JP2014013546A - 基準電圧出力回路およびその調整方法 - Google Patents

基準電圧出力回路およびその調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回路規模が比較的小さく、動作電圧および基準電圧を低く設定でき、基準電圧の温度依存性を低減する。
【解決手段】基準電流生成回路5、6はそれぞれ正の温度係数を持つ基準電流I1、I2を生成し、出力トランジスタT11は負の温度係数を持つ順方向電圧を生成するので、基準電圧Voutの温度に対する一次成分(直線成分)の傾きをゼロにできる。基準電流I1、I2の二次成分(温度係数の温度変化率)が互いに正負逆になる場合、電流合成回路7は、基準電流I1、I2をそれぞれ所定の割合で合成して出力抵抗R3と出力トランジスタT11との直列回路に流す。これにより、出力抵抗R3の電圧V1と出力トランジスタT11の電圧V2との間で二次成分を相殺することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、バンドギャップ回路による基準電圧出力回路およびその調整方法に関する。
バンドギャップ回路による基準電圧出力回路は、PN接合の順方向電圧Vfと熱電圧VTとを重み付け加算することにより、温度係数が小さい基準電圧を生成することができる。しかし、基準電圧の温度に対する一次成分(直線成分)の傾きはゼロになっても、基準電圧出力回路を構成するデバイスの種類(例えばNPN形、PNP形)に応じて、温度に対する二次成分(二次曲線成分)が残存する。すなわち、基準電圧は、温度変化に対し完全に一定ではなく、上に凸の温度依存性または下に凸の温度依存性を有している。
これに対し、特許文献1に開示された基準電圧出力回路は、上に凸の温度依存性を持つ第1基準電圧を生成する第1バンドギャップ回路と、下に凸の温度依存性を持つ第2基準電圧を生成する第2バンドギャップ回路とを直列に積み上げた構成を備えている。
特開2011−170455号公報
上述した従来の基準電圧出力回路は、1対1の電圧比で第1、第2基準電圧を加算して合成電圧の温度依存性を低減するものである。しかし、この構成では回路規模が2倍になり、動作電圧(回路を動作させるために必要な電源電圧)および出力電圧も2倍になる。また、上に凸の温度依存性を持つ回路と下に凸の温度依存性を持つ回路を2段に積み上げても、2つの回路の温度依存性が互いに相殺し合う関係を持っていない場合には、合成電圧に温度依存性が残る。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、回路規模が比較的小さく、動作電圧および基準電圧を低く設定でき、基準電圧の温度依存性を低減できる基準電圧出力回路およびその調整方法を提供することにある。
請求項1に記載した基準電圧出力回路は、第1基準電流を生成する第1基準電流生成回路と、第2基準電流を生成する第2基準電流生成回路と、第1基準電流と第2基準電流をそれぞれ所定の割合で合成して出力する電流合成回路と、電流合成回路と直列に接続された出力抵抗と、出力抵抗と直列に接続され、PN接合の順方向電圧を持つ出力半導体素子とを備えている。この基準電圧出力回路は、出力抵抗の電圧と出力半導体素子の電圧とを加えた基準電圧を出力する。
第1基準電流生成回路は、ベース・コレクタ間が接続され、エミッタが第1電源線に接続された第1トランジスタと、第1トランジスタとベース同士が接続された第2トランジスタと、第2トランジスタのエミッタと第1電源線との間に接続された第1抵抗とを備え、第1トランジスタのエミッタ電流と第2トランジスタのエミッタ電流を一定比に制御したときに流れる電流を第1基準電流として出力する。
第2基準電流生成回路は、ベース・コレクタ間が接続され、エミッタが第2電源線に接続された第3トランジスタと、第3トランジスタとベース同士が接続された第4トランジスタと、第2電源線と第4トランジスタのエミッタとの間に接続された第2抵抗とを備え、第3トランジスタのエミッタ電流と第4トランジスタのエミッタ電流を一定比に制御したときに流れる電流を第2基準電流として出力する。
この構成において、第1基準電流と第2基準電流は、温度上昇に対して電流値が単調に増加する正の温度係数を有している。これら第1基準電流と第2基準電流は所定の割合で合成されて出力抵抗に流れるので、出力抵抗の電圧も正の温度係数を有する。一方、PN接合の順方向電圧を持つ出力半導体素子は、温度上昇に対して電流値が単調に減少する負の温度係数を持つ。その結果、出力される基準電圧の温度に対する一次成分の傾きをゼロ(基準電圧の利用回路で許容されるゼロに近い値を含む。以下同様。)にすることができる。
また、第1基準電流と第2基準電流と出力半導体素子の電圧のうち少なくとも1つが上に凸の温度依存性(温度係数の温度変化率が負)を持ち、少なくとも1つが下に凸の温度依存性(温度係数の温度変化率が正)を持てば、電流合成回路の合成割合、第1抵抗の値、第2抵抗の値、出力抵抗の値などを適切に設定することにより、基準電圧の温度に対する二次成分も打ち消すことができる。二次成分を打ち消すための具体的な構成例は以下の通りである。
