JP2014014814A - 水分捕獲剤、水分捕獲体形成用組成物、水分捕獲体及び電子デバイス - Google Patents
水分捕獲剤、水分捕獲体形成用組成物、水分捕獲体及び電子デバイス Download PDFInfo
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Abstract
【課題】水分捕獲体形成用組成物の成膜性及び保存安定性に優れると共に、吸湿性、耐熱性及び密着性に優れる水分捕獲体を形成可能な水分捕獲剤の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、下記式(1)で表される構造を含む化合物(a)からなる水分捕獲剤である。下記式(1)中、R1は、(r1)アシル基、(r2)炭素数1〜30の炭化水素基、若しくは(r3)この炭化水素基の炭素−炭素結合間に−O−、−S−、−CO−、−CS−、−NH−、−SO−及び−SO2−からなる群より選択される少なくとも1種の基を含む基、又は(r4)これらの(r1)、(r2)及び(r3)が有する水素原子の一部をヒドロキシ基、ハロゲン原子若しくはシアノ基で置換した基である。M1は、ホウ素原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、インジウム原子又はタリウム原子である。Xは、有機配位子である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明は、下記式(1)で表される構造を含む化合物(a)からなる水分捕獲剤である。下記式(1)中、R1は、(r1)アシル基、(r2)炭素数1〜30の炭化水素基、若しくは(r3)この炭化水素基の炭素−炭素結合間に−O−、−S−、−CO−、−CS−、−NH−、−SO−及び−SO2−からなる群より選択される少なくとも1種の基を含む基、又は(r4)これらの(r1)、(r2)及び(r3)が有する水素原子の一部をヒドロキシ基、ハロゲン原子若しくはシアノ基で置換した基である。M1は、ホウ素原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、インジウム原子又はタリウム原子である。Xは、有機配位子である。
【選択図】なし
Description
本発明は、水分捕獲剤、水分捕獲体形成用組成物、水分捕獲体及び電子デバイスに関する。
例えば、代表的な密閉型電子デバイスである有機EL素子は、駆動期間の長期化に伴って、内部に侵入した水分により輝度や発光効率等の発光特性が徐々に低下するため、密閉した状態で使用する必要がある。しかし、このような電子デバイスを封止により完全に密閉することは困難である。
そこで、あらかじめ電子デバイス内に特定の有機金属化合物からなる水分捕獲剤を配置し、電子デバイス内を低湿度環境に保つ有機EL素子が提案されている(特許第3936151号公報参照)。
しかしながら、従来の有機金属化合物からなる水分捕獲剤では、水分捕獲剤の基板等への密着性が乏しいという不都合がある。このため基板等からの剥がれ等が懸念され、加えて上記有機金属化合物を含有する水分捕獲剤含有溶液の保存安定性が低く、安定した水分捕獲剤層を形成することが困難である。また、上記基板等への良好な成膜性や電子デバイス動作時の環境下における耐熱性も求められている。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、水分捕獲体形成用組成物の成膜性及び保存安定性に優れると共に、吸湿性、耐熱性及び密着性に優れる水分捕獲体を形成可能な水分捕獲剤を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
下記式(1)で表される構造を含む化合物(a)からなる水分捕獲剤(以下、「[A]水分捕獲剤」ともいう)である。
(式(1)中、R1は、(r1)アシル基、(r2)炭素数1〜30の炭化水素基、若しくは(r3)この炭化水素基の炭素−炭素結合間に−O−、−S−、−CO−、−CS−、−NH−、−SO−及び−SO2−からなる群より選択される少なくとも1種の基を含む基、又は(r4)これらの(r1)、(r2)及び(r3)が有する水素原子の一部をヒドロキシ基、ハロゲン原子若しくはシアノ基で置換した基である。M1は、ホウ素原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、インジウム原子又はタリウム原子である。Xは、有機配位子である。nは、1〜20の整数である。nが2以上の場合、複数のR1、X及びM1は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。*1及び*2は、他の部位との結合部位を示すか、又は互いに結合している。)
下記式(1)で表される構造を含む化合物(a)からなる水分捕獲剤(以下、「[A]水分捕獲剤」ともいう)である。
また、上記課題を解決するためになされた別の発明は、
当該水分捕獲剤と、重合性基を有する化合物(以下、「[B]重合性化合物」ともいう)とを含有する水分捕獲体形成用組成物(以下、「水分捕獲体形成用組成物(1)」ともいう)、
当該水分捕獲剤と、無機粒子とを含有する水分捕獲体形成用組成物(以下、「水分捕獲体形成用組成物(2)」ともいう)、
当該水分捕獲体形成用組成物から形成される水分捕獲体、及び
当該水分捕獲体を備える電子デバイス
を含む。
当該水分捕獲剤と、重合性基を有する化合物(以下、「[B]重合性化合物」ともいう)とを含有する水分捕獲体形成用組成物(以下、「水分捕獲体形成用組成物(1)」ともいう)、
当該水分捕獲剤と、無機粒子とを含有する水分捕獲体形成用組成物(以下、「水分捕獲体形成用組成物(2)」ともいう)、
当該水分捕獲体形成用組成物から形成される水分捕獲体、及び
当該水分捕獲体を備える電子デバイス
を含む。
本発明は、水分捕獲体形成用組成物の成膜性及び保存安定性に優れると共に、吸湿性、耐熱性及び密着性に優れる水分捕獲体を形成可能な水分捕獲剤を提供することができる。そのため、本発明は、耐熱性及び密着性等に優れる水分捕獲体を形成可能な水分捕獲体形成用組成物、この組成物から形成される水分捕獲体、並びに当該水分捕獲体を備える電子デバイスを提供することができ、電子デバイスの長寿命化に寄与することができる。
<水分捕獲剤>
本発明の水分捕獲剤は、上記式(1)で表される構造を含む化合物(a)からなる。当該水分捕獲剤が化合物(a)からなることで、この水分捕獲剤を含む水分捕獲体は、良好な吸湿性を有する。これは、化合物(a)が有するM1−OR1が水分と反応してM1−OHを生成する性質及び有機配位子の存在によるものと推察される。以下、化合物(a)について詳述する。
本発明の水分捕獲剤は、上記式(1)で表される構造を含む化合物(a)からなる。当該水分捕獲剤が化合物(a)からなることで、この水分捕獲剤を含む水分捕獲体は、良好な吸湿性を有する。これは、化合物(a)が有するM1−OR1が水分と反応してM1−OHを生成する性質及び有機配位子の存在によるものと推察される。以下、化合物(a)について詳述する。
[化合物(a)]
化合物(a)は、上述のように上記式(1)で表される構造を含む化合物である。
化合物(a)は、上述のように上記式(1)で表される構造を含む化合物である。
上記式(1)中、R1は、(r1)アシル基、(r2)炭素数1〜30の炭化水素基、若しくは(r3)この炭化水素基の炭素−炭素結合間に−O−、−S−、−CO−、−CS−、−NH−、−SO−及び−SO2−からなる群より選択される少なくとも1種の基を含む基、又は(r4)これらの(r1)、(r2)及び(r3)が有する水素原子の一部をヒドロキシ基、ハロゲン原子若しくはシアノ基で置換した基である。M1は、ホウ素原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、インジウム原子又はタリウム原子である。Xは、有機配位子である。nは、1〜20の整数である。nが2以上の場合、複数のR1、X及びM1は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。*1及び*2は、他の部位との結合部位を示すか、又は互いに結合している。
上記(r1)が示すアシル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、t−ブチルアセチル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピメロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイル基、エライドイル基、マレオイル基、フマロイル基、シトラコノイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、グリコロイル基、ラクトイル基、グリセロイル基、タルトロノイル基、マロイル基、タルタロイル基、トロポイル基、ベンジロイル基、サリチロイル基、アニソイル基、バニロイル基、ベラトロイル基、ピペロニロイル基、プロトカテクオイル基、ガロイル基、グリオキシロイル基、ピルボイル基、アセトアセチル基、メソオキサリル基、メソオキサロ基、オキサルアセチル基、オキサルアセト基、レブリノイル基等が挙げられる。これらの中で、炭素数3〜30のアシル基が好ましく、炭素数4〜20のアシル基がより好ましく、炭素数4〜10のアシル基がさらに好ましく、t−ブチルアセチル基が特に好ましい。
