JP2014013268A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中間転写ベルトの表面抵抗率が低下した場合に、中間転写ベルトに転写されるトナー画像の品質が低下することを抑制する。
【解決手段】感光体ドラム11Kと中間転写ベルト18とが圧接された転写位置Zaから離れた位置に金属製の1次転写ローラー15Kが中間転写ベルト18に圧接されており、1次転写ローラー15Kに1次転写電流が供給される。中間転写ベルト18の表面抵抗率が低下している場合には、画像形成動作を実行する際のプロセス速度を第2速度に低下させるとともに、1次転写ローラー15Kに供給される1次転写電流を、低下されたプロセス速度に応じて設定された第2電流に低下させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、感光体等の像担持体上に形成されたトナー画像を、中間転写ベルト等の中間転写体に転写する画像形成装置に関する。
電子写真方式によってカラー画像を形成するプリンター等の画像形成装置では、通常、複数の感光体ドラム(像担持体)上に異なる色のトナー画像をそれぞれ形成して、中間転写ベルト(中間転写体)上の同一領域上に重ねて1次転写(多重転写)した後に、記録シートに一括して2次転写するようになっている。
1次転写は、従来、中間転写ベルトを挟んで感光体ドラムと対向配置された転写ローラーに、予め設定された所定の転写電流を供給することによって形成される。
転写ローラーとしては、金属ローラーの外周面上に弾性層が積層された構成が一般的に用いられていたが、コストダウン、プリンターの小型化等のために、外周面に弾性層を有しない金属ローラーを使用することが行われている。
金属ローラーは、外周面に抵抗体としての弾性層を有しないために、金属ローラーと感光体ドラム間は、中間転写ベルトの厚み方向の抵抗成分だけになる。中間転写ベルトの厚みは、通常、数百μm程度であり、上記の転写ローラーを用いるとした場合の弾性層よりも薄く、中間転写ベルトの厚み方向の抵抗値は、弾性層よりも極めて小さい。
このため、中間転写ベルトを挟んで金属ローラーを感光体ドラムに対向配置する構成をとると、抵抗成分が小さい分、金属ローラーから中間転写ベルトを介して感光体ドラムに過剰に電流が供給されてしまい、トナー画像の転写効率が低下するおそれがある。
そこで、金属ローラーを、中間転写ベルトと感光体ドラムとが圧接された転写位置から、中間転写ベルトの走行方向の下流側または上流側に離れた位置にずらして中間転写ベルトに圧接させる構成がとられている。
感光体ドラムと金属ローラー間の、中間転写ベルトの走行方向におけるずれ量を、中間転写ベルトの厚みよりも大きく、例えば数ミリ程度にすることにより、中間転写ベルトのうち、感光体ドラムから金属ローラーまでの間のベルト部分を抵抗成分とすることができ、感光体ドラムへの過剰な電流供給を防止することが可能になる。
特許文献1には、酸化ケイ素、金属酸化物等の無機層としての表面コート層が外周面に設けられた中間転写ベルトが開示されている。このような中間転写ベルトでは、表面コート層に付着したトナーの剥離性にすぐれており、表面コート層に1次転写されたトナー画像を、転写ムラ(白抜け)等の転写不良が生じることなく、記録シートに2次転写することができる。また、トナー画像が2次転写された後に中間転写ベルトの表面に残留するトナーを容易に除去することができる。
WO08−084643号公報 特開2005−37596号公報
特許文献1に開示された中間転写ベルトは、表面コート層である無機層に、親水性を有するヒドロキシ基(OH基)が残留する場合がある。ヒドロキシ基は、高湿環境下では水分子を吸着するために、中間転写ベルトの表面抵抗率が、ヒドロキシ基による水分子の吸着部分において局所的に大きく低下することがある。
中間転写ベルトの表面抵抗率が局所的に大きく低下すると、その表面抵抗率が低下した領域(抵抗低下領域)を介して感光体ドラムに過剰な電流が供給されることになる。
例えば、トナー粒子がマイナス極性、転写電流がプラス極性の場合、感光体ドラムから中間転写ベルトの抵抗低下領域に1次転写されるべきトナー粒子の一部に、過剰供給されたプラスの転写電流の影響により、本来のマイナスから逆極性のプラスに変換するものが現れ易くなる。このような逆極性に変換したトナー粒子は、感光体ドラムから中間転写ベルトの抵抗低下領域に1次転写されなくなり、いわゆる白抜け現象の発生により転写効率が大きく低下して、再現画像の画質が低下することになってしまう。
上記のような問題は、無機層が設けられた中間転写ベルトに限られず、例えば高温高湿環境下で中間転写ベルト上に水分子の付着により局所的に表面抵抗率が低下するような場合にも生じる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、中間転写ベルト等の中間転写体の表面抵抗率が低下した場合にも、転写されたトナー画像の品質の低下を抑制することができる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、像担持体上のトナー画像を転写位置で中間転写体に転写し、当該中間転写体上のトナー画像をさらに記録シートに転写する画像形成装置であって、前記中間転写体の移動路を挟んで前記像担持体とは反対側に配され、前記転写位置よりも当該移動方向上流側または下流側の位置で当該中間転写体に接する転写部材と、前記転写部材に転写のための転写電流を供給する転写電源と、前記中間転写体を移動路に沿って移動させる駆動手段と、前記中間転写体の表面抵抗率の指標値を検出する検出手段と、前記検出された指標値が標準値よりも低い値を示す場合に、前記駆動手段を制御して、前記中間転写体の移動速度を第1速度よりも所定量だけ遅い第2速度に変更させると共に、前記転写電源を制御して、前記転写部材への転写電流を、前記第1速度に対する第1電流よりも前記第1速度と第2速度の速度差に応じて低く設定された第2電流に変更させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記第2電流の値は、前記中間転写体を前記第2速度で移動した場合に、当該中間転写体の表面抵抗率の指標値が標準値以下であっても、所定以上の転写効率が得られる電流値として予め決められた範囲内の値であるとしても良い。
さらに、前記検出手段は、前記中間転写体の表面抵抗率の指標値として、当該中間転写体に所定の測定電流を供給した場合に当該中間転写体の表面抵抗率の変化により生じる電圧降下に相当する電圧を検出するとしても良い。
また、前記検出手段は、前記中間転写体の表面抵抗率の指標値として、当該中間転写体の周囲の湿度を検出するとしても良い。
ここで、前記制御手段は、前記検出手段による前記中間転写体の周囲の湿度の、現在の検出値が、前回の検出値に対して所定の変化量以上であることを契機に、前記現在の検出値が標準値よりも低い値か否かを判断し、低い値を示す場合に当該中間転写体の移動速度の変更と前記転写部材への供給電流の変更を実行させるとしても良い。
また、前記検出手段は、自装置への電源投入時に前記指標値の検出を実行するとしても良い。
さらに、前記制御手段は、前記像担持体に形成されるトナー画像の印字率が所定値よりも低い場合には、前記指標値の大小に関わらず、前記中間転写体の移動速度と前記転写部材への転写電流の双方の変更を禁止するとしても良い。
また、前記制御手段は、前記中間転写体の移動速度を第2速度に設定した場合には、前記像担持体上へのトナー画像の画像形成動作を、前記第1速度に対応した画像形成条件から当該第2速度に対応した画像形成条件に変更して実行するとしても良い。
さらに、前記中間転写体の、前記像担持体に接する面には、無機層が形成されているとしても良い。
また、前記転写部材は、前記中間転写体の移動に追従して回転する金属製のローラーであるとしても良い。
さらに、前記転写部材は、前記中間転写体に摺接する金属製の摺動部材であるとしても良い。
また、前記転写部材と前記中間転写体とが接する位置と、前記像担持体と当該中間転写体とが接する位置との距離が、2〜6mmの範囲内の値であるとしても良い。
さらに、前記像担持体および前記転写部材をそれぞれ1つずつ有する複数の画像形成部が設けられており、前記検出手段は、いずれか1つの画像形成部において前記指標値の検出を実行するとしても良い。