第1、第2基準電流生成回路は、第1、第2電源線に対して互いに対称的な接続態様を持っているので、第1基準電流と第2基準電流に、温度係数の温度変化率が互いに正負逆になる特性を持たせることができる(請求項2)。また、出力半導体素子を、ベース・コレクタ間が接続されたNPN形トランジスタとPNP形トランジスタとの直列回路により構成してもよい(請求項3)。この場合、NPN形トランジスタとPNP形トランジスタのベース・エミッタ間電圧に、温度係数の温度変化率が互いに正負逆になる特性を持たせることができる(請求項4)。
電流合成を用いたこれらの手段によれば、従来構成よりも回路規模が小さくなる。また、回路を積み上げる構成ではないので、動作電圧および出力する基準電圧を比較的低く設定できる。さらに、互いに温度依存性(温度係数の温度変化率)が異なる第1基準電流と第2基準電流の合成割合を適切に設定することにより、温度に対する二次成分を打ち消すことができ、温度依存性の小さい高精度の基準電圧を出力することができる。
請求項5に記載した基準電圧出力回路は、抵抗とPN接合の順方向電圧を持つ半導体素子との直列回路に第1基準電流を所定の割合で流したときに当該直列回路に生じる第1モニタ電圧を出力する第1モニタ回路と、抵抗とPN接合の順方向電圧を持つ半導体素子との直列回路に第2基準電流を所定の割合で流したときに当該直列回路に生じる第2モニタ電圧を出力する第2モニタ回路とを備えている。この構成によれば、調整工程でモニタ電圧を参照することにより基準電圧の調整が容易になる。
この構成の1つとして、電流合成回路は、第1基準電流と第2基準電流の一方のみを選択して所定の割合で出力可能に構成され、第1、第2モニタ回路は、第1基準電流および第2基準電流の何れか一方のみを選択している電流合成回路と出力抵抗と出力半導体素子との直列回路により構成されている(請求項6)。この構成によれば、電流合成回路と出力抵抗と出力半導体素子の直列回路を第1モニタ回路および第2モニタ回路として用いることができるので、モニタ機能を付加した場合における回路規模の増大を抑えることができる。
請求項7に記載した基準電圧出力回路は、第1抵抗と第2抵抗がトリミング可能に構成されている。この場合、第1モニタ回路から出力される第1モニタ電圧の温度に対する一次成分の傾きがゼロになるように第1抵抗の大きさをトリミングし、第2モニタ回路から出力される第2モニタ電圧の温度に対する一次成分の傾きがゼロになるように第2抵抗の大きさをトリミングすればよい(請求項12)。このようにモニタ電圧ごとに独立して調整すれば、基準電圧の温度に対する一次成分の傾きもゼロになる。その結果、基準電圧だけをモニタしながら調整する場合に比べて、基準電圧の調整が容易になる。
請求項8に記載した基準電圧出力回路は、第1基準電流と第2基準電流の各合成割合を変更可能に構成されている。この場合、第1モニタ回路から出力される第1モニタ電圧の温度に対する一次成分の傾きがゼロになるように第1基準電流の合成割合を調整し、第2モニタ回路から出力される第2モニタ電圧の温度に対する一次成分の傾きがゼロになるように第2基準電流の合成割合を調整すればよい(請求項13)。このように第1基準電流と第2基準電流を出力抵抗と出力半導体素子に交互に流しながら調整すれば、基準電圧の温度に対する一次成分の傾きもゼロになる。その結果、基準電圧だけをモニタしながら調整する場合に比べて、基準電圧の調整が容易になる。
請求項9に記載した基準電圧出力回路は、さらに出力抵抗がトリミング可能に構成されている。この場合、第1モニタ回路から出力される第1モニタ電圧の温度係数の温度変化率と第2モニタ回路から出力される第2モニタ電圧の温度係数の温度変化率の大きさが等しく且つ符号が逆の関係になるように、第1、第2抵抗の大きさをトリミングしまたは第1、第2基準電流の合成割合を調整し、その後、基準電圧の温度に対する一次成分の傾きがゼロになるように出力抵抗をトリミングすればよい(請求項14)。この調整方法によれば調整の自由度が高まるので、第1基準電流の温度係数の温度変化率の大きさと第2基準電流の温度係数の温度変化率の大きさとが互いに異なる場合でも、基準電圧の温度に対する一次成分の傾きおよび二次成分がともに低減するように容易に調整できる。
本発明の第1の実施形態を示す基準電圧出力回路の構成図 一般的なバンドギャップ回路の構成図(1) 一般的なバンドギャップ回路の構成図(2) 図2に示すバンドギャップ回路の温度特性を示す図 図3に示すバンドギャップ回路の温度特性を示す図 図1に示す基準電圧出力回路の温度特性を示す図 本発明の第2の実施形態を示す図1相当図 本発明の第3の実施形態を示す図1相当図 第1の調整方法を示す温度特性図 第2の調整方法を示す温度特性図 本発明の第4の実施形態を示す図1相当図 本発明の第5の実施形態を示す図1相当図 本発明の第6の実施形態を示す図1相当図 本発明の第7の実施形態を示す図1相当図
