JP2016138068A - 化合物、乾燥剤、封止構造及び有機el素子 - Google Patents

化合物、乾燥剤、封止構造及び有機el素子 Download PDF

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Abstract

【課題】充分な捕水性を有し、且つ乾燥剤として用いたときに有機層の溶解を抑制することが可能な化合物、並びにこの化合物を用いた乾燥剤、封止構造及び有機EL素子を提供すること。
【解決手段】アルミニウム原子、チタン原子、ケイ素原子及びホウ素原子から選択される中心原子に、3又は4の官能基が結合してなる化合物であって、前記3又は4の官能基が、オキセタン環を有するアルコール残基等からそれぞれ独立に選択され、前記化合物が、1分子中に少なくとも1つのオキセタン環を有するアルコール残基を有し、前記官能基が2官能以上である場合には、複数の前記中心原子と結合して、2以上の中心原子を含む化合物を形成していてもよい、化合物。
【選択図】図1

Description

本発明は、化合物、並びにこれを用いた乾燥剤、封止構造及び有機EL素子に関する。
近年、有機EL(Electroluminescence)素子を用いた発光デバイスである有機ELディスプレイや有機EL照明についての研究開発が活発に行われている。有機EL素子は、有機発光材料を含む薄膜である有機層を一対の電極の間に挟んだ構造を有している。有機EL素子は、薄膜に正孔(ホール)及び電子を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、この励起子が失活する際の光の放出(蛍光又は燐光)を利用する自発光素子である。
有機EL素子の最大の課題は耐久性の改善であり、中でもダークスポットと呼ばれる有機層の非発光部の発生とその成長の防止が最も大きな課題となっている。ダークスポットの直径が数10μmに成長すると目視で非発光部が確認できるようになる。ダークスポットの主原因としては、水分及び酸素の影響が大きく、特に水分は極めて微量でも大きな影響を及ぼすことが知られている。
そこで、有機EL素子への水分及び酸素の浸入を防止する方法が種々検討されている。例えば、特許文献1では、有機層が積層されている有機EL素子の外周に、吸着剤を含有した不活性液体からなる封止層を設ける方法が提案されている。
また、有機層の物理的な保護や放熱性の向上等を目的として、有機EL素子の気密容器内に充填剤を充填する充填封止構造が提案されており、さらには充填剤として乾燥剤を含むものも提案されている。例えば、特許文献2では、乾燥剤である所定の構造を有する有機金属化合物を、シリコーン等の粘性置換材料とともに充填剤として用いる方法が開示されている。また、特許文献3では、所定の構造を有する有機金属化合物を水分捕獲剤として用いることが開示されている。
特開平09−035868号公報 特開2013−176751号公報 特開2014−140797号公報
ところで、充填封止構造の有機EL素子等の乾燥剤として用いられる従来の有機金属化合物は、有機EL素子における有機層を溶解する性質がある。充填封止構造の有機EL素子においては、アルミニウム等から形成される電極と乾燥剤が接するため、乾燥剤が有機層と直接接することは稀であるが、乾燥剤が有機層と接触した場合には有機層の溶解を引き起こす可能性がある。有機層の溶解は、ダークスポットの発生原因になり、デバイスのリーク不良となるため、乾燥剤としては有機層の溶解を抑制することが可能なものを用いることが望ましい。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、充分な捕水性を有し、且つ乾燥剤として用いたときに有機層の溶解を抑制することが可能な化合物、並びにこの化合物を用いた乾燥剤、封止構造及び有機EL素子を提供することを目的とする。
本発明は、アルミニウム原子、チタン原子、ケイ素原子及びホウ素原子から選択される中心原子に、3又は4の官能基が結合してなる化合物であって、上記3又は4の官能基が、炭素数1以上12以下のアルキル基、炭素数1以上12以下のアルコキシ基、炭素数2以上13以下のアシロキシ基、オキセタン環を有するアルコール残基、カルビノール変性シリコーン残基、カルボン酸変性シリコーン残基、シラノール変性シリコーン残基及び炭素数1以上12以下のポリオール残基からそれぞれ独立に選択され、上記化合物が、1分子中に少なくとも1つのオキセタン環を有するアルコール残基を有し、上記官能基が2官能以上である場合には、複数の上記中心原子と結合して、2以上の中心原子を含む化合物を形成していてもよい、化合物を提供する。
