の湾曲した輪郭のロ
ールクラウンでは、双ロール式の鋳造ロールにより薄板
スラブ材を製造の際に、ヒートクラウン変動がスラブ幅
端部から約１００ｍｍ以内に集中して発生する場合に、
全ロール胴長がびん状の湾曲した輪郭のロールクラウン
では、幅端部に発生する凹凸形状の矯正制御が困難であ
り、圧延中にスリップ疵が発生するという問題点があっ
た。更に、板厚が１．２乃至６ｍｍという薄板圧延材を
製造する設備コスト面からみると６段圧延機による圧延
設備は、コストアップの要因となる問題点があった。ま
た、従来双ロール式又は単ロール式の連続鋳造機の下流
側近傍に４段圧延機を配置する場合はあったが、上下の
圧延ロールが互いに軸線方向に移動する４段圧延機を配
置したものはなかった。

【０００７】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、一
定幅の薄板スラブに発生する幅端部の凹凸形状を連続圧
延中に容易かつ迅速に矯正して偏平形状の帯板を製造で
き、設備コストの低減化が図れる帯板製造設備とその方
法を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、上部に
配置されるタンデッシュ（２）から鋳造湯（３）を供給
され一定幅のスラブ（５）を連続鋳造する双ロール又は
単ロールの連続鋳造機（６）と、連続鋳造機の下流側に
配置されかつ一対の上下作業ロール（７、８）が軸線に
沿って互いに反対方向に移動可能な単体の仕上圧延機
（１１）と、からなることを特徴とする帯板製造設備が
提供される。

【０００９】また、本発明によれば、上部に配置される
タンデッシュ（２）から鋳造湯（３）を供給され一定幅
のスラブ（５）を連続鋳造する双ロール又は単ロールの
連続鋳造機（６）と、連続鋳造機の下流側に配置されか
つ一対の上下作業ロール（７、８）が軸線に沿って互い
に反対方向に移動可能な単体の仕上圧延機（１１）と、
を備え、一定幅に連続鋳造されて連続鋳造機から搬出さ
れるスラブ（５）を、仕上圧延機の軸線に沿って互いに
反対方向に移動可能な一対の上下作業ロール間で、圧下
圧延して偏平形状の帯板を製造する、ことを特徴とする
帯板製造方法が提供される。

【００１０】上記本発明の構成と方法によれば、双ロー
ル又は単ロールの連続鋳造機（６）での鋳造中に鋳造ロ
ールに発生するヒートクラウンによる薄板スラブの幅端
部に凹凸形状が生じても、連続鋳造機の下流側に配置し
て互いに軸線方向に移動可能な上下作業ロールを備えた
単体の仕上圧延機（４段圧延機）で、２０乃至３０％の
圧下率を付与して連続圧延中に、上下作業ロール間でス
ラブ幅端部の形状修正のための矯正圧延ができる。従っ
て、この矯正圧延により容易、かつ連続して偏平形状の
良好な帯板を製造できる。また、このような軸線方向に
移動可能な上下作業ロール（７、８）を具備する単体で
４段圧延機の仕上圧延機を、双ロール又は単ロールの連
続鋳造機の下流側に配置したので、圧延ラインの短縮化
と設備の簡素化ができ、設備コストの低減化を図ること
ができる。

【００１１】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
上下作業ロール（７、８）は、ロール胴の両端部から２
００ｍｍ以内の各変曲点から夫々のロール胴端部に向っ
てロールクラウンを一方を傾斜状に漸増させ他方を傾斜
状に漸減させると共に両変曲点間のロールクラウンを直
線状または直線に中央中高形状を加算した外形で形成す
る研削クラウンロールで、かつ漸増・漸減するロールク
ラウン形状が勝手反対に形成するように圧延中心に対し
て点対称に配置する。または図６のように両変曲点間を
直線に中央中高の形状を加算した形の研削クラウンロー
ルを配置する。

【００１２】また、本発明の好ましい実施形態によれ
ば、前記上下作業ロール（７、８）は、ロール胴の両端
部から２００ｍｍ以内の各変曲点から夫々のロール胴端
部に向ってロールクラウンを一方を傾斜状に漸増させ他
方を傾斜状に漸減させると共に両変曲点間のロールクラ
ウンを直線状または直線に中央中高形状を加算した外形
で形成する研削クラウンロールで、かつ漸増・漸減する
ロールクラウン形状が勝手反対に形成するように圧延中
心に対して点対称に配置し、一定幅に連続鋳造されるス
ラブの幅端部に凹凸形状が発生すれば、凹凸形状に対応
して上下作業ロールを所定量互いに反対方向に移動させ
てロールクラウン間で凹凸形状を矯正圧延して偏平形状
の帯板を製造する。