各実施形態において実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図6を参照しながら説明する。図1に示す基準電圧出力回路1は、バンドギャップ回路の構成を備えており、第2電源線2と第1電源線3との間に電源電圧Vccが与えられると、出力端子4から温度依存性が極めて小さい基準電圧Voutを出力する。基準電圧出力回路1は、第1基準電流生成回路5、第2基準電流生成回路6、電流合成回路7、出力抵抗R3および出力トランジスタT11(出力半導体素子に相当)を備えている。
基準電流生成回路5は、ベース同士が接続された第1トランジスタT1と第2トランジスタT2を備えている。トランジスタT1のベース・コレクタ間は接続されており、エミッタは電源線3に接続されている。トランジスタT2のエミッタと電源線3との間には第1抵抗R1が接続されている。異なるエミッタ電流を流してベース・エミッタ間の差電圧ΔVBEを発生させるため、トランジスタT1、T2のエミッタ面積比は1:m(mは2以上の整数)に設定されている。トランジスタT1、T2に流れるコレクタ電流比を1:1に制御するため、電源線2とトランジスタT1、T2との間にトランジスタT3、T4からなるカレントミラー回路が設けられている。ベース電流を無視すればトランジスタT1〜T4に流れる電流は全て等しく、この電流が第1基準電流I1となる。
基準電流生成回路6は、ベース同士が接続された第3トランジスタT5と第4トランジスタT6を備えている。トランジスタT5のベース・コレクタ間は接続されており、エミッタは電源線2に接続されている。電源線2とトランジスタT6のエミッタとの間には第2抵抗R2が接続されている。トランジスタT5、T6のエミッタ面積比は1:n(nは2以上の整数)に設定されている。トランジスタT5、T6に流れるコレクタ電流比を1:1に制御するため、トランジスタT5、T6と電源線3との間にトランジスタT7、T8からなるカレントミラー回路が設けられている。ベース電流を無視すればトランジスタT5〜T8に流れる電流は全て等しく、この電流が第2基準電流I2となる。
電流合成回路7、出力抵抗R3および出力トランジスタT11は、電源線2、3間に直列に接続されている。電流合成回路7は、トランジスタT4とともにカレントミラー回路(ミラー比は1:a)を構成するトランジスタT9と、トランジスタT5とともにカレントミラー回路(ミラー比は1:b)を構成するトランジスタT10との並列回路である。トランジスタT9とT10のエミッタ面積比はa:bであり、電流合成回路7は(1)式に示す合成した電流I3を出力する。
I3=a・I1+b・I2 …(1)
この電流I3は、出力抵抗R3とベース・コレクタ間が接続された出力トランジスタT11の直列回路に流れる。出力抵抗R3の電圧をV1、出力トランジスタT11のPN接合の順方向電圧をV2とすると、基準電圧Voutは(2)式に示すようになる。
Vout=V1+V2=I3・R3+V2 …(2)
なお、抵抗R1〜R3は、互いに等しい温度特性を有するように、同種の抵抗例えばCrSiにより形成されている。
次に、本実施形態の作用について図2ないし図6も参照しながら説明する。基準電流生成回路5に流れる基準電流I1および基準電流生成回路6に流れる基準電流I2は、それぞれ(3)式および(4)式で表すことができる。熱電圧VTは、絶対温度T、電子の電荷q、ボルツマン定数kにより(5)式のようになる。
I1=ΔVBE1/R1=(1/R1)・VT・ln(m) …(3)
I2=ΔVBE2/R2=(1/R2)・VT・ln(n) …(4)
VT=k・T/q …(5)
(1)式〜(4)式によれば、基準電圧Voutは(6)式に示すようになる。
Vout=((a/R1)・VT・ln(m)
+(b/R2)・VT・ln(n))・R3+V2 …(6)
この(6)式の技術的意義を明らかにするため、まずは図2、図3に示す一般的なバンドギャップ回路8、9の温度特性について説明する。バンドギャップ回路8、9も、それぞれ基準電流生成回路5、6を備えて構成されている。バンドギャップ回路8は、トランジスタT4とともにカレントミラー回路を構成するトランジスタT12を介して、出力抵抗R4とベース・コレクタ間が接続された出力トランジスタT13の直列回路に基準電流I1を流す。バンドギャップ回路9は、トランジスタT5とともにカレントミラー回路を構成するトランジスタT14を介して、出力抵抗R5とベース・コレクタ間が接続された出力トランジスタT15の直列回路に基準電流I2を流す。
図4、図5は、それぞれバンドギャップ回路8、9の温度特性を示している。実線は実際の温度特性を表し、破線はその一次成分(直線成分)を表している。基準電流I1、I2は、(3)式、(4)式から明らかなように、温度上昇に対し単調に増加する温度特性(正の温度係数)を有している。出力抵抗R4の電圧V1も同様の温度特性を有している。一方、出力トランジスタT13、T15の電圧V2は、温度上昇に対し単調に減少する温度特性(負の温度係数)を有している。従って、電圧V1と電圧V2の重み付けを適切に設定すれば、基準電圧Vo1、Vo2の温度に対する一次成分(直線成分)の傾きをゼロにすることができる。