上記(r2)が示す炭素数1〜30の1価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜30の鎖状炭化水素基、炭素数3〜30の1価の脂環式炭化水素基等が挙げられる。
上記R1の炭素数としては、3〜30が好ましく、4〜20がより好ましく、4〜10がさらに好ましい。上記炭素数を上記範囲とすることで、後述する水分捕獲体形成の際、化合物(a)の加水分解により生成する上記R1に由来するアルコールやカルボン酸等の加水分解生成物の沸点を高めることができ、結果としてアウトガスの発生を抑制できる。また、化合物(a)と後述の重合性基を有する化合物との相溶性を高めることもできる。なお、上記加水分解生成物の沸点は、水分捕獲剤を電子デバイスに使用する場合、電子デバイス内への加水分解生成物の拡散抑制の観点から、1気圧において150℃以上が好ましく、170℃以上がより好ましく、180℃以上がさらに好ましい。
上記炭素数1〜30の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖状のアルキル基;i−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の分岐状のアルキル基;エテニル基、n−プロペニル基等の直鎖状のアルケニル基;i−プロペニル基、i−ブテニル基等の分岐状のアルケニル基等が挙げられる。
上記炭素数3〜30の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基等の単環式シクロアルキル基;シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロデセニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロオクタジエニル基、シクロデカジエン等の単環式シクロアルケニル基;ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デシル基、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の多環式シクロアルキル基等が挙げられる。
上記(r3)が示す基としては、例えば、RA−L−RB−、RA−L−RB−L−RB−等が挙げられる。RAは、1価の炭化水素基である。RBは、2価の炭化水素基である。上記RAとしては、例えば、上記R1として例示した1価の炭化水素基と同様の基等が挙げられる。上記RBとしては、例えば、RAで表される1価の炭化水素基から1個の水素原子を除いた基等が挙げられる。Lは、−O−、−S−、−CO−、−CS−、−NH−、−SO−及び−SO2−からなる群より選択される基である。
上記(r1)、(r2)及び(r3)が示す基が有してもよい置換基のハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記R1としては、アシル基が好ましく、アシル基の中でも、下記式(2)で表される基がより好ましい。R1がこれらの基であることで、アウトガスの低減及び重合性基を有する化合物との相溶性を向上させることができる。
上記式(2)中、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、炭素数1〜12の1価の炭化水素基、又はこの炭化水素基が有する水素原子の一部をヒドロキシ基、ハロゲン原子若しくはシアノ基で置換した基である。qは、0〜6の整数である。*3は、酸素原子との結合部位を示す。
上記R2、R3及びR4で表される炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜12の1価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素基等が挙げられる。
上記炭素数1〜12の鎖状炭化水素基としては、例えば、R1として例示した1価の鎖状炭化水素基のうち、炭素数1〜12のもの等が挙げられる。
上記炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、R1として例示した1価の脂環式炭化水素基のうち、炭素数1〜12のもの等が挙げられる。
上記Xで表される有機配位子は、孤立電子対を持つ原子を有しており、この原子を配位原子として、上記M1で表される原子と配位結合して錯体を形成する。
上記有機配位子の配位原子としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、酸素原子、窒素原子がより好ましく、酸素原子がさらに好ましい。配位原子を上記原子とすることで、上記配位結合をより強くすることができ、その結果、当該水分捕獲剤を含む水分捕獲体の密着性をより高めることができる。例えば、電子デバイス等に使用される基板に水分捕獲体を形成する場合、水分捕獲体の基板への密着性をより高めることができる。
上記有機配位子は、複素環を有する化合物、エステル基を有する化合物、アミド基を有する化合物及びアミノ基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。有機配位子を上記化合物とすることで、上記配位結合をさらに強くすることができる。なお、上記化合物(a)中における有機配位子は、1種であっても2種以上であってもよい。
上記複素環を有する化合物としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、2H−ピロール、2H−ピラン、4H−チオビラン、ピリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、1−ベンゾチオフェン、2−ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、カルバゾール、ベンゾイミダゾール、キノリン、下記式(K1−1)で表される化合物、下記式(K1−2)で表される化合物等が挙げられる。
複素環を有する化合物としては、これらの中で、ピリジン及び上記式(K1−1)で表される化合物が好ましい。
上記エステル基を有する化合物としては、エステル基及び重合性二重結合を有する(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物が好ましい。この(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物としては、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物及び分子中に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。
上記多官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、フェノールノボラックポリグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート、1,3−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−2−プロパノール、9,9−ビス[4−[2−(アクリロイルオキシ)エトキシ]フェニル]−9H−フルオレン等が挙げられる。多官能(メタ)アクリレートとしては、これらの中で、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
上記多官能(メタ)アクリレート化合物の市販品としては、例えば、ビスコート#195、同#230、同#260、同#335HP、同#540、同#700(以上、大阪有機化学工業製)、TMPT、9G、9PG、701、BPE−500、DCP、DOD−N、HD−N、NOD−N、NPG(以上、新中村化学工業製)等が挙げられる。
上記単官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、(メタ)アクリロイルモルホリン、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドテトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メチルトリエチレンジグリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ−2−メチルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、3−(2−フェニルフェニル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンオキシドを反応させたp−クミルフェノールの(メタ)アクリレート、2−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4−ジブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,6−ジブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記アミド基を有する化合物としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジアセチルエチレンジアミン、N,N’−ジアセチルトリメチレンジアミン、N,N’−ジアセチルテトラメチレンジアミン、N,N’−ジアセチルプロピレンジアミン、N,N’−ジアセチルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジアセチルオクタメチレンジアミン、1,3,5−トリプロパノイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。アミド基を有する化合物としては、これらの中で、N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。