上記化合物は充分な捕水性を有する。さらに、上記化合物を乾燥剤として用いることにより、有機層の溶解を抑制することが可能となる。この理由は、全ての化合物が重合により固定化され、有機層を溶解させる原因となる液状成分が自由に移動できなくなるためだと考えている。また、上記化合物は、高い硬化性により弾性を有し、物理強度を高めることができる。これにより、有機EL素子等へのダメージを抑制することができる。
本発明はまた、上記化合物を含む乾燥剤を提供する。
本発明はまた、一対の基板が封止シール剤により封止された封止構造であって、封止構造内に上記乾燥剤を備える封止構造を提供する。
本発明はまた、素子基板と、上記素子基板に対して対向配置された封止基板と、上記素子基板上に設けられた、有機層が一対の電極により挟持されてなる積層体と、上記素子基板及び上記封止基板の外周部を封止する封止シール剤と、を備える有機EL素子であって、封止された空間が上記乾燥剤により充填されている有機EL素子を提供する。
本発明によれば、捕水性に優れ、且つ乾燥剤として用いたときに有機層の溶解を抑制することが可能な化合物、並びにこの化合物を用いた乾燥剤、封止構造及び有機EL素子を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る有機EL素子の構成を示す模式断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る有機EL素子の製造工程を示す模式断面図である。 図3は、85℃環境保管試験における経過時間と、有機層の溶解距離との関係を表すグラフである。
以下、本発明の一実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[化合物]
本実施形態の化合物は、アルミニウム原子、チタン原子、ケイ素原子及びホウ素原子から選択される中心原子に、3又は4の官能基が結合してなる化合物である。本実施形態の化合物は、中心原子がアルミニウム原子又はホウ素原子である場合、3の官能基が結合してなる化合物であり、中心原子がチタン原子又はケイ素原子である場合、4の官能基が結合してなる化合物である。中心原子は、アルミニウム原子であることが好ましい。
3又は4の官能基は、炭素数1以上12以下のアルキル基、炭素数1以上12以下のアルコキシ基、炭素数2以上13以下のアシロキシ基、オキセタン環を有するアルコール残基、カルビノール変性シリコーン残基、カルボン酸変性シリコーン残基、シラノール変性シリコーン残基及び炭素数1以上12以下のポリオール残基からそれぞれ独立に選択される。
炭素数1以上12以下のアルキル基としては、例えば、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が挙げられる。アルキル基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ノニル基、デカニル基、ドデカニル基が挙げられる。
炭素数1以上12以下のアルコキシ基は、上述の炭素数1以上12以下のアルキル基の末端に酸素原子が結合した基を表す。アルコキシ基としては、具体的には、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デカニルオキシ基、ドデカニルオキシ基が挙げられる。
炭素数2以上13以下のアシロキシ基(アシルオキシ基)は、R−(CO)−O−で表される基を表す。Rとしては、例えば、上述の炭素数1以上12以下のアルキル基が挙げられる。アシロキシ基としては、具体的には、例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、プロピルカルボニルオキシ基が挙げられる。
オキセタン環を有するアルコール残基とは、オキセタン環を有するアルコールにおける1個又は複数のヒドロキシ基から水素原子を少なくとも1個除いて誘導される基を表す。本実施形態の化合物は、1分子中に少なくとも1つのオキセタン環を有するアルコール残基を有する。ここで、オキセタン環を有するアルコールとしては、例えば、下記一般式(1)で表されるものが挙げられる。
Figure 2016138068
一般式(1)中、Rは炭素数1以上12以下の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表す。具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デカニレン基、ドデカニレン基等が挙げられる。なお、アルキレン基を構成する一部の炭素原子は、酸素原子で置換されていてもよい。