このように、検出された指標値が表面抵抗率の標準値よりも低い値を示す場合に、中間転写体の移動速度を第1速度よりも遅い第2速度に変更させると共に、転写部材への供給電流を、第1速度に対する第1電流よりも低い第2電流に変更させる制御を行うことにより、転写電流および中間転写体の移動速度の両方を常時、一定に維持する構成に比べて、中間転写体における表面抵抗率の低下部分から像担持体への過剰な転写電流の供給を防止することができ、転写されたトナー画像の品質の低下を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラープリンターの概略構成を示す模式図である。 プリンターに設けられた画像形成ユニットおよびその周囲の構成を説明するための模式図である。 プリンターに設けられた中間転写ベルトの構成を説明するための断面図である。 中間転写ベルトにおける表面抵抗率の変化の一例を示すグラフである。 (a)は、標準環境下および高温高湿環境下での正常ベルトの表面抵抗率を示す棒グラフ、(b)は、標準環境下および高温高湿環境下での吸湿性ベルトにおける正常部および吸湿部のそれぞれの表面抵抗率を示す棒グラフである。 標準環境下における正常ベルトの1次転写電流と1次転写効率との関係を示すグラフである。 標準環境下における吸湿性ベルトの1次転写電流と1次転写効率との関係を示すグラフである。 高温高湿環境下における吸湿性ベルトの1次転写電流と1次転写効率との関係を示すグラフである。 中間転写ベルトに転写されたトナー画像に白抜けが発生した状態を説明するための模式図である。 プリンターにおけるプリント動作を制御する制御系の主要部の構成を示すブロック図である。 プロセス制御部において実行される画像形成条件変更制御の処理手順を示すフローチャートである。 1次転写電流を1次転写ローラーに供給した場合における中間転写ベルトの表面抵抗率と平均ベルト電圧との関係を示すグラフである。 プロセス速度を標準速度の1/2とした場合における吸湿性ベルトの高温高湿環境下での1次転写電流と1次転写効率との関係を示すグラフである。 (a)は、他の実施形態における画像形成ユニットおよびその周囲の構成を説明するための模式図、(b)は、その実施形態において使用される摺接部材の構成を説明するための側面図である。 プロセス速度を標準速度の80%とした場合における吸湿性ベルトの高温高湿環境下での1次転写電流と1次転写効率との関係を示すグラフである。 プロセス速度を標準速度の2/3とした場合における吸湿性ベルトの高温高湿環境下での1次転写電流と1次転写効率との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施形態について説明する。
[実施形態1]
<画像形成装置の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラープリンター(以下、「プリンター」という。)の概略構成を示す模式図である。このプリンターは、ネットワーク(例えばLAN)を介して外部の端末装置から入力される画像データに基づいて、周知の電子写真方式によりトナー画像を記録シート上に形成する。
プリンターの上下方向の略中央部には、中間転写ベルト18が設けられている。中間転写ベルト18は、無端円筒形状に構成されており、水平方向に間隔をあけて配置された駆動ローラー17a(図1において右側に位置する)およびテンションローラー17b(図1において左側に位置する)に巻き掛けられている。中間転写ベルト18は、駆動ローラー17aが回転されることによって、矢印Xで示す方向に周回移動(走行)する。中間転写ベルト18は、所定の表面抵抗率を有する表面コート層が被膜されている。
中間転写ベルト18の下側の走行部の下方には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のトナー画像を電子写真方式によって形成する画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kが、中間転写ベルト18に対向して設けられている。画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、中間転写ベルト18の下側の走行部に沿って、その順番で配置されている。
各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kには、中間転写ベルト18の下側の走行部に対向して矢印Z方向に回転可能に配置された感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kがそれぞれ設けられている。感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kのそれぞれは、中間転写ベルト18の下側の走行部に対して、中間転写ベルト18の幅方向(中間転写ベルト18の移動方向に対して直交する方向)に沿って圧接されている。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kのそれぞれは、トナー画像を形成するために使用されるトナーの色のみが異なっていること以外は概略同様の構成になっていることから、中間転写ベルト18における下側のベルト走行部の最も下流側に配置された画像形成ユニット10Kの構成を詳細に説明して、他の画像形成ユニット10Y、10M、10Cの詳細な説明は省略する。
画像形成ユニット10Kは、感光体ドラム11Kの下部に対向して配置された帯電器12Kを有している。感光体ドラム11Kは、帯電器12Kによって表面が一様に帯電される。また、画像形成ユニット10Kの下方には露光器13Kが設けられており、帯電された感光体ドラム11Kの表面に、露光器13Kから照射されるレーザー光Lによって静電潜像が形成される。
感光体ドラム11Kの表面に形成された静電潜像は、現像器14Kに配された現像ローラー14aに担持されているK色のトナーにより現像されることにより、感光体ドラム11Kの表面にK色のトナー画像が形成される。
なお、他の画像形成ユニット10Y、10M、10Cのそれぞれにおいても、帯電器、露光器、現像器によって、感光体ドラム(像担持体)11Y、11M、11Cの表面に、Y色、M色、C色のトナーによって画像がそれぞれ形成される。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像器(14K等)にて使用されるトナーとしては、本実施形態では、粒径が7μm以下、好ましくは4.5〜6.5μmの重合トナーが用いられている。なお、トナーとしては、このような重合トナーに限らず、粉砕トナーを用いてもよい。また、現像剤としては、一成分現像剤、二成分現像剤のいずれを用いてもよい。
中間転写ベルト18の周回移動域の内側の領域には、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kのそれぞれの上方に配置された1次転写ローラー15Y、15M、15C、15Kがそれぞれ設けられている。
図2は、画像形成ユニット10Kおよびその周囲の構成を説明するための模式図である。1次転写ローラー15Kは、外周面に弾性層が設けられていない金属ローラーによって構成されている。1次転写ローラー15Kは、中間転写ベルト18の幅方向のほぼ全域にわたって圧接される軸方向長さを有しており、中間転写ベルト18の走行に追従して回転する。1次転写ローラー15Kは、外周面に弾性層が設けられていないことによって、低コストで製造することができる。
1次転写ローラー15Kは、中間転写ベルト18と感光体ドラム11Kとが接する転写位置Zaよりも、中間転写ベルト18の下側の走行部の走行方向の下流側(駆動ローラー17a側)に所定の距離(例えば4mm)だけ離れた(ずれた)位置Zbにおいて、中間転写ベルト18を介して感光体ドラム11Kとは反対側に、中間転写ベルト18の内周面に幅方向に沿って接している。このように、中間転写ベルト18は、転写位置Zaから離れて配置されており、1次転写ローラー15Kと感光体ドラム11Kとが中間転写ベルト18を挟んで対向配置される構成になっていない。
1次転写ローラー15Kは、中間転写ベルト18を内周側から外周側方向に押圧している。これにより、転写位置Zaにおいて、中間転写ベルト18が感光体ドラム11Kの外周面に、例えば5°以下の中心角の範囲で巻き掛けられるようになる。
1次転写ローラー15Kには、1次転写電源部(HV)41Kから、予め設定された所定の1次転写電流(以下、単に「転写電流」という。)が供給されるようになっている。
金属ローラーによって構成された1次転写ローラー15Kは、導電性であり、電気抵抗値が極めて小さいために、1次転写ローラー15Kに供給される転写電流は、ほぼ全てが、1次転写ローラー15Kと中間転写ベルト18との圧接位置Zbから中間転写ベルト18へ供給される。以下、1次転写ローラー15Kと中間転写ベルト18との圧接位置を電流供給位置Zbとする。
1次転写ローラー15Kに供給された転写電流は、電流供給位置Zbから中間転写ベルト18を通って転写位置Zaに至り、感光体ドラム11Kに供給される。本実施形態では、感光体ドラムとトナー粒子がマイナス極性のものが用いられ、転写電流がプラス極性になっており、転写位置Zaにおいて中間転写ベルト18の、感光体ドラム11Kとの対向する部分領域に転写電流により正電荷が供給されることにより、マイナス帯電している感光体ドラム11Kとの間に電位差が生じ、この電位差により転写位置Zaにおいて感光体ドラム11Kと中間転写ベルト18間に転写電界が形成され、この転写電界によって感光体ドラム11K上に付着している現像後のK色のトナー画像が中間転写ベルト18に移動する(1次転写)。
1次転写電源部(HV)41Kと1次転写ローラー15Kとの間には、ベルト電圧測定部42が設けられている。このベルト電圧測定部42は、後述するベルト抵抗値測定モードにおいて、1次転写電源部(HV)41Kから1次転写ローラー15Kに、所定の電流(以下、「測定電流」という。)を供給した場合に、中間転写ベルト18の抵抗成分によって発生する電圧(以下、「ベルト電圧」という。)を検出する。なお、ベルト抵抗値測定モードの詳細については、後述する。