上記アミノ基を有する化合物としては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、tert―ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、イソペンチルアミン、ネオペンチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、下記式(K2−1)で表される化合物、下記式(K2−2)で表される化合物等が挙げられる。
上記有機配位子としては、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジアセチルエチレンジアミン、N,N’−ジアセチルトリメチレンジアミン、N,N’−ジアセチルテトラメチレンジアミン、N,N’−ジアセチルプロピレンジアミン、N,N’−ジアセチルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジアセチルオクタメチレンジアミン、1,3,5−トリプロパノイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、並びに上記式(K1−1)、(K1−2)、(K2−1)及び(K2−2)で表される化合物が好ましく、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及び上記式(K1−1)で表される化合物がより好ましく、中でも、水分捕獲体形成用組成物(1)又は(2)が含有する化合物間の結合性を高める観点からは、重合性二重結合を有するポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
上記M1は、ホウ素原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、インジウム原子又はタリウム原子である。オクテット則を満たさないこれら第13族元素を含む共有結合化合物は強いルイス酸であり、有機配位子との配位結合を形成することが可能である。これらの中で、M1としては、アルミニウム原子が好ましい。M1がアルミニウム原子であることで、有機配位子とより強い配位結合を形成することができる。
上記M1で表される原子と、このM1で表される原子に結合する上記有機配位子以外の原子との結合は、イオン結合、共有結合及び配位結合のいずれであっても構わない。
上記式(1)で表される構造中の*1及び*2には、それぞれ有機基等の1価の基が結合していてもよく、上記*1及び*2が互いに結合して環構造を形成していてもよいが、上記*1及び*2が互いに結合して環構造を形成していることが好ましい。
化合物(a)としては、環員数6の環状アルミノキサン化合物を含むことが好ましい(以下、この環状アルミノキサン化合物を「特定環状アルミノキサン化合物」ともいう)。当該水分捕獲剤が上記特定環状アルミノキサン化合物からなることで、当該水分捕獲剤から得られる水分捕獲体は、優れた密着性等を有する。
この特定環状アルミノキサン化合物は、環員数6の環状アルミノキサンに上記有機配位子を反応させて得られる化合物であることが好ましい。
上記特定環状アルミノキサン化合物としては、下記式(a1)〜(a3)で表される化合物が挙げられる。
上記式中、R1及びXは、上記式(1)と同義である。
なお、上記特定環状アルミノキサン化合物は、上記式(a1)〜(a3)で表される化合物のうちのいずれかの単一の化合物であっても、これら(a1)〜(a3)で表される化合物のうちの2種以上の化合物を含む混合物であってもよい。上記特定環状アルミノキサン化合物が混合物である場合、上記2種以上の化合物のR1及びXは、それぞれ異なっていてもよい。
<化合物(a)の合成方法>
化合物(a)の合成方法としては、例えば、ホウ素原子、アルミニウム原子等の周期表第13族の金属を含む有機金属化合物を、加熱しながら縮合させてオリゴマーを形成させ、得られたオリゴマーとピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド等の有機配位子とを反応させて合成する方法等が挙げられる。
化合物(a)の合成方法としては、例えば、ホウ素原子、アルミニウム原子等の周期表第13族の金属を含む有機金属化合物を、加熱しながら縮合させてオリゴマーを形成させ、得られたオリゴマーとピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド等の有機配位子とを反応させて合成する方法等が挙げられる。
<水分捕獲体形成用組成物(1)>
本発明の水分捕獲体形成用組成物(1)は、[A]水分捕獲剤と、[B]重合性化合物とを含有する。また、水分捕獲体形成用組成物(1)は、好適成分として[C]重合開始剤を含有してもよい。さらに、水分捕獲体形成用組成物(1)は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意成分を含有してもよい。以下、各成分について詳述する。
本発明の水分捕獲体形成用組成物(1)は、[A]水分捕獲剤と、[B]重合性化合物とを含有する。また、水分捕獲体形成用組成物(1)は、好適成分として[C]重合開始剤を含有してもよい。さらに、水分捕獲体形成用組成物(1)は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意成分を含有してもよい。以下、各成分について詳述する。
[[A]水分捕獲剤]
[A]水分捕獲剤は、上記式(1)で表される構造を含む化合物(a)からなる。なお、化合物(a)については、<水分捕獲剤>の項で上述しているため、ここでの詳細な説明は省略する。
[A]水分捕獲剤は、上記式(1)で表される構造を含む化合物(a)からなる。なお、化合物(a)については、<水分捕獲剤>の項で上述しているため、ここでの詳細な説明は省略する。
[A]水分捕獲剤の含有量としては、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上50質量%以下がより好ましい。[A]水分捕獲剤の含有量を上記範囲とすることで、後述する水分捕獲体の吸湿性を効果的に高めることができると共に、適度な粘度により水分捕獲体形成用組成物(1)の成膜性を向上させることができる。
[[B]重合性化合物]
[B]重合性化合物は、重合性基を有する化合物である。水分捕獲体形成用組成物(1)が[B]重合性化合物を含有することで、水分捕獲体形成用組成物(1)の架橋反応性を高めることができ、この水分捕獲体形成用組成物(1)から形成される水分捕獲体の強度及び密着性をより向上させることができる。例えば、電子デバイス等に使用される基板に膜状に水分捕獲体を形成する場合、水分捕獲体の膜強度及び基板との密着性をより向上させることができる。なお、水分捕獲体形成用組成物(1)としては、[B]重合性化合物を単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。この[B]重合性化合物は、化合物(a)の有機配位子と同じであっても異なっていてもよい。
[B]重合性化合物は、重合性基を有する化合物である。水分捕獲体形成用組成物(1)が[B]重合性化合物を含有することで、水分捕獲体形成用組成物(1)の架橋反応性を高めることができ、この水分捕獲体形成用組成物(1)から形成される水分捕獲体の強度及び密着性をより向上させることができる。例えば、電子デバイス等に使用される基板に膜状に水分捕獲体を形成する場合、水分捕獲体の膜強度及び基板との密着性をより向上させることができる。なお、水分捕獲体形成用組成物(1)としては、[B]重合性化合物を単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。この[B]重合性化合物は、化合物(a)の有機配位子と同じであっても異なっていてもよい。
[B]重合性化合物としては、例えば、環状エーテル基を有する化合物、重合性二重結合を有する化合物等が挙げられる。
上記環状エーテル基を有する化合物としては、例えば、エポキシ基を有する化合物、オキセタニル基を有する化合物等が挙げられる。
上記エポキシ基を有する化合物としては、例えば、
単官能エポキシ化合物として、
グリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、ブトキシポリエチレングリコールグリシジルエーテル、フェノールポリエチレングリコールグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メチルフェニルグリシジルエーテル、p−エチルフェニルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジル等
多官能エポキシ化合物として、
ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールADジグリシジルエーテル等のビスフェノールのポリグリシジルエーテル類;
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル類;
エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールの脂肪族ポリグリシジルエーテル類;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の3,4−エポキシシクロヘキシル基を有する化合物等が挙げられる。
単官能エポキシ化合物として、
グリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、ブトキシポリエチレングリコールグリシジルエーテル、フェノールポリエチレングリコールグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メチルフェニルグリシジルエーテル、p−エチルフェニルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジル等
多官能エポキシ化合物として、
ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールADジグリシジルエーテル等のビスフェノールのポリグリシジルエーテル類;
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル類;
エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールの脂肪族ポリグリシジルエーテル類;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の3,4−エポキシシクロヘキシル基を有する化合物等が挙げられる。
上記オキセタニル基を有する化合物としては、例えば、
単官能オキセタン化合物として、
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(オキセタンアルコール)、2−エチルヘキシルオキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ドデシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(オクタデシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン等
多官能オキセタン化合物として、
キシリレンビスオキセタン、1−ブトキシ−2,2−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル〕ブタン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、1,1,1−トリス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル〕プロパン等が挙げられる。
単官能オキセタン化合物として、
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(オキセタンアルコール)、2−エチルヘキシルオキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ドデシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(オクタデシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン等
多官能オキセタン化合物として、
キシリレンビスオキセタン、1−ブトキシ−2,2−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル〕ブタン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、1,1,1−トリス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル〕プロパン等が挙げられる。
上記環状エーテル基を有する化合物としては、架橋反応性を高める観点から、これらの中で、多官能エポキシ化合物及び多官能オキセタン化合物が好ましく、多官能オキセタン化合物がより好ましく、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタンがさらに好ましい。
上記重合性二重結合を有する化合物としては、酸素原子を有する化合物が好ましく、(メタ)アクリレート化合物がより好ましい。
上記(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、上述の有機配位子の説明において、単官能(メタ)アクリレート及び多官能(メタ)アクリレートとして例示した(メタ)アクリレート化合物と同様の化合物等が挙げられる。
上記重合性二重結合を有する化合物としては、架橋反応性を高める観点から、これらの中で、多官能(メタ)アクリレート化合物が好ましく、多官能メタクリレート化合物がより好ましく、ポリプロピレングリコールジメタクリレートがさらに好ましく、ポリプロピレングリコール#400ジメタクリレートが特に好ましい。
上記重合性基としては、環状エーテル基であることがより好ましい。上記重合性基が環状エーテル基であることで、[B]重合性化合物の架橋反応性をより高めることができる。
[B]重合性化合物の含有量としては、[A]水分捕獲剤100質量部に対して、50質量部以上1,000質量部以下が好ましく、100質量部以上500質量部以下がより好ましい。[B]重合性化合物の含有量を上記範囲とすることで、形成される水分捕獲体の電子デバイスの基板等への密着性を効果的に高めることができる。
[[C]重合開始剤]
[C]重合開始剤は、光照射及び/又は加熱により分解し、[B]重合性化合物の重合反応を生じさせる活性種を生成する成分である。
[C]重合開始剤は、光照射及び/又は加熱により分解し、[B]重合性化合物の重合反応を生じさせる活性種を生成する成分である。
[C]重合開始剤としては、例えば、光を吸収して活性種としての酸を発生する光酸発生剤、光照射又は加熱により分解して活性種としてのラジカルを生成するアゾ化合物、過酸化物等のラジカル重合開始剤等が挙げられる。[B]重合性化合物が環状エーテル基を有する化合物の場合は光酸発生剤が、[B]重合性化合物が重合性二重結合を有する化合物の場合はラジカル重合開始剤が好適に用いられる。
上記光酸発生剤としては、下記式(3)で表される化合物が好ましい。
上記式(3)中、E−は、アニオンである。
上記E−で表されるアニオンとしては、例えば、SbF6 −、PF6 −、その他のリン系アニオン等が挙げられる。
上記光酸発生剤の市販品としては、例えば、CPI−100P、CRI−101A、CPI−200K、CPI−210S(以上、サンアプロ製)等が挙げられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)2−メチルプロピオンアミド]、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)等が挙げられる。これらの中で、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)が好ましい。
上記アゾ化合物の市販品としては、例えば、V−70、V−65、V−601、V−59、V−40、VF−096、V−30、VAm−110、VAm−111(以上、和光純薬工業製)等が挙げられる。
上記過酸化物としては、例えば、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン等が挙げられる。
上記過酸化物の市販品としては、例えば、パーブチルZ、パーヘキサ25B(以上、日油製)等が挙げられる。
[C]重合開始剤の含有量としては、[B]重合性化合物100質量部に対して、0.05質量部以上5質量部以下が好ましく、0.1質量部以上2質量部以下がより好ましい。[C]重合開始剤の含有量を上記範囲とすることで、重合反応を速やかに進行させると共に、形成される水分捕獲体の電子デバイスの基板等への密着性低下等の悪影響を抑制することができる。なお、[C]重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<その他の任意成分>
その他の任意成分としては、例えば、安定剤、無機粒子等が挙げられる。これらその他の任意成分は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。以下、各成分について説明する。