一般式(1)中、Rは炭素数1以上12以下の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表し、Rとしては、上述の炭素数1以上12以下のアルキル基と同じものが例示できる。なお、アルキル基を構成する一部の炭素原子は、酸素原子で置換されていてもよい。
オキセタン環を有するアルコールとしては、例えば、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−プロピル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−ブチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−ヘキシル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−オクチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−デシル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−ドデシル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−フェニル−3−ヒドロキシメチルオキセタンが挙げられる。
オキセタン環を有するアルコールは、従来公知のものを用いることができ、また、市販品をそのまま用いることもできる。好適な市販品としては、例えば、OXT−101(製品名、東亞合成株式会社)が挙げられる。
カルビノール変性シリコーン残基とは、カルビノール変性シリコーンにおける1又は2個のヒドロキシ基から水素原子を少なくとも1個除いて誘導される基を表す。ここで、カルビノール変性シリコーンとは、シロキサン骨格の片末端又は両末端にカルビノール基が導入されたものを表す。カルビノール変性シリコーンとしては、例えば、下記一般式(2)及び(3)で表されるものが挙げられる。
Figure 2016138068
一般式(2)及び(3)中、Rは、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。Rは、メチル基であることが好ましい。
一般式(2)及び(3)中、Rは、それぞれ独立して、2価の有機基を表す。2価の有機基としては、例えば、炭素数1以上12以下の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基が挙げられる。なお、2価の有機基を構成する一部の炭素原子は、酸素原子で置換されていてもよい。また、2価の有機基を構成する一部の水素原子はさらにヒドロキシ基で置換されていてもよい。
一般式(2)及び(3)中、nは、例えば、官能基当量(g/mol)が300〜6000となるように、設定することができる。
カルビノール変性シリコーンは、従来公知のものを用いることができ、また、市販品をそのまま用いることもできる。好適な市販品としては、例えば、KF−6001〜KF−6003、X−22−170BX、X−22−170DX、X−22−176DX、X−22−170GX−A(製品名、いずれも信越化学工業株式会社)が挙げられる。
カルボン酸変性シリコーン残基とは、カルボン酸変性シリコーンにおける1又は2個のカルボキシ基から水素原子を少なくとも1個除いて誘導される基を表す。ここで、カルボン酸変性シリコーンとは、シロキサン骨格の片末端又は両末端にカルボキシ基が導入されたものを表す。カルボン酸変性シリコーンとしては、例えば、下記一般式(4)及び(5)で表されるものが挙げられる。
Figure 2016138068
一般式(4)及び(5)中、Rは、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。その具体例としては、上述のRと同じものが挙げられる。また、Rは、それぞれ独立して、2価の有機基を表す。その具体例としては、上述のRと同じものが挙げられる。
一般式(4)及び(5)中、nは、例えば、官能基当量(g/mol)が1000〜3000となるように、設定することができる。
カルボン酸変性シリコーンは、従来公知のものを用いることができ、また、市販品をそのまま用いることもできる。好適な市販品としては、例えば、X−22−3710、X−22−162C(製品名、いずれも信越化学工業株式会社)が挙げられる。