【００１３】この構成及び方法によれば、双ロール又は
単ロールの連続鋳造機からヒートクラウン変動でスラブ
幅端部から約１００ｍｍ以内に集中して発生する凹凸形
状を有した一定幅で例えば広幅１５００ｍｍで、板厚が
１．２乃至６ｍｍの薄板スラブが仕上圧延機に搬入され
ても、凹凸形状に対応して夫々３種類の直線状または直
線に中央中高形状を加算した外形のロールクラウンを形
成し点対称に配置された上下の作業ロールを、所定量互
いに軸線方向に迅速に移動させてこれらのロールクラウ
ン間で矯正圧延を掛けて形状の修正が可能となる。更に
上下作業ロール間で薄板スラブに２０乃至３０％の圧下
率を付与することができる。このように単体の仕上圧延
機内で、薄板スラブへの幅端部への矯正圧延と共に薄板
スラブの全断面形状に２０乃至３０％の圧下率を掛けて
均一組織とする圧延圧下ができるので、容易かつ連続的
に薄板スラブから偏平形状で均一組織を有する良好な帯
板を製造できる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通
する部分は同一の符号を付し、重複した説明を省略す
る。

【００１５】図１は、本発明による帯板製造設備を示す
全体構成図であり、図２は、図１のＡ−Ａ矢視図であ
り、図３は、薄板スラブの幅端部が凹んだ状態と矯正圧
延の状態を示す図で、図４は、薄板スラブの幅端部が凸
った状態と矯正圧延の状態を示す図である。

【００１６】図１において、本発明の帯板製造設備１
は、上部に配置されるタンデッシュ２から鋳造湯３を下
部にスリット状のノズル口４から供給され、一定幅の薄
板スラブ５を連続鋳造する互いに逆方向に回転し板厚分
の隙間を有して平行かつ水平方向に配置される２本の鋳
造ロール６ａ、６ｂからなる双ロール式の連続鋳造機６
と、連続鋳造機６の下流側に配置され、搬入される薄板
スラブ５を軸線に沿って図示しない油圧シリンダ等の移
動装置で互いに反対方向に移動可能で、かつ連続圧延中
に２０乃至３０％の圧下率を付与して偏平形状で薄板の
帯板５´を圧延圧下する上下作業ロール７と８と、上下
作業ロール７と８のロール撓みを防止するために夫々上
下から保持して軸方向に移動しない上下控ロール９と１
０を図示しないハウジング内に取付ける単体の仕上圧延
機１１とから構成されている。また、仕上圧延機１１か
ら搬出され所定の偏平形状の薄板に製造された帯板５´
は、回転自在なテーブルローラ１２上に載置されて搬送
され図示しない下流側の切断機等を経て巻取機で巻き取
られる。更に、連続鋳造機６と仕上圧延機１１間には、
薄板スラブ５を搬送する回転自在なピンチロール１３が
配置されている。なお、一定幅の薄板スラブ５とは、ス
ラブ板幅Ｌ０が約１０００乃至２０００ｍｍで板厚ｔ０
が約１．２乃至６ｍｍを指すものとする。

【００１７】このように双ロール式の連続鋳造機での鋳
造中に鋳造ロールに発生するヒートクラウンと、サイド
堰１４からの抜熱効果で薄板スラブの幅端部に凹凸形状
が生じても、連続鋳造機の下流側に配置して互いに軸線
方向に移動可能な上下作業ロールを備えた単体の仕上圧
延機（４段圧延機）で、２０乃至３０％の圧下率を付与
して連続圧延中に、上下作業ロール間でスラブ幅端部の
形状修正のための矯正圧延ができる。従って、この矯正
圧延により容易、かつ連続して偏平形状の良好な帯板を
製造できる。また、このような軸線方向に移動可能な上
下作業ロールを具備する単体の４段式仕上圧延機を、双
ロール連続鋳造機の下流側に配置したので、圧延ライン
の短縮化と設備の簡素化ができ、設備コストの低減化を
図ることができる。なお、本実施形態では、双ロール式
の連続鋳造機で説明したが単ロール式で製造する薄板ス
ラブでも同様に対応できることは勿論である。