その他の任意成分としては、例えば、安定剤、無機粒子等が挙げられる。これらその他の任意成分は、それぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。以下、各成分について説明する。
[安定剤]
安定剤は、水分捕獲体形成用組成物(1)のゲル化を低減し、保存安定性をより高める成分である。
安定剤は、水分捕獲体形成用組成物(1)のゲル化を低減し、保存安定性をより高める成分である。
上記安定剤としては、例えば、ヒドロキノン化合物、フェノール化合物等が挙げられる。上記ヒドロキノン化合物としては、例えば、ヒドロキノンモノメチルエーテル等が挙げられる。上記フェノール化合物としては、例えば、4−tert−ブチルカテコール、ブチルヒドロキシアニソール、3,5−ジブチルヒドロキシトルエン、DL−α−トコフェロール、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩等が挙げられる。
上記安定剤の含有量としては、10質量ppm〜500質量ppmが好ましく、50質量ppm〜300質量ppmがより好ましい。安定剤の含有率を上記範囲とすることで、水分捕獲体形成用組成物(1)の保存安定性を効果的に高めることができる。
[無機粒子]
無機粒子としては、公知のものを使用することができ、後述する水分捕獲体形成用組成物(2)の[D]無機粒子と同様なものを使用できる。また、無機粒子の含有量、作用効果についても、基本的に[D]無機粒子と同様である。[D]無機粒子については後に詳述するため、ここでの水分捕獲体形成用組成物(1)の任意成分としての無機粒子の詳細な説明は省略する。
無機粒子としては、公知のものを使用することができ、後述する水分捕獲体形成用組成物(2)の[D]無機粒子と同様なものを使用できる。また、無機粒子の含有量、作用効果についても、基本的に[D]無機粒子と同様である。[D]無機粒子については後に詳述するため、ここでの水分捕獲体形成用組成物(1)の任意成分としての無機粒子の詳細な説明は省略する。
<水分捕獲体形成用組成物(2)>
本発明の水分捕獲体形成用組成物(2)は、[A]水分捕獲剤と、[D]無機粒子とを含有する。また、水分捕獲体形成用組成物(2)は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記安定剤等のその他の任意成分を含有してもよい。以下、各成分について詳述する。
本発明の水分捕獲体形成用組成物(2)は、[A]水分捕獲剤と、[D]無機粒子とを含有する。また、水分捕獲体形成用組成物(2)は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記安定剤等のその他の任意成分を含有してもよい。以下、各成分について詳述する。
[[A]水分捕獲剤]
[A]水分捕獲剤は、上記式(1)で表される構造を含む化合物(a)からなる。なお、化合物(a)については、<水分捕獲剤>の項で上述しているため、ここでの詳細な説明は省略する。
[A]水分捕獲剤は、上記式(1)で表される構造を含む化合物(a)からなる。なお、化合物(a)については、<水分捕獲剤>の項で上述しているため、ここでの詳細な説明は省略する。
[A]水分捕獲剤の含有量としては、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上50質量%以下がより好ましい。[A]水分捕獲剤の含有量を上記範囲とすることで、後述する水分捕獲体の吸湿性を効果的に高めることができると共に、適度な粘度により水分捕獲体形成用組成物(2)の成膜性を向上させることができる。
[[D]無機粒子]
[D]無機粒子は、形成される水分捕獲体の屈折率を高めたり、放熱性を高めたりする成分である。屈折率を高めることができれば発光層からの光取り出し効率を向上させることができる。また、有機EL素子を複数配置した有機EL照明装置等の電子デバイスは発熱することがあり、上記素子近傍の温度が高くなることに起因して、輝度や発光効率等の発光特性に悪影響を与えるという不具合が生じることがある。そこで、水分捕獲体形成用組成物(2)がこの無機粒子を含有することで、水分捕獲体を備える有機EL照明装置等の電子デバイスの放熱性を高めて水分から保護すると共に、発熱による弊害から上記電子デバイスを保護できる。
[D]無機粒子は、形成される水分捕獲体の屈折率を高めたり、放熱性を高めたりする成分である。屈折率を高めることができれば発光層からの光取り出し効率を向上させることができる。また、有機EL素子を複数配置した有機EL照明装置等の電子デバイスは発熱することがあり、上記素子近傍の温度が高くなることに起因して、輝度や発光効率等の発光特性に悪影響を与えるという不具合が生じることがある。そこで、水分捕獲体形成用組成物(2)がこの無機粒子を含有することで、水分捕獲体を備える有機EL照明装置等の電子デバイスの放熱性を高めて水分から保護すると共に、発熱による弊害から上記電子デバイスを保護できる。
上記無機粒子としては、公知のものを使用することができる。水分捕獲体形成用組成物(2)に無機粒子を含有させることで、水分捕獲体形成用組成物(2)を用いて形成された水分捕獲体の熱伝導性を向上させるだけでなく、上述の化合物(a)が吸湿により分解されて発生する成分(分解生成物)を吸着させて、水分捕獲体の内部にこの分解生成物を捕獲しておくことができる。これにより、上記分解生成物が水分捕獲体の可塑剤として作用することを防止することができ、例えば、80℃を超える使用環境下においても熱流動により変形することがない。さらに、上記無機粒子の他の機能としては、水分捕獲体形成用組成物(2)を用いて形成された水分捕獲体の機械的強度を向上させること、この水分捕獲体の吸湿能を高めること等が挙げられる。
上記無機粒子の材質としては、金属酸化物、金属窒化物が好ましい。上記金属酸化物としては、例えば、シリカ(シリカゲルを含む)、スメクタイト、ゼオライト、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、マグネシア、チタン酸バリウム、放熱材料用に使用される各種ガラス粉末等が挙げられる。金属窒化物としては、例えば、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等が挙げられる。また、上記金属酸化物及び金属窒化物以外に、炭化ケイ素、炭化ホウ素、活性炭を無機粒子として使用することもできる。これらの中でも、熱流動性を抑制する観点から、アルミナ、シリカ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、マグネシア、炭化ケイ素、炭化ホウ素及びスメクタイトからなる群より選択される少なくとも1種の粒子であることが好ましく、さらに熱伝導性に優れている観点から、アルミナ及び/又は窒化ホウ素の粒子がより好ましい。
上記無機粒子の平均粒径としては、5nm〜5,000nmが好ましく、5nm〜2,000nmがより好ましく、5nm〜500nmがさらに好ましく、5nm〜100nmが特に好ましい。無機粒子の平均粒径を上記範囲とすることで、水分捕獲体形成用組成物(2)から形成される水分捕獲体の熱流動による変形を防止することができ、特に平均粒径が5nm〜100nmであると、透明性にも優れた水分捕獲体を形成できる。また、無機粒子の平均粒径が上記範囲にあると、水分捕獲体形成用組成物(2)に、後述するような適度な粘度を付与することが容易となり、水分捕獲体を形成する際の作業性(塗布性等)が良好となる。さらに、無機粒子の平均粒径が上記範囲にあると、無機粒子が分解生成物を捕捉するのに十分な表面積を有することになり、これにより水分捕獲体の熱流動による変形を抑制できる。
無機粒子の含有量としては、水分捕獲体の熱伝導性を向上させる観点では、0.1質量%〜80質量%が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。さらに、水分捕獲体の透明性を確保する観点では、0.1質量%〜20質量%が好ましく、0.1質量%〜10質量%がより好ましい。なお、無機粒子の含有量が0.1質量%以上であれば、熱流動により変形しない水分捕獲体を得ることができる。
なお、水分捕獲体形成用組成物(1)及び(2)の一方は、[A]水分捕獲剤、[B]重合性化合物、及び[D]無機粒子の3成分を含んでいることが好ましい。
<水分捕獲体形成用組成物(1)及び(2)の調製方法>
水分捕獲体形成用組成物(1)は、[A]水分捕獲剤及び[B]重合性化合物、必要に応じて[C]重合開始剤、安定剤、無機粒子等を所定の割合で混合することにより調製できる。
水分捕獲体形成用組成物(2)は、[A]水分捕獲剤及び[D]無機粒子、必要に応じて安定剤等を所定の割合で混合することにより調製できる。
水分捕獲体形成用組成物(1)は、[A]水分捕獲剤及び[B]重合性化合物、必要に応じて[C]重合開始剤、安定剤、無機粒子等を所定の割合で混合することにより調製できる。
水分捕獲体形成用組成物(2)は、[A]水分捕獲剤及び[D]無機粒子、必要に応じて安定剤等を所定の割合で混合することにより調製できる。
<水分捕獲体>
本発明の水分捕獲体は、水分捕獲体形成用組成物(1)又は(2)から形成される。この水分捕獲体は、水分捕獲体形成用組成物(1)又は(2)から形成されるため、吸湿性、耐熱性、電子デバイスの基板等との密着性等に優れる。