しかし、実際の基準電流I1、I2は、温度に対する一次成分(以下、単に一次成分と言う)のみならず二次成分(二次曲線成分)も有している。この温度に対する二次成分(以下、単に二次成分と言う)は、温度係数の温度変化率すなわち温度による2階微分値である。バンドギャップ回路8では、基準電流I1、電圧V1、電圧V2が何れも上に凸の温度依存性(温度係数の温度変化率が負)を持っているので、基準電圧Vo1にも上に凸となる二次成分が残存している。一方、バンドギャップ回路9では、基準電流I2、電圧V1、電圧V2が何れも下に凸の温度依存性(温度係数の温度変化率が正)を持っているので、基準電圧Vo2にも下に凸となる二次成分が残存している。
基準電流生成回路5、6は、互いに異なる形式(NPN形、PNP形)のトランジスタを使用し、電源線2、3に対して互いに対称的な接続態様を持っているので、同一プロセスで製造すると、基準電流I1と基準電流I2は互いに正負逆になる二次成分を持つ傾向がある。そこで、本実施形態の基準電圧出力回路1は、互いに正負逆の二次成分を持つ基準電流I1、I2を合成して出力抵抗R3に流すことにより、出力抵抗R3の電圧V1と出力トランジスタT11の電圧V2との間で二次成分を相殺することができる。
図6は、基準電圧出力回路1の温度特性を示している。実線と破線の意味は図4、図5と同様である。基準電圧Voutの一次成分の傾きをゼロにするため、電圧V1と電圧V2の一次成分の傾き(平均温度係数)は、互いに絶対値が等しく且つ正負逆の符号を持っている。さらに、基準電圧Voutの二次成分をゼロにするため、電圧V1と電圧V2の各二次成分(温度係数の温度変化率)は、互いに絶対値が等しく且つ正負逆の符号を持っている。
基準電流I1、I2および出力トランジスタT11の温度特性を設計上正確に把握できれば、基準電圧Voutの二次成分がゼロになるように、電流合成回路7による基準電流I1、I2の合成割合(ミラー比1:a、ミラー比1:b、エミッタ面積比a:b)または抵抗R1、R2の抵抗値を決定することができる。また、基準電圧Voutの一次成分の傾きがゼロになるように、抵抗R1、R2の抵抗値または出力抵抗R3の抵抗値を決定することができる。
しかし、実際には素子のばらつきが存在するため、高精度で安定した基準電圧Voutを得るには、製造後の調整工程において調整作業が必要になる。このような調整を行うための基準電圧出力回路1の調整要素としては、例えば以下のものがある。
[1]トランジスタT4とT9のミラー比(1:a)
[2]トランジスタT5とT10のミラー比(1:b)
[3]抵抗R1の抵抗値
[4]抵抗R2の抵抗値
[5]出力抵抗R3の抵抗値
[6]トランジスタT9とT10のエミッタ面積比(a:b)
(6)式によれば、トランジスタT4とT9のミラー比(1:a)を高めることと抵抗R1の抵抗値を下げることは、何れも電圧V1において上に凸の二次成分を強める調整作用を持つ。同様に、トランジスタT5とT10のミラー比(1:b)を高めることと抵抗R2の抵抗値を下げることは、何れも電圧V1において下に凸の二次成分を強める調整作用を持つ。
また、出力抵抗R3の抵抗値を上げること、ミラー比(1:a)と(1:b)を同じ比率で高めること、および抵抗R1、R2の抵抗値を同じ比率で下げることは、何れも電圧V1を高める作用、すなわち電圧V1における一次成分の傾きを増やすとともに二次成分を強める調整作用を持つ。トランジスタT9とT10のエミッタ面積比(a:b)は、ミラー比(1:a)と(1:b)に応じて定まるので、当該ミラー比と同様の調整作用を持つことになる。
これらの考察および実際の調整の容易さを考慮すると、簡易な調整を行うために必要な調整要素は、抵抗R1の抵抗値と抵抗R2の抵抗値の2つである。この場合、抵抗R1、R2をトリミング可能に構成する。他の調整要素は必ずしも必要ではなく、例えばエミッタ面積比a:bは1:1であっても調整可能である。
基準電圧出力回路1の調整は、基準電圧Voutをモニタし、基準電圧Voutが上に凸の温度依存性を有しているときには、抵抗R1の抵抗値を上げるようにトリミングする。逆に基準電圧Voutが下に凸の温度依存性を有しているときには、抵抗R2の抵抗値を上げるようにトリミングする。これにより、基準電圧Voutの二次成分をゼロにすることができる。
ただし、抵抗R1、R2の抵抗値を上げると、電流I3(=I1+I2)が減少して電圧V1が小さくなるので、基準電圧Voutの一次成分の傾きが減少する。これに対しては、調整前に基準電圧Voutの一次成分が正の傾きを持つようにばらつき等も考慮して回路定数を定め、二次成分の調整をしながら同時に一次成分の調整を行えばよい。例えば、二次成分がゼロになっても一次成分が正の傾きを持っている場合には、二次成分がゼロを保持するように抵抗R1、R2の抵抗値を同じ比率で上げることにより、一次成分の傾きをゼロに調整することができる。なお、後述するように出力抵抗R3もトリミング可能に構成すれば、出力抵抗R3の抵抗値をトリミングすることにより基準電圧Voutの一次成分の傾きをゼロに調整できる。