シラノール変性シリコーン残基とは、シラノール変性シリコーンにおける1又は2個のヒドロキシ基から水素原子を少なくとも1個除いて誘導される基を表す。ここで、シラノール変性シリコーンとは、シロキサン骨格の片末端又は両末端にケイ素原子上にヒドロキシ基が導入されたものを表す。シラノール変性シリコーンとしては、例えば、下記一般式(6)及び(7)で表されるものが挙げられる。
Figure 2016138068
一般式(6)及び(7)中、Rは、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基を表す。その具体例としては、上述のRと同じものが挙げられる。
一般式(6)及び(7)中、nは、例えば、官能基当量(g/mol)が100〜3000となるように、設定することができる。
シラノール変性シリコーンは、従来公知のものを用いることができ、また、市販品をそのまま用いることもできる。好適な市販品としては、例えば、X−21−5841、KF−9701(製品名、いずれも信越化学工業株式会社)が挙げられる。
炭素数1以上12以下のポリオール残基とは、ポリオールにおける2個以上のヒドロキシ基から水素原子を少なくとも1個除いて誘導される基を表す。ポリオールとしては、例えば、下記一般式(8)で表されるものが挙げられる。
Figure 2016138068
一般式(8)中、Rは、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表す。なお、炭素数1〜12のアルキル基を構成する一部の炭素原子は、酸素原子で置換されていてもよい。また、アルキレン基を構成する一部の水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよい。ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールが挙げられる。
本実施形態の化合物は、複数の中心原子と結合して、2以上の中心原子を含む化合物を形成していてもよい。上記官能基がヒドロキシ基を2官能以上有する場合には、官能基の結合様式としては、例えば、以下の一般式(i)〜(iii)で示される結合様式が挙げられる。なお、式中、Mは、アルミニウム原子、チタン原子、ケイ素原子又はホウ素原子を表す。ただし、M上の他の官能基については省略する。
Figure 2016138068
本実施形態の化合物におけるオキセタン環を有するアルコール残基の比率は、官能基が3である場合、官能基の総数に対して、33%以上であり、官能基が4である場合、官能基の総数に対して、25%以上である。
本実施形態の化合物は、オキセタン環を有するアルコール残基以外の官能基として、粘度調整の観点から、カルビノール変性シリコーン残基を有することが好ましい。カルビノール変性シリコーン残基の比率は、官能基が3である場合、官能基の総数に対して、33%以上であることが好ましく、官能基が4である場合、官能基の総数に対して、25%以上であることが好ましい。また、カルビノール変性シリコーン残基の比率は、化合物全質量に対して、25質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。
本実施形態の化合物によれば、捕水容量を、例えば、5質量%以上、好ましくは6質量%以上、より好ましくは7質量%以上、さらに好ましくは8質量%以上とすることができる。
[化合物の製造方法]
本実施形態の化合物は、例えば、アルミニウム原子、チタン原子、ケイ素原子及びホウ素原子から選択される中心原子を有する化合物又はその中心原子単体と、オキセタン環を有するアルコール及び任意の上記官能基に対応する他の成分と、を反応させることによって得ることができる。
上記官能基に対応する他の成分としては、炭素数1以上12以下のアルコキシ基に対応するアルコール、炭素数2以上13以下のアシロキシ基に対応するカルボン酸、カルビノール変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、シラノール変性シリコーン、炭素数1以上12以下のポリオールが挙げられる。