本発明の水分捕獲体は、水分捕獲体形成用組成物(1)又は(2)から形成される。この水分捕獲体は、水分捕獲体形成用組成物(1)又は(2)から形成されるため、吸湿性、耐熱性、電子デバイスの基板等との密着性等に優れる。
当該水分捕獲体の形成方法としては、水分捕獲体形成用組成物(1)又は(2)を用い、例えば、ガラス等の基板上に塗膜を形成した後、この塗膜を放射線照射及び/又は加熱することにより硬化させて水分捕獲体を形成する方法等が挙げられる。上記放射線としては、上記塗膜を硬化できれば特に限定されないが、UV光が好ましい。加熱温度としては、30℃〜200℃が好ましく、50℃〜150℃がより好ましい。加熱時間としては、1分間〜24時間が好ましく、10分間〜5時間がより好ましい。
<電子デバイス>
本発明の電子デバイスは、当該水分捕獲体を備えている。当該電子デバイスとしては、水分を嫌う電子デバイスであれば、いかなる電子デバイスであってもよい。当該電子デバイスが上記水分捕獲体を備えることで、電子デバイス内の水分を吸収することができ、水分に起因する素子の劣化を抑制することができる。以下、代表的な密閉型電子デバイスである有機EL素子の一例について図面を参照しながら説明する。
本発明の電子デバイスは、当該水分捕獲体を備えている。当該電子デバイスとしては、水分を嫌う電子デバイスであれば、いかなる電子デバイスであってもよい。当該電子デバイスが上記水分捕獲体を備えることで、電子デバイス内の水分を吸収することができ、水分に起因する素子の劣化を抑制することができる。以下、代表的な密閉型電子デバイスである有機EL素子の一例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機EL素子を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、有機EL素子100は、有機EL層10と、有機EL層10を収納して外気から遮断するための構造体20と、構造体20内に形成された水分捕獲体30とを備えている。
有機EL層10は、有機材料からなる有機発光材料層が互いに対向する一対の電極の間に挟持されてなる構造であればよく、例えば、陽極/電荷(正孔)輸送剤/発光層/陰極等の公知の構造をとることができる。
水分捕獲体30は、有機EL層10と離間して形成されている。上述のように、水分捕獲体30は、当該水分捕獲剤を含む水分捕獲体形成用組成物(1)又は(2)はから形成される。
構造体20は、基板22と、封止キャップ24と、接着剤26とを備えている。基板22としてはガラス基板等、封止キャップ24としてはガラスからなる構造体等が挙げられる。なお、構造体20の構造は、有機EL層10を収納することができればよく、特に限定されない。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る有機EL素子200を模式的に示す断面図である。なお、図2においては、図1の有機EL素子100の要素と同一のものには同一の符号を付してある。
図2に示すように、有機EL素子200は、構造体20内に形成された水分捕獲体40が有機EL層10に密着させるように形成されている点で、有機EL素子100とは異なる。この場合の水分捕獲体40は、その吸湿性により有機EL層10へ水分が侵入することを防止すると共に、有機EL層10を保護することもできる。無機、有機、有機無機積層のバリヤフィルム等を使用することで、さらに水分の影響によるデバイスの劣化を防ぐことができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。本実施例における物性測定の方法について以下に示す。
[1H−NMR分析]
1H−NMR分析は、核磁気共鳴装置(JNM−ECX400、日本電子製)を用い、測定周波数:400MHz、測定溶媒:トルエン−d8の条件にて行った。
[1H−NMR分析]
1H−NMR分析は、核磁気共鳴装置(JNM−ECX400、日本電子製)を用い、測定周波数:400MHz、測定溶媒:トルエン−d8の条件にて行った。
<[A]水分捕獲剤の合成>
[合成例1](化合物(A)の合成)
1Lの四口フラスコに、アルミニウムトリイソプロポキシド81.7g(0.40モル)及び溶媒としてのAF−7号ソルベント(JX日鉱日石エネルギー製)を仕込み、攪拌しながら120℃〜130℃に加熱した。次いで、この溶液に、水2.70g(0.15モル)、tert−ブチル酢酸27.9g(0.24モル)及びイソプロパノール24.3gの混合溶液を、副生するイソプロパノールを留出しながら2時間かけて滴下して反応させた。
次いで、この反応液を180℃に加熱し、水0.90g(0.050モル)、tert−ブチル酢酸9.29g(0.08モル)及びイソプロパノール8.10gの混合溶液を、副生するイソプロパノールを留出しながら30分かけて滴下して反応させた。
次いで、この反応液を190℃に加熱し、水3.60g(0.20モル)、tert−ブチル酢酸9.29g(0.08モル)及びイソプロパノール32.4gの混合溶液を、副生するイソプロパノールを留出しながら1時間30分かけて滴下し反応させた。
次いで、上記フラスコ内を減圧してイソプロパノールを除去し、さらに150℃、266Paの条件下でAF−7号ソルベントを留去した。その後、得られた白色から微黄色の泡状化合物を砕き、白色粉体状の化合物(A)63.3g(収率95%)を得た。得られた化合物(A)は、下記式(A)で表されるトリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサンである。
[合成例1](化合物(A)の合成)
1Lの四口フラスコに、アルミニウムトリイソプロポキシド81.7g(0.40モル)及び溶媒としてのAF−7号ソルベント(JX日鉱日石エネルギー製)を仕込み、攪拌しながら120℃〜130℃に加熱した。次いで、この溶液に、水2.70g(0.15モル)、tert−ブチル酢酸27.9g(0.24モル)及びイソプロパノール24.3gの混合溶液を、副生するイソプロパノールを留出しながら2時間かけて滴下して反応させた。
次いで、この反応液を180℃に加熱し、水0.90g(0.050モル)、tert−ブチル酢酸9.29g(0.08モル)及びイソプロパノール8.10gの混合溶液を、副生するイソプロパノールを留出しながら30分かけて滴下して反応させた。
次いで、この反応液を190℃に加熱し、水3.60g(0.20モル)、tert−ブチル酢酸9.29g(0.08モル)及びイソプロパノール32.4gの混合溶液を、副生するイソプロパノールを留出しながら1時間30分かけて滴下し反応させた。
次いで、上記フラスコ内を減圧してイソプロパノールを除去し、さらに150℃、266Paの条件下でAF−7号ソルベントを留去した。その後、得られた白色から微黄色の泡状化合物を砕き、白色粉体状の化合物(A)63.3g(収率95%)を得た。得られた化合物(A)は、下記式(A)で表されるトリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサンである。
このトリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサンの1H−NMR分析のスペクトルを図3に示す。
1H−NMR分析の結果、δ=2.70−2.10(brs), 1.80−0.70(m)であった。
1H−NMR分析の結果、δ=2.70−2.10(brs), 1.80−0.70(m)であった。
[実施例1](水分捕獲剤(A−1)の合成)
合成例1で得られた化合物(A)47.4g(約0.1モル)をヘキサン100mLに溶解し、ピリジン7.91g(0.1モル)を添加し、窒素雰囲気下、30℃で1時間攪拌した。次いで、50℃、266Paの条件下でヘキサンを留去し、白色から微黄色の粉体状の水分捕獲剤(A−1)53.7g(収率97%)を得た。
この水分捕獲剤(A−1)は、ピリジンが上記化合物(A)のアルミニウム原子に配位したトリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサンピリジン錯体である。
水分捕獲剤(A−1)の1H−NMR分析のスペクトルを図4に示す。
1H−NMR分析の結果、δ=8.52(d,J=3.7 Hz),7.04(tt,J=7.4,1.8Hz),6.73(t,J=7.4Hz),2.70−2.10(brs), 1.80−0.70(m)であった。
合成例1で得られた化合物(A)47.4g(約0.1モル)をヘキサン100mLに溶解し、ピリジン7.91g(0.1モル)を添加し、窒素雰囲気下、30℃で1時間攪拌した。次いで、50℃、266Paの条件下でヘキサンを留去し、白色から微黄色の粉体状の水分捕獲剤(A−1)53.7g(収率97%)を得た。
この水分捕獲剤(A−1)は、ピリジンが上記化合物(A)のアルミニウム原子に配位したトリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサンピリジン錯体である。
水分捕獲剤(A−1)の1H−NMR分析のスペクトルを図4に示す。
1H−NMR分析の結果、δ=8.52(d,J=3.7 Hz),7.04(tt,J=7.4,1.8Hz),6.73(t,J=7.4Hz),2.70−2.10(brs), 1.80−0.70(m)であった。