図1に戻り、他の画像形成ユニット10Y、10M、10Cの上方に設けられた1次転写ローラー15Y、15M、15Cのそれぞれの構成も、画像形成ユニット10Kに設けられた1次転写ローラー15Kと同様の構成になっている。すなわち、1次転写ローラー15Y、15M、15Cのそれぞれも、弾性層が設けられていない金属ローラーによって構成されており、中間転写ベルト18と、感光体ドラム11Y、11M、11Cのそれぞれとの圧接位置(転写位置)Zaに対して、中間転写ベルト18の走行方向下流側に所定の距離(本実施形態では4mm)だけ離れた電流供給位置Zbにおいて、中間転写ベルト18の内周面に圧接されている。
1次転写ローラー15Y、15M、15Cのそれぞれにも、1次転写電源部(HV)41Y、41M、41Cによって、所定の1次転写電流が供給されると、それぞれの電流供給位置Zbを通って中間転写ベルト18に流れ、それぞれの転写位置Zaにおいて、1次転写ローラー15Y、15M、15Cと感光体ドラム11Y、11M、11Cとの間に形成される転写電界の作用により、感光体ドラム11Y、11M、11C上に付着したトナーが中間転写ベルト18上に1次転写される。
このように、画像形成ユニット10Yと1次転写ローラー15Yによって、Y色のトナー画像形成部が構成され、他のM色からK色についても、それぞれ画像形成ユニット10M、10C、10Kと、対応する1次転写ローラー15M、15C、15Kとによって、トナー画像形成部が構成される。
なお、1次転写電源部(HV)41Y、41M、41Cのそれぞれと、1次転写ローラー15Y、15M、15Cのそれぞれとの間には、K色におけるベルト電圧測定部42は設けられていない。ベルト電圧の測定は、1つのトナー画像形成部で実行すれば十分と考えられるからである。
画像形成ユニット10Y〜10Kは、フルカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム11Y〜11K上に形成された各色のトナー画像が1次転写時に中間転写ベルト18上の同一の領域に多重転写されるように、各色の画像形成動作タイミングがずらされる。
一方、モノクロ画像を形成する場合には、選択された1つの画像形成ユニット(例えばK色用の画像形成ユニット10K)のみが駆動されて、その画像形成ユニットに設けられた感光体ドラム上に形成されたトナー画像が、中間転写ベルト18に1次転写される。
本実施形態では、中間転写ベルト18は、表面が硬質の1次転写ローラー15Y、15M、15C、15Kのそれぞれと、表面が硬質の感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kのそれぞれとによって、直接的に挟持されない。これにより、中間転写ベルト18が感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの外周面に対して強く圧接されるおそれがなく、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの外周面に対して適切な圧力で圧接された状態で円滑に走行することができる。
なお、1次転写ローラー15Y、15M、15C、15Kは、中間転写ベルト18と、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kとが圧接されたそれぞれの転写位置Zaに対して、中間転写ベルト18の走行方向の上流側に配置する構成としてもよい。また、画像形成ユニットごとに、転写位置Zaから電流供給位置Zbまでの距離は、特に限定されるものではないが、2〜6mmの範囲内の値に設定されることが多い。
中間転写ベルト18の下側の走行部の下流側の端部(図1において右側の端部)では、駆動ローラー17aに巻き掛けられた中間転写ベルト18に2次転写ローラー19が圧接されており、その圧接位置に転写ニップNtが形成されている。
転写ニップNtへは、カセット22からシート搬送経路21を通って記録シートPが搬送され、記録シートPが転写ニップNtを通過する間に、中間転写ベルト18上に1次転写されたトナー画像が、2次転写バイアス電圧が印加された2次転写ローラー19によって形成される電界の作用により、記録シートP上に2次転写される。
2次転写ローラー19は、本実施形態では、芯金に発泡体を被覆した構成になっている。発泡体は、例えば、イオン導電性のNBRとヒドリンゴムとの発泡スポンジによって構成されている。2次転写ローラー19の抵抗値は、1×106〜1×108Ωに調整されている。なお、2次転写ローラー19の外周面に、トナーとの離型性を向上させるために、表層改質したスキン層を設けてもよい。
2次転写ローラー19における両側の各端部を支持するそれぞれの軸受部には、2次転写ローラー19の芯金に圧力を加えるコイルバネ(図示せず)がそれぞれ設けられている。2次転写ローラー19は、それぞれのコイルバネによって、例えば25Nの圧力で、中間転写ベルト18に向けて付勢されている。
転写ニップNtを通過した記録シートPは、2次転写ローラー19の上方に配置された定着装置30へ搬送される。定着装置30は、相互に圧接された加熱ローラー32と加圧ローラー33とを備えており、加熱ローラー32と加圧ローラー33との圧接により定着ニップNfが形成されている。
加熱ローラー32の軸心部には、加熱ローラー32を輻射熱によって加熱するハロゲンヒーター35が配置されている。ハロゲンヒーター35は、輻射熱によって加熱ローラー32の全体を内部から加熱して加熱ローラー32の外周面を昇温させる。
定着装置30では、記録シートP上の未定着のトナー画像が、加熱ローラー32および加圧ローラー33の圧接によって形成された定着ニップNfを通過する間に、加熱および加圧されることによって記録シートP上に定着される。トナー画像が定着された記録シートPは、排紙ローラー24によって排紙トレイ23上に排出される。
なお、テンションローラー17bの近傍には、テンションローラー17bに巻き掛けられた中間転写ベルト18のベルト部分に圧接されたクリーニングブレード16が設けられている。中間転写ベルト18は、2次転写ローラー19によってトナー画像が記録シートに転写されると、クリーニングブレード16によって、中間転写ベルト18上に残留するトナーが除去される。
また、画像形成ユニット10Kに対して中間転写ベルト18の下側の走行方向の下流側には、中間転写ベルト18の周囲の湿度を測定する湿度センサー46が設けられている。湿度センサー46の測定結果は、ベルト抵抗値測定モードの実行時に利用される。
<中間転写ベルト>
図3は、中間転写ベルト18の構成を説明するための断面図である。中間転写ベルト18は、樹脂材料を射出成型または遠心成形によって、所定の周方向長さの無端円筒形状に形成された基材層18aと、基材層18aの外周面上に積層された表面コート層18bとを有している。
基材層18aは、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂にカーボンを分散させることによって、1×107〜1×1012Ω/□の表面抵抗率、1×106〜1×1012Ω/cmの体積抵抗率に調整されている。
基材層18aは、このような材料を用いる構成に限らず、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ウレタン系樹脂、フッ素系樹脂、ナイロン系樹脂等の樹脂に、カーボン等の導電性フィラー、イオン性の導電材料等を分散させて抵抗調整を行った材料を用いてもよい。
表面コート層18bは、酸化ケイ素を含有する無機層によって構成されている。このような表面コート層18bは、例えば、原料ガスを大気圧プラズマCVDにより基材層18a上に積層することによって形成される。
基材層18aの厚さは、80〜150μm、表面コート層18bの厚さは、0.1〜0.5μmが望ましい。また、表面コート層18bの硬度は、ナノインデンテーション法で3GPa以上に調整されている。
このような構成の中間転写ベルト18は、基材層18aと表面コート層18bとの積層体を無端円筒形状に形成した後に、所定幅(軸方向長さ)に切断し、幅方向の両側の各端部に補強のためにテープ材を貼付することによって製造される。
中間転写ベルト18は、表面コート層18bが、酸化ケイ素を含有する無機層によって構成されているために、その一部または全部に、若干のヒドロキシ基(OH基)を有するシラノール(SiOH)が残留する場合がある。ヒドロキシ基は親水性を有するために、高湿環境下において水分子を吸着する。ヒドロキシ基が水分子を吸着すると、中間転写ベルト18の表面抵抗率が低下する。
<中間転写ベルトの特性>
図4は、表面コート層18bにシラノールが残留していない中間転写ベルト18と、表面コート層18bにシラノールが残留している中間転写ベルト18のそれぞれの、標準環境下(温度23℃、相対湿度65%)および高温高湿環境下(温度30℃、相対湿度85%)での表面抵抗率を示すグラフである。
シラノールの残留の有無により吸湿性の有無に違いが生じることから、以下、シラノールが残留していない中間転写ベルト18を正常ベルトといい、シラノールが残留している中間転写ベルト18を吸湿性ベルトという。
図4では、正常ベルトの標準環境下での表面抵抗率を、一点鎖線の細線ANで示し、高温高湿環境下における表面抵抗率を、二点鎖線の細線AHで示している。
ここでは、標準環境下における表面抵抗率が、全周にわたって2.0×1010Ω/□(体積抵抗率は5×108Ω/cm)の一定になるように予め調整されている。