アルミニウム原子を有する化合物としては、例えば、アルミニウム トリ−n−ブトキシド、アルミニウム トリ−sec−ブトキシド、アルミニウム トリ−tert−ブトキシド、アルミニウム トリ−n−オクトキシド、アルミニウム トリ−sec−オクトキシド、アルミニウム トリ−n−ドデコキシド、アルミニウム トリ−sec−ドデコキシド、メチルジメトキシアルミニウムが挙げられる。チタン原子を有する化合物としては、例えば、チタン テトラ−n−ブトキシド、チタン テトラ−sec−ブトキシド、チタン テトラ−tert−ブトキシド、チタン テトラ−n−オクトキシド、チタン テトラ−sec−オクトキシド、チタン テトラ−n−ドデコキシド、チタン テトラ−sec−ドデコキシドが挙げられる。ケイ素原子を有する化合物としては、例えば、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラ−n−オクトキシシラン、テトラ−sec−オクトキシシラン、テトラ−n−ドデコキシシラン、テトラ−sec−ドデコキシシラン、メチルトリメトキシシランが挙げられる。ホウ素原子を有する化合物としては、例えば、ホウ酸 トリ−n−ブチル、ホウ酸 トリ−sec−ブチル、ホウ酸 トリ−tert−ブチル、ホウ酸 トリ−n−オクトキシド、ホウ酸 トリ−sec−オクトキシド、ホウ酸 トリ−n−ドデコキシド、ホウ酸 トリ−sec−ドデコキシドが挙げられる。
アルミニウム原子、チタン原子、ケイ素原子及びホウ素原子から選択される中心原子を有する化合物又はその中心原子単体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、1種を単独で用いることが好ましい。
オキセタン環を有するアルコールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
炭素数1以上12以下のアルコキシ基に対応するアルコール、炭素数2以上13以下のアシロキシ基に対応するカルボン酸、カルビノール変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、シラノール変性シリコーン又は炭素数1以上12以下のポリオールを反応させる場合、異なる種類の2種以上を組み合わせて用いてもよく、同一種類の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アルミニウム原子、チタン原子、ケイ素原子及びホウ素原子から選択される中心原子を有する化合物又はその中心原子単体と、オキセタン環を有するアルコールと、を反応させるときの比率は、中心原子を有する化合物又はその中心原子単体1モルに対して、オキセタン環を有するアルコールを少なくとも1モルとすることが好ましい。このようにすることによって、1分子中に少なくとも1つのオキセタン環を有するアルコール残基を有する化合物を得ることができる。
炭素数1以上12以下のアルコキシ基に対応するアルコール、炭素数2以上13以下のアシロキシ基に対応するカルボン酸、カルボン酸変性シリコーン、シラノール変性シリコーン又は炭素数1以上12以下のポリオールを反応させる場合は、これらを任意の比率で混合し反応させてもよい。
反応条件は、用いる原料に合わせて適宜選択することができるが、無溶媒又は溶媒存在下、室温(例えば、25℃)〜150℃で0.5〜48時間撹拌することができる。また、反応終了後、揮発成分を減圧留去することができる。
[乾燥剤]
本実施形態の乾燥剤は、上述の化合物を含む。
本実施形態の乾燥剤は、本発明の効果が阻害されない範囲で、上述の化合物以外のその他の成分を含むことができる。その他の成分としては、例えば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、フルオロシリコーン等のシリコーン、2−エチルヘキシルオキセタン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、キシリレンビスオキセタン等のオキセタン環を有する化合物(ただし、オキセタン環を有するアルコールを除く。)などの粘度調整剤、従来から公知の乾燥剤である酸化カルシウム等の化学吸着剤、ゼオライト、シリカゲル等の物理吸着剤が挙げられる。
粘度調整剤の含有割合は、例えば、上述の化合物の質量に対して、0.05〜20倍とすることができる。
本実施形態の乾燥剤は、例えば、ディスペンスによる塗布法、ODF(One Drop Fill)法、スクリーン印刷法、スプレー法、ホットメルト法等により対象に適用することができる。ディスペンスによる塗布法を適用する場合には、乾燥剤の粘度は1〜5000Pa・sであることが好ましく、1〜1000Pa・sであることがより好ましく、1〜300Pa・sであることがより好ましい。また、ODF法を適用する場合には、乾燥剤の粘度は0.1〜1Pa・sであることが好ましい。
[封止構造]
本実施形態の封止構造は、一対の基板が封止シール剤により封止された封止構造であって、封止構造内に上記乾燥剤を備える。乾燥剤は、封止された空間の一部、例えば基板上の所定の箇所のみに適用されていてもよく、封止された空間を充填していてもよい。