[実施例2](水分捕獲剤(A−2)の合成)
合成例1で得られた化合物(A)47.4g(約0.1モル)をヘキサン100mLに溶解し、N,N−ジメチルホルムアミド7.31g(0.1モル)を添加し、窒素雰囲気下、30℃で1時間攪拌した。次いで、50℃、266Paの条件下でヘキサンを留去し、白色から微黄色の粉体状の水分捕獲剤(A−2)51.5g(収率94%)を得た。
この水分捕獲剤(A−2)は、N,N−ジメチルホルムアミドが上記化合物(A)のアルミニウム原子に配位したトリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサンN,N−ジメチルホルムアミド錯体である。
水分捕獲剤(A−2)の1H−NMR分析のスペクトルを図5に示す。
1H−NMR分析の結果、δ=7.67(s),2.42(s),2.06(s),2.70−2.10(m), 1.80−0.70(m)であった。
合成例1で得られた化合物(A)47.4g(約0.1モル)をヘキサン100mLに溶解し、N,N−ジメチルホルムアミド7.31g(0.1モル)を添加し、窒素雰囲気下、30℃で1時間攪拌した。次いで、50℃、266Paの条件下でヘキサンを留去し、白色から微黄色の粉体状の水分捕獲剤(A−2)51.5g(収率94%)を得た。
この水分捕獲剤(A−2)は、N,N−ジメチルホルムアミドが上記化合物(A)のアルミニウム原子に配位したトリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサンN,N−ジメチルホルムアミド錯体である。
水分捕獲剤(A−2)の1H−NMR分析のスペクトルを図5に示す。
1H−NMR分析の結果、δ=7.67(s),2.42(s),2.06(s),2.70−2.10(m), 1.80−0.70(m)であった。
[実施例3](水分捕獲剤(A−3)の合成)
合成例1で得られた化合物(A)47.4g(約0.1モル)をヘキサン100mLに溶解し、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン9.91g(0.05モル)を添加し、窒素雰囲気下、30℃で1時間攪拌した。次いで50℃、266Paの条件下でヘキサンを留去し、白色から微黄色の粉体状の水分捕獲剤(A−3)56.7g(収率99%)を得た。
この水分捕獲剤(A−3)は、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパンが上記化合物(A)のアルミニウム原子に配位したトリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサン1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン錯体である。
水分捕獲剤(A−3)の1H−NMR分析のスペクトルを図6に示す。
1H−NMR分析の結果、δ=8.53(s),6.63(s),2.11(m),2.70−2.10(m), 1.80−0.70(m)であった。
合成例1で得られた化合物(A)47.4g(約0.1モル)をヘキサン100mLに溶解し、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン9.91g(0.05モル)を添加し、窒素雰囲気下、30℃で1時間攪拌した。次いで50℃、266Paの条件下でヘキサンを留去し、白色から微黄色の粉体状の水分捕獲剤(A−3)56.7g(収率99%)を得た。
この水分捕獲剤(A−3)は、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパンが上記化合物(A)のアルミニウム原子に配位したトリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサン1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン錯体である。
水分捕獲剤(A−3)の1H−NMR分析のスペクトルを図6に示す。
1H−NMR分析の結果、δ=8.53(s),6.63(s),2.11(m),2.70−2.10(m), 1.80−0.70(m)であった。
[実施例4](水分捕獲剤(A−4)の合成)
合成例1で得られた化合物(A)47.4g(約0.1モル)をヘキサン100mLに溶解し、有機配位子となるポリプロピレングリコール#400ジメタクリレート26.8g(0.05モル)を添加し、窒素雰囲気下、30℃で1時間攪拌した。次いで、50℃、266Paの条件下でヘキサンを留去し、高粘度の液体状の水分捕獲剤(A−4)74.2g(収率100%)を得た。
この水分捕獲剤(A−4)は、ポリプロピレングリコール#400ジメタクリレートが上記化合物(A)のアルミニウム原子に配位したトリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサンポリプロピレングリコール#400ジメタクリレート錯体である。この水分捕獲剤(A−4)におけるアルミニウム原子へのポリプロピレングリコール#400ジメタクリレートが配位した構造は下記式(II)に示した通りである。
合成例1で得られた化合物(A)47.4g(約0.1モル)をヘキサン100mLに溶解し、有機配位子となるポリプロピレングリコール#400ジメタクリレート26.8g(0.05モル)を添加し、窒素雰囲気下、30℃で1時間攪拌した。次いで、50℃、266Paの条件下でヘキサンを留去し、高粘度の液体状の水分捕獲剤(A−4)74.2g(収率100%)を得た。
この水分捕獲剤(A−4)は、ポリプロピレングリコール#400ジメタクリレートが上記化合物(A)のアルミニウム原子に配位したトリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサンポリプロピレングリコール#400ジメタクリレート錯体である。この水分捕獲剤(A−4)におけるアルミニウム原子へのポリプロピレングリコール#400ジメタクリレートが配位した構造は下記式(II)に示した通りである。
水分捕獲剤(A−4)の1H−NMR分析のスペクトルを図7に示す。
水分捕獲剤(A−4)の1H−NMR分析の結果、δ=6.13(s),5.24(s),5.21−5.10(m),3.60−3.10(m),2.70−2.10(m), 1.86(s),1.80−0.70(m)であった。
水分捕獲剤(A−4)の1H−NMR分析の結果、δ=6.13(s),5.24(s),5.21−5.10(m),3.60−3.10(m),2.70−2.10(m), 1.86(s),1.80−0.70(m)であった。
ここで、図8として、ポリプロピレングリコール#400の1H−NMR分析のスペクトルを重ね合わせて示した。なお、図8では、トリス(3,3−ジメチルブチレート)シクロトリアルミノキサンポリプロピレングリコール#400ジメタクリレート錯体を「アルミニウム錯体」と表記し、ポリプロピレングリコール#400ジメタクリレートを「2官能メタクリレート」と表記した。
図8の1H−NMRスペクトルから、アルミニウム錯体に配位した2官能メタクリレート(上記式(II)に対応)のピークが配位によって非配位の2官能メタクリレート(上記式(I)に対応)のピークからシフトしていることを確認した。
<水分捕獲体形成用組成物の調製>
各水分捕獲体形成用組成物の調製に用いた[B]重合性化合物及び[C]重合開始剤を以下に示す。
各水分捕獲体形成用組成物の調製に用いた[B]重合性化合物及び[C]重合開始剤を以下に示す。
[[B]重合性化合物]
B−1:3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(OXT221、東亞合成製)
B−2:ポリプロピレングリコール#400ジメタクリレート(9PG、新中村化学工業製)
B−1:3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(OXT221、東亞合成製)
B−2:ポリプロピレングリコール#400ジメタクリレート(9PG、新中村化学工業製)
[[C]重合開始剤]
C−1:4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム塩(CPI−200K、サンアプロ製)
C−2:ジエチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601、和光純薬工業製)
C−1:4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム塩(CPI−200K、サンアプロ製)
C−2:ジエチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601、和光純薬工業製)
[実施例5](水分捕獲体形成用組成物(J−1)の調製)
露点−60℃以下、酸素5ppm以下のグローブボックス中で、[B]重合性化合物としての(B−1)75質量部に、[A]水分捕獲剤としての(A−1)25質量部を添加して均一な溶液とした後、この溶液に[C]重合開始剤としての(C−1)0.1質量部を加えて水分捕獲体形成用組成物(J−1)を調製した。