正常ベルトは、温度30℃、相対湿度85%の高温高湿環境下では(二点鎖線AH)、表面抵抗率が2.0×1010Ω/□よりも若干低くなっているが、全周にわたってほぼ一定になっていることが判る。
一方、吸湿性ベルトについては、標準環境下での表面抵抗率を一点鎖線の太線ANeで示し、高温高湿環境下における表面抵抗率を二点鎖線の太線AHeで示している。
同図の太線ANe、AHeで示すように、吸湿性ベルトには、周方向の1か所において吸湿により表面抵抗率が低下した部分(吸湿部)があることが判る。
標準環境下では、吸湿部における表面抵抗率ANeが、吸湿部以外(以下、「正常部」という。)よりも低下しているが、その低下は比較的小さい。
これに対して、高温高湿環境下では、吸湿部における表面抵抗率AHeは、正常部でも、6.0×109Ω/□程度に低下し、吸湿部においては、さらに大きく低下して、2.0×109Ω/□程度になっており、高温高湿環境になると、シラノールの残留に起因して中間転写ベルト18の表面抵抗率が大きく下がることが判る。
図5は、図4に示す表面抵抗率の変化の様子を棒グラフで示した図であり、図5(a)は、正常ベルトの例を、図5(b)は、吸湿性ベルトの例を示している。
図5(a)に示すように、正常ベルトでは、標準環境に対して高温高湿環境下の表面抵抗率の変化が少ないが、図5(b)に示すように、吸湿性ベルトでは、正常部でも高温高湿環境下になると表面抵抗率がある程度、低下し、吸湿部では、さらに大きく低下していることが判る。
このように中間転写ベルト18の表面抵抗率が局所的に変化すると、中間転写ベルト18の正常部と吸湿部とで感光体ドラム11Kに供給される電流値が変化し、電流値の変化により1次転写効率も変化する。
ここで、1次転写効率(以下、単に「転写効率」という。)とは、1次転写前に感光体ドラム11Kに付着しているトナー量をTa、1次転写後に中間転写ベルト18に付着したトナー量をTbとしたとき、その割合である(Tb/Ta)を百分率で表したものである。
図6は、1次転写ローラー15Kに供給される転写電流と、感光体ドラム11KからK色のトナーが中間転写ベルト18(正常ベルト)に1次転写される場合の転写効率との関係を示すグラフである。
同図のグラフは、標準環境下で、感光体ドラム11Kと中間転写ベルト18を標準速度(システム速度)で回転させると共に、感光体ドラム11K上に4.5g/m2のトナーが付着するように画像形成ユニット10Kにおける画像形成条件を設定して、転写電流を可変したときの、それぞれの転写電流値に対する転写効率を実験により実測した場合の例を示している、
使用した中間転写ベルトは、表面抵抗率が2.0×1010Ω/□(体積抵抗率は5.0×108Ω/cm)に調整された正常ベルトである。システム速度は、普通紙に対してトナー画像を形成する際に設定される標準速度であり、予め決められている。
同図に示すように、転写電流がある値以上になると、転写電流の増加により転写効率が比例的に上昇するようになり、転写効率が95%程度になると、転写電流の増加による転写効率の上昇割合が緩やかになり、その後、転写効率が最大(ピーク)になる。転写効率がピークに至った後、転写電流の増加に連れて、転写効率が低下に転じ、緩やかに低下していく山形の形状になる。なお、転写効率のグラフが山形の形状になるのは、後述する吸湿性ベルトについても同様である。
このように、転写効率のピーク後、転写電流の増加に伴って転写効率が低くなっていくのは、上記のように中間転写ベルト18から感光体ドラム11Kへの過剰なプラスの転写電流の供給により、感光体ドラム11K上に付着している現像後のトナー粒子のうち、その過剰な転写電流が供給されたトナー粒子に正電荷が注入されて、トナーの極性が本来のマイナスからプラスに変換されることが生じ易くなるからである。
なお、同図において、転写効率が95%以上になる転写電流の範囲を、転写OW(転写オペレーティング・ウィンドウ)OWnsで表している。
正常ベルトについては、環境変化による表面抵抗率の変化幅が小さいことから、高温高湿環境下になっても、転写効率のグラフは、図6に示す標準環境下のものとあまり変わらない。従って、実験などにより、転写効率がピークまたはその付近の値になるときの転写電流の値、同図ではATmsを転写電流値に予め設定しておけば、標準環境下でも高温高湿環境下でも、95%以上の転写効率を確保し易い。
これに対し、吸湿性ベルトについては、表面抵抗率の変化幅が大変大きいことから、転写効率の変化幅が大きくなり、従来の構成では、95%以上の転写効率を確保できず、白抜け現象による画質劣化に至るおそれが大きくなることが判っている。
そこで、以下では、吸湿性ベルトに着目して、環境変化により転写効率がどのように変化するのかを説明すると共に、本実施形態において吸湿性ベルトに対して転写効率の変化幅をできるだけ抑えるために用いた方法について具体的に説明する。
図7は、吸湿性ベルトを標準環境下で用いた場合の転写電流に対する転写効率を示すグラフであり、図8は、吸湿性ベルトを高温高湿下で用いた場合の転写電流に対する転写効率を示すグラフである。
ここで、吸湿性ベルトは、図6に示す正常ベルトと同じ体積抵抗率のものを用い、図7と図8に示すグラフは、図6に示す正常ベルトの転写効率を求める方法と同じ条件で実験した場合の結果を示している。
また、図7と図8では、吸湿性ベルトを正常部と吸湿部に分けて、正常部の転写効率と吸湿部の転写効率のグラフをそれぞれ示しているが、図8では、比較のために、標準環境下の正常部の転写効率のグラフ(図7と同じもの)も合わせて示している。
図7に示すように標準環境下では、吸湿性ベルトの正常部の転写効率を示すグラフ(実線)と、吸湿部の転写効率を示すグラフ(一点鎖線)を比べると、正常部のグラフ(実線)に対して、吸湿部のグラフ(一点鎖線)が少し低電流側にシフトしていることが判る。これは、次の理由によると考えられる。
すなわち、吸湿部は、正常部よりも中間転写ベルト18の表面抵抗率が小さくなるので、表面抵抗率が小さくなった分、電流供給量が多くなる。具体的には、転写位置Zaで感光体ドラム11Kと対向する中間転写ベルト18のベルト表面部分への正電荷の供給量が多くなるので、同じ転写効率を得るのに、吸湿部の方が正常部よりも必要になる転写電流値を少なく済ませられるからである。以下、このことをベルト表面抵抗率の変化による転写効率のシフト化という。
正常部の転写OWをOWns、吸湿部の転写OWをOWnhとすると、転写OWnsとOWnhが相互に重複する領域が広く、正常部の転写効率を示すグラフ(実線)と吸湿部の転写効率を示すグラフ(一点鎖線)は、ピーク付近で重なっており、転写電流値をATmsに設定すれば、正常部と吸湿部の両方に対して、95%以上の転写効率を得ることができる。
このように正常部と吸湿部の両方の転写効率を示すグラフが、ピーク付近で重なっているのは、正常部に対する吸湿部のグラフのシフト量が小さいからであり、このシフト量が小さいのは、図4に示す標準環境下での吸湿性ベルトのグラフANeから判るように、正常部に対する吸湿部の表面抵抗率の変化量(差分)が小さいからであると推測される。
換言すれば、この表面抵抗率の環境変化に対する差分が大きくなると、グラフのシフト量が大きくなることを意味し、この差分は、図4で示すように高温高湿環境下の方が標準環境下よりも極めて大きくなることから、グラフのシフト量は、高温高湿環境下の方が標準環境下よりも大きくなることになる。
すなわち、高温高湿環境下では、図8に示すように、吸湿性ベルトの吸湿部を示すグラフ(二点鎖線)が、正常部を示すグラフ(一点鎖線)よりも低電流側に大きくシフトしており、正常部を示すグラフ(一点鎖線)は、標準環境下における吸湿性ベルトの正常部を示すグラフ(破線)よりも低電流側にシフトしていることが判る。
高温高湿環境下の転写効率の各グラフ(一点鎖線、二点鎖線)が、標準環境下の転写効率のグラフ(破線)よりも低電流側にシフトしているのは、上記のベルト表面抵抗率の変化による転写効率のシフト化による。
また、高温高湿環境下における吸湿部の転写効率のグラフ(二点鎖線)の、正常部のグラフ(一点鎖線)に対する低電流側へのシフト量は、標準環境下でのシフト量(図7)よりも大きくなっている。これは、上述のように吸湿性ベルトの方が正常ベルトよりも環境変化による表面抵抗率の変化量(差分)が極めて大きいからである。
正常部の転写OWをOWes、吸湿部の転写OWをOWehとすると、転写OWesとOWehとでは重複領域が少なく、高温高湿環境下での転写電流値を、仮に正常部の転写効率のピークに対応するATmhに設定すれば、正常部については、95%以上の転写効率を得られるが、吸湿部については、95%よりも低い転写効率しか得られず、中間転写ベルト18のうち、吸湿部で白抜け現象が発生し易くなる。
図9は、中間転写ベルト18に一次転写された後のベタのトナー画像の一部に白抜けMAが発生している様子の例を示す図であり、白抜けMAの発生部分が、中間転写ベルト18の吸湿部に相当する。
本プリンターでは、転写効率が95%を下回ると一次転写時の白抜けMAが人の目でも判別できる程度に再現されることが確認されているので、白抜けMAによる画質劣化を防止するには、95%以上の転写効率を確保することが望ましいことになる。
転写効率が95%以上になる転写電流値は、図8のグラフから、転写OWesとOWehの重複領域に存在するが、その重複領域は極めて狭く、また高温高湿環境下では、中間転写ベルト18の吸湿部における表面抵抗率がばらつき易い。