【００１８】また、図２において、単体の仕上圧延機１
１をなす４段圧延機の上下作業ロール７と８、及び上下
控ロール９と１０のロール胴長Ｌ０は、薄板スラブ５の
幅長さと同じ長さを有している。また、上作業ロール７
のロール胴１５の外周面１６は、ロール胴の両端部から
長さＬ１となす２００ｍｍ以内で外径Ｄ１の変曲点１７
と、外径Ｄ２の変曲点１８から夫々の外径Ｄ１のロール
胴端部１８、２０に向ってロールクラウン２１、２２を
一方を傾斜状に漸増させ他方を傾斜状に漸減させると共
に両変曲点１７、１８間のロールクラウン２３を直線状
で形成する研削クラウンロールで製作されている。同様
に上作業ロール７と同一長さと同一形状を有する下作業
ロール１０は、上作業ロール７と漸増・漸減する３種類
のロールクラウン２１、２２及び２３の形状が、勝手反
対に形成するように圧延中心に対して点対称に配置して
いる。

【００１９】このように軸線方向に互いに移動してロー
ル外周面に２箇所の変曲点を介して直線状または直線に
中央中高形状を加算した外形の３種類のロールクラウン
を形成させた上下作業ロールを配置したので、双ロール
式の連続鋳造機から一定幅で、例えば広幅１５００ｍｍ
で板厚が１．２乃至６ｍｍの薄板スラブが、ヒートクラ
ウン変動でスラブ幅端部から約１００ｍｍ以内に凹凸形
状を有して仕上圧延機に搬入されても、仕上圧延機の出
側近傍に配置する図示しない帯板形状検出器で帯板形状
を検出して形状に合わせて矯正圧延にて修正することが
できる。すなわち、図３（ａ）に示すように薄板スラブ
の両幅端部の長さＬ２が約１００ｍｍの長さで板厚ｔ１
からｔ２へ凹んだり、又は図４（ａ）に示すように薄板
スラブの両幅端部の長さＬ３が約１００ｍｍの長さで板
厚ｔ１からｔ３へ凸っても図３（ｂ）又は図４（ｂ）に
示すように、上下作業ロールを夫々軸線方向に所定量移
動させ夫々のロールクラウンで、矯正圧延を掛けて形状
の修正が可能となる。更に上下作業ロール間で薄板スラ
ブに２０乃至３０％の圧下率を付与することができる。
従って、薄板スラブへの幅端部への矯正圧延と共に薄板
スラブの全断面形状に２０乃至３０％の圧下率を掛けて
均一組織とする圧延圧下ができるので、容易かつ連続的
に薄板スラブから偏平形状で均一組織を有する良好な帯
板を製造できる。

【００２０】次に、図２、図３及び図４を使用して本発
明の帯板製造方法を説明する。上述の本発明の帯板製造
設備１の双ロール式の連続鋳造機６で鋳造され、単体の
仕上圧延機１１に搬入される薄板スラブ５の板幅近傍に
凹凸形状の形状不良がない適正板厚ｔ０で偏平形状であ
れば、図２に示すように上下作業ロール７と８間で、作
業ロールを軸方向に移動することなく、通常の２０乃至
３０％の圧延圧下を掛けて下流側に帯板５´を製造して
搬出する。あるいは下流側の圧延機を帯板５を図示しな
い巻取機でコイル状に一旦巻取り、やや離れた場所で圧
延機１１で巻取ったコイルを巻き出しながら、鋳造後の
最初の圧延をすることもある。一方仕上圧延機１１で圧
延中に図３（ａ）に示すように薄板スラブ５に、ヒート
クラウン変動でスラブ幅端部から約１００ｍｍ以内に凹
形状を検出したら、図３（ｂ）に示すように上作業ロー
ル７を本図で右側に、同時に下作業ロール８を左側へ軸
線方向にさせて、点対称に配置される３種類のロールク
ラウン２１、２２及び２３間で、板厚ｔ１とｔ２が矯正
圧延により適正な板厚ｔ０となるように上作業ロール７
の変曲点１７と、１８との距離がＳ１分確保させるまで
移動させる。また、仕上圧延機１１で圧延中に図４
（ａ）に示すように薄板スラブ５に、ヒートクラウン変
動でスラブ幅端部から約１００ｍｍ以内に凸形状を検出
したら、図４（ｂ）に示すように上作業ロール７を本図
で左側に、同時に下作業ロール８を右側へ軸線方向にさ
せて、点対称に配置される３種類のロールクラウン２
１、２２及び２３間で、板厚ｔ１とｔ３が矯正圧延によ
り適正な板厚ｔ０となるように上作業ロール７の変曲点
１７と、１８との距離がＳ２分確保させるまで移動させ
る。