本実施形態の封止構造は、水分の影響を受けやすいデバイスを封入する際に特に好適に利用することができる。このようなデバイスとしては、例えば有機EL素子、有機半導体、有機太陽電池等の有機電子デバイスが挙げられる。
[有機EL素子]
以下、図1に基づいて、本発明の有機EL素子の一実施形態について説明する。
本実施形態の有機EL素子1は、素子基板2と、素子基板2に対して対向配置された封止基板3と、素子基板2上に設けられた、有機層4が一対の電極5及び6により挟持されてなる積層体と、素子基板2及び封止基板3の外周部を封止する封止シール剤8と、封止された空間を充填する充填剤7とから構成される充填封止構造の有機EL素子である。充填剤7は、上記本実施形態の乾燥剤である。
有機EL素子1において、充填剤7以外の要素に関しては従来公知のものを適用することができるが、その一例を以下で簡単に説明する。
素子基板2は、絶縁性及び透光性を有する矩形状のガラス基板からなり、この素子基板2上には、透明導電材であるITO(Indium Tin Oxide)によって陽極(電極)5が形成されている。この陽極5は、例えば真空蒸着法、スパッタ法等のPVD(Physical Vapor Deposition)法により素子基板2上に成膜されるITO膜をフォトレジスト法によるエッチングで所定のパターン形状にパターニングすることにより形成される。電極としての陽極5の一部は、素子基板2の端部まで引き出された駆動回路(図示せず)に接続される。
陽極5の上面には、例えば、真空蒸着法、抵抗加熱法等のPVD法により、有機発光材料を含む薄膜である有機層4が積層されている。有機層4は、単一の層から形成されていてもよく、機能の異なる複数の層から形成されていてもよい。本実施形態における有機層4は、陽極5側から順に、ホール注入層4a、ホール輸送層4b、発光層4c及び電子輸送層4dが積層された4層構造である。ホール注入層4aは、例えば数10nmの膜厚の銅フタロシアニン(CuPc)から形成される。ホール輸送層4bは、例えば数10nmの膜厚のbis[N-(1-naphthyl)-N-phenyl]benzidine(α−NPD)から形成される。発光層4cは、例えば数10nmの膜厚のトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)から形成される。電子輸送層4dは、例えば数nmの膜厚のフッ化リチウム(LiF)から形成される。そして、陽極5、有機層4及び後述する陰極6がこの順で積層された積層体により、発光部が形成されている。
有機層4(電子輸送層4d)の上面には、真空蒸着法等のPVD法により、金属薄膜である陰極(電極)6が積層されている。金属薄膜の材料としては、例えばAl、Li、Mg、In等の仕事関数の小さい金属単体やAl−Li、Mg−Ag等の仕事関数の小さい合金などが挙げられる。陰極6は、例えば数10nm〜数100nm(好ましくは50nm〜200nm)の膜厚で形成される。陰極6の一部は、素子基板2の端部まで引き出されて駆動回路(図示せず)に接続される。
封止基板3は、有機層4を挟んで素子基板2と対向するように配置され、素子基板2及び封止基板3の外周部は、封止シール剤8により封止されている。封止シール剤としては例えば紫外線硬化樹脂を用いることができる。さらに、封止された空間には、本実施形態の乾燥剤である充填剤7が充填されている。これにより、有機層4等が保護されている。
なお、上記有機EL素子は、素子基板側から光を取り出すボトムエミッション型の有機EL素子であるが、本発明の有機EL素子は封止基板側から光を取り出すトップエミッション型の有機EL素子であってもよい。トップエミッション型の有機EL素子も、従来公知の方法により製造することができるが、封止基板3として透光性を有するものを用いるとともに、陰極6として透明電極を用いる、又は陽極5と陰極6の位置を入れ替える等といった変更が必要となる。本実施形態の乾燥剤は透光性に優れ、且つ捕水後もひび割れを起こさず非透明化しないため、このトップエミッション型の有機EL素子に特に好適に使用することができる。
[有機EL素子の製造方法]
以下、図2に基づいて、上記有機EL素子の製造工程、特に封止工程について説明する。
まず、素子基板2上に有機層4等(電極は図示せず)が積層された積層体を準備する(図2(a))。
次に、別途準備した封止基板3上に、封止される空間に充填可能な容量の本実施形態の乾燥剤を、ディスペンサで塗布する。さらに、封止基板3上に塗布した乾燥剤を囲むように封止シール剤8をディスペンサで塗布する(図2(b))。これらの作業は、露点−76℃以下の窒素で置換されたグローブボックス中で行うことが好ましい。