転写効率のグラフは、中間転写ベルト18の表面抵抗率が変われば、転写電流の低電流側または高電流側にシフトするので、仮に、吸湿部での表面抵抗率がより低くなれば、図8に示すグラフよりもさらに低電流側にシフトすることになり、転写OWesとOWehの重複領域がより狭くなって、95%以上の転写効率を確保することが困難になる。
また、転写電流を、仮に転写OWesとOWehの重複領域の中間に相当する値に設定すれば、1ページ領域の一部である吸湿部の転写効率の低下を抑制できるが、1ページ領域の大部分を占めると想定される正常部の転写効率も大きく低下することになり、転写効率の低下による画質低下が目立つことになるおそれも生じる。
このことから事前に、図8に示すような転写OWesとOWehの重複領域内に転写電流値を設定することは、実用的ではないといえる。
そこで、本実施形態では、画像形成条件変更制御として、(a)中間転写ベルト18の表面抵抗率を測定するベルト抵抗値測定モードを実行し、(b)中間転写ベルト18の表面抵抗率の低下が判断されなければ、以降の画像形成時には、中間転写ベルト18の回転速度を標準速度(第1速度)に設定しつつ転写電流を標準速度に対する標準値(第1電流値)に設定し、(c)表面抵抗率の低下が判断されると、以降の画像形成時には、中間転写ベルト18の回転速度を標準速度よりも遅い第2速度に変更すると共に、転写電流を標準値よりも小さい第2電流値に変更する処理を含む画像形成条件の変更を実行して、中間転写ベルト18の正常部と吸湿部の両方に対して、95%以上の転写効率を確保できるようにしている。画像形成条件変更制御の内容については、後述する。
<制御系>
図10は、本実施形態のプリンターにおける画像形成動作を制御する制御系の主要部の構成を示すブロック図である。プリンターにおける画像形成動作は、プロセス制御部45によって制御される。
プロセス制御部45は、1次転写ローラー15Y、15M、15C、15Kに転写電流をそれぞれ供給する1次転写電源部(HV)41Y、41M、41C、41Kのそれぞれを制御する。1次転写電源部(HV)41Y〜41Kは、転写電流の値を可変出力することができ、プロセス制御部45から指示された値の転写電流を1次転写ローラー15Y〜15Kに供給する。
プロセス制御部45は、ベルト抵抗値測定モードにおいて、1次転写ローラー15Kに測定電流が供給されるように、1次転写電源部(HV)41Kを制御する。また、プロセス制御部45には、1次転写電源部(HV)41Kから1次転写ローラー15Kに測定電流が供給された場合に、ベルト電圧測定部42にて測定される電圧が与えられている。
さらに、プロセス制御部45は、画像形成動作を実行する際には、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kのそれぞれにおいて所定の画像形成条件でトナー画像が形成されるように、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kのそれぞれを制御する。例えば、画像形成ユニット10Kにおいて、帯電器12K、露光器13K、現像器14Kのそれぞれを、感光体ドラム11Kにおける帯電電位、露光器13Kから照射されるレーザー光Lの露光量、現像器14Kの現像ローラー14aと感光体ドラム11Kとの間の現像バイアス電圧のそれぞれが、所定値になるように制御する。
他の画像形成ユニット10Y、10M、10Cにおいても、同様に、画像形成動作を実行する際に、所定の画像形成条件になるように、帯電器、露光器、現像器のそれぞれが制御される。
さらに、プロセス制御部45は、2次転写ローラー19に所定の2次転写バイアス電圧を印加する2次転写電源部43を制御するとともに、プロセスモーター44を所定の回転速度になるように制御する。
プロセスモーター44は、記録シートPの搬送および中間転写ベルト18の走行の駆動源であり、また、各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの駆動源になっている。プロセスモーター44の回転速度は、上記の標準速度(第1速度)と、これよりも遅い第2速度に対応する2つの異なる速度に切り替え可能になっている。プロセスモーター44の回転速度を切り替えることにより、画像形成動作の実行速度(プロセス速度)を標準速度から第2速度に変更することができる。
プロセス速度が標準速度の場合は、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの周速、記録シートおよび中間転写ベルト18の移動速度が標準速度と同速になり、第2速度に変更されると、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの周速、記録シートおよび中間転写ベルト18の移動速度が第2速度に落とされることになる。なお、プロセス速度が変更されると、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kのそれぞれにおいても、そのプロセス速度に合わせてトナー画像を形成する条件が変更される。
また、プロセス制御部45は、プロセス速度が変更された場合には、変更されたプロセス速度に対応するように、2次転写電源部43を制御して、2次転写ローラー19に印加される2次転写バイアス電圧を変更させる。
プロセス制御部45には、プリンター内の湿度を検出する湿度センサー46の出力、および、画像データ取得部47からの出力がそれぞれ与えられている。画像データ取得部47は、プリントジョブが指示された場合に、指示されたプリントジョブから得られるプリント毎の画像データを取得して、プロセス制御部45に出力する。
<画像形成条件変更制御の内容>
図11は、画像形成条件変更制御の処理手順を示すフローチャートであり、画像形成条件変更制御は、プロセス制御部45によりプリントジョブごとに実行される。
同図に示すように、中間転写ベルト18の表面抵抗率を測定するベルト抵抗値測定モードに入り、1次転写電源部(HV)41Kから1次転写ローラー15Kに所定の測定電流、ここでは15μAの測定電流が供給されるように1次転写電源部(HV)41Kを制御すると共に、中間転写ベルト18のプロセス速度が標準速度(第1速度)になるようにプロセスモーター44を制御する(ステップS1)。これにより、中間転写ベルト18は、標準速度で走行する。
ベルト抵抗値測定モードでは、感光体ドラム11Y〜11Kが標準速度で回転されるが、露光器13Y〜13Kからレーザー光Lが発せられないので、感光体ドラム11Y〜11K上には、現像によりトナーが付着することはない。
そして、中間転写ベルト18が走行している間に、ベルト電圧測定部42によって検出されるベルト電圧を取得する(ステップS2)。
すなわち、1次転写電源部(HV)41Kから1次転写ローラー15Kに測定電流が供給されると、電流供給位置Zbを通って中間転写ベルト18に電流が流れる。中間転写ベルト18では、電流供給位置Zbから中間転写ベルト18の走行方向上流側の転写位置Zaに向って電流が流れる。
中間転写ベルト18表面を電流が流れると、中間転写ベルト18の表面抵抗成分により電圧降下が生じ、その電圧降下に相当する電圧がベルト電圧として、ベルト電圧測定部42によって検出される。
続いて、取得したベルト電圧を、所定のサンプリング周期でサンプリングし、サンプリングされたベルト電圧の平均値(平均ベルト電圧)VTsを演算する(ステップS3)。
この場合、中間転写ベルト18の全周にわたってベルト電圧をサンプリングすることができるが、例えば全周の一部、具体的には1/5周だけをサンプリングするとしても良い。サンプリングの範囲を一部だけとしても表面抵抗率の変化をある程度は求めることができるからである。サンプリングの範囲を一部だけに絞れば、サンプリングに要する時間が短縮されるので、ベルト抵抗値測定モードの全体の実行時間を短縮することができる。
このように検出されるベルト電圧は、中間転写ベルト18の表面抵抗率に応じて大きく変化する。従って、ベルト電圧測定部42にて検出されるベルト電圧に基づいて、中間転写ベルト18における表面抵抗率を検出することができる。
図12は、15μAの測定電流を1次転写ローラー15Kに供給した場合に、中間転写ベルト18の表面抵抗率と、ベルト電圧測定部42において測定される平均ベルト電圧VTsとの関係を示すグラフである。
図12のグラフに示すように、中間転写ベルト18の表面抵抗率が高くなると、平均ベルト電圧VTsは比例的に増加することが判る。
中間転写ベルト18の表面抵抗率が0.8×109(Ω/□)のときに平均ベルト電圧が800Vになることを太線のラインで示しているのは、1次転写時の白抜けの発生の閾値を示すためである。本実施形態のプリンターで検証したところ、中間転写ベルト18の表面抵抗率が0.8×109(Ω/□)以上であれば、人の目に映る程度の白抜けの発生は確認できなかったが、0.8×109(Ω/□)を下回ると、白抜けの発生を確認することができた。
このことから、本プリンターの構成では、中間転写ベルト18の表面抵抗率が0.8×109(Ω/□)よりも小さい場合、すなわち平均ベルト電圧VTsが800Vよりも小さくなった場合に、白抜けが発生する程度まで表面抵抗率が局所的に低下している部分(吸湿部に相当)が中間転写ベルト18に存在していることを判断できる。上記のステップS1〜S3の処理が、上記(a)のベルト抵抗値測定モードの実行に相当する。