以上説明したように、本実施形態の基準電圧出力回路1は、基準電流生成回路5、6で生成された基準電流I1、I2を電流合成回路7で合成し、その合成電流I3を出力抵抗R3と出力トランジスタT11に流して基準電圧Voutを生成する。この構成によれば、基準電流I1、I2が持つ固有の二次特性をそれぞれ所定の割合で電流I3に反映させることができるので、基準電圧Voutの温度に対する一次成分の傾きをゼロにするとともに、二次成分をゼロまたはゼロに近付けることができる。
基準電流生成回路5、6は、互いに異なる形式(NPN形、PNP形)および接続態様を有しているので、基準電流I1、I2の温度に対する二次成分(温度係数の温度変化率)は互いに正負逆になり易い。従って、基準電流I1、I2の合成割合を適切に設定すれば、一次成分のみならず二次成分も含めて温度依存性が極めて小さい高精度の基準電圧Voutを生成することができる。
また、仮に基準電流I1、I2の二次成分が同じ温度依存性(上に凸または下に凸)を有していたとしても、両者の二次成分の大きさが相違し、出力トランジスタT11の電圧V2が異なる特性(下に凸または上に凸)を有していれば、抵抗R1、R2をトリミングして基準電圧Voutの一次成分と二次成分を調整することができる。
上述した基準電圧出力回路1は、バンドギャップ回路8、9をそのまま積み上げて基準電圧を加算する構成ではなく、電源電圧Vccの下で基準電流I1、I2を並列的に合成する構成である。このため、回路規模が比較的小さくなり、回路動作に必要な電源電圧Vccおよび基準電圧Voutも図2、図3に示すバンドギャップ回路8、9とほぼ同レベルにすることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図7を参照しながら説明する。基準電圧出力回路11は、図1に示した基準電圧出力回路1に対しNPN形の出力トランジスタT11と直列にPNP形の出力トランジスタT16を加えた点において相違する。出力トランジスタT11とT16は接合形式が異なるので、同一プロセスで製造すると、コレクタ・エミッタ間電圧は互いに正負逆の二次成分を持つ傾向がある。その結果、電圧V2が有する二次成分が低減するので、基準電圧Voutの温度依存性、特には二次成分がより小さくなる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について図8ないし図10を参照しながら説明する。基準電圧出力回路21は、図7に示した基準電圧出力回路11に対し第1モニタ回路22と第2モニタ回路23を加え、調整を容易にした点において相違する。基準電圧出力回路21の調整要素は、抵抗R1、R2の各抵抗値と、必要に応じて出力抵抗R3の抵抗値である。これらの抵抗R1〜R3はトリミング可能に構成されている。
モニタ回路22は、トランジスタT4とともにカレントミラー回路を構成するトランジスタT17と抵抗R6とベース・コレクタ間が接続されたNPN形トランジスタT18の直列回路から構成されている。モニタ端子24は、抵抗R6の電圧とトランジスタT18のPN接合の順方向電圧Vf1を加えた第1モニタ電圧Vm1を出力する。
同様に、モニタ回路23は、トランジスタT5とともにカレントミラー回路を構成するトランジスタT19と抵抗R7とベース・コレクタ間が接続されたPNP形トランジスタT20の直列回路から構成されている。モニタ端子25は、抵抗R7の電圧とトランジスタT20のPN接合の順方向電圧Vf2を加えた第2モニタ電圧Vm2を出力する。
これらのモニタ電圧Vm1、Vm2は、それぞれ(7)式、(8)式で表すことができる。
Vm1=I1・R6+Vf1 …(7)
Vm2=I2・R7+Vf2 …(8)
出力端子4から出力される基準電圧Voutは(9)式のようになる。
Vout=(a・I1+b・I2)・R3+Vf1+Vf2 …(9)
これら(7)式〜(9)式から分かるように、基準電圧Voutは、モニタ電圧Vm1、Vm2を重ね合わせた電圧に近くなる。特にR6=a・R3、R7=b・R3に設定すれば、Vout=Vm1+Vm2という線形関係が成立する。従って、基準電圧出力回路21に対し、モニタ電圧Vm1に基づいて基準電流生成回路5の抵抗R1をトリミングし、モニタ電圧Vm2に基づいて基準電流生成回路6の抵抗R2をトリミングすることで、基準電圧Voutを調整することが可能になる。さらに、必要に応じて、基準電圧Voutに基づいて出力抵抗R3をトリミングしてもよい。以下に、2通りの調整方法を説明する。
(調整方法1)
モニタ電圧Vm1、Vm2の二次成分の符号が正負逆で大きさが等しい場合には、図9(a)、(b)に示すようにモニタ電圧Vm1、Vm2の一次成分(直線成分)の傾きがそれぞれゼロになるように抵抗R1、R2をトリミングする。抵抗R1、R2の調整は、上述したように基準電流I1、I2の合成割合を調整することと等価である。その結果、図9(c)に示すようにモニタ電圧Vm1、Vm2を重ね合わせた関係にある基準電圧Voutの一次成分の傾きがゼロになるとともに、基準電流I1、I2および出力トランジスタT11、T16の二次成分が相殺されて基準電圧Voutの二次成分もゼロになる。