露点−60℃以下、酸素5ppm以下のグローブボックス中で、[B]重合性化合物としての(B−1)75質量部に、[A]水分捕獲剤としての(A−1)25質量部を添加して均一な溶液とした後、この溶液に[C]重合開始剤としての(C−1)0.1質量部を加えて水分捕獲体形成用組成物(J−1)を調製した。
[実施例6〜10及び比較例1〜2](水分捕獲体形成用組成物(J−2)〜(J−6)及び(j−1)〜(j−2)の調製)
下記表1に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、実施例5と同様に操作し、各水分捕獲体形成用組成物を調製した。なお、表1中の「−」は、該当する成分を配合しなかったことを示す。
下記表1に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、実施例5と同様に操作し、各水分捕獲体形成用組成物を調製した。なお、表1中の「−」は、該当する成分を配合しなかったことを示す。
<水分捕獲体の形成>
[実施例11]
長辺66mm、短辺24mm、厚さ1.1mmのガラス基板に、長辺58mm、短辺13mm、深さ0.3mmの掘込みを設け、この堀込みに水分捕獲体形成用組成物(J−1)200μLを塗布した後、高圧水銀ランプを用いて表2の硬化条件に記載のUV照射により硬化させて水分捕獲体を形成した。
[実施例11]
長辺66mm、短辺24mm、厚さ1.1mmのガラス基板に、長辺58mm、短辺13mm、深さ0.3mmの掘込みを設け、この堀込みに水分捕獲体形成用組成物(J−1)200μLを塗布した後、高圧水銀ランプを用いて表2の硬化条件に記載のUV照射により硬化させて水分捕獲体を形成した。
[実施例12〜15]
下記表2に示す水分捕獲体形成用組成物を用いた以外は、実施例11と同様に操作し、各水分捕獲体を形成した。
下記表2に示す水分捕獲体形成用組成物を用いた以外は、実施例11と同様に操作し、各水分捕獲体を形成した。
[実施例16及び比較例3〜4]
下記表2に示す水分捕獲体形成用組成物を用い、表2の硬化条件に記載の加熱により硬化させた以外は、実施例11と同様に操作し、各水分捕獲体を形成した。
下記表2に示す水分捕獲体形成用組成物を用い、表2の硬化条件に記載の加熱により硬化させた以外は、実施例11と同様に操作し、各水分捕獲体を形成した。
<評価>
上記調製した各水分捕獲体形成用組成物の成膜性及び保存安定性、並びに上記形成した水分捕獲体の吸湿性、耐熱性及び密着性を下記方法に従い評価した。その評価結果を上記表1及び表2に合わせて示す。
上記調製した各水分捕獲体形成用組成物の成膜性及び保存安定性、並びに上記形成した水分捕獲体の吸湿性、耐熱性及び密着性を下記方法に従い評価した。その評価結果を上記表1及び表2に合わせて示す。
[成膜性]
各水分捕獲体形成用組成物から形成した水分捕獲体について、目視により外観観察を行った。このとき、クラック及び凹凸が認められない場合、良好「A」と、クラック又は凹凸の少なくともいずれかが認められた場合、不良「B」と評価した。
各水分捕獲体形成用組成物から形成した水分捕獲体について、目視により外観観察を行った。このとき、クラック及び凹凸が認められない場合、良好「A」と、クラック又は凹凸の少なくともいずれかが認められた場合、不良「B」と評価した。
[保存安定性]
調製直後の各水分捕獲体形成用組成物を透明ガラス容器に少量加え、密閉して保管した。この組成物を上記ガラス容器に加えてから上記組成物に流動性が認められなくなった時点までの経過時間を測定し、この経過時間を保存安定性とした。流動性の確認は、上記ガラス容器を傾けて、そのときの組成物の状態を目視で観察することにより行った。経過時間が4日以上の場合、保存安定性は良好と評価できる。
調製直後の各水分捕獲体形成用組成物を透明ガラス容器に少量加え、密閉して保管した。この組成物を上記ガラス容器に加えてから上記組成物に流動性が認められなくなった時点までの経過時間を測定し、この経過時間を保存安定性とした。流動性の確認は、上記ガラス容器を傾けて、そのときの組成物の状態を目視で観察することにより行った。経過時間が4日以上の場合、保存安定性は良好と評価できる。
[吸湿性]
上記形成した各水分捕獲体の質量を精秤し、この水分捕獲体を大気に暴露して質量の経時変化を測定した。経時変化がなくなった時点の質量を再精秤し、質量増加率を百分率で表したものを吸水率(質量%)とし、吸湿性の指標とした。このとき、吸水率が1質量%以上の場合、吸湿性は良好と、1質量%未満の場合、不良と評価できる。
上記形成した各水分捕獲体の質量を精秤し、この水分捕獲体を大気に暴露して質量の経時変化を測定した。経時変化がなくなった時点の質量を再精秤し、質量増加率を百分率で表したものを吸水率(質量%)とし、吸湿性の指標とした。このとき、吸水率が1質量%以上の場合、吸湿性は良好と、1質量%未満の場合、不良と評価できる。
[耐熱性]
サンプル管中に各水分捕獲体形成用組成物を適量入れ、上述の<水分捕獲体の形成>の項の硬化条件と同じ条件で、膜厚2mmの水分捕獲体を上記サンプル管底部に形成した。次いで、上記形成した水分捕獲体を大気に暴露して十分吸湿させた後、上記サンプル管の蓋を閉めてシールし、サンプル管の底部が上(成膜面が上)となるように固定した状態で85℃の環境下に静置した。その後336時間経過した時点の水分捕獲体の状態を観察した。このとき、水分捕獲体に変化が認められなかった場合、耐熱性は良好「A」と、水分捕獲体が下方へ垂れて変形が認められた場合、不良「B」と評価した。
サンプル管中に各水分捕獲体形成用組成物を適量入れ、上述の<水分捕獲体の形成>の項の硬化条件と同じ条件で、膜厚2mmの水分捕獲体を上記サンプル管底部に形成した。次いで、上記形成した水分捕獲体を大気に暴露して十分吸湿させた後、上記サンプル管の蓋を閉めてシールし、サンプル管の底部が上(成膜面が上)となるように固定した状態で85℃の環境下に静置した。その後336時間経過した時点の水分捕獲体の状態を観察した。このとき、水分捕獲体に変化が認められなかった場合、耐熱性は良好「A」と、水分捕獲体が下方へ垂れて変形が認められた場合、不良「B」と評価した。
[密着性]
上記形成した各水分捕獲体について、大気中で上記ガラス基板から剥離しない場合、密着性は良好「A」と、剥離した場合、不良「B」と評価した。
上記形成した各水分捕獲体について、大気中で上記ガラス基板から剥離しない場合、密着性は良好「A」と、剥離した場合、不良「B」と評価した。
表1及び表2の結果から明らかなように、実施例の水分捕獲体形成用組成物及び水分捕獲体では、成膜性、保存安定性、吸湿性、耐熱性及び密着性のいずれにおいても良好であったのに対し、比較例では、上記特性の少なくともいずれかが不良であった。
本発明は、水分捕獲体形成用組成物の成膜性及び保存安定性に優れると共に、吸湿性、耐熱性及び密着性に優れる水分捕獲体を形成可能な水分捕獲剤を提供することができる。そのため、本発明は、耐熱性及び密着性等に優れる水分捕獲体を形成可能な水分捕獲体形成用組成物、この組成物から形成される水分捕獲体、並びに当該水分捕獲体を備える電子デバイスを提供することができ、長寿命化が求められる有機EL素子等の電子デバイスに好適に使用することができる。
10 有機EL層
20 構造体
22 基板
24 封止キャップ
26 接着剤
30,40 水分捕獲体
100,200 有機EL素子
20 構造体
22 基板
24 封止キャップ
26 接着剤
30,40 水分捕獲体
100,200 有機EL素子
Claims (13)
- 下記式(1)で表される構造を含む化合物(a)からなる水分捕獲剤。
- 上記有機配位子の配位原子が、酸素原子、窒素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1に記載の水分捕獲剤。
- 上記有機配位子が、複素環を有する化合物、エステル基を有する化合物、アミド基を有する化合物及びアミノ基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種である請求項2に記載の水分捕獲剤。
- 上記M1が、アルミニウム原子である請求項3に記載の水分捕獲剤。
- 上記R1が、アシル基である請求項4に記載の水分捕獲剤。
- 上記化合物(a)が、環員数6の環状アルミノキサン化合物を含む請求項6に記載の水分捕獲剤。
- 上記環状アルミノキサン化合物が、環員数6の環状アルミノキサンに上記有機配位子を反応させて得られる化合物である請求項7に記載の水分捕獲剤。
- 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の水分捕獲剤と、重合性基を有する化合物とを含有する水分捕獲体形成用組成物。
- 上記重合性基が、環状エーテル基である請求項9に記載の水分捕獲体形成用組成物。
- 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の水分捕獲剤と、無機粒子とを含有する水分捕獲体形成用組成物。
- 請求項9、請求項10又は請求項11に記載の水分捕獲体形成用組成物から形成される水分捕獲体。
- 請求項12に記載の水分捕獲体を備える電子デバイス。
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