図11に戻って、算出された平均ベルト電圧VTsが、予め設定された閾値電圧Vthよりも小さいか否かを判断する(ステップS4)。ここで、閾値電圧Vthは、図9に示す800Vである。
平均ベルト電圧VTs<閾値電圧Vthではない、すなわち平均ベルト電圧VTs≧閾値電圧Vthであることを判断すると(ステップS4で「NO」)、表面抵抗率の局所的な低下による一次転写時の白抜けの発生の蓋然性が低いとして、後述の画像形成条件の変更(ステップS9)を実行せず(スキップして)、画像形成動作を実行する(ステップS10)。この場合、画像形成動作におけるプロセス速度は、標準速度のままであり、転写電流も標準値のままである。これが、上記(b)の処理に相当する。
一方、平均ベルト電圧VTs<閾値電圧Vthであることを判断すると(ステップS4で「YES」)、表面抵抗率の局所的な低下による一次転写時の白抜けの発生の蓋然性が高いとして、ステップS5に移る。
ステップS5では、当該プリントジョブに係る画像データを1ページ単位で画像データ取得部47から取得する。そして、取得された画像データに基づいて、ページ単位で印字率を算出する(ステップS6)。ここで、印字率とは、ページ単位で、1ページ(記録シート1枚分に相当)の全面積をXa、その1ページのうち画像が形成される部分のトータルの面積をXbとしたとき、(Xb/Xa)を百分率で表したものである。印字率が大きくなるほど、形成画像の面積が増えることになる。
通常、文字画像だけであれば印字率が小さいが、写真などの中間調の画像であれば、印字率が大きくなる。なお、カラー画像データの場合には、ページごとにY、M、C、K色の各画像に対する印字率を合計したものが算出される。
算出された印字率が所定値、ここでは20%以上であるか否かを判断する(ステップS7)。なお、複数ページがある場合には、そのうちの1ページでも印字率が20%以上のページがあれば、20%以上であると判断する。
印字率が20%よりも小さいことを判断すると(ステップS7で「NO」)、ステップS10に移る。この場合、画像形成条件の変更(ステップS9)は実行されない。文字画像のように印字率が20%よりも小さい場合には、一次転写時の白抜けが顕在化し難いので、画像形成条件の変更が必要ないとみなしたものであり、平均ベルト電圧VTsや次のステップS8での湿度の大小に関わらず、画像形成条件の変更が禁止されることになる。
一方、印字率が20%以上であることを判断すると(ステップS7で「YES」)、印字率が高い写真のような画像では、形成画像の面積が広い分、白抜けが発生した場合に、その発生個所が多くなり、ユーザーが画質劣化と感じる蓋然性が高くなるとして、ステップS8に移る。
ステップS8では、プリンター内の湿度が70%以上であるか否かを判断する。プリンター内の湿度は、湿度センサー46により検出される。
プリンター内の湿度が70%以上ではないことを判断すると(ステップS8で「NO」)、ステップS10に移る。この場合、画像形成条件の変更(ステップS9)は実行されない。中間転写ベルト18の表面コート層18bにシラノールが残留していても、プリンター内の湿度が70%よりも小さければ、シラノールが水分吸着することによる表面抵抗率の低下も小さく、一次転写時の白抜け発生の蓋然性が低くなるとみなしたものである。
一方、プリンター内の湿度が70%以上であることを判断すると(ステップS8で「YES」)、一次転写時の白抜け発生の蓋然性が高くなるとして、画像形成条件を変更する(ステップS9)。
画像形成条件の変更は、プロセス速度を第2速度に変更すると共に、転写電流を第2電流値に変更し、二次転写電圧も第1速度に対応した電圧値から、第2速度に対応した電圧値に変更することにより実行される。また、感光体ドラム11Y〜11Kに対する帯電電位、露光器13Y〜13Kから発せられるレーザー光の露光量、現像器14Y〜14Kの現像ローラー14aに印加される現像バイアス電圧のそれぞれも、感光体ドラム11Y〜11Kへのトナー画像の画像形成条件として、第1速度に対応した値から第2速度に対応した値(予め設定された値)に変更される。それぞれの画像形成条件の変更は、上記(c)の処理に相当する。
ここで第2速度は、標準速度(第1速度)の1/2の値であり、第2電流値は、標準値(第1電流値)の1/2になっている。この第2速度と第2電流値は、実験により予め得られたものである。
画像形成条件が変更された状態で、指示されたプリントジョブに対する画像形成動作が実行される(ステップS10)。
このようにプロセス速度と1次転写電流をそれぞれ標準に対して1/2に変更することにより、1次転写時の白抜け発生を抑制することができる理由を説明する。
図13は、高温高湿環境下において、吸湿性ベルトを第2速度(標準速度の1/2)で走行させた場合における転写電流とK色の転写効率との関係を示すグラフであり、実線が正常部を、破線が吸湿部をそれぞれ示している。この吸湿部が、吸湿性ベルトにおける表面抵抗率が局所的に低下した部分に相当する。なお、図13には、比較のために標準速度時の正常部における転写効率のグラフも一点鎖線で示している。
同図に示すように、高温高湿環境下において第2速度で走行する吸湿性ベルトの正常部の転写効率を示すグラフ(実線)と吸湿部の転写効率を示すグラフ(破線)の両方は、標準速度での正常部の転写効率を示すグラフ(一点鎖線)よりも、低電流側に大きくシフトしている。これは、次の理由による。
すなわち、プロセス速度が標準速度から1/2に減速されたことにより、その減速分、単位時間当たりに中間転写ベルト18から感光体ドラム11Kへの転写電流の供給量が増える。転写効率は、転写電流の供給量により変化する。従って、標準速度のときと同じ転写効率を得るのには、転写電流の供給量を、減速時でも同程度にすれば良いはずであり、標準速度時と減速時とで転写電流の供給量を同じにするには、減速分だけ、転写電流の供給量を標準速度時よりも少なくすれば良いからである。
第2速度に減速された吸湿性ベルトの正常部と吸湿部の転写効率を比較すると、正常部のグラフ(実線)に対し、吸湿部のグラフ(破線)が低電流側にシフトしている。このシフトは、図8に示す標準速度の場合と同様に、上記のベルト表面抵抗率の変化による転写効率のシフト化に起因するものであるが、シフト量を比べると、図8に示す標準速度の場合よりも、図12に示す減速の場合の方がはるかに少なくなっていることが判る。
このように減速した場合に正常部に対する吸湿部の転写効率のシフト量が少なくなるのは、次の理由によるものと考えられる。
すなわち、吸湿部は、正常部よりも、表面抵抗率の低下により感光体ドラム11Kへの電流供給が行われ易く、換言すれば中間転写ベルト18表面の、感光体ドラム11Kと対向するベルト部分への正電荷の供給が行われ易く、このことは中間転写ベルト18の走行速度が標準速度でも減速時でも同じである。
一方、正常部では、吸湿部に比べると標準速度で元々、電流供給が行われ難いといえるが、減速により単位時間当たりの電流供給量が増える環境になると標準速度よりも電流供給が行われ易くなる。
正常部でも吸湿部でも電流供給が行われ易くなるということは、上記のように転写効率を示すグラフが低電流側にシフトすることであり、このシフトすることは、正常部でも吸湿部でも同様である。ところが、シフト量を比べると、正常部では、標準速度で電流供給が行われ難かった分、標準速度から減速すると、シフト量がある程度、大きくなるのに対し、吸湿部では、標準速度でも減速時でも元々、電流供給が行われ易かったことから、正常部よりもシフト量が少なくなる。
中間転写ベルト18の走行速度が標準速度から第2速度に減速されたときに、正常部の方が吸湿部よりもそのシフト量が大きくなるということは、そのシフト量の差分だけ、中間転写ベルト18の減速により正常部の転写効率を示すグラフ(実線)が吸湿部の転写効率を示すグラフ(破線)に近づくことになるからである。
このように正常部の転写効率を示すグラフ(実線)と吸湿部の転写効率を示すグラフ(破線)が近づくということは、正常部の転写OWesと吸湿部の転写OWehの重複領域(転写OWの重複領域)が広くなり、転写OWの重複領域が広くなるということは、正常部でも吸湿部でも95%以上の転写効率を得られる範囲が、標準速度の場合(図8)に比べて広くなることを意味する。
上記の如く高温高湿環境下では吸湿部の表面抵抗率がばらつき易いが、転写OWの重複領域が広くなっている分、ある程度のばらつきが発生しても、標準速度の場合(図8)の転写OWの重複領域のように狭くなることは生じない。
従って、図13に示すようにプロセス速度を第2速度に減速した場合に高温高湿環境下における転写電流値を、正常部の転写OWesと吸湿部の転写OWehの重複領域のうち、正常部の転写効率のピークになるATcに設定すれば、正常部だけでなく吸湿部でも95%以上の転写効率を確保することができる。このことは、K色に限られず、他のY〜C色についても同様である。
このように、吸湿性ベルトを用いる場合に、高温高湿環境下において正常部と吸湿部が併存していても、感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成されたトナー画像を95%以上の転写効率で中間転写ベルト18に転写させることができる。その結果、中間転写ベルト18に1次転写された後のトナー画像に1次転写時の白抜けの発生を防止することができる。