次に、有機層4等が積層された素子基板2と封止基板3とを貼り合わせる(図2(c))。貼り合わせた基板をUV照射及び80℃程度の加熱により封止することにより、本実施形態の有機EL素子が製造される(図2(d))。
以下、本発明について実施例を挙げてより具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例において、捕水容量は、以下のように計算によって求めた。
(捕水容量)
以下の式に基づいて捕水容量を算出した。
捕水容量[質量%]=捕水量[g]/乾燥剤の全質量[g]×100
捕水量は、中心原子を有する化合物又はその中心原子単体の物質量[mol]と水の分子量[g/mol]と中心原子の価数との積から求めることができる。
例えば、実施例1−1における捕水容量は以下の式に基づいて算出した。
捕水量[g]=アルミニウム トリ−sec−ブトキシドの物質量[mol]×水の分子量[g/mol]×アルミニウムの価数
=0.163mol×18.0g/mol×3
=8.80g
捕水容量[質量%]=8.80g/96.3g×100=9.1質量%
[乾燥剤の調製]
(実施例1−1)
ナスフラスコに、アルミニウム トリ−sec−ブトキシド40.0g、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン28.3g、片末端型カルビノール変性シリコーン(官能基当量2800g/mol)24.0g及び両末端型カルビノール変性シリコーン(官能基当量903g/mol)24.0gを加え、室温(25℃)で0.5時間撹拌を行った。揮発成分を40℃、300Paで減圧留去することによって、透明液体の乾燥剤96.3gを得た。得られた乾燥剤の捕水容量は、9.1質量%であった。
(実施例1−2)
ナスフラスコに、アルミニウム トリ−sec−ブトキシド60.1g、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン56.6g、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン34.5g、を加え、室温25℃で0.5時間撹拌を行った。揮発成分を40℃、300Paで減圧留去することによって、透明液体の乾燥剤115.1gを得た。得られた乾燥剤の捕水容量は、11.3質量%であった。
(実施例1−3)
ナスフラスコに、アルミニウム トリ−sec−ブトキシド50.0g、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン23.7g、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン8.6g、両末端型カルビノール変性シリコーン(官能基当量903g/mol)18.3gを加え、室温25℃で0.5時間撹拌を行った。揮発成分を40℃、300Paで減圧留去することによって、透明液体の乾燥剤66.8gを得た。得られた乾燥剤の捕水容量は、12.9質量%であった。
(比較例1−1)
トリス(モノメチルポリエチレングリコキシ)アルミニウムの合成を行った。200mLの三口フラスコに、アルミニウム トリイソプロキシド4.17g及びヘプタン68gを加え、撹拌した。さらに、モノメチルポリエチレングリコール(製品名:ユニオックスM−400、日油株式会社製)24.6gを加え、80℃で30分間撹拌した。この温度を保ちながら、少しずつ減圧し、揮発成分を留去し、最終的に266Paにて減圧処理した。無色透明液体として、トリス(モノメチルポリエチレングリコキシ)アルミニウム24.9gを得た。得られたアルミニウム化合物の捕水容量は、4.4質量%であった。
(比較例1−2)
グローブボックス中で、ポリエチレングリコール#400ジメタクリレート(製品名:9G、新中村化学工業株式会社製)80質量部に、比較例1のアルミニウム化合物20質量部を添加して均一な溶液とした後、この溶液に、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.5質量部を加えて乾燥剤を得た。得られた乾燥剤の捕水容量は、0.9質量%であった。
(比較例1−3)
有機アルミニウム化合物であるアルミニウムオキサイドオクチレートオリゴマーの48%溶液(商品名:オリープAOO、ホープ製薬株式会社製)及びシリコーン(ジメチルシリコーン、商品名:TSF451−100、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)を用いた。これらを有機アルミニウム化合物が85質量%、シリコーンが15質量%となるように秤量し、ナスフラスコ内で混合、撹拌を行った。揮発成分を減圧留去することによって、乾燥剤を得た。得られた乾燥剤の捕水容量は、7質量%であった。