(調整方法2)
モニタ電圧Vm1、Vm2の二次成分の符号が正負逆で大きさが異なる場合には、図10(a)、(b)に示すようにモニタ電圧Vm1、Vm2の二次成分(曲線成分)の大きさが等しくなるように抵抗R1、R2をトリミングする。その結果、図10(c)に示すように基準電圧Voutの二次成分はゼロになるが、一次成分の傾きが残存する場合がある。この場合には、出力抵抗R3をトリミングして図10(d)に示すように基準電圧Voutの一次成分の傾きをゼロにする。
本実施形態によれば、モニタ回路22、23を備え、基準電流I1、I2ごとに抵抗R1、R2すなわち電流合成割合を独立して調整するので、基準電圧Voutだけをモニタしながら調整する場合に比べて調整作業が容易になる。また、抵抗R1、R2に加え出力抵抗R3もトリミング可能に構成すれば、基準電流I1、I2の二次成分の大きさが相違する場合でも、基準電圧Voutの温度に対する一次成分の傾きおよび二次成分がともにゼロになるように容易に調整できる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態について図11を参照しながら説明する。基準電圧出力回路31は、図7に示した基準電圧出力回路11の電流合成回路7を電流合成回路32に置き換えた構成を備えている。電流合成回路32は、基準電流I1と基準電流I2の一方のみを選択して出力可能なように、トランジスタT9、T10と直列にそれぞれスイッチSW1、SW2を備えている。スイッチSW1、SW2は、両者ともオンの状態および一方のみがオンの状態に切り替えられる。基準電流I1、I2の一方のみを選択している電流合成回路32と出力抵抗R3と出力トランジスタT11、T16との直列回路は、モニタ回路33として用いられる。
基準電圧出力回路31に対しても、第3の実施形態で説明した調整方法1、2を実行できる。何れの調整方法でも、基準電流I1の合成割合を調整するために抵抗R1をトリミングするときには、スイッチSW1をオン、スイッチSW2をオフにする。基準電流I2の合成割合を調整するために抵抗R2をトリミングするときには、スイッチSW1をオフ、スイッチSW2をオンにする。調整方法2で出力抵抗R3をトリミングするときおよび調整が終了した後は、スイッチSW1、SW2をオンする。
本実施形態によれば、電流合成回路32と出力抵抗R3と出力トランジスタT11、T16との直列回路を第1モニタ回路および第2モニタ回路として用いるので、モニタ機能を付加した場合における回路規模の増大を抑えることができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態について図12を参照しながら説明する。基準電圧出力回路41は、図7に示した基準電圧出力回路11の電流合成回路7を電流合成回路42に置き換えた構成を備えている。電流合成回路42は、トランジスタT9としてエミッタが共通に接続された複数のトランジスタT9a、…、T9mを備えており、各トランジスタT9a、…、T9mと直列にスイッチSW1a、…、SW1mを備えている。同様に、トランジスタT10としてエミッタが共通に接続された複数のトランジスタT10a、…、T10nを備えており、各トランジスタT10a、…、T10nと直列にスイッチSW2a、…、SW2nを備えている。第4の実施形態と同様に、電流合成回路42と出力抵抗R3と出力トランジスタT11、T16との直列回路は、モニタ回路43としても用いられる。
基準電圧出力回路41に対しても、第3の実施形態で説明した調整方法1、2を実行できる。何れの調整方法でも、基準電流I1の合成割合を調整するときには、スイッチSW2a、…、SW2nを全てオフに切り替え、スイッチSW1a、…、SW1mのうちオンする数を変更することによりトランジスタT4とトランジスタT9とのミラー比1:aを調整する。同様に、基準電流I2の合成割合を調整するときには、スイッチSW1a、…、SW1mを全てオフに切り替え、スイッチSW2a、…、SW2nのうちオンする数を変更することによりトランジスタT5とトランジスタT10とのミラー比1:bを調整する。この調整は、トランジスタT9とT10のエミッタ面積比a:bを調整することと等価である。調整後の各スイッチのオンオフ状態は、記憶素子などに保持しておけばよい。
本実施形態によれば、基準電流I1、I2の合成割合を直接変更できるので、抵抗R1、R2のトリミングが不要になる。また、電流合成回路42と出力抵抗R3と出力トランジスタT11、T16との直列回路を第1モニタ回路および第2モニタ回路として用いるので、モニタ機能を付加した場合における回路規模の増大を抑えることができる。
(第6の実施形態)