しかも、図13のように転写電流を正常部における最大の転写効率が得られる値ATcに設定することにより、1ページ領域の大部分を占めると想定される正常部については最大の転写効率で1次転写を実行でき、高品質のトナー画像を得られるようになる。
画像形成条件の変更制御において変更されるプロセス速度および転写電流の関係は、実験等によって予め求められて、プロセス制御部45に記憶されている。本実施形態では、吸湿性ベルトを標準速度の1/2で走行させた場合に、最大の転写効率が得られる転写電流ATcを第2電流値として実験によって予め求めたところ、標準値の1/2になったので、その転写電流ATcがプロセス制御部45に記憶されている。このことから転写電流ATc(第2電流値)は、中間転写ベルト18の標準速度(第1速度)と第2速度との速度差に応じて低く設定された電流値ということができる。
なお、95%以上の転写効率を得るには、転写電流は、上記のように正常部の転写OWesと吸湿部の転写OWehの重複領域に入る電流値に設定されれば良く、この意味で、正常部における最大の転写効率が得られる電流値ATc(標準値の1/2)に限られることはない。所定以上の転写効率、ここでは95%以上が得られる電流値として予め決められた範囲内の値、例えば、図13に示す正常部の転写効率を示すグラフ(実線)と吸湿部の転写効率を示すグラフ(破線)の交点に対応する電流値に設定することもできる。
[実施形態2]
上記実施形態では、各感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上のトナーを中間転写ベルト18に転写する1次転写部材を、中間転写ベルト18の走行に追従して回転する金属ローラーによって構成された1次転写ローラー15Y、15M、15C、15Kとしたが、このような構成に限らない。
例えば、図14(a)に示すように、感光体ドラム11K上のトナーを中間転写ベルト18に1次転写する1次転写部材として、中間転写ベルト18に摺接する摺接部材50Kを固定配置するとしてもよい。この摺接部材50Kは、図14(b)に示すように、半円筒形状の金属製の本体部51Kと、本体部51Kの外周面上に貼付された導電性の表面コート膜52Kとを有している。
このような摺接部材50Kは、軸方向(長手方向)が、中間転写ベルト18における内周面に、中間転写ベルト18の幅方向に沿った状態で、中間転写ベルト18の幅方向の全体にわたって圧接されるようになっている。
金属製の本体部51Kには、1次転写電源部(HV)41Kから転写電流が供給されるようになっている。また、1次転写電源部(HV)41Kと本体部51Kとの間に、ベルト電圧測定部42が設けられている。
本体部51Kの外周面に貼付された表面コート膜52Kは、中間転写ベルト18における内周面を傷つけないような低摩擦係数であって、また、本体部51Kから中間転写ベルト18に流れる電流が低下しないような導電性を有している。このような表面コート膜52Kとしては、帯電防止処理された超高分子量ポリエチレン(UHMW)フィルム(例えば、住友スリーエム(株)製の商品名「ウルトラテープNo.5417」、厚さ0.12mm)が好適に使用できる。表面コート膜52Kは、貼付に限られず、例えば蒸着などとしても良い。
なお、摺接部材50Kが、1次転写時には、中間転写ベルト18と圧接する圧接位置(同図)に位置し、1次転写時以外には、中間転写ベルト18から離間する離間位置に位置するように位置制御を行えるように構成するとしても良い。常時、圧接位置に位置する場合に比べて、中間転写ベルト18の裏面と摺接部材50Kとの摩耗を抑制できる。
なお、他の感光体ドラム11Y、11M、11C上のトナーを中間転写ベルト18に転写する1次転写部材も、同様の構成の摺動部材とすることができる。
本実施形態のプリンターは、このような構成の摺接部材50Kを用いること以外は、実施形態1と同様の構成とされる。これにより、実施形態1と同様の作用により、同様の効果が得られる。
[変形例]
<変形例1>
上記の各実施形態では、中間転写ベルト18の表面抵抗率の低下が検出された場合に、画像形成動作の実行時におけるプロセス速度を、標準速度の1/2の第2速度に変更するとしたが、第2速度は、標準速度の1/2に限られず、例えば標準速度よりも遅く、標準速度の1/2よりも速い速度、具体的には標準速度の80%とすることもできる。
図15は、高温高湿環境下において、吸湿性ベルトを、標準速度の80%で走行させた場合における転写電流と転写効率との関係を示すグラフであり、実線が正常部を、破線が吸湿部をそれぞれ示している。
同図に示すように、第2速度を標準速度の80%に設定した場合、正常部の転写効率を示すグラフ(実線)に対し、吸湿部の転写効率を示すグラフ(破線)の低電流側へのシフト量が、第2速度を標準速度の1/2に設定した場合(図13)に比べると、やや大きくなっている。これにより、転写OWesとOWehの重複領域が、第2速度を標準速度の1/2に設定した場合(図13)よりも狭くなっているが、標準速度のままにする場合(図8)に比べると、重複領域が広いことが判る。
第2速度を標準速度の80%に設定した場合の転写OWの重複領域が、標準速度の1/2に設定した場合よりも狭くなり、標準速度のままの場合よりも広くなるのは、単位時間当たりの転写電流の供給量が標準速度の1/2の場合よりも多く、標準速度の場合よりも少ないことにより、グラフの低電流側へのシフト量が、標準速度の場合(図8)と、標準速度の1/2の場合(図13)の間の大きさになったものと考えられる。
図15に示すように、高温高湿環境下において第2速度を標準速度の80%に設定した場合、転写OWesとOWehの重複領域が少なくとも標準速度の場合よりも広くなることから、転写電流値を、例えば正常部の転写効率のピークを得られるATcに設定すれば、高温高湿環境下において正常部でも吸湿部でも、95%以上の転写効率を確保することができる。
そして、第2速度が標準速度の80%と、比較的小さな低下率になっていることにより、第2速度を標準速度の1/2にする場合よりも、プリントの生産効率が低下することを抑制することができる。
なお、上記では、第2速度を、標準速度の1/2にする場合と80%にする場合の例を説明したが、これらの値に限られることはなく、装置構成に適した他の値に設定するとしても良い。
<変形例2>
また、中間転写ベルト18の表面抵抗率の低下が検出された場合に、検出される表面抵抗率に基づいて、画像形成動作の実行時におけるプロセス速度(第2速度)を変更する構成としてもよい。
例えば、図11のステップS4において、平均ベルト電圧VTsが、閾値電圧Vth(800V)よりも低くなっている場合でも、平均ベルト電圧VTsが750〜800Vの範囲になっていれば、中間転写ベルト18における表面抵抗率の低下が小さいために、第2速度を標準速度の例えば2/3(66.7%)とし、中間転写ベルト18を標準速度の2/3で走行させた場合に正常部で最大の転写効率が得られる転写電流ATcに転写電流値を変更することもできる。
図16は、高温高湿環境下において、平均ベルト電圧VTsが750V程度のときに第2速度を標準速度の2/3に設定した場合における吸湿性ベルトの正常部と吸湿部の転写電流と転写効率との関係を、正常部を実線で、吸湿部を破線で示すグラフである。
平均ベルト電圧VTsが750V程度ということは、800Vの場合よりも中間転写ベルト18の表面抵抗率が大きいということであり、その表面抵抗率が大きい分、第2速度を標準速度の1/2よりもやや高速の2/3に設定しても、1/2に設定した場合(図13)よりも、正常部の転写効率を示すグラフ(実線)と吸湿部の転写効率を示すグラフ(破線)とが近づいていることが判る。すなわち、転写OWesとOWehの重複領域が、1/2に設定した場合(図13)よりも広くなっており、転写電流値を、正常部の転写効率のピークを得られるATcに設定すれば、高温高湿環境下において正常部でも吸湿部でも、95%以上の転写効率を確保することができる。
このように、平均ベルト電圧VTsの値に応じて第2速度を可変する構成をとれば、一定値(例えば、1/2)に固定する構成よりも、転写電流値を、転写効率がより高くなる範囲内で適した値に設定することができるようになる。また、第2速度を標準速度の1/2にする場合よりも、プリントの生産効率の低下を抑制することができる。
平均ベルト電圧VTsが750Vのときに第2速度を標準速度の2/3、平均ベルト電圧VTsが700Vのときに第2速度を標準速度の3/5にするなど、平均ベルト電圧VTsが800Vから下がるに伴って、第2速度を低速にする構成をとることができる。
なお、第2速度を標準速度の2/3とした場合には、正常部において最大の1次転写効率が得られる転写電流ATcは、標準環境下において吸湿性ベルトを標準速度で走行させる場合の標準値ATmの2/3程度になる。このために、高温高湿環境下において画像形成動作を実行する際に第2速度を標準速度の2/3とする場合には、転写電流が標準値ATmの2/3に設定される。
<他の変形例>