【００２１】この帯板製造方法により、ヒートクラウン
変動でスラブ幅端部から約１００ｍｍ以内に集中して発
生する凹凸形状を有した一定幅で薄板スラブが仕上圧延
機に搬入されても、凹凸形状に対応して夫々３種類の直
線状または直線に中央中高形状を加算した外形のロール
クラウンを形成し点対称に配置された上下の作業ロール
を、所定量互いに軸線方向に迅速に移動させてこれらの
ロールクラウン間で矯正圧延を掛けて形状を容易、かつ
迅速に修正できる。更に、同時に上下作業ロール間で薄
板スラブに２０乃至３０％の圧下率を付与することがで
きので、偏平形状で均一組織を有する良好な帯板を容易
かつ連続的に薄板スラブから製造できる。

【００２２】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できる
ことは勿論である。

【００２３】

【発明の効果】上述したように本発明の帯板製造設備と
その方法によれば、一定幅の薄板スラブに発生する幅端
部の凹凸形状を連続圧延中に容易かつ迅速に矯正して偏
平形状の帯板を製造でき、設備コストの低減化が図れ
る、等の優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による帯板製造設備を示す全体構成図で
ある。

【図２】図１のＡ−Ａ矢視図である。

【図３】薄板スラブの幅端部が凹んだ状態と矯正圧延の
状態を示す図である。

【図４】薄板スラブの幅端部が凸った状態と矯正圧延の
状態を示す図である。

【図５】従来の圧延ロールの図である。

【図６】従来の研削クラウンロールの図である。

【符号の説明】

１帯板製造設備２タンデッシュ３鋳造湯４ノズル口５薄板スラブ５´ 帯板６連続鋳造機６ａ、６ｂ鋳造ロール７、８上下作業ロール９、１０上下控ロール１１仕上圧延機１２テーブルローラ１３ピンチロール１４サイド堰１５ロール胴１６外周面１７、１８変曲点１８、２０ロール胴端部２１、２２、２３ロールクラウンＤ１、Ｄ２外径ｔ０、ｔ１、ｔ２、ｔ３板厚Ｌ０スラブ板幅、ロール胴長Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３長さＳ１、Ｓ２距離

フロントページの続きＦターム(参考） 4E002 AA03 AD04 BA01 BB08 CA08 CA09 CB08 4E004 DA13 MC07 MD05 NA05 NB07 SC05 SD01 4E016 AA01 AA02 BA02 BA09 CA03 CA08

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上部に配置されるタンデッシュ（２）か
ら鋳造湯（３）を供給され一定幅のスラブ（５）を連続
鋳造する双ロール又は単ロールの連続鋳造機（６）と、
連続鋳造機の下流側に配置されかつ一対の上下作業ロー
ル（７、８）が軸線に沿って互いに反対方向に移動可能
な単体の仕上圧延機（１１）と、からなることを特徴と
する帯板製造設備。
【請求項２】前記上下作業ロール（７、８）は、ロー
ル胴の両端部から２００ｍｍ以内の各変曲点から夫々の
ロール胴端部に向ってロールクラウンを一方を傾斜状に
漸増させ他方を傾斜状に漸減させると共に両変曲点間の
ロールクラウンを直線状または直線に中央中高形状を加
算した外形で形成する研削クラウンロールで、かつ漸増
・漸減するロールクラウン形状が勝手反対に形成するよ
うに圧延中心に対して点対称に配置する、ことを特徴と
する請求項１に記載の帯板製造設備。
【請求項３】上部に配置されるタンデッシュ（２）か
ら鋳造湯（３）を供給され一定幅のスラブ（５）を連続
鋳造する双ロール又は単ロールの連続鋳造機（６）と、
連続鋳造機の下流側に配置されかつ一対の上下作業ロー
ル（７、８）が軸線に沿って互いに反対方向に移動可能
な単体の仕上圧延機（１１）と、を備え、一定幅に連続鋳造されて連続鋳造機から搬出されるスラ
ブ（５）を、仕上圧延機の軸線に沿って互いに反対方向
に移動可能な一対の上下作業ロール間で、圧下圧延して
偏平形状の帯板を製造する、ことを特徴とする帯板製造
方法。
【請求項４】前記上下作業ロール（７、８）は、ロー
ル胴の両端部から２００ｍｍ以内の各変曲点から夫々の
ロール胴端部に向ってロールクラウンを一方を傾斜状に
漸増させ他方を傾斜状に漸減させると共に両変曲点間の
ロールクラウンを直線状または直線に中央中高形状を加
算した外形で形成する研削クラウンロールで、かつ漸増
・漸減するロールクラウン形状が勝手反対に形成するよ
うに圧延中心に対して点対称に配置し、一定幅に連続鋳造されるスラブの幅端部に凹凸形状が発
生すれば、凹凸形状に対応して上下作業ロールを所定量
互いに反対方向に移動させてロールクラウン間で凹凸形
状を矯正圧延して偏平形状の帯板を製造する、ことを特
徴とする請求項３に記載の帯板製造方法。