図13に示す基準電圧出力回路51は、図7に示した基準電圧出力回路11と実質的に同じ回路である。電源線2、3間には、トランジスタT16、T11、出力抵抗R3および電流合成回路52が直列に接続されている。電流合成回路52は、トランジスタT1とともにカレントミラー回路(ミラー比は1:a)を構成するトランジスタT21と、トランジスタT8とともにカレントミラー回路(ミラー比は1:b)を構成するトランジスタT22との並列回路である。基準電圧出力回路51は、電源線2を基準として−(V1+V2)の基準電圧Voutを出力する。本実施形態によっても第2の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態について図14を参照しながら説明する。基準電圧出力回路61は、第1基準電流生成回路62、第2基準電流生成回路63、電流合成回路7、出力抵抗R3、出力トランジスタT11その他カレントミラー回路を備えている。
基準電流生成回路62は、基準電流生成回路5(図1参照)と同様に接続された第1トランジスタT1、第2トランジスタT2および第1抵抗R1を備えている。トランジスタT1、T2のエミッタ面積比は1:1に設定されている。オペアンプ64の非反転入力端子、反転入力端子は、それぞれトランジスタT1、T2のコレクタに接続されている。オペアンプ64の出力端子とトランジスタT1、T2のコレクタとの間には、互いに異なる抵抗値を持つ抵抗R8、R9が接続されている。トランジスタT1、T2に異なるエミッタ電流が流れ、ベース・エミッタ間の差電圧ΔVBEが発生する。トランジスタT1に流れる電流が第1基準電流I1となる。
基準電流生成回路63は、基準電流生成回路6(図1参照)と同様に接続された第3トランジスタT5、第4トランジスタT6および第2抵抗R2を備えている。トランジスタT5、T6のエミッタ面積比は1:1に設定されている。オペアンプ65の非反転入力端子、反転入力端子は、それぞれトランジスタT5、T6のコレクタに接続されている。オペアンプ65の出力端子とトランジスタT3、T4のコレクタとの間には、互いに異なる抵抗値を持つ抵抗R10、R11が接続されている。トランジスタT3、T4に異なるエミッタ電流が流れ、ベース・エミッタ間の差電圧ΔVBEが発生する。トランジスタT5に流れる電流が第2基準電流I2となる。
基準電流I1は、トランジスタT23、T24を介して電流合成回路7に入力される。基準電流I2は、トランジスタT25、T26、T27、T28を介して電流合成回路7に入力される。本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形、拡張を行うことができる。
上記各実施形態では、基準電流I1およびNPN形トランジスタT11、T13の電圧V2が上に凸の温度依存性を有しており、基準電流I2およびPNP形トランジスタT15、T16の電圧V2が下に凸の温度依存性を有しているとして説明したが、逆の温度依存性を有していても同様の作用となる。
NPN形トランジスタおよび/またはPNP形トランジスタを1段または2段以上に積み上げて出力半導体素子を構成することにより、基準電圧Voutの温度依存性を調整することができる。第3、第4、第5の各実施形態において、出力トランジスタT11またはT16を省略してもよい。
各実施形態および各変形例において、基準電流I1、I2の二次成分(温度係数の温度変化率)の符号が同じであっても、その大きさが相違し、電圧V2の二次成分と異なる符号を有していれば、基準電圧Voutの一次成分の傾きと二次成分がともにゼロになるように調整することができる。
第5の実施形態においても、抵抗R1、R2をトリミング可能に構成してもよい。
第6の実施形態においても、第3ないし第5の実施形態と同様にしてモニタ回路を加えてもよい。
第7の実施形態においても、上述した第2ないし第6の実施形態および変形例と同様の構成が可能である。
抵抗R1、R2、R3、R6、R7が互いに等しい温度特性を有していれば、抵抗R1と抵抗R3、R6との間および抵抗R2と抵抗R3、R7との間で温度依存性を相殺することができる。抵抗はCrSiに限られない。
図面中、1、11、21、31、41、51、61は基準電圧出力回路、2は第2電源線、3は第1電源線、5、62は第1基準電流生成回路、6、63は第2基準電流生成回路、7、32、42、52は電流合成回路、22は第1モニタ回路、23は第2モニタ回路、33、43は第1、第2モニタ回路、T1は第1トランジスタ、T2は第2トランジスタ、T5は第3トランジスタ、T6は第4トランジスタ、T11、T16はトランジスタ(出力半導体素子)、R1は第1抵抗、R2は第2抵抗、R3は出力抵抗である。

Claims (14)

  1. 第1基準電流を生成する第1基準電流生成回路(5、62)と、
    第2基準電流を生成する第2基準電流生成回路(6、63)と、
    前記第1基準電流と前記第2基準電流をそれぞれ所定の割合で合成して出力する電流合成回路(7、32、42、52)と、
    前記電流合成回路と直列に接続された出力抵抗(R3)と、
    前記出力抵抗と直列に接続され、PN接合の順方向電圧を持つ出力半導体素子(T11、T16)とを備え、