(1)上記実施形態では、画像形成条件変更制御において、平均ベルト電圧VTs<800Vの場合、印字率≧20%の場合、プリンターの機内湿度≧70%の場合の3つの条件を満たしたときにだけ、画像形成条件の変更(ステップS9)を実行するとしたが、これに限られない。中間転写ベルト18の表面抵抗率の大きさを指標する指標値、例えば平均ベルト電圧と機内湿度の一方だけを実行条件としても良い。また、中間転写ベルト18の表面抵抗率を測定可能な構成をとれば、表面抵抗率を指標値に用い、測定された表面抵抗率が所定値以下の場合を実行条件とすることもできる。
また、上記の3つの条件を用いる場合、平均ベルト電圧、印字率、湿度の順に各条件が満たされたか否かを判断するとしたが、この順番は上記に限られず、逆順または適宜順番入れ替えるとしても構わない。
さらに、各条件が満たされたか否かを判断するのに用いる閾値、すなわち平均ベルト電圧の800V、印字率の20%、湿度の70%が、これらの値に限られず、装置構成に応じた値が所定値として予め実験などにより設定される。
(2)上記実施形態では、画像形成条件変更制御をプリントジョブごとに繰り返し実行するとしたが、これに限られない。例えば、プリントジョブの実行に関わりなく、プリンター(自装置)の電源投入時、所定枚数のプリント毎、所定時間間隔毎などに実行する構成とすることもできる。この構成では、印字率の条件を実行しないとすれば良い。
(3)また、ベルト抵抗値測定モード(ステップS1〜S3)だけを、プリントジョブの実行タイミングと切り離して、電源投入時などに実行しておき、プリントジョブ実行時には、ベルト抵抗値測定モード以外の処理(ステップS4以降)だけを実行するとしても良い。このようにすれば、プリントジョブ実行の際に、ベルト抵抗値測定モードを実行しなくても良くなり、それだけプリントジョブの全体に要する時間の短縮化を図れる。
さらに、ベルト抵抗値測定モードが実行されると、湿度センサー46によって検出された湿度を記憶しておき、その検出以降に、別途、湿度センサー46で検出された湿度が、記憶されている湿度に対して所定の変化量(例えば、相対湿度差が5%)以上になっている場合に、これを契機に、再度、画像形成条件変更制御を実行する構成としてもよい。
(4)また、ユーザーの指示によって、画像形成条件の変更を禁止する構成にしてもよい。このような構成とすることにより、多数枚の記録シートを連続搬送してプリントするプリントジョブを短時間で実行する必要がある場合等に、ユーザーの指示によって、プロセス速度が低下することを禁じることができる。これにより、プリントの生産効率の低下を防止することができる。
(5)上記実施形態では、シラノールが残留している中間転写ベルト18を吸湿性ベルトとして白抜けの発生を防止するために高温高湿環境下でプロセス速度を第2速度に落としつつ転写電流を第2電流値に下げる構成例を説明したが、これに限られない。
白抜けの発生がシラノールの残留していない中間転写ベルト18(正常ベルト)に発生しないとはいえず、正常ベルトと吸湿性ベルトの如何に関わらず、装置構成によって、湿度変化などに起因して表面抵抗率が変化して白抜けなどの転写むらが生じるような場合には、画像形成条件変更制御を実行するとしても良い。このことは、中間転写ベルト18に無機層が設けられていない場合も同様である。
(6)上記実施形態では、本発明に係る画像形成装置をタンデム型カラープリンターに適用した場合の例を説明したが、これに限られない。カラーやモノクロの画像形成に関わらず、モーターなどの駆動部からの動力により移動する中間転写ベルトや中間転写ドラムなどの中間転写体に、感光体ドラムや感光体ベルトなどの像担持体上のトナー画像を、中間転写体の移動路を挟んで像担持体とは反対側に配された転写部材により転写する構成の画像形成装置であれば、例えば複写機、ファクシミリ装置等に適用できる。
また、中間転写ベルト18を含む各部材の寸法、材料、感光体ドラムやトナーなどの極性が、上記の数値や材料、極性に限られないことはいうまでもなく、装置構成に応じて適した材料などが予め決められる。さらに、転写部材として、金属製のローラーまたは摺動部材を用いる例を説明したが、金属製に代えて、例えば導電性の樹脂など高導電性のものを用いることも可能である。
また、上記実施形態及び上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、像担持体上に形成されたトナー画像を、移動する中間転写体に転写する画像形成装置において、中間転写体の表面抵抗率が低下した場合に、中間転写体に転写されるトナー画像の品質の低下を抑制する技術として有用である。
10Y、10M、10C、10K プロセスユニット
11Y、11M、11C、11K 感光体ドラム
15Y、15M、15C、15K 1次転写ローラー
18 中間転写ベルト18
18a 基材層
18b 表面コート層
41Y、41M、41C、41K 1次転写電源部(HV)
42 ベルト電圧測定部
45 プロセス制御部
46 湿度センサー

Claims (13)

  1. 像担持体上のトナー画像を転写位置で中間転写体に転写し、当該中間転写体上のトナー画像をさらに記録シートに転写する画像形成装置であって、
    前記中間転写体の移動路を挟んで前記像担持体とは反対側に配され、前記転写位置よりも当該移動方向上流側または下流側の位置で当該中間転写体に接する転写部材と、
    前記転写部材に転写のための転写電流を供給する転写電源と、
    前記中間転写体を移動路に沿って移動させる駆動手段と、
    前記中間転写体の表面抵抗率の指標値を検出する検出手段と、
    前記検出された指標値が標準値よりも低い値を示す場合に、前記駆動手段を制御して、前記中間転写体の移動速度を第1速度よりも所定量だけ遅い第2速度に変更させると共に、前記転写電源を制御して、前記転写部材への転写電流を、前記第1速度に対する第1電流よりも前記第1速度と第2速度の速度差に応じて低く設定された第2電流に変更させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2電流の値は、
    前記中間転写体を前記第2速度で移動した場合に、当該中間転写体の表面抵抗率の指標値が標準値以下であっても、所定以上の転写効率が得られる電流値として予め決められた範囲内の値であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記検出手段は、
    前記中間転写体の表面抵抗率の指標値として、当該中間転写体に所定の測定電流を供給した場合に当該中間転写体の表面抵抗率の変化により生じる電圧降下に相当する電圧を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記検出手段は、
    前記中間転写体の表面抵抗率の指標値として、当該中間転写体の周囲の湿度を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記検出手段による前記中間転写体の周囲の湿度の、現在の検出値が、前回の検出値に対して所定の変化量以上であることを契機に、前記現在の検出値が標準値よりも低い値か否かを判断し、低い値を示す場合に当該中間転写体の移動速度の変更と前記転写部材への供給電流の変更を実行させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記検出手段は、
    自装置への電源投入時に前記指標値の検出を実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記像担持体に形成されるトナー画像の印字率が所定値よりも低い場合には、前記指標値の大小に関わらず、前記中間転写体の移動速度と前記転写部材への転写電流の双方の変更を禁止することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、
    前記中間転写体の移動速度を第2速度に設定した場合には、前記像担持体上へのトナー画像の画像形成動作を、前記第1速度に対応した画像形成条件から当該第2速度に対応した画像形成条件に変更して実行することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記中間転写体の、前記像担持体に接する面には、無機層が形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記転写部材は、
    前記中間転写体の移動に追従して回転する金属製のローラーであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記転写部材は、
    前記中間転写体に摺接する金属製の摺動部材であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記転写部材と前記中間転写体とが接する位置と、前記像担持体と当該中間転写体とが接する位置との距離が、2〜6mmの範囲内の値であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記像担持体および前記転写部材をそれぞれ1つずつ有する複数の画像形成部が設けられており、
    前記検出手段は、
    いずれか1つの画像形成部において前記指標値の検出を実行することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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