実施例1−1〜1−3の乾燥剤と比較例1−1〜1−3の乾燥剤とを対比すると、捕水容量において、前者の乾燥剤の方が後者の乾燥剤よりも優れていることが分かった。
[85℃環境保管試験]
(実施例2)
まず、素子基板上に、透明性を有する導電材料としてITOによる陽極を140nmの膜厚でスパッタ法により成膜し、さらにフォトレジスト法によるエッチングで所定パターン形状にパターニングし、陽極を形成した。
次に、陽極の上面に、抵抗加熱法により70nmの膜厚で形成されたホール注入層としての銅フタロシアニン(CuPc)と、ホール注入層の上面に30nmの膜厚で成膜されたホール輸送層としてのBis[N-(1-naphthyl)-N-phenyl]benzidine(α−NPD)と、ホール輸送層の上面に50nmの膜厚で成膜される発光層としてのトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)を成膜した。さらに、発光層の上面に7nmの膜厚で成膜される電子輸送層としてのフッ化リチウム(LiF)を成膜し、さらに陰極としてアルミニウムを150nmの膜厚で物理蒸着した。
次に、露点−76℃以下の窒素で置換されたグローブボックス中で、封止基板上に、実施例1−1の乾燥剤を予め計測した容器内に充填可能な容量だけディスペンスによって塗布した。次に、封止基板上に充填した乾燥剤を囲むように紫外線硬化型樹脂からなる封止シール剤をディスペンスによって塗布した。
そして、陽極、有機層及び陰極を積層した素子基板と封止基板とを貼り合わせた後、紫外線照射及び80℃の加熱により封止し、気密容器内に乾燥剤(実施例1−1の乾燥剤)が充填された充填封止構造の有機EL素子を得た。有機EL素子の陰極にレーザーで孔を設け、85℃の条件下に放置し、有機層の溶解距離を光学顕微鏡で観察した。なお、溶解距離とは、孔の中心から有機層の溶解が発生した部分の端までの距離を示す。
(比較例2)
実施例1−1の乾燥剤に代えて、比較例1−3の乾燥剤を用いた以外は、実施例2と同様にして、有機EL素子を得た。有機EL素子の陰極にレーザーで孔を設け、85℃の条件下に放置し、有機層の溶解距離を光学顕微鏡で観察した。
85℃環境保管試験における経過時間と、有機層の溶解距離との関係を図3に示す。白丸プロットは、実施例1−1の乾燥剤を用いたときの溶解距離を示す。黒四角プロットは、比較例1−3の乾燥剤を用いたときの溶解距離を示す。図3より、実施例1−1の乾燥剤を用いた場合の方が、比較例1−3の乾燥剤を用いた場合より、溶解距離が小さく、有機層の溶解を抑制できることが分かった。
1…有機EL素子、2…素子基板、3…封止基板、4…有機層、4a…ホール注入層、4b…ホール輸送層、4c…発光層、4d…電子輸送層、5…陽極、6…陰極、7…充填剤、8…封止シール剤。

Claims (4)

  1. アルミニウム原子、チタン原子、ケイ素原子及びホウ素原子から選択される中心原子に、3又は4の官能基が結合してなる化合物であって、
    前記3又は4の官能基が、炭素数1以上12以下のアルキル基、炭素数1以上12以下のアルコキシ基、炭素数2以上13以下のアシロキシ基、オキセタン環を有するアルコール残基、カルビノール変性シリコーン残基、カルボン酸変性シリコーン残基、シラノール変性シリコーン残基及び炭素数1以上12以下のポリオール残基からそれぞれ独立に選択され、
    前記化合物が、1分子中に少なくとも1つのオキセタン環を有するアルコール残基を有し、
    前記官能基が2官能以上である場合には、複数の前記中心原子と結合して、2以上の中心原子を含む化合物を形成していてもよい、化合物。
  2. 請求項1に記載の化合物を含む乾燥剤。
  3. 一対の基板が封止シール剤により封止された封止構造であって、
    前記封止構造内に請求項2に記載の乾燥剤を備える封止構造。
  4. 素子基板と、前記素子基板に対して対向配置された封止基板と、前記素子基板上に設けられた、有機層が一対の電極により挟持されてなる積層体と、前記素子基板及び前記封止基板の外周部を封止する封止シール剤とを有する有機EL素子であって、
    封止された空間が請求項2に記載の乾燥剤により充填されている有機EL素子。
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