    前記第1基準電流生成回路は、ベース・コレクタ間が接続され、エミッタが第1電源線(3)に接続された第1トランジスタ(T1)と、前記第1トランジスタとベース同士が接続された第2トランジスタ(T2)と、前記第2トランジスタのエミッタと前記第1電源線との間に接続された第1抵抗(R1)とを備え、前記第1トランジスタのエミッタ電流と前記第2トランジスタのエミッタ電流を一定比に制御したときに流れる電流を前記第1基準電流とし、
    前記第2基準電流生成回路は、ベース・コレクタ間が接続され、エミッタが第2電源線(2)に接続された第3トランジスタ(T5)と、前記第3トランジスタとベース同士が接続された第4トランジスタ(T6)と、前記第2電源線と前記第4トランジスタのエミッタとの間に接続された第2抵抗(R2)とを備え、前記第3トランジスタのエミッタ電流と前記第4トランジスタのエミッタ電流を一定比に制御したときに流れる電流を前記第2基準電流とし、
    前記出力抵抗の電圧と前記出力半導体素子の電圧とを加えた基準電圧を出力することを特徴とする基準電圧出力回路。
  2. 前記第1基準電流と前記第2基準電流は、温度係数の温度変化率が互いに正負逆になる特性を有していることを特徴とする請求項1記載の基準電圧出力回路。
  3. 前記出力半導体素子は、ベース・コレクタ間が接続されたNPN形トランジスタ(T11)とPNP形トランジスタ(T16)との直列回路により構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の基準電圧出力回路。
  4. 前記直列回路を構成するNPN形トランジスタとPNP形トランジスタのベース・エミッタ間電圧の温度係数の温度変化率が互いに正負逆になる特性を有していることを特徴とする請求項3記載の基準電圧出力回路。
  5. 抵抗(R6)とPN接合の順方向電圧を持つ半導体素子(T18)との直列回路に前記第1基準電流を所定の割合で流したときに当該直列回路に生じる第1モニタ電圧を出力する第1モニタ回路(22、33、43)と、
    抵抗(R7)とPN接合の順方向電圧を持つ半導体素子(T20)との直列回路に前記第2基準電流を所定の割合で流したときに当該直列回路に生じる第2モニタ電圧を出力する第2モニタ回路(23、33、43)とを備えていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の基準電圧出力回路。
  6. 前記電流合成回路(32、42)は、前記第1基準電流と前記第2基準電流の一方のみを選択して所定の割合で出力可能に構成され、
    前記第1、第2モニタ回路(33、43)は、前記第1基準電流および前記第2基準電流の何れか一方のみを選択している前記電流合成回路と前記出力抵抗と前記出力半導体素子との直列回路により構成されていることを特徴とする請求項5記載の基準電圧出力回路。
  7. 前記第1抵抗と前記第2抵抗がトリミング可能に構成されていることを特徴とする請求項5または6記載の基準電圧出力回路。
  8. 前記電流合成回路(42)は、前記第1基準電流と前記第2基準電流の各合成割合を変更可能に構成されていることを特徴とする請求項5または6記載の基準電圧出力回路。
  9. 前記出力抵抗がトリミング可能に構成されていることを特徴とする請求項7または8記載の基準電圧出力回路。
  10. 前記各抵抗は、互いに等しい温度特性を有していることを特徴とする請求項1ないし9の何れかに記載の基準電圧出力回路。
  11. 前記各抵抗は、CrSiで形成されることを特徴とする請求項10記載の基準電圧出力回路。
  12. 請求項7記載の基準電圧出力回路の調整方法であって、
    前記第1モニタ回路から出力される第1モニタ電圧の温度に対する一次成分の傾きがゼロになるように前記第1抵抗の大きさをトリミングし、
    前記第2モニタ回路から出力される第2モニタ電圧の温度に対する一次成分の傾きがゼロになるように前記第2抵抗の大きさをトリミングすることを特徴とする基準電圧出力回路の調整方法。
  13. 請求項8記載の基準電圧出力回路の調整方法であって、
    前記第1モニタ回路から出力される第1モニタ電圧の温度に対する一次成分の傾きがゼロになるように前記第1基準電流の合成割合を調整し、
    前記第2モニタ回路から出力される第2モニタ電圧の温度に対する一次成分の傾きがゼロになるように前記第2基準電流の合成割合を調整することを特徴とする基準電圧出力回路の調整方法。
  14. 請求項9記載の基準電圧出力回路の調整方法であって、
    前記第1モニタ回路から出力される第1モニタ電圧の温度係数の温度変化率と前記第2モニタ回路から出力される第2モニタ電圧の温度係数の温度変化率の大きさが等しく且つ符号が逆の関係になるように、前記第1、第2抵抗の大きさをトリミングしまたは前記第1、第2基準電流の合成割合を調整し、
    その後、前記基準電圧の温度に対する一次成分の傾きがゼロになるように前記出力抵抗をトリミングすることを特徴とする基準電圧出力回路の調整方